JP5978432B1 - 医用画像処理装置及び医用画像処理方法 - Google Patents

医用画像処理装置及び医用画像処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 初期画像から金属領域を抽出する際の精度によらず、初期画像中のメタルアーチファクトを低減できる。【解決手段】 本発明は、被検体の投影データを取得して断層画像を再構成する医用画像処理装置であって、初期画像を取得する画像取得部と、前記初期画像から金属領域を抽出して金属画像を生成する金属画像生成部と、前記金属画像を順投影することにより金属投影データを生成する金属投影データ生成部と、金属領域の材質、大きさ、撮影条件に基づいて前記金属投影データを変換処理して変換投影データを生成する変換処理部と、前記変換投影データに基づいてMAR画像を生成するMAR画像生成部と、を備えることを特徴とする。【選択図】 図3

Description

本発明はX線CT(Computed Tomography)装置等で取得される医用画像を扱う医用画像処理装置に係り、被検体内に金属が含まれる場合に発生する金属アーチファクトを低減する技術に関する。
X線CT装置は、被検体の周囲からX線を照射することにより取得した様々な角度からの投影データに基づいて断層画像を再構成し、表示する装置である。X線CT装置に表示される断層画像は、被検体内の臓器の形状が写しだされたものであり、医用画像として画像診断に使用される。被検体内に金属、例えば骨の固定に用いられるプレートやボルトが含まれると、断層画像には金属領域の影響によって発生するアーチファクト、いわゆるメタルアーチファクトが含まれ、画像診断の妨げになる。
断層画像中に含まれるメタルアーチファクトを低減するための方法として、例えば非特許文献1に開示されている方法がある。その方法は、(i)初期画像から閾値処理により金属領域のみを抽出して金属画像を生成し、(ii)金属画像を順投影して金属投影データを生成して投影データ上の金属領域を特定し、(iii)初期画像を再構成するのに用いた初期投影データ上の金属領域の投影値を、軟組織の投影値で線形補間して金属領域置換投影データを生成し、(iv)金属領域置換投影データを再構成して得られた断層画像に、金属画像を合成することでメタルアーチファクトが低減された断層画像を生成する、という処理の流れである。メタルアーチファクトの低減は、MAR(Metal Artifact Reduction)とも呼ばれる。
Thomas Koehler, Bernhard Brendel, and Kevin M. Brown. "A New Method for Metal Artifact Reduction." in The International Conference in X-ray Computed Tomography, Salt Lake City, Utah, USA, 2011.
しかしながら、非特許文献1に開示された方法では、処理(i)での金属領域の抽出精度が、初期画像を再構成する際に用いられる再構成フィルタや、初期画像中に含まれる画像ノイズの大きさによって低下する場合がある。処理(i)での金属領域の抽出精度の低下は、以降の処理(ii)〜(iv)の計算精度に悪影響を与え、処理(iv)後の断層画像に新たなアーチファクトを作りこむ場合がある。
そこで本発明は、初期画像から金属領域を抽出する際の精度によらず、初期画像中のメタルアーチファクトを低減できる医用画像処理装置または医用画像処理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、初期画像から生成された金属画像を順投影して生成された金属投影データを、金属領域の材質、大きさ、撮影条件に基づいて変換処理し、変換処理により得られた投影データである変換投影データに基づいてメタルアーチファクトが低減された画像であるMAR画像を生成することを特徴とする。
具体的には、本発明は、被検体の投影データを取得して断層画像を再構成する医用画像処理装置であって、初期画像を取得する画像取得部と、前記初期画像から金属領域を抽出して金属画像を生成する金属画像生成部と、前記金属画像を順投影することにより金属投影データを生成する金属投影データ生成部と、金属領域の材質、大きさ、撮影条件に基づいて前記金属投影データを変換処理して変換投影データを生成する変換処理部と、前記変換投影データに基づいてMAR画像を生成するMAR画像生成部と、を備えることを特徴とする。
また本発明は、被検体の投影データを取得して断層画像を再構成する医用画像処理方法であって、初期画像を取得する画像取得ステップと、前記初期画像から金属領域を抽出して金属画像を生成する金属画像生成ステップと、前記金属画像を順投影することにより金属投影データを生成する金属投影データ生成ステップと、金属領域の材質、大きさ、撮影条件に基づいて前記金属投影データを変換処理して変換投影データを生成する変換処理ステップと、前記変換投影データに基づいてMAR画像を生成するMAR画像生成ステップと、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、初期画像から金属領域を抽出する際の精度によらず、初期画像中のメタルアーチファクトを低減できる医用画像処理装置または医用画像処理方法を提供することができる。
本発明の医用画像処理装置1の全体構成図 医用画像撮影装置13の一例であるX線CT装置の全体構成図 本発明の機能ブロック図 計測投影データと理想投影データとの関係を示す図 第一の実施形態の処理の流れを示す図 図5のS501からS503までの処理の流れを補足する図 金属投影値変換関数の例を示す図 設定画面の一例を示す図 材質プリセット編集画面の一例を示す図 計測投影値と理想投影データとの関係を示す第二の図 誤差投影値変換関数の例を示す図 MARの実行モードを選択する画面の一例を示す図
