JP5974272B2 - 活性種発生ユニットおよびこれを用いた活性種発生装置 - Google Patents

活性種発生ユニットおよびこれを用いた活性種発生装置 Download PDF

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Description

本発明は、室内空間の除菌や脱臭を行う、コロナ放電を利用した活性種発生装置に関するものである。
従来、コロナ放電を利用して、オゾンやマイナスイオンなどを発生させる装置が知られている。その構成は、針電極と、アース電極とを有し、前記針電極とアース電極間に高電圧を印加して、針電極先端部においてコロナ放電を生起させ、このコロナ放電により、オゾンおよびマイナスイオンを発生させるものであった(例えば特許文献1参照)。
特開2004−18348号公報
上記従来の特許文献1に記載の装置では、放電のスパークを防止するために、放電電極としての針電極と対向電極としてのアース電極の距離を離す必要があった。また、針電極とアース電極を平行に配置しているため、イオン風の発生方向と、コロナ放電の発生部位がずれ、生成したオゾンなどの活性種を効率的に拡散させることができず、活性種の発生量を増やすことは困難であった。
そこで、本発明は、放電のスパークを防止しつつ放電電極と対向電極の距離を近づけ、活性種の発生量を増やすことができる活性種発生ユニットおよび活性種発生装置を提供することを目的とする。
そして、この目的を達成するために本発明は、中央に孔部を備えた絶縁性基板と、前記絶縁性基板の一方面で前記孔部に対向して配置した放電電極と、前記絶縁性基板の孔部の内面とこの絶縁性基板の前記放電電極側の表面に設けた半導電部と、前記半導電部の外周を覆うごとく設けた対向電極とを備え、放電電極と対向電極に電源部より電圧を印加してコロナ放電により活性種を発生する活性種発生ユニットにおいて、絶縁性の樹脂で構成し、開口した板部材に複数の支柱を設けた枠体と、前記対向電極と前記絶縁性基板を重ねて前記枠体とで挟み込む板固定部を備え、前記放電電極は、針と電源接続部を備えた板金を接合して構成し前記対向電極は、板金の中央を開口しかつ電源接続部を備え構成し前記放電電極の先端は、前記枠体の支柱によって前記絶縁性基板から所定距離を隔てて配置される活性種発生装置であり、これにより所期の目的を達成するものである。
以上のように本発明は、中央に孔部を備えた絶縁性基板と、前記絶縁性基板の一方面で前記孔部に対向して配置した放電電極と、前記絶縁性基板の孔部の内面とこの絶縁性基板の前記放電電極側の表面に設けた半導電部と、前記半導電部の外周を覆うごとく設けた対向電極とを備え、放電電極と対向電極に電源部より電圧を印加してコロナ放電により活性種を発生する活性種発生ユニットにおいて、絶縁性の樹脂で構成し、開口した板部材に複数の支柱を設けた枠体と、前記対向電極と前記絶縁性基板を重ねて前記枠体とで挟み込む板固定部を備え、前記放電電極は、針と電源接続部を備えた板金を接合して構成し前記対向電極は、板金の中央を開口しかつ電源接続部を備え構成し前記放電電極の先端は、前記枠体の支柱によって前記絶縁性基板から所定距離を隔てて配置される活性種発生装置であるので、放電のスパークを防止しつつ放電電極と対向電極の距離を近づけ、活性種の発生量を増やすことができるとともに、前記枠体のマイナスに帯電した表面に電荷集中が起こる近傍に浮遊するプラスに帯電したホコリを引き寄せるため、放電部にホコリが堆積することによる電流低下を抑制することができるため、活性種の発生量を増やすことができるものである。
すなわち、本発明においては、半導電部と放電電極に電源部から電圧を印加してコロナ放電により活性種を発生させる構成としたことにより、半導電部と放電電極の距離を近くでき、その結果放電電流が増えるため、活性種の発生量を増やすことができ、さらに枠体のマイナスに帯電した表面に電荷集中が起こる近傍に浮遊するプラスに帯電したホコリを引き寄せるため、放電電極にホコリが堆積することによる電流低下を抑制することができるため、活性種の発生量を増やすことができるものである。
本発明の実施の形態1における活性種発生装置を設置する屋内の斜視図 同活性種発生装置の断面図 同活性種発生ユニットの断面図 同活性種発生ユニットの分解斜視図 同活性種発生ユニットの導電部および絶縁性基板の分解斜視図 同活性種発生装置における、半導電部の表面抵抗率とスパーク距離の関係を示すグラフ 同活性種発生装置における、放電距離と電圧の関係を示すグラフ (a)同活性種発生ユニットの放電開始時の帯電状態を示す図、(b)数時間後の帯電状態を示す図
