JP5977763B2 - 生体組織の機械的性質を測定するためのレーザースペックルマイクロレオメーター - Google Patents

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Description

本出願は、2011年2月18日付で出願され、“機械的性質を測定するためのホログラフィックスペックルマイクロレオメーター(holographic speckle microrheometer;HSM)”と題する米国仮出願61/444192号の優先権の利益を享受する。これにより、上記仮出願の全体の開示は、引用により組み込まれている。
本発明は、生体組織の機械的性質の測定に関するもので、特に、レーザースペックルマイクロレオメーター(laser speckle microrheometer)を用いた細胞分解能(cellular resolution)でそのような性質の測定に関するものである。
がんやアテローム硬化症(atherosclerosis)のような病気や、例えば、神経変性疾患(neurodegenerative disease)及び変形性関節症(osteoarthritis)を含む他の消耗性疾患(debilitating disorder)は、生体組織の硬さ(stiffness)における変化によって引き起こされるということが認識されている。メカノバイオロジー(mecahnobiology)の分野における最近の進歩において、細胞外基質(extra-cellular matrix;ECM)の硬さにおけるこれらの変化が、早期原因の単なる事象に対する受動的な結果ではないことは立証されているが、それにより、細胞組織の挙動に影響して、疾病をさらに悪化させる可能性がある。生体細胞は、ECM微小環境(microenvironment)の機械的性質に対し、感じ、知覚し、応答するといった機械感覚性(mechanosensitive)を持つ。例えば、細胞は、膜貫通型インテグリン(transmembrane integrin)および細胞内機械感受性タンパク質(intracelluar mechanosensory protein)のネットワークに関与する接着班部位(focal adhesion site)を経由してECMを固定して引き寄せる際に、張力を働かせてその硬さ(剛性)を感知する。ECMから受けとった機械的な合図は、その後細胞の形態(morphology)、分化(differentiation)、増殖(proliferation)、収縮性(contractility)、弾性(elasticity)に影響する細胞内シグナル伝達経路(intracelluar signaling pathway)によって中継され、また翻訳される。変化した細胞の挙動は、ECMの生成と破壊間の動的なバランスに影響し、それにより、ECMの硬さを更に変化させる。結果として、正のフィードバックループが、細胞の健康に時々害を与える結果をもたらすことが確立されている。例えば、変化したECMの硬さは、上皮性腫瘍(epithelial tumor)の進行誘発し、腫瘍細胞の悪性の表現型(malignant phenotype)のスイッチを入れ、アテローム硬化症(atherosclerosis)の平滑筋細胞(smooth muscle cell)の増殖を引き起こし、内皮細胞(endothelial cell)の血管新生(angiogenesis)の可能性を高め、心臓弁(cardiac valve)における間質性細胞(interstitial cell)によるカルシウム沈着(calcium deposition)を引き起こし、幹細胞分化(stem cell differentiation)を変調し、細胞死(cell apoptosis)を誘発する。細胞応答(cellular response)を、ECM機械的性質(ECM mechanical property)の調整を介して、正常組織の値と同程度の値に調整できることが示されている。
ECMの機械的特徴における変化は、異常な細胞内信号(aberrant intracelluar signal)に先んじて起こる発病の早期発見可能な兆候を提供し得る。更に、ECM機械的性質を操作することによって、病気の進行を逆転させることが出来るかもしれない。それゆえ、細胞により感知された大きさスケール(ここでは、「細胞空間スケール(cellular spatial scale)」とも呼ぶ)でECMの硬さにおける微細な変化を測定し、監視する能力は、メカノバイオロジー(mecahnobiology)における現在の理解を発展させるのに重要であり、かなり可能性をもって、多くの致命的な病気の初期発病の検出を可能とするだけでなく、そのような病気における早期治療介入(therapeutic intervention)の指針を提供し得る。
現在使用されているシステム及び方法は、細胞の状態における全(または、大部分の)ECM機械的性質の影響を評価する試験管内の研究(in vitro study)に適用されている。しかし、それとは対照的に、生体細胞は、マイクロサイズの接着班(focal adhesion)を介して、実質上より小さなスケールで局所的な微小環境(microenvironment)における硬さを調べるものであり、組織の不均一性(heterogeneity)と基質再形成(matrix remodeling)に基づいて、細胞が知覚するECM機械的環境(micromechanical environment)は、大部分の機械環境とは非常に異なるものである。単層細胞(monolayer cell)モデルの実験で得られた、メカノバイオロジー(mecahnobiology)における大半の仮定は、細胞が生体内で(in vivo)経験する複雑な3次元環境を再現出来ない。細胞の挙動は、ECM組成と硬さの影響が、2次元単層モデルと比較して、かなり複雑な3次元モデルではかなり異なるものであることが、立証されている。従って、メカノバイオロジー(mecahnobiology)の関係を、どうやって生物学的関連3次元病気モデルおよび臨床的関連生体内システムに転換させるのかが問題として残る。しかしながら、現に、生体細胞の微小環境(microenvironment)に関連する顕微鏡サイズスケールの3次元の硬さを測定できる手段は存在しない。本発明は、そのような手段を提案するものである。
本発明の実施形態は、生物組織の機械的性質において、完全な3次元において顕微鏡の空間解像度(microscopic spatial resolution)を持つ3次元マップを形成する方法を提供するものである。そのような方法は、組織の深さ(tissue depth)にそれぞれ対応する機械的性質を示す粘弾性パラメータ(viscoelastic parameter)の2次元分布を計算するステップを含む。それぞれの2次元分布は、深さにそれぞれ対応して配置され、光を用いたコヒーレンス長(coherence length)に関係するパラメータによって厚さが限定される生体組織層(biological tissue layer)によってのみ散乱された光を示す光学データから計算されるものである。さらに、この方法は、計算した2次元分布を組織層に対応した深さに関連する2次元分布を表す3次元データセットへとマッピングするステップを含む。