[第一の実施形態]
以下、添付図面に従って本発明に係る医用画像処理装置及び医用画像処理方法の好ましい実施形態について説明する。なお、以下の説明及び添付図面において、同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略することにする。
図1は医用画像処理装置1のハードウェア構成を示す図である。医用画像処理装置1は、CPU(Central Processing Unit)2、主メモリ3、記憶装置4、表示メモリ5、表示装置6、マウス8に接続されたコントローラ7、キーボード9、ネットワークアダプタ10がシステムバス11によって信号送受可能に接続されて構成される。医用画像処理装置1は、ネットワーク12を介して医用画像撮影装置13や医用画像データベース14と信号送受可能に接続される。ここで、「信号送受可能に」とは、電気的、光学的に有線、無線を問わずに、相互にあるいは一方から他方へ信号送受可能な状態を示す。
CPU2は、各構成要素の動作を制御する装置である。CPU2は、記憶装置4に格納されるプログラムやプログラム実行に必要なデータを主メモリ3にロードして実行する。記憶装置4は、CPU2が実行するプログラムやプログラム実行に必要なデータを格納する装置であり、具体的にはハードディスク等である。各種データはLAN(Local Area Network)等のネットワーク12を介して送受信される。主メモリ3は、CPU2が実行するプログラムや演算処理の途中経過を記憶するものである。
表示メモリ5は、液晶ディスプレイやCRT(Cathode Ray Tube)等の表示装置6に表示するための表示データを一時格納するものである。マウス8やキーボード9は、操作者が医用画像処理装置1に対して操作指示を行う操作デバイスである。マウス8はトラックパッドやトラックボールなどの他のポインティングデバイスであっても良い。コントローラ7は、マウス8の状態を検出して、表示装置6上のマウスポインタの位置を取得し、取得した位置情報等をCPU2へ出力するものである。ネットワークアダプタ10は、医用画像処理装置1をLAN、電話回線、インターネット等のネットワーク12に接続するためのものである。
医用画像撮影装置13は、被検体の断層画像等の医用画像を取得する装置である。医用画像撮影装置13は、例えば、X線CT装置であり、図2を用いて後述する。医用画像データベース14は、医用画像撮影装置13によって撮影された医用画像を記憶するデータベースシステムである。
図2を用いて医用画像撮影装置13の一例であるX線CT装置の全体構成を説明する。図2に示すようにX線CT装置は、スキャンガントリ部100と操作ユニット120とを備える。スキャンガントリ部100は、X線管装置101と、回転円盤102と、コリメータ103と、X線検出器106と、データ収集装置107と、寝台装置105と、ガントリ制御装置108と、寝台制御装置109と、X線制御装置110と、高電圧発生装置111を備えている。
X線管装置101は寝台装置105上に載置された被検体にX線を照射する装置である。コリメータ103はX線管装置101から照射されるX線の放射範囲を制限する装置である。回転円盤102は、寝台装置105上に載置された被検体が入る開口部104を備えるとともに、X線管装置101とX線検出器106を搭載し、被検体の周囲を回転するものである。X線検出器106は、X線管装置101と対向配置され被検体を透過したX線を検出することにより透過X線の空間的な分布を計測する装置であり、多数のX線検出素子を回転円盤102の回転面(XY面)内の周方向と回転軸方向(Z軸と平行な方向)との2次元に配列したものである。
データ収集装置107は、X線検出器106で検出されたX線量をデジタルデータとして収集する装置である。ガントリ制御装置108は回転円盤102の回転を制御する装置である。寝台制御装置109は、寝台装置105の上下左右前後動を制御する装置である。高電圧発生装置111はX線管装置101に印加される高電圧を発生する装置である。X線制御装置110は、高電圧発生装置111の出力を制御する装置である。
操作ユニット120は、入力装置121と、画像演算装置122と、表示装置125と、記憶装置123と、システム制御装置124とを備えている。入力装置121は、被検体氏名、検査日時、撮影条件などを入力するための装置であり、具体的にはキーボードやポインティングデバイスである。画像演算装置122は、データ収集装置107から送出される計測データを演算処理してCT画像再構成を行う装置である。
表示装置125は、画像演算装置122で作成されたCT画像を表示する装置であり、具体的にはCRT(Cathode-Ray Tube)や液晶ディスプレイ等である。記憶装置123は、データ収集装置107で収集したデータ及び画像演算装置122で作成されたCT画像の画像データを記憶する装置であり、具体的にはHDD(Hard Disk Drive)等である。システム制御装置124は、これらの装置及びガントリ制御装置108と寝台制御装置109とX線制御装置110を制御する装置である。
入力装置121から入力された撮影条件、特に管電圧と管電流などに基づいてX線制御装置110が高電圧発生装置111を制御することにより、高電圧発生装置111からX線管装置101に所定の電力が供給される。供給された電力により、X線管装置101は撮影条件に応じたX線を被検体に照射する。
X線検出器106は、X線管装置101から照射され被検体を透過したX線を多数のX線検出素子で検出し、透過X線の分布を計測する。回転円盤102はガントリ制御装置108により制御され、入力装置121から入力された撮影条件、特に回転速度等に基づいて回転する。寝台装置105は寝台制御装置109によって制御され、入力装置121から入力された撮影条件、特にらせんピッチ等に基づいて動作する。