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、部屋1の床2上には、活性種発生装置3が配置されている。この活性種発生装置3は、部屋内の空気中にラジカルなどの活性種を供給することで、この活性種による清浄化作用により、空気を清浄化するものである。また、活性種を含む空気を衣類やカーテン等にあてることによって、衣類やカーテンの脱臭・除菌などの効果が期待できる。
図2は、図1における活性種発生装置3の断面図を示している。
活性種発生装置3は、吸気口4と排気口5を有する本体ケース6と、この本体ケース6内の送風手段7および活性種発生ユニット8とを備えている。
本体ケース6は、略中央に位置する仕切板部9によって、吸気口4と排気口5とを連通する風路部10と、空間部11とに分けられている。
送風手段7は、本体ケース6の仕切板部9に固定された電動機12と、この電動機12によって回転する羽根部13と、この羽根部13を囲むケーシング部14とから形成している。ケーシング部14の吸込口15は、本体ケース6の吸気口4に対向している。送風手段7によって、吸気口4から吸い込んだ空気は、活性種発生ユニット8の一部を介して、排気口5へ送風されるものである。
なお、図3では活性種発生ユニット8を送風経路に沿って上方に開口部を備える位置にしているが、発生する活性種が風にのって室内に送風されればよく、活性種発生ユニットの位置や向きはこの場所には限定されない。例えば活性種発生ユニット8自体は本体ケース6内の送風経路外に設置し、活性種の放出口を送風経路に備える配置でもよい。活性種発生ユニット8を送風手段7の上流に配置してもよい。また、活性種発生ユニット8を複数備えてもよい。
活性種発生ユニット8は、図3〜図5に示すように絶縁性基板16と、絶縁性基板16の一方面で、孔部21に対向して配置された放電電極17と、絶縁性基板16の孔部21の内面と絶縁性基板16の放電電極17側の表面とに設けた半導電部18と、この半導電部18の外周部を覆うごとく設けた対向電極23と、この対向電極23と電気的に接続された電源接続部19と、この電源接続部19および放電電極17に電圧を印加する電源部20(図2に記載)とから形成している。ここで半導電部18は、絶縁性基板16の上にある半導電性の被覆で構成されている。
従来の特許文献に記載のように、針電極とアース電極を平行に配置した場合、コロナ放電領域は、針電極からアース電極側に偏って生成するため、放電領域が小さくなる。一方、本発明のように、放電電極17と半導電部18を略垂直方向に対向配置した場合、針からみて円錐状に広がりを持ったコロナ放電領域が形成されるため、コロナ放電領域の範囲が広がり、より多くの活性種を発生させることができる。孔部21を設けた場合には、孔部21の端面に向かってコロナ放電が発生するため、孔部21の直径を変えることによってコロナ放電の広がり方を変化させることができる。
絶縁性基板16は、図4、図5に示すごとく、平板形状で略中央に開口である孔部21を有し、絶縁性基板16の端部は、枠体22を介して本体ケースの仕切板部9に固定されている。
枠体22および板固定部24の組立て時の形状は、空気が直線的に通過可能な筒形状としても良いし、空気を側面から導入して上面から排出する開口部を備えた箱形状としてもよい。図2は、筒形状として下面から空気を導入し、上面から排出する構成である。
図2の部品配置では、孔部21は、本体ケース6の排気口5に対向しており、送風手段7によって、吸気口4から吸い込んだ空気の一部は、放電電極17の周囲を通り、孔部21を介して、排気口5へ送風されるものである。
図3には、活性種発生ユニット8の断面図が示されている。図4は、活性種発生ユニット8の分解斜視図を示している。図5は、活性種発生ユニット8の対向電極23および絶縁性基板16の分解斜視図を示している。
