<第1の実施の形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2及び図3はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
パチンコ機10は、図1に示すように、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを有する。外枠11は木製の板材などを四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技ホールに設置される。
遊技機本体12は、内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。遊技機本体12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、図2に示すように、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、図3に示すように、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
なお、遊技機本体12には、図3に示すように、その回動先端部に施錠装置16が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能に施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠状態とする機能を有している。これらの各施錠状態は、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠17に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
次に、遊技機本体12の前面側の構成について説明する。
内枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース21を主体に構成されている。樹脂ベース21の中央部には略楕円形状の窓孔23が形成されている。樹脂ベース21には遊技盤24が着脱可能に取り付けられている。遊技盤24は合板よりなり、遊技盤24の前面に形成された遊技領域が樹脂ベース21の窓孔23を通じて内枠13の前面側に露出した状態となっている。
ここで、遊技盤24の構成を図4に基づいて説明する。遊技盤24には、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口31,可変入賞装置32,上作動口(第1始動入球部又は非優先始動入球部)33,下作動口(第2始動入球部又は優先始動入球部)34,スルーゲート35、可変表示ユニット36、メイン表示部43及び役物用表示部44等がそれぞれ設けられている。
一般入賞口31、可変入賞装置32、上作動口33及び下作動口34への入球が発生すると、それが遊技盤24の背面側に配設された検知センサ(図示略)により検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。この場合に、一般入賞口31への入球が発生した場合には10個の遊技球の払出が実行され、可変入賞装置32への入球が発生した場合には15個の遊技球の払出が実行され、上作動口33への入球が発生した場合には3個の遊技球の払出が実行され、下作動口34への入球が発生した場合には4個の遊技球の払出が実行される。
なお、遊技球の払出個数は上記のものに限定されることはない。但し、上作動口33に対する下作動口34の有利性を高める上では、上作動口33に係る払出個数よりも下作動口34に係る払出個数を多く設定することが好ましい。また、各作動口33,34に対する可変入賞装置32の有利性を高める上では、各作動口33,34に係る払出個数よりも可変入賞装置32に係る払出個数を多く設定することが好ましい。
その他に、遊技盤24の最下部にはアウト口37が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口37を通って遊技領域から排出される。また、遊技盤24には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘38が植設されていると共に、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
ここで、入球とは、所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した後に遊技領域から排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域から排出されない態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口37への遊技球の入球と明確に区別するために、可変入賞装置32、上作動口33、下作動口34又はスルーゲート35への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
上作動口33及び下作動口34は、作動口装置としてユニット化されて遊技盤24に設置されている。上作動口33及び下作動口34は共に上向きに開放されている。また、上作動口33が上方となるようにして両作動口33,34は上下方向、より詳細には鉛直方向に並んでいる。下作動口34には、左右一対の可動片よりなるガイド片としての電動役物34aが設けられている。
電動役物34aの詳細について図5を用いて説明する。図5(a)は電動役物34aが閉鎖状態(非サポート状態又は非ガイド状態)である場合を示し、図5(b)は電動役物34aが開放状態(サポート状態又はガイド状態)である場合を示している。
上作動口33を構成する作動口ケース33aは、手前側に張り出すとともに正面から見て略台形状をなしており、上辺長<下辺長となっている。このとき、作動口ケース33aの上辺長(すなわち上作動口33の左右幅)は、遊技球の直径よりも僅かに大きい長さとされ、下辺長は、電動役物34aが閉鎖状態にある場合において左右の電動役物34a間の距離よりも大きい長さとされている。また、電動役物34aが閉鎖状態にある場合には作動口ケース33aと電動役物34aの上端部との間隔が遊技球の直径よりも僅かに短くなるよう両作動口33,34の設置間隔が調整されている。
上記構成によれば、電動役物34aの閉鎖状態では遊技球が下作動口34に入賞できず、電動役物34aが開放されることで下作動口34への入賞が可能となる。特にこのとき、電動役物34aが閉鎖状態から開放状態に移行する動作途中では、上記のとおり上作動口33の作動口ケース33aが略台形状をなしておりそれが障害となることから、電動役物34aが十分に開放されるまでは下作動口34への遊技球の入賞が不可能となり、電動役物34aのほぼ全開状態でのみ入賞が可能となっている。つまり、上方から落下してきた遊技球は作動口ケース33aの側面に当たって外側に弾かれ、下作動口34に直接入賞することはない。これにより、電動役物34aが極短時間で開放される場合には下作動口34への入賞が極めて困難となり、電動役物34aの開放状態が継続される場合にのみ下作動口34への入賞が容易となる。
なお、上作動口33の作動口ケース33aを上記の如く略台形状とする構成以外にも、上作動口33の作動口ケース33aを上部幅狭、下部幅広の2段構成としたり、上作動口33の左右両側に略ハ字状のガイド片を設けたり、作動口ケース33aの斜め下方に障害釘を植設したりしても良い。
可変入賞装置32は、遊技盤24の背面側へと通じる大入賞口32aを備えているとともに、当該大入賞口32aを開閉する開閉扉32bを備えている。開閉扉32bは、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉鎖状態になっており、内部抽選において開閉実行モード(開閉実行状態)への移行に当選した場合に遊技球が入賞しやすい所定の開放状態に切り換えられるようになっている。ここで、開閉実行モードとは、大当たり当選又は特別外れ当選となった場合に移行することとなるモードである。当該開閉実行モードについては、後に詳細に説明する。可変入賞装置32の開放態様としては、所定時間(例えば30sec)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、複数ラウンド(例えば15ラウンド)を上限として可変入賞装置32が繰り返し開放される態様がある。
メイン表示部43及び役物用表示部44は、遊技領域の下部側の外縁に沿って配設された装飾部材39に設けられている。装飾部材39は、遊技盤24の盤面からパチンコ機10前方に延出している。より具体的には、装飾部材39の前面は、遊技領域をパチンコ機10前方から視認可能とするために前扉枠14に設けられた窓パネル62と対向しており、さらに窓パネル62との間の距離は遊技球1個分よりも狭くなっている。これにより、装飾部材39の前面の前方を遊技球が落下していくのが防止されている。
装飾部材39の前面から露出するようにしてメイン表示部43及び役物用表示部44が設けられている。つまり、メイン表示部43及び役物用表示部44は、前扉枠14の窓パネル62を通じてパチンコ機10前方から視認可能となっているとともに、これら両表示部43,44の前方を遊技球が落下していくのが防止されている。なお、装飾部材39の上面には、上述した複数の一般入賞口31の一部が上方に開放された状態で設置されている。
メイン表示部43には、表示領域が設けられており、かかる表示領域において、上作動口33又は下作動口34への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。つまり、上作動口33への入賞と下作動口34への入賞とがそれぞれ区別されておらず、メイン表示部43には、上作動口33又は下作動口34への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が共通の表示領域にて明示される。
役物用表示部44は、図示による詳細な説明は省略するが、セグメント表示器を有しており、当該セグメント表示器には役物用結果表示部が設けられている。役物用結果表示部は、スルーゲート35への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を明示するための表示部である。この場合、役物用結果表示部では、スルーゲート35への入賞をトリガとして、各表示用セグメントにおける点灯及び消灯を順次行うことによる絵柄の変動表示(又は、可変表示若しくは切換表示)が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート35への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。スルーゲート35への入賞に基づく内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、役物用結果表示部にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、下作動口34に設けられた電動役物34aが所定の態様で開放状態となる。なお、役物用表示部44は、上記の構成に限定されることはなく、メイン表示部43にて例示した他の構成を適用してもよく、メイン表示部43とは異なる構成を適用してもよい。
可変表示ユニット36には、図柄を変動表示(又は、可変表示若しくは切換表示)する図柄表示装置41が設けられている。また、可変表示ユニット36には、図柄表示装置41を囲むようにしてセンターフレーム42が配設されている。このセンターフレーム42は、その上部がパチンコ機10前方に延出している。これにより、図柄表示装置41の表示画面の前方を遊技球が落下していくのが防止されており、遊技球の落下により表示画面の視認性が低下するといった不都合が生じない構成となっている。
図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。図柄表示装置41には、例えば上、中及び下に並べて図柄が表示され、これらの図柄が左右方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。この場合、図柄表示装置41における変動表示は、上作動口33又は下作動口34への入賞に基づいて開始される。そして、例えば、開閉実行モードとして可変入賞装置32の大入賞口32aの開放が15回行われることとなる15ラウンド対応の開閉実行モードに移行する遊技回には、図柄表示装置41では予め設定されている有効ライン上に所定の組み合わせの図柄が停止表示される。
センターフレーム42の前面側における左上部分には、図柄表示装置41に対応した第1保留ランプ部45が設けられている。遊技球が上作動口33又は下作動口34に入賞した個数は最大4個まで保留され、第1保留ランプ部45の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。上述したように、センターフレーム42の上部がパチンコ機10前方に延出していることにより、第1保留ランプ部45の視認性が遊技球の落下により阻害されない構成となっている。
センターフレーム42の下部には、役物用表示部44の役物用結果表示部に対応した第3保留ランプ部47が設けられている。遊技球がスルーゲート35を通過した回数は最大4回まで保留され、第3保留ランプ部47の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。なお、各保留ランプ部45〜47が図柄表示装置41の一部で表示される構成等であってもよい。
遊技盤24には、内レール部51と外レール部52とが取り付けられており、これら内レール部51と外レール部52とにより誘導レールが構成され、遊技球発射機構53から発射された遊技球が遊技領域の上部に案内されるようになっている。遊技球発射機構53は、図2に示すように、樹脂ベース21における窓孔23の下方に取り付けられており、前扉枠14に設けられた発射ハンドル54が操作されることにより遊技球の発射動作が行われる。
内枠13の前面側全体を覆うようにして前扉枠14が設けられている。前扉枠14には、図1に示すように、遊技領域のほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部61が形成されている。窓部61は、略楕円形状をなし、上述した窓パネル62が嵌め込まれている。窓パネル62は、ガラスによって無色透明に形成されているが、これに限定されることはなく合成樹脂によって無色透明に形成してもよい。
窓部61の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられている。当該各種ランプ部の一部として表示ランプ部63が窓部61の上方に設けられている。また、表示ランプ部63の左右両側には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部64が設けられている。
前扉枠14における窓部61の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部65と下側膨出部66とが上下に並設されている。上側膨出部65内側には上方に開口した上皿71が設けられており、下側膨出部66内側には同じく上方に開口した下皿72が設けられている。上皿71は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構53側へ導くための機能を有する。また、下皿72は、上皿71内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。上皿71及び下皿72には、裏パックユニット15の払出装置96から払い出された遊技球が前扉枠14の背面に設けられた通路形成ユニット73を通じて排出される。
次に、遊技機本体12の背面側の構成について説明する。
図3に示すように、内枠13(具体的には、遊技盤24)の背面には、主制御装置81及び音声ランプ制御装置82が搭載されている。
主制御装置81は、遊技の主たる制御を司る主制御基板と、電源を監視する停電監視基板とを具備しており、これら主制御基板及び停電監視基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス83に収容されて構成されている。基板ボックス83は、略直方体形状のボックスベース(表ケース体)とこのボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(裏ケース体)とを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは分離阻止手段(又は、結合手段)としてのボックス結合部85によって分離不能に連結され、これにより基板ボックス83が封印されている。そして、これらボックス結合部85によって分離不能に連結されていることで、基板ボックス83の内部空間の開放に際しては当該基板ボックス83の破壊又は一部の切除を要する構成となっている。ボックス結合部85は、基板ボックス83の長辺部に複数設けられ、そのうち少なくとも一つが用いられて結合処理が行われる。
ボックス結合部85はボックスベースとボックスカバーとを開放不能に結合する構成であれば任意の構成が適用できるが、ボックス結合部85を構成する長孔に係止爪を挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開放不能に結合されるようになっている。ボックス結合部85による結合処理は、その結合後の不正な開放を防止し、また万一不正開放が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開放した後でも再度開放処理を行うこと自体は可能である。すなわち、複数のボックス結合部85のうち、少なくとも一つの長孔に係止爪を挿入することにより結合処理が行われる。そして、収容した主制御基板の不具合発生の際や主制御基板の検査の際など基板ボックス83を開放する場合には、係止爪が挿入されたボックス結合部85と他のボックス結合部85との連結部分やボックス本体との連結部分を切断する。これにより、基板ボックス83のボックスベースとボックスカバーとが分離され、内部の主制御基板を取り出すことができる。その後、再度結合処理する場合は他のボックス結合部85の長孔に係止爪を挿入する。基板ボックス83の開放を行った旨の履歴を当該基板ボックス83に残しておけば、基板ボックス83を見ることで不正な開放が行われた旨が容易に発見できる。
基板ボックス83の一方の短辺部には、その側方に突出するようにして複数の結合片86が設けられている。これら結合片86は、主制御装置81の取付台に形成された複数の被結合片87と1対1で対応しており、結合片86と被結合片87とにより基板ボックス83と取付台との間で結合処理が行われる。
なお、上記基板ボックス83の不正な開放を発見するための痕跡手段として、封印シールをボックスベースとボックスカバーとの境界を跨ぐようにして貼り付ける構成としてもよい。この場合、封印シールをその貼付箇所から剥がした場合には、当該封印シールの接着剤層が基板ボックス83側に残り、その痕跡が残ることとなる。さらには、当該封印シールに所定周波数の呼び出し波に対して識別情報を含む応答波を発信するICタグを設け、封印シールを剥がした場合には、当該ICタグのアンテナが切断されて、上記応答波の発信が不可となる構成としてもよい。
音声ランプ制御装置82は、主制御装置81からの指示に従い音声やランプ表示、及び図示しない表示制御装置の制御を司る音声ランプ制御基板を具備しており、音声ランプ制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス84に収容されて構成されている。
裏パックユニット15は、図3に示すように、裏パック91を備えており、当該裏パック91に対して、払出機構部92及び制御装置集合ユニット93が取り付けられている。なお、裏パック91は透明性を有する合成樹脂により形成されており、主制御装置81や音声ランプ制御装置82などを後方から覆うように、後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部94を有している。
払出機構部92は、保護カバー部94を迂回するようにして配設されており、遊技場の島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク95と、当該タンク95に貯留された遊技球を払い出すための払出装置96と、を備えている。払出装置96より払い出された遊技球は、当該払出装置96の下流側に設けられた図示しない払出通路を通じて、上皿71又は下皿72に排出される。また、払出機構部92には、例えば交流24ボルトの主電源が供給されるとともに、電源のON操作及びOFF操作を行うための電源スイッチが設けられた裏パック基板が搭載されている。
また、裏パック91には、裏パックユニット15の回動軸側であって上縁側に外部出力端子板99が設けられている。外部出力端子板99には、タンク95などで遊技球が不足した場合に信号出力するための出力端子、所定個数の賞球を払い出す毎に信号出力するための出力端子、所定個数の遊技球を貸し出す毎に信号出力するための出力端子、遊技機本体12の開放時に信号出力するための出力端子、前扉枠14の開放時に信号出力するための出力端子、及び開閉実行モードなどの状態移行に際して(又は、状態に移行している間)信号出力するための出力端子が設けられている。そして、これらの出力端子を通じて、遊技ホール側の管理制御装置に対して枠側の状態に関する信号が出力される。なお、所定個数の遊技球を貸し出す毎に信号出力するための出力端子はいわゆる現金機においては不要である。
制御装置集合ユニット93は、払出制御装置97と電源及び発射制御装置98とを備えている。これら払出制御装置97と電源及び発射制御装置98とは、払出制御装置97がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置97は、払出装置96を制御する払出制御基板が基板ボックス内に収容されて構成されている。この場合、当該払出制御装置97の基板ボックスに対して、主制御装置81の基板ボックス83と同様の不正抑制手段を適用してもよい。
電源及び発射制御装置98は、電源及び発射制御基板が基板ボックス内に収容されて構成されており、当該基板により、各種制御装置等で要する所定の電力が生成されて出力され、さらに遊技者による発射ハンドル54の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。また、本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。
<電気的構成>
次に、パチンコ機10の電気的構成について、図6のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置81に設けられた主制御基板201には、MPU202が搭載されている。MPU202は、当該MPU202により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM203と、そのROM203内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM204と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵された素子である。なお、MPU202が有する機能の一部、例えば、ROM203の機能やRAM204の機能などを別の素子として有する構成としてもよい。
MPU202には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU202の入力側には、主制御装置81に設けられた停電監視基板205、払出制御装置97及び各種検知センサ211a〜211eなどが接続されている。この場合に、停電監視基板205には電源及び発射制御装置98が接続されており、MPU202には停電監視基板205を介して電力が供給される。また、各種検知センサ211a〜211eの一部として、一般入賞口31、可変入賞装置32、上作動口33、下作動口34及びスルーゲート35などといった入賞対応入球部(払出対応入球部)に設けられた複数の検知センサが接続されており、主制御装置81のMPU202において各入球部への入賞判定(入球判定)が行われる。また、MPU202では、上作動口33及び下作動口34への入賞に基づいて大当たり発生抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入賞に基づいてサポート発生抽選を実行する。
MPU202の出力側には、停電監視基板205、払出制御装置97及び音声ランプ制御装置82が接続されている。払出制御装置97には、例えば、上記入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。この場合、賞球コマンドの出力に際しては、ROM203のコマンド情報記憶エリア225が参照される。そして、一般入賞口31への入賞を特定した場合には、10個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、可変入賞装置32への入賞を特定した場合には、15個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、上作動口33への入賞を特定した場合には、3個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、下作動口34への入賞を特定した場合には、4個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力される。
音声ランプ制御装置82には、変動用コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド、オープニングコマンド及びエンディングコマンドなどの各種コマンドが出力される。この場合、これら各種コマンドの出力に際しては、ROM203のコマンド情報記憶エリア225が参照される。これら各種コマンドの詳細については、後に説明する。なお、上記各コマンドは、所定のバイト数の情報として構成されており、当該所定のバイト数の情報として各種情報が含まれている。
また、MPU202の出力側には、可変入賞装置32の開閉扉32bを開閉動作させる可変入賞駆動部32c、下作動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34b、及びメイン表示部43が接続されている。主制御基板201には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU202は各種駆動部の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては大入賞口32aが開閉されるように、MPU202において可変入賞駆動部32cの駆動制御が実行される。また、電動役物34aの開放状態当選となった場合には、電動役物34aが開閉されるように、MPU202において電動役物駆動部34bの駆動制御が実行される。また、MPU202によってメイン表示部43の表示制御が実行される。
さらには、MPU202の出力側には、外部出力端子板99が接続されている。この場合、外部出力端子板99には、状態移行に際して信号出力するための出力端子として、大当たり信号出力端子(第1状態信号出力端子)99aと、大当たり及び特別外れ信号出力端子(第2状態信号出力端子)99bとが設けられている。
MPU202は、遊技結果が大当たり結果となった場合には、遊技ホール側の管理制御装置に対して、大当たり信号出力端子99aを通じて大当たり信号を出力することができる。具体的には、通常時では、大当たり信号出力端子99aからLOWレベル信号が出力されており、大当たり結果となった場合にはHIレベル信号が出力される。なお、この信号の出力態様は逆でもよい。
停電監視基板205は、主制御基板201と電源及び発射制御装置98とを中継し、また電源及び発射制御装置98から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置97は、主制御装置81から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置96により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源及び発射制御装置98は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板201や払出制御装置97等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を所定の電力経路を通じて供給する。また、電源及び発射制御装置98は、遊技球発射機構53の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構53は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
音声ランプ制御装置82は、主制御装置81から入力した各種コマンドに基づいて、可変表示ユニット36に設けられた各保留ランプ部45〜47及び前扉枠14に設けられた表示ランプ部63やスピーカ部64を駆動制御するとともに、表示制御装置212を制御するものである。
表示制御装置212では、音声ランプ制御装置82から入力したコマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。この場合に、音声ランプ制御装置82では、主制御装置81から入力した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動表示時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を決定するとともに、リーチ発生の有無及びリーチ演出の内容の抽選を実行する。
ここで、各遊技回の図柄の変動表示に係る内容について、図7及び図8を用いて説明する。
表示制御装置212には、キャラクタROMが設けられている。当該キャラクタROMには、図7(a)〜(i)に示すように、「1」〜「9」の数字が付された9種類の主図柄のデータと、図7(j)に示すように数字が付されていない副図柄のデータとが予め記憶されている。
また、図8(a)に示すように、図柄表示装置41の表示画面Gには、上段・中段・下段の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が設定されている。各図柄列Z1〜Z3は、主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。そして、表示画面Gでは、これら各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向き(具体的には、右から左)にスクロールするように変動表示される。この場合、上図柄列Z1には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の降順に配列されるとともに、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列Z3には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の昇順に配列されるとともに、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、上図柄列Z1と下図柄列Z3は18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列Z2には、数字の昇順に「1」〜「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列Z2に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。
また、図8(b)に示すように、表示画面Gは、図柄列毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。また、表示画面Gには、5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右下がりラインL4、右上がりラインL5が設定されている。そして、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示が停止し、いずれかの有効ラインに同一の数字が付された図柄の組み合わせが形成された状態で全図柄列Z1〜Z3の変動表示が終了すれば、通常大当たり結果又は確変大当たり結果の発生として大当たり動画が表示されるようになっている。
なお、上記のように各図柄列の変動表示が停止されることに鑑みれば、上図柄列Z1を第1図柄列(又は第1絵柄列)、下図柄列Z3を第2図柄列(又は第2絵柄列)、中図柄列Z2を第3図柄列(又は第3絵柄列)と称することができる。
上記各主図柄のうち、奇数番号(1,3,5,7,9)が付された主図柄は「特定図柄」に相当し、確変大当たり結果が発生する場合には、同一の特定図柄の組み合わせが停止表示される。また、偶数番号(2,4,6,8)が付された主図柄は「非特定図柄」に相当し、通常大当たり結果が発生する場合には、同一の非特定図柄の組み合わせが停止表示される。
なお、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。例えば、複数の図柄列を横並びとなるように設定し、図柄列における図柄の変動表示の方向を縦方向に設定してもよい。
<各種カウンタについて>
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。
MPU202は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、メイン表示部43の表示の設定、図柄表示装置41の図柄表示の設定、役物用表示部44の表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図9に示すように、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置41が外れ変動する際のリーチ抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、図柄表示装置41における変動表示時間を決定する変動種別カウンタCSとを用いることとしている。さらに、下作動口34の電動役物34aを電役開放状態とするか否かの抽選に使用する電動役物開放カウンタC4を用いることとしている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM204の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ231に適宜格納される。RAM204には、保留用エリアREと、実行エリアAEとよりなる保留球格納エリア232が設けられている。そして、この保留球格納エリア232に、上作動口33又は下作動口34への遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値が時系列的に格納されるようになっている。
各カウンタについて詳しくは、大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり599)に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜599)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が上作動口33又は下作動口34に入賞したタイミングでRAM204の保留球格納エリア232に格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM203における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリア221に当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。ここで、当否テーブルの内容について図10を用いて説明する。図10に示すように、当否テーブルとしては、図10(a)の低確率モード用の当否テーブル(低確率用当否情報群)と、図10(b)の高確率モード用の当否テーブル(高確率用当否情報群)とが設定されている。つまり、本パチンコ機10は、当否抽選手段における抽選モードとして、低確率モード(低確率状態)と高確率モード(高確率状態)とが設定されている。
上記抽選に際して低確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図10(a)に示すように、大当たり当選となる乱数の値は2個である。一方、上記抽選に際して高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図10(b)に示すように、大当たり当選となる乱数の値は21個である。この場合、低確率モードである状況において大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モードである状況において大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。なお、低確率モードよりも高確率モードの方の当選確率が高くなるのであれば、上記当選となる乱数の数及び値は任意である。
大当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり29)に達した後0に戻る構成となっている。ここで、本実施の形態では、複数の大当たり結果が設定されている。これら複数の大当たり結果は、(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置32の開閉制御の態様、(2)開閉実行モード終了後の当否抽選手段における抽選モード、(3)開閉実行モード終了後の下作動口34の電動役物34aにおけるサポートモード、という3つの条件に差異を設けることにより、複数の大当たり結果が設定されている。
ここで、開閉実行モードにおける可変入賞装置32の開閉制御の態様としては、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置32への入賞の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとが設定されている。具体的には、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、大入賞口32aの開閉が15回(高頻度用回数)行われるとともに、1回の開放は30sec(高頻度時間)が経過するまで又は大入賞口32aへの入賞個数が10個(高頻度個数)となるまで継続される。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、大入賞口32aの開閉が2回(低頻度用回数)行われるとともに、1回の開放は0.2sec(低頻度時間)が経過するまで又は大入賞口32aへの入賞個数が6個(低頻度個数)となるまで継続される。
この場合に、本パチンコ機10では、発射ハンドル54が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域に向けて発射されるように遊技球発射機構53が駆動制御される。これに対して、低頻度入賞モードでは、上記のとおり1回の大入賞口32aの開放時間は0.2secとなっている。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の大入賞口32aの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入賞が発生しない。
なお、高頻度入賞モード及び低頻度入賞モードにおける大入賞口32aの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間及び1回の開放に対する開放限度個数は、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置32への入賞の発生頻度が高くなるのであれば、上記の値に限定されることはなく任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。
但し、高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの間での特典の差異を明確にする上では、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置32への入賞が発生しない構成とするとよい。例えば、高頻度入賞モードでは、1回の開放について、遊技球の発射周期と開放限度個数との積を、開放限度時間よりも短く設定する一方、低頻度入賞モードでは、1回の開放について、遊技球の発射周期と開放限度個数との積を、開放限度時間よりも長く設定する構成としてもよい。また、遊技球の発射間隔及び1回の大入賞口32aの開放時間が上記のものでなかったとしても、低頻度入賞モードでは、前者よりも後者の方が短くなるように設定することで、実質的に可変入賞装置32への入賞が発生しない構成を容易に実現することができる。
下作動口34の電動役物34aにおけるサポートモードとしては、遊技領域に対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、下作動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、低頻度サポートモード(低頻度サポート状態又は低頻度ガイド状態)と高頻度サポートモード(高頻度サポート状態又は高頻度ガイド状態)とが設定されている。
具体的には、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率は同一(例えば、共に4/5)となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電役開放状態当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて電役開放状態当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されている。さらにまた、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間が短く設定されている。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも下作動口34への入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、下作動口34よりも上作動口33への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、上作動口33よりも下作動口34への入賞が発生する確率が高くなる。そして、下作動口34への入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに電役開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。さらには、開放回数を多くする、開放時間を長くする、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間を短くする(すなわち、役物用表示部44における1回の変動表示時間を短くする)及び当選確率を高くするのうち、いずれか1条件又は任意の組み合わせの条件を適用することで、低頻度サポートモードに対する高頻度サポートモードの有利性を高めてもよい。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が上作動口33又は下作動口34に入賞したタイミングでRAM204の保留球格納エリア232の保留用エリアREに格納される。
大当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、ROM203における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリア222に振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。ここで、振分テーブルの内容について図10(b)を用いて説明する。
振分テーブルでは、図10(b)に示すように、遊技結果の振分先として、通常大当たり結果(低確率対応特別遊技結果)、及び確変大当たり結果(高確率対応特別遊技結果)が設定されている。
通常大当たり結果は、開閉実行モードが高頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが低確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。但し、この高頻度サポートモードは、移行後において遊技回数が終了基準回数(具体的には、100回)に達した場合に低頻度サポートモードに移行する。換言すれば、通常大当たり結果は、通常大当たり状態(低確率対応特別遊技状態)へ遊技状態を移行させる大当たり結果である。
確変大当たり結果は、開閉実行モードが高頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。当該高頻度サポートモードは、当否抽選における抽選結果が大当たり状態当選となり、それによる大当たり状態に移行するまで継続する。換言すれば、確変大当たり結果は、確変大当たり状態(高確率対応特別遊技状態)へ遊技状態を移行させる大当たり結果である。
なお、上記各遊技状態との関係で通常遊技状態とは、当否抽選モードが低確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである状態をいう。
振分テーブルでは、「0〜29」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜9」が通常大当たり結果に対応しており、「10〜29」が確変大当たり結果に対応している。
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が上作動口33又は下作動口34に入賞したタイミングでRAM204の保留球格納エリア232に格納される。より詳しくは、上作動口33又は下作動口34に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の保留用エリアREに格納される。そして、ROM203のリーチ用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ用テーブルに基づいてリーチを発生させるか否かを決定することとしている。但し、開閉実行モードに移行する遊技回においては、MPU202では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生の決定を行う。なお、リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数は、各遊技状態において同一となっているが、遊技状態に応じて各々個別に設定されるものであってもよい。例えば、サポートモードが高頻度サポートモードである場合の方が、低頻度サポートモードよりも、リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数が多く設定された構成としてもよい。
ここで、リーチ表示(リーチ状態)とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置41を備え、可変入賞装置32の開閉実行モードが高頻度入賞モードとなる遊技回では変動表示後の停止表示結果が特別表示結果となる遊技機において、図柄表示装置41における図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)が開始されてから停止表示結果が導出表示される前段階で、前記特別表示結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。
換言すれば、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、高頻度入賞モードの発生に対応した大当たり図柄の組み合わせが成立する可能性があるリーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことである。
より具体的には、図柄の変動表示を終了させる前段階として、図柄表示装置41の表示画面内の予め設定された有効ライン上に、高頻度入賞モードの発生に対応した大当たり図柄の組み合わせが成立する可能性のあるリーチ図柄の組み合わせを停止表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において最終停止図柄列により図柄の変動表示を行うことである。
図8の表示内容について具体的に説明すると、最初に上段の図柄列Z1において図柄の変動表示が終了され、さらに下段の図柄列Z3において図柄の変動表示が終了された状態において、いずれかの有効ラインL1〜L5に同一の数字が付された主図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況下において中段の図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチ表示となる。そして、高頻度入賞モードが発生する場合には、リーチラインを形成している主図柄と同一の数字が付された主図柄がリーチライン上に停止表示されるようにして中段の図柄列Z2における図柄の変動表示が終了される。
また、リーチ表示には、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面の略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ表示が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクタといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、メイン表示部43における変動表示時間と、図柄表示装置41における図柄の変動表示時間とをMPU202において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
電動役物開放カウンタC4は、例えば、0〜249の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり249)に達した後0に戻る構成となっている。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の電役保留エリア233に格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された電動役物開放カウンタC4の値によって電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。例えば、C4=0〜199であれば、電動役物34aを開放状態に制御し、C4=200〜249であれば、電動役物34aを開放状態に制御しない。
既に説明したように、MPU202では、少なくとも変動種別カウンタCSのバッファ値を用いて、図柄表示装置41における変動表示時間が決定されるが、その決定に際してはROM203の変動表示時間テーブル記憶エリア223が用いられる。また、MPU202では、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、メイン表示部43における停止結果が決定されるが、その決定に際してはROM203の停止結果テーブル記憶エリア224が用いられる。
次に、保留球格納エリア232について説明する。保留球格納エリア232は、上述した通り保留用エリアREと、実行エリアAEとを備えている。保留用エリアREは、第1保留エリアRE1、第2保留エリアRE2、第3保留エリアRE3及び第4保留エリアRE4を備えており、上作動口33又は下作動口34への入賞履歴に合わせて、抽選カウンタ用バッファ231に格納されている大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報がいずれかの保留エリアRE1〜RE4に格納される。この場合、第1保留エリアRE1〜第4保留エリアRE4には、上作動口33又は下作動口34への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1保留エリアRE1→第2保留エリアRE2→第3保留エリアRE3→第4保留エリアRE4の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つの保留エリアRE1〜RE4が設けられていることにより、上作動口33又は下作動口34への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。また、保留用エリアREは、保留数記憶エリアNAを備えており、当該保留数記憶エリアNAには上作動口33又は下作動口34への入賞履歴を保留記憶している数を特定するための情報が格納される。
