JP5974830B2 - 演算処理装置および演算処理プログラム - Google Patents
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Description
図1は、本発明の実施形態に係る設備管理システムの構成を示す図である。設備管理システム100(演算処理装置)は、アプリケーション層101とデータベース層102を含んでいる。アプリケーション層101は、表示部103、操作部104、入出力制御部105、演算部106を具備する。データベース層102は、設備データ107、点検データ108、階層間演算ルールマスタ109、要素内演算ルールマスタ110、データ間演算ルールマスタ111、データ関係マスタ112を具備する。
[設備データ]
設備データ107は、設備ID(107a)、設備親ID(107b)、設備名107c、部位名107d、保全費予算107e、保全費実績(合計)107f、保全費実績107g、予備1(107h)、予備2(107i)、予備3(107j)の各フィールドで構成される。
点検データ108は、点検ID(108a)、点検親ID(108b)、設備ID(108c)、点検件名108d、点検開始日108e、点検終了日108f、点検時間108g、点検費108h、予備1(108i)、予備2(108j)の各フィールドで構成される。
図3(a)に示す階層間演算ルールマスタ109は、データ種別109a、結果項目109b、演算項目109c、演算パターン109d、演算順序109eの各フィールドで構成される。これらのフィールド構成により、階層間での演算方法(どの項目を用いて、どの項目に対し、どういう方法、順序で演算をさせるか)をデータベース上に設定することで、演算処理の汎用化を実現している。
図3(b)に示す要素内演算ルールマスタ110は、データ種別110a、結果項目110b、演算式110c、演算順序110eの各フィールドで構成されている。これらのフィールド構成により、要素内での演算方法(どの項目に対し、どういう演算式、順序で演算をさせるか)をデータベース上に設定することで、演算処理の汎用化を実現している。
図3(c)に示すデータ間演算ルールマスタ111は、データ種別111a、結果項目111b、演算項目111c、演算パターン111d、演算順序111eの各フィールドで構成されている。これらのフィールド構成により、異なるデータ種別間での演算方法(どの項目を、連携先のどの項目に対し、どういう方法、順序で演算をさせるか)をデータベース上に設定することで、演算処理の汎用化を実現している。
図3(d)に示すデータ関係マスタ112は、関係元データ種別112a、関係元項目112b、関係先データ種別112c、関係先項目112dの各フィールドで構成されている。これにより異なるデータ間の関係性をデータベース上に設定することで汎用化を実現している。
設備管理システム100の入出力制御部105は、更新処理S400を開始すると(処理S401)、点検データ108の登録を行うためのデータ登録画面を表示部103に表示して(処理S402)、操作部104からの入力を待つ(処理S403)。入出力制御部105は、操作部104から入力内容(例えば、新規レコードの登録)を得たら、演算部106を起動して、演算処理を行わせる(処理S404)(図4(b)参照)。入出力制御部105は、演算部106から得た更新後データリストを得て、点検データ108および設備データ107を更新し(処理S405)、一連の処理を終了する(処理S406)。
演算部106は、演算処理S404を開始すると(処理S408)、入力内容を基点とした階層間演算処理S500(図5(a)参照)を行う。演算部106は、階層間演算処理S500から更新対象要素を得たら、ループ処理に先立ち、カウンタ変数iを1に初期化する(処理S410)。これ以降はループ処理である。
[階層間演算処理S500]
演算部106は、階層間演算処理S500を開始すると(処理S501)、先ず自身が格納されるデータテーブル(例えば、設備データ107、点検データ108)を検索し、自身の最上位の親要素を取得する(処理S502)。次に自身の最上位の親要素を基点に影響範囲調査処理(再帰処理)S510(図5(b)参照)を起動し、更新対象要素を特定する。これは、更新対象要素を明確にし、最小限にすることで応答性能を向上させる効果がある。なお、再帰処理とは、自身処理を繰り返し呼び出して、終了条件を満たさない限り呼び出し続ける処理のことを指す。
演算部106は、影響範囲調査処理S510を開始すると(処理S511)、先ず自身が直系であるか確認する(処理S512)。直系でない場合(処理S512,直系でない)、処理の呼び出し元に戻る(処理S519)。直系の場合(処理S512,直系である)、次に自身を更新対象として指定する(処理S513)。なお、直系とは演算の基点となる要素から直接につながっている親のことを指す(図15参照)。
