JP5968020B2 - 加湿装置 - Google Patents
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Description
すなわち、特許文献1に記載の技術は、霧化水槽にヒータが搭載されたものではないことから、加湿装置の運転を後日開始した場合に、雑菌が繁殖した可能性のある水を霧化して室内に供給してしまうという課題があった。
すなわち、加湿通路の代わりに霧化水槽にヒータを搭載した場合には、加湿運転中に霧化装置を常に煮沸状態にする分、高温の水によってユーザーがやけどするなどして利便性が損なわれるという課題があった。また、煮沸状態にするためにヒータに通電し続ける分、省エネルギー性が損なわれてしまったりするという課題があった。
実施の形態.
図1は、実施の形態に係る加湿装置100の概略を示す縦断面図である。図2は、図1に示す霧化水槽6の斜視図である。図3は、図1に示す加熱手段7の斜視図である。図4は、図1に示す予熱用配管8の斜視図である。
本実施の形態に係る加湿装置100は、省スペース、省エネルギー及びコストアップの抑制を実現しながら、霧化する水の衛生性を確保する改良が加えられたものである。
加湿装置100は、空気を取り込むための吸気口10及びこの取り込んだ空気を霧化した水とともに放出する吹出口15を有する本体1と、本体1に着脱自在に設けられ、水を貯留可能な水タンク2と、水タンク2から供給される水を貯留する水受部5と、超音波振動子13が底部に設けられ、水受部5から供給される水が霧化される霧化水槽6と、水受部5側から霧化水槽6側に水を供給するためのゴムホース28と、霧化水槽6の上側に設けられる霧案内筒9と、本体1内に取り込んだ空気と霧化水槽6で生成した霧を混合させる混合室14を有する空気案内筒12とを有している。
さらに、加湿装置100は、図1〜図4では図示を省略しているが、温度センサー18などの各種センサー、各種制御をするマイクロコンピューター21、及びたとえば運転状況などをユーザーに知らせる表示部27などを有している(図5参照)。
本体1は、加湿装置100の外郭を構成しており、水タンク2、水受部5、霧化水槽6、ゴムホース28、霧案内筒9、空気案内筒12、図示省略の送風ファン、及びマイクロコンピューター21などを有している。そして、本体1は、送風ファンの作用によって、吸気口10を介して本体1内に空気が取り込まれ、霧化水槽6で霧化した水とともに吹出口15を介して放出可能となっている。
水タンク2は、本体1に着脱自在に設けられるものであり、内部に水を貯留することができるものである。水タンク2の下側には、タンクキャップ3が設けられている。タンクキャップ3には、水タンク2内の水が通過する落水口4が設けられており、この落水口4を介して水タンク2内の水が水受部5に流入するようになっている。また、タンクキャップ3には水タンク2の運搬時などに落水口4を閉じるための止水弁29が設けられており、運搬時などはバネ30の復元力によって止水弁29は閉じられている。なお、水タンク2は、図1に示すように、霧案内筒9及び空気案内筒12の紙面左側であって、水受部5の上側に設けられている。
水受部5は、水タンク2から供給される水を貯留するものである。水受部5は、水タンク2の下側に設けられている。また、図1に示すように、水受部5は、霧化水槽6の紙面左側に設けられている。水受部5には、ゴムホース28の一方が接続され、水受部5に貯留された水を霧化水槽6に供給する接続部5Aが設けられている。接続部5Aは、下側に向かって突出するように形成されている。そして、接続部5Aには、開口である給水口16が形成され、水受部5とゴムホース28とが連通している。また、水受部5には、タンクキャップ3が取り付けられる凸部5Bが形成されている。この凸部5Bは、上側に突出するように形成されている。
霧化水槽6は、ゴムホース28を介して水受部5から供給される水を貯留し、当該貯留している水を霧化させるものである。霧化水槽6は、図1に示すように水受部から供給される水を貯留することができるように、略凹形状となっている。すなわち、霧化水槽6は、ゴムホース28及び予熱用配管8を介して水受部5から供給される水を貯留する凹形状部6Aを有している。そして、凹形状部6Aの上部には、霧案内筒9と連通するように開口6Cが形成されている。