一つの実施形態では、2次元分布の計算は、前記光検出器で検出した光の干渉コヒーレンスゲーティング(interferometric coherence-gating)を介して定義した生体組織層によってのみ散乱される光を示す光学データに基づいてそれぞれの2次元分布を計算することを含むものである。関連する実施形態では、2次元分布の計算は、生物組織の固有光散乱粒子(intrinsic light-scattered particle)のブラウン運動変位(Brownian motion displacement)を表す光学データに基づく計算を含むものである。具体的な実施形態において、例えば、2次元分布の計算は、(光学部品の標本列を介して生物組織に送られ、組織層に相互作用する)光の標本分布と、(可変的な光遅延長を持つ光遅延路を有する光学部品の基準列を通過する)光の基準分布を重ねることによって光干渉図形を検出することを含むものである。光の標本及び基準分布は、相互に干渉する。更に、具体的な方法の実施形態によれば、空間的にフィルタ除去した光干渉図形を形成する検出干渉図を数学的に再構成することを含むものである。任意だが、組織層が配置された深さは、光学部品の標本及び基準列の少なくとも一つの要素と、生体組織の間の光路長によって定義されるものである。任意だが、2次元分布の計算は、標本列の光学部品の再配置と、一定量の光学的に整合した前記増加量、特に、光遅延長での変化量によって、可変的な光遅延長を調整することを含むものである。
更に、任意だが、方法の1つの実施形態は、(前記粘弾性パラメータの値に少なくとも部分的に依存して実施される)粘弾性パラメータの2次元分布計算における少なくとも一つの色分けと、少なくとも一つの前記色分けした2次元分布及び計算された2次元分布がマッピングされた3次元データセットを表示することを含むものである。
そのうえ、本発明の実施形態は、顕微鏡的分解能で生体組織の機械的性質の3次元マップを形成する方法を提供するものである。そのような方法は、(i)(光学部品の標本列を介して生体組織に送られ、組織層に相互干渉する)光の相互干渉性標本分布(mutually coherent sample distribution)と、(可変的な光遅延長を持つ光遅延路を有する光学部品の標本列を通過する)光の基準分布を重ねることによって、光検出器で、光干渉図形を検出するステップと、(ii)スペックル変動(speckle fluctuation)を表し、検出した干渉図形と対応する光学データから生体組織の機械的性質を表す粘弾性パラメータの2次元分布を計算するステップと、(iii)生体組織内で組織層の深さに伴う粘弾性パラメータの計算した2次元分布と関連付けるステップを含むものである。組織内で、光の標本分布が、相互作用する層の深さは、光学部品の標本及び基準列の少なくとも一つの要素と、生体組織の間にある光路長によって定義される。更に、この方法は、空間的にフィルタ除去された前記光干渉図形を含む前記光干渉図形を数学的に再構成することを含むものである。
光干渉図形を検出するステップは、組織の所定の深さに位置する組織層によってのみ散乱される光の標本分布を検出することを含んでも良い。あるいは、また加えて、粘弾性パラメータの2次元分布を計算するステップは、生体組織の固有光散乱粒子(intrinsic light-scattered particle)のブラウン運動変位(Brownian motion displacement)を表すデータに少なくとも部分的に基づくそのようなパラメータの2次元分布を計算することを含む。
加えて、関連した実施形態では、その方法は、ある増加量によって光路長を変化させ、組織標本内で異なり、変化した深さに位置する組織層と対応する粘弾性パラメータの2次元分布を取得し、特徴付けるために、上記で定義した検出、計算、関連付けのステップを繰り返すことを含む。一般に、光路長による増加量は、20ミクロンを超えず、10ミクロンより小さいことが好ましく、5ミクロンより小さいことがより好ましい。具体的な実施方法では、光路長を変化させることは、光学部品の標本列を再配置し、前記増加量と光学的に整合する量によって、可変的な光遅延長を調整することを含む。光路長の変化が、可変的な光遅延長を調整することを任意に含んでいる限りにおいて、任意ではあるが、光干渉図形の検出は、生体組織の境界に関してデフォーカスした光の標本分布を検出することを含んでも良い。加えて、その方法は、光路長と対応する幾何学的な距離パラメータの3次元マップとして、計算された2次元分布を表示することを含んでも良い。加えて、その方法は、組織層の深さの関数として計算された2次元分布を、組織の機械的性質の顕微鏡で分析した3次元分布を表す3次元マップに変形させることを含むものである。
あるいは、またさらに、その方法は、粘弾性パラメータの値を少なくとも部分的に依存する粘弾性パラメータの計算された2次元分布を少なくとも一つ色分けし、前記光路長に対応する幾何学的な距離パラメータの関数として粘弾性パラメータの計算された2次元分布を表示することを含む。
更に、本発明の実施形態は、以下のステップからなる生体組織の硬さにおける3次元分布の視覚的認知可能(visually-perceivable)な表示を提供するものである。ステップは、
(i)光検出器による光分布から得られた光学データの複数セットの獲得するステップと、(異なる干渉図形は、生体組織の異なる光遅延と異なる深さのうち少なくとも一つと対応させるために、これら光分布はそれぞれ、標本と、光の標本ビームが生体組織に相互作用し、光の基準ビームが可変的な光遅延路を通過する、光の基準相互干渉性ビーム(mutually coherent beam)を空間的に重ねることによって形成される光干渉図形と対応している。)
(ii)獲得した光学データの複数セットから、生体組織の粘弾性率における2次元分布にそれぞれ対応させるための、決定するステップと、
(iii)生体組織の前記異なる深さおよび前記異なる光遅延のうち少なくとも一つを表すパラメータの関数として可視化のため定量化した2次元分布を表示するステップとから成る。
一つの実施形態では、少なくとも一つの光学データの複数セットの獲得及び2次元分布の決定は、生体組織の固有光散乱粒子(intrinsic light-scattered particle)のブラウン運動変位(Brownian motion displacement)に少なくとも部分的に基づいている。
視覚的に認知可能な表示を提供することで、少なくとも一つの表示の2次元部分は、粘弾性モジュールの値に関連した色分けがなされる。具体的な実施形態によれば、視覚的に認知可能な表示は、顕微鏡的分解能で、前記生体細胞における粘弾性モジュールの容積分布(volumetric distribution)を表す画像を含む。
更に、本発明の実施形態では、生体組織を特徴付ける機械的パラメータの容積分布(volumetric distribution)を決定するためのコンピュータプログラム制作物を提供するものである。そのコンピュータプログラム制作物は、それに関してコンピュータが可読なプログラムコードを持つコンピュータが使用可能な有形媒体に含まれる。コンピュータが可読なプログラムは、少なくとも(i)(それぞれの2次元分布が、それぞれ対応する深さに位置する生体組織層によってのみ散乱された光を示す光学データから計算され、それが、光検出器で検出された、前記光のコヒーレンス長に関連するパラメータによって厚さが制限される)それぞれの2次元分布に対応する組織の深さにおいて機械的性質を表す粘弾性パラメータの2次元分布を計算するためのプログラムコードと、(ii)計算した2次元分布を、顕微鏡的分解能で、組織標本の対応する深さに関係するこれら2次元分布を表す3次元データセットにマッピングするためのプログラムコードを有する。加えて、任意ではあるが、コンピュータプログラム制作物は、光検出器で検出された光の干渉コヒーレンスゲーティングを介して定義された生体組織層によってのみ散乱する光を示す光学データから2次元分布を計算するためのプログラムコードと、粘弾性パラメータ値に少なくとも部分的に依存する粘弾性パラメータの計算された2次元分布を色分けするためのプログラムコードと、色分けされた2次元分布と2次元分布がマッピングされた3次元データセットの少なくとも一つを表示するためのプログラムコードのうち少なくとも一つを含む。
