JP2005169006A - 遊技機 - Google Patents

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圭介 伏屋
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Abstract

【課題】 毎回の変動表示演出を適切なものとする。
【解決手段】 主制御装置271と、第1図柄表示装置41に第1図柄を変動表示すると共に、大当たりの発生が決定されている場合に、所定の第1図柄で停止表示させる表示制御装置214とを備えるパチンコ機1において、前記主制御装置271は、遊技球の入賞のタイミングで、第1図柄の変動パターンを決定する変動種別カウンタCS1、CS2と、前記入賞のタイミングが第1図柄の変動表示中である場合に、決定された変動パターンを作動保留として順次記憶する保留格納エリアを有するRAM503とを備え、このRAM503に変動パターンが記憶されている場合に、前記第1図柄表示装置41の変動表示終了後に、RAM503に記憶されている変動パターンを古いものから順に前記表示制御装置214に出力して作動保留を消化すると共に、作動保留を消化するときに、RAM504に記憶されている各々の変動パターンの組合せが所定の組合せとなっている場合には、各変動パターンの少なくともいずれか一の変動パターンを変更する構成とした。
【選択図】 図45

Description

本発明は、パチンコ遊技機やスロットマシン等に代表される遊技機に関するものである。
パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)には、遊技領域の略中央部に図柄表示装置を備えたものがある。この絵柄表示装置では、所定入賞口への遊技球の入賞を条件として絵柄が変動表示され、その変動表示の結果として、所定の絵柄が停止表示されることで大当たり等の遊技者に有利な特別遊技状態の教示が行われる。また、絵柄の変動表示開始から停止表示までの絵柄の変動種別パターンに、大当たりの前段階であるリーチ演出を含む変動種別パターン等を設ける等して変動種別パターンを多様化することで、絵柄変動表示の興趣を高めるようにしたパチンコ機が知られている。
この種のパチンコ機は、所定入賞口へ遊技球が入賞したタイミングで変動種別パターンを決定し、また、絵柄の変動表示中である場合には、このようにして決定した変動種別パターンを作動保留として順次記憶し、そして、絵柄表示装置の絵柄の変動表示終了後に、古い変動パターンから順に作動保留を消化するように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−175202号公報
しかしながら、変動種別パターンは作動保留時に決定されたものであり、その作動保留が消化されるときには、遊技状況の変化などにより、その変動種別パターンが変動表示演出上好ましくない場合があるという問題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、毎回の変動表示演出を適切なものとすることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
以下、上記目的を解決するための有効な手段等につき、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお、以下においては、理解の容易のため、発明の実施の形態において例示として挙げた構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
手段1.所定の条件の成立(作動口33への遊技球の入賞)に基づいて遊技者に有利な特別遊技状態(大当たり等)を発生させるか否かを決定する主制御装置と、
前記特別遊技状態を発生させるか否かが決定されるごとに絵柄表示装置(第1図柄表示装置41)に絵柄(第1図柄)を変動表示すると共に、特別遊技状態の発生が決定されている場合に、所定の絵柄で停止表示させる表示制御装置とを備える遊技機において、
前記主制御装置は、
前記所定の条件が成立したときに、前記絵柄が変動表示を経て停止表示するまでの変動種別パターンを決定する決定手段(変動種別カウンタCS1、CS2)と、
前記所定の条件の成立が前記絵柄の変動表示中である場合に、その条件の成立に対して決定された変動種別パターンを順次記憶する記憶手段(RAM503の保留格納エリア)と、
前記記憶手段に変動種別パターンが記憶されている場合に、前記絵柄表示装置の変動表示終了後に、前記記憶手段に記憶されている変動種別パターンを古いものから順に前記表示制御装置に出力して作動保留を消化する消化手段と、
前記消化手段が作動保留を消化するときに、前記記憶手段に記憶されている各々の変動種別パターンの組合せが所定の組合せとなっている場合に、前記記憶手段に記憶されている各変動種別パターンの少なくともいずれか一の変動種別パターンを変更する変更手段と
を具備することを特徴とする遊技機。
手段1によれば、作動保留の消化時に、記憶手段に記憶されている変動種別パターンの各々の組合せが、所定の組合せとなっている場合には、これらの変動種別パターンの少なくともいずれか一の変動種別パターンが変更される。この結果、作動保留発生時にランダムに決定された変動パターンであっても、その後、及び、それ以前に作動保留として記憶された変動パターンの各々との関連性に応じて変更され、毎回の変動表示を適切なものに変更することが可能となる。
手段2.手段1において、前記決定手段は、前記特別遊技状態の発生を遊技者に喚起させる喚起演出を行うか否かと共に、当該喚起演出の種類を決定する喚起演出決定手段(リーチ乱数カウンタC3)を備え、前記喚起演出決定手段の決定結果に基づいて前記喚起演出の有無を含む変動種別パターンを決定し、前記変更手段は、前記記憶手段に記憶されている各々の変動種別パターンの組合せが、所定の種類の喚起演出を行う変動種別パターンを複数含む組合せとなっている場合に、前記記憶手段に記憶されている各変動種別パターンの少なくともいずれか一の変動種別パターンを他の変動種別パターンに変更することを特徴とする遊技機。
手段2によれば、作動保留として記憶手段に記憶されている変動種別パターンの各々の組合せが所定の種類の喚起演出を行う組合せとなっている場合に、これら変動種別パターンの少なくともいずれか一が変更される。これにより、複数の作動保留が発生した結果、変動種別パターンの組合せとして同一種類の喚起演出が連続するような組合せとなった場合に、いずれかの変動種別パターンを喚起演出を行わない変動種別パターンに変更することも、或いは、他の種類の喚起演出を行う変動種別パターンに変更することも可能となる。これにより、同一の種類の喚起演出が連続して出現してしまうといった事態を避けることができる。
手段3.手段2において、前記喚起演出の種類は、前記特別遊技状態が発生する期待値の高低に応じて分類され、前記変更手段は、前記記憶手段に記憶されている各々の変動種別パターンの組合せが、期待値の最も低い種類の喚起演出を行う変動種別パターンを複数含む組合せとなっている場合に、これらの変動種別パターンの少なくともいずれか一の変動種別パターンを他の変動種別パターンに変更することを特徴とする遊技機。
手段3によれば、複数の作動保留が発生した結果、変動種別パターンの組合せとして、期待値の最も低い種類の喚起演出を複数含むような組合せとなった場合に、いずれかの変動種別パターンを他の変動種別パターンに変更することで、期待値の最も低い種類の喚起演出が連続あるいは頻出するのを防止し、遊技中に遊技者の特別遊技状態発生の期待感が損なわれるのを防ぐことが可能となる。
手段4.手段3において、前記変更手段は、前記記憶手段に記憶されている各々の変動種別パターンの組合せが、期待値の最も低い種類の喚起演出を行う変動種別パターンを複数含む組合せとなっている場合に、これらの変動種別パターンのいずれか一の変動種別パターンを期待値の高い喚起演出を行う変動種別パターンに変更することを特徴とする遊技機。
手段4によれば、期待値の最も低い喚起演出が連続あるいは頻出するのが防止されると共に、さらに、期待値の最も低い喚起演出に代わって期待値のより高い喚起演出が行われるため、遊技者に特別遊技状態発生の期待感を持たせ、以って、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
手段5.手段4において、前記変更手段は、期待値の最も低い種類の喚起演出を行う複数の変動種別パターンのうちのいずれか一の変動種別パターンを、期待値のより高い喚起演出を行う変動種別パターンに変更した場合には、その他の変動種別パターンを前記喚起演出を行わない変動種別パターンに変更することを特徴とする遊技機。
手段5によれば、期待値の最も低い喚起演出が連続あるいは頻出するのが防止されると共に、これらの喚起演出を一つにまとめて、期待値のより高い喚起演出を行うため、遊技者に特別遊技状態発生の期待感を持たせ、以って、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
手段6.手段2乃至5のいずれかにおいて、前記記憶手段に記憶された変動種別パターンの各々の喚起演出の有無及び種類を教示するための表示を行う保留表示手段(保留表示領域R2)を更に備えることを特徴とする遊技機。
手段6によれば、保留表示手段によって、記憶されている変動種別パターンに関する情報が表示されるため、遊技者は、作動保留により今後行われる変動表示ごとの変動種別パターンの凡そを把握することが可能となると共に、変動種別パターンに変更があった場合に、どのように変更されたかを知ることができる。
手段7.手段1乃至6のいずれかにおいて、遊技者によって操作される操作子(操作ボタン150)と、前記変更手段が変動種別パターンを変更する際に、当該変動種別パターンの変更を許可するか否かの入力を促すメッセージを表示する表示手段(第1図柄表示装置)とを備え、前記変更手段は、前記操作子から前記変動種別パターンの変更を許可する旨が入力された場合に、変動種別パターンを変更することを特徴とする遊技機。
手段7によれば、変更手段が作動保留として記憶されている変動種別パターンを変更する場合には、メッセージ手段により、これを許可するか否かの入力を促すメッセージが表示され、遊技者の好みに応じて変動種別パターンを変更することとなる。すなわち、遊技者は、変動種別パターンの変更を自分の意思により決定することで、遊技の進行に参加することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
以下、上述した各手段を適用し得る各種遊技機の基本構成を示す。
技領領域を拡張した遊技機:左右一側部側を中心に左右他側部側が開閉可能となるように構成され、遊技盤(遊技盤30)を支持した遊技機本体(本体枠5等)と、
前記遊技盤の前面に設けられたレール部材(レールユニット50)により略円形状に区画された遊技領域と、
前記遊技機本体の前面側にて前記左右一側部側を中心に前記左右他側部が開閉可能となるよう支持され、閉鎖状態において前記遊技領域を視認可能な視認窓(窓部101)を有した前面扉(前扉枠8)と
を備え、
前記遊技機本体の前記左右一側部には長尺状の補強部材(軸受け金具235)を上下方向へ延びるように設けるとともに、前記遊技機本体の前記左右他側部には前記遊技機本体及び前面扉の開放を禁止するように施錠する施錠装置(シリンダ錠91、連動杵248等)を設け、
該施錠装置は、遊技機本体の前記左右他側部に上下方向へ延びるようにかつ上下方向へ移動可能となるように設けられた長尺状の連動部材(連動杵248)と、遊技機本体の前記左右他側部のうち前記遊技領域の最大幅となる位置とは異なる位置に設けられ前記連動部材を上側又は下側に選択的に移動させる鍵部材(シリンダ錠91)とを備え、該鍵部材の操作による前記連動部材の上下一方への移動により遊技機本体の施錠が解除されるとともに、前記連動部材の上下他方への移動により前記前面扉の施錠が解除されるように構成し、
前記遊技盤を前記遊技機本体の幅内において前記補強部材及び連動部材を左右に振り分けて配置するための領域を残した幅となるように形成するとともに、前記遊技盤の左右両側部には前記遊技機本体の左右両側からの張出領域との干渉を回避するように部分的に凹部(切欠38)を形成し、さらに、前記レール部材のうち、前記遊技領域の最大幅となる位置を、遊技盤の左右端位置に至るように配設することにより、
遊技領域を拡張したことを特徴とする遊技機。
弾球遊技機:遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル7)と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する球発射手段(発射モータ229等)と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路(レールユニット50の球案内通路)と、遊技領域内に配置された各遊技部品(一般入賞口31、可変入賞装置32、作動口33、可変表示ユニット35等)とを備えた遊技機。
可変表示装置を備えた弾球遊技機:遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル7)と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する球発射手段(発射モータ229等)と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路(レールユニット50の球案内通路)と、遊技領域内に配置された作動口(作動口33)、可変表示装置(第1図柄表示装置41)及び可変入賞装置(可変入賞装置32)とを備え、作動口への遊技球の入球を検知すると可変表示装置に表示される図柄を可変表示し、その停止時の図柄が特定図柄である場合に可変入賞装置を所定態様で開放させるようにした遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の図柄からなる図柄列(具体的には図柄が付与されたリール)を可変表示(具体的にはリールの回動)した後に図柄列を確定停止表示する可変表示手段(具体的にはリールユニット)を備え、始動用操作手段(具体的にはスタートレバー)の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段(具体的にはストップボタン)の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにした遊技機。
球使用ベルト式遊技機:複数の図柄からなる図柄列(具体的には図柄が付与されたリール)を可変表示(具体的にはリールの回動)した後に図柄列を確定停止表示する可変表示手段(具体的にはリールユニット)を備え、始動用操作手段(具体的にはスタートレバー)の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段(具体的にはストップボタン)の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにし、さらに、球受皿(上皿等)を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。
以下、遊技機の一種であるパチンコ機の一実施の形態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1はパチンコ機の正面図、図2はパチンコ機の主要な構成を展開又は分解して示す斜視図、図3はパチンコ機を構成する本体枠の前面構成を示す正面図である。図2及び図3ではパチンコ機の遊技領域内の構成を空白としている。
図1及び図2に示すように、パチンコ機1は、当該パチンコ機1の外殻を形成する外枠3を備えており、この外枠3は、遊技ホールへの設置の際に、いわゆる島設備に取り付けられている。外枠3は、木製の板材を全体として矩形枠状に組合せた状態とされ、各板材を小ねじ等の離脱可能な締結部材により固定して構成されている。従って、釘やリベットを使って各板材を組み付けていた従来構造と比べて構成部材の再利用(リユース)が容易な構成となっている。本構成では、外枠3の上下方向の外寸は809mm(内寸771mm)、左右方向の外寸は518mm(内寸480mm)となっている。この外枠3は合成樹脂やアルミニウム等の金属によって構成してもよい。
この外枠3の前面には、図2に示すように、本体枠5が開閉可能に配置されている。この本体枠5は、パチンコ機1の正面からみて左側に上下へ延びるように設定された開閉軸線を軸心にして、前方側に開放できるようになっている。更に言うと、本パチンコ機1には右側に遊技球発射ハンドル7の設置箇所が設けられているため、遊技球発射ハンドル7とは反対側の側部を中心に本体枠5を開閉可能としたということができる。この本体枠5は合成樹脂、具体的にはABS樹脂により構成されている。ABS樹脂を用いることにより、比較的低コストで耐衝撃性の高い本体枠5を得ることができる。ただし、この本体枠5をアルミニウム等の金属によって構成してもよい。
本構成では、外枠3と本体枠5とにより遊技機本体が構成される。外枠3に代わる構成として設置枠体を遊技ホール側に予め設けておき、遊技ホールへのパチンコ機1の設置に際しては本体枠5を前記設置枠体に組み付ける構成とすることも可能である。この場合、本体枠5により遊技機本体が構成される。
この本体枠5の前面側の下部位置には、図2に示すように、前面板9が設けられている。この前面板9は横長状に形成され、その横幅は本体枠5の横幅とほぼ一致するように構成されている。前面板9は、幅方向ほぼ中央部において手前側へ膨出した膨出部11aを有するベース部11と、このベース部11の膨出部11a内側に設けられ下方にくぼんだ皿形状をなす球受皿としての下皿13と、この下皿13の奥側の壁面を構成する奥壁パネル15とを備えて構成されている。
ベース部11は、本体枠5に対してねじ等の締結部材により固定されていることから、ベース部11が本体枠5に対する取付け部を構成している。このベース部11には、膨出部11aよりも右方に、手前側へ突出するようにして遊技球発射ハンドル7が設けられている。また、奥壁パネル15には球排出口15aが設けられ、球排出口15aから排出された遊技球は下皿13内に貯留される。
ベース部11の膨出部11aの前面側には、スライド式の球抜きレバー19が設けられ、この球抜きレバー19が操作されると下皿13の底面に設けられた図示しない閉鎖板が一体に又はリンクを介して移動して球抜き穴が開放され、下皿13内の貯留球が下方に排出されるよう構成されている。この球抜きレバー19はプッシュ式としてもよい。この球抜きレバー19には球抜き穴を塞ぐ側へ球抜きレバー19を付勢するコイルばね等の付勢部材が設けられ、球抜きレバー19の操作が解除された際には付勢部材の付勢力によって閉鎖板が球抜き穴の開放位置に復帰する構成となっている。奥壁パネル15の球排出口15aとは異なる位置には、多数の小孔が集合したスピーカカバー部15bが形成されており、当該奥壁パネル15の後方に設置されたスピーカ20(図3参照)の出力音がスピーカカバー部15bを通じて前方に発せられる。
ベース部11には、図2に示すように、膨出部11aの左方に灰皿21が設けられている。この灰皿21は、内部に溜まった吸い殻等を除去しやすいように手前側下方に反転可能に取り付けられており、その右側面と背面とでベース部11に対面している。具体的な図示は省略するが、灰皿21の右側面には当該灰皿21を回動可能な状態で片持ち支持するための支軸が設けられ、同背面には灰皿21が図示のように上方に開口した位置でベース部11に係止される係止部が設けられている。
以上説明した本前面板9は、その大部分が本体枠5と同様、ABS樹脂にて成形されている。この前面板9はパチンコ機1の前面側に露出するが、ABS樹脂で成形していることによって、装飾等の目的で表面の適宜箇所にメッキを施すことが可能となる。また、灰皿21が近くに配置されている関係上、下皿13と奥壁パネル15とを構成する部位に関しては難燃性のABS樹脂を用い、仮に誤ってたばこ等を置いても燃えにくくなるよう構成することが好ましい。
本体枠5の前面側の前面板9を除く範囲には、本体枠5を覆うようにして前面扉としての前扉枠8が設けられている。本構成によれば、前面板9と前扉枠8とにより本体枠5の前面側全体が覆われる。この前扉枠8は、前面板9と同様に、ABS樹脂にて成形されると共に、本体枠5に対して開閉可能に取り付けられている。すなわち、本体枠5と同様に、パチンコ機1の正面からみて左側に上下に延びる開閉軸線を軸心にして前方側に開放できるようになっている。そして、この前扉枠8は、パチンコ機1の前面側に露出するが、ABS樹脂で成形していることによって、装飾等の目的で表面の適宜箇所にメッキを施すことが可能となっている。
前扉枠8の下部位置には、図1に示すように、下皿13の上方において手前側へ膨出した膨出部22が設けられ、この膨出部22内側には上方に開口した上皿23が設けられている。この上皿23は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射装置側へ導くための球受皿である。膨出部22の前面側には上皿23用の球抜きレバー24が設けられており、この球抜きレバー24を操作すると上皿23の最下流部付近に設けられた球抜き通路(図示略)が開放され、上皿23内の貯留球が下皿13へ排出されるようになっている。上皿23も下皿13等と同様、難燃性のABS樹脂にて構成することが可能である。
本パチンコ機1では、ガラス扉枠と前飾り枠とを個別に設け、これらを前面枠(本構成の本体枠に相当)に対して各々開閉可能とすると共に、前飾り枠に上皿を設けていた従来構成と異なり、ガラス扉枠と前飾り枠とを1つに統合して前扉枠8とし、この前扉枠8に対して一体的に上皿23を設ける構成としている。この場合、ガラス扉枠と前飾り枠とを1つに統合して前扉枠8としたため、当該前扉枠8においてガラス支持構造の強度向上が実現できる。本パチンコ機1では、遊技領域の拡張を目的とし、その遊技領域拡張に伴い大きめのガラス29を前扉枠8に搭載している。従って、ガラス周囲の枠部分が幅狭になり、強度低下の問題が懸念されるが、ガラス下方に上皿一体の枠部分を設けること等により、ガラス支持構造の十分な強度を確保することができる。ガラス29の縦横寸法は、従来一般に405mm×405mmであったのに対し、本パチンコ機1では453mm×434mmとしている。
上記前扉枠8は、少なくともその開閉の際に、遊技球発射ハンドル7と干渉しないように下方に拡張されている。具体的な数値を示すと、パチンコ機下端から前扉枠8の下端までの寸法Laは、既存の一機種で例えば約201mmであるのに対し、本パチンコ機1では30mm程小さく、約172mmとなっている。また、これに伴いパチンコ機下端から上皿23の上端までの寸法Lbも小さくなっており、既存の一機種では例えば約298mmであるのに対し、本パチンコ機1では約261mmとなっている。ここで、上皿23の位置を下げたことにより、遊技ホールにおいてパチンコ機1左側に並設される球貸し装置(図示略)のノズル先端との上下方向の距離が大きくなって、貸球のこぼれ落ち等が懸念されるが、本構成では、当該ノズルからの貸球排出部分となる左側部分において、膨出部22の壁面を他の壁面より高くした立ち上げ部22aを形成している。これにより、上皿23の位置を下げた構成にあっても、貸球のこぼれ落ち等の不都合が解消されるようになっている。この立ち上げ部22aの高さ寸法は上皿23の下げ寸法に見合うものであれば良く、その最大高さ寸法は本構成では25mmとされている。
前扉枠8においては、上皿形成のための膨出部22が手前側に大きく膨出して設けられているが、上皿23より上方のそれ以外の部位(後述する環状電飾部102等)は、球貸し装置のノズルとの干渉を避けるべく手前側への膨出が制限されている。具体的には、外枠3からの手前側への寸法が45〜50mmに制限されている。
本体枠5は、図3に示すように、外枠3と外形がほぼ同一形状をなす樹脂ベース25を主体に構成されており、この樹脂ベース25の中央部には略円形状の窓孔26が形成されると共に、樹脂ベース25の後側には遊技盤30が着脱可能に取り付けられる。この遊技盤30は、図4に示すように、略四角形状の合板よりなり、その周縁部が樹脂ベース25の裏側に当接した状態で取り付けられる。この遊技盤30はパチンコ機1後方より取り付けられ、遊技盤30の前面部の略中央部分だけが樹脂ベース25の窓孔26を通じて本体枠5の前面側に露出した状態となっている。遊技盤30は、従来と同様、上下方向の長さが476mm、左右方向の長さが452mmとなっている。
次に、遊技盤30の構成を図4に基づいて説明する。
