JP5973960B2 - ハイドロキシアパタイトシート及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、ハイドロキシアパタイトシート及びその製造方法に関するものである。
ハイドロキシアパタイト(HAp)は歯や骨の主成分であり、生体親和性に優れているため、人工骨や人工歯根をはじめとするインプラント素材として、広く医療分野に用いられている。特に近年、薄膜状のハイドロキシアパタイトを直接歯に貼り付けることにより、う蝕(むし歯)・知覚過敏症等の治療に効果を示すことが認められ、ハイドロキシアパタイトシートの歯科応用への期待が高い。
ここで、セラミックスであるハイドロキシアパタイトは、柔軟性に乏しく、硬くて割れやすいという性質を持つため、バルク材料を研磨により薄くすることには限界がある。このような事情に鑑み、薄膜状のハイドロキシアパタイトシートの製造方法として、レーザーアブレーション法等を用いて基材にハイドロキシアパタイト膜を成膜する方法が知られている(特許文献1〜3)。
国際公開第2007/108373号 特開2012‐249570号公報 特開2012‐034704号公報
しかしながら、上記の製造方法により得られるハイドロキシアパタイトシートは、ハイドロキシアパタイト膜を基材から分離するために、シートを溶媒に浸漬して基材を溶解する必要があり、取扱性に課題を有していた。また、基材にNaClを用いることが好ましいとされているため、安価に製造することが困難であった。
本発明は、このような課題を鑑みてなされたものであり、取扱性に優れた、安価なハイドロキシアパタイトシート、及びかかるハイドロキシアパタイトシートの製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るハイドロキシアパタイトシートは、基材と、ハイドロキシアパタイト結晶膜と、離型層とが積層して設けられたハイドロキシアパタイトシートであって、
前記基材は低耐熱性基材であり、
前記剥離面は、前記ハイドロキシアパタイト結晶膜の結晶化温度以上の耐熱性を有する無機微粒子により形成される
ことを特徴とする。
ここで、「ハイドロキシアパタイトシート」とは、剥離面を有する基材とハイドロキシアパタイト結晶膜を積層した状態のものをいう。また、「ハイドロキシアパタイト結晶膜」とは、結晶化されたハイドロキシアパタイト膜のことをいうものとする。なお、特に指定のない限り、本明細書において使用する「ハイドロキシアパタイト膜」は、ハイドロキシアパタイト結晶膜を指すものとする。
また、ハイドロキシアパタイト結晶膜は、ハイドロキシアパタイトのみから構成されるか、あるいは必要に応じて他の材料を含んでいてもよい。
このような構成によると、ハイドロキシアパタイト結晶膜は、剥離面を有する基材の剥離面上に形成されているため、溶剤などを使用することなく容易に基材から剥離することができ、取扱性に優れる。また、基材として、樹脂フィルム等の汎用的な材料を用いることができるため、安価に製造することができる。
また、本発明に係るハイドロキシアパタイトシートの製造方法は、
支持体上に無機微粒子からなる離型層を形成する工程と、
前記離型層の上にアモルファス状態のハイドロキシアパタイト膜を形成する工程と、
前記アモルファス状態のハイドロキシアパタイト膜を加熱処理により結晶化する工程と、
前記ハイドロキシアパタイト結晶膜を基材上に転写する工程と、
を備えることを特徴とする。
ここで、「アモルファス状態のハイドロキシアパタイト膜」とは、結晶化されていないハイドロキシアパタイト膜をいうものであり、厳密にはアモルファス状態といえないがアモルファス状態に近いハイドロキシアパタイト膜も含むものとする。