活性種発生ユニット8は、上述のごとく絶縁性基板16と、この絶縁性基板16の一方面で、孔部21に対向して配置された放電電極17と、絶縁性基板16の孔部21の内面と絶縁性基板16の放電電極17側の表面とに設けた、電流を流すことによって発熱して近傍の水分量を増加させる効果を有する半導電部18と、この半導電部18の外周部を覆うごとく電気的に接続されるように設けた対向電極23と、この対向電極23と電気的に接続された電源接続部19と、電源部20を設けたものである。電源接続部19は、SUSなどのステンレス、アルミ、金、銀、銅などで形成されている。なお、これらに限られること無く、導電性の素材であれば良い。
活性種発生ユニット8は、枠体22が帯電することを防止する帯電防止板30と、放電電極17と帯電防止板30とを保持する枠体22と、Oリング29と絶縁性基板16と板固定部24を備えている。枠体22は、仕切板部9(図2に記載)に固定されている。
絶縁性基板16は、四角平板形状であり、略中央に開口する孔部21を有している。なお、絶縁性基板の形状は円形や多角形であってもよい。
絶縁性基板16は、オゾンやラジカルで腐食されにくい無機系のもの、あるいは、フッ素樹脂であれば良く、セラミック基板であっても、フッ素などの樹脂基板であっても良い。セラミック基板としては、Si、Al、Zn、Ti、Mgを含む酸化物あるいは複合酸化物、炭化物、窒化物などを用いることができ、コストと入手のしやすさからアルミナが好適である。なお、絶縁性基板16の表面抵抗率は、1010Ω/□以上であることが望ましい。
放電電極17は、棒形状あるいは針形状の針25とそれを固定する針固定部28とから構成され、帯電防止板30を介して、枠体22の底面から垂直方向に延び、絶縁性基板16の一方面に対向している。放電電極17は、電気的に接続された電源接続部26と電源部20を設けている。枠体22は多数の開口を備えて通気可能であってもよい。そして、放電電極17の先端は、絶縁性基板16から数ミリメートル〜数十ミリメートル程度の所定距離を隔てて、孔部21の外で、かつ孔部21の略中心軸上に位置するものである。略中心軸上とは、孔部21の中心を通り、絶縁性基板16に対して垂直な軸上を示す。放電電極17の材質は、コロナ放電をさせるSUSなどのステンレスやタングステン、チタン、Ni−Cr合金などである。放電可能であれば、炭素・スズ・SiCなどを含む電極を用いてもよい。針固定部28の材質はコロナ放電をさせるSUSなどのステンレスやタングステン、チタン、Ni−Cr合金などである。放電電極17と針固定部28とは、スポット溶接、レーザー溶接およびかしめによる固定によって接続する。このとき、放電電極17と針固定部28の材質が同じものであるほうが、溶接部や接続部に生じる抵抗が少なくなるため好ましい。電源接続部26は、SUSなどのステンレス、アルミ、金、銀、銅などで形成されている。なお、これらに限られること無く、導電性の素材であれば良い。
なお、針25の先端部は鋭利な円錐状、円柱状、半球状などの形状を利用することができる。鋭利な先端を用いた場合、放電集中が起こりやすいため、比較的低い電圧でコロナ放電を行うことができる。針先の形状を、円柱状あるいは半球状にした場合は、特定の部分に電荷集中が起こらない。そのため、針形状に比べると高い電圧を印加しないとコロナ放電が発生しないが、電荷が分散した状態でコロナ放電が継続されることから、針形状に比べて長時間劣化しにくい放電電極とすることができる。これは、鋭利な針先には電荷集中によって金属の溶融やほこりの集中付着が起こりやすいためである。
半導電部18は、図5に示すように、絶縁性基板16の一方面側の表面、つまり、放電電極17と対向した面と、絶縁性基板16の孔部21の内面とに設けられている。放電電極17側から見ると、半導電部18の形状はリング形状である。半導電部18の表面抵抗率は、106Ω/□から1010Ω/□であることが望ましい。
表面抵抗率の測定方法は以下の2種類の方法があり、本実施の形態では方法1で行った。
方法1は、円柱状の主電極と主電極の周りを取り囲むようにリング状の対電極をそれぞれの距離が一定となるように試験片上に置き、主電極と試験片の間には接触抵抗を減らすために、導電性ゴムを挟む。次に主電極はアース側、対電極には1000Vを印加し、その間に流れる電流を測定し表面抵抗Rを算出し、試験片上で電流の流れる方向の距離Lと、電流の流れ方向と垂直方向の電極の長さWから表面抵抗率ρsを求める方法である。
ρs=R×L/W
表面抵抗率の単位は[Ω/□]または単に[Ω]を使用するが、本特許では、単なる抵抗値との区別が容易な[Ω/□]を用いている。