この遊技盤30には、前後方向に貫通する大小複数の開口部が、ルータ加工によって形成され、各開口部には一般入賞口31、可変入賞装置32、作動口33、スルーゲート34及び可変表示ユニット35等が設けられている。これらの一般入賞口31、可変入賞装置32、作動口33、スルーゲート34及び可変表示ユニット35等は、遊技盤表面に対し木ねじ等により取り付けられている。本構成では、可変表示ユニット35が遊技盤30の略中央に配置され、その下方に作動口33が配置され、さらにその下方に可変入賞装置32が配置されている。また、可変表示ユニット35の左右両側にスルーゲート34が配置され、遊技盤30の下部両側に一般入賞口31がそれぞれ複数配置されている。作動口33には、所定の条件下で作動状態(開放状態)となる電動役物が付随的に設けられている。一般入賞口31、可変入賞装置32及び作動口33に遊技球が入ると、それが後述する検出スイッチにより検出され、その検出結果に基づいて上皿23(場合によっては下皿13)に対し所定数の賞品球が払い出される。その他に、遊技盤30の最下部にはアウト口36が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球は、アウト口36を通って図示しない球排出路の方へと案内されるようになっている。アウト口36は、遊技盤30の下端略中央を逆U字状に切り欠いて形成されている。そのため、アウト口を穴状に形成していた従来構成に比べ、アウト口の形成が容易となる(図4では手前側にレールユニット50が重ねて設けられているため、アウト口36が閉じた状態で示されている)。また、遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために、多数の釘が植設されると共に、風車37等の各種部材(役物)が配設されている。
遊技盤30の左右両側部には、組付相手である本体枠5の左右両側からの張出領域との干渉を回避するように凹部としての切欠38が複数箇所に形成されている。
上述したとおり、本パチンコ機1では上皿23の位置が下げられており、それに伴って、上皿23の最下流部に設けた遊技球の取込口の位置が下げられている。この遊技球取込口が、比較的高い位置にあった従来構成では、遊技球取込口と遊技盤30とが前後に重なり、遊技盤30には遊技球取込口に対応する切欠を設ける必要があったが、本パチンコ機1では、遊技球取込口を下げたことによって、遊技球取込口と遊技盤30とが前後に重なることがないため、遊技球取込口用の切欠の形成が不要となる。そのために、遊技盤30製作工程上、有利な構成となる。
上記可変表示ユニット35には、作動口33への入賞をトリガとして、第1図柄(特別図柄)を可変表示する第1図柄表示装置41が設けられ、この第1図柄表示装置41の周囲にはこれを囲むようにして、センターフレーム43が配設されている。
センターフレーム43の上部中央には、スルーゲート34の通過をトリガとして、第2図柄(普通図柄)を可変表示する第2図柄表示装置42が設けられている。また、センターフレーム43の下部には、第2図柄表示装置42に対応した保留ランプ46が設けられている。遊技球がスルーゲート34を通過した回数は最大4回まで保留され、この保留ランプ46の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。この保留ランプ46は、前記保留ランプ44と同様に、第1図柄表示装置41の一部で可変表示される構成等であっても良い。
第1図柄表示装置41は、例えば、8インチサイズの比較的大型の液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。第1図柄表示装置41には、例えば左、中及び右に並べて第1図柄が表示され、これらの図柄が上下方向にスクロールされるようにして可変表示されるようになっている。この第1図柄表示装置41は、8インチサイズ以外の10インチサイズ、7インチサイズ等の液晶ディスプレイを備えたもの、ワイドサイズのディスプレイを備えたもの、又はCRT、ドットマトリックス、7セグメント等、その他のタイプにより表示画面を構成したものであってもよい。
第2図柄表示装置42は、例えば「○」、「×」の2種類の第2図柄を表示する表示部45を備えて構成される。そして、遊技球がスルーゲート34を通過する毎に表示部45の表示図柄(第2図柄)が変動し、その可変表示が所定図柄(例えば「○」図柄)で停止した場合に、作動口33に付随する電動役物が所定時間だけ開放状態となるよう構成されている。具体的な変動態様は、遊技球がスルーゲート34を通過すると、「○」と「×」の表示が付与された部分の背面に内蔵された各LEDが交互に点灯し、最終的に「○」か「×」の一方に対応したLEDのみが点灯するというものである。表示部45は、複数のランプ(LED)を交互に点灯させることにより可変表示される構成の他、第1図柄表示装置41(液晶表示装置)の一部で可変表示される構成等であってもよい。
可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない、又は入賞し難い閉状態になっており、特別遊技状態(以下、「大当たり」という)の際に遊技球が入賞しやすい所定の開放状態に切り換えられるようになっている。
より詳しくは、作動口33に遊技球が入賞すると、第1図柄表示装置41で第1図柄が可変表示され、その停止後の確定図柄が予め設定した特定の図柄の組合せとなった場合に大当たりが発生する。そして、一旦大当たりが発生すると、可変入賞装置32が所定の開放状態となり、遊技球が入賞し易い状態となる。この可変入賞装置32の開放態様としては、所定時間(例えば30秒間)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとし、可変入賞装置32内の継続入賞口への入賞を条件として、次ラウンドへの移行条件成立とし、複数ラウンド(例えば15ラウンド)を上限として可変入賞装置32が繰り返し開放される態様が一般的である。
また、遊技盤30には、遊技球発射装置から発射された遊技球を遊技盤30の上部へ案内するためのレール部材としてのレールユニット50が取り付けられ、遊技球発射ハンドル7の回動操作に伴い発射された遊技球は、このレールユニット50を通じて所定の遊技領域に案内されるようになっている。このレールユニット50は、リング状をなす樹脂成型品にて構成されており、より具体的には、摩擦抵抗を低減するべくフッ素配合のポリカーボネート樹脂が用いられている。
このレールユニット50は、内外二重に設けられた内レール部51と外レール部52とを有し、内レール部51は上方の約1/4ほどを除いて略円環状に形成され、外レール部52は内レール部51の上方開放領域を囲むように、かつ内レール部51の左側部と並行するように略半円環状に形成されている。
上記内レール部51は、他の樹脂部分と一体成型され、遊技盤30の面上にほぼ垂直に起立して設けられている。また、外レール部52は、内レール部51と同様に、他の樹脂部分と一体成型され、遊技盤30の面上にほぼ垂直に起立して設けられた支持部52aを有し、この支持部52aの内側面に、遊技球の飛翔をより滑らかなものとするための摺動プレート52bを取り付けて構成されている。この摺動プレート52bは、長尺状をなすステンレス製の金属帯よりなり、複数箇所で支持部52aに支持されている。内レール部51と外レール部52とにより誘導レールが形成され、各レール部51、52が所定間隔を隔てて対向する部分により球案内通路が形成されている。内外のレール部51、52が対向する部位では、遊技盤30との当接部53により各レール部51、52が連結されており、球案内通路は手前側に開放した溝状に形成されている。
上述したレールユニット50において、上記球案内通路より遊技球が飛び出す部位(図4の左上部)には戻り球防止部材54が取り付けられ、該飛び出した遊技球の最大飛翔部分に対応する部位(図4の右上部)には返しゴム55が取り付けられている。戻り球防止部材54により、一旦球案内通路から遊技盤30の上部へと飛び出した遊技球が球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止され、所定以上の勢いで発射された遊技球は返しゴム55に当たり、遊技領域の中央寄りに跳ね返される。
レールユニット50の外周部には、略円弧状のフランジ56が、外方へ張り出すように形成されている。このフランジ56は、遊技盤30に対するレールユニット50の取付け部を構成しており、このレールユニット50が遊技盤30に取り付けられる際には、遊技盤30上にフランジ56が当接され、その状態で、当該フランジ56に形成された複数の透孔にねじ等を挿通させて、遊技盤30に対するレールユニット50の締結がなされるように形成されている。ここで、レールユニット50の上下及び左右の各端部は略直線状に形成されている。つまり、レールユニット50の上下及び左右の各端部においては、フランジ56が切り落とされ、パチンコ機1における有限の領域にてレール径の拡張、すなわち遊技盤30上の遊技領域の拡張が図られるようになっている。このレールユニット50は、遊技盤30上の遊技領域の最大幅となる位置が、遊技盤30の左右端位置に至るように配設されている。レールユニット50の球案内通路に対応する部位のなかでも、特に遊技球の受け入れ部位に関しては、当該レールユニット50を強固に取り付けて、遊技球の飛びを安定させるべく、該当部位のフランジ56が、他よりも多い箇所(本構成では3カ所、他は2カ所)でねじ止めされている。
内レール部51及び外レール部52間の球案内通路の入口には、同球案内通路の一部を閉鎖するように凸部57が形成されている。この凸部57は、内レール部51の外周部から下方へ延びるように形成され、遊技領域まで至らずに球案内通路内を逆流してくるファール球をファール球通路76(図3参照)に導く機能を有する。遊技盤30の右下隅部及び左下隅部は、証紙等のシールやプレートを粘着するためのスペース(図のSa、Sb)となっており、この粘着スペースを確保するために、フランジ56に切欠58a、58bが形成されている。証紙等のシールを遊技盤30に直接貼り付ける構成とすることで、証紙等の不正な貼り直し等を行い難くしている。
遊技盤30においてレールユニット50よりも外方の左上部には、前後に貫通した中継端子孔59が設けられており、この中継端子孔59を通じて、遊技盤裏面に設置した中継端子板の接続コネクタ60がパチンコ機1前面側に露出する。
次に、遊技領域について説明する。遊技盤30の盤面はレールユニット50(内外レール部51、52)により内外領域に区画され、略円形状に区画された内側領域が遊技領域とされている。特に本構成では、遊技盤30の盤面上に区画される遊技領域が、従来のものよりもはるかに大きく構成されている。すなわち、本構成では、外レール部52の最上部地点から遊技盤30下部までの間の距離が445mm(従来品よりも58mm長い)、外レール部52の極左位置から内レール部51の極右位置までの間の距離が435mm(従来品よりも50mm長い)となっている。また、内レール部51の極左位置から内レール部51の極右位置までの間の距離が418mmとなっている。
本構成では、遊技領域を、パチンコ機1の正面から見て内レール部51及び外レール部52によって囲まれる領域のうち、内外レール部51、52の対向部分である球案内通路の領域を除いた領域として説明する。つまり、遊技領域は、球案内通路部分を含まないため、遊技領域の向かって左側限界位置は外レール部52によってではなく、内レール部51によって特定される。また、遊技領域の向かって右側限界位置は内レール部51によって特定され、遊技領域の下側限界位置はアウト口36が形成された遊技盤30の下端位置によって特定され、遊技領域の上側限界位置は外レール部52によって特定される。従って、本構成では、遊技領域の幅(左右方向の最大幅)が418mmであり、遊技領域の高さ(上下方向の最大幅)が445mmである。
ここで、遊技領域の幅は、少なくとも380mm以上あることが望ましい。より好ましくは400mm以上、410mm以上、420mm以上、430mm以上、440mm以上、450mm以上、さらに460mm以上であることが望ましい。すなわち、遊技領域の幅寸法は、遊技領域拡大という観点からは大きい程好ましい。また、遊技領域の高さは、少なくとも400mm以上あることが望ましい。より好ましくは410mm以上、420mm以上、430mm以上、440mm以上、450mm以上、さらには460mm以上であることがより望ましい。もちろん、470mm以上又は480mm以上としてもよい。すなわち、遊技領域の高さ寸法は、遊技領域拡大という観点からは大きい程好ましい。上記幅及び高さの組合せについては、上記数値を任意に組合せたものとすることができる。遊技領域の幅又は高さが一定倍以上となると、遊技領域の一部が遊技盤30の盤面を越えることも考えられるが、その越えた領域については他の部材を遊技盤面に沿って設けること等によって補えばよい。
上記構成では、遊技盤30面に対する遊技領域の面積の比率は約70%と、従来に比べ格段に面積比が大きいものとなっている。この遊技盤30面に対する遊技領域の面積比は、従来では50%程度に過ぎなかったことから、本構成のように従来と同様の大きさの遊技盤30を使用している前提下では、相当に遊技領域を拡大しているといえる。パチンコ機1の外形は遊技ホールへの設置の都合上製造者間でほぼ統一されており、遊技盤30の大きさも同様とせざるを得ない状況下において、上記のように遊技盤30面に対する遊技領域の面積の比率を約20%も高めたことは、遊技領域拡大の観点で非常に有意義である。ここで、前記比率は、少なくとも60%以上であることが望ましい。さらに好ましくは65%以上であり、より好ましくは70%以上である。また、本構成の場合を越えて75%以上であれば、一層望ましい。さらには、80%以上であってもよい。80%以上を確保するには遊技領域の形状を略円形状とすることは困難となるため、隅部(例えば右下隅部や右上隅部)を拡張したような形状とすることが好ましい。
また、パチンコ機1全体の正面側の面積に対する遊技領域の面積の比率は約40%と、従来に比べ格段に面積比が大きいものとなっている。このパチンコ機1全体の正面側の面積に対する遊技領域の面積比は、35パーセント以上であることが望ましい。もちろん、40パーセント以上としてもよいし、45パーセント以上、又は50パーセント以上としてもよいことは明白である。
遊技領域の拡張に関連して、可変表示ユニット35の両側に位置するスルーゲート34は、該スルーゲート34を通過した遊技球が中央の方へ寄せられるような案内機構を有している。これにより、遊技領域が左右方向に拡張されている場合であっても、遊技球を中央の作動口33や可変入賞装置32の方へと案内することができ、ひいては、遊技領域が拡張されることにより遊技球が入賞しにくくなることによる興趣の低下が抑制されるようになっている。また、遊技領域が左右方向に拡張されていることによって、比較的大型の可変表示ユニット35を遊技領域中央に設けたとしても、この可変表示ユニット35の左右両側にスルーゲート34、風車37、複数の釘(遊技球を中央に誘導するための三角釘等の誘導釘)、他の役物などを、余裕をもって配設することができ、この可変表示ユニット35の左右両側の遊技領域での遊技球の流れを単調とさせることなく、遊技球の挙動を存分に楽しませることができる。
図3に示すように、上記樹脂ベース25において、窓孔26(遊技盤30)の下方には、遊技球発射装置より発射された直後に遊技球を案内するための発射レール61が取り付けられている。この発射レール61は、その後方の金属板62を介して、樹脂ベース25に取付け固定されており、所定の発射角度(打ち出し角度)にて直線的に延びるように構成されている。これによると、遊技球発射ハンドル7の回動操作に伴い発射された遊技球は、まずは発射レール61に沿って斜め上方に打ち出され、その後、球案内通路を通じて遊技領域に案内される。本構成では、上述のように、遊技領域が従来よりも大幅に拡張されたことにより、球案内通路の曲率は小さくなっているため、打出球を安定化させるための工夫が必要となる。そこで、遊技球の発射位置を低くして発射レール61の傾斜角度(発射角度)を既存のものよりも幾分大きくし(すなわち発射レール61を立ち上げるようにし)、また発射レール61を遊技球発射装置の発射位置から遊技領域の中央位置(アウト口36)を越える位置まで延びるように形成することで、発射レール61の長さを既存のものよりも長くして、十分な長さの球誘導距離を確保するようにしている。これによれば、遊技球発射装置から発射された遊技球を、より安定した状態で球案内通路に案内することができる。また、発射レール61を設置した金属板62を大型化すると共に、該金属板62を、多数箇所(本構成では15〜20カ所)でねじ止めしたため、発射レール61を遊技盤30に対して強固に位置決めすることができ、これによれば、従来のものよりも打出球の安定化を図ることができる。
発射レール61と球案内通路との間には所定間隔の隙間があり、この隙間より下方にファール球通路76が設けられている。従って、仮に遊技球発射装置から発射された遊技球が戻り球防止部材54まで至らずファール球として球案内通路内を逆戻りする場合、そのファール球がファール球通路76を介して下血16に排出される。本構成では、発射レール61の長さが約240mm、発射レール先端部のファール球通路76に通じる隙間の長さ(発射レール61の延長線上の長さ)が約40mmである。
ファール球が球案内通路内を逆流してくる際、その多くは外レール部52に沿って流れ、外レール部52の下端部に到達した時点で下方に落下するが、一部のファール球は球案内通路内で暴れ、内レール部51側へ跳ね上がるものがある。この際、跳ね上がったファール球は、球案内通路入口の上記凸部57に当たり、ファール球通路76に誘導される。これによれば、ファール球の全てがファール球通路76に確実に案内され、ファール球と次に発射される遊技球との干渉が抑制される。
詳しい図面の開示は省略するが、遊技球発射装置には、前扉枠8側の球出口(上皿23の最下流部より通じる球出口)から遊技球が1つずつ供給される。この際、本構成では遊技球の発射位置を低くしたため、前扉枠8側の球出口から上記発射位置への落差が大きくなるが、発射レール61の発射基端部付近にはその右側と手前側にそれぞれガイド部材63、64が設置されているため、前扉枠8側の球出口から供給される遊技球が常に所定の発射位置にセットされ、安定した発射動作を実現できる。遊技球発射装置には、基端部を中心に回動可能に支持された打球槌が設けられ、打球槌の回動に伴い遊技球が発射されるが、打球槌に関して軽量化が望まれている。そのため、アルミニウム等の軽金属への材料変更や、槌シャフト部寸法の縮小化等により、打球槌の軽量化を図る一方で、十分な発射力を確保すべく、打球槌のヘッド部(基端部と反対側の先端部)に重り部が形成されている。これによれば、十分でかつ安定した遊技球の発射が実現できる。打球槌の重り部を上方に突出して設けることにより、打球槌を容易に摘んだりひっかけたりすることができ、槌先の打球強さの調整等を容易に行うことができる。
本体枠5の前面において、図3に示すように、発射レール61の左側には、左右一対の排出口66、67が形成されると共に、その前方に、排出口66、67より排出された遊技球を上皿23又は下皿13の何れかに案内するための遊技球案内ユニット70が取り付けられている。便宜上以下の説明では、排出口66を第1排出口、排出口67を第2排出口ともいう。これら排出口66、67は、本体枠5の背面に設けられた遊技球分配部245(図10参照)に通じており、基本的に第1排出口66より遊技球の排出が行われ、この第1排出口66も含め上皿23に通じる通路が遊技球で一杯になると、第1排出口66に代えて第2排出口67より遊技球の排出が行われる。
上記遊技球案内ユニット70は、ポリカーボネート樹脂等の透明な樹脂材料により内部を視認可能に構成され、本体枠5に対して前扉枠8を閉鎖した状態で本体枠5と前扉枠8との間に収まるよう厚みが比較的薄くなるように形成されている。この遊技球案内ユニット70には、上述のファール球通路76が一体的に形成されると共に、排出口66、67と下皿13とを連通するための球排出通路71が形成されている。この遊技球案内ユニット70には、本体枠5の第1排出口66の手前側に、上皿23に連通する連通口72が形成され、この連通口72を閉鎖するように開閉プレート73が取り付けられている。この開閉プレート73は支軸74により回動可能に支持され、付勢手段としてのばね75により連通口72を閉鎖する位置に常時付勢されている。
この構成によれば、前扉枠8を開放した状態では、ばね75の付勢力により開閉プレート73が図示のように起き上がり、連通口72を閉鎖する。この状態では、第1排出口66より排出される遊技球が、球排出通路71を通じて下皿13に案内される。従って、連通口72の上流側に遊技球が貯留されている状態で、前扉枠8を開放した場合、その貯留球は、連通口72よりこぼれ落ちることなく、球排出通路71を通じて下皿13に流下する。つまり、前飾り枠が省略され、前扉枠8に対して上皿23が直接設けられる構成とした本パチンコ機1にあっても、前扉枠8の開放に際し、連通口72の上流側にある遊技球がこぼれ落ちてしまうといった不都合が防止できる。
これに対し、前扉枠8を閉鎖した状態では、前扉枠8の裏面に設けられた球通路樋138(図2参照)により、ばね75の付勢力に抗して開閉プレート73が押し開けられる。この状態では、第1排出口66より排出される遊技球が連通口72を介して上皿23に案内される。従って、連通口72より上流側の遊技球は上皿23に払い出される。遊技球案内ユニット70の球排出通路71の下流側には、下皿13に排出された遊技球が一杯(満タン)になったことを検知する下皿満タンスイッチが取り付けられている。
樹脂ベース25には、図3に示すように、窓孔26の右下部に略四角形状の小窓78が設けられている。従って、遊技盤30の右下隅部スペース(図4のSa)に貼られた証紙等は、この小窓78を通じて視認できる。この小窓78から遊技盤30上に証紙等を直接貼り付けることも可能である。
樹脂ベース25には、窓孔26の左上部にも小窓79が設けられている。この小窓79は、図4で説明した遊技盤30の中継端子孔59に対応する位置にそれとほぼ同一の形状で設けられ、中継端子孔59及び小窓79を通じて、遊技盤裏面に設置した中継端子板の接続コネクタ60が本体枠5の前面側に露出される。
本構成において、前扉枠8側に設けた各種ランプに対しては、本体枠5(樹脂ベース25)の小窓79より露出した接続コネクタ60を介して電気的な接続がなされる。樹脂ベース25の上部には、前扉枠8の開放の状態を検出するための前扉枠開放スイッチ27が設けられている。この前扉枠開放スイッチ27は、樹脂ベース25の前面に出没可能なピンを有しており、本体枠5に対して前扉枠8を閉じた状態では、このピンが押し込まれて前扉枠8の閉鎖が検知され、本体枠5に対して前扉枠8を開いた状態では、当該ピンが突出位置に戻って前扉枠8の開放が検知される。樹脂ベース25の左右2カ所には、本体枠5に対して前扉枠8を閉じた際に前扉枠8背面の金具類(図8に示す補強板131〜134)に接触し、且つその金具類を本体枠5側に導通させてアース(接地)するための金属片28a、28bが取り付けられている。従って、金属片28a、28bを通じて、前扉枠8背面の金具類が本体枠5側の施錠装置やヒンジ金具に導通され、これら施錠装置やヒンジ金具と共にアースされる。
本体枠5の左端側(開閉軸線側)には、前扉枠8を開閉可能に支持するための支持機構として、上下一対の支持金具81、82が取り付けられている。上側の支持金具81には手前側に切欠を有する支持孔83が設けられ、下側の支持金具82には上方へ突出する突起軸84が設けられている。支持金具81、82に支持される前扉枠8の具体的構成については後述する。また、本体枠5の右端側(開閉軸線とは反対側)には、前扉枠8裏面側の開放端側に設けた上下一対の鉤金具155、156(図2参照)を挿入するための挿入孔87、88がそれぞれ設けられている。本パチンコ機1では、本体枠5や前扉枠8を施錠状態とするための施錠装置が本体枠5の裏面側に隠れて配置され、鉤金具155、156が、挿入孔87、88を介して施錠装置に係止されることによって、前扉枠8が本体枠5に対して開放不能に施錠される。
本体枠5の右下隅部には、外枠3に対する本体枠5の施錠及び解錠、並びに本体枠5に対する前扉枠8の施錠及び解錠を行うための鍵部材としてのシリンダ錠91が設置されている。このシリンダ錠91は施錠装置に一体化されており、施錠装置のうちシリンダ錠91だけが本体枠5の前方に突出した状態で設けられている。この場合、シリンダ錠91は、遊技領域の最大幅となる位置とは異なる位置に設けられている。このシリンダ錠91は、本体枠5の施解錠と前扉枠8の施解錠とを共に賄う機能を有しており、鍵穴に差し込んだキーを左(反時計回り方向)に回すと本体枠5の施錠が解かれ、キーを右(時計回り方向)に回すと前扉枠8の施錠が解かれる。
図2に示すように、本体枠5には、シリンダ錠91を囲むようにして縦長状のカバー部材92が取り付けられている。詳細な図示は省略するが、カバー部材92には、その上端部及び下端部に係止部(フック)が形成されており、上側の係止部を本体枠5側に係止させると共に、下側の係止部を本体枠5と前面板9との間に挟み込むことにより、カバー部材92が本体枠5に取り付けられている。