任意ではあるが、コンピュータプログラム制作物の実施形態は、(光学部品の標本列を介して生体組織に送られ、組織層と相互作用する)光の標本分布と(可変的な光遅延長を持つ光遅延路を有する光学部品の基準列を通過する)光の基準分布の重なりによって形成される光干渉図形を再構成するためのプログラムコードを有する。光干渉図形の再構成は、少なくとも部分的に、空間的にフィルタ除去された干渉図形を生成するように、構成されている。最後に、一つの実施形態によれば、増加量による光学部品の基準列の可変的な光遅延を調整するためのプログラムコードも含まれる。
本発明は、図に対応した以下の詳細な説明を参照することによって、より完全に理解されるであろう。
レーザースペックル測定のための従来機構の図解である。 本発明のシステムの一つの実施形態を模式的に示した図解である。 本発明の一つの実施形態で使用する干渉図形の再構成のためのアルゴリズムの一つの実施形態を図示するフローチャートである。 組織標本において、本発明の一つの実施形態を使用して得られた、粘弾性モジュールの3次元分布をマッピングするためのアルゴリズムの一つの実施形態を図示するフローチャートである。 三つの異なる画像様式を使用して得られた特定組織標本の画像であり、これらの画像(3A、3B、および3C)は同定された関連部分間に一致する。 3次元の卵巣がん結節(ovarian cancer nodule)画像である。図3Aは、明視野(bright-field)顕微鏡的画像であり、図3Bは、レーザースペックルパターンであり、図3Cは、硬さを再構成したカラーマップである。
本発明の好ましい実施形態は、レーザースペックルマイクロレオメーター(laser speckle microrheometer; LSM)システムを、深さを解析するスペックルレオメトリーの対応する方法と共に開示する。このレーザースペックルマイクロレオメーターは、ECMの硬さTにおける小さな変化を監視するために高い感度のある(数ミクロンのオーダー、例えば、1〜20ミクロン、好ましくは1〜10ミクロン、もっと好ましくは1〜5ミクロンの)細胞スケールの分解能で生体組織の3次元機械的性質の測定を容易にする。
本明細書に使用される用語「一つの実施形態」、「実施形態」、「関連した実施形態」、または、同様の用語は、記載した「実施形態」と関連付けて説明される特定の機能、構造、または特徴が本発明の1以上の実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書に使用される「一つの実施形態において」、「”実施形態において」、および同様の言葉は、その全てが同じ実施形態を示すこともあり得るが、必ずしもそうとは限らない。いかなる開示部分も(その記載自体、または、図面と関連付けられる開示部分)本発明の全ての特徴に対し完全な説明を与えることを意図したものでは無いことが理解できる。
加えて、以下の開示は、対応する図面を参照して本発明の要素を説明し得るが、図面において同じ符号は同じまたは同様の要素を表す。図において、描かれた構造的要素は、一般的にスケールが正確ではないし、ある構成要素は、強調や理解のために他の構成要素と比較して大きくなっている。図単体では、本発明の全ての特徴に対し完全な説明を補うことを意図したものではないということが理解できる。言い換えれば、所定の図は、一般に本発明の一部の特徴を説明するだけで、本発明の特徴全てを説明するものではない。所定の図とそのような図に関する記述を含む開示に関係した部分は、一般に、所定の図と考察を単純化する目的のため、及びこの図で特徴付けられる特定要素に対する考察につなげるため、特定の観点における全ての要素またはこの観点で表現される全ての特徴を含んでいるものでは無い。また、本発明は、一つまたはそれ以上の特定の機能、要素、構成要素、構造、詳細、または特徴が欠けても、他の、方法、構成要素、材料等の使用により、実現することが出来るということは、当業者によって理解されるであろう。それゆえ、そのような実施形態を説明するためにそれぞれの図で必ずしも示される必要は無いのだが、図におけるこの説明の存在は、説明の文脈が別の表現方法を要求しない限り、必要なものである。他の例では、良く知られた構造、詳細、材料、または作戦は、与えられた図では示されていないか、議論中の本発明実施形態のはっきりしない面を避けるために詳細に述べられていない。さらに、本発明で説明される機能、構造、または特徴は、ひとつまたはそれ以上からなる実施形態において任意の適した方法で組み合わせることも可能である。
さらに、もし模式的なフローチャートの図解が含まれるならば、一般に論理的なフローチャートの図解として記載しているものである。そのような場合、論理的なフローにおいて描かれた順序とラベルの付けられたステップは、提案された方法に基づいた一つの実施形態を示すものである。他のステップ及び方法は、図示された方法の一つまたはそれ以上のステップまたは部分に対する機能、論理、または効果が等しいということが考えられる。加えて、用いられた形式及びシンボルは、方法の論理的なステップを説明するために提供され、方法の範囲を制限するものでは無いと理解できる。様々な矢印のタイプと線のタイプは、フローチャートの図解に使用されているが、それらは、対応した方法の範囲を制限するものでは無い。事実、幾つかの矢印または他の接続は、方法の論理的なフローのみを示すことに使われている。例えば、ある矢印は、描かれた方法において列挙されたステップ間で、特定していない持続時間における待機または監視時間を示している。一般性を失う事無く、進行中のステップまたは特定の方法を引き起こす順序は、対応したステップとして示された順序に、厳密に固執してもしなくても良い。
この明細書に添付された請求項に記載の発明は、明細書の記載内容全体として評価されるものである。
組織の硬化には、様々な医学的状態の有益な指標である。例えば、腫瘍形成(neoplasia)を伴う線維形成性硬化(desmoplastic stiffening)は従来から、物理的な触診を介してか、画像装置によって病院でがんを検出する現実的な基準を提供してきた。最近の研究によると、この増加された硬化は、腫瘍形成(tumorigenesis)の結果としてではなく、腫瘍形成信号伝達(oncogenic signaling)を動的に作用させ、がんの成長、侵入、及び転移を調整し得ることが示されている。例えば、ECMの硬さは、がん細胞の形態、増殖、転移、分化、及び悪性転換(malignant transformation)を調節することが示される。硬さの勾配(stiffness gradient)は、がんに関連した繊維芽細胞(fibroblast)及びマクロファージの転移を調節し、筋繊維芽細胞(fibroblast)の収縮性にインパクトを与えることが出来る。また、ストロマの硬さは、治効(treatment efficacy)に影響する。より硬いECMは、薬剤によって誘発された細胞死(apoptosis)に対する細胞の回復力(復元力)(cell resilience)を高めつつも、薬剤浸透に対する抵抗が強いが、それは、機械的な情報が薬剤抵抗性(drug resistance)に対抗する治療の発展のために極めて重要であることを示唆する。ECM力学ががんの進行を組織化するメカニズムは不明確のままであるが、細胞が、ECMとアクチン細胞骨格(actin cytoskeleton)を対にする膜貫通型インテグリンタンパク質受容体(transmembrane integrin receptor)を介して硬さを検出する指標が存在する。ECM硬化は、インテグリンのクラスタ化(integrin clustering)を誘発し、細胞のECM接着班(focal adhesion)を強化し、そして、分裂誘起信号伝達(mitogenic signaling)の引き金となるとともにアクトミオシンの収縮性(actomyosin contractility)に影響を与える機械感受性タンパク質(mechanosensory protein)を活性化することで、更なるECM硬化をもたらすことが知られている。結果として、正のフィードバックループは、細胞外の機械的な合図を、細胞の増殖、分化、及び転移を調節する細胞内情報伝達経路(intracelluar signaling pathway)と結びつけることとして確立されている。したがって、腫瘍の発病は、ECM力学と発がん信号伝達間のこうした協調的な対話、によって起こって、ECM機械的性質の知識が、がんの病因に対する我々の理解を進展させ、がんを管理するための新しい治療と前兆となる指標を発展させるのに等しく重要であることを裏付ける。