霧化水槽6は、たとえばアルミニウムのダイキャストなどで成形したもので構成するとよい。また、霧化水槽6の凹形状部6Aに貯留される水の水位は、たとえば40〜50(mm)とする。
また、霧化水槽6は、図1及び図4に示すように、加熱手段7の熱が霧化水槽6を介して伝達されるように霧化水槽6に接触して設けられる予熱用配管8が設けられている。この予熱用配管8は、一方がゴムホース28に連通するように接続され、他方が霧化水槽6内に連通するように接続されているものである。これにより、加熱手段7の熱が予熱用配管8に伝達され、水受部5から霧化水槽6に水が供給される間に水を加熱殺菌することが可能となっている。
さらに、霧化水槽6は、図1及び図2に示すように、予熱用配管8から流出した水を凹形状部6A内に供給する連結チューブ11を有している。ここで、霧化水槽6には、この霧化水槽6の外側に突出するように形成され、凹形状部6Aに連通する流入口6Bが形成されている。そして、連結チューブ11は、一方が流入口6Bに接続され、他方が予熱用配管8に接続されており、略U字形状をしている。
なお、加熱手段7および予熱用配管8は、鋳込みに限定されるものではなく、たとえばカシメによって霧化水槽6に設けてもよい。
ゴムホース28は、一方が水受部5の接続部5Aに接続され、他方が霧化水槽6の予熱用配管8に接続されるものであり、水受部5に貯留されている水を霧化水槽6に供給するものである。図1に示すように、ゴムホース28は、接続部5Aを起点としたとき、接続部5Aから水平方向に延出した後に、上側に曲げられて霧化水槽6の予熱用配管8に接続されている。なお、ゴムホース28は、ゴムで構成することに限定されるものではなく、たとえば金属などで構成してもよい。
霧案内筒9は、霧化水槽6の上側に設けられ、霧化水槽6の開口6Cから放出される霧化された水を本体1の上側に導くものである。
空気案内筒12は、霧案内筒9内で霧化された水と、空気案内筒12内の空気とが合流する混合室14及び吹出口15の形成位置に設けられる開口部12Aを有している。すなわち、混合室14内の空気及び霧化された水は、送風ファンの作用によって、強制的に、開口部12Aを介して本体1外に放出されるようになっている。
また、図1に示すように、霧案内筒9及び空気案内筒12は、水タンク2の紙面右側に設けられている。
運転スイッチ17は、ユーザーが加湿装置100の運転をオンオフすることができるように、たとえば本体1の側面などに設けられるスイッチである。表示部27は、ユーザーが加湿装置100の運転状態などを認識することができるように、報知をするためのものである。なお、運転スイッチ17及び表示部27は、マイクロコンピューター21に接続されている。
温度センサー18は、加湿装置100の設置される室内温度を検出するセンサーである。また、湿度センサー19は、加湿装置100の設置される室内湿度を検出するセンサーである。温度センサー18及び湿度センサー19は、マイクロコンピューター21に接続されている。
マイクロコンピューター21は、運転スイッチ17、温度センサー18、湿度センサー19及び水温計測手段20からの出力を受ける入力回路22、入力回路22からの出力を受ける制御部24、加湿制御に用いる運転プログラムなどを記憶した記憶部23、及び制御部24からの出力を受ける出力回路26を有している。
入力回路22は、運転スイッチ17、温度センサー18、湿度センサー19及び水温計測手段20からの出力を、制御部24に出力するためのものである。
予熱用配管8の長さL及び内径Dは、加湿装置100の加湿能力に応じた寸法に設定されている。たとえば、加湿装置の加湿能力が、0.5(mL/min)である場合には、予熱用配管8の長さLを32(mm)以上とし、内径Dを8(mm)に設定し、予熱用配管8の入口から霧化水槽6に入るまでの時間が所定時間(後述のt2に対応)以上になるようにする。なお、この予熱用配管8の長さLとは、予熱用配管8のうち霧化水槽6の凹形状部6A内に含まれる部分の予熱用配管8の長さに対応するものである。
これにより、加湿装置100は、加湿運転中において、新たに水受部5から霧化水槽6に供給される水を、予熱用配管8で加熱殺菌することができるものとなっており、霧化水槽6内に流入した水が超音波振動子13によりすぐに霧化されても、加湿装置100外に菌を放出することを抑制することができる。
