JP5982794B2 - 記憶素子、記憶装置 - Google Patents
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Description
特に、半導体不揮発性メモリの進歩は著しく、中でも大容量ファイルメモリとしてのフラッシュメモリはハードディスクドライブを駆逐する勢いで普及が進んでいる。
MRAMは、その高速動作と信頼性から、今後、コードストレージやワーキングメモリへの展開が期待されている。
これは、MRAMの記録原理、すなわち、配線から発生する電流磁界によって磁化を反転させる、という方式に起因する本質的な課題である。
そして、ある方向に固定された磁性層を通過するスピン偏極電子が、他の自由な(方向を固定されない)磁性層に進入する際に、その磁性層にトルクを与えることを利用したもので、ある閾値以上の電流を流せば、自由磁化層(記憶層)の磁化の向きが反転する。
0/1の書換えは、記憶素子に流す電流の極性を変えることにより行う。
さらにまた、MRAMで必要であった記録用電流磁界を発生させるためのワード線が不要であるため、セル構造が単純になるという利点もある。
高速かつ書換え回数がほぼ無限大である、というMRAMの利点を保ったまま、低消費電力化や大容量化を可能とする不揮発メモリとして、STT−MRAMに大きな期待が寄せられている。
通常のSTT−MRAMの記憶素子の構造では、スピントルクがゼロとなる磁化角度が存在する。
初期状態の磁化角度がこの角度に一致した時、磁化反転に必要な時間が非常に大きくなる。そのため、書き込み時間内に磁化反転が完了しない場合も有り得る。
書き込み時間内に反転が完了しないと、その書き込み動作は失敗(書き込みエラー)となり、正常な書き込み動作を行えないことになる。
すなわち、本技術の記憶素子は、情報に対応して磁化の向きが変化される記憶層と、
磁化の向きが固定された磁化固定層と、上記記憶層と上記磁化固定層との間に配された非磁性体による中間層と、垂直磁気異方性誘起層とを少なくとも含む層構造を有し、該層構造の積層方向に電流を流すことにより上記記憶層の磁化方向が変化して情報の記録が行われるものである。
そして、上記記憶層が、第1の強磁性層と第1の結合層と第2の強磁性層と第2の結合層と第3の強磁性層とが同順に積層されており、上記第1の強磁性層が上記中間層に接し、上記第3の強磁性層が上記垂直磁気異方性誘起層に接しており、上記結合層を介して隣接する上記強磁性層が上記結合層を介して磁気的に結合して、上記強磁性層の磁化の向きが膜面に垂直な方向から傾斜しており、上記中間層と上記垂直磁気異方性誘起層とが酸化物で構成されているものである。
そして上記本技術では、記憶層を構成する上記強磁性層の磁化の向きが膜面に垂直な方向から傾斜している。このことで、上記記憶層及び上記磁化固定層のそれぞれの磁化の向きがほぼ平行又は反平行とされてしまうことによる磁化反転時間の発散を効果的に抑えることができる。すなわち、所定の有限の時間内に記憶層の磁化の向きを反転させて情報の書き込みを行うことが可能になる。
書き込みエラーを低減できるので、書き込み動作の信頼性を向上できる。
また、より短い時間で書き込み動作を行うことができるので、動作の高速化を図ることができる。
従って、本技術により、書き込み動作の信頼性が高く、高速に動作する記憶素子及び記憶装置を実現できる。
<1.実施の形態の記憶装置の概略構成>
<2.実施の形態の記憶素子の概要>
<3.実施の形態の記憶素子の具体的構成>
<4.シミュレーション結果>
<5.変形例>
まず、記憶装置の概略構成について説明する。
記憶装置の模式図を図1、図2及び図3に示す。図1は斜視図、図2は断面図、図3は平面図である。
