JP5981152B2 - リップルアー - Google Patents

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本発明は、ルアー本体の頭部近傍から突出し、適宜面積の表面に水流の抵抗を受ける水流抵抗面を有するリップを備えたリップルアーに関するものである。
一般的なリップルアーは、キャスティング後のリーリング時に、水流抵抗を受けて潜行させるとともに、水流を左右方向に逃がすことによって左右の振動を受けることによってルアー全体に振動を与えるものであった(特許文献1参照)。
しかしながら、リップによってルアーを潜行させる場合には、リップ表面に設けられる水流抵抗面の大きさによって、潜行速度および潜行深度が左右することとなり、さらに、ルアー全体の振動(アクション)の振幅や振動速度にも影響を与えるものであった。そのため、所望の潜行深度に応じてリップ表面の面積を変化させ、また、突出方向を変化させるなどの工夫がなされたが、潜行速度を変化させることは容易であるものの、潜行深度を調整することは比較的困難なものであった。その結果、リップ表面を大きくする場合、潜行深度が大きくなり、海底や湖底等の底に達するまで潜行し、水草や沈降物等の障害物に引っ掛かるという事態を招来していた。そこで、本願の出願人は、リップの先端から後方下向きに突出する第二の水流抵抗板を有する構成のリップルアーを開発した(特許文献2参照)。
特開平6−276895号公報 特開平10−165048号公報
前掲の特許文献2に記載のルアーは、潜行のためのリップ表面に対して鋭角に後方下向きに突出させてなる第二の水流抵抗板を、リップ先端から折曲するように設けられており、この第二水流抵抗板が水流抵抗を受けることによって、潜行を抑制することができるものである。この第二水流抵抗板の大きさおよび突出角度を調整することにより、所望の潜行深度を維持させることができるという効果を十分に発揮していた。
しかしながら、リップ表面による水流抵抗を大きくするためには、リップを大きくすることとなり、その場合の潜行深度を調整するためには、さらに第二水流抵抗板をも大きくする必要があり、これらリップおよび第二水流抵抗板を大きくすることは、ルアーの頭部重量が大きくなり、ルアー全体のウエイトバランスを調整することが難しいという事態を招来させるものとなっていた。
他方、第二水流抵抗板を設けない構成のルアーにあっては、潜行速度を速くさせ、または潜行深度を深くするためには、リップ表面の抵抗面積を大きく構成することとなるが、このように抵抗面積を大きくすることにより、ルアーのアクションも大きくなり、所望のアクションとは異なる結果となり得るものであった。
本発明は、上記諸点にかんがみてなされたものであって、その目的とするところは、第二の水流抵抗板を設けることなく、所望深度の潜行を可能にするとともに、所望のアクションを得ることができるリップルアーを提供することである。
そこで、本発明は、ルアー本体の頭部近傍から突出し、適宜面積の表面に水流の抵抗を受ける水流抵抗面を有するリップを備えたリップルアーにおいて、前記リップの裏面側の先端付近から前記ルアー本体の頭部腹側の適宜位置までの範囲にリブ状に形成され、ルアー本体の側面側に適宜面積の抵抗面が形成されてなる横向き抵抗部を備え、該横向き抵抗部を中空にしてなることを特徴とする。
上記構成によれば、中空の横向き抵抗部がリップの裏面側に配置されていることにより、水中におけるルアー頭部に浮力を与えることができ、リップにより大きくなる重量を軽減させることができる。また、横向き抵抗部はリブ状に形成されることにより、ルアー本体の側面側に抵抗面を形成することができ、この抵抗面の大きさを適宜調整することにより、ルアー頭部の左右方向の移動を抑制することができる。
また、本発明は、上記構成において、リップおよび横向き抵抗部が、前記ルアー本体と一体的に形成された構成とすることができる。
上記構成によれば、横向き抵抗部は、ルアー本体とリップとの間において、リブとして機能させることができる。すなわち、リップは、ルアー頭部から前方に突出して設けられ、リーリングの際の水流によって大きな抵抗を受けることとなるが、その水流の抵抗に耐えるための強度を得ることが可能となる。また、ルアー本体の内部が中空である場合には、横向き抵抗部内の中空部とルアー本体の中空部とを連続させるように構成でき、この場合、当該横向き抵抗部とルアー本体との接合部分が、横向き抵抗部の周辺に限定することとなり、当該接合部分を中空とすることにより、ルアー頭部の重量を軽量化することができる。