X線管装置101からのX線照射とX線検出器106による透過X線分布の計測が回転円盤102の回転とともに繰り返されることにより、様々な角度からの投影データが取得される。投影データは、各角度を表すビュー(View)と、X線検出器106の検出素子番号であるチャネル(ch)番号及び列番号と対応付けられる。取得された様々な角度からの投影データは画像演算装置122に送信される。画像演算装置122は送信された様々な角度からの投影データを逆投影処理することによりCT画像を再構成する。再構成して得られたCT画像は表示装置125に表示される。
なお操作ユニット120が図1を用いて説明した医用画像処理装置1であっても良い。その場合は、システム制御装置124がCPU2、主メモリ3、表示メモリ5に、記憶装置123が記憶装置4に、入力装置121がコントローラ7、マウス8、キーボード9に、表示装置125が表示装置6に相当することになる。
図3を用いて本実施形態の要部について説明する。なおこれらの要部は、専用のハードウェアで構成されても良いし、CPU2上で動作するソフトウェアで構成されても良い。以降の説明では本実施形態の要部がソフトウェアで構成された場合について説明する。
本実施形態は、再構成部20と画像取得部21、金属画像生成部22、金属投影データ生成部23、変換処理部24、MAR画像生成部25を備える。また、記憶装置4には、初期画像や初期投影データ、変換関数が記憶される。初期画像とは、メタルアーチファクトを含む断層画像である。初期投影データとは、医用画像撮影装置13により取得された投影データであり、初期画像の再構成に用いられる。変換関数は後述する変換処理部24が使用する関数である。以下、各構成について説明する。
再構成部20は投影データを逆投影処理することにより断層画像を生成する。すなわち、医用画像撮影装置13の画像演算装置122と同様の機能を再構成部20は有する。
画像取得部21は、初期画像や初期投影データを取得する。初期画像や初期投影データは記憶装置4から取得されても良いし、ネットワークアダプタ10を介して医用画像撮影装置13や医用画像データベース14から取得されても良い。また、画像取得部21が取得した初期投影データを再構成部20に送信し、再構成部20が初期投影データを再構成して生成された初期画像を画像取得部21が取得しても良い。
金属画像生成部22は、初期画像から金属領域を抽出し、金属画像を生成する。金属領域の抽出には、例えば閾値処理が用いられる。すなわち、所定の閾値以上のCT値を有する領域が金属領域として抽出される。また、閾値処理に限らず、領域拡張処理や動的輪郭処理等によって金属領域が抽出されても良い。さらに、初期画像上で操作者がマウス8等を使用して指定した領域が金属領域として抽出されても良い。金属領域として抽出された領域以外は所定のCT値、例えば空気や水のCT値(−1000や0)に設定される。
金属投影データ生成部23は、金属画像を順投影することにより金属投影データを生成する。すなわち、金属画像上で2次元に分布している画素値をある方向にそって積分することにより得られる1次元の投影値分布を、積分する方向を変えながら取得することにより生成される投影データが、金属投影データとなる。
変換処理部24は、金属投影データに対して後述する変換処理をし、変換処理の結果である変換投影データを出力する。金属投影データは、被検体に照射されたX線が線質硬化したり散乱線が発生したりすることにより、本来の投影値よりも低い投影値として計測される。すなわち図4に示すように、金属領域300を透過したX線301は、線質硬化等の影響により実際に透過したX線の線量が過剰に計測されるので、本来の投影データ(理想投影データ)303よりも低い計測投影データ302が取得される。そこで、変換処理部24では変換関数の一つである金属投影値変換関数を用いて変換処理することにより、計測投影データ302を本来の投影データ(理想投影データ)303に変換する。
MAR画像生成部25は、変換処理部24から出力された変換投影データに基づいてメタルアーチファクトが低減された断層画像であるMAR画像を生成する。
図5を用いて、以上の構成部を備える医用画像処理装置1が実行する処理の流れを説明する。
(S501)
画像取得部21は、初期画像を取得する。初期画像は記憶装置4から取得されても良いし、ネットワークアダプタ10を介して医用画像撮影装置13や医用画像データベース14から取得されても良い。また再構成部20が初期投影データを再構成することによって生成された初期画像を画像取得部21が取得しても良い。
(S502)
金属画像生成部22は、初期画像から金属領域を抽出し、金属画像を生成する。金属領域の抽出には、例えば閾値処理が用いられる。すなわち、所定の閾値以上のCT値を有する領域が金属領域として抽出される。閾値処理に用いられる閾値は、抽出される金属領域の材質に応じて設定される。金属領域として抽出された領域以外は所定のCT値、例えば空気や水のCT値(−1000や0)に設定される。
また、CT値に対する閾値処理以外にも、CT値の勾配の値に対する閾値処理により金属領域を抽出しても良い。すなわち金属領域の境界ではCT値が急激に変化するため、CT値の勾配の値が所定の閾値以上である画素を金属領域の境界として抽出しても良い。
なお、金属領域として抽出される領域は、初期画像上で操作者がマウス8等を使用して指定した領域であっても良い。また、閾値処理等により抽出された金属領域を操作者がマウス8等を使用して修正しても良い。
(S503)