すなわち、シリコン基板等の半導体基体10の素子分離層2により分離された部分に、各記憶素子3を選択するための選択用トランジスタを構成する、ドレイン領域8、ソース領域7、並びにゲート電極1が、それぞれ形成されている。このうち、ゲート電極1は、図中前後方向に延びる一方のアドレス配線(ワード線)を兼ねている。
そして、ソース領域7と、上方に配置された、図1中左右方向に延びるビット線6との間に、スピントルク磁化反転により磁化の向きが反転する記憶層を有する記憶素子3が配置されている。この記憶素子3は、例えば磁気トンネル接合素子(MTJ素子)により構成される。
また、記憶素子3は、ビット線6とソース領域7とに、それぞれ上下のコンタクト層4を介して接続されている。
これにより、2種類のアドレス配線1、6を通じて、記憶素子3に上下方向(積層方向)の電流を流して、スピントルク磁化反転により記憶層14の磁化M14の向きを反転させることができる。
記憶素子3は、その平面形状が円形状とされ、図2に示した断面構造を有する。
また、記憶素子3は、図2に示したように磁化固定層12と記憶層14とを有している。
そして、各記憶素子3によって、記憶装置のメモリセルが構成される。
このように中間層としてトンネル絶縁層を用いた場合には、トンネル絶縁層が絶縁破壊することを防ぐために、記憶素子3に流す電流量に制限が生じる。すなわち記憶素子3の繰り返し書き込みに対する信頼性の確保の観点からも、スピントルク磁化反転に必要な電流を抑制することが好ましい。なお、スピントルク磁化反転に必要な電流は、反転電流、記憶電流などとも呼ばれる。
記憶層14の熱安定性が確保されていないと、反転した磁化の向きが、熱(動作環境における温度)により再反転する場合があり、保持エラーとなってしまう。
本記憶装置における記憶素子3(STT−MRAM)は、従来のMRAMと比較して、スケーリングにおいて有利、すなわち体積を小さくすることは可能であるが、体積が小さくなることは、他の特性が同一であるならば、熱安定性を低下させる方向にある。
STT−MRAMの大容量化を進めた場合、記憶素子3の体積は一層小さくなるので、熱安定性の確保は重要な課題となる。
そのため、STT−MRAMにおける記憶素子3において、熱安定性は非常に重要な特性であり、体積を減少させてもこの熱安定性が確保されるように設計する必要がある。
続いて、実施の形態の記憶素子3の概要について説明する。
先ずは図4の断面図を参照して、記憶層の磁化の向き(平衡状態における磁化の向き)が膜面に垂直とされた従来のSTT−MRAMによる記憶素子3’の概略構成を説明する。
なお、後の説明からも理解されるように、本実施の形態の記憶素子3においては、記憶層14の磁化M14の向き(平衡状態における磁化M14の向き)は膜面に垂直な方向とはならない。この図4を参照して行う説明においては、便宜上、従来の記憶素子3’が備える記憶層の符号として「14」を用いる。
このうち、磁化固定層12は、高い保磁力等によって、磁化M12の向きが固定されている。この場合、磁化固定層12の磁化の向きは膜面に対して垂直方向に固定されているとする。
記憶素子3’への情報の書き込みは、記憶素子3’の各層の膜面に垂直な方向(すなわち、各層の積層方向)に電流を流して、記憶層14にスピントルク磁化反転を起こさせることにより行う。
電子は、2種類のスピン角運動量をもつ。仮にこれを上向き、下向きと定義する。
非磁性体の場合、その内部では、上向きのスピン角運動量を持つ電子と、下向きのスピン角運動量を持つ電子の両者が同数となる。これに対し強磁性体の場合、その内部では両者の数に差がある。
磁化固定層12を通過した電子は、スピン偏極、すなわち、上向きと下向きの数に差が生じている。
トンネル絶縁層としての中間層13の厚さが十分に薄いと、スピン偏極が緩和して通常の非磁性体における非偏極(上向きと下向きが同数)状態になる前に、他方の磁性体、すなわち、記憶層(自由磁化層)14に達する。
