JP5968513B1 - 安定在庫数量予測システム、安定在庫数量予測方法及びプログラム - Google Patents

安定在庫数量予測システム、安定在庫数量予測方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】安全在庫数量を精度よく予測することができる安定在庫数量予測システムを提供する。【解決手段】安定在庫数量予測システムは、需要数量の変動を示す需要変動情報を取得する需要変動情報取得部と、製品に対する基準時における需要見込みを示す需要見込み情報を取得し、需要見込み情報に基づいて基準時から固定期間における生産数量を計算し、需要見込みを需要変動情報に基づいて変動させた場合の固定期間における在庫数量を計算するシミュレーション処理を、基準時を単位期間ずつ未来にずらしつつ繰り返し行うシミュレーション実施部と、計算した在庫数量のうち実際に在庫が不足する場合の最大欠品数量と許容欠品率に基づいて安定在庫数量を決定する安定在庫数量決定部と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、安定在庫数量予測システム、安定在庫数量予測方法及びプログラムに関する。
社会インフラを支える製品では、トラブル等により顧客から部品の依頼があった場合には、速やかにその部品を納品する必要がある。これに対しメーカでは、その部品の在庫を保有することでトラブルなどの事態に備えている。このとき、在庫を過剰に持つとその部品が滞留品となり収益の悪化につながる。一方、在庫の保有量が少なすぎると顧客の要望通りに納品できなくなり問題となる。そこでメーカは、突発的に発生する需要に対応できる最低限の在庫を保有することで欠品リスクと収益性のバランスを図ることになるが、具体的にどれぐらいの在庫を保有すればよいのかを把握することは必ずしも容易ではない。
このような課題に対し、例えば特許文献1には、過去の払出量のレベルごとに突発需要の発生数とキャンセルの発生数を入力パラメータとして在庫数量のシミュレーションを行い、必要な最低限の在庫数量(安全在庫数量)を算出する装置が記載されている。
特開2014−170375号公報
しかし、特許文献1に記載の方法では、突発需要とキャンセルの発生しか考慮しておらず、既に受注された案件や、引合中の案件における個々の細かな需要時期の変動については,考慮していなかった。その為、個々の細かな需要時期の変動の積み重ねによって発生する欠品や過剰在庫を予測することができず、安全在庫数量の予測精度に欠ける面があった。
そこでこの発明は、上述の課題を解決することのできる安定在庫数量予測システム、安定在庫数量予測方法及びプログラムを提供することを目的としている。
本発明の第1の態様は、製品に対する需要が発生した後の当該需要に係る需要数量の変動を示す需要変動情報を取得する需要変動情報取得部と、前記製品に対する基準時における需要見込みを示す需要見込み情報を取得し、前記需要見込み情報を前記需要変動情報に基づいて変動させ、変動後の前記需要見込み情報に基づいて前記基準時から所定の固定期間における生産数量を計算し、さらに前記固定期間における在庫数量を計算するシミュレーション処理を、前記基準時を単位期間ずつ未来にずらしつつ繰り返し行うシミュレーション実施部と、前記計算した在庫数量のうち実際に在庫が不足する場合の最大欠品数量と許容欠品率に基づいて安定在庫数量を決定する安定在庫数量決定部と、を有し、前記シミュレーション実施部は、前記シミュレーション処理を所定回数だけ繰り返し、前記安定在庫数量決定部は、前記所定回数分のシミュレーション処理のそれぞれにおける最大欠品数量をその値ごとに集計し、値が小さい方から順にその値の欠品数量が発生する確率を累積した累積確率を求めて、当該累積確率が前記許容欠品率を満たすときの欠品数量を安定在庫数量として決定する、安定在庫数量予測システムである。
本発明の第2の態様において前記固定期間は、前記製品の生産に要するリードタイムに基づく期間であり、前記シミュレーション実施部は、前記シミュレーション処理において一度計算した生産数量は変更せず、前記基準時を単位期間ずつ未来にずらした場合、その基準時を基準とした前記固定期間における最後の単位期間の生産数量を新たに計算する。
本発明の第3の態様において前記需要変動情報には、前記製品について過去に生じた需要の前倒し、需要の後ろ倒し、需要の増減、需要の消滅の実績値に基づく、前記需要発生後、時間の経過に伴って生じた需要数量の変動数量が、前記時間の経過および当該変動数量の発生確率と対応付けて定められている。
本発明の第4の態様における前記シミュレーション実施部は、前記需要見込み情報における各単位期間の需要数量を、前記需要変動情報において、前記基準時を未来にずらした期間に応じた分の時間の経過に伴う変動数量として定められた値の中からランダムに選択した変動数量で変動させる。
本発明の第の態様は前記安定在庫数量予測システムにおいて、一つまたは複数の製品についての前記需要見込み情報と前記一つまたは複数の製品を生産する生産ラインの生産能力を示す生産能力情報とを用いて、前記一つまたは複数の製品に対する前記需要見込みが前記生産能力を超える時期とその時期に需要がある製品とを検出し、前記需要がある製品の中から優先度の低い製品を選択し、その製品の出荷が遅れる確率である遅れ率を算出する遅れ率算出部、をさらに備える。
本発明の第の態様における前記シミュレーション実施部は、前記優先度の低い製品について前記シミュレーション処理を所定回数繰り返す中で、その繰り返し回数に前記遅れ率を乗じた回数分のシミュレーション処理における前記生産能力を超える時期の生産数量の一部を後の単位期間における生産数量に割り当てる。
本発明の第の態様は、安定在庫数量予測システムの需要変動情報取得部が、製品に対する需要が発生した後の当該需要に係る需要数量の変動を示す需要変動情報を取得し、安定在庫数量予測システムのシミュレーション実施部が、前記製品に対する基準時における需要見込みを示す需要見込み情報を取得し、前記需要見込み情報を前記需要変動情報に基づいて変動させ、変動後の前記需要見込み情報に基づいて前記基準時から所定の固定期間における生産数量を計算し、さらに前記固定期間における在庫数量を計算するシミュレーション処理を、前記基準時を単位期間ずつ未来にずらしつつ繰り返し行い、安定在庫数量予測システムの安定在庫数量決定部が、前記計算した在庫数量のうち実際に在庫が不足する場合の最大欠品数量と許容欠品率に基づいて安定在庫数量を決定するにあたり、前記シミュレーション実施部は、前記シミュレーション処理を所定回数だけ繰り返し、前記安定在庫数量決定部は、前記所定回数分のシミュレーション処理のそれぞれにおける最大欠品数量をその値ごとに集計し、値が小さい方から順にその値の欠品数量が発生する確率を累積した累積確率を求めて、当該累積確率が前記許容欠品率を満たすときの欠品数量を安定在庫数量として決定する、安定在庫数量予測方法である。
