JP5971921B2 - 抗原提示細胞の調製方法 - Google Patents

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Description

本発明は、抗原提示細胞の調製方法に関する。また、該抗原提示細胞の調製方法によって調製された抗原提示細胞及びその利用方法に関する。さらに、抗原提示細胞活性化剤に関する。
がんをはじめとする難治性疾患の新たな治療法として、近年免疫細胞療法が注目されている。免疫細胞療法とは、患者本人の免疫細胞を取り出して活性化し、活性化した免疫細胞を患者本人に投与し、人工的に免疫を強化するという治療方法である。免疫細胞が疾病の原因となる細胞のみを特異的に傷害するため、また患者本人の細胞を用いるため、従来の抗癌剤治療に比べて格段に副作用が少ないという利点がある。このような免疫細胞療法の一つとして樹状細胞(以下、DCとも記す)ワクチン療法がある。
DCワクチン療法では、DCに腫瘍抗原(ペプチド、蛋白質、腫瘍細胞のライセート等)を取り込ませる。腫瘍抗原を取り込んだDCは、細胞内で腫瘍抗原を分解し、その一部(エピトープ)を細胞表面に提示する。DCワクチン療法とは、このようにして調製されたDCをがん患者の体内に投与することにより、腫瘍抗原に対する免疫反応を惹起し、がんを治療する方法である。
DCワクチンをがん治療へ応用することを目的に種々の手法が試みられてきているが、さらなる効果増強が望まれており、担がん個体で有効な抗腫瘍免疫反応を誘導する為にはDCの免疫活性化能力を向上させるアジュバントの利用が有効と考えられている。
DCの免疫活性化能力を向上させる効果を有するアジュバントとしてヌクレオチドを含む物質が知られている。例えば、CpGを含むDNAはTLR9を介して抗原提示細胞を刺激することが知られており(例えば、非特許文献1)、2本鎖RNAはTLR3を介して抗原提示細胞を刺激することが知られており(例えば、非特許文献1)、ウラシルを含む一本鎖RNAはTLR7を介して抗原提示細胞を刺激することが知られている(例えば、非特許文献1、2)。しかし、これらはいずれも細菌やウイルス由来の核酸構造を認識するものであり、腫瘍を認識する反応ではない。さらに、リガンド自体が高分子のものであるため、安全性の評価が困難である。
ヌクレオチドを含む物質の効果としては、マウス新生児の餌にウリジン1リン酸(以下、UMPとも記す)を大量に含有させることでマウス新生児の免疫反応の活性化を誘導することが報告されている(例えば、非特許文献3、4)。しかし、抗原提示細胞への直接的効果や、特定の抗原に対する免疫応答を誘導する効果は記載されていない。
また特許文献1ではイノシン誘導体にアジュバント活性があることが報告されている。しかし、工業的に合成される化合物ではなく、生体内でも産生される(内因性の)ヌクレオチドの単量体そのものがアジュバントとしての効果を有することは報告されていない。そのような物質がアジュバントとしての活性を有することが明らかとなれば、高分子核酸や合成された薬剤とは異なり、安全性の観点から産業利用が格段に容易になると考えられる。
特表2007−500211号公報
山本雅裕、審良静男、実験医学 23:1506−1511(2005). Diebold SS. et al.,Eur J Immunol.,36:3256−3267(2006). 永淵真也、 腸内細菌学雑誌 21:305−312(2007). T. Masahiko et al.,J Anim Sci.,87:1042−1047(2009).