方法2は、試験片の両側に平行に一定の距離を置いて同じ長さの導電性テープを貼り付け、それぞれのテープは方法1における主電極と対電極となり、同様に主電極となる側にはアースへ、対電極となる側には1000Vを印加して、その間に流れる電流から算出した表面抵抗Rと、導電性テープ間の距離Lと、導電性テープの長さWより表面抵抗率を測定する。
Oリング29は、対向電極23と放電電極17間に、空気中の導電性物質などが付着あるいは蓄積することで直接電気的に接続されることを防ぐ目的で、枠体22と半導電部18との間に設ける。しかしながら、Oリング29を設けない場合でも放電は起こり、活性種は発生する。Oリング29の材質は、ニトリルゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム、エチレンプロピレンゴム、水素化ニトリルゴムおよびウレタンゴム等があるが、耐熱性・耐寒性・耐水性などの観点から、本実施の形態1では、シリコンゴムを用いている。
枠体22は、絶縁性の樹脂で構成される。絶縁性の樹脂は帯電しやすいことで知られるが、帯電のしやすさを表す指標として誘電率を用いる。絶縁性の樹脂の誘電率は、2.0〜4.5程度であることが望ましい。絶縁性の樹脂は、ABS樹脂、ポリカーボネイト、ポリカーボネイト樹脂、テフロン(登録商標)などである。本実施の形態1では、絶縁性の樹脂として、ポリカーボネイトを用いた。
板固定部24は、樹脂で構成されるが、本実施の形態1では、ポリカーボネイトを用いた。
帯電防止板30は、絶縁性の樹脂で構成されるのが望ましい。帯電防止板30を設けない場合でも放電は起こり、電流は流れるが、時間経過とともに電流低下が起こりやがて放電が起こらなくなる。
ここで、図6、図7を用いて、活性種発生量が増加する仕組みを説明する。
図6に、本実施例の活性種発生ユニットの構成において、放電電極17と電源接続部19に−8kVを印加した際の、半導電部18の表面抵抗率とスパーク距離の関係を示す。表面抵抗率は対数表示であり、スパーク距離は、放電電極17と半導電部18の最短空間距離である。表面抵抗率が106Ω/□より低い範囲ではスパーク距離は6mmである。つまり、活性種発生ユニットとしては、放電電極17と半導電部18を6mmより離す構造にする必要があり、装置を小型化することができない。
一方、表面抵抗率が106Ω/□以上の範囲では、スパーク距離は0mmであり、スパークは発生しない。従って、放電電極17と半導電部18の距離を6mm以下にすることができ、活性種発生ユニットの小型化を実現できる。放電電極17の先端側近傍に半導電部18を備えるとは、例えば−8kVを印加した場合、放電電極17と半導電部18の距離を6mm以下にした構成であり、この距離の6mmは、印加電圧により設定される。
図7に、放電電流を一定にした場合の、電圧に対する放電距離の関係を示す。放電距離は、放電電極と半導電部の最短距離である。放電電流は放電の強さを示し、放電電流が増えると活性種の発生量は増加する。放電距離が狭い条件では、わずかに電圧をあげるだけで放電電流を増加させ、活性種発生量を増やすことができる。例えば、放電距離3mmにおいては、電圧を−3.5kVから−4.0kVに0.5kV増加させることで、放電電流を5μAから30μAまで、約6倍増加させることができる。一方、放電距離が10mmの場合、電圧を−6.1kVから−6.6kVに0.5kV増加させても、放電電流は5μAから10μAに変化するのみであり、約2倍しか増加しない。
すなわち、図6で説明したように表面抵抗率を106Ω/□以上とし、放電距離を短くできれば、わずかな電圧変化で放電電流を大幅に増加させることが可能であり、コロナ放電を高出力化させて活性種発生量を増やすことができる。
放電電極17の先端は、孔部21の略中心軸上に配置されることが望ましい。放電電極17と電源接続部19に電気的に接続された半導電部18に高電圧が印加された場合、放電電極17と半導電部18間をながれる電流は、半導電部18の孔部21外周面から対向電極23を介して、電源接続部19に到達する。つまり、放電電極17を中心として円周方向の周囲に半導電部18が位置するので、半導電部18の広い範囲に電流が分散することになり、発明の効果で説明したように半導電部18近傍の空気には広い範囲で発熱による水分量の増加が起こり、その広い範囲で分散して放電するため、結果として活性種を安定して発生させることができるものである。