本発明の第の態様は、安定在庫数量予測システムのコンピュータを、製品に対する需要が発生した後の当該需要に係る需要数量の変動を示す需要変動情報を取得する需要変動情報取得手段、前記製品に対する基準時における需要見込みを示す需要見込み情報を取得し、前記需要見込み情報を前記需要変動情報に基づいて変動させ、変動後の前記需要見込み情報に基づいて前記基準時から所定の固定期間における生産数量を計算し、さらに前記固定期間における在庫数量を計算するシミュレーション処理を、前記基準時を単位期間ずつ未来にずらしつつ繰り返し行うシミュレーション処理実施手段、前記計算した在庫数量のうち実際に在庫が不足する場合の最大欠品数量と許容欠品率に基づいて安定在庫数量を決定する安定在庫数量決定手段、として機能させ、前記シミュレーション処理実施手段は、前記シミュレーション処理を所定回数だけ繰り返し、前記安定在庫数量決定手段は、前記所定回数分のシミュレーション処理のそれぞれにおける最大欠品数量をその値ごとに集計し、値が小さい方から順にその値の欠品数量が発生する確率を累積した累積確率を求めて、当該累積確率が前記許容欠品率を満たすときの欠品数量を安定在庫数量として決定する、プログラムである。
本発明によれば、安全在庫数量を精度よく予測することができる。
本発明の第一実施形態における安定在庫数量予測システムの機能ブロック図である。 本発明の第一実施形態における需要変動情報の一例を示す図である。 本発明の第一実施形態における需要変動のシミュレーション方法を説明する図である。 本発明の第一実施形態におけるシミュレーション後の最大欠品数量の集計結果を示す図である。 本発明の第一実施形態における安定在庫数量予測処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の第二実施形態における安定在庫数量予測システムの機能ブロック図である。 本発明の第一実施形態における遅れ率を説明する図である。 本発明の第二実施形態における安定在庫数量予測処理の一例を示すフローチャートである。
<第一実施形態>
以下、本発明の一実施形態による安定在庫数量予測システムを図1〜図5を参照して説明する。
図1は、本発明の第一実施形態における安定在庫数量予測システムの機能ブロック図である。安定在庫数量予測システムは、製造に長い期間を要する製品を、多品種少量生産で生産する場合の安定在庫数量を予測するシステムである。安定在庫数量(または安全在庫数量)とは、突発的な需要変動があったとしても欠品が出ず、かつ、過剰とならないような最小在庫数量である。一般にメーカにおいて在庫数量を適正に管理することは重要な課題であるが、本実施形態で想定する製品は、製造に長い期間を要するため、需要の変動に応じて速やかに生産を開始して完成させることができない。また、量産品と異なり、必ずしも頻繁に需要が発生するとは限らないため甘い見通しから生産を行うと直ぐに余分な在庫を抱えることになってしまう。このような製品にとって、精度よく安全在庫数量を予測することは重要である。
本実施形態において、安定在庫数量予測システムは、例えば、1台または複数台のサーバ端末装置などのコンピュータによって構成される。図1の安定在庫数量予測装置10は、安定在庫数量予測システムの一例である。安定在庫数量予測装置10は、基準月における需要見込みと、製品ごとの過去の実績に基づく需要変動情報を用いて、需要変動を考慮した将来の需要数量を予測し、予測した需要数量から在庫数量の推移をシミュレーションする。需要変動情報は、基準月からの時間の経過に伴って生じる変動数量を確率分布で表した情報である。安定在庫数量予測装置10は、現在把握している将来の需要見込みに対して、需要変動情報を用いて将来における需要変動パターンを模擬し、模擬した需要変動パターンが示す変動数量を需要見込みに加算して需要見込みを予測する。さらに安定在庫数量予測装置10は、基準月を単位期間(例えば1月)ずつ未来に移し、新たな基準月を基準として前回予測した需要見込み情報に基づく同様の需要予測を繰り返す。また、安定在庫数量予測装置10は、将来における需要数量の予測を行う一方、単位期間ごとの在庫数量の計算、需要数量および在庫数量に応じた生産計画の立案を行う。安定在庫数量予測装置10は、このようなシミュレーションを繰り返し行い、シミュレーションの中で発生した欠品数量に基づいて安全在庫数量を決定する。なお、基準月とは、需要変動のシミュレーションを行うにあたり、需要予測を行う月を指している。例えば、2015年4月から2年分の需要数量をシミュレーションする場合、2015年4月を基準月と呼ぶ。
図1が示すように、安定在庫数量予測装置10は、需要変動情報取得部11と、初期条件取得部12と、シミュレーション実施部13と、安定在庫数量決定部14と、入力受付部15と、出力部16と、記憶部17とを備えている。
需要変動情報取得部11は、安定在庫数量を予測する製品(以下、対象製品とよぶ)に関する需要が発生した時点から所定の期間について、その期間中に発生する対象製品についての需要変動の確率を示す需要変動情報を取得する。需要の変動とは、需要時期の前倒し、需要時期の後ろ倒し、需要の増減、需要の消滅などである。需要の変動の要因としては、突発的な需要の発生、注文のキャンセルの他、需要時期の変更などが挙げられる。対象製品は製造に長い期間が掛かるため、顧客側も例えば1年以上前に発注を行う場合がある。しかし、注文から納品までの期間が長いため、その間に生じる様々な要因で納品時期がずれることがある。需要変動情報には、このような細かな需要時期のずれによる需要変動の確率情報が含まれている。
初期条件取得部12は、対象製品の現時点における需要見込みを示した需要見込み情報、許容欠品率などシミュレーションの初期条件となる情報を取得する。現時点における需要見込みには、実際に受注した製品とその数量、出荷時期の他、引き合い中の案件におけるそれらの情報が含まれている。引き合い中の案件に関しては、その商談の確度を考慮した値が需要見込み情報に含まれていてもよい。
シミュレーション実施部13は、対象製品についての需要見込みを需要変動情報に基づいて変動させ、所定の期間における生産計画を実施した場合の在庫数量を計算する。また、生産計画を立案していない将来における在庫数量については、既に計算した在庫数量と需要変動を考慮した需要数量とに応じて生産計画を新たに立案し、その生産計画下における在庫数量を計算する。なお、生産計画を立案する期間(固定期間と呼ぶ)は、予め定められている。この期間は、対象製品の生産に要する時間である生産リードタイムに基づく期間である。シミュレーション実施部13は、ある月を基準月とした将来の所定期間にわたる需要数量の予測、生産計画の立案、在庫数量の計算を行う。シミュレーション実施部13は、基準月を未来にずらして同様の処理を行う工程を繰り返し行う。これが1回のシミュレーション(最大欠品数量算出シミュレーションと呼ぶ)である。シミュレーション実施部13は、最大欠品数量算出シミュレーションを所定の指定回数(例えば10万回)行う。