金属投影データ生成部23は、金属画像を順投影処理することにより金属投影データを生成する。すなわち、金属画像上で2次元に分布しているCT値をある方向にそって積分することによって得られる1次元の投影値分布を、積分する方向を変えながら取得して配列することにより金属投影データが生成される。金属画像では金属領域以外は所定のCT値に設定されているので、金属投影データにおいても金属領域を投影した領域以外は所定のCT値に応じた投影値となる。
図6に、S501〜S503の各処理で得られるデータの一例を示す。初期投影データは、異なる投影角度毎に取得された1次元の投影値分布が、投影角度の順で縦方向に配列されたデータである。初期画像には金属領域の影響によって発生したメタルアーチファクトとして、金属領域の境界の接線方向に延びるストリークアーチファクトが含まれている。金属画像では、金属領域が白色で、金属領域以外が灰色で示されている。金属投影データは、金属領域を投影した領域は白色で、それ以外の領域は黒色で表された1次元の投影値分布が積分する方向の順で縦方向に配列されている。
(S504)
変換処理部24は、金属投影データを変換処理することにより変換投影データを生成する。変換処理には図7(a)に示すような金属投影値変換関数304や、図7(b)に示すような金属投影値変換関数305等が用いられる。金属投影値変換関数とは、計測投影値から本来の投影値(理想投影値)を推定するために用いられる変換関数であり、計測投影値と理想投影値との関係を表す関数である。すなわち、計測投影データの値を図7に示すような金属投影値変換関数の横軸と照合し、対応する縦軸の変換投影値に変換することにより、変換投影データが生成される。
金属投影値変換関数は、金属領域の材質や大きさ、撮影条件に応じて異なる。より具体的には、金属領域の原子番号Z、金属領域の厚さT、X線管装置101に印加される管電圧kVをパラメータとした複数種類の金属投影値変換関数が記憶装置4に記憶される。このような金属投影値変換関数は、金属領域の原子番号Z、厚さT、管電圧kVを変えながら計測された投影値である計測投影値と、金属投影データの理論値である理論投影値とを対応付けることによって作成される。すなわち金属領域の材質がNZ種類、厚さがNT種類、管電圧がNkV種類ある場合、NZ×NT×NkV種類の金属投影値変換関数が記憶装置4に記憶される。なお、合金を扱う場合は、合金の組成に応じて理論投影値が算出される。
金属投影値変換関数は、計測投影値と理論投影値とを1対1で対応付けた表でも良いし、図7に示すようなグラフをあるモデル関数でフィッティングすることによって求められる近似式であっても良い。モデル関数としては、2次関数に代表されるようなn次関数の単項式や多項式であっても良いし、図7(b)中に示されるような閾値THで分離される2つの関数の組み合わせであっても良い。2つの関数を組み合わせたモデル関数f(mpv)は次式で表される。
Figure 0005978432
ここで、mpvは計測投影値であり、mpvが閾値TH以下のときには関数f1(mpv)が、mpvが閾値より大きいときには関数f2(mpv)が適用される。またmpv=THにおいて、関数f(mpv)が連続性を保ち、滑らかに接続すること、すなわちf1(TH)=f2(TH)、f1’(TH)=f2’(TH)であることが望ましい。
金属投影データを変換処理する際には、金属領域の材質や大きさ、撮影条件、より具体的には金属領域の原子番号Zや厚さT、管電圧kVに基づいて、複数種類の金属投影値変換関数の中から1つの金属投影値変換関数が選択される。原子番号Zは、図8に示すような後述する設定画面により金属画像や初期画像上の領域毎に設定される。厚さTは、抽出された金属領域の投影方向の長さとして算出される。
つまり、多くの場合、投影方向や投影位置によって異なる金属投影値変換関数が用いられる。なお、本ステップでの処理を簡略化するために一つの金属領域に対して一種類の厚さが設定されても良い。管電圧kVは初期画像の撮影条件から取得される。なお、原子番号Zは、抽出された金属領域のCT値に基づいて設定されても良い。また作成される金属投影値変換関数の数には限りがあるので、作成されていない範囲の金属投影値変換関数は補間演算によって補われても良い。
図8に設定画面800の例を示す。設定画面800は、金属材質設定タブ801、マスク編集タブ802、画像表示部803、サムネイル画像表示部804、表示モード選択部805、WL/WW設定部806、金属材質選択部807、MAR実行ボタン808、材質プリセット編集ボタン809を有する。以下、各部について説明する。
金属材質設定タブ801とマスク編集タブ802は、金属材質設定画面またはマスク編集画面の選択に用いられる。図8は金属材質設定タブ801が選択され、金属材質設定画面が表示された状態である。
画像表示部803には、サムネイル画像表示部804で選択された画像が、表示モード選択部805で選択された表示モードにより表示される。また画像表示部803に表示される画像のウィンドウレベルとウィンドウ幅は、WL/WW設定部806により設定される。サムネイル画像表示部804には、選択可能な複数の画像がサムネイル表示される。図8のサムネイル画像表示部804では、15種類の画像がサムネイル表示されており、左上の画像が選択されている。
表示モード選択部805には、選択可能な表示モードが各モードの選択に用いられるラジオボタンとともに表示される。図8の表示モード選択部805では金属表示モードが選択されており、画像表示部803には金属画像が表示されている。
画像表示部803に表示される画像上には、各金属領域の材質の設定に用いられるマスクが配置される。各マスク内の材質の設定には、金属材質選択部807が用いられる。金属材質選択部807では各マスクの材質がプルダウンメニューの中から選択される。また金属材質選択部807は、画像上のマスクの色を選択するためのボタンを備えていても良く、無色が設定されるとオリジナルのCT値が表示される。
