JP5965638B2 - 画像処理システムを備えた顕微鏡システム - Google Patents

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Description

本発明は、画像処理システムを備えた顕微鏡システムに関する。
一般に、顕微鏡を用いて高倍率で取得される画像は被写界深度が浅い。そこで、例えば1つの標本について互いに異なる焦点面を有する複数の顕微鏡画像を取得し、各顕微鏡画像のうち合焦している画像を組み合わせて全焦点画像や3次元再構築画像を作成する技術が知られている。ここで、合焦している画像の選択、すなわち合焦しているか否かの判断には、画像のコントラストに基づく評価が用いられ得る。
全焦点画像や3次元再構成画像の作成において、画像中の各位置について焦点面が異なる複数の画像から最も合焦している画像を選択して標本の3次元形状を推定した後に、この3次元形状の推定値に対して最適化処理が必要となる。この最適化処理には、画素間の相関に基づき孤立点の推定誤差を低減することが含まれ得る。また、上記の選択ができなかった位置について、標本の形状を推定することが含まれ得る。
全焦点画像の作成について、例えば特許文献1には、全焦点画像を作成した後に回復フィルタによる処理を行うことに係る技術が開示されている。一般に、顕微鏡の光学系は、デジタルカメラの光学系に比べて像の拡大率が大きい。このため、顕微鏡撮影においては、カメラの撮像素子のサンプリング帯域に対して、顕微鏡の光学系の帯域がそれほど高くない場合がある。光学系の帯域は、光学系の開口数や倍率等によって変化し得る。例えば顕微鏡がズーム光学系を有する場合にも、その光学系の帯域は変化する。特許文献1に開示されている技術では、回復フィルタの係数は、光学系の帯域変化を考慮して対物レンズの倍率や開口数といった光学系の設定に応じて決められている。
特開平9−298682号公報
前記特許文献1に係る技術では、回復フィルタによる処理を行うことで、構造の回復及びエッジの強調が行われる。これは、上記したような標本の3次元形状の推定値に対する最適化処理とは異なる。上記したような最適化処理においても、光学系の帯域を考慮しないと、最適化処理に誤差が含まれ得る。
そこで本発明は、光学系が備える帯域を考慮した簡易な方法で標本の3次元形状の推定値に対する最適化処理を行える画像処理システムを備えた顕微鏡システムを提供することを目的とする。
前記目的を果たすため、本発明の一態様によれば、顕微鏡システムは、顕微鏡と、画像処理システムとを備えた顕微鏡システムであって、前記顕微鏡は、光源と、光学系と、画像取得部とを有し、前記光学系は、対物レンズと、変倍光学系を含む観察光学系とを含み、前記光源は、所定の波長の照明光を射出し、前記画像処理システムは、前記光学系を介して同一の標本における互いに異なる焦点位置を有する複数の画像を取得する取得部と、前記複数の画像のそれぞれに対し、これら画像内の画素毎のコントラスト評価を行い、各々の前記画素のコントラスト評価値を算出するコントラスト評価部と、前記コントラスト評価値に基づいて、夫々の前記画素のうちから合焦している前記画素を選択し、前記標本の3次元形状の候補値を推定する候補値推定部と、前記光学系の情報に基づいて、前記光学系のカットオフ周波数を取得するカットオフ周波数取得部と、前記カットオフ周波数に基づいて、前記候補値に対してデータ補正とデータ補間とのうち少なくとも一方を行い、修正候補値を算出する候補値修正部と、を有し、前記光学系の情報は、前記対物レンズの開口数と、前記観察光学系の総合倍率と、前記照明光の前記波長とを含むことを特徴とする。
本発明によれば、光学系の情報に基づいてカットオフ周波数を取得し、このカットオフ周波数に応じて、3次元形状の候補値に対してデータ補正とデータ補間とのうち少なくとも一方を行うので、顕微鏡の光学系の帯域を考慮した簡易な方法で標本の3次元形状の推定値に対する最適化処理を行える画像処理システムを備えた顕微鏡システムを提供できる。