安定在庫数量決定部14は、シミュレーション実施部13が1回の最大欠品数量算出シミュレーションで計算した在庫数量のうち、実際に在庫が不足する場合の欠品数量の最大値(欠品最大数量)を集計して、その集計結果と許容できる最大の欠品発生確率である欠品許容発生率とに基づいて安定在庫数量を決定する。
入力受付部15は、オペレータが安定在庫数量予測装置10に接続されたキーボードなどを用いて行った入力を受け付ける。
出力部16は、安定在庫数量決定部14が決定した安定在庫数量などの情報を出力する。
記憶部17は、需要変動情報やシミュレーション結果など種々の情報を記憶する。
図2は、本発明の第一実施形態における需要変動情報の一例を示す図である。
図示するように需要変動情報は、「製品No」、「シミュレーション開始時の基準月からの経過月数」、「変動する需要数量とその変動が生じる確率」の各項目を有している。例えば、製品Noが「G1」の製品について、ある月に注文を3個受注したとする。図2で例示した需要変動情報は、例えば、1ヶ月後にこの需要数量(3個)の変動が「0」である確率(つまり1ヶ月後も3個のままである確率)が80%、1ヶ月後に需要数量が「1」増えている確率が10%、1ヶ月後に需要数量が「1」減っている確率が10%であることを示している。同様に、図2の表は、2ヶ月後に需要数量の変動が「0」である確率が60%、2ヶ月後に需要数量が「1」増えている確率が10%、「2」増えている確率が10%、2ヶ月後に需要数量が「1」減っている確率が10%、「2」減っている確率が10%であることを示している。
需要変動情報は、過去において製品Noが「G1」の製品を受注した際のその後の所定期間(例えば2年)における需要数量の変動の実績値に基づいて予め生成された情報である。需要変動情報は、各製品の需要変動実績に基づいて製品ごとに生成される。その製品の実績データを用いるので精度の高い需要変動情報が得られる。需要変動情報取得部11は、この需要変動情報を取得し、記憶部17へ記録する。
図3は、本発明の第一実施形態における需要変動のシミュレーション方法を説明する図である。
図3の表は、ある対象製品についての基準月における需要見込み情報と、シミュレーション実施部13によるシミュレーション結果とを含んでいる。
図3の表の横軸は、基準月から所定の期間における(例えば2年間)ある対象製品の需要予測・生産予定・在庫推移を示している。縦軸は、シミュレーションを行う中で基準月を1ヶ月ずつ未来へずらしていったときの各基準月(計画作成年月)を示している。表中、「需要」欄の値は、その月に納品しなければならない数量を示している。「生産」欄の値は、その月に出荷する予定の数量を示している。出荷する予定の数量分の製品は、少なくとも出荷予定月よりも生産リードタイム分以上過去に生産が開始されている。
矢印31で示した行の情報は、基準月における需要見込み情報である。基準月における需要見込み情報は、例えば、現時点において注文や引き合いがあった対象製品に関する実際の需要数量を示している。例えば、2015年10月の「需要」欄に「2」が記載されている。これは、現在の注文・引き合い情報によれば、2015年10月にこの対象製品2個を納品しなければならないことを示している。需要見込み情報はユーザから与えられ、初期条件取得部12は、需要見込み情報を取得し、記憶部17へ記録する。
シミュレーション実施部13は、図2の需要変動情報に基づいて将来における需要変動を模擬し、需要見込み情報と模擬した需要変動に基づいて需要数量を予測する。また、シミュレーション実施部13は、予測した需要数量に基づいて生産計画を立案し、在庫数量を計算する。シミュレーション実施部13は、所定期間だけ未来の時点(例えば2年先)までの需要予測や在庫数量の計算を、基準月を未来にずらしながら繰り返し行う最大欠品数量算出シミュレーションを所定の指定回数(例えば10万回)行う。図3を用いて1回の最大欠品数量算出シミュレーションで行われる処理について説明する。
まず、シミュレーション実施部13は、需要見込みに対して在庫数量を「0」にするように生産計画を立案する。矢印32で示した行の情報は、このように立案された生産計画情報である。生産計画情報は、生産リードタイムを考慮して所定の固定期間について立案される。本実施形態で想定する対象製品は生産リードタイムが比較的長く(例えば6ヶ月)、生産リードタイムを考慮して生産計画を立案しないと需要数量が立っている月に納品できない。逆にあまりにも長期間における生産計画を立てても需要が変動するので意味をなさない。これらの事情を考慮して、図3の例では固定期間を7ヶ月とする。シミュレーション実施部13は、2015年4月〜2015年10月の7ヶ月間における各月の生産数量に、当月の需要数量と同じ値を設定する。
次に、シミュレーション実施部13は、基準月を基準とする固定期間における在庫数量の計算を行う。図3の例の場合、生産計画は在庫を「0」にするように計画されたものであるから2015年4月〜2015年10月の在庫数量は「0」である。
<基準月を1ヶ月未来にずらした場合:基準月2015年5月>
次にシミュレーション実施部13は、基準月を1ヶ月未来にずらし2015年5月を基準月とした場合の需要変動やそれに伴う在庫数量の計算を行う。つまり、図3の表の2015年5月の行の各月の「需要」欄、「生産」欄、「在庫」欄の値を設定する処理を行う。まず、基準月に対する処理(2015年5月の列の「需要」欄、「生産」欄、「在庫」欄の値を設定する処理)について説明する。
1.シミュレーション実施部13は、需要変動を考慮した需要数量を計算する。まず、このときに基準となる需要見込み情報は、基準月が1か月前(2015年4月)のときに使用した需要見込み情報である。シミュレーション実施部13は、この基準需要見込み情報に対する需要の変動数量を模擬する。例えば、シミュレーション実施部13は、0〜1の間の乱数を発生させる。シミュレーション実施部13は、発生させた乱数と図2で例示した需要変動情報とから需要変動を考慮した需要数量を計算する。需要変動情報の使い方について説明する。これから計算するのは基準月2015年5月における需要見込み情報である。シミュレーション開始時の基準時(2015年4月)からすると予測を立てる2015年5月は、1ヶ月後であるから、シミュレーション実施部13は、図2の需要変動情報の「シミュレーション開始時の基準月からの経過月数」欄の値が「1」の行を参照して変動数量を模擬する。シミュレーション実施部13は、需要数量のマイナス値が最大となる場合から需要数量のプラスの値が最も大きい場合へ向かって順に需要変動確率を累積した値と、発生させた乱数とを比較して、その乱数に対応する変動数量を求める。シミュレーション実施部13は、求めた変動数量を基準需要見込み情報の5月の値(「1」)に加算して、変動後の需要数量を決定する。