実行エリアAEは、メイン表示部43の変動表示を開始する際に、保留用エリアREの第1保留エリアRE1に格納された各値を移動させるためのエリアであり、1遊技回の開始に際しては実行エリアAEに記憶されている各種数値情報に基づいて、当否判定、大当たり種別の振分、及び変動表示時間の決定などが行われる。
<主制御装置81にて実行される各種処理について>
次に、主制御装置81内のMPU202にて各遊技回での遊技を進行させる上で実行されるタイマ割込み処理及び通常処理を説明する。なお、MPU202では、上記タイマ割込み処理及び通常処理の他に、電源投入に伴い起動されるメイン処理及びNMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理とが実行されるが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
先ず、タイマ割込み処理について、図11のフローチャートを参照しながら説明する。本処理はMPU202により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
ステップS101では、各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置81に接続されている各種スイッチの状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
その後、ステップS102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。続くステップS103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4をそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップS104にて、作動口33,34への入賞に伴う作動口用の入賞処理を実行し、さらにステップS105にて、スルーゲート35への入賞に伴うスルー用の入賞処理を実行した後に、本タイマ割込み処理を終了する。
ステップS104における作動口用の入賞処理及びステップS105におけるスルー用の入賞処理について以下に説明する。
<作動口用の入賞処理>
先ず、作動口用の入賞処理について図12のフローチャートを参照しながら説明する。
作動口用の入賞処理では、先ずステップS201にて、遊技球が上作動口33又は下作動口34のいずれかに入賞したか否かを判定する。遊技球が上作動口33及び下作動口34のいずれにも入賞していない場合には、そのまま本入賞処理を終了する。遊技球が上作動口33又は下作動口34のいずれかに入賞している場合には、ステップS202にて、保留球格納エリア232の保留数記憶エリアNAに格納された値を読み出し、保留用エリアREに保留記憶されている始動保留球数Nが上限値(本実施の形態では「4」)未満であるか否かを判定する。
始動保留球数Nが上限値以上である場合には、そのまま本入賞処理を終了する。始動保留球数Nが上限値未満である場合には、ステップS203に進み、始動保留球数Nを1インクリメント(加算)する。続くステップS204では、前回のステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値(各数値情報)を、保留用エリアREの空き保留エリアRE1〜RE4のうち最初の保留エリア、すなわち上記ステップS203にて1インクリメントした保留記憶数と対応する保留エリアに格納する。
続くステップS205及びステップS206では、上作動口33又は下作動口34への入賞が発生したことを音声ランプ制御装置82及び表示制御装置212に認識させるとともに、保留予告を表示制御装置212にて実行させるための処理である保留予告用の確認処理及び保留コマンドの設定処理を実行する。その後、本入賞処理を終了する。
以下に、保留予告用の確認処理及び保留コマンドの設定処理について説明する。
先ず、ステップS205の保留予告用の確認処理について、図13のフローチャートを参照しながら説明する。
保留予告用の確認処理では、ステップS301にて、保留用エリアREにおける保留数記憶エリアNAに記憶されている保留個数の情報を読み出し、かかる保留個数の情報をMPU202のレジスタに記憶する。続くステップS302では、上作動口33又は下作動口34への今回の入賞に基づきステップS204にて取得した保留情報のうち大当たり判定用の情報、すなわち大当たり乱数カウンタC1によって更新された情報から取得した情報を把握する。
続くステップS303では、RAM204に高確率モードフラグが格納されているか否かを判定することで、現状の当否抽選モードが低確率モードであるか否かを判定する。低確率モードである場合には、ステップS304にて、図10(a)に示す低確率モード用の当否テーブルを参照して、ステップS302にて把握した大当たり判定用の情報が大当たり当選として設定された情報に含まれているかを特定する。また、高確率モードである場合には、ステップS305にて、図10(a)に示す高確率モード用の当否テーブルを参照して、ステップS302にて把握した大当たり判定用の情報が大当たり当選として設定された情報に含まれているかを特定する。
ステップS304又はステップS305の後は、ステップS306にて、ステップS302にて把握した大当たり判定用の情報が大当たり当選に対応しているか否かを判定する。大当たり当選に対応している場合には、ステップS307にて、上作動口33又は下作動口34への今回の入賞に基づきステップS304にて取得した保留情報のうち種別判定用の情報、すなわち大当たり種別カウンタC2によって更新された情報から取得した情報を把握する。
続くステップS308では、図10(b)に示す振分テーブルを参照して、ステップS307にて把握した大当たり種別判定用の情報が通常大当たり結果として設定された情報又は確変大当たり結果として設定された情報のいずれに含まれているかを特定する。その後、ステップS309では、ステップS307にて把握した大当たり種別用の情報が通常大当たり結果に対応しているか否かを判定する。通常大当たり結果に対応している場合には、ステップS310にて、MPU202のレジスタに通常大当たり情報を記憶し、確変大当たり結果に対応している場合には、ステップS311にて、MPU202のレジスタに確変大当たり情報を記憶する。
ステップS306にて否定判定をした場合、ステップS310の処理を実行した場合又はステップS311の処理を実行した場合には、ステップS312に進む。ステップS312では、上作動口33又は下作動口34への今回の入賞に基づきステップS304にて取得した保留情報のうち外れリーチ判定用の情報、すなわちリーチ乱数カウンタC3によって更新された情報から取得した情報を把握する。
続くステップS313では、ROM203のリーチ判定用テーブル記憶エリア(リーチ判定用情報群記憶手段)に記憶されているリーチ判定用テーブル(リーチ判定用情報群)を参照して、ステップS312にて把握したリーチ判定用の情報がリーチ当選として設定された情報に含まれているかを特定する。その後、ステップS314において、ステップS312にて把握したリーチ判定用の情報がリーチ発生に対応しているか否かを判定する。リーチ発生に対応している場合には、ステップS315にて、MPU202のレジスタにリーチ発生情報を記憶した後に、本確認処理を終了する。リーチ発生に対応していない場合には、そのまま本確認処理を終了する。
次に、作動口用の入賞処理(図12)におけるステップS206の保留コマンドの設定処理について、図14のフローチャートを参照しながら説明する。
保留コマンドの設定処理では、ステップS401にて、MPU202のレジスタに通常大当たり情報又は確変大当たり情報のいずれかが記憶されているか否かを判定することで、直前の保留予告用の確認処理(図13)において大当たり判定用の情報が大当たり当選に対応していると特定されたか否かを判定する。通常大当たり情報又は確変大当たり情報のいずれかが記憶されている場合には、ステップS402にて、それが確変大当たり情報であるか否かを判定することで、直前の保留予告用の確認処理(図13)において種別判定用の情報が確変大当たり結果に対応していると特定されたか否かを判定する。
確変大当たり情報である場合には、ステップS403にて、確変対応保留コマンドを設定し、通常大当たり情報である場合には、ステップS404にて、通常対応保留コマンドを設定する。なお、上記コマンドの設定や後述する各種コマンドの設定は、RAM204に設けられたコマンド設定エリアに対してコマンド情報を格納することにより行われる。
一方、ステップS401にて、通常大当たり情報及び確変大当たり情報の両方が記憶されていないと判定した場合には、ステップS405に進み、MPU202のレジスタにリーチ発生情報が記憶されているか否かを判定することで、直前の保留予告用の確認処理(図13)においてリーチ判定用の情報がリーチ発生に対応していると特定されたか否かを判定する。リーチ発生情報が記憶されている場合には、ステップS406にて、外れリーチ対応保留コマンドを設定し、リーチ発生情報が記憶されていない場合には、ステップS407にて、完全外れ対応保留コマンドを設定する。
ステップS403、ステップS404、ステップS406又はステップS407のいずれかの処理を実行した後は、ステップS408にて、保留個数の情報を上記保留コマンドに対して設定する処理を実行する。かかる処理として具体的には、上記設定された保留コマンドの情報は、複数バイトの情報として構成されており、そのうちの一部のビットに対して、自身が保留コマンドである旨の情報や保留コマンドの種別の情報が含まれているとともに、保留個数の情報が設定可能となっている。この場合に、ステップS408では、先ず直前の保留予告用の確認処理(図13)におけるステップS401にてMPU202のレジスタに記憶された保留個数の情報を読み出し、その後に、既に設定されている保留コマンドにおける保留個数の情報用のビットに対して、上記読み出した保留個数の情報を論理和などの演算処理によって格納する。これにより、ステップS403、ステップS404、ステップS406又はステップS407のいずれかの処理にて設定された保留コマンドに対して、かかる保留コマンドに対応した保留情報が何個目のものであるかを特定するための情報が含まれる。
上記ステップS408の処理を実行した後に、本設定処理を終了する。ステップS408にて保留個数の情報が含められた保留コマンドは、次回の通常処理(図16)におけるステップS601の外部出力処理により、音声ランプ制御装置82に送信される。音声ランプ制御装置82では、かかる保留コマンドを受信することにより、保留情報が増加したことを特定する。また、音声ランプ制御装置82では、保留コマンドをそのまま表示制御装置212に送信する。表示制御装置212では、その受信した保留コマンドに基づいて保留予告用の処理を実行する。当該処理については後に詳細に説明する。
なお、保留コマンドの設定の仕方は、表示制御装置212において保留コマンドによって、大当たり当選の有無、大当たり当選の場合にはその際の大当たり種別、大当たり当選でない場合にはリーチ発生の有無を特定することができるのであれば任意である。例えば、確変対応保留コマンド、通常対応保留コマンド、外れリーチ対応保留コマンド及び完全外れ対応保留コマンドの組み合わせが、各保留個数に対応させて個別に設定されており、保留コマンドの設定処理では、保留予告用の確認処理(図13)における確認結果に応じて一の保留コマンドを選択する構成としてもよい。
<スルー用の入賞処理>
次に、スルー用の入賞処理について図15のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS501では、遊技球がスルーゲート35に入賞したか否かを判定する。遊技球がスルーゲート35に入賞したと判定した場合には、ステップS502に進み、役物保留記憶数SNが上限値(本実施の形態では4)未満であるか否かを判定する。
遊技球がスルーゲート35に入賞し、且つ、役物保留記憶数SN<4であることを条件にステップS503に進み、役物保留記憶数SNを1インクリメントする。続く、ステップS504では、前記ステップS103にて更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM204の電役保留エリア233の空き記憶エリアのうち最初のエリアに格納する。そして、保留記憶数と対応する可変表示ユニット36の第3保留ランプ部47を点灯させた後、本入賞処理を終了する。第3保留ランプ部47は左側から順次点灯されるようになっており、例えば役物保留記憶数SNが1であれば左端の第3保留ランプ部47が点灯され、役物保留記憶数SNが4であれば全ての第3保留ランプ部47が点灯されるようになっている。
一方、ステップS501でスルーゲート35に遊技球が入賞したと判定されなかった場合又はステップS502にて役物保留記憶数SNの値が上限値以上と判定された場合には電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、本入賞処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理の流れを図16のフローチャートを参照しながら説明する。通常処理は電源投入に伴い起動されるメイン処理が実行された後に開始される処理であり、通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS601〜S607の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS608,S609のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
通常処理において、ステップS601では、タイマ割込み処理又は前回の通常処理で設定したコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置97に対して送信する。また、変動用コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド等の演出用コマンドが設定されている場合にはそれを音声ランプ制御装置82に対して送信する。
次に、ステップS602では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1インクリメントすると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS603では、払出制御装置97より受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込む。その後、ステップS604では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。この遊技回制御処理では、大当たり判定、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、メイン表示部43の表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。
その後、ステップS605では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。詳細は後述するが、この遊技状態移行処理により、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。
ステップS606では、下作動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定、役物用表示部44の表示制御などを行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。
続くステップS607では、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施の形態では4msec)が経過したか否かを判定する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する(ステップS608,S609)。つまり、ステップS608では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントするとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップS609では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1インクリメントするとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。
ここで、ステップS601〜S606の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち、大当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCSについてもランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、ステップS604の遊技回制御処理を図17〜図20のフローチャート等を参照して説明する。
図17のフローチャートに示すように、先ずステップS701にて、開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中である場合には、ステップS702以降の処理、すなわちステップS703〜ステップS705の遊技回開始用処理及びステップS706〜ステップS709の遊技回進行処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。
開閉実行モード中でない場合には、ステップS702にて、メイン表示部43が変動表示中であるか否かを判定する。メイン表示部43が変動表示中でない場合には、ステップS703〜ステップS705の遊技回開始用処理に進む。遊技回開始用処理では、先ずステップS703にて、始動保留球数Nが「0」か否かを判定する。始動保留球数Nが「0」である場合とは、保留球格納エリア232に保留情報が記憶されていないことを意味する。したがって、そのまま本遊技回制御処理を終了する。
始動保留球数Nが「0」でない場合には、ステップS704にて保留球格納エリア232の保留用エリアREに記憶されているデータを変動表示用に設定するためのデータ設定処理を実行し、さらにステップS705にてメイン表示部43における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行した後に、本遊技回制御処理を終了する。
ここで、ステップS704のデータ設定処理及びステップS705の変動開始処理について、以下に詳細に説明する。
先ず、ステップS704のデータ設定処理について、図18のフローチャートを参照して説明する。
データ設定処理では、先ずステップS801にて、始動保留球数Nを1ディクリメントする。続くステップS802にて、保留用エリアREの第1保留エリアRE1に格納されたデータを実行エリアAEに移動する。
その後、ステップS803にて、保留用エリアREの各保留エリアRE1〜RE4に格納されたデータ(すなわち、保留情報)をシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1保留エリアRE1〜第4保留エリアRE4に格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1保留エリアRE1のデータをクリアするとともに、第2保留エリアRE2→第1保留エリアRE1、第3保留エリアRE3→第2保留エリアRE2、第4保留エリアRE4→第3保留エリアRE3といった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
続くステップS804では、保留エリアのデータのシフトが行われたことを音声ランプ制御装置82に認識させるための情報であるシフト時コマンドを設定する。その後、本データ設定処理を終了する。ステップS804にて設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図16)におけるステップS601にて、音声ランプ制御装置82に送信される。音声ランプ制御装置82では、シフト時コマンドを受信することで、第1保留ランプ部45における表示を、保留個数の減少に対応させて変更するための処理を実行する。
次に、ステップS705の変動開始処理について、図19のフローチャートを参照して説明する。
変動開始処理では、先ずステップS901にて、今回の変動開始処理に対応した保留情報が大当たり当選に対応しているか否かを判定するための当否判定処理を実行する。具体的には、実行エリアAEに格納された情報のうち大当たり判定用の情報、すなわち大当たり乱数カウンタC1によって更新された情報から取得した情報を把握する。そして、当否抽選モードが低確率モードである場合には、ROM203における低確率モード用の当否テーブルを参照して、上記把握した情報が大当たり当選に対応した情報に含まれているかを特定し、当否抽選モードが高確率モードである場合には、ROM203における高確率モード用の当否テーブルを参照して、上記把握した情報が大当たり当選に対応した情報に含まれているかを特定する。
続くステップS902では、ステップS901における当否判定処理の結果が大当たり当選に対応した結果であるか否かを判定する。大当たり当選に対応した結果である場合には、ステップS903にて種別判定処理を実行する。
種別判定処理では、実行エリアAEに格納された情報のうち種別判定用の情報、すなわち大当たり種別カウンタC2によって更新された情報から取得した情報を把握する。また、ROM203における振分テーブルを参照して、上記把握した種別判定用の情報が確変大当たり結果に対応した情報に含まれているかを特定する。
続くステップS904では、ステップS903における種別判定処理において特定した情報に基づいて今回の大当たり当選の種別が確変大当たり結果であるか否かを判定する。確変大当たり結果である場合には、ステップS905にて確変大当たり用の停止結果設定処理を実行し、確変大当たり結果でない場合には、ステップS906にて通常大当たり用の停止結果設定処理を実行する。また、ステップS902にて大当たり当選ではないと判定した場合には、ステップS907にて外れ時用の停止結果設定処理を実行する。
ステップS905〜ステップS907の各停止結果設定処理では、メイン表示部43に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM203に予め記憶されている情報から特定し、その特定した情報をRAM204に記憶する。また、ステップS905及びステップS906では、今回の遊技回の当否判定結果が、確変大当たり結果又は通常大当たり結果であることをMPU202にて特定するための情報をRAM204のその他フラグ格納エリア235に格納する(対応するエリアに「1」の情報を記憶する)。具体的には、ステップS905では確変大当たりフラグを格納し、ステップS906では通常大当たりフラグを格納する。
ステップS905〜ステップS907のいずれかの処理を実行した後は、ステップS908にて、変動表示時間の設定処理を実行する。
変動表示時間の設定処理では、図20のフローチャートに示すように、先ずステップS1001にて、RAM204の抽選カウンタ用バッファ231における変動種別カウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCSの値を取得し、MPU202のレジスタに記憶する。
続くステップS1002では、今回の遊技回において図柄表示装置41にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、RAM204に、確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグのいずれかが格納されているか否かを判定する。いずれかのフラグが格納されている場合には、リーチ表示の発生として、ステップS1002にて肯定判定をする。また、上記各フラグのいずれもが格納されていない場合であっても、実行エリアAEに格納されているリーチ乱数カウンタC3の値がリーチ発生に対応した値である場合には、リーチ表示の発生として、ステップS1002にて肯定判定をする。なお、リーチ乱数カウンタC3の値を用いたリーチ発生の有無の特定に際しては、ROM203のリーチ判定用テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。
ステップS1002にて肯定判定をした場合には、ステップS1003にてROM203の変動表示時間テーブル記憶エリア223に記憶されているリーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間情報を取得し、ステップS1004にて、その変動表示時間情報をRAM204の各種カウンタエリア234に設けられた変動表示時間カウンタエリア(変動表示時間計測手段)にセットする。その後、本設定処理を終了する。
ここで、リーチ表示には、変動表示態様が互いに異なるノーマルリーチ表示と、スーパーリーチ表示と、が設けられている。リーチ発生用変動表示時間テーブルには、ノーマルリーチ表示及びスーパーリーチ表示それぞれに対応した変動表示時間情報が設定されており、当該テーブルを参照することによって、それぞれのリーチ表示に対応した変動表示時間情報が取得される。なお、リーチ表示の種類の決定に関しては、リーチ表示の種類と変動種別カウンタCSの値とが対応したテーブルが設けられており、当該テーブルを参照することで、今回の変動種別カウンタCSの値に対応したリーチ表示が決定される。
さらに、リーチ発生用変動表示時間テーブルは、大当たりの種別に対応している。具体的には、確変大当たり結果の場合に、特定図柄の組み合わせを停止表示できるように、変動表示時間が設定されているとともに、通常大当たり結果の場合に、非特定図柄の組み合わせを停止表示できるように、変動表示時間が設定されている。詳細については、後述する。
一方、ステップS1002にて否定判定をした場合には、ステップS1005にて変動表示時間テーブル記憶エリア223に記憶されているリーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間を取得し、ステップS1006にて、その変動表示時間情報を上記変動表示時間カウンタエリアにセットする。その後、本設定処理を終了する。
なお、リーチ非発生時における変動表示時間情報は、始動保留球数Nの数が多いほど変動表示時間が短くなるように設定されている。但し、これに限定されることはなく、例えば、始動保留球数Nの数に依存しない構成としてもよく、始動保留球数Nの数が少ないほど変動表示時間が短くなるように設定されていてもよい。また、サポートモードが高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも、保留情報の数が同一である場合で比較して、短い変動表示時間が選択されるようにリーチ非発生用変動表示時間テーブルが設定されているが、これに限定されることはなく、選択される変動表示時間が同一であってもよく、上記の関係とは逆であってもよい。さらには、リーチ発生時における変動表示時間に対して、上記構成を適用してもよく、大当たり当選時と外れリーチ時とで選択され易い変動表示時間と選択され難い変動表示時間とが異なっている構成としてもよい。また、確変大当たり用の変動表示時間テーブル、通常大当たり用の変動表示時間テーブル、外れリーチ用の変動表示時間テーブル及び完全外れ用の変動表示時間テーブルがそれぞれ個別に設定されている構成としてもよい。
以上のとおり、各遊技回の変動表示時間は、リーチ発生の有無、リーチ表示の種類、保留情報の数及び変動種別カウンタの値をパラメータとして決定される。但し、各遊技回の変動表示時間は、他の保留情報の内容、具体的には、他の保留情報に含まれる大当たり判定用の情報、種別判定用の情報及びリーチ判定用の情報をパラメータとすることなく決定される。
変動開始処理(図19)の説明に戻り、ステップS908にて変動表示時間の設定処理を実行した後は、ステップS909にて、変動用コマンド及び種別コマンドを設定する。変動用コマンドには、リーチ発生の有無の情報及び変動表示時間の情報が含まれる。また、種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、遊技結果の情報として、確変大当たり結果の情報、通常大当たり結果の情報、外れ結果の情報などが含まれる。
ステップS909にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図16)におけるステップS601にて、音声ランプ制御装置82に送信される。音声ランプ制御装置82では、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における表示ランプ部63の発光パターンやスピーカ部64からの音の出力パターンを決定し、その決定した演出の内容が実行されるように表示ランプ部63及びスピーカ部64を制御する。また、音声ランプ制御装置82は、上記変動用コマンド及び種別コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置212に送信する。表示制御装置212では、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における図柄表示装置41での変動表示パターンを決定し、その決定した変動表示パターンが実行されるように図柄表示装置41を表示制御する。その後、ステップS910にてメイン表示部43において絵柄の変動表示を開始させた後に、本変動開始処理を終了する。
遊技回制御処理(図17)の説明に戻り、メイン表示部43が変動表示中である場合には、ステップS706〜ステップS709の遊技回進行用処理を実行する。遊技回進行用処理では、先ずステップS706にて、今回の遊技回の変動表示時間が経過したか否かを判定する。具体的には、RAM204の変動表示時間カウンタエリアに格納されている変動表示時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動表示時間情報の値は、上述したように、変動表示時間の設定処理(図20)においてセットされる。また、このセットされた変動表示時間情報の値は、タイマ割込み処理(図11)が起動される度に、1ディクリメント(減算)される。
変動表示時間が経過していない場合には、ステップS707にて変動表示用処理を実行する。変動表示用処理では、メイン表示部43における表示態様を変更する。その後、本遊技回制御処理を終了する。
変動表示時間が経過している場合には、ステップS708にて変動終了処理を実行する。変動終了処理では、上記ステップS905〜ステップS907のいずれかの処理にてRAM204に記憶した情報を特定し、その情報に対応した絵柄の態様がメイン表示部43にて表示されるように当該メイン表示部43を表示制御する。
続くステップS709では、変動終了コマンドを設定する。その後、本遊技回制御処理を終了する。ステップS709にて設定された変動終了コマンドは、通常処理(図16)におけるステップS601にて、音声ランプ制御装置82に送信される。音声ランプ制御装置82では、受信した変動終了コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置212に送信する。表示制御装置212では、当該変動終了コマンドを受信することにより、その遊技回における最終停止図柄の組み合わせを確定表示(最終停止表示)させる。
<遊技状態移行処理>
次に、ステップS605の遊技状態移行処理を図21のフローチャートを参照して説明する。
図21のフローチャートに示すように、先ずステップS1101にて、開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中でない場合にはステップS1102に進み、1の遊技回のメイン表示部43における絵柄の変動表示が終了したタイミングか否かを判定する。変動表示が終了したタイミングでない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
変動表示が終了したタイミングである場合には、ステップS1103にて、今回の遊技回の遊技結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、RAM204に、通常大当たりフラグ又は確変大当たりフラグのいずれかが格納されているか否かを判定する。上記各フラグのいずれもが格納されていない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
上記各フラグのいずれかが格納されている場合には、ステップS1104にて、RAM204の各種カウンタエリア234に設けられたラウンドカウンタエリアRCに、「15」をセットする。ラウンドカウンタエリアRCは、大入賞口32aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
一方、開閉実行モード中でない場合には、ステップS1101にて肯定判定をし、ステップS1105に進む。ステップS1105では、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理では、大入賞口32aが閉鎖中である場合には、ラウンドカウンタエリアRCが「1」以上であることを条件として、可変入賞駆動部32cを駆動状態とすることで大入賞口32aを開放させる。また、大入賞口32aが開放中である場合には、当該大入賞口32aの開放から所定時間が経過していること又は所定個数の遊技球が入賞していることを条件として、可変入賞駆動部32cの駆動状態を停止し、大入賞口32aを閉鎖させる。
続くステップS1106では、ラウンドカウンタエリアRCの値が「0」か否かを判定する。ラウンドカウンタエリアRCの値が「0」でない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。ラウンドカウンタエリアRCの値が「0」である場合には、ステップS1107にて、開閉実行モード終了時の移行処理を実行する。
開閉実行モード終了時の移行処理では、RAM204に確変大当たりフラグが格納されている場合には、当否抽選モードを高確率モードに設定するとともに、サポートモードを高頻度サポートモードに設定する。なお、これら高確率モード及び高頻度サポートモードは少なくとも大当たり当選が次回発生するまで維持される。また、RAM204に通常大当たりフラグが格納されている場合には、当否抽選モードを低確率モードに設定するとともに、サポートモードを高頻度サポートモードに設定する。但し、高頻度サポートモードは遊技回が100回継続した場合に終了され、その後、当否抽選モードが低確率モードであり且つサポートモードが低頻度サポートモードである通常遊技状態に移行する。
その後、ステップS1108にて、開閉実行モードの終了処理を実行した後に、本遊技状態移行処理を終了する。開閉実行モードの終了処理では、通常大当たりフラグ又は確変大当たりフラグのうち、格納されているフラグを消去する。
<電役サポート用処理>
次に、ステップS606の電役サポート用処理を図22及び図23のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS1201にて、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM204のその他フラグ格納エリア235に設けられたサポート中フラグ格納エリアにサポート中フラグが格納されているか否かを判定する。サポート中フラグは、下作動口34の電動役物34aを開放状態とする場合に格納され、閉鎖状態に復帰される場合に消去されるフラグである。
サポート中フラグが格納されていない場合にはステップS1202に進み、RAM204のその他フラグ格納エリア235に設けられたサポート当選フラグ格納エリアにサポート当選フラグが格納されているか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの抽選において開放状態当選となった場合に格納され、サポート中フラグが格納される場合に消去されるフラグである。
サポート当選フラグが格納されていない場合にはステップS1203に進み、RAM204の各種カウンタエリア234に設けられた第2タイマエリアT2の値が「0」か否かを判定する。第2タイマエリアT2の値が「0」でない場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。
第2タイマエリアT2の値が「0」である場合には、ステップS1204にて、役物用表示部44における絵柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。変動表示の終了タイミングである場合には、ステップS1205にて、外れ表示を設定した後に、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で役物用表示部44における絵柄の変動表示が終了される。
第2タイマエリアT2の値が「0」であって変動表示の終了タイミングでない場合には、ステップS1206にて、役物保留記憶数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。役物保留記憶数SNの値が「0」である場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。役物保留記憶数SNの値が「0」より大きい場合には、ステップS1207にて開閉実行モード中か否かを判定するとともに、ステップS1208にて高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
開閉実行モードではなく且つ高頻度サポートモードである場合には、ステップS1209にて開放抽選を行う。具体的には、役物保留球格納エリアに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0〜190であった場合に、開放抽選に当選となる。また、開放抽選と同時に第2タイマエリアT2に「750」(すなわち1.5sec)をセットする。なお、第2役物タイマエリアT2はタイマ割込み処理が起動される度に1ディクリメントされる。
続くステップS1210では、ステップS1209の開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。サポート当選でない場合には、ステップS1211の処理を実行することなくステップS1212に進み、サポート当選である場合には、ステップS1211にてサポート当選フラグを格納するとともに、RAM204の各種カウンタエリア234に設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットした後に、ステップS1212に進む。
ステップS1212では、当否抽選モードが低確率モードであってサポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップS1212にて否定判定をした場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。ステップS1212にて肯定判定をした場合には、ステップS1213にて遊技回数カウンタエリアが「0」となっているか否かを判定する。遊技回数カウンタは、低確率モードであって高頻度サポートモードである場合に1の遊技回が終了する度に1ディクリメントされる。遊技回数カウンタエリアが「0」でない場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。遊技回数カウンタエリアが「0」である場合には、ステップS1214にて高頻度サポートフラグを消去した後に、本電役サポート用処理を終了する。
開閉実行モードである場合又は高頻度サポートモードでない場合には、ステップS1215にて開放抽選を行う。具体的には、役物保留球格納エリアに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0〜190であった場合に、開放抽選に当選となる。また、開放抽選と同時に第2タイマエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。
続くステップS1216では、ステップS1215の開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。サポート当選でない場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。サポート当選である場合には、ステップS1217にてサポート当選フラグを格納するとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
サポート当選フラグが格納されている場合には、ステップS1202にて肯定判定をし、ステップS1218に進み、第2タイマエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。第2タイマエリアT2の値が「0」でない場合には、役物用表示部44における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。第2タイマエリアT2の値が「0」である場合には、ステップS1219にて、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で役物用表示部44における絵柄の変動表示が終了される。続くステップS1220では、サポート中フラグを格納するとともに、サポート当選フラグを消去した後に、本電役サポート用処理を終了する。
サポート中フラグが格納されている場合には、ステップS1221に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉処理を実行した後に、本電役サポート用処理を終了する。電役開閉制御処理について、図23のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS1301にて電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かで判定する。電動役物34aが開放されている場合にはステップS1302に進み、第2タイマエリアT2の値が「0」か否かを判定する。
第2タイマエリアT2の値が「0」でない場合には、そのまま本電役開閉処理を終了する。第2タイマエリアT2の値が「0」である場合にはステップS1303に進み、電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。
その後、ステップS1304では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1ディクリメントした後に、ステップS1305にて第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」か否かを判定する。第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でない場合には、そのまま本電役開閉処理を終了し、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」である場合には、サポート中フラグを消去した後に、本電役開閉処理を終了する。
一方、電動役物34aが開放中である場合にはステップS1301にて肯定判定をし、ステップS1307に進む。ステップS1307では、第2タイマエリアT2が「0」であるか否かを判定する。第2タイマエリアT2が「0」でない場合には、そのまま本電役開閉処理を終了する。第2タイマエリアT2が「0」である場合には、ステップS1308にて、電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。
その後、ステップS1309にて開閉実行モード中か否かを判定するとともに、ステップS1310にて高頻度サポートモードであるか否かを判定する。開閉実行モードではなく且つ高頻度サポートモードである場合には、ステップS1311にて第2タイマエリアT2に「800」(すなわち1.6sec)をセットした後に、本電役開閉処理を終了する。一方、開閉実行モードである場合又は高頻度サポートモードでない場合には、ステップS1312にて第2タイマエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットした後に、本電役開閉処理を終了する。
<音声ランプ制御装置82及び表示制御装置212の電気的構成について>
次に、音声ランプ制御装置82及び表示制御装置212の電気的構成について、図24のブロック図を参照して以下に説明する。
音声ランプ制御装置82に設けられた音声ランプ制御基板241には、MPU242が搭載されている。MPU242は、当該MPU242により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM243と、そのROM243内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM244と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。なお、MPU242に対してROM243及びRAM244が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU242には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU242の入力側には主制御装置81が接続されている。主制御装置81からは、既に説明した、作動入賞コマンド、シフト時コマンド、特別有利開始コマンド、特別有利終了コマンドといった保留表示制御用コマンド(保留表示制御用情報)を受信する。また、変動用コマンド、種別コマンド、変動終了コマンドといった遊技回制御用コマンド(遊技回制御用情報)を受信する。また、オープニングコマンド、エンディングコマンドといった開閉実行モード用コマンド(開閉実行モード用情報)を受信する。
MPU242の出力側には、既に説明したように、可変表示ユニット36に設けられた各保留ランプ部45〜47及び前扉枠14に設けられた表示ランプ部63やスピーカ部64が接続されているとともに、表示制御装置212が接続されている。音声ランプ制御装置82のMPU242では、主制御装置81から受信した変動表示パターンを決定するためのコマンドや保留予告に係るコマンドを、そのまま表示制御装置212に送信する。
表示制御装置212は、プログラムROM253及びワークRAM254が複合的にチップ化された素子であるMPU252と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)255と、キャラクタROM256と、ビデオRAM257とがそれぞれ搭載された表示制御基板251を備えている。なお、MPU252に対してプログラムROM253及びワークRAM254が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としても良い。
表示制御装置212のMPU252では、音声ランプ制御装置82を経由して主制御装置81からコマンドを受信することに基づき、図柄表示装置41における各遊技回の変動表示パターンを決定するとともに、保留予告に係る処理が実行され、その処理結果に対応してVDP255においてビデオRAM257に対して描画処理が実行されることにより、図柄表示装置41の表示画面Gでは各種の画像が表示される。これらの処理に際しては、ROM253の各エリア311〜320に記憶されている各種情報を用いるとともに、RAM254の各エリア321〜334を用いる。これらのエリアの詳細については、表示制御装置212のMPU252にて実行される処理を説明する際に、合わせて説明する。
VDP255は、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDP255はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP255は、MPU252、ビデオRAM257等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM257に記憶させる画像データを、キャラクタROM256から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM256は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM256には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。
なお、キャラクタROM256を複数設け、各キャラクタROM256に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、前記プログラムROM253に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM256に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM257は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM257の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
<表示制御装置212にて実行されるコマンド対応処理について>
次に、表示制御装置212のMPU252にて実行される処理について説明する。表示制御装置212のMPU252により実行される処理としては、大別して、保留コマンド対応処理と、変動表示制御処理とが設定されている。そこで、これらの処理について以下に説明する。
<保留コマンド対応処理>
保留コマンド対応処理について以下に説明する。保留コマンド対応処理は、所定の周期(例えば、2msec周期)で繰り返し起動される。保留コマンド対応処理では、主制御装置81が送信した保留コマンドを受信している場合に、その受信している保留コマンドに含まれている情報に対応した処理を実行する。
図25のフローチャートに示すように、保留コマンド対応処理では、先ずステップS1501にて、確変対応保留コマンド又は通常対応保留コマンドを受信しているか否かを判定する。ここで、表示制御装置212のMPU252では、コマンドの受信を音声ランプ制御装置82から行うが、この受信したコマンドはワークRAM254のコマンド格納エリア321に一旦格納される。当該コマンド格納エリア321は、複数のコマンドを個別に記憶可能であって先に記憶したコマンドから読み出し可能なリングバッファとして構成されており、複数のコマンドを同時期に受信した場合であってもそれら各コマンドに対応した処理を良好に実行できるようになっている。ステップS1501の判定に際しては、コマンド格納エリア321における今回の読み出し対象のエリアに確変対応保留コマンド又は通常対応保留コマンドを受信しているか否かを判定する。なお、かかるコマンドの読み出しの構成は、以下のコマンドの読み出しにおいても同様である。
確変対応保留コマンド又は通常対応保留コマンドを受信している場合には、ステップS1502にて、今回受信したコマンドに含まれる保留個数の情報を特定し、その特定した保留個数の情報をワークRAM254に設けられた消去用カウンタエリア322に設定する。続くステップS1503では、ワークRAM254の各種フラグ格納エリア334における大当たり保留フラグ格納エリア(大当たり保留情報記憶手段)に大当たり保留フラグ(大当たり保留情報)が格納されているか否かを判定する。大当たり保留フラグが格納されている場合には、そのまま本対応処理を終了し、大当たり保留フラグが格納されていない場合には、ステップS1504にて大当たり保留フラグを格納する。
ここで、大当たり保留フラグとは、主制御装置81に保留記憶されている保留情報の中に、大当たり当選に対応した保留情報が含まれている場合に、それを表示制御装置212のMPU252にて特定するための情報である。そして、当該大当たり保留フラグが格納されている場合には、確変対応保留コマンド又は通常対応保留コマンドを受信したとしてもステップS1503にて肯定判定をし、保留予告を行う上での各種設定を行う大当たり対応設定処理を実行しないようにした。これにより、既に主制御装置81に大当たり当選に対応した保留情報が記憶されている状況において、作動口33,34への新たな入賞に基づき取得した保留情報が大当たり当選に対応していたとしても、保留予告を行う上での各種設定は行われない。
