JP5381465B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、遊技機に関するものである。
例えばパチンコ遊技機等の遊技機においては、遊技領域に設けられた始動入球部に遊技球が入球したことを契機として、たり遊技状態等の所定遊技状態に移行させるか否かの抽選が行われる。また、例えば遊技領域に設けられた表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて絵柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示に際して上記抽選結果に応じた停止結果が表示されるという1遊技回分の表示演出が実行される。また、抽選結果がいわゆるたり遊技状態への移行当選である場合には、1遊技回分の表示演出が実行された後などにおいて、例えば遊技領域に設けられた可変入球装置の開閉が実行され、可変入球装置への入球数に応じた遊技球の払出が実行される。
また、絵柄の変動表示が行われている最中に遊技球が始動入球部に入球した場合、当たり抽選に用いる情報が予め定められた所定数(例えば4個)を上限として保留記憶されるようになっているパチンコ遊技機がある。保留記憶された場合には、絵柄の変動表示が終了した後に、前記保留記憶された情報を用いて当たり抽選が行われ、次回の絵柄の変動表示が開始される(例えば特許文献1参照)。
特開2004−81853号公報
ここで、遊技機においては、遊技の多様化を図ることで、遊技への注目度を高める必要がある
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技への注目度を高めることが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
以下、上記課題を解決するための手段について記載する。
請求項1記載の発明は、予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段と、
前記特別情報が予め定められた判定用情報に対応しているか否かの対応判定を行う対応判定手段と、
技回用動作が開始されてか前記対応判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段を制御する遊技回制御手段と、
を備えている遊技機において、
所定の条件が成立した場合に連続する複数の遊技回のそれぞれにおいて前記報知手段又はそれとは異なる報知手段に特別報知を行わせる特別報知制御手段と、
前記特別報知を行う前記遊技回の連続する回数が所定の第1回数に達することを制限する連続回数制限手段と、
を備え
前記連続回数制限手段は、
所定の遊技回における前記対応判定手段の判定結果に対応した前記報知手段による報知の内容が遊技者に有利な遊技状態となることに対応する特定の第1内容となる場合は、前記所定の遊技回までにおける前記連続する回数が前記所定の第1回数に達することを許容し、
前記報知の内容が前記特定の第1内容とならない場合は、前記連続する回数が前記所定の第1回数に達することを制限することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段と、
前記特別情報が予め定められた判定用情報に対応しているか否かの対応判定を行う対応判定手段と、
技回用動作が開始されてか前記対応判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段を制御する遊技回制御手段と、
を備えている遊技機において、
所定の条件が成立した場合に連続する複数の遊技回のそれぞれにおいて前記報知手段又はそれとは異なる報知手段に特別報知を行わせる特別報知制御手段と、
前記特別報知を行う前記遊技回の連続する回数が所定の第2回数に達することを制限する連続回数制限手段と、
を備え
前記連続回数制限手段は、
所定の遊技回における前記対応判定手段の判定結果に対応した前記報知手段による報知の内容が遊技者に有利な遊技状態となることに対応する特定の第2内容となる場合は、前記所定の遊技回の前の遊技回までにおける前記連続する回数が前記所定の第2回数に達することを許容し、
前記報知の内容が前記特定の第2内容とならない場合は、前記連続する回数が前記所定の第2回数に達することを制限することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段と、
前記特別情報が予め定められた判定用情報に対応しているか否かの対応判定を行う対応判定手段と、
技回用動作が開始されてか前記対応判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段を制御する遊技回制御手段と、
を備えている遊技機において、
所定の条件が成立した場合に連続する複数の遊技回のそれぞれにおいて前記報知手段又はそれとは異なる報知手段に特別報知を行わせる特別報知制御手段と、
前記特別報知を行う前記遊技回の連続する回数が所定の第3回数に達することを制限する連続回数制限手段と、
を備え
前記連続回数制限手段は、
所定の遊技回における前記対応判定手段の判定結果に対応した前記報知手段による報知の内容が遊技者にとって有利な遊技状態となることを遊技者に期待させる特定の第3内容となる場合は、前記所定の遊技回までにおける前記連続する回数が前記所定の第3回数に達することを許容し、
前記報知の内容が前記特定の第3内容とならない場合は、前記連続する回数が前記所定の第3回数に達することを制限することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段と、
前記特別情報が予め定められた判定用情報に対応しているか否かの対応判定を行う対応判定手段と、
技回用動作が開始されてか前記対応判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段を制御する遊技回制御手段と、
を備えている遊技機において、
所定の条件が成立した場合に連続する複数の遊技回のそれぞれにおいて前記報知手段又はそれとは異なる報知手段に特別報知を行わせる特別報知制御手段と、
前記特別報知を行う前記遊技回の連続する回数が所定の第4回数に達することを制限する連続回数制限手段と、
を備え
前記連続回数制限手段は、
所定の遊技回における前記対応判定手段の判定結果に対応した前記報知手段による報知の内容が遊技者にとって有利な遊技状態となることを遊技者に期待させる特定の第4内容となる場合は、前記所定の遊技回の前の遊技回までにおける前記連続する回数が前記所定の第4回数に達することを許容し、
前記報知の内容が前記特定の第4内容とならない場合は、前記連続する回数が前記所定の第4回数に達することを制限することを特徴とする。
遊技への注目度を良好に高めることが可能となる。
パチンコ機を示す正面図。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図。 遊技盤の構成を示す正面図。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図。 図柄表示装置の表示画面における表示内容を説明するための説明図。 当否抽選などに用いられる各種カウンタの内容を説明するための説明図。 (a)低確率モード用の当否テーブルを説明するための説明図、高確率モード用の当否テーブルを説明するための説明図、(b)振分テーブルを説明するための説明図。 保留球格納エリアの構成を説明するための説明図。 主制御装置のMPUにおけるタイマ割込み処理を示すフローチャート。 作動口用の入賞処理を示すフローチャート。 保留予告用の確認処理を示すフローチャート。 保留コマンドの設定処理を示すフローチャート。 通常処理を示すフローチャート。 遊技回制御処理を示すフローチャート。 データ設定処理を示すフローチャート。 変動開始処理を示すフローチャート。 変動表示時間の設定処理を示すフローチャート。 遊技状態移行処理を示すフローチャート。 電役サポート用処理を示すフローチャート。 電役開閉処理を示すフローチャート。 表示制御装置の電気的構成を示すブロック図。 表示制御装置のMPUにおける保留コマンド対応処理を示すフローチャート。 変動表示制御処理を示すフローチャート。 変動開始用処理を示すフローチャート。 抽選回避判定処理を示すフローチャート。 保留予告発生抽選処理を示すフローチャート。 保留予告に対応した停止結果設定処理を示すフローチャート。 保留予告に対応しない停止結果設定処理を示すフローチャート。 変動表示パターンテーブルを説明するための説明図。 変動中用処理を示すフローチャート。 変動中抽選回避判定処理を示すフローチャート。 保留予告発生再抽選処理を示すフローチャート。 修正用テーブルを示す説明図。 変動表示パターンが修正されて保留予告が実行される場合の様子を説明するためのタイムチャート。 変動終了用処理を示すフローチャート。
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2及び図3はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
パチンコ機10は、図1に示すように、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを有する。外枠11は木製の板材などを四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技ホールに設置される。
遊技機本体12は、内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。遊技機本体12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、図2に示すように、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、図3に示すように、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
なお、遊技機本体12には、図3に示すように、その回動先端部に施錠装置16が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能に施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠状態とする機能を有している。これらの各施錠状態は、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠17に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
次に、遊技機本体12の前面側の構成について説明する。
内枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース21を主体に構成されている。樹脂ベース21の中央部には略楕円形状の窓孔23が形成されている。樹脂ベース21には遊技盤24が着脱可能に取り付けられている。遊技盤24は合板よりなり、遊技盤24の前面に形成された遊技領域が樹脂ベース21の窓孔23を通じて内枠13の前面側に露出した状態となっている。
ここで、遊技盤24の構成を図4に基づいて説明する。遊技盤24には、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口31,可変入賞装置32,上作動口(始動入球部)33,下作動口(始動入球部)34,スルーゲート35、可変表示ユニット36、メイン表示部43及び役物用表示部44等がそれぞれ設けられている。
一般入賞口31、可変入賞装置32、上作動口33及び下作動口34への入球が発生すると、それが遊技盤24の背面側に配設された検知センサ(図示略)により検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。この場合に、一般入賞口31への入球が発生した場合には10個の遊技球の払出が実行され、可変入賞装置32への入球が発生した場合には15個の遊技球の払出が実行され、上作動口33への入球が発生した場合には3個の遊技球の払出が実行され、下作動口34への入球が発生した場合には4個の遊技球の払出が実行される。
なお、遊技球の払出個数は上記のものに限定されることはない。但し、上作動口33に対する下作動口34の有利性を高める上では、上作動口33に係る払出個数よりも下作動口34に係る払出個数を多く設定することが好ましい。また、各作動口33,34に対する可変入賞装置32の有利性を高める上では、各作動口33,34に係る払出個数よりも可変入賞装置32に係る払出個数を多く設定することが好ましい。
その他に、遊技盤24の最下部にはアウト口37が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口37を通って遊技領域から排出される。また、遊技盤24には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘38が植設されていると共に、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
ここで、入球とは、所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した後に遊技領域から排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域から排出されない態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口37への遊技球の入球と明確に区別するために、可変入賞装置32、上作動口33、下作動口34又はスルーゲート35への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
上作動口33及び下作動口34は、作動口装置としてユニット化されて遊技盤24に設置されている。上作動口33及び下作動口34は共に上向きに開放されている。また、上作動口33が上方となるようにして両作動口33,34は上下方向、より詳細には鉛直方向に並んでいる。下作動口34には、左右一対の可動片よりなるガイド片としての電動役物34aが設けられている。
電動役物34aは、左右の電動役物34aが互いに近づいた閉鎖状態(図4に示す状態)、及び左右の電動役物34aが下部側を基端として開いた開放状態に変位可能である。電動役物34aの閉鎖状態では遊技球が下作動口34に入賞できず、電動役物34aが開放されることで下作動口34への入賞が可能となる。
可変入賞装置32は、遊技盤24の背面側へと通じる大入賞口32aを備えているとともに、当該大入賞口32aを開閉する開閉扉32bを備えている。開閉扉32bは、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉鎖状態になっており、内部抽選において開閉実行モード(開閉実行状態)への移行に当選した場合に遊技球が入賞しやすい所定の開放状態に切り換えられるようになっている。ここで、開閉実行モードとは、大当たり当選となった場合に移行することとなるモードである。当該開閉実行モードについては、後に詳細に説明する。可変入賞装置32の開放態様としては、所定時間(例えば30sec)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、複数ラウンド(例えば15ラウンド)を上限として可変入賞装置32が繰り返し開放される態様がある。
メイン表示部43及び役物用表示部44は、遊技領域の下部側の外縁に沿って配設された装飾部材39に設けられている。装飾部材39は、遊技盤24の盤面からパチンコ機10前方に延出している。より具体的には、装飾部材39の前面は、遊技領域をパチンコ機10前方から視認可能とするために前扉枠14に設けられた窓パネル62と対向しており、さらに窓パネル62との間の距離は遊技球1個分よりも狭くなっている。これにより、装飾部材39の前面の前方を遊技球が落下していくのが防止されている。
装飾部材39の前面から露出するようにしてメイン表示部43及び役物用表示部44が設けられている。つまり、メイン表示部43及び役物用表示部44は、前扉枠14の窓パネル62を通じてパチンコ機10前方から視認可能となっているとともに、これら両表示部43,44の前方を遊技球が落下していくのが防止されている。なお、装飾部材39の上面には、上述した複数の一般入賞口31の一部が上方に開放された状態で設置されている。
メイン表示部43は、セグメント表示器を有しており、上作動口33又は下作動口34への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が共通の表示領域にて明示される。上作動口33又は下作動口34への入賞をトリガとしてセグメント表示器における点灯及び消灯を順次行うことによる絵柄の変動表示(又は、可変表示若しくは切換表示)が行われ、その変動表示の停止結果として、上作動口33又は下作動口34への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。なお、変動表示の態様は任意である。上作動口33又は下作動口34への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、メイン表示部43にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、開閉実行モードへ移行する。
ここで、いずれかの作動口33,34への入賞に基づいて、メイン表示部43にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示し上記変動表示が停止されるまでが遊技回の1回に相当する。
役物用表示部44は、メイン表示部43と同様にセグメント表示器を有しており、当該セグメント表示器には役物用結果表示部が設けられている。役物用結果表示部は、スルーゲート35への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を明示するための表示部である。この場合、役物用結果表示部では、スルーゲート35への入賞をトリガとして、セグメント表示器における点灯及び消灯を順次行うことによる絵柄の変動表示(又は、可変表示若しくは切換表示)が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート35への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。スルーゲート35への入賞に基づく内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、役物用結果表示部にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電動役物34aが電役開放状態へ移行する。
可変表示ユニット36には、図柄を変動表示(又は、可変表示若しくは切換表示)する図柄表示装置41が設けられている。また、可変表示ユニット36には、図柄表示装置41を囲むようにしてセンターフレーム42が配設されている。このセンターフレーム42は、その上部がパチンコ機10前方に延出している。これにより、図柄表示装置41の表示画面の前方を遊技球が落下していくのが防止されており、遊技球の落下により表示画面の視認性が低下するといった不都合が生じない構成となっている。
図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。図柄表示装置41には、例えば上、中及び下に並べて図柄が表示され、これらの図柄が左右方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。この場合、図柄表示装置41における変動表示は、上作動口33又は下作動口34への入賞に基づいて開始される。すなわち、メイン表示部43において変動表示が行われる場合には、それに合わせて図柄表示装置41において変動表示が行われる。そして、例えば、開閉実行モードとして可変入賞装置32の大入賞口32aの開放が15回行われることとなる15ラウンド対応の開閉実行モードに移行する遊技回には、図柄表示装置41では予め設定されている有効ライン上に所定の組み合わせの図柄が停止表示される。
センターフレーム42の前面側における左上部分には、上作動口33、下作動口34に対応した保留ランプ部45が設けられている。遊技球が上作動口33又は下作動口34に入賞した個数は最大4個まで保留され、保留ランプ部45の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。上述したように、センターフレーム42の上部がパチンコ機10前方に延出していることにより、保留ランプ部45の視認性が遊技球の落下により阻害されない構成となっている。
センターフレーム42の下部には、役物用表示部44の役物用結果表示部に対応した役物用保留ランプ部47が設けられている。遊技球がスルーゲート35を通過した回数は最大4回まで保留され、役物用保留ランプ部47の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。なお、各保留ランプ部45、47が図柄表示装置41の一部で表示される構成等であってもよい。
遊技盤24には、内レール部51と外レール部52とが取り付けられており、これら内レール部51と外レール部52とにより誘導レールが構成され、遊技球発射機構53から発射された遊技球が遊技領域の上部に案内されるようになっている。遊技球発射機構53は、図2に示すように、樹脂ベース21における窓孔23の下方に取り付けられており、前扉枠14に設けられた発射ハンドル54が操作されることにより遊技球の発射動作が行われる。
内枠13の前面側全体を覆うようにして前扉枠14が設けられている。前扉枠14には、図1に示すように、遊技領域のほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部61が形成されている。窓部61は、略楕円形状をなし、上述した窓パネル62が嵌め込まれている。窓パネル62は、ガラスによって無色透明に形成されているが、これに限定されることはなく合成樹脂によって無色透明に形成してもよい。
窓部61の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられている。当該各種ランプ部の一部として表示ランプ部63が窓部61の上方に設けられている。また、表示ランプ部63の左右両側には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部64が設けられている。
前扉枠14における窓部61の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部65と下側膨出部66とが上下に並設されている。上側膨出部65内側には上方に開口した上皿71が設けられており、下側膨出部66内側には同じく上方に開口した下皿72が設けられている。上皿71は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構53側へ導くための機能を有する。また、下皿72は、上皿71内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。上皿71及び下皿72には、裏パックユニット15の払出装置96から払い出された遊技球が前扉枠14の背面に設けられた通路形成ユニット73を通じて排出される。
次に、遊技機本体12の背面側の構成について説明する。
図3に示すように、内枠13(具体的には、遊技盤24)の背面には、主制御装置81及び音声ランプ制御装置82が搭載されている。
主制御装置81は、遊技の主たる制御を司る主制御基板と、電源を監視する停電監視基板とを具備しており、これら主制御基板及び停電監視基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス83に収容されて構成されている。基板ボックス83は、略直方体形状のボックスベース(表ケース体)とこのボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(裏ケース体)とを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは分離阻止手段(又は、結合手段)としてのボックス結合部85によって分離不能に連結され、これにより基板ボックス83が封印されている。そして、これらボックス結合部85によって分離不能に連結されていることで、基板ボックス83の内部空間の開放に際しては当該基板ボックス83の破壊又は一部の切除を要する構成となっている。ボックス結合部85は、基板ボックス83の長辺部に複数設けられ、そのうち少なくとも一つが用いられて結合処理が行われる。
ボックス結合部85はボックスベースとボックスカバーとを開放不能に結合する構成であれば任意の構成が適用できるが、ボックス結合部85を構成する長孔に係止爪を挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開放不能に結合されるようになっている。ボックス結合部85による結合処理は、その結合後の不正な開放を防止し、また万一不正開放が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開放した後でも再度開放処理を行うこと自体は可能である。すなわち、複数のボックス結合部85のうち、少なくとも一つの長孔に係止爪を挿入することにより結合処理が行われる。そして、収容した主制御基板の不具合発生の際や主制御基板の検査の際など基板ボックス83を開放する場合には、係止爪が挿入されたボックス結合部85と他のボックス結合部85との連結部分やボックス本体との連結部分を切断する。これにより、基板ボックス83のボックスベースとボックスカバーとが分離され、内部の主制御基板を取り出すことができる。その後、再度結合処理する場合は他のボックス結合部85の長孔に係止爪を挿入する。基板ボックス83の開放を行った旨の履歴を当該基板ボックス83に残しておけば、基板ボックス83を見ることで不正な開放が行われた旨が容易に発見できる。
基板ボックス83の一方の短辺部には、その側方に突出するようにして複数の結合片86が設けられている。これら結合片86は、主制御装置81の取付台に形成された複数の被結合片87と1対1で対応しており、結合片86と被結合片87とにより基板ボックス83と取付台との間で結合処理が行われる。