前扉枠8には、カバー部材92の形状に合わせて切欠部145が形成されており、前扉枠8を閉鎖した状態ではこの前扉枠8と共に、カバー部材92がパチンコ機前面部を構成する。前扉枠8を閉鎖したとき、カバー部材92に形成された鍔部が前扉枠8により押さえられ、カバー部材92のがたつきが防止される。
次に、前扉枠8について説明する。図5は、前扉枠8の背面図である。この前扉枠8には、遊技領域のほぼ全域を前方から視認できるようにした視認窓としての窓部101が形成されている。この窓部101は、円形に近い略楕円形状をなし、その左右側の略中央部が上下側に比べて緩やかに湾曲した形状となっている。この略中央部は直線状になる形状であってもよい。前扉枠8の窓部101上方において、最も狭い部位のフレーム幅は約61mmである。本構成では、フレーム幅寸法は、本体枠5において外レール部52の最上部(遊技領域の上端)と本体枠5の上端との間の距離とほぼ一致するものであって、85mm〜95mm程度のフレーム幅を有する従来機種に比べて著しく短くなっている。これにより、遊技領域における上部領域の視認性が確保されやすくなると共に、大型の可変表示ユニット35を比較的上方に配置することができるようになっている。窓部101上方のフレーム幅(最狭部位)の寸法は80mm以下であることが望ましく、より望ましくは70mm以下であり、さらに望ましくは60mm以下である。もちろん、所定の強度が確保できるのであれば、50mm以下としても差し支えない。
この前扉枠8の左右のフレーム部分は、フレーム幅を小さくするには制約があり、前扉枠8自体の強度及びガラス支持強度を確保するのに十分な幅寸法を必要とする。本構成では、左右の各フレーム部分において最も狭い部位のフレーム幅を何れも約44mmとしている。この場合、本パチンコ機1にあっては遊技領域を大幅に拡張したことから、パチンコ機1の正面から見て左側すなわち開閉軸線側では、前扉枠8のフレーム幅が上記の通り約44mmとなるのに対し、レールユニット50の外レール部52の左端位置と本体枠5の左端位置との距離が約21mmとなり、後者の寸法がかなり小さいものとなっている。つまり本構成では、前扉枠8を閉鎖した状態において、球案内通路の一部が、前扉枠8の左側フレーム部分と重複し覆い隠されるようになる。しかし、球案内通路において遊技球が一時的に視認困難となったとしても、この球案内通路は遊技球が遊技領域に案内されるまでの通過領域に過ぎず、遊技者が主として遊技を楽しむ遊技領域において遊技球が視認困難となるわけではない。そのため、実際の遊技に際しては何ら支障が生じない。以上により、前扉枠8の十分な強度及びガラス支持強度を確保しつつ、遊技に何ら支障を及ぼすことなく遊技領域の拡張が可能となる。
前扉枠8の下端部における左右両側には、本体枠5表面や遊技盤30表面等(証紙等を含む)の一部を視認できるように透明樹脂を取り付けた小窓107が設けられている。この小窓107に取り付けられる透明樹脂は、その内部の証紙等を工場等で容易に機械読み取りできるよう平坦状に構成される。小窓107に、内部の証紙等をホール作業者等が容易に目視できるよう拡大レンズ部を設けることは可能である。
前扉枠8にはその周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅のように発光態様が変更制御されることにより、遊技中の演出効果を高める役割を果たす。例えば、図1に示すように、窓部101の周縁に沿ってLED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が左右対称に設けられ、環状電飾部102の中央であってパチンコ機1の最上部にはLED等の発光手段を内蔵した中央電飾部103が設けられている。本パチンコ機1では、中央電飾部103が大当たりランプとして機能し、大当たり状態時に点灯や点滅を行うことにより大当たり中であることを報知する。また、上皿23右方にも同じくLED等の発光手段を内蔵した上皿電飾部104が設けられている。その他、中央電飾部103の左右側方には、賞球払出中に点灯する賞球ランプ105と所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ106とが設けられている。環状電飾部102は、内外二重の樹脂カバー層とその内側に収容された発射板付き発光体(LED)とよりなり、樹脂カバー層の各々の内側面には各層で縦横に交差する向きに突条(又は波状の突起)が設けられている。外側の樹脂カバー層は透明であり、内側の樹脂カバー層は有色である。従って、環状電飾部102を発光させれば、多数に分散化された状態、又は立体感を伴った状態の電飾が実現できる。樹脂カバー層には、ガラス粉末入りの樹脂材料を用いると良い。このような樹脂カバー層の構成は、他の電飾部(例えば、中央電飾部103や賞球ランプ105)に適用することもできる。
前扉枠8には、窓部101の下方位置に、貸球操作部120が配設されている。貸球操作部120には球貸しボタン121と、返却ボタン122と、度数表示部123とが設けられている。パチンコ機1の側方に配置されたカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で、貸球操作部120によって球貸し操作、カード返却操作及びカード度数の確認を行うことができる。すなわち、球貸しボタン121は、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が払い出される。返却ボタン122は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。度数表示部123はカード等の残額情報を表示する。カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機(いわゆる現金機)では貸球操作部120が不要となるが、この場合、貸球操作部120の設置部分に飾りシール等が付与される。これにより、貸球操作部120を設けた本パチンコ機1の構成において、カードユニットを用いたパチンコ機(いわゆるCR機)と現金機との共用が可能となる。
前扉枠8の裏側には、図5に示すように、窓部101を囲むようにして金属製の各種補強部材131〜134が設けられ、これら補強板131〜134は、前扉枠8の裏側にあって窓部101の左右及び上下の外側に取り付けられている。これら補強板131〜134は相互に接触して連結されているが、図の左側及び上側の補強板132、133の連結部には直接の接触を避けるための樹脂パーツ135が介在されている。これにより、補強板131〜134による電気経路の閉じたループが切断され、ノイズの原因となる磁界の発生等が防止されている。
図5の右側となる開閉軸線側の補強板131には、その上端部及び下端部に、本体枠5側の支持金具81、82(図3参照)に対する組付機構として、組付金具151、152が取り付けられている。下側の組付金具152には下面に開口する軸穴が形成されており、その軸穴に本体枠5側の下側支持金具82の突起軸84が挿入される一方、上側の組付金具151の軸部が本体枠5側の上側支持金具81の支持孔83に挿入されることにより、本体枠5に対して前扉枠8が開閉可能に支持されている。また、同補強板131にはその中間位置にフック状をなす係合爪131aが設けられており、この係合爪131aは、前扉枠8を閉じた状態で本体枠5の孔部12a(図3参照)に挿入されるように構成されている。これにより、上皿23を含む形態で前扉枠8を構成し、その上下の軸支間隔を長くした本パチンコ機1においても、中間位置における前扉枠8の浮き上がりを防止することができ、前扉枠8を浮かしての不正行為等が抑制される。
図5の左側となる開閉軸線とは反対側の補強板132には鉤形状をなす上下一対の鉤金具155、156が取り付けられている。これら鉤金具155、156は、後方に延び、本体枠5に設けた挿入孔87、88(図3参照)に対応して設けられている。本体枠5に対して前扉枠8を閉鎖した際、鉤金具155、156が本体枠5側の挿入孔87、88に挿入され、施錠装置により施錠状態とされている。
下側の補強板134には、上記発射レール61に対向する位置に樹脂ケース136が取り付けられている。樹脂ケース136には、上記貸球操作部120用の回路基板が収容されている。樹脂ケース136の背面(図5に見える面)は平坦状をなし、前扉枠8を閉じた際に発射レール61の側壁を構成し、この発射レール61から遊技球が前方にこぼれ落ちることがないよう構成されている。
下側の補強板134の一部を切り欠いた部位には、図5に示すように、パチンコ機1後方に向けて球通路樋138が設置され、この球通路樋138の少なくとも上方には、同じくパチンコ機1後方に向けて延びる庇部139が設けられている。本体枠5側に前扉枠8を閉じた状態では、球通路樋138と庇部139との間に、本体枠5側の連通口72上辺に沿って延びる突条が入り込むようにして配置される。これによれば、球通路樋138より針金やフイルム等を侵入させて不正行為を行おうとしても、遊技領域にまで針金やフイルム等を侵入させることが困難となり、結果として、針金やフイルム等を利用して行われる不正行為を防止することができる。
上述した補強板131〜134は、ガラス支持用の金枠としての機能も兼ね備えており、これら補強板131〜134の内側が後方に折り返されてガラス保持溝が形成されている。このガラス保持溝は前後に2列形成されており、矩形状をなす前後一対のガラス29が各ガラス保持溝にて保持されている。これにより、2枚のガラス29が前後に所定間隔を隔てて取り付けられている。
上述した通り本構成のパチンコ機1では、遊技領域の拡張を図っていることから、前扉枠8を閉じた状態にあっては、内外のレール部51、52間に形成された球案内通路の一部が前扉枠8により覆い隠される構成となっている。そのため、球案内通路では手前側の開放部がガラス29で覆えない部分ができてしまう。この場合、例えば、遊技球発射装置から発射された遊技球が、戻り球防止部材54まで至らずに戻ってくると、遊技球が球案内通路外に飛び出したり、外レール部52とガラス29との間にできる隙間に挟まってしまうおそれがある。これを解消するため、本構成では、前扉枠8に、球案内通路の手前側開放部を被覆するためのレールカバー140を取り付けている。このレールカバー140は略円弧状をなす板体であって、透明な樹脂により形成されている。このレールカバー140は、その円弧形状が上記球案内通路の形状に対応しており、窓部101の周縁部に沿って、球案内通路の基端部から先端部近傍までの区間を覆うようになっている。特にレールカバー140の内径側の寸法・形状は内レール部51のそれにほぼ一致している。また、レールカバー140の右端部(すなわち、レールカバー140を前扉枠8に取り付けた図5の状態で右端となる部位)には、球案内通路がガラス29の側縁部からはみ出した部分を被覆するための被覆部141が設けられている。以上のレールカバー140の構成によれば、前扉枠8が閉じられた状態においては、レールカバー140の裏面が球案内通路のほぼ全域を覆うこととなっているため、遊技球が球案内通路外に飛び出したり、或いは遊技球が外レール部52とガラス29との間にできる隙間に挟まってしまうといった不具合の発生を防止することができる。
また、レールカバー140の下部裏側には、その内側縁に沿って円弧状に延び且つ後方へ向けて突出する突条142が形成されている。この突条142は、前扉枠8が閉じられた状態において、球案内通路内に入り込んだ状態で内レール部51に重なり合うように配置される。従って、例えば、前扉枠8と本体枠5との隙間から針金やフイルム等を侵入させて不正行為を行おうとしても、球案内通路の内側にある遊技領域にまで針金やフイルム等を侵入させることが非常に困難となる。その結果、針金やフイルム等を利用して行われる不正行為を防止することができる。この突条142をより広い範囲で、例えばレールカバー140の内側縁の全域に沿って形成する構成としても良く、この構成によれば、より広い範囲で針金やフイルム等を侵入させにくくなり、針金やフイルム等を利用して行われる不正行為をより確実に防止することができる。
次に、図6及び図7を参照し、パチンコ機1の背面の構成を説明する。
パチンコ機1の背面構成について全体の概要を説明すると、このパチンコ機1の背面側には、各種制御装置(各種制御基板)が上下左右に並べられるようにして又は前後に重ねられるようにして配置されるとともに、遊技球を供給するための遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。本構成では、各種制御装置を2つの取付け台に分けて搭載して2つの制御基板ユニット201、202を構成し、これら制御基板ユニット201、202と、さらに裏パックユニット203とをそれぞれ個別に本体枠5又は遊技盤30の裏面に装着している。この場合、第1制御基板ユニット201は、主制御装置271(主基板)と音声ランプ制御装置272(音声ランプ制御基板)とをユニット化し、第2制御基板ユニット202は、払出制御装置311(払出制御基板)、発射制御装置312(発射制御基板)及び電源装置313(電源基板)をユニット化し、裏パックユニット203は、払出機構及び保護カバーをユニット化して構成されている。一般に、払出機構及び保護カバー等の樹脂部分は裏パックと称されるためである。なお、各ユニット201〜203の詳細構成については後述する。
第1制御基板ユニット201、第2制御基板ユニット202及び裏パックユニット203は、ユニット単位で何ら工具等を用いずに着脱できるよう構成されるとともに、一部に支軸部を設けて本体枠5又は遊技盤30の裏面に対して展開できる構成となっている。これは、各ユニット201〜203やその他構成が前後に重ねて配置された場合に隠れた部位を容易に確認することを可能とするための工夫でもある。図8の概略図に示すように、略L字状をなす第1制御基板ユニット201はパチンコ機1の略中央に配置され、その下方に第2制御基板ユニット202が配置され、裏パックユニット203は第1制御基板ユニット201に一部重複する領域に配置されている。
第1制御基板ユニット201には、図8に示すように、パチンコ機1の背面から見て左端部に支軸部M1が設けられ、この第1制御基板ユニット201は、その支軸部M1による軸線Aを中心に回動可能となっている。また、第1制御基板ユニット201には、その右端部すなわち支軸部M1の反対側となる開放端側に、ナイラッチ(登録商標)等よりなる締結部M2が設けられると共に、上端部に係止爪部M3が設けられており、この第1制御基板ユニット201は、これら締結部M2及び係止爪部M3によりパチンコ機1本体の裏面に沿って保持されている。
第2制御基板ユニット202にはパチンコ機1の背面から見て右端部に支軸部M4が設けられ、その支軸部M4による軸線Bを中心に第2制御基板ユニット202が回動可能となっている。また、第2制御基板ユニット202には、その左端部すなわち支軸部M4の反対側となる開放端側に、ナイラッチ等よりなる締結部M5が設けられており、この第2制御基板ユニット202は、この締結部M5によってパチンコ機1本体の裏面に沿って保持されている。裏パックユニット203にはパチンコ機1の背面から見て右端部に支軸部M6が設けられ、この裏パックユニット203は、その支軸部M6による軸線Cを中心に回動可能となっている。また、裏パックユニット203には、その左端部すなわち支軸部M6の反対側となる開放端側にナイラッチ等よりなる締結部M7が設けられるとともに、上端部及び下端部にそれぞれ回動式の係止部M8、M9が設けられており、この裏パックユニット203は、これら締結部M7及び係止部M8、M9によりパチンコ機1本体の裏面に沿って保持されている。
各ユニット201〜203を回動可能に支持する支軸部M1、M4、M6は、各ユニット201〜203をパチンコ機1の裏面から開いた状態で容易に取り外し可能なヒンジ構造となっている。簡単に説明すると、第1制御基板ユニット201については、締結部M2の締結及び係止爪部M3の係止を解除すると共に、当該ユニット201を軸線Aを中心に回動させて展開し、その状態で持ち上げる。これにより、裏パックユニット203がない前提であれば、第1制御基板ユニット201を取り外すことができる。また、第2制御基板ユニット202については、締結部M5の締結を解除すると共に、当該ユニット202を軸線Bを中心に回動させて展開し、その状態で持ち上げる。これにより、第2制御基板ユニット202を取り外すことができる。さらに、裏パックユニット203については、締結部M7の締結及び係止部M8、M9の係止を解除すると共に、当該ユニット203を軸線Cを中心に回動させて展開し、その状態で持ち上げる。これにより、裏パックユニット203を取り外すことができる。
ここで、各ユニット201〜203の展開方向は同一でなく、第1制御基板ユニット201は、パチンコ機1の背面から見て左開きになるのに対し、第2制御基板ユニット202及び裏パックユニット203は、同右開きになるよう構成されている。この場合、第1制御基板ユニット201は、裏パックユニット203に一部重複して設けられるため、裏パックユニット203を開かないことには第1制御基板ユニット201を取り外すことが不可能であり、さらに言うと、第1制御基板ユニット201及び裏パックユニット203が各々逆方向に展開する構成であるため、裏パックユニット203を所定角度以上に大きく開いた状態又は同ユニット203を取り外した状態でなければ第1制御基板ユニット201を取り外すことが不可能である。
従って、第1制御基板ユニット201を取り外すことに着目すると、他のユニット202、203に比べて取り外しが困難な構成となっている。さらに、施錠装置をキー操作して外枠3に対して本体枠5を開放しなければ、裏パックユニット203を開くことができない構成となっているため、より一層第1制御基板ユニット201の取り外しが困難なものとなっている。より具体的な構成については後述する。
次に、本体枠5及び遊技盤30の裏面構成を説明する。
図9は本体枠5に遊技盤30を組み付けた状態でかつ上記各ユニット201〜203等を取り外した状態の構成を示す背面図、図10は本体枠5を後方より見た斜視図、図11は遊技盤30を後方より見た斜視図である。
遊技盤30は、樹脂ベース25に囲まれた四角枠状の設置領域に裏面側より設置され、本体枠5に設けられた複数(本構成では4カ所)の係止固定具211、212によって後方へ脱落しないように固定されている。この係止固定具211、212は手動で回動操作することができ、固定位置(ロック位置)と固定解除位置(アンロック位置)とに切り換え可能である。図9及び図10にはロック状態を示す。同図に示すように、左右3カ所の係止固定具211は金属片を折り曲げ形成したL型の金具であり、遊技盤30の固定状態で本体枠5の外方へ張り出さないよう構成されている。下部1カ所の係止固定具212は合成樹脂製のI型の留め具である。
遊技盤30の中央に配置される可変表示ユニット35には、図11に示すように、センターフレーム43(図4参照)を背後から覆う合成樹脂製のフレームカバー213が後方に突出して設けられており、そのフレームカバー213の後端に、第1図柄表示装置41と表示制御手段としての表示制御装置214とが前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。フレームカバー213内には、センターフレーム43に内蔵されたLED等を駆動するためのLED制御基板などが配設されている。
遊技盤30の裏面には、可変表示ユニット35を取り囲むようにして集合板ユニット215が設けられている。この集合板ユニット215は、薄板状の枠体として例えばABS樹脂等の合成樹脂により成形されるベースを有し、そのベース面が遊技盤30の裏面に当接されるようにして取り付けられている。集合板ユニット215には、各種入賞口に入賞した遊技球を回収するための遊技球回収機構や、各種入賞口等への遊技球の入賞を検知するための入賞検知機構などが設けられている。
遊技球回収機構について説明すると、集合板ユニット215の下方には、上記一般入賞口31、可変入賞装置32、作動口33の遊技盤開口部に対応し且つ下流側で1カ所に集合する回収通路216が形成されている。また、遊技盤30の下方には、図10に示すように、本体枠5にポリカーボネート樹脂等の合成樹脂製の排出通路盤217が取り付けられており、排出通路盤217には排出球をパチンコ機1外部の例えば遊技ホールの島設備等へ案内するための排出通路218が形成されている。従って、図9に仮想線で例示するように、一般入賞口31等に入賞した遊技球は何れも集合板ユニット215の回収通路216を介して集合し、さらに排出通路盤217の排出通路218を介してパチンコ機1外部に排出される。アウト口36も同様に排出通路218に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球も、排出通路218を介してパチンコ機1外部に排出される。上記構成では、遊技盤30の下端面を境界にして、上方に集合板ユニット215(回収通路216)が設けられ、下方に排出通路盤217(排出通路218)が設けられており、排出通路盤217が遊技盤30に対して前後方向に重複していない。従って、遊技盤30を本体枠5から取り外す際において、排出通路盤217が遊技盤取り外しの妨げになるといった不都合が生じることもない。
排出通路盤217は、パチンコ機1前面の上皿23の裏側に配置されており、上皿23に至る球排出口(図2の球通路樋138)より針金やフイルム等を差し込み、さらにその針金やフイルム等を本体枠5と排出通路盤217との隙間を通じて遊技領域側に侵入させるといった不正行為が考えられる。そこで、本パチンコ機1では、図10に示すように、排出通路盤217には、球通路樋138の上部位置に対応する高さ位置に、本体枠5に重なり合うようにしてパチンコ機1前方に延びるプレート219を設けた。従って、本体枠5と排出通路盤217との隙間から針金やフイルム等を侵入させようとしてもそれがプレート219にて阻害され、遊技領域にまで針金やフイルム等を侵入させることが非常に困難となる。その結果、針金やフイルム等を利用して可変入賞装置32を強制的に開放する等の不正行為を防止することができる。
入賞検知機構について説明すると、図9に示すように、集合板ユニット215には、遊技盤30表側の一般入賞口31と対応する位置に入賞口スイッチ221が設けられ、可変入賞装置32と対応する位置に特定領域スイッチ222及びカウントスイッチ223が設けられている。この特定領域スイッチ222は、大当たり中に可変入賞装置32へ入賞した遊技球が特定領域に入ったことを判定するスイッチである。特定領域とはラウンドの更新可否を判定するための領域であり、Vゾーンとも称されている。カウントスイッチ223は、可変入賞装置32に入賞した遊技球の数をカウントするスイッチである。また、作動口33に対応する位置には作動口33への遊技球の入賞を検知する作動口スイッチ224が設けられ、スルーゲート34に対応する位置にはスルーゲート34の遊技球の通過を検知するゲートスイッチ225が設けられている。入賞口スイッチ221及びゲートスイッチ225は電気配線を通じて盤面中継基板226に接続され、特定領域スイッチ222及びカウントスイッチ223は大入賞口中継基板227に接続されている。盤面中継基板226及び大入賞口中継基板227は、主制御装置271に接続され、作動口スイッチ224は中継基板を介さずに直接主制御装置271に接続されている。その他図示は省略するが、可変入賞装置32には、大入賞口の開閉扉を開放するための大入賞口ソレノイドと、入賞球を特定領域かその他の領域に振り分けるための振分板を駆動する入賞球振分板ソレノイドとが設けられ、作動口33には、それに付随する電動役物を開放するための作動口ソレノイドが設けられている。
上記入賞検知機構にて各々検出された検出結果は主制御装置271に取り込まれ、該主制御装置271よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御装置311に出力される。そして、払出制御装置311の出力により所定数の遊技球の払出が実行される。ここで、従来のいわゆる証拠球方式では、各種入賞口に入賞した遊技球を入賞球処理装置に一旦集め、その入賞球処理装置で入賞球の存在を1つずつ順番に確認した上で払出を行うようにしていたが、本構成のパチンコ機1では、各種入賞口毎に遊技球の入賞を電気的に検知して払出が直ちに行われるようにしているため、払い出す遊技球が多量にあっても、その払出をいち早く実施することが可能となるとともに、入賞球処理装置が不要となる。