さらに、本発明は、上記各構成において、ルアー本体の内部が、頭部から尾部に向かって移動可能な錘を内蔵し、該錘を前記ルアー本体の中央付近において磁着可能にしてなる構成とすることができる。
上記構成によれば、キャスティング(投擲)の際には、重量を尾部に集中させることができるとともに、着水後のリーリングによってルアー頭部を下降させることにより錘をルアー本体の中央付近に固定させることができる。このように、錘をルアー本体の中央付近に固定させた状態でリーリングを継続する場合、ルアー本体のアクションは、当該錘を中心として、頭部および尾部が左右に揺動することとなるが、頭部の横向き抵抗部に形成される抵抗面の存在により、その揺動を抑制することとなるから、当該揺動は大きいものではなく比較的小さいものとすることができる。
また、本発明は、上記各構成において、横向き抵抗部が、前記リップの水流抵抗面と平行な平面で切断したときの断面外縁が水流抵抗面よりも小さく形成されるように構成してもよい。
上記構成によれば、リーリング時における水流抵抗はリップ表面に集中することとなるから、ルアーの潜行および振動の原動力となる水流抵抗に対して、横向き抵抗部の存在が障害となることを回避するものである。
さらに、本発明は、上記各構成において、横向き抵抗部が、前記リブ状端縁に向かって先細り形状としてなる構成としてもよい。
上記構成によれば、リップの表面に抵抗を与えた水流が、リップの側部を通過して裏面側に巻き込まれた際に、そのリブ裏面側を通過する水流による抵抗を少なくすることができる。すなわち、横向き抵抗部の端縁が先細り形状であることによって、水流は当該先細りした端縁に向かって流れる方向を誘導させることとなるのであって、その流れを止めるように作用しないものである。
また、本発明は、上記各構成において、横向き抵抗部が、前記リブ状端面の断面形状が弧状を形成しつつ切欠き形状としてなる構成としてもよい。
上記構成によれば、横向き抵抗部の端縁が、弧状に切欠かれた形状となっていることから、リップの先端付近からルアー頭部の腹側に至る範囲を当該端縁が円滑に連続させることとなり、リーリング時における直進方向の流水抵抗を緩和するとともに、キャスティング(投擲)時の空気抵抗をも緩和させることができる。すなわち、リーリング時は、リップ表面に抵抗を与えた水流が、リップ表面から後方に移動するが、そのとき、横向き抵抗部の端縁付近を流れる際、横向き抵抗部の端面に沿って後方へ移動させ、さらに円滑にルアー本体表面まで誘導させることとなる。他方、キャスティング時における飛行姿勢は、重量が集中する尾部を前向きとし、頭部を後ろ向きとするものであるが、ルアー本体の側面に沿って移動する空気は、ルアー本体の後方端(頭部)に到達した後、リップの裏面に衝突させないようにリップ外周縁に流れるように誘導させることができる。
本発明によれば、第一に、横向き抵抗部が中空であることから、水中においては浮力を生じさせることとなり、ルアーの頭部に浮力体を設ける構成とすることができる。また、陸上においても内部が中空であることからルアー頭部を軽量化することができる。これにより、水中においては、ルアー全体を大きく前傾姿勢となることを防ぎ、リップによる潜行深度を大きくさせないように調整することが可能となる。また、陸上においても、頭部を軽量化することから重量を尾部に集中させることができ、キャスティング時の飛行姿勢を安定化することができる。
第二に、横向き抵抗部は、水中においてルアーが振動する際、その抵抗面が横向の水流の抵抗を受けることから、頭部の左右への揺れを抑えることができる。これにより、ルアー本体に内蔵される錘(または重心)を中心にルアー全体が揺動する際の動きを小刻みにすることができる。すなわち、水中におけるルアーは、できる限り水流抵抗が少なくなるように移動することから、頭部において左右方向の抵抗面を有することによって、左右に大きく揺動することを抑えることとなり、小さな揺れを生じさせることができる。
