JP5972049B2 - 太陽電池モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、太陽電池モジュールに係り、特に太陽光を受けて発電する太陽電池モジュールに関する。
従来から、入射した光を光電変換部で電気に変換する太陽電池では、外部から侵入する水分による導電膜などの劣化を防ぎ、耐久性を高めること、光電変換部への入射光量を増大することが、重要な実装要件となっている。
発電する太陽電池セルを保護するために、両面をガラスとした構造をもつ、太陽電池モジュールが提案されており、例えば特許文献1には、薄膜系太陽電池が外部から侵入する水分による導電膜などの劣化を防ぐために、両面がガラスにより挟まれた構造を持つ太陽電池モジュール技術が開示されている。
ところで、ガラス基板を用いた場合にも、表面での光反射が大きいと太陽電池内部の光電変換部に入射する光が減少して、得られる電力も少なくなる。したがって、太陽電池の光電変換効率を高めるには、表面での光反射率を低減し、より多くの光を取り込むことが重要となる。光反射率の低減には、例えば太陽電池の表面に反射防止膜を設けたりするなどの反射防止構造を形成することが有効である。
一方、太陽電池セルを並べた結晶系太陽電池モジュールではセルとセルの間に隙間が出来る。その隙間を利用して採光可能とした太陽電池モジュールが提案されている(特許文献2)。このように、光を透過するということは、その分は発電に利用できていないということである。そこで、1方すなわち裏面をシートとした、太陽電池モジュールでは、裏面のシートに反射性を持たせ、光の再利用を積極的に行うようにしたものも提案されている(特許文献3)。
特開2008−47614号公報 特開2008−72004号公報 特開2010−177386号公報
しかしながら、上記特許文献3の太陽電池モジュールによれば、外部からの水分の浸入を低下させ太陽電池の寿命を増大させるが、カバーガラスを2枚使うために太陽電池モジュールの構造がガラスに大きく依存してしまうという問題点があった。そのため、特に水分の浸入が問題となる薄膜系太陽電池モジュールでは、両面をガラスにした構造が多く採用されているものの、比較的水分の浸入に強い結晶系太陽電池モジュールでは、特許文献1でも記載されているように、裏面はシートとなっているものが大半である。
具体的には、カバーガラスとして一般的な風冷熱強化ガラスを使った場合、ガラスの厚さを薄くすると強化のための残留応力を加えることが困難になり、3mm以上の板厚が必要となる。このため、仮に一方の側に薄いガラスを用いても、構造設計は強化されていない薄いガラスが割れないように設計する必要があり、全体の重さが大きくなってしまう。また、熱強化ガラスは穴あけ加工を行うことができないため、太陽電池モジュールの配線構造も、穴あけを避けなければならない。一方で、強化されていないガラスを用いると、強度が大幅に低下するため、やはりガラスの厚さを大きくする必要が生じ、モジュール全体の重さが大きくなってしまう。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、耐侯性の高い太陽電池モジュールを自由度の高い構造で得ることを目的としている。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の太陽電池モジュールは、太陽電池セルの両面を化学強化ガラスとしたことを特徴とするものである。すなわち、本発明の太陽電池モジュールは、結晶系太陽電池セルと、前記結晶系太陽電池セルの受光面側に配された化学強化ガラスからなる第1のガラス基板と、前記結晶系太陽電池セルの前記受光面側に対向する裏面側に配された化学強化ガラスからなる第2のガラス基板と、前記第1および第2のガラス基板の間に、前記結晶系太陽電池セルの接続配線とともに前記結晶系太陽電池セルを封止する封止樹脂と、を備えた太陽電池パネルと、前記太陽電池パネルの長辺方向で一方向に伸張し、前記第2のガラス基板の端縁を除く表面上で、前記第2のガラス基板に接着され、前記太陽電池パネルの端面を覆うフレームと、を備え、前記第1および第2のガラス基板は、板厚1mm以下であり、同一の厚さを有することを特徴とする。