そして、2層の強磁性体(磁化固定層12及び記憶層14)のスピン偏極度の符号が逆になっていることにより、系のエネルギーを下げるために、一部の電子は、反転する、すなわち、スピン角運動量の向きが変わる。このとき、系の全角運動量は保存されなくてはならないため、向きを変えた電子による角運動量変化の合計と等価な反作用が、記憶層14の磁化M14にも与えられる。
角運動量の時間変化はトルクであり、トルクがある閾値を超えると、記憶層14の磁化M14は、歳差運動を開始して、記憶層14の一軸異方性により、180度回転したところで安定となる。すなわち、反平行状態から平行状態への反転が起こる。
そして、反射されてスピンの向きが反転した電子が、記憶層14に進入する際にトルクを与えて、記憶層14の磁化M14の向きを反転させるので、互いの磁化M12,M14を反平行状態へと反転させることができる。
ただし、この際に反転を起こすのに必要な電流量は、反平行状態から平行状態へと反転させる場合よりも多くなる。
すなわち、先に説明した情報の記録の場合と同様に、各層の膜面に垂直な方向(各層の積層方向)に電流を流す。そして、記憶層14の磁化M14の向きが磁化固定層(参照層)12の磁化M12の向きに対して、平行であるか反平行であるかに従って、記憶素子3’の示す電気抵抗が変化する現象を利用する。
磁化M14の向きを表す単位ベクトルをm1とし、磁化M12の向きを表す単位ベクトルをm2とすると、スピントルクの大きさは、m1×(m1×m2)に比例する。ここで、“×”はベクトルの外積である。
図4ではm1とm2のなす角度が0度である場合の磁化M12と磁化M14の向きを例示している。
但し現実には、記憶層14の磁化M14は、熱揺らぎによって磁化容易軸の周りにランダムに分布しているために、磁化固定層12の磁化M12とのなす角度が、0度もしくは180度から離れたときに、スピントルクが働き、磁化反転を起こすことができる。
一方、熱揺らぎによって磁化の向きが磁化容易軸から離れているときの磁気エネルギーは、磁化が磁化容易軸方向にあるときに比べて大きくなる。この差を励起エネルギーEと呼ぶことにする。そして、磁化の向きがさらに磁化容易軸から離れ、励起エネルギーEがある閾値を超えたとき、磁化反転が起きる。
この閾値のことをΔと呼ぶことにする。
ここで、Ic0はスピントルク磁化反転が生じるのに必要な閾値電流、ηは電流Iのスピン偏極率、eは電子の電荷、Msは磁化M14の飽和磁化、Vは記憶層14の体積、μBはボーア磁子である。
左辺は、記憶層14に注入されるスピンの個数に対応する。右辺は記憶層14に存在するスピンの個数に対応する。ただし、その個数は対数項によってスケーリングされている。なお、励起エネルギーEは電流を流した時点での磁化の方向に対応した値を用いる。
逆に、励起エネルギーEが0に近づくにつれて、右辺は無限大に発散し、反転時間tsも無限大に発散する。熱揺らぎがない場合には励起エネルギーEは0となるため、反転時間tsは発散する。
[式1]より、ある電流Iを流したときに反転時間tsで反転するために必要な励起エネルギーEの値をXとする。すると、ある電流Iを時間tsだけ流したときに、確率1−exp(−X)で磁化反転が起きないことになる。すなわち、書き込みエラー率が1−exp(−X)となる。
このように、励起エネルギーEは書き込みエラー率と密接な関連がある。
このような本技術の構成によれば、記憶層を構成する強磁性層間の磁気的結合によって、それら強磁性層の磁化の向きを膜面に垂直な方向から傾けることができ、記憶層及び磁化固定層のそれぞれの磁化の向きがほぼ平行又は反平行になることによる磁化反転に要する時間の発散を抑えることができる。
これにより、所定の有限の時間内に記憶層の磁化の向きを反転させて情報の書き込みを行うことができる。