さらに具体的に説明する。図2の製品No「G1」における「シミュレーション開始時の基準月からの経過月数」欄の値が「1」の行の確率分布を例にすると、変動数量「−1」に対応する需要変動確率「0.1」、変動数量「0」に対応する需要変動確率「0.8」、変動数量「1」に対応する需要変動確率「0.1」をこの順に累積した累積値と、変動数量とを対応付ける。つまり、累積値0〜0.1は変動数量「−1」に対応し、累積値0.1〜0.9(=0.1+0.8)は変動数量「0」に対応し、累積値0.9〜1.0(=0.1+0.8+0.1)は変動数量「1」に対応する。ここで、発生させた乱数が0.7だとすると、シミュレーション実施部13は、0.7が属する累積値範囲である0.1〜0.9に対応する「0」を変動数量として決定する。シミュレーション実施部13は、基準月(2015年5月)の需要数量の変動数量「0」を基準となる需要見込み情報における2015年5月の需要数量「1」に加算して、変動を考慮した需要数量「1」を計算する。
2.基準月の「生産」欄の値について、シミュレーション実施部13は、2015年5月の生産数量を既に立案された生産計画に基づき「1」とする。1回の最大欠品数量算出シミュレーションにおいて一度設定した生産数量は変更しない。
3.基準月の「在庫」欄の値について、シミュレーション実施部13は、2015年5月の需要数量と生産数量に基づいて在庫数量「0」を計算する。
続いて2015年6月の列以降の処理について説明する。
4.シミュレーション実施部13は、同様にして2015年6月の列以降の需要数量を計算する。シミュレーション実施部13は、「シミュレーション開始時の基準月からの経過月数」欄の値が「1」の行を参照して変動数量を模擬する。2015年6月における需要数量の変動(「2」→「3」)は、シミュレーション実施部13が需要の変動数量を模擬した結果である。同様に2015年7月以降の列の「需要」欄の値についても、その都度乱数を発生させて、「シミュレーション開始時の基準月からの経過月数」欄の値が「1」の行を参照して変動数量を模擬する。シミュレーション実施部13は、模擬した変動数量を、基準となる見込み需要情報の対応する月の需要数量に加算する処理を、例えば、2017年3月の列まで行う。これにより、基準月を2015年5月としたときの需要見込み情報が生成される。基準月を2015年6月にしたときは、今回生成した需要見込み情報を基準となる需要見込み情報として用いる。
5.また、シミュレーション実施部13は、2015年6月〜2015年10月の列の生産数量について、生産計画通りの生産数量を設定する。一度設定した生産数量は変更しないと記載したとおりである。
6.シミュレーション実施部13は、2015年6月〜2015年10月の在庫数量について、前月の在庫数量と当月の需要数量と当月の生産数量に基づいて計算する。2015年6月の在庫数量が「−1」となっているが、固定期間内の需要増によるマイナス在庫は、注文のキャンセルが発生しない限り欠品となることを示している。
7.次にシミュレーション実施部13は、生産計画が未計画な固定期間の最終月(2015年11月)の生産数量を計算する。前月(2015年10月)の在庫数量は「−3」である。また、2015年11月の需要数量は「2」である。シミュレーション実施部13は、前月の在庫の不足分(−3)を補填し、当月の需要を満たす生産数量「5」を計算し、この月の生産数量に「5」を設定する。なお、今回計画した生産数量「5」は、この回の最大欠品数量算出シミュレーションにおける以降の計算では変更しない。また、2015年12月以降の生産数量については、上述の固定期間を超えるので計算しない。
以上1〜7で2015年5月を基準とした場合の各月の需要変動、生産計画、在庫数量の計算を終わる。つまり、2015年5月の列の「需要」欄、「生産」欄、「在庫」欄が設定された状態となる。以下、基準月を1ヶ月ごと未来へずらし同様の計算を行う。図3を用いて、基準月を2015年6月にした場合について簡単に説明する。
<基準月を2ヶ月未来にずらした場合:基準月2015年6月>
8.まず、シミュレーション実施部13は、乱数を発生させ、需要変動情報を用いて将来の各月ごとに需要の変動数量を模擬する。2015年6月は2015年4月から2ヶ月経過しているので、シミュレーション実施部13は、図2の需要変動情報において「シミュレーション開始時の基準月からの経過月数」欄の値が「2」の行を参照して変動数量を模擬する。シミュレーション実施部13は、基準月を2015年5月として予測した需要数量(基準となる需要見込み情報)のうち2015年6月以降の値に、各月の変動数量を加算して需要変動を考慮した需要数量を計算する。
9.次にシミュレーション実施部13は、需要変動を考慮した需要数量と既に決定した生産数量とに基づいて2015年6月〜2015年11月までの在庫数量を計算する。
10.次にシミュレーション実施部13は、2015年11月の在庫数量と2015年12月の需要数量とに基づいて、2015年12月の生産計画を立案する。図3の場合、2015年11月の時点で在庫が余っており(2個)、2015年12月の需要数量が0個なので生産する必要が無い。従って、2015年12月の生産計画として生産数量「0」を計算する。
基準月を2015年7月以降とした場合も同様である。なお、ある月を基準月として在庫数量が0となるように生産計画を立てたとしても、基準月を1ヶ月未来にずらして新たに需要数量を予測した場合、新たな需要数量の元では、既に立てた生産計画では生産が間に合わず、在庫数量にマイナスの値が積みあがってしまう場合がある。例えば、図3で基準月を2015年8月とした場合の2016年2月の在庫数量を見ると「1」である。ところが、基準月を翌月(2015年9月)とした場合の計算結果を見ると、需要の変動によって2015年9月〜2016年3月の需要数量が増加傾向となり、2016年2月の在庫数量が「−5」となっている。さらに翌月2016年3月の需要数量を見ると「3」となっている。これらの需要を満たすために生産計画を立てようとすると、2016年3月の生産数量は「8」でなければならない。ところで、対象製品の生産能力には上限がある。この生産能力の上限を考慮した場合の対象製品に対して設定できる生産数量の上限が「5」であるとすると、シミュレーション実施部13は、2016年3月の生産数量として「5」しか設定できない。その場合、不足分は翌月以降の生産計画を立案する際に不足分を補う生産数量を計算して対応する。