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、DCワクチン療法をはじめとする免疫細胞療法において有用な、抗原提示細胞の免疫活性化能力を向上させることができる、アジュバントを用いた抗原提示細胞の調製方法を提供するものである。
本発明者らは、これらの課題を解決するため様々な研究を行った。その結果として、単量体のヌクレオチドを抗原提示細胞の調製時に共存させることによって、患者にDCワクチンを投与した際の免疫応答を向上させることを見出した。これらの知見によりヌクレオチドの単量体を用いたDCの調製方法を開発し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)in vitroにおいて、ヌクレオチド存在下で、抗原提示細胞に抗原を取り込ませる抗原提示細胞の調製方法;
(2)前記抗原提示細胞が、樹状細胞であることを特徴とする(1)に記載の抗原提示細胞の調製方法;
(3)前記抗原提示細胞が、取り込ませた抗原を特異的に認識するTh1細胞を刺激する機能を有することを特徴とする(1)又は(2)に記載の抗原提示細胞の調製方法;
(4)前記ヌクレオチドが、リボヌクレオチドであることを特徴とする(1)〜(3)に記載の抗原提示細胞の調製方法;
(5)前記ヌクレオチドが、ヌクレオシド一リン酸であることを特徴とする(1)〜(4)に記載の抗原提示細胞の調製方法;
(6)前記ヌクレオチドが、ウリジン一リン酸またはアデノシン一リン酸であることを特徴とする(1)〜(5)に記載の抗原提示細胞の調製方法。
(7)(1)〜(6)に記載の調製方法によって調製された抗原提示細胞。
(8)(1)〜(6)に記載の調製方法によって調製された抗原提示細胞を含む医薬組成物;
(9)前記抗原提示細胞が樹状細胞であることを特徴とする(8)に記載の医薬組成物;
(10)前記抗原提示細胞が患者の自己由来であることを特徴とする(8)又は(9)に記載の医薬組成物;
(11)前記医薬組成物が、患者体内のTh1細胞を活性化することを特徴とする(8)〜(10)に記載の医薬組成物。
(12)ヌクレオチドを有効成分とする抗原提示細胞活性化剤;
(13)前記ヌクレオチドが、リボヌクレオチドであることを特徴とする(12)に記載の抗原提示細胞活性化剤;
(14)前記ヌクレオチドが、ヌクレオシド一リン酸であることを特徴とする(12)又は(13)に記載の抗原提示細胞活性化剤;
(15)前記ヌクレオチドが、ウリジン一リン酸またはアデノシン一リン酸であることを特徴とする(12)乃至(14)に記載の抗原提示細胞活性化剤。
本発明の抗原提示細胞の調製方法により、抗原提示細胞の免疫活性化能力を向上させることができる。とりわけ、抗原提示細胞は、抗原特異的Th1細胞(CD4T細胞)を活性化する能力が向上する。
図1は、マウスTRP−2抗原をUMPと同時にマウスDCに導入すると、導入していないDCと比較してCD4T細胞からのIFN−γの産生量が有意に増強することを示している。また共培養よりエレクトロポレーションで導入した方がその効果が有意に高まることを示している。 図2は、OVAをエレクトロポレーションでマウスDCに導入するとCD4陽性T細胞からのIFN−γの産生量が有意に増強すること、そこにUMPを同時に導入するとその効果がさらに有意に増強されることを示している。 図3は、OVAをエレクトロポレーションでマウスDCに導入する際に、同時に添加するUMPの効果が最大になる濃度を検討した結果を示している。 図4は、図2、3と同様の実験系で、ウラシルを有するUMPと、UDP、UTPの効果を比較した結果を示している。UMPにおいて明らかな抗原特異的IFN−γの産生量の増強が認められ、Th1細胞に対する抗原特異的なアジュバント活性を有することが確認された。 図5は、3名のヒト健常人ボランティアの末梢血由来のDCにおけるヌクレオチドのアジュバンド効果を示している。ヌクレオチドを添加しなかった場合に比べて、ヌクレオチドを添加した場合にIL−23産生増強が認められた。 図6は、1名のヒト健常人ボランティアの末梢血由来のDCにおけるヌクレオチドのアジュバンド効果を示している。ヌクレオチドを添加しなかった場合に比べて、ヌクレオチドを添加した場合にIFN−γの産生増強が認められた。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。ただし、本発明がこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様で実施し得るものである。
まず、本発明の抗原提示細胞の調製方法について詳説する。本発明の抗原提示細胞の調製方法は、ヌクレオチドの存在下で、抗原提示細胞に抗原を取り込ませる抗原提示細胞の調製方法である。