本発明の各実施形態に係る顕微鏡システムの構成例を示すブロック図。 光学系に応じた周波数とコントラストとの関係を説明するための概略図。 第1の実施形態に係るデータ補正部における処理例を示すフローチャート。 コアリング処理を説明するための図であり、形状候補値に相当する原信号の例を表す図。 コアリング処理を説明するための図であり、移動平均と閾値との例を表す図。 コアリング処理を説明するための図であり、コアリング処理の結果例を表す図。 第1の実施形態に係るデータ補間部における処理例を示すフローチャート。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る顕微鏡システム100の構成例の概略を示す。この図に示すように、顕微鏡システム100は、顕微鏡110を有する。顕微鏡110は、例えばデジタル顕微鏡である。顕微鏡110は、LED光源111と、照明光学系112と、光路制御素子113と、対物レンズ114と、標本面115と、観察光学系118と、撮像面119と、画像取得部120とを有する。観察光学系118は、ズーム光学系116と、結像光学系117とを有する。観察光路には、標本面115から撮像面119に向かって、対物レンズ114と、光路制御素子113と、ズーム光学系116と、結像光学系117とが、この順に配置されている。
LED光源111から射出された照明光は、照明光学系112を介して、光路制御素子113に入射する。光路制御素子113は、照明光を観察光路上の対物レンズ114に向けて反射する。照明光は、対物レンズ114を介して標本面115に配置された標本に照射される。
標本に照明光が照射されると、標本から観察光が生じる。ここで、観察光は反射光や蛍光等である。観察光は、光路制御素子113に入射する。光路制御素子113は、照明光の場合と異なり、観察光を透過させて、観察光をズーム光学系116及び結像光学系117を有する観察光学系118に入射させる。このように光路制御素子113は、入射光の特性に応じて、入射光を反射又は透過させる光学素子である。光路制御素子113には、例えば、入射光の偏光方向に応じて入射光を反射又は透過させるワイヤーグリッドや偏光ビームスプリッタ(PBS)等の偏光素子が用いられる。また光路制御素子113には、例えば、入射光の周波数に応じて入射光を反射又は透過させるダイクロイックミラー等が用いられる。
観察光学系118は、観察光を撮像面119に集光させ、標本の像を撮像面119に結像させる。画像取得部120は、撮像面119に結像した画像に基づく画像信号を生成し、この画像信号を顕微鏡画像として出力する。
顕微鏡システム100は、入力部210と、コントローラ220と、画像入力部230と、記憶部240と、コントラスト評価部250と、形状候補推定部260と、光学帯域情報取得部270と、パラメータ決定部280と、データ修正部290と、3D形状推定部300と、画像合成部310とを有する。データ修正部290は、データ補正部292と、データ補間部294と、で構成された画像処理システム200を含む。
入力部210は、例えば顕微鏡システム100の操作に係るユーザの指示を受け取る。入力部210は、受け取ったユーザの指示をコントローラ220に出力する。コントローラ220は、顕微鏡110の各部の動作を制御する。コントローラ220は、顕微鏡110の制御において、入力部210から入力されたユーザの指示を用いる。本実施形態では、顕微鏡システム100は、同一標本について、異なる焦点面において撮像した複数の顕微鏡画像を取得する。このため、コントローラ220は、顕微鏡110の光学系を制御して焦点面を徐々に変化させながら、各焦点面における標本の画像を画像取得部120に取得させる。具体的には、例えばコントローラ220は、顕微鏡110のステージの高さ、対物レンズの高さ又はフォーカスレンズの位置を変化させながら、画像取得部120に画像を取得させる。
コントローラ220は、光学帯域情報取得部270からの要求に応じて顕微鏡110の各種光学系のパラメータを光学帯域情報取得部270に出力する。光学系のパラメータには、例えば、対物光学系、照明光学系、ズーム光学系、結像光学系のパラメータが含まれる。なお、コントローラ220は、顕微鏡110の光学系を制御しているので、これら光学系のパラメータに係る情報を有している。
