JP5967697B2 - 膝継手 - Google Patents
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Description
大腿義足による昇段の課題として以下の2点がある。
(1)大腿義足の立脚期において、膝継手が予期せず折れる(膝折れ)。これは、立脚期の初期においては、膝継手が屈曲した状態で床反力がかかることに起因する。
(2)大腿義足の立脚期において、膝の伸展モーメントが発生しないため、身体に大きな負担がかかる。
しかし、このような膝継手は非常に高価であるにも関わらず、不自然な足取りとなり歩行者の負担が大きいという問題があった。
第2発明の膝継手は、第1発明において、前記最大屈曲角度調整手段は、当接部と、制限部と、を備え、前記当接部が、前記大腿側部材に対する前記下腿側部材の屈曲角度が大きくなるに従い前記制限部に接近し、該屈曲角度が小さくなるに従い該制限部から離間し、前記制限部が、床反力の増加に従い前記当接部に接近し、床反力の減少に従い該当接部から離間する、ように構成されていることを特徴とする。
第3発明の膝継手は、第2発明において、前記下腿側部材は、基部と、該基部に対して昇降可能に連結され、前記大腿側部材に対して回動可能に連結された昇降部と、前記基部に対して前記昇降部を上昇させる方向に付勢する弾性体と、を備え、前記最大屈曲角度調整手段は、前記大腿側部材とともに回動し、一端に前記当接部が連結された第1リンクと、一端が前記基部に対して回動可能に連結され、他端が前記制限部に連結された第2リンクと、一端が前記基部に対して回動可能に連結されたガイドロッドと、を備え、前記当接部および前記制限部は、前記ガイドロッドに沿って移動可能に設けられていることを特徴とする。
第2発明によれば、床反力の増加に従い制限部が当接部に接近するので、最大屈曲角度が小さくなる。また、床反力の減少に従い制限部が当接部から離間するので、最大屈曲角度が大きくなる。そのため、床反力がかかる立脚期において屈曲角度が制限され、膝折れを防止できる。また、膝継手に体重が移るに従い伸展モーメントが発生し、昇段を補助できる。これにより、自然な昇段が可能となる。
第3発明によれば、床反力の増加に従い昇降部とともに当接部が下降することによりガイドロッドが傾倒し、制限部が当接部に接近するので、最大屈曲角度が小さくなる。また、床反力の減少に従い昇降部とともに当接部が上昇することによりガイドロッドが起立し、制限部が当接部から離間するので、最大屈曲角度が大きくなる。そのため、床反力がかかる立脚期において屈曲角度が制限され、膝折れを防止できる。また、膝継手に体重が移るに従い伸展モーメントが発生し、昇段を補助できる。これにより、自然な昇段が可能となる。
図1、図2および図3に示すように、本発明の一実施形態に係る膝継手1は、大腿側部材10と、下腿側部材20と、最大屈曲角度調整機構30とから構成されている。
膝継手1は、図1における右側(図2)が膝頭であり、図1における左側(図3)が膝裏である。以下では、図1の右側を前、図1の左側を後とし、図1の紙面に対して垂直な方向(図2および図3の左右)を左右とする。
なお、最大屈曲角度調整機構30は、特許請求の範囲に記載の最大屈曲角度調整手段に相当する。
基部21には、その前後に一対のスライドピン23、23が立設されており、それぞれ昇降部22の底面に穿設されたスライド穴24、24に挿入されている。スライドピン23はスライド穴24に沿って褶動可能であり、これにより、昇降部22は基部21に対して昇降可能に連結されている。
なお、スプリング25としては、後述の屈曲制限機能と伸展機能に適したバネ定数を有するものが採用される。また、スプリング25は特許請求の範囲に記載の弾性体に相当する。
なお、一対の大腿リンク11、11の間隔は、昇降部22の左右の厚みより広く設けられており、一対の大腿リンク11、11の下端部の間に昇降部22が配置されている。
図4(a)および(b)に示すように、大腿側部材10が下腿側部材20に対して回動し、膝関節軸27周りに屈曲すると、当接軸32は大腿側部材10とともに回動し、ガイドロッド31に沿って下降する。ここで、大腿側部材10に対する下腿側部材20の屈曲角度が大きくなるに従い、当接軸32が制限部33に接近する。そして、当接軸32が制限部33に上方から当接すると、制限部33により当接軸32の下降が制限される(図4(b)参照)。これにより、さらなる屈曲が制限される。
そうすると、下腿側部材20にかかる荷重の減少に従い、大腿側部材10に対する下腿側部材20の最大屈曲角度が大きくなる。
図5に示すように、大腿義足TPは、膝継手1と、膝継手1のアダプタ12に取り付けられた大腿ソケットTと、膝継手1の基部21に取り付けられた下腿部Lと、下腿部Lの下端に取り付けられた足部Fとから構成されている。