集合板ユニット215には、その右上部に盤用外部端子板230が設けられている。盤用外部端子板230には、第1図柄の変動が停止(確定)する毎に信号出力するための出力端子と、大当たり中又は第1図柄の変動時間短縮中に信号出力するための出力端子と、大当たり中に信号出力するための出力端子とが設けられている。そして、これらの出力端子を通じて、遊技ホール側の管理制御装置に対して遊技(遊技盤30側の状態)に関する信号が出力される。盤用外部端子板230は、取り外し容易な状態で集合板ユニット215に取り付けられている。図9に示すように、本体枠5裏側の左下部には、打球槌等を備えるセットハンドル228及び発射モータ229が設けられている。
集合板ユニット215には、第1制御基板ユニット201を取り付けるための取付け機構が設けられている。この取付け機構として、遊技盤30の裏面から見て左下隅部には上下方向に延びる軸受け金具231が設けられ、この軸受け金具231には同一軸線上に上下一対の軸受け孔231aが形成されている。また、遊技盤30において、軸受け金具231の右方には上下一対の被締結孔(具体的にはナイラッチの取付け孔)232が設けられ、軸受け金具231の上方には係止爪片233が設けられている。
本体枠5の裏面には、第2制御基板ユニット202や裏パックユニット203を取り付けるための取付け機構が設けられている。具体的には、本体枠5にはその右端部に長尺状の軸受け金具235が取り付けられている。この軸受け金具235は補強部材としても機能する。図12に示すように、軸受け金具235は遊技盤30よりも下方へ延びる長尺板状の金具本体236を有し、その金具本体236より後方へ起立させるようにして、下部2カ所に第2制御基板ユニット202用の軸受け部237が形成されると共に、上部2カ所に裏パックユニット203用の軸受け部238が形成されている。これら軸受け部237、238には同軸の軸受け孔が形成されている。第2制御基板ユニット202用の軸受け部237と裏パックユニット203用の軸受け部238とを各々個別の軸受け金具で構成することも可能である。その他、第2制御基板ユニット202用の取付け機構として、本体枠5には、遊技盤30設置領域よりも下方左端部に上下一対の被締結孔(具体的には、ナイラッチの取付け孔)239が設けられている。また、裏パックユニット203用の取付け機構として、本体枠5には、遊技盤30設置領域の左端部に上下一対の被締結孔(具体的には、ナイラッチの取付け孔)240が設けられている。本体枠5において遊技盤30の左上方、右寄り上方及び右寄り下方の各位置には、遊技盤30との間に裏パックユニット203を挟み込んで支持するための回動式の固定具241、242、243がそれぞれ設けられている。この裏パックユニット203は、その上部に大量の遊技球を貯留することから、裏パックユニット203の上部を支持するための固定具241、242に関しては、特に十分な強度を持つ構成とすることが望ましく、本構成では回動式の固定具が用いられている。
上記のように本体枠5の左右一側部(図9では右側部)には長尺状の軸受け金具235が設けられる一方、本体枠5の左右他側部(図9では左側部)には施錠装置が設けられている。この施錠装置は、上下方向に延び本体枠5に固定された基枠247と、その基枠247に対して上下方向に移動可能に組み付けられた長尺状の連動杵248とを備え、基枠247の下部に前記シリンダ錠91が一体化されている。連動杵248は、シリンダ錠91の操作により上下いずれかの方向に移動する。連動杵248には、鉤形状をなす上下一対の鉤金具249が設けられており、外枠3に対して本体枠5を閉鎖した際には、鉤金具249が外枠3側の支持金具(図示略)に係止され、施錠装置により施錠状態とされるようになっている。この場合、シリンダ錠91の操作によって連動杵248が上方向に移動すると、外枠3に対する本体枠5の施錠が解除され、その逆に、シリンダ錠91の操作によって連動杵248が下方向に移動すると、本体枠5に対する前扉枠8の施錠が解除されるようになっている。
本体枠5の左右側部に軸受け金具235と施錠装置(基枠247、連動杵248等)とが振り分けられる上記構成において、これら軸受け金具235及び施錠装置(基枠247、連動杵248等)を配置するための領域を残した幅となるようにして、本体枠5に遊技盤30が取り付けられている。これにより遊技領域の拡張が図られる。
本体枠5の背面における遊技盤30の右下部には、後述する払出機構より払い出される遊技球を上皿23、下皿13又は排出通路218の何れかに振り分けるための遊技球分配部245が設けられている。この遊技球分配部245は、左側の開口部245aが第1排出口66を介して上皿23に通じ、中央の開口部245bが第2排出口67を介して下皿13に通じ、右側の開口部245cが排出通路218に通じるように、各通路が形成されている。遊技球分配部245は、本体枠5に対してねじ等により強固に取り付けられている。従って、遊技球分配部245の設置部位における浮き上がりが防止され、隙間から針金やフイルム等を侵入させることによる不正行為が防止できるようになっている。本体枠5の下端部には、奥壁パネル15の裏側に設置されたスピーカ20の背後を囲むための合成樹脂製のスピーカボックス246が取り付けられており、スピーカボックス246がスピーカ音を後方へ逃さないように機能することで低音域の音質改善が図られている。
次に、第1制御基板ユニット201の構成を説明する。図13は第1制御基板ユニット201の正面図、図14は同ユニット201の斜視図、図15は同ユニット201の分解斜視図、図16は同ユニット201を裏面から見た分解斜視図である。
第1制御基板ユニット201は略L字状をなす取付け台251を有し、この取付け台251には主制御装置271と音声ランプ制御装置272とが搭載されている。主制御装置271は、主たる制御を司るCPU、遊技プログラムを記憶したROM、遊技の進行に応じた必要なデータを記憶するRAM、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロックパルス発生回路等を含む主基板を具備しており、この主基板が透明樹脂材料等よりなる被包手段としての基板ボックス273に収容されて構成されている。
この基板ボックス273は、略直方体形状のボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印手段としての封印ユニット274によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス273が封印されている。
封印ユニット274はボックスベースとボックスカバーとを開封不能に連結する構成であれば任意の構成が適用できるが、ここでは図14等に示すように、5つの封印部材が連結された構成となっており、この封印部材の長孔に係止爪を挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開封不能に連結されるようになっている。封印ユニット274による封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開封した後でも再度封印処理を行うこと自体は可能である。すなわち、封印ユニット274を構成する5つの封印部材のうち、少なくとも一つの封印部材の長孔に係止爪を挿入することにより封印処理が行われる。そして、収容した主基板の不具合発生の際や主基板の検査の際など基板ボックス273を開封する場合には、係止爪が挿入された封印部材と他の封印部材との連結を切断する。その後、再度封印処理する場合は他の封印部材の長孔に係止爪を挿入する。基板ボックス273の開封を行った旨の履歴を当該基板ボックス273に残しておけば、基板ボックス273を見ることで不正な開封が行われた旨を容易に発見できる。
音声ランプ制御装置272は、例えば主制御装置271又は表示制御装置214からの指示に従い音声やランプ表示の制御を司るCPUや、その他ROM、RAM、各種ポート等を含む音声ランプ制御基板を具備しており、音声ランプ制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス275に収容されて構成されている。音声ランプ制御装置272上には電源中継基板276が搭載され、電源装置313の電源が電源中継基板276を介して表示制御装置214及び音声ランプ制御装置272に供給されている。
取付け台251は、ポリカーボネート樹脂等の合成樹脂製であり、例えば緑や青等に着色されて不透明とされている。但し、取付け台251は無色透明又は半透明であってもよい。取付け台251の表面には平坦状をなす2つの基板搭載面252、253が設けられている。これら基板搭載面252、253は縦横に直交する向きに延び、前後方向に段差をもって形成されている。基板搭載面252の上縁部及び下縁部にはそれぞれ、基板搭載面252より起立した起立部254が一体成形されている。そして、横長の基板搭載面252上には主制御装置271が配置されると共に、縦長の基板搭載面253上には音声ランプ制御装置272が配置されている。このとき、主制御装置271は、上下の側部が起立部254にて支えられる。また、音声ランプ制御装置272は、複数箇所でねじ等により基板搭載面253に固定されている。
ここで、図15及び図16に示すように、基板搭載面252には、左右2カ所に横長形状の貫通孔256が形成されている。一方、主制御装置271の基板ボックス273には、その裏面の左右2カ所に回動操作式の固定具277が設けられている。主制御装置271を基板搭載面252に搭載する際には、基板搭載面252の貫通孔256に固定具277が挿通されるように、主制御基板(主制御装置)271を載置し、その状態で固定具277を回動操作することで主制御装置271がロックされる。従って、主制御装置271は第1制御基板ユニット201の裏面側から固定具277をロック解除しなければ取り外しできないため、基板取り外し等の不正行為に対して抑止効果が得られる。
また、取付け台251において、主基板用の基板搭載面252の下方には、基板搭載面252の裏面空間に通じる開口を遮蔽するための遮蔽部257が設けられている。従って、基板搭載面252の下方より取付け台251の裏面に手などを差し入れることが阻止され、固定具277のロック状態を不正に解除することができないようになっている。また、第1制御基板ユニット201をパチンコ機1裏面に搭載した状態では、当該ユニット201の上部が裏パックユニット203により覆われるため、やはり取付け台251の裏面に手などを差し入れることが阻止され、固定具277のロック状態を不正に解除することができないようになっている。
上述した通り、第1制御基板ユニット201は、裏パックユニット203を所定角度以上に大きく開いた状態又は同ユニット203を取り外した状態でなければ取り外すことが不可能であり、また、施錠装置を正しくキー操作して外枠3に対して本体枠5を開放しなければ、裏パックユニット203を開くことができない。つまり、本体枠5を開くことができなければ、結果的に第1制御基板ユニット201を回動させたり取り外すことができず、ひいては主制御装置271の取り外しも不可能となる。そのため、主制御装置271の不正な載せ替えや盗難等を効果的に防止することができる。
主制御装置271は、パチンコ機1裏面から見て手前側に配置され、音声ランプ制御装置272はその奥側に配置される。この場合、基板搭載面252、253が前後方向に段差をもって形成されているため、これら基板搭載面252、253に主制御装置271及び音声ランプ制御装置272を搭載した状態において、各制御装置271、272はその一部を前後に重ねて配置される。つまり、図14等にも見られるように、主制御装置271はその一部(本構成では1/3程度)が浮いた状態で配置される。そのため、主制御装置271に重なる領域まで、音声ランプ制御装置272を拡張することが可能となり、また別の見方をすれば、音声ランプ制御装置272に重なる領域まで、主制御装置271を拡張することが可能となり、パチンコ機1という限られた大きさの中にあっても、各制御基板(各制御装置)271、272の大型化に良好に対処できるとともに、各制御装置271、272を効率良く設置することができる。また、第1制御基板ユニット201を遊技盤30に装着した状態では、基板搭載面252の後方にスペースが確保され、可変入賞装置32やその電気配線等が無理なく設置できるようになっている。基板搭載面252の裏面には格子状のリブ258が設けられており、主制御基板(主制御装置)271の支持強度が高められている。
取付け台251の左端面には上下一対の掛止ピン261が設けられており、この掛止ピン261を前記軸受け金具231に取り付けることで、第1制御基板ユニット201が遊技盤30に対して回動可能に片持ち支持されている。取付け台251の右端部には上記被締結孔232にはめ込まれる締結具として、上下一対のナイラッチ262が設けられている。取付け台251の上端部には上記係止爪片233が係止される長孔263が設けられている。従って、ナイラッチ262を被締結孔232にはめ込むと共に、長孔263に係止爪片233を係止させることで、第1制御基板ユニット201が遊技盤30に固定されている。軸受け金具231及び掛止ピン261が上記支軸部M1に、被締結孔232及びナイラッチ262が上記締結部M2に、係止爪片233及び長孔263が上記係止爪部M3に、それぞれ相当する。
次に、第2制御基板ユニット202の構成を説明する。図17は第2制御基板ユニット202の正面図、図18は同ユニット202の斜視図、図19は同ユニット202の分解斜視図である。第2制御基板ユニット202は横長形状をなす取付け台301を有し、この取付け台301には、払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314が搭載されている。払出制御装置311及び発射制御装置312は制御の中枢をなすCPUや、その他ROM、RAM、各種ポート等を含む制御基板を具備している。払出制御装置311の払出制御基板により、賞品球や貸出球の払出が制御され、発射制御装置312の発射制御基板により、遊技者による遊技球発射ハンドル7の操作に従い発射モータ229の制御が行われる。また、電源装置313の電源基板により、各種制御装置等で要する所定の電源電圧が生成され出力される。カードユニット接続基板314は、パチンコ機前面の貸球操作部120及び図示しないカードユニットに電気的に接続され、主として遊技者による球貸し操作の指令を取り込んでそれを払出制御装置311に出力する。カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿に遊技球が直接貸し出される現金機では、カードユニット接続基板314は不要である。
上記払出制御装置311、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314は、透明樹脂材料等よりなる基板ボックス315、316、317、318にそれぞれ収容されて構成されている。特に、払出制御装置311では、主制御装置271と同様、被包手段を構成する基板ボックス315がボックスベースとボックスカバーとを備え、それらが封印手段としての封印ユニット319によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス315が封印されている。払出制御装置311には状態復帰スイッチ321が設けられている。例えば、後述する払出モータの球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られるようになっている。電源装置313にはRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機1は各種データのバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。従って、例えば遊技ホールにおける営業終了の場合のように通常手順で電源を遮断すると、遮断前の状態が記憶保持されるが、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入すると、RAMデータが初期化されるようになっている。
取付け台301は例えば無色透明な樹脂成型品よりなり、その表面に平坦状をなす基板搭載面302が設けられている。この基板搭載面302には、発射制御装置312、電源装置313及びカードユニット接続基板314が横並びとなった状態で搭載され、ねじ等で固定されている。電源装置313の基板ボックス317上には略平板状の台座プレート303が載置されるとともに、台座プレート303上に払出制御装置311が搭載され、ねじ等で固定されている。払出制御装置311と電源装置313との間には台座プレート303が介在するため、例えばノイズ除去用の金属プレート等を設置するには台座プレート303に金属プレート等を取り付ければ良く、ノイズ対策が簡単に実現できる。
取付け台301には、パチンコ機1後方からみて右端部に上下一対の掛止ピン305が設けられており、掛止ピン305を前記軸受け部237に上方から挿通させることで、第2制御基板ユニット202が本体枠5に対して回動可能に片持ち支持される。取付け台301の左端部には締結具として上下一対のナイラッチ306が設けられており、ナイラッチ306を前記被締結孔239にはめ込むことで、第2制御基板ユニット202が本体枠5に固定される。軸受け部237及び掛止ピン305が前記支軸部M4に、被締結孔239及びナイラッチ306が前記締結部M5に、それぞれ相当する。
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。図20は裏パックユニット203の正面図、図21は裏パックユニット203の分解斜視図である。図22はタンクレールの分解斜視図である。裏パックユニット203は、裏パック351と遊技球の払出機構部352とが一体化されることにより構成されている。裏パック351は例えばABS樹脂等の合成樹脂により一体成型されており、略平坦状のベース部353と、パチンコ機1後方に突出し横長の略直方体形状をなす保護カバー部354とを有する。保護カバー部354は左右側面及び上面が閉鎖され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも可変表示ユニット35を囲むのに十分な大きさを有する。但し、本構成では、上述した音声ランプ制御装置272を併せて囲む構成となっている。保護カバー部354の背面には多数の通気孔354aが設けられ、これら通気孔354aは各々が長孔状をなし、それぞれの通気孔354aが比較的近い位置で隣り合うよう設けられている。従って、隣り合う通気孔354a間にある樹脂部分を切断することにより、裏パック351の背面を容易に開口させることができる。つまり、通気孔354a間の樹脂部分を切断してその内部の表示制御装置214等を露出させることで、所定の検定等を容易に実施することができる。
裏パック351のベース部353には、保護カバー部354を迂回するようにして払出機構部352が配設されている。すなわち、裏パック351の最上部には上方に開口したタンク355が設けられており、タンク355には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列(2条)の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、タンクレール356の下流側には上下方向に延びるケースレール357が連結されている。払出装置358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出制御装置311の制御により払出モータ358aが駆動されて必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。払出装置358より払い出された遊技球は払出通路359等を通じて前記上皿23等に供給される。図示は省略したが、ケースレール357の上流部には、タンク355やタンクレール356から供給される遊技球の有無を検出するタンク球無しセンサが設けられている。払出装置358には、払出モータ358aの回転を検出する払出回転センサと、払い出される遊技球数をカウントする払出カウントスイッチとが設けられている。
タンクレール356には、当該タンクレール356に振動を付加するためのバイブレータ360が取り付けられている。このバイブレータ360は、バイブモータとそのバイブモータを収容する合成樹脂製のケースとによりユニット化されており、2本の脚部360aでタンクレール356に取り付けられている。従って、仮にタンクレール356付近で球詰まりが生じた際、バイブレータ360が駆動されることで球詰まりが解消されるようになっている。
タンクレール356の構成ついて詳述すると、図22に示すように、タンクレール356は上方に開口した長尺樋状をなすレール本体361を有している。レール本体361の上流部には球面状の球受部362が形成され、球受部362によりタンク355より落下してきた遊技球が円滑にレール本体361内に取り込まれるようになっている。このレール本体361には長手方向に延びる仕切り壁363が設けられており、この仕切り壁363により遊技球が二手に分流されるようになっている。仕切り壁363により仕切られた2条の球通路は遊技球の直径よりも僅かに幅広となっている。仕切り壁363により仕切られた各球通路の底面には、1筋又は2筋の突条364が設けられると共に、その突条364の側方に塵挨を落下させるための開口部365が設けられている。レール本体361には、その下流側半分程度の天井部分を覆うようにして整流板367が配設され、この整流板367は、下流側ほどタンクレール356内の球通路高さを制限するよう弓なりに反った形状をしており、その下面には長手方向に延びる凸部368が形成されている。これにより、タンクレール356内を流れる各遊技球は最終的には上下に積み重なることなく下流側に流出する。従って、タンクレール356に多量の遊技球が流れ込んできても、遊技球の噛み込みが防止され、タンクレール356内における球詰まりが発生し難くなっている。レール本体361が帯電防止のために黒色の導電性ポリカーボネート樹脂により成形されるのに対し、整流板367は球詰まり等を目視で確認できるように透明のポリカーボネート樹脂により成形されている。整流板367は着脱可能に設けられており、当該整流板367を取り外すことによりタンクレール356内のメンテナンスが容易に実施できるようになっている。この整流板367には、遊技球の流下を阻止するための手動式のストッパ369が取り付けられている。
払出機構部352には、図20、図21に示すように、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込むための電源スイッチ基板382が設置されている。この電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24ボルトの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFとされる。
タンク355から払出通路359に至るまでの払出機構部352は、何れも導電性を有する合成樹脂材料、例えば導電性ポリカーボネート樹脂等にて成形されており、その一部にてアースされ、遊技球の帯電によるノイズの発生が抑制されている。
裏パック351には、その右上部に枠用外部端子板390が設けられている。枠用外部端子板390には、タンク355やタンクレール356で遊技球が不足した場合に信号出力するための出力端子、所定個数の賞球を払い出す毎に信号出力するための出力端子、所定個数の遊技球を貸し出す毎に信号出力するための出力端子、本体枠5の開放時に信号出力するための出力端子、及び前扉枠8の開放時に信号出力するための出力端子が設けられている。そして、これらの出力端子を通じて、遊技ホール側の管理制御装置に対して枠側の状態に関する信号が出力される。所定個数の遊技球を貸し出す毎に信号出力するための出力端子はいわゆる現金機においては不要である。
裏パック351には、枠用外部端子板390に隣接して略四角形状の窓部391が設けられている。従って、裏パックユニット203を本体枠5に取り付けた状態では、窓部391を通じて遊技盤30裏面の盤用外部端子板230が露出し、裏パックユニット203を装着したままで盤用外部端子板230の操作を行うことができる。上述のとおり、盤用外部端子板230は取り外し容易な状態で集合板ユニット215に取り付けられていることから、盤用外部端子板230の配線を接続したままで、窓部391を介して当該盤用外部端子板230を取り出すことも可能となる。裏パック351の右上部には本体枠5の開放の状態を検出するための本体枠開放スイッチ392が設けられており、外枠3に対して本体枠5を閉じた状態では、当該本体枠開放スイッチ392の金属接点が閉じて、本体枠5の閉鎖が検知され、外枠3に対して本体枠5を開いた状態では、金属接点が開いて、本体枠5の開放が検知されるようになっている。