本発明によれば、カバーガラスすなわち、第1または第2のガラス基板の厚さを薄くしても強化することができ、また穴を開けることもできるなど加工性が高いため、太陽電池モジュールの設計自由度が向上し、従来と同等の構造で耐侯性の高い太陽電池モジュールを得ることができるという効果を奏する。
図1−1は、本発明の実施の形態1による太陽電池モジュールを構成する太陽電池パネルを示す断面図である。 図1−2は、図1−1で用いられる裏面側封止樹脂の断面模式図である。 図1−3は、図1−1で用いられる受光面側封止樹脂の断面模式図である。 図2−1は、本発明の実施の形態1による太陽電池モジュールを示す斜視図である。 図2−2は、本発明の実施の形態1による太陽電池モジュールの分解斜視図である。 図3−1は、本発明の実施の形態1による太陽電池パネル保持構造を示す斜視図である。 図3−2は、図3−1の要部拡大断面図である。 図4は、本発明の実施の形態2による太陽電池モジュールを示す断面図である。 図5−1は、本発明の実施の形態3による太陽電池モジュールを示す斜視図である。 図5−2は、図5−1の要部拡大断面図である。 図6は、比較例の太陽電池モジュールを示す断面図である。 図7は、比較例の太陽電池モジュールを示す斜視図である。
以下に、本発明にかかる太陽電池モジュールの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下に示す図面においては、理解の容易のため、各部材の縮尺が実際とは異なる場合がある。各図面間においても同様である。
実施の形態1.
図1−1は、本発明の実施の形態1による太陽電池モジュール10における太陽電池パネル7の構造を示した断面図である。本実施の形態の太陽電池モジュール10は、第1および第2のガラス基板1、2の間に、接続配線4とともに太陽電池セル3を封止する封止樹脂(受光面側封止樹脂5と裏面側封止樹脂6)を具備したことを特徴とする。すなわち結晶系太陽電池セルで構成された太陽電池セル3と、太陽電池セル3を繋ぐ銅製の接続配線4とが封止樹脂(受光面側封止樹脂5と裏面側封止樹脂6)により封止されており、その外側の受光面と裏面の両面が化学強化ガラスからなる第1のガラス基板1と第2のガラス基板2とで覆われている。化学強化ガラスはイオン交換により表面に応力を発生させたガラスである。その製法は、ソーダ石灰ガラスを380℃程度に加熱した硝酸カリ溶融塩に浸漬し、イオン半径の小さいNa+を、よりイオン半径の大きいK+に置換して、ガラス表面に圧縮応力を発生させるというものである。化学強化ガラスの厚さは1mm以下である。これは風冷熱強化ではなく、化学強化による強化を実施することで、厚さを3mm以下にしても十分な強度を得ることができるようになった。一般に熱強化ガラスの曲げ強度は平均150MPa程度であるが、本化学強化ガラスの曲げ強度は平均600MPa以上になるようにした。なおこの化学強化ガラスの製造方法は、上記に限定されるものではなく、他の化学強化法を用いても良い。