以下、本技術の具体的な実施の形態について説明する。
図5は、実施の形態としての記憶素子3の概略構成図(断面図)を示している。
なお以下の説明において、既に説明済みとなった部分と同様となる部分については同一符号を付して説明を省略する。
なお、前述のように固定磁化層12は、膜面に垂直な方向(図中上向き)に磁化M12の向きが固定されている。
具体的に、この場合の記憶層14は、強磁性層14a、結合層14b、強磁性層14c、結合層14d、強磁性層14eが同順で積層された5層構造で構成されている。
なお、本例では垂直磁気異方性誘起層とキャップ層とを共通の層で構成するものとしているが、これらは別々の層に分けて構成することも勿論可能である。
以下の説明では、キャップ層15に関して、「垂直磁気異方性誘起層15」とも表記することがある。
また、最も下層側に位置する強磁性層14aは、結合層14bに接する界面の反対側の界面において、垂直磁気異方性誘起層としての中間層13に接している。
記憶層14を構成する各強磁性層のうち、14a及び14eには、近年注目されている垂直磁気異方性を持ったCoFeB層を用いる。
従って、上記により説明した記憶素子3の構成によれば、強磁性層14aが中間層13に接し、強磁性層14eがキャップ層15に接していることで、これら強磁性層14a及び14eに垂直磁気異方性が誘起されることになる。
例えば、強磁性層の14a及び14eと同様にCoFeBを用いることができる。
すなわち、先に説明した情報の記録の場合と同様に、各層の膜面に垂直な方向(各層の積層方向)に電流を流す。そして、固定磁化層12の磁化M12と強磁性層14aの磁化M1の相対角度によって、記憶素子3の示す電気抵抗が変化する現象を利用する。
図6Aは記憶層14の斜視図、図6Bが記憶層14の上面図である。
なお図6では図示の簡略化のため、結合層14b及び14dは省略している。
図6Aの斜視図においては、記憶層14を垂直方向に貫く垂直軸aVが示されている。磁化M1と垂直軸aVがなす角度をθ1、磁化M2と垂直軸aVがなす角度をθ2、磁化M3と垂直軸aVがなす角度をθ3とする。
また、図6Bの上面図において、強磁性層14a、14c、14eの中心を通る基準線aHが示されている。強磁性層14a、14c、14eの断面形状が円形であるために、基準線aHの方向は任意に選べる。磁化M1、M2、M3を膜面に投影したときに基準線aHとなす角をそれぞれφ1、φ2、φ3とする。
磁気エネルギーを記述するために以下の値を定義する。
すなわち、磁化M1が面内方向を向いているとき(θ1=90度)の磁気エネルギーから垂直方向を向いているとき(θ1=0度)の磁気エネルギーを引いたエネルギー差をΔ1とする。
また、磁化M2が面内方向を向いているとき(θ2=90度)の磁気エネルギーから垂直方向を向いているとき(θ2=0度)の磁気エネルギーを引いたエネルギー差をΔ2とする。
さらに、磁化M3が面内方向を向いているとき(θ3=90度)の磁気エネルギーから垂直方向を向いているとき(θ3=0度)の磁気エネルギーを引いたエネルギー差をΔ3とする。
そして、磁化M1と磁化M2との磁気的結合エネルギーの強さをΔ12、磁化M2と磁化M3との磁気的結合エネルギーの強さをΔ23とする。
ここで、Δ1、Δ2、Δ3、Δ12、Δ23の単位はジュール(J)であるが、前述の励起エネルギーE及び熱安定性の指標Δと同様に、熱エネルギー(ボルツマン定数と絶対温度の積)で割った無次元量として扱う。
この定義に従うと、本実施の形態の記憶層14に対しては、Δ1は正、Δ2は負、Δ3は正の符号となる。Δ12及びΔ23はゼロでなければその符号はどちらでもよい。
なお、εminは磁気エネルギーεの最小値である。
なお、以下の説明では簡単のため、Δ1とΔ3は同じ値とし、両者の和がΔ1となるように、新たにそれぞれをΔ1/2とした。またΔ12とΔ23は同じ値とし、新たにΔexとおく。