しかしながら、ECMと細胞信号伝達間のメカノバイオロジー的な対話における現状の洞察では、細胞が生体内で認知する、複雑な3次元微小環境を再現出来ない2次元単層培養(monolayer culture)に大抵の場合制限される。すでに、細胞の挙動は、明確な3次元繊維構造とコンプライアンスにより、3次元ECMにおいて大きく異なるということが完全に立証されている。さらに、この分野における仮説の大半は、全基質に対する統合的なバルク硬さの影響を研究することによって得られたものである。しかしながら、ミクロンサイズの接着班(focal adhesion)を介して、ECMを探針し、線維の密度、微小構造、及び細孔径における微小スケールの偏差(microscale variation)によって、細胞が認知できる機械的な環境は、バルク環境とはかなり異なるものである。これらの制限の結果、ECMの機械的規則が生物学上関連性のある病気のシステムにいかに翻訳されるのかという重大な疑問が残る。
従来、発振周波数ωに制限された範囲で標本において引き起こされるストレスを評価するために、例えば、平行板の中で標本がせん断された時に、組織標本の機械的性質は、機械的なレオメトリーの原理に基づいて、周波数に依存する粘弾性モジュールG*(ω)を介して決定される。組織標本の実際の操作は、そのような測定を実施するために必要とされるが、それによって、機械的レオメーターは生きている細胞の機械的性質を評価するには実質的に不適切なものとなる。したがって、大きな標本容積の平均バルク機械的性質の静的なスナップショットだけが、細胞播種前に(例えば、細胞成長と増殖より前におこる基質における細胞培養など)取得され得る。従って、従来の機械的なレオメメーターを使用してECMの硬さを連続監視することは、実現可能ではない。
また、関連した技術として、細胞表面の硬さを探針し、マイクロスケール(凡そ1〜10μm)でこの表面の地図を作るナノインデンテーション(nano-indentation)ツールが存在する。しかしながら、この方法では、硬さのパラメータの深さ分解測定(depth-resolved measurement)は提供できない。最近、ビードツイステイングマイクロレオロジー(bead-twisting microrheology)と呼ばれる別のアプローチでは、ねじれた磁場もしくは光場において(組織に播種された)マイクロビーズの回転角を決定し、ビーズ回転(bead rotation)の範囲に基づく局地的マトリックスの性質を評価するということが報告されている。この技術が3次元測定への可能性を示すものの、均一なビーズ分布(bead distribution)を得にくいことからビーズ微小環境(bead microenvironment)への実際の応用は制限される。
以前、我々は、組織の非破壊分析のため、レーザースペックル画像を使用する、(レーザースペックル画像もしくはLSIを使用する)いわゆるレーザースペックルレオロジー(laser speckle rheology; LSR)アプローチを用いた。レーザースペックルに基づく組織の特徴付けは動的光散乱(dynamic light scattering; DLS)の原理を使用するものであり、かかる原理によれば、光分散粒子の平均二乗変位量(mean square displacement;MSD)は材料の粘弾性感受性に関係する。LSR方法論によると、標本は、コヒーレント光(coherent light)で照らされ、時間変化するレーザースペックルパターンの画像(または、より一般に、標本の要素によって散乱された光を示す強度変動に対応する光学データ)が、高速検出器(例えば、CMOSカメラ)を使用することで得られる。レーザースペックルは、標本によって散乱されたコヒーレント光による干渉を示す現象として、光散乱要素(light scattering element)を取り巻く媒体の粘弾性感受性によって次々に影響受ける、光散乱要素と粒子のブラウン運動によって動的に変調される。レーザースペックルの概念は、一般によく知られているため、ここではその詳細は省く。スペックル変調率(rate of speckle modulation)は、組織の機械的性質と、特に、時々、複合せん断弾性率(complex shear modulus)とも呼ばれる、標本に与えられた歪みに対する組織標本ストレスの比率(ration of tissue sample stress)の点から定義される、粘弾性率G*(ω)に深く関係している。G*(ω)の実数部分、G'(ω)は、弾性率または貯蔵弾性率(storage modulus)と呼ばれ、組織標本の固体様挙動の測定値を示す。適用した歪みの位相の外にある、虚数部分G"(ω)は、粘性または損失弾性率(loss modulus)であり、組織標本による粘性エネルギー損失(viscous energy dissipation)の測定結果を示す。レーザースペックルの特徴付けのため現在使われている典型的な装置を示す図解が、図1Aに示されている。ここで、LSは(例えば、レーザーのような)光源を表し、Mは鏡、Pは偏向子、BSはビーム分割器、BEはビーム拡大器、L1及びL2はレンズ、Sは標本、そしてDETとPCはそれぞれ検出器とコンピュータシステムを示す。そのような装置及び現在使用されている類似の装置は、組織標本の容積から得られた光学データを平均化する(その結果として、凡そ1mm3のスケールでバルク特性の評価を可能にする)という点において目立った欠点が存在する。そのような空間平均化の結果、組織についての深さ分解情報(depth-resolved information)は、得られないばかりか消失してしまうのである。
3次元分解されたECM機械的性質の測定を可能にし、容積データを取得するため、この応用例で説明されたLSMの様式は、全界磁(full-field)スペックルフレームの取得に、少なくとも1〜20μm以上(例えば、凡そ10μm以上か、より好ましくは5μm以上)の分解能で深さ分解レーザースペックル変調を検出する干渉顕微鏡(interference microscopy)および動的な光散乱原理の適用を組み合わせるのに適している。本発明の概念によれば、(組織標本によって散乱及び/または拡散した光と基準ビーム光間における)干渉の深さ分解画像を示す光学データを取得し、画像再構成法で分析して、深さ分解スペックル画像を抽出する。動的な光散乱原理を含む、そのような深さ分解スペックル画像の以下の解析は、スペックル変動から、組織の異なる深さに対応する粘弾性率の決定を生み出すものである。従って、組織標本の機械的、微小構造的性質を決定することは、一つの統合機器によって実行され、よって、リアルタイムに3次元のECMと生きている細胞(生体細胞)の機械感受性相互作用(mechanosensitive interaction)の調査を可能にするものである。