画像入力部230は、画像取得部120から顕微鏡画像を取得する。画像入力部230は、この顕微鏡画像を記憶部240に出力する。記憶部240は、入力された顕微鏡画像を一時記憶する。本実施形態では、画像取得部120はコントローラ220の制御下で同一の標本について焦点面が異なる複数の顕微鏡画像を取得するので、画像入力部230は焦点面が異なる複数の顕微鏡画像を取得し、記憶部240にはこれら複数の顕微鏡画像が記憶される。記憶部240は、コントラスト評価部250からの要求に応じて、記憶した顕微鏡画像をコントラスト評価部250に出力する。また、記憶部240は、画像合成部310からの要求に応じて、記憶した顕微鏡画像を画像合成部310に出力する。
コントラスト評価部250は、記憶部240から焦点面が異なる複数の顕微鏡画像を取得する。コントラスト評価部250は、複数の顕微鏡画像の各画素について高周波成分の強度を評価し、コントラスト評価値を算出する。コントラスト評価部250は、算出した各顕微鏡画像の各画素に係るコントラスト評価値を形状候補推定部260に出力する。
形状候補推定部260は、コントラスト評価部250から入力されたコントラスト評価値に基づいて、複数の顕微鏡画像のそれぞれについて画像中の各画素についての合焦を評価する。さらに、形状候補推定部260は、画像中の各画素について焦点面が異なる複数の画像のうち最も合焦している画像を選択する。形状候補推定部260は、最も合焦している画像が撮像された際の焦点面の情報をコントローラ220から取得し、その情報に基づいて画像中の各画素に対応する標本の高さを推定し、標本の形状に係る情報である形状候補値を算出する。コントラスト評価値に基づいて標本の高さを推定できなかった画素については、形状候補推定部260は、当該画素に対応する形状候補値を、推定不能を表す値とする。形状候補推定部260は、算出した形状候補値をデータ修正部290内のデータ補正部292に出力する。
光学帯域情報取得部270は、コントローラ220から各種光学系のパラメータを取得する。光学帯域情報取得部270は、取得した光学系のパラメータをパラメータ決定部280に出力する。パラメータ決定部280は、光学帯域情報取得部270から入力された光学系のパラメータに基づいて、後述する補正パラメータを算出する。パラメータ決定部280は、算出した補正パラメータをデータ修正部290内のデータ補正部292に出力する。また、パラメータ決定部280は、光学系のパラメータに基づいて、後述する補間パラメータを算出する。パラメータ決定部280は、算出した補間パラメータをデータ修正部290内のデータ補間部294に出力する。
データ修正部290が備えるデータ補正部292は、形状候補推定部260から入力された形状候補値に対してノイズコアリングを行い、形状候補値のノイズを除去する。データ補正部292は、ノイズコアリングを行う際に、後に詳述するように、パラメータ決定部280から入力された補正パラメータを用いる。データ補正部292は、ノイズが除去された形状候補値であるノイズ除去形状候補値を、データ補間部294に出力する。
データ修正部290が備えるデータ補間部294は、データ補正部292から入力されたノイズ除去形状候補値のうち、推定不能を表す値となっている画素について、データの補間を行う。データ補間部294は、データを補間する際に、後に詳述するようにパラメータ決定部280から入力された補間パラメータを用いる。データ補間部294は、ノイズが除去され推定不能な画素の値が補間された形状候補値である補間形状候補値を、3D形状推定部300に出力する。
3D形状推定部300は、データ補間部294から入力された補間形状候補値に基づいて、高さ情報の最適化を行い、標本の3次元形状の推定値を確定する。3D形状推定部300は、確定した標本の3次元形状を画像合成部310に出力する。画像合成部310は、3D形状推定部300から入力された標本の3次元形状と、記憶部240から取得した複数の顕微鏡画像とに基づいて、焦点面が異なる複数の顕微鏡画像を合成して合成画像を作成する。この合成画像は、例えば3次元再構成画像や、全焦点画像等である。画像合成部310は、作成した合成画像を、例えば表示させるために表示部に出力したり、例えば記憶させるために記憶装置に出力したりする。