また、消去用カウンタエリア322は、大当たり保留フラグを格納した場合にその大当たり保留フラグを消去するタイミングを特定するための計測手段である。当該消去用カウンタエリア322に設定された保留個数の情報は、後述するように、新たに遊技回が開始されるたびに1ディクリメントされるように更新され、更新後において消去用カウンタエリア322に記憶されている情報が初期値である「0」となっている場合に、大当たり保留フラグの消去処理が実行される。
ステップS1504にて大当たり保留フラグを格納した後は、ステップS1505にて、ワークRAM254の各種フラグ格納エリア334における予告条件成立フラグ格納エリア(予告条件成立情報記憶手段又は報知条件成立情報記憶手段)に予告条件成立フラグ(予告条件成立情報又は報知条件成立情報)が格納されているか否かを判定する。予告条件成立フラグは、既に保留予告を行うように設定されている状況であるか否かをMPU252にて特定するための情報であり、保留予告を実行すべき条件が成立した場合に格納され、保留予告を終了すべき条件が成立した場合に消去される情報である。
予告条件成立フラグが格納されている場合には、ステップS1505にて肯定判定をし、そのまま本対応処理を終了する。つまり、既に保留予告を行うように設定されている状況においては、新たに確変対応保留コマンド又は通常対応保留コマンドを受信したとしても、保留予告を行う上での各種設定は行われない。
予告条件成立フラグが格納されていない場合には、ステップS1506にて、大当たり対応設定処理を実行した後に、本対応処理を終了する。
ここで、大当たり対応設定処理について、図26のフローチャートを参照しながら説明する。
大当たり対応設定処理では、先ずステップS1601にて、保留予告発生抽選処理を実行する。保留予告発生抽選処理では、ワークRAM254の抽選用カウンタエリア323から保留予告発生抽選用のカウンタ値(数値情報)を読み出す。ここで、抽選用カウンタエリア323は「0〜99」のカウンタ値を格納可能に構成されており、保留コマンド対応処理(図25)が起動される度に、すなわち約2msec周期で1インクリメントされる構成となっているとともに、最大値に達した後「0」に初期化される構成となっている。そして、保留予告発生抽選処理では、プログラムROM253の抽選用テーブル記憶エリア(予告抽選用情報群記憶手段)311に記憶されている抽選用テーブル(予告抽選用情報群)を参照して、上記読み出した保留予告発生抽選用のカウンタ値が保留予告発生当選に対応しているか否かを判定する。保留予告発生当選となる確率は、任意であるが、本パチンコ機10では、大当たり対応設定処理の場合には7/10の確率で保留予告発生当選となるように抽選用テーブルが設定されている。
続くステップS1602では、上記ステップS1601における抽選処理の結果が、保留予告発生当選か否かを判定する。保留予告発生当選でない場合には、そのまま本設定処理を終了する。保留予告発生当選である場合には、ステップS1603に進む。
ステップS1603では、今回受信した保留コマンドが通常対応保留コマンドであるか否かを判定する。通常対応保留コマンドである場合には、ステップS1604にて、通常大当たりに対応した予告用図柄の決定処理を実行する。通常大当たりに対応した予告用図柄の決定処理では、今回の保留予告を行う上で用いる図柄の種類を、非特定図柄に相当する主図柄である偶数番号が付された図柄の中から決定するための処理を実行する。
ここで、本パチンコ機10では、既に説明したとおり、主制御装置81では、各遊技回における図柄の変動表示に関して、各遊技回における大当たり当選の有無、大当たり当選である場合には大当たり結果の種別、大当たり当選でない場合にはリーチ発生の有無、及び各遊技回における変動表示時間を決定するものとしており、各遊技回の終了に際して最終停止表示される図柄の種類や、当該最終停止表示がされるまでの変動表示パターンは表示制御装置212において決定される。この場合に、表示制御装置212のMPU252では、ワークRAM254に設けられた図柄更新用カウンタエリア324及び図柄情報取得用エリア325を用いて、上記最終停止表示される図柄の種類を決定するようにしている。
詳細には、図柄更新用カウンタエリア324には、上図柄列用のカウンタエリアと、中図柄列用のカウンタエリアと、下図柄列用のカウンタエリアとが設けられており、これらカウンタエリアには、図柄表示装置41における各図柄列Z1〜Z3に設定されている図柄の数に対応したカウンタ値が設定されている。つまり、上図柄列Z1及び下図柄列Z3には、既に説明したように、主図柄及び副図柄の総数として、18個の図柄が設定されていることに対応させて、上図柄列用のカウンタエリア及び下図柄列用のカウンタエリアには、「0〜17」の数値範囲が設定されている。また、中図柄列Z2には、主図柄と副図柄の総数として、20個の図柄が設定されていることに対応させて、中図柄列用のカウンタエリアには、「0〜19」の数値範囲が設定されている。各図柄列用のカウンタエリアは、それぞれ異なる周期でカウンタ値の更新がなされている。そして、所定の周期(例えば、2msec)で、各図柄列用のカウンタエリアにおいて更新されている情報が全て取得され、その取得された情報は図柄情報取得用エリア325に格納される。
この場合、図柄情報取得用エリア325には、通常大当たり用エリアと、確変大当たり用エリアと、完全外れ用エリアと、が設定されている。そして、各図柄列用のカウンタエリアの全てから取得された情報が、通常大当たり結果、確変大当たり結果、完全外れのいずれかに対応しているか否かが判定され、図柄情報取得用エリア325のうち対応するエリアの情報が更新される。保留予告と関係しない完全外れの遊技回について最終停止表示させる図柄の種類を決定する際には、図柄情報取得用エリア325の完全外れ用エリアが参照されて、その参照したエリアに記憶されている情報に対応した図柄の組み合わせが所定の有効ラインに停止表示されるように、図柄表示装置41が表示制御される。
一方、リーチ表示のうちノーマルリーチ表示において、大当たり又は外れリーチの遊技回について最終停止される図柄の種類を決定する際には、プログラムROM253に設けられた中図柄列停止結果テーブル記憶エリア312に記憶されている中図柄列停止結果テーブルを参照する。中図柄列停止結果テーブルは、変動表示時間に対して中図柄列の停止結果が一義的に決定されているテーブルであり、当該テーブルを参照して変動表示時間に応じた中図柄列Z2の停止結果を特定する。そして、特定された中図柄列Z2の停止結果及び遊技結果に応じた停止結果が設定され、最終停止される図柄の種類が決定される。なお、前述した変動表示時間の設定処理(図20)のステップS1003及びステップS1004の処理にて、確変大当たり結果のノーマルリーチ表示の場合には、中図柄列Z2に特定図柄が停止表示される変動表示時間が設定されている。一方、通常大当たり結果のノーマルリーチ表示の場合には、中図柄列Z2に非特定図柄が停止表示される変動表示時間が設定されている。
通常大当たりに対応した予告用図柄の決定処理の説明に戻り、当該決定処理では、中図柄列停止結果テーブルを参照し、中図柄列Z2の停止結果を特定する。そして、中図柄列Z2の停止結果に基づいて、通常大当たりに対応した停止結果を特定する。続くステップS1606にて、通常大当たりに対応した停止結果に係る図柄の種類の情報を、予告用図柄の種類情報として、ワークRAM254に設けられた予告用図柄の種類情報記憶エリア326に記憶させる。
一方、ステップS1603にて、今回受信した保留コマンドが確変対応保留コマンドであると判定した場合には、ステップS1605にて、確変大当たりに対応した予告用図柄の決定処理を実行する。当該処理では、中図柄列停止結果テーブルを参照し、中図柄列Z2の停止結果を特定する。そして、中図柄列Z2の停止結果に基づいて、確変大当たりに対応した停止結果を特定する。続くステップS1606にて、確変大当たりに対応した停止結果に係る図柄の種類の情報を、予告用図柄の種類情報として、予告用図柄の種類情報記憶エリア326に記憶させる。
ステップS1606の処理を実行した後は、ステップS1607にて、ワークRAM254に予告条件成立フラグを格納する。続くステップS1608では、今回受信した保留コマンドに含まれる保留個数の情報を特定し、その特定した保留個数の情報を、ワークRAM254に設けられた保留予告用カウンタエリア327に設定する。保留予告用カウンタエリア327は、保留予告を行うように設定した場合に、その設定に係る保留情報がいずれの遊技回における保留情報に対応しているかをMPU252にて特定するための計測手段である。当該保留予告用カウンタエリア327に設定された保留個数の情報は、後述するように、新たに遊技回が開始されるたびに1ディクリメントされるように更新され、更新後において保留予告用カウンタエリア327に記憶されている情報が初期値である「0」となっている場合に、予告条件成立フラグが消去されて、保留予告を行うように設定した状態が解除される。ステップS1608の処理を実行した後に、本設定処理を終了する。
保留コマンド対応処理(図25)の説明に戻り、ステップS1501にて、確変対応保留コマンド及び通常対応保留コマンドの両方を受信していないと判定した場合には、ステップS1507にて、外れリーチ対応保留コマンドを受信しているか否かを判定する。外れリーチ対応保留コマンドを受信していない場合には、そのまま本対応処理を終了する。つまり、保留コマンド対応処理では、複数種類設定された保留コマンドのうち、確変対応保留コマンド、通常対応保留コマンド又は外れリーチ対応保留コマンドを受信している場合には保留予告を行うための設定が行われ得るが、完全外れ対応保留コマンドを受信している場合には保留予告を行うための設定が行われない。したがって、本パチンコ機10では、保留予告の設定が行われる場合として、作動口33,34への入賞に基づき大当たり当選に対応した保留情報が取得された場合、又は大当たり当選に対応した保留情報が取得されていなくてもリーチ発生に対応した保留情報が取得された場合に限られており、完全外れに対応した保留情報が取得された場合には保留予告を行うための設定が行われない。
ステップS1507にて、外れリーチ対応保留コマンドを受信していると判定した場合には、ステップS1508にて、ワークRAM254に大当たり保留フラグが格納されているか否かを判定する。大当たり保留フラグが格納されている場合には、そのまま本対応処理を終了する。これにより、既に主制御装置81に大当たり当選に対応した保留情報が記憶されている状況において、作動口33,34への新たな入賞に基づき取得した保留情報がリーチ発生当選に対応していたとしても、保留予告を行う上での各種設定は行われない。
ここで、既に説明したように、確変対応保留コマンド又は通常対応保留コマンドを受信した場合であっても大当たり保留フラグが格納されている場合には、そのまま本保留コマンド対応処理を終了するようにした。つまり、本パチンコ機10では、主制御装置81に大当たり当選に対応した保留情報が既に記憶されている状況においては、保留予告を行うように設定されている状況であるか否かに関係なく、作動口33,34への新たな入賞が発生したとしても保留予告を行う上での各種設定は行われない。
ステップS1508にて大当たり保留フラグが格納されていないと判定した場合には、ステップS1509にてワークRAM254に予告条件成立フラグが格納されているか否かを判定する。予告条件成立フラグが格納されている場合には、ステップS1509にて肯定判定をし、そのまま本対応処理を終了する。つまり、既に保留予告を行うように設定されている状況においては、新たに外れリーチ対応保留コマンドを受信したとしても、保留予告を行う上での各種設定は行われない。
ここで、既に説明したように、確変対応保留コマンド又は通常対応保留コマンドを受信した場合であっても予告条件成立フラグが格納されている場合には、そのまま本保留コマンド対応処理を終了するようにした。つまり、本パチンコ機10では、既に保留予告を行うための設定がなされている状況においては、作動口33,34への新たな入賞が発生したとしても保留予告を行う上での各種設定は行われない。
予告条件成立フラグが格納されていない場合には、ステップS1509にて否定判定をし、ステップS1510にて、外れリーチ対応設定処理を実行した後に、本対応処理を終了する。
ここで、外れリーチ対応設定処理について、図27のフローチャートを参照しながら説明する。
外れリーチ対応設定処理では、先ずステップS1701にて、保留予告発生抽選処理を実行する。保留予告発生抽選処理の処理内容は、ステップS1601にて説明した処理内容と同様である。但し、抽選用テーブル記憶エリア311に記憶されている抽選用テーブルは、保留予告発生当選となる確率が、外れリーチ対応設定処理の場合の方が大当たり対応設定処理(図26)の場合よりも低くなるように設定されている。かかる外れリーチ対応設定処理の場合における保留予告発生当選となる確率は、任意であるが、本パチンコ機10では、1/10の確率で保留予告発生当選となるように抽選用テーブルが設定されている。
続くステップS1702では、上記ステップS1701における抽選処理の結果が、保留予告発生当選か否かを判定する。保留予告発生当選でない場合には、そのまま本設定処理を終了する。保留予告発生当選である場合には、ステップS1703に進む。
ステップS1703では、外れリーチに対応した予告用図柄の決定処理を実行する。当該処理では、上記図柄情報取得用エリア325における外れリーチ用エリアを参照する。そして、続くステップS1704にて、当該外れリーチ用エリアに記憶されているリーチ図柄の種類の情報を、予告用図柄の種類情報として、予告用図柄の種類情報記憶エリア326に記憶させる。
その後、ステップS1705にて、ワークRAM254に予告条件成立フラグを格納する。続くステップS1706では、今回受信した保留コマンドに含まれる保留個数の情報を特定し、その特定した保留個数の情報を、保留予告用カウンタエリア327に設定する。その後、本設定処理を終了する。
<変動表示制御処理>
変動表示制御処理について以下に説明する。変動表示制御処理は、保留コマンド対応処理(図25)が実行された後に起動されるものである。そして、変動表示制御処理では、主制御装置81から送信された変動用コマンドを受信している場合に、図柄表示装置41において1遊技回分の図柄の変動表示を開始させるとともに、主制御装置81から送信された変動終了コマンドを受信している場合に、図柄の変動表示を最終停止表示させる処理を実行する。また、変動表示制御処理では、保留予告を行うための設定が行われたことに伴って、変動表示パターンを適宜修正する処理を実行する。
先ず、保留予告の実行条件が成立していない場合における変動表示制御処理を説明する。その後、保留予告に係る変動表示制御処理について説明する。
図28のフローチャートに示すように、ステップS1801にて、図柄表示装置41にて1遊技回分の図柄の変動表示が実行されているか否かを判定する。1遊技回分の図柄の変動表示が行われていない場合にはステップS1802にて、主制御装置81から送信された変動用コマンドを受信しているか否かを判定する。変動用コマンドを受信していない場合には、そのまま本変動表示制御処理を終了する。変動用コマンドを受信している場合には、ステップS1803にて変動開始用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。
一方、1遊技回分の図柄の変動表示が行われている場合には、ステップS1804にて、主制御装置81から送信された変動終了コマンドを受信しているか否かを判定する。変動終了コマンドを受信していない場合には、ステップS1805にて変動中用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。変動終了コマンドを受信している場合には、ステップS1806にて変動終了用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。
以下、ステップS1803の変動開始用処理、ステップS1805の変動中用処理及びステップS1806の変動終了用処理について、詳細に説明する。
<変動開始用処理>
先ずステップS1803の変動開始用処理について説明する。変動開始用処理は、主制御装置81から送信された変動用コマンドを受信したことに基づき、図柄表示装置41における図柄の変動表示を開始させるための処理である。
図29のフローチャートに示すように、ステップS1901にて、今回受信した変動用コマンドを読み出し、当該コマンドからリーチ発生の有無の情報及び変動表示時間の情報を特定する。また、既に説明したように主制御装置81は変動用コマンドを送信する場合には種別コマンドも送信する。したがって、ステップS1901では、今回受信した変動用コマンドとともに受信している種別コマンドを読み出し、当該コマンドから、確変大当たり結果の情報、通常大当たり結果の情報又は外れ結果の情報といった遊技結果の情報を特定する。そして、ステップS1901では、上記特定した情報から、大当たり当選の有無の情報、大当たり当選である場合には大当たり種別の情報、大当たり非当選である場合にはリーチ発生の有無の情報、及び変動表示時間の情報を把握し、その把握した情報をMPU252のレジスタに記憶する。
続くステップS1902では、ワークRAM254に予告条件成立フラグが格納されているか否かを判定する。予告条件成立フラグが格納されていないと判定した場合には、ステップS1903にて、保留予告に対応しない停止結果設定処理を実行する。
保留予告に対応しない停止結果設定処理について図30のフローチャートに基づいて説明する。
先ず、ステップS2001にて、今回の遊技回においてリーチ表示が発生するか否かを判定する。換言すれば、今回の遊技回が大当たり発生又はリーチ発生の遊技回であるか否かを判定する。リーチ発生の遊技回でない場合、すなわち遊技結果が完全外れ結果である場合には、ステップS2002に進む。
ステップS2002では、停止ラインの決定処理を実行する。ここで、本パチンコ機10では既に説明したように、図柄表示装置41の表示画面Gに5つの有効ラインL1〜L5が設定されており、大当たり結果となる場合にはいずれかの有効ラインL1〜L5上に大当たり図柄の組み合わせが停止表示されるとともに、大当たり結果とならない場合であってもリーチ表示となる場合には、いずれかの有効ラインL1〜L5上にリーチ図柄の組み合わせが停止表示される。さらにまた、大当たり結果及びリーチ表示のいずれにもならない場合であっても保留予告を行う場合には、いずれかの有効ライン上に保留予告用の図柄の組み合わせが停止表示される。この場合に、停止ラインの決定処理では、上記各図柄の組み合わせを停止表示させるための有効ラインを決定するための処理を実行する。
当該停止ラインの決定処理では、ワークRAM254に設けられたライン情報更新用エリア328が用いられる。詳細には、ライン情報更新用エリア328には有効ラインL1〜L5の数に対応させて「0〜4」の数値範囲が設定されており、予め定められた周期で当該数値範囲においてカウンタ値の更新が実行される。停止ラインの決定処理では、その時点でライン情報更新用エリア328に格納されている数値情報を取得する。
次に、ステップS2003にて、図柄の組み合わせの決定処理を実行する。当該処理では、図柄情報取得用エリア325の完全外れ用エリアにその時点で記憶されている情報を取得する。
次に、停止情報のアドレス情報の記憶処理を実行する。具体的には、プログラムROM253には停止情報群記憶手段としての停止情報テーブル記憶エリア313が設けられており、当該停止情報テーブル記憶エリア313には停止情報群としての停止情報テーブルが記憶されている。停止情報テーブルは、各有効ラインL1〜L5の情報と各停止図柄の組み合わせの情報とに対応させてアドレス情報が設定されている。停止情報のアドレス情報の記憶処理では、停止情報テーブルにおいて、今回特定されている停止ラインの情報及び図柄の組み合わせ情報に対応した停止情報を特定し、その特定した停止情報のアドレス情報を、停止情報アドレスの記憶エリア329に格納する。
一方、リーチ表示が発生する場合には、ステップS2005に進み、今回のリーチ表示の種類がノーマルリーチか否か判定する。ノーマルリーチでない場合には、今回のリーチ表示がスーパーリーチ表示であることを意味する。この場合、ステップS2006に進み、スーパーリーチ用停止結果設定処理を実行する。当該処理では、遊技結果に対応した停止結果を決定する。
ここで、スーパーリーチ表示は、変動表示時間によらず停止結果を調整可能なリーチ表示である。これにより、変動表示時間を変更することなく、遊技結果に対応した停止結果を停止表示させることができる。これの詳細については後述する。そして、当該停止結果に対応した停止情報を特定し、その特定した停止情報のアドレス情報を、停止情報アドレスの記憶エリア329に格納する。
一方、今回のリーチ表示がノーマルリーチ表示である場合には、ステップS2005にて、肯定判定をし、ステップS2007に進み、変動表示時間から中図柄列Z2の停止結果把握処理を実行する。具体的には、中図柄列停止結果テーブルを参照する。中図柄列停止結果テーブルは、図31に示すように、各変動表示時間の情報に対して各中図柄列Z2の停止結果が1対1で対応させて設定されており、さらに各停止結果に対応させてアドレス情報が設定されているテーブルである。詳細には、各変動表示時間に対応して、中図柄列Z2の左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3のうちいずれのラインに、どの図柄が停止表示されるかという情報が設定されている。中図柄列Z2の停止結果把握処理では、変動表示時間に対応した中図柄列Z2の停止結果のアドレス情報を中図柄列停止結果テーブルから取得する。ノーマルリーチ表示と変動表示時間との詳細な関係については、後述する。
その後、ステップS2008にて、MPU252のレジスタに記憶されている情報から、今回の遊技回において大当たり当選が発生するか否かを判定する。
大当たり当選が発生する場合には、ステップS2009にて、停止ラインの決定処理を実行する。当該停止ラインの決定処理では、中図柄列Z2の停止結果に基づいて、いずれかの有効ライン上に、確変大当たり又は通常大当たりのうち、今回の遊技回の大当たりに対応した大当たり図柄の組み合わせが停止表示されるように、停止ラインの情報が特定される。具体的には、中図柄列Z2の主図柄が停止表示されているラインを特定し、当該ラインに対応した停止ラインの情報を特定する。詳細には、遊技結果が通常大当たり結果の状況下で、中図柄列Z2の左ラインL1に非特定図柄が停止表示されると特定された場合には、左ラインL1を選択するように設定されている一方、遊技結果が確変大当たり結果の状況下で、中図柄列Z2の左ラインL1に非特定図柄が停止表示されると特定された場合には右ラインL3を選択するように設定されている。また、中図柄列Zの中ラインL2に主図柄が停止表示されると特定された場合には、中ラインL2、右下がりラインL4、又は右上がりラインL5のいずれかを選択するように設定されている。なお、当該選択には、ステップS2002の停止ラインの決定処理で用いたライン情報更新用エリア328が用いられる。
その後、ステップS2010にて、大当たり図柄の組み合わせを構成する図柄(以下大当たり図柄という)の決定処理を実行する。当該処理では、中図柄列Z2の停止結果に基づいて、大当たり図柄を特定する。具体的には、中図柄列Z2において、上記停止ラインの決定処理にて決定された停止ライン上に停止表示されている図柄を大当たり図柄の情報として設定する。例えば、中図柄列Z2の左ラインL1に「1」の図柄が停止表示されると特定され、停止ラインが左ラインL1と決定された場合には、大当たり図柄として「1」の図柄を選択する。その後、ステップS2011に進む。
ステップS2011では、大当たり図柄の組み合わせの決定処理を実行する。当該処理では、中図柄列Z2の停止結果と、上記停止ラインの決定処理にて決定された停止ラインと、大当たり図柄の決定処理によって決定された大当たり図柄と、に応じた大当たり図柄の組み合わせの情報を特定する。具体的には、プログラムROM253には、組み合わせ情報テーブル記憶エリア314が設けられており、組み合わせ情報テーブル記憶エリア314には、組み合わせ情報テーブルが記憶されている。組み合わせ情報テーブルは、中図柄列Z2の停止結果と、停止ラインと、大当たり図柄と、に応じて、大当たり図柄の組み合わせの情報が設定されているテーブルである。当該テーブルを参照することによって、図柄の組み合わせの情報を特定する。
つまり、変動表示時間から中図柄列Z2の停止結果を特定することによって、停止ライン及び大当たり図柄の組み合わせが限定される。つまり、中図柄列Z2の停止結果と大当たり種別とによって大当たり図柄が決定される。これにより、予め記憶しておく情報量を削減することができる。一方、主制御装置81において変動表示時間がランダムに決定されるため、停止結果の多様化は確保されている。
なお、通常大当たりの場合には、中図柄列Z2に少なくとも非特定図柄(偶数図柄)が停止表示されるように変動表示時間は設定されている。これにより、通常大当たりに対応した大当たり図柄の組み合わせを停止表示させることができる。
また、確変大当たりの場合には、中図柄列Z2に少なくとも特定図柄(奇数図柄)が停止表示されるように変動表示時間は設定されている。これにより、確変大当たりに対応した大当たり図柄の組み合わせを停止表示させることができる。なお、確変大当たりに関しては、中図柄列Z2に非特定図柄が停止表示されると特定された場合には、非特定図柄の大当たり図柄の組み合わせを停止表示させ、開閉実行モード中に特定図柄の大当たり図柄の組み合わせを停止表示させる昇格演出処理を別途設ける構成としてもよい。これにより、遊技への意欲を高めることができる。
その後、ステップS2012にて、停止情報のアドレス情報の記憶処理を実行する。つまり、停止ライン情報と、大当たり図柄の組み合わせ情報とに対応したアドレス情報を、停止情報テーブル記憶エリア313の停止情報テーブルから読み出し、その読み出した停止情報のアドレス情報を、停止情報アドレスの記憶エリア329に格納する。
一方、ステップS2008にて、大当たりでないと判定された場合には、遊技結果が外れリーチ結果であることを意味する。この場合、ステップS2013に進み、保留予告に対応しない外れノーマルリーチ用停止結果設定処理を実行する。当該処理では、中図柄列Z2の停止結果を変更することなく、外れリーチ結果となる停止結果を設定する。
具体的には、図32のフローチャートに示すように、先ずステップS2101にて、停止ラインの決定処理を実行する。当該停止ラインの決定処理では、リーチ図柄の組み合わせを停止表示させるリーチラインを決定する処理を実行する。具体的には、その時点でライン情報更新用エリア328に格納されている数値情報を取得する。
その後、ステップS2102〜ステップS2105の処理にて、リーチ図柄の組み合わせを構成する図柄(以下リーチ図柄という)を決定する。この場合、全ての有効ライン上において大当たり図柄の組み合わせが停止表示されないことを条件として、中図柄列Z2の停止結果に基づいて、リーチ図柄及びリーチラインを決定する。
先ず、ステップS2102にて、リーチ図柄を任意に選択する処理を実行する。具体的には、ワークRAM254に設けられたリーチ図柄更新用エリア330が用いられる。詳細には、リーチ図柄更新用エリア330には、リーチ図柄「1」〜「9」の数に対応させて「0〜8」の数値範囲が設定されており、予め定められた周期で当該数値範囲においてカウンタ値の更新が実行される。リーチ図柄決定処理では、その時点でリーチ図柄更新用エリア330に格納されている数値情報を取得する。
その後、ステップS2103にて、プログラムROM253に設けられた停止ライン変更テーブル記憶エリア315記憶されている大当たり用停止ライン変更テーブルを参照する。大当たり用停止ライン変更テーブルは、図33に示すように、中図柄列Z2の停止結果、リーチライン、及びリーチ図柄から、大当たり図柄の組み合わせが停止表示されるパターンが予め抽出されているテーブルである。ステップS2104にて、今回の中図柄列Z2の停止結果、リーチ図柄、及びリーチラインの組み合わせが、大当たり用停止ライン変更テーブルに設定されている組み合わせに該当しているか否かを判定する。これにより、今回選択した中図柄列Z2の停止結果、リーチライン、及びリーチ図柄によって決定される停止結果が、いずれかの有効ライン上に大当たり図柄の組み合わせが停止表示される停止結果であるか否かが判定される。
判定結果が否定判定の場合には、ステップS2106に進む。一方、判定結果が肯定判定の場合には、当該組み合わせが大当たり図柄の組み合わせが停止表示されることを意味するため、ステップS2105にて、リーチラインの変更処理を実行する。当該処理では、大当たり図柄の組み合わせが停止表示されないようにリーチラインが変更される。具体的には、大当たり用停止ライン変更テーブルには、中図柄列Z2の停止結果、リーチ図柄、及びリーチラインの組み合わせに応じて変更リーチラインが設定されている。変更リーチラインは、中図柄列Z2の停止結果及びリーチ図柄に基づいて、大当たり図柄の組み合わせが停止表示されないように設定されたリーチラインである。リーチラインの変更処理では、リーチラインを変更リーチラインに変更し、ステップS2106に進む。
なお、リーチラインを変更する構成に代えて、リーチ図柄を変更する構成としても良い。また、リーチ図柄を決定する際に、中図柄列Z2の停止結果及びリーチラインに応じて、大当たり図柄の組み合わせになるリーチ図柄を予め除外する構成としても良い。要は、大当たり図柄の組み合わせが停止表示されないことを条件として、中図柄列Z2の停止結果に応じた停止ライン及びリーチ図柄が決定すればよい。
ステップS2106では、リーチ図柄の組み合わせの決定処理を実行する。当該処理では、組み合わせ情報テーブルを参照することで、中図柄列Z2の停止結果と、上記停止ラインの決定処理にて決定された停止ライン又はリーチライン変更処理で変更された変更リーチラインと、リーチ図柄の決定処理によって決定されたリーチ図柄と、に応じたリーチ図柄の組み合わせの情報を特定する。なお、リーチ図柄とは中図柄列Z2を除く2つの図柄のことを言い、リーチ図柄の組み合わせとは、中図柄列Z2の停止結果を含む3つの図柄の組み合わせを言う。
その後、ステップS2107にて、停止情報のアドレス情報の記憶処理を実行する。つまり、停止ライン情報と、リーチ図柄の組み合わせ情報とに対応したアドレス情報を、停止情報テーブル記憶エリア313の停止情報テーブルから読み出し、その読み出した停止情報のアドレス情報を、停止情報アドレスの記憶エリア329に格納する。
変動開始用処理(図29)の説明に戻り、ステップS1903の処理を実行した後は、ステップS1904にて変動表示パターンの設定処理を実行する。変動表示パターンの設定処理では、プログラムROM253に設けられた変動表示パターンテーブル記憶エリア(変動表示態様情報群記憶手段)316としての変動表示パターンテーブル(変動表示態様情報群)を参照して、ステップS1901にてMPU252のレジスタに記憶した変動表示時間の情報と、ステップS1903にて停止情報アドレスの記憶エリア329に格納した情報との両方に対応した変動表示パターンの情報を特定する。
具体的には、図34に示すように、変動表示パターンテーブルは、各変動表示時間の情報と各停止情報との任意の組み合わせに対して1対1で対応させて変動表示パターンの情報が設定されており、さらに各変動表示パターンの情報に対応させてアドレス情報が設定されている。ステップS1904における変動表示パターンの設定処理では、変動表示パターンテーブルにおいて、今回既に特定されている変動表示時間の情報及び停止情報の組み合わせに対応したアドレス情報を特定し、その特定したアドレス情報を、ワークRAM254に設けられたパターン情報アドレスの記憶エリア331に記憶させる。
かかるパターン情報アドレスの記憶エリア331に変動表示パターンのアドレス情報が記憶されることにより、MPU252では当該変動開始用処理とは異なる図示しない内部コマンドの出力処理にて、VDP255に対して内部コマンドを生成し、今回設定された変動表示パターンに対応した図柄の変動表示が行われるように、図柄表示装置41を駆動させる。この場合、内部コマンドの出力処理は所定の周期(例えば、2msec)で繰り返し起動されるものであり、当該内部コマンドの出力処理では、設定された変動表示パターンの情報に応じた内部コマンドを図柄の変動表示の開始からの経過時間に応じて生成し、その生成した内部コマンドをVDP255に出力する。VDP255では、その内部コマンドに応じて画像データをキャラクタROM256から読み出し、その読み出した画像データをビデオRAM257に書き込む。これにより、図柄表示装置41において、今回設定された変動表示パターンに対応した図柄の変動表示が行われる。
なお、変動表示パターンテーブルに記憶されている変動表示パターンの情報には、図柄の変動表示の内容だけでなく、その図柄の変動表示とともに表示される背景画像の情報やリーチ演出が行われる場合におけるリーチ演出の画像の情報も含まれている。したがって、設定されている変動標示パターンに対応した内部コマンドがVDP255に対して出力されることにより、図柄の変動表示とともに背景画像が表示され、さらにはリーチ演出といった各種演出が行われる場合には当該演出画像が表示される。
但し、かかる構成に限定されることはなく、図柄表示パターンの情報(第1表示パターン情報)とその他表示パターンの情報(第2表示パターン情報)とに区別し、図柄表示パターンの情報には図柄の変動表示態様の情報のみが含まれており、その他表示パターンの情報には背景画像の情報やリーチ演出が行われる場合におけるリーチ演出の画像の情報が含まれている構成としてもよい。この場合、後述する変動表示パターンの修正に際しては、図柄表示パターンの情報とその他表示パターンの情報との両方を修正する構成としてもよく、図柄表示パターンの情報のみを修正する構成としてもよい。さらにまた、図柄表示パターンの情報が、第1図柄列としての上図柄列Z1、第2図柄列としての中図柄列Z2、及び第3図柄列としての下図柄列Z3のそれぞれに対して個別に設定されている構成としてもよい。この場合、後述する変動表示パターンの修正に際しては、修正対象となる図柄列の図柄表示パターンの情報のみを修正する構成としてもよい。
ここで、リーチ表示の変動表示パターンについて説明する。先ず、ノーマルリーチ表示について、図35を用いて説明した後に、スーパーリーチ表示について説明する。
ノーマルリーチ表示では、以下に説明する変動表示となるように内部コマンドの出力処理が実行されることによって、変動表示時間から中図柄列Z2の停止結果が一義的に決まっている。
詳細には、先ず変動開始されると、図35(a)に示すように全図柄列Z1〜Z3において表示画面G内に表示されている各図柄の識別が外観上、不能又は難しくなるように高速変動表示(又は第1速度表示)が実行される。その後、変動開始から所定の期間経過することで、先ず上図柄列Z1について、当該上図柄列Z1における表示画面G内に表示されている各図柄の識別が外観上容易なものとなるように高速変動表示から低速変動表示(又は第1速度表示よりも遅い第2速度表示)に切り換えられる。その後、図35(b)に示すように、上図柄列Z1における変動表示が停止されるとともに、下図柄列Z3について、当該下図柄列Z3における表示画面G内に表示されている各図柄の識別が外観上容易なものとなるように高速変動表示から低速変動表示に切り換えられる。そして、図35(c)に示すように下図柄列Z3における変動表示が停止される。この場合、上図柄列Z1及び下図柄列Z3には、いずれかの有効ライン上に同一の図柄が停止表示される。当該タイミングをリーチ発生タイミングという。
当該リーチ発生タイミングでは、中図柄列Z2において、当該中図柄列Z2における表示画面G内に表示されている各図柄の識別が外観上容易なものとなるように高速変動表示から低速変動表示に切り換えられるとともに、図柄の位置調整処理が実行される。当該図柄の位置調整処理では、高速変動表示から低速変動表示に切り換えられるタイミングにおいて、中図柄列Z2の「1」の図柄が中ラインL2を通過するように中図柄列Z2の図柄位置が調整される。具体的には、変動開始から所定の期間(本実施の形態では6秒)経過タイミングで、上記所定の図柄の位置となるような内部コマンドがVDP255に対して出力される。この所定の期間は、変動開始タイミングからリーチ発生タイミングまでの期間と同一となるように設定されている。図柄の位置調整処理は、リーチ表示が発生する際には、必ず実行される。詳細には、このような内部コマンドを作成する処理がリーチ表示を行う変動パターンに組み込まれている。つまり、リーチ発生タイミングにおける中図柄列Z2の「1」の図柄の位置は、いかなるリーチ表示であっても同一となっている。換言すれば、中図柄列Z2の低速変動表示の開始タイミング(リーチ発生タイミング)における中図柄列Z2の表示態様は決まっている。
また、変動開始からリーチ発生タイミングまでの期間は停止結果に関わらず一定の期間である。さらに、低速変動表示では、変動終了コマンドを受信するまで(変動表示時間が経過するまで)、一定速度(本実施の形態では、0.5秒で1図柄分の変動表示が行われる速度)で変動表示が行われる。これにより、変動表示時間から、中図柄列Z2の停止結果が一義的に決定することとなる。例えば、変動表示時間が16秒であると主制御装置81で設定された場合、リーチ発生タイミング、すなわち上図柄列Z1及び下図柄列Z3の変動表示が停止されるまでに6秒要し、下図柄列Z3の変動表示が停止してから中図柄列Z2の「1」の図柄が再度中ラインL2に到達するまでに9.5(=0.5×19)秒要するため、合計15.5秒要するため、残り時間は0.5秒である。よって、図31の中図柄停止結果情報テーブルに示すように、「1」の図柄は、中ラインL2から1図柄分だけ左に移動した位置、すなわち左ラインL1に停止されることとなる。
以上のことから、リーチ表示の場合には、変動開始タイミングから低速変動表示開始タイミングまでの期間が一定に設定されており、低速変動表示の開始タイミングにおける中図柄列Z2の態様が一義的に決まっており、さらに低速変動表示の変動表示速度が一定であるため、変動表示時間に応じて中図柄列Z2の停止結果が決定される。そして、遊技結果及び中図柄列Z2の停止結果に基づいて、停止情報が特定される。これにより、中図柄列Z2の停止結果が特定されていない場合と比較して、とり得る停止結果が限定されているため、とり得る停止結果として予め記憶しておく情報量を削減することができる。
ここで、中図柄列Z2の停止結果を調整する手段として、変動開始タイミングからリーチ発生タイミングまでの時間を変更する、又はリーチ発生タイミングにおける中図柄列Z2の表示態様を変更するといった手段が考えられる。しかしながら、前者の場合、リーチ発生の場合と、他の場合とで、変動開始からリーチ発生タイミングまでの変動表示パターンが大きく異なることとなる。すると、リーチ発生タイミングよりも前のタイミングにて、リーチの発生を遊技者に悟られることとなり、遊技への意欲を低下させることとなる。一方、後者の場合、リーチ発生タイミングにおける中図柄列Z2の表示態様が停止結果に応じて変動することになるため、リーチ発生タイミングにおける中図柄列Z2の表示態様から最終停止結果が推測されるおそれがある。これに対して、リーチ発生タイミングにおける中図柄列Z2の表示態様をランダムにする構成にすると、変動終了タイミングにて決定された停止結果を停止表示させるために、変動表示速度を変更する等の変動パターンの調整処理が必要となる。すると、変動パターンの情報量の増大が生じる。
これに対して、本実施の形態によれば、中図柄列Z2の停止結果に関わらず、リーチ発生タイミングにおける中図柄列Z2の表示態様は同一になっている。これにより、リーチ発生タイミングの中図柄列Z2の表示態様から最終停止結果が予測されない。また、変動開始からリーチ発生タイミングまでの時間が一定であるため、変動表示時間に対応した中図柄列Z2の停止結果が一義的に決まる。そして、特定された中図柄列Z2の停止結果及び今回の遊技結果に応じた停止結果が設定される。これにより、変動表示時間の経過タイミングで当該遊技回に係る停止結果となるように、中図柄列Z2の図柄の位置又は変動表示速度を調整する処理を実行する必要はない。例えば、同一の変動表示時間から複数の中図柄列Z2の停止結果を設定可能な構成の場合、停止結果に対応した変動表示パターンをそれぞれ設定する必要がある。すると、変動パターンが複数(本実施の形態では20)設定されることとなり、情報量が増えるといった不具合が生じる。これに対して、本実施の形態によれば、中図柄列Z2の停止結果に関わらず、変動パターンは共通している。よって、予め記憶しておく情報量の削減が実現されている。
なお、かかる構成において、変動表示時間を変更することによって中図柄列Z2の停止結果は変更されるため、停止結果の多様性は確保されている。
次に、スーパーリーチ表示について説明する。スーパーリーチ表示は、変動開始タイミングから、リーチ発生タイミングにおいて最終停止図柄列である中図柄列Z2の変動表示が高速変動表示から低速変動表示に切り換わるまでは、ノーマルリーチ表示と同様であるが、その後の変動表示態様が異なる。具体的には、スーパーリーチ表示は、低速変動表示中の所定のタイミング(例えば中図柄列Z2の中ラインL2に「7」図柄が通過するタイミング)で低速変動表示から高速変動表示(第1速度表示又は第2速度表示よりも速い第3速度表示)に切り換わり、その後再び高速変動表示から低速変動表示に切り換わるように、内部コマンドの生成及び出力処理が実行される。そして、リーチ発生後の高速変動表示中に停止結果に対応した図柄が中図柄列Z2に最終停止されるように中図柄列Z2の図柄を差し替える図柄差し替え処理が実行される。これにより、主制御装置81によって設定された変動表示時間内に遊技者に違和感を与えることなく、スーパーリーチ用停止結果設定処理において決定された中図柄列Z2の停止結果を中図柄列Z2に停止表示させることができる。つまり、スーパーリーチ表示は、中図柄列Z2の停止結果と、変動表示時間とが一義的に対応していないリーチ表示である。
変動開始用処理(図29)の説明に戻り、ステップS1904にて変動表示パターンの設定処理を実行した後は、ステップS1905にてフラグ消去処理を実行する。当該フラグ消去処理については、後述する。ステップS1906にて、全図柄列Z1〜Z3の高速変動を開始した後に、本変動開始用処理を終了する。なお、ステップS1901にてMPU252のレジスタに記憶された各種の情報は、変動開始用処理を終了する場合に消去される。
変動表示制御処理(図28)におけるステップS1805の変動中用処理は、保留予告にかかる処理であるため、後述する。
<変動終了用処理>
次に、変動表示制御処理(図28)におけるステップS1806の変動終了用処理について説明する。当該変動終了用処理は、変動終了コマンドを受信した場合に、実行される処理であり、具体的には最終停止図柄列である中図柄列Z2の変動表示終了タイミング、すなわち変動表示時間経過タイミングに行われる処理である。
図36のフローチャートに示すように、ステップS2201にて、最終停止表示コマンドの出力処理を実行する。これにより、最終停止表示コマンドがVDP255に出力され、今回の遊技回における停止結果の図柄が最終停止表示される。
続くステップS2202及びステップS2203の処理は、保留予告に係る処理である。これについては、後述する。
<保留予告を行う場合の変動表示制御処理について>
次に、保留予告を実行する場合における変動表示制御処理について説明する。
先ず、図29に示すように、変動開始用処理のステップS1902において、予告条件成立フラグが格納されている場合には、ステップS1907にて、個別抽選処理を実行する。個別抽選処理では、当該変動表示において保留予告を実行するか否かの抽選を行う。具体的には、個別抽選処理では、ワークRAM254の抽選用カウンタエリア323から個別抽選用のカウンタ値(数値情報)を読み出す。そして、個別抽選処理では、プログラムROM253の個別抽選用テーブル記憶エリア(予告抽選用情報群記憶手段)317に記憶されている個別抽選用テーブル(予告抽選用情報群)を参照して、上記読み出した個別抽選用のカウンタ値が個別当選に対応しているか否かを判定する。個別当選となる確率は、任意であるが、本パチンコ機10では、4/5の確率で当選となるように個別抽選用テーブルが設定されている。
続くステップS1908では、上記ステップS1907における抽選処理の結果が、当選か否かを判定する。当選でない場合には、ステップS1903に進む。抽選結果が当選である場合には、ステップS1909に進み、保留予告に対応した停止結果設定処理を実行する。
つまり、保留予告は、保留予告発生抽選に当選した場合であり、さらに個別抽選に当選した場合に、実行される。これにより、保留抽選に当選した遊技回であっても、保留予告が実行されない場合がある。つまり、保留予告の契機となった保留情報に係る遊技回の前の遊技回において、連続して保留予告が実行されなかった場合であっても、大当たり結果が期待される。よって、保留予告の多様化を図ることができる。
保留予告に対応した停止結果設定処理について、図37のフローチャートを参照しながら説明する。
保留予告に対応した停止結果設定処理では、先ずステップS2301にて、予告用図柄の種類情報記憶エリア326から、予告用図柄の種類情報を読み出す。続くステップS2302では、MPU252のレジスタに記憶されている情報から、今回の遊技回において大当たり当選又は外れリーチが発生するか否かを判定する。つまり、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。
リーチが発生しないと判定した場合には、ステップS2303にて、停止ラインの決定処理を実行する。つまり、その時点でライン情報更新用エリア328に格納されている数値情報を取得する。
続くステップS2304では、図柄の組み合わせの決定処理を実行する。当該処理では、組み合わせ情報テーブル記憶エリア314における完全外れ用組み合わせ情報テーブルを参照し、ステップS2301にて把握した予告用図柄の種類情報に対応した完全外れ図柄の組み合わせの情報を特定する。完全外れ用組み合わせ情報テーブルは、停止ライン情報と、予告用図柄の種類情報とに応じて、完全外れ図柄の組み合わせの情報が設定されているテーブルである。この場合、全ての有効ライン上において大当たり図柄の組み合わせ及びリーチ図柄の組み合わせが停止されないことを条件として、予告用図柄の種類情報に対応した図柄が全図柄列Z1〜Z3において表示画面G内の停止表示位置に停止表示されるように、ステップS2303にて特定した停止ラインの情報も参照して完全外れ図柄の組み合わせの情報を特定する。例えば、予告用図柄の種類情報が「7」であって停止ラインが左ラインL1である場合には、完全外れ図柄の組み合わせが上から「7」の図柄、「6」と「7」との間の副図柄、「6」と「7」との間の副図柄となるように、完全外れ図柄の組み合わせの情報を特定する。この場合、中図柄列Z2において右ラインL3上に「7」の図柄が停止表示されるとともに、下図柄列Z3において右ラインL3上に「7」の図柄が停止表示されることとなる。
ここで、保留予告の条件が成立していない状況下であっても、完全外れ又は外れリーチの場合の停止結果が、上記のような停止結果、すなわち偶発的に保留予告の場合と同様の停止結果となる場合がある。つまり、保留予告の実行に係る遊技回でない遊技回においても、保留予告の停止結果となる場合がある。これにより、遊技の多様化を図ることができる。
続くステップS2305では、停止情報のアドレス情報の記憶処理を実行する。つまり、ステップS2303にて特定した停止ラインの情報とステップS2304にて特定した完全外れ図柄の組み合わせの情報とに対応したアドレス情報を、停止情報テーブル記憶エリア313の停止情報テーブルから読み出し、その読み出した停止情報のアドレス情報を、停止情報アドレスの記憶エリア329に格納する。
一方、リーチ表示が発生する場合には、ステップS2306に進み、今回のリーチ表示の種類がノーマルリーチ表示か否か判定する。ノーマルリーチ表示でない場合には、今回のリーチ表示がスーパーリーチ表示であることを意味する。この場合、ステップS2307に進み、スーパーリーチ用停止結果設定処理を実行する。当該処理では、予告用図柄に対応した図柄をスーパーリーチ図柄の組み合わせを構成する図柄として用いるとともに、リーチ発生後の高速変動表示中に予告用図柄に対応した図柄が中図柄列Z2に最終停止されるように中図柄列Z2の図柄を差し替える図柄差し替え処理を実行する。これにより、主制御装置81によって設定された変動表示時間内に遊技者に違和感を与えることなく、予告用図柄に対応した図柄による保留予告を実行することができるとともに、保留予告に係る遊技回と、保留予告の実行の契機として設定された保留情報に係る遊技回とで停止結果の態様を関連付けることが可能となる。
なお、リーチ発生タイミングにおいても、中図柄列Z2の変動表示が高速変動表示から低速変動表示に切り換わることなく、高速変動表示を維持し、リーチ発生後の所定のタイミングで高速変動表示から低速変動表示に切り換わるリーチ表示も同様に、高速変動中に図柄を差し替えることによって予告用図柄に対応した図柄による保留予告を実行することができる。
一方、ステップS2306にて肯定判定をした場合には、ステップS2308に進み、中図柄列Z2の停止結果把握処理を実行する。当該処理では、変動表示時間から中図柄列Z2の停止結果を把握する。具体的には、中図柄列停止結果テーブルを参照する。これにより、変動表示時間から中図柄列Z2の停止結果が把握される。
次に、ステップS2309にて、当該遊技結果が大当たりか否かの判定を行う。遊技結果が大当たりである場合には、当該遊技回が保留予告の実行の契機となった遊技回であることを意味する。この場合、ステップS2310にて、停止ラインの決定処理を実行する。当該処理では、中図柄列Z2に停止表示されると特定された予告用図柄と同一の図柄の位置に対応させて停止ラインを決定する。
続くステップS2311の大当たり図柄の決定処理では、予告用図柄と同一の図柄を大当たり図柄として選択し、ステップS2312では、中図柄列Z2の停止結果、停止ライン、及び大当たり図柄に対応した大当たり図柄の組み合わせの情報を特定する。
その後、ステップS2313にて、停止情報のアドレス情報の記憶処理を実行する。つまり、停止ライン情報と、大当たり図柄の組み合わせ情報とに対応したアドレス情報を、停止情報テーブル記憶エリア313の停止情報テーブルから読み出し、その読み出した停止情報のアドレス情報を、停止情報アドレスの記憶エリア329に格納する。
一方、ステップS2309にて、遊技結果が大当たりでないと判定された場合には、遊技結果が外れリーチ結果であることを意味する。この場合、ステップS2314に進み、保留予告に対応した外れノーマルリーチ用停止結果設定処理を実行する。
<保留予告に対応した外れノーマルリーチ用停止結果設定処理について>
保留予告に対応した外れノーマルリーチ用停止結果設定処理について、図38のフローチャートを用いて説明する。保留予告に対応した外れノーマルリーチ用停止結果設定処理では、中図柄列Z2の停止結果を変更することなく、保留予告に対応し、かつ外れリーチ結果となる停止結果を設定可能な場合には、当該停止結果を設定する一方、中図柄列Z2の停止結果を変更することなく、予告用図柄による保留予告に対応し、かつ外れリーチ結果となる停止結果を設定できない場合には、中図柄列Z2の停止結果を変更することなく、保留予告に対応しない外れリーチ結果となる停止結果を設定する。
先ず、ステップS2401にて、リーチラインの決定処理を実行する。当該処理は、図32の保留予告に対応しない外れノーマルリーチ用停止結果設定処理のステップS2101と同様である。
その後、ステップS2402にて、リーチ図柄の決定処理を実行する。当該リーチ図柄の決定処理が、保留予告に対応しない場合と異なっている。具体的には、プログラムROM253には保留予告用リーチ図柄決定テーブル記憶エリア318が設けられており、保留予告用リーチ図柄決定テーブル記憶エリア318に記憶されている保留予告用リーチ図柄決定テーブルを参照する。保留予告用リーチ図柄テーブルは、予告用図柄の種類に対して1対1で対応させてリーチ図柄が設定されている。詳細には、保留予告用リーチ図柄決定テーブルは、予告用図柄と同一の図柄をリーチ図柄として選択するように設定されている。当該テーブルを参照することによって、リーチ図柄が保留予告用図柄と同一の図柄に決定される。これにより、中図柄列Z2に予告用図柄と同一の図柄が停止表示される場合には、予告用図柄による保留予告に対応した停止結果が表示される。つまり、中図柄列Z2の停止結果は変動表示時間で一義的に決定されており、中図柄列Z2の停止結果を制御する処理を実行することなく、予告用図柄による保留予告が実行される。換言すれば、予告用図柄による保留予告が実行できるか否かの判定をする必要がない。よって、処理負荷の軽減を図ることができる。