より詳細には、下腿側部材20にかかる荷重が増加するに従い制限部33がガイドロッド31に沿って上昇し、当接軸32を押し上げる。これにより、大腿側部材10および大腿ソケットTを伸展方向(図5(b)における右回り)に回動させる伸展モーメントが発生し、膝継手1が伸展する。この伸展モーメントにより、昇段を補助できる。
図6に、伸展モーメントが発生する典型例を示す。
力のつり合いより、数1が得られる。
また、床反力fgr(下腿側部材20にかかる荷重)が増加して変位Dが増加したときには、伸展モーメントが大きくなることが分かる。すなわち、伸展機能が実現されていることが分かる。
上記実施形態では、リンク機構により最大屈曲角度調整手段を実現したが、他の機構により最大屈曲角度調整手段を実現してもよい。
例えば、床反力を検出する検出手段と、サーボモータなどのアクチュエータにより最大屈曲角度を調整する機構を設け、検出手段により検出された床反力をもとにアクチュエータを制御して、床反力の増加に従い最大屈曲角度を小さくし、床反力の減少に従い最大屈曲角度を大きくするように構成してもよい。
試験には、インフォームドコンセントを受けた2人の健康な(大腿部を切断していない)男性(21才、22才)が参加した。健常肢を屈曲させた状態で保持する擬似ソケットを作成し、その擬似ソケットに膝継手が組み込まれた大腿義足を取り付けた。試験参加者は、擬似ソケットを右足に装着して昇段運動を行った(実施例、比較例1、比較例2)。また、比較のために、義足を付けていない状態での昇降運動も行った(比較例3)。
・実施例:上記の本発明に係る膝継手1
・比較例1:3R95(Otto Bock社製)
・比較例2:3R15(Otto Bock社製)(膝伸展用バネを除去している)
なお、足部として1S49(Otto Bock社製)を用いた。
また、図7に示すように、大腿部角度および膝関節角度(屈曲角度)を定義した。
図9に示すように、健常肢の場合(比較例3)、膝関節角度は遊脚期と立脚期の両方において大きく屈曲されていることが分かる。また、単脚立脚期の始点における膝関節角度は義足を用いた場合(実施例、比較例1、比較例2)よりも大きいことが分かる。
実施例は、比較例1および比較例2よりも立脚期における膝関節角度が大きいことが分かる。これは、比較例1と比較例2においては、単脚立脚期において膝折れを防止するために膝関節角度を小さくしなければならないからであると考えられる。
比較例1の場合(図12参照)、膝関節モーメントが単脚立脚期において発生し、膝関節モーメントパワーが負である。これは、3R95のダンピングが原因であると考えられる。これに対して実施例の場合(図11参照)、膝関節モーメントが立脚期において発生して、膝関節モーメントパワーが正である。これは、健常肢(比較例3)の場合(図13参照)と似た傾向である。これより、本発明に係る膝継手は、昇段において正の力が発生し、伸展機能が実現されていることが分かる。
10 大腿側部材
11 大腿リンク
12 アダプタ
20 下腿側部材
21 基部
22 昇降部
23 スライドピン
24 スライド穴
25 スプリング
26 軸受部
27 膝関節軸
30 最大屈曲角度調整機構
31 ガイドロッド
32 当接軸
33 制限部
34 第1リンク
35 第2リンク
Claims (3)
- 大腿義足に組み込まれる膝継手であって、
大腿側部材と、
該大腿側部材に対して回動可能に連結された下腿側部材と、
前記大腿側部材に対する前記下腿側部材の最大屈曲角度を、床反力の増加に従い小さくし、床反力の減少に従い大きくする最大屈曲角度調整手段と、を備える
ことを特徴とする膝継手。 - 前記最大屈曲角度調整手段は、
当接部と、
制限部と、を備え、
前記当接部が、前記大腿側部材に対する前記下腿側部材の屈曲角度が大きくなるに従い前記制限部に接近し、該屈曲角度が小さくなるに従い該制限部から離間し、
前記制限部が、床反力の増加に従い前記当接部に接近し、床反力の減少に従い該当接部から離間する、ように構成されている
ことを特徴とする請求項1記載の膝継手。 - 前記下腿側部材は、
基部と、
該基部に対して昇降可能に連結され、前記大腿側部材に対して回動可能に連結された昇降部と、
前記基部に対して前記昇降部を上昇させる方向に付勢する弾性体と、を備え、
前記最大屈曲角度調整手段は、
前記大腿側部材とともに回動し、一端に前記当接部が連結された第1リンクと、
一端が前記基部に対して回動可能に連結され、他端が前記制限部に連結された第2リンクと、
一端が前記基部に対して回動可能に連結されたガイドロッドと、を備え、
前記当接部および前記制限部は、前記ガイドロッドに沿って移動可能に設けられている
ことを特徴とする請求項2記載の膝継手。
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