従来の機械的なレオメーターとは対照的に、提案したLSM様式の使用は、標本の操作を要求するものではないので、この種の装置および方法は生細胞のECMを評価するのに独自に適している。LSMは、組織や様々な生体組織に関係する生体模倣(biomimetic)組織マトリックスの評価を容易にする粘弾性率(viscoelastic modulus)の測定において、(10Pa〜1kPaの)広い動的範囲を与え、(少なくとも1Pa以下、好ましくは、0.1Pa以下、最も好ましくは、約0.01mPaの値を持つ粘弾性率の検出に対応する)組織の機械的性質における小さな変化に対し高い感度を持つ。さらに、LSMの実施形態は、(機械的なレオメーターによって得られるものより最大3桁大きい)凡そ0.001kHzから凡そ1kHzの発振周波数範囲でG(ω)を測定することに適している。
本発明のレーザースペックルマイクロレオメーター(laser speckle microrheometer)である実施形態100によれば、図1Bに示すように、(一例として、示されていないレーザーのような)コヒーレント光の光源からの光のビーム110は、標本と、例えばマッハツェンダー干渉計(Mach-Zehnder interferometer)(異なる種類の干渉計システムは、代用として適切に使用することが出来ると解される)のような、干渉計の基準アームの間で、適切なビーム分割器(beam-splitter)112により分割される。光の一部114は干渉計の基準アームを通過する。干渉計の基準アームは、矢116'で示されたように調整可能な光遅延線(optical delay line)116と、任意だが、屈折媒体(refractor)、反射鏡(reflector)、光学フィルタなどのような、追加の光学部品を含んでいる。基準アームを横断した(ビーム分割器118を用いて示されるように)光の部分114は、(ビーム分割器112、126、118と、例えば、NA=0.25の10倍対物顕微鏡のようなレンズ128と、任意だが、示されていない追加の光学部品で構成される)干渉計のサンプルアームを横断し、かつ、位置変更可能な標本ホルダー132上に配置された組織標本130と相互作用した、光の部分(一部)124と空間的に重ねられる(図示されたように、ビーム分割器118の使用により)。それによって得られた、基準アームの光路長と等しい標本アームの光路長によって定義される組織標本の深さに位置した、時間依存性の組織層の干渉画像は、(例えば、2秒の時間枠内で1kHzフレームレートを持つ)CMOSカメラのような光検出器140に記録される。また、特定の組織層の厚さは、記録された干渉図形が、光110のコヒーレンス長によって定義される標本130の深さでのみ散乱される光124の使用により形成されるとうい点で、検出器140における光のコヒーレンスゲーティング(干渉性ゲーティング;interferometric gating)を介して特に定義される。(事実、標本と基準アームの光路長(optical path length)が、コヒーレンス長に整合した時に、標本と基準アームの光分布間の干渉が、検出面で発生する。)結果として、標本130のそれぞれの深さに関連する干渉図形では、事実、干渉装置(interferometric set up)によって定義される組織層外側の生体組織における他の深さから散乱した光は実質的に排除される。ある実施形態では、低コヒーレンス長レーザー光源(low coherence length laser source)が、使用されている。
時間分解画像(time-resolved image)は、例えば、1〜10秒の有限時間で測定されて、それぞれの深さにおける光散乱粒子のブラウン運動変位(Brownian motion displacement)によって引き起こされるレーザースペックル変動(speckle fluctuation)を測定する。標本を横切って平行照明ビーム(collimated illumination beam)を走査するか、または、ステージを変位(変換)させることによって、組織の大きな関心領域を評価することができる。
干渉画像を表す光学的に取得された干渉データは、データ取得及び処理装置144によってさらに処理される。(基準アームにおける光114がブロックされる時、例えば、干渉計の基準アームが取り外された時、標本組織130によって定義されるレーザースペックル光学照射量(irradiance)の分離測定(separate measurement)が、実施形態100の使用により任意に行われ得る)レンズ128の視界の中で標本130の(干渉性で定義された)組織層によって生成される、2次元のレーザースペックル(LS)パターンおよび2次元の干渉性パターンを表す画像化データは、事前にプログラムされたデータ処理システム144によってさらに処理されて、LS画像化によって与えられる細胞分解能で、組織標本の機械的パラメータの分布を表す2次元マップを決定する。
LSマイクロレオメトリーによる測定(microrheometric measurement)に軸方向寸法(axial dimension)を加えるために、(干渉性で定義される数ミクロン、例えば、凡そ1〜20ミクロンの解像度を有する)深さに依存する時間変動データが、一般に、装置100の標本または基準アームのどちらか一方の光学部品をスキャンすることによって、得られる。一つの例として、組織標本130を通る軸方向スキャン(axial scanning)は、対象物128と、組織標本130との間の距離を連続して変化させて(例えば、矢132'で示されるレンズ128に関する標本ホルダー132を再配置するなど)、標本130の中の異なる深さにおいて干渉計の標本アームを横切る光に焦点を再び合わせることにより、行われ得る。別の例では、標本130は、実質的に焦点をぼかした光でンズ128を介して照射され、そして、干渉画像化のために所定の組織層が選択される深さの決定が、可変性光遅延線116の再調整によって行われ、その結果、その長さは、特定のケースにおいて、光110のコヒーレンス長によって定義され得る所定の増加量だけ変化する。(あるいは、干渉図形は、複数の波長上をスキャンすることによって得ることが可能であり、深さ分解画像は、複数の波長で記録された干渉図形から再構成される。)任意の例では、得られたデータセットはそれぞれ、コヒーレンスゲーティングされた2次元干渉図形を表し、生体組織標本130に対応する深さに関係している。
さらに、得られた組織の深さに依存する2次元干渉データセットは、そのような2次元データセットが測定された対応する組織深さに関係のある3次元データセットにマッピングされる。3次元データセットから、事前にプログラムされたデータ処理システム144は、組織標本130の細胞によって感知されたECMの硬さの3次元分布を決定する。