裏パック351には、パチンコ機1後方からみて右端部に上下一対の掛止ピン385が設けられており、掛止ピン385を上記軸受け部238に上方から挿通させることで、裏パックユニット203が本体枠5に対して回動可能に片持ち支持されている。この裏パック351には、左端部に締結具として上下一対のナイラッチ386が設けられると共に、上端部に係止孔387が設けられており、ナイラッチ386を上記被締結孔240にはめ込むと共に、係止孔387に上記固定具242を挿入した上で当該固定具242を回動操作することで、裏パックユニット203が本体枠5に固定されている。また、上記固定具241、243によっても裏パックユニット203が本体枠5に固定されている。軸受け部238及び掛止ピン385が上記支軸部M6に、被締結孔240及びナイラッチ386が上記締結部M7に、固定具242及び係止孔387が上記係止部M8に、それぞれ相当する。また、固定具243が上記係止部M9に相当する。
再び図1に戻り、本実施の形態のパチンコ機1にあっては、上皿23の左方に押下式の操作ボタン150が設けられている。操作ボタン150は遊技者によって操作される操作子として機能するものであり、この操作ボタン150は、樹脂製のカバーケースと、当該カバーケースに内蔵される例えばLED等の発光デバイスとを備え、当該発光デバイスが上記音声ランプ制御装置272の制御により点灯あるいは点滅して、遊技者に操作ボタン150の操作タイミングを教示するよう構成される。また操作ボタン150の操作は、発光デバイスが点灯あるいは点滅している間のみ有効となり主制御装置271へ出力され、それ以外のタイミングでは、操作ボタン150の操作は無効となって主制御装置271への出力が禁止される。
次いで本パチンコ機1の電気的構成について、図23のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置271には、演算装置である1チップマイコンとしてのCPU(MPU)501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM503と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。
RAM503は、パチンコ機1の電源の遮断後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM503には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアの他に、バックアップエリア503aが設けられている。
バックアップエリア503aは、停電などの発生により電源が遮断された場合に、電源遮断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくためのエリアであり、電源投入時(停電解消による電源投入を含む。以下同様)には、バックアップエリア503aの情報に基づいてパチンコ機1の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリア503aへの書き込みはNMI割込み処理(図46参照)によって電源遮断時に実行され、バックアップエリア503aに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理(図38参照)において実行される。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路542からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、停電の発生により停電時処理としてのNMI割込み処理が即座に実行される。
主制御装置271のCPU501には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、後述するRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、表示制御装置214や、その他図示しないスイッチ群などが接続され、これらの装置や回路との間で主制御装置271は入出力ポート505を介して信号及び各種のコマンドを送受する。
払出制御装置311は、払出モータ358aによる賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU(MPU)511は、そのCPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
払出制御装置311のRAM513は、主制御装置271のRAM503と同様に、パチンコ機1の電源の遮断後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM513には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリやエリアの他に、バックアップエリア513aが設けられている。
バックアップエリア513aは、停電などの発生により電源が遮断された場合に、電源遮断時のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくためのエリアであり、電源投入時には、このバックアップエリア513aの情報に基づいてパチンコ機1の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリア513aへの書き込みはNMI割込み処理によって電源遮断時に実行され、バックアップエリア513aに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理において実行される。なお、主制御装置271のCPU501と同様、CPU511のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路542から停電信号SG1が入力されるように構成されており、停電の発生により、NMI割込み処理が即座に実行されるようになっている
払出制御装置311のCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、RAM消去スイッチ回路543、主制御装置271、発射制御装置312、払出モータ358aなどがそれぞれ接続されている。
発射制御装置312は、発射モータ229による遊技球の発射を許可又は禁止するものであり、発射モータ229は、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、払出制御装置311から発射許可信号が出力されていること、遊技者が遊技球発射ハンドル7に触れていることをセンサ信号により検出していること、発射を停止させるための発射停止スイッチが操作されていないことを条件に、発射モータ229が駆動され、遊技球発射ハンドル7の操作量に応じた強さで遊技球が発射される。
表示制御装置214は、主制御装置271から出力される図柄表示コマンドに基づいて第1図柄表示装置41における第1図柄(特別図柄)の変動表示(可変表示)、及び第2図柄表示装置42における第2図柄(普通図柄)の可変表示を制御するものである。またその他に、表示制御装置214は、音声ランプ制御装置272に対して制御コマンドを出力し、音声ランプ制御装置272は、表示制御装置214から入力された制御コマンドに従って各種ランプやスピーカ、操作ボタン150に内蔵された発光デバイスの点灯などを制御する。なお、表示制御装置214について第1図柄の表示制御にかかる構成は後述する。
電源装置313は、パチンコ機1の各部に電源を供給するための電源部541と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置271や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動するための+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置271や払出制御装置311等に対して供給する。なお、発射制御装置312に対しては払出制御装置311を介して動作電源(+12V電源、+5V電源等)が供給される。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置271のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路542は、電源部541から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置271及び払出制御装置311へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置271及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、NMI割込み処理を実行する。なお、電源部541は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込み処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置271及び払出制御装置311は、NMI割込み処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ323のスイッチ信号を取り込み、そのRAM消去スイッチ323の状態に応じて主制御装置271及び払出制御装置311のバックアップデータをクリアするためのRAM消去信号SG2を出力する回路である。RAM消去スイッチ323が押下された際、RAM消去スイッチ回路543は、主制御装置271及び払出制御装置311に対してRAM消去信号SG2を出力する。これにより、RAM消去スイッチ323が押された状態でパチンコ機1の電源が投入されると、主制御装置271及び払出制御装置311においてそれぞれのバックアップエリア503a、513aのデータがクリアされる。
次に、表示制御装置214について第1図柄(特別図柄)の表示制御にかかる構成を図24に基づいて説明する。
図24に示すように、表示制御装置214は、CPU(MPU)521、プログラムROM522、ワークRAM523、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)524、ビデオRAM525、キャラクタROM526及び入力ポート527を備えている。表示制御装置214のCPU521は、主制御装置271から出力された図柄表示コマンドが入力ポート527を介して入力されるとともに、この図柄表示コマンドを解析し又は当該図柄表示コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP524の制御(具体的にはVDP524に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM522は、CPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶保持している。ワークRAM523は、CPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
ビデオRAM525は、第1図柄表示装置41に表示される表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM525の内容を書き替えることにより第1図柄表示装置41の表示内容が変更される。キャラクタROM526は、第1図柄表示装置41に表示される図柄や予告演出に使用される画像等の表示データを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM526には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。特に、ビットマップ形式の図柄画像データにはそれぞれ図柄コード(図柄番号)が付与されており、コマンドレベルでは各図柄画像を図柄コードだけで管理可能としている。なお、キャラクタROM526を複数設け、各キャラクタROM526に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、前記プログラムROM522に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM526に記憶する構成とすることも可能である。
VDP524は、第1図柄表示装置41に組み込まれたLCDドライバ(液晶駆動回路)を直接操作する一種の描画回路である。VDP524はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP524は、CPU521、ビデオRAM525等のそれぞれのタイミングを調整して表示データの読み書きに介在する。すなわち、VDP524は、CPU521の制御に基づいてキャラクタROM526から所定のタイミングで画像データを読み出し表示用の画像である表示データを生成し、その表示データをビデオRAM525に書き込む。ビデオRAM525に書き込まれた表示データは最終的にVDP524により読み出され、VDP524が表示データに基づいてLCDドライバを操作することで、この表示データに基づく表示画面が第1図柄表示装置41に表示される。
次に、第1図柄表示装置41における表示画面上の表示内容について説明する。図25は第1図柄表示装置41の表示画面G内の有効ライン設定を示し、図26は第1図柄からなる図柄列の構成を模式的に示す図である。また、図27は、表示画面Gに第1図柄を嵌め込んだ表示例を示す図である。
図25に示すように、第1図柄表示装置41の表示画面Gには、第1図柄を表示するための第1図柄表示領域R1と、作動保留の状況を表示するための保留表示領域R2とが設けられている。第1図柄表示領域R1は、仮想的に3列に分割され左側から順に左図柄列Z1、中図柄列Z2、右図柄列Z3が表示される。図26に示すように、各図柄列Z1〜Z3は、0〜9までの数字番号からなる10個の主図柄と、各主図柄間に配される副図柄(図示例では星マーク「☆」)とを有する計20個の第1図柄を有し、特に、左図柄列Z1においては主図柄の数字番号が降順に配置され、中図柄列Z2及び右図柄列Z3においては主図柄の数字番号が昇順に配列されている。そして、第1図柄表示領域R1では、各図柄列Z1〜Z3に20個の第1図柄が周期性をもって上から下へと垂直方向(図25中矢印Aで示す)にスクロールするように変動表示される。また、第1図柄表示領域R1では各図柄列Z1〜Z3において上・中・下の3段に第1図柄が表示され、図27に示すように、結果として3段×3列の計9個の第1図柄が表示されるようになっている。
かかる表示の態様により、図25に示すように、表示画面Gには、5つの有効ラインすなわち上ラインL1、中ラインL2、下ラインL3、右上がりラインL4、左上がりラインL5が設定されている。そして、第1図柄の変動表示開始から停止表示までの1サイクルにおいては、左図柄列Z1→右図柄列Z3→中図柄列Z2の順に第1図柄の変動表示(スクロール表示)が停止され、全図柄列Z1〜Z3の停止表示時に、いずれかの有効ライン上に大当たり図柄の組合せ(本実施の形態では、同一の主図柄の組合せ)で揃えば大当たりとなり、遊技者に対して有利な特別遊技状態が発生する。
詳細には、本パチンコ機1においては、奇数番号(1、3、5、7、9)が付与された主図柄は「高確率図柄」に相当し、当該高確率図柄が上記5つの有効ラインL1〜L5のいずれかに揃うことで特別遊技状態たる大当たり状態に突入し、さらにその後、高確率状態に移行する。また、偶数番号(0、2、4、6、8)が付与された主図柄は「低確率図柄」に相当し、当該低確率図柄が揃うことで大当たり状態に移行するが、かかる場合には高確率状態には移行しない。以上から、主図柄は、大当たり状態後の確率変動有無を教示する識別部としての数字番号を備えている。なお、高確率状態とは、第1図柄の組合せが予め定められた確率変動図柄の組合せによって大当たりとなり、その大当たりの付加価値としてその後の大当たり確率がアップした状態、いわゆる確変の時をいい、通常状態(低確率状態)とはそのような確変状態でない時をいう。また、本パチンコ機1では、副図柄が主図柄と比較して小さく表示され、表示面積の限られた表示画面G内において大当たりに関与する主図柄の識別性が向上するようになされている。
本実施の形態では、第1図柄の変動表示過程において、大当たりの前段階のリーチ状態を表示するリーチ演出が行われる。リーチ状態とは、左右図柄列Z1、Z3が停止表示したときに上記有効ラインL1〜L5の少なくともいずれか1つのライン上に、同一の主図柄が揃い、中図柄列Z2の停止図柄によって大当たりか否かが決定される状態であり、かかるリーチ演出により、遊技者に大当たり発生を喚起させることができる。本パチンコ機1においては、このリーチ演出として、中図柄列Z2のスクロール速度が互いに異なる次の3つの演出、すなわち、高速リーチ、中速リーチ及び低速リーチが設けられている。
高速リーチは、中図柄列Z2が高速スクロールしている状態から停止するものであり、3種類のリーチの中で出現確率が最も高く、その代わりに大当たりとなる期待値が最も低く設定されている。図28に示すように、この高速リーチでは、高速スクロールしている中図柄列Z2に1匹の犬が飛びつき、中図柄列Z2を停止させるという演出が行われる。中速リーチは、中図柄列Z2が中速スクロールしている状態から停止するものであり、高速リーチよりも出現確率が低い代わりに大当たりとなる期待値がより高く設定されている。図29に示すように、この中速リーチでは、高速スクロールしている中図柄列Z2に1匹の犬が飛びついて中図柄列Z2のスクロール速度を中速まで減速させた後に、さらに1匹の犬が飛びついて中図柄列Z2を停止させるという演出が行われる。低速リーチは、中図柄列Z2が低速スクロールしている状態から停止するものであり、出現確率が最も低い代わりに大当たりとなる期待値が最も高く設定されている。図30に示すように、この低速リーチでは、高速スクロールしている中図柄列Z2に2匹の犬が順次飛びつき、中図柄列Z2のスクロール速度を低速まで減速させた後に、さらに1匹の犬が飛びつき中図柄列Z2を停止させるという演出が行われる。この低速リーチでは、リーチを形成している有効ライン上に停止する中図柄列Z2の第1図柄は、大当たり図柄又は大当たり図柄の前後図柄のいずれかとなる。
再び図25に戻り、表示画面Gの上記保留表示領域R2は、横方向に4分割され、左側から順に第1保留表示H1、第2保留表示H2、第3保留表示H3、第4保留表示H4に区分けされている。遊技球が作動口33を通過しても、その通過に対応した第1図柄の変動表示を即座に行うことのできない期間(例えば第1図柄の変動表示中や大当たり遊技中等)に、遊技球が作動口33を通過した回数が最大4回まで作動保留され、第1〜第4保留表示H1〜H4の表示によってその作動保留個数が表示される。詳しくは、図27に示すように、1回の作動保留が発生するごとに第1保留表示H1から第4保留表示H4にかけて順次「●」が表示され、表示された「●」の個数が作動保留個数を示すこととなる。また、作動保留の消化時にあっては、最も古い作動保留から消化され、この消化に伴い第1保留表示H1には、第2保留表示H2の表示内容がシフトして表示され、また、これと同様に、第3保留表示H3の表示内容は第2保留表示H2にシフトして表示され、第4保留表示H4の表示内容は第3保留表示H3にシフトして表示される。
上記保留表示領域R2は、作動保留個数の教示に加え、各作動保留に対する第1図柄の変動表示時にリーチ演出が行われることを教示するリーチ予告にも用いられる。詳述すると、図31〜33に示すように、リーチ演出が確定している場合には、保留表示領域R2に保留個数を示す「●」の代わりに犬のマークが表示され、リーチ演出が行われることを遊技者に教示する。この犬マークは、各保留表示H1〜H4のうち、リーチ演出が行われる作動保留と対応した箇所に表示され、さらに、本実施の形態では、この犬マークの表示態様により、上記3種類のリーチ演出のどのリーチ演出が行われるかを教示するようになっている。具体的には、リーチ演出が高速リーチである場合には、図31に示すように、1匹の犬の顔を表示し、中速リーチである場合には、図32に示すように、2匹の犬の顔を表示し、そして高速リーチである場合には、図33に示すように、3匹の犬の顔を表示する。すなわち、各リーチ演出で登場する犬の頭数と同じ数の犬の顔を表示することで、リーチ種別を教示する。
本実施の形態では、主制御装置271内のCPU501が各種カウンタを備え、これらのカウンタ情報に基づいて大当たり抽選や第1図柄表示装置41の図柄表示の設定、リーチ演出の決定などを行う。より具体的には、図34に示すように、主制御装置271は大当たりの抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、第1図柄表示装置41の大当たり図柄の選択に使用する大当たり図柄カウンタC2と、第1図柄表示装置41が外れ変動する際のリーチ抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、第1図柄表示装置41の変動パターン選択に使用する変動種別カウンタCS1、CS2と、左列、中列及び右列の各外れ図柄の設定に使用する左・中・右の各外れ図柄カウンタCL、CM、CRとを備えている。
このうち、カウンタC1〜C3、CINI、CS1、CS2は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタである。また、外れ図柄カウンタCL、CM、CRは、CPU501内のRレジスタ(リフレッシュレジスタ)を用いてレジスタ値が加算され、結果的に数値がランダムに変化する構成となっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM503の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される。RAM503には、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とからなる保留格納エリアが設けられており、これらの各エリアには、作動口33への遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値が時系列的に格納されるようになっている。さらに保留格納エリアには、各種のフラグが必要に応じて格納されるが、これについては後述する。
各カウンタについて詳しくは、大当たり乱数カウンタC1は、大当たりを発生させるか否かの決定に用いられるカウンタであり、例えば0〜676の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり676)に達した後0に戻るループカウンタにより構成されている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタであり(値=0〜676)、タイマ割込み毎に1回更新されると共に通常処理の残余時間内で繰り返し更新される。大当たり乱数カウンタC1は定期的に(本実施の形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が作動口33に入賞したタイミングでRAM503の保留格納エリアに格納される。大当たりとなる乱数の値の数は、通常確率状態時と高確率状態時とで2種類設定されており、通常確率状態時に大当たりとなる乱数の値の数は2で、その値は「337、673」であり、高確率状態時に大当たりとなる乱数の値の数は10で、その値は「67、131、199、269、337、401、463、523、601、661」である。
大当たり図柄カウンタC2は、大当たりの際に、第1図柄表示装置41の変動停止時に停止表示される停止図柄を決定するものであり、本実施の形態では、第1図柄表示装置41において有効ラインが5ラインであり、特定図柄(主図柄)が10通り設定されていることから、50個(0〜49)のカウンタ値が用意されている。すなわち、大当たり図柄カウンタC2は、0〜49の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり49)に達した後0に戻る構成となっている。大当たり図柄カウンタC2は定期的に(本実施の形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が作動口33に入賞したタイミングでRAM503の保留格納エリアに格納される。
リーチ乱数カウンタC3は、第1図柄の変動表示中にリーチを発生させるか否かを決定するためのものであり、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。また本実施の形態では、リーチが発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」と、同じくリーチが発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」と、リーチが発生しない「完全外れ」とをリーチ乱数カウンタC3によって抽選することとしており、例えば、C3=0、1が前後外れリーチに該当し、C3=2〜21が前後外れ以外リーチに該当し、C3=22〜238が完全外れに該当する。リーチ乱数カウンタC3は定期的に(本実施の形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が作動口33に入賞したタイミングでRAM503の保留格納エリアに格納される。