[階層間演算処理(再帰処理)S600]
演算部106は、階層間演算処理(再帰処理)S600を開始すると(処理S601)、先ず自身が更新対象かを階層間演算ルールマスタ109を基に確認する(処理S602)。自身が更新対象であるか否かはS513の処理結果で判断を行う。自身が更新対象である場合(処理S601,対象である)、自身のデータテーブル(例えば、設備データ107、点検データ108)から親IDが自身のIDと一致する要素を検索し、自身の子要素を取得し(処理S603)、子要素の取得結果を得て、ループ処理に先立ち、カウンタ変数iを1に初期化する(処理S604)。以降はループ処理である。
[階層間演算処理(パターン処理)S700]
演算部106は、階層間演算処理(パターン処理)S700を開始すると(処理S701)、先ず演算するパターンを取得する(処理S702)。演算するパターンが「集計」の場合(処理S702,集計)、子要素の演算結果を自身の対象項目のフィールド値に加算して(処理S703)、処理S710に進む。
[要素内演算処理S800]
演算部106は、要素内演算処理S800を開始すると(処理S801)、要素内演算ルールマスタ110を取得し(処理S802)、演算順序フィールドの昇順指定でルールを取得する。これは、演算ルールが複数存在する場合、演算順序が小さいものから順に処理していくためである。ループ処理に先立ち、カウンタ変数iを1に初期化する(処理S803)。以降はループ処理である。
[データ間演算処理S900]
演算部106は、データ間演算処理S900を開始すると(処理S901)、データ関係マスタ112を取得し(処理S902)、関係情報を取得する。自身と関係するデータ(データ種別)が存在するか否かを判定し(処理S903)、自身と関係するデータ種別が存在する場合(処理S903,存在する)、データ関係マスタ112の関係先データ先種別112cおよび関係先項目112dに記録されている内容を基に関係先データテーブルを検索し、連携先データを取得する(処理S904)。ここで言う連携先データとは、図2の点検ID(108a)が「1」の点検データで、例えるなら設備ID(108d)が「4」の設備データのことを指す。一方、自身と関係するデータ種別が存在しない場合(処理S903,存在しない)、処理の呼び出し元に戻る(処理S911)。
[データ間演算処理(パターン処理)S1000]
演算部106は、データ間演算処理(パターン処理)S1000を開始すると(処理S1001)、先ず演算するパターンを確認する(処理S1002)。
入出力制御部105は、処理S402(図4(a)参照)において、表示部103に点検データ108を新規作成するデータ登録画面P1101を表示する。この画面で、設備データ107の指定および点検データ108の内容を入力する。登録内容を入力後、登録ボタンP1102を押下されると、処理S404において演算部106による演算処理が起動される。
図12(a)に示す設備データ107は、以前あった保全費実績107gのフィールドを改名し、作業費のフィールドとしている(フィールドP1201参照)。また、予め設けられていた予備1(107h)フィールド〜予備3(107j)のフィールドを、それぞれ作業費(合計)のフィールド(フィールドP1202参照)、材料費のフィールド(フィールドP1203参照)、材料費(合計)のフィールド(フィールドP1204参照)に改名している。
[ルールマスタ改定の一例]
階層間演算ルールマスタ109は、既に定義済みのルールP1301を削除し、新たにルールP1302とルールP1303を追加している。要素内演算ルールマスタ110は、既に定義済みのルールはそのままで、新たにルールP1304とルールP1305を追加している。データ間演算ルールマスタ111は、既に定義済みのルールP1306を一部改定し、新たにルールP1307を追加している。データ関係マスタ112は、特に変更を行っていない。
レコードP1401が登録されることを契機に演算部106の処理が呼び出されると、まず、演算部106は、要素内演算処理S800(図8参照)において、変更後のルールP1305(図13(b)参照)が適用され、演算P1402が行われる。データ間演算処理S900(図9参照)において、変更後のルールP1306とルールP1307(図13(c)参照)が適用され、演算P1403(点検費の演算後に保全費の演算を行う処理)が行われる。
図16は、点検データを登録する際の点検データ登録画面の例である。図17は、点検データ登録後、各種演算処理を経て演算された結果を閲覧する際の照会画面の例である。図18は、演算処理方法を変更する際のルールマスタ設定画面の例である。
(1)設備データ107、点検データ108の他に階層管理された組織データと関係を持たせることで、点検で発生した費用を、設備データ107を仲介して組織データに連携が可能となる。これにより保全コストを組織で把握でき、組織単位のKPIの把握が期待できる。