図2−1に、実施の形態1による太陽電池モジュール10の斜視図、図2−2に同太陽電池モジュール10の分解斜視図を示す。この太陽電池モジュールの製造に際しては、第1および第2のガラス基板1、2として化学強化ガラスを用いるほかは通例の方法で行なわれる。まず、第2のガラス基板2上に裏面側封止樹脂6を塗布し、その上に太陽電池セル3を接続配線4とともに載置する。一方、第1のガラス基板1上に受光面側封止樹脂5を塗布する。そして、この第2のガラス基板2上に、第1のガラス基板1を重ね合わせ、加圧しながら加熱硬化することで樹脂封止を行なう。このようにして太陽電池モジュール10が形成される。
本実施の形態の太陽電池モジュール10は、両面がガラスで覆われているが、一般的な太陽電池モジュールと同様に、裏面に電気取出し用の端子BOX9が設置されており、従来と同様の組立て作業性を確保している。これは、熱強化ガラスでは、残留応力の分布から、製造後に一部をカット加工することができないが、化学強化ガラスを用いることで、電気取出し配線用の穴を開けることが可能となったためである。図示しないが、同様に両面を後加工することで外形を調整することができ、円形や六角形の太陽電池モジュールを作ることも可能である。以下においては、太陽電池パネル7は板状体そのものを指し、太陽電池モジュールはフレームなど付属部品も含めて発電に寄与する構造体を指すものとする。
このように、本実施の形態の太陽電池モジュールでは、セル外側の受光面と裏面の両面に、化学強化ガラスを用いることで、使用環境における湿度の影響を回避することができる。また、ガラス厚さやガラス形状に依存することなく、信頼性の高い太陽電池モジュールを製造することが出来る。また、風冷熱強化では曲げ強度が150MPa程度であったが、化学強化ガラスにすることで600MPaと大幅に大きくでき、表面に局所的な発熱や、飛び石などに対する耐性も大幅に向上することができる。
なお、本実施の形態では、太陽電池セルを結晶系太陽電池セルとしたが、これは結晶系太陽電池セルに限られるものではなく、ガラス基板上に薄膜型太陽電池を形成した薄膜型太陽電池モジュールなど、他の構造の太陽電池モジュールにも適用可能である。ただし、ガラス表面が500℃程度の高温工程にさらされる、プラズマCVD法によりガラス表面にセルを作る場合は、化学強化の効果も損なわれる場合があるため、注意が必要である。一方、300℃以下の低温焼成などで発電セルが作られる場合や、結晶系太陽電池セルのように、別の工程で作られたセルが組みこまれる構造においては、どのような種類の太陽電池セルでも、本発明の効果は得られる。
比較のために、比較例の太陽電池モジュールを図6および図7に示す。図6は太陽電池モジュールを構成するパネル7の断面図であり、図7は、全体斜視図である。この例では、厚さT101、T102という厚い第1および第2のガラス基板101、102の間に太陽電池セル3が、1層構造の封止樹脂105を介して固着されている。図7はフレーム8に太陽電池モジュール10を実装した実装構造体を示す斜視図である。
本発明の実施の形態1では、化学強化ガラスの厚さは1mm以下で、かつ両面が同じ厚さとなっている。第1および第2のガラス基板1、2を構成する化学強化ガラスの合計厚さは2mm以下となり、比較の風冷熱強化ガラスの厚さの3mmと比較すると、30%以上も小さい。その結果、太陽電池パネル7および太陽電池モジュール10の大幅な軽量化を達成することができている。一方、合計厚さが30%小さくなると、太陽電池パネル7の曲げ剛性は35%にまで低下し、負荷に対する変形量は約3倍に増加する。片面に熱強化ガラスを用い裏面はシートとした比較例の太陽電池モジュールでは、変形が大きくなるほどセルが割れ、直接発電効率が低下する、あるいは、割れ部分から劣化が進み寿命低下の要因となるなどの問題があった。これは結晶系太陽電池セルを用いた結晶系の太陽電池モジュールの場合特に顕著である。これに対し、本実施の形態では、両面に位置する第1および第2のガラス基板1、2が同じ厚さとなっているため、結晶系基板に製造された太陽電池セル7はパネル厚みの中心部分に設置される。