Δ1,Δ3が正であるので、磁化M1及びM3の磁化容易軸は膜面に垂直となり、平衡状態において磁化M1及びM3は膜面に垂直な方向を向く。逆に、Δ2は負であるので、磁化M2の磁化容易軸は膜面内となり、平衡状態において磁化M2は膜面内を向く。なおこのとき、強磁性層14cは垂直軸aV周りの回転に対して等方的であるので、φ2の値は任意である。
定義より、Δexが正のとき、磁化M1と磁化M2、磁化M2と磁化M3は、それぞれ平行になろうとする。逆に、Δexが負のとき、磁化M1と磁化M2、磁化M2と磁化M3は、それぞれ反平行になろうとする。前者を強磁性結合、後者を反強磁性結合と呼ぶこともある。
なお、以下では説明を簡単にするために、Δexが正のときのみを考慮するが、同様の議論はΔexが負のときにも成り立つものである。
そしてこれらの向きが互いに競合する2つの磁化が、Δexの強さで結合しているものである。
一方、Δ1及びΔ3とΔ2とが共に負であれば、Δexの大きさによらず、磁化角度は膜面内となる。これでは、強磁性層14aの磁化M1と磁化固定層12の磁化M12の相対角度が一定の90度となるため、磁気抵抗効果による抵抗の変化が起きず、情報を読み出すことができないので、STT−MRAMを構成する記憶素子として用いることはできないものとなってしまう。
曲線C41が磁化M1および磁化M3と垂直軸aVの角度θ1及びθ3、曲線C42が磁化M2と垂直軸aVの角度θ2に対応する。
ΔexがΔexmax以上になると、磁化を揃えようとする力が大きすぎて、磁化M1、M2、M3は垂直軸aVに平行となる。
図8に、その結果の一例を示す。
なお図8においては、Δ2を−50に固定し、Δ1を70から180まで振った。白い丸P51が計算で求めたΔexの上限値Δexmaxである。Δexがこの値よりも小さければ、磁化M1、M2、M3は斜め方向となることができる。
Δexmax=abs(Δ1×Δ2/(Δ1+Δ2)) ・・・[式3]
と書けることが分かった。なお、absは絶対値を返す関数である。
これをプロットしたものが曲線C52である。
abs(Δex)<abs(Δ1×Δ2/(Δ1+Δ2)) ・・・[式4]
となる。
その結果、上記磁化を斜め方向とするためのΔexの範囲は、
abs(Δex)<abs(2×Δ1×Δ2/(Δ1+Δ2))
と導出された。
換言すれば、本実施の形態の記憶層14は、Δ1及びΔ3に対しΔ2の符号が異なり且つ上記[式4]の条件を満たすΔ1、Δ2、Δ3、Δexが与えられるように構成されているものである。
上記により説明したΔ1、Δ2、Δ3、Δexが与えられれば、励起エネルギーEと熱安定性の指標Δが一意に定まる。
図9において、曲線C61は、結合の強さΔexと熱安定性の指標Δの関係を示している。
なおこの図に示す結果を得るにあたっては、先の図7と同様に、Δ1を100、Δ2を−30とした。
Δが大きいほど熱耐性が強くなるが、同時に書き込みに必要なエネルギーも大きくなるために、必要以上に大きくすることは無駄である。
すると、図9より、Δexを調整したときにΔ=Δ0となり得る条件は、Δ1+Δ2<Δ0<Δ1である。
熱安定性の指標Δが同じときに、記憶層14が強磁性層/結合層/強磁性層の3層構造からなる場合と、本技術のように5層構造からなる場合とで、Δexを計算した。なおこの際、Δ1=200、Δ2=−300とした。
すると、3層構造においては、Δexは240となった。
一方、本技術の5層構造による記憶層14においては、Δexは120となった。
次に、本実施の形態の記憶素子3用いた場合のスピン注入磁化反転について、比較のための従来の記憶素子3’とともに、シミュレーションを行った。
図10は、或る電流における励起エネルギーEと反転時間tsの関係を示したものである。