なお、上記基板ボックス83の不正な開放を発見するための痕跡手段として、封印シールをボックスベースとボックスカバーとの境界を跨ぐようにして貼り付ける構成としてもよい。この場合、封印シールをその貼付箇所から剥がした場合には、当該封印シールの接着剤層が基板ボックス83側に残り、その痕跡が残ることとなる。さらには、当該封印シールに所定周波数の呼び出し波に対して識別情報を含む応答波を発信するICタグを設け、封印シールを剥がした場合には、当該ICタグのアンテナが切断されて、上記応答波の発信が不可となる構成としてもよい。
音声ランプ制御装置82は、主制御装置81からの指示に従い音声やランプ表示、及び図示しない表示制御装置の制御を司る音声ランプ制御基板を具備しており、音声ランプ制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス84に収容されて構成されている。
裏パックユニット15は、図3に示すように、裏パック91を備えており、当該裏パック91に対して、払出機構部92及び制御装置集合ユニット93が取り付けられている。なお、裏パック91は透明性を有する合成樹脂により形成されており、主制御装置81や音声ランプ制御装置82などを後方から覆うように、後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部94を有している。
払出機構部92は、保護カバー部94を迂回するようにして配設されており、遊技場の島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク95と、当該タンク95に貯留された遊技球を払い出すための払出装置96と、を備えている。払出装置96より払い出された遊技球は、当該払出装置96の下流側に設けられた図示しない払出通路を通じて、上皿71又は下皿72に排出される。また、払出機構部92には、例えば交流24ボルトの主電源が供給されるとともに、電源のON操作及びOFF操作を行うための電源スイッチが設けられた裏パック基板が搭載されている。
また、裏パック91には、裏パックユニット15の回動軸側であって上縁側に外部出力端子板99が設けられている。外部出力端子板99には、タンク95などで遊技球が不足した場合に信号出力するための出力端子、所定個数の賞球を払い出す毎に信号出力するための出力端子、所定個数の遊技球を貸し出す毎に信号出力するための出力端子、遊技機本体12の開放時に信号出力するための出力端子、前扉枠14の開放時に信号出力するための出力端子、及び開閉実行モードなどの状態移行に際して(又は、状態に移行している間)信号出力するための出力端子が設けられている。そして、これらの出力端子を通じて、遊技ホール側の管理制御装置に対して枠側の状態に関する信号が出力される。なお、所定個数の遊技球を貸し出す毎に信号出力するための出力端子はいわゆる現金機においては不要である。
制御装置集合ユニット93は、払出制御装置97と電源及び発射制御装置98とを備えている。これら払出制御装置97と電源及び発射制御装置98とは、払出制御装置97がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置97は、払出装置96を制御する払出制御基板が基板ボックス内に収容されて構成されている。この場合、当該払出制御装置97の基板ボックスに対して、主制御装置81の基板ボックス83と同様の不正抑制手段を適用してもよい。
電源及び発射制御装置98は、電源及び発射制御基板が基板ボックス内に収容されて構成されており、当該基板により、各種制御装置等で要する所定の電力が生成されて出力され、さらに遊技者による発射ハンドル54の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。また、本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。
<電気的構成>
次に、パチンコ機10の電気的構成について、図5のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置81に設けられた主制御基板201には、MPU202が搭載されている。MPU202は、当該MPU202により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM203と、そのROM203内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM204と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵された素子である。なお、MPU202が有する機能の一部、例えば、ROM203の機能やRAM204の機能などを別の素子として有する構成としてもよい。
MPU202には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU202の入力側には、主制御装置81に設けられた停電監視基板205、払出制御装置97及び各種検知センサ211a〜211eなどが接続されている。この場合に、停電監視基板205には電源及び発射制御装置98が接続されており、MPU202には停電監視基板205を介して電力が供給される。また、各種検知センサ211a〜211eの一部として、一般入賞口31、可変入賞装置32、上作動口33、下作動口34及びスルーゲート35などといった入賞対応入球部(払出対応入球部)に設けられた複数の検知センサが接続されており、主制御装置81のMPU202において各入球部への入賞判定(入球判定)が行われる。また、MPU202では、上作動口33及び下作動口34への入賞に基づいて大当たり発生抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入賞に基づいてサポート発生抽選を実行する。
MPU202の出力側には、停電監視基板205、払出制御装置97及び音声ランプ制御装置82が接続されている。払出制御装置97には、例えば、上記入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。この場合、賞球コマンドの出力に際しては、ROM203のコマンド情報記憶エリア225が参照される。そして、一般入賞口31への入賞を特定した場合には、10個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、可変入賞装置32への入賞を特定した場合には、15個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、上作動口33への入賞を特定した場合には、3個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、下作動口34への入賞を特定した場合には、4個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力される。
音声ランプ制御装置82には、変動用コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド、オープニングコマンド及びエンディングコマンドなどの各種コマンドが出力される。この場合、これら各種コマンドの出力に際しては、ROM203のコマンド情報記憶エリア225が参照される。なお、上記各コマンドは、所定のバイト数の情報として構成されており、当該所定のバイト数の情報として各種情報が含まれている。
また、MPU202の出力側には、可変入賞装置32の開閉扉32bを開閉動作させる可変入賞駆動部32c、下作動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34b、メイン表示部43、及び役物用表示部44が接続されている。主制御基板201には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU202は各種駆動部の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては大入賞口32aが開閉されるように、MPU202において可変入賞駆動部32cの駆動制御が実行される。また、電動役物34aの開放状態当選となった場合には、電動役物34aが開閉されるように、MPU202において電動役物駆動部34bの駆動制御が実行される。また、各遊技回に際しては、MPU202においてメイン表示部43の表示制御が実行される。
さらには、MPU202の出力側には、外部出力端子板99が接続されている。この場合、外部出力端子板99には、状態移行に際して信号出力するための出力端子として、大当たり信号出力端子(第1状態信号出力端子)99aと、大当たり及び特別外れ信号出力端子(第2状態信号出力端子)99bとが設けられている。
MPU202は、遊技結果が大当たり結果となった場合には、遊技ホール側の管理制御装置に対して、大当たり信号出力端子99aを通じて大当たり信号を出力することができる。具体的には、通常時では、大当たり信号出力端子99aからLOWレベル信号が出力されており、大当たり結果となった場合にはHIレベル信号が出力される。なお、この信号の出力態様は逆でもよい。
停電監視基板205は、主制御基板201と電源及び発射制御装置98とを中継し、また電源及び発射制御装置98から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置97は、主制御装置81から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置96により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源及び発射制御装置98は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板201や払出制御装置97等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を所定の電力経路を通じて供給する。また、電源及び発射制御装置98は、遊技球発射機構53の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構53は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
音声ランプ制御装置82は、主制御装置81から入力した各種コマンドに基づいて、可変表示ユニット36に設けられた各保留ランプ部45、47及び前扉枠14に設けられた表示ランプ部63やスピーカ部64を駆動制御するとともに、表示制御装置212を制御するものである。
表示制御装置212では、音声ランプ制御装置82から入力したコマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。この場合に、音声ランプ制御装置82では、主制御装置81から入力した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動表示時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を決定するとともに、リーチ発生の有無及びリーチ演出の内容の抽選を実行する。
ここで、図柄表示装置41の表示内容について図6に基づいて説明する。図6は図柄表示装置41の表示画面Gを示す図である。
図6(a)に示すように、図柄表示装置41の表示画面Gには、上段・中段・下段の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が設定されている。各図柄列Z1〜Z3は、主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。詳細には、上図柄列Z1には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の降順に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列Z3には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の昇順に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、上図柄列Z1と下図柄列Z3は18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列Z2には、数字の昇順に「1」〜「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列Z2に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。そして、表示画面Gでは、これら各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールするように変動表示される。また、図6(b)に示すように、表示画面Gは、図柄列毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。
また、表示画面Gには、5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右下がりラインL4、右上がりラインL5が設定されている。そして、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示が停止し、いずれかの有効ラインに同一の数字が付された図柄の組み合わせが形成された状態で全図柄列Z1〜Z3の変動表示が終了すれば、後述する通常大当たり結果又は確変大当たり結果の発生として大当たり動画が表示されるようになっている。
本パチンコ機10では、奇数番号(1,3,5,7,9)が付された主図柄は「特定図柄」に相当し、確変大当たり結果が発生する場合には、同一の特定図柄の組み合わせが停止表示される。また、偶数番号(2,4,6,8)が付された主図柄は「非特定図柄」に相当し、通常大当たり結果が発生する場合には、同一の非特定図柄の組み合わせが停止表示される。
なお、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。
<各種カウンタについて>
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。
MPU202は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、メイン表示部43の表示の設定、図柄表示装置41の図柄表示の設定、役物用表示部44の表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図7に示すように、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置41が外れ変動する際のリーチ抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、メイン表示部43及び図柄表示装置41における変動表示時間を決定する変動種別カウンタCSとを用いることとしている。さらに、下作動口34の電動役物34aを電役開放状態とするか否かの抽選に使用する電動役物開放カウンタC4を用いることとしている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM204の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ231に適宜格納される。RAM204には、保留用エリアREと、実行エリアAEとよりなる保留球格納エリア232が設けられている。そして、この保留球格納エリア232に、上作動口33又は下作動口34への遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値が時系列的に格納されるようになっている。
各カウンタについて詳しくは、大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり599)に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜599)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が上作動口33又は下作動口34に入賞したタイミングでRAM204の保留球格納エリア232に格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM203における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリア221に当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。ここで、当否テーブルの内容について図8を用いて説明する。図8(a)に示すように、当否テーブルとしては、低確率モード用の当否テーブル(低確率用当否情報群)と、高確率モード用の当否テーブル(高確率用当否情報群)とが設定されている。つまり、本パチンコ機10は、当否抽選手段における抽選モードとして、低確率モード(低確率状態)と高確率モード(高確率状態)とが設定されている。
上記抽選に際して低確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図8(a)に示すように、大当たり当選となる乱数の値は2個である。一方、上記抽選に際して高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の値は21個である。この場合、低確率モードである状況において大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モードである状況において大当たり当選となる大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。なお、低確率モードよりも高確率モードの方の当選確率が高くなるのであれば、上記当選となる乱数の数及び値は任意である。また、各抽選モードにおいて、大当たり当選となる乱数の値以外は、外れ結果に対応している。
大当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり29)に達した後0に戻る構成となっている。ここで、本実施の形態では、2つの大当たり結果が設定されている。これらの大当たり結果は、(1)開閉実行モード終了後の当否抽選手段における抽選モード、(2)開閉実行モード終了後の下作動口34の電動役物34aにおけるサポートモード、という2つの条件に差異を設けることにより、2つの大当たり結果が設定されている。
下作動口34の電動役物34aにおけるサポートモードとしては、遊技領域に対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、下作動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、低頻度サポートモード(低頻度サポート状態又は低頻度ガイド状態)と高頻度サポートモード(高頻度サポート状態又は高頻度ガイド状態)とが設定されている。
具体的には、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率は同一(例えば、共に4/5)となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電役開放状態当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて電役開放状態当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されている。さらにまた、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間が短く設定されている。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも下作動口34への入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、下作動口34よりも上作動口33への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、上作動口33よりも下作動口34への入賞が発生する確率が高くなる。そして、下作動口34への入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに電役開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。さらには、開放回数を多くする、開放時間を長くする、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間を短くする(すなわち、役物用表示部44における1回の変動表示時間を短くする)及び当選確率を高くするのうち、いずれか1条件又は任意の組み合わせの条件を適用することで、低頻度サポートモードに対する高頻度サポートモードの有利性を高めてもよい。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が上作動口33又は下作動口34に入賞したタイミングでRAM204の保留球格納エリア232に格納される。
大当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、ROM203における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリア222に振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。ここで、振分テーブルの内容について図8(b)を用いて説明する。
振分テーブルには、振分結果として、通常大当たり結果及び確変大当たり結果が設定されている。通常大当たり結果は、開閉実行モードが高頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが低確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。但し、この高頻度サポートモードは、移行後において遊技回数が終了基準回数(具体的には、100回)に達した場合に低頻度サポートモードに移行する。換言すれば、通常大当たり結果は、通常大当たり状態(低確率対応特別遊技状態)へ遊技状態を移行させる大当たり結果である。
確変大当たり結果は、開閉実行モードが高頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。当該高頻度サポートモードは、当否抽選における抽選結果が大当たり状態当選となり、それによる大当たり状態に移行するまで継続する。換言すれば、確変大当たり結果は、確変大当たり状態(高確率対応特別遊技状態)へ遊技状態を移行させる大当たり結果である。
なお、上記各遊技状態との関係で通常遊技状態とは、当否抽選モードが低確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである状態をいう。
振分テーブルでは、「0〜29」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜9」が通常大当たり結果に対応しており、「10〜29」が確変大当たり結果に対応している。
また、本パチンコ機10では、当否抽選において外れ結果となった場合は、開閉実行モードに移行することはなく、さらに当否抽選モード及びサポートモードの変更は発生しない。
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が上作動口33又は下作動口34に入賞したタイミングでRAM204の保留球格納エリア232に格納される。そして、ROM203のリーチ用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ用テーブルに基づいてリーチを発生させるか否かを決定することとしている。但し、開閉実行モードに移行する遊技回においては、MPU202では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ表示の発生の決定を行う。具体的には、保留球格納エリア232に格納されたリーチ乱数カウンタC3の値が0〜9の場合にリーチ発生の決定が行われ、その中でも8、9の場合にスーパーリーチやスペシャルリーチ等の特殊リーチ表示の発生の決定が行われる。
なお、リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数は、各遊技状態において同一となっているが、遊技状態に応じて各々個別に設定されるものであってもよい。例えば、サポートモードが高頻度サポートモードである場合の方が、低頻度サポートモードよりも、リーチ表示や特殊リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数が多く設定された構成としてもよい。
ここで、リーチ表示(リーチ状態)とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置41を備え、可変入賞装置32の開閉実行モードが高頻度入賞モードとなる遊技回では変動表示後の停止表示結果が特別表示結果となる遊技機において、図柄表示装置41における図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)が開始されてから停止表示結果が導出表示される前段階で、前記特別表示結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。また、リーチ表示の一種であるスーパーリーチやスペシャルリーチ等の特殊リーチ表示とは、その他のリーチ表示より変動表示時間を長くしたり、変動表示の内容を派手にする等にして、さらに前記特別表示結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。
リーチ表示は、換言すれば、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、高頻度入賞モードの発生に対応した大当たり図柄の組み合わせが成立する可能性があるリーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことである。
より具体的には、図柄の変動表示を終了させる前段階として、図柄表示装置41の表示画面内の予め設定された有効ライン上に、高頻度入賞モードの発生に対応した大当たり図柄の組み合わせが成立する可能性のあるリーチ図柄の組み合わせを停止表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において最終停止図柄列により図柄の変動表示を行うことである。