放電電極17の先端の断面形状と、半導電部18の孔部の形状は、同種の形状であってもよい。例えば、円状の孔部に対して、先端が円柱状または半球状の放電電極17を用いた場合には、放電部分の先端部の断面形状が円状になっているため 放電電極17を中心として円周方向に広い範囲に分散して放電が発生する。その結果、先端が鋭利な針状の放電電極17を用いる場合に比べて、局所的な放電集中が起こりにくく、放電電極17の劣化を抑制することができ、結果として活性種を安定して発生させることができるものである。
さらに、半導電部18の広い範囲に電流が分散するので、OHラジカルなどの活性種の発生量が増加するものである。また、集中的に高濃度の活性種が生成することがないため、半導電部の劣化が起こらず持続的に活性種を放出することができるものである。
また、空気中の水分を有効に利用して活性種の量を増やすことができるので、水分の捕集のためにゼオライトなどの吸着剤を利用する必要がなく、吸着剤が劣化することがなく、安全性と持続性に優れた活性種発生ユニットとすることができる。なお、孔部の形状としては、円形状ではなく、四角形・多角形・楕円形状としてもよい。
なお、放電電極17の放電を受ける電極として、絶縁性基板16に半導電性の皮膜を備えた半導電部18と対向電極23と電源接続部19からなる構成を説明したが、電極として半導電部18と電源接続部19のみを用いてもよい。すなわち、絶縁性基板16と同形状の孔空き平板状の半導電部18を電源接続部19に電気的に接続する構成でもよい。このような構成とすることによって、構造が簡易になり組立てやすい活性種放出ユニットにすることができる。さらに、導電部および絶縁性基板の厚みを減らすことで、より小型の活性種発生ユニットとすることができる。
図5は、半導電部18の周縁部近傍の表面外周部を覆う位置に対向電極23を設け、この対向電極23は電源接続部19と半導電部18と電気的に接続しているものである。このとき、放電電極17から対向電極23までの最短距離は、放電電極17から半導電部18までの最短距離よりも長いものである。図5の例では、対向電極23は、四角形状の金属性平板であり、孔部21の外周よりも大きく、かつ、半導電部18の外周よりも小さい貫通孔を有する。
このような構成とすることにより、放電電極17と電極端子19間を流れる電流は、例えば放電電極17から絶縁性基板16の孔部21の内面を覆う半導電部18を流れた後に、絶縁性基板16の一方面表面を覆う半導電部18を流れ、その後、対向電極23を介して、ようやく電源接続部19へと到達することになる。つまり、沿面距離が長いので、その結果として火花放電が起こらず、安全性の向上が図れるものである。
ここで、対向電極23の表面抵抗率は、半導電部18の表面抵抗率より小さいものである。具体的には、半導電部18の表面抵抗率は、106Ω/□以上から1010Ω/□未満であり、対向電極23の表面抵抗率は、106Ω/□未満であり、電源接続部19の表面抵抗率は、10-1Ω/□以下であることが望ましい。
ここで、図8を用いて、活性種の発生量を増やす仕組みを説明する。
図8(a)に示すように、放電の初期状態では、枠体22の帯電表面31は帯電が起こっていない。放電電極17から半導電部18までの距離を4mmとした場合に、約−5kVで放電すると、放電電極17の先端から半導電部18に向かって電子が飛び出す。放電電極17の先端と半導電部18の間に枠体22のような絶縁性の樹脂が介在する箇所では、電子が半導電部18へ直接流れない。このときの放電電極17による電気力線27は、図8(a)で描くように、枠体22を介して電気力線27の向きが変わっている。また、図8(b)に示すように、そして放電数時間後には、放電電極17から飛び出した電子の一部は、絶縁性の樹脂で構成された枠体22の表面に除々に蓄積され、負の電荷が帯電することとなる。最終的には、−8μAの電流が流れる。
一方、送風手段7によって吸気口4から吸い込まれた空気は、活性種発生ユニット8の一部を介して、排気口5へ送風される。放電電極17近傍に流れてきた空気中には、正および負に帯電したホコリが含まれている。このうち、正に帯電したホコリは、放電開始とともに、負に帯電した枠体22の帯電表面31に付着する。このため、放電電極17の近傍や半導電部18の表面にホコリが付着することによる、電流の低下や電流が不安定になることを抑制することにより、活性種の発生量を増やすことができる。