ここで、本実施の形態では、上記低速リーチは前後外れリーチの場合にのみ行われ、上記中速リーチ及び高速リーチは前後外れ以外リーチの場合にのみ行われる。すなわち、リーチ乱数カウンタC3のカウンタ値に低速・中速・高速リーチの各々が予め対応付けられている。具体的には、C3=0、1が低速リーチ、C3=2〜8が中速リーチ、C3=9〜21が高速リーチと対応付けられており、外れ時のリーチ演出では、高速リーチが最も出現確率が高く、次いで中速リーチ、低速リーチの順となっている。また、大当たり時のリーチ演出の決定に際しては、リーチ乱数カウンタC3のカウンタ値と各リーチの対応付けは次のように変更される。すなわち、C3=0〜119が低速リーチ、C3=120〜159が中速リーチ、C3=160〜238が高速リーチと対応付けられ、大当たり時のリーチ演出では、約1/3の割合で高速リーチが行われるようになっている。ここで、各リーチ演出における大当たり発生の期待値は、リーチ演出の大当たり及びはずれ時の全体の出現確率と、大当たり時の出現確率との比によって定義され、本実施の形態では、高速リーチ、中速リーチ、低速リーチの順で期待値が高くなっている。なお、各リーチ演出が大当たり時のものであるか否かは、大当たり乱数カウンタC1のカウンタ値に基づいて判別され、上記の通り通常確率状態時に大当たりとなる乱数の値は「337、673」であり、高確率状態時に大当たりとなる乱数の値は「67、131、199、269、337、401、463、523、601、661」である。
上記2つの変動種別カウンタCS1、CS2のうち、一方の変動種別カウンタCS1は、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっており、他方の変動種別カウンタCS2は、例えば0〜240の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり240)に達した後0に戻る構成となっている。以下の説明では、CS1を「第1変動種別カウンタ」、CS2を「第2変動種別カウンタ」ともいう。第1変動種別カウンタCS1によって、大まかな図柄変動態様が決定され、第2変動種別カウンタCS2によって、リーチ発生後に最終停止図柄(本実施の形態では中図柄)が停止するまでの経過時間(言い換えれば、変動図柄数)などより細かな図柄変動態様が決定される。従って、これらの変動種別カウンタCS1、CS2を組合せることで、変動パターンの多種多様化を容易に実現可能となっている。また、第1変動種別カウンタCS1だけで図柄変動態様を決定したり、第1変動種別カウンタCS1と停止図柄との組合せで同じく図柄変動態様を決定したりすることも可能である。変動種別カウンタCS1、CS2は、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1図柄表示装置41による第1図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCS1、CS2のバッファ値が取得される。
左・中・右の各外れ図柄カウンタCL、CM、CRは、大当たり抽選が外れとなった時に左列第1図柄、中列第1図柄、右列第1図柄の外れ停止図柄を決定するためのものであり、各列では主図柄及び副図柄の合わせて20の第1図柄の何れかが表示されることから、各々に20個(0〜19)のカウンタ値が用意されている。外れ図柄カウンタCLにより左図柄列の上・中・下段の各図柄が決定され、外れ図柄カウンタCMにより中図柄列の上・中・下段の各図柄が決定され、外れ図柄カウンタCRにより右図柄列の上・中・下段の各図柄が決定される。
本実施の形態では、CPU501に内蔵のRレジスタの数値を用いることにより各カウンタCL、CM、CRの値をランダムに更新する構成としている。すなわち、各外れ図柄カウンタCL、CM、CRの更新時には、前回値にRレジスタの下位3ビットの値が加算され、その加算結果が最大値を超えた場合に20減算されて今回値が決定される。各外れ図柄カウンタCL、CM、CRは更新時期が重ならないようにして通常処理内及び当該通常処理の残余時間内で更新され、それら外れ図柄カウンタCL、CM、CRの組合せが、RAM503の前後外れリーチ図柄バッファ、前後外れ以外リーチ図柄バッファ及び完全外れ図柄バッファの何れかに格納される。そして、第1図柄の変動開始時における変動パターン決定に際し、リーチ乱数カウンタC3の値に応じて前後外れリーチ図柄バッファ、前後外れ以外リーチ図柄バッファ及び完全外れ図柄バッファの何れかのバッファ値が取得される。
なお、各カウンタの大きさや範囲は一例にすぎず任意に変更できる。但し、不規則性を重視すれば、大当たり乱数カウンタC1、リーチ乱数カウンタC3、変動種別カウンタCS1、CS2の大きさは何れも異なる素数とし、いかなる場合にも同期しない数値としておくのが望ましい。また、図示は省略するが、第2図柄表示装置42の抽選には第2図柄乱数カウンタC4が用いられる。第2図柄乱数カウンタC4は、例えば0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり250)に達した後0に戻るループカウンタとして構成されている。第2図柄乱数カウンタC4は定期的に(本実施の形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が左右何れかのスルーゲート34を通過したことが検知された時に取得される。当選することとなる乱数の値の数は149あり、その範囲は「5〜153」である。
ところで、本実施形態では、作動口33へ遊技球が入賞したタイミングで上記各カウンタを用いて毎回の第1図柄の変動パターンを決定し、必要に応じて作動保留を行う構成とすると共に、その作動保留消化時にあっては、その時点で作動保留されている全ての変動パターンを考慮し、必要に応じて変動パターンを変更することで、第1図柄の変動表示を遊技の状況変化に即し、変動表示上適切なものとする構成としている。
具体的には、複数の作動保留の結果、それの作動保留内に、大当たりの期待値が最も低い高速リーチが複数含まれている状況の場合には、それらの高速リーチが頻出することで遊技者に対して当たり難い印象を与えてしまうことを避けるために、これらの高速リーチを最初に行われる高速リーチにまとめられるようにしている。
詳述すると、作動保留内で高速リーチの発生が複数箇所で確定している場合、図35に示すように、第1〜第4保留表示H1〜H4の複数箇所に、高速リーチ予告(1匹の犬マーク)が表示される。このような場合、この作動保留内で最初に高速リーチが発生する1つ前の第1図柄変動表示中に、これら複数の高速リーチを1つのリーチにまとめるか否かを問うと共に、リーチをまとめる場合には、操作ボタン150の操作を促す旨のメッセージが表示画面Gに表示される。
このメッセージに対して遊技者がリーチをまとめるべく操作ボタン150を押下する等した場合、図36に示すように、第1〜第4保留表示H1〜H4の複数箇所で表示されていた高速リーチ予告は、今回の第1図柄変動からみて直近の高速リーチ予告が表示されている保留表示、すなわち、第1保留表示H1に移動するようにして集められる。このとき、移動元の保留表示(図示例では第2及び第3保留表示H2、H3)にはリーチ予告の犬マークに代えて、保留状況を示す「●」が表示される。また、高速リーチ予告の移動先である第1保留表示H1には、これらの高速リーチ予告が集められた結果として3匹の犬マークが表示され、より大当たり発生の期待度の高い低速リーチ予告となる。この結果、図37に示すように、第3及び第4保留表示H3、H4の保留消化時に高速リーチが発生しない代わりに、第1保留表示H1の保留消化時には、第1図柄の変動表示過程において低速リーチが行われることとなる。一方、上記メッセージに対して遊技者が操作ボタン150を何ら操作しなければ、各保留に対応した変動表示ごとに、高速リーチが行われる。
このように、個々の作動保留の結果として、作動保留内に複数の高速リーチが含まれるような状況となった場合、すなわち、第1〜第4保留表示H1〜H4に複数の高速リーチ予告が表示されている場合に、これらをまとめ、より期待度の高いリーチに変更する構成とすることで、遊技者は大当たり発生の期待度の低い複数の高速リーチを1回のリーチ演出とすることができ、リーチ演出に対して大当たり発生の期待が持てなくなるのを防止可能となる。さらに、複数の高速リーチ予告がまとめられた場合に、まとめられたリーチを大当たり発生の期待度がより高い中速リーチあるいは低速リーチとすることで、遊技者は大当たり発生の期待がもてるようになり、遊技の興趣の向上が図られることとなる。なお、図37の図示例では、3つの高速リーチ予告がまとめられ低速リーチとなる場合について例示したが、作動保留内に高速リーチ予告が2つ含まれている場合には、それらがまとめられると、犬2匹の中速リーチ予告となり、結果として中速リーチが演出されることとなる。
ところで、本実施の形態では、第1〜第4保留表示H1〜H4に複数の高速リーチ予告が表示されている場合には、その都度、メッセージを表示し、遊技者に対して高速リーチ予告をまとめるかどうかの確認を行う。しかしながら、上記のように、高速リーチでの大当たり発生の期待度は低いものであるから、これらの高速リーチをまとめた場合、リーチ演出の変更により見かけ上の期待度を高められても、実際の期待度は高められる訳ではない。従って、この構成のままでは、高速リーチ予告をまとめることで遊技者に与えられる大当たり発生の期待が次第に薄れてしまう。そこで本実施の形態では、作動保留内で大当たり発生が確定した場合には、所定の確率(例えば大当たり3回につき1回の割合)で、その大当たり時のリーチ演出を高速リーチとすると共に、その後の作動保留で高速リーチ予告を強制的に表示させる構成としている。この構成により、複数の高速リーチ予告をまとめることのできるパターンを強制的に出現させ、高速リーチ予告をまとめた場合の大当たり発生の期待度を高く維持することが可能となる。
次に、上記の如く構成されたパチンコ機1の動作について、より詳細に説明する。先ず、主制御装置271内のCPU501により実行される各制御処理を図38〜図46のフローチャートを参照しながら説明する。かかるCPU501の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では2msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理とがあり、説明の便宜上、はじめにタイマ割込み処理とNMI割込み処理とを説明し、その後メイン処理を説明する。
図43は、タイマ割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は主制御装置271のCPU501により例えば2msec毎に実行される。この図に示すように、タイマ割込み処理において、主制御装置271のCPU501は各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する(ステップS601)。すなわち、主制御装置271に接続されている各種スイッチ(但し、RAM消去スイッチ323を除く)の状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
その後、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する(ステップS602)。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを「1」だけインクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では676)に達した際「0」にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。続いて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の更新を実行する(ステップS603)。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3をそれぞれ「1」だけインクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態ではそれぞれ、676、49、238)に達した際それぞれ「0」にクリアする。そして、各カウンタC1〜C3の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。
次いで、作動口33への入賞に伴う始動入賞処理を実行する(ステップS604)。この始動入賞処理を図44のフローチャートにより説明すると、先ず、遊技球が作動口33に入賞(始動入賞)したか否かを作動口スイッチ224の検出情報により判別する(ステップS701)。遊技球が作動口33に入賞したと判別されると、第1図柄表示装置41の作動保留数Nが上限値(本実施の形態では4)未満であるか否かを判別する(ステップS702)。作動口33への入賞があり、且つ作動保留数N<4であることを条件にステップS703に処理ステップを進め、作動保留数Nを「1」だけインクリメントする。続いて前記ステップS603で更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を、RAM503の保留格納エリアの保留第1〜第4エリアの空き記憶エリアのうち最初のエリアに格納する(ステップS704)。
次にCPU501は、各種フラグを保留エリアに格納するフラグ格納処理を実行する(ステップS705)。このフラグ格納処理においては、高速リーチで大当たりとなる作動保留が発生した場合に、それ以降の作動保留発生時に高速リーチ予告を強制的に表示させるための処理に加え、高速リーチで大当たりとなる作動保留が発生した場合に、それ以前に記憶されている作動保留に高速リーチがあるときに、この高速リーチに今回の大当たり高速リーチがまとめられてしまう事を防止するための処理が行われる。
上記フラグ格納処理を図45に示すフローチャートに従って説明すると、主制御装置271のCPU501は、先ず、今回の作動保留で大当たりが決定したか否かを大当たり乱数カウンタC1のカウンタ値に基づいて判別する(ステップS7001)。大当たりである場合には(ステップS7001:YES)、ステップS704にて格納したリーチ乱数カウンタC3のカウンタ値に基づいて、この作動保留でのリーチが高速リーチであるかを判別する(ステップS7002)。上記の通り、大当たり発生時におけるリーチ乱数カウンタC3のカウンタ値とリーチの種類との関係は、C3=0〜119で低速リーチ、C3=120〜159で中速リーチ、C3=160〜238で高速リーチである。この作動保留での大当たりとなるリーチが高速リーチである場合(ステップS7002:YES)、この大当たりとなる高速リーチは、既に確定している外れの高速リーチとまとめることができないため次ぎの処理を実行する。
すなわち、今回の作動保留が第3または第4の作動保留(すなわちN≧3)であれば(ステップS7003:YES)、この作動保留より前の第2または第3の作動保留に高速リーチが含まれているか否かをリーチ乱数カウンタC3のカウンタ値に基づいて判別する(ステップS7004)。例えば今回が第3の作動保留である場合、第2の作動保留が高速リーチであるかを判別し、また今回が第4の作動保留である場合には、第2または第3の作動保留の少なくともいずれか一方が高速リーチであるかを判別する。上記の通り、外れの高速リーチとなるのは、リーチ乱数カウンタC3のカウンタ値がC=9〜21のときである。今回の作動保留より前に高速リーチが既に確定している場合には(ステップS7004:YES)、この高速リーチに今回の大当たり高速リーチをまとめることができないため、上記メッセージの表示を禁止することを示すフラグであるメッセージオフフラグを、今回の作動保留格納エリアに格納し(ステップS7005)、処理を終了する。
次いで、今回の作動保留が高速リーチでの大当たり(すなわちC3=160〜238)である場合において(ステップS7002:YES)、さらに今回が第2の作動保留であるとき(ステップS7006:YES)、あるいは、今回が第3または第4の作動保留であって、それ以前の作動保留に高速リーチが含まれていないときには(ステップS7004:NO)、この大当たりとなる作動保留以降の作動保留発生時に高速リーチ予告を強制的に発生させるか否かを判別する(ステップS7007)。この判別は、例えば第1変動種別カウンタCS1のカウンタ値などの適宜のカウンタ値に基づいて行われ、大当たりの約1/3の確率で肯定判別されるようになっている。この判別結果がNOであれば、それ以降の作動保留で強制的に高速リーチを発生させる必要がないため、処理を終了する。また、今回の作動保留が第1の作動保留である場合には(ステップS7006:NO)、それ以降の作動保留で高速リーチが発生しても、上記メッセージを表示するタイミングが無いため、複数の高速リーチを強制的に発生させることは行わず、処理を終了する。
一方、ステップS7007の判別結果がYESである場合、今回の作動保留以降であって、なおかつ、今回の作動保留が保留第1エリアに移行する前に作動保留が発生した際に、その作動保留で高速リーチ予告を発生させるべく、予告強制発生フラグを今回の保留格納エリアに格納し(ステップS7008)、処理を終了する。この予告強制発生フラグは、それ以降の作動保留発生時に参照される。
具体的には、ステップS7001の判別において、今回の作動保留で大当たりとならない場合(ステップS7001:NO)であり、なおかつ、今回が第3あるいは第4の作動保留である場合に(ステップS7009:YES)、保留第2エリアまたは保留第3エリアのいずれかに予告強制発生フラグが格納されているか否かを判別する(ステップS7010)。この判別においては、予告強制発生フラグを検索する際に、今回が第3の作動保留である場合には保留第2エリアが参照され、また、第4の作動保留である場合には保留第2及び第3エリアが参照される。そして、保留第2または第3エリアのいずれかに高速予告強制発生フラグが格納されていれば(ステップS7010:YES)、今回の作動保留に対する保留表示として高速リーチ予告(1匹の犬マーク)を表示するために、高速リーチ予告表示フラグを今回の作動保留格納エリアに格納して(ステップS7011)処理を終了する。このとき、今回の作動保留でのリーチ乱数カウンタC3のカウンタ値が高速リーチを示さなくとも、すなわち、C3=9〜21でなくとも、保留表示として高速リーチ予告が表示されることとなる。これにより、高速リーチでの大当たりが作動保留された場合に、それ以降の作動保留発生に高速リーチ予告が強制的に表示されることとなる。
次いで、上記のように今回の保留に対して適宜フラグを格納する処理を行った後、再び図44に戻りCPU501は表示画面Gへの保留表示を行う(ステップS706)。具体的には、CPU501は表示制御装置214に対して保留表示のためのコマンドを出力する。このコマンドには、何個目の保留かを示す情報と、保留表示として表示すべき画像を指定する情報が含まれている。詳細には、CPU501は今回の保留がリーチとなるか否かを判別し、リーチとなる場合には、さらに、高速・中速・低速リーチのどの種類のリーチであるかを判別する。そして、CPU501はリーチとならない場合、「●」の表示を指示し、リーチとなる場合には、そのリーチの種類をリーチ乱数カウンタC3のカウンタ値に基づいて判別し、判別したリーチの種類に対応したリーチ予告(犬マーク)の表示を指示する。リーチ乱数カウンタC3のカウンタ値とリーチの種類との対応関係は、外れとなるリーチである場合には、C3=0、1なら低速リーチ、C3=2〜8なら中速リーチ、C3=9〜21なら高速リーチである。また、大当たりとなるリーチの場合には、C3=0〜119なら低速リーチ、C3=120〜159なら中速リーチ、C3=160〜238なら高速リーチである。
さらに、このステップS706において、CPU501は、高速リーチ予告表示フラグが今回の作動保留の格納エリアに格納されている場合には、リーチ乱数カウンタC3のカウンタ値が高速リーチを示していなくとも、高速リーチ予告の表示を指示する。以上の処理により、表示画面Gには、作動保留が発生するごとに、保留状況が表示され、後述する第1図柄変動処理内での第1図柄の変動開始処理により各作動保留に応じた変動表示が行われることとなる。
なお、遊技球が作動口33に入賞(始動入賞)した場合、それに伴い第1図柄表示装置41による第1図柄の変動表示が開始されることとなるが、始動入賞後、第1図柄が変動し図柄停止に至るまでには所定時間(例えば5秒)が経過していなければならないという制約がある。そこで、上記始動入賞処理では、始動入賞が確認された場合、各カウンタ値の格納処理(ステップS704)の後に、始動入賞後の経過時間を計るためのタイマをセットすることとしている。具体的には、上記始動入賞処理は2msec周期で実行されるため、例えば5秒の経過時間を計測するにはタイマに数値「2500」をセットし、始動入賞処理の都度、タイマ値を1ずつ減算する。このタイマ値は、その時々の各カウンタC1〜C3の値と共に、RAM503の保留格納エリアに格納され管理される。そして、後述する第1図柄の変動パターン設定に際しては、上記タイマ値が参照され、残り時間に応じて(所定時間経過後に図柄変動が停止されるよう)変動パターンが設定されるようになっている。
図46は、NMI割込み処理を示すフローチャートであり、本処理は、主制御装置271のCPU501により停電の発生等によるパチンコ機1の電源遮断時に実行される。このNMI割込みにより、電源遮断時の主制御装置271の状態がRAM503のバックアップエリア503aに記憶される。すなわち、停電の発生等によりパチンコ機1の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路542から主制御装置271内のCPU501のNMI端子に出力され、CPU501は実行中の制御を中断してNMI割込み処理を開始する。図46のNMI割込み処理プログラムは、主制御装置271のROM502に記憶されている。停電信号SG1が出力された後所定時間は、主制御装置271の処理が実行可能となるように電源部541から電源供給がなされており、この所定時間内にNMI割込み処理が実行される。
NMI割込み処理において、主制御装置271のCPU501は使用レジスタをRAM503のバックアップエリア503aに退避し(ステップS801)、スタックポインタの値を同バックアップエリア503aに記憶する(ステップS802)。さらに、電源遮断の発生情報をバックアップエリア503aに設定し(ステップS803)、電源が遮断されたことを示す電源遮断通知コマンドを他の制御装置に対して出力する(ステップS804)。そしてRAM判定値を算出し、バックアップエリア503aに保存し(ステップS805)、RAMアクセスを禁止する(ステップS806で)。RAM判定値は、例えば、RAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。その後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。
なお、上記のNMI割込み処理は払出制御装置311でも同様に実行され、かかるNMI割込みにより、停電の発生等による電源遮断時の払出制御装置311の状態がRAM513のバックアップエリア513aに記憶される。停電信号SG1が出力された後所定時間は、払出制御装置311の処理が実行可能となるように電源部541から電源供給がなされるのも同様である。すなわち、停電の発生等によりパチンコ機1の電源が遮断されると、停電信号SG1が停電監視回路542から払出制御装置311内のCPU511のNMI端子に出力され、CPU511は実行中の制御を中断して図46のNMI割込み処理を開始する。その内容はステップS804の電源遮断通知コマンドの出力を行わない点を除き上記説明と同様である。
図38は、主制御装置271内のCPU501により実行されるメイン処理の一例を示すフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。このメイン処理において、最初に電源投入に伴う初期設定処理を実行する(ステップS101)。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、サブ側の制御装置(音声ランプ制御装置272、払出制御装置311等)が動作可能な状態になるのを待つために例えば1秒程度、ウェイト処理を実行する。そして、払出制御装置311に対して払出許可コマンドを出力し(ステップS102)、RAMアクセスを許可する(ステップS103)。