抗原提示細胞とは、抗原ペプチドをMHCクラスI及び/またはクラスIIに提示し、抗原特異的に作用する細胞(T細胞やB細胞等)を誘導する能力を有する細胞である。例えば、マクロファージや樹状細胞等があげられる。本明細書では抗原提示細胞として樹状細胞を用いる方法を説明する。
まず、樹状細胞の前駆細胞を取得するための試料を準備する。前記試料としては末梢血、骨髄液、臍帯血等があげられる。中でもヒトの場合、入手の容易さ、患者への負担の少なさを考慮すると末梢血を利用することが好ましい。末梢血の採血量は提供者の負担にならない程度を目安として、適宜設定することができる。採血する方法としては、真空採血管、採血バック等を用いた全血採取を利用することができる。採血した血液に、ヘパリンやクエン酸を加えることで、凝固が起こらないようにすることができる。
また、多量の細胞を取得する必要がある場合には、成分採血装置を用いて単核細胞を採取する方法を利用することができる。
次に、採取した試料から単核細胞を分離する。単核細胞には、樹状細胞の前駆細胞が含まれている。分離する方法としては、単核細胞を赤血球から分離するいかなる方法を用いることができる。例えば、フィコールパック(Ficoll−Paque)密度勾配法を利用する方法が一般的である。なお、分離した単核細胞は血小板等を除去するために培地、生理食塩水、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)等を用いて数回洗浄することが好ましい。
次に、分離した単核細胞から、樹状細胞の前駆細胞である単球(CD14陽性細胞)を分離する。CD14は単球に発現しているマーカーとして知られている。そのマーカーの性質を利用して、抗CD14抗体マグネットビーズを用いたMagnet Cell Sorting(MACS、Miltenyi Biotec)を利用して、単球を回収することができる。この方法は、簡単でかつ単球の回収率が高い。
また、分離した単核細胞を培養フラスコに移し、34〜38℃、2〜10%CO条件下で1時間以上培養すると、培養フラスコ底面(壁面)に細胞が付着する。この付着した細胞を樹状細胞の前駆細胞として用いることもできる。
得られた前駆細胞は、サイトカイン等で刺激することにより未成熟樹状細胞や成熟樹状細胞に分化させることができる。
培養を行うための培地としては、AIM−V培地(インビトロジェン)、RPMI−1640培地(インビトロジェン)、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM、インビトロジェン)、TIL(株式会社免疫生物研究所)、表皮角化細胞培地(KBM、コージンバイオ株式会社)、イスコフ培地(IMEM、インビトロジェン)等、細胞培養に使用されている市販の培地を使用することができる。また、必要に応じて、0.5%〜20%の牛血清、牛胎児血清(以下、FBSとも記す)、ヒト血清、ヒト血漿等を添加することができる。
未成熟樹状細胞を得るには、樹状細胞の前駆細胞を、分化誘導因子を添加した培地で培養すればよい。未成熟樹状細胞を分化誘導する因子としては、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(以下、GM−CSFとも記す)、インターロイキン4(以下、IL−4とも記す。他のインターロイキンについても同様に記す)、ステムセルファクター(以下、SCFとも記す)IL−13、腫瘍壊死因子α(以下、TNF−αとも記す)等があげられる。また、必要に応じてIL−1、IL−2、IL−3等を添加することが好ましい。特に、GM−CSFとIL−4を組み合わせて添加すると効率よく誘導することができる。分化誘導のための培養は、34〜38℃、好ましくは37℃、2〜10%CO、好ましくは5%CO条件下で、5〜7日間行うことが好ましい。
成熟樹状細胞を得るには、上記方法で得られた未成熟樹状細胞を、分化誘導因子を添加した培地で培養すればよい。成熟樹状細胞を分化誘導する因子としては、GM−CSF、IL−4、SCF、IL−1β、IL−6、IL−13、TNF−α、プロスタグランジンE(以下、PGEとも記す)等があげられる。また、必要に応じてIL−1、IL−2、IL−3等を添加することが好ましい。特に、GM−CSF、IL−4、IL−6、IL−1β、PEG及びTNF−αを組み合わせて添加すると効率よく誘導することができる。また、GM−CSF、IL−4、TNF−α及びPGEの組み合わせでも十分な成熟化が行える。成熟のための培養は、34〜38℃、好ましくは37℃、2〜10%CO、好ましくは5%CO条件下で、2〜3日間行うことが好ましい。