また、「離型」とは、離型層を介して支持体上に形成された無機結晶膜を支持体から剥離すること、あるいは基材上に転写することをいうものとし、「離型性」とは、無機結晶膜の剥離し易さ、あるいは基材への転写し易さの度合いを意味するものであって、剥離あるいは転写後に無機結晶膜に付着した離型層(無機微粒子)の除去し易さの度合いを含むものとする。さらに、「転写」とは、離型層を介して支持体上に形成された無機結晶膜を基材上に固定した後、支持体から剥離することをいうものとする。
このような構成によると、支持体上でハイドロキシアパタイトを結晶化させた後に、ハイドロキシアパタイト結晶膜を基材上に転写できる。そのため、安価な低耐熱性基材を用いることができ、低コストでハイドロキシアパタイトシートを製造することができる。
ここで、上記構成にあっては、前記無機微粒子はシリカ微粒子(ナノシリカ、コロイダルシリカ)であることが好ましい。
以上説明したように、本発明に係るハイドロキシアパタイトシートによれば、ハイドロキシアパタイト結晶膜が剥離面を有した基材の剥離面上に形成されるため、溶剤等を用いることなく容易に基材から剥離でき、取扱性に優れるという効果がある。また、本発明に係るハイドロキシアパタイトシートの製造方法によれば、ハイドロキシアパタイトを結晶化させた後に基材に転写できるため、安価な低耐熱性基材を用いることができ、低コストでハイドロキシアパタイトシートを製造できるという効果がある。
ハイドロキシアパタイトシートの構造を模式的に示す図である。 ハイドロキシアパタイトシートの製造過程を模式的に示す図である。 PETフィルム/接着層/ハイドロキシアパタイト結晶膜からなる積層体の断面構造を模式的に表す図である。 PETフィルム/接着層/ハイドロキシアパタイト結晶膜からなる積層体の光学顕微鏡写真である。 PETフィルム/接着層/ハイドロキシアパタイト結晶膜からなる積層体のX線回折スペクトルである。 シリカ微粒子サンプルPL−1の電子顕微鏡写真である。 シリカ微粒子サンプルPL−3の電子顕微鏡写真である。 シリカ微粒子サンプルPL−5の電子顕微鏡写真である。 離型層に用いるシリカ微粒子の粒径を変化させたときの離型結果を示す表である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1に示すように、本発明にかかるハイドロキシアパタイトシート10は、基材14上にハイドロキシアパタイト結晶膜13Bが積層されたものである。ハイドロキシアパタイト結晶膜13Bの片面は基材14により保護されているため、衛生的に取り扱うことができる。また、ハイドロキシアパタイト結晶膜13Bを歯牙等に貼り付ける場合には、ハイドロキシアパタイト結晶膜13Bを基材14から剥離して用いる。ハイドロキシアパタイト結晶膜13Bは基材14の剥離面上に形成されているため、溶剤など特別な材料を用いることなく、容易に手で(あるいは必要に応じてピンセット等を用いて)剥離することができ、取扱性に優れる。
基材14として、樹脂フィルムなどを用いることができる。樹脂フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアミドイミドフィルム、ポリアミドフィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム等が挙げられ、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルムが好ましく、中でも、安価なポリエチレンテレフタレートフィルムが特に好ましい。
ハイドロキシアパタイト結晶膜13Bが可撓性及び柔軟性を備え、かつ、一定の強度を維持するため、ハイドロキシアパタイト結晶膜13Bの厚さは0.5〜15μmであることが好ましい。さらに、骨や歯などの生体組織への貼り付けにおいては、大きな強度の負荷がかかることより高めの膜厚が好ましいこと、一方、歯や骨で想定される形状の曲面に添って柔軟性を持って被覆できる薄さが必要なことより、特に1〜4μmであることが望ましい。