図8の画像表示部803には2つのマスクが配置されており、金属材質選択部807においてマスク1にはチタン合金が、マスク2にはコバルトクロムが、それぞれ設定され、いずれのマスク色も無色が設定されている。なお、マスクの位置は操作者によるマウス8等の操作により設定される。またマスクの形状等は、マスク編集タブ802の選択により表示されるマスク編集画面で編集されても良い。
金属材質選択部807にて選択される材質は、図9に示すような材質プリセット編集画面900を用いて、追加、削除等の編集がなされても良い。材質プリセット編集画面900は、材質プリセット編集ボタン809を押下することにより表示される。材質プリセット編集画面900は、選択材質候補表示部901、選択材質表示部902、追加ボタン903、削除ボタン904、決定ボタン905、キャンセルボタン906を有する。以下、各部について説明する。
選択材質候補表示部901には金属材質選択部807にて選択される材質の候補が、選択材質表示部902には金属材質選択部807にて選択される材質がそれぞれ表示される。金属材質選択部807にて選択される材質を新たに追加する場合は、選択材質候補表示部901に表示されている材質の中から追加する材質を選択し、追加ボタン903が押下されることにより選択材質表示部902の表示が更新され、決定ボタン905が押下されることにより新たな材質の追加が完了する。
金属材質選択部807にて選択される材質の一部を削除する場合は、選択材質表示部902に表示されている材質の中から削除する材質を選択し、削除ボタン904が押下されることにより選択材質表示部902の表示が更新され、決定ボタン905が押下されることにより材質の削除が完了する。なお、追加ボタン903や削除ボタン904が押下されて択材質表示部902の表示が更新された後で、キャンセルボタン906が押下された場合は、金属材質選択部807にて選択される材質の編集はなされない。
金属材質選択部807にて各マスク内の材質が設定され、MAR実行ボタン808が押下されると、本ステップでの変換処理が実行される。本ステップの変換処理では、金属領域300の計測投影値が理想投影値に変換され、さらにその結果に基づいて初期投影データが理想投影データに変換される。すなわち、初期投影データの中の金属領域を透過した領域の投影値が理想投影値に変換され、それ以外の領域の投影値は維持される。
(S505)
MAR画像生成部25は、変換投影データに基づいてメタルアーチファクトが低減された断層画像であるMAR画像を生成する。前ステップでの処理により、初期投影データから線質硬化等の影響が低減された理想投影データに変換されているので、理想投影データを再構成処理することによりMAR画像が生成される。生成されたMAR画像は表示装置6に表示される。
なお、図8の設定画面800の金属材質選択部807にて選択される材質に応じてMAR画像は変わるので、同じ初期画像に対して異なる金属材質が選択されて生成された各MAR画像を、図8のサムネイル画像表示部804のような表示形態で、一覧表示しても良い。
以上説明した処理の流れにより、初期画像中のメタルアーチファクトを低減することができる。なお、操作者は表示装置6に表示されたMAR画像を見ながら、S502において金属領域を修正したり、S504において金属領域の材質を変更したりしても良い。
[第二の実施形態]
次に第二の実施形態について説明する。第一の実施形態では、変換処理部24が金属投影値変換関数を用いて変換処理することについて説明した。本実施形態では、金属投影値変換関数の代わりに誤差投影値変換関数を用いて変換処理をする場合について説明する。以下、本実施形態と第一の実施形態との差異について詳細に説明し、第一の実施形態と同様の構成については説明を省略する。
図10に示すように、金属領域300は被検体309の内部に存在するので、計測投影データ310と理想投影データ311とは金属領域300を透過したX線では差異が生じるものの、それ以外の領域では差異は生じない。そこで、本実施形態の変換処理部24は、金属投影値変換関数の代わりに、計測投影値を誤差投影値に変換する図11に示すような誤差投影値変換関数312を用いる。誤差投影値は理論投影値と計測投影値との差分値である。誤差投影値変換関数312に関しても、金属投影値変換関数と同様に、金属領域の材質や大きさ、撮影条件をパラメータとして作成された複数種類の誤差投影値変換関数が記憶装置4に記憶される。
本実施形態における処理の流れは第一の実施形態の説明に用いた図5とほぼ同じであるが、S504とS505の処理内容が第一の実施形態と異なるので、これらについて説明する。
(S504)
変換処理部24は、誤差投影値変換関数312を用いて金属投影データを変換処理することにより変換投影データとして誤差投影データを生成する。すなわち、計測投影データの値を図11に示すような誤差投影値変換関数312の横軸と照合し、対応する縦軸の誤差投影値に変換することにより、誤差投影データが生成される。
(S505)
MAR画像生成部25は、変換投影データである誤差投影データに基づいてメタルアーチファクトが低減された断層画像であるMAR画像を生成する。MAR画像を生成するには、まず誤差投影データを再構成処理することによりアーチファクト画像を生成し、次に生成されたアーチファクト画像と初期画像とを合成する。
前ステップでの処理により、メタルアーチファクトの成分で構成される誤差投影データが生成されているので、誤差投影データを再構成処理することによりメタルアーチファクト成分が画像化されたアーチファクト画像が生成される。そして生成されたアーチファクト画像と、メタルアーチファクトを含む初期画像とを合成処理することにより、メタルアーチファクトが低減されたMAR画像が生成される。合成処理には例えば次式が用いられる。