シミュレーション実施部13は、基準月を1月ずつ未来へずらしながら、基準月が所定の月(例えば基準月が2017年3月)となるまで上記の需要変動や在庫数量の計算を行う。この一連の計算が1回の最大欠品数量算出シミュレーションである。シミュレーション実施部13は、1回のシミュレーションにおいて実際に在庫が不足し欠品が出た場合の最大の欠品数量を記憶部17に記録する。実際に在庫が不足するとは、基準月での在庫数量がマイナスになる場合のことである。例えば図3の場合、在庫が不足して最大の欠品数量を記録するのは、基準月を2015年9月とした場合の2016年1月および2月の在庫数量「−5」である。しかし、この値は、基準月である2015年9月において実際に在庫が不足するわけではなく、あくまでも未来の予測において不足する在庫数量に過ぎない。実際には、その後の需要変動により、欠品は生じないかもしれないし、さらに大きな値となる可能性もある。このような理由により、本実施形態では予測期間中におけるマイナス在庫数量は問題とせず、実際に不足する在庫数量だけを問題にする。図3の場合、実際に在庫が不足するのは、2015年7月の「−1」と2015年8月の「−1」の2回である。シミュレーション実施部13は、このようにして見つけたマイナス在庫数量の中から最小の値を選択し、記憶部17に記録する。図3の例では、「−1」である。
シミュレーション実施部13は、最大欠品数量を記録すると、再度、基準月を2015年5月として2回目の最大欠品数量算出シミュレーションを開始する。シミュレーション実施部13は、基準月を1ヶ月ごと未来にずらしながら、その都度、需要変動情報を用いてランダムに需要変動数量を模擬して需要予測および在庫数量の計算を行い、最大欠品数量を記録して2回目の最大欠品数量算出シミュレーションを終了する。シミュレーション実施部13は、同様に最大欠品数量算出シミュレーションを所定の指定回数(例えば10万回)繰り返し一連のシミュレーションを完了する。各最大欠品数量算出シミュレーションでは、基準月を2015年4月〜2017年3月までずらしながら1つの需要の変動パターンとその場合の在庫数量の推移が模擬され、最大欠品数量が算出される。一連のシミュレーションが完了すると、記憶部17には、10万通りの需要変動パターンにおいて算出された最大欠品数量が記録される。
図4は、本発明の第一実施形態におけるシミュレーション後の最大欠品数量の集計結果を示す図である。
上述のとおり、シミュレーション実施部13が指定回数のシミュレーションを行うと、記憶部17には1回ごとの最大欠品数量算出シミュレーションで算出された最大欠品数量が記録される。安定在庫数量決定部14は、このシミュレーション結果を集計して最大欠品数量ごとの度数を計算する。図4の「度数」欄には、最大欠品数量ごとの度数が記載されている。図4の例では、10万回シミュレーションを行ったうち90000回が最大欠品数量「1」、8000回が最大欠品数量「2」、1200回が最大欠品数量「3」、600回が最大欠品数量「4」、170回が最大欠品数量「5」、30回が最大欠品数量「6」となったことを示している。
安定在庫数量決定部14は、最大欠品数量ごとの度数を計算すると、最大欠品数量ごとにその欠品数量以下の欠品が生じる可能性(累積確率)を計算する。例えば、最大欠品数量が3の場合、その欠品数量「3」以下の欠品(つまり、「3」または「2」または「1」)が生じる確率を計算する。図4の場合、欠品数量が「1」の回数が90000回、欠品数量が「2」の回数が8000回、欠品数量が「3」の回数が1200回なので10万回中それらの欠品が生じる確率は、99200÷100000=0.992となり、欠品数量「3」の累積確率は99.2%であることがわかる。図4の「累積確率」欄には、このようにして計算した値が記載されている。この累積確率の値の意味を考えると、累積確率=99.2%とは、99.2%の確率で「3」以下の欠品が発生することを意味するので、逆に言えば、在庫数量を「3」保有すれば99.2%の確率で生じる欠品に対応するできることになる。同様に、在庫数量を「2」保有すると98%の確率で欠品に対応できるが対応できる可能性は99%には至らず、また、在庫数量を「4」保有すると99.8%の確率で生じる欠品に対応できる。
どれぐらいの確率に対応できればよいかは経営課題であり、予めユーザが許容欠品率を入力し、初期条件取得部12がその許容欠品率を記憶部17に記録しておく。安定在庫数量決定部14は、入力された許容欠品率を満たす累積確率を選択し、その累積確率に対応する欠品数量を求める。この欠品数量が許容欠品率を満たす安定在庫数量である。図4の例で、例えば、許容欠品率が99%の場合、安定在庫数量決定部14は、許容欠品率を満たす欠品数量「3」を求める。出力部16はディスプレイに安定在庫数量「3」を表示させる。ユーザは、この表示を見て、需要変動を考慮した需要見込みに基づく、安定在庫数量を把握することができる。
次に図5を用いて本実施形態の安定在庫数量予測処理の流れについて説明を行う。
図5は、本発明の第一実施形態における安定在庫数量予測処理の一例を示すフローチャートである。
前提として、ある対象製品Aについての過去の実績に基づく需要変動情報、現時点での引き合いに基づく対象製品Aに対する需要見込み、対象製品Aの固定期間、対象製品Aの許容欠品率、指定回数の各情報が準備されているとする。
まず、ユーザが、安定在庫数量予測装置10に対象製品Aについての需要変動情報の入力を行う。すると、需要変動情報取得部11が、その需要変動情報を取得し(ステップS101)、記憶部17に記録する。次にユーザが、需要見込み情報、固定期間、許容欠品率、指定回数を安定在庫数量予測装置10に入力する。初期条件取得部12は、それらの情報を取得し(ステップS102)、記憶部17に記録する。次にユーザが、所定の操作(特定のキーを押下するなど)によって、安定在庫数量予測装置10にシミュレーションの開始指示を行う。入力受付部15がその指示操作を受け付け、シミュレーション実施部13は、一連のシミュレーションを開始する。シミュレーション実施部13は、まず、基準月から固定期間における生産数量と在庫数量を計算する。シミュレーション実施部13は、需要見込みに基づいて在庫数量が0となるよう生産数量を計算する。またその結果、在庫数量は0となる。現在、図3を例にすると、2015年4月の「需要」欄、「生産」欄、「在庫」欄の値が設定された状態である。
次にシミュレーション実施部13は、需要見込み情報に対して基準月を1ヶ月未来へずらし、新たな基準月以降の需要数量を変動させる(ステップS103)。例えば、図3を用いて説明したように、シミュレーション実施部13は、基準月からの経過月数ごとに乱数を発生させて、その乱数に対応する変動数量を図2で例示した需要変動情報を参照して模擬する。そしてシミュレーション実施部13は、模擬した月ごとの変動数量を、需要見込み情報(次回以降は今回予測する需要見込み情報)における対応する在庫数量に加算する。図3を例にすると、現在、基準月を2015年5月とした場合の「需要」欄の値が設定された状態である。
次にシミュレーション実施部13は、固定期間−1月分の在庫数量を計算する(ステップS104)。具体的には、シミュレーション実施部13は、生産計画が既に立案されている期間(固定期間−1月)について、当月の生産数量−(当月の需要数量−前月の在庫数量)により在庫数量を計算する。