図6の表示内容について具体的に説明すると、最初に上段の図柄列Z1において図柄の変動表示が終了され、さらに下段の図柄列Z3において図柄の変動表示が終了された状態において、いずれかの有効ラインL1〜L5に同一の数字が付された主図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において中段の図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチ表示となる。そして、高頻度入賞モードが発生する場合には、リーチラインを形成している主図柄と同一の数字が付された主図柄がリーチライン上に停止表示されるようにして中段の図柄列Z2における図柄の変動表示が終了される。
また、リーチ表示のなかでも特に特殊リーチには、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面の略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ表示が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクタといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、メイン表示部43における変動表示時間と、図柄表示装置41における図柄の変動表示時間とをMPU202において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、メイン表示部43における変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
電動役物開放カウンタC4は、例えば、0〜249の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり249)に達した後0に戻る構成となっている。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の電役保留エリア233に格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された電動役物開放カウンタC4の値によって電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。例えば、C4=0〜199であれば、電動役物34aを開放状態に制御し、C4=200〜249であれば、電動役物34aを開放状態に制御しない。
既に説明したように、MPU202では、少なくとも変動種別カウンタCSのバッファ値を用いて、メイン表示部43における変動表示時間が決定されるが、その決定に際してはROM203の変動表示時間テーブル記憶エリア223が用いられる。また、MPU202では、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、メイン表示部43における停止結果が決定されるが、その決定に際してはROM203の停止結果テーブル記憶エリア224が用いられる。
<保留球格納エリア232の構成>
次に、保留球格納エリア232の構成を、図9を用いてより詳細に説明する。
保留用エリアREは、上作動口33、下作動口34への遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を時系列的に格納するための保留エリアである。
保留用エリアREは、第1保留エリア〜第4保留エリアの4つの記憶エリアと、保留数記憶エリアNAとより構成されている。各記憶エリアは、大当たり乱数カウンタC1の値を格納するためのC1記憶領域と、大当たり種別カウンタC2の値を格納するためのC2記憶領域と、リーチ乱数カウンタC3の値を格納するためのC3記憶領域とより構成されている。この第1保留エリア〜第4保留エリアの4つの記憶エリアにより、上作動口33又は下作動口34への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。
C1記憶領域は2バイトで構成されており、0〜599のいずれかの大当たり乱数カウンタC1値が0〜9の下位10ビットを用いて格納されるようになっている。C1記憶領域のうち10〜15の上位6ビットは未使用領域となっている。
C2記憶領域は1バイトで構成されており、0〜29のいずれかの大当たり種別カウンタC2値が0〜4の下位5ビットを用いて格納されるようになっている。C2記憶領域のうち5〜7の上位2ビットは未使用領域となっている。
C3記憶領域は1バイトで構成されており、0〜238のいずれかのリーチ乱数カウンタC3値が0〜7の全8ビットを用いて格納されるようになっている。
保留数記憶エリアNAは、保留エリアの使用数、すなわち上作動口33又は下作動口34に遊技球が入賞して保留された個数を記憶するための記憶領域である。保留数記憶エリアNAは1バイトで構成されており、0〜4のいずれかの値が0〜2の下位3ビットを用いて格納されるようになっている。保留数記憶エリアNAのうち3〜7の上位5ビットは未使用領域となっている。
図7に示す実行エリアAEは、メイン表示部43の変動表示を開始する際に、第1保留エリアRE1の記憶エリアに格納された各値を移動させるためのエリアである。実行エリアAEは、保留用エリアREの1つ分の保留エリアと同一構成、すなわち、2バイト構成のC1記憶領域と、1バイト構成のC2記憶領域と、1バイト構成のC3記憶領域とにより構成されている。
<主制御装置81にて実行される各種処理について>
次に、主制御装置81内のMPU202にて各遊技回での遊技を進行させる上で実行されるタイマ割込み処理及び通常処理を説明する。なお、MPU202では、上記タイマ割込み処理及び通常処理の他に、電源投入に伴い起動されるメイン処理及びNMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理が実行されるが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
先ず、タイマ割込み処理について、図10のフローチャートを参照しながら説明する。本処理はMPU202により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
ステップS101では、各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置81に接続されている各種スイッチの状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
その後、ステップS102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。続くステップS103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4をそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップS104にて、作動口33,34への入賞に伴う作動口用の入賞処理を実行し、さらにステップS105にて、スルーゲート35への入賞に伴うスルー用の入賞処理を実行した後に、本タイマ割込み処理を終了する。スルー用の入賞処理では、遊技球がスルーゲート35を通過したことを検知し、役物保留記憶数が4より小さければ役物保留記憶数を1インクリメントし、電動役物開放カウンタC4の値をRAM204の電役保留エリア233の空き記憶エリアのうち最初のエリアに格納する。そして、保留記憶数と対応する可変表示ユニット36の役物用保留ランプ部47を点灯させた後、本入賞処理を終了する。役物用保留ランプ部47は左側から順次点灯されるようになっており、例えば役物保留記憶数N2が1であれば左端の役物用保留ランプ部47が点灯され、役物保留記憶数N2が4であれば全ての役物用保留ランプ部47が点灯されるようになっている。
ステップS104における作動口用の入賞処理について以下に説明する。
<作動口用の入賞処理>
先ず、作動口用の入賞処理について図11のフローチャートを参照しながら説明する。
作動口用の入賞処理では、先ずステップS201にて、遊技球が上作動口33又は下作動口34のいずれかに入賞したか否かを判定する。遊技球が上作動口33及び下作動口34のいずれにも入賞していない場合には、そのまま本入賞処理を終了する。遊技球が上作動口33又は下作動口34のいずれかに入賞している場合には、ステップS202にて、保留球格納エリア232の保留数記憶エリアNAに格納された値を読み出し、保留用エリアREに保留記憶されている始動保留球数Nが上限値(本実施の形態では「4」)未満であるか否かを判定する。
始動保留球数Nが上限値以上である場合には、そのまま本入賞処理を終了する。始動保留球数Nが上限値未満である場合には、ステップS203に進み、始動保留球数Nを1インクリメント(加算)する。続くステップS204では、前回のステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値(各数値情報)を、保留用エリアREの空き保留エリアRE1〜RE4のうち最初の保留エリア、すなわち上記ステップS203にて1インクリメントした保留記憶数と対応する保留エリアに格納する。
続くステップS205及びステップS206では、上作動口33又は下作動口34への入賞が発生したことを音声ランプ制御装置82及び表示制御装置212に認識させるとともに、保留報知としての保留予告を表示制御装置212にて実行させるための処理である保留予告用の確認処理及び保留コマンドの設定処理を実行する。その後、本入賞処理を終了する。なお、フローチャートを用いての説明は省略したが、上作動口33への入賞が検知された場合は遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドがセットされ、下作動口34への入賞が検知された場合は遊技球を4個払い出させるための賞球コマンドがセットされる。これらの賞球コマンドは、後述する通常処理(図14)の外部出力処理S501にて払出制御装置97に対して送信される。
ちなみに、本実施の形態において、保留予告とは、所定の遊技回における、当該遊技回が終了するまでに取得された保留情報に係る遊技回において大当たりが発生する(種別判定手段による判定結果を反映する情報に付与結果を示す情報が含まれている)のではないか又は特殊リーチが発生する(種別判定手段による判定結果を反映する情報に特殊リーチを示す情報が含まれている)のではないかという期待感を遊技者に抱かせるための報知をいう。
以下に、保留予告用の確認処理及び保留コマンドの設定処理について説明する。
先ず、ステップS205の保留予告用の確認処理について、図12のフローチャートを参照しながら説明する。
保留予告用の確認処理では、ステップS301にて、保留用エリアREにおける保留数記憶エリアNAに記憶されている保留個数の情報を読み出し、かかる保留個数の情報をMPU202のレジスタに記憶する。続くステップS302では、上作動口33又は下作動口34への今回の入賞に基づきステップS204にて取得した保留情報のうち大当たり判定用の情報、すなわち大当たり乱数カウンタC1によって更新された情報から取得した情報を把握する。
続くステップS303では、RAM204に高確率モードフラグが格納されているか否かを判定することで、現状の当否抽選モードが低確率モードであるか否かを判定する。低確率モードである場合には、ステップS304にて、ステップS302で把握した大当たり判定用の情報が大当たり当選として設定された情報に含まれているか否かを判定するために、図8(a)に示す低確率モード用の当否テーブルを参照する。また、高確率モードである場合には、ステップS305にて、ステップS302で把握した大当たり判定用の情報が大当たり当選として設定された情報に含まれているか否かを判定するために図8(a)に示す高確率モード用の当否テーブルを参照する。
ステップS304又はステップS305の後は、ステップS306にて、ステップS304又はステップS305で参照した当否テーブルに基づき、ステップS302にて把握した大当たり判定用の情報が大当たり当選として設定された情報に含まれているか否かを判定する。大当たり当選であった場合には、ステップS307にて、MPU202のレジスタに大当たり情報を記憶する。
ステップS306にて否定判定をした場合は、ステップS308に進む。ステップS308では、上作動口33又は下作動口34への今回の入賞に基づきステップS204にて取得した保留情報のうち外れリーチ判定用の情報、すなわちリーチ乱数カウンタC3によって更新された情報から取得した情報を把握する。
続くステップS309では、ROM203のリーチ判定用テーブル記憶エリア(リーチ判定のための情報群記憶手段)に記憶されているリーチ判定用テーブル(リーチ判定のための情報群)を参照する。そして、ステップS310にて、リーチ判定用テーブルに基づき、ステップS308にて把握したリーチ判定用の情報が前述したスーパーリーチやスペシャルリーチ等の特殊リーチ当選として設定された情報(本実施形態においてはリーチ乱数カウンタC3の値が8、9)に含まれているかを判定する。特殊リーチ当選として設定された情報に含まれている場合には、ステップS311にて、MPU202のレジスタに特殊リーチ発生情報を記憶した後に、本確認処理を終了する。特殊リーチ発生に対応していない場合には、そのまま本確認処理を終了する。
次に、作動口用の入賞処理(図11)におけるステップS206の保留コマンドの設定処理について、図13のフローチャートを参照しながら説明する。
保留コマンドの設定処理では、ステップS401にて、MPU202のレジスタに大当たり情報が記憶されているか否かを判定する。大当たり情報は、保留予告用の確認処理(図12)のステップS307にてMPU202のレジスタに記憶される情報である。大当たり情報がある場合は、ステップS402にて、大当たり対応保留コマンドを設定する。大当たり情報がない場合は、ステップS403に進み、MPU202のレジスタに特殊リーチ発生情報が記憶されているか否かを判定する。特殊リーチ発生情報は、保留予告用の確認処理(図12)のステップS311にてMPU202のレジスタに記憶される情報である。特殊リーチ発生情報がある場合は、ステップS404にて特殊リーチ対応保留コマンドを設定する。特殊リーチ発生情報がない場合は、ステップS405にて、今回の作動口への入賞に対応する遊技回では大当たりも特殊リーチも発生しないことを示すその他対応保留コマンドを設定する。
なお、上記コマンドの設定や後述する各種コマンドの設定は、RAM204に設けられたコマンド設定エリアに対してコマンド情報を格納することにより行われる。
ステップS402、ステップS404又はステップS405のいずれかの処理を実行した後は、ステップS406にて、保留個数の情報を上記保留コマンドに対して設定する処理を実行する。かかる処理として具体的には、上記設定された保留コマンドの情報は、複数バイトの情報として構成されており、そのうちの一部のビットに対して、自身が保留コマンドである旨の情報や保留コマンドの種別の情報が含まれているとともに、保留個数の情報が設定可能となっている。この場合に、ステップS406では、先ず直前の保留予告用の確認処理(図12)におけるステップS301にてMPU202のレジスタに記憶された保留個数の情報を読み出し、その後に、既に設定されている保留コマンドにおける保留個数の情報用のビットに対して、上記読み出した保留個数の情報を論理和などの演算処理によって格納する。これにより、ステップS402、ステップS404又はステップS405のいずれかの処理にて設定された保留コマンドに対して、かかる保留コマンドに対応した保留情報が何個目のものであるかを特定するための情報が含まれる。
上記ステップS406の処理を実行した後に、本設定処理を終了する。ステップS406にて保留個数の情報が含められた保留コマンドは、次回の通常処理(図14)におけるステップS501の外部出力処理により、音声ランプ制御装置82に送信される。音声ランプ制御装置82では、かかる保留コマンドを受信することにより、保留情報が増加したことを特定する。また、音声ランプ制御装置82では、保留コマンドをそのまま表示制御装置212に送信する。表示制御装置212では、その受信した保留コマンドに基づいて保留予告用の処理を実行する。当該処理については後に詳細に説明する。
なお、保留コマンドの設定の仕方は、表示制御装置212において保留コマンドによって、大当たり当選の有無、特殊リーチ発生の有無を特定することができるのであれば任意である。例えば、大当たり対応保留コマンド、特殊リーチ対応保留コマンド及びその他対応保留コマンドの組み合わせが、各保留個数に対応させて個別に設定されており、保留コマンドの設定処理では、保留予告用の確認処理(図12)における確認結果に応じて一の保留コマンドを選択する構成としてもよい。
<通常処理>
次に、通常処理の流れを図14のフローチャートを参照しながら説明する。通常処理は電源投入に伴い起動されるメイン処理が実行された後に開始される処理であり、通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS501〜S507の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS508,S509のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
通常処理において、ステップS501では、タイマ割込み処理又は前回の通常処理で設定したコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置97に対して送信する。また、変動用コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド等の演出用コマンドが設定されている場合にはそれを音声ランプ制御装置82に対して送信する。
次に、ステップS502では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1インクリメントすると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS503では、払出制御装置97より受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込む。その後、ステップS504では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。この遊技回制御処理では、大当たり判定、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、変動表示を行う側のメイン表示部43の表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。
その後、ステップS505では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。詳細は後述するが、この遊技状態移行処理により、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。
ステップS506では、下作動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定、役物用表示部44の表示制御などを行う。
続くステップS507では、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施の形態では4msec)が経過したか否かを判定する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する(ステップS508,S509)。つまり、ステップS508では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントするとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップS509では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1インクリメントするとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。
ここで、ステップS501〜S506の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち、大当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCSについてもランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、ステップS504の遊技回制御処理を図15〜図18のフローチャート等を参照して説明する。
図15のフローチャートに示すように、先ずステップS601にて、開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中である場合には、ステップS602以降の処理、すなわちステップS603〜ステップS605の遊技回開始用処理及びステップS606〜ステップS609の遊技回進行処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。
開閉実行モード中でない場合には、ステップS602にて、メイン表示部43が変動表示中であるか否かを判定する。メイン表示部43が変動表示中でない場合には、ステップS603〜ステップS605の遊技回開始用処理に進む。遊技回開始用処理では、先ずステップS603にて、始動保留球数Nが「0」か否かを判定する。始動保留球数Nが「0」である場合とは、保留球格納エリア232に保留情報が記憶されていないことを意味する。したがって、そのまま本遊技回制御処理を終了する。
始動保留球数Nが「0」でない場合には、ステップS604にて保留球格納エリア232の保留用エリアREに記憶されているデータを変動表示用に設定するためのデータ設定処理を実行し、さらにステップS605にてメイン表示部43における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行した後に、本遊技回制御処理を終了する。
ここで、ステップS604のデータ設定処理及びステップS605の変動開始処理について、以下に詳細に説明する。
先ず、ステップS604のデータ設定処理について、図16のフローチャートを参照して説明する。
データ設定処理では、先ずステップS701にて、始動保留球数Nを1ディクリメントする。続くステップS702にて、保留用エリアREの第1保留エリアRE1に格納されたデータを実行エリアAEに移動する。
その後、ステップS703にて、保留用エリアREの各保留エリアRE1〜RE4に格納されたデータ(すなわち、保留情報)をシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1保留エリアRE1〜第4保留エリアRE4に格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1保留エリアRE1のデータをクリアするとともに、第2保留エリアRE2→第1保留エリアRE1、第3保留エリアRE3→第2保留エリアRE2、第4保留エリアRE4→第3保留エリアRE3といった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
続くステップS704では、保留エリアのデータのシフトが行われたことを音声ランプ制御装置82に認識させるための情報であるシフト時コマンドを設定する。その後、本データ設定処理を終了する。ステップS704にて設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図14)におけるステップS501にて、音声ランプ制御装置82に送信される。音声ランプ制御装置82では、シフト時コマンドを受信することで、保留ランプ部45における表示を、保留個数の減少に対応させて変更するための処理を実行する。
次に、ステップS605の変動開始処理について、図17のフローチャートを参照して説明する。
変動開始処理では、先ずステップS801にて、今回の変動開始処理に対応した保留情報が大当たり当選に対応しているか否かを判定するための当否判定処理を実行する。具体的には、実行エリアAEに格納された情報のうち大当たり判定用の情報、すなわち大当たり乱数カウンタC1によって更新された情報から取得した情報を把握する。そして、当否抽選モードが低確率モードである場合には、ROM203における低確率モード用の当否テーブルを参照して、上記把握した情報が大当たり当選に対応した情報に含まれているかを特定し、当否抽選モードが高確率モードである場合には、ROM203における高確率モード用の当否テーブルを参照して、上記把握した情報が大当たり当選に対応した情報に含まれているかを特定する。
続くステップS802では、ステップS801における当否判定処理の結果が大当たり当選に対応した結果であるか否かを判定する。大当たり当選に対応した結果である場合には、ステップS803にて種別判定処理を実行する。
種別判定処理では、実行エリアAEに格納された情報のうち種別判定用の情報、すなわち大当たり種別カウンタC2によって更新された情報から取得した情報を把握する。また、ROM203における振分テーブルを参照して、上記把握した種別判定用の情報が確変大当たり結果に対応した情報に含まれているかを特定する。
続くステップS804では、ステップS803における種別判定処理において特定した情報に基づいて今回の大当たり当選の種別が確変大当たり結果であるか否かを判定する。確変大当たり結果である場合には、ステップS805にて確変大当たり用の停止結果設定処理を実行し、確変大当たり結果でない場合には、ステップS806にて通常大当たり用の停止結果設定処理を実行する。また、ステップS802にて大当たり当選ではないと判定した場合には、ステップS807にて外れ時用の停止結果設定処理を実行する。
ステップS805〜ステップS807の各停止結果設定処理では、メイン表示部43に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM203に予め記憶されている情報から特定し、その特定した情報をRAM204に記憶する。また、ステップS805及びステップS806では、今回の遊技回の当否判定結果が、確変大当たり結果又は通常大当たり結果であることをMPU202にて特定するための情報をRAM204のその他フラグ格納エリア235に格納する(対応するエリアに「1」の情報を記憶する)。具体的には、ステップS805では確変大当たりフラグを格納し、ステップS806では通常大当たりフラグを格納する。