従って、本発明の構成により、ルアーを所望の深度で潜行させることができるとともに、所望のアクションを得ることができる。さらに、横向き抵抗部の形状を端縁に向けて先細りとし、また、端面の断面形状を弧状かつ切欠き形状とすることにより、水中における水流を所望の方向に誘導させることができることから、リトリーブ(リールの巻き取り)時における抵抗を小さくさせることも可能となる。さらには、キャスティング時における飛行中の空気抵抗を小さくすることから、キャスティング距離を伸ばすことも可能となる。
本発明の実施形態の概略を示す斜視図である。 II−II断面図(アイレット等を除く)である。 (a)はIIIA−IIIA断面図、(b)はIIIB−IIIB断面図、(c)はIIIC−IIIC断面図、(d)はIIID−IIID断面図である。 (a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は左側面図である。 リーリング時の本実施形態の状態を示す説明図である。 キャスティング時の本実施形態の状態を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態の概略を示す図である。この図に示すように、本実施形態のリップルアー1は、ルアー本体2の頭部21の先端付近から前向きに突出するリップ3を備えるものであり、そのリップ3の裏面側に連続する横向き抵抗部4を設けた構成である。ルアー本体2には、上記のほかに、頭部21において釣り糸を連結するためのアイレット11と、尾部22および側部23にそれぞれ釣り針5,6を装着するための釣り針用リング12,13を備えている。また、ルアー本体2は、全体が樹脂で構成され、その表面には、釣りの対象魚が餌とする小魚に似た模様が形成されている。
本実施形態のリップ3は、ルアー本体2の頭部21の先端付近から、前方下向きに突出しており、その表面31は、ルアー本体2の進行方向に向かって水流抵抗を受ける抵抗面が構成されている。アイレット11に連結した釣り糸を引っ張ること(リーリング時にリトリーブすること)により、ルアー1は前進することとなるが、このとき、ルアー1の正面からの水流の抵抗を大きく受けるようになっている。この水流抵抗がリップ3の抵抗面31に作用することにより、当該抵抗面31に作用する抵抗を小さくするように、すなわち、水流方向に対して当該抵抗面31が傾斜するように、リップ3の向きを左右または上下の方向に変化させることとなる。そのリップ3の向きが変化することに伴って、ルアー本体2の頭部21は、その向きを変化させるのである。
このリップ3の向きの変化は、リップ3の抵抗面31の形状によって異なるが、一般的には、ルアー本体2の長手方向(頭部21から尾部22を結ぶ方向)に大きく突出していること、および、リトリーブの際の力点となるアイレットが中心となることから、下向きの角度が大きく変化し、水流を掻き分けるように左右に周期的に変化するものである。従って、下向きの角度変化により、ルアー1は潜行が可能となり、また、左右方向への周期的な変化により、ルアー1のアクションを生じさせるのである。
また、ルアー本体2の内部には、図2に示すように、長手方向(頭部21から尾部22に向かう方向)に移動可能な錘7を内蔵する構成としてもよい。本実施形態におけるルアー本体2の内部には、当該ルアー本体2の尾部22からルアー本体2の中央付近まで錘7を直線的に移動可能としている。このような直線的な移動を可能にするために、錘7は円筒状に形成され、ルアー本体2の長手方向に沿って配設される長尺なシャフト8が錘7の中空内部に貫挿されている。錘7を円筒状に形成されていることにより、シャフト8を中心に周方向に回転可能であるが、円筒の中空部が錘7の中心線に沿って設けられることにより、周方向に回転したとしても、錘7のバランスが変化しないようになっている。
錘7の移動方向を規制するシャフト8の先端側(ルアー本体2の中央付近における端部側)には、磁性体により磁着され得る金属製の板状部材81が配設されるとともに、この板状部材81がルアー本体2の中央付近において固定されている。また、錘7の前方部分(上記板状部材81に対向する端面側)には、磁性体による磁着部71が、錘7に連続して設けられている。従って、錘7が、前方へ(ルアー本体2の中央付近に向かって)移動するとき、上記磁着部71が板状部材81を磁着することによって、錘7をルアー本体2の中央付近に一時的に固定させることができるようになっている。なお、磁着部71の表面には、緩衝部材としての樹脂製板材72が設けられている。