セルに加わる力は、板厚の中心に近づくほど小さくなるため、本実施の形態の構造では、大幅に軽量化するにもかかわらず太陽電池セルの破損を防ぐことができ、セル破損率の低い太陽電池モジュールを得ることができる。なお、太陽電池セルの結晶基板としては、多結晶および単結晶シリコンが最も一般的である。他にも、ゲルマニウム基板、ガリウム化合物基板などがあり、小さな負荷で割れてしまう脆性材料の場合、本実施の形態1の構成を用いることによる効果が有効となる。
両面のガラスの厚さは同じであるが、当然ながら光学特性まで同じにする必要は無い。発電効率に直接影響する受光面側の第1のガラス基板1は、透過率や表面反射率などが重要なため光学特性の厳しい基準や、最表面への反射防止膜の追加などが重要であるが、裏面に関しては剛性と強度が保たれていれば良い。したがって、裏面側の第2のガラス基板2については、反射防止膜の追加は必要なく、光学性能を満足しないものを流用することも出来る。
本発明の実施の形態1に示した太陽電池モジュール10の太陽電池パネル7では、太陽電池セル3と、セルを繋ぐ銅製の接続配線4とを封止する封止樹脂が、受光面側封止樹脂5、裏面側封止樹脂6ともに0.4mm以下となっている。図1−2は、同太陽電池パネルに用いられた裏面側封止樹脂6の断面模式図、図1−3は、同太陽電池パネルに用いられた受光面側封止樹脂5の断面模式図である。特に結晶系太陽電池セルを用いた太陽電池モジュールでは、導電部としての配線の凹凸があるため、封止樹脂を薄くしすぎると、配線とバックシートの隙間が小さくなり、最悪、裏面側のバックシートと配線が接触し、バックシートが破れて配線が露出する、あるいは、露出はしなくても封止樹脂やバックシートによる絶縁性能が低下してしまうなどという問題がある。しかし、本実施の形態では、最表面は剛性基板であるガラス基板になっているため、封止樹脂が薄くなって配線との隙間が小さくなったとしても、ガラス一枚で絶縁性能は十分に保たれている。また、化学強化を行うことでガラスの強度が非常に大きいため、直接ガラスに配線があたったとしても、ガラスが破壊する心配が無い。このように本実施の形態では、封止樹脂を薄く製造し、全体をより軽量にしたガラス封止構造の太陽電池モジュールを製造することが可能となる。なお、一般的に導電部の配線厚さは0.1〜0.3mm、セル厚さは0.1〜0.2mmであり、片面が0.4mm以下(セル厚さが影響するのは半分、0.05〜0.1mm)になると封止樹脂の厚さが非常に小さい部分が出来てくることとなる。なお、封止樹脂としては、一般的にEVAやPVBが用いられる。
本発明の実施の形態1に示した太陽電池パネルでは、裏面側封止樹脂6は図1−2に断面模式図を示すように、反射性をもたせるために、白色粒子を含む反射粒子6Rを練りこんだ樹脂材料で構成されている。太陽電池セルを並べた結晶系太陽電池モジュールではセルとセルの間に隙間が出来る。例えば特許文献2では、その隙間を利用して採光可能な太陽電池モジュールを提供しているが、一方で光を透過するということは、その分は発電に利用できていないということである。従って、本来は、裏面シートにより反射を行うことで、光の再利用を積極的に行う必要がある。
しかし、裏面をガラスとした構造の場合、バックシートが無いため別の反射構造を得る必要がある。しかし、ガラス基板に対し単に反射コートを行おうとしても、ガラスの表面が平らであるため、そのままでは反射光を再利用することが出来ない。反射光を再利用するためには、拡散反射を行う必要がある。しかし、従来のバックシートと同様の反射層を追加することは製造コストを引き上げることに繋がってしまう。そこで、本実施の形態では、裏面側封止樹脂6に予め反射粒子6Rを練りこむことで、拡散反射層を太陽電池セル裏面に得ることが出来るようにし、その結果、太陽電池セル隙間の光を再利用可能とした。