ステップS805〜ステップS807のいずれかの処理を実行した後は、ステップS808にて、変動表示時間の設定処理を実行する。
変動表示時間の設定処理では、図18のフローチャートに示すように、先ずステップS901にて、RAM204の抽選カウンタ用バッファ231における変動種別カウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCSの値を取得し、MPU202のレジスタに記憶する。
続くステップS902では、今回の遊技回において図柄表示装置41にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、RAM204に、確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグのいずれかが格納されているか否かを判定する。いずれかのフラグが格納されている場合には、リーチ表示の発生として、ステップS902にて肯定判定をする。また、上記各フラグのいずれもが格納されていない場合であっても、実行エリアAEに格納されているリーチ乱数カウンタC3の値がリーチ発生に対応した値(0〜9)である場合には、リーチ表示の発生として、ステップS902にて肯定判定をする。
ステップS902にて肯定判定をした場合には、ステップS903にて今回の遊技回において図柄表示装置41にて特殊リーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、実行エリアAEに格納されているリーチ乱数カウンタC3の値が特殊リーチ発生に対応した値(8、9)である場合には、特殊リーチ表示の発生として、ステップS903にて肯定判定をする。なお、リーチ乱数カウンタC3の値を用いたリーチ発生及び特殊リーチ発生の有無の特定に際しては、ROM203のリーチ判定用テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。
ステップS903にて肯定判定をした場合には、ステップS904にてROM203の変動表示時間テーブル記憶エリア223に記憶されている特殊リーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間情報を取得し、ステップS905にて、その変動表示時間情報をRAM204の各種カウンタエリア234に設けられた変動表示時間カウンタエリア(変動表示時間計測手段)にセットする。その後、本設定処理を終了する。
ステップS903にて否定判定をした場合には、ステップS906にてROM203の変動表示時間テーブル記憶エリア223に記憶されているリーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間情報を取得し、ステップS907にて、その変動表示時間情報をRAM204の各種カウンタエリア234に設けられた変動表示時間カウンタエリア(変動表示時間計測手段)にセットする。その後、本設定処理を終了する。
一方、ステップS902にて否定判定をした場合には、ステップS908にて変動表示時間テーブル記憶エリア223に記憶されているリーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間を取得し、ステップS909にて、その変動表示時間情報を上記変動表示時間カウンタエリアにセットする。その後、本設定処理を終了する。
なお、リーチ非発生時における変動表示時間情報は、始動保留球数Nの数が多いほど変動表示時間が短くなるように設定されている。但し、これに限定されることはなく、例えば、始動保留球数Nの数に依存しない構成としてもよく、始動保留球数Nの数が少ないほど変動表示時間が短くなるように設定されていてもよい。また、サポートモードが高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも、保留情報の数が同一である場合で比較して、短い変動表示時間が選択されるようにリーチ非発生用変動表示時間テーブルが設定されているが、これに限定されることはなく、選択される変動表示時間が同一であってもよく、上記の関係とは逆であってもよい。さらには、リーチ発生時における変動表示時間に対して、上記構成を適用してもよく、大当たり当選時と外れリーチ時とで選択され易い変動表示時間と選択され難い変動表示時間とが異なっている構成としてもよい。また、確変大当たり用の変動表示時間テーブル、通常大当たり用の変動表示時間テーブル、外れリーチ用の変動表示時間テーブル、外れ特殊リーチ用の変動表示時間テーブル及び完全外れ用の変動表示時間テーブルがそれぞれ個別に設定されている構成としてもよい。
以上のとおり、各遊技回の変動表示時間は、リーチ発生の有無、特殊リーチ発生の有無、保留情報の数及び変動種別カウンタの値をパラメータとして決定される。但し、各遊技回の変動表示時間は、他の保留情報の内容、具体的には、他の保留情報に含まれる大当たり判定用の情報、種別判定用の情報、リーチ判定用の情報及び特殊リーチ判定用の情報をパラメータとすることなく決定される。
変動開始処理(図17)の説明に戻り、ステップS808にて変動表示時間の設定処理を実行した後は、ステップS809にて、変動用コマンド及び種別コマンドを設定する。変動用コマンドには、リーチ発生及び特殊リーチ発生の有無の情報、並びに変動表示時間の情報が含まれる。また、種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、遊技結果の情報として、確変大当たり結果の情報、通常大当たり結果の情報、外れ結果の情報などが含まれる。
ステップS809にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図14)におけるステップS501にて、音声ランプ制御装置82に送信される。音声ランプ制御装置82では、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における表示ランプ部63の発光パターンやスピーカ部64からの音の出力パターンを決定し、その決定した演出の内容が実行されるように表示ランプ部63及びスピーカ部64を制御する。また、音声ランプ制御装置82は、上記変動用コマンド及び種別コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置212に送信する。表示制御装置212では、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における図柄表示装置41での変動表示パターンを決定し、その決定した変動表示パターンが実行されるように図柄表示装置41を表示制御する。その後、ステップS810にてメイン表示部43において絵柄の変動表示を開始させた後に、本変動開始処理を終了する。
遊技回制御処理(図15)の説明に戻り、メイン表示部43が変動表示中である場合には、ステップS606〜ステップS609の遊技回進行用処理を実行する。遊技回進行用処理では、先ずステップS606にて、今回の遊技回の変動表示時間が経過したか否かを判定する。具体的には、RAM204の変動表示時間カウンタエリアに格納されている変動表示時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動表示時間情報の値は、上述したように、変動表示時間の設定処理(図18)においてセットされる。また、このセットされた変動表示時間情報の値は、タイマ割込み処理(図10)が起動される度に、1ディクリメント(減算)される。
変動表示時間が経過していない場合には、ステップS607にて変動表示用処理を実行する。変動表示用処理では、メイン表示部43における表示態様を変更する。その後、本遊技回制御処理を終了する。
変動表示時間が経過している場合には、ステップS608にて変動終了処理を実行する。変動終了処理では、上記ステップS805〜ステップS807のいずれかの処理にてRAM204に記憶した情報を特定し、その情報に対応した絵柄の態様がメイン表示部43にて表示されるように当該メイン表示部43を表示制御する。
続くステップS609では、変動終了コマンドを設定する。その後、本遊技回制御処理を終了する。ステップS609にて設定された変動終了コマンドは、通常処理(図14)におけるステップS501にて、音声ランプ制御装置82に送信される。音声ランプ制御装置82では、受信した変動終了コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置212に送信する。表示制御装置212では、当該変動終了コマンドを受信することにより、その遊技回における最終停止図柄の組み合わせを確定表示(最終停止表示)させる。
<遊技回制御処理>
次に、通常処理(図14)におけるステップS505の遊技状態移行処理について説明する。
図19のフローチャートに示すように、先ずステップS1101にて、開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中でない場合にはステップS1102に進み、1の遊技回のメイン表示部43における絵柄の変動表示が終了したタイミングか否かを判定する。変動表示が終了したタイミングでない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
変動表示が終了したタイミングである場合には、ステップS1103にて、今回の遊技回の遊技結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、RAM204に、通常大当たりフラグ又は確変大当たりフラグのいずれかが格納されているか否かを判定する。上記各フラグのいずれもが格納されていない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
上記各フラグのいずれかが格納されている場合には、ステップS1104にて、RAM204の各種カウンタエリア234に設けられたラウンドカウンタエリアRCに、「15」をセットする。ラウンドカウンタエリアRCは、大入賞口32aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
一方、開閉実行モード中である場合には、ステップS1101にて肯定判定をし、ステップS1105に進む。ステップS1105では、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理では、大入賞口32aが閉鎖中である場合には、ラウンドカウンタエリアRCが「1」以上であることを条件として、可変入賞駆動部32cを駆動状態とすることで大入賞口32aを開放させる。また、大入賞口32aが開放中である場合には、当該大入賞口32aの開放から所定時間が経過していること又は所定個数の遊技球が入賞していることを条件として、可変入賞駆動部32cの駆動状態を停止し、大入賞口32aを閉鎖させる。
続くステップS1106では、ラウンドカウンタエリアRCの値が「0」か否かを判定する。ラウンドカウンタエリアRCの値が「0」でない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。ラウンドカウンタエリアRCの値が「0」である場合には、ステップS1107にて、開閉実行モード終了時の移行処理を実行する。
開閉実行モード終了時の移行処理では、RAM204に確変大当たりフラグが格納されている場合には、当否抽選モードを高確率モードに設定するとともに、サポートモードを高頻度サポートモードに設定する。なお、これら高確率モード及び高頻度サポートモードは少なくとも大当たり当選が次回発生するまで維持される。また、RAM204に通常大当たりフラグが格納されている場合には、当否抽選モードを低確率モードに設定するとともに、サポートモードを高頻度サポートモードに設定する。但し、高頻度サポートモードは遊技回が100回継続した場合に終了され、その後、当否抽選モードが低確率モードであり且つサポートモードが低頻度サポートモードである通常遊技状態に移行する。
その後、ステップS1108にて、開閉実行モードの終了処理を実行した後に、本遊技状態移行処理を終了する。開閉実行モードの終了処理では、通常大当たりフラグ又は確変大当たりフラグのうち、格納されているフラグを消去する。
<電役サポート用処理>
次に、通常処理(図14)におけるステップS506の電役サポート用処理を図20及び図21のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS1201にて、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM204のその他フラグ格納エリア235に設けられたサポート中フラグ格納エリアにサポート中フラグが格納されているか否かを判定する。サポート中フラグは、下作動口34の電動役物34aを開放状態とする場合に格納され、閉鎖状態に復帰される場合に消去されるフラグである。
サポート中フラグが格納されていない場合にはステップS1202に進み、RAM204のその他フラグ格納エリア235に設けられたサポート当選フラグ格納エリアにサポート当選フラグが格納されているか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの抽選において開放状態当選となった場合に格納され、サポート中フラグが格納される場合に消去されるフラグである。
サポート当選フラグが格納されていない場合にはステップS1203に進み、RAM204の各種カウンタエリア234に設けられた第2タイマエリアT2の値が「0」か否かを判定する。第2タイマエリアT2の値が「0」でない場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。
第2タイマエリアT2の値が「0」である場合には、ステップS1204にて、役物用表示部44における絵柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。変動表示の終了タイミングである場合には、ステップS1205にて、外れ表示を設定した後に、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で役物用表示部44における絵柄の変動表示が終了される。
第2タイマエリアT2の値が「0」であって変動表示の終了タイミングでない場合には、ステップS1206にて、役物保留記憶数N2の値が「0」より大きいか否かを判定する。役物保留記憶数N2の値が「0」である場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。役物保留記憶数N2の値が「0」より大きい場合には、ステップS1207にて開閉実行モード中か否かを判定するとともに、ステップS1208にて高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
開閉実行モードではなく且つ高頻度サポートモードである場合には、ステップS1209にて開放抽選を行う。具体的には、役物保留球格納エリアに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0〜190であった場合に、開放抽選に当選となる。また、開放抽選と同時に第2タイマエリアT2に「750」(すなわち1.5sec)をセットする。なお、第2タイマエリアT2はタイマ割込み処理が起動される度に1ディクリメントされる。
続くステップS1210では、ステップS1209の開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。サポート当選でない場合には、ステップS1211の処理を実行することなくステップS1212に進み、サポート当選である場合には、ステップS1211にてサポート当選フラグを格納するとともに、RAM204の各種カウンタエリア234に設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットした後に、ステップS1212に進む。
ステップS1212では、当否抽選モードが低確率モードであってサポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップS1212にて否定判定をした場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。ステップS1212にて肯定判定をした場合には、ステップS1213にて遊技回数カウンタエリアが「0」となっているか否かを判定する。遊技回数カウンタは、低確率モードであって高頻度サポートモードである場合に1の遊技回が終了する度に1ディクリメントされる。遊技回数カウンタエリアが「0」でない場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。遊技回数カウンタエリアが「0」である場合には、ステップS1214にて高頻度サポートフラグを消去した後に、本電役サポート用処理を終了する。
開閉実行モードである場合又は高頻度サポートモードでない場合には、ステップS1215にて開放抽選を行う。具体的には、役物保留球格納エリアに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0〜190であった場合に、開放抽選に当選となる。また、開放抽選と同時に第2タイマエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。
続くステップS1216では、ステップS1215の開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。サポート当選でない場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。サポート当選である場合には、ステップS1217にてサポート当選フラグを格納するとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
サポート当選フラグが格納されている場合には、ステップS1202にて肯定判定をし、ステップS1218に進み、第2タイマエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。第2タイマエリアT2の値が「0」でない場合には、役物用表示部44における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。第2タイマエリアT2の値が「0」である場合には、ステップS1219にて、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で役物用表示部44における絵柄の変動表示が終了される。続くステップS1220では、サポート中フラグを格納するとともに、サポート当選フラグを消去した後に、本電役サポート用処理を終了する。
サポート中フラグが格納されている場合には、ステップS1221に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉処理を実行した後に、本電役サポート用処理を終了する。電役開閉制御処理について、図21のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS1301にて電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かで判定する。電動役物34aが開放されている場合にはステップS1302に進み、第2タイマエリアT2の値が「0」か否かを判定する。
第2タイマエリアT2の値が「0」でない場合には、そのまま本電役開閉処理を終了する。第2タイマエリアT2の値が「0」である場合にはステップS1303に進み、電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。
その後、ステップS1304では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1ディクリメントした後に、ステップS1305にて第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」か否かを判定する。第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でない場合には、そのまま本電役開閉処理を終了し、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」である場合には、サポート中フラグを消去した後に、本電役開閉処理を終了する。
一方、電動役物34aが開放中ではない場合にはステップS1301にて否定判定をし、ステップS1307に進む。ステップS1307では、第2タイマエリアT2が「0」であるか否かを判定する。第2タイマエリアT2が「0」でない場合には、そのまま本電役開閉処理を終了する。第2タイマエリアT2が「0」である場合には、ステップS1308にて、電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。
その後、ステップS1309にて開閉実行モード中か否かを判定するとともに、ステップS1310にて高頻度サポートモードであるか否かを判定する。開閉実行モードではなく且つ高頻度サポートモードである場合には、ステップS1311にて第2タイマエリアT2に「800」(すなわち1.6sec)をセットした後に、本電役開閉処理を終了する。一方、開閉実行モードである場合又は高頻度サポートモードでない場合には、ステップS1312にて第2タイマエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットした後に、本電役開閉処理を終了する。
<音声ランプ制御装置82及び表示制御装置212の電気的構成について>
次に、音声ランプ制御装置82及び表示制御装置212の電気的構成について、図22のブロック図を参照して以下に説明する。
音声ランプ制御装置82に設けられた音声ランプ制御基板241には、MPU242が搭載されている。MPU242は、当該MPU242により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM243と、そのROM243内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM244と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。なお、MPU242に対してROM243及びRAM244が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU242には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU242の入力側には主制御装置81が接続されている。主制御装置81からは、既に説明した、シフト時コマンド、保留コマンドといった保留表示制御用コマンド(保留表示制御用情報)を受信する。また、変動用コマンド、種別コマンド、変動終了コマンドといった遊技回制御用コマンド(遊技回制御用情報)を受信する。また、オープニングコマンド、エンディングコマンドといった開閉実行モード用コマンド(開閉実行モード用情報)を受信する。
MPU242の出力側には、既に説明したように、可変表示ユニット36に設けられた各保留ランプ部45、47及び前扉枠14に設けられた表示ランプ部63やスピーカ部64が接続されているとともに、表示制御装置212が接続されている。
RAM244には、主制御装置81から受信したコマンドを一旦記憶しておくためのコマンド格納エリアや、各保留ランプ部45、47の発光制御を行う上で用いられる保留カウンタエリア等が設定されている。
音声ランプ制御装置82のMPU242では、主制御装置81から受信した保留コマンド、変動用コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド、オープニングコマンド、エンディングコマンドを表示制御装置212に送信する。
表示制御装置212は、プログラムROM253及びワークRAM254が複合的にチップ化された素子であるMPU252と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)255と、キャラクタROM256と、ビデオRAM257とがそれぞれ搭載された表示制御基板251を備えている。なお、MPU252に対してプログラムROM253及びワークRAM254が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU252は、音声ランプ制御装置82から、保留コマンド、変動用コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド、オープニングコマンド、エンディングコマンドを受信する。そして、それら受信したコマンドを解析し又は受信したコマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP255の制御(具体的にはVDP255に対する内部コマンドの生成)を実施する。
表示制御装置212のMPU252では、音声ランプ制御装置82を経由して主制御装置81からコマンドを受信することに基づき、図柄表示装置41における各遊技回の変動表示パターンを決定するとともに、各遊技回の予告報知に係る処理を実行する。これらの処理に際しては、プログラムROM253の各エリア311〜316に記憶されている各種情報を用いるとともに、ワークRAM254の各エリア321〜334を用いる。これらのエリアの詳細については、表示制御装置212のMPU252にて実行される処理を説明する際に、あわせて説明する。
VDP255は、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDP255はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP255は、MPU252、ビデオRAM257等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM257に記憶させる画像データを、キャラクタROM256から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM256は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM256には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。