本実施形態に係る顕微鏡システム100の動作を説明する。標本は、標本面115に配置される。コントローラ220は、顕微鏡110を制御する。コントローラ220は、例えば標本面115の位置を光軸方向に徐々に変化させ、標本に対する光学系の焦点面を徐々に変化させる。具体的には、例えばコントローラ220は、顕微鏡110のステージの高さ、対物レンズの高さ又はフォーカスレンズの位置を変化させる。このとき、コントローラ220は、各焦点面における標本の顕微鏡画像を画像取得部120に順次取得させる。画像入力部230は、画像取得部120から各焦点面における標本の顕微鏡画像を取得する。画像入力部230は、取得した顕微鏡画像を記憶部240に出力する。記憶部240は、画像入力部230から入力された複数の顕微鏡画像を記憶する。
コントラスト評価部250は、記憶部240から焦点面が異なる複数の顕微鏡画像を取得する。コントラスト評価部250は、複数の顕微鏡画像の各画素について高周波成分の強度を評価し、コントラスト評価値を算出する。コントラスト評価部250は、算出した各顕微鏡画像の各画素に係るコントラスト評価値を形状候補推定部260に出力する。
形状候補推定部260は、コントラスト評価部250から入力されたコントラスト評価値に基づいて、複数の顕微鏡画像のそれぞれについて画像中の各画素についての合焦を評価する。形状候補推定部260は、例えばコントラストが高いほど合焦度が高いと評価する。さらに、形状候補推定部260は、画像中の各画素について焦点面が異なる複数の画像のうち最も合焦している画像を選択する。形状候補推定部260は、最も合焦している画像が撮像された際の焦点面の情報をコントローラ220から取得する。形状候補推定部260は、コントローラ220から取得した情報に基づいて画像中の各画素に対応する標本の高さを推定し、標本の形状に係る情報である形状候補値P(i,j)を算出する。ここで(i,j)は座標を表す。形状候補値P(i,j)は、例えば座標(i,j)における標本の高さを表す。コントラスト評価値に基づいて標本の高さを推定できなかった場合は、形状候補推定部260は、当該画素に対応する形状候補値P(i,j)を、推定不能を表す値とする。形状候補推定部260は、算出した形状候補値P(i,j)をデータ補正部292に出力する。
コントローラ220は、光学帯域情報取得部270の要求に応じて顕微鏡画像取得時の顕微鏡110の各種光学系に係る情報を光学帯域情報取得部270に出力する。ここで、光学帯域情報取得部270は、光学系のパラメータである対物レンズ114の開口数NAobjと観察光学系118の総合倍率である像倍率βと、LED光源111が射出する照明光の波長λとを取得する。光学帯域情報取得部270は、これらパラメータ決定部280に出力する。
パラメータ決定部280は、取得した光学系パラメータを用いて、例えば下記式(1)に基づいてカットオフ周波数Fcを算出する。
ここで、NAobjは開口数、βは倍率、λは波長を表している。なお、開口数NAobjについては、厳密には対物レンズの開口数のみならず照明側のコンデンサレンズの開口数も関係する。しかしながらここでは、照明がインコヒーレントであり、標本が散乱体であり、照明側の開口数を考慮しなくてもよい場合を想定している。
なお、像倍率βが低い場合、すなわち低倍率のときは、高周波成分が多く含まれ、像倍率βが高い場合、すなわち高倍率のときは、高周波成分は減少する。上記式(1)は、このこともよく表している。なお、波長λは、照明光の波長によらず、例えば550nmといった所定の値としてもよい。
レンズの変調伝達関数(Modulation Transfer Function;MTF)を考慮しない場合における、像倍率βに応じた周波数とコントラストとの関係の概略を図2に示す。この図では、βが1の場合と5の場合とを示している。ここで、コントラストCは、下記式(2)で表される。