なお、反射粒子としては、酸化チタンを初めとする白色粒子が最も発電効率の向上に寄与する。一方で特許文献3に示したような、赤外域の長波長側の光のみを反射する塗料を用いることで、外観は黒く、見栄えの良い太陽電池モジュールでもセル間の光反射利用が可能である。
図3−1および図3−2に、本実施の形態1における太陽電池モジュールの、パネル保持構造を示す。図3−2は、図3−1の要部拡大断面図である。先に示したとおり、本実施の形態1では第1および第2のガラス基板1、2の厚さT1、T2が2枚あわせても比較例より30%以上小さくなっており、その結果、同じ荷重に対する変形量は約3倍となる。このような場合、図7に示した比較例の枠状フレームを用いた太陽電池モジュールでは、ガラスと枠状フレームの噛みこみが10mm程度しかないため、ガラスのたわみが大きくなると枠状フレームとの噛みこみから外れてしまい、破損してしまうという問題が顕在化することがわかった。従来、適切な設計をしたモジュールでは、10000Pa程度の面圧まで枠状フレームからの抜落ちは発生しなかったが、本実施の形態の太陽電池モジュール10の太陽電池パネル7のように剛性が低下し、変形量が3倍になってしまうと、1/3の荷重で抜け落ちが発生してしまう。また、本実施の形態1では第1および第2のガラス基板1、2を構成する化学強化ガラスの板厚を1mmとしたが、化学強化ガラスの強度は2000MPa程度まで上げることが可能であり、太陽電池モジュールとしては化学強化ガラスの板厚を片方0.4mmまで薄くすることが可能となる。この場合、同じ荷重に対するパネルの変形量は50倍になり、非常に小さい荷重で抜け落ちが発生してしまう。
そこで、本実施の形態1では、薄くかつ剛性が小さい太陽電池パネル7の抜け落ちを防ぎ、かつ太陽電池モジュール10の構造を比較例の枠状フレームからさらに簡略化できる構造として、図3−2に示すように、裏面ガラス2にフレーム8を接着層20によって接着し、かつそのフレーム8が太陽電池パネル7の長辺と同じ方向に伸びるように設置した。裏面側にフレーム8を接着することによって、太陽電池パネル7のたわみを受け持つ事が可能になり、薄型の太陽電池パネル7も保持できるようになる。かつ、一方向に設置することで、太陽電池パネル7の折れ曲がり変形を防ぎ、効率的に保持することが出来る。フレーム8は長辺と平行に設置すると、たわみに対しては特に効果的である。
実施の形態1におけるフレーム8は、亜鉛メッキ鋼板を折り曲げた物である。フレーム8と太陽電池パネル7は、接着面が幅W120mmで接着層20によって貼り付けられている。接着面の面積は接着強度により規定されており、接着方式を変更することで変化するが、一般に合計で20〜60mm程度の幅が必要となる。フレーム8としては強度を確保するためにパネル厚さ方向の寸法が必要となり、一般に20〜60mm程度の高さを持つ。太陽電池パネル7とフレーム8の接着には、接着剤あるいは両面テープからなる接着層20が用いられる。さらにまた、太陽電池パネル7とフレーム8の接着に用いられる接着層20としては、接着剤と両面テープとを併用しても良い。太陽電池パネル7の化学強化ガラスとフレーム8は材料が異なるため熱変形量が異なり接着部には負荷が発生するため、その影響を緩和するために柔らかい接着剤が好ましい。また、太陽電池モジュールは10年以上といった長期に渡って使用されるため、長期劣化しにくい材料で接着する必要がある。現在では、このような材料としては、シリコーン系の接着剤が一般的であり、その他の接着剤よりも安定性が良い。なお、本実施の形態1のパネル保持構造の説明図である、図3−1では、接着層20は省略しており図示しないが、図3−2に要部拡大図を示すように、フレーム8と接着層20を介して固着されている。