なお、本実施形態にかかるハイドロキシアパタイトシート10は、ハイドロキシアパタイト結晶膜13Bの片面にしか基材14を有していないが、もう一方の面にも剥離面を有する基材14を備えてもよい。この場合、ハイドロキシアパタイト結晶膜13Bの両面が基材14によって保護されるため、より衛生的に取り扱うことが可能となる。
(第2の実施形態)
本発明にかかるハイドロキシアパタイトシートの製造方法は、剥離面を有する基材14の剥離面上にハイドロキシアパタイト結晶膜13Bを形成するものであり、例えば、図2に模式的に示す(a)〜(e)の各工程を経て製造する。以下、各工程の詳細を説明する。
(1)離型層形成工程
まず、図2(a)に示すように、支持体11の上に、無機微粒子と純水の混合物を塗布し、加熱乾燥により、無機微粒子からなる離型層12を形成する。例えば、無機微粒子として、シリカ(SiO)、チタニア(TiO)、フッ化マグネシウム(MgF)、フッ化アルミニウム(AlF)、フッ化リチウム(LiF)、フッ化ナトリウム(NaF)、アルミナ(Al)、ジルコニア(ZrO)、酸化ニオブ(Nb)、セリア(CeO)、イットリア(Y)、酸化ビスマス(Bi)などの微粒子を用いることができ、安価で汎用的である点でシリカ微粒子が特に好ましい。また、無機微粒子の一次粒径15nm以下、二次粒径は40nm以下であることが好ましい(理由は後述する)。
なお、純水の代わりに、有機溶媒を用いてもよい。このようにすることで、金属フッ化物などの純水には溶解する無機微粒子も離型剤に用いることができる。あるいは、純水の代わりに、アルコールなどを含む混合溶剤を用いてもよく、また、純水、有機溶剤、もしくは混合溶剤に、界面活性剤などの濡れ性改善剤を添加してもよい。このようにすることで、支持体11上に離型層12を形成する際の塗工性を改善することができ、後述する支持体11の洗浄工程を省略ないし簡略化できる場合がある。
ここで、「一次粒径」とは、一次粒子の平均粒径を指すものとし、「二次粒径」とは、一次粒子が複数個集まって形成される凝集体の平均粒径を指すものとする。
支持体11は、離型層12を形成可能な表面を有するものであればよく、限定されない。アモルファス状態のハイドロキシアパタイト膜13Aを結晶化できる耐熱性と平坦な表面を有するものであれば十分であり、例えばガラス基板、シリコン基板、チタン基板、ステンレス基板、石英基板、アルミナ基板が挙げられる。
なお、支持体11に親水性を付与するため、支持体11上に無機微粒子と純水の混合物を塗布する前に、支持体11を洗浄することが好ましい。洗浄方法としては、UV/オゾン洗浄、プラズマ洗浄等が挙げられる。
(2)ハイドロキシアパタイト結晶膜形成工程
次に、前記離型層12の上に、アモルファス状態のハイドロキシアパタイト膜13Aを形成する。形成方法として、レーザーアブレーション法、スパッタリング法、イオンビーム蒸着法、電子ビーム蒸着法、真空蒸着法、分子線エピタクシー法、化学的気相成長法などを用いることができる。
次に、図2(c)に示すように、前記アモルファス状態のハイドロキシアパタイト膜13Aを加熱処理することで、離型層12上にハイドロキシアパタイト結晶膜13Bを形成する。結晶化温度は310〜550℃であることが好ましい。310℃に満たなければハイドロキシアパタイトを十分に結晶化することができず、550℃を超えるとハイドロキシアパタイトの組成が変化するおそれがある。
(3)転写工程
図2(d)に示すように、離型層12を介して支持体11上に形成されたハイドロキシアパタイト結晶膜13Bを、基材14の表面に押し当てる。その後、図2(e)に示すように、ハイドロキシアパタイト結晶膜13Bと基材14を離型層12で切り離すことにより、ハイドロキシアパタイト結晶膜13Bを基材14側に転写する。転写工程は、ハイドロキシアパタイト結晶膜13Bを基材14に固定した状態で支持体11から剥離できる方法であれば、その方法は特に制限されるものではない。例えば、転写工程の際に、ハイドロキシアパタイト結晶膜13Bを転写する側の基材14に接着層としてUV硬化樹脂を塗布し、その上にハイドロキシアパタイト結晶膜13Bを貼り合わせ、UVランプによりUV硬化樹脂を硬化させた後、支持体11からハイドロキシアパタイト結晶膜13Bを剥がしてもよい。このようにして、基材14上にハイドロキシアパタイト結晶膜13Bが形成されたハイドロキシアパタイトシート10が完成する。