さらに、図1Aの実施形態のようなLSMシステムの実施形態で得られた干渉図形は、ホログラフィック画像再構成(holographic image reconstruction)についてうまく確立された数学公式化(mathematical formalism)を用いて、標本130の複数の深さに対応した2次元画像を再構成するようさらに処理される。例えば、Schnars等(2002)『Measurement Sci. Tech.』, 13, 85-101、Cuche等(2000)『Appl. Opt.』, 39, 4070-4075、Hariharan(2000)『光学ホログラフィ:原理、技術、及び応用』, Cambridge Univ. Press、Marquet P. 等(2005)『Opt Letts.』, 30, 468-470、及びMontfort F.等(2006)『Applied Opt.』, 45, 8209-8217を参照。上述の出版物で教示されたホログラフィック画像再構成(holographic image reconstruction)のための数学公式化(mathematical formalism)に関する説明は、参照する形により本明細書に組み込まれている。関連する部分において、本発明の再構成アルゴリズムは、少なくとも望ましくない0次回折(zero-order diffraction)と共役像(conjugate image)を除去するために、フーリエ領域で干渉図形(組織標本130の特定の深さにある組織層によって散乱された光124と関連した干渉図形)をフィルタ処理することを含むものである。これにより、フィルタ処理された干渉図形が形成される。(干渉図形への入射波面に関する限り)干渉図形は、回折格子(diffraction grating)と考えられるので、フィルタ処理された干渉図形と(実施形態100のような)干渉計の基準アームにおける光ビームの複素振幅(complex amplitude)の生成物がフレネル回折近似(Fresnel diffraction approximation)の下で形成される。その生成物から2次元画像が抽出される。異なる組織標本の深さに位置する組織層に対応した時間変化する2次元画像の順序は、組織標本130についての微小構造とスペックルの両方の情報を表す光学データを含む時間変化する3次元画像を形成するように、互いに結び付けられる。
例えば、一例として、時間変化する粘弾性率(viscoelastic modulus)の特徴は、以下の光散乱粒子のMSD <Δr2(t)>に関して、スペックル強度変動率(rate of speckle intensity fluctuation)を特徴付け、経験的に表現されるスペックル強度非相関関数(speckle intensity decorrelation function)g2(t)から、記録されたレーザースペックル領域に渡っての照射量変動(irradiance fluctuation)を表す取得した光学データに基づく、(図1Bの干渉計の基準アームの適切な調整によって確立された)光遅延の個々の値について得られる。
Figure 0005977763
ここで、κは、血液標本における波数(wave number)、γは、組織標本の光散乱粒子の大きさと光の偏向に関連した実験的なパラメータであり、βは、組織標本による散乱後に検出される光のコヒーレンスの大きさに対応したパラメータであり、3μa/μs(1−g)は、標本の光学的性質(μaは、組織標本の吸収係数に関連し、μsは、組織標本の散乱係数に関係する)を定義したものである。
検出器140の特定の画素において検出された光学照射量(irradiance)に対応するg2(t)の値を実験的に決定するために、選択された3次元アレイのデータにおける正規化相互相関(normalized cross-correlation;NCC)をフーリエ領域において計算する。次に、特定の画素における最大NCC値を決定し、g2(t)を、時間にかかわるいくつかの相互相関関数(normalized cross-correlation function)を平均化することによって定義する。任意だが、標本によって散乱された光の照射における静的な、時間依存しない要素の寄与を説明するために、平均化g2(t)値を、時間平均化照射で正規化する。
アルゴリズムの実施形態は、画素毎に、MSDデータから粘弾性率を決定することをさらに含むものある。[数1]の特定モデルにおいて、例えば、G*(ω)は、動的なMSD粒子を周波数依存する材料の容積粘弾性率(frequency-dependent bulk viscoelastic modulus)、G*(ω)と直接関係付ける、一般化したストークス-アインシュタイン(Stokes-Einstein)式を修正した代数形式(algebraic form)を使って決定される。
Figure 0005977763
ここで、aは、散乱粒子の特徴的なサイズであり、Γは、ガンマ関数であり、<Δr2(1/ω)>は、t=1/ωにおけるMSDの大きさを示す。α(ω)の値は、以下の[数3]によって与えられる。
Figure 0005977763
組織標本の機械的性質の3次元分布を決定するために、個々の画像におけるスペックル強度の非相関(speckle intensity decorrelation)、g2(t)を、t=t0における干渉システムを使用して測定された3次元画像マトリックス間で3次元のコヒーレンスゲーティングされた正規化相互相関(normalized cross-correlation)から計算する。ここで、それぞれの次の時間変化する3次元マトリクスはti>toで測定される。それぞれの画素において、G*(ω)の大きさは、上記で述べた経験的な方法を用いて測定される。その結果得られた、それぞれの周波数ωに対する離散的|G*(ω)|値の3次元アレイを、空間的なフィルタリング処理と、画像補間技術(image interpolation technique)を用いてさらに処理し、それによって、組織標本粘弾性の容積分布(volumetric distribution)を表す3次元パラメータマップを形成する。
任意ではあるが、細胞微小環境の硬さ特徴を表すこの3次元分布は、ユーザーに細胞レベルの組織標本の粘弾性挙動を示す視覚的に認知可能な画像(例えば、カラーマップのような)にさらにマッピングされるか、変形される。従って、組織標本の機械的、微小構造的特徴の3次元マップと、対応する周波数変調されたG*(ω)3次元マップは、ディスプレイ146において任意に表示される。作成したカラーマップのコントラストは、マッピングされた組織の部分間の機械的な差異を示す。
図2A及び2Bは、それぞれ、ホログラム再構成(hologram reconstruction)と3次元粘弾性率マッピングに関連した本発明の方法の実施形態を示すフローチャートを示す。ここに、本発明のデータ処理アルゴリズムの主要なステップを記載する。図2Aを参照すると、例えば、ステップ210で、使用された干渉計の瞬間的な光学パラメータと、画像処理に使われる光のコヒーレンス長によって定義される組織層によって散乱された光に対応する時間変化する干渉画像を表す光学データを取得する。前記取得した光学データを、例えば、コンピュータのプロセッサで更に処理して、ステップ212において干渉図形を空間的にフィルタ処理し、ステップ214において生成物である前記空間的にフィルタ処理した干渉図形を基準ビームの複素振幅(complex amplitude)で決定し、ステップ216において前記干渉画像を再構成する。ステップ218においては、このようなデータ処理を、前記2次元データセットを組織層が位置する生体組織218のそれぞれの対応する深さに2次元データセットと結び付ける(関連付ける)3次元データにさらにグループ化される個々の干渉2次元データセットについて繰り返す。その後、アルゴリズムは、粘弾性率パラメータのマッピングへさらに進める。図2Bのフローチャートによれば、3次元の干渉データアレイは、ステップ219でプロセッサによって受信される。ステップ220において前記受信した3次元データアレイから非相関曲線(decorrelation curve)を検出器の個々の画素について決定し、ステップ224において非相関分布(decorrelation distribution)の対応する時間平均値を計算する。ステップ228において組織標本の散乱体の動き(motion of scatters)のMSDを決定し、その後、ステップ323において粘弾性率を計算する。任意だが、得られた粘弾性率の値を、ステップ234で、3次元アレイにマッピングし、更に、ステップ236で、任意だが組織標本の機械的特徴の3次元画像とともに、ユーザーに対し視覚的に認知可能な容積表示(volumetric representation)として表示する。その代りに、または、その上に、ステップ328で容積粘弾性率(volumetric elastic modulus)と粘弾性パラメータを前記粘弾性率から決定する。