Figure 0005978432
ここで、IMGmarはMAR画像、wは重み係数、IMGartはアーチファクト画像、IMGiniは初期画像である。(式)2において、w=1とすればアーチファクト画像と初期画像との単純合成となり、w=0とすれば初期画像のままとなる。
重み係数wの値は、MAR画像の評価値に基づいて設定されても良い。例えば、MAR画像中の被検体の領域の画素値の分散を評価値として、重み係数wの値を変化させながら算出された評価値が予め定められた閾値以下となる重み係数wを(式2)に適用しても良い。より望ましくは、被検体の領域の画素値の分散が最小となる重み係数wを適用する。メタルアーチファクトは多くの場合、ストリークアーチファクトとして表れ、ストリークアーチファクトは被検体の領域の画素値の分散を増大させる。そこで、被検体の領域の画素値の分散を評価値とすることにより、ストリークアーチファクトが低減されたかどうかを評価しても良い。
また、MAR画像中の空気領域の画素値の分散を評価値として、重み係数wを設定しても良い。空気領域は理想的には画素値が均一であるが、ストリークアーチファクトが空気領域に発生した場合、空気領域の画素値の分散は増大する。そこで、空気領域の画素値の分散を評価値とすることにより、ストリークアーチファクトが低減されたかどうかを評価しても良い。
生成されたMAR画像は表示装置6に表示される。なお、アーチファクト画像も表示装置6に表示しても良い。
以上説明した処理の流れにより、初期画像中のメタルアーチファクトを低減することができる。なお、操作者は表示装置6に表示されたMAR画像やアーチファクト画像を見ながら、S502において金属領域を修正したり、S504において金属領域の材質を変更したりしても良い。アーチファクト画像が表示されることにより、金属領域の修正や材質変更が、メタルアーチファクト成分が画像化されたアーチファクト画像に与える影響を操作者に提示できる。
[第三の実施形態]
次に第三の実施形態について説明する。第二の実施形態では、アーチファクト画像と初期画像との合成によるMAR画像の生成について説明した。本実施形態では、複数のアーチファクト画像の中から選択されたアーチファクト画像を初期画像と合成する場合について説明する。以下、本実施形態と第二の実施形態との差異について詳細に説明し、第二の実施形態と同様の構成については説明を省略する。
第二の実施形態のS504とS505によって生成されるアーチファクト画像は、アーチファクト成分を画像化したものであるが、S502で生成された金属画像が適切でない場合、つまり抽出された金属領域が正確でない場合、メタルアーチファクトを低減するのに適した画像とはならない。そこで本実施形態では、複数のアーチファクト画像を生成して、各アーチファクト画像と初期画像とを合成して複数のMAR画像を生成し、各MAR画像の評価値に基づいて選択されたMAR画像を出力する。
本実施形態における処理の流れは第一の実施形態の説明に用いた図5とほぼ同じであるが、S504とS505の処理内容が第一の実施形態と異なるので、これらについて説明する。
(S504)
変換処理部24は、N個の誤差投影値変換関数312を用いて金属投影データを変換処理することによりN個の誤差投影データを生成する。なお、誤差投影値変換関数312の形状からわかるように、計測投影値が大きいほど誤差投影値は大きくなるので、N個の誤差投影値変換関数312を用いる際には、金属領域の厚さTが厚い側を薄い側に対して細かく設定することが望ましい。
(S505)
MAR画像生成部25は、N個の誤差投影データをそれぞれ再構成処理することにより、N個のアーチファクト画像を生成し、各アーチファクト画像をそれぞれ初期画像と合成し、N個のMAR画像を生成する。そして、N個のMAR画像の評価値をそれぞれ算出し、評価値に基づいてN個のMAR画像の中から最適なMAR画像を選択する。MAR画像の評価値には、第二の実施形態と同じように、MAR画像中の被検体の領域の画素値の分散、またはMAR画像中の空気領域の画素値の分散が用いられる。すなわちN個のMAR画像の中から画素値の分散が最小となるMAR画像が選択される。
選択されたMAR画像は表示装置6に表示される。なお、N個のアーチファクト画像を表示装置6に表示しても良い。
以上説明した処理の流れにより、初期画像中のメタルアーチファクトを低減することができる。本実施形態によれば、操作者がS502において金属領域を修正しなくとも適切なMAR画像が表示される。
[第四の実施形態]
次に第四の実施形態について説明する。第三の実施形態では、複数のアーチファクト画像の中から選択されたアーチファクト画像を初期画像と合成することについて説明した。本実施形態では、複数の理想投影データを生成し、それらの中から選択された理想投影データを再構成する場合について説明する。以下、本実施形態と第三の実施形態との差異について詳細に説明し、第三の実施形態と同様の構成については説明を省略する。
第三の実施形態ではS504とS505によって生成される複数のアーチファクト画像をそれぞれ初期画像と合成することによりは、複数のMAR画像が生成された。ところで、複数のMAR画像を生成するには、第一の実施形態の変換処理に用いられた金属投影値変換関数を複数用いるようにしても良い。そこで本実施形態では、複数の金属投影値変換関数を用いて複数のMAR画像生成し、各MAR画像の評価値に基づいて選択されたMAR画像を出力する。
本実施形態における処理の流れは第一の実施形態の説明に用いた図5とほぼ同じであるが、S504とS505の処理内容が第一の実施形態と異なるので、これらについて説明する。
(S504)