樹状細胞の前駆細胞として造血幹細胞(CD34陽性細胞)を準備し、GM−CSF、TFN−α、flt−3リガンド、c−kitリガンド、又はトロンボポエチンの中から1つ又は複数を組み合わせて培地に添加し、培養を行う方法でも樹状細胞が得られる。また、血液又は末梢血単核球からパーコール等の比重液を用いて、血液中にもともと存在する樹状細胞を回収することもできる。
抗原としては、がん又は感染症抗原蛋白質、がん又は感染症抗原ペプチド、病原性細胞のライセート(腫瘍組織又は腫瘍細胞、ウイルスに感染した感染症細胞又は病原性細菌の破砕物)等があげられる。また転写、翻訳により抗原を発現できるDNAやmRNAも同様に利用することができる。
ヌクレオチドは、塩基、糖、リン酸が結合した化合物である。糖の部分がD−2−デオキシリボースである化合物をデオキシリボヌクレオチドといい、DNAを構成する成分である。また、糖の部分がリボースであるものをリボヌクレオチドといい、RNAを構成する成分である。リン酸の部分は、1つから3つのリン酸で構成されている。塩基の部分は、アデニン、シトシン、グアニン、チミン又はウラシル等で構成されている。
本発明の抗原提示細胞の調製方法では、いずれのヌクレオチドでも用いることができるが、好ましくはリボヌクレオチド、さらに好ましくはヌクレオシド一リン酸である。特に、UMPやAMPは優れた効果を示すことが確認されている。
ヌクレオチドは、抗原提示細胞に抗原を取り込ませる工程を開始する前または開始した後(取り込ませている工程中)に、抗原提示細胞の培養液又は懸濁液中に添加すればよい。
添加するヌクレオチドの量は、特に制限はされないが、溶液中の濃度が10μM〜1000μMとなるように添加することが好ましい。
抗原提示細胞に抗原を取り込ませる方法としては、公知の方法であればいかなる方法を用いることもできる。例えば、共培養法やエレクトロポレーション法等があげられる。
共培養法とは、抗原提示細胞が有する貪食機能により抗原を取り込ませる方法である。抗原提示細胞と抗原とを同一容器に懸濁して、通常の培養条件で2時間以上培養することによって、抗原提示細胞に抗原を取り込ませることができる。
共培養により、本発明を実施する手順を例示する。
1.抗原提示細胞(患者由来樹状細胞等)、抗原、ヌクレオチドを準備する。
2.抗原提示細胞、抗原、ヌクレオチドを培地に懸濁する。
3.37℃、5%CO条件下で一晩培養する。
エレクトロポレーション法とは、細胞に対して電気パルスを与えると一過的に原核・真核細胞の膜が破断する物理的原理を応用した抗原の導入方法である。例えば、細胞培養液中に抗原蛋白質等を添加した状態で、電気パルスを与えることにより、拡張した細胞膜の穴から細胞質内へ直接、抗原蛋白質等を取り込ませることができる。
エレクトロポレーションにより、本発明を実施する手順を例示する。
1.抗原提示細胞(患者由来樹状細胞等)、抗原、ヌクレオチドを準備する。
2.抗原提示細胞、抗原、ヌクレオチドをエレクトロポレーション用の溶液に懸濁する。
3.エレクトロポレーションにより、抗原提示細胞に抗原を取り込ませる。
4.細胞膜が安定するよう一定時間(一時間から一晩)培養する。
上記のような手順により抗原提示細胞を調製することができる。このようにして調製された樹状細胞は、抗原を取り込ませただけの抗原提示細胞に比べて、抗原特異的なTh1細胞(CD4T細胞)を活性化する能力に優れている。
Th1細胞は、CD4陽性のヘルパーT細胞(Th細胞)のうち活性化刺激によりインターフェロンガンマ(以下、IFN−γとも記す)を産生して細胞性免疫を増強させる細胞である。
抗原特異的なTh1細胞とは、抗原提示細胞がクラスII分子で提示した抗原をT細胞受容体により認識して、活性化するTh1細胞である。
本発明の抗原提示細胞の調製方法で調製した抗原提示細胞は、医学的に許容される溶媒(例えば、生理食塩水)に懸濁することで、医薬組成物として用いることができる。
医薬組成物を投与する方法として、例えば、静脈、皮下、皮内等への注射により注入する方法、点滴にして全身投与する方法、病変部近辺の動脈から注入する方法があげられる。
このとき、投与する抗原提示細胞が、投与を受ける患者自身に由来する細胞(自己由来の細胞)であれば、患者体内の免疫系に拒絶されることなく、その効果を発揮することができる。
体内に投与された抗原提示細胞は、リンパ節等に遊走して抗原特異的Th1細胞を含むヘルパーT細胞や、キラーT細胞等を刺激する。活性化した抗原特異的Th1細胞は、IL−2やIFN−γを産生し、細胞性免疫を増強する。その結果、増幅したキラーT細胞(抗原特異的CTL)等が病原細胞を傷害する。
次に、本発明の抗原提示細胞活性化剤について説明する。本発明の抗原提示細胞活性化剤は、ヌクレオチドを有効成分として含む抗原提示細胞活性化剤である。
ここで、抗原提示細胞活性化剤とは、in vivo又はin vitroにおいて、抗原提示細胞と接触させた場合に、抗原提示細胞の有する機能を向上させる剤を意味する。