ところで、本実施形態は、前述のとおり横向き抵抗部4が設けられているが、この横向き抵抗部4は、図1に示されているように、リップ3の裏面32の先端付近からルアー本体2の腹側23の表面に至る範囲においてリブ状に形成されている。また、図2に示されているように、横向き抵抗部4がルアー本体2の腹側23に連続する位置は、リップ3の先端33から根元34までの長さと同程度の距離だけリップ3の根元34から離れた位置であり、ちょうどルアー本体に鰓模様が形成される部分(以下、鰓模様形成部24という)の近傍となっている。このように、鰓模様形成部24の近傍において横向き抵抗部4が連続することによって、ルアー本体2の腹部23のうち、最も大きく膨出する部分(最下端縁23a(図2))よりも頭部21に近い位置において横向き抵抗部4を形成させることとなるのである。
また、横向き抵抗部4は、図2に示されているように、内部を中空としている。すなわち、リップ3の裏面32とルアー本体2との間の空間を横向き抵抗部4で覆うことにより、空気室9を構成しているのである。この空気室9は、ルアー本体2の中空部とは独立して構成してもよいが、本実施形態では、ルアー本体2の中空部と連続させている。つまり、ルアー本体2は、全体を適宜肉厚の壁面で包囲することによって中空内部を形成し、その中空内部を利用して錘7およびシャフト8を内蔵するものであり、所定の浮力が得られる構成であるため、この中空内部と連続するように空気室9を形成することにより、当該空気室9を含めた全体で浮力を得るようにしているのである。そして、横向き抵抗部4の下端縁41とルアー本体2の腹側23の端縁との境界を円滑に連続させるために、横向き抵抗部4の下端縁41を弧状かつ切欠き形状となるように形成している。
上記の横向き抵抗部4は、リップ3の裏面32から下端縁41に向かって先細り形状となっている。この状態を図3に示す。この図は、リップ3および横向き抵抗部4の横断面を示す図であり、図3(a)はリップ先端33付近であり、リップ根元34までを順次位置を変えて図3(a)から図3(d)に示している。これらの図に示すように、その先端縁は鋭い尖端ではなく、丸みを帯びた形状であるが、リップ3との境界付近と比較すれば、明らかに下端縁41に向かって細くなるような形状になっている。
すなわち、リップ先端33では、リップ3と横向き抵抗部4は一体となっており、中空部を形成していないものの、横向き抵抗部4の下端縁41は若干膨出した形状になっている(図3(a))。また、根元34に接近する位置においては、横向き抵抗部4が下方に突出し、リップ3との間に中空部を形成し(図3(b))、さらに、根元34に接近した位置では大きく突出して中空部が大きくなっている(図3(c))。これらの状態において、横向き抵抗部4は下端縁41に向かって徐々に細くなっている。そして、リップ3の根元34に最も接近する位置では、横向き抵抗部4の中空部は縦長に形成されるとともに、下端縁41は細く尖った形状となっている。
このように、横向き抵抗部4が先細り形状であることから、その両側に形成される左右の面(抵抗面)42,43は曲面となっている。すなわち、図3において示されているように、リップ3の先端33に近い位置における抵抗面42,43は、リップ3の表面31に対する傾斜が緩やか(図3(b)参照)であるのに対し、リップ3の根元34に接近するにつれて、抵抗面42,43の角度がリップ3の表面31に対して大きくなっている(図3(c)、(d))。このように、各位置における傾斜角度が異なるものではあるが、全体としては、ルアー本体2から横向き(ルアー2の側面側)に曲面を出現させるように抵抗面42,43が設けられているのである。
上記のような構成であるから、図4に示すように、本実施形態のルアー1の頭部21の近傍には二種類の抵抗面31,42,43を形成することができるのである。すなわち、正面側には、リップ3による水流抵抗面31が形成されるとともに(図4(a))、右側に横向き抵抗部4による抵抗面42(図4(b))が形成され、左側にも同様に抵抗面43(図4(c))が形成されることとなる。ルアー1の正面側に形成されるリップ3の水流抵抗面31によって、リップ3の裏面側に設けられる横向き抵抗部4は、ルアー1の正面側から隠れる状態となっている。これは、横向き抵抗部4が、水流抵抗面31よりも小さい断面で構成されているからであり、具体的には、水流抵抗面31に平行な平面で横向き抵抗部4を切断するとき、その断面の外縁が水流抵抗面31の外縁の内側に位置するように、小さく形成されているからである。従って、ルアー1に対して正面から水流が作用する場合には、リップ3の水流抵抗面31が最初に水流抵抗を受けることとなるのである。