変換処理部24は、N個の金属投影値変換関数304を用いて金属投影データを変換処理することによりN個の理想投影データを生成する。なお、金属投影値変換関数304の形状からわかるように、計測投影値が大きいほど理想投影値は大きくなるので、N個の金属投影値変換関数304を用いる際には、金属領域の厚さTが厚い側を薄い側に対して細かく設定することが望ましい。
(S505)
MAR画像生成部25は、N個の理想投影データをそれぞれ再構成処理することにより、N個のMAR画像を生成する。そして、N個のMAR画像の評価値をそれぞれ算出し、評価値に基づいてN個のMAR画像の中から最適なMAR画像を選択する。MAR画像の評価値には、第二の実施形態と同じように、MAR画像中の被検体の領域の画素値の分散、またはMAR画像中の空気領域の画素値の分散が用いられる。すなわちN個のMAR画像の中から画素値の分散が最小となるMAR画像が選択される。
選択されたMAR画像は表示装置6に表示される。なお、N個のMAR画像を表示装置6に表示しても良い。
以上説明した処理の流れにより、初期画像中のメタルアーチファクトを低減することができる。本実施形態によれば、操作者がS502において金属領域を修正しなくとも適切なMAR画像が表示される。
[第五の実施形態]
次に第五の実施形態について説明する。第一乃至四の実施形態では、変換処理部24が生成した理想投影データ若しくは誤差投影データを用いて、メタルアーチファクトが低減されたMAR画像を生成すること、すなわち一つのMARアルゴリズムを使用することについて説明した。本実施形態では、複数のMARアルゴリズムを組み合わせる場合について説明する。以下、本実施形態と第一乃至四の実施形態との差異について説明する。
MARアルゴリズムには複数の種類があるが、それぞれのアルゴリズムによって得意なアーチファクトが異なる。すなわち第1のMARアルゴリズムではストリークアーチファクトを大きく低減できるが、金属領域間のCT値の低下によって生じるダークバンドは改善されず、第2のMARアルゴリズムではダークバンドが改善されるが、ストリークアーチファクトの低減効果が小さいということがある。そこで、本実施形態では、第一乃至四の実施形態で説明したMARアルゴリズムを含む複数のMARアルゴリズムの組み合わせ、すなわちハイブリッドMARアルゴリズムを選択するための設定画面を説明する。
図12にMARアルゴリズムの実行モードを選択するための設定画面1200の例を示す。設定画面1200は、図5のS501で初期画像が取得された後に、実行されるMARアルゴリズムの組み合わせの設定のために表示される。設定画面1200は、MARアルゴリズム選択部1201、MARアルゴリズム追加候補表示部1202、アルゴリズム追加ボタン1203、決定ボタン1204を有する。以下、各部について説明する。
MARアルゴリズム選択部1201には、実行可能なMARアルゴリズム及び複数のMARアルゴリズムの組み合わせが、各アルゴリズムの選択に用いられるラジオボタンとともに表示される。図12のMARアルゴリズム選択部1201では、MAR2アルゴリズムやMAR3アルゴリズム、MAR1アルゴリズムとMAR2アルゴリズムとの3つの組み合わせが表示されており、MAR2アルゴリズムとMARアルゴリズム1とを連続して実行する組み合わせが選択されている。
図12のMARアルゴリズム選択部1201には、2つのアルゴリズムの組み合わせを示す記号として、“→”と“+”が用いられている。“→”はひとつ前の処理結果がインプットとなる完全なシリアル結合を表す。“+”は処理順序については表示された通りであって、融合した処理を表す。例えば、MAR1+MAR2の場合、MAR1で得られた処理過程のデータと、MAR2で得られた処理過程のデータとをファイルに定義された処理ステップに従って融合した画像をMAR画像として出力することを意味する。
ファイルに定義された処理ステップの例としては、MAR1の金属無画像とMAR1の金属画像、MAR2の金属無画像とMAR2の金属画像を加重加算するといったものが挙げられる。また、MAR1の結果から得られるマテリアル画像(金属、骨、組織、空気など)をMAR2で利用する様に記述しても良い。ファイルに定義された処理ステップは、ファイル内の記述を更新することによって、所望の処理内容に変更される。
MARアルゴリズム追加候補表示部1202には、MARアルゴリズム選択部1201に追加可能なMARアルゴリズムが表示される。MARアルゴリズム追加候補表示部1202で所望のアルゴリズムが選択され、アルゴリズム追加ボタン1203が押下されると、選択されたアルゴリズムがMARアルゴリズム選択部1201に追加されるとともに、選択されたアルゴリズムと他のアルゴリズムとの組み合わせもMARアルゴリズム選択部1201に追加される。
MARアルゴリズム選択部1201においていずれかのラジオボタンが選択され、決定ボタン1204が押下されると、選択されたラジオボタンに対応するMARアルゴリズム若しくはMARアルゴリズムの組み合わせによって、メタルアーチファクト低減処理が実行される。
以上説明したように本実施形態によれば、第一乃至四の実施形態で説明したMARアルゴリズムを含む複数のMARアルゴリズムを組み合わせたハイブリッドMARアルゴリズムを実行可能となる。すなわち、初期画像に含まれるメタルアーチファクトの状態に応じて、適切なMARアルゴリズムを選択することが可能となる。
なお、本発明の医用画像表示装置は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせても良い。さらに、上記実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除しても良い。