本発明の抗原提示細胞活性化剤は、ヌクレオチドを有効成分として含んでおり、抗原提示細胞の免疫応答を誘導する機能、とりわけ、取り込ませた抗原を特異的に認識するTh1細胞(CD4T細胞)を活性化する機能が向上する。
本発明の抗原提示細胞活性化剤は、ヌクレオチドを生理的溶媒に添加することで調製することができる。生理的溶媒としては、例えばPBSや生理的食塩水等が好ましい。
本発明の抗原提示細胞活性化剤を、in vitroで使用する場合、抗原提示細胞を懸濁した溶液に、最終濃度が10μM〜1000μMとなるように添加すればよい。
in vivoで効果を発揮させる場合には、例えば、生理的食塩水とヌクレオチドで構成された本発明の抗原提示細胞活性化剤を静脈、皮下、皮内、所属リンパ節等への注射により注入する方法、点滴にして全身投与する方法、病変部近辺の動脈から注入する方法があげられる。
本発明の抗原提示細胞活性化剤を患者に投与することによって、患者体内の抗原提示細胞が活性化される。活性化された抗原提示細胞は、さらに患者体内のTh1細胞(CD4T細胞)を活性化し、病態を改善させる。
以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明する。ただし、本発明がこれに限定されるものではないことは言うまでもない。
以下に記載の手順により、可溶化した抗原蛋白質の提示におけるヌクレオチドのアジュバント効果を確認した。
<マウスrTRP−2の作製>
実験で使用する組換え型マウスTRP−2(rTRP−2;配列番号1)を作製した。rTRP−2はSWISS−PROTデータベースのAC No.P29812に記載のアミノ酸配列に基づき、N末端から56残基目のグルタミン酸(E)から472残基目のセリン(S)までをコードするcDNAを単離した。単離したcDNAをpET19bベクター(Novagen社)に挿入し発現プラスミドとした(pET19b/mdT)。pET19b/mdTで大腸菌(Rosetta−gami2(DE3)pLysS:Novagen社、#71352−3)を形質転換し、蛋白質を発現させるとN末端にヒスチジンタグ(His−tag)を有する組換え蛋白質が得られる。この組換え蛋白質はインクルージョンボディを形成し、不溶性であった。
この不溶性画分を8M尿素/PBS/10mM DTT(pH8.0)に溶解させ、AKTA explorer 液体クロマトグラフィーシステム(amersham pharmasia biotech社)を用いて、ニッケルアフィニィティー(His Trap HPカラム、amersham pharmasia biotech、#17−5247−01)とゲルろ過クロマトマトグラフィー(HiPrep 26/60Sephacryl S300 HRカラム、amersham pharmasia biotech、#17−1196−01)で部分精製を行った。精製したサンプルの溶媒を生理的な緩衝液に置換する為、PBSで透析したが、ほぼ全量のrTRP−2が沈殿した。
<DCの調製>
8週齢で購入したC57BL/6の雄をSPF環境で飼育しておき、9週目以降に骨髄細胞を採取した。採取した骨髄細胞を、0.2%マウス血清を含むAIM−V(Invitrogen、087−0112DK)培地で培養用フラスコに播種し、10ng/mlマウスIL−4(Peprotech、#214−14)と20ng/mlマウスGM−CSF(Peprotech、#315−03)を添加して37℃、5%CO下で一日培養し、翌日、同サイトカインを含む新鮮な同培地に交換した。培地を交換する際に浮遊している細胞は遠心分離により回収し、培養用フラスコに戻した。さらに一日おきに培地交換を行い、骨髄細胞の培養を開始してから9日目時点で浮遊している細胞を回収した。新鮮培地に懸濁して、1μg/mLのリポポリサッカライド(LPS)を添加して1日培養し、浮遊している細胞を成熟DCとして使用した。
<DCの調製とマウスの免疫>
マウスrTRP−2(不溶性)をUMP若しくはグアノシン一リン酸(以下、GMPとも記す)を添加して10%グリセロールを含むPBSで可溶化させた。可溶化させたマウスrTRP−2を含むサンプルを、成熟DC(mDC)に添加(Co−culture:Co)、またはエレクトロポレーション(Electroporation:Ep)で導入した。このとき、蛋白質溶液には10μMのヌクレオチドを添加した。エレクトロポレーション後一晩培養を継続し、マウスの免疫に使用した。これらのDCは1週間に1回、計3回、C57BL/6マウス(n=2)の腹腔に1×10個ずつ投与した。最終免疫の6日後、各マウスから脾細胞を採取した。
<混合リンパ球反応>