本実施形態にかかる製造方法は、支持体11上に無機微粒子からなる離型層12を形成することを特徴とする。一般的には離型剤として、油脂、カーボン、顔料、フッ素材料、シリコーン材料などが用いられる。しかしながら、油脂やシリコーン材料は高温(本発明ではアモルファス状態の無機材料膜の結晶化温度)で加熱すると気化し、ハイドロキシアパタイト結晶膜13Bを剥離あるいは基材14に転写する際に離型層として機能し得ない。また、カーボンや顔料は発色するため、ハイドロキシアパタイトシートの用途には適さず、フッ素材料は比較的高価である。その点、無機微粒子は一般的に高い耐熱性を有し、無色であり、比較的安価である。
本実施形態に用いられる無機微粒子は、アモルファス状態のハイドロキシアパタイト膜13Aを結晶化させるために必要な温度以上の耐熱性を有し、かつハイドロキシアパタイト結晶膜13Bを剥離あるいは基材14上に転写する際に離型層として機能するものであればよく、限定されない。
また、本発明に係る製造方法は、支持体11上でアモルファス状態のハイドロキシアパタイト膜13Aを結晶化し、その後ハイドロキシアパタイト結晶膜13Bを基材14に転写するため、基材14は耐熱性を必要としない。よって、汎用的で安価な低耐熱性基材を用いることができ、製造コストを低減できる。
−実験例1−
この実施例は、ポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、PETフィルムとする)24上にハイドロキシアパタイト結晶膜13Bを形成する実験例である。離型剤となる無機微粒子としてシリカ微粒子(扶桑化学工業株式会社製PL−1、一次粒径15nm・二次粒径40nm)を用いた。以下、実験方法を説明する。
まず、平坦な主面を有するガラス基板の表面に対し、10分間のUV/オゾン洗浄を行った後、シリカ微粒子と純水の混合物(シリカ濃度2.4質量%)を用いて回転速度1000rpmのスピンコーティングにより厚さ150〜200nmのシリカ微粒子膜を形成し、150℃の温度下で10分間乾燥させた。
次に、RFスパッタリング法(スパッタ電力300W、成膜レート0.4μm/h)により、前記シリカ微粒子膜上に厚さ2μmのアモルファス状態のハイドロキシアパタイト膜13Aを形成した後、450℃の電気炉で10時間加熱し、前記アモルファス状態のハイドロキシアパタイト膜13Aを結晶化させた。
次に、ハイドロキシアパタイト結晶膜13Bを転写する側のPETフィルム24に接着層25としてUV硬化樹脂(アクリル系)をバーコーターで塗布し、そのフィルムをハイドロキシアパタイト結晶膜13B上に貼り合わせた。UVランプ(電力1.5kW)を10秒程度照射してUV硬化樹脂25を硬化させた後、ガラス基板からPETフィルム24を剥がすことで、PETフィルム24にハイドロキシアパタイト結晶膜13Bが転写された。
図3は上記方法で製造されたPETフィルム24/接着層25/ハイドロキシアパタイト結晶膜13Bからなる積層体20の断面構造を模式的に表す図であり、図4はかかる積層体20のハイドロキシアパタイト結晶膜13Bを観察した光学顕微鏡写真である。
図5は上記方法で製造されたPETフィルム24/接着層25/ハイドロキシアパタイト結晶膜13Bからなる積層体20のX線回折測定結果である。ポリエチレンテレフタレートの他に、ハイドロキシアパタイトに帰属する回折ピークが現れており、PETフィルム24にハイドロキシアパタイト結晶膜13Bが転写されていることが確認できた。
本実施例の効果を、特許文献1に記載の製造方法(基材であるNaCl結晶板上にレーザーアブレーション法を用いてハイドロキシアパタイト膜を形成)と対比させて説明する。