なお、キャラクタROM256を複数設け、各キャラクタROM256に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、前記プログラムROM253に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM256に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM257は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM257の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
<表示制御装置212のMPU252における処理>
次に、表示制御装置212のMPU252により実行される処理について説明する。表示制御装置212のMPU252により実行される処理としては、大別して、保留コマンド対応処理と、変動表示制御処理とが設定されている。そこで、これらの処理について以下に説明する。
<保留コマンド対応処理>
保留コマンド対応処理について以下に説明する。保留コマンド対応処理は、所定の周期(例えば、2msec周期)で繰り返し起動される。そして、当該保留コマンド対応処理では、主制御装置81が送信した保留コマンドを受信している場合に、その受信している保留コマンドに含まれている情報に対応した処理を実行する。
図23のフローチャートに示すように、保留コマンド対応処理では、先ず、ステップS1401にて、今回受信したコマンドに含まれる保留個数の情報を特定し、保留個数が1より大きいか否か(保留個数が2以上か否か)の判定を行う。保留個数の情報は、保留コマンドの設定処理(図13)のステップS406にて各保留コマンドに設定される。保留個数が1以下の場合は、ステップS1402で、図柄表示装置41にて図柄の変動表示が実行されているか否かを判定する。変動表示が実行されていない場合はそのまま本対応処理を終了する。
ステップS1401にて保留個数が1より大きいと判定された場合、又はステップS1402にて変動表示が実行されていると判定された場合は、ステップS1403にてワークRAMの各種フラグ格納エリア332にハイチャンスフラグが格納されているか否かの判定を行う。ハイチャンスフラグは保留予告が発生しやすい状態を示すものである。具体的には、ハイチャンスフラグを格納することにより、後述の変動開始用処理(図25)のステップS1604における保留予告発生抽選処理で保留予告発生に当選する確率が高くなるように構成されている。
ステップS1403にてハイチャンスフラグが格納されていると判定した場合は、そのまま本対応処理を終了する。ハイチャンスフラグが格納されていない場合は、ステップS1404にて、通常大当たり対応保留コマンドを受信しているか否かを判定する。ここで、表示制御装置212のMPU252では、コマンドの受信を音声ランプ制御装置82から行うが、この受信したコマンドはワークRAM254のコマンド格納エリア321に一旦格納される。当該コマンド格納エリア321は、複数のコマンドを個別に記憶可能であって先に記憶したコマンドから読み出し可能なリングバッファとして構成されており、複数のコマンドを同時期に受信した場合であってもそれら各コマンドに対応した処理を良好に実行できるようになっている。ステップS1404の判定に際しては、コマンド格納エリア321における今回の読み出し対象のエリアに通常大当たり対応保留コマンドを受信しているか否かを判定する。なお、かかるコマンドの読み出しの構成は、以下のコマンドの読み出しにおいても同様である。
ステップS1404にて、通常大当たり対応保留コマンドを受信していると判定された場合は、ステップS1405にて通常大当たりに対応した予告用図柄の決定処理を行う。通常大当たりに対応した予告用図柄の決定処理では、今回の保留予告を行う上で用いる図柄の種類を、非特定図柄に相当する主図柄である偶数番号が付された図柄の中から決定するための処理を実行する。
ここで、本パチンコ機10では、既に説明したとおり、主制御装置81では、各遊技回における図柄の変動表示に関して、各遊技回における大当たり当選の有無、大当たり当選である場合には大当たり結果の種別、大当たり当選でない場合にはリーチ発生又は特殊リーチ発生の有無、及び各遊技回における変動表示時間を決定するものとしており、各遊技回の終了に際して最終停止表示される図柄の種類や、当該最終停止表示がされるまでの変動表示パターンは表示制御装置212において決定される。この場合に、表示制御装置212のMPU252では、ワークRAM254に設けられた図柄更新用カウンタエリア326及び図柄情報取得用エリア327を用いて、上記最終停止表示される図柄の種類を決定するようにしている。
詳細には、図柄更新用カウンタエリア326には、上図柄列用のカウンタエリアと、中図柄列用のカウンタエリアと、下図柄列用のカウンタエリアとが設けられており、これらカウンタエリアには、図柄表示装置41における各図柄列Z1〜Z3に設定されている図柄の数に対応したカウンタ値が設定されている。つまり、上図柄列Z1及び下図柄列Z3には、既に説明したように、主図柄及び副図柄の総数として、18個の図柄が設定されていることに対応させて、上図柄列用のカウンタエリア及び下図柄列用のカウンタエリアには、「0〜17」の数値範囲が設定されている。また、中図柄列Z2には、主図柄と副図柄の総数として、20個の図柄が設定されていることに対応させて、中図柄列用のカウンタエリアには、「0〜19」の数値範囲が設定されている。各図柄列用のカウンタエリアは、それぞれ異なる周期でカウンタ値の更新がなされている。そして、所定の周期(例えば、2msec)で、各図柄列用のカウンタエリアにおいて更新されている情報が全て取得され、その取得された情報は図柄情報取得用エリア327に格納される。
この場合、図柄情報取得用エリア327には、通常大当たり用エリアと、確変大当たり用エリアと、外れリーチ用エリアと、完全外れ用エリアと、が設定されている。そして、各図柄列用のカウンタエリアの全てから取得された情報が、通常大当たり結果、確変大当たり結果、外れリーチ、完全外れのいずれかに対応しているか否かが判定され、図柄情報取得用エリア327のうち対応するエリアの情報が更新される。保留予告と関係しない遊技回について最終停止表示させる図柄の種類を決定する際には、図柄情報取得用エリア327の上記各エリアの中から、各遊技回における遊技結果に応じたエリアが参照されて、その参照したエリアに記憶されている情報に対応した図柄の組み合わせが所定の有効ラインに停止表示されるように、図柄表示装置41が表示制御される。
通常大当たりに対応した予告用図柄の決定処理の説明に戻り、当該決定処理では、上記図柄情報取得用エリア327における通常大当たり用エリアを参照する。そして、続くステップS1410にて、当該通常大当たり用エリアに記憶されている図柄の種類の情報を、予告用図柄の種類情報として、ワークRAM254に設けられた予告用図柄の種類情報記憶エリア328に記憶させる。
一方、ステップS1404にて、今回受信した保留コマンドが通常大当たり対応保留コマンドではないと判定した場合は、ステップ1406にて今回受信した保留コマンドが確変大当たり対応保留コマンドか否かの判定を行う。確変大当たり対応保留コマンドであると判定した場合には、ステップS1407にて、確変大当たりに対応した予告用図柄の決定処理を実行する。当該処理では、上記図柄情報取得用エリア327における確変大当たり用エリアを参照する。そして、続くステップS1410にて、当該確変大当たり用エリアに記憶されている図柄の種類の情報を、予告用図柄の種類情報として、予告用図柄の種類情報記憶エリア328に記憶させる。
ステップS1406にて、今回受信した保留コマンドが確変大当たり対応保留コマンドではないと判定した場合は、ステップS1408にて今回受信した保留コマンドが特殊リーチ対応保留コマンドか否かの判定を行う。特殊リーチ対応保留コマンドであると判定した場合には、ステップS1409にて、特殊リーチに対応した予告用図柄の決定処理を実行する。当該処理では、上記図柄情報取得用エリア327における外れリーチ用エリアを参照する。そして、続くステップS1410にて、当該外れリーチ用エリアに記憶されている図柄の種類の情報を、予告用図柄の種類情報として予告用図柄の種類情報記憶エリア328に記憶させる。
ステップS1408にて、今回受信した保留コマンドが特殊リーチ対応保留コマンドではないと判定した場合は、そのまま本対応処理を終了する。
ステップS1410にて、各保留コマンドに対応した予告用図柄の種類情報の記憶をした後は、ステップS1411にてワークRAMの各種フラグ格納エリア332にハイチャンスフラグを格納する。続くステップS1412にて、ワークRAM254の発動保留情報記憶エリア322に発動保留情報を記憶する。発動保留情報は、ハイチャンスフラグを格納する契機となった保留コマンドの内容に基づいて把握され、今回受信した保留コマンドが大当たりに対応しているのか特殊リーチに対応しているのかを識別可能な情報である。
続く、ステップS1413では、図柄表示装置41にて図柄の変動表示が実行されているか否かを判定する。変動表示が実行されている場合は、ステップS1414にて変動中用処理フラグをワークRAM254の各種フラグ格納エリア332に格納する。変動中用処理フラグは、図柄表示装置41にて変動表示が実行されている状態で大当たり又は特殊リーチに対応する保留情報が保留用エリアREに格納されたことを、MPU252に認識させるためのフラグである。当該フラグは、後述する変動中用処理(図31)における変動中抽選回避判定処理(図32)が実行される際に、MPU252によって参照される。続く、ステップS1415では、ワークRAM254のハイチャンスフラグ消去用カウンタエリア323に今回受信した保留コマンドに含まれている保留個数を設定して、本対応処理を終了する。
ステップS1413にて変動表示中ではないと判定された場合は、ステップS1416にてハイチャンスフラグ消去用カウンタエリア323に今回受信した保留コマンドに含まれている保留個数から1を減じた値を設定する。
ハイチャンスフラグ消去用カウンタエリア323に設定された値は、後述するように、新たに遊技回が終了されるたびに1ディクリメントされるように更新され、更新後においてハイチャンスフラグ消去用カウンタエリア323に設定されている値が初期値である「0」となっている場合に、ハイチャンスフラグが消去される。当該値が変動表示中の場合の方が1多いのは、当該変動表示の終了時にも1ディクリメントされるためである(後述する変動終了用処理のステップS2407)。ハイチャンスフラグ消去用カウンタエリア323に設定される値は、後述する保留予告が発生しやすい状態である遊技回が継続する回数を規定する値とも捉えることができる。
<変動表示制御処理>
次に、変動表示制御処理について以下に説明する。変動表示制御処理は、保留コマンド対応処理(図23)が実行された後に起動されるものである。そして、変動表示制御処理では、主制御装置81から送信された変動用コマンドを受信している場合に、図柄表示装置41において1遊技回分の図柄の変動表示を開始させるとともに、主制御装置81から送信された変動終了コマンドを受信している場合に、図柄の変動表示を最終停止表示させる処理を実行する。また、変動表示制御処理では、保留予告を行うための設定が行われたことに伴って、変動表示パターンを適宜修正する処理を実行する。
図24のフローチャートに示すように、ステップS1501にて、図柄表示装置41にて1遊技回分の図柄の変動表示が実行されているか否かを判定する。1遊技回分の図柄の変動表示が行われていない場合にはステップS1502にて、主制御装置81から送信された変動用コマンドを受信しているか否かを判定する。変動用コマンドを受信していない場合には、そのまま本変動表示制御処理を終了する。変動用コマンドを受信している場合には、ステップS1503にて変動開始用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。
一方、1遊技回分の図柄の変動表示が行われている場合には、ステップS1504にて、主制御装置81から送信された変動終了コマンドを受信しているか否かを判定する。変動終了コマンドを受信していない場合には、ステップS1505にて変動中用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。本変動終了コマンドを受信している場合には、ステップS1506にて変動終了用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。
<変動開始用処理>
以下、ステップS1503の変動開始用処理について詳細に説明する。変動開始用処理は、主制御装置81から送信された変動用コマンドを受信したことに基づき、図柄表示装置41における図柄の変動表示を開始させるための処理である。
図25のフローチャートに示すように、ステップS1601にて、今回受信した変動用コマンドを読み出し、当該コマンドからリーチ発生の有無の情報、特殊リーチ発生の有無の情報及び変動表示時間の情報を特定する。また、既に説明したように主制御装置81は変動用コマンドを送信する場合には種別コマンドも送信する。したがって、ステップS1601では、今回受信した変動用コマンドとともに受信している種別コマンドを読み出し、当該コマンドから、確変大当たり結果の情報、通常大当たり結果の情報又は外れ結果の情報といった遊技結果の情報を特定する。そして、ステップS1601では、上記特定した情報から、大当たり当選の有無の情報、大当たり当選である場合には大当たり種別の情報、大当たり非当選である場合にはリーチ発生の有無の情報、特殊リーチ発生の有無の情報及び変動表示時間の情報を把握し、その把握した情報をMPU252のレジスタに記憶する。続く、ステップS1602にて、今回の遊技回で保留予告を発生させる抽選を行うか否かを判定するための抽選回避判定処理を実行する。
抽選回避判定処理について、図26のフローチャートを参照しながら説明する。
抽選回避判定処理では、まず、ステップS1701にて、MPU252のレジスタに記憶した情報から今回の遊技回で大当たり又はリーチ(特殊リーチも含む)が発生するか否かの判定を行う。大当たり又はリーチが発生する場合は、ステップS1706にて、ワークRAM254の各種フラグ格納エリア332に回避フラグを格納して本抽選回避判定処理を終了する。回避フラグは後述するステップS1604の保留予告発生抽選処理を回避するか否かを判定する場合に参照されるフラグであり、回避フラグが格納されていれば当該保留予告発生抽選処理が回避される。
ステップS1701にて、今回の遊技回で大当たりもリーチも発生しないと判定された場合は、ステップS1702にて保留予告連続カウンタCchの値が2より小さいか否か(1以下か否か)を判定する。具体的には、ワークRAM254の保留予告連続カウンタエリア324に記憶されている値が2より小さいか否かを判定する。
ここで、保留予告連続カウンタCchは保留予告が発生した連続する遊技回を計数するためのカウンタである。本パチンコ機10は、保留予告が発生する遊技回が3回連続した場合は、その後の遊技回で特殊リーチ又は大当たりが発生し、保留予告が発生する遊技回が4回以上連続した場合は、その後の遊技回で大当たりが発生するように構成されている。言い換えると、後の遊技回で特殊リーチも大当たりも発生しない場合は、保留予告が発生する遊技回の許容される連続回数は2回であり、後の遊技回で特殊リーチが発生する場合は、当該許容される連続回数は3回であり、後の遊技回で大当たりが発生する場合は制限されない。本抽選回避判定処理では、保留予告が発生される遊技回の連続回数が許容される回数を上回ることが想定される場合に回避フラグが格納される。
ステップS1702で保留予告連続カウンタCchの値が2より小さくない(2以上である)と判定された場合は、ステップS1703にて、保留予告連続カウンタCchの値が2か否かの判定を行う。保留予告連続カウンタCchの値が2である場合は、ステップS1704にて特殊リーチ又は大当たりに対応した発動保留情報があるか否かの判定を行う。つまり、後の遊技回で特殊リーチ又は大当たりが発生するか否かの判定を行う。発動保留情報は、保留コマンド対応処理(図23)のステップS1412にて、ワークRAM254の発動保留情報記憶エリア322に記憶された情報である。特殊リーチ又は大当たりに対応した発動保留情報がない場合は、ワークRAM254の各種フラグ格納エリア332に回避フラグを格納して、本抽選回避判定処理を終了する。当該発動保留情報がある場合は、そのまま本抽選回避判定処理を終了する。
ステップS1703にて、保留予告連続カウンタCchの値が2ではない(3以上)と判定された場合は、ステップS1705にて大当たりに対応した発動保留情報があるか否かの判定を行う。つまり、後の遊技回で大当たりが発生するか否かの判定を行う。大当たりに対応した発動保留情報がない場合は、ワークRAM254の各種フラグ格納エリア332に回避フラグを格納して、本抽選回避判定処理を終了する。当該発動保留情報がある場合は、そのまま本抽選回避判定処理を終了する。
変動開始用処理(図25)の説明に戻り、ステップS1602の抽選回避判定処理を終えると、ステップS1603にて回避フラグが格納されているか否かの判定を行う。具体的には、抽選回避判定処理(図26)のステップS1706にて、ワークRAM254の各種フラグ格納エリア332に回避フラグが格納されたか否かの判定を行う。回避フラグが格納されていない場合は、ステップS1604の保留予告発生抽選処理を実行する。
保留予告発生抽選処理について、図27のフローチャートを参照しながら説明する。
保留予告発生の抽選処理では、先ずステップS1801にて、ワークRAM254の保留予告発生抽選用カウンタエリア325から保留予告発生抽選用のカウンタ値を読み出す。ここで、保留予告発生抽選用カウンタエリア325は「0〜99」のカウンタ値を格納可能に構成されており、保留コマンド対応処理(図23)が起動される度に、すなわち約2msec周期で1インクリメントされる構成となっているとともに、最大値に達した後0に初期化される構成となっている。
続く、ステップS1802では、ハイチャンスフラグがワークRAM254の各種フラグ格納エリア332に格納されているか否かを判定する。ハイチャンスフラグが格納されている場合は、ステップS1803にて、プログラムROM253の保留予告発生抽選用テーブル記憶エリア311に記憶されているハイチャンス予告抽選用テーブルを参照して、ステップS1801で読み出した保留予告発生抽選用のカウンタ値が保留予告発生当選に対応しているか否かを判定する。
ステップS1802にて、ハイチャンスフラグが格納されていないと判定された場合は、ステップS1804にて、プログラムROM253の保留予告発生抽選用テーブル記憶エリア311に記憶されている通常予告抽選用テーブルを参照して、ステップS1801で読み出した保留予告発生抽選用のカウンタ値が保留予告発生当選に対応しているか否かを判定した後、本抽選処理を終了する。
ここで、保留予告発生当選となる確率は、通常予告抽選用テーブルを参照する場合が1/10の確率となるように設定され、ハイチャンス予告抽選用テーブルを参照する場合は1/2の確率となるように設定されている。これらの確率は任意であり、ハイチャンス予告抽選用テーブルを参照する場合の確率が、通常予告抽選用テーブルを参照する場合の確率より高く設定されていればよい。また、ステップS1802にてハイチャンスフラグが格納されていると判定された場合は、必ず保留予告が発生するように構成してもよい。
変動開始用処理(図25)の説明に戻り、ステップS1605にて、ステップS1604での判定内容に基づいて保留予告発生の抽選に当選したか否かを判定する。保留予告発生の抽選に当選している場合は、ステップ1606にて保留予告に対応した停止結果設定処理を実行する。
保留予告に対応した停止結果設定処理について、図28のフローチャートを参照しながら説明する。
保留予告に対応した停止結果設定処理では、先ずステップS1901にて、予告用図柄の種類情報記憶エリア328から、予告用図柄の種類情報を読み出す。続くステップS1902にて停止ラインの決定処理を実行する。ここで、本パチンコ機10では既に説明したように、図柄表示装置41の表示画面Gに5つの有効ラインL1〜L5が設定されており、大当たり結果となる場合にはいずれかの有効ライン上に大当たり図柄の組み合わせが停止表示されるとともに、大当たり結果とならない場合であってもリーチ表示となる場合にはいずれかの有効ライン上にリーチ図柄の組み合わせが停止表示される。さらにまた、本停止結果設定処理のように大当たり結果及びリーチ表示のいずれにもならない場合であっても保留予告を行う場合には、いずれかの有効ライン上に保留予告用の図柄の組み合わせが停止表示される。この場合に、停止ラインの決定処理では、上記各種図柄の組み合わせを停止表示させるための有効ラインを決定するための処理を実行する。
当該停止ラインの決定処理では、ワークRAM254に設けられたライン情報更新用エリア329が用いられる。詳細には、ライン情報更新用エリア329には有効ラインL1〜L5の数に対応させて「0〜4」の数値範囲が設定されており、予め定められた周期で当該数値範囲においてカウンタ値の更新が実行される。停止ラインの決定処理では、その時点でライン情報更新用エリア329に格納されている数値情報を取得する。
続くステップS1903では、図柄の組み合わせの決定処理を実行する。当該処理では、組み合わせ情報テーブル記憶エリア313における組み合わせ情報テーブルを参照し、ステップS1901にて把握した予告用図柄の種類情報に対応した完全外れ図柄の組み合わせの情報を特定する。この場合、全ての有効ライン上において大当たり図柄の組み合わせ及びリーチ図柄の組み合わせが停止されないことを条件として、予告用図柄の種類情報に対応した図柄が全図柄列Z1〜Z3において表示画面G内の停止表示位置に停止表示されるように、ステップS1902にて特定した停止ラインの情報も参照して完全外れ図柄の組み合わせの情報を特定する。例えば、予告用図柄の種類情報が「7」であって停止ラインがL1である場合には、完全外れ図柄の組み合わせが上から「7」、「6」と「7」との間の副図柄、「6」と「7」との間の副図柄となるように、完全外れ図柄の組み合わせの情報を特定する。この場合、中図柄列Z2において有効ラインL3上に「7」の図柄が停止表示されるとともに、下図柄列Z3において有効ラインL3上に「7」の図柄が停止表示されることとなる。完全外れ図柄の組み合わせの情報は、組み合わせ情報テーブル記憶エリア313の組み合わせ情報テーブルにおいて、各有効ラインの情報と予告用図柄の種類の情報とに対して1対1で対応させて設定されている。
続くステップS1904では、停止情報のアドレス情報の記憶処理を実行する。つまり、ステップS1902にて特定した停止ラインの情報とステップS1903にて特定した完全外れ図柄の組み合わせの情報とに対応したアドレス情報を、停止情報テーブル記憶エリア312の停止情報テーブルから読み出し、その読み出した停止情報のアドレス情報を、停止情報アドレスの記憶エリア330に格納する。ステップS1904の処理を実行した後、本停止結果設定処理を終了する。
変動開始用処理(図25)の説明に戻り、ステップS1606にて保留予告に対応した停止結果設定処理を実行した後は、ステップS1607にてワークRAM254の各種フラグ格納エリア332に予告実行フラグを格納する。予告実行フラグは、今回の遊技回で保留予告が発生することをMPU252が認識するためのフラグであり、保留予告が発生する遊技回の変動開始用処理又は変動中用処理で格納され、変動終了用処理で消去される。
ステップS1603にて回避フラグが格納されていると判定された場合は、ステップS1609にて回避フラグを消去した後、ステップS1610にて保留予告に対応しない停止結果設定処理を実行する。また、ステップS1605にて、保留予告発生抽選に当選していないと判定された場合も、ステップS1610にて保留予告に対応しない停止結果設定処理を実行する。
保留予告に対応しない停止結果設定処理について、図29のフローチャートを参照しながら説明する。
保留予告に対応しない停止結果設定処理では、先ずステップS2001にて、停止ラインの情報として、ライン情報更新用エリア329にその時点で記憶されている情報を読み出す。続く、ステップS2002にて、図柄の組み合わせの情報として、図柄情報取得用エリア327における通常大当たり用エリア、確変大当たり用エリア、外れリーチ用エリア及び完全外れ用エリアのうち、今回の遊技回の遊技結果に対応したエリアにその時点で記憶されている情報を読み出す。そして、ステップS2003にて、それら特定した停止ラインの情報及び図柄の組み合わせの情報に対応したアドレス情報を、停止情報テーブル記憶エリア312の停止情報テーブルから読み出し、その読み出したアドレス情報を、停止情報アドレスの記憶エリア330に格納する。
ステップS1607又はステップS1610の処理を実行した後は、ステップS1608にて変動表示パターンの設定処理を実行する。変動表示パターンの設定処理では、プログラムROM253に設けられた変動表示パターンテーブル記憶エリア(変動表示態様情報群記憶手段)314としての変動表示パターンテーブル(変動表示態様情報群)を参照して、ステップS1601にてMPU252のレジスタに記憶した変動表示時間の情報と、ステップS1606又はステップS1610にて停止情報アドレスの記憶エリア330に格納した情報との両方に対応した変動表示パターンの情報を特定する。
具体的には、図30に示すように、変動表示パターンテーブルは、各変動表示時間の情報と各停止情報との任意の組み合わせに対して1対1で対応させて変動表示パターンの情報が設定されており、さらに各変動表示パターンの情報に対応させてアドレス情報が設定されている。ステップS1608における変動表示パターンの設定処理では、変動表示パターンテーブルにおいて、今回既に特定されている変動表示時間の情報及び停止情報の組み合わせに対応したアドレス情報を特定し、その特定したアドレス情報を、ワークRAM254に設けられたパターン情報アドレスの記憶エリア331に記憶させる。
かかるパターン情報アドレスの記憶エリア331に変動表示パターンのアドレス情報が記憶されることにより、MPU252では当該変動開始用処理とは異なる図示しない内部コマンドの出力処理にて、VDP255に対して内部コマンドを生成し、今回設定された変動表示パターンに対応した図柄の変動表示が行われるように、図柄表示装置41を駆動させる。この場合、内部コマンドの出力処理は所定の周期(例えば、2msec)で繰り返し起動されるものであり、当該内部コマンドの出力処理では、設定された変動表示パターンの情報に応じた内部コマンドを図柄の変動表示の開始からの経過時間に応じて生成し、その生成した内部コマンドをVDP255に出力する。VDP255では、その内部コマンドに応じて画像データをキャラクタROM256から読み出し、その読み出した画像データをビデオRAM257に書き込む。これにより、図柄表示装置41において、今回設定された変動表示パターンに対応した図柄の変動表示が行われる。