例えば、予告用図柄の種類情報が「7」であり、さらに中図柄列Z2の停止結果が、左ラインL1に「7」の図柄が停止表示されると変動表示時間から把握された場合、図39(a)に示すように、中図柄列Z2の左ラインL1に「7」の図柄が停止表示されるとともに、中ラインL2上にリーチ図柄を「7」とするリーチ図柄の組み合わせが停止表示される。すると、上図柄列Z1の中ラインL2、中図柄列Z2の左ラインL1、及び下図柄列Z3の中ラインL2に、「7」の図柄が停止表示されることとなる。すなわち、予告用図柄による保留予告に対応した停止結果となる。換言すれば、予告用図柄による保留予告が実行されることとなる。これにより、保留予告の契機となった遊技回において停止表示される図柄と同一図柄による保留予告が実行されることとなるため、保留予告の契機となった遊技回と保留予告の遊技回とが密接に関連する。よって、これら連続する遊技回における図柄の変動表示パターンを一連のものとして遊技者に提供することができる。
一方、中図柄列Z2に予告用図柄と同一の図柄が停止表示されない場合には、停止結果は保留予告に対応したものにならない。例えば、予告用図柄の種類情報が「7」であり、さらに中図柄列Z2の停止結果が、左ラインL1に「5」の図柄が停止表示されると変動表示時間から把握された場合、図39(b)に示すように、中図柄列Z2の左ラインL1に「5」の図柄が停止表示されるとともに、例えば中ラインL2上にリーチ図柄を「7」とするリーチ図柄の組み合わせが停止表示されるように停止結果が設定される場合がある。この場合、中図柄列Z2に「7」の図柄は停止表示されないため、各図柄列Z1〜Z3それぞれに共通して停止表示される図柄は存在しない。つまり、停止結果が保留予告に対応したものとなっていない。そして、当該停止結果に対応した停止情報がそのまま特定される。
図39(b)のような場合、すなわち中図柄列Z2に予告用図柄と同一の図柄が停止表示されない場合、予告用図柄による保留予告を実行するためには、中図柄列Z2の停止結果を変更する必要がある。しかし、予告用図柄による保留予告を実行する際に、中図柄列Z2の停止結果を変更する必要が生じる場合であっても、中図柄列Z2の停止結果は変更されないようになっている。そして、中図柄列Z2の停止結果を変更することなく、保留予告に対応しない停止結果を選択する。つまり、予告用図柄による保留予告を実行するために変動表示時間の変更を要する場合には、保留予告を実行しない。これにより、保留予告による変動表示時間の変更が抑制されている。
仮に、保留予告が行われる場合、通常よりも長い変動表示時間が選択される構成又は通常よりも短い変動表示時間が選択される構成とすると、保留予告が行われる状況では各遊技回を消化するのに要する時間が長くなる又は短くなる。そうすると、遊技領域に設けられた釘の角度及び向きの調整の仕方に応じて、作動口33,34への入賞が比較的発生し易くなっている遊技ホールと、作動口33,34への入賞が比較的発生しづらくなっている遊技ホールとで、単位時間当たりの遊技回の消化率に差異が生じてしまうおそれがある。つまり、前者の遊技ホールでは、保留予告の実行の契機となる保留情報が記憶されるタイミングにおいて既に複数の保留情報が記憶されている可能性が高く、一方、後者の遊技ホールでは当該可能性が低い。この場合、通常よりも長い変動表示時間が選択されるとすると、前者の遊技ホールにおける単位時間当たりの遊技回の消化率は後者の遊技ホールよりも低下し、通常よりも短い変動表示時間が選択されるとすると、前者の遊技ホールにおける単位時間当たりの遊技回の消化率は後者の遊技ホールよりも向上してしまう。これに対して、変動表示時間に影響を与える場合には保留予告の実行を制限することで、単位時間当たりの遊技回の消化率に影響を与えることなく、保留予告を行うようにしたことによる効果を得ることができる。
以上のことから、変動表示時間を変更することなく、好適に保留予告を実行することができる。これにより、遊技への注目度を好適に高めることができる。
なお、遊技回毎に保留予告を実行するか否かの個別抽選処理が実行されるため、保留予告条件が成立した場合であっても、保留予告が行われない場合がある。つまり、保留予告は連続して行われない場合がある。これにより、保留予告の実行が制限されたとしても、遊技者に違和感を与えることはない。仮に個別抽選処理がない構成の場合、保留予告の実行の契機となった保留情報に係る前の遊技回が複数ある場合では、当該遊技回全てにおいて、保留予告が実行される。この場合に、保留予告の実行が制限されると、遊技者に違和感を与えることになる。これに対して、個別抽選処理が設けられているため、保留予告の実行の契機となった保留情報に係る前の遊技回が複数ある場合において、保留予告が連続して実行されない場合が日常的にある。これにより、保留予告の実行が制限されたとしても、遊技者は特別な印象を抱かない。
その後、ステップS2403〜ステップS2405にて、今回の中図柄列Z2の停止結果、リーチ図柄、及びリーチラインから、いずれかの有効ラインに大当たり図柄の組み合わせが停止表示されるか否かの判定を行うとともに、停止表示される場合には、リーチラインの変更処理が実行される。これらの処理については、保留予告に対応しない外れノーマルリーチ用停止結果設定処理のステップS2103〜ステップS2105の処理と同様である。
ここで、リーチラインを変更する構成としたことによって、予告用図柄による保留予告が実行されるようになっている。具体的には、図40(a)に示すように、中図柄列Z2の停止結果、リーチ図柄、及びリーチラインから左ラインL1上に「7」の図柄の組み合わせが停止表示されると特定された場合には、リーチラインが中ラインL2に変更される。これにより、図40(b)に示すように、有効ライン上に大当たり図柄の組み合わせが停止表示されるのが回避されるとともに、リーチ図柄(すなわち予告用図柄)である「7」の図柄による保留予告の停止結果となっている。仮にリーチ図柄を変更する構成とすると、予告用図柄による保留予告に対応した停止結果を停止表示させることができない。よって、有効ライン上に大当たり図柄の組み合わせが停止表示されるのを回避しつつ、予告用図柄による保留予告を実行することができる。
次に、ステップS2406〜ステップS2408の処理では、予告用図柄以外の図柄が保留予告に対応した停止結果となることを制限する処理を実行する。先ず、ステップS2506にて、停止ライン変更テーブル記憶エリア315に記憶されている保留予告用停止ライン変更テーブルを参照する。保留予告用停止ライン変更テーブルは、2つの有効ラインL4、L5上にリーチ図柄の組み合わせが停止表示されるリーチ表示、いわゆるダブルリーチ表示に関するテーブルである。
詳細には、保留予告用停止ライン変更テーブルは、図41に示すように、停止ライン、リーチ図柄の種類、及び中図柄列Z2の停止結果に基づいて、いずれの有効ライン上に大当たり図柄の組み合わせが停止表示されず、かつ予告用図柄以外の図柄が、いずれかの有効ライン上に停止表示されるパターンが予め特定されている。
例えば、停止ラインが右上がりラインL5であって、予告用図柄の種類情報が「1」であり、さらに変動表示時間から中図柄列Z2の左ラインL1に「1」の図柄が停止すると特定された場合、図42(a−1)に示すように、上図柄列Z1の右ラインL3、中図柄列Z2の左ラインL1、及び下図柄列Z3の左ラインL1に「1」の図柄が停止表示されるとともに、上図柄列Z1の左ラインL1、中図柄列Z2の右ラインL3、下図柄列Z3の右ラインL3に「2」の図柄が停止表示される。すると、予告用図柄以外の図柄である「2」の図柄が各図柄列Z1〜Z3に停止表示されることとなる。換言すれば、予告用図柄以外の図柄である「2」の図柄による保留予告の場合と同様の停止結果となっている。これに対して、かかる場合には、停止ラインが中ラインL2に変更される。すると、図42(a−2)に示すように、いずれの有効ラインにも大当たり図柄の組み合わせが停止表示されないとともに、各図柄列Z1〜Z3に、「1」の図柄が停止表示されることとなる。これにより、予告用図柄と同一の図柄による保留予告に対応した停止結果となる一方、他の図柄が保留予告の場合と同様の停止結果になることが抑制されている。換言すれば、他の図柄による保留予告の実行は制限されている。よって、保留予告の遊技回と大当たりの遊技回とが密接に関連することとなる。
また、例えば、停止ラインが右上がりラインL5であって、予告用図柄の種類情報が「1」であり、さらに変動表示時間から中図柄列Z2の左ラインL1に「2」の図柄が停止すると特定された場合、図42(b−1)に示すように、上図柄列Z1の左ラインL1、中図柄列Z2の左ラインL1、下図柄列Z3の右ラインL3に「2」の図柄が停止表示される。すると、予告用図柄以外の図柄である「2」の図柄が各図柄列Z1〜Z3に停止表示されることとなる。つまり、「2」の図柄による保留予告の場合と同様の停止結果となる。これに対して、かかる場合には、停止ラインが左ラインL1に変更される。すると、図42(b−2)に示すように、各図柄列Z1〜Z3に共通して停止表示されている図柄は存在しない。つまり、停止結果は、保留予告に対応していない停止結果となっている。換言すれば、保留予告の実行は制限されている。
なお、左ラインL1、中ラインL2、及び右ラインL3のリーチ表示において、上図柄列Z1及び下図柄列Z3に共通して停止表示される図柄は、図39等に示すように、リーチ図柄のみである。よって、中図柄列Z2の停止結果に関わらず、各図柄列Z1〜Z3に共通して停止表示され得る図柄は、予告用図柄と同一図柄のリーチ図柄のみであるため、他の図柄による保留予告が実行されることはない。つまり、リーチ表示において、リーチ図柄を予告用図柄と同一の図柄にすることによって、ダブルリーチ表示という一部の例外を除いて、他の図柄による保留予告の実行が制限されている。
また、大当たり用停止ライン変更テーブル及び保留予告用停止ライン変更テーブルをそれぞれ設けたが、これに限られず、1つのテーブルとして記憶してもよい。かかる場合、1回のテーブル参照処理にて変更処理が完了するため、処理負荷の軽減を図ることができる。
また、かかる構成に限定されず、保留予告を実行するリーチ表示においては、一義的にダブルリーチ表示の実行を制限する構成としても良い。つまり、停止ラインの決定処理において、右下がりラインL4、右上がりラインL5を予め除去する構成としても良い。但し、リーチ表示の多様性の観点から、本実施の形態のほうが優れている。すなわち、右下がりラインL4及び右上がりラインL5の双方のリーチ図柄と異なる図柄が中図柄列Z2に停止表示される場合には、リーチラインを変更する必要がない。このような停止結果まで制限する必要はない。
ステップS2409では、図柄の組み合わせの決定処理を実行し、ステップS2410では、停止情報のアドレス情報の記憶処理を実行する。これらの処理については、図32のステップS2106及びステップS2107の処理と同様である。
保留予告に対応した停止結果設定処理(図37)の説明に戻り、ステップS2305、ステップS2313又はステップS2314の処理を実行した後は、ステップS2315に進む。ステップS2315では、ワークRAM254の各種フラグ格納エリア334における予告実行フラグ格納エリア(予告実行情報記憶手段)に予告実行フラグ(予告実行情報)を格納する。予告実行フラグとは、図柄表示装置41において保留予告を実行している状況であることを、MPU252にて特定するための情報である。その後、本停止結果設定処理を終了する。
変動開始用処理(図29)の説明に戻り、ステップS1904では、変動表示パターンの設定処理を実行する。当該処理については、前述した通りである。その後、ステップS1905のフラグ消去処理に進む。
ここで、ステップS1905のフラグ消去処理について、図43のフローチャートを参照しながら説明する。
フラグ消去処理では、先ずステップS2501にて、ワークRAM254に大当たり保留フラグが格納されているか否かを判定する。大当たり保留フラグが格納されていない場合には、ステップS2502〜ステップS2504の処理を実行することなくステップS2505に進む。大当たり保留フラグが格納されている場合には、ステップS2502にて、消去用カウンタエリア322に記憶されている値が1ディクリメントされるように、当該消去用カウンタエリア322の情報を更新する。
その後、ステップS2503にて消去用カウンタエリア322の値が「0」となっているか否かを判定する。「0」となっている場合には、ステップS2504にて大当たり保留フラグを消去した後に、ステップS2505に進み、「0」となっていない場合には、ステップS2504の処理を実行することなくステップS2505に進む。
大当たり保留フラグとは、既に説明したように、主制御装置81に保留記憶されている保留情報の中に、大当たり当選に対応した保留情報が含まれている場合に格納されるフラグであり、消去用カウンタエリア322には大当たり当選に対応した保留情報が記憶されている場合にその保留情報が遊技回の開始対象となる順番が何番目であるかを特定するための情報が記憶される。さらにまた、保留コマンド対応処理(図25)ではステップS1503の処理が実行される前のタイミングでステップS1502の処理を実行するようにしたことにより、主制御装置81に保留記憶されている保留情報の中に、大当たり当選に対応した保留情報が複数含まれている場合には、開始対象が後の順番となる大当たり当選に対応した保留情報の順番の情報が消去用カウンタエリア322に記憶されることとなる。よって、消去用カウンタエリア322の情報が初期値としての「0」となる場合とは、主制御装置81に保留記憶されている保留情報の中に、大当たり当選に対応した保留情報が含まれていないことを意味し、この場合には大当たり保留フラグが消去される。
フラグ消去処理において、ステップS2505では、ワークRAM254に予告条件成立フラグが格納されているか否かを判定する。予告条件成立フラグが格納されていない場合には、そのまま本フラグ消去処理を終了する。予告条件成立フラグが格納されている場合には、ステップS2506にて、保留予告用カウンタエリア327に記憶されている値が1ディクリメントされるように、当該保留予告用カウンタエリア327の情報を更新する。
その後、ステップS2507にて保留予告用カウンタエリア327の値が「0」となっているか否かを判定する。「0」となっている場合には、ステップS2508にて予告条件成立フラグを消去した後に、本フラグ消去処理を終了し、「0」となっていない場合には、ステップS2508の処理を実行することなく本フラグ消去処理を終了する。
予告条件成立フラグとは、既に説明したように、保留予告を実行すべき条件が成立した場合に格納されるフラグであり、保留予告用カウンタエリア327には保留予告を実行すべき条件が成立している場合に当該条件の成立の要因となった保留情報が遊技回の開始対象となる順番が何番目であるか特定するための情報が記憶される。よって、保留予告用カウンタエリア327の情報が初期値としての「0」となる場合とは、保留予告を実行すべき条件の成立の要因となった保留情報が既に遊技回の開始対象となったことを意味し、この場合には予告条件成立フラグが消去される。
<変動中用処理>
次に、変動表示制御処理(図28)におけるステップS1805の変動中用処理について説明する。変動中用処理は、保留予告が実行されている遊技回ではなく且つ保留予告の実行の要因となった保留情報に係る遊技回ではない遊技回の途中で作動口33,34への新たな入賞が発生し、その入賞に基づき取得された保留情報について保留予告の実行条件が成立した場合に、現状の遊技回で保留予告を実行するための処理である。
図44のフローチャートに示すように、ステップS2601にて、今回の遊技回が大当たり発生又はリーチ発生の遊技回であるか否かを判定する。大当たり発生又はリーチ発生の遊技回である場合には、そのまま本変動中用処理を終了する。
大当たり発生又はリーチ発生の遊技回でない場合には、ステップS2602にて、ワークRAM254に予告条件成立フラグが格納されているにも関わらず、当該ワークRAM254に予告実行フラグが格納されていない状況であるか否かを判定する。ここで、本パチンコ機10では、既に説明したように、予告条件成立フラグが格納されている状況において変動開始用処理(図29)が実行されることで予告実行フラグが格納される。したがって、予告条件成立フラグが格納されているにも関わらず予告実行フラグが格納されていない状況とは、変動開始用処理が実行された後に、すなわち1遊技回における図柄の変動表示が開始された後に、作動口33,34への新たな入賞が発生し、その入賞に基づき取得された保留情報について保留予告を実行すべき条件が成立したことを意味する。
予告条件成立フラグが格納されており且つ予告実行フラグが格納されていない状況でない場合には、そのまま本変動中用処理を終了し、予告条件成立フラグが格納されており且つ予告実行フラグが格納されていない状況である場合には、ステップS2603にて、予告用図柄の種類情報記憶エリア326から、予告用図柄の種類情報を読み出す。続くステップS2604では、全図柄列Z1〜Z3が高速変動中であるか否かを判定する。
ここで、本パチンコ機10では、図柄表示装置41において図柄の変動表示が行われる場合、図46の(a)〜(c)に示すように、最初に上図柄列Z1、中図柄列Z2及び下図柄列Z3の全ての図柄列において表示画面G内に表示されている各図柄の識別が外観上、不能又は難しくなるように高速変動表示(又は第1速度表示)が行われる。その後、変動開始からT1の期間が経過することで、先ず上図柄列Z1について、当該上図柄列Z1における表示画面G内に表示されている各図柄の識別が外観上容易なものとなるように高速変動表示から低速変動表示(又は第1速度表示よりも遅い第2速度表示)に切り換えられ、変動開始からT2の期間が経過した場合に上図柄列Z1における変動表示が停止される。また、このように変動開始からT2の期間が経過した場合には、下図柄列Z3について、当該下図柄列Z3における表示画面G内に表示されている各図柄の識別が外観上容易なものとなるように高速変動表示から低速変動表示に切り換えられ、変動開始からT3の期間が経過した場合に下図柄列Z3における変動表示が停止される。また、このように変動開始からT3の期間が経過した場合には、中図柄列Z2において、当該中図柄列Z2における表示画面G内に表示されている各図柄の識別が外観上容易なものとなるように高速変動表示から低速変動表示に切り換えられる。そして、変動開始からT4の期間が経過した場合に、中図柄列Z2における変動表示が停止される。
上記構成において、所定のリーチ表示が行われる場合を除いて、上記T1,T2,T3,T4の期間は変動表示パターンテーブル記憶エリア316に記憶されている各変動表示パターンに応じて、より詳細には各変動表示パターンと1対1で対応させて定められている。そして、リーチ演出などは、上記T3の期間の経過後であって、上記T4の期間が経過するまで行われる。
なお、上図柄列Z1の図柄の変動表示が停止されるタイミングと下図柄列Z3の図柄の変動表示速度が切り換えられるタイミングとが同時であることは必須ではなく、両者のタイミングがずれていてもよい。また、同様に、下図柄列Z3の図柄の変動表示が停止されるタイミングと中図柄列Z2の図柄の変動表示速度が切り換えられるタイミングとが同時であることは必須ではなく、両者のタイミングがずれていてもよい。また、上記T1,T2,T3が遊技回の開始に際して記憶されている保留情報の数に応じて、より詳細には遊技回の開始に際して記憶されている保留情報の数と1対1で対応させて定められている構成としてもよい。また、遊技回の開始に際して記憶されている保留情報の数が最大保留個数である場合には、T1,T2,T3のいずれかが「0」に設定されていてもよい。
MPU252では、ワークRAM254に設けられた経過時間計測手段(又は経過期間計測手段)としての経過時間カウンタエリア332を用いて図柄表示装置41における図柄の変動表示の開始からの時間を計測している。詳細には、変動表示が開始された場合には、所定の周期(例えば、2msec)で経過時間カウンタエリア332の加算処理が実行される。また、プログラムROM253に設けられた経過時間テーブル記憶エリア319の経過時間テーブルには、上記T1,T2,T3に対応した各カウンタ値の情報が、遊技回の開始に際して設定され得る変動表示パターンの情報と1対1で対応付けられた状態で記憶されている。そして、ステップS2205では、現状の経過時間カウンタエリア332に記憶されている値が、経過時間テーブル記憶エリア319における上記T1に対応したカウンタ値未満となっているか否かを判定することで、全図柄列Z1〜Z3が高速変動中であるか否かを判定する。
ステップS2604にて、全図柄列Z1〜Z3が高速変動中であると判定した場合には、ステップS2605にて、第1段階修正情報群としての第1段階修正用テーブルを参照する。第1段階修正用テーブルは、プログラムROM253に設けられた修正用情報群記憶手段としての修正用テーブル記憶エリア320に記憶されている。第1段階修正用テーブルは、図45(a)に示すように、大当たり結果となる場合及びリーチ表示が発生する場合を除いた当初の変動表示パターンの情報と予告用図柄の種類情報との任意の組み合わせに対して1対1で対応させて第1修正用の変動表示パターンの情報が設定されており、さらに各第1修正用の変動表示パターンの情報に対応させてアドレス情報が設定されている。この場合、第1修正用の変動表示パターンの情報は全て、変動開始からT1の期間が経過した後の変動表示パターンの情報として設定されている。但し、各第1修正用の変動表示パターンの情報は、当初設定されていた変動表示パターンにおける変動表示時間を変更しないように設定されている。
続くステップS2606では、ステップS2603にて特定した予告用図柄の種類情報とパターン情報アドレスの記憶エリア331に記憶されている情報との組み合わせに対応した第1修正用のアドレス情報(第1修正用情報)を第1段階修正用テーブルから特定し、その特定したアドレス情報を、ワークRAM254に設けられた修正情報アドレスの記憶エリア333に格納する。
修正情報アドレスの記憶エリア333に、第1修正用のアドレス情報が記憶されることにより、MPU252では経過時間カウンタエリア332の情報に基づき変動開始から上記T1の期間が経過したと判定してからは、今回設定された第1修正用の変動表示パターンの情報に対応した図柄の変動表示が行われるように、VDP255に対して内部コマンドを生成して出力する。これにより、図柄の変動表示が停止される場合には、全ての有効ライン上において大当たり図柄の組み合わせ及びリーチ図柄の組み合わせが停止されないことを条件として、予告用図柄の種類情報に対応した図柄が全図柄列Z1〜Z3において表示画面G内の停止表示位置に停止表示される。
なお、第1段階修正用テーブルに記憶されている第1修正用の変動表示パターンの情報には、図柄の変動表示の内容だけでなく、その図柄の変動表示とともに表示される背景画像の情報やリーチ演出が行われる場合におけるリーチ演出の画像の情報も含まれている。したがって、設定されている第1修正用の変動標示パターンに対応した内部コマンドがVDP255に対して出力されることにより、図柄の変動表示とともに背景画像が表示され、さらにはリーチ演出といった各種演出が行われる場合には当該演出画像が表示される。これは、後述する第2修正用の変動表示パターンの情報及び第3修正用の変動表示パターンの情報についても同様である。
その後、ステップS2607にてワークRAM254に予告実行フラグを格納した後に、本変動中用処理を終了する。
ステップS2604にて、全図柄列Z1〜Z3が高速変動中でないと判定した場合には、ステップS2608にて下図柄列Z3が高速変動中であるか否かを判定する。具体的には、現状の経過時間カウンタエリア332に記憶されている値が、経過時間テーブル記憶エリア319における上記T2に対応したカウンタ値未満となっているか否かを判定する。
下図柄列Z3が高速変動中であると判定した場合には、ステップS2609にて、停止情報アドレスの記憶エリア329に記憶されている情報に基づいて、上図柄列Z1の停止図柄の種類情報を把握する。この場合、停止図柄の種類情報として、主図柄が1個の場合と2個の場合とが存在するが、1個の場合にはそれを判定対象の図柄として特定し、2個の場合にはその両方を判定対象の図柄として特定する。
続くステップS2610では、ステップS2609にて特定した判定対象の図柄について修正条件が成立しているか否かを判定する。当該修正条件は、予告用図柄の種類情報が特定図柄、すなわち奇数番号の図柄である場合には、判定対象の図柄がいずれであっても修正条件が成立していると判定されるように設定されているとともに、予告用図柄の種類情報が非特定図柄、すなわち偶数番号の図柄である場合には、判定対象の図柄が非特定図柄である場合にのみ修正条件が成立していると判定されるように設定されている。
上記のように修正条件が設定されていることにより、保留予告を実行すべき条件の成立の要因となった保留情報に係る遊技回において非特定図柄によって大当たり結果が発生する又はリーチ表示が発生するにも関わらず、当該遊技回よりも前の保留予告に係る遊技回において特定図柄により保留予告が実行されてしまうことが防止される。特定図柄により保留予告が実行された場合、遊技者は、最終的に同一の特定図柄の組み合わせが有効ライン上に停止することとなる確変大当たり結果の発生を期待するものと考えられ、それにも関わらず最終的に非特定図柄によりリーチ図柄の組み合わせや大当たり図柄の組み合わせが表示された場合には上記期待感を損ね、遊技続行への意欲を減退させてしまうことが懸念されるが、本パチンコ機10における構成によればこれを防止することができる。その一方、最終的に特定図柄によりリーチ図柄の組み合わせや大当たり図柄の組み合わせが表示される場合には、それよりも前の保留予告に係る遊技回において非特定図柄により保留予告が実行されたとしても、遊技者にとっては最終的に非特定図柄から特定図柄に昇格したものと捉えることができ、上記のような遊技続行への意欲の減退を招かないものと考えられる。
なお、上記修正条件を、予告用図柄の種類情報が特定図柄、すなわち奇数番号の図柄である場合には、判定対象の図柄が特定図柄である場合にのみ修正条件が成立していると判定されるとともに、予告用図柄の種類情報が非特定図柄、すなわち偶数番号の図柄である場合には、判定対象の図柄が非特定図柄である場合にのみ修正条件が成立していると判定されるように設定してもよい。この場合、保留予告を実行すべき条件の成立の要因となった保留情報に係る遊技回において非特定図柄によって大当たり結果が発生する又はリーチ表示が発生する場合には非特定図柄によって保留予告が行われることとなり、保留予告を実行すべき条件の成立の要因となった保留情報に係る遊技回において特定図柄によって大当たり結果が発生する又はリーチ表示が発生する場合には特定図柄によって保留予告が行われることとなる。
ステップS2610にて修正条件が成立していないと判定した場合には、そのまま本変動中用処理を終了し、修正条件が成立していると判定した場合には、ステップS2611に進む。
ステップS2611では、修正用テーブル記憶エリア320に記憶されている第2段階修正情報群としての第2段階修正用テーブルを参照する。第2段階修正用テーブルは、図45(b)に示すように、大当たり結果となる場合及びリーチ表示が発生する場合を除いた当初の変動表示パターンの情報と判定対象の図柄の種類情報との任意の組み合わせに対して1対1で対応させて第2修正用の変動表示パターンの情報が設定されており、さらに各第2修正用の変動表示パターンの情報に対応させてアドレス情報が設定されている。この場合、第2修正用の変動表示パターンの情報は全て、変動開始からT2の期間が経過した後の変動表示パターンの情報として設定されている。但し、各第2修正用の変動表示パターンの情報は、当初設定されていた変動表示パターンにおける変動表示時間を変更しないように設定されている。
続くステップS2612では、ステップS2610にて修正条件が成立しているとされた判定対象の図柄の種類情報とパターン情報アドレスの記憶エリア331に記憶されている情報との組み合わせに対応した第2修正用のアドレス情報(第2修正用情報)を第2段階修正用テーブルから特定し、その特定したアドレス情報を、修正情報アドレスの記憶エリア333に格納する。
なお、2個の図柄が判定対象となった場合においていずれの図柄についても修正条件が成立する場合には、特定図柄に該当する側の図柄を上記修正条件が成立しているとされた判定対象の図柄とするように構成されている。但し、これに限定されることはなく、非特定図柄に該当する側の図柄を上記修正条件が成立しているとされた判定対象の図柄とするように構成してもよい。また、付されている数字が小さい側の図柄又は大きい側の図柄が、上記修正条件が成立しているとされた判定対象の図柄とするように構成してもよい。
修正情報アドレスの記憶エリア333に第2修正用のアドレス情報が記憶されることにより、MPU252では経過時間カウンタエリア332の情報に基づき変動開始から上記T2の期間が経過したと判定してからは、今回設定された第2修正用の変動表示パターンの情報に対応した図柄の変動表示が行われるように、VDP255に対して内部コマンドを生成して出力する。これにより、図柄の変動表示が停止される場合には、全ての有効ライン上において大当たり図柄の組み合わせ及びリーチ図柄の組み合わせが停止されないことを条件として、上記修正条件が成立しているとされた判定対象の図柄が全図柄列Z1〜Z3において表示画面G内の停止表示位置に停止表示される。
その後、ステップS2613にてワークRAM254に予告実行フラグを格納した後に、本変動中用処理を終了する。
ステップS2608にて、下図柄列Z3が高速変動中でないと判定した場合には、ステップS2614にて中図柄列Z2が高速変動中であるか否かを判定する。具体的には、現状の経過時間カウンタエリア332に記憶されている値が、経過時間テーブル記憶エリア319における上記T3に対応したカウンタ値未満となっているか否かを判定する。
中図柄列Z2が高速変動中でないと判定した場合には、そのまま本変動中用処理を終了する。中図柄列Z2が高速変動中であると判定した場合には、ステップS2615にて、停止情報アドレスの記憶エリア329に記憶されている情報に基づいて、上図柄列Z1の停止図柄の種類情報と、下図柄列Z3の種類情報とを把握する。この場合、上図柄列Z1の停止図柄の種類情報として主図柄が1個の場合と2個の場合とが存在するが、1個の場合にはそれを上図柄列Z1の判定対象の図柄として特定し、2個の場合にはその両方を上図柄列Z1の判定対象の図柄として特定する。また、下図柄列Z3の停止図柄の種類情報として主図柄が1個の場合と2個の場合とが存在するが、1個の場合にはそれを下図柄列Z3の判定対象の図柄として特定し、2個の場合にはその両方を下図柄列Z3の判定対象の図柄として特定する。
続くステップS2616では、ステップS2615にて特定した判定対象の図柄について修正条件が成立しているか否かを判定する。当該修正条件は、上図柄列Z1の判定対象の図柄と下図柄列Z3の判定対象の図柄とに、同一種の共通の図柄が存在していない場合には修正条件が成立していると判定されないように設定されている。また、同一種の共通の図柄が存在している場合であっても、予告用図柄の種類情報が特定図柄、すなわち奇数番号の図柄である場合には、上記同一種の共通の図柄がいずれであっても修正条件が成立していると判定されるように設定されているとともに、予告用図柄の種類情報が非特定図柄、すなわち偶数番号の図柄である場合には、上記同一種の共通の図柄が非特定図柄である場合にのみ修正条件が成立していると判定されるように設定されている。
同一種の共通の図柄が存在している場合に修正条件が成立していると判定することで、既に説明した態様の保留予告を行うことが可能となる。また、上記のように予告用図柄の種類情報との関係で修正条件が成立しているか否かを判定することで、ステップS2610において説明した作用効果と同様の作用効果を奏することができる。なお、予告用図柄の種類情報との関係に係る修正条件を、ステップS2610において説明した別パターンのようにしてもよい。
ステップS2616にて修正条件が成立していないと判定した場合には、そのまま本変動中用処理を終了し、修正条件が成立していると判定した場合には、ステップS2617に進む。
ステップS2617では、修正用テーブル記憶エリア320に記憶されている第3段階修正情報群としての第3段階修正用テーブルを参照する。第3段階修正用テーブルは、図45(c)に示すように、大当たり結果となる場合及びリーチ表示が発生する場合を除いた当初の変動表示パターンの情報と判定対象の図柄の種類情報との任意の組み合わせに対して1対1で対応させて第3修正用の変動表示パターンの情報が設定されており、さらに各第3修正用の変動表示パターンの情報に対応させてアドレス情報が設定されている。この場合、第3修正用の変動表示パターンの情報は全て、変動開始からT3の期間が経過した後の変動表示パターンの情報として設定されている。但し、各第3修正用の変動表示パターンの情報は、当初設定されていた変動表示パターンにおける変動表示時間を変更しないように設定されている。
続くステップS2618では、ステップS2616にて修正条件が成立しているとされた判定対象の図柄の種類情報とパターン情報アドレスの記憶エリア331に記憶されている情報との組み合わせに対応した第3修正用のアドレス情報(第3修正用情報)を第3段階修正用テーブルから特定し、その特定したアドレス情報を、修正情報アドレスの記憶エリア333に格納する。
修正情報アドレスの記憶エリア333に第3修正用のアドレス情報が記憶されることにより、MPU252では経過時間カウンタエリア332の情報に基づき変動開始から上記T3の期間が経過したと判定してからは、今回設定された第3修正用の変動表示パターンの情報に対応した図柄の変動表示が行われるように、VDP255に対して内部コマンドを生成して出力する。これにより、図柄の変動表示が停止される場合には、全ての有効ライン上において大当たり図柄の組み合わせ及びリーチ図柄の組み合わせが停止されないことを条件として、上記修正条件が成立しているとされた判定対象の図柄が全図柄列Z1〜Z3において表示画面G内の停止表示位置に停止表示される。
その後、ステップS2619にてワークRAM254に予告実行フラグを格納した後に、本変動中用処理を終了する。
なお、変動中用処理について、大当たり発生の遊技回及びリーチ発生の遊技回の両方において保留予告用の変動表示パターンの修正が行われない構成であることは必須ではなく、例えば、大当たり発生の遊技回においては保留予告用の変動表示パターンの修正は行われないが、リーチ発生の遊技回においては保留予告用の変動表示パターンの修正が行われ得る構成としてもよい。また、ステップS2610及びステップS2616の処理を実行することにより、既に高速変動表示が終了している図柄列の停止図柄の種類と予告用図柄の種類とを比較し、予告用図柄が通常大当たり結果に対応した非特定図柄であって停止図柄が確変大当たり結果に対応した特定図柄である場合には、変動表示パターンを修正しないように構成したが、これに限定されることはなく、予告用図柄が通常大当たり結果に対応した非特定図柄であって停止図柄が確変大当たり結果に対応した特定図柄であっても変動表示パターンを修正する構成としてもよい。
<変動表示パターンが修正されて保留予告が実行される場合の様子>
ここで、図46のタイムチャートを参照して、変動表示パターンが修正されて保留予告が実行される場合の様子について説明する。
図46(A)は、全図柄列Z1〜Z3が高速変動中である場合に、保留予告の実行条件が成立した場合を示す。この場合、変動開始のタイミングであるt1のタイミングからT1の期間が経過するt2のタイミングまでに保留予告の実行条件が成立している。かかる状況では、t1のタイミングからt2のタイミングまで当初の変動表示パターンに基づいて図柄の変動表示が行われ、t2のタイミング以降は修正用の変動表示パターンに基づいて図柄の変動表示が行われる。
図46(B)は、上図柄列Z1では高速変動が行われていないが、中図柄列Z2及び下図柄列Z3では高速変動が行われている場合に、保留予告の実行条件が成立した場合を示す。この場合、T1の期間が経過するt2のタイミングからT2の期間が経過するt3のタイミングまでに保留予告の実行条件が成立している。かかる状況では、t1のタイミングからt3のタイミングまで当初の変動表示パターンに基づいて図柄の変動表示が行われ、t3のタイミング以降は修正用の変動表示パターンに基づいて図柄の変動表示が行われる。
図46(C)は、上図柄列Z1及び下図柄列Z3では高速変動が行われていないが、中図柄列Z2では高速変動が行われている場合に、保留予告の実行条件が成立した場合を示す。この場合、T2の期間が経過するt3のタイミングからT3の期間が経過するt4のタイミングまでに保留予告の実行条件が成立している。かかる状況では、t1のタイミングからt4のタイミングまで当初の変動表示パターンに基づいて図柄の変動表示が行われ、t4のタイミング以降は修正用の変動表示パターンに基づいて図柄の変動表示が行われる。
なお、図46(A)〜(C)は当初の変動表示パターンがいずれも同一の場合を例示しているが、図46(A)〜(C)のいずれにおいても、変動開始(t1のタイミング)から変動終了(t5のタイミング)までの期間であるT4は同一となっている。
<変動終了用処理>
次に、変動表示制御処理(図28)におけるステップS1806の変動終了用処理について図36を用いて説明する。
上述した通り、ステップS2201にて、最終停止表示コマンドの出力処理を実行する。これにより、最終停止表示コマンドがVDP255に出力され、今回の遊技回における停止結果の図柄が最終停止表示される。
続くステップS2202では、ワークRAM254に予告実行フラグが格納されているか否かを判定する。予告実行フラグが格納されていない場合には、そのまま本変動終了用処理を終了し、予告実行フラグが格納されている場合にはステップS2203にて当該予告実行フラグを消去した後に、本変動終了用処理を終了する。
<保留予告の具体的な態様>
次に、リーチ表示が発生する場合を含む保留予告の具体的態様について説明する。図47は、保留予告の具体的な態様を説明するための説明図である。図47には、保留予告を実行すべき条件の成立の要因となった保留情報に係る遊技回において大当たり結果が発生する場合であって、当該最後の遊技回までの保留予告に係る遊技回が2回である場合を示す。また、大当たり図柄は、(a)及び(c)の場合が特定図柄の「7」の図柄であり、(b)の場合が非特定図柄の「6」の図柄である場合を示す。
図47(a)は、保留予告に係る各遊技回の全てにおいて、保留予告用の変動表示パターンが設定されている場合を示す。この場合、図47(a―1)に示す最初の遊技回における図柄の停止結果は、全ての有効ライン上において大当たり図柄の組み合わせ及びリーチ図柄の組み合わせが停止されないが、今回の保留予告の予告用図柄である「7」の図柄が全図柄列Z1〜Z3において表示画面G内の停止表示位置に停止表示される。
また、図47(a―2)では、ノーマルリーチ表示が発生する。かかる遊技回における図柄の停止結果は、今回の保留予告の予告用図柄である「7」の図柄からなるリーチ図柄の組み合わせが中ラインL2上に停止表示されるとともに、中図柄列Z2の左ラインL1に「7」の図柄が停止表示される。当該中図柄列Z2の停止結果については、変動表示時間から決定されている。これにより、ノーマルリーチ表示において、予告用図柄に対応した保留予告が実行されている。
その後、図47(a―3)に示す最終の遊技回では、ノーマルリーチ表示が実行される。具体的には、中図柄列Z2を除く、各図柄列Z1、Z3の中ラインL2上に「7」の図柄が停止表示されると同時に、中図柄列Z2の変動表示が、一旦高速変動表示から低速変動表示に切り換わる。その後、変動表示時間が経過するまで、低速変動表示が維持され、変動表示時間の経過タイミングで変動表示が終了し、変動表示時間に対応した中図柄列Z2の停止結果が停止表示される。この場合、中図柄列Z2には、「7」の図柄が停止表示される。変動表示時間から中図柄列Z2に「7」が停止表示されることが特定されたことに基づいて、予告用図柄の種類が「7」に決定されているからである。これにより、「7」の図柄による大当たり図柄の組み合わせが1の有効ライン上に停止表示される。つまり、図47(a)に示すパターンでは、保留予告に係る全ての遊技回において予告用図柄は「7」の図柄に統一される。
図47(b)は、保留予告に係る各遊技回の全てにおいて、リーチ表示が発生する場合を示す。より詳細には、図47(b−1)及び図47(b−2)では、ノーマルリーチ表示が行われ、図47(b−3)では、スーパーリーチ表示が行われる場合を示す。
この場合、図47(b−1)に示す最初の遊技回における図柄の停止結果は、今回の保留予告の予告用図柄である「6」の図柄からなるリーチ図柄の組み合わせが左ラインL1上に停止されるとともに、中図柄列Z2の中ラインL2に「6」の図柄が停止される。これにより、ノーマルリーチ表示において、予告用図柄による保留予告が実行されている。
一方、図47(b−2)に示す遊技回における図柄の停止結果は、今回の保留予告の予告用図柄である「6」の図柄からなるリーチ図柄として、右ラインL3上に停止されるとともに、中図柄列Z2の中ラインL2に「7」の図柄が停止される。中図柄列Z2の停止結果については、変動表示時間から決定されている。かかる場合、中図柄列Z2に、「6」の図柄が停止表示されない。換言すれば、中図柄列Z2に予告用図柄に対応する図柄が停止表示されない場合には、停止結果が保留予告に対応したものとならない。すなわち、保留予告の実行は制限されている。
その後、図47(b−3)に示す最終の遊技回では、スーパーリーチ表示が実行される。具体的には、中図柄列Z2を除く、各図柄列Z1、Z3の中ラインL2上に「6」の図柄が停止表示されると同時に、中図柄列Z2の変動表示が、一旦高速変動表示から低速変動表示に切り換わる。その後、再び高速変動表示に切り換わるとともに、当該高速変動表示中に、「6」の図柄を中ラインL2上に停止表示するように図柄の差し替え処理を実行する。これにより、スーパーリーチ表示にて、変動表示時間を変更することなく、「6」の図柄による大当たり図柄の組み合わせが1の有効ライン上に停止表示される。つまり、中図柄列Z2の停止結果が変動表示時間に依存しないリーチ表示であるスーパーリーチ表示にて、大当たり結果が停止表示される場合がある。
図47(b)に示すパターンでは、保留予告に係る遊技回においてノーマルリーチ表示が発生する状況下において、中図柄列Z2に、予告用図柄、より具体的には保留予告の実行の契機となった遊技回に停止表示される図柄と同一の図柄が停止表示される場合には、停止結果が予告用図柄による保留予告に対応したものとなる。一方、中図柄列Z2に、予告用図柄が停止表示されない場合には、停止結果は、保留予告に対応しないものとなる。換言すれば、保留予告に対応した停止結果を表示する際に、中図柄列Z2の停止結果(変動表示時間)を変更する必要がない場合には保留予告を実行する一方、変動表示時間を変更する必要がある場合には、保留予告を実行しない。
図47(c)は、保留予告に係る各遊技回の最初の遊技回において、遊技回の途中から保留予告用の変動表示パターンが設定されている場合を示す。この場合、図47(c−1)に示す最初の遊技回における図柄の停止結果は、全ての有効ライン上において大当たり図柄の組み合わせ及びリーチ図柄の組み合わせが停止されないが、当初の変動表示パターンにおいて上図柄列Z1の停止図柄又は下図柄列Z3の停止図柄に対応している「6」の図柄が全図柄列Z1〜Z3において表示画面G内の停止表示位置に停止表示される。
また、図47(c−2)に示す次の遊技回における図柄の停止結果は、全ての有効ライン上において大当たり図柄の組み合わせ及びリーチ図柄の組み合わせが停止されないが、今回の保留予告の予告用図柄である「7」の図柄が全図柄列Z1〜Z3において表示画面G内の停止表示位置に停止表示される。
その後、図47(c−3)に示す最終の遊技回では、スーパーリーチ表示が実行され、「7」の図柄による大当たり図柄の組み合わせが1の有効ライン上に停止表示される。つまり、図47(c)に示すパターンでは、保留予告に係る最初の遊技回から次の遊技回において、停止結果が非特定図柄から特定図柄に昇格したと遊技者に期待させることができる。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
保留球格納エリア232の保留用エリアREに記憶されているとともに当否判定の対象となっていない保留情報に応じた保留予告が、当該保留情報に係る遊技回よりも前の遊技回において実行されることがある。これにより、遊技者にとっては、作動口33,34への遊技球の入賞を発生させる遊技と、当該入賞に基づき取得された保留情報の当否判定結果を当該保留情報に係る遊技回において確認する遊技だけでなく、複数の保留情報が保留用エリアREに記憶されている場合には当否判定の対象となる順番が後の保留情報について、当否判定の対象となった場合の結果を保留予告の内容に応じて予測するという遊技が追加され、遊技の多様化が図られる。これにより、遊技の注目度を高めることができる。
図柄表示装置41の表示画面Gにおける表示態様によって保留予告を行うようにした。これにより、遊技者にとっては各遊技回の当否判定結果を把握しようとして表示画面Gを注目していれば、自ずと保留予告を確認することができ、保留予告が行われたにも関わらず、それが見逃されてしまうことが抑制される。また、表示画面Gにおける各遊技回の図柄の変動表示パターンによって保留予告を行うようにしたことにより、保留予告が見逃されないようにするという効果が高められる。特に、各遊技回の図柄の変動表示における停止結果の態様によって保留予告を行うようにしたことにより、遊技者にとっては保留予告が行われるタイミングが明確となり、保留予告を見逃す可能性がより低減される。
上記のように停止結果の態様によって保留予告を行うようにした構成において、保留予告に対応した停止結果を表示させる場合に、変動表示時間を変更する必要が生じる場合には、保留予告の実行を制限した。これにより、保留予告の実行に伴う変動表示時間の変動が抑制される。よって、保留予告の実行の契機となるように設定されている保留情報の内容に応じて各遊技回を消化するのに要する時間が変動してしまうことが抑制される。
例えば、保留予告が行われる場合、通常よりも長い変動表示時間が選択される構成又は通常よりも短い変動表示時間が選択される構成とすると、保留予告が行われる状況では各遊技回を消化するのに要する時間が長くなる又は短くなる。そうすると、遊技領域に設けられた釘の角度及び向きの調整の仕方に応じて、作動口33,34への入賞が比較的発生し易くなっている遊技ホールと、作動口33,34への入賞が比較的発生しづらくなっている遊技ホールとで、単位時間当たりの遊技回の消化率に差異が生じてしまうおそれがある。つまり、前者の遊技ホールでは、保留予告の実行の契機となる保留情報が記憶されるタイミングにおいて既に複数の保留情報が記憶されている可能性が高く、一方、後者の遊技ホールでは当該可能性が低い。この場合、通常よりも長い変動表示時間が選択されるとすると、前者の遊技ホールにおける単位時間当たりの遊技回の消化率は後者の遊技ホールよりも低下し、通常よりも短い変動表示時間が選択されるとすると、前者の遊技ホールにおける単位時間当たりの遊技回の消化率は後者の遊技ホールよりも向上してしまう。これに対して、変動表示時間に影響を与える場合には保留予告の実行を制限することで、単位時間当たりの遊技回の消化率に影響を与えることなく、保留予告を行うようにしたことによる効果を得ることができる。
保留予告を行う場合、1の有効ライン上に大当たり図柄の組み合わせが停止表示されないことを条件として、1の大当たり図柄の組み合わせを構成する各図柄が各図柄列Z1〜Z3において停止表示されるようにした。これにより、保留予告用の停止結果の態様を、大当たり結果となる遊技回における停止結果の態様に似せることが可能となり、保留予告用の停止結果が表示された場合にそれが保留予告に対応していると遊技者が理解し易くなる。
図柄表示装置41において図柄の変動表示が行われる場合、各図柄列Z1〜Z3において高速変動表示から低速変動表示への切り換えが行われた後に、変動表示が停止される。リーチ表示の中図柄列Z2においては、変動開始タイミングから変動表示の切り換えタイミングまでの時間が一定であるとともに、切り換えタイミングにおける態様が予め定められた態様となっている。これにより、中図柄列Z2の停止結果は、変動表示時間に応じて変動する。この場合、最終停止図柄列である中図柄列Z2の停止結果を変更することなく、保留予告の実行の契機となった保留情報の内容に対応した保留予告を実行することができない場合には、保留予告の実行を制限した。これにより、保留予告の実行に伴う変動表示時間の変更を抑制することができる。
遊技回毎に保留予告を実行するか否かの個別抽選処理が実行され、当該抽選処理に当選した場合に、その遊技回において保留予告を実行するようにした。つまり、保留予告の実行の契機となった保留情報よりも前の遊技回において、保留予告の条件が成立している場合であっても、保留予告が実行されない場合がある。これにより、リーチ表示において、保留予告の実行が制限されたとしても、遊技者に違和感を与えることがない。
保留予告用の図柄の種類を、保留予告の実行の契機として設定された保留情報に係る遊技回における大当たり図柄の組み合わせを構成する図柄の種類又はリーチ図柄の組み合わせを構成する図柄の種類に対応させた。これにより、保留予告が行われる遊技回と保留予告の実行の契機として設定された保留情報に係る遊技回とで停止結果の態様を関連付けることが可能となり、これら連続する遊技回における図柄の変動表示パターンを一連のものとして遊技者に提供することが可能となる。
保留予告に係る遊技回のリーチ表示においては、リーチ図柄を予告用図柄に設定した。これにより、中図柄列Z2に保留予告用の図柄と同一の図柄が停止表示される場合には、保留予告用の図柄による保留予告が実行される一方、中図柄列Z2に保留予告用の図柄と同一の図柄が停止表示されない場合には、保留予告の実行が制限される。よって、変動表示時間を変更することなく、保留予告用の図柄による保留予告の実行が可能である場合には、当該保留予告が実行される一方、保留予告用の図柄による保留予告の実行に際して、変動表示時間を変更する必要が生じる場合には、当該保留予告の実行が制限されている。よって、変動表示時間を変更しない範囲内で保留予告が行われるため、変動表示時間を変更することなく保留予告が行われる。したがって、遊技への注目度を好適に高めることができる。
また、例えば中図柄列Z2の停止結果を把握し、当該中図柄列Z2の停止結果に基づいて、予告用図柄に対応した保留予告が実行できる場合には、保留予告に対応した停止結果を設定する処理を実行する一方、予告用図柄に対応した保留予告が実行できない場合には、保留予告に対応していない停止結果を設定する処理にすると、中図柄列Z2の停止結果に基づいて、予告用図柄に対応した保留予告が実行できるか否かの判定をする必要があり、処理負荷の増大が懸念される。これに対して、本実施の形態では、当該判定をする必要がないため、処理負荷の軽減を図ることができる。
さらに、停止ライン、リーチ図柄、中図柄列Z2の停止結果に基づいて、有効ライン上に大当たり図柄の組み合わせが停止表示されるパターンを予め特定したテーブルを設け、当該テーブルを参照することによって、今回のパターンが当該パターンに該当するか否かを判定し、当該パターンに該当する場合には、停止ラインを変更するように設定した。これにより、有効ライン上に大当たり図柄の組み合わせが停止表示されるのを回避するとともに、予告用図柄による保留予告を実行することができる。
既に保留予告の実行の契機として設定されている保留情報が記憶されている状況では、その後に記憶された保留情報について保留予告の実行の契機として設定されないようにした。これにより、保留予告の実行の契機となる保留情報が重複して存在することはなく、保留予告を実行する上での契機となる保留情報が明確となる。保留予告の契機となる保留情報が重複して存在すると、一方の保留情報に係る保留予告の実行に際して他の保留情報を考慮する必要が生じるため、処理などが煩雑なものとなるおそれがあるが、上記重複が生じないようにすることで、このような事態が生じないようにすることができる。
大当たり当選に対応した保留情報が保留用エリアREに記憶されている状況では、その後に記憶された保留情報について保留予告の実行の契機として設定されないようにした。これにより、保留予告を実行している状況において、保留予告の実行の契機として設定されている保留情報とは異なる保留情報に係る遊技回で大当たり結果となる状況が発生しないようにすることができる。
また、表示制御装置212のMPU252にて保留予告発生抽選処理(ステップS1601)が実行され、保留予告発生当選となることで、その抽選処理の対象となった保留情報が保留予告の実行の契機となるように設定される。この場合、通常大当たり結果に対応した保留情報であって保留予告の実行の契機とならない保留情報が記憶されている状況で、確変大当たり結果に対応した保留情報が新たに記憶されて当該保留情報が保留予告の実行の契機となるように設定されることがある。この場合に、前者の保留情報に係る遊技回よりも前の遊技回において後者の保留情報を契機とした保留予告として、確変大当たり結果に対応した図柄により保留予告用の図柄の組み合わせが停止表示されることが想定される。つまり、確変大当たり結果に対応した保留予告用の図柄の組み合わせが停止表示されたにも関わらず、その後の遊技回で通常大当たり結果に対応した大当たり図柄の組み合わせが停止表示されることが想定される。このような事象が発生すると、遊技者にとっては保留予告によって確変大当たり結果の発生を期待したにも関わらず、実際には通常大当たり結果が発生することとなってしまい、かかる遊技者の遊技意欲の減退を招くおそれがある。これに対して、上記のとおり、大当たり当選に対応した保留情報が保留用エリアREに記憶されている状況では、その後に記憶された保留情報について保留予告の実行の契機として設定されないようにした。これにより、遊技意欲の減退を招かないようにしながら、既に説明している効果を奏することができる。