この脾細胞から、CD4T Cell Isolation Kit,mouse(Miltenyi Biotec、#130−090−860)を用いてネガティブセレクションによりCD4T細胞を得た。また上記と同様にDCに可溶化rTRP−2蛋白質を導入し、抗原提示細胞(APC)とし、CD4T細胞をresponderにした混合リンパ球反応(MLR)の実験を行った。APC 3×10個:CD4T細胞 3×10個を6mLのAIM培地に懸濁して3日間培養した後、IL−2を10U/mLで添加してさらに一日間培養を行なった。培養後、3000×g、5分間、4℃で遠心し、培養上清を回収した。この培養上清中のIFN−γの濃度を、Mouse IFN−γ ELISAキット(PIERCE ENDOGEN、#EM1001)を用いて定量し、その結果を図1に示した。
図1のデータは、各群2匹ずつのマウスで行った平均値を示している(エラーバーはSD)。抗原を添加していないDCのみ(mDC)と正常マウス由来CD4T細胞のみ(CD4)ではIFN−γは検出されなかった。TRP−2ペプチド(クラスI拘束性)をパルスしたDCとそれで免疫されたマウス由来CD4T細胞のMLR(peptide)で産生されたIFN−γの量は、抗原を添加していないDCとそれで免疫されたマウス由来CD4T細胞のMLR(Co−(―))、及び抗原を添加せずにエレクトロポレーション(Ep)の操作を行なったDCとそれで免疫されたマウス由来CD4T細胞のMLR(Ep−(―))で産生されたIFN−γ量と同等であり、ペプチドパルスDCではクラスIIへの抗原提示量は増加しないと判断された。一方、UMP添加で可溶化したTRP−2蛋白質で共培養したDCとそれで免疫されたマウス由来CD4T細胞のMLR(Co−T(U))では、Co−(―)と比較して有意(P=0.017)なIFN−γ産生量の増加が認められた。この差は、UMP添加で可溶化したrTRP−2蛋白質をエレクトロポレーションで導入したDCとそれで免疫されたマウス由来CD4T細胞のMLR(Ep−T(U))でさらに拡大され、共培養との比較でも有意(P=0.045)に増加していた。この結果はMHCクラスIIの抗原提示量が共培養よりもエレクトロポレーションの方が多くなっていることを示している。またGMP添加で可溶化したTRP−2蛋白質をエレクトロポレーションで導入したDCとそれで免疫されたマウス由来CD4T細胞のMLR(Ep−T(G))でもEp−(―)よりも多くのIFN−γを産生する傾向が認められた。
以上の結果から、抗原蛋白質をDCに導入することで、MHCクラスIIからの抗原提示が行われ、ヘルパー1型T細胞(CD4T細胞、Th1細胞)を抗腫瘍免疫に誘導できることが確認された。
さらに、共培養法(Co−T(U)とCo−T(G))とエレクトロポレーション法(Ep−T(U)とEp−T(G))のいずれの方法で抗原を取り込ませた場合でも、UMPを添加することで、IFN−γの産生量が増加するという結果が得られた。従って、UMPは抗原提示細胞がTh1細胞へ行う抗原提示に対し、アジュバント効果をもつと考えられた。尚、同一の培養上清中のIL−4を測定したが、いずれの群にも差異は認められなかった。このことは、ヘルパー2型T細胞(Th2細胞)の活性化には影響していないことを示している。
以下に記載の手順により、天然抗原蛋白質提示におけるヌクレオチドのアジュバント効果を確認した。
<定性的確認>
UMPのアジュバント効果を確認する目的で、抗原蛋白質をオブアルブミン(以下、OVAとも記す)に変更して、マウスを免疫することなしにin vitroのMLRのみで実験を試みた。
予めC57BL/6マウスの骨髄細胞から成熟DCを調製し、10μM UMPを含むPBS(PBS−U)、またはUMPを含まないPBSに2mg/mLで溶解させたOVAをエレクトロポレーションで導入した。より具体的には、これらのOVA溶液を細胞懸濁液の1/4容積加えて、エレクトロポレーション用キュベットに添加した。また陰性対照として、OVAを含まないPBSを用いて同様にエレクトロポレーションしたDCも調製した。これらのDCを一晩静置しておき、翌日C57BL/6マウスの脾細胞から分取したCD4T細胞と、同様にMLR(DC:CD4=1×10個:1×10個/2mL)を行った(n=2)。IL−2添加後2日目に各培養上清を回収し、ELISAでIFN−γの産生量を定量した。
その結果を図2に示す。OVAを導入していないDCを用いてMLRを行った群(Ep(−))と比較して、PBSに溶解させたOVAを導入したDCを用いてMLRを行った群(Ep−OVA)では、有意な(P=0.0075)IFN−γ産生量の増加が確認された。さらにEp−OVAと比較して、PBS−Uに溶解させたOVAを導入したDCでMLRを行った群(Ep−OVA(U))ではさらにIFN−γの産生量が有意に(P=0.016)増加しており、ヌクレオチドのアジュバント効果が確認された。