なお、変動表示パターンテーブルに記憶されている変動表示パターンの情報には、図柄の変動表示の内容だけでなく、その図柄の変動表示とともに表示される背景画像の情報やリーチ演出が行われる場合におけるリーチ演出の画像の情報も含まれている。したがって、設定されている変動表示パターンに対応した内部コマンドがVDP255に対して出力されることにより、図柄の変動表示とともに背景画像が表示され、さらにはリーチ演出といった各種演出が行われる場合には当該演出用の画像が表示される。
但し、かかる構成に限定されることはなく、図柄表示パターンの情報(第1表示パターン情報)とその他表示パターンの情報(第2表示パターン情報)とに区別し、図柄表示パターンの情報には図柄の変動表示態様の情報のみが含まれており、その他表示パターンの情報には背景画像の情報やリーチ演出が行われる場合におけるリーチ演出の画像の情報が含まれている構成としてもよい。
変動開始用処理(図25)の説明に戻り、ステップS1608にて変動表示パターンの設定処理を実行した後は、本変動開始用処理を終了する。なお、ステップS1601にてMPU252のレジスタに記憶された各種の情報は、変動開始用処理を終了する場合に消去される。
<変動中用処理>
変動表示制御処理(図24)における変動中用処理(ステップS1505)について、図31のフローチャートを参照しながら説明する。変動中用処理では、先ずステップS2101にて変動中抽選回避判定処理を行う。
変動中抽選回避判定処理について、図32のフローチャートを参照しながら説明する。
抽選回避判定処理では、まず、ステップS2201にて、MPU252のレジスタに記憶した情報から今回の遊技回で大当たり又はリーチ(特殊リーチも含む)が発生するか否かの判定を行う。大当たり又はリーチが発生する場合は、ステップS2207にて、ワークRAM254の各種フラグ格納エリア332に回避フラグを格納して本抽選回避判定処理を終了する。回避フラグは後述するステップS2104の保留予告発生再抽選処理を回避するか否かを判定する場合に参照されるフラグであり、回避フラグが格納されていれば当該保留予告発生再抽選処理が回避される。
ステップS2201にて、今回の遊技回で大当たりもリーチも発生しないと判定された場合は、ステップS2202にて、変動中用処理フラグが有り且つ予告実行フラグが無いか否かを判定する。変動中用処理フラグは、保留コマンド対応処理のステップS1414でワークRAM254の各種フラグ格納エリア332に格納されたフラグであり、図柄表示装置41にて変動表示が実行されている状態で大当たり又は特殊リーチに対応する保留情報が保留用エリアREに格納された場合に格納されるフラグである。ステップ2202にて、否定判定を行った場合はステップS2207にて回避フラグを格納し、本判定処理を終了する。
ステップS2202にて、変動中用処理フラグが有り且つ予告実行フラグが格納されていない場合は、ステップS2203にて、保留予告連続カウンタCchの値が2より小さいか否か(1以下か否か)を判定する。具体的には、ワークRAM254の保留予告連続カウンタエリア324に記憶されている値が2より小さいか否かを判定する。なお、保留予告連続カウンタCchについては、既に抽選回避判定処理(図26)で説明したとおりなので、その説明を省略する。
ステップS2202で保留予告連続カウンタCchの値が2より小さくない(2以上である)と判定された場合は、ステップS2204にて、保留予告連続カウンタCchの値が2か否かの判定を行う。保留予告連続カウンタCchの値が2である場合は、ステップS2205にて特殊リーチ又は大当たりに対応した発動保留情報があるか否かの判定を行う。発動保留情報については、既に保留コマンド対応処理(図23)で説明したとおりなので、その説明を省略する。特殊リーチ又は大当たりに対応した発動保留情報がない場合は、ワークRAM254の各種フラグ格納エリア332に回避フラグを格納して、本抽選回避判定処理を終了する。当該発動保留情報がある場合は、そのまま本判定処理を終了する。
ステップS2204にて、保留予告連続カウンタCchの値が2ではない(3以上)と判定された場合は、ステップS2206にて大当たりに対応した発動保留情報があるか否かの判定を行う。つまり、後の遊技回で大当たりが発生するか否かの判定を行う。大当たりに対応した発動保留情報がない場合は、ワークRAM254の各種フラグ格納エリア332に回避フラグを格納して、本判定処理を終了する。当該発動保留情報がある場合は、そのまま本判定処理を終了する。
変動中用処理(図31)の説明に戻り、ステップS2101にて変動中抽選回避判定処理を実行した後は、ステップS2102にて回避フラグが格納されているか否かの判定を行う。具体的には、変動中抽選回避判定処理(図32)のステップS2207にて、ワークRAM254の各種フラグ格納エリア332に回避フラグが格納されたか否かの判定を行う。回避フラグが格納されていない場合は、ステップS2104の保留予告発生再抽選処理を実行する。
保留予告発生再抽選処理は、保留予告が発生しない遊技回において、図柄表示装置41にて変動表示が実行されている状態で大当たり又は特殊リーチに対応する保留情報が保留用エリアREに格納された場合に、当該遊技回にて保留予告を発生させるための抽選を当選確率を上げて再度行う処理である。
保留予告発生再抽選処理ついて、図33のフローチャートを参照しながら説明する。
保留予告発生再抽選処理では、先ずステップS2301にて、ワークRAM254の保留予告発生抽選用カウンタエリア325から保留予告発生抽選用のカウンタ値を読み出す。続く、ステップS2302にて、プログラムROM253の保留予告発生抽選用テーブル記憶エリア311に記憶されているハイチャンス予告抽選用テーブルを参照して、ステップS2301で読み出した保留予告発生抽選用のカウンタ値が保留予告発生当選に対応しているか否かを判定した後、本抽選処理を終了する。
変動中用処理(図31)の説明に戻り、ステップS2105にて、ステップS2104での判定内容に基づいて保留予告発生の抽選に当選したか否かを判定する。保留予告発生の抽選に当選している場合は、ステップS2106にて、予告用図柄の種類情報記憶エリア328から、予告用図柄の種類情報を読み出す。続くステップS2107では、全図柄列Z1〜Z3が高速変動中であるか否かを判定する。
ここで、本パチンコ機10では、図柄表示装置41において図柄の変動表示が行われる場合、図35の(a)〜(c)に示すように、最初に上図柄列Z1、中図柄列Z2及び下図柄列Z3の全ての図柄列において表示画面G内に表示されている各図柄の識別が外観上、不能又は難しくなるように高速変動表示(又は第1速度表示)が行われる。その後、変動開始からT1の期間が経過することで、先ず上図柄列Z1について、当該上図柄列Z1における表示画面G内に表示されている各図柄の識別が外観上容易なものとなるように高速変動表示から低速変動表示(又は第1速度表示よりも遅い第2速度表示)に切り換えられ、変動開始からT2の期間が経過した場合に上図柄列Z1における変動表示が停止される。また、このように変動開始からT2の期間が経過した場合には、下図柄列Z3について、当該下図柄列Z3における表示画面G内に表示されている各図柄の識別が外観上容易なものとなるように高速変動表示から低速変動表示に切り換えられ、変動開始からT3の期間が経過した場合に下図柄列Z3における変動表示が停止される。また、このように変動開始からT3の期間が経過した場合には、中図柄列Z2において、当該中図柄列Z2における表示画面G内に表示されている各図柄の識別が外観上容易なものとなるように高速変動表示から低速変動表示に切り換えられる。そして、変動開始からT4の期間が経過した場合に、中図柄列Z2における変動表示が停止される。
上記構成において、所定のリーチ表示が行われる場合を除いて、上記T1,T2,T3,T4の期間は変動表示パターンテーブル記憶エリア314に記憶されている各変動表示パターンに応じて、より詳細には各変動表示パターンと1対1で対応させて定められている。そして、リーチ演出などは、上記T3の期間の経過後であって、上記T4の期間が経過するまで行われる。
なお、上図柄列Z1の図柄の変動表示が停止されるタイミングと下図柄列Z3の図柄の変動表示速度が切り換えられるタイミングとが同時であることは必須ではなく、両者のタイミングがずれていてもよい。また、同様に、下図柄列Z3の図柄の変動表示が停止されるタイミングと中図柄列Z2の図柄の変動表示速度が切り換えられるタイミングとが同時であることは必須ではなく、両者のタイミングがずれていてもよい。また、上記T1,T2,T3が遊技回の開始に際して記憶されている保留情報の数に応じて、より詳細には遊技回の開始に際して記憶されている保留情報の数と1対1で対応させて定められている構成としてもよい。また、遊技回の開始に際して記憶されている保留情報の数が最大保留個数である場合には、T1,T2,T3のいずれかが「0」に設定されていてもよい。
MPU252では、ワークRAM254に設けられた経過時間計測手段(又は経過期間計測手段)としての経過時間カウンタエリア333を用いて図柄表示装置41における図柄の変動表示の開始からの時間を計測している。詳細には、変動表示が開始された場合には、所定の周期(例えば、2msec)で経過時間カウンタエリア333の加算処理が実行される。また、プログラムROM253に設けられた経過時間テーブル記憶エリア315の経過時間テーブルには、上記T1,T2,T3に対応した各カウンタ値の情報が、遊技回の開始に際して設定され得る変動表示パターンの情報と1対1で対応付けられた状態で記憶されている。そして、ステップS2107では、現状の経過時間カウンタエリア333に記憶されている値が、経過時間テーブル記憶エリア315における上記T1に対応したカウンタ値未満となっているか否かを判定することで、全図柄列Z1〜Z3が高速変動中であるか否かを判定する。
ステップS2107にて、全図柄列Z1〜Z3が高速変動中であると判定した場合には、ステップS2108にて、第1段階修正情報群としての第1段階修正用テーブルを参照する。第1段階修正用テーブルは、プログラムROM253に設けられた修正用情報群記憶手段としての修正用テーブル記憶エリア316に記憶されている。第1段階修正用テーブルは、図34(a)に示すように、大当たり結果となる場合及びリーチ表示が発生する場合を除いた当初の変動表示パターンの情報と予告用図柄の種類情報との任意の組み合わせに対して1対1で対応させて第1修正用の変動表示パターンの情報が設定されており、さらに各第1修正用の変動表示パターンの情報に対応させてアドレス情報が設定されている。この場合、第1修正用の変動表示パターンの情報は全て、変動開始からT1の期間が経過した後の変動表示パターンの情報として設定されている。但し、各第1修正用の変動表示パターンの情報は、当初設定されていた変動表示パターンにおける変動表示時間を変更しないように設定されている。
続くステップS2109では、ステップS2106にて特定した予告用図柄の種類情報とパターン情報アドレスの記憶エリア331に記憶されている情報との組み合わせに対応した第1修正用のアドレス情報(第1修正用情報)を第1段階修正用テーブルから特定し、その特定したアドレス情報を、ワークRAM254に設けられた修正情報アドレスの記憶エリア334に格納する。
修正情報アドレスの記憶エリア334に、第1修正用のアドレス情報が記憶されることにより、MPU252では経過時間カウンタエリア333の情報に基づき変動開始から上記T1の期間が経過したと判定してからは、今回設定された第1修正用の変動表示パターンの情報に対応した図柄の変動表示が行われるように、VDP255に対して内部コマンドを生成して出力する。これにより、図柄の変動表示が停止される場合には、全ての有効ライン上において大当たり図柄の組み合わせ及びリーチ図柄の組み合わせが停止されないことを条件として、予告用図柄の種類情報に対応した図柄が全図柄列Z1〜Z3において表示画面G内の停止表示位置に停止表示される。
なお、第1段階修正用テーブルに記憶されている第1修正用の変動表示パターンの情報には、図柄の変動表示の内容だけでなく、その図柄の変動表示とともに表示される背景画像の情報やリーチ演出が行われる場合におけるリーチ演出の画像の情報も含まれている。したがって、設定されている第1修正用の変動標示パターンに対応した内部コマンドがVDP255に対して出力されることにより、図柄の変動表示とともに背景画像が表示され、さらにはリーチ演出といった各種演出が行われる場合には当該演出用の画像が表示される。これは、後述する第2修正用の変動表示パターンの情報及び第3修正用の変動表示パターンの情報についても同様である。
その後、ステップS2110にてワークRAM254の各種フラグ格納エリア332に予告実行フラグを格納する。
ステップS2107にて、全図柄列Z1〜Z3が高速変動中でないと判定した場合には、ステップS2111にて下図柄列Z3が高速変動中であるか否かを判定する。具体的には、現状の経過時間カウンタエリア333に記憶されている値が、経過時間テーブル記憶エリア315における上記T2に対応したカウンタ値未満となっているか否かを判定する。
下図柄列Z3が高速変動中であると判定した場合には、ステップS2112にて、停止情報アドレスの記憶エリア330に記憶されている情報に基づいて、上図柄列Z1の停止図柄の種類情報を把握する。この場合、停止図柄の種類情報として、主図柄が1個の場合と2個の場合とが存在するが、1個の場合にはそれを判定対象の図柄として特定し、2個の場合にはその両方を判定対象の図柄として特定する。
続くステップS2113では、ステップS2112にて特定した判定対象の図柄について修正条件が成立しているか否かを判定する。当該修正条件は、予告用図柄の種類情報が特定図柄、すなわち奇数番号の図柄である場合には、判定対象の図柄がいずれであっても修正条件が成立していると判定されるように設定されているとともに、予告用図柄の種類情報が非特定図柄、すなわち偶数番号の図柄である場合には、判定対象の図柄が非特定図柄である場合にのみ修正条件が成立していると判定されるように設定されている。
特定図柄により保留予告が実行された場合、遊技者は、最終的に同一の特定図柄の組み合わせが有効ライン上に停止することとなる確変大当たり結果の発生を期待するものと考えられ、それにも関わらず最終的に非特定図柄により大当たり図柄の組み合わせが表示された場合には上記期待感を損ね、遊技続行への意欲を減退させてしまうことが懸念されるが、本パチンコ機10における構成によればこれを防止することができる。その一方、最終的に特定図柄により大当たり図柄の組み合わせが表示される場合には、それよりも前の保留予告に係る遊技回において非特定図柄により保留予告が実行されたとしても、遊技者にとっては最終的に非特定図柄から特定図柄に昇格したものと捉えることができ、上記のような遊技続行への意欲の減退を招かないものと考えられる。
なお、上記修正条件を、予告用図柄の種類情報が特定図柄、すなわち奇数番号の図柄である場合には、判定対象の図柄が特定図柄である場合にのみ修正条件が成立していると判定されるとともに、予告用図柄の種類情報が非特定図柄、すなわち偶数番号の図柄である場合には、判定対象の図柄が非特定図柄である場合にのみ修正条件が成立していると判定されるように設定してもよい。この場合、保留予告を実行すべき条件の成立の要因となった保留情報に係る遊技回において非特定図柄によって大当たり結果が発生する場合には非特定図柄によって保留予告が行われることとなり、保留予告を実行すべき条件の成立の要因となった保留情報に係る遊技回において特定図柄によって大当たり結果が発生する場合には特定図柄によって保留予告が行われることとなる。
ステップS2113にて修正条件が成立していないと判定した場合には、そのまま本変動中用処理を終了し、修正条件が成立していると判定した場合には、ステップS2114に進む。
ステップS2114では、修正用テーブル記憶エリア316に記憶されている第2段階修正情報群としての第2段階修正用テーブルを参照する。第2段階修正用テーブルは、図34(b)に示すように、大当たり結果となる場合及びリーチ表示が発生する場合を除いた当初の変動表示パターンの情報と判定対象の図柄の種類情報との任意の組み合わせに対して1対1で対応させて第2修正用の変動表示パターンの情報が設定されており、さらに各第2修正用の変動表示パターンの情報に対応させてアドレス情報が設定されている。この場合、第2修正用の変動表示パターンの情報は全て、変動開始からT2の期間が経過した後の変動表示パターンの情報として設定されている。但し、各第2修正用の変動表示パターンの情報は、当初設定されていた変動表示パターンにおける変動表示時間を変更しないように設定されている。
続くステップS2115では、ステップS2113にて修正条件が成立しているとされた判定対象の図柄の種類情報とパターン情報アドレスの記憶エリア331に記憶されている情報との組み合わせに対応した第2修正用のアドレス情報(第2修正用情報)を第2段階修正用テーブルから特定し、その特定したアドレス情報を、修正情報アドレスの記憶エリア334に格納する。
なお、2個の図柄が判定対象となった場合においていずれの図柄についても修正条件が成立する場合には、特定図柄に該当する側の図柄を上記修正条件が成立しているとされた判定対象の図柄とするように構成されている。但し、これに限定されることはなく、非特定図柄に該当する側の図柄を上記修正条件が成立しているとされた判定対象の図柄とするように構成してもよい。また、付されている数字が小さい側の図柄又は大きい側の図柄が、上記修正条件が成立しているとされた判定対象の図柄とするように構成してもよい。
修正情報アドレスの記憶エリア334に第2修正用のアドレス情報が記憶されることにより、MPU252では経過時間カウンタエリア333の情報に基づき変動開始から上記T2の期間が経過したと判定してからは、今回設定された第2修正用の変動表示パターンの情報に対応した図柄の変動表示が行われるように、VDP255に対して内部コマンドを生成して出力する。これにより、図柄の変動表示が停止される場合には、全ての有効ライン上において大当たり図柄の組み合わせ及びリーチ図柄の組み合わせが停止されないことを条件として、上記修正条件が成立しているとされた判定対象の図柄が全図柄列Z1〜Z3において表示画面G内の停止表示位置に停止表示される。
その後、ステップS2116にてワークRAM254の各種フラグ格納エリア332に予告実行フラグを格納する。
ステップS2111にて、下図柄列Z3が高速変動中でないと判定した場合には、ステップS2117にて中図柄列Z2が高速変動中であるか否かを判定する。具体的には、現状の経過時間カウンタエリア333に記憶されている値が、経過時間テーブル記憶エリア315における上記T3に対応したカウンタ値未満となっているか否かを判定する。
中図柄列Z2が高速変動中でないと判定した場合には、そのまま本変動中用処理を終了する。中図柄列Z2が高速変動中であると判定した場合には、ステップS2118にて、停止情報アドレスの記憶エリア330に記憶されている情報に基づいて、上図柄列Z1の停止図柄の種類情報と、下図柄列Z3の種類情報とを把握する。この場合、上図柄列Z1の停止図柄の種類情報として主図柄が1個の場合と2個の場合とが存在するが、1個の場合にはそれを上図柄列Z1の判定対象の図柄として特定し、2個の場合にはその両方を上図柄列Z1の判定対象の図柄として特定する。また、下図柄列Z3の停止図柄の種類情報として主図柄が1個の場合と2個の場合とが存在するが、1個の場合にはそれを下図柄列Z3の判定対象の図柄として特定し、2個の場合にはその両方を下図柄列Z3の判定対象の図柄として特定する。
続くステップS2119では、ステップS2118にて特定した判定対象の図柄について修正条件が成立しているか否かを判定する。当該修正条件は、上図柄列Z1の判定対象の図柄と下図柄列Z3の判定対象の図柄とに、同一種の共通の図柄が存在していない場合には修正条件が成立していると判定されないように設定されている。また、同一種の共通の図柄が存在している場合であっても、予告用図柄の種類情報が特定図柄、すなわち奇数番号の図柄である場合には、上記同一種の共通の図柄がいずれであっても修正条件が成立していると判定されるように設定されているとともに、予告用図柄の種類情報が非特定図柄、すなわち偶数番号の図柄である場合には、上記同一種の共通の図柄が非特定図柄である場合にのみ修正条件が成立していると判定されるように設定されている。
同一種の共通の図柄が存在している場合に修正条件が成立していると判定することで、既に説明した態様の保留予告を行うことが可能となる。また、上記のように予告用図柄の種類情報との関係で修正条件が成立しているか否かを判定することで、ステップS2113において説明した作用効果と同様の作用効果を奏することができる。なお、予告用図柄の種類情報との関係に係る修正条件を、ステップS2113において説明した別パターンのようにしてもよい。
ステップS2119にて修正条件が成立していないと判定した場合には、そのまま本変動中用処理を終了し、修正条件が成立していると判定した場合には、ステップS2120に進む。
ステップS2120では、修正用テーブル記憶エリア316に記憶されている第3段階修正情報群としての第3段階修正用テーブルを参照する。第3段階修正用テーブルは、図34(c)に示すように、大当たり結果となる場合及びリーチ表示が発生する場合を除いた当初の変動表示パターンの情報と判定対象の図柄の種類情報との任意の組み合わせに対して1対1で対応させて第3修正用の変動表示パターンの情報が設定されており、さらに各第3修正用の変動表示パターンの情報に対応させてアドレス情報が設定されている。この場合、第3修正用の変動表示パターンの情報は全て、変動開始からT3の期間が経過した後の変動表示パターンの情報として設定されている。但し、各第3修正用の変動表示パターンの情報は、当初設定されていた変動表示パターンにおける変動表示時間を変更しないように設定されている。
続くステップS2121では、ステップS2119にて修正条件が成立しているとされた判定対象の図柄の種類情報とパターン情報アドレスの記憶エリア331に記憶されている情報との組み合わせに対応した第3修正用のアドレス情報(第3修正用情報)を第3段階修正用テーブルから特定し、その特定したアドレス情報を、修正情報アドレスの記憶エリア334に格納する。
修正情報アドレスの記憶エリア334に第3修正用のアドレス情報が記憶されることにより、MPU252では経過時間カウンタエリア333の情報に基づき変動開始から上記T3の期間が経過したと判定してからは、今回設定された第3修正用の変動表示パターンの情報に対応した図柄の変動表示が行われるように、VDP255に対して内部コマンドを生成して出力する。これにより、図柄の変動表示が停止される場合には、全ての有効ライン上において大当たり図柄の組み合わせ及びリーチ図柄の組み合わせが停止されないことを条件として、上記修正条件が成立しているとされた判定対象の図柄が全図柄列Z1〜Z3において表示画面G内の停止表示位置に停止表示される。
その後、ステップS2122にてワークRAM254の各種フラグ格納エリア332に予告実行フラグを格納する。
ステップS2110、ステップS2116、ステップS2122で予告実行フラグを格納した後、又は、ステップS2102で回避フラグ有りと判定した場合にステップS2103にて回避フラグを消去した後は、ステップS2123にて、変動中用フラグが格納されているか否かの判定を行う。変動中用フラグが格納されていなければそのまま本変動中用処理を終了し、変動中用フラグが格納されていればステップS2124にて変動中用処理フラグを消去した後に本変動中用処理を終了する。
なお、変動中用処理について、大当たり発生の遊技回及びリーチ発生の遊技回の両方において保留予告の発生が行われない構成であることは必須ではなく、例えば、大当たり発生の遊技回においては保留予告用の変動表示パターンの修正は行われないが、リーチ発生の遊技回においては保留予告用の変動表示パターンの修正が行われ得る構成としてもよい。また、ステップS2113及びステップS2119の処理を実行することにより、既に高速変動表示が終了している図柄列の停止図柄の種類と予告用図柄の種類とを比較し、予告用図柄が通常大当たり結果に対応した非特定図柄であって停止図柄が確変大当たり結果に対応した特定図柄である場合には、変動表示パターンを修正しないように構成したが、これに限定されることはなく、予告用図柄が通常大当たり結果に対応した非特定図柄であって停止図柄が確変大当たり結果に対応した特定図柄であっても変動表示パターンを修正する構成としてもよい。
<変動表示パターンが修正されて保留予告が実行される場合の様子>
ここで、図35のタイムチャートを参照して、変動表示パターンが修正されて保留予告が実行される場合の様子について説明する。
図35(A)は、全図柄列Z1〜Z3が高速変動中である場合に、保留予告の実行条件が成立した場合を示す。この場合、変動開始のタイミングであるt1のタイミングからT1の期間が経過するt2のタイミングまでに保留予告の実行条件が成立している。かかる状況では、t1のタイミングからt2のタイミングまで当初の変動表示パターンに基づいて図柄の変動表示が行われ、t2のタイミング以降は修正用の変動表示パターンに基づいて図柄の変動表示が行われる。
図35(B)は、上図柄列Z1では高速変動が行われていないが、中図柄列Z2及び下図柄列Z3では高速変動が行われている場合に、保留予告の実行条件が成立した場合を示す。この場合、T1の期間が経過するt2のタイミングからT2の期間が経過するt3のタイミングまでに保留予告の実行条件が成立している。かかる状況では、t1のタイミングからt3のタイミングまで当初の変動表示パターンに基づいて図柄の変動表示が行われ、t3のタイミング以降は修正用の変動表示パターンに基づいて図柄の変動表示が行われる。
図35(C)は、上図柄列Z1及び下図柄列Z3では高速変動が行われていないが、中図柄列Z2では高速変動が行われている場合に、保留予告の実行条件が成立した場合を示す。この場合、T2の期間が経過するt3のタイミングからT3の期間が経過するt4のタイミングまでに保留予告の実行条件が成立している。かかる状況では、t1のタイミングからt4のタイミングまで当初の変動表示パターンに基づいて図柄の変動表示が行われ、t4のタイミング以降は修正用の変動表示パターンに基づいて図柄の変動表示が行われる。
なお、図35(A)〜(C)は当初の変動表示パターンがいずれも同一の場合を例示しているが、図35(A)〜(C)のいずれにおいても、変動開始(t1のタイミング)から変動終了(t5のタイミング)までの期間であるT4は同一となっている。