なお、フレーム8を亜鉛メッキ鋼板で作った場合、第1および第2のガラス基板1、2を構成する化学強化ガラスと亜鉛メッキ鋼板の熱変形量は比較的近い(化学強化ガラス7〜9ppm、亜鉛メッキ鋼板9〜11ppm)ため、熱変形による負荷の発生を抑えることができる。一方で、フレーム8をアルミニウム合金で製造すると、化学強化ガラスとの熱変形量の差は大きくなるが、フレーム8としては亜鉛メッキ鋼板よりも腐食に強くなる。
また、本実施の形態では、裏面に接着したフレーム8が太陽電池パネル7端部に位置し、太陽電池パネル7の端面を覆う構造となっている。この構成により、ガラスとして割れやすく、また太陽電池パネル7として水分が侵入しやすい端部の保護が、抜け落ちを防止するフレーム8においても可能となる。
以上のように、本実施の形態1の太陽電池モジュールによれば、使用環境における湿度の影響を受けにくい太陽電池モジュールを、ガラス厚さやガラス形状の影響を受けることなく製造することが出来、かつ大幅に機械的強度を向上することができる。また、化学強化ガラスが、板厚1mm以下でかつ両面が同じ厚さである構成により、比較例の太陽電池モジュールに比べて大幅な軽量化を達成し、また太陽電池セルの破損を防ぐことが出来る。さらにまた、封止樹脂の板厚を、片側0.4mm以下としたが、本実施の形態の太陽電池モジュールによれば封止樹脂を薄く製造しても絶縁性低下の影響を抑えることができる。
また、封止樹脂を多層構造で構成し、裏面側が、白色粒子などの反射粒子を練りこんだ白色樹脂材料など、拡散反射樹脂材料を含むことにより、反射シートを用いたのと同様の反射特性を得ることができる。つまり、封止樹脂が、前記結晶系太陽電池セルと前記第1のガラス基板との間に位置する受光面側封止樹脂と、前記結晶系太陽電池セルと前記第2のガラス基板との間に裏面側に位置する裏面側封止樹脂とを有する多層構造で構成された場合、前記裏面側封止樹脂は、反射粒子を含有した拡散反射樹脂材料を含むようにするのが望ましい。
また、裏面側ガラスにフレームを接着することで設置されており、かつそのフレームを一方向に設置することにより、太陽電池パネルが薄くなり剛性が低下しても、フレームからの抜落ちによる破損を防ぐことが、効率良く可能となる。また、フレーム8が、太陽電池パネル7の端面を覆う構造になっているため、端部の保護が可能となる。
実施の形態2.
図4に、本実施の形態2における太陽電池モジュールの要部拡大断面図を示す。本実施の形態では、太陽電池パネル7の裏面側封止樹脂を、第2のガラス基板2側から、第1の裏面側封止樹脂6aと第2の裏面側封止樹脂6bとの2層構造で構成したことを特徴とするものである。すなわち、第1の裏面側封止樹脂6aにのみ白色粒子を添加し、第2の裏面側封止樹脂6bは太陽電池セル3および接続配線4を確実に被覆するように構成した。他は、実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。また、本実施の形態においても、化学強化ガラス自体に穴を開けたりすることもでき、取り付け作業性が良好で機械的強度の高い太陽電池モジュールを得ることが可能となる。
本実施の形態においても、太陽電池セル裏面に、反射シートを追加すること無く拡散反射の向上を図ることができ、太陽電池セル間の隙間の光を再利用することが出来る。したがって、この構成によれば、裏面側封止樹脂がさらに薄型化でき、薄型で信頼性が高く、取り付け作業性の良好な太陽電池モジュールを形成することが可能となる。また、本実施の形態では裏面側封止樹脂を2層構造で構成したが、3層以上で構成しても良いことはいうまでもない。
実施の形態3.