図1の実施形態100のような本発明の実施形態の目標動作特性を表1にまとめた。
図3A、3B、及び3Cは、明視野(bright-field)顕微鏡(図3C)、2次高調波画像を(図3B)使用して得られたがんを持つ人の乳房組織(上皮内がん; carcinoma in situ)を共に登録した(co-registered)画像、及びLS画像化で得られる前記乳がん組織(breast tumor tissue)の粘弾性のカラーマップ(図3A)を提供する。図3Aにおいて赤で、矢印310aで示される、硬さの領域は、図3Bの画像における矢印314aで示されるコラーゲンネットワークの存在と関係する。図3Aの、矢印310bで示される(低い粘性組織を示す)青い領域は、図3Cの領域314bに存在する脂肪小滴(fat-droplet)の画像化によって確認される。
図4A、4B、及び4Cは、3次元の卵巣がん(ovarian cancer)モデルの機械的評価のためのレーザースペックルに基づく解析の再現可能性を図示したものである。図4Aは、多細胞性の3次元卵巣がん結節(ovarian cancer nodule)の明視野(bright-field)顕微鏡画像を示し、図4Bは、対応するレーザースペックルパターンの対応するスナップショット画像を示す。図4Cは、がん結節(cancer nodule)が周囲のECMよりも有意に硬いことを示す、再構成されたカラーマップであり、それによって、提案された生体組織評価システム及び方法が、十分な測定感度を持つことが証明された。
Figure 0005977763
更に図1Bを参照すると、データ取得及び処理システム144は、上記で述べたように、硬さの微小構造の色分けマップ制作を行うのとともに、メモリに格納された命令によって、制御され、少なくとも、光学データを格納し、干渉図形を解析し、組織標本の粘弾性の性質に関する計算と、硬さのパラメータ及び粘弾性の性質に基づくパラメータの時間変化の決定を行うようにプログラムされた、プロセッサを有する。加えて、本発明は、ソフトウェアで実現されているが、任意に又はその代わりに、本発明を実行するために必要な機能及びアルゴリズムの一部または全体を、当業者に知られているファームウェア及び/またはハードウェア要素を用いて実現することもできる。
本発明は、上記で説明した実施形態の例で説明されているが、図示された実施形態の修正例及び変形例は、開示された本発明の概念から逸脱しない範囲において可能であることが、当業者によって理解されるであろう。例えば、図1を更に参照すると、光学データを取得するのに干渉計を使用することで複数の散乱光を十分に除去しているが、任意だが、偏向感受光(polarization-sensitive light)検出を使用することによって更なるフィルタリング処理を提供することが出来る。このために、適切な偏向光学(polarization optics)、例えば、偏向ビーム分割器を、実施形態に組み込むことが出来る。他の修正例として、G(ω)の正確な決定のために、g2(t)分布の時間平均化(time averaging)が要求される場合がある。時間平均化に加え、隣接する画素のg2(t)の空間平均化(spatial averaging)を行うか、その代わりに、G(ω)マッピングの高い空間解像度を維持するために、長い持続時間にわたって時間平均化を行うことができる。図1のシステムのような測定システムの中で、動作による人工的な乱れ(artifact)を軽減するために、標本130は、免震プラットフォーム(vibration isolated platform)上で守られ、その代わりに、又は、それに加えて、g2(t)分布のフーリエ領域フィルタリング処理および時間平均化を行って残留的な不安定さ(residual instability)を取り除くことができる。別の関連した実施形態では、周波数依存率(frequency dependent modulus)は、個々の画素、その代わりに、又は、それに加えて、時間変化する3次元スペックル連像画像からの隣接する画素におけるg2(t)曲線から決定される、非相関時定数(decorrelation time constant)τを介して決定される。例えば、時定数τは、レーザースペックルの変動率を測定するために、複数の指数関数のうち一つにフィッテイングさせることにより測定することが出来る。
本発明の様々な開示した様態及び特徴は、上記で列挙されていない方法によって組み合わせることが出来る。したがって、本発明は、開示した実施形態だけに限定されるものでは無い。

Claims (33)

  1. 顕微鏡的分解能で生体組織の機械的性質を表す3次元マップを作成する方法であって、
    (A)前記生体組織の複数の深さにおける前記機械的性質を示す粘弾性パラメータの複数の2次元分布を計算するステップと、
    (B)前記複数の2次元分布を、前記複数の深さに関係する前記複数の2次元分布を示す3次元データセットにマッピングするステップと、
    を含み、
    前記複数の2次元分布の各々は、生体組織層によってのみ散乱された光を示す光学データから計算され、前記生体組織層は、前記個々に対応した深さに位置し、かつ、光検出器で検出される前記光のコヒーレンス長に関係するパラメータによって厚さが制限されている、方法。
  2. 前記ステップ(A)が、前記光検出器で検出される光の干渉コヒーレンスゲーティングを介して定義された生体組織層によってのみ散乱された光を示す光学データから各々の2次元分布を計算することを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記粘弾性パラメータの値に少なくとも部分的に依存する、計算した前記粘弾性パラメータの2次元分布の少なくとも一つを色分けし、前記色分けした2次元分布および前記3次元データセットの少なくとも1つを表示することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記ステップ(A)が、周波数依存する粘弾性パラメータの2次元分布を計算することを含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記ステップ(A)が、光学部品の標本列を介して前記生体組織に送られ、かつ、組織層と相互作用した、光の標本分布と、可変的な光遅延長を有する光学遅延路を含む光学部品の基準列を通過した、光の基準分布とを重ねることによって、光干渉図形を検出することを含み、そして、前記光の標準分布および前記光の基準分布は、コヒーレントである、請求項1に記載の方法。
  6. コンピュータ処理において前記干渉図形を再構成して、空間的にフィルタ処理された光干渉図形を形成することをさらに含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記生体組織層の前記深さが、前記光学部品の前記標本列および基準列のうち少なくとも1つの部品と前記生体組織間の光学距離によって定義される、請求項5に記載の方法。
  8. 前記ステップ(A)が、前記光遅延長を変化させることを含む、請求項5に記載の方法。
  9. 前記光学距離を変化させることが、前記標本列の光学部品を再配置し、前記増分量に光学的にマッチした量だけ可変的な光遅延長を調整することを含む、請求項8に記載の方法。