次にシミュレーション実施部13は、ステップS104で在庫数量を計算した最後の月の翌月(つまり固定期間の最終月)の生産数量を計算する(ステップS105)。例えば、シミュレーション実施部13は、固定期間の最終月の需要数量からその前月の在庫数量を減算して固定期間の最終月の生産数量を求める。なお、減算した値がマイナスになる場合(在庫が余る場合)は生産数量を0とし、減算した値が生産能力を上回る場合は生産能力の上限を生産数量とする。図3を例にすると、現在、基準月を2015年5月とした場合の「需要」欄、「生産」欄、「在庫」欄の値が設定された状態である。
次にシミュレーション実施部13は、1ヶ月ずつ基準月を未来にずらしつつ繰り返しステップS103〜ステップS105の処理を所定の回数(例えば2年分)繰り返す(ステップS106)。ステップS103〜ステップS105の処理を所定の回数繰り返すと、1回の最大欠品数量算出シミュレーションが終了する。
次にシミュレーション実施部13は、1回の最大欠品数量算出シミュレーションにおける最大欠品数量を検出し、その値を記憶部17に記録する(ステップS107)。図3の例では、最大欠品数量は「−1」である。
次にシミュレーション実施部13は、最大欠品数量算出シミュレーションを指定回数だけ行ったかどうかを判定する(ステップS108)。シミュレーションを指定回数行っていない場合(ステップS108;No)、シミュレーション実施部13は、ステップS103からの処理を繰り返す。つまり、需要変動情報に基づく新たな需要変動例のパターンをシミュレーションし、そのときの実際に生じる最大欠品数量を求め、記憶部17に記録する。
一方、シミュレーションを指定回数行った場合(ステップS108;Yes)、安定在庫数量決定部14は、記憶部17に指定回数分記録された最大欠品数量を集計し、最大欠品数量の度数と累積確率を計算する(ステップS109)。具体的な処理については図4を用いて説明したとおりである。安定在庫数量決定部14は、図4で例示したような最大欠品数量と累積確率の対応関係を求める。次に安定在庫数量決定部14は、安全在庫数量を決定する(ステップS110)。具体的には、安定在庫数量決定部14は、記憶部17に記録された許容欠品率と、最大欠品数量と累積確率の対応関係(図4)とから、許容欠品率を満たす最大欠品数量を求める。求めた最大欠品数量が許容欠品率を満たす安定在庫数量である。安定在庫数量決定部14は、求めた安定在庫数量を出力部16に出力する。出力部16は、その安定在庫数量をディスプレイに表示させる。
本実施形態によれば、注文のキャンセルや突発的な需要の発生だけでなく、注文済み案件や引き合い中案件における個々の細かな需要時期の変動などを含む実績に基づく製品別需要変動情報を用いて、需要変動を考慮した需要予測を行うことができるので、従来の方法より安定在庫数のシミュレーション精度を高めることができる。これにより確実な安全在庫数量を算出することができ、滞留在庫の削減、欠品リスクの低減、在庫数量の適正化を図ることができる。
<第二実施形態>
以下、本発明の第二実施形態による安定在庫数量予測システムの一例を図6〜図8を参照して説明する。
第一実施形態では単一の製品に注目し、需要変動を考慮して安定在庫数を予測した。第二実施形態においては、複数の製品を生産する生産ラインにおいて、複数製品に対する需要数量の合計が生産ラインの生産能力を上回る場合を考慮に入れて、その影響を考慮しつつ安定在庫数の予測を行う。
図6は、本発明の第二実施形態における安定在庫数量予測システムの機能ブロック図である。
本発明の第二実施形態に係る構成のうち、本発明の第一実施形態に係る安定在庫数量予測装置10を構成する機能部と同じものには同じ符号を付し、それぞれの説明を省略する。第二実施形態に係る安定在庫数量予測装置10は、第一実施形態の構成に加えて、遅れ率算出部18を備えている。
遅れ率算出部18は、一つまたは複数の製品についての需要見込み情報と当該複数の製品を生産する生産ラインの生産能力を示す生産能力情報とを用いて、一つまたは複数の製品に対する需要見込みの合計が生産ラインの生産能力を超える時期とその時期に需要がある製品とを検出し、それらの製品のうち最も需要数量が多い製品を選択し、選択した製品の出荷が遅れる確率である遅れ率を算出する。
図7は、本発明の第二実施形態における遅れ率を説明する図である。
図7は、ある生産ラインZにおいて生産する複数の製品に関する2015年の1月〜9月の各月における出荷予定数量の一例を示している。図7の縦軸は出荷予定数量であり、横軸は出荷予定年月である。各月の出荷予定数は、その月に出荷が予定されている1つまたは複数の製品それぞれの出荷予定数量を合計した値である。図7で例示した出荷予定数量の予想値は、例えば、生産ラインZで生産する全ての製品それぞれの需要見込み情報を合計して求めることができる。生産能力ライン71は、生産ラインの生産能力の上限を示している。すると、図7の例では、2015年7月における出荷予定数量が生産能力の上限を上回っていることがわかる。このような場合、2015年7月に出荷を予定した製品のうちの何れかは当月に予定の出荷を行うことができず、翌月以降に持ち越すことになる。遅れ率算出部18は、出荷予定数量の予測値と生産能力の上限から生産能力の限界を上回る時期である2015年7月を検出する。
次に、遅れ率算出部18は、出荷を翌月以降持ち超す可能性のある製品を選択する。例えば、2015年7月に出荷が予定されている製品が「G100」と「G200」であり、「G100」に対する需要数量は「G200」に対する需要数量よりも大きいとする。需要数量の大小は例えば年間を通じた総需要数量で比較する。このような場合、本実施形態では、総需要数量の多い製品に対する出荷の優先度を低く設定する。年間の総需要数量の多い製品は、年間を通じて生産され、また、その都度需要が変動する可能性があり、生産数量・在庫数量の調整がし易い傾向がある。一方、総需要数量の少ない製品は、需要があるときに確実に生産を行っておかないと生産する機会を逸してしまう可能性がある。そのため遅れ率算出部18は、出荷を遅らせる可能性がある製品に総需要数量の多い製品「G100」を選択する。
次に、遅れ率算出部18は、選択した製品G100の出荷を遅らせる確率である遅れ率を計算する。現在の需要見込みに基づく計画では7月の出荷数量は生産能力の上限を上回りそうだが、需要の変動により必ずしもそうなるとは限らない。そこで本実施形態では、生産能力を上回る分の数量をその製品のその月における全出荷予定数量で除算した値を遅れ率とし、製品「G100」の出荷(生産)が当該月において遅れ率が示す確率で後ろ倒しになる可能性があると考える。例えば、生産能力ライン71の示す値を「6」、7月の製品「G100」の生産予定数量を「4.5」、製品「G200」の出荷予定数量を「1.7」だとする。すると、生産能力の上限値を上回る製品「G100」の数量は「0.2」となる。このとき、本実施形態では、製品「G100」の出荷が後ろ倒しになる確率である遅れ率を0.2÷4.5≒0.04で計算する。