なお、横軸は[式1]に従い、ln[(π/2)(Δ/E)1/2]とした。また、記憶層のΔは60とした。
また、励起エネルギーEは電流を流した時点における磁化方向から計算される値を用いる。磁化方向は熱揺らぎによって平衡状態からずれるが、励起エネルギーEが大きいほど(図10で言えば左側に行くほど)そのずれが大きいことを意味する。
図中の曲線C72がそのシミュレーションの結果を示している。
従来の記憶素子3’に係る曲線C72とは異なり、励起エネルギーEが減少したときに、反転時間tsの増加が約8.2nsで止まっていることが確認できる。これは、励起エネルギーEが0(図10の横軸では正の無限大)のときでも、磁化M1の向きが垂直軸aVから傾いているために、有限のスピントルクが働くためである。
また同時に、本実施の形態の記憶素子3は、従来の記憶素子3’よりも短い時間で書き込み動作を行うことができるものである。
また、より短い時間で書き込み動作を行うことができるので、動作の高速化を図ることができる。
すなわち、書き込み動作の信頼性が高く、高速に動作する記憶素子及び記憶装置を実現できるものである。
以上、本技術に係る実施の形態について説明したが、本技術は上記により例示した具体例に限定されるべきものではない。
例えばこれまでの説明では、記憶素子全体の積層構造として、下層側から少なくとも磁化固定層12、中間層13、記憶層14、キャップ層15(垂直磁気異方性誘起層)の順で配置された積層構造としたが、本技術の記憶素子としては、磁化固定層12、中間層13、記憶層14について、それらの積層順を上下逆にした配置も可能である。
第1の磁気シールド125は、磁気抵抗効果素子101の下層側を磁気的にシールドするためのものであり、Ni−Fe等のような軟磁性材からなる。この第1の磁気シールド125上に、絶縁層123を介して磁気抵抗効果素子101が形成されている。
この磁気抵抗効果素子101は、略矩形状に形成されてなり、その一側面が磁気記録媒体対向面に露呈するようになされている。そして、この磁気抵抗効果素子101の両端にはバイアス層128,129が配されている。またバイアス層128,129と接続されている接続端子130,131が形成されている。接続端子130,131を介して磁気抵抗効果素子101にセンス電流が供給される。
さらにバイアス層128,129の上部には、絶縁層123を介して第2の磁気シールド層127が設けられている。
上層コア132は、第2の磁気シールド127と共に閉磁路を形成して、このインダクティブ型磁気ヘッドの磁気コアとなるものであり、Ni−Fe等のような軟磁性材からなる。ここで、第2の磁気シールド127及び上層コア132は、それらの前端部が磁気記録媒体対向面に露呈し、且つ、それらの後端部において第2の磁気シールド127及び上層コア132が互いに接するように形成されている。ここで、第2の磁気シールド127及び上層コア132の前端部は、磁気記録媒体対向面において、第2の磁気シールド127及び上層コア132が所定の間隙gをもって離間するように形成されている。
すなわち、この複合型磁気ヘッド100において、第2の磁気シールド127は、磁気抵抗効果素子101の上層側を磁気的にシールドするだけでなく、インダクティブ型磁気ヘッドの磁気コアも兼ねており、第2の磁気シールド127と上層コア132によってインダクティブ型磁気ヘッドの磁気コアが構成されている。そして間隙gが、インダクティブ型磁気ヘッドの記録用磁気ギャップとなる。
(1)
情報に対応して磁化の向きが変化される記憶層と、
磁化の向きが固定された磁化固定層と、
上記記憶層と上記磁化固定層との間に配された非磁性体による中間層と、
垂直磁気異方性誘起層と
を少なくとも含む層構造を有し、該層構造の積層方向に電流を流すことにより上記記憶層の磁化方向が変化して情報の記録が行われると共に、