ここで、L0は明暗のチャートにおける周波数0における明の輝度レベルを、D0は周波数0における暗の輝度レベルを、Lfは周波数fにおける明領域の輝度レベルを、Dfは周波数fにおける暗領域の輝度レベルをそれぞれ表す。なお、コントラストが0となる周波数が、カットオフ周波数Fcと定義されている。
パラメータ決定部280は、カットオフ周波数Fcに基づいて、データ補正部292で用いる補正パラメータm,n,w(k,l)を決定する。パラメータ決定部280は、例えばカットオフ周波数Fcと補正パラメータm,n,w(k,l)との関係を示すルックアップテーブルを記憶している。パラメータ決定部280は、このルックアップテーブルを参照して、カットオフ周波数Fcに基づいて補正パラメータm,n,w(k,l)を決定する。ここで、補正パラメータm,nは、カットオフ周波数Fcが低いほど大きな値となる。また、w(k,l)としては、後述の式(3)においてm,nの値が大きいときに重みが減少しないような関数が与えられる。パラメータ決定部280は、決定した補正パラメータm,n,w(k,l)をデータ補正部292に出力する。
また、パラメータ決定部280は、カットオフ周波数Fcに基づいて、データ補間部294で用いる補間パラメータσ,σを決定する。パラメータ決定部280は、例えばカットオフ周波数Fcと補間パラメータσ,σとの関係を示すルックアップテーブルを記憶している。パラメータ決定部280は、このルックアップテーブルを参照して、カットオフ周波数Fcに基づいて補間パラメータσ,σを決定する。ここで、補間パラメータσ,σは、カットオフ周波数Fcが低いほど大きな値となる。パラメータ決定部280は、決定した補間パラメータσ,σをデータ補間部294に出力する。
データ補正部292は、形状候補値P(i,j)に対してノイズ又は孤立点の除去を行うノイズ・孤立点除去処理を行う。本実施形態では、ノイズ・孤立点除去処理は、コアリング処理によって行われる。ノイズ・孤立点除去処理を表すフローチャートを図3に示す。
ステップS110において、データ補正部292は、形状候補値P(i,j)を読み込む。本実施形態では、顕微鏡画像のサイズは、横が0からpまでのp+1画素、縦が0からqまでのq+1画素であるものとする。ステップS120において、データ補正部292は、補正パラメータm,n,w(k,l)を読み込む。
本実施形態では、図3に示すように、ステップS131乃至ステップS134において、画像の全画素に対応する形状候補値P(i,j)について順に以下の処理を行う。ステップS131において、データ補正部292は、(i,j)を含む領域の基準値Pave(i,j,m,n)を下記式(3)に基づいて算出する。
上記式(3)のとおり、基準値Pave(i,j,m,n)は、この領域における平均値を表す。また、上記式(3)において、パラメータ決定部280が決定した補正パラメータm,n,w(k,l)が用いられている。すなわち、上記式(3)は、カットオフ周波数Fcに応じて変化する。
ステップS132において、データ補正部292は、形状候補値P(i,j)と基準値Pave(i,j,m,n)との差が所定の閾値よりも小さいか否かを判定する。形状候補値P(i,j)と基準値Pave(i,j,m,n)との差が所定の閾値Thr−1よりも小さいとき、つまり、(|P(i,j)−Pave(i,j,m,n)|<Thr−1)の判断により処理はステップS134に進められる。
なお、ここで閾値Thr−1は、基準値の誤差範囲内に入るか否かの基準等、経験則に基づいて決定される。
一方、形状候補値P(i,j)と基準値Pave(i,j,m,n)との差が所定の閾値よりも小さくないとき、ステップS133において、データ補正部292は、形状候補値P(i,j)は孤立点であるか否かを判定する。形状候補値P(i,j)は孤立点であるとき、処理はステップS134に進められる。
ここで、孤立点の判定の具体的な方法は、(|P(i,j)−Pave(i,j,m,n)|>Thr−2)により判断され、Thr−2は所定の複数画素領域における分散値から設定されるものである。より具体的には、例えば、分散値がσであった場合、Thr−2は±2σとして設定し、孤立点を判断する。