なお、第一実施形態でも生産能力の上限を定めて、シミュレーション中に在庫数量を「0」にする生産数量がその上限を上回るときには、生産を後ろ倒しにする処理を行った。しかし第一実施形態の方法では他の製品の生産に費やされる生産能力が考慮されていなかった。これに対し、第二実施形態の遅れ率は、他の製品の生産時期や生産数量が考慮されており、また、出荷を後ろ倒しにする製品を選択し、かつ、実際にその製品の出荷が後ろ倒しになる確率(遅れ率)を計算して、安定在庫数量の予測に用いる点で第一実施形態とは異なる。次に、この遅れ率を安定在庫数量の予測処理においてどのように用いるかについて図8を用いて説明する。
図8は、本発明の第二実施形態における安定在庫数量予測処理の一例を示すフローチャートである。第一実施形態と同様の処理については簡単に説明する。
まず、ユーザが、ある生産ラインZで生産する1つまたは複数の製品それぞれについての需要変動情報を安定在庫数量予測装置10に入力する。すると、需要変動情報取得部11が、それらの需要変動情報を取得し(ステップS111)、記憶部17に記録する。次にユーザが、生産ラインZで生産する1つまたは複数の製品それぞれについての現時点における需要見込み情報、許容欠品率、指定回数、生産ラインZの生産能力の上限値、生産ラインZで生産する全製品の年間生産数量の実績値などの情報を安定在庫数量予測装置10に入力する。初期条件取得部12は、それらの情報を取得し(ステップS112)、記憶部17に記録する。次にユーザが、安定在庫数量予測装置10にシミュレーションの開始指示を行う。入力受付部15がその指示操作を受け付ける。
すると、まず遅れ率算出部18が、遅れ率を算出する(ステップS113)。例えば、ある生産ラインで生産する全ての製品の需要見込み情報からそれぞれの月別の需要数量を読み出して合計し、図7で例示した月別の出荷数量と生産能力の上限値の関係の推移を表す情報を生成する。遅れ率算出部18は、出荷数量の合計が生産能力を上回る月とその月の出荷対象の製品とを検出する。次に遅れ率算出部18は、ステップS112で取得した全製品の年間生産数量の実績値の情報を用いて、出荷対象の製品の中から最も年間生産数量の多い製品を選択する。選択された製品が、出荷が遅れる可能性のある生産の優先度が低い製品である。遅れ率算出部18は、この製品の遅れ率を計算する。具体的には、遅れ率算出部18は、その月に出荷が予定されている全製品の出荷数量の合計値から生産能力の上限値を減じた値を、優先度が低い製品のその月の出荷予定数量で除算して遅れ率を求める。遅れ率算出部18は、生成した出荷数量と生産能力の上限値の関係の推移において、出荷数量の合計が生産能力を超える場合の全てについて、その時期(何月か)、優先度が低い製品、その製品の遅れ率、その製品について出荷が遅れる個数を求め記憶部17に記録する。
次にシミュレーション実施部13は、安定在庫数量予測処理を開始する。生産ラインZで生産する製品のうち、ステップS113で求めた優先度が低い製品に該当しない製品については、第一実施形態と同様である。以下では、遅れが発生する可能性のある優先度が低い製品についての安定在庫数量予測処理の説明を行う。第一実施形態で説明した方法との違いについて概要を説明すると、指定回数の最大欠品数量算出シミュレーションのうち遅れ率分の回数に相当する最大欠品数量算出シミュレーションにおいて、生産能力を上回る月の生産数量を調整し、次の月の生産を繰り越す処理を行う。例えば、指定回数が10万回で、生産能力を上回る月が2015年7月、遅れ率が4%であれば、10万回のうち、10万×0.04=4千回の最大欠品数量算出シミュレーションにおいて、当該優先度が低い製品の2015年7月の生産数量を例えば出荷が遅れる個数分少なく計算し、その分の生産数量を翌月以降の生産数量に割り当てる。なお、この2万回をカウントするための変数として遅れ率カウンタ変数を用いる。シミュレーション実施部13は、遅れ率カウンタ変数を初期化して0を設定する。
まず、シミュレーション実施部13は、需要見込み情報に対して基準月を1ヶ月未来へずらし、新たな基準月以降の需要数量を変動させる(ステップS103)。次にシミュレーション実施部13は、固定期間−1月分の在庫数量を計算する(ステップS104)。次にシミュレーション実施部13は、ステップS104で在庫数量を計算した固定期間の最終月の生産数量を、遅れ率を考慮して計算する(ステップS112)。具体的には、シミュレーション実施部13は、生産能力を上回る月の生産数量について、その月の需要数量から前月の在庫数量を減算した値からさらに生産ラインZの生産能力の限界のためその月に出荷できない数量を減算する。例えば、2015年6月の在庫数量が−1、2015年7月の需要数量が3の場合、通常であれば3−(−1)=4を求めその値を生産数量とするが、生産能力を上回る月については、この値からさらに出荷が遅れる数量(例えば、1)を減じて3とする。これにより、2015年7月の在庫数量は−1となり、2015年8月の生産数量を計算する際にこの遅れ分を補填する。
シミュレーション実施部13は、ステップS103〜ステップS112の処理を所定の期間分(例えば2年分)繰り返す(ステップS106)。次にシミュレーション実施部13は、今回の最大欠品数量算出シミュレーションにおける最大欠品数量を検出し、その値を記憶部17に記録する(ステップS107)。次にシミュレーション実施部13は、最大欠品数量算出シミュレーションを指定回数行ったかどうかを判定する(ステップS108)。指定回数行っていない場合(ステップS108;No)、シミュレーション実施部13は、ステップS103からの処理を繰り返す。このとき、ステップS112で遅れ率を考慮した生産数量の計算を行った場合、シミュレーション実施部13は、遅れ率カウンタ変数の値に1を加算する。ステップS112の遅れ率を考慮した生産数量の計算は、遅れ率カウンタ変数の値が上記の例で4千回未満の場合のみ行い、4千回に至った後は、通常通り前月の在庫数量と当月の需要数量に基づいて生産数量の計算を行う。10万回のシミュレーションの中でどの4千回において遅れ率を考慮した生産数量の計算を行うかは、任意であってよい。例えば、シミュレーションの開始から順に4千回行ってもよいし、予め10万回のうち何回目のシミュレーションで遅れ率を考慮した生産数量の計算を行うかを決めてもよい。
一方、最大欠品数量算出シミュレーションを指定回数行った場合(ステップS108;Yes)、安定在庫数量決定部14は、最大欠品数量の度数と累積確率を計算する(ステップS109)。次に安定在庫数量決定部14は、安全在庫数量を決定し(ステップS110)、その安定在庫数量を出力部16に出力する。出力部16は、その安定在庫数量をディスプレイに表示させる。
本実施形態によれば、複数の製品の需要動向と生産ラインの生産能力を考慮して、生産計画を調整することが可能になる。そのため、第一の実施形態の効果に加え、更にシミュレーション精度を向上することができ、安定在庫数量の最適化を図ることができる。