上記記憶層が、
第1の強磁性層と第1の結合層と第2の強磁性層と第2の結合層と第3の強磁性層とが同順に積層されており、上記第1の強磁性層が上記中間層に接し、上記第3の強磁性層が上記垂直磁気異方性誘起層に接しており、上記結合層を介して隣接する上記強磁性層が上記結合層を介して磁気的に結合して、上記強磁性層の磁化の向きが膜面に垂直な方向から傾斜している
記憶素子。
(2)
上記第1の強磁性層の磁化容易軸が膜面に垂直な方向であり、
上記第2の強磁性層の磁化容易軸が膜面内にあり、
上記第3の強磁性層の磁化容易軸が膜面に垂直な方向である
上記(1)に記載の記憶素子。
(3)
上記中間層と上記垂直磁気異方性誘起層とが酸化物で構成されている上記(1)又は(2)に記載の記憶素子。
(4)
上記第1の強磁性層が有する磁気エネルギーであって、上記第1の強磁性層の磁化が膜面内にあるときの磁気エネルギーから上記第1の強磁性層の磁化が膜面に垂直であるときの磁気エネルギーを引いた値として定義される磁気エネルギーを第1の磁気エネルギーとし、上記第2の強磁性層が有する磁気エネルギーであって上記第2の強磁性層の磁化が膜面内にあるときの磁気エネルギーから上記第2の強磁性層の磁化が膜面に垂直であるときの磁気エネルギーを引いた値として定義される磁気エネルギーを第2の磁気エネルギーとし、さらに上記第3の強磁性層が有する磁気エネルギーであって上記第3の強磁性層の磁化が膜面内にあるときの磁気エネルギーから上記第3の強磁性層の磁化が膜面に垂直であるときの磁気エネルギーを引いた値として定義される磁気エネルギーを第3の磁気エネルギーとしたとき、
上記第1の磁気エネルギー及び上記第3の磁気エネルギーに対して上記第2の磁気エネルギーの符号が異なっている
上記(1)〜(3)に記載の記憶素子。
(5)
上記第1の結合層を介した上記第1の強磁性層と上記第2の強磁性層との間の磁気的結合エネルギーを第1の層間磁気結合エネルギー、上記第2の結合層を介した上記第2の強磁性層と上記第3の強磁性層との間の磁気的結合エネルギーを第2の層間磁気結合エネルギーとしたとき、
上記第1の層間磁気結合エネルギーの絶対値が、
上記第1の磁気エネルギーと上記第2の磁気エネルギーとの積を上記第1の磁気エネルギーと上記第2の磁気エネルギーとの和で割った値の絶対値より小とされ、
上記第2の層間磁気結合エネルギーの絶対値が、
上記第2の磁気エネルギーと上記第3の磁気エネルギーとの積を上記第2の磁気エネルギーと上記第3の磁気エネルギーとの和で割った値の絶対値より小とされる
上記(4)に記載の記憶素子。
(6)
情報に対応して磁化の向きが変化される記憶層と、
磁化の向きが固定された磁化固定層と、
上記記憶層と上記磁化固定層との間に配された非磁性体による中間層と、
垂直磁気異方性誘起層と
を少なくとも含む層構造を有し、該層構造の積層方向に電流を流すことにより上記記憶層の磁化方向が変化して情報の記録が行われると共に、
上記記憶層が、
第1の強磁性層と第1の結合層と第2の強磁性層と第2の結合層と第3の強磁性層とが同順に積層されており、上記第1の強磁性層が上記中間層に接し、上記第3の強磁性層が上記垂直磁気異方性誘起層に接しており、上記結合層を介して隣接する上記強磁性層が上記結合層を介して磁気的に結合して、上記強磁性層の磁化の向きが膜面に垂直な方向から傾斜している記憶素子
を備えると共に、
上記記憶素子に対して上記積層方向に流れる電流を供給する配線部と、
上記配線部を介した上記記憶素子への上記電流の供給制御を行う電流供給制御部と
を備える記憶装置。
Claims (5)
- 情報に対応して磁化の向きが変化される記憶層と、
磁化の向きが固定された磁化固定層と、
上記記憶層と上記磁化固定層との間に配された非磁性体による中間層と、
垂直磁気異方性誘起層と