rTRP−2抗原を用いた試験では、Th1のメモリー細胞が反応しているため、IFN−γの産生が増加する可能性が考えられた。しかし、OVA抗原を用いた試験では、メモリー細胞が関与していないことは明らかであるため、DCがナイーブT細胞を刺激する際にもヌクレオチドはアジュバント効果を示すと理解された。
<最適濃度の確認>
OVAをPBS、または1、10、100、1000μMのUMPを含むPBSに溶解させ、実施例2と同様の実験を行った。ELISAで定量したIFN−γ産生量の結果を図3に示す。
PBSのみでエレクトロポレーションを行ったDCを用いてMLRを行った群((−))と比較して、PBSにOVAを溶解させた溶液でエレクトロポレーションを行ったDCを用いてMLRを行った群(0)では、有意(P=0.02)にIFN−γの産生量が増加していた。1μMのUMPを含むPBSにOVAを溶解させた溶液を加えてエレクトロポレーションを行ったDCでMLRを行った群(1)ではUMP無添加群(0)と差異が認められなかった。しかし、10μMのUMPを含むPBSにOVAを溶解させた溶液を加えてエレクトロポレーションを行ったDCでMLRを行った群(10)では、(0)と比較してもさらに有意(P=0.044)なIFN−γ産生量の増加が確認された。また、UMPの濃度は10μM以上添加しても、IFN−γの産生量のさらなる上昇は認められなかったことから、UMPの濃度は10μMで十分であると判断した。
<リン酸基の数の影響>
これまで、一リン酸のヌクレオチドを用いて実験を行ってきたが、天然のヌクレオチドでは、2リン酸及び3リン酸のヌクレオチドの存在が知られている。そこで、リン酸基の数がアジュバント効果に影響するのか確認することにした。
10μMのUMP、10μMのウリジン二リン酸(以下、UDPとも記す)または10μMのウリジン三リン酸(以下、UTPとも記す)を含むPBSと、それらにOVAを溶解させた溶液を実施例2と同様にDCのエレクトロポレーションに用いた。MLR後にELISAで測定した培養上清中のIFN−γ産生量の結果を図4に示す。
PBSを加えてエレクトロポレーションを行ったDCでMLRした群((−))と比較して、UMP若しくはUDPを含むPBSを加えてエレクトロポレーションを行ったDCでMLRを行った群(UMP、UDP)ではIFN−γの産生量に差異は認められなかった。一方、UTPを含むPBSを加えてエレクトロポレーションを行ったDCでMLRを行った群(UTP)では有意(P=0.012)なIFN−γ産生量の増加を認めた。また、PBSにOVAを溶解させた溶液を加えてエレクトロポレーションを行ったDCでMLRを行った群(OVA)では((−))よりもIFN−γの産生量が増加する傾向が認められ、UMPを含むPBSにOVAを溶解させた溶液を加えてエレクトロポレーションしたDCでMLRした群(UMP+OVA)では、(OVA)群と比較しても有意(P=0.027)なIFN−γ産生量の増加が確認された。このとき、UTPを含むPBSにOVAを溶解させた溶液を加えてエレクトロポレーションしたDCでMLRした群(UTP+OVA)は、(UMP+OVA)群と同等のIFN−γ産生量であった。
本実験の結果から、UTPは抗原蛋白質を加えてなくても非特異的にTh1細胞からIFN−γ産生を誘導してしまい、炎症や自己免疫疾患を発症させる可能性が危惧された。UMPでは抗原蛋白質を加えた場合にのみTh1細胞からのIFN−γ産生を誘導するという結果が再現され、UMPのアジュバント効果の有用性を指示するものと判断された。UDPはUMPとUTPの中間的な性格を示すものと考えられた。
以下に記載の手順により、ヒト単球由来樹状細胞(DC)でのアジュバント効果の検討を行った。
<DC誘導培養の常法>
ヒト健常人ボランティアの末梢血をLymphoprep(Axis−Shield社、#:1114547)で密度勾配遠心し、単核球(PBMCs)を得た。PBMCsから、MACSビーズ(Miltenyi Biotec社、CD14マイクロビーズ、#130−050−201)で単球(CD14細胞)を単離した。CD14細胞群は一時的に凍結保存した。
単離したCD14細胞は、AIM−V培地(Gibco社、#087−0112DK)に懸濁し、終濃度500U/mlのヒトGM−CSF(BERLEX社)と500U/mlのヒトIL−4(CellGenix社)を加えて培養を開始した。培養3日目に1/2量の培地を新鮮なものに交換した。培養5日目に得られる細胞を未成熟DC(iDC)として回収した。また、iDCを終濃度250U/mlのGM−CSF、250U/mlのIL−4、10ng/mlのヒトTNF−α(CellGenix社)と1μg/mlのプロスタグランジン(PGE2:Sigma社、#P6532)を加えたAIM−V培地で2日間培養することで得られる浮遊細胞を成熟DC(mDC)として回収した。