1 医用画像処理装置、2 CPU、3 主メモリ、4 記憶装置、5 表示メモリ、6 表示装置、7 コントローラ、8 マウス、9 キーボード、10 ネットワークアダプタ、11 システムバス、12 ネットワーク、13 医用画像撮影装置、14 医用画像データベース、100 スキャンガントリ部、101 X線管装置、102 回転円盤、103 コリメータ、104 開口部、105 寝台装置、106 X線検出器、107 データ収集装置、108 ガントリ制御装置、109 寝台制御装置、110 X線制御装置、111 高電圧発生装置、120 操作卓、121 入力装置、122 画像演算装置、123 記憶装置、124 システム制御装置、125 表示装置、20 再構成部、21 画像取得部、22 金属画像生成部、23 金属投影データ生成部、24 変換処理部、25 MAR画像生成部、300 金属領域、301 X線、302 計測投影データ、303 理想投影データ、304、305 金属投影値変換関数、309 被検体、310 計測投影データ、311 理想投影データ、312 誤差投影値変換関数、800 設定画面、801 金属材質選択タブ、802 マスク編集タブ、803 画像表示部、804 サムネイル画像表示部、805 表示モード選択部、806 WL/WW設定部、807 金属材質選択部、808 MAR実行ボタン、809 材質プリセット編集ボタン、900 材質プリセット編集画面、901 選択材質候補表示部、902 選択材質表示部、903 追加ボタン、904 削除ボタン、905 決定ボタン、906 キャンセルボタン、1200 設定画面、1201 MARアルゴリズム選択部、1202 MARアルゴリズム追加候補表示部、1203 アルゴリズム追加ボタン、1204 決定ボタン

Claims (11)

  1. 被検体の投影データを取得して断層画像を再構成する医用画像処理装置であって、
    初期画像を取得する画像取得部と、
    前記初期画像から金属領域を抽出して金属画像を生成する金属画像生成部と、
    前記金属画像を順投影することにより金属投影データを生成する金属投影データ生成部と、
    金属領域の材質、大きさ、撮影条件に基づいて前記金属投影データを変換処理して変換投影データを生成する変換処理部と、
    前記変換投影データに基づいてMAR画像を生成するMAR画像生成部と、を備えることを特徴とする医用画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の医用画像処理装置において、
    前記変換処理部は、前記金属領域の計測投影値を、前記金属領域の理想投影値に変換する金属投影値変換関数を用いて前記変換投影データを生成することを特徴とする医用画像処理装置。
  3. 請求項2に記載の医用画像処理装置において、
    前記MAR画像生成部は、前記変換投影データを再構成することにより前記MAR画像を生成することを特徴とする医用画像処理装置。
  4. 請求項1に記載の医用画像処理装置において、
    前記変換処理部は、前記金属領域の計測投影値を、前記金属領域の理想投影値と前記計測投影値との差分値である誤差投影値に変換する誤差投影値変換関数を用いて前記変換投影データを生成することを特徴とする医用画像処理装置。
  5. 請求項4に記載の医用画像処理装置において、
    前記MAR画像生成部は、前記変換投影データを再構成してアーチファクト画像を生成し、前記アーチファクト画像と前記初期画像とを合成することにより前記MAR画像を生成することを特徴とする医用画像処理装置。
  6. 請求項5に記載の医用画像処理装置において、
    前記MAR画像生成部は、前記アーチファクト画像と前記初期画像とを合成するときに、前記アーチファクト画像に重み係数を乗じることを特徴とする医用画像処理装置。
  7. 請求項6に記載の医用画像処理装置において、
    前記重み係数は、前記MAR画像の中の被検体の領域の画素値の分散が予め定められた閾値以下となるように設定されることを特徴とする医用画像処理装置。
  8. 請求項6に記載の医用画像処理装置において、
    前記重み係数は、前記MAR画像の中の空気領域の画素値の分散が予め定められた閾値以下となるように設定されることを特徴とする医用画像処理装置。
  9. 請求項4に記載の医用画像処理装置において、
    前記変換処理部は、複数の前記誤差投影値変換関数を用いて複数の変換投影データを生成し、
    前記MAR画像生成部は、複数の変換投影データ毎にアーチファクト画像を生成し、各アーチファクト画像をそれぞれ前記初期画像と合成して複数のMAR画像を生成し、各MAR画像に対して算出された評価値に基づいて前記複数のMAR画像の中から選択された画像を出力することを特徴とする医用画像処理装置。
  10. 請求項2に記載の医用画像処理装置において、
    前記変換処理部は、複数の前記金属投影値変換関数を用いて複数の変換投影データを生成し、
    前記MAR画像生成部は、複数の変換投影データをそれぞれ再構成することにより複数のMAR画像を生成し、各MAR画像に対して算出された評価値に基づいて前記複数のMAR画像の中から選択された画像を出力することを特徴とする医用画像処理装置。
  11. 被検体の投影データを取得して断層画像を再構成する医用画像処理方法であって、
    初期画像を取得する画像取得ステップと、
    前記初期画像から金属領域を抽出して金属画像を生成する金属画像生成ステップと、
    前記金属画像を順投影することにより金属投影データを生成する金属投影データ生成ステップと、
    金属領域の材質、大きさ、撮影条件に基づいて前記金属投影データを変換処理して変換投影データを生成する変換処理ステップと、
    前記変換投影データに基づいてMAR画像を生成するMAR画像生成ステップと、を備えることを特徴とする医用画像処理方法。
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