その後、CPU501は、CPU501内のRAM503に関してデータバックアップの処理を実行する。つまり、電源装置313に設けたRAM消去スイッチ323が押されているか否かを判別し(ステップS104)、RAM消去スイッチ323が押されていなければ(ステップS104:NO)、続いてRAM503のバックアップエリア503aに電源遮断の発生情報が設定されているか否かを判別する(ステップS105)。そして、電源遮断の発生情報が設定されている場合には(ステップS105:YES)、RAM判定値を算出し(ステップS106)、そのRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する(ステップS107)。RAM判定値は、例えばRAM503の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。なお、RAM503の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
上述したように、本パチンコ機1では、例えばホールの営業開始時など、電源投入時にRAMデータを初期化する場合にはRAM消去スイッチ323を押しながら電源が投入される。従って、RAM消去スイッチ323が押されていれば、RAMの初期化処理(ステップS114〜S116)に移行する。また、電源遮断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様にRAM503の初期化処理(ステップS114〜S116)に移行する。このRAM503の初期化処理にあっては、先ずRAM503の使用領域を「0」にクリアし(ステップS114)、RAM503の初期化処理を実行する(ステップS115)。そしてス割込み許可を設定した後(ステップS116)、後述する通常処理に移行する。
一方、RAM消去スイッチ323が押されていない場合には(ステップS104:NO)、電源遮断の発生情報が設定されていること(ステップS105:YES)、及びRAM判定値(チェックサム値等)が正常であること(ステップS107:YES)を条件に、復電時の処理(電源遮断復旧時の処理)を実行する。すなわち、電源遮断復旧時の処理として、電源遮断前のスタックポインタを復帰させ(ステップS108)、電源遮断の発生情報をクリアする(ステップS109)。そして、サブ側の制御装置を電源遮断時の遊技状態に復帰させるためのコマンドを出力し(ステップS110)、使用レジスタをRAM503のバックアップエリア503aから復帰させる(ステップS111)。そして、割込み許可/不許可を電源遮断前の状態に復帰させるべく、電源遮断前に割込み許可が与えられていれば(ステップS112:YES)割込み許可を設定した後に(ステップS113)、また、電源遮断前に割込み許可が与えられていなければ(ステップS112:NO)そのまま電源遮断前の番地へ戻る。
次に、主制御装置271内のCPU501により実行される通常処理の流れを図39のフローチャートを参照しながら説明する。この通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS201〜S207の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS209、S210のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
通常処理において、先ず前回の処理で更新されたコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に出力する(ステップS201)。具体的には、入賞検知情報の有無を判別し、入賞検知情報があれば払出制御装置311に対して獲得遊技球数に対応する賞球払出コマンドを出力する。また、第1図柄表示装置41による第1図柄の変動表示に際して変動パターンコマンドや停止図柄コマンド、確定コマンド等の図柄表示コマンドを表示制御装置214に出力する。なお、第1図柄を変動開始させる際には、変動パターンコマンド→大当たり種別コマンド→左図柄列の停止図柄コマンド→中図柄列の停止図柄コマンド→右図柄列の停止図柄コマンドの順で通常処理の都度1つずつ(すなわち、4msec毎に1つずつ)コマンドが出力され、変動時間経過のタイミングで確定コマンドが出力されるようになっている。
次に、変動種別カウンタCS1、CS2の更新を実行する(ステップS202)。具体的には、変動種別カウンタCS1、CS2を「1」だけインクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態では198、240)に達した際それぞれ「0」にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1、CS2の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。続いて左図柄列、中図柄列及び右図柄列の各外れ図柄カウンタCL、CM、CRの更新を実行する(ステップS203)。
各外れ図柄カウンタCL、CM、CRの更新処理を説明すると、図40に示すように、主制御装置271内のCPU501は左図柄列の外れ図柄カウンタCLの更新時期か否かを判別し(ステップS301)、更新時期でなければ(ステップS301:NO)、中図柄列の外れ図柄カウンタCMの更新時期か否かを判別する(ステップS302)。一方、左図柄列の更新時期(ステップS301:YES)であれば、処理手順をステップS303に進め、左図柄列の外れ図柄カウンタCLを更新する。また、中図柄列の更新時期(ステップS302:YES)であれば、処理手順をステップS304に進め、中図柄列の外れ図柄カウンタCMを更新する。さらに、左図柄及び中図柄の更新時期ではなく右図柄列の更新時期であれば(ステップS301、S302が共にNO)、ステップS305に処理手順を進め、右図柄列の外れ図柄カウンタCRを更新する。これらステップS303〜S305の外れ図柄カウンタCL、CM、CRの更新では、前回のカウンタ値にRレジスタの下位3ビットの値を加算すると共にその加算結果が最大値を超えた場合に20を減算し、その演算結果を外れ図柄カウンタCL、CM、CRの今回値とする。上記CL、CM、CRの更新処理によれば、左図柄列、中図柄列及び右図柄列の各外れ図柄カウンタCL、CM、CRが1回の通常処理で1つずつ順に更新され、各カウンタ値の更新時期が重なることはない。これにより、通常処理を3回実行する毎に外れ図柄カウンタCL、CM、CRの1セット分が更新されるようになっている。
その後、上記更新した外れ図柄カウンタCL、CM、CRの組合せが大当たり図柄の組合せになっているか否かを判別し(ステップS306)、大当たり図柄の組合せである場合(ステップS306:YES)、そのまま本処理を終了する。大当たり図柄の組合せでない場合(ステップS306:NO)、リーチ図柄の組合せになっているか否かを判別し(ステップS307)、リーチ図柄の組合せである場合(ステップS307:YES)、それが前後外れリーチであるか否かを判別する(ステップS308)。外れ図柄カウンタCL、CM、CRが前後外れリーチの組合せである場合(ステップS308:YES)、その時の外れ図柄カウンタCL、CM、CRの組合せをRAM503の前後外れリーチ図柄バッファに格納する(ステップS309)。外れ図柄カウンタCL、CM、CRが前後外れ以外リーチの組合せである場合には(ステップS308:NO)、その時の外れ図柄カウンタCL、CM、CRの組合せをRAM503の前後外れ以外リーチ図柄バッファに格納する(ステップS310)。また外れ図柄カウンタCL、CM、CRの組合せが大当たり図柄の組合せでなく、且つリーチ図柄の組合せでもない場合(ステップS306、S307が共にNOの場合)、これは外れ図柄カウンタCL、CM、CRの組合せが外れ図柄の組合せになっていることに相当し、かかる場合には、その時の外れ図柄カウンタCL、CM、CRの組合せをRAM503の完全外れ図柄バッファに格納する(ステップS311)。
外れ図柄カウンタCL、CM、CRの更新処理の後、図39のステップS204に処理手順を進め、払出制御装置311から入力された賞球計数信号や払出異常信号を読み込む。その後、第1図柄表示装置41による第1図柄の変動表示を行うための第1図柄変動処理を実行する(ステップS205)。この第1図柄変動処理により、大当たり判定や大当たりの種別判定、第1図柄の変動パターンの設定などが行われる。但し、第1図柄変動処理の詳細は後述する。
その後、処理手順をステップS206に進め、大当たり状態である場合において可変入賞装置32の大入賞口を開放又は閉鎖するための大入賞口開閉処理を実行する。すなわち、大当たり状態のラウンド毎に大入賞口を開放し、大入賞口の最大開放時間が経過したか、又は大入賞口に遊技球が規定数だけ入賞したかを判定する。そして、これら何れかの条件が成立すると大入賞口を閉鎖する。このとき、遊技球が特定領域を通過したことを条件に大入賞口の連続開放を許容し、これを所定ラウンド数繰り返し実行する。
次に第2図柄表示装置42による第2図柄(例えば「○」又は「×」の普通図柄)の表示制御を実行する(ステップS207)。簡単に説明すると、遊技球がスルーゲート34を通過したことを条件に、その都度の第2図柄乱数カウンタC4の値が取得されると共に第2図柄表示装置42の表示部45にて第2図柄の可変表示が実施される。そして、第2図柄乱数カウンタC4の値により第2図柄の抽選が実施され、第2図柄の当たり状態になると、作動口33に付随する電動役物が所定時間開放される。なお説明は省略したが、第2図柄乱数カウンタC4も、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3と同様に、図43に示すタイマ割込み処理により更新されるようになっている。
その後、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施の形態では4msec)が経過したか否かを判別する(ステップS208)。まだ所定時間が経過していなければ(ステップS208:NO)、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI、変動種別カウンタCS1、CS2及び左・中・右の外れ図柄カウンタCL、CM、CRの更新を繰り返し実行する(ステップS209、S210、S211)。つまり、ステップS209では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを「1」だけインクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値(本実施の形態では676)に達した際「0」にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップS210では、変動種別カウンタCS1、CS2の更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCS1、CS2を「1」だけインクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値(本実施の形態では198、240)に達した際それぞれ「0」にクリアする。そして、変動種別カウンタCS1、CS2の更新値を、RAM503の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップS211では、左・中・右の各外れ図柄カウンタCL、CM、CRの更新を実行する。この更新処理も、図40に示す上記左・中・右の各外れ図柄カウンタCL、CM、CRの更新処理と同様にして行われる。
ここで、ステップS201〜S207の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち、大当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCS1、CS2、及び、左・中・右の各外れ図柄カウンタCL、CM、CRについてもランダムに更新することができる。なお、左・中・右の各外れ図柄カウンタCL、CM、CRの更新処理は、通常処理内(ステップS203)または残余時間内(ステップS211)のいずれかで行われる構成としても良い。
次に、前記ステップS205の第1図柄変動処理を図41及び図42のフローチャートを参照して説明する。
第1図柄変動処理において、主制御装置271内のCPU501は今現在大当たり中であるか否かを判別する(ステップS401)。なお、大当たり中には、大当たりの際に第1図柄表示装置41で表示される大当たり遊技の最中と大当たり遊技終了後の所定時間の最中とが含まれる。続いて第1図柄表示装置41による第1図柄の変動表示中であるか否かを判別する(ステップS402)。そして、大当たり中でなくさらに第1図柄の変動表示中でもない場合(ステップS401及びS402が共にNOの場合)、処理手順をステップS403に進め、第1図柄表示装置41の作動保留数Nが「0」よりも大きいか否かを判別する。一方、大当たり中であるか(ステップS401:YES)、又は作動保留数Nが「0」である場合(ステップS403:NO)、図柄の変動表示を行う必要が無いため、そのまま本処理を終了する。
一方、大当たり中又は第1図柄の変動表示中の何れでもなく且つ作動保留数N>0であれば(ステップS402がNOであり、かつ、ステップS403がYES)、作動保留数Nを「1」だけデクリメントし(ステップS404)、保留格納エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する(ステップS405)。このデータシフト処理は、保留格納エリアの保留第1〜第4エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、このデータシフト処理では、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアに各エリア内のデータがシフトされる。
その後、第1図柄の変動開始処理を実行する(ステップS406)。ここで、図42のフローチャートを用いて変動開始処理の詳細を説明すると、ステップS501では、保留格納エリアの実行エリアに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値に基づいて大当たりか否かを判別する。大当たりか否かは大当たり乱数カウンタ値とその時々のモードとの関係に基づいて判別される。前述した通り通常の低確率時には大当たり乱数カウンタC1の数値0〜676のうち「337、673」が当たり値であり、高確率時には「67、131、199、269、337、401、463、523、601、661」が当たり値である。
大当たりであると判別された場合、ステップS502では、保留格納エリアの実行エリアに格納されている大当たり図柄カウンタC2の値に対応する図柄、すなわち大当たり図柄を図示しないテーブル(大当たり図柄カウンタC2の値と図柄との対応関係を表すテーブル)に基づいて求め、その図柄を停止図柄コマンドに設定する。このとき、大当たり図柄カウンタC2の数値0〜49は、全5つの有効ライン上における50通りの大当たり図柄の何れかに対応しており、停止図柄コマンドには50通りの大当たり図柄の何れかが設定される。これらの大当たり図柄のうち予め定められた特定図柄で揃った場合には以後確変状態に移行するが、特定図柄でない図柄(非特定図柄)で揃った場合には確変状態に移行しない。
次に、ステップS503では、大当たり図柄で停止するまでの第1図柄の変動パターンを決定し、当該変動パターンを変動パターンコマンドに設定する。このとき、保留格納エリアの実行エリアに格納されているリーチ乱数カウンタC3のカウンタ値に基づいてリーチ種類を特定すると共に、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1、CS2の値を確認し、大まかな図柄変動態様を決定と、リーチ発生後に最終停止図柄(本実施の形態では中図柄)が停止するまでの経過時間(言い換えれば、変動図柄数)などより細かな図柄変動態様を決定とを行う。大当たり時のリーチ乱数カウンタC3のカウンタ値とリーチの種類との関係は、上記の通り、C3=0〜119なら低速リーチ、C3=120〜159なら中速リーチ、C3=160〜238なら高速リーチである。なお、第1変動種別カウンタCS1の数値と図柄変動態様との関係、第2変動種別カウンタCS2の数値と停止図柄時間との関係は、それぞれにテーブル等により予め規定されている。但し、上記変動パターンは、第2変動種別カウンタCS2の値を使わずに第1変動種別カウンタCS1の値だけを用いて設定することも可能であり、第1変動種別カウンタCS1の値だけでパターン設定するか又は両変動種別カウンタCS1、CS2の両値でパターン設定するかは、その都度の第1変動種別カウンタCS1の値や遊技条件などに応じて適宜決められるようになっている。これは、後述する前後外れリーチ(すなわち低速リーチ)表示、前後外れ以外リーチ(すなわち中速あるいは高速リーチ)表示、完全外れ表示を行う場合における変動パターンの設定でも同様である。
ステップS501で大当たりではないと判別された場合には、ステップS504で、保留球格納エリアの実行エリアに格納されているリーチ乱数カウンタC3の値に基づいてリーチ発生か否かを判別し、リーチ発生の場合、さらにステップS505で、同じくリーチ乱数カウンタC3の値に基づいて前後外れリーチ(低速リーチ)であるか否かを判別する。本実施の形態では、リーチ乱数カウンタC3の値は0〜238の何れかであり、そのうち「0、1」が前後外れリーチ(低速リーチ)に該当し、「2〜21」が前後外れ以外リーチ(中速あるいは高速リーチ)に該当し、「22〜238」がリーチなし(完全外れ)に該当する。
前後外れリーチ(低速リーチ)発生の場合、ステップS506に進み、RAM503の前後外れリーチ図柄バッファに格納されている左・中・右の各外れ図柄カウンタCL、CM、CRの各値を停止図柄コマンドに設定する。また、ステップS507では、前後外れリーチ(低速リーチ)表示のための変動パターンを決定し、当該変動パターンを変動パターンコマンドに設定する。このとき、前記ステップS503と同様に、RAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1、CS2の値を確認し、大まかな図柄変動態様を決定すると共に、リーチ発生後に最終停止図柄(本実施の形態では中図柄)が停止するまでの経過時間(言い換えれば、変動図柄数)などより細かな図柄変動態様を決定する。
前後外れ以外リーチ発生の場合、すなわち、中速あるいは高速リーチ発生の場合、ステップS508に進み、RAM503の前後外れ以外リーチ図柄バッファに格納されている左・中・右の各外れ図柄カウンタCL、CM、CRの各値を停止図柄コマンドに設定する。また、ステップS509では、前後外れ以外リーチ表示のための変動パターンを決定し、当該変動パターンを変動パターンコマンドに設定する。このとき、リーチ乱数カウンタC3のカウンタ値がC3=2〜8ならば中速リーチの変動パターンをRAM503のカウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCS1、CS2の値に基づいて決定し、C3=9〜21であるならば、高速リーチの変動パターンを同様にして決定する。
大当たりでなくリーチでもない場合、ステップS510に進み、RAM503の完全外れ図柄バッファに格納されている左・中・右の各外れ図柄カウンタCL、CM、CRの各値を停止図柄コマンドに設定する。そして、作動保留内に複数の高速リーチ予告が出現している場合に、今回の第1図柄変動表示中に高速リーチをまとめるかを問うメッセージを表示するための処理を実行する。すなわち、次回の変動表示時に処理される第1の作動保留にて高速リーチが行われるか否かを判別する(ステップS511)。この判別は、保留第1エリアに格納されているリーチ乱数カウンタC3のカウンタ値に基づいて判別され、大当たり乱数カウンタC1のカウンタ値が大当たりを示している場合には、リーチ乱数カウンタC3がC3=160〜238のとき、外れを示している場合には、C3=9〜21のときに肯定判別される。この判別が否定判別であり、次の変動表示では高速リーチが行われない場合には、上記メッセージを表示する必要はないため、変動パターンコマンドにメッセージ無し完全外れの変動パターンを設定する(ステップS512)。
一方、第1の作動保留が高速リーチである場合には(ステップS511:YES)、第2の作動保留以降に高速リーチ予告が少なくとも1以上表示されているか否かを判別する(ステップS513)。この判別は、保留第2エリア〜保留第4エリアの各々に格納されているリーチ乱数カウンタC3のカウンタ値(大当たり時:C3=160〜238、外れ時:C3:9〜21)及び高速リーチ予告表示フラグの有無に基づいて判別され、リーチ乱数カウンタC3のカウンタ値が高速リーチを示していなくとも、高速リーチ予告表示フラグが格納されていれば、肯定判別されることとなる。
第2の作動保留以降に高速リーチ予告が少なくとも1以上表示されている場合には(ステップS513:YES)、これら第2の作動保留以降に上記メッセージオフフラグが格納されていない事を条件にステップS515に進み(ステップS514:YES)、変動パターンコマンドに、上記メッセージ表示を行う変動パターンであるメッセージ有り完全外れの変動パターンを設定する。完全外れの変動パターン決定時に、第1及び第2変動種別カウンタCS1、CS2の値に基づいて変動パターンが決定されるのは前記ステップS503等と同様である。上記の通り大当たり時、リーチ発生時、リーチ非発生時のいずれかで変動パターンコマンドおよび停止図柄コマンドの設定が完了すると、本処理を終了する。上記の処理において、変動パターンコマンドにメッセージ有り完全外れの変動パターンが設定された場合に、第1図柄の変動開始から停止表示までの間に、上記メッセージが表示されることとなる。
再び図41に戻り、ステップS402がYES、すなわち第1図柄の変動表示中である場合には、今回の変動パターンがメッセージ有り完全外れの変動パターンであるか否かを判別し(ステップS407)、メッセージ有り完全外れの変動パターンである場合には(ステップS407:YES)、遊技者に入力を促すメッセージが表示されるため、この入力があるまで(ステップS408)、あるいは、所定時間(例えば10秒)が経過するまで待ち受ける(ステップS409)。待ち受け時間が経過する前に、待ち受け時間内に操作ボタン150からの入力があった場合には(ステップS408:YES)、作動保留内の高速リーチをまとめるべく、変動パターンを変更してリーチの種類を変更する処理を実行する(ステップS410)。
具体的には、今回の変動表示時に上記メッセージが表示されたということは、第1の作動保留が高速リーチであると共に、第2〜第3の作動保留の少なくともいずれかで高速リーチ予告が表示されていることを示す。そこで、第2〜第3の作動保留での高速リーチ予告をキャンセルすべく、保留第2及び第3エリアのリーチ乱数カウンタC3のカウンタ値及び高速リーチ予告表示フラグの有無を参照し、リーチ乱数カウンタC3がC3=9〜21であり高速リーチを示している場合には、リーチ乱数カウンタC3のカウンタ値を「完全外れ」に相当するカウンタ値に変更すると共に、高速リーチ予告表示フラグが格納されている場合には、その高速リーチ予告表示フラグを消去して、これらの作動保留での変動パターンを変更する。
そして、変更を加えた作動保留数(最大2つ)に応じて保留第1エリアに格納されているリーチ乱数カウンタC3のカウンタ値を次のように変更する。すなわち、保留第2及び第3エリアの両方のリーチ乱数カウンタC3あるいは高速リーチ予告表示フラグを変更している場合には、2つの高速リーチ予告を第1の保留にまとめることを示すから、保留第1エリアのリーチ乱数カウンタC3のカウンタ値を低速リーチに該当するカウンタ値(大当たり時:C3=0〜119、外れ時:C3=0、1)に変更する。また、保留第2あるいは第3エリアのいずれかのリーチ乱数カウンタC3あるいは高速リーチ予告表示フラグを変更している場合には、1つの高速リーチを第1の保留にまとめることを示すから、保留第1エリアのリーチ乱数カウンタC3のカウンタ値を中速リーチに該当するカウンタ値(大当たり時:C3=120〜159、外れ時:2〜8)に変更する。そして、このように作動保留内のリーチの種類を変更した際には、この変更を保留表示領域R2の表示に反映すべく、表示制御装置214に対して、変更すべき保留表示の箇所と画像とを指定する情報を含むコマンドを出力する。これにより、表示画面Gには、第1保留表示H1の高速リーチ予告が中速あるいは低速リーチ予告に変更され、また、第2及び第3保留表示H2、H3にはリーチ予告ではなく保留を示す「●」マークが表示されることとなる。