を少なくとも含む層構造を有し、該層構造の積層方向に電流を流すことにより上記記憶層の磁化方向が変化して情報の記録が行われると共に、
上記記憶層が、
第1の強磁性層と第1の結合層と第2の強磁性層と第2の結合層と第3の強磁性層とが同順に積層されており、上記第1の強磁性層が上記中間層に接し、上記第3の強磁性層が上記垂直磁気異方性誘起層に接しており、上記結合層を介して隣接する上記強磁性層が上記結合層を介して磁気的に結合して、上記強磁性層の磁化の向きが膜面に垂直な方向から傾斜しており、
上記中間層と上記垂直磁気異方性誘起層とが酸化物で構成されている
記憶素子。 - 上記第1の強磁性層の磁化容易軸が膜面に垂直な方向であり、
上記第2の強磁性層の磁化容易軸が膜面内にあり、
上記第3の強磁性層の磁化容易軸が膜面に垂直な方向である
請求項1に記載の記憶素子。 - 上記第1の強磁性層が有する磁気エネルギーであって、上記第1の強磁性層の磁化が膜面内にあるときの磁気エネルギーから上記第1の強磁性層の磁化が膜面に垂直であるときの磁気エネルギーを引いた値として定義される磁気エネルギーを第1の磁気エネルギーとし、上記第2の強磁性層が有する磁気エネルギーであって上記第2の強磁性層の磁化が膜面内にあるときの磁気エネルギーから上記第2の強磁性層の磁化が膜面に垂直であるときの磁気エネルギーを引いた値として定義される磁気エネルギーを第2の磁気エネルギーとし、さらに上記第3の強磁性層が有する磁気エネルギーであって上記第3の強磁性層の磁化が膜面内にあるときの磁気エネルギーから上記第3の強磁性層の磁化が膜面に垂直であるときの磁気エネルギーを引いた値として定義される磁気エネルギーを第3の磁気エネルギーとしたとき、
上記第1の磁気エネルギー及び上記第3の磁気エネルギーに対して上記第2の磁気エネルギーの符号が異なっている
請求項1に記載の記憶素子。 - 上記第1の結合層を介した上記第1の強磁性層と上記第2の強磁性層との間の磁気的結合エネルギーを第1の層間磁気結合エネルギー、上記第2の結合層を介した上記第2の強磁性層と上記第3の強磁性層との間の磁気的結合エネルギーを第2の層間磁気結合エネルギーとしたとき、
上記第1の層間磁気結合エネルギーの絶対値が、
上記第1の磁気エネルギーと上記第2の磁気エネルギーとの積を上記第1の磁気エネルギーと上記第2の磁気エネルギーとの和で割った値の絶対値より小とされ、
上記第2の層間磁気結合エネルギーの絶対値が、
上記第2の磁気エネルギーと上記第3の磁気エネルギーとの積を上記第2の磁気エネルギーと上記第3の磁気エネルギーとの和で割った値の絶対値より小とされる
請求項3に記載の記憶素子。 - 情報に対応して磁化の向きが変化される記憶層と、
磁化の向きが固定された磁化固定層と、
上記記憶層と上記磁化固定層との間に配された非磁性体による中間層と、
垂直磁気異方性誘起層と
を少なくとも含む層構造を有し、該層構造の積層方向に電流を流すことにより上記記憶層の磁化方向が変化して情報の記録が行われると共に、
上記記憶層が、
第1の強磁性層と第1の結合層と第2の強磁性層と第2の結合層と第3の強磁性層とが同順に積層されており、上記第1の強磁性層が上記中間層に接し、上記第3の強磁性層が上記垂直磁気異方性誘起層に接しており、上記結合層を介して隣接する上記強磁性層が上記結合層を介して磁気的に結合して、上記強磁性層の磁化の向きが膜面に垂直な方向から傾斜しており、
上記中間層と上記垂直磁気異方性誘起層とが酸化物で構成されている記憶素子
を備えると共に、
上記記憶素子に対して上記積層方向に流れる電流を供給する配線部と、
上記配線部を介した上記記憶素子への上記電流の供給制御を行う電流供給制御部と
を備える記憶装置。
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