水タンク2を本体1に取り付けると、水タンク2内の水はタンクキャップ3に備えられている落水口4を通って水受部5に供給されタンクキャップ3により一定水位に保持される。ここで、水受部5の水は、本体1に形成された給水口16からゴムホース28、予熱用配管8及び連結チューブ11を介して霧化水槽6に供給される。霧化水槽6内の水位は水受部5と同水位に保持される。すなわち、霧化水槽6の凹形状部6Aの底面より40〜50(mm)の高さに保持される。
これにより、加湿装置100を前回使用した後に霧化水槽6内の水を排水せず、水が溜まったままの状態で、加湿装置100を数日間放置した場合でも、加湿装置100の運転開始時の加熱殺菌を行うことができる。そして、マイクロコンピューター21は、時間t1が経過した後に、超音波振動子13への通電命令を行い、霧化水槽6内にある水の霧化を開始するため、加熱殺菌された水が加湿装置100から放出されることとなる。
なお、予熱用配管8内の水温は、霧化水槽6に設けられた水温計測手段20により間接的に計測されている。そして、マイクロコンピューター21は、この間接的に計測した予熱用配管8内の水温が、予め設定され記憶部23に記憶された温度T2(第2の温度)に維持されるように加熱手段7への通電を制御している。
このように、加湿装置100は、加湿運転中において、新たに水受部5から霧化水槽6に供給される水を、予熱用配管8で加熱殺菌することができるものとなっており、霧化水槽6内に流入した水が超音波振動子13によりすぐに霧化されても、加湿装置100外に菌を放出することを抑制することができる。
本実施の形態に係る加湿装置100は、霧化水槽6に設けられる加熱手段7を有するので、霧化水槽6に貯留され、雑菌が繁殖した可能性のある水を加熱殺菌することができ、霧化する水の衛生性を確保することができる。
Claims (6)
- 吸気口及び吹出口が形成された本体と、
前記吸気口から前記本体内に空気を取り込み、前記吹出口から空気を吹き出す送風手段と、
前記本体に設けられる水タンクと、
前記本体内に設けられ、前記水タンクから供給される水を貯留する水受部と、
前記水受部に接続され、当該水受部の水が流れる給水通路と、
前記本体内に設けられ、前記給水通路を介して前記水受部の水が供給される霧化水槽と、
前記霧化水槽に設けられ、前記霧化水槽内の水を霧化する振動手段と、
前記霧化水槽に接触して設けられ、前記霧化水槽内の水を加熱する加熱手段と、
一方が前記給水通路に連通し、他方が前記霧化水槽内に連通し、前記霧化水槽に接触して設けられ、前記加熱手段の下側に配置された予熱用配管とを有する
ことを特徴とする加湿装置。 - 前記霧化水槽内の水の温度を計測する水温計測手段と、
前記振動手段及び前記加熱手段を制御する制御手段とを有し、
前記制御手段は、
運転を開始すると、前記加熱手段を駆動させ、前記水温計測手段の計測結果が予め設定される第1の温度に到達してから、予め設定される第1の時間を経過した後に前記振動手段を動作させる
ことを特徴とする請求項1に記載の加湿装置。 - 前記予熱用配管は、
前記給水通路を介して供給される水が、加湿量に応じて前記予熱用配管内を通過するのに要する時間が予め設定される第2の時間以上となるように長さ及び内径が設定されている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の加湿装置。 - 前記制御手段は、
前記水温計測手段の計測結果から前記予熱用配管内の水温を算出し、前記予熱用配管を通過する水が、予め設定される第2の温度となるように前記加熱手段を駆動させる
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の加湿装置。 - 前記霧化水槽は、
前記給水通路及び前記予熱用配管を介して前記水受部から供給される水を貯留する凹形状部を有し、
前記予熱用配管及び前記加熱手段は、
当該霧化水槽を水平断面視したときに、前記凹形状部の外周側に沿って設けられている
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の加湿装置。 - 一方が前記予熱用配管の端部のうち前記給水通路とは反対側の端部に接続される連結チューブを有し、
前記霧化水槽は、
当該霧化水槽の外側に突出するように形成され、前記凹形状部に連通する流入口を有し、当該流入口が前記連結チューブの他方に接続されている
ことを特徴とする請求項5に記載の加湿装置。
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