<第2の実施の形態>
上記第1の実施の形態では、保留予告の実行の契機として設定されている保留情報に係る遊技回における大当たり図柄又はリーチ図柄を、保留予告用の図柄と設定し、リーチ発生時には、保留予告用の図柄による保留予告を実行するか、保留予告自体を実行しない構成としたが、本実施の形態では、かかる保留予告の演出内容が上記第1の実施の形態と異なっている。以下に、本実施の形態において上記第1の実施の形態と相違する構成について説明する。なお、上記第1の実施の形態と同一の構成については、基本的にその説明を省略する。
本実施の形態では、保留予告用リーチ図柄決定テーブルの構成が第1の実施の形態と異なっている。具体的には、保留予告用リーチ図柄決定テーブル記憶エリア318には、特定図柄による保留予告に対応した停止結果となるようにリーチ図柄を決定する特定図柄保留予告用リーチ図柄決定テーブルと、非特定図柄による保留予告に対応した停止結果となるようにリーチ図柄を決定する非特定図柄保留予告用リーチ図柄決定テーブルが記憶されている。そして、先の図39の処理に代えて図48の処理を実行する。
先ずステップS2701にて、上記第1の実施の形態と同様に停止ラインの決定処理を実行する。その後、ステップS2702にて、予告用図柄が特定図柄か否か判定する。予告用図柄が特定図柄である場合には、ステップS2704に進み、特定図柄保留予告用リーチ図柄決定テーブルを参照する。一方、予告用図柄が非特定図柄でない場合には、ステップS2703に進み、非特定図柄保留予告用リーチ図柄決定テーブルを参照する。
非特定図柄保留予告用リーチ図柄決定テーブル及び特定図柄保留予告用リーチ図柄決定テーブル組み合わせ情報テーブルについて図49を用いて説明する。図49(a)は、非特定図柄保留予告用リーチ図柄決定テーブルを概略的に示した説明図であり、図49(b)は、特定図柄保留予告用リーチ図柄決定テーブルを概略的に示した説明図である。
非特定図柄保留予告用リーチ図柄決定テーブルは、停止ライン及び中図柄列Z2の停止結果の組み合わせに対して1対1で対応させてリーチ図柄の組み合わせを構成する図柄の情報が設定されている。停止ライン決定処理で決定された停止ライン、及び変動表示時間によって決定された中図柄列Z2の停止結果の情報を参照して、リーチ図柄の種類の情報が特定される。
具体的には、予告用図柄の種類情報が非特定図柄、すなわち偶数番号の図柄である場合には、特定図柄、すなわち奇数番号の図柄による保留予告に対応した停止結果にならないように、リーチ図柄が設定されている。例えば、リーチラインが左ラインL1であり、中図柄列Z2の中ラインL2に「1」の図柄が停止表示されると特定された場合、リーチ図柄は「4」に決定される。つまり、上図柄列Z1の左ラインL1及び下図柄列Z3の左ラインL1に「4」の図柄が停止表示されるようにリーチ図柄の組み合わせの情報が特定される。かかる場合、図50(a)に示すように、上図柄列Z1及び下図柄列Z3の左ラインL1上には、「4」の図柄が停止表示され、中図柄列Z2には、「1」の図柄のみが停止表示される。全図柄列Z1〜Z3に共通して停止表示されている図柄は存在しない。つまり、中図柄列Z2に停止表示される図柄が特定図柄のみである場合には、リーチ図柄は、当該リーチ図柄の組み合わせと、中図柄列Z2の停止図柄とによって保留予告となる停止結果とならないように、設定されている。換言すれば、中図柄列Z2に停止表示される図柄が特定図柄のみである場合には、保留予告の実行は制限されている。
上記のように中図柄列Z2に特定図柄のみが停止表示される場合には、保留予告を実行しないように設定されていることにより、保留予告を実行すべき条件の成立の要因となった保留情報に係る遊技回において非特定図柄によって大当たり結果が発生する又はリーチ表示が発生するにもかかわらず、当該遊技回よりも前の保留予告に係る遊技回において特定図柄により保留予告が実行されてしまうことが防止される。特定図柄により保留予告が実行された場合、遊技者は、最終的に同一の特定図柄の組み合わせが有効ライン上に停止することとなる確変大当たり結果の発生を期待するものと考えられ、それにもかかわらず最終的に非特定図柄によりリーチ図柄の組み合わせや大当たり図柄の組み合わせが表示された場合には上記期待感を損ね、遊技続行への意欲を減退させてしまうことが懸念されるが、本パチンコ機10における構成によればこれを防止することができる。
なお、停止ラインが左ラインL1であり、中図柄列Z2の中ラインL2に「1」の図柄が停止表示されると特定された場合、リーチ図柄の組み合わせを構成する図柄は「4」に決定される構成としたが、これに限られず、「2」の図柄でもよい。要は、中図柄列Z2の停止図柄以外の図柄をリーチ図柄の組み合わせを構成する図柄として特定する構成であればよい。
さらに、非特定図柄用リーチ図柄決定テーブルは、中図柄列Z2に非特定図柄が停止表示される場合には、当該非特定図柄と同一の図柄をリーチ図柄として特定するように設定されている。例えば、停止ラインが左ラインL1であり、中図柄列Z2の左ラインL1に「1」の図柄が停止表示されると特定された場合、リーチ図柄は「2」の図柄に特定される。かかる場合、上図柄列Z1及び下図柄列Z3の左ラインL1には、「2」の図柄が停止表示され、中図柄列Z2の右ラインL3には、「2」の図柄が停止表示される。これにより、非特定図柄による保留予告に対応した停止結果となる。つまり、非特定図柄による保留予告が実行されることとなる。
特定図柄用リーチ図柄決定テーブルは、図49(b)に示すように、非特定図柄用リーチ図柄決定テーブルと同様に、停止ライン及び中図柄列Z2の停止結果の組み合わせに対して1対1で対応させてリーチ図柄の組み合わせを構成する図柄の情報が設定されている。停止ライン決定処理で決定された停止ライン、及び変動表示時間によって決定された中図柄列Z2の停止結果の情報を参照して、リーチ図柄の情報が特定される。その際、中図柄列Z2に非特定図柄のみが停止表示される場合、保留予告に対応した停止結果とならないようにリーチ図柄が選択される。
例えば、停止ラインが左ラインL1であり、中図柄列Z2の中ラインL2に「2」の図柄が停止されると特定された場合、リーチ図柄が「1」の図柄に特定される。これにより、全図柄列Z1〜Z3に共通して停止表示されている図柄は存在しない。つまり、停止結果は保留予告に対応したものとなっていない。つまり、保留予告の実行が制限されている。なお、停止ラインが左ラインL1であり、中図柄列Z2の中ラインL2に「2」の図柄が停止されると特定された場合、リーチ図柄として「1」の図柄を選択したが、これに限られず、「3」でもよい。要は、非特定図柄による保留予告に対応した停止結果となる「2」の図柄以外の図柄であればよい。つまり、中図柄列Z2に非特定図柄のみが停止表示される場合には、当該非特定図柄以外の図柄によるリーチ図柄の組み合わせを選択すればよい。
さらに、中図柄列Z2に特定図柄が停止表示される場合には、当該特定図柄と同一の図柄をリーチ図柄の組み合わせを構成する図柄として特定するように設定されている。例えば、停止ラインが中ラインL2であり、中図柄列Z2の左ラインL1に「2」の図柄が停止表示されると特定された場合、リーチ図柄の組み合わせを構成する図柄は「3」に特定される。つまり、上図柄列Z1の中ラインL2及び下図柄列Z3の中ラインL2に「3」の図柄が停止表示されるようにリーチ図柄の組み合わせの情報が特定される。かかる場合、上図柄列Z1及び下図柄列Z3の中ラインL2には、「3」の図柄が停止表示されるとともに、中図柄列Z2のL3には、「3」の図柄が停止表示される。これにより、特定図柄による保留予告が実行されることとなる。
なお、特定組み合わせ情報テーブルに関しては、かかる構成に限定されず、例えば中図柄列Z2の停止図柄と同一の図柄をリーチ図柄として特定する構成としてもよい。これにより、リーチ表示において、変動表示時間を変更することなく保留予告を実行することができる。この場合、中図柄列Z2の停止結果に関わらず、特定図柄又は非特定図柄による保留予告が実行されることとなる。つまり、最終的に特定図柄のリーチ図柄の組み合わせや大当たり図柄の組み合わせが停止表示されるにもかかわらず、非特定図柄による保留予告が実行されることとなる。すると、非特定図柄による保留予告が行われた場合であっても、遊技者にとっては最終的に非特定図柄から特定図柄に昇格したものと捉えることができ、遊技続行への意欲の減退を招かないものと考えられる。要は、予告用図柄が非特定図柄、すなわち保留予告の実行の契機となった遊技回における遊技結果が通常大当たり結果である場合に、特定図柄による保留予告を実行しないように制限すればよい。
なお、かかる構成において、複数の遊技回において連続して保留予告が行われる場合であって、先の遊技回で特定図柄の組み合わせが停止表示された場合には、後の遊技回で非特定図柄の組み合わせが停止表示されないようにするとよい。これにより、複数の遊技回において連続して保留予告が行われる場合に、確変大当たり結果が発生することへの遊技者の期待感を良好に高めることが可能になる。
その後の処理は、第1の実施形態と同様である。但し、保留予告の条件が第1の実施の形態と異なるため、それに伴い保留予告用停止ライン変更テーブルを変更すると良い。
<保留予告の具体的な態様>
次に、リーチ表示を伴う保留予告の具体的態様について説明する。図52は、保留予告の具体的な態様を説明するための説明図である。図52には、保留予告を実行すべき条件の成立の要因となった保留情報に係る遊技回において大当たり結果が発生する場合であって、当該最後の遊技回までの保留予告に係る遊技回が2回であり、いずれの場合にもリーチ表示が発生する場合を示す。また、大当たり図柄の組み合わせは、(a)の場合が非特定図柄の「6」の図柄であり、(b)の場合が特定図柄の「7」の図柄である場合を示す。
図52(a―1)に示す最初の遊技回における図柄の停止結果は、左ラインL1にリーチ図柄の組み合わせが停止表示されているとともに、中図柄列Z2の中ラインL2に「1」の図柄が停止表示されている。この場合、各図柄列Z1〜Z3に同種類の図柄が停止表示されていない。つまり、保留予告の実行は制限されている。
また、図52(a―2)に示す最初の遊技回における図柄の停止結果は、左ラインL1に、「2」の図柄からなるリーチ図柄の組み合わせが停止表示されているとともに、中図柄列Z2の右ラインL3に「2」の図柄が停止表示されている。これにより、非特定図柄の「2」の図柄が全図柄列Z1〜Z3において表示画面G内の停止表示位置に停止表示される。
その後、図52(a―3)に示す最終の遊技回では、「6」の図柄による大当たり図柄の組み合わせが1の有効ライン上に停止表示される。つまり、図52(a)に示すパターンでは、保留予告に係る遊技回において、中図柄列Z2の停止図柄が特定図柄のみの場合には、保留予告の実行は制限されるとともに、中図柄列Z2に非特定図柄が停止する場合には、当該非特定図柄による保留予告が実行される。換言すれば、予告用図柄は非特定図柄に制限されている。
図52(b)は、保留予告に係る各遊技回の全てにおいて、保留予告が実行されるとともに、各遊技回においてリーチ表示が発生する場合を示す。この場合、図52(b−1)に示す最初の遊技回における図柄の停止結果は、左ラインL1に、「3」の図柄からなるリーチ図柄の組み合わせが停止表示されているとともに、中図柄列Z2の右ラインL3に「3」の図柄が停止表示されている。これにより、特定図柄の「3」の図柄が全図柄列Z1〜Z3において表示画面G内の停止表示位置に停止表示される。
図52(b−2)に示す最初の遊技回における図柄の停止結果は、中ラインL2に、「5」の図柄からなるリーチ図柄の組み合わせが停止表示されているとともに、中図柄列Z2の右ラインL3に「5」の図柄が停止表示されている。これにより、特定図柄の「5」の図柄が全図柄列Z1〜Z3において表示画面G内の停止表示位置に停止表示される。
その後、図52(b―3)に示す最終の遊技回では、「7」の図柄による大当たり図柄の組み合わせが1の有効ライン上に停止表示される。つまり、図52(b)に示すパターンでは、保留予告に係る全ての遊技回において予告用図柄は、特定図柄に統一されている。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
保留予告用の図柄の種類を、保留予告の実行の契機として設定された保留情報に係る遊技回における大当たり結果の種類に対応させた。具体的には、保留予告の実行の契機として設定された保留情報に係る遊技回における遊技結果が確変大当たり結果である場合には、特定図柄による保留予告を実行するように設定する一方、保留予告の実行の契機として設定された保留情報に係る遊技回における遊技結果が通常大当たり結果である場合には、非特定図柄による保留予告を実行するように設定した。これにより、保留予告が行われる遊技回と保留予告の実行の契機として設定された保留情報にかかる遊技回とで停止結果の態様を関連付けることが可能となり、これら連続する遊技回における図柄の変動表示パターンを一連のものとして遊技者に提供することが可能となる。
特に、予告用図柄が非特定図柄であるリーチ表示において、最終停止図柄列である中図柄列Z2に特定図柄のみが停止表示されると特定された場合には、中図柄列Z2に停止表示される図柄と異なる図柄を、リーチ図柄として特定する構成とした。これにより、特定図柄による保留予告の実行が制限されている。予告用図柄が非特定図柄である場合、保留予告の実行の契機として設定された保留情報にかかる遊技回の遊技結果は通常大当たり結果が考えられる。この場合に、特定図柄による保留予告が実行されたのにも関わらず、実際には非特定図柄の大当たり図柄の組み合わせが停止表示されると、遊技者にとっては、特別報知によって確変大当たりを期待したにもかかわらず、実際には通常大当たりとなってしまい、かかる遊技者の遊技意欲の減退を招くおそれがある。これに対して、予告用図柄が非特定図柄であるリーチ表示において、特定図柄による保留予告の実行を制限することによって、上記遊技意欲の減退を招かないようにすることができる。
上記第1の実施の形態では、保留予告の実行の契機として設定された保留情報に係る遊技回において、大当たりが発生する又はリーチが発生する際の図柄と同一の図柄にて、保留予告が実行され、変動表示時間を変更することなく当該図柄による保留予告が実行不能である場合には、保留予告自体の実行が制限されていた。具体的には、リーチ表示において、予告用図柄が中図柄列Z2に停止表示される場合にのみ、保留予告が行われ、それ以外の場合には、保留予告は実行されないようになっていた。これにより、保留予告の実行の契機として設定された保留情報に係る遊技回と、保留予告を実行する遊技回とが密接に関連付けられていた一方、保留予告の実行の頻度が低下していた。これに対して、本実施の形態では、予告用図柄が特定図柄か非特定図柄かを判定し、予告用図柄が非特定図柄である場合に、中図柄列Z2に非特定図柄が停止表示されると特定された場合には、当該非特定図柄による保留予告が実行されるようにリーチ図柄を特定する構成とした。これにより、中図柄列Z2に特定図柄のみが停止表示される場合、すなわち中図柄列Z2の中ラインL2に奇数図柄が停止表示される場合を除いて、変動表示時間を変更することなく非特定図柄による保留予告が実行されることとなる。つまり、上記第1の実施の形態と比較して、保留予告が実行される頻度が高くなる。よって、遊技への注目度を好適に高めることができる。
<第3の実施の形態>
本実施の形態では、保留予告に対応した外れノーマルリーチ用停止結果設定処理が他の実施の形態と異なっている。当該異なる点を以下に説明する。
本実施の形態における保留予告に対応した外れノーマルリーチ用停止結果設定処理では、図53のフローチャートに示すように、先ずステップS2801にて、中図柄列Z2に予告用図柄が停止表示されるか否かを判定する。中図柄列Z2の停止結果は、保留予告に対応した停止結果設定処理(図37参照)におけるステップS2308の中図柄列Z2の停止結果把握処理で把握されている。中図柄列Z2に予告用図柄が停止表示されると特定されている場合には、ステップS2802へ進み、保留予告対応テーブルを参照する。
当該保留予告対応テーブルは、プログラムROM253の専用の記憶エリアに記憶されており、予告用図柄の種類情報及び中図柄列Z2の停止結果に1対1に対応させて停止ライン情報及び図柄の組み合わせ情報が一義的に設定されている。ここで、当該テーブルに設定されている停止ライン情報及び図柄の組み合わせ情報は、予告用図柄の種類情報及び中図柄列Z2の停止結果に基づいて、中図柄列Z2の停止結果を変更することなく外れノーマルリーチ停止結果となるように設定されているとともに、予告用図柄が各図柄列Z1〜Z3に停止表示されるように設定されている。当該保留予告対応テーブルを参照することによって、予告用図柄の種類情報及び中図柄列Z2の停止結果から一義的に停止ライン情報及び図柄の組み合わせ情報を特定する。
なお、停止ライン情報及び図柄の組み合わせ情報は、いずれの有効ライン上においても大当たり図柄の組み合わせが停止されないように設定されている。さらに、停止ライン情報及び図柄の組み合わせ情報は、予告用図柄以外の図柄による保留予告に対応した停止結果とならないように設定されている。つまり、各図柄列Z1〜Z3に共通して停止表示される図柄は予告用図柄のみに制限されている。
その後、ステップS2803にて、停止情報のアドレス情報の記憶処理を実行し、本処理を終了する。当該記憶処理は、図38の停止情報アドレス情報の記憶処理と同様であるため、説明を省略する。
一方、中図柄列Z2に予告用図柄が停止表示されないと特定された場合には、ステップS2801を否定判定する。この場合、図54に示すように、保留予告に対応しない外れノーマルリーチ用停止結果設定処理を実行する。当該設定処理は、変動開始用処理(図29)におけるステップS1903にて実行される処理に対応している。すなわち、ステップS2901〜ステップS2907の処理は、図32に示すステップS2101〜ステップS2107の処理と対応している。
具体的には、ステップS2901にて、リーチラインを任意に選択する処理を実行する。詳細には、その時点でライン情報更新用エリア328に格納されている数値情報を取得し、当該取得された数値情報に対応したリーチラインを選択する。
続くステップS2902では、リーチ図柄を任意に選択する処理を実行する。詳細には、その時点でリーチ図柄更新用エリア330に格納されている数値情報を取得し、当該取得された数値情報に対応したリーチ図柄を選択する。
その後のステップS2903〜ステップS2905の処理では、抽選によって決定されたリーチ図柄及びリーチラインから、大当たり図柄の組み合わせが停止表示される場合、又は予告用図柄以外の図柄による保留予告に対応した停止結果となる場合を特定し、特定された場合には、リーチ図柄又はリーチラインを変更する処理を実行する。
先ず、ステップS2903にて大当たり変更用テーブルに代えて変更用テーブルを参照する。当該変更用テーブルには、大当たり図柄の組み合わせとなることを回避するためのテーブルに加えて、大当たり図柄の組み合わせ及び予告用図柄以外の図柄による保留予告に対応した停止結果となることを回避するためのテーブルが設定されている。
大当たり図柄の組み合わせとなることを回避するためのテーブルについて説明すると、当該テーブルには、大当たり図柄の組み合わせとなる中図柄列Z2の停止結果、リーチ図柄、及びリーチラインの組み合わせに対応させて変更リーチラインが設定されている。変更リーチラインは、中図柄列Z2の停止結果及びリーチ図柄に基づいて、大当たり図柄の組み合わせが停止表示されないように設定されたリーチラインである。
大当たり図柄の組み合わせ及び予告用図柄以外の図柄による保留予告に対応した停止結果となることを回避するためのテーブルについて説明すると、当該テーブルには、大当たり図柄の組み合わせとなる組み合わせに加えて、予告用図柄以外の図柄による保留予告に対応した停止結果が表示されることとなる中図柄列Z2の停止結果、リーチ図柄、及びリーチラインの組み合わせに対応させて変更リーチ図柄が設定されている。変更リーチ図柄は、中図柄列Z2の停止結果及び決定されたリーチラインに基づいて、大当たり図柄の組み合わせが停止表示されないように、かつ予告用図柄以外の図柄による保留予告に対応した停止結果が表示されないように設定されたリーチ絵柄である。
ここで、ステップS2903では、最初に予告条件成立フラグが格納されているか否かの判定処理を実行する。そして、予告条件成立フラグが格納されていない場合、前者のテーブルを参照する一方、予告条件成立フラグが格納されている場合、後者のテーブルを参照する。
そして、ステップS2904にて、該当する情報がないと判定された場合には、ステップS2906に進む。一方、該当する情報があると判定された場合、予告条件成立フラグが格納されている場合にあっては、大当たり図柄の組み合わせが停止表示されることを意味し、予告条件成立フラグが格納されている場合にあっては、大当たり図柄の組み合わせが停止表示される又は予告用図柄以外の図柄による保留予告に対応した停止結果が表示されることを意味する。この場合、ステップS2905に進み、変更処理を実行する。当該変更処理では、予告条件成立フラグが格納されていない状況では、前者のテーブルを参照することによって、大当たり図柄の組み合わせが停止表示されないようにリーチラインが変更リーチラインに変更される。また、予告条件成立フラグが格納されている状況では、後者のテーブルを参照することによって、大当たり図柄の組み合わせが停止表示されないように、かつ予告用図柄以外の図柄による保留予告に対応した停止結果とならないようにリーチ図柄が変更リーチ図柄に変更される。
これにより、保留予告の実行条件が成立していない場合には、予告用図柄以外の図柄による保留予告に対応した停止結果となる場合であっても、リーチ図柄又はリーチラインの変更は行われないようになっている。つまり、保留予告の実行条件が成立していない場合には、前後外れリーチ表示の実行が制限されないようになっている。
その後、ステップS2906にて図柄の組み合わせ情報の決定処理を実行する。当該処理では、組み合わせ情報テーブルを参照することで、中図柄列Z2の停止結果、リーチライン(リーチラインが変更された場合には変更リーチライン)、及びリーチ図柄(変更された場合には変更リーチ図柄)の組み合わせに応じたリーチ図柄の組み合わせの情報を特定する。リーチ図柄の組み合わせとは、上述した通り、中図柄列Z2の停止結果を含む3つの図柄の組み合わせを示す。
その後、ステップS2907にて、停止情報のアドレス情報の記憶処理を実行する。当該処理はステップS2107と同様である。
以上詳述した本実施の形態では、中図柄列Z2の停止結果を変更することなく予告用図柄に対応した保留予告が実行可能か否かの判定をし、実行可能な場合にはリーチ図柄を予告用図柄に対応した図柄に設定する一方、実行不能な場合には任意のリーチ図柄を選択する構成とした。
ここで、第1の実施の形態では、上記判定をすることなく、予告用図柄に対応したリーチ図柄の決定を行う構成とした。これにより、上記判定をする必要がないため、処理負荷の軽減を図ることができる一方、確変大当たりと、通常大当たりとで当選する確率が異なる場合には、選択される予告用図柄の頻度に偏りが生じる可能性がある。詳細には、例えば確変大当たりに当選する確率が通常大当たりに当選する確率よりも相対的に高い場合、大当たりの遊技回において停止表示される大当たり図柄は特定図柄が選択されやすい。すると、当該大当たり図柄を予告用図柄として設定する場合、予告用図柄として特定図柄が非特定図柄よりも選択されやすいこととなる。これにより、中図柄列Z2の停止結果を変更することなく予告用図柄に対応した保留予告が実行可能か否かに関わらず、予告用図柄に対応したリーチ図柄を選択する上記第1の実施の形態(又は第2の実施の形態)では、リーチ図柄に偏りが生じることとなる。
これに対して、本実施の形態では、予告用図柄に対応した保留予告が実行可能な場合にのみリーチ絵柄を変更する構成であるため、確変大当たりと通常大当たりとで当選する確率が異なる場合であっても、選択されるリーチ図柄に偏りは生じにくい。
本実施の形態における保留予告に対応した外れノーマルリーチ用停止結果設定処理では、保留予告対応テーブルを参照することによって保留予告に対応した外れノーマルリーチ停止結果となるように停止ライン及び図柄の組み合わせが一義的に決定される。これにより、処理としては保留予告対応テーブルを参照し、当該テーブルに基づいて一義的に導き出される停止情報を設定するのみであるため、処理負荷の軽減を図ることができる。
特に本実施の形態の場合、中図柄列Z2に予告用図柄が停止するか否かの判定をし、その判定結果に応じた処理を実行する構成のため、処理負荷の増大が懸念される。これに対して、テーブルを参照する処理で保留予告に対応した停止結果を設定する構成としたことにより、上記判定処理を設けたことによって生じる不都合を回避することができる。但し、停止結果の多様性の観点では、第1の実施の形態の方が優れている。
また、保留予告対応テーブルには、予告用図柄以外の図柄による保留予告に対応した停止結果とならないように設定されているとともに、いずれかの有効ラインL1〜L5に大当たり図柄の組み合わせが停止表示されないように設定されている。これにより、遊技者に混乱を招くことなく好適に保留予告を実行できるようになっている。
保留予告に対応しない外れノーマルリーチ用停止結果設定処理では、抽選によって決定されたリーチ図柄並びにリーチラインと、中図柄列Z2に停止表示される図柄との組み合わせによって、予告用図柄以外の図柄による保留予告に対応した停止結果が停止表示される場合には、予告用図柄以外の図柄による保留予告に対応した停止結果が停止表示されないようにリーチ絵柄が変更される。これにより、保留予告の実行の契機となった遊技回と保留予告に係る遊技回とを関連付けることができる。
<第4の実施の形態>
本実施の形態では、リーチ発生の遊技回における変動中用処理が第1の実施の形態と異なっている。当該異なる点について以下に説明する。
図55のフローチャートに示すように、本実施の形態における変動中用処理において、ステップS3001〜ステップS3019の処理は、図44のステップS2601〜ステップS2619の処理と同様であるため、説明を省略する。本実施の形態では、ステップS3001にて、大当たり発生又はリーチ発生の遊技回の場合には、ステップS3020に進み、リーチ対応処理を実行する。リーチ対応処理は、保留予告が実行されている遊技回ではなく且つ保留予告の実行の要因となった保留情報に係る遊技回ではない遊技回の途中で作動口33,34への新たな入賞が発生し、その入賞に基づき取得された保留情報について保留予告の実行条件が成立した場合に、現状の遊技回でリーチ表示を行いつつ、保留予告を実行するための処理である。
当該処理について、詳細に説明する。先ず、図56のフローチャートに示すように、ステップS3101にて、今回の遊技回が大当たり発生であるか否かを判定する。大当たり発生の遊技回である場合には、そのまま本リーチ対応処理を終了する。
大当たり発生でない場合には、ステップS3102に進む。ここで、ステップS3102及びステップS3103の処理は、上述した変動中用処理(図44)のステップS2602及びステップS2603の処理と同様であるため、説明を省略する。
続くステップS3104では、中図柄列Z2の停止結果を把握する。当該処理は、保留予告に対応しない停止結果設定処理(図30参照)におけるステップS2007の処理と同様である。
その後、ステップS3105では、全図柄列が高速変動中か否かを判定する。全図柄列が高速変動中であると判定した場合には、ステップS3106に進み、中図柄列Z2に予告用図柄が停止するか否かを判定する。
中図柄列Z2に予告用図柄が停止されないと特定した場合には、中図柄列Z2の停止結果を変更することなく予告用図柄による保留予告に対応した停止結果を停止表示できないことを意味するため、そのまま本処理を終了する。
一方、中図柄列Z2に予告用図柄が停止表示されると特定した場合には、ステップS3107に進み、保留予告に対応した外れノーマルリーチ用停止結果設定処理を実行する。当該処理は、図53に示した処理と同様の処理である。これにより、保留予告に対応した外れノーマルリーチの停止結果が設定されるとともに、当該新たに設定された停止結果に対応した停止情報のアドレス情報が記憶される。つまり、変動開始用処理において設定された停止情報が保留予告に対応した停止情報に修正される。ここで、当該処理によって修正された停止情報を修正停止情報とする。なお、本処理は、図53の処理に代えて図38でもよい。
ステップS3108では、リーチ表示に対応した第1段階修正情報群としてのリーチ対応第1段階修正用テーブルを参照する。リーチ対応第1段階修正用テーブルは、プログラムROM253に設けられた修正用情報群記憶手段としての修正用テーブル記憶エリア320に記憶されている。リーチ対応第1段階修正用テーブルは、図57(a)に示すように、外れリーチ表示が発生する場合における当初の変動表示パターンの情報と、修正停止情報との任意の組み合わせに対して1対1で対応させてリーチ対応第1修正用の変動表示パターンの情報が設定されており、さらに各リーチ対応第1修正用の変動表示パターンの情報に対応させてアドレス情報が設定されている。この場合、リーチ対応第1修正用の変動表示パターンの情報は全て、変動開始からT1の期間(上図柄列Z1において、変動表示が開始されてから、高速変動表示から低速変動表示に切り換わるまでの期間)が経過した後の変動表示パターンの情報として設定されている。保留予告に対応した外れノーマルリーチ用停止結果設定処理では、中図柄列Z2の停止結果を変更することはないため、各リーチ対応第1修正用の変動表示パターンの情報は、当初設定されていた変動表示パターンにおける変動表示時間を変更しないようになっている。
続くステップS3109では、ステップS3108にて特定したリーチ対応第1修正用の変動表示パターンに対応したアドレス情報をリーチ対応第1段階修正用テーブルから特定し、その特定したアドレス情報を、ワークRAM254に設けられた修正情報アドレスの記憶エリア333に格納する。
修正情報アドレスの記憶エリア333に、リーチ対応第1修正用のアドレス情報が記憶されることにより、MPU252では経過時間カウンタエリア332の情報に基づき変動開始から上記T1の期間が経過したと判定してからは、今回設定されたリーチ対応第1修正用の変動表示パターンの情報に対応した図柄の変動表示が行われるように、VDP255に対して内部コマンドを生成して出力する。これにより、図柄の変動表示が停止される場合には、予告用図柄に対応した外れリーチ結果が表示画面G内の停止表示位置に停止表示される。
なお、リーチ対応第1段階修正用テーブルに記憶されているリーチ対応第1修正用の変動表示パターンの情報には、図柄の変動表示の内容だけでなく、その図柄の変動表示とともに表示される背景画像の情報やリーチ演出の画像の情報も含まれている。したがって、設定されているリーチ対応第1修正用の変動表示パターンに対応した内部コマンドがVDP255に対して出力されることにより、図柄の変動表示とともに背景画像が表示され、さらにはリーチ演出画像が表示される。これは、後述する第2修正用の変動表示パターンの情報についても同様である。
その後、ステップS3110にてワークRAM254に予告実行フラグを格納した後に、本変動中用処理を終了する。
ステップS3105にて、全図柄列Z1〜Z3が高速変動中でないと判定した場合には、ステップS3111にて下図柄列Z3が高速変動中であるか否かを判定する。具体的には、現状の経過時間カウンタエリア332に記憶されている値が、経過時間テーブル記憶エリア319におけるT2の期間(変動開始から、下図柄列Z3における変動表示が高速変動表示から低速変動表示に切り換えられる期間)に対応したカウンタ値未満となっているか否かを判定する。
下図柄列Z3が高速変動中でないと判定した場合には、そのまま本処理を終了する。一方、下図柄列Z3が高速変動中であると判定した場合には、ステップS3112にて、停止情報アドレスの記憶エリア329に記憶されている情報に基づいて、上図柄列Z1の停止結果を把握する。具体的には、上図柄列Z1における各ラインL1〜L3のうち、右ラインL3に停止されている図柄を特定する。
次に、ステップS3113〜ステップS3115の処理では、上図柄列Z1及び中図柄列Z2の停止結果を変更することなく予告用図柄に対応した保留予告が実行可能か否かを判定し、実行可能な場合には当該保留予告に対応した停止結果となるように下図柄列Z3の停止結果を修正する処理を実行する。
先ずステップS3113では、修正用テーブル記憶エリア320に記憶されている下図柄列停止結果修正テーブルを参照する。下図柄列停止結果修正テーブルは、図58に示すように、上図柄列Z1の停止結果、予告用図柄、中図柄列Z2の停止結果から予告用図柄による保留予告に対応した停止結果を停止表示可能なパターンが予め抽出されているテーブルである。ステップS3114にて、今回の上図柄列Z1の停止結果、予告用図柄、及び中図柄列Z2の停止結果の組み合わせが、下図柄列停止結果修正テーブルに設定されている組み合わせか否かを判定する。具体的には、中図柄列Z2及び上図柄列Z1の双方に予告用図柄が停止されると特定されているか否かを判定する。
ここで、上図柄列Z1における絵柄の高速変動が終了している状況では、遊技者は絵柄の変動表示中の絵柄を認識することができる。このため、当該状況下で上図柄列Z1の変動表示の態様を変更すると、当該変更によって生じる不自然な態様が遊技者に認識され易く、遊技者に違和感を与えるおそれがある。また、上述した通り、ノーマルリーチ表示において中図柄列Z2の停止結果を変更することは好ましくない。よって、ノーマルリーチ表示にかかる遊技回であって、さらに上図柄列Z1における絵柄の高速変動が終了している状況において、予告用図柄による保留予告を実行する場合には、上図柄列Z1及び中図柄列Z2に予告用図柄と同一の図柄が停止表示される必要がある。よって、下図柄列停止結果修正テーブルには、上図柄列Z1及び中図柄列Z2双方に予告用図柄と同一の図柄が停止表示される場合のパターンが設定されている。
判定結果が肯定判定の場合には、予告用図柄に対応した保留予告を実行可能なことを意味するため、ステップS3115にて下図柄列Z3の停止結果設定処理を実行する。当該処理では、予告用図柄による保留予告に対応した停止結果となるように下図柄列Z3の停止結果が決定される。具体的には、下図柄列停止結果修正テーブルには、上図柄列Z1の停止結果、予告用図柄、及び中図柄列Z2の停止結果の組み合わせに応じて下図柄列Z3の修正停止結果が設定されている。下図柄列Z3の修正停止結果は、各図柄列Z1〜Z3に予告用図柄が停止表示され、さらに外れリーチ結果となるように、リーチ図柄及びリーチラインが一義的に設定されている。
例えば、図59(a−1)に示すように、左ラインL1に上から、「2」の図柄、「4」の図柄と「1」の図柄との間の副図柄、「2」の図柄が停止表示されるように、当初の停止結果が設定された場合、各図柄列Z1〜Z3に共通して停止表示される図柄は存在しない。つまり、保留予告に対応した停止結果となっていない。
これに対して、上図柄列Z1の高速変動表示が停止した状況下で、保留予告の実行条件が成立し、さらに予告用図柄の種類情報が「1」である場合には、右ラインL3に「1」の図柄が停止表示されるように、下図柄列Z3の停止結果が修正される。これにより、図59(a−2)に示すように、各図柄列Z1〜Z3に、「1」の図柄が停止表示されることとなる。よって、停止結果が予告用図柄による保留予告に対応した停止結果となる。
この場合において、下図柄列Z3の修正停止結果としては、右ラインL3に「1」の図柄が停止表示されるように設定したが、リーチを発生させ、かつ下図柄列Z3に「1」を停止表示させるという観点から鑑みると、左ラインL1に「1」の図柄を停止表示させることも考えられる。しかしながら、左ラインL1に「1」の図柄が停止表示された場合、各図柄列Z1〜Z3に「2」の図柄が停止表示されることとなり、予告用図柄以外の図柄による保留予告の場合と同様の停止結果となるため、遊技者に混乱を与えるおそれがある。これに対して、右ラインL3に「1」の図柄が停止表示される場合には、下図柄列Z3に「2」の図柄が停止表示されないため、かかる不都合は回避されている。つまり、予告用図柄と同一の図柄による保留予告に対応した停止結果となる一方、他の図柄が保留予告の場合と同様の停止結果になることが抑制されている。換言すれば、他の図柄による保留予告の実行は制限されている。よって、保留予告の遊技回と大当たりの遊技回とが密接に関連することとなる。
また、例えば図59(b−1)に示すように、右ラインL3に上から、「1」の図柄、「3」の図柄、「1」の図柄が停止表示されるように、当初の停止結果が設定され、かつ上図柄列Z1の高速変動が停止した状況下で、予告用図柄の種類情報が「2」である保留予告の実行条件が成立した場合には、右ラインL3に「2」の図柄が停止表示されるように、下図柄列Z3の停止結果が修正される。これにより、図59(b−2)に示すように、各図柄列Z1〜Z3に「2」の図柄が停止表示されることとなり、予告用図柄である「2」の図柄による保留予告に対応した停止結果が表示される。つまり、予告用図柄による保留予告が実行される。この場合、リーチ表示がシングルリーチ表示からダブルリーチ表示に変更されている。
ここで、リーチ発生させ、かつ下図柄列Z3に「2」の図柄を停止表示させるという観点から鑑みると、左ラインL1に「2」の図柄を停止表示させることも考えられる。しかしながら、左ラインL1に「2」の図柄を停止表示させると、左ラインL1上に「2」の図柄による大当たり図柄の組み合わせが停止表示されることとなる。このため、下図柄列停止結果修正テーブルから、このような下図柄列Z3の停止結果は除外されている。
さらに、図59(c−1)に示すように、「1」の図柄と、「2」の図柄によるダブルリーチ表示において、中図柄列Z2に「1」の図柄と「2」の図柄が停止表示される場合、「1」の図柄及び「2」の図柄による保留予告に対応した停止結果となっている。かかる場合に、上図柄列Z1の高速変動が停止した状況下で、予告用図柄の種類情報が「1」の図柄による保留予告の実行条件が成立した場合には、右ラインL3に「1」の図柄が停止表示されるように下図柄列Z3の停止結果が修正される。これにより、ダブルリーチ表示がシングルリーチ表示に変更されるとともに、「1」の図柄のみによる保留予告に対応した停止結果となっている。つまり、「2」の図柄による保留予告の実行が制限されている。
なお、下図柄列停止結果修正テーブルには、上図柄列Z1において主図柄が中ラインL2上に停止表示される停止結果は設定されていない。仮に中ラインL2上に主図柄が停止表示された場合、上図柄列Z1に停止表示されている主図柄は中ラインL2上に表示されている図柄のみであり、さらにリーチラインはL2に限定される。これにより、当該状況下でリーチ表示を実行する場合には、下図柄列Z3の停止結果は一義的に決定される。よって、下図柄列Z3の停止結果を修正する余地がない。一方、右ラインL3又は左ラインL1に主図柄が停止表示される場合には、上図柄列Z1に停止表示される主図柄が2つあり、さらに選択可能なリーチラインは中ラインL2を除く全てのラインである。これにより、下図柄列Z3の停止結果を変更することによってリーチ図柄を変更する又はリーチラインを変更することが可能であるとともに、シングルリーチ表示からダブルリーチ表示に変更することも可能である。よって、下図柄列Z3の停止結果を修正する余地がある。
また、右ラインL3に「1」の図柄が停止表示されている状況は、左ラインL1に「2」の図柄が停止表示されている状況と同一であるため、左ラインL1の停止図柄については、考慮する必要はない。要は、右ラインL3又は左ラインL1のうちいずれか一方について想定されるパターンを抽出すればよい。
ステップS3115の処理を実行後は、ステップS3116にて、修正停止情報のアドレス情報の記憶処理を実行し、修正停止情報のアドレス情報が記憶される。続くステップS3117では、修正用テーブル記憶エリア320に記憶されているリーチ対応第2段階修正情報群としてのリーチ対応第2段階修正用テーブルを参照する。リーチ対応第2段階修正用テーブルは、図57(b)に示すように、外れリーチ表示における当初の変動表示パターンの情報と修正停止情報との任意の組み合わせに対して1対1で対応させてリーチ対応第2修正用の変動表示パターンの情報が設定されており、さらに各リーチ対応第2修正用の変動表示パターンの情報に対応させてアドレス情報が設定されている。この場合、リーチ対応第2修正用の変動表示パターンの情報は全て、変動開始からT2の期間が経過した後の変動表示パターンの情報として設定されている。
ステップS3118では、修正停止情報とパターン情報アドレスの記憶エリア331に記憶されている情報との組み合わせに対応したリーチ対応第2修正用のアドレス情報(第2修正用情報)をリーチ対応第2段階修正用テーブルから特定し、その特定したアドレス情報を、修正情報アドレスの記憶エリア333に格納する。
修正情報アドレスの記憶エリア333にリーチ対応第2修正用のアドレス情報が記憶されることにより、MPU252では経過時間カウンタエリア332の情報に基づき変動開始から上記T2の期間が経過したと判定してからは、今回設定されたリーチ対応第2修正用の変動表示パターンの情報に対応した図柄の変動表示が行われるように、VDP255に対して内部コマンドを生成して出力する。これにより、図柄の変動表示が停止される場合には、全ての有効ライン上において大当たり図柄の組み合わせが停止されないこと、及び予告用図柄以外の図柄による保留予告に対応した停止結果が停止表示されないことを条件として、予告用図柄と同一の図柄が全図柄列Z1〜Z3において表示画面G内の停止表示位置に停止表示される。
その後、ステップS3119にてワークRAM254に予告実行フラグを格納した後に、本変動中用処理を終了する。
ここで、ステップS3114の判定結果が否定判定の場合には、上図柄列Z1及び中図柄列Z2の停止結果を変更することなく予告用図柄による保留予告用の停止結果を表示できないことを意味する。詳細には、上図柄列Z1及び中図柄列Z2の少なくとも一方に予告用図柄が停止表示されないと特定されたことを意味する。この場合には、そのまま本処理を終了する。つまり、保留予告に対応しない当初の停止結果が表示されることとなる。換言すれば、上図柄列Z1及び中図柄列Z2の停止結果を変更することなく予告用図柄による保留予告用の停止結果を表示できない場合には、保留予告の実行が制限されている。
以上、詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
外れノーマルリーチ表示を実行する遊技回の途中において作動口33,34への新たな入賞が発生し、その入賞に基づき取得された保留情報についての保留予告がその遊技回において行われ得る構成とした。これにより、保留予告の実行頻度が高まるため、遊技者にとっては保留予告を確認する機会が高められる。
外れノーマルリーチ表示を実行する遊技回において、図柄の変動表示が行われている途中において保留予告を行う状況となったとしても、その遊技回において既に決定されている中図柄列Z2の停止結果が変更されないようにした。これにより、図柄の変動表示が行われている途中であってもその遊技回で保留予告を行う状況となり得るようにした構成において、各遊技回を消化するのに要する時間が変動してしまうことが抑えられる。
外れノーマルリーチ表示を実行する遊技回において、図柄の変動表示が行われている途中に保留予告用の停止結果が表示されるようにする場合、プログラムROM253の修正用テーブル記憶エリア320に予め記憶されている修正用の変動表示パターンの情報を設定することで行うようにした。当該修正用の変動表示パターンの情報は、遊技回の開始に際して設定され得る変動表示パターンの情報に1対1で対応させて設定されているとともに、各遊技回における所定の変動表示時間以降の変動表示パターンとして設定されている。これにより、既に決定されている図柄の変動表示時間が変更されないようにしながら、図柄の変動表示が行われている途中において既に設定されている停止結果の態様を変更する場合に、表示制御装置212のMPU252では既に設定されている変動表示パターンに対応した修正用の変動表示パターンの情報を設定すればよい。したがって、当該MPU252が、変動表示の残り時間を計算して、その計算結果に基づいて変動表示パターンの情報を生成するといった処理を行う必要はなく、処理負荷の軽減が図られる。
また、図柄表示装置41において図柄の変動表示が行われる場合、各図柄列Z1〜Z3において高速変動表示から低速変動表示への切り換えが行われた後に、変動表示が停止される。この場合に、図柄の変動表示が行われている途中において既に設定されている停止結果の態様を変更する場合、各図柄列Z1〜Z3について、低速変動表示への切り換えタイミング以降における変動表示パターンを修正用の変動表示パターンに変更することにより行われる。これにより、低速変動表示がなされている状態において変動表示パターンが変更される構成に比べ、遊技者に違和感を与えることなく停止結果の態様を変更することができる。
特に、各図柄列Z1〜Z3において低速変動表示への切り換えが順次行われる構成において、各図柄列Z1〜Z3のそれぞれの切り換えタイミングに対応させて修正用の変動表示パターンの情報が設定されている。これにより、各切り換えタイミングに対応させて修正用の変動表示パターンの情報が設定されていない構成に比べ、保留予告を行う旨の決定が遊技回の途中で行われた場合に、その遊技回で保留予告が開始される機会が多くなる。
外れノーマルリーチ表示を実行する遊技回において、上図柄列Z1の高速変動表示が停止し、さらに下図柄列Z3が高速変動中の状況下において保留予告の実行条件が成立した場合、中図柄列Z2の停止結果及び上図柄列Z1の停止結果を変更することなく予告用図柄に対応した保留予告用の停止結果を表示可能か否かを判定し、表示可能な場合には当該停止結果となるように下図柄列Z3の停止結果を修正する一方、表示不能な場合には当初の停止結果を表示させる構成とした。これにより、保留予告用の停止結果が表示可能か否かに関わらず、高速変動が終了した上図柄列Z1の停止結果は変更されない。よって、低速変動表示中の上図柄列Z1の表示態様を変更することによって生じ得る不自然な態様が遊技者に認識されることがない。ここで、遊技者は低速変動表示中の絵柄の表示態様を認識することができるため、絵柄が低速変動表示中に表示態様を変更することにより生じ得る不自然な態様は、絵柄が高速変動中に変更する場合と比較して、遊技者に認識されやすい。このため、表示態様の変更によって遊技者に違和感を与えやすい。したがって、高速変動が終了した上図柄列Z1の表示態様を変更しないようにすることによって、当該変更によって生じ得る違和感の発生を抑制しつつ、保留予告用の停止結果に修正することができる。
また修正を実行する場合には、当初のリーチ絵柄だけでなく、リーチラインを変更可能な構成とした。これにより、修正可能な範囲が拡大されているため、予告用図柄に対応した保留予告の実行の頻度をより高めることができるとともに、リーチ表示の多様化を図ることができる。さらに、下図柄列Z3の停止結果を修正する場合、リーチ絵柄及びリーチラインを一義的に決定する構成とした。これにより、処理負荷の軽減を図ることができる。
中図柄列Z2(上図柄列Z1の高速変動表示が終了している場合には中図柄列Z2及び上図柄列Z1)に予告用図柄が停止するか否かを判定し、中図柄列Z2(上図柄列Z1の高速変動表示が終了している場合には、中図柄列Z2又は上図柄列Z1)に予告用図柄が停止しないと判定された場合には、停止結果を修正する処理を実行しないようにした。これにより、予告用図柄による保留予告が実行できない場合にまで、停止結果を修正することがないため、修正用テーブルの記憶容量の削減を図ることができる。
また、中図柄列Z2の停止結果及び上図柄列Z1の停止結果を変更することなく予告用図柄に対応した保留予告用の停止結果を表示可能な場合、予告用図柄に対応しない保留予告に対応した停止結果とならないように、下図柄列Z3の停止結果を決定する構成とした。これにより、保留予告にかかる遊技回と保留予告の実行の契機となった遊技回とを密接に関連付けることができる。
<他の実施の形態>
なお、上述した各実施の形態の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を個別に上記各実施の形態に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記各実施の形態に対して適用してもよい。
(1)上記各実施の形態では、停止ライン、予告用図柄の種類、及び中図柄列Z2の停止結果に基づいて、リーチ図柄の組み合わせを構成する図柄を決定する構成としたが、これに限定されない。例えば、予告用図柄の種類及び中図柄列Z2の停止結果に基づいて、一義的に停止ライン及びリーチ図柄の組み合わせの情報を特定する構成としてもよい。この場合、予め有効ライン上に大当たり図柄の組み合わせが停止表示されないように停止ライン及びリーチ図柄の組み合わせの情報を設定しておくとよい。これにより、停止ラインの変更処理を実行する必要がなくなるため、処理負荷の軽減を図ることができる。この場合、予告用図柄及び中図柄列Z2の停止結果から、図柄の停止結果が一義的に決定されるため、停止結果の多様性の観点から好ましくない。
(2)上記各実施の形態では、リーチ発生タイミングで中図柄列Z2の中ラインL2に「1」の図柄が通過するように設定されているが、これに限定されず、左ラインL1に「7」が通過するように設定されていてもよい。要は、リーチ発生タイミングにおいて最終停止図柄列である中図柄列Z2の態様が決まっていればよい。
(3)上記各実施の形態では、スーパーリーチ表示は、リーチ発生タイミングにおいて、最終停止図柄列である中図柄列Z2の変動表示が高速変動表示から低速変動表示に切り換わり、その後低速変動表示中の所定のタイミング(例えば中図柄列Z2の中ラインL2に「7」図柄が通過するタイミング)で低速変動表示から高速変動表示に切り換わり、その後再び高速変動表示から低速変動表示に切り換わる構成としたが、これに限られない。例えば、リーチ発生タイミングにおいても、中図柄列Z2の変動表示が高速変動表示から低速変動表示に切り換わることなく、高速変動表示を維持し、リーチ発生後の所定のタイミングで高速変動表示から低速変動表示に切り換わるリーチ表示も同様に、高速変動中に図柄を差し替えることによって予告用図柄に対応した図柄による保留予告を実行することができる。
(4)上記各実施の形態では、変動開始タイミングに対してリーチ発生タイミングは一定となっていたが、これに限られず、変動表示態様(変動表示時間)に応じて変動開始タイミングに対するリーチ発生タイミングを変動させる構成としてもよい。かかる場合、変動表示時間を変更することなく、予告用図柄に対応した図柄による保留予告が実行可能なように、リーチ発生タイミングを設定するとよい。かかる場合、保留予告、及び予告用図柄によってリーチ開始タイミングが変動することとなるため、遊技者に違和感を与えることなく保留予告を実行できる点で、上記各実施の形態の方が優れている。
(5)上記各実施の形態では、中図柄列Z2の「9」の図柄と「1」の図柄との間に「4」の図柄を設ける構成としたが、「4」の図柄を設けなくてもよい。但し、かかる場合には、左ラインL1に特定図柄である「9」の図柄が停止する際に、左ラインL1に同じく特定図柄である「1」の図柄が停止することなり、中図柄列Z2に非特定図柄が停止しないこととなる。これにより、第2の実施の形態において非特定図柄による保留予告の実行が制限されるため、保留予告の頻度が低下する。
(6)上記各実施の形態では、大当たり図柄の組み合わせとなるパターンを予め特定しておき、当該パターンに該当する場合にはリーチラインを変更することによって、有効ライン上に大当たり図柄の組み合わせが停止しないように設定されている構成としたが、これに限定されない。例えば、各有効ラインL1〜L5それぞれに大当たりの図柄の組み合わせが有効ライン上に停止するか否かの判定を行い、大当たり図柄の組み合わせが有効ライン上に停止すると判定された場合に、停止ラインを変更する構成としてもよい。但し、この場合、各有効ライン上に停止表示されている図柄を特定し、各ラインL1〜L5それぞれに判定処理を実行する必要がある。この点、本実施の形態の方は、テーブルを参照する処理だけでよいため、処理負荷の観点から優れている。
なお、変更する停止ラインは、有効ライン上に大当たり図柄の組み合わせが停止表示されなければよく、任意である。また、停止ラインの変更に限られず、リーチ図柄を構成する図柄を変更する構成としてもよい。但し、リーチラインを変更する構成のほうが、予告用図柄に対応した保留予告を実行し易い点で優れている。