なお、上述した安定在庫数量予測システムにおける各処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムを安定在庫数量予測システムのコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
また、安定在庫数量予測システムは、1台のコンピュータで構成されていても良いし、通信可能に接続された複数のコンピュータで構成されていてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。また、この発明の技術範囲は上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。最大欠品数量算出シミュレーションはシミュレーション処理の一例である。
10・・・安定在庫数量予測装置
11・・・需要変動情報取得部
12・・・初期条件取得部
13・・・シミュレーション実施部
14・・・安定在庫数量決定部
15・・・入力受付部
16・・・出力部
17・・・記憶部
18・・・遅れ率算出部

Claims (8)

  1. 製品に対する需要が発生した後の当該需要に係る需要数量の変動を示す需要変動情報を取得する需要変動情報取得部と、
    前記製品に対する基準時における需要見込みを示す需要見込み情報を取得し、前記需要見込み情報を前記需要変動情報に基づいて変動させ、変動後の前記需要見込み情報に基づいて前記基準時から所定の固定期間における生産数量を計算し、さらに前記固定期間における在庫数量を計算するシミュレーション処理を、前記基準時を単位期間ずつ未来にずらしつつ繰り返し行うシミュレーション実施部と、
    前記計算した在庫数量のうち実際に在庫が不足する場合の最大欠品数量と許容欠品率に基づいて安定在庫数量を決定する安定在庫数量決定部と、
    を有し、
    前記シミュレーション実施部は、前記シミュレーション処理を所定回数だけ繰り返し、
    前記安定在庫数量決定部は、前記所定回数分のシミュレーション処理のそれぞれにおける最大欠品数量をその値ごとに集計し、値が小さい方から順にその値の欠品数量が発生する確率を累積した累積確率を求めて、当該累積確率が前記許容欠品率を満たすときの欠品数量を安定在庫数量として決定する、
    安定在庫数量予測システム。
  2. 前記固定期間は、前記製品の生産に要するリードタイムに基づく期間であり、前記シミュレーション実施部は、前記シミュレーション処理において一度計算した生産数量は変更せず、前記基準時を単位期間ずつ未来にずらした場合、その基準時を基準とした前記固定期間における最後の単位期間の生産数量を新たに計算する、
    請求項1に記載の安定在庫数量予測システム。
  3. 前記需要変動情報には、前記製品について過去に生じた需要の前倒し、需要の後ろ倒し、需要の増減、需要の消滅の実績値に基づく、前記需要発生後、時間の経過に伴って生じた需要数量の変動数量が、前記時間の経過および当該変動数量の発生確率と対応付けて定められている、
    請求項1または請求項2に記載の安定在庫数量予測システム。
  4. 前記シミュレーション実施部は、前記需要見込み情報における各単位期間の需要数量を、前記需要変動情報において、前記基準時を未来にずらした期間に応じた分の時間の経過に伴う変動数量として定められた値の中からランダムに選択した変動数量で変動させる、
    請求項3に記載の安定在庫数量予測システム。
  5. 一つまたは複数の製品についての前記需要見込み情報と前記一つまたは複数の製品を生産する生産ラインの生産能力を示す生産能力情報とを用いて、前記一つまたは複数の製品に対する前記需要見込みが前記生産能力を超える時期とその時期に需要がある製品とを検出し、前記需要がある製品の中から優先度の低い製品を選択し、その製品の出荷が遅れる確率である遅れ率を算出する遅れ率算出部、
    をさらに備える請求項1から請求項の何れか1項に記載の安定在庫数量予測システム。
  6. 前記シミュレーション実施部は、前記優先度の低い製品について前記シミュレーション処理を所定回数繰り返す中で、その繰り返し回数に前記遅れ率を乗じた回数分のシミュレーション処理における前記生産能力を超える時期の生産数量の一部を後の単位期間における生産数量に割り当てる、
    請求項に記載の安定在庫数量予測システム。
  7. 安定在庫数量予測システムの需要変動情報取得部が、製品に対する需要が発生した後の当該需要に係る需要数量の変動を示す需要変動情報を取得し、
    安定在庫数量予測システムのシミュレーション実施部が、前記製品に対する基準時における需要見込みを示す需要見込み情報を取得し、前記需要見込み情報を前記需要変動情報に基づいて変動させ、変動後の前記需要見込み情報に基づいて前記基準時から所定の固定期間における生産数量を計算し、さらに前記固定期間における在庫数量を計算するシミュレーション処理を、前記基準時を単位期間ずつ未来にずらしつつ繰り返し行い、
    安定在庫数量予測システムの安定在庫数量決定部が、前記計算した在庫数量のうち実際に在庫が不足する場合の最大欠品数量と許容欠品率に基づいて安定在庫数量を決定するにあたり、
    前記シミュレーション実施部は、前記シミュレーション処理を所定回数だけ繰り返し、
    前記安定在庫数量決定部は、前記所定回数分のシミュレーション処理のそれぞれにおける最大欠品数量をその値ごとに集計し、値が小さい方から順にその値の欠品数量が発生する確率を累積した累積確率を求めて、当該累積確率が前記許容欠品率を満たすときの欠品数量を安定在庫数量として決定する、
    安定在庫数量予測方法。
  8. 安定在庫数量予測システムのコンピュータを、
    製品に対する需要が発生した後の当該需要に係る需要数量の変動を示す需要変動情報を取得する需要変動情報取得手段、
    前記製品に対する基準時における需要見込みを示す需要見込み情報を取得し、前記需要見込み情報を前記需要変動情報に基づいて変動させ、変動後の前記需要見込み情報に基づいて前記基準時から所定の固定期間における生産数量を計算し、さらに前記固定期間における在庫数量を計算するシミュレーション処理を、前記基準時を単位期間ずつ未来にずらしつつ繰り返し行うシミュレーション処理実施手段、
    前記計算した在庫数量のうち実際に在庫が不足する場合の最大欠品数量と許容欠品率に基づいて安定在庫数量を決定する安定在庫数量決定手段、
    として機能させ、
    前記シミュレーション処理実施手段は、前記シミュレーション処理を所定回数だけ繰り返し、
    前記安定在庫数量決定手段は、前記所定回数分のシミュレーション処理のそれぞれにおける最大欠品数量をその値ごとに集計し、値が小さい方から順にその値の欠品数量が発生する確率を累積した累積確率を求めて、当該累積確率が前記許容欠品率を満たすときの欠品数量を安定在庫数量として決定する、
    プログラム。
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