図5−1に、本実施の形態3における太陽電池モジュールの斜視図、図5−2にこの太陽電池モジュールの要部拡大断面図を示す。太陽電池パネル7の構造は、実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。実施の形態3では、太陽電池パネル7は軽量化の効果がより発揮されるように大型のパネルを用いており、幅1000mm縦1600mmとなっている。そして、大型のパネルに対応できるように、接着した2本のフレーム8の間に、その2本を接続する補強レール11を設けている。電気取出し用の端子BOX9は、裏面ガラス2にあけた穴ではなく、太陽電池パネル7端部から接続配線が直接取り出されており、その部分を封止する形で端子BOX9が設置されている。
本実施の形態3では、裏面に接着層20で接着されたフレーム8は太陽電池パネル7の内側に設置されており、また周辺を覆う構造が存在しない。このような構造の場合、太陽電池のたわみによる抜け落ちの変形が、接着されたフレーム8の両側で発生することから、フレーム接着部においては力が打消し合う形になり、接着部の応力が低減され、より少ないフレーム8で薄型化された太陽電池パネル7を保持することが可能となる。
また、本実施の形態3のフレーム8については、アルミニウムの押出成型によって作製され、長手方向に沿って、同一断面形状を有する筒状体であり、表面をアルマイト処理している。酸化に強いアルミニウムを使用することで錆びに強いフレーム8となり、押し出し成型を用いることで、高強度の保持部材を安価に用意することができる。なお、本実施の形態ではフレーム8は2本となっているが、例えば幅500mmと小型化されたパネルであれば、中央1本のフレーム補強で十分な場合もある。
薄型パネルを大型化した場合、太陽電池パネル7の抜け落ち以外に、パネルのたわみが大きすぎ、設置の際に取回しが困難になり、作業性が低下するという問題が顕在化していた。特に、封止樹脂を含めた太陽電池パネル7の厚みが2mm以下で、辺の長さが1000mmを超えると顕著である。そこで、本実施の形態3では、接着した2本のフレーム8の間に、その2本を接続する補強レール11を設けている。この補強レール11により、フレーム8を繋ぐ剛性が強化され、太陽電池モジュール設置の作業性を向上することが出来る。なお、この追加した補強レール11は、パネルに接着されていてもされていなくても良い。また材質としても設置時の剛性増加の効果があれば良く、プラスチック等の樹脂でも良い。
以上説明してきたように、フレーム8が、太陽電池パネル7の内側に設置され、太陽電池パネルの周縁を覆わないようにしているため、太陽電池パネルとフレーム接着部の応力が低減され、大型のパネルを製造することが可能となる。また接着したフレームが2本以上であり、その2本を接続するレールがある構成により、太陽電池パネルが薄型化により剛性が著しく低下してもモジュールとしての剛性が確保でき、パネル設置の作業性を向上することが出来る。
以上のように、本発明にかかる太陽電池モジュールは、大型の太陽電池パネルに有用であり、特に、1辺の長さが1000mmを越える大型の太陽電池パネルの実装に適している。
1 第1のガラス基板(受光面ガラス)
2 第2のガラス基板(裏面ガラス)
3 太陽電池セル
4 接続配線
5 受光面側封止樹脂
6 裏面側封止樹脂
6a 第1の裏面側封止樹脂
6b 第2の裏面側封止樹脂
6R 反射粒子
7 太陽電池パネル
8 フレーム
9 端子BOX
10 太陽電池モジュール
11 補強レール
20 接着層

Claims (5)

  1. 結晶系太陽電池セルと、
    前記結晶系太陽電池セルの受光面側に配された化学強化ガラスからなる第1のガラス基板と、
    前記結晶系太陽電池セルの前記受光面側に対向する裏面側に配された化学強化ガラスからなる第2のガラス基板と、
    前記第1および第2のガラス基板の間に、前記結晶系太陽電池セルの接続配線とともに前記結晶系太陽電池セルを封止する封止樹脂と、
    を備えた太陽電池パネルと、
    前記太陽電池パネルの長辺方向で一方向に伸張し、前記第2のガラス基板の端縁を除く表面上で、前記第2のガラス基板に接着され、前記太陽電池パネルの端面を覆うフレームと、
    を備え、
    前記第1および第2のガラス基板は、板厚1mm以下であり、同一の厚さを有することを特徴とする太陽電池モジュール。
  2. 前記封止樹脂の板厚が、前記結晶系太陽電池セルの片側で0.4mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 前記封止樹脂は、前記結晶系太陽電池セルと前記第1のガラス基板との間に位置する受光面側封止樹脂と、前記結晶系太陽電池セルと前記第2のガラス基板との間に裏面側に位置する裏面側封止樹脂とを有し、前記裏面側封止樹脂は、反射粒子を含有した拡散反射樹脂材料を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池モジュール。
  4. 前記フレームが、前記第1のガラス基板の側面から、前記第2のガラス基板の側面を経て設けられ、前記第2のガラス基板の裏面側に接着剤を介して接着されたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  5. 前記フレームが、前記第1のガラス基板の表面側を覆うことなく側面から、前記第2のガラス基板の側面を経て設けられたことを特徴とする請求項4に記載の太陽電池モジュール。
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