(2)階層間演算処理S500において、費用フィールド(費用の項目)ではなく状態フィールド(状態の項目)を演算対象とすることで、下位状態を上位状態で把握することが可能となる。具体的には、下位の部位(図2で例えるならモータケース)で故障が発生し、状態が「正常」→「異常」となった場合、階層間演算処理を適用すると上位の部位(図2で例えるなら本体)の状態を「正常」→「異常」に自動変更可能となる。
(3)階層間演算処理S500において、積降演算機能(上位から下位に演算する処理)を追加することで、費用の案分計算などが可能となる。
101 アプリケーション層
102 データベース層
103 表示部
104 操作部
105 入出力制御部
106 演算部
107 設備データ
108 点検データ
109 階層間演算ルールマスタ
110 要素内演算ルールマスタ
111 データ間演算ルールマスタ
112 データ関係マスタ
120 処理部
130 記憶部
131 マスタデータ
132 ルールマスタ
S400 更新処理
S404 演算処理
S500 階層間演算処理
S510 影響範囲調査処理(再帰処理)
S600 階層間演算処理(再帰処理)
S700 階層間演算処理(パターン処理)
S800 要素内演算処理
S900 データ間演算処理
S1000 データ間演算処理(パターン処理)
Claims (5)
- 複数の項目を含み、各レコードがツリー構造の階層関係にある、複数のデータを有するマスタデータと、
前記各データ内で、どの項目に対し、どのように演算し、どの順序で演算をさせるかのルールである要素内演算ルールマスタと、
前記複数のデータのうち、履歴データである第1のデータのどの項目を、該第1のデータの連携先である第2のデータのどの項目に対し、どのような方法で、どの順序で演算をさせるかのルールである異データ間演算ルールマスタと、
前記各データ内で、前記階層関係を考慮し、どの項目を用いて、どの項目に対し、どのような方法で、どの順序で演算をさせるかのルールである階層間演算ルールマスタと、を記憶している記憶部と、
前記各データの演算処理を行う処理部と、を有し、
前記処理部は、
前記各データに更新されたレコードがある場合、
前記要素内演算ルールマスタに基づき、前記各データ内の演算処理を行い、
前記異データ間演算ルールマスタに基づき、前記連携先のデータへの演算処理を行い、
前記階層間演算ルールマスタに基づき、前記各データ内の階層間の演算処理を行い、
前記各データ内の階層間の演算処理の結果を表示部に表示する
ことを特徴とする演算処理装置。 - 前記演算処理装置の操作部から各ルールマスタのいずれかが改定された場合、
前記処理部は、前記改定されたルールマスタに従い演算処理を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の演算処理装置。 - 前記マスタデータには、前記複数のデータとして、設備のデータである設備データと、該設備の点検記録のデータである点検データとを有し、
前記異データ間演算ルールマスタにおける、前記第1のデータは前記点検データであり、前記第2のデータは前記設備データである
ことを特徴とする請求項1に記載の演算処理装置。 - 前記設備データには、各設備について第1の項目と、第1の項目の演算結果を格納する第2の項目を有し、
前記階層間演算ルールマスタにおいて、前記第1の項目を用いて、前記第2の項目に対し、集計の方法で演算をさせるルールが設定された場合、
前記処理部は、親要素であるレコードの前記第2の項目に、該親要素に関連付けられている子要素のすべてについての前記第2の項目の演算結果を集計した結果を格納する
ことを特徴とする請求項3に記載の演算処理装置。 - 複数の項目を含み、各レコードがツリー構造の階層関係にある、複数のデータを有するマスタデータと、
前記各データ内で、どの項目に対し、どのように演算し、どの順序で演算をさせるかのルールである要素内演算ルールマスタと、
前記複数のデータのうち、履歴データである第1のデータのどの項目を、該第1のデータの連携先である第2のデータのどの項目に対し、どのような方法で、どの順序で演算をさせるかのルールである異データ間演算ルールマスタと、
前記各データ内で、前記階層関係を考慮し、どの項目を用いて、どの項目に対し、どのような方法で、どの順序で演算をさせるかのルールである階層間演算ルールマスタと、を記憶している記憶部を有するコンピュータに、
前記各データに更新されたレコードがあることを判定する処理と、
前記要素内演算ルールマスタに基づき、前記各データ内の演算処理と、
前記異データ間演算ルールマスタに基づき、前記連携先のデータへの演算処理と、
前記階層間演算ルールマスタに基づき、前記各データ内の階層間の演算処理と、を
実行させるための演算処理プログラム。
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