(1)特許文献1では、基材に高価なNaClを用いるが、本実施例によれば、支持体上でハイドロキシアパタイトを結晶化させた後にハイドロキシアパタイト結晶膜13Bを基材に転写するため、安価な低耐熱性基材を用いることができ、製造コストを低減できる。
(2)特許文献1では、ハイドロキシアパタイト結晶膜13Bを基材から分離するために、基材であるNaClを純水等で溶解する必要があり、処理時間を必要するが、本実施例によれば、ハイドロキシアパタイト結晶膜13Bは剥離面を有した基材上に形成されるため、溶媒などを用いることなく、容易に基材から剥離することができ、取扱性に優れる。
−実験例2−
本実験は、離型剤としてのシリカ微粒子の粒径と、離型性との相関を確かめたものである。一次粒径がそれぞれ15nm、35nm、55nmである3種類のシリカ微粒子サンプル(扶桑化学工業株式会社製PL−1、PL−3、PL−5)を用いた。各シリカ微粒子サンプルを支持体に塗布できる程度の粘度が出るよう、純水と混合した。図6〜8は支持体上の各シリカサンプルのSEM写真である。すべてのサンプルにおいてシリカ微粒子は支持体上をほぼ一様に覆っていることが分かる。
これらのシリカ微粒子膜を離型層とし、実験例1と同様にしてハイドロキシアパタイト結晶膜13Bを成膜し、PETフィルム24に転写を試みた場合の離型結果を図9に示す。シリカ微粒子サンプルPL−1では離型が可能であり、PL−3およびPL−5では離型が不可能であった。これは、シリカ微粒子の粒径が大きい場合、微粒子間の間隙が大きくなり、この間隙にハイドロキシアパタイトが入り込むことによって支持体との連続部が生じ、離型性が悪化するものと考えられる。
本実験結果から、シリカ微粒子が所望の離型機能を発揮するためには、少なくともその一次粒径が15nm以下、二次粒径が40nm以下である必要があると考えられる。また、シリカ微粒子の粒径が小さいほど離型性が良好になると考えられることから、所望の離型機能を発揮する粒径範囲の下限値は、シリカの分子サイズから自ずと決まると考えられる。
10 ハイドロキシアパタイトシート
11 支持体
12 離型層
13A アモルファス状態のハイドロキシアパタイト膜
13B ハイドロキシアパタイト結晶膜
14 基材
20 PETフィルム/接着層/ハイドロキシアパタイト結晶膜からなるハイドロキシアパタイトシート
24 PETフィルム
25 接着層(UV硬化樹脂)

Claims (6)

  1. 基材と、ハイドロキシアパタイト結晶膜と、離型層とが積層して設けられたハイドロキシアパタイトシートであって、
    前記基材は低耐熱性基材であり、
    前記離型層は、前記ハイドロキシアパタイト結晶膜の結晶化温度以上の耐熱性無機微粒子で構成される
    ことを特徴とするハイドロキシアパタイトシート。
  2. 前記基材は樹脂フィルムであることを特徴とする請求項1に記載のハイドロキシアパタイトシート。
  3. 前記ハイドロキシアパタイト結晶膜の厚さは0.5〜15μmであることを特徴とする請求項1または2に記載のハイドロキシアパタイトシート。
  4. 前記ハイドロキシアパタイト結晶膜の厚さは1〜4μmであることを特徴とする請求項1または2に記載のハイドロキシアパタイトシート。
  5. 支持体上に無機微粒子からなる離型層を形成する工程と、
    前記離型層の上にハイドロキシアパタイトを有する膜を形成する工程と、
    前記ハイドロキシアパタイトを有する膜を加熱処理により結晶化する工程と、
    前記ハイドロキシアパタイト結晶膜を基材上に転写する工程と、
    を備えるハイドロキシアパタイトシートの製造方法。
  6. 前記無機微粒子はシリカ微粒子であることを特徴とする請求項5に記載のハイドロキシアパタイトシートの製造方法。
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