他方、横向き抵抗部4の抵抗面42,43は、前述のとおり、その形状が曲面であるとしても、ルアー1の側面視において、明らかにリップ3の裏面側に面状部分が形成されており(図4(b)、(c))、この面状部分に対して横向きの水流が作用する場合には、その抵抗を受けることができるようになっている。また、この抵抗面42,43は左右対称に設けられ(図3参照)、横向きの水流が右側から作用する場合、または、左側から作用する場合のいずれでも、同程度の抵抗を受けることができるようになっている。
本実施形態は、上記のような構成であるから、リーリングによって前進する場合においては、図5(a)に示すように、正面からの水流はリップ3の水流抵抗面31に対して作用することとなる。リーリングによって釣り糸Lがアイレット11を引っ張ることとなるから、アイレット11が取り付けられているルアー本体2の頭部21は、前方かつ斜め上方に引っ張られる。このとき、リップ3に水流抵抗が作用するのであるが、その水流抵抗により、リップ3が後方へ押されることとなり、ルアー本体2は、アイレット11を中心に頭部21を下向きとなるように傾斜することとなる。これと同時に、リールから伸びる釣り糸Lの長さを変更させない範囲において、ルアー1は移動できることから、リップ3の水流抵抗面31の傾斜方向に沿って、ルアー1は前方かつ斜め下方に潜行することとなる。この潜行により、水流抵抗面31に作用する水流抵抗が減少することとなる。この少ない抵抗を与える水流は、リップ3の水流抵抗面31に沿って、後方かつ斜め上方に誘導されることとなるのである。
そして、適当な深度までルアー1が潜行することにより、横向き抵抗部4の中空部分(空気室9)の浮力が増大することから、浮力と潜行方向への力とが釣り合うところで、ルアー1は潜行を中止し前方へ移動することとなる。この状態における水流は、図5(b)に示すように、リップ3の水流抵抗面31に衝突したのち、左右に分かれて(左右交互に)水流抵抗面31から後方に移動することとなる。この水流が水流抵抗面31の左右に分かれて移動する際に、ルアー1の頭部21を逆向きに(やはり左右に)震動させることとなるのである。このように、深いところまで潜行させないことにより、釣りの対象魚が生息する深度においてルアー1を移動させることが可能となるのである。
ところで、ルアー本体2に内蔵される錘7は、ルアー本体2の長手方向に移動可能であることから、リーリング時においては、図5(b)に示すように、錘7はルアー本体2の中央付近に存在している。すなわち、上述のように、リーリングによって、ルアー1は頭部21を下向きにして潜行することとなることから、このルアー1の傾斜によって、錘7は前方に移動することとなり、ルアー本体2の中央付近に設けた金属製の板状部材81に磁着して停止し、その中央付近に錘7を配置させることができるのである。
このように、錘7がルアー本体2の中央付近に存在することによって、ルアー1の左右への振動は、当該錘7を中心として、厳密には錘7の近傍に位置するルアーの重心を中心として、揺動する状態となるのである。しかしながら、前述のように、リップ3の裏面側には横向き抵抗部4が存在し、その左右両面によって形成される抵抗面42,43がルアー1の頭部21の近くに設けられていることから、頭部21を大きく左右に揺らすことができないこととなる。そのため、頭部21は頻繁に左右の揺動を繰り返すこととなることから、ルアー1は細かく振動することとなり、小魚の泳ぎに近似した動作(アクション)を生じさせることとなるのである。
また、本実施形態は、キャスティング(投擲)の際にも飛行姿勢を安定させることができる。図6は、キャスティング時の飛行状態を示す図である。この図に示すように、キャスティング時のルアー1は、尾部22を前方にして飛行することとなるが、その際にはルアー本体2の側面を空気が通過することとなる。そして、横向き抵抗部4を設けていない場合には、リップ3の裏面に空気が衝突し、この空気抵抗により、飛行速度が減衰し、また、水中と同様に空気がリップ3の裏面から左右に分かれて流れるために、ルアー1が振動して余分な空気抵抗を受けることとなり得た。本実施形態では、リップ3の裏面側に横向き抵抗部4が設けられていることにより、リップ3の裏面が空気抵抗を直接受けることがなく、しかも、横向き抵抗部4の端面が空気をリップ3よりも前方で左右に誘導することから、当該空気抵抗の影響を減少させることができるのである。