さて、今回の変動パターンがメッセージ有り完全外れの変動パターンでない場合(ステップS407:NO)、または、入力待ち受け時間が経過しても入力がなかった場合には(ステップS409:YES)、高速リーチ予告をまとめることは無いため、上記高速リーチ予告をまとめるための処理を行わず、処理手順をステップS411に進め、変動時間が経過したか否かを判別する(ステップS411)。このとき、第1図柄の変動パターンに応じて当該第1図柄の変動時間が決められており、この変動時間が経過した時にステップS407が肯定判別される。なお、今回の変動表示において、上記メッセージ表示がなされている場合には、この入力を待ち受ける時間が変動時間に加味された上で変動時間経過の判別が行われる。そして、ステップS411の判別が肯定判別なされた場合には、停止図柄の確定のために設定されている確定コマンドを設定し(ステップS412)、その後本処理を終了する。なお、主制御装置271による第1図柄変動処理に基づいて表示制御装置214が実施する表示制御の詳細については後述することにする。
次に、払出制御装置311内のCPU511により実行される払出制御について説明する。図47は、払出制御装置311のメイン処理を示すフローチャートであり、このメイン処理は電源投入時のリセットに伴い起動される。
まず、CPU511は電源投入に伴う初期設定処理を実行する(ステップS901)。具体的には、スタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、割込みモードを設定する。次いで主制御装置271から出力される払出許可コマンドが入力されるまで待機する(ステップS902)。そして、払出許可コマンドが入力された時点で処理手順をステップS903に進めRAMアクセスを許可すると共に、ステップS904で外部割込みベクタの設定を行う。
その後、CPU511内のRAM513に関してデータバックアップの処理を実行する。つまり、ステップS905では電源装置313に設けたRAM消去スイッチ323が押されているか否かを判別し、続くステップS906ではRAM513のバックアップエリア513aに電源遮断の発生情報が設定されているか否かを判別する。また、ステップS907ではRAM判定値を算出し、続くステップS908では、そのRAM判定値が電源遮断時に保存したRAM判定値と一致するか否か、すなわちバックアップの有効性を判別する。RAM判定値は、例えばRAM513の作業領域アドレスにおけるチェックサム値である。なお、RAM513の所定のエリアに書き込まれたキーワードが正しく保存されているか否かによりバックアップの有効性を判断することも可能である。
RAM消去スイッチ323が押されていれば、RAMの初期化処理(ステップS915〜S918)に移行する。また、電源遮断の発生情報が設定されていない場合や、RAM判定値(チェックサム値等)によりバックアップの異常が確認された場合も同様にRAM513の初期化処理(ステップS915〜S918)に移行する。つまり、ステップS915ではRAM513の全領域を「0」にクリアし、続くステップS916ではRAM513の初期化処理を実行する。また、ステップS917ではCPU周辺デバイスの初期設定を行うと共に、ステップS918では割込み許可を設定し、後述する払出制御処理に移行する。
一方、RAM消去スイッチ323が押されていない場合には、電源遮断の発生情報が設定されていること、及びRAM判定値(チェックサム値等)が正常であることを条件に、復電時の処理(電源遮断復旧時の処理)を実行する。つまり、ステップS909では電源遮断前のスタックポインタを復帰させ、ステップS910では電源遮断の発生情報をクリアする。また、ステップS911ではCPU周辺デバイスの初期設定を行い、ステップS912では使用レジスタをRAM513のバックアップエリア513aから復帰させる。さらに、ステップS913、S914では、割込み許可/不許可を電源遮断前の状態に復帰させた後、電源遮断前の番地へ戻る。
次に、払出制御装置311のCPU511によって実行される払出制御処理の流れを図48のフローチャートを参照しながら説明する。
図48において、払出制御装置311のCPU511は主制御装置271からのコマンドを取得し、賞球の総賞球個数を記憶する(ステップS1001)。次いで発射制御装置312に対して発射許可の設定を行う(ステップS1002)。そして状態復帰スイッチ321をチェックして、状態復帰動作開始と判定した場合に状態復帰動作を実行する(ステップS1003)。
その後、下皿13の状態の変化に応じて下皿満タン状態又は下皿満タン解除状態の設定を実行する(ステップS1004)。すなわち、下皿満タンスイッチの検出信号により下皿13の満タン状態を判別し、下皿満タンになった時、下皿満タン状態の設定を実行し、下皿満タンでなくなった時、下皿満タン解除状態の設定を実行する。次にタンク球の状態の変化に応じてタンク球無し状態又はタンク球無し解除状態の設定を実行する(ステップS1005)。すなわち、タンク球無しスイッチの検出信号によりタンク球無し状態を判別し、タンク球無しになった時、タンク球無し状態の設定を実行し、タンク球無しでなくなった時、タンク球無し解除状態の設定を実行する。
その後、報知する状態の有無を判別し、報知する状態が有る場合には払出制御装置311に設けた7セグメントLEDにより報知する(ステップS1006)。次に、ステップS1007〜S1009において、賞球払出の処理を実行する。すなわち、賞球の払出が不可状態であるか否かを判別し(ステップS1007)、払出不可状態でなければ、前記ステップS1001で記憶した総賞球個数が0であるかを判別する(ステップS1008)。そして、賞球払出不可状態であり総賞球個数が0でなければ(ステップS1007、S1008が共にNO)、図49に示した後述する賞球制御処理を開始する(ステップS1009)。一方、賞球の払出不可状態又は総賞球個数が0であれば(ステップS1007、S1008何れかがYES)、ステップS1010〜S1012に示す貸球払出の処理に移行する。
貸球払出の処理においては、先ず貸球の払出状態が不可状態であるか否かを判別し(ステップS1010)、不可状態でなければ(ステップS1010:NO)カードユニットからの貸球払出要求が入力されたか否かを判別する(ステップS1011)。そして、貸球払出要求が入力された場合(S1011:YES)、図50に示した後述する貸球制御処理を開始する(ステップS1012)。一方、貸球の払出不可状態又は貸球払出要求が入力されていなければ(ステップS1010がYES又はS1011がNO)、後続の球抜きの処理を実行する。
球抜きの処理では、状態復帰スイッチ321をチェックして球抜き不可状態でないこと、及び球抜き動作開始でないことを条件に、払出モータ358aを駆動させ球抜き処理を実行する(ステップS1013)。続いて球詰まり状態であることを条件にバイブレータ360の制御(バイブモータ制御)を実行する(ステップS1014)。その後、本払出制御処理の先頭に戻る。
ここで、図49に示す賞球制御処理においては、払出モータ358aを駆動させて賞球の払出を実行する(ステップS1101)。続いて、払出モータ358aの回転が正常であるかを払出回転センサの検出結果により判別する(ステップS1102)。払出モータ358aの回転が正常でなければ(ステップS1102:NO)、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し(ステップS1103)、その後、図48の払出制御処理に戻る。
また、払出モータ358aの回転が正常であれば(ステップS1102:YES)、遊技球のカウントが正常に行われているか否かを払出カウントスイッチの検出結果により判別する(ステップS1104)。遊技球のカウントが正常でなければ(ステップS1104:NO)、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し(ステップS1105)、その後、図48の払出制御処理に戻る。
一方、遊技球のカウントが正常であれば(ステップS1104:YES)、払出カウントスイッチによる遊技球のカウント数が総賞球個数に達して払出が完了したか否かを判別する(ステップS1106)。払出が完了していれば(ステップS1106:YES)、ステップS1107で払出モータ358aの停止処理を実行し、その後、図48の払出制御処理に戻る。
また、図50に示す貸球制御処理においては、払出モータ358aを駆動させて貸球の払出を実行する(ステップS1201)。続いて払出モータ358aの回転が正常であるかを払出回転センサの検出結果により判別する(ステップS1201)。払出モータ358aの回転が正常でなければ(ステップS1201:NO)、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し(ステップS1203)、その後、図48の払出制御処理に戻る。
また、払出モータ358aの回転が正常であれば(ステップS1201:YES)、遊技球のカウントが正常に行われているか否かを払出カウントスイッチの検出結果により判別する(ステップS1204)。遊技球のカウントが正常でなければ(ステップS1204:NO)、払出モータ358aを駆動させてリトライ処理を実行すると共に払出モータ358aの停止処理を実行し(ステップS1205)、その後、図48の払出制御処理に戻る。
さらに、遊技球のカウントが正常であれば(ステップS1204:YES)、払出カウントスイッチによる遊技球のカウント数が所定の貸球個数(25個)に達して払出が完了したか否かを判別する(ステップS1206)。払出が完了していれば(ステップS1206:YES)、払出モータ358aの停止処理を実行し(ステップS1207)、その後、図48の払出制御処理に戻る。
次に、表示制御装置214による表示制御、特に第1図柄の変動表示に関する表示制御の具体的手順について説明する。図51は、表示制御装置214内のCPU521により実行される表示制御処理を示すフローチャートである。CPU521は、図51に示す手順に従って主制御装置271から出力される各種コマンドを処理しつつ第1図柄表示装置41の表示制御を実行する。
図51において、先ず、表示制御装置214内のCPU521は主制御装置271から図柄表示コマンドが入力されたか否かを判別する(ステップS1301)。この判別結果がNOである場合、何らかのコマンドが入力されるまで待機する。そして、図柄表示コマンドが入力されると、その図柄表示コマンドの内容をワークRAM523に格納する(ステップS1302)。続いてワークRAM523に格納された情報に基づき、VDP524に対する内部コマンドを生成する等の各種の演算処理を開始する(ステップS1303)。これにより、VDP524は、CPU521からの指令(内部コマンド)に応じて描画処理を行い、第1図柄表示装置41での第1図柄の変動表示を開始する。またこのとき、CPU521は、その都度の表示演出に同期させながら、音声類、ランプ類を駆動するための制御コマンドを音声ランプ制御装置272に対して出力する。これにより、音声ランプ制御装置272は、CPU521からの制御コマンドに従って音声類やランプ類を駆動させる。なお、図柄表示コマンドが一旦入力されると、その後に確定コマンドが入力されるまでの間、CPU521とVDP524との協働のもとに図柄の変動表示が継続される。その間、CPU521は、VDP524の制御と図41に示すコマンド受信処理とを平行して行う。音声ランプ制御装置272における制御も同様である。
次に、主制御装置271から確定コマンドが入力されたか否かを判別し(ステップS1304)、確定コマンドを受信したことを条件にステップS1305に処理手順を進め、VDP524に対して停止図柄での確定表示を指示する。これにより、VDP524は変動していた図柄を停止図柄で確定表示させる。こうして、図柄の変動開始から変動停止(確定表示)までの1ラウンドの表示処理が行われる。表示制御装置214は、図柄の変動開始時及び変動停止時に主制御装置271によるコントロールを受けるが、その間の図柄の継続的な変動については、表示制御装置214内のCPU521及びVDP524による自立的な画像制御によって担保される。
ここで、図35に示すように、今回の変動表示において、第1〜第3保留表示H1〜H3に2以上の高速リーチ予告が表示されている場合には、上記メッセージオフフラグが保留格納エリアに格納されていないことを条件に、リーチをまとめるか否かを問う旨のメッセージが表示される。そして、遊技者により操作ボタン150が操作されると、第1〜第3保留表示H1〜H3に表示されていた高速リーチ予告が第1保留表示H1にまとめられ、この第1保留表示H1のリーチ予告が中速リーチ予告あるいは低速リーチ予告(図示例では低速リーチ予告)に変更され、次回の変動表示にて、変更後のリーチ予告に該当するリーチ演出が行われることとなる。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本パチンコ機1によれば、作動保留発生時に決定された変動パターンを、その消化時に、作動保留されている全ての変動パターンの内容に応じて変更する構成としたため、作動保留発生時に決定した変動パターンが、遊技の状況に鑑みて、その消化時に行う変動パターンとして相応しくないような場合でも、これを適正な変動パターンに変更することが可能となる。
特に、本パチンコ機1においては、毎回の変動パターンをランダムに決定しつつ、その結果として、作動保留されている変動パターンの組合せが所定の組合せとなっている場合に、変動パターンの変更を行う構成としたため、決定される変動パターンのランダム性を十分に活かしつつ、各々に関連性を持たせることを可能とすることができる。
また、個々の作動保留発生の結果、作動保留内に複数の高速リーチが含まれてしまった場合には、それらの高速リーチを個々に行うのではなく、これらの高速リーチをまとめ、大当たり発生の期待値のより高い中速又は低速リーチにすることで、遊技者にとって大当たり発生の期待が然程望めない高速リーチが頻出してしまうのを防止でき、更には、より期待値の高いリーチ演出を行うことで、遊技者に大当たり発生の期待を持たせられる。また、このような構成とすることで、大当たり発生の期待値の最も低い高速リーチ予告が表示された場合であっても、大当たり発生の期待値が高いリーチに変更される可能性があるため、遊技者は、高速リーチが保留された場合であっても落胆することなく、寧ろ、高速リーチ予告が頻出することを期待しながら遊技を行うことができる。
また、本パチンコ機1によれば、今回の変動パターンを変更するに際して、遊技者にその変更の許可を求める構成となっている。すなわち、リーチ演出を楽しみたい遊技者やリーチ演出を極力省き大当たり抽選回数を増やしたい遊技者といったように、遊技者の趣向に合致するように今回の保留の変動パターンが決定されるため、パチンコ機1の興趣が向上することとなる。また、このように、遊技者は、変動種別パターンの変更を自分の意思により決定することで、遊技の進行に参加することができ、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、大当たりとなる高速リーチが既に保留されている場合に、今回の保留の変動パターンも高速リーチとして、保留内に複数の高速リーチが含まれるパターンを所定の頻度(例えば大当たり3回に1回の割合)で出現させ、遊技者が高速リーチをまとめた際の大当たり発生の期待値が高くなるにようにしている。これにより、遊技者は、大当たり発生の期待値が最も低い高速リーチであっても、それが保留内で複数発生した場合に、大当たり発生の期待を持って遊技を行うことが可能となる。
なお、上述した実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a)上記実施の形態では、複数の高速リーチをまとめるか否かを遊技者に問い合わせる構成としているが、これに限らず、自動でまとめるようにしても良い。
(b)上記実施の形態では、第1図柄表示装置41に予告表示領域R2を設けたが、これに限らず、第1図柄表示装置41の枠体等に保留ランプ等を設け、その保留ランプの点灯の態様によりリーチ予告を行う構成としても良い。
(c)上記実施の形態では、第1図柄表示装置41は液晶ディスプレイを備えた構成としているが、CRT、ドットマトリックス、7セグメント等その他のタイプの表示画面を備えた構成であってもよい。
(d)上記実施の形態では、主制御装置271から出力される図柄表示コマンドに基づいて、表示制御装置214が第1図柄表示装置41における第1図柄の変動表示を制御する構成としているが、主制御装置271が直接第1図柄表示装置41を制御してもよく、本実施形態に限定されるものではない。
(e)上記実施の形態では、第1図柄を主図柄と副図柄とからなる構成としているが、主図柄のみからなる構成としてもよい。但し、主図柄のみからなる構成とする場合には、主図柄の表示領域を大きくするため、有効ラインを5ラインとするのではなく、1ライン又は2ラインとすることが好ましい。
(f)上記実施の形態では、各図柄の識別性を向上させるために数字番号を主図柄に付与しているが、主図柄がスクロールする周期性を遊技者が容易に理解可能な構成とすれば、数字番号に限定されるものではない。すなわち、アルファベットやトランプマーク等でもよい。または、春夏秋冬でもよい。或いは、奇数のみを付与する、偶数のみを付与する構成でもよい。
(g)上記実施の形態では、主図柄を数字番号のみの画像としたが、当該主図柄にキャラクタ(動物、人物、物品等)などの付属図柄を併せて表示する構成としても良い。特に付属図柄を主図柄ごとに異ならせることで主図柄の識別性を向上させることが可能となる。
(h)上記実施の形態では、主制御装置271により大当たりの抽選が行われ、該抽選結果が第1図柄表示装置41に表示されることにより、遊技者に大当たりを教示するパチンコ機1について説明したが、これに限定されるものではない。第1図柄表示装置41とは別にサブデジタル等の表示装置を備え、この表示装置にて大当たりを教示し、第1図柄表示装置41は直接的に大当たりを教示しないパチンコ機でもよい。つまり、第1図柄表示装置41と、大当たりを教示するための教示手段とを備えたパチンコ機でもよい。かかる構成の場合、第1表示装置は遊技の興趣を高めるための演出手段として機能させればよい。
(i)上記実施の形態では、有効ラインが5ラインあり、3つの図柄列からなる構成のパチンコ機1について説明したが、これに限定されるものではなく、有効ラインが1ラインや2ラインのパチンコ機でもよいし、1つ又は2つの図柄列からなるパチンコ機でもよい。つまり、有効ライン及び図柄列の数やこれらの組合せは任意である。
(j)上記実施の形態では、主図柄の数字番号を大当たりの発生の教示のために用いているが、教示するものはこれに限定されるものではない。例えば、大当たりが発生した図柄に応じてパチンコ機から払い出された賞球を交換する必要がある、いわゆるラッキーナンバー制の営業を行う遊技場を考慮し、賞球交換の要否や持ち球遊技の可否を数字番号にて教示してもよい。
(k)上記実施の形態では、従来に比べて遊技領域が比較的大きいパチンコ機1について説明したが、これに限らず、従来のような遊技領域や窓部等を有するパチンコ機等の遊技機にも適用できる。また、上記実施の形態とは異なる他のタイプの弾球遊技機等、例えば他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも適用できる。その他、スロットマシン等の回胴式遊技機や、パチンコ球等の遊技球を遊技媒体として使用する球使用ベルト式遊技機にも適用できる。
一実施の形態におけるパチンコ機を示す正面図である。 パチンコ機の主要な構成を展開又は分解して示す斜視図である。 パチンコ機を構成する本体枠の前面構成を示す正面図である。 遊技盤の構成を示す正面図である。 前扉枠の構成を示す背面図である。 パチンコ機の構成を示す背面図である。 パチンコ機の背面構成を主要部品毎に分解して示す分解斜視図である。 パチンコ機裏面における第1制御基板ユニット、第2制御基板ユニット及び裏パックユニットの配置を示す模式図である。 本体枠及び遊技盤の構成を示す背面図である。 本体枠の背面構成を示す斜視図である。 遊技盤の背面構成を示す斜視図である。 軸受け金具の構成を示す斜視図である。 第1制御基板ユニットの構成を示す正面図である。 第1制御基板ユニットの構成を示す斜視図である。 第1制御基板ユニットの分解斜視図である。 第1制御基板ユニットの背面構成を示す分解斜視図である。 第2制御基板ユニットの構成を示す正面図である。 第2制御基板ユニットの構成を示す斜視図である。 第2制御基板ユニットの分解斜視図である。 裏パックユニットの構成を示す正面図である。 裏パックユニットの分解斜視図である。 タンクレールの分解斜視図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 表示制御装置の表示制御にかかる構成を示すブロック図である。 第1図柄表示装置の表示画面における有効ラインの設定を示す図である。 第1図柄列を個々に示す図である。 第1図柄表示装置の表示画面の表示例を示す図である。 リーチ演出の1つである高速リーチの表示演出を示す図である。 リーチ演出の1つである中速リーチの表示演出を示す図である。 リーチ演出の1つである低速リーチの表示演出を示す図である。 リーチ予告の1つである高速リーチ予告の表示例を示す図である。 リーチ予告の1つである中速リーチ予告の表示例を示す図である。 リーチ予告の1つである低速リーチ予告の表示例を示す図である。 遊技制御に用いる各種カウンタの概要を示す説明図である。 第1図柄の変動表示中に表示されるメッセージの表示例を示す図である。 複数の高速リーチ予告が1つにまとめられる場合の一態様を示す図である。 複数の高速リーチがまとめられた結果として行われるリーチ演出の一態様を示す図である。 主制御装置によるメイン処理を示すフローチャートである。 通常処理を示すフローチャートである。 外れ図柄カウンタの更新処理を示すフローチャートである。 第1図柄変動処理を示すフローチャートである。 変動開始処理を示すフローチャートである。 タイマ割込み処理を示すフローチャートである。 始動入賞処理を示すフローチャートである。 メッセージ表示フラグ処理を示すフローチャートである。 NMI割込み処理を示すフローチャートである。 払出制御装置によるメイン処理を示すフローチャートである。 払出制御処理を示すフローチャートである。 賞球制御処理を示すフローチャートである。 貸球制御処理を示すフローチャートである。 表示制御処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1…パチンコ機、3…外枠、5…本体枠、8…前扉枠、30…遊技盤、35…可変表示ユニット、41…第1図柄表示装置、50…レールユニット、150…操作ボタン、201…第1制御基板ユニット、202…第2制御基板ユニット、203…裏パックユニット、214…表示制御装置、271…主制御装置、272…音声ランプ制御装置、503…RAM、G…表示画面、R1…第1図柄表示領域、R2…保留表示領域。

Claims (1)

  1. 所定の条件の成立に基づいて遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるか否かを決定する主制御装置と、
    前記特別遊技状態を発生させるか否かが決定されるごとに絵柄表示装置に絵柄を変動表示すると共に、特別遊技状態の発生が決定されている場合に、所定の絵柄で停止表示させる表示制御装置とを備える遊技機において、
    前記主制御装置は、
    前記所定の条件が成立したときに、前記絵柄が変動表示を経て停止表示するまでの変動種別パターンを決定する決定手段と、
    前記所定の条件の成立が前記絵柄の変動表示中である場合に、その条件の成立に対して決定された変動種別パターンを作動保留として順次記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に変動種別パターンが記憶されている場合に、前記絵柄表示装置の変動表示終了後に、前記記憶手段に記憶されている変動種別パターンを古いものから順に前記表示制御装置に出力して作動保留を消化する消化手段と、
    前記消化手段が作動保留を消化するときに、前記記憶手段に記憶されている各々の変動種別パターンの組合せが所定の組合せとなっている場合には、前記記憶手段に記憶されている各変動種別パターンの少なくともいずれか一の変動種別パターンを変更する変更手段と
    を具備することを特徴とする遊技機。

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