  10. 前記ステップ(A)が、前記生体組織の固有光散乱粒子のブラウン運動変位を表す光学データから計算することを含む、請求項1記載の方法。
  11. 顕微鏡的分解能で生体組織の機械的性質を表す3次元マップを作成する方法であって、
    (C)光学部品の標本列を介して前記生体組織に送られ、かつ、組織層と相互作用した、光の標本分布と、可変的な光遅延長を有する光学遅延路を含む光学部品の基準列を通過した、光の基準分布とを重ねることによって、前記光学検出器において光干渉図形を検出するステップと、
    (D)前記検出した光干渉図形に対応する光学データから前記生体組織の前記機械的性質を表す粘弾性パラメータの2次元分布を計算するステップと、
    (E)前記計算した粘弾性パラメータの2次元分布を前記生体組織内で前記組織層の深さと関連付けるステップと、
    を含み、
    前記光の標本分布及び前記光の基準分布は、コヒーレントであり、前記組織層の前記位置が、光学部品の前記標本列および前記基準列のうち少なくとも1つの部品と前記生体組織間の光学距離によって定められる、方法。
  12. 前記ステップ(C)は、光学部品の標本列を介して前記生体組織に送られ、前記生体組織の所定の深さに位置する組織層によってのみ散乱された、光の標本分布を利用することを含む、請求項11記載の方法。
  13. 前記ステップ(D)は、前記生体組織の固有光散乱粒子のブラウン運動変位を表すデータに少なくとも部分的に基づく粘弾性パラメータの2次元分布を計算することを含む、請求項11記載の方法。
  14. 増加量だけ光路長を変化させるステップと、前記ステップ(C)と、前記ステップ(D)と、前記ステップ(E)をさらに繰り返す、請求項11記載の方法。
  15. 前記増加量は、20ミクロンを超えないことを特徴とする、請求項14記載の方法。
  16. 前記増加量は、10ミクロンを超えないことを特徴とする、請求項14記載の方法。
  17. 前記増加量は、5ミクロンを超えないことを特徴とする、請求項14記載の方法。
  18. 前記光路長を変化させるステップは、前記標本列の光学部品を再配置し、前記増加量に光学的にマッチする量だけ、可変的な光遅延長を調整することを含む、請求項14記載の方法。
  19. 深さの関数として計算される2次元分布を、前記組織の機械的性質において、3次元の顕微鏡的分析による分布を表す前記3次元マップに変形するステップをさらに含む、請求項14記載の方法。
  20. 前記光路長に対応する幾何学的な距離パラメータの3次元マップとして計算した2次元分布を表示するステップをさらに含む、請求項14記載の方法。
  21. 前記粘弾性パラメータの値に少なくとも部分的に依存する前記粘弾性パラメータの前記計算した2次元分布の少なくとも一つを色分けし、前記光路長に対応する幾何学的な距離パラメータの関数として、前記粘弾性パラメータの計算した2次元分布を表示するステップをさらに含む、請求項11記載の方法。
  22. 光干渉図形の前記ステップ(C)は、前記生体組織の境界に関してデフォーカスした光の標本分布を検出することを含み、前記光路長を変化させるステップが、可変的な光遅延長を調整することを含むことを特徴とする、請求項11記載の方法。
  23. 前記光干渉図形を空間的にフィルタ除去することを含む前記光干渉図形を数学的に再構成するステップをさらに含む、請求項11記載の方法。
  24. 生体組織の硬さにおける3次元分布の視覚的認知可能な表示方法であって、
    前記3次元分布は、顕微鏡的分解能を持ち、かつ、
    光学検出器において複数の光の分布から光学データの複数のセットを取得するステップであって、前記複数の光の分布各々は、互いにコヒーレントである光の標本ビームと光の基準ビームとを空間的に重ねることによって形成された光干渉図形に対応し、前記光の標本ビームは前記生体組織と相互作用したものであり、前記光の基準ビームは可変的な光遅延路を通過したものであり、異なる干渉図形は、前記生物組織における異なる深さおよび異なる光遅延のうち少なくとも1つに対応する、ステップと、
    前記取得した光学データの複数セットから、それぞれ対応する前記生体組織の粘弾性率の2次元分布を決定するステップと、
    前記生体組織における前記異なる深さおよび前記異なる光遅延のうち少なくとも一つを表すパラメータの関数として視覚化のために前記2次元分布を表示するステップと、によって形成される、視覚的認知可能な表示方法
  25. 少なくとも一つの前記2次元分布は、前記粘弾性率の値に関連した色分けがなされていることを特徴とする、請求項24記載の視覚的認知可能な表示方法
  26. 前記視覚的認知可能な表示方法は、顕微鏡的分解能で前記生体組織に粘弾性率の空間的分布を表す画像を含むことを特徴とする、請求項24記載の視覚的認知可能な表示方法
  27. 前記視覚的認知可能な表示方法は、粘弾性率の周波数依存を表す画像を含むことを特徴とする、請求項24記載の視覚的認知可能な表示方法
  28. 前記視覚的認知可能な表示方法は、前記生体組織における粘弾性率の色分けされた、3次元の顕微鏡的分解能を持つ、容積マップを含むことを特徴とする、請求項24記載の視覚的認知可能な表示方法
  29. 前記光学データの複数セットを取得することは、前記生体組織の固有光散乱粒子のブラウン運動変位を表す光学データのセットを含むことを特徴とする、請求項24記載の視覚的認知可能な表示方法
  30. 生体組織を特徴付ける機械的パラメータの容積分布を提供するコンピュータプログラムであって、
    前記コンピュータプログラムは、コンピュータが可読なプログラムコードを持つコンピュータが使用可能な有形媒体を含み、
    前記コンピュータが可読なプログラムは、
    前記生体組織の複数の深さにおける前記機械的パラメータを表す粘弾性パラメータの複数の2次元分布を計算するためのプログラムコードと、
    前記複数の2次元分布を、顕微鏡的な分解能で、前記深さに関係する前記分布を表す3次元データセットにマッピングするためのプログラムコードと、を含み、
    前記複数の2次元分布各々は、生体組織層によってのみ散乱された光を示す光学データから計算され、前記生体組織層は、前記個々に対応した深さに位置し、かつ、光検出器で検出される前記光のコヒーレンス長に関係するパラメータによって厚さが制限されている、コンピュータプログラム。
  31. 前記光検出器で検出された光の干渉コヒーレンスゲーティングを介して定められた生体組織層によってのみ散乱される光を示す光学データから、周波数依存する、粘弾性パラメータの2次元分布を計算するためのプログラムコードと、
    前記粘弾性パラメータの値に少なくとも部分的に依存する、計算された粘弾性パラメータの2次元分布を色分けするプログラムコードと、
    前記色分けした2次元分布と前記3次元データセットの少なくとも一つを表示するためのプログラムコードと、
    の中で少なくとも一つをさらに含む、請求項30記載のコンピュータプログラム。
  32. 光学部品の標本列を介して前記生体組織に送られ、組織層と相互作用した、光の標本分布と、可変的な光遅延を持つ光遅延路を有する光学部品の基準列を通過した、光の基準分布と、を重ねることによって形成された光干渉図形を再構成するためのプログラムコードをさらに含み、
    前記光の標本分布及び前記光の基準分布はコヒーレントであり、前記光干渉図形を再構成することで空間的なフィルタ処理された干渉図形が生成されるようになっている、請求項30記載のコンピュータプログラム。
  33. 増加量だけ前記可変的な光遅延長を調整するためのプログラムコードをさらに含む、請求項32記載のコンピュータプログラム。
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