このとき、放電電極17に対向する枠体22、すなわち負に帯電した枠体22の表面積が大きいほど、ホコリを付着させる能力が高いため、表面積を大きくするために放電電極17に対向する枠体22の表面に溝を彫るなど凹凸形状を形成することが有効である。
また、放電電極17から約−5kVで放電した後に、放電電極17側にアースを繋ぎ、対向電極23側に約−5kVの逆電位を印加することにより、帯電していた枠体22の表面電荷が除電される。また、逆電位としない場合でも、放電電極17に交流電圧を印加しても、帯電していた枠体22の表面電荷が除電することができる。
除電を行わない場合は、枠体22が帯電するにしたがって、放電電極17と対向電極23の電位差が除々に小さくなる。そのため、初期と同じ電圧を印加していても、放電電流は低下していく。
つまり、放電電極17と対向電極23に初期と逆電位を印加または放電電極17に交流電圧を印加することにより、帯電による電流の低下を防ぐことができ、活性種の発生量を増やすことができる。
以上のように本発明は、中央が開口して板部材に複数の支柱を設けた枠体と、針と端子接続部を備えた板金を接合して構成された放電電極と、セラミックで構成され表面に半導電材料を塗布した絶縁性基板と、中央が開口しかつ端子接続部を備えた板金である対向電極と、前記対向電極と前記絶縁性基板を重ねて前記枠体と挟み込む板固定部を備え、前記放電電極と前記対向電極に電源部より電圧を印加してコロナ放電により活性種を発生する活性種発生ユニットにおいて、前記枠体に絶縁性の樹脂を用いたものであるので、放電のスパークを防止しつつ放電電極と対向電極の距離を近づけ、活性種の発生量を増やすことができる。
すなわち、本発明においては、半導電部と放電電極に電源部から電圧を印加してコロナ放電により活性種を発生させる構成としたことにより、半導電部と放電電極の距離を近くでき、その結果放電電流が増えるため、活性種の発生量を増やすことができる。
また、枠体に絶縁性の樹脂を用いることにより、枠体のマイナスに帯電した表面に電荷集中が起こる近傍に浮遊するプラスに帯電したホコリを引き寄せるため、放電部にホコリが堆積することによる電流低下を抑制することができるため、活性種の発生量を増やすものである。
したがって、活性種発生ユニットおよびこれを用いた活性種発生装置としての活用が期待される。
1 部屋
2 床
3 活性種発生装置
4 吸気口
5 排気口
6 本体ケース
7 送風手段
8 活性種発生ユニット
9 仕切板部
10 風路部
11 空間部
12 電動機
13 羽根部
14 ケーシング部
15 吸込口
16 絶縁性基板
17 放電電極
18 半導電部
19 電源接続部
20 電源部
21 孔部
22 枠体
23 対向電極
24 板固定部
25 針
26 電源接続部
27 電気力線
28 針固定部
29 Oリング
30 帯電防止板
31 帯電表面

Claims (2)

  1. 中央に孔部を備えた絶縁性基板と、
    前記絶縁性基板の一方面で前記孔部に対向して配置した放電電極と、
    前記絶縁性基板の孔部の内面とこの絶縁性基板の前記放電電極側の表面に設けた半導電部と、
    前記半導電部の外周を覆うごとく設けた対向電極とを備え、
    放電電極と対向電極に電源部より電圧を印加してコロナ放電により活性種を発生する活性種発生ユニットにおいて、
    絶縁性の樹脂で構成し、開口した板部材に複数の支柱を設けた枠体と
    記対向電極と前記絶縁性基板を重ねて前記枠体とで挟み込む板固定部を備え、
    前記放電電極は、針と電源接続部を備えた板金を接合して構成し
    前記対向電極は、板金の中央を開口しかつ電源接続部を備え構成し
    前記放電電極の先端は、前記枠体の支柱によって前記絶縁性基板から所定距離を隔てて配置される活性種発生ユニット。
  2. 吸気口と排気口を有する本体ケースと、
    この本体ケース内に送風手段と請求項1記載の活性種発生ユニットとを設け、
    前記送風手段により前記本体ケースの吸気口から吸込んだ空気を、前記活性種発生ユニットに送り、
    前記活性種発生ユニットで発生した活性種を含んだ空気を前記排気口から吹出す構成としたことを特徴とする活性種発生装置。
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