(7)上記各実施の形態では、ノーマルリーチ表示においては、変動表示時間に応じて停止結果が決定される構成としたが、これに限られず、例えば、完全外れの場合の変動表示において、変動表示時間に応じて停止結果が決定される構成としてもよい。要は、変動表示時間に対応して停止結果が設定される変動表示に対して本発明を適用することができる。
(8)上記各実施の形態では、ノーマルリーチ変動表示において、変動表示時間が主制御装置81によって決定され、当該決定された変動表示時間に対応した表示態様が決定される構成としたが、これに限られず、例えば表示態様を直接決定する構成としてもよい。これにより、表示態様が変動表示時間の影響を受けない。かかる場合、表示態様を決定する場合に、保留予告に対応した表示態様を決定するように設定すればよい。但し、処理負荷の軽減及び予め記憶させておく記憶量の低減の観点から本実施の形態のほうが優れている。
(9)上記各実施の形態では、リーチ表示において、変動表示時間を変更する必要がない範囲内で、予告用図柄による保留予告に対応した停止結果となるように設定する構成としたが、これに限られず、リーチ表示においては、保留予告の実行を一律に制限する構成としてもよい。但し、保留予告の実行頻度の観点から本実施の形態のほうが優れている。
(10)上記各実施の形態において、保留個数は、4個である構成に限定されることはなく、3個又は各5個以上であってもよい。
(11)上記各実施の形態における各時間の計測の方法は任意であり、またカウンタエリアを用いた所定の値のカウントの仕方は加算式であっても減算式であってもよい。また、主制御装置81などにおける停電の監視の仕方も任意である。また、上記第1の実施の形態において、各開閉実行モードにおけるラウンド数も任意である。
また、上記各実施の形態において、可変入賞装置32などへの遊技球の入賞に対する遊技球の付与の構成は遊技球を直接払い出す構成に限定されることはなく、仮想遊技媒体を記憶する機能を有する構成においては、当該仮想遊技媒体を付与する構成としてもよい。
また、上記各実施の形態において、図柄表示装置41が不具備であり、当否抽選などの抽選結果が可動式の装飾部材により教示される構成としてもよい。
また、上記各実施の形態において、下作動口34に設けられた電動役物34aのサポートモードとして、低頻度サポートモードの代わりに、電動役物34aが開放状態とならないサポート不可モードを設定してもよい。また、電動役物34aが閉鎖状態である状況であっても下作動口34への遊技球の入賞が発生し得る構成としてもよい。
(12)上記各実施の形態では、下作動口34には電動役物34aが設けられており、下作動口34への遊技球の入賞のし易さが遊技状態に応じて変動する構成としたが、これを変更してもよい。例えば、下作動口34の電動役物34aを不具備として、下作動口34への遊技球の入賞のし易さが、遊技状態に応じて変動しない構成としてもよい。
(13)上記各実施の形態では、当否抽選モードの高確率モードと低確率モードとの間の移行が、確変大当たり結果又は通常大当たり結果が発生することを契機として行われる構成としたが、これに限定されることはなく、例えば、高確率モードにおいて予め定められた所定回数の遊技回が消化された場合に低確率モードに移行する構成としてもよい。また、例えば、低確率モードにおいて予め定められた所定回数の遊技回が消化された場合に高確率モードに移行する構成としてもよい。
また、大当たり抽選とは別の抽選契機が成立した場合に当否抽選モードの移行抽選を行い、当該移行抽選において昇格当選となった場合に低確率モードから高確率モードとなり、当該移行抽選において転落当選となった場合に高確率モードから低確率モードとなる構成としてもよい。
(14)上記各実施の形態では、確変大当たり結果となる大当たり種別カウンタC2の値が低確率モードと高確率モードとで重複するように振分テーブルを設定したが、これに代えて、確変大当たり結果となる大当たり種別カウンタC2の値及び通常大当たり結果となる大当たり種別カウンタC2の値が低確率モードと高確率モードとで重複しないように振分テーブルを設定してもよく、少なくとも15R確変大当たり結果となる大当たり種別カウンタC2の値及び通常大当たり結果となる大当たり種別カウンタC2の値が低確率モードと高確率モードとで重複しないように振分テーブルを設定してもよい。
(15)上記各実施の形態では、保留予告を実行する旨の情報が設定された場合(具体的には、予告条件成立フラグが記憶された場合)には、各遊技回の開始に際して保留予告を実行するか否かの抽選を行い、当該抽選において当選となった遊技回において保留予告が実行される構成としたが、これに限定されない。例えば、保留予告を実行する旨の設定に係る保留情報についての遊技回が行われるまで、各遊技回において必ず保留予告が行われる構成としてもよい。この場合、保留予告を実行する旨の情報が設定されている状況が複数回の遊技回に亘って継続される場合において保留予告の連続性を高めることができる。但し、保留予告が制限された場合に、遊技者に違和感を与えない点で、上記各実施の構成のほうが優れている。
(16)上記各実施の形態では、停止結果の図柄の種類を表示制御装置212において決定する構成としたが、これに限定されることはなく、停止結果の図柄の種類を主制御装置81において決定する構成としてもよい。この場合、保留予告を行うか否かを主制御装置81において決定するようにし、保留予告を実行すべき条件が成立している場合には主制御装置81において保留予告に対応した停止結果の態様を決定する構成としてもよい。また、遊技回の途中で保留予告用の停止結果に変更する場合には、その変更を行うための変動表示パターンの決定を主制御装置81において行う構成としてもよい。
(17)上記各実施の形態では、外れリーチに対応した保留情報が保留予告の実行の契機となり得る構成としたが、外れリーチに対応した保留情報が保留予告の実行の契機とならず、大当たり当選に対応した保留情報のみが保留予告の実行の契機となり得る構成としてもよい。この場合、遊技者にとっては、保留予告の発生を確認した場合には、その後の遊技回で大当たり当選が発生することを把握することができる。
(18)保留予告を行う上での停止結果の態様は、保留予告であることを遊技者が認識できる態様であれば、上記各実施の形態における態様に限定されない。例えば、保留予告用の停止結果の態様を、一の有効ライン上に数字の昇順又は降順で図柄の組み合わせが成立する態様としてもよく、同一の図柄ではなく所定の図柄の組み合わせが一の有効ライン上に成立する態様としてもよい。
(19)上記各実施の形態において、主制御装置81にて保留予告用の確認処理(図13)にて保留情報が大当たり当選に対応しているか否かを判定する場合に、大当たり当選として設定されている移行情報としての数値情報の一部のみを参照する構成としてもよい。また、低確率モードにおいては全ての移行情報を参照するが、高確率モードにおいては一部の移行情報のみを参照する構成としてもよい。この場合、保留予告を実行するようにした構成において、主制御装置81にてタイマ割込み処理(図11)の1処理回に要する時間の短縮化が図られ、タイマ割込み処理の起動周期を従来よりも長く確保しなくても、1処理回のタイマ割込み処理が実行されている状況でタイマ割込み処理が新たに起動されてしまうことを、余裕を持って抑えることができる。また、主制御装置81にて遊技回を開始させるための各種処理を実行する処理回の通常処理(図16)に対して、保留予告用の確認処理(図13)が実行される処理回のタイマ割込み処理が割り込んだとしても、当該処理回の通常処理が完了するのに要する時間が必要以上に長くなってしまうことが抑えられる。
ちなみに、本構成においては、保留予告の実行の契機となる保留情報が記憶されていない状況で大当たり当選に対応した保留コマンドが主制御装置81から送信された場合には、常に保留予告を実行する旨の設定がなされる構成としてもよい。この場合であっても、上記のように保留予告用の確認処理では大当たり当選として設定されている移行情報の一部のみを参照する構成においては、大当たり当選に対応した保留情報が記憶された場合の所定の確率で保留予告を実行する旨の設定がなされる。
(20)上記各実施の形態において、主制御装置81にて保留予告を行うか否かを決定し、保留予告を行う旨の決定がなされた場合にのみ保留コマンドが主制御装置81から送信される構成としてもよい。本構成において、既に保留予告を行うように設定されている状況では新たに保留情報が記憶されたとしても当該保留情報について新たに保留予告を行うための設定が行われないようにする処理を、表示制御装置212ではなく主制御装置81にて行う構成としてもよい。具体的には、上記各実施の形態における予告条件成立フラグや保留予告用カウンタエリア327に係る処理構成を主制御装置81が有する構成とする。
(21)上記各実施の形態において、大当たり当選に対応した保留情報が保留記憶されている状況では新たに保留情報が記憶されたとしても当該保留情報について保留予告を行うための設定が行われないようにする処理を、表示制御装置212ではなく主制御装置81にて行う構成としてもよい。具体的には、主制御装置81において保留情報に大当たり当選が含まれているか否かを判定するようにし、大当たり当選が含まれている場合には保留コマンドを送信しない構成としてもよい。
(22)上記各実施の形態において、既に保留予告を行うように設定されている状況で新たに保留情報が記憶された場合に、その保留情報について保留予告を行う旨の設定が行われ得る構成としてもよい。この場合に、保留予告の実行の契機となっている保留情報が同時に複数記憶されている状況において、先に開始対象となった保留情報に係る遊技回にて大当たり結果となった場合には、後に開始対象となる保留情報に対して設定されている保留予告を実行すべき旨の設定を消去する構成としてもよい。当該保留予告を実行すべき旨の設定を消去するタイミングとしては、大当たり結果となる遊技回が終了したタイミング、開閉実行モードへの移行が開始されるタイミング、開閉実行モードへの移行が行われる場合のオープニング演出が行われているタイミング又は開閉実行モードが終了するタイミングのいずれであってもよい。本構成とすることにより、大当たり結果が発生することを契機として、それまでに設定されていた保留予告を実行すべき旨の設定を初期化することが可能となる。
また、大当たり当選に対応した保留情報が保留記憶されている状況において新たに保留情報が記憶された場合に、その保留情報について保留予告を行う旨の決定が行われ得る構成としてもよい。この場合に、保留予告の実行の契機となっている保留情報が記憶されている状況において、当該保留情報よりも先に開始対象となった保留情報に係る遊技回で大当たり結果となった場合には、既に設定されている保留予告を実行すべき旨の設定を消去する構成としてもよい。当該保留予告を実行すべき旨の設定を消去するタイミングとしては、大当たり結果となる遊技回が終了したタイミング、開閉実行モードへの移行が開始されるタイミング、開閉実行モードへの移行が行われる場合のオープニング演出が行われているタイミング又は開閉実行モードが終了するタイミングのいずれであってもよい。本構成とすることにより、大当たり結果が発生することを契機として、それまでに設定されていた保留予告を実行すべき旨の設定を初期化することが可能となる。
(23)上記各実施の形態において、有効ラインはストレートラインに限定されることはなく、折れ曲がりを有するラインとして設定されていてもよい。また、図柄の態様は上記各実施の形態のものに限定されることはなく任意である。
また、上記各実施の形態では、相対的に有利な所定遊技状態として確変大当たり結果に対応した状態が設定されており、相対的に不利な所定遊技状態として通常大当たり結果に対応した状態が設定されている構成としたが、これに限定されることはない。例えば、開閉実行モード後の電動役物34aにおいて高頻度サポートモードが継続される遊技回数の違いにより、相対的に有利な所定遊技状態と不利な所定遊技状態とが設定されている構成としてもよい。また、開閉実行モード後の高確率モードが継続される遊技回数の違いにより、相対的に有利な所定遊技状態と不利な所定遊技状態とが設定されている構成としてもよい。また、開閉実行モード後に電動役物34aが高頻度サポートモードになるか否かにより、相対的に有利な所定遊技状態と不利な所定遊技状態とが設定されている構成としてもよい。
(24)上作動口33への入賞に係る保留情報と下作動口34への入賞に係る保留情報とが区別して記憶されるとともに、下作動口34への入賞に係る保留情報が優先して消化される構成を適用してもよく、これとは逆に上作動口33への入賞に係る保留情報が優先して消化される構成を適用してもよい。この場合に、上作動口33への入賞に基づき取得された保留情報及び下作動口34への入賞に基づき取得された保留情報のうち、前者の保留情報が保留予告の実行の契機として設定され得る構成としてもよく、後者の保留情報が保留予告の実行の契機として設定され得る構成としてもよい。
また、上記構成において、複数の作動口が上下に並設されているのではなく、上作動口33に対応した第1作動口と、下作動口34に対応した第2作動口とが左右に並設された構成としてもよく、これら両作動口が斜めに並設された構成としてもよい。さらにまた、発射ハンドル54の操作態様に応じて、第1作動口への入賞のみ又は第2作動口への入賞のみを狙えるように、両作動口を離間して配置する構成としてもよい。この場合、遊技者にとっては、保留予告に応じて、第1作動口又は第2作動口の一方の入賞のみを狙うことが可能となる。
また、上記構成において、メイン表示部43に、上作動口33への入賞に基づき取得された保留情報の当否判定の結果を表示する第1表示領域と、下作動口34への入賞に基づき取得された保留情報の当否判定の結果を表示する第2表示領域とを設けてもよい。この場合、上作動口33への入賞に基づき取得された保留情報が当否判定の対象となることに先立って又は当否判定の対象となったことに基づいて、第1表示領域において絵柄の変動表示が開始されるとともに当該当否判定に対応した停止結果を表示し係る1遊技回の変動表示が終了される。また、下作動口34への入賞に基づき取得された保留情報が当否判定の対象となることに先立って又は当否判定の対象となったことに基づいて、第2表示領域において絵柄の変動表示が開始されるとともに当該当否判定に対応した停止結果を表示し係る1遊技回の変動表示が終了される。
(25)上作動口33への入賞に係る保留情報が当否判定の対象となった場合と、下作動口34への入賞に係る保留情報が当否判定の対象となった場合とで、遊技者が得られる利益が異なる構成としてもよい。例えば、上記(24)のように下作動口34への入賞に係る保留情報が優先して消化される構成において、当該下作動口34への入賞に係る保留情報が当否判定の対象となった場合の方が、当否判定の実行が優先されない上作動口33への入賞に係る保留情報が当否判定の対象となった場合よりも、遊技者にとって有利となる構成としてもよい。
(26)上記各実施の形態では、上作動口33又は下作動口34への入賞に基づいて、保留情報が取得される構成としたが、これに限られず、例えば、スタートレバーを設け、当該スタートレバーの操作に基づいて、保留情報が取得される構成としてもよい。要は、保留情報が取得される条件は任意である。
(27)上記各実施の形態では、主制御装置81において当否判定が行われたことに基づいてメイン表示部43における一の遊技回が開始される構成としたが、これに限定されることはなく、主制御装置81において当否判定が行われる条件が成立した場合に実際に当否判定が行われるタイミングよりも前のタイミングで上記遊技回が開始され、その後に当否判定が行われたことに基づいてその遊技回におけるその後の変動表示パターン、変動表示時間及び停止結果が決定される構成としてもよい。この場合、主制御装置81では遊技回の開始タイミングとなった場合に、先ず変動用コマンドを送信し、その後に当否判定、変動表示時間の決定及び種別判定を行った場合に、変動時間コマンド及び種別コマンドを送信する構成としてもよく、これら変動時間コマンド及び種別コマンドの送信タイミングもずれている構成としてもよい。但し、変動時間コマンドや種別コマンドが送信されるタイミングは、図柄表示装置41において図柄の変動表示が高速変動から低速変動に切り換えられるまでのタイミングとする必要がある。
(28)上記各実施の形態では、主制御装置81から出力されるコマンドに基づいて、音声ランプ制御装置82により表示制御装置212が制御される構成としたが、これに代えて、主制御装置81から出力されるコマンドに基づいて、表示制御装置212が音声ランプ制御装置82を制御する構成としてもよい。また、音声ランプ制御装置82と表示制御装置212とが別々に設けられた構成に代えて、両制御装置82,212が一のサブ側の制御装置として設けられた構成としてもよい。また、上記第2の実施の形態を除いた各実施の形態においては、音声ランプ制御装置82又は表示制御装置212の機能が主制御装置81に集約された構成としてもよく、音声ランプ制御装置82及び表示制御装置212の両方の機能が主制御装置81に集約された構成としてもよい。
(29)保留予告が行われることとなる報知手段は、図柄表示装置41に限定されることはなく、図柄表示装置41とは別に設けられた表示装置の表示画面において保留予告が行われる構成としてもよく、可動式に設けられた装飾部材を所定の予告態様とすることで保留予告が行われる構成としてもよく、所定の発光部を点灯させることで保留予告が行われる構成としてもよく、スピーカ部からの音の出力によって保留予告が行われる構成としてもよく、上記各態様の全部又は一部の組み合わせによって保留予告が行われる構成としてもよい。
なお、この場合、取得された保留情報に対応した動作態様に応じて、保留予告の実行を制限する構成とするとよい。例えばスピーカ部からの音の出力によって保留予告が行われる構成とした状況下において、取得された保留情報に対応した音声出力時間が、保留予告に対応した音声出力時間よりも短い場合、保留情報に対応した各種動作が終了しているのにもかかわらず、保留予告に対応した音声が出力されている場合がある。この場合、音声出力時間と各種動作時間との調和が損なわれ、遊技者に違和感を与えるとともに、後の遊技回の動作に影響を及ぼす可能性がある。これに対して、取得された保留情報に対応した動作態様に応じて、保留予告の実行を制限することによって、保留情報に対応した動作態様と、保留予告の動作態様との調和を図ることができる。
(30)上記各実施の形態では、停止ラインを決定し、その停止ラインに停止表示される図柄を決定することで停止結果を決定する構成としたが、これに限定されず、例えば左ラインL1に停止表示される図柄の組み合わせを決定することによって、停止結果を決定する構成としてもよい。これにより、停止ラインの決定処理を省略することができる。
(31)上記各実施の形態では、保留予告の実行の契機となった保留情報にかかる遊技回よりも前の遊技回において、リーチ表示が発生する場合、保留予告を実行する構成としたが、これに限られず、例えば保留予告の実行の契機となった保留情報にかかる遊技回よりも前の遊技回において、リーチ表示が発生する場合には、当該遊技回では保留予告に対応しない変動表示を実行し、その後保留予告の実行の契機となった保留情報にかかる遊技回まで、保留予告を実行しない構成としてもよい。具体的には、リーチ表示が発生する場合には、予告条件成立フラグを消去する処理を実行する構成としてもよい。
(32)上記各実施の形態では、リーチが発生する変動表示中に保留予告の条件が成立した場合では、当該停止結果は変更されない構成としたが、これに限られず、リーチが発生する変動表示中に保留予告の条件が成立した場合には、当該保留予告に対応した停止結果となるように制御する構成としてもよい。具体的には、リーチが発生する遊技回において、全図柄列Z1〜Z3が高速変動表示中に保留予告の条件が成立した場合には、当該保留予告に対応した停止結果となるように図柄の差し替え処理を実行する構成とするとよい。これにより、保留予告の実行頻度をより高めることができる。
また、上図柄列Z1における変動表示が停止された場合であっても、下図柄列Z3が高速変動中である場合には、中図柄列Z2の停止結果、上図柄列Z1の停止結果、及び予告用図柄に基づいて、保留予告に対応した停止結果となるように下図柄列Z3の図柄を差し替える処理を実行する構成とするとよい。
(33)上記第3の実施の形態では、予告用図柄に対応した保留予告として、予告用図柄と同一の図柄による保留予告を実行する構成としたが、これに限られず、例えば第2の実施の形態のように、予告用図柄が特定図柄の場合には特定図柄による保留予告に対応した停止結果とする一方、予告用図柄が非特定図柄の場合には、非特定図柄による保留予告に対応した停止結果となるようにする構成としてもよい。要は、保留予告に対応した外れノーマルリーチ用停止結果を設定する処理の前段階として、中図柄列Z2の停止結果を変更することなく予告用図柄に対応した保留予告が実行可能か否かを判定する処理を設ければよい。
また、上記第3の実施の形態では、中図柄列Z2の停止結果を変更することなく予告用図柄に対応した保留予告が実行可能な場合には、中図柄列Z2の停止結果及び予告用図柄の種類情報から一義的に停止ライン情報及び図柄の組み合わせ情報が決定される構成としたが、これに限られず、第1の実施の形態又は第2の実施の形態に示した処理を実行する構成としてもよい。この場合、多様な停止結果を表示させることができる。但し、処理負荷の軽減の観点から本実施の形態のほうが優れている。
(34)上記第4の実施の形態では、全図柄列Z1〜Z3が高速変動中である場合に、中図柄列Z2に予告用図柄が停止するか否かの判定を行う構成としたが、これに代えて、中図柄列Z2の停止結果を把握する処理の実行後に判定する構成としてもよい。
この場合、ステップS3113及びステップS3114の処理に代えて、上図柄列Z1に予告用図柄が停止するか否かを判定し、上図柄列Z1に予告用図柄が停止しないと判定された場合にはそのまま本処理を終了する一方、上図柄列Z1に予告用図柄が停止されると判定された場合には下図柄列停止結果修正処理を実行する構成としてもよい。この場合でも、第4の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
かかる構成において、中図柄列Z2に予告用図柄が停止しない場合には、保留予告実行制限フラグを設定し、ステップS3103の処理の実行後に、当該保留予告実行制限フラグが格納されているか否かの判定を行い、フラグが格納されている場合には本処理を終了する構成とし、変動終了用処理にて保留予告実行制限フラグを消去する構成としてもよい。これにより、ノーマルリーチ表示において、中図柄列Z2の停止結果を変更することなく予告用図柄による保留予告が実行できない場合には、中図柄列Z2の停止結果の把握処理、及び中図柄列Z2に予告用図柄が停止するか否かの判定処理を重複して行うことが抑制され、処理負荷の軽減を図ることができる。
(35)上記第4の実施の形態では、リーチ対応処理において、中図柄列Z2の停止結果(上図柄列Z1の高速変動表示が終了している場合にあっては、これに加えて上図柄列Z1の停止結果)を変更することなく、予告用図柄と同一図柄による保留予告が実行可能な場合には、当該保留予告を実行する構成としたが、これに限られず、例えば第2の実施の形態のように、予告用図柄が特定図柄である場合には、特定図柄による保留予告を実行する一方、予告用図柄が非特定図柄である場合には、非特定図柄による保留予告を実行する構成としてもよい。
上記構成において、全図柄列が高速変動中である状況において、保留予告の実行条件が成立し、当該保留予告に係る予告用図柄が非特定図柄である場合であって、中図柄列Z2に停止表示される非特定図柄が存在しない場合、予め設定されている停止結果を表示させる構成に代えて、保留予告に対応した停止結果とならないように停止結果を修正する構成としてもよい。具体的には、リーチ図柄が中図柄列Z2に停止表示される図柄に含まれているか否かの判定を行い、リーチ図柄が中図柄列Z2に停止表示される図柄に含まれていると判定された場合には、中図柄列Z2に停止表示されない図柄にリーチ図柄に変更する処理を実行するとよい。これにより、保留予告にかかる遊技回の停止結果が通常大当たりであるにも関わらず、特定図柄による保留予告が実行されることによって生じ得る遊技への意欲の低下を抑制することができる。
(36)上記第3の実施の形態において、ステップS2903にて参照される変更用テーブルには、大当たり図柄の組み合わせが停止表示される場合と、予告用図柄以外の図柄による保留予告に対応した停止結果が表示される場合と、が変更対象として設定されている構成としたが、これに限られず、例えば予告用図柄以外の図柄による保留予告に対応した停止結果が表示される場合を変更対象から除外する構成としてもよい。この場合、ステップS2905にて実行される変更処理においては、リーチラインを変更する処理だけでよく、リーチ絵柄を変更する処理は不要となる。これにより、構成の簡素化、処理負荷の軽減を図ることができる。
(37)上記第4の実施の形態において、下図柄列停止結果修正テーブルには、大当たり図柄の組み合わせが停止表示されないように下図柄列Z3の修正停止結果が設定されている。この場合、予告用図柄の種類、上図柄列Z1並びに中図柄列Z2の停止結果に基づいてリーチ図柄及びリーチラインが一義的に決定されている構成としたが、これに限られず、例えば既に抽選によって決定されているリーチラインを変更することなく、リーチ図柄を保留予告に対応した図柄に変更する構成としてもよい。この場合、リーチ図柄の変更によって、大当たり図柄の組み合わせが停止表示されるか否か、又は予告用図柄以外の図柄による保留予告に対応した停止結果が表示される否かを判定し、該当する場合にはリーチラインを変更する構成としてもよい。但し、第4の形態の方が処理負荷の軽減の観点から優れている。
(38)上記各実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも本発明を適用できる。
(39)上記第1〜第4の実施の形態の特徴的な構成や、上記他の実施の形態の構成を、遊技への注目度を良好に高めることができるという効果が生じるのであれば、任意の組み合わせで相互に適用してもよい。
<上記実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
なお、下記の各特徴群に記載された発明は、「例えばパチンコ遊技機等の遊技機においては、遊技領域に設けられた始動入球部に遊技球が入球したことを契機として、大当たり遊技状態等の所定遊技状態に移行させるか否かの抽選が行われる。また、例えば遊技領域に設けられた表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて絵柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示に際して上記抽選結果に応じた停止結果が表示されるという1遊技回分の表示演出が実行される。また、抽選結果がいわゆる大当たり遊技状態への移行当選である場合には、1遊技回分の表示演出が実行された後などにおいて、例えば遊技領域に設けられた可変入球装置の開閉が実行され、可変入球装置への入球数に応じた遊技球の払出が実行される。また、絵柄の変動表示が行われている最中に遊技球が始動入球部に入球した場合、当たり抽選に用いる情報が予め定められた所定数(例えば4個)を上限として保留記憶されるようになっているパチンコ遊技機がある。保留記憶された場合には、絵柄の変動表示が終了した後に、前記保留記憶された情報を用いて当たり抽選が行われ、次回の絵柄の変動表示が開始される(例えば特開2004−81853号公報)。上記構成の遊技機における遊技は、始動入球部への入球が発生するように遊技球を発射させるという遊技と、始動入球部への入球が発生した場合にその抽選結果が当たりか否かを確認するという遊技とからなると言える。そして、前者の遊技に関しては、保留記憶の上限に至るまでは始動入球部への入球が発生するか否かに遊技者は注目するとともに、後者の遊技に関しては、絵柄の変動表示の態様が、大当たり遊技状態への移行当選に対応した停止結果となり易いものであるか否かに遊技者は注目する。」という背景技術について、「ここで、遊技機においては、遊技の多様化を図ることで、遊技への注目度を高める必要がある。かかる遊技の多様化を図る上では、上記のように遊技球を発射させるという遊技においては遊技領域における遊技球の流下態様を多様化させる方法が考えられ、上記のように1遊技回毎に抽選結果が当たりか否かを確認するという遊技においては1遊技回毎に行われる表示演出の表示パターンを多様化する方法が考えられる。しかしながら、前者については遊技領域の広さは限られているため遊技の多様化を図ろうとしても限界があり、後者については1遊技回毎の表示パターンを多様化したとしても、遊技への注目度を高めるという点においてやはり限界がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴A1.予め定められた取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置81のMPU202における情報取得処理を実行する機能)と、
当該情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(保留用エリアRE)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、予め定められた付与情報に対応しているか否かの付与判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記付与判定を順次行う付与判定手段(主制御装置81のMPU202における当否判定処理を実行する機能)と、
当該付与判定手段による付与判定の結果が、判定対象の特別情報が前記付与情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置81のMPU202における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記付与判定手段により前記付与判定が行われることに先立って又は前記付与判定手段により前記付与判定が行われたことに基づいて遊技回用動作が開始され、前記付与判定手段の判定結果に対応した報知結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置81のMPU202における変動開始処理を実行する機能、表示制御装置212のMPU252における変動表示制御処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記遊技回制御手段は、各遊技回において、前記付与判定の結果に基づいて、前記遊技回用動作が行われる場合の動作態様に対応した態様情報を決定する態様情報決定手段(表示制御装置212のMPU252における変動開始用処理を実行する機能)を備え、各遊技回の前記遊技回用動作が行われる場合、前記態様情報決定手段が決定した態様情報に応じた動作態様で前記遊技回用動作を行わせるものであり、
前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記付与判定の対象となった場合における判定結果を反映する情報を、当該所定の特別情報が前記付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(主制御装置81のMPU202における保留予告用の確認処理を実行する機能)と、
前記所定の特別情報について前記先特定手段により特定された情報に対応した特別報知が、当該先特定手段による特定対象となった所定の特別情報よりも前に前記付与判定の対象となった特別情報に係る遊技回が行われている状況において前記所定の報知手段又はそれとは異なる報知手段にて実行されるようにする特別報知制御手段(表示制御装置212のMPU252における保留予告に対応した停止結果設定処理を実行する機能及び変動中用処理を実行する機能)と、
前記態様情報決定手段が決定した態様情報に応じて、前記特別報知を実行しないように又はその実行態様を制限する特別報知制限手段(表示制御装置212のMPU252における保留予告に対応した外れノーマルリーチ用停止結果設定処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、取得情報記憶手段に記憶されているとともに付与判定の対象となっていない所定の特別情報に応じた特別報知が、当該特別情報が付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて実行されることがある。これにより、遊技者にとっては、取得された特別情報の付与判定結果を確認する遊技だけでなく、複数の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されている場合には付与判定の対象となる順番が後の特別情報について、付与判定の対象となった場合の結果を特別報知の内容に応じて確認する又は予測するという遊技が追加され、遊技の多様化が図られる。これにより、遊技の注目度を高めることができる。
かかる構成において、態様情報決定手段が決定した態様情報に対応した遊技回用動作時間と、特別報知に対応した遊技回用動作時間とが異なる場合に、例えば特別報知に対応した遊技回用動作時間に変更すると、特別報知の実行に伴い遊技回用動作時間が変動するため、遊技ホールによって単位時間当たりの遊技回の消化率に差異が生じてしまうおそれがある。一方、遊技回用動作時間を変更することなく特別報知を実行しようとすると、不自然な態様となり、遊技者に違和感を与えるおそれがある。これに対して、態様情報決定手段が決定した態様情報に応じて、特別報知の実行又はその実行態様が制限されることで、上記のような不都合の発生を抑えつつ、遊技の注目度を高めることが可能となる。
以上より、遊技への注目度を好適に高めることが可能となる。
特徴A2.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構53)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部(上作動口33、下作動口34)と、
前記始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置81のMPU202における情報取得処理を実行する機能)と、
当該情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(保留用エリアRE)と、
当該取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、予め定められた付与情報に対応しているか否かの付与判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記付与判定を順次行う付与判定手段(主制御装置81のMPU202における当否判定処理を実行する機能)と、
当該付与判定手段による付与判定の結果が、判定対象の特別情報が前記付与情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置81のMPU202における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記付与判定手段により前記付与判定が行われることに先立って又は前記付与判定手段により前記付与判定が行われたことに基づいて遊技回用動作が開始され、前記付与判定の判定結果に対応した報知結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置81のMPU202における変動開始処理を実行する機能、表示制御装置212のMPU252における変動表示制御処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記遊技回制御手段は、各遊技回において、前記付与判定の結果に基づいて、前記遊技回用動作が行われる場合の動作態様に対応した態様情報を決定する態様情報決定手段(表示制御装置212のMPU252における変動開始用処理を実行する機能)を備え、各遊技回の前記遊技回用動作が行われる場合、前記態様情報決定手段が決定した態様情報に応じた動作態様で前記遊技回用動作を行わせるものであり、
前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記付与判定の対象となった場合における判定結果を反映する情報を、当該所定の特別情報が前記付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(主制御装置81のMPU202における保留予告用の確認処理を実行する機能)と、
前記所定の特別情報について前記先特定手段により特定された情報に対応した特別報知が、当該先特定手段による特定対象となった所定の特別情報よりも前に前記付与判定の対象となった特別情報にかかる遊技回が行われている状況において前記所定の報知手段にて実行されるようにする特別報知制御手段(表示制御装置212のMPU252における保留予告に対応した停止結果設定処理を実行する機能及び変動中用処理を実行する機能)と、
前記態様情報決定手段が決定した態様情報に応じて、前記特別報知を実行しないように又はその実行態様を制限する特別報知制限手段(表示制御装置212のMPU252における保留予告に対応した外れノーマルリーチ用停止結果設定処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A2によれば、取得情報記憶手段に記憶されているとともに付与判定の対象となっていない所定の特別情報に応じた特別報知が、当該特別情報が付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて実行されることがある。これにより、遊技者にとっては、始動入球部への遊技球の入球を発生させる遊技と、当該入球に基づき取得された特別情報の付与判定結果を確認する遊技だけでなく、複数の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されている場合には付与判定の対象となる順番が後の特別情報について、付与判定の対象となった場合の結果を特別報知の内容に応じて確認する又は予測するという遊技が追加され、遊技の多様化が図られる。これにより、遊技の注目度を高めることができる。
また、遊技者は所定の報知手段によって、各遊技回の付与判定結果を把握している。当該報知手段の動作態様に対応した態様情報は、態様情報決定手段によって、付与判定結果に基づいて決定されている。そして、当該所定の報知手段にて特別報知が実行される。これにより、遊技者にとっては各遊技回の付与判定結果を把握しようとすれば、おのずと特別報知を確認することができ、特別報知が行われたにもかかわらず、それが見逃されてしまうことが抑制されている。
かかる構成において、態様情報決定手段が決定した態様情報に応じて、特別報知が実行されないように又はその実行態様が制限される。態様情報決定手段が決定した態様情報に応じた動作態様と、特別報知に対応した態様とが異なる場合、態様情報決定手段が決定した態様情報に応じた遊技回用動作時間と、特別報知の遊技回用動作時間とが異なることが想定される。この場合に、例えば特別報知を実行するために遊技回用動作時間を変更する構成にした場合、特別報知の実行に伴い遊技回用動作時間が変動するため、遊技ホールによって単位時間当たりの遊技回の消化率に差異が生じてしまうおそれがある。一方、例えば遊技回用動作時間を変更することなく特別報知を実行しようとすると、不自然な態様となり、遊技者に違和感を与えるおそれがある。これに対して、上記のとおり態様情報決定手段が決定した態様情報に応じて、特別報知の実行又はその実行態様が制限されることによって、上記のような不都合の発生を抑えつつ、遊技の注目度を高めることが可能となる。
以上より、遊技への注目度を好適に高めることが可能となる。
特徴A3.表示画面(表示画面G)にて絵柄を変動表示する絵柄表示手段と、
遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構53)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部(上作動口33、下作動口34)と、
前記始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置81のMPU202における情報取得処理を実行する機能)と、
当該情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(保留用エリアRE)と、
当該取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、予め定められた移行情報に対応しているか否かの移行判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記移行判定を順次行う移行判定手段(主制御装置81のMPU202における当否判定処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段による移行判定の結果が、判定対象の特別情報が前記移行情報に対応しているとする移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を予め定められた所定遊技状態に移行させる状態移行手段(主制御装置81のMPU202における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記移行判定手段により前記移行判定が行われることに先立って又は前記移行判定手段により前記移行判定が行われたことに基づいて前記絵柄表示手段において絵柄の変動表示が開始され、前記移行判定の判定結果に対応した報知結果を表示し前記絵柄の変動表示が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の絵柄の変動表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置81のMPU202における変動開始処理を実行する機能、表示制御装置212のMPU252における変動表示制御処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記遊技回制御手段は、各遊技回において、前記移行判定の結果に基づいて、前記絵柄の変動表示が行われる場合の表示態様に対応した態様情報を決定する態様情報決定手段(表示制御装置212のMPU252における変動開始用処理を実行する機能)を備え、各遊技回の前記絵柄の変動表示が行われる場合、前記態様情報決定手段が決定した態様情報に応じた表示態様を前記表示画面に表示させるものであり、
前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映する情報を、当該所定の特別情報が前記移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(主制御装置81のMPU202における保留予告用の確認処理を実行する機能)と、
当該先特定手段による特定対象となった所定の特別情報よりも前に前記移行判定の対象となった特別情報に係る遊技回の表示態様を、前記所定の特別情報について前記先特定手段により特定された情報に対応した特別態様となるようにすることで特別報知を行う特別報知制御手段(表示制御装置212のMPU252における保留予告に対応した停止結果設定処理を実行する機能及び変動中用処理を実行する機能)と、
前記態様情報決定手段により決定された態様情報に対応した変動表示時間に応じて、前記特別報知を実行しないように又はその実行態様を制限する特別報知制限手段(表示制御装置212のMPU252における保留予告に対応した外れノーマルリーチ用停止結果設定処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A3によれば、取得情報記憶手段に記憶されているとともに移行判定の対象となっていない所定の特別情報に応じた特別報知が、当該特別情報が移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて実行されることがある。これにより、遊技者にとっては、始動入球部への遊技球の入球を発生させる遊技と、当該入球に基づき取得された特別情報の移行判定結果を確認する遊技だけでなく、複数の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されている場合には移行判定の対象となる順番が後の特別情報について、移行判定の対象となった場合の結果を特別報知の内容に応じて確認する又は予測するという遊技が追加され、遊技の多様化が図られる。これにより、遊技の注目度を高めることができる。
また、遊技者は絵柄表示手段における絵柄の表示態様を視認することで、各遊技回の移行判定結果を把握している。当該絵柄の表示態様に応じた態様情報は、態様情報決定手段によって、移行判定結果に基づいて決定されている。そして、所定の特別情報が移行判定の対象となるよりも前に移行判定の対象となった特別情報に係る遊技回の表示態様が所定の特別情報の内容に対応した特別態様となることによって、特別報知が行われる。これにより、遊技者にとっては各遊技回の移行判定結果を把握しようとして絵柄表示手段の表示画面を注目していれば、おのずと特別報知を確認することができ、特別報知が行われたにもかかわらず、それが見逃されてしまうことが抑制されている。
かかる構成において、態様情報決定手段によって決定された態様情報に対応した変動表示時間に応じて、特別報知の実行が制限される。態様情報決定手段によって決定された態様情報に対応した変動表示時間と、特別態様に対応した変動表示時間とが異なる場合に、例えば特別態様を表示させるために変動表示時間を変更する構成にした場合、特別報知の実行に伴い変動表示時間が変動するため、遊技ホールによって単位時間当たりの遊技回の消化率に差異が生じてしまうおそれがある。一方、例えば変動表示時間を変更することなく特別態様を表示させる構成にした場合には、表示態様が不自然なものとなり、遊技者に違和感を与えるおそれがある。これに対して、上記のとおり態様情報決定手段が決定した態様情報に対応した変動表示時間に応じて、特別報知の実行又はその実行態様が制限されることによって、上記のような不都合の発生を抑えつつ、遊技の注目度を高めることが可能となる。
以上より、遊技への注目度を好適に高めることが可能となる。
特徴A4.表示画面(表示画面G)にて絵柄を変動表示する絵柄表示手段と、
遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構53)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部(上作動口33、下作動口34)と、
前記始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置81のMPU202における情報取得処理を実行する機能)と、
当該情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(保留用エリアRE)と、
当該取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、予め定められた移行情報に対応しているか否かの移行判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記移行判定を順次行う移行判定手段(主制御装置81のMPU202における当否判定処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段による移行判定の結果が、判定対象の特別情報が前記移行情報に対応しているとする移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を予め定められた所定遊技状態に移行させる状態移行手段(主制御装置81のMPU202における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記移行判定手段により前記移行判定が行われることに先立って又は前記移行判定手段により前記移行判定が行われたことに基づいて前記絵柄表示手段において絵柄の変動表示が開始され、前記移行判定の判定結果に対応した報知結果を表示し前記絵柄の変動表示が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の絵柄の変動表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置81のMPU202における変動開始処理を実行する機能、表示制御装置212のMPU252における変動表示制御処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記遊技回制御手段は、各遊技回において、前記移行判定の結果に基づいて、前記絵柄の変動表示が行われる場合の変動表示時間を決定する変動表示時間決定手段(表示制御装置212のMPU252における変動開始用処理を実行する機能)を備え、各遊技回の前記絵柄の変動表示が行われる場合、前記変動表示時間決定手段が決定した変動表示時間に対応した表示態様を前記表示画面に表示させるものであり、
前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映する情報を、当該所定の特別情報が前記移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(主制御装置81のMPU202における保留予告用の確認処理を実行する機能)と、
当該先特定手段による特定対象となった所定の特別情報よりも前に前記移行判定の対象となった特別情報に係る遊技回の表示態様を、前記所定の特別情報について前記先特定手段により特定された情報に対応した特別態様となるようにすることで特別報知を行う特別報知制御手段(表示制御装置212のMPU252における保留予告に対応した停止結果設定処理を実行する機能及び変動中用処理を実行する機能)と、
前記変動表示時間決定手段により決定された変動表示時間に応じて、前記特別報知を実行しないようにまたはその実行態様を制限する特別報知制限手段(表示制御装置212のMPU252における保留予告に対応した外れノーマルリーチ用停止結果設定処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A4によれば、取得情報記憶手段に記憶されているとともに移行判定の対象となっていない所定の特別情報に応じた特別報知が、当該特別情報が移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて実行されることがある。これにより、遊技者にとっては、始動入球部への遊技球の入球を発生させる遊技と、当該入球に基づき取得された特別情報の移行判定結果を確認する遊技だけでなく、複数の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されている場合には移行判定の対象となる順番が後の特別情報について、移行判定の対象となった場合の結果を特別報知の内容に応じて確認する又は予測するという遊技が追加され、遊技の多様化が図られる。これにより、遊技の注目度を高めることができる。
また、遊技者は絵柄表示手段における絵柄の表示態様を視認することで、各遊技回の移行判定結果を把握している。当該絵柄の表示態様は、変動表示時間決定手段によって決定された変動表示時間に応じて決定されている。そして、所定の特別情報が移行判定の対象となるよりも前に移行判定の対象となった特別情報に係る遊技回の表示態様が所定の特別情報の内容に対応した特別態様となることによって、特別報知が行われる。これにより、遊技者にとっては各遊技回の移行判定結果を把握しようとして絵柄表示手段の表示画面を注目していれば、おのずと特別報知を確認することができ、特別報知が行われたにもかかわらず、それが見逃されてしまうことが抑制されている。
かかる構成において、変動表示時間決定手段によって決定された変動表示時間に応じて、特別報知の実行又はその実行態様が制限される。変動表示時間決定手段によって決定された変動表示時間と、特別態様に対応した変動表示時間とが異なる場合に、例えば特別態様を表示させるために変動表示時間を変更する構成にすると、特別報知の実行に伴い変動表示時間が変動するため、遊技ホールによって単位時間当たりの遊技回の消化率に差異が生じてしまうおそれがある。一方、例えば変動表示時間を変更することなく特別態様を表示させる構成にすると、表示態様が不自然なものとなり、遊技者に違和感を与えるおそれがある。これに対して、上記のとおり変動表示時間決定手段が決定した変動表示時間を変更する必要がある場合には、特別報知の実行が制限されることによって、上記のような不都合の発生を抑えつつ、遊技の注目度を高めることが可能となる。
以上より、遊技への注目度を好適に高めることが可能となる。
特徴A5.前記特別報知制限手段は、前記態様情報決定手段が決定した態様情報に対応した遊技回用動作時間を、前記特別報知が行われる上で変更させる必要がある場合には、前記特別報知を実行しないように制限するものであることを特徴とする特徴A1又は特徴A2に記載の遊技機。