図6(a)は側面、(b)は底面を示す図であるが、図示のように、リップ3の裏面側に空気抵抗を与えることが予想される二場面において、いずれもリップ3の裏面よりも前方で、リップ3に空気抵抗が作用しないように、空気を誘導することができるのである。このように、リップ3が空気の抵抗を大きく受けない構成とすることにより、キャスティング時におけるルアー1は、飛行速度の減衰を抑え、また、飛行姿勢を安定させることができることとなり、遠くまでキャスティングすることが可能となる。
本実施形態は上記のとおりであるが、本発明が上記実施形態に限定されるものではない。すなわち、上記実施形態と異なる形態としてよい。例えば、上記実施形態では、ルアー本体2に内蔵される錘7は、円筒状に構成され、その中空内部にシャフト8を挿通してルアー本体2の長手方向に移動可能としたが、他の構成による錘を使用してもよい。例えば、ルアー本体2の内部に区切られた空間を設け、その内部に転動可能な錘を内蔵してもよい。また、ルアー本体2の中央付近において磁着する構成のほか、板バネ等により機械的に保持させる構成としてもよい。
また、リップ3および横向き抵抗部4の形状・大きさは、図示したものに限定されるものではなく、ルアー1の全体に占める水流抵抗板31の大きさの割合を変更することは可能であり、また、突出角度を適宜変更可能してもよい。さらに、リップ3の大きさ・角度によっては、横向き抵抗部4の抵抗面42,43の面積は大きくまたは小さくしてもよく、内部の中空部分(空気室9)の容積についても、所望の潜行深度に応じて変更してもよい。
1 ルアー
2 ルアー本体
3 リップ
4 横向き抵抗部
5,6 釣り針
7 錘
8 シャフト
9 空気室
11 アイレット
12,13 釣り針用リング
21 ルアー本体頭部
22 ルアー本体尾部
23 ルアー本体腹部
24 ルアー本体の鰓模様形成部
31 リップ表面(水流抵抗面)
32 リップ裏面
33 リップ先端
34 リップ根元
41 横向き抵抗部の下端縁
42,43 抵抗面
71 磁着部
72 樹脂製板材
81 板状部材
L 釣り糸

Claims (6)

  1. ルアー本体の頭部近傍から突出し、適宜面積の表面に水流の抵抗を受ける水流抵抗面を有するリップを備えたリップルアーにおいて、前記リップの裏面側の先端付近から前記ルアー本体の頭部腹側の適宜位置までの範囲を突出させたリブ状に形成され、ルアー本体の側面側に適宜面積の抵抗面が形成されてなる横向き抵抗部を備え、
    前記横向き抵抗部は、中空であるとともに、前記リップの裏面側に位置する下端縁に向かって先細り形状であり、かつ該リップの先端における突出を小さく根元における突出を大きくさせるようにしており、
    前記横向き抵抗面は、前記先細り形状とするための傾斜角度を前記リップの先端から根元にかけて徐々に大きくすることによって全体として曲面を形成させていることを特徴とするリップルアー。
  2. 前記横向き抵抗部の下端縁は、前記ルアー本体の頭部腹側において、前記リップの先端から根元までの長さと同程度の距離だけ該リップの根元から離れた位置に連続させている請求項1に記載のリップルアー。
  3. 前記リップおよび横向き抵抗部は、前記ルアー本体と一体的に形成されている請求項1または2に記載のリップルアー。
  4. 前記ルアー本体の内部は、頭部から尾部に向かって移動可能な錘を内蔵し、該錘を前記ルアー本体の中央付近において磁着可能にしてなる請求項1ないし3のいずれかに記載のリップルアー。
  5. 前記横向き抵抗部は、前記リップの水流抵抗面と平行な平面で切断したときの断面外縁が水流抵抗面よりも小さく形成されている請求項1ないし4のいずれかに記載のリップルアー。
  6. 前記横向き抵抗部は、前記リップの裏面側に位置する下端縁が直線の一部を切欠いた弧状とし、該下端縁と前記ルアー本体の腹側端縁との境界を円滑に連続させている請求項1ないし5のいずれかに記載のリップルアー。
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