ステップS134において、データ補正部292は、形状候補値P(i,j)の値を基準値Pave(i,j,m,n)に設定する。これらステップS131乃至ステップS134の処理が、全ての画素について行われる。すなわち、本処理は、上記の所定の閾値をΔTとし、処理後の形状候補値をノイズ除去形状候補値P´(i,j)としたときに、下記式(4)で表される。
本実施形態で用いられるコアリング処理の概念を図4A,4B,4Cを参照して説明する。図4Aは、形状候補値P(i,j)に相当する原信号を表す。この原信号に対して、上記式(3)で算出される平均値に相当する移動平均が、図4Bに一点鎖線で示されている。また、移動平均に対して上記の所定の閾値ΔTに相当する閾値を加算又は減算した値が図4Bに破線で示されている。この場合、上記式(4)で表されるように、図4Bにおいて原信号が2本の破線の間に位置する場合には、原信号は、一点鎖線で示された移動平均に置き換えられる。その結果、図4Cに示すような結果が得られる。なお、この図において丸印は移動平均に置き換えられた値を示す。このように、コアリング処理は、小振幅信号と判断される変動成分を抑制し、エラーを削除する効果を有する。
データ補正部292は、形状候補値P(i,j)に対して図3を参照して説明したノイズ・孤立点除去処理を施したもの、すなわち、ノイズ除去形状候補値P´(i,j)を、データ補間部294に出力する。
データ補間部294は、データ補正部292から入力されたノイズ除去形状候補値P´(i,j)について、推定不能を表す値となっているデータについて補間を行う。推定不能とは、コントラスト評価部250が算出したコントラスト評価値に基づいて形状候補推定部260が形状候補値P(i,j)を算出する際に、形状候補推定部260が画像の合焦を特定できなかったことを意味する。すなわち推定不能とは、当該画素について複数の顕微鏡画像のうち何れの顕微鏡画像のコントラスト評価値も、所定の合焦を示す条件に適合しなかったことを表す。
ノイズ除去形状候補値P´(i,j)について推定不能を表す値の周囲が推定不能でない場合、すなわち、例えば5画素×5画素の領域のうち1画素のみが推定不能である場合には、データ補間部294は、当該推定不能のデータについて近隣のデータを用いて補間を行う。この際、データ補間部294は、データの補間に例えば双1次補間(bilinear interpolation)や、双3次補間(bicubic interpolation)を用いることができる。
一方、ノイズ除去形状候補値P´(i,j)について推定不能を表す値が連続して存在する場合には、データ補間部294は、近隣のデータとの相関を表す関数に基づいて、推定不能となっているデータの補間を行う。すなわち、推定不能となっている箇所の周辺の分布を仮定することで、当該箇所の値を推定する。本実施形態では、補間にはカーネル回帰法が用いられる。この際、データ補間部294は、パラメータ決定部280から入力された補間パラメータσ,σを用いる。この補間の処理例を図5に示すフローチャートを参照して説明する。
ステップS210において、データ補間部294は、ノイズ除去形状候補値P´(i,j)を読み込む。ステップS220において、データ補間部294は、補間パラメータσ,σを読み込む。続いてデータ補間部294は、補間データQ(i,j)の算出を行う。ここで、補間データQ(i,j)は、下記式(5)で表される。
ここで、Nはサンプリング数を表し、下記式(6)で表される。
また、C(k,l)は、下記式(7)で表される。
式(7)に示すようにC(k,l)は、補間パラメータσ,σに応じて決定される。また、Aは、所定の係数である。