特徴A5によれば、態様情報決定手段が決定した態様情報に対応した遊技回用動作時間を特別報知が行われる上で変更させる必要がある場合には、特別報知の実行が制限される。この場合、単に実行しないようにすればよいため、修正や調整といった処理を行う構成に比べて、処理負荷の増大を抑えながら、上記優れた効果を奏することができる。
特徴A6.前記特別報知の実行態様は複数種類設定されており、
前記特別報知制御手段は、前記複数種類の実行態様のうちのいずれかを選択して前記特別報知を実行させるものであり、
前記特別報知制限手段は、前記特別報知が実行される場合に、前記態様情報決定手段が決定した態様情報に応じて、前記複数種類の実行態様のうち所定の実行態様が選択されないように制限するものであることを特徴とする特徴A1、特徴A2、又は特徴A5に記載の遊技機。
特徴A6によれば、特別報知の実行態様が複数種類設定されており、当該複数種類の実行態様のうちのいずれかの実行態様で特別報知が実行される。ここで、複数種類の実行態様のうち所定の実行態様が選択されないように制限される。これにより、例えば決定されている態様情報に応じて特別報知を良好に実行することができる。
特徴A7.前記所定の報知手段は、表示画面(表示画面G)にて絵柄を変動表示する絵柄表示手段であり、
前記遊技回制御手段は、前記付与判定手段により前記付与判定が行われることに先立って又は前記付与判定手段により前記付与判定が行われたことに基づいて前記絵柄表示手段において絵柄の変動表示が開始され、前記付与判定の判定結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の変動表示が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の絵柄の変動表示が行われるようにするものであり、
前記先特定手段により前記特定が行われたことに基づき、当該先特定手段による特定対象となった特別情報について前記特別報知を行うか否かを決定する報知実行決定手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS1601等を実行する機能)を備え、
当該報知実行決定手段により前記特別報知を行う旨の決定がなされた場合に、かかる決定の対象となった特別情報が特別報知の実行の契機となり、
前記特別報知制御手段は、前記特別報知の実行の契機として設定されている特別情報よりも前に前記付与判定の対象となった特別情報に係る遊技回の停止結果が前記特別報知の実行の契機として設定されている特別情報の内容に対応した特別態様となるようにすることで前記特別報知を行わせるものであり、
前記特別報知制限手段は、前記態様情報決定手段によって決定された態様情報に対応した変動表示時間を変更することなく、停止結果を前記特別態様にすることができない場合には、停止結果が前記特別態様とならないように制限するものであることを特徴とする特徴A5又は特徴A6に記載の遊技機。
特徴A7によれば、各遊技回における停止結果の態様で特別報知が行われるため、遊技者にとっては特別報知が行われるタイミングが明確となり、特別報知を見逃す可能性が低減される。
ここで、態様情報決定手段によって決定された態様情報に対応した変動表示時間の経過タイミングで、態様情報決定手段によって決定された態様情報に対応した停止結果が表示されるため、停止結果の態様で特別報知を行う構成では、態様情報決定手段によって決定された態様情報に対応した変動表示時間の経過タイミングによっては、特別態様の停止結果が停止されない場合がある。かかる場合、特別態様を表示させるために、変動表示時間を変更する構成にすると、特別報知によって変動表示時間が変動することとなる。一方、変動表示時間を変更することなく停止結果を特別態様に変更する構成にすると、態様の変更に際して遊技者に違和感を与えることとなるとともに、処理の煩雑化が懸念される。これに対して、本特徴によれば、停止結果の態様を特別態様にするために、変動表示時間の変更を要する場合には、特別態様の表示の実行は制限される。これにより、上記不都合の発生を抑えつつ、遊技の注目度を高めることが可能となる。
特徴A8.前記絵柄表示手段は、前記絵柄の変動表示として、前記表示画面上における複数の変動表示領域(図柄列Z1〜Z3)のそれぞれにおいて絵柄を変動表示する構成であり、
前記複数の変動表示領域のうちの一部であって少なくとも特定変動表示領域の停止結果は、少なくとも特定状況において、該当する遊技回の変動表示時間に対応することとなるように構成されており、
前記特別報知制限手段は、前記特定状況において前記特定変動表示領域の停止結果が前記特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に応じた特別態様と対応しない場合には、当該特別態様とならないように制限するものであることを特徴とする特徴A7に記載の遊技機。
特徴A8によれば、少なくとも特定状況において、少なくとも特定変動表示領域の停止結果と、該当する遊技回の変動表示時間とが対応付けられているため、予め記憶しておく記憶容量の削減を図ることが可能となる。
この場合であっても、特定変動表示領域の停止結果に応じて特別報知の実行が制限されることで特徴A1又は特徴A2に説明した効果を奏することができる。
特徴A9.前記特定変動表示領域には、同時に複数の絵柄が停止表示され得る構成であり、
前記特定変動表示領域に停止表示される複数の絵柄のうちのいずれかに、前記特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に応じた特別態様と対応する対応絵柄が含まれていることを特定する絵柄特定手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS2007又はステップS2308の処理を実行する機能)を備え、
前記特別報知制御手段は、前記絵柄特定手段により前記対応絵柄が含まれていることが特定された場合に、その絵柄を用いた特別態様となるように制御するものであり、
前記特別報知制限手段は、前記絵柄特定手段により前記対応絵柄が含まれていないことが特定された場合に、前記特別態様とならないように制限するものであることを特徴とする特徴A8に記載の遊技機。
特徴A9によれば、絵柄特定手段によって、特定変動表示領域に、特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に応じた特別態様と対応する対応絵柄が含まれていると特定された場合には、その絵柄を用いた特別態様となることで特別報知が行われる。
一方、絵柄特定手段によって、特定変動表示領域に、特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に応じた特別態様と対応する対応絵柄が含まれていると特定された場合には、特別態様とならないように制限される。これにより、特別報知が実行される機会を高めながら、特徴A1又は特徴A2に説明した効果を奏することができる。
特徴A10.前記特別報知制限手段は、前記特定変動表示領域に停止表示される複数の絵柄に前記対応絵柄及び当該対応絵柄とは異なる絵柄の両方が含まれていることが前記絵柄特定手段により特定された場合には、前記異なる絵柄に係る特別態様とならないようにしながら前記対応絵柄に係る特別態様となるように制限するものであることを特徴とする特徴A9に記載の遊技機。
特徴A10によれば、絵柄特定手段によって、特定変動表示領域に停止表示される複数の絵柄に前記対応絵柄及び当該対応絵柄とは異なる絵柄の両方が含まれていることが特定された場合、停止結果は、異なる絵柄に係る特別態様とならないようにしながら対応絵柄に係る特別態様となるように制限される。これにより、異なる絵柄によって特別態様が表示されることが防止される。よって、特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に係る遊技回と、特別報知が行われる遊技回との関連付けを良好に行うことができる。
特徴A11.前記遊技回制御手段は、前記付与情報に対応している特別情報が付与判定の対象となることで行われる遊技回の停止結果の態様を、前記表示画面における予め定められた1の有効ライン上に、前記複数の変動表示領域において変動表示される絵柄によって形成される付与対象絵柄の組み合わせが停止表示される態様とするものであり、
前記特別報知制御手段は、前記特別態様として、前記特別報知の実行の契機として設定された特別情報よりも前に前記付与判定の対象となる特別情報に係る遊技回の停止結果を、前記複数の変動表示領域において変動表示される絵柄によって形成される組み合わせであって、前記付与対象絵柄の組み合わせと異なる特別報知対象絵柄の組み合わせが前記有効ライン上又は当該有効ライン上とは異なる位置に停止表示される態様とするものであり、
前記特別報知制限手段は、前記特別報知対象絵柄の組み合わせを停止表示させないように制限するものであることを特徴とする特徴A8乃至A10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A11によれば、付与対応結果となる遊技回では付与対象絵柄の組み合わせが1の有効ライン上に停止表示されるため、遊技者にとっては付与対応結果となったことを明確に把握することができる。この場合に、特別報知が行われる遊技回では特別報知対象絵柄の組み合わせが停止表示されるため、遊技者にとっては付与対応結果となることを明確に把握することができる。
かかる構成において、前記特定変動表示領域の停止結果が特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に応じた特別報知対象絵柄の組み合わせに対応しない場合には、特別報知対象絵柄の組み合わせが表示されないように制限される。これにより、特別報知に伴う変動表示時間の変動が防止されている。
特徴A12.前記特別報知対象絵柄の組み合わせは、前記付与対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄が前記複数の変動表示領域のそれぞれにおいて停止表示される態様として設定されており、
前記特別報知制限手段は、前記特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に応じた特別報知対象絵柄の組み合わせを停止表示させる場合に、前記特定変動表示領域の停止結果の変更を要する場合には、当該特別報知対象絵柄の組み合わせを停止表示させないように制限するものであることを特徴とする特徴A11に記載の遊技機。
特徴A12によれば、特別報知対象絵柄の組み合わせの態様を、付与対象絵柄の組み合わせの態様に似せることが可能となり、特別報知対象絵柄の組み合わせが停止表示された場合にそれが特別報知に対応していると遊技者が理解しやすくなる。
かかる構成において、特別報知対象絵柄の組み合わせを表示させる場合に、特定変動表示領域の停止結果の変更を要する場合には、特別報知対象絵柄の組み合わせの停止表示が制限される。これにより、特別報知に伴う特定変動表示領域の停止結果の変更が抑制されているため、特別報知に伴う変動表示時間の変更が抑制されている。
特徴A13.各遊技回において、前記付与判定の結果に基づいて、前記絵柄の変動表示が行われる場合の変動表示時間を決定する変動表示時間決定手段を備え、前記態様情報決定手段は前記変動表示時間決定手段が決定した変動表示時間に対応した態様情報を決定するものであり、
前記態様情報決定手段により決定される態様情報に対応した表示態様には、前記変動表示を停止させる前段階として、前記表示画面内の予め設定された複数の有効ラインのうち、1の有効ライン上に前記付与対象絵柄の組み合わせが成立する可能性のあるリーチ絵柄(リーチ図柄)を停止表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において、前記特定変動表示領域としての最終停止表示領域によりリーチ変動表示を行わせる態様が含まれており、
少なくとも特定のリーチ変動表示が行われる遊技回の表示態様は、前記最終停止表示領域において、変動開始タイミングから前記特定のリーチ変動表示が開始されるタイミングまでの期間が予め定められた期間となるように設定されているとともに、前記特定のリーチ変動表示が開始されるタイミングにおける態様が予め定められた態様となるように設定されていることで、前記最終停止表示領域の停止結果は、少なくとも特定のリーチ変動表示が行われる遊技回では変動表示時間に対応することとなるように構成されており、
前記特別報知制限手段は、前記最終停止表示領域の停止結果が前記特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に応じた特別報知対象絵柄の組み合わせと対応しない場合には、当該特別報知対象絵柄の組み合わせとならないように制限するものであることを特徴とする特徴A11又は特徴A12に記載の遊技機。
特徴A13によれば、特定のリーチ変動表示では、変動開始タイミングから特定のリーチ変動表示が開始されるタイミングまでの期間が予め決められた期間となっているとともに、当該特定のリーチ変動表示が開始されるタイミングにおける態様が、予め定められた態様になっていることで、最終停止表示領域の停止結果は変動表示時間に対応している。これにより、絵柄を変動表示させる上での記憶容量の削減を図ることが可能となる。
この場合、特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に応じた特別報知対象絵柄の組み合わせを停止表示させるために最終停止表示領域の停止結果を変更すると、変動表示時間が変更されることとなる。これに対して、本特徴によれば、特定のリーチ変動表示にて、最終停止表示領域の停止結果が特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に応じた特別報知対象絵柄の組み合わせと対応しない場合には、当該特別報知対象絵柄の組み合わせとならないように制限される。これにより、特別報知の実行に伴う変動表示時間の変更が抑制されている。
特徴A14.前記絵柄の変動表示における絵柄の表示態様として、外観による絵柄の識別性が相対的に高低となる高識別表示態様と低識別表示態様とが設定されており、
前記特定のリーチ変動表示が行われる遊技回の表示態様は、特定のリーチ変動表示が開始されるタイミングにおいて、前記最終停止表示領域の絵柄の表示態様が前記低識別表示態様から前記高識別表示態様で表示される状態に切り換わるように設定されており、
前記特別報知制限手段は、前記特別報知対象絵柄の組み合わせを停止表示させる場合に、前記最終停止表示領域の停止結果の変更を要する場合には、当該特別報知対象絵柄の組み合わせとならないように制限するものであることを特徴とする特徴A13に記載の遊技機。
特徴A14によれば、特定のリーチ変動表示では、特定のリーチ変動表示が開始されるタイミングにおいて、最終停止表示領域の絵柄が低識別表示態様から高識別表示態様に切り換わる。これにより、遊技者が変動表示中の絵柄を確認することができるようになる。ここで、仮に変動表示時間を変更することなく、最終停止表示領域の停止結果を変更しようとすると、絵柄の差し替えや変動表示の速度を変更する必要があり、遊技者に違和感を与えるとともに、処理の煩雑化を招くこととなる。これに対して、本特徴によれば、特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に応じた特別報知対象絵柄の組み合わせを表示させる場合に、最終停止表示領域の停止結果を変更する必要が生じる場合には、特別報知の実行が制限される。これにより、上記不具合が回避されている。
特徴A15.前記特別報知制御手段は、前記特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に対応した特別報知対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄をリーチ絵柄として決定することにより、前記最終停止表示領域において前記変動表示時間に対応して停止表示される絵柄が当該特別報知対象絵柄の組み合わせを構成するものである状況では前記特別報知を行わせるものであり、
前記特別報知制限手段は、前記変動表示時間に対応させて前記最終停止表示領域に停止表示される絵柄が前記特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に対応した特別報知対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄でない状況において、その変動表示時間に対応している絵柄がそのまま停止表示されるようにするものであることを特徴とする特徴A13又は特徴A14に記載の遊技機。
特徴A15によれば、リーチ絵柄を決定する処理により、最終停止表示領域において変動表示時間に対応して停止表示される絵柄が特別報知対象絵柄の組み合わせを構成するものである状況では特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に対応した特別報知が実行される。一方、最終停止表示領域において変動表示時間に対応して停止表示される絵柄が特別報知対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄でない状況では、変動表示時間に対応している絵柄がそのまま停止表示される。これにより、特定のリーチ変動表示が行われる遊技回において、良好に特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に対応した特別報知を実行することができるとともに、特別報知の実行に伴う変動表示時間の変更が抑制されている。
特徴A16.前記特別報知制限手段は、前記変動表示時間に対応させて前記最終停止表示領域に停止表示される絵柄が前記特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に対応した特別報知対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄でない状況において、その絵柄を用いた特別報知対象絵柄の組み合わせが停止表示されないようにリーチ絵柄を表示させるものであることを特徴とする特徴A15に記載の遊技機。
特徴A16によれば、リーチ絵柄を決定する処理により、特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に対応した特別報知を実行することができるとともに、特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に対応しない特別報知が実行されてしまうことを制限することができる。よって、特別報知の実行の契機となった特別情報にかかる遊技回と、特別報知が実行される遊技回とを関連付けることができる。
特徴A17.前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果であったことに基づいて特別報知状態に設定する状態設定手段(主制御装置81のMPU202における保留コマンドの設定処理を実行する機能)と、
前記特別報知状態に設定された場合に、その設定の契機となった特別情報に対応した特別報知対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄を、当該特別報知状態において前記特定のリーチ変動表示が行われる遊技回のリーチ絵柄として決定するリーチ絵柄決定手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS2402等を実行する機能)と、
を備え、
前記特別報知制御手段は、前記特別報知状態において前記特定のリーチ変動表示が行われる遊技回であって、前記最終停止表示領域に変動表示時間に対応して停止表示される絵柄が現状の特別報知状態に対応した特別報知対象絵柄の組み合わせを構成するものである状況において、前記リーチ絵柄決定手段により決定されているリーチ絵柄を表示させることで、現状の特別報知状態に対応した特別報知対象絵柄の組み合わせを停止表示させるものであり、
前記特別報知制限手段は、前記特別報知状態において前記特定のリーチ変動表示が行われる遊技回であって、前記最終停止表示領域において変動表示時間に対応して停止表示される絵柄が現状の特別報知状態に対応した特別報知対象絵柄の組み合わせを構成しないものである状況において、前記リーチ絵柄決定手段により決定されているリーチ絵柄を表示させるとともに、変動表示時間に対応した絵柄を前記最終停止表示領域にそのまま停止表示させるものであることを特徴とする特徴A15又は特徴A16に記載の遊技機。
特徴A17によれば、特別報知状態に設定された場合に、特別報知対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄がリーチ絵柄として決定され、特別報知状態において特定のリーチ変動表示が行われる遊技回では、最終停止表示領域に特別報知対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄が停止表示されるか否かに関わらず、その決定されたリーチ絵柄を表示させることで、特別報知が実行されたり、特別報知の実行が制限されたりする。これにより、特別報知状態における各遊技回において停止結果を決定する処理の簡素化が図られる。
特徴A18.前記特定のリーチ変動表示において、前記最終停止表示領域に停止表示される絵柄が、前記特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に対応した特別報知対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄か否かの判定をする絵柄判定手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS2007及びステップS2801を実行する機能)を備え、
前記特別報知制御手段は、前記最終停止表示領域において変動表示時間に対応して停止表示される絵柄が前記特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に対応した特別報知対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄であると前記絵柄判定手段により判定された場合に、その判定された絵柄と組み合わせることで前記特別報知対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄をリーチ絵柄として表示させることにより前記特別報知を行わせるものであり、
前記特別報知制限手段は、前記最終停止表示領域において変動表示時間に対応して停止表示される絵柄が前記特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に対応した特別報知対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄でないと前記絵柄判定手段により判定された場合には、リーチ絵柄抽選手段により抽選されたリーチ絵柄を表示させるとともに、変動表示時間に対応した絵柄を前記最終停止表示領域にそのまま停止表示させるものであることを特徴とする特徴A15又は特徴A16に記載の遊技機。
特徴A18によれば、最終停止表示領域において変動表示時間に対応して停止表示される絵柄が、特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に対応した特別報知対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄であると判定された場合には、その判定された絵柄と組み合わせることで前記特別報知対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄をリーチ絵柄として表示させることによりその絵柄を用いた特別報知が実行される。
一方、最終停止表示領域において変動表示時間に対応して停止表示される絵柄が、特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に対応した特別報知対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄でない場合には、特別報知の実行が制限される。この場合、最終停止表示領域には変動表示時間に対応している絵柄がそのまま停止表示されるとともに、リーチ絵柄抽選手段により抽選されたリーチ絵柄が表示される。これにより、リーチ絵柄の偏りを生じにくくさせつつ、特別報知の実行に伴う変動表示時間の変更を抑制することができる。
特徴A19.前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果であったことに基づいて特別報知状態に設定する状態設定手段を備え、前記特別報知制御手段は、前記特別報知状態に設定されている状況において前記特別報知を行わせるものであり、
前記態様情報決定手段は、前記特定のリーチ変動表示が行われる遊技回において表示されるリーチ絵柄の種類を抽選するリーチ絵柄抽選手段を備え、少なくとも前記特別報知状態に設定されていない状況において前記特定のリーチ変動表示が行われる遊技回では、前記リーチ絵柄抽選手段により抽選された種類のリーチ絵柄を表示させて前記特定のリーチ変動表示を行わせるものであり、
さらに、前記特定のリーチ変動表示において、前記最終停止表示領域に停止表示される絵柄が、前記特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に対応した特別報知対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄か否かを判定する絵柄判定手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS2007及びステップS2801を実行する機能)を備え、
前記特別報知制御手段は、前記最終停止表示領域において変動表示時間に対応して停止表示される絵柄が前記特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に対応した特別報知対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄であると前記絵柄判定手段により判定された場合に、その判定された絵柄と組み合わせることで前記特別報知対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄をリーチ絵柄として表示させることにより前記特別報知を行わせるものであり、
前記特別報知制限手段は、前記最終停止表示領域において変動表示時間に対応して停止表示される絵柄が前記特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に対応した特別報知対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄ではないと前記絵柄判定手段により判定された場合に、前記リーチ絵柄抽選手段により抽選されたリーチ絵柄を表示させるとともに、変動表示時間に対応した絵柄を前記最終停止表示領域にそのまま停止表示させるものであることを特徴とする特徴A15又はA16に記載の遊技機。
特徴A19によれば、最終停止表示領域において変動表示時間に対応して停止表示される絵柄が、特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に対応した特別報知対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄であると判定された場合には、その判定された絵柄と組み合わせることで前記特別報知対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄をリーチ絵柄として表示させることによりその絵柄を用いた特別報知が実行される。
一方、最終停止表示領域において変動表示時間に対応して停止表示される絵柄が、特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に対応した特別報知対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄でない場合には、特別報知の実行が制限される。この場合、最終停止表示領域には変動表示時間に対応している絵柄がそのまま停止表示されるとともに、リーチ絵柄抽選手段により抽選されたリーチ絵柄が表示される。当該リーチ絵柄抽選手段は、特別報知状態に設定されていない状況において用いられているものである。これにより、特別報知の実行が制限される状況においてリーチ絵柄をランダムに決定する手段として、特別報知状態でない状況においてランダムにリーチ絵柄を決定するリーチ絵柄抽選手段が兼用されている。よって、特徴A18の効果を確保しつつ、構成の簡素化を図ることができる。
特徴A20.前記特別報知制限手段は、前記リーチ絵柄抽選手段により抽選されたリーチ絵柄を表示させることで、前記特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に対応しない特別報知対象絵柄の組み合わせが停止表示される場合には、当該特別報知対象絵柄の組み合わせが停止表示されないように前記抽選されたリーチ絵柄とは異なるリーチ絵柄を表示させるものであることを特徴とする特徴A18又は特徴A19に記載の遊技機。
特徴A20によれば、リーチ絵柄が抽選によってランダムに選択された場合であっても、特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に対応しない特別報知対象絵柄の組み合わせが停止表示される場合には、当該特別報知対象絵柄の組み合わせが停止表示されないように上記抽選されたリーチ絵柄とは異なるリーチ絵柄が表示される。これにより、特徴A18又は特徴A19の効果を確保しつつ、特別報知の実行の契機となった特別情報にかかる遊技回と、特別報知が実行される遊技回とを関連付けることができる。
特徴A21.前記付与情報を予め記憶する付与情報記憶手段(振分テーブル記憶エリア222)を備え、当該付与情報記憶手段は前記付与情報として第1付与情報(振分テーブルに記憶されている通常大当たり結果の情報)と第2付与情報(振分テーブルに記憶されている確変大当たり結果の情報)とを予め記憶しており、
前記特典付与手段は、
前記付与判定手段による付与判定の結果が前記第1付与情報に対応しているとする第1付与対応結果となったことに基づいて、遊技状態を遊技者に有利な第1所定遊技状態に移行させる第1状態移行手段(主制御装置81のMPU202における通常大当たり結果後の各種移行処理を実行する機能)と、
前記付与判定手段による付与判定の結果が前記第2付与情報に対応しているとする第2付与対応結果となったことに基づいて、遊技状態を前記第1所定遊技状態よりも遊技者に有利な第2所定遊技状態に移行させる第2状態移行手段(主制御装置81のMPU202における確変大当たり結果後の各種移行処理を実行する機能)と、
を備え、
前記遊技回制御手段は、前記第1付与情報に対応している特別情報が付与判定の対象となることで行われる遊技回の停止結果の態様を、1の有効ライン上に、前記複数の変動表示領域において変動表示される絵柄によって形成される第1付与対象絵柄の組み合わせが停止表示される態様とするとともに、前記第2付与情報に対応している特別情報が付与判定の対象となることで行われる遊技回の停止結果の態様を、1の有効ライン上に、前記複数の変動表示領域において変動表示される絵柄によって形成される第2付与対象絵柄の組み合わせが停止表示される態様とするものであり、
前記特別報知対象絵柄の組み合わせとして、前記第1付与対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄により形成される第1特別報知対象絵柄の組み合わせと、前記第2付与対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄により形成される第2特別報知対象絵柄の組み合わせとが設定されており、
前記特別報知制限手段は、前記特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に応じた特別報知対象絵柄の組み合わせが前記第1特別報知対象絵柄の組み合わせであって、さらに前記最終停止表示領域において前記変動表示時間に対応して停止表示される絵柄が前記第2特別報知対象絵柄の組み合わせを構成するが、前記第1特別報知対象絵柄の組み合わせを構成しない状況では、その絵柄を用いた特別報知対象絵柄の組み合わせが停止表示されないようにリーチ絵柄を表示させるものであることを特徴とする特徴A13乃至A20のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A21によれば、特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に応じた特別報知対象絵柄の組み合わせが第1特別報知対象絵柄の組み合わせであって、さらに最終停止表示領域において変動表示時間に対応して停止表示される絵柄が第2特別報知対象絵柄の組み合わせを構成するが、第1特別報知対象絵柄の組み合わせを構成しない状況では、特別報知対象絵柄の組み合わせが停止表示されないようなリーチ絵柄が表示される。これにより、第2特別報知対象絵柄の組み合わせが停止表示されることが制限されている。よって、特別報知が行われる遊技回と特別報知の要因となった遊技回とで停止結果を比べた場合に、前者において第2付与対象絵柄の組み合わせに対応した特別報知対象絵柄の組み合わせが停止表示されたにも関わらず、後者において第1付与対象絵柄の組み合わせが停止表示されることがない。このような事象が発生すると、遊技者にとっては特別報知によって第2所定遊技状態への移行を期待したにも関わらず、実際には第1所定遊技状態へ移行することとなってしまい、かかる遊技者の遊技意欲の減退を招くおそれがある。これに対して、本特徴によれば、遊技意欲の減退を招かないようにしながら、上記優れた効果を奏することができる。
また、特徴A18との関係においては、「前記特別報知制限手段は、前記特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に応じた特別報知対象絵柄の組み合わせが前記第1特別報知対象絵柄の組み合わせであって、さらに前記最終停止表示領域において前記変動表示時間に対応して停止表示される絵柄が前記第2特別報知対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄であるが、前記第1特別報知対象絵柄の組み合わせを構成しないと前記絵柄判定手段により判定された場合に、リーチ絵柄抽選手段により抽選されたリーチ絵柄を表示させるとともに、変動表示時間に対応した絵柄を前記最終停止表示領域にそのまま停止表示させるもの」であるとよい。
仮に最終停止表示領域に停止される絵柄に関わらず、特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に対応した特別報知対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄をリーチ絵柄として決定し、表示させる構成において、特別報知の実行の契機として設定されている特別情報が第1付与情報に対応している頻度と、第2付与情報に対応している頻度とが異なる場合、特別報知の実行の契機として設定される特別情報に対応した特別報知対象絵柄の組み合わせとして決定される頻度が、第1特別報知対象絵柄の組み合わせと第2特別報知対象絵柄の組み合わせとで異なる場合がある。これにより、特別報知対象絵柄の組み合わせによって決定されるリーチ絵柄に偏りが生じるおそれがある。
これに対して、本特徴によれば、特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に応じた特別報知対象絵柄の組み合わせが第1特別報知対象絵柄の組み合わせであって、さらに最終停止表示領域において変動表示時間に対応して停止表示される絵柄が第2特別報知対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄であるが、第1特別報知対象絵柄の組み合わせを構成しないと絵柄判定手段により判定された場合には、抽選によって選択されたリーチ絵柄が表示されるようになっている。これにより、仮に特別情報が第1付与情報に対応している頻度と第2付与情報に対応している頻度とが異なる場合であっても、表示されるリーチ絵柄に偏りは生じにくい。よって、特別情報が第1付与情報に対応している頻度と第2付与情報に対応している頻度とが異なっている状況において特定のリーチ変動表示の多様性を確保することができる。
なお、上記第1所定遊技状態及び第2所定遊技状態を以下の遊技状態としてもよい。つまり、前記付与判定手段は、前記付与対応結果となる確率が相対的に高低となる高確率付与判定手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS803の処理を実行する機能)と低確率付与判定手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS802の処理を実行する機能)とを備えており、前記第1所定遊技状態は、前記付与判定が行われる場合、前記高確率付与判定手段及び前記低確率付与判定手段のうち、前記低確率付与判定手段により前記付与判定が行われる遊技状態であり、前記第2所定遊技状態は、前記付与判定が行われる場合、前記高確率付与判定手段及び前記低確率付与判定手段のうち、前記高確率付与判定手段により前記付与判定が行われる遊技状態である構成とすることで、第1所定遊技状態と第2所定遊技状態とで有利性に差を設けてもよい。
また、前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球し易い開放状態と入球し難い閉鎖状態とに切り換わり可能な可変入球手段(可変入賞装置32)と、当該可変入球手段を開放状態とした後に閉鎖状態に切り換える可変入球制御を実行する可変入球制御手段(主制御装置81のMPU202における大入賞口開閉処理を実行する機能)と、前記可変入球手段に遊技球が入球したことに基づいて遊技者に遊技球を付与する付与手段(払出装置96、払出制御装置97)と、を備え、前記第1状態移行手段による前記第1所定遊技状態への遊技状態の移行が発生する場合、前記可変入球手段における前記開放状態と前記閉鎖状態との切り換え回数が予め定められた回数となるまで前記可変入球制御手段による前記可変入球制御が行われるとともに前記第1所定遊技状態への移行が行われ、前記第2状態移行手段による前記第2所定遊技状態への遊技状態の移行が発生する場合、前記可変入球手段における前記開放状態と前記閉鎖状態との切り換え回数が予め定められた回数となるまで前記可変入球制御手段による前記可変入球制御が行われるとともに前記第2所定遊技状態への移行が行われる構成としてもよい。
特徴A22.前記態様情報決定手段により決定される態様情報に応じた表示態様には、前記変動表示を停止させる前段階として、前記表示画面内の予め設定された複数の有効ラインのうち、1の有効ライン上に前記第1付与対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄からなる第1リーチ絵柄の組み合わせを停止表示させることによりリーチラインを形成させるとともに、他の有効ライン上に前記第2付与対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄からなる第2リーチ絵柄の組み合わせを停止表示させることによりリーチラインを形成させ、それら複数のリーチラインが形成されている状況において最終停止表示領域により特定のリーチ変動表示を行わせる複数リーチ態様が含まれており、
前記特別報知制限手段は、前記特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に応じた特別報知対象絵柄の組み合わせが前記第1特別報知対象絵柄の組み合わせである状況では複数リーチ態様とならないようにする又は第2付与対象絵柄を構成する絵柄が前記最終停止表示領域に停止表示される場合には前記複数リーチ態様の実行を制限するものであることを特徴とする特徴A21に記載の遊技機。
特徴A22によれば、複数リーチ態様において、特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に応じた特別報知対象絵柄の組み合わせが第1特別報知対象絵柄の組み合わせである状況において、第2付与対象絵柄を構成する絵柄が最終停止表示領域に停止表示される場合、当該第2付与対象絵柄と第2リーチ絵柄とを組み合わせることで特別報知対象絵柄の組み合わせが停止表示される場合がある。これに対して、本特徴によれば、特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に応じた特別報知対象絵柄の組み合わせが第1特別報知対象絵柄の組み合わせである状況では複数リーチ態様とならないようになっている又は第2付与対象絵柄を構成する絵柄が最終停止表示領域に停止表示される場合には、複数リーチ態様の実行が制限される。これにより、第2リーチ絵柄と最終停止表示領域に停止表示される絵柄との組み合わせによって特別報知対象絵柄の組み合わせが停止表示されないようになっている。よって、リーチ態様の多様化を図りつつ、遊技意欲の減退を招かないようにしている。
特徴A23.前記特別報知制御手段は、前記特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に係る遊技回の付与対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄と同一の絵柄を用いて前記特別報知を行わせるものであり、
前記特別報知制限手段は、前記最終停止表示領域において前記変動表示時間に対応して停止表示される絵柄が前記同一の絵柄でない状況では、その絵柄を用いた特別報知対象絵柄の組み合わせが停止表示されないようにリーチ絵柄を表示させるものであることを特徴とする特徴A13乃至A20のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A23によれば、最終停止表示領域において変動表示時間に対応して停止表示される絵柄が変動表示時間に対応して停止表示される絵柄が、特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に係る遊技回の付与対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄と同一でない場合には、その絵柄を用いた特別報知対象絵柄の組み合わせが停止表示されない絵柄がリーチ絵柄として決定される。これにより、特別報知の実行の契機として設定されている特別情報に係る遊技回の付与対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄とは異なる絵柄による特別報知の実行は制限されている。よって、特別報知が実行される遊技回と、特別報知の実行の契機として設定された特別情報にかかる遊技回とで停止結果の態様を関連付けることが可能となり、これら連続する遊技回における絵柄の表示態様を一連のものとして遊技者に提供することができる。
また、特徴A18との関係においては、「前記特別報知制限手段は、前記最終停止表示領域において前記変動表示時間に対応して停止表示される絵柄が前記同一の絵柄でないと前記絵柄判定手段により判定された場合には、リーチ絵柄抽選手段により抽選されたリーチ絵柄を表示させるとともに、変動表示時間に対応した絵柄を前記最終停止表示領域にそのまま停止表示させるもの」であるとよい。
特徴A24.前記態様情報決定手段により決定される態様情報に応じた表示態様には、前記変動表示を停止させる前段階として、前記表示画面内の予め設定された複数の有効ラインのうち、1の有効ライン上に前記同一の絵柄からなるリーチ絵柄の組み合わせを停止表示させることにより第1リーチラインを形成させるとともに、他の有効ライン上に他のリーチ絵柄の組み合わせを停止表示させることにより第2リーチラインを形成させ、それら複数のリーチラインが形成されている状況において最終停止表示領域により特定のリーチ変動表示を行わせる複数リーチ態様が含まれており、
前記特別報知制限手段は、前記同一の絵柄とは異なる絵柄が前記最終停止表示領域に停止表示される場合には、前記複数リーチ態様とならないようにする又は前記複数リーチ態様の実行を制限するものであることを特徴とする特徴A23に記載の遊技機。
特徴A24によれば、複数リーチ態様において、特別情報に係る遊技回の付与対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄と同一の絵柄とは異なる絵柄が最終停止表示領域に停止表示される場合には、複数リーチ態様の実行が制限される。これにより、他のリーチ絵柄と最終停止表示領域に停止表示される絵柄とによって、同一の絵柄とは異なる絵柄による特別報知対象絵柄の組み合わせが停止表示されないようになっている。よって、特別報知が実行される遊技回と、特別報知の実行の契機として設定された特別情報に係る遊技回とを関連付けることができる。
特徴A25.前記態様情報決定手段は、前記付与判定の結果に基づいて、前記態様情報に応じた表示態様として特別態様を決定し得る構成であることを特徴とする特徴A1乃至A24のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A25によれば、表示態様を特別態様にする場合に変動表示時間を変更する必要が生じる場合には、特別報知の実行が制限されるため、特別報知の実行頻度が低下するおそれがある。すると、遊技への意欲が減退するおそれがある。これに対して、本特徴によれば、特別報知を実行する遊技回以外の遊技回においても、特別報知が実行され得るため、特別報知を実行する遊技回にのみ実行する場合に比べて、特別報知が実行される頻度が高くなる。よって、適度な頻度で特別報知を実行することができる。
特徴A26.前記特別報知制御手段は、前記特別情報よりも前に付与判定の対象となっている遊技回に、特別報知を実行するか否かの抽選を行う抽選手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS1907の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A25のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A26によれば、抽選手段に当選した場合にのみ、特別報知が実行される。これにより、特別報知が連続して実行されない場合がある。よって、特別報知が連続して実行されない場合であっても、遊技への期待感を維持させることが可能となる。したがって、特別態様の多様化を図ることができる。また、仮に特別報知制限手段によって特別報知が制限された場合であっても、当該制限が遊技者に対して違和感を与えにくい。これにより、遊技者に違和感を与えることなく、特別報知の実行を制限させることができる。
特徴A27.前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果であったことに基づいて契機情報を記憶する契機情報記憶手段(表示制御装置212のワークRAM254における予告条件成立フラグを記憶する機能)を備え、
前記特別報知制御手段は、前記契機情報が記憶されている状況において、当該契機情報が記憶される場合に前記先特定手段により特定された情報に対応した特別報知が、当該契機情報が記憶される場合に前記先特定手段の特定対象となり前記特別報知の実行の契機となった特別情報が前記付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて実行されるようにするものであり、
さらに、前記契機情報が記憶されているか否かを判定する契機情報判定手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS1505、ステップS1509の処理を実行する機能)と、
前記契機情報が記憶されていると判定されている間は、前記特別報知の実行の契機となった特別情報よりも後に前記情報取得手段により取得された特別情報が前記特別報知の実行の契機となる情報として設定されないように規制する契機情報規制手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS1505にて肯定判定をした後の処理を実行する機能、ステップS1509にて肯定判定をした後の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A26のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A27によれば、既に特別報知を行うように設定されている状況では新たに特別情報が記憶されたとしても、当該特別情報について新たに特別報知を行うように設定されることはない。これにより、特別報知の実行の契機となる特別情報が取得情報記憶手段に重複して存在することはなく、特別報知の実行の契機となる特別情報が明確となる。特別報知の実行の契機となる特別情報が重複して存在すると、例えば、一方の特別情報に係る特別報知の実行に際して他の特別情報を考慮する必要が生じるため、処理などが煩雑なものとなるおそれがあるが、上記重複が生じないようにすることで、このような事態が生じないようにすることが可能となる。
特徴A28.前記先特定手段により前記特定が行われたことに基づき、当該先特定手段による特定対象となった特別情報について前記特別報知を行うか否かを決定する報知実行決定手段(表示制御装置212のMPU252における保留コマンド対応処理を実行する機能)を備え、
当該報知実行決定手段により前記特別報知を行う旨の決定がなされた場合に、前記契機情報記憶手段に前記契機情報が記憶される構成であることを特徴とする特徴A27に記載の遊技機。
特徴A28によれば、先特定手段における特定の実行を規制することなく、上記特徴A27の作用効果を奏することができる。これにより、例えば、先特定手段に係る処理を行う制御主体と特別報知に係る処理を行う制御主体とが異なる場合に、後者の制御主体において特別報知を実行すると決定したことの情報を前者の制御主体において認識させる必要がなくなる。
特徴A29.前記付与情報に対応した特別情報が前記取得情報記憶手段に記憶されているか否かを判定する付与情報対応判定手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS1503、ステップS1508の処理を実行する機能)と、
前記付与情報に対応した特別情報が前記取得情報記憶手段に記憶されていると判定されている間は、当該特別情報が前記取得情報記憶手段に記憶された後に前記情報取得手段により取得された特別情報が前記特別報知の実行の契機となる情報として設定されないように規制する付与情報対応規制手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS1503にて肯定判定をした後の処理を実行する機能、ステップS1508にて肯定判定をした後の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A28のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A29によれば、特別報知を実行している状況において当該特別報知の実行の契機となっている特別情報とは異なる特別情報に係る遊技回で第1所定遊技状態又は第2所定遊技状態の付与が発生しないようにすることができる。
特徴A30.前記先特定手段により前記特定が行われたことに基づき、当該先特定手段による特定対象となった特別情報について前記特別報知を行うか否かを決定する報知実行決定手段(表示制御装置212のMPU252における保留コマンド対応処理を実行する機能)を備え、
当該報知実行決定手段により前記特別報知を行う旨の決定がなされた場合に、かかる決定の対象となった特別情報が前記特別報知の実行の契機として設定されることで、前記特別報知制御手段は前記特別報知が行われるようにするものであり、
前記付与情報対応規制手段は、前記付与情報に対応した特別情報が前記取得情報記憶手段に記憶されていると判定されている間は、前記先特定手段により前記特定が行われたとしても、前記報知実行決定手段による前記決定が行われないように規制するものであることを特徴とする特徴A29に記載の遊技機。
特徴A30によれば、先特定手段における特定の実行を規制することなく、上記特徴A29の作用効果を奏することができる。
特徴B1.予め定められた取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置81のMPU202における情報取得処理を実行する機能)と、
当該情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(保留用エリアRE)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、予め定められた付与情報に対応しているか否かの付与判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記付与判定を順次行う付与判定手段(主制御装置81のMPU202における当否判定処理を実行する機能)と、