<IL−23の産生量に対する効果確認>
ATPは、ヒトDCのP2受容体を介してIL−23の再生を増加させるように活性化させ、産生されたIL−23は、メモリーT細胞を刺激して、IFN−γを産生させるように働くことが知られている(Max Schnur et al.,Blood(2005)105:1582−1589.)。またATPは細胞膜上のCD39でAMPに分解されて、AMPはさらにCD73でアデノシンに分解され、アデノシンはATPが活性化した細胞を静止させるように働くことが報告されている(Francesco Di Virgilio et al.,Blood(2001)97:587−600.)。ところが、AMPが細胞を活性化することはこれまでに報告されていない。
このような背景から、ATPで知られているヒトDCへのIL−23産生刺激において、ヌクレオシド一リン酸であるAMPとUMPがそのような効果を示すのか、示すならばヌクレオシド三リン酸であるATPやUTPとの比較でどのヌクレオチドの刺激が強いのかを比較検討することにした。
DC培養の5日目に、AMP、ATP、UMPまたはUTPを夫々20μMまたは1mMとなるように加え、同時に5μg/mlとなるようにすべてにOVAを加えて成熟化を行った。培養7日目に培養上清を回収して、IL−23の産生量をELISA(abcam社、ab64708)キットを利用して定量した。その結果を図5に示した。ヌクレオチドを添加しなかった場合に比べて、ヌクレオチドを添加した場合にIL−23産生の増強が認められた。ただし、高い効果を示すヌクレオチドの種類はサンプルによって異なっていた。3つのサンプルのうち、サンプル1では1mMのAMPを添加した場合に高いIL−23産生を示し、サンプル2及び3では20μMのUMPを添加した場合にもっとも高いIL−23産生が認められた。この結果から、ヌクレオチド、特にヌクレオシド一リン酸でヒトDCを刺激することで、CD4T細胞の活性化におけるアジュバント効果が得られる可能性が示された。
<IFN−γの産生に対する効果確認>
凍結保存しておいたCD14細胞群を解凍し、CD4 T cellアイソレーションキット(#130−096−533)でCD4T細胞を分取した。分取したCD4T細胞と、洗浄した培養7日目の各DCを、CD4T細胞:DCの混合比を10:1として10%自己血清を含んだAIM−V培地(含、20U/mlヒトIL−2)で混合培養を行った。混合培養開始から3日後に上清中に産生されているIFN−γの量をELISAキット(ENDOGEN社、#EH−IFNG)で定量した。その結果を図6に示した。
ヌクレオチドを添加しなかった場合に比べて、ヌクレオチドを添加した場合にIFN−γの産生増強が認められた。特に1mM AMPを添加した場合に最も高いIFN−γ産生が認められ、ヌクレオチドを添加しなかった場合と比較して有意に産生増強されていることが確認された(図中*P=0.042)。
この結果は、AMPでヒトDCを刺激するとCD4T細胞からのIFN−γを産生させる(Th1細胞を活性化する)アジュバント効果が得られることを示唆するものである。
以上説明したように、本発明の抗原提示細胞の調製方法を用いることにより、抗原特異的なCD4T細胞を活性化する能力を有する抗原提示細胞を調製することが可能となる。この抗原提示細胞の性質を利用し、がんや感染症の治療に有効な医薬組成物を製造することができる。また、ヌクレオチドが抗原提示細胞を活性化する性質を有することから、抗原提示細胞活性化剤として利用することができる。抗原提示細胞活性化剤を利用することで、in vitroにおいては抗原提示細胞の調製に利用することができる。in vivoに投与した場合、抗原提示細胞の活性化を介して、患者の病態を改善する効果が期待される。

Claims (6)

  1. in vitroにおいて、ウリジン一リン酸(UMP)存在下で、抗原提示細胞の樹状細胞に抗原を取り込ませる抗原提示細胞の調製方法。
  2. 前記抗原提示細胞が、取り込ませた抗原を特異的に認識するTh1細胞を刺激する機能を有することを特徴とする請求項1に記載の抗原提示細胞の調製方法。
  3. 医薬の製造における、請求項1または2に記載の調製方法によって調製された抗原提示細胞の使用。
  4. 前記抗原提示細胞が患者の自己由来であることを特徴とする請求項3に記載の使用。
  5. 前記医薬が、患者体内のTh1細胞を活性化することを特徴とする請求項3または4に記載の使用。
  6. ウリジン一リン酸(UMP)またはアデノシン一リン酸(AMP)を有効成分とする抗原提示細胞活性化剤であって、活性化した抗原提示細胞の樹状細胞がIL−23を産生する活性化剤。
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