<変動終了用処理>
変動表示制御処理(図24)における変動終了用処理(ステップS1506)について、図36のフローチャートを参照しながら説明する。
変動終了用処理は、まず、ステップS2401にて、最終停止表示コマンドの出力処理が実行される。最終停止表示コマンドはVDP255に出力され、今回の遊技回における停止結果の図柄が最終停止表示される。
続く、ステップS2402にて、予告実行フラグが格納されているか否かを判定する。予告実行フラグが格納されているということは今回の遊技回において保留予告が発生したということであり、格納されていないということは今回の遊技回において保留予告が発生しなかったということである。
ステップS2402にて予告実行フラグが格納されていると判定した場合は、ステップS2403にて予告実行フラグを消去した後、ステップS2404にて保留予告連続カウンタCchの値を1インクリメントする。一方、予告実行フラグが格納されていないと判定した場合は、ステップS2405にて保留予告連続カウンタCchの値を0に更新する。
続く、ステップS2406にて、ハイチャンスフラグが格納されているか否かを判定する。ハイチャンスフラグが格納されていないと判定した場合は、そのまま本変動終了用処理を終了し、ハイチャンスフラグが格納されていると判定した場合は、ステップS2407にてハイチャンスフラグ消去用カウンタの値を1ディクリメントする。
続く、ステップS2408にて、ハイチャンスフラグ消去用カウンタの値が0か否かを判定する。ハイチャンスフラグ消去用カウンタの値が0でないと判定した場合は、そのまま本変動終了用処理を終了し、ハイチャンス消去用カウンタの値が0であると判定した場合は、ステップS2409にてハイチャンスフラグを消去し、ステップS2410にて発動保留情報を消去し、本変動終了用処理を終了する。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
保留球格納エリア232の保留用エリアREに記憶されているとともに当否判定の対象となっていない保留情報に応じた保留予告が、当該保留情報に係る遊技回よりも前の遊技回において実行されることがある。これにより、遊技者にとっては、作動口33,34への遊技球の入賞を発生させる遊技と、当該入賞に基づき取得された保留情報の当否判定結果を当該保留情報に係る遊技回において確認する遊技だけでなく、複数の保留情報が保留用エリアREに記憶されている場合には当否判定の対象となる順番が後の保留情報について、当否判定の対象となった場合の結果を保留予告の内容に応じて予測するという遊技が追加され、遊技の多様化が図られる。これにより、遊技の注目度を高められる。
遊技回毎に、表示制御装置212のMPU252にて保留予告発生抽選処理(ステップS1604、ステップS2104)が実行され、保留予告発生当選となることで、当該遊技回で保留予告が発生するようにした。また、後のタイミングの遊技回に係る保留情報が大当たりの発生又は特殊リーチの発生に対応している場合の保留予告発生抽選処理における当選確率を、当該保留情報が大当たりの発生にも特殊リーチの発生にも対応していない場合よりも高く設定している。これにより、後のタイミングの遊技回に係る保留情報が大当たりの発生又は特殊リーチの発生に対応している場合に保留予告が発生する頻度が高くなるので、遊技者に保留予告を確認させることにより、その後の遊技回で大当たり又は特殊リーチが発生することへの期待を持たせることができる。
後のタイミングの遊技回に係る保留情報の内容に応じて、保留予告が発生する遊技回の連続回数を制限している。具体的には、当該保留情報が大当たり発生にも特殊リーチ発生にも対応しない場合には保留予告が発生する遊技回の連続回数が2回になった場合に、次の遊技回で保留予告発生抽選処理を回避して保留予告が発生しないようにしており、当該保留情報が特殊リーチ発生に対応している場合は保留予告が発生する遊技回の連続回数が3回になった場合に、次の遊技回で保留予告発生抽選処理を回避して保留予告が発生しないようにしている。また、当該保留情報が大当たり発生に対応している場合は、保留予告発生抽選処理を回避しない。遊技者側からすると、保留予告が発生する遊技回の連続回数が2回になった場合に次の遊技回で保留予告が発生すれば大当たりか特殊リーチが発生するという期待を持たせることができ、当該連続回数が3回になった場合に次の遊技回で保留予告が発生すれば大当たりが発生するという期待を持たせることができる。よって、保留予告に対する遊技者の注目度を高くすることができる。
また、保留情報が大当たりに発生に対応している場合のみ保留予告が発生する遊技回の連続回数が制限されないので、当該遊技回が所定回数(具体的には4回)以上連続した場合は、遊技者は、その後のタイミングの遊技回で大当たりが発生することを認識することができる。
また、保留情報に大当たりや特殊リーチに係る情報が含まれていても、抽選により保留予告が発生しないことがある。よって、保留予告が発生しなくとも後の遊技回で大当たりや特殊リーチが発生することがあるので、保留予告が発生しなかった遊技回の後の遊技回に対する遊技者の注目度が低減することを抑制することができる。
また、保留情報に大当たりや特殊リーチに係る情報が含まれていなくても、抽選により保留予告が発生することがある。よって、保留予告を発生させる機会を好適に増加させることができ、遊技者の遊技に対する注目度を高めることができる。
また、保留予告は1遊技回に1回までしか発生しないように構成したので、遊技者にとって保留予告が連続した回数の認識が容易である。
図柄表示装置41の表示画面Gにおける表示態様によって保留予告を行うようにした。これにより、遊技者にとっては各遊技回の当否判定結果を把握しようとして表示画面Gを注目していれば、自ずと保留予告を確認することができ、保留予告が行われたにも関わらず、それが見逃されてしまうことが抑制される。また、表示画面Gにおける各遊技回の図柄の変動表示パターンによって保留予告を行うようにしたことにより、保留予告が見逃されないようにするという効果が高められる。特に、各遊技回の図柄の変動表示における停止結果の態様によって保留予告を行うようにしたことにより、遊技者にとっては保留予告が行われるタイミングが明確となり、保留予告を見逃す可能性がより低減される。
保留予告を行う場合、一の有効ライン上に大当たり図柄の組み合わせが停止表示されないことを条件として、一の大当たり図柄の組み合わせを構成する各図柄が各図柄列Z1〜Z3において停止表示されるようにした。これにより、保留予告用の停止結果の態様を、大当たり結果となる遊技回における停止結果の態様に似せることが可能となり、保留予告用の停止結果が表示された場合にそれが保留予告に対応していると遊技者が理解し易くなる。
遊技回の途中において作動口33,34への新たな入賞が発生した場合には、その入賞に基づき取得された保留情報についての保留予告が、その遊技回において行われることがある。これにより、保留予告が行われる場合には、作動口33,34への入賞が発生してからそれについての保留予告が行われるまでの時間を早めることが可能となり、遊技者にとっては保留予告を確認する機会が高められる。
停止結果の態様によって保留予告を行うようにした構成において、上記のとおり遊技回の途中で作動口33,34への新たな入賞が発生した場合には、その入賞に基づき取得された保留情報についての保留予告が、その遊技回において行われることがある。例えば、常に遊技回の開始に際して保留予告用の停止結果の態様が設定される構成に比して、保留予告用の停止結果の態様が設定されるタイミングが不規則なものとなる。これにより、保留予告の態様の多様化が図られる。
遊技回の途中において作動口33,34への新たな入賞が発生し、その入賞に基づき取得された保留情報についての保留予告がその遊技回において行われる条件として、その入賞に基づき取得された保留情報を保留予告の実行の契機として設定したタイミングが、当該遊技回の経過時間が所定の期間の範囲内であることを条件とした。これにより、遊技回の途中で図柄表示装置41における停止結果の態様を、保留予告用の停止結果の態様に変更する場合に、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様になじませながら当該変更を行うことができる。
図柄の変動表示が行われている途中においてその遊技回で保留予告を行う状況となったとしても、その遊技回において既に決定されている図柄の変動表示時間が変更されないようにした。これにより、図柄の変動表示が行われている途中であってもその遊技回で保留予告を行う状況となり得るようにした構成において、各遊技回を消化するのに要する時間が変動してしまうことが抑えられる。また、保留予告が行われる遊技回においてその遊技回の当初から保留予告用の図柄の変動表示パターンが設定される場合、保留予告の実行の契機として設定された保留情報の内容を反映することなく変動表示時間が決定されるようにした。これにより、保留予告が行われ得るようにした構成において、保留予告の実行の契機となるように設定されている保留情報の内容に応じて各遊技回を消化するのに要する時間が変動してしまうことが抑えられる。
例えば、保留予告が行われる場合、通常よりも長い変動表示時間が選択される構成又は通常よりも短い変動表示時間が選択される構成とすると、保留予告が行われる状況では各遊技回を消化するのに要する時間が長くなる又は短くなる。そうすると、遊技領域に設けられた釘の角度及び向きの調整の仕方に応じて、作動口33,34への入賞が比較的発生し易くなっている遊技ホールと、作動口33,34への入賞が比較的発生しづらくなっている遊技ホールとで、単位時間当たりの遊技回の消化率に差異が生じてしまうおそれがある。つまり、前者の遊技ホールでは、保留予告の実行の契機となる保留情報が記憶されるタイミングにおいて既に複数の保留情報が記憶されている可能性が高く、一方、後者の遊技ホールでは当該可能性が低い。この場合、通常よりも長い変動表示時間が選択されるとすると、前者の遊技ホールにおける単位時間当たりの遊技回の消化率は後者の遊技ホールよりも低下し、通常よりも短い変動表示時間が選択されるとすると、前者の遊技ホールにおける単位時間当たりの遊技回の消化率は後者の遊技ホールよりも向上してしまう。これに対して、変動表示時間に影響を与えることなく保留予告が行われるようにすることで、単位時間当たりの遊技回の消化率に影響を与えることなく、保留予告を行うようにしたことによる効果を得ることができる。
図柄の変動表示が行われている途中においてその遊技回で保留予告用の停止結果が表示されるようにする場合、プログラムROM253の修正用テーブル記憶エリア316に予め記憶されている修正用の変動表示パターンの情報を設定することで行うようにした。当該修正用の変動表示パターンの情報は、遊技回の開始に際して設定され得る変動表示パターンの情報に1対1で対応させて設定されているとともに、各遊技回における所定の変動表示時間以降の変動表示パターンとして設定されている。これにより、既に決定されている図柄の変動表示時間が変更されないようにしながら、図柄の変動表示が行われている途中において既に設定されている停止結果の態様を変更する場合に、表示制御装置212のMPU252では既に設定されている変動表示パターンに対応した修正用の変動表示パターンの情報を設定すればよい。したがって、当該MPU252が、変動表示の残り時間を計算して、その計算結果に基づいて変動表示パターンの情報を生成するといった処理を行う必要はなく、処理負荷の軽減が図られる。
また、図柄表示装置41において図柄の変動表示が行われる場合、各図柄列Z1〜Z3において高速変動表示から低速変動表示への切り換えが行われた後に、変動表示が停止される。この場合に、図柄の変動表示が行われている途中において既に設定されている停止結果の態様を変更する場合、各図柄列Z1〜Z3について、低速変動表示への切り換えタイミング以降における変動表示パターンを修正用の変動表示パターンに変更することにより行われる。これにより、低速変動表示がなされている状態において変動表示パターンが変更される構成に比べ、遊技者に違和感を与えることなく停止結果の態様を変更することができる。
特に、各図柄列Z1〜Z3において低速変動表示への切り換えが順次行われる構成において、各図柄列Z1〜Z3のそれぞれの切り換えタイミングに対応させて修正用の変動表示パターンの情報が設定されている。これにより、各切り換えタイミングに対応させて修正用の変動表示パターンの情報が設定されていない構成に比べ、保留予告を行う旨の決定が遊技回の途中で行われた場合に、その遊技回で保留予告が開始される機会が多くなる。
<他の実施の形態>
なお、上述した実施の形態の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を個別に上記実施の形態に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記実施の形態に対して適用してもよい。
(1)上記実施の形態では、当否抽選モードの高確率モードと低確率モードとの間の移行が、確変大当たり結果又は通常大当たり結果が発生することを契機として行われる構成としたが、これに限定されることはなく、例えば、高確率モードにおいて予め定められた所定回数の遊技回が消化された場合に低確率モードに移行する構成としてもよい。また、例えば、低確率モードにおいて予め定められた所定回数の遊技回が消化された場合に高確率モードに移行する構成としてもよい。
また、大当たり抽選とは別の抽選契機が成立した場合に当否抽選モードの移行抽選を行い、当該移行抽選において昇格当選となった場合に低確率モードから高確率モードとなり、当該移行抽選において転落当選となった場合に高確率モードから低確率モードとなる構成としてもよい。
(2)上記実施の形態において、大当たり結果となる大当たり乱数カウンタC1の値と、作動入賞コマンドとが1対1で対応している構成としてもよい。但し、作動入賞コマンドの情報が不正に取得されたとしても、現状の大当たり乱数カウンタC1の値を特定しづらくするという点においては、上記実施の形態における構成が好ましい。
(3)上記実施の形態において、主制御装置81にて保留予告発生抽選処理を実行し、その抽選結果を踏まえた情報を、音声ランプ制御装置82などのサブ制御装置に送信する構成としてもよい。また、具体的な保留予告の内容を主制御装置81にて決定し、その保留予告の内容に対応した情報を、音声ランプ制御装置82などのサブ制御装置に送信する構成としてもよい。
(4)上記実施の形態において、音声ランプ制御装置82にて保留予告発生抽選処理を実行し、その抽選結果を踏まえた情報を表示制御装置212に送信する構成としてもよい。また、具体的な保留予告の内容を音声ランプ制御装置82にて決定し、その保留予告の内容に対応した情報を、表示制御装置212に送信する構成としてもよい。
(5)上記実施の形態において、保留情報の内容に応じて必ず保留予告を発生させるように構成してもよい。例えば、保留情報が大当たり発生に対応している場合は、保留予告発生抽選処理における当選確率を100%にしてもよい。
(6)上記実施の形態において、保留予告発生抽選処理を回避させる代わりに、保留予告抽選の当選確率を0%にして必ず外れるように構成してもよい。
(7)上記実施の形態において、保留コマンドに特殊リーチ以外のリーチに対応する情報が含まれている場合にも、ハイチャンスフラグを格納するように構成してもよい。
(8)上記実施の形態において、ハイチャンスフラグは、保留情報が大当たり発生に対応している場合の大当たり発生用ハイチャンスフラグと、保留情報が特殊リーチ発生に対応している場合の特殊リーチ発生用ハイチャンスフラグとで、別々に格納するようにしてもよい。これにより、MPU252は、ハイチャンスフラグを参照するだけで、そのハイチャンスフラグを格納する契機となった保留情報が大当たり発生に対応しているか特殊リーチ発生に対応しているかを認識することができる。
(9)上記実施の形態において、保留予告が発生した遊技回が連続した回数に応じて図柄表示装置41に表示させる内容を変化させてもよい。例えば、当該遊技回の連続回数に応じて徐々に有効ラインを増やしたり、背景に表示させるキャラクタを増やしたりしてもよい。
(10)上記実施の形態において、大当たり図柄の組み合わせの情報と特定するにあたって、予告用図柄の種類情報記憶エリア328に記憶されている予告用図柄の種類情報に対応した同一の図柄の組み合わせの情報を特定してもよい。これにより、保留予告と対応した図柄を大当たりの停止結果として用いることができ、遊技者に保留予告と大当たりとの連続性を感じさせることができる。
(11)上記実施の形態において、予告用図柄は、通常大当たり、確変大当たり、特殊リーチそれぞれに対応したものを決定する処理を行ったが、同一の図柄を用いるようにしてもよい。
(12)図柄表示装置41における図柄の停止結果の態様のみを保留予告とする場合は、保留予告抽選に当選すればもちろん保留予告に対応した停止結果となるが、保留予告抽選に当選しなくても偶然に保留予告に対応した停止結果となる場合がある。このように偶然に保留予告に対応した停止結果になることが不都合である遊技回(保留予告が発生する遊技回が連続しておりこれ以上保留予告を発生させたくない遊技回等)においては、図柄情報取得用エリア327に、保留予告に対応しない完全外れの図柄の情報を取得するエリアを設け、そのエリアから図柄の情報を読み出して変動表示制御処理を行うことにより、強制的に保留予告に対応した停止結果となる遊技回が連続することを制限するようにしてもよい。
(13)上記実施の形態において、図柄表示装置41における図柄の変動表示の途中において保留予告がなされるようにすることによって保留予告を行う構成としてもよい。例えば、図柄の変動表示の速度が、途中で保留予告用の速度に変更される構成としてもよい。また、変動表示中の図柄の少なくとも一部が保留予告用の図柄に変更される構成としてもよい。
また、図柄表示装置41において、図柄の変動表示とは別の表示として、保留予告が行われる構成としてもよい。例えば、図柄の変動表示が行われている状況における背景画面やリーチ演出の演出画面において保留予告用キャラクタといった所定の保留予告用画像を表示することにより、保留予告を行う構成としてもよい。
また、保留予告が行われることとなる報知手段は、図柄表示装置41に限定されることはなく、図柄表示装置41とは別に設けられた表示装置の表示画面において保留予告が行われる構成としてもよく、可動式に設けられた装飾部材を所定の予告態様とすることで保留予告が行われる構成としてもよく、所定の発光部を点灯させることで保留予告が行われる構成としてもよく、スピーカ部からの音の出力によって保留予告が行われる構成としてもよく、上記各態様の全部又は一部の組み合わせによって保留予告が行われる構成としてもよい。
また、リーチ表示を保留予告として採用してもよい。例えば、リーチ表示が実行される遊技回が所定回数以上連続したら次回の遊技回で大当たりが発生する構成とし、後の遊技回で大当たりが発生しない場合はリーチ表示の実行される遊技回が連続する回数を所定回数で制限するように構成してもよい。
また、保留予告を1遊技回中に複数回発生可能な構成にしてもよい。この場合は、複数の遊技回に亘って連続して発生する保留予告が所定の回数に達することを制限するようにして、当該保留予告が連続して発生した場合に、後の遊技回で大当たりや特殊リーチ等が発生する期待度が向上するように構成してもよい。保留予告を1遊技回中に複数回発生させる形態として、例えば、報知手段(図柄表示装置)にて1遊技回中に絵柄(図柄)が停留表示される単位表示が少なくとも1回行われる遊技機において、停留表示とともに保留予告を発生させるとともに、1遊技回が終了するとともに保留予告が発生するように構成してもよい。
なお、図柄表示装置41とは別の表示装置にて保留予告を行う構成や、可動式の装飾部材にて保留予告を行う構成においては、それら表示装置又は可動式の装飾部材を、図柄表示装置41の表示画面の周囲に配設することが好ましい。これにより、遊技者にとっては、図柄表示装置41の表示画面Gを見ている場合であっても、上記表示装置又は可動式の装飾部材における保留予告を見逃しづらくなる。
(14)上記実施の形態においては、特殊リーチが発生する場合は保留予告が発生する遊技回が連続する回数の許容回数を3回、大当たりが発生する場合は当該連続する回数を制限しない構成としたが、これら発生する事象及び回数は任意である。
例えば、後の遊技回において大当たりが発生する場合のみ保留予告が発生する遊技回が連続することを許容してもよいし、特殊リーチではないリーチが発生する場合は当該許容回数を2回、特殊リーチが発生する場合は3回、大当たりが発生する場合は制限なし、その他の場合は保留予告が発生する遊技回が連続することを許容しない構成としてもよい。すなわち、後の遊技回で発生する報知内容が、遊技者に有利な状態(大当たり状態、確変状態、高頻度サポートモード等)に対応する内容や、有利な状態になることを遊技者に期待させる内容(リーチ表示、特殊リーチ表示)である場合の1つ又はそれらの組み合わせに対して特別報知が発生する遊技回の連続回数を許容するように構成すればよい。
(15)上記実施の形態において、保留情報に係る情報とは無関係に保留予告を発生させるように構成してもよい。例えば、保留コマンド対応処理を行わずに、遊技回毎に保留予告が発生する抽選を同一の当選確率又はランダムな当選確率で行ってもよい。但し、この場合は、保留予告の発生と後の遊技回での大当たりや特殊リーチの発生との関連性が低く、保留予告に対する遊技者の注目度を低減させるので、上記実施の形態のように、保留情報に係る情報に応じて保留予告の発生する頻度を変化させることが好ましい。
(16)上記実施の形態において、保留予告を行う場合の停止結果の態様を、中図柄列Z2と下図柄列Z3については、保留予告用の図柄が同一の有効ライン上に停止し、上図柄列Z1については保留予告用の図柄がその有効ラインからずれた位置となる態様としてもよい。また、これに代えて、上図柄列Z1と中図柄列Z2については、保留予告用の図柄が同一の有効ライン上に停止し、下図柄列Z3については保留予告用の図柄がその有効ラインからずれた位置となる態様としてもよい。つまり、3つ以上の図柄表示領域においてそれぞれ図柄の変動表示が行われる構成において、先に停止する2つの図柄表示領域のうち一方の領域と、その後に停止する一の図柄表示領域とにおいて保留予告用の図柄が同一の有効ライン上に停止し、先に停止する2つの図柄表示領域のうち他方の領域においては保留予告用の図柄がその有効ライン上に停止しないようにしながら表示画面内に停止表示される構成としてもよい。かかる態様で保留予告を行うことで、保留予告の態様が各遊技回において統一され、遊技者にとっては保留予告が行われていることを明確に認識することができる。
ちなみに、上記構成において、2つの保留予告用の図柄を常に同一の有効ライン上に停止させる構成とすることで、保留予告用の停止結果を設定する際に有効ラインを選択する必要がなくなり、処理負荷の軽減が図られる。
(17)上記実施の形態では、保留予告用の停止結果に遊技回の途中で変更する場合、既に設定されている図柄の変動表示時間を変更しないようにしたが、これに代えて、既に設定されている図柄の変動表示時間を変更してもよい。この場合、保留予告を行うために変動表示パターンを差し替えるのではなく、各図柄列Z1〜Z3について図柄の変動表示時間が延長されるように変動表示パターンを追加する構成としてもよい。また、遊技回の当初から保留予告用の停止結果を設定する場合に、保留予告の実行の契機となった保留情報の内容を参照して図柄の変動表示時間を決定する構成としてもよい。但し、各遊技回の図柄の変動表示時間に影響を与えることなく保留予告を行う上では、上記実施の形態における構成が好ましい。
(18)保留予告を行う上での停止結果の態様は、保留予告であることを遊技者が認識できる態様であれば、上記実施の形態における態様に限定されない。例えば、保留予告用の停止結果の態様を、一の有効ライン上に数字の昇順又は降順で図柄の組み合わせが成立する態様としてもよく、同一の図柄ではなく所定の図柄の組み合わせが一の有効ライン上に成立する態様としてもよい。
(19)上記実施の形態において、主制御装置81にて保留予告用の確認処理にて保留情報が大当たり当選に対応しているか否かを判定する場合に、大当たり当選として設定されている移行情報としての数値情報の一部のみを参照する構成としてもよい。また、低確率モードにおいては全ての移行情報を参照するが、高確率モードにおいては一部の移行情報のみを参照する構成としてもよい。この場合、保留予告を実行するようにした構成において、主制御装置81にてタイマ割込み処理(図10)の1処理回に要する時間の短縮化が図られ、タイマ割込み処理の起動周期を従来よりも長く確保しなくても、1処理回のタイマ割込み処理が実行されている状況でタイマ割込み処理が新たに起動されてしまうことを、余裕を持って抑えることができる。また、主制御装置81にて遊技回を開始させるための各種処理を実行する処理回の通常処理(図14)に対して、保留予告用の確認処理が実行される処理回のタイマ割込み処理が割り込んだとしても、当該処理回の通常処理が完了するのに要する時間が必要以上に長くなってしまうことが抑えられる。
ちなみに、本構成においては、保留予告の実行の契機となる保留情報が記憶されていない状況で大当たり当選に対応した保留コマンドが主制御装置81から送信された場合には、常に保留予告を実行する旨の設定がなされる構成としてもよい。この場合であっても、上記のように保留予告用の確認処理では大当たり当選として設定されている移行情報の一部のみを参照する構成においては、大当たり当選に対応した保留情報が記憶された場合の所定の確率で保留予告を実行する旨の設定がなされる。
(20)上記実施の形態において、主制御装置81にて保留予告を行うか否かを決定し、保留予告を行う旨の決定がなされた場合にのみ保留コマンドが主制御装置81から送信される構成としてもよい。
(21)上記各実施の形態において、有効ラインはストレートラインに限定されることはなく、折れ曲がりを有するラインとして設定されていてもよい。また、図柄の態様は上記各実施の形態のものに限定されることはなく任意である。
また、上記各実施の形態では、相対的に有利な所定遊技状態として確変大当たり結果に対応した状態が設定されており、相対的に不利な所定遊技状態として通常大当たり結果に対応した状態が設定されている構成としたが、これに限定されることはない。例えば、開閉実行モード後の電動役物34aにおいて高頻度サポートモードが継続される遊技回数の違いにより、相対的に有利な所定遊技状態と不利な所定遊技状態とが設定されている構成としてもよい。また、開閉実行モード後の高確率モードが継続される遊技回数の違いにより、相対的に有利な所定遊技状態と不利な所定遊技状態とが設定されている構成としてもよい。また、開閉実行モード後に電動役物34aが高頻度サポートモードになるか否かにより、相対的に有利な所定遊技状態と不利な所定遊技状態とが設定されている構成としてもよい。