当該付与判定手段による付与判定の結果が、判定対象の特別情報が前記付与情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置81のMPU202における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記付与判定手段により前記付与判定が行われることに先立って又は前記付与判定手段により前記付与判定が行われたことに基づいて遊技回用動作が開始され、前記付与判定手段の判定結果に対応した報知結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置81のMPU202における変動開始処理を実行する機能、表示制御装置212のMPU252における変動表示制御処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記遊技回制御手段は、各遊技回において、前記付与判定の結果に基づいて、前記遊技回用動作が行われる場合の動作態様に対応した態様情報を決定する態様情報決定手段(表示制御装置212のMPU252における変動開始用処理を実行する機能)を備え、各遊技回の前記遊技回用動作が行われる場合、前記態様情報決定手段が決定した態様情報に応じた動作態様で前記遊技回用動作を行わせるものであり、
前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記付与判定の対象となった場合における判定結果を反映する情報を、当該所定の特別情報が前記付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(主制御装置81のMPU202における保留予告用の確認処理を実行する機能)と、
前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果であったことに基づいて特別報知状態に設定する状態設定手段(主制御装置81のMPU202における保留コマンドの設定処理を実行する機能)と、
前記特別報知状態に設定されている状況であって、その設定が行われる場合に前記先特定手段の特定対象となった特別情報に係る遊技回よりも前の遊技回が行われている状況において、当該特定対象となった特別情報についての前記先特定手段の特定結果に対応した特別報知が前記所定の報知手段又はそれとは異なる報知手段にて実行されるようにするとともに、前記遊技回用動作が行われている状況であって当該遊技回用動作中の所定の期間において前記特別報知状態の設定が行われた場合に、当該設定された特別報知状態に対応した特別報知が当該遊技回用動作の終了タイミングまでに行われるようにする特別報知制御手段(表示制御装置212のMPU252における保留予告に対応した停止結果設定処理を実行する機能及び変動中用処理を実行する機能)と、
前記遊技回用動作が行われている状況であって当該遊技回用動作中の所定の期間において前記特別報知状態の設定が行われた場合、その遊技回において前記態様情報決定手段により決定されている態様情報に応じて、前記特別報知制御手段による特別報知の実行又はその実行態様を制限する特別報知制限手段(表示制御装置212のMPU252におけるリーチ対応処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、取得情報記憶手段に記憶されているとともに付与判定の対象となっていない所定の特別情報に応じた特別報知が、当該特別情報が付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて実行されることがある。これにより、遊技者にとっては、取得された特別情報の付与判定結果を確認する遊技だけでなく、複数の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されている場合には付与判定の対象となる順番が後の特別情報について、付与判定の対象となった場合の結果を特別報知の内容に応じて確認する又は予測するという遊技が追加され、遊技の多様化が図られる。これにより、遊技の注目度を高めることができる。
さらに、遊技回用動作が行われている状況であって当該遊技回用動作中の所定の期間において、予め定めた取得条件(例えば作動口に遊技球が入球する)が成立したことに基づいて取得された特別情報について先特定手段による特定が行われ、特別報知状態の設定が行われた場合、当該特別報知状態に対応した特別報知が当該遊技回用動作の終了タイミングまでに行われる場合がある。これにより、特別報知が行われる場合には、取得条件が成立してからそれについての特別報知が実行されるまでの時間を早めることが可能となり、遊技者にとっては特別報知を確認する機会が高められる。
かかる構成において、態様情報決定手段が決定した態様情報に対応した遊技回用動作時間と、特別報知に対応した遊技回用動作時間とが異なる場合に、例えば特別報知に対応した遊技回用動作時間に変更すると、特別報知の実行に伴い遊技回用動作時間が変動するため、遊技ホールによって単位時間当たりの遊技回の消化率に差異が生じてしまうおそれがある。一方、遊技回用動作が既に行われている状況下で、遊技回用動作時間を変更することなく特別報知を実行しようとすると、不自然な態様となり、遊技者に違和感を与えるおそれがある。これに対して、遊技回用動作が行われている状況であって当該遊技回用動作中の所定の期間において特別報知状態の設定が行われた場合、その遊技回において態様情報決定手段により決定されている態様情報応じて、特別報知制御手段による特別報知の実行又はその実行態様が制限されることで、上記のような不都合の発生を抑えつつ、遊技の注目度を高めることが可能となる。
以上より、遊技への注目度を好適に高めることが可能となる。
特徴B2.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構53)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部(上作動口33、下作動口34)と、
前記始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置81のMPU202における情報取得処理を実行する機能)と、
当該情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(保留用エリアRE)と、
当該取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、予め定められた付与情報に対応しているか否かの付与判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記付与判定を順次行う付与判定手段(主制御装置81のMPU202における当否判定処理を実行する機能)と、
当該付与判定手段による付与判定の結果が、判定対象の特別情報が前記付与情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置81のMPU202における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記付与判定手段により前記付与判定が行われることに先立って又は前記付与判定手段により前記付与判定が行われたことに基づいて遊技回用動作が開始され、前記付与判定の判定結果に対応した報知結果とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置81のMPU202における変動開始処理を実行する機能、表示制御装置212のMPU252における変動表示制御処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記遊技回制御手段は、各遊技回において、前記付与判定の結果に基づいて、前記遊技回用動作が行われる場合の動作態様に対応した態様情報を決定する態様情報決定手段(表示制御装置212のMPU252における変動開始用処理を実行する機能)を備え、各遊技回の前記遊技回用動作が行われる場合、前記態様情報決定手段が決定した態様情報に応じた動作態様で前記遊技回用動作を行わせるものであり、
前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記付与判定の対象となった場合における判定結果を反映する情報を、当該所定の特別情報が前記付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(主制御装置81のMPU202における保留予告用の確認処理を実行する機能)と、
前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果であったことに基づいて特別報知状態に設定する状態設定手段(主制御装置81のMPU202における保留コマンドの設定処理を実行する機能)と、
前記特別報知状態に設定されている状況であって、その設定が行われる場合に前記先特定手段の特定対象となった特別情報に係る遊技回よりも前の遊技回が行われている状況において、当該特定対象となった特別情報についての前記先特定手段の特定結果に対応した特別報知が前記所定の報知手段にて実行されるようにするとともに、前記遊技回用動作が行われている状況であって当該遊技回用動作中の所定の期間において前記特別報知状態の設定が行われた場合に、当該設定された特別報知状態に対応した特別報知が当該遊技回用動作の終了タイミングまでに行われるようにする特別報知制御手段(表示制御装置212のMPU252における保留予告に対応した停止結果設定処理を実行する機能及び変動中用処理を実行する機能)と、
前記遊技回用動作が行われている状況であって当該遊技回用動作中の所定の期間において前記特別報知状態の設定が行われた場合、その遊技回において前記態様情報決定手段により決定されている態様情報に応じて、前記特別報知制御手段による特別報知の実行又はその実行態様を制限する特別報知制限手段(表示制御装置212のMPU252におけるリーチ対応処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B2によれば、取得情報記憶手段に記憶されているとともに付与判定の対象となっていない所定の特別情報に応じた特別報知が、当該特別情報が付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて実行されることがある。これにより、遊技者にとっては、始動入球部への遊技球の入球を発生させる遊技と、当該入球に基づき取得された特別情報の付与判定結果を確認する遊技だけでなく、複数の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されている場合には付与判定の対象となる順番が後の特別情報について、付与判定の対象となった場合の結果を特別報知の内容に応じて確認する又は予測するという遊技が追加され、遊技の多様化が図られる。これにより、遊技の注目度を高めることができる。
また、遊技者は所定の報知手段によって、各遊技回の付与判定結果を把握している。当該報知手段の動作態様に対応した態様情報は、態様情報決定手段によって、付与判定結果に基づいて決定されている。そして、当該所定の報知手段にて特別報知が実行される。これにより、遊技者にとっては各遊技回の付与判定結果を把握しようとすれば、おのずと特別報知を確認することができ、特別報知が行われたにもかかわらず、それが見逃されてしまうことが抑制されている。
さらに、遊技回用動作が行われている状況であって当該遊技回用動作中の所定の期間において、予め定めた取得条件(例えば作動口に遊技球が入球する)が成立したことに基づいて取得された特別情報について先特定手段による特定が行われ、特別報知状態の設定が行われた場合、当該特別報知状態に対応した特別報知が当該遊技回用動作の終了タイミングまでに行われる場合がある。これにより、特別報知が行われる場合には、取得条件が成立してからそれについての特別報知が実行されるまでの時間を早めることが可能となり、遊技者にとっては特別報知を確認する機会が高められる。
かかる構成において、態様情報決定手段が決定した態様情報に対応した遊技回用動作時間と、特別報知に対応した遊技回用動作時間とが異なる場合に、例えば特別報知に対応した遊技回用動作時間に変更すると、特別報知の実行に伴い遊技回用動作時間が変動するため、遊技ホールによって単位時間当たりの遊技回の消化率に差異が生じてしまうおそれがある。一方、遊技回用動作が既に行われている状況下で、遊技回用動作時間を変更することなく特別報知を実行しようとすると、不自然な態様となり、遊技者に違和感を与えるおそれがある。これに対して、遊技回用動作が行われている状況であって当該遊技回用動作中の所定の期間において特別報知状態の設定が行われた場合、その遊技回において前記態様情報決定手段により決定されている態様情報に応じて、特別報知制御手段の実行又はその実行態様が制限されることによって、上記のような不都合の発生を抑えつつ、遊技の注目度を高めることが可能となる。
以上より、遊技への注目度を好適に高めることが可能となる。
特徴B3.前記特別報知制限手段は、前記遊技回用動作が行われている状況であって当該遊技回用動作中の所定の期間において前記特別報知状態の設定が行われた場合に、その遊技回において前記態様情報決定手段により決定されている態様情報に対応した遊技回用動作時間が前記特別報知を行う上で変更される場合には、その遊技回において前記特別報知が行われないように制限するものであることを特徴とする特徴B1又は特徴B2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、仮に遊技回用動作が行われている状況であって当該遊技回用動作中の所定の期間において特別報知状態の設定が行われた場合であっても、その遊技回において態様情報決定手段により決定されている態様情報に対応した遊技回用動作時間が特別報知を行う上で変更される場合には、その遊技回において特別報知が行われないように制限される。この場合、単に実行しないようにすればよいため、修正や調整といった処理を行う構成に比べて、処理負荷の増大を抑えながら、上記優れた効果を奏することができる。
特徴B4.前記特別報知の実行態様は複数種類設定されており、
前記特別報知制御手段は、前記複数種類の実行態様のうちのいずれかを選択して前記特別報知を実行させるものであり、
前記特別報知制限手段は、前記遊技回用動作が行われている状況であって当該遊技回用動作中の所定の期間において前記特別報知状態の設定が行われた場合、その遊技回において前記態様情報決定手段により決定されている態様情報に応じて、前記複数種類の実行態様のうち所定の実行態様が選択されないように制限するものであることを特徴とする特徴B1乃至B3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B4によれば、特別報知の実行態様が複数種類設定されており、当該複数種類の実行態様のうちのいずれかの実行態様で特別報知が実行される。これにより、特別報知の多様化を図ることができる。
ここで、複数種類の実行態様のうち所定の実行態様が選択されないように制限される。これにより、例えば態様情報決定手段により決定されている態様情報に応じて、特別報知を良好に実行することができる。
特徴B5.前記所定の報知手段は、表示画面(表示画面G)上における複数の変動表示領域(図柄列Z1〜Z3)のそれぞれにおいて絵柄を変動表示する絵柄表示手段(図柄表示装置41)であり、
前記遊技回制御手段は、前記付与判定手段により前記付与判定が行われることに先立って又は前記付与判定手段により前記付与判定が行われたことに基づいて前記絵柄表示手段において絵柄の変動表示が開始され、前記付与判定の判定結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の変動表示が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の絵柄の変動表示が行われるようにするものであり、
前記態様情報決定手段は、前記絵柄の変動表示が行われる場合の前記表示画面における一連の絵柄の表示態様に対応した態様情報を決定するものであり、
前記特別報知制御手段は、前記絵柄の変動表示が行われている状況であって当該絵柄の変動表示中の所定の期間において前記特別報知状態の設定が行われた場合に、当該遊技回の停止結果が前記特別報知状態に対応した特別態様となるようにすることで前記特別報知を行わせるものであり、
前記特別報知制限手段は、前記絵柄の変動表示が行われている状況であって当該絵柄の変動表示中の所定の期間において前記特別報知状態の設定が行われた場合に、その遊技回において前記態様情報決定手段により決定されている態様情報に対応した変動表示時間が、停止結果を前記特別態様とする上で変更される場合には、その遊技回の停止結果が前記特別態様とならないようにするものであることを特徴とする特徴B3又は特徴B4に記載の遊技機。
特徴B5によれば、各遊技回における停止結果の態様で特別報知が行われるため、遊技者にとっては特別報知が行われるタイミングが明確となり、特別報知を見逃す可能性が低減される。
ここで、絵柄の変動表示が行われている状況であって当該絵柄の変動表示中の所定の期間において特別報知状態の設定が行われた場合であっても、態様情報に対応した変動表示時間が特別態様にする上で変更される場合には、その遊技回において停止結果が特別態様とならないようになっている。これにより、特別報知の実行によって変動表示時間が変更されることを抑制することができる。
特徴B6.前記遊技回制御手段は、前記付与情報に対応している特別情報が付与判定の対象となることで行われる遊技回の停止結果の態様を、前記表示画面における予め定められた1の有効ライン上に、前記複数の変動表示領域において変動表示される絵柄によって形成される付与対象絵柄の組み合わせが停止表示される態様とするものであり、
前記特別報知制御手段は、前記特別態様として、前記複数の変動表示領域において変動表示される絵柄によって形成される組み合わせであって、前記付与対象絵柄の組み合わせと異なる特別報知対象絵柄の組み合わせが前記有効ライン又は当該有効ライン上とは異なる位置に停止表示されるようにするものであり、
前記特別報知制限手段は、前記絵柄の変動表示が行われている状況であって当該絵柄の変動表示中の所定の期間において前記特別報知状態の設定が行われた場合に、その遊技回において前記態様情報決定手段により決定された態様情報に対応した変動表示時間が、前記特別報知状態に対応した特別報知対象絵柄の組み合わせを停止表示させる上で変更される場合には、その遊技回において前記特別報知対象絵柄の組み合わせを停止表示させないように制限するものであることを特徴とする特徴B5に記載の遊技機。
特徴B6によれば、付与情報に対応している特別情報に係る遊技回では付与対象絵柄の組み合わせが1の有効ライン上に停止表示されるため、遊技者にとっては付与情報に対応していることを明確に把握することができる。この場合に、特別報知が行われる遊技回では特別報知対象絵柄の組み合わせが停止表示されるため、遊技者によっては特別報知に対応していることを明確に把握することができる。
かかる構成において、絵柄の変動表示が行われている状況であって当該絵柄の変動表示中の所定の期間において特別報知状態の設定が行われた場合であっても、その遊技回において態様情報決定手段によって決定された態様情報に対応した変動表示時間が、特別報知対象絵柄の組み合わせを停止表示させる上で変更される場合には、その遊技回において特別報知対象絵柄の組み合わせの停止表示が制限される。これにより、特別報知に対応していることを明確に把握しつつ、特徴B1又は特徴B2の効果を奏することができる。
特徴B7.前記複数の変動表示領域のうちの一部であって少なくとも特定変動表示領域の停止結果が、少なくとも特定状況において、該当する遊技回の変動表示時間に対応することとなるように構成されており、
前記特別報知制限手段は、前記特定状況となる遊技回における絵柄の変動表示中であって当該絵柄の変動表示中の前記所定の期間において前記特別報知状態の設定が行われたとしても、前記変動表示時間に対応させて前記特定変動表示領域に停止表示される絵柄が当該特別報知状態に応じた特別報知対象絵柄の組み合わせと対応しない状況であれば、その変動表示時間に対応している絵柄がそのまま停止表示されるようにすることで前記特別報知の実行を制限するものであることを特徴とする特徴B6に記載の遊技機。
特徴B7によれば、少なくとも特定状況において、少なくとも特定変動表示領域の表示態様と、該当する遊技回の変動表示時間とが対応付けられているため、予め記憶しておく記憶容量の削減を図ることが可能となる。
ここで、特定状況となる遊技回における絵柄の変動表示中であってその絵柄の変動表示中の所定の期間において特別報知状態の設定が行われた場合に、特別報知状態に応じた特別報知対象絵柄の組み合わせを停止表示させるために特定変動表示領域の停止結果を変更すると、変動表示時間が変更されることとなる。これに対して、本特徴によれば、特定状況となる遊技回における絵柄の変動表示中であってその絵柄の変動表示中の所定の期間において特別報知状態の設定が行われたとしても、変動表示時間に対応させて特定変動表示領域に停止表示される絵柄が設定された特別報知状態に応じた特別報知対象絵柄の組み合わせと対応しない場合、その変動表示時間に対応している絵柄がそのまま停止表示されることで特別報知の実行が制限されている。これにより、特定状況となる遊技回において、特別報知の実行に伴う変動表示時間の変更が抑制されている。
特徴B8.各遊技回において、前記付与判定の結果に基づいて、前記絵柄の変動表示が行われる場合の変動表示時間を決定する変動表示時間決定手段を備え、前記態様情報決定手段は前記変動表示時間決定手段が決定した変動表示時間に対応した態様情報を決定するものであり、
前記態様情報決定手段により決定される態様情報に対応した表示態様には、前記変動表示を停止させる前段階として、前記表示画面内の予め設定された複数の有効ラインのうち、1の有効ライン上に前記付与対象絵柄の組み合わせが成立する可能性のあるリーチ絵柄(リーチ図柄)を停止表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において、最終停止表示領域によりリーチ変動表示を行わせる態様が含まれており、
少なくとも特定のリーチ変動表示が行われる遊技回の表示態様は、前記最終停止表示領域において、変動開始タイミングから前記特定のリーチ変動表示が開始されるタイミングまでの期間が予め定められた期間となるように設定されているとともに、前記特定のリーチ変動表示が開始されるタイミングにおける態様が予め定められた態様となるように設定されていることで、前記最終停止表示領域の停止結果は、少なくとも特定のリーチ変動表示が行われる遊技回では変動表示時間に対応することとなるように構成されており、
前記特別報知制限手段は、前記特定のリーチ変動表示が行われる遊技回における絵柄の変動表示中であって当該絵柄の変動表示中の前記所定の期間において前記特別報知状態の設定が行われたとしても、前記変動表示時間に対応させて前記最終停止表示領域に停止表示される絵柄が当該特別報知状態に応じた特別報知対象絵柄の組み合わせと対応しない状況であれば、その変動表示時間に対応している絵柄がそのまま停止表示されるようにすることで前記特別報知の実行を制限するものであることを特徴とする特徴B6に記載の遊技機。
特徴B8によれば、特定のリーチ変動表示では、変動開始タイミングから特定のリーチ変動表示が開始されるタイミングまでの期間が予め定められた期間となっているとともに、当該特定のリーチ変動表示が開始されるタイミングにおける態様が、予め定められた態様になっていることで、最終停止表示領域の停止結果は変動表示時間に対応している。これにより、絵柄を変動表示させる上での記憶容量の削減を図ることが可能となる。
ここで、特定のリーチ変動表示を行う遊技回において、特別報知状態に応じた特別報知対象絵柄の組み合わせを停止表示させるために最終停止表示領域の停止結果を変更すると、変動表示時間が変更されることとなる。これに対して、本特徴によれば、特定のリーチ変動表示が行われる遊技回における変動表示中に特別報知状態となったとしても、変動表示時間に対応させて最終停止表示領域に停止表示される絵柄が特別報知状態に応じた特別報知対象絵柄の組み合わせと対応しない状況であれば、その変動表示時間に対応している絵柄がそのまま停止表示されるようにすることで特別報知の実行が制限されている。これにより、特別報知の実行に伴う変動表示時間の変更が抑制されている。
特徴B9.前記複数の変動表示領域には、前記最終停止表示領域よりも前に停止表示されるものであって、同時に複数の絵柄が停止表示され得る所定表示領域が含まれており、
前記特別報知制限手段は、前記所定表示領域における絵柄の変動表示がそれまでよりも高識別な態様となっている又は当該所定表示領域における絵柄が停止表示されている状況において前記特別報知状態に設定された場合であって、前記所定表示領域に停止表示される絵柄が1つであり、さらにとり得るリーチラインが1つである場合、前記最終停止表示領域の停止結果に関わらず、前記態様情報決定手段により決定された態様情報に対応した表示態様をそのまま停止表示させることで前記特別報知の実行を制限するものであることを特徴とする特徴B8に記載の遊技機。
所定表示領域に停止表示される絵柄が1つである場合、当該絵柄がリーチ絵柄として一義的に決まる。かかる状態において、とり得るリーチラインが1つである場合、リーチ絵柄及びリーチラインを変更する余地がない。この場合、本特徴によれば、最終停止表示領域の停止結果に関わらず態様情報に対応した表示態様がそのまま表示されることで特別報知の実行が制限されている。これにより、処理負荷の軽減を図ることができる。
特徴B10.前記複数の変動表示領域には、前記最終停止表示領域よりも前に停止表示される所定表示領域が含まれているとともに、当該所定表示領域の所定停止位置は複数の有効ラインが通る位置として設定されており、
前記特別報知制御手段は、前記所定表示領域における絵柄の変動表示がそれまでよりも高識別な態様となっている状況又は当該所定表示領域における絵柄が停止表示されている状況において前記特別報知状態に設定された場合であって、前記所定表示領域の前記所定停止位置に停止表示される絵柄に今回設定された特別報知状態に対応した特別報知対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄が含まれている場合、当該絵柄に対応したリーチ絵柄を前記複数の有効ラインのうちいずれかの有効ラインに表示させることで当該特別報知対象絵柄の組み合わせを表示させるものであり、
前記特別報知制限手段は、前記特別報知制御手段により決定されたリーチ絵柄を、前記複数の有効ラインのうち所定の有効ライン上に表示させると前記付与対象絵柄の組み合わせが停止表示されることとなる状況において、前記特別報知制御手段により決定されたリーチ絵柄を、当該付与対象絵柄の組み合わせが停止表示されないように、前記複数の有効ラインのうち前記所定の有効ラインとは異なる有効ラインに表示させるものであることを特徴とする特徴B8又は特徴B9に記載の遊技機。
特徴B10によれば、複数の有効ラインのうちいずれかの有効ラインにリーチ絵柄が停止表示されるため、特定のリーチ変動表示が行われる場合における停止結果の態様の多様化を図ることができる。
ここで、所定表示領域における絵柄の変動表示が既にそれまでよりも高識別な態様となっている状況又は所定表示領域における絵柄が停止表示されている状況において特別報知状態の設定が行われた場合であって、所定表示領域の所定停止位置に停止表示される絵柄に今回設定された特別報知状態に対応した特別報知対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄が含まれている場合、付与対象絵柄の組み合わせを回避しながら特別報知対象絵柄の組み合わせを停止表示させることができる。これにより、特別報知状態に対応した特別報知を実行する機会が高められる。
特徴B11.前記複数の変動表示領域には、前記最終停止表示領域よりも前に停止表示される所定表示領域が含まれているとともに、当該所定表示領域の所定停止位置は複数の有効ラインが通る位置として設定されており、
前記特別報知制御手段は、前記所定表示領域における絵柄の変動表示がそれまでよりも高識別な態様となっている状況又は当該所定表示領域における絵柄の変動表示が停止表示されている状況において前記特別報知状態に設定された場合であって、前記所定表示領域の前記所定停止位置に停止表示される絵柄に今回設定された特別報知状態に対応した特別報知対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄が含まれている場合、当該絵柄に対応したリーチ絵柄を前記複数の有効ラインのうちいずれかの有効ラインに表示させることで当該特別報知対象絵柄の組み合わせを表示させるものであり、
前記特別報知制限手段は、前記特別報知制御手段により決定されたリーチ絵柄を、前記複数の有効ラインのうち所定の有効ライン上に表示させると前記設定された特別報知状態に対応しない特別報知対象絵柄の組み合わせが停止表示されることとなる状況において、前記特別報知制御手段により決定されたリーチ絵柄を、当該特別報知対象絵柄の組み合わせが停止表示されないように、前記複数の有効ラインのうち前記所定の有効ラインとは異なる有効ラインに表示させるものであることを特徴とする特徴B8乃至B10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B11によれば、複数の有効ラインのうちいずれかの有効ラインにリーチ絵柄が停止表示されるため、特定のリーチ変動表示が行われる場合における停止結果の態様の多様化を図ることができる。
ここで、所定表示領域における絵柄の変動表示が既にそれまでよりも高識別な態様となっている状況又は所定表示領域における絵柄が停止表示されている状況において特別報知状態の設定が行われた場合であって、所定表示領域の所定停止位置に停止表示される絵柄に今回設定された特別報知状態に対応した特別報知対象絵柄の組み合わせを構成する絵柄が含まれている場合、今回設定された特別報知状態に対応しない特別報知対象絵柄の組み合わせを回避しながら特別報知対象絵柄の組み合わせを停止表示させることができる。これにより、特別報知状態の設定の契機となった遊技回と、特別報知を実行する遊技回とを関連付けることができる。
特徴B12.前記所定の報知手段は、表示画面上における複数の変動表示領域のそれぞれにおいて絵柄を変動表示する絵柄表示手段であり、
前記遊技回制御手段は、前記付与判定手段により前記付与判定が行われることに先立って又は前記付与判定手段により前記付与判定が行われたことに基づいて前記絵柄表示手段において絵柄の変動表示が開始され、前記付与判定の判定結果に対応した停止結果を表示し前記絵柄の変動表示が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の絵柄の変動表示が行われるようにするものであり、
前記態様情報決定手段は、前記絵柄の変動表示が行われる場合の前記表示画面における一連の絵柄の表示態様に対応した態様情報を決定するものであり、
前記複数の変動表示領域には、最終停止表示領域と、前記最終停止表示領域よりも前に絵柄が停止表示される所定表示領域と、が含まれており、
前記特別報知制御手段は、遊技回の停止結果が前記特別報知状態に対応した特別態様となるようにすることで前記特別報知を行わせるものであるとともに、前記所定表示領域における絵柄の変動表示がそれまでよりも高識別な態様となっている又は当該所定表示領域における絵柄が停止表示されている状況において前記特別報知状態に設定された場合であって、前記所定表示領域の停止結果が今回設定された特別報知状態に応じた特別態様に対応している場合、その遊技回の停止結果を前記特別態様とする修正を行い得るものであり、
前記特別報知制限手段は、前記所定表示領域における絵柄の変動表示がそれまでよりも高識別な態様となっている又は当該所定表示領域における絵柄が停止表示されている状況において前記特別報知状態に設定された場合であっても、少なくとも前記所定表示領域の停止結果が今回設定された特別報知状態に応じた特別態様に対応しない場合には、前記態様情報決定手段によって決定された態様情報に対応した表示態様をそのまま表示させるようにすることで前記特別報知の実行を制限するものであることを特徴とする特徴B1乃至B11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B12によれば、所定表示領域における絵柄の変動表示がそれまでよりも高識別な態様となっている又は所定表示領域における絵柄が停止表示されている場合であっても、停止結果が特別態様になり得るため、特別報知を実行する機会が高められる。
ここで、所定表示領域の絵柄の変動表示がそれまでよりも高識別な態様となっている又は所定表示領域における絵柄の変動表示が終了している状況では、遊技者は変動表示中の絵柄を確認することができる。かかる状態において、今回設定された特別報知状態に応じた特別態様に対応していない所定表示領域の停止結果を当該特別態様に対応したものにすると、その変化の態様が遊技者に認識されやすいため、遊技者に違和感を与えるおそれがある。これに対して、本特徴によれば、所定表示領域の絵柄の変動表示がそれまでよりも高識別な態様となっている又は所定表示領域における絵柄の変動表示が終了している状況において特別報知状態に設定された場合であっても、少なくとも所定表示領域の停止結果が今回設定された特別報知状態に応じた特別態様に対応しない場合には、特別態様となることなく態様情報に対応した表示態様がそのまま表示されることで特別報知の実行が制限される。これにより、遊技者に違和感を与えることなく、特別報知が実行できる機会が高められる。
特徴B13.前記特別報知制御手段は、
前記絵柄の変動表示が開始されてから予め定められた基準期間が経過するまでの間に前記状態設定手段により前記特別報知状態に設定されているか否かを判定する経過判定手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS2604、ステップS2608、ステップS2614、ステップS3105、ステップS3111等の処理を実行する機能)と、
前記基準期間以降における修正用の表示態様に対応した態様情報を複数種類記憶する修正用情報記憶手段(修正用テーブル記憶エリア320)と、
前記経過判定手段により、前記基準期間が経過するまでの間に前記特別報知状態に設定されていると判定されたことに基づき、現状の遊技回における前記基準期間以降の態様情報を、当該態様情報及び前記特別態様の態様情報に対応した前記修正用の態様情報に切り替える態様情報切替手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS2606、ステップS2612、ステップS2618、ステップS3108、3117等の処理を実行する機能)と、
を備え、
当該態様情報切替手段により前記態様情報が前記修正用の態様情報に切り替わることにより、当該切替に係る遊技回の停止結果を含む表示態様が前記特別態様となる構成であり、
前記特別報知制限手段は、前記経過判定手段により、前記基準期間が経過するまでの間に前記特別報知状態に設定された場合であって、前記態様情報決定手段によって決定された態様情報に対応した変動表示時間が、前記修正用の態様情報に切り替える上で変更される場合には、前記態様情報切替手段による態様情報の切り替えの実行を制限するものであることを特徴とする特徴B5乃至B12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B13によれば、遊技回の途中で当初の表示態様を特別態様に変更する場合に、絵柄の表示態様の一部を修正用の態様情報に切り替える構成であるため、絵柄の変動表示における一連の流れの中で停止結果を特別態様にすることができる。よって、遊技者に違和感を与えることなく特別態様を表示することができる。
かかる構成において、態様情報決定手段によって決定された態様情報に対応した変動表示時間が修正用の態様情報に切り替える上で変更される場合には、当該切り替えの実行が制限される。この場合、態様情報決定手段によって決定された態様情報に対応した表示態様が表示されることとなる。当該表示態様は特別態様に対応したものではない。よって、態様情報の切り替えの実行を制限することによって、特別報知の実行が制限されている。したがって、遊技者に違和感を与えることなく特別報知を実行可能とするとともに、特徴B1又は特徴B2に説明した効果を奏することができる。
また、態様情報決定手段によって決定された態様情報に対応した変動表示時間を変更することなく表示態様を特別態様とすることが可能な場合のみに、態様情報の切り替えが行われる。よって、切り替えに係る処理負荷の軽減を図ることができる。
特徴B14.表示画面(表示画面G)にて絵柄を変動表示する絵柄表示手段と、
遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構53)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部(上作動口33、下作動口34)と、
前記始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置81のMPU202における情報取得処理を実行する機能)と、
当該情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(保留用エリアRE)と、
当該取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、予め定められた移行情報に対応しているか否かの移行判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記移行判定を順次行う移行判定手段(主制御装置81のMPU202における当否判定処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段による移行判定の結果が、判定対象の特別情報が前記移行情報に対応しているとする移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を予め定められた所定遊技状態に移行させる状態移行手段(主制御装置81のMPU202における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記移行判定手段により前記移行判定が行われることに先立って又は前記移行判定手段により前記移行判定が行われたことに基づいて前記絵柄表示手段において絵柄の変動表示が開始され、前記移行判定の判定結果に対応した報知結果を表示し前記絵柄の変動表示が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の絵柄の変動表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置81のMPU202における変動開始処理を実行する機能、表示制御装置212のMPU252における変動表示制御処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記遊技回制御手段は、各遊技回において、前記移行判定の結果に基づいて、前記絵柄の変動表示が行われる場合の表示態様に対応した態様情報を決定する態様情報決定手段(表示制御装置212のMPU252における変動開始用処理を実行する機能)を備え、各遊技回の前記絵柄の変動表示が行われる場合、前記態様情報決定手段が決定した態様情報に応じた表示態様を前記表示画面に表示させるものであり、
前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映する情報を、当該所定の特別情報が前記移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(主制御装置81のMPU202における保留予告用の確認処理を実行する機能)と、
前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果であったことに基づいて特別報知状態に設定する状態設定手段(主制御装置81のMPU202における保留コマンドの設定処理を実行する機能)と、
当該特別報知状態の設定が行われる場合、前記先特定手段による特定対象となった特別情報に係る遊技回よりも前の遊技回の表示態様を、当該特定対象となった特別情報についての前記先特定手段の特定結果に対応した特別態様とするとともに、当該絵柄の変動表示が行われている状況であって当該絵柄の変動表示中の所定の期間において前記特別報知状態の設定が行われた場合に、その絵柄の変動表示が行われている遊技回に係る表示態様を前記特別態様となるようにすることで前記特別報知を行う特別報知制御手段(表示制御装置212のMPU252における保留予告に対応した停止結果設定処理を実行する機能及び変動中用処理を実行する機能)と、
前記絵柄の変動表示が行われている状況であって当該絵柄の変動表示中の所定の期間において前記特別報知状態の設定が行われた場合、その遊技回において前記態様情報決定手段により決定された態様情報に対応した変動表示時間に応じて、前記特別報知制御手段による特別報知の実行又はその実行態様を制限する特別報知制限手段(表示制御装置212のMPU252におけるリーチ対応処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B14によれば、取得情報記憶手段に記憶されているとともに付与判定の対象となっていない所定の特別情報に応じた特別報知が、当該特別情報が付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて実行されることがある。これにより、遊技者にとっては、始動入球部への遊技球の入球を発生させる遊技と、当該入球に基づき取得された特別情報の移行判定結果を確認する遊技だけでなく、複数の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されている場合には移行判定の対象となる順番が後の特別情報について、移行判定の対象となった場合の結果を特別報知の内容に応じて確認する又は予測するという遊技が追加され、遊技の多様化が図られる。これにより、遊技の注目度を高めることができる。
また、遊技者は絵柄表示手段における絵柄の表示態様を視認することで、各遊技回の移行判定結果を把握している。当該絵柄の表示態様に応じた態様情報は、態様情報決定手段によって、移行判定結果に基づいて決定されている。そして、所定の特別情報が移行判定の対象となるよりも前に移行判定の対象となった特別情報に係る遊技回の表示態様が所定の特別情報の内容に対応した特別態様となることによって、特別報知が行われる。これにより、遊技者にとっては各遊技回の移行判定結果を把握しようとして絵柄表示手段の表示画面を注目していれば、おのずと特別報知を確認することができ、特別報知が行われたにもかかわらず、それが見逃されてしまうことが抑制されている。
さらに、絵柄の変動表示が行われている状況であって当該変動表示中の所定の期間において、始動入球部への新たな入球が発生した場合、その入球に基づき取得された特別情報によって特別報知状態の設定が行われ、当該特別報知状態に対応した特別報知がその絵柄の変動表示が行われている遊技回において行われる場合がある。これにより、特別報知が行われる場合には、始動入球部への入球が発生してからそれについての特別報知が行われるまでの時間を早めることが可能となり、遊技者にとっては特別報知を確認する機会が高められる。
かかる構成において、絵柄の変動表示が行われている状況において先特定手段による特定が行われ、その遊技回における表示態様が特定された情報に対応した特別態様となる場合、その遊技回において前記態様情報決定手段により決定された態様情報に対応した変動表示時間に応じて、特別報知の実行又はその実行態様が制限される。ここで、態様情報決定手段によって決定された態様情報に対応した変動表示時間と、特別態様に対応した変動表示時間とが異なる場合に、例えば特別態様を表示させるために変動表示時間を変更する構成にした場合、特別報知の実行に伴い変動表示時間が変動するため、遊技ホールによって単位時間当たりの遊技回の消化率に差異が生じてしまうおそれがある。一方、絵柄の変動表示が行われている状況下で変動表示時間を変更することなく特別態様を表示させる構成にした場合には、表示態様が不自然なものとなり、遊技者に違和感を与えるおそれがある。これに対して、上記のとおり態様情報決定手段が決定した態様情報に対応した変動表示時間に応じて、特別報知の実行又はその実行態様が制限されることによって、上記のような不都合の発生を抑えつつ、遊技の注目度を高めることが可能となる。
以上より、遊技への注目度を好適に高めることが可能となる。
特徴B15.表示画面(表示画面G)にて絵柄を変動表示する絵柄表示手段と、
遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構53)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部(上作動口33、下作動口34)と、
前記始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置81のMPU202における情報取得処理を実行する機能)と、
当該情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(保留用エリアRE)と、
当該取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、予め定められた移行情報に対応しているか否かの移行判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記移行判定を順次行う移行判定手段(主制御装置81のMPU202における当否判定処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段による移行判定の結果が、判定対象の特別情報が前記移行情報に対応しているとする移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を予め定められた所定遊技状態に移行させる状態移行手段(主制御装置81のMPU202における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記移行判定手段により前記移行判定が行われることに先立って又は前記移行判定手段により前記移行判定が行われたことに基づいて前記絵柄表示手段において絵柄の変動表示が開始され、前記移行判定の判定結果に対応した報知結果を表示し前記絵柄の変動表示が終了されることを遊技回の1回として、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に応じて各遊技回の絵柄の変動表示が行われるように前記絵柄表示手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置81のMPU202における変動開始処理を実行する機能、表示制御装置212のMPU252における変動表示制御処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
前記遊技回制御手段は、各遊技回において、前記移行判定の結果に基づいて、前記絵柄の変動表示が行われる場合の変動表示時間を決定する変動表示時間決定手段(表示制御装置212のMPU252における変動開始用処理を実行する機能)を備え、各遊技回の前記絵柄の変動表示が行われる場合、前記変動表示時間決定手段が決定した変動表示時間に対応した表示態様を前記表示画面に表示させるものであり、
前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映する情報を、当該所定の特別情報が前記移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(主制御装置81のMPU202における保留予告用の確認処理を実行する機能)と、
前記先特定手段による特定結果が所定の特定結果であったことに基づいて特別報知状態に設定する状態設定手段(主制御装置81のMPU202における保留コマンドの設定処理を実行する機能)と、
当該特別報知状態の設定が行われる場合、前記先特定手段による特定対象となった特別情報に係る遊技回よりも前の遊技回の表示態様を、当該特定対象となった特別情報についての前記先特定手段の特定結果に対応した特別態様とするとともに、当該絵柄の変動表示が行われている状況であって当該絵柄の変動表示中の所定の期間において前記特別報知状態の設定が行われた場合に、その絵柄の変動表示が行われている遊技回に係る表示態様を前記特別態様となるようにすることで前記特別報知を行う特別報知制御手段(表示制御装置212のMPU252における保留予告に対応した停止結果設定処理を実行する機能及び変動中用処理を実行する機能)と、
前記絵柄の変動表示が行われている状況であって当該絵柄の変動表示中の所定の期間において前記特別報知状態の設定が行われた場合、その遊技回において前記変動表示時間決定手段により決定された変動表示時間に応じて、前記特別報知制御手段による特別報知の実行又はその実行態様を制限する特別報知制限手段(表示制御装置212のMPU252におけるリーチ対応処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B15によれば、取得情報記憶手段に記憶されているとともに付与判定の対象となっていない所定の特別情報に応じた特別報知が、当該特別情報が付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて実行されることがある。これにより、遊技者にとっては、始動入球部への遊技球の入球を発生させる遊技と、当該入球に基づき取得された特別情報の移行判定結果を確認する遊技だけでなく、複数の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されている場合には移行判定の対象となる順番が後の特別情報について、移行判定の対象となった場合の結果を特別報知の内容に応じて確認する又は予測するという遊技が追加され、遊技の多様化が図られる。これにより、遊技の注目度を高めることができる。
また、遊技者は絵柄表示手段における絵柄の表示態様を視認することで、各遊技回の移行判定結果を把握している。当該絵柄の表示態様は、変動表示時間決定手段によって決定された変動表示時間に応じて決定されている。そして、所定の特別情報が移行判定の対象となるよりも前に移行判定の対象となった特別情報に係る遊技回の表示態様が所定の特別情報の内容に対応した特別態様となることによって、特別報知が行われる。これにより、遊技者にとっては各遊技回の移行判定結果を把握しようとして絵柄表示手段の表示画面を注目していれば、おのずと特別報知を確認することができ、特別報知が行われたにもかかわらず、それが見逃されてしまうことが抑制されている。
さらに、絵柄の変動表示が行われている状況であって当該変動表示中の所定の期間において、始動入球部への新たな入球が発生した場合、その入球に基づき取得された特別情報によって特別報知状態の設定が行われ、当該特別報知状態に対応した特別報知がその絵柄の変動表示が行われている遊技回において行われる場合がある。これにより、特別報知が行われる場合には、始動入球部への入球が発生してからそれについての特別報知が行われるまでの時間を早めることが可能となり、遊技者にとっては特別報知を確認する機会が高められる。
かかる構成において、絵柄の変動表示が行われている状況であって当該絵柄の変動表示中の所定の期間において特別報知状態の設定が行われた場合、変動表示時間決定手段によって決定された変動表示時間に応じて、特別報知の実行又はその実行態様が制限される。ここで、変動表示時間決定手段によって決定された変動表示時間と、特別態様に対応した変動表示時間とが異なる場合に、例えば特別態様を表示させるために変動表示時間を変更する構成にすると、特別報知の実行に伴い変動表示時間が変動するため、遊技ホールによって単位時間当たりの遊技回の消化率に差異が生じてしまうおそれがある。一方、例えば絵柄の変動表示が行われている状況下で変動表示時間を変更することなく特別態様を表示させる構成にすると、表示態様が不自然なものとなり、遊技者に違和感を与えるおそれがある。これに対して、上記のとおり変動表示時間決定手段が決定した変動表示時間を変更する必要がある場合には、特別報知の実行又はその実行態様が制限されることによって、上記のような不都合の発生を抑えつつ、遊技の注目度を高めることが可能となる。
以上より、遊技への注目度を好適に高めることが可能となる。
以下に、以上の各特徴を適用し得る各種遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。