(22)上記実施の形態では、主制御装置81において当否判定が行われたことに基づいてメイン表示部43における一の遊技回が開始される構成としたが、これに限定されることはなく、主制御装置81において当否判定が行われる条件が成立した場合に実際に当否判定が行われるタイミングよりも前のタイミングで上記遊技回が開始され、その後に当否判定が行われたことに基づいてその遊技回におけるその後の変動表示パターン、変動表示時間及び停止結果が決定される構成としてもよい。この場合、主制御装置81では遊技回の開始タイミングとなった場合に、先ず変動用コマンドを送信し、その後に当否判定、変動表示時間の決定及び種別判定を行った場合に、変動時間コマンド及び種別コマンドを送信する構成としてもよく、これら変動時間コマンド及び種別コマンドの送信タイミングもずれている構成としてもよい。
(23)上記実施の形態では、主制御装置81から出力されるコマンドに基づいて、音声ランプ制御装置82により表示制御装置212が制御される構成としたが、これに代えて、主制御装置81から出力されるコマンドに基づいて、表示制御装置212が音声ランプ制御装置82を制御する構成としてもよい。また、音声ランプ制御装置82と表示制御装置212とが別々に設けられた構成に代えて、両制御装置82,212が一のサブ側の制御装置として設けられた構成としてもよい。また、音声ランプ制御装置82又は表示制御装置212の機能が主制御装置81に集約された構成としてもよく、音声ランプ制御装置82及び表示制御装置212の両方の機能が主制御装置81に集約された構成としてもよい。
(24)上記各実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも本発明を適用できる。
(25)上述した実施形態における構成及び別例における各構成のそれぞれを任意に組み合わせた構成としてもよい。例えば、一の実施形態の構成に対して、その他の実施形態の構成を適用してもよい。
<上記実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
特徴1.予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置81のMPU202における作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
前記特別情報が予め定められた判定用情報(当否テーブルにおける大当たり当選に対応する大当たり乱数カウンタC1の値、リーチ判定用テーブルにおける特殊リーチに対応するリーチ乱数カウンタC3の値)に対応しているか否かの対応判定を行う対応判定手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS801〜S804の処理を実行する機能)と、
前記対応判定手段により前記対応判定が行われることに先立って又は前記対応判定手段により前記対応判定が行われたことに基づいて遊技回用動作が開始され、前記対応判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置81のMPU202における遊技回制御処理を実行する機能、表示制御装置212のMPU252における変動表示制御処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
所定の条件が成立した場合に連続する複数の遊技回のそれぞれにおいて前記報知手段又はそれとは異なる報知手段に特別報知(保留予告)を行わせる特別報知制御手段と、
前記特別報知を行う前記遊技回の連続する回数が所定の回数に達することを制限する連続回数制限手段(表示制御装置212のMPU252における抽選回避処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴1によれば、所定の条件が成立した場合に連続する複数の遊技回のそれぞれにおいて特別報知を行わせることがある。これにより、1遊技回のみで演出が終了する場合と比較して、複数の遊技回に亘って特別報知を含む演出を行わせることができ、演出時間を長くすることができ、演出の多様化が図られる。
また、特別報知を行わせる遊技回を連続させることによって、以降の遊技回に対する遊技者の期待度の向上を図ることがある。この場合、特別報知を行う遊技回の連続回数が多くなりすぎると、特別報知が行われる遊技回が連続することの希少性が小さくなり、遊技者の特別報知に対する注目度が低下するという不都合がある。
この点、特別報知を行う遊技回の連続する回数が所定の回数に達することを制限するので、上記連続する回数が多くなりすぎることを防止でき、特別報知ひいては遊技への注目度を高めることができる。
特徴2.予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置81のMPU202における作動口用の入賞処理を実行する機能)と、
前記特別情報が予め定められた判定用情報(当否テーブルにおける大当たり当選に対応する大当たり乱数カウンタC1の値、リーチ判定用テーブルにおける特殊リーチに対応するリーチ乱数カウンタC3の値)に対応しているか否かの対応判定を行う対応判定手段(主制御装置81のMPU202におけるステップS801〜S804の処理を実行する機能)と、
前記対応判定手段により前記対応判定が行われることに先立って又は前記対応判定手段により前記対応判定が行われたことに基づいて遊技回用動作が開始され、前記対応判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置81のMPU202における遊技回制御処理を実行する機能、表示制御装置212のMPU252における変動表示制御処理を実行する機能)と、
を備えている遊技機において、
所定の条件が成立した場合に連続する複数の遊技回のそれぞれにおいて前記報知手段又はそれとは異なる報知手段に特別報知(保留予告)を行わせる特別報知制御手段と、
前記特別報知の複数の遊技回に亘って連続する回数が所定の回数に達することを制限する連続回数制限手段(表示制御装置212のMPU252における抽選回避処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴2によれば、所定の条件が成立した場合に連続する複数の遊技回のそれぞれにおいて特別報知を行わせることがある。これにより、1遊技回のみで演出が終了する場合と比較して、複数の遊技回に亘って特別報知を含む演出を行わせることができ、演出時間を長くすることができ、演出の多様化が図られる。
また、複数の遊技回に亘って連続して特別報知を行わせることによって、以降の遊技回に対する遊技者の期待度の向上を図ることがある。この場合、連続する複数の遊技回に亘って行われる特別報知の連続回数が多くなりすぎると、特別報知が連続することの希少性が小さくなり、遊技者の特別報知に対する注目度が低下するという不都合がある。
この点、特別報知の複数の遊技回に亘って連続する回数が所定の回数に達することを制限するので、上記連続する回数が多くなりすぎることを防止でき、特別報知ひいては遊技への注目度を高めることができる。
特徴3.前記連続回数制限手段は、
所定の遊技回における前記対応判定手段の判定結果に対応した前記報知手段による報知の内容が遊技者に有利な遊技状態となることに対応する又は遊技者にとって有利な遊技状態となることを遊技者に期待させる特定の内容となる場合は、前記所定の遊技回まで又は前記所定の遊技回の前の遊技回までにおける前記連続する回数が前記所定の回数に達することを許容し、
前記報知の内容が前記特定の内容とならない場合は、前記連続する回数が前記所定の回数に達することを制限することを特徴とする特徴1又は2の遊技機。
特徴3によれば、所定の遊技回において報知手段による報知の内容が特定の内容となる場合は、その所定の遊技回まで又はその前の遊技回までの特別報知が行われる遊技回の連続回数又は特別報知の連続回数が、所定の回数に達することが許容される。これにより、遊技者には上記連続回数に応じて後の遊技回の報知内容が特定の内容となることを期待させることができ、上記連続回数を確認又は予測するという遊技が追加され、遊技の多様化が図られる。よって、遊技の注目度を高められる。
特徴4.前記特定の内容として、第1の特定の内容と、前記第1の特定の内容に対応する遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態に対応する又は遊技者にとって有利な遊技状態となることを前記第1の特定の内容よりも遊技者に期待させる第2の特定の内容と、が設定されており、
前記第2の特定の内容となる場合の方が前記第1の特定の内容となる場合より前記連続する回数が許容される回数が多いことを特徴とする特徴3の遊技機。
特徴4によれば、報知手段により報知される特定の内容として、第1の特定の内容と第2の特定の内容が設定されている。また、第2の特定の内容は、第1の特定の内容に対応する遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態に対応する内容、又は遊技者にとって有利な遊技状態となることを第1の特定の内容よりも遊技者に期待させる内容である。さらに、連続する回数が許容される回数は、第1の特定の内容になる場合より第2の特定の内容になる場合のほうが多い。
これにより、遊技者は、第1の特定の内容が報知される期待から第2の特定の内容が報知される期待へと連続する回数に応じて段階的に期待感を高めることができ、遊技の多様化が図られる。よって、遊技の注目度を高められる。
特徴5.前記遊技回制御手段は、前記遊技回用動作として、前記対応判定手段により前記対応判定が行われることに先立って又は前記対応判定手段により前記対応判定が行われたことに基づいて複数の変動表示領域において絵柄の変動表示が開始され、前記対応判定の判定結果に対応した停止結果とし前記複数の変動表示領域における絵柄の変動表示が終了されることを遊技回の1回として、前記特別情報に応じて各遊技回の前記絵柄の変動表示が行われるように前記所定の報知手段を制御し、
遊技者に特典を付与する付与結果に対応している特別情報が前記対応判定の対象となることで行われる遊技回の停止結果の態様を、一の有効ライン上に、前記複数の変動表示領域において変動表示される絵柄によって形成される付与対象絵柄の組み合わせが停止表示される特典付与表示態様とするものであり、
さらに各遊技回の表示態様に、一部の変動表示領域における絵柄の変動表示を停止させることで、前記付与対象絵柄の組み合わせが成立する可能性のあるリーチ絵柄を前記有効ライン上に停止表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において残りの変動表示領域において絵柄の変動表示を行わせるリーチ表示態様が含まれており、
前記第1の特定の内容は、前記リーチ表示態様に対応しており、前記第2の特定の内容は前記特典付与表示態様に対応していることを特徴とする特徴4に記載の遊技機。
特徴5によれば、特徴4において説明した遊技者の期待感を、リーチ表示態様の出現に対する期待感から特典付与表示態様の出現に対する期待感へと段階的に高めることができる。
特徴6.前記情報取得手段が取得した前記特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(保留球格納エリア232)を備え、
前記対応判定手段は、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、予め定められた判定用情報に対応しているか否かの対応判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記対応判定を順次行う手段を有しており、
前記情報取得手段により取得された所定の特別情報が前記対応判定手段による前記対応判定の対象となった場合における判定結果を反映する情報を、当該所定の特別情報が前記対応判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(主制御装置81のMPU202における保留予告用の確認処理を実行する機能)を備え、
前記先特定手段により特定された前記判定結果を反映する情報に特定の情報が含まれている場合に前記特定の内容となると判定することを特徴とする特徴3乃至5のいずれか1つの遊技機。
特徴6によれば、取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に対応する遊技回において、特定の内容が報知されるか否かを、当該特別情報が対応判定の対象となる前に判定することができる。そして、その判定結果に応じて特別報知が発生する遊技回の連続回数又は複数の遊技回に亘って発生する特別報知の連続回数を許容する。これにより、遊技者は当該連続回数に応じて当該判定結果を反映する情報(対応する特別情報)の内容を予測するという遊技が追加され、遊技の多様化が図られる。よって、遊技の注目度を高められる。
特徴7.前記特別報知制御手段は、前記遊技回用動作が行われている状況で前記先特定手段によって前記判定結果を反映する情報が特定された場合において、前記判定結果を反映する情報に前記特定の情報が含まれていることに基づき、その先特定が行われた前記遊技回において前記特別報知を行わせることを特徴とする6の遊技機。
特徴7によれば、遊技回用動作が行われている状況において、判定結果を反映する情報(以下、先特定情報ともいう)が先特定手段によって特定された場合には、特別報知がその遊技回用動作の終了タイミングまでに行われることがある。これにより、特別報知が行われる場合には、先特定手段により先特定情報の特定が行われてからそれに基づく特別報知が行われるまでの時間を早めることが可能となり、遊技者にとっては特別報知を確認する機会を多くすることができる。言い換えると、遊技回用動作に先立ってのみ特別報知を行うことを決定する場合よりも、特別報知を行う決定をするタイミングを遅らせることでき、好適に後の遊技回(当該遊技回用動作中に特定された先特定情報に対応する後の遊技回)の報知内容に関連した特別報知を当該遊技回用動作に関連付けて行わせることができる。特に、上記後の遊技回において特定の内容が表示される場合は、特別報知が行われる遊技回の連続回数又は特別報知の連続回数がある程度許容されるため、当該遊技回用動作においても特別報知を行わせることによって、特定の内容が表示されるまでの上記連続回数を増加させることに貢献でき、遊技者の期待度が高められる。
なお、「特定の情報」は、特徴6及び7で互いに同一の情報でも良いし異なる情報でもよい。
特徴8.前記遊技回用動作が行われている状況であって当該遊技回用動作中の所定の期間に抽選を行う遊技回中抽選手段(表示制御装置212のMPU252における保留予告発生再抽選処理を実行する機能)を備え、前記遊技回中抽選手段の抽選の結果が当選結果である場合に、当該遊技回用動作に関連付けた状態で前記特別報知を行い、
当該遊技回用動作に関連付けた状態で前記特別報知を行うことが既に決定している場合は、前記遊技回中抽選手段は当該遊技回用動作中の前記所定の期間において前記抽選を行わないことを特徴とする特徴1乃至7のいずれか1つの遊技機。
特徴8によれば、遊技回中抽選手段は特別報知を行わせるか否かの抽選を行い、遊技回中抽選手段による抽選結果が当選結果となった場合に特別報知を行う。これにより、特別報知を不規則に行わせることができ、特別報知の発生の多様化が図られる。また、既に特別報知を行うことが決定している場合には、遊技回動作が行われている状況であって遊技回用動作中の所定の期間における当該抽選は行わない。
これにより、特別報知を行うことが決定している場合は抽選を行わずそのまま特別報知を行い、特別報知を行うことが決定していない場合は抽選を行いその抽選結果が当選結果となると特別報知を行うので、特別報知を行う機会を増加させることができる。
特徴9.少なくとも所定の遊技状態において前記遊技回毎に、前記特別報知を行わせるか否かの抽選を行う特別報知抽選手段(表示制御装置212のMPU252における保留予告発生抽選処理を実行する機能)を有しており、
前記特別報知制御手段は、前記特別報知抽選手段の前記抽選の結果が当選結果となった場合に当該遊技回の前記遊技回用動作に関連付けた状態で前記報知手段に前記特別報知を行わせることを特徴とする特徴1乃至8のいずれか1つの遊技機。
特徴9によれば、特別報知抽選手段は遊技回毎に特別報知を行わせるか否かの抽選を行い、特別報知抽選手段による抽選結果が当選結果となった場合に、特別報知制御手段は報知手段に特別報知を行わせる。これにより、特別報知を不規則に行わせることができ、特別報知の発生の多様化が図られる。
また、特別報知を不規則に行わせることにより、特別報知が行われる遊技回の連続回数又は複数の遊技回に亘って行われる特別報知の連続回数が過多になるという不都合が生じることが懸念されるが、特徴1又は2の構成により当該不都合が生じることを防止できる。
特徴10.所定の遊技回における前記抽選の前記当選結果に対応した前記特別報知は、当該所定の遊技回においてのみ行われることを特徴とする特徴8又は9に記載の遊技機。
特徴10によれば、特別報知を行わせるか否かの抽選が遊技回毎に行われ、その抽選が当選結果となった場合はその抽選が行われた遊技回においてのみ特別報知が行われる。よって、所定の遊技回における抽選の結果が他の遊技回の特別報知の実行に関係することはないので、特別報知を行うべきでない遊技回において他の遊技回の抽選により特別報知が行われてしまったり、逆に特別報知を行うのが好ましい遊技回において他の遊技回の抽選により特別報知を行わないことが決定されたりする不都合が生じるのを防止することができる。
特徴11.前記情報取得手段が取得した前記特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(保留球格納エリア232)を備え、
前記対応判定手段は、前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、予め定められた判定用情報に対応しているか否かの対応判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記対応判定を順次行う手段を有しており、
前記情報取得手段により取得された所定の特別情報が前記対応判定手段による前記対応判定の対象となった場合における判定結果を反映する情報を、当該所定の特別情報が前記対応判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(主制御装置81のMPU202における保留予告用の確認処理を実行する機能)を備え、
前記特別報知抽選手段の前記抽選の結果が前記当選結果となる確率は、前記先特定手段により特定された前記判定結果を反映する情報に対応して変動することを特徴とする特徴9又は10の遊技機。
特徴11によれば、先特定手段により、取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が判定用情報に対応しているか否かの判定結果を反映する情報を、特別情報が対応判定の対象となるよりも前のタイミングで特定することができる。また、当該判定結果を反映する情報に対応して、特別報知を発生させるか否かの抽選における当選結果となる確率が変動する。
これにより、先特定手段により特定された判定結果を反映する情報に応じて特別報知が発生する頻度を高低させることができ、遊技者は特別報知の発生頻度に応じて当該判定結果を反映する情報(対応する特別情報)の内容を予測するという遊技が追加され、遊技の多様化が図られる。よって、遊技の注目度を高められる。
特徴12.前記報知の内容が前記特定の内容となる前記遊技回においては前記特別報知を行わない(表示制御装置212のMPU252における抽選回避処理を実行する機能)ことを特徴とする特徴3乃至11のいずれか1つの遊技機。
特徴12によれば、報知手段による報知の内容が特定の内容となる遊技回においては特別報知を行わない。よって、遊技者にとっては、いずれの遊技回の報知の内容がそれ以前の遊技回における特別報知に対応していたかを認識しやすくなり、遊技に対する遊技者の理解を深めさせることができる。
特徴13.前記特別報知制御手段は、前記遊技回用動作に関連付けた状態で前記報知手段又はそれとは異なる報知手段に前記特別報知を行わせることを特徴とする特徴1乃至13のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴13によれば、特別報知は遊技回用動作と関連付けられた状態で行われるので、遊技回用動作を多様化することができ、遊技回用動作への遊技者の注目度を高めることが可能となる。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
10…パチンコ機、33…上作動口、34…下作動口、41…図柄表示装置、43…メイン表示部、53…遊技球発射機構、81…主制御装置、82…音声ランプ制御装置、212…表示制御装置、311…保留予告発生抽選用テーブル記憶エリア、322…発動保留情報記憶エリア、323…ハイチャンスフラグ消去用カウンタエリア、324…保留予告連続カウンタエリア、325…保留予告発生抽選用カウンタエリア、326…図柄更新用カウンタエリア。

Claims (4)

  1. 予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段と、
    前記特別情報が予め定められた判定用情報に対応しているか否かの対応判定を行う対応判定手段と、
    技回用動作が開始されてか前記対応判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段を制御する遊技回制御手段と、
    を備えている遊技機において、
    所定の条件が成立した場合に連続する複数の遊技回のそれぞれにおいて前記報知手段又はそれとは異なる報知手段に特別報知を行わせる特別報知制御手段と、
    前記特別報知を行う前記遊技回の連続する回数が所定の第1回数に達することを制限する連続回数制限手段と、
    を備え
    前記連続回数制限手段は、
    所定の遊技回における前記対応判定手段の判定結果に対応した前記報知手段による報知の内容が遊技者に有利な遊技状態となることに対応する特定の第1内容となる場合は、前記所定の遊技回までにおける前記連続する回数が前記所定の第1回数に達することを許容し、
    前記報知の内容が前記特定の第1内容とならない場合は、前記連続する回数が前記所定の第1回数に達することを制限することを特徴とする遊技機。
  2. 予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段と、
    前記特別情報が予め定められた判定用情報に対応しているか否かの対応判定を行う対応判定手段と、
    技回用動作が開始されてか前記対応判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段を制御する遊技回制御手段と、
    を備えている遊技機において、
    所定の条件が成立した場合に連続する複数の遊技回のそれぞれにおいて前記報知手段又はそれとは異なる報知手段に特別報知を行わせる特別報知制御手段と、
    前記特別報知を行う前記遊技回の連続する回数が所定の第2回数に達することを制限する連続回数制限手段と、
    を備え
    前記連続回数制限手段は、
    所定の遊技回における前記対応判定手段の判定結果に対応した前記報知手段による報知の内容が遊技者に有利な遊技状態となることに対応する特定の第2内容となる場合は、前記所定の遊技回の前の遊技回までにおける前記連続する回数が前記所定の第2回数に達することを許容し、
    前記報知の内容が前記特定の第2内容とならない場合は、前記連続する回数が前記所定の第2回数に達することを制限することを特徴とする遊技機。
  3. 予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段と、
    前記特別情報が予め定められた判定用情報に対応しているか否かの対応判定を行う対応判定手段と、
    技回用動作が開始されてか前記対応判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段を制御する遊技回制御手段と、
    を備えている遊技機において、
    所定の条件が成立した場合に連続する複数の遊技回のそれぞれにおいて前記報知手段又はそれとは異なる報知手段に特別報知を行わせる特別報知制御手段と、
    前記特別報知を行う前記遊技回の連続する回数が所定の第3回数に達することを制限する連続回数制限手段と、
    を備え
    前記連続回数制限手段は、
    所定の遊技回における前記対応判定手段の判定結果に対応した前記報知手段による報知の内容が遊技者にとって有利な遊技状態となることを遊技者に期待させる特定の第3内容となる場合は、前記所定の遊技回までにおける前記連続する回数が前記所定の第3回数に達することを許容し、
    前記報知の内容が前記特定の第3内容とならない場合は、前記連続する回数が前記所定の第3回数に達することを制限することを特徴とする遊技機。
  4. 予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段と、
    前記特別情報が予め定められた判定用情報に対応しているか否かの対応判定を行う対応判定手段と、
    技回用動作が開始されてか前記対応判定手段の判定結果に対応した報知結果となることで前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段を制御する遊技回制御手段と、
    を備えている遊技機において、
    所定の条件が成立した場合に連続する複数の遊技回のそれぞれにおいて前記報知手段又はそれとは異なる報知手段に特別報知を行わせる特別報知制御手段と、
    前記特別報知を行う前記遊技回の連続する回数が所定の第4回数に達することを制限する連続回数制限手段と、
    を備え
    前記連続回数制限手段は、
    所定の遊技回における前記対応判定手段の判定結果に対応した前記報知手段による報知の内容が遊技者にとって有利な遊技状態となることを遊技者に期待させる特定の第4内容となる場合は、前記所定の遊技回の前の遊技回までにおける前記連続する回数が前記所定の第4回数に達することを許容し、
    前記報知の内容が前記特定の第4内容とならない場合は、前記連続する回数が前記所定の第4回数に達することを制限することを特徴とする遊技機。
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