ステップS231において、データ補間部294は、変数Aを更新する。ステップS232において、データ補間部294は、ノイズ除去形状候補値P´(i,j)に、上記式(5)乃至(7)に基づいてガウスカーネルを重畳する。ステップS233において、データ補間部294は、ステップS232で得られた値が所定の収束条件を満たしているか否かを判定する。収束条件を満たしていれば、処理はステップS240に進められる。一方、満たしていなければ、所定の回数であるD回まで、ステップS231乃至ステップS233の処理を繰り返す。すなわち、収束条件を満たすまで、ステップS231で変数Aの値を変更しながら、ステップS232で各変数Aに対する補間データQ(i,j)を算出し、ステップS233で算出した補間データQ(i,j)が収束条件を満たすか否か判定する。
ステップS233における判定で、補間データQ(i,j)が収束条件を満たしていると判定されたら、ステップS240において、データ補間部294は、条件を満たした補間データQ(i,j)に基づいて拡張データを生成する。ステップS250において、データ補間部294は、ノイズ除去形状候補値P´(i,j)のうち推定不能であったデータに生成した拡張データを割り当てて、補間形状候補値P´´(i,j)を生成する。データ補間部294は、生成した補間形状候補値P´´(i,j)を3D形状推定部300に出力する。
3D形状推定部300は、データ補間部294から入力された補間形状候補値P´´(i,j)に基づいて、高さ情報の最適化を行い、標本の3次元形状を推定する。3D形状推定部300は、推定した標本の3次元形状を画像合成部310に出力する。
画像合成部310は、3D形状推定部300から入力された標本の3次元形状と、記憶部240から取得した複数の顕微鏡画像とに基づいて、焦点面が異なる複数の顕微鏡画像を合成して合成画像を作成する。例えば合成画像が3次元再構成画像であれば、3次元形状とその3次元形状の各部に係る合焦している画像を合成させた合成画像を作成する。また、例えば合成画像が全焦点画像であれば、各画素についてその高さに相当する焦点面を有する顕微鏡画像から抽出した画像を組み合わせて、全ての画素について合焦している画像を合成する。画像合成部310は、作成した合成画像を表示部や記憶装置に出力する。通常の顕微鏡画像は被写界深度が浅いため、被写界深度よりも大きな高さがある標本の像は、通常の顕微鏡画像によってはユーザに認識されにくい。これに対して3次元再構成画像や全焦点画像によれば、被写界深度よりも大きな高さがある標本の像が、容易にユーザに認識され得る。
このように、例えば画像入力部230は、光学系を介して同一の標本における互いに異なる焦点位置を有する複数の画像を取得する取得部として機能する。例えばコントラスト評価部250は、複数の画像のそれぞれに対し、画素毎のコントラスト評価を行い各画素のコントラスト評価値を算出するコントラスト評価部として機能する。例えば形状候補推定部260は、コントラスト評価値に基づいて、各々の画素のうちから合焦している画素を選択し、標本の3次元形状の候補値を推定する候補値推定部として機能する。例えば光学帯域情報取得部270は、光学系の情報に基づいて、光学系のカットオフ周波数を取得するカットオフ周波数取得部として機能する。例えばデータ修正部290は、カットオフ周波数に基づいて、候補値に対してデータ補正とデータ補間とのうち少なくとも一方を行い、修正候補値を算出する候補値修正部として機能する。例えばデータ補正部292は、候補値が表す局所領域の値の相関を用いて修正候補値を算出する修正候補値算出部として機能する。例えば画像合成部310は、修正候補値と複数の画像とに基づいて全焦点画像を作成する全焦点画像作成部として機能する。また、例えば画像合成部310は、修正候補値と複数の画像とに基づいて、3次元再構成画像を作成する3次元再構成画像作成部として機能する。例えば3D形状推定部300は、修正候補値に最適化を施して、標本の3次元形状を推定する3次元形状推定部として機能する。
本実施形態によれば、データ補正部292における処理の結果、顕微鏡システム100におけるノイズ及び推定処理に起因するエラーが効果的に低減させられる。この際、顕微鏡110の光学系のカットオフ周波数Fcに基づいて補正パラメータm,nが決定されている。ここで、補正パラメータm,nはカットオフ周波数Fcが低いほど大きな値となっているので、上記式(3)において、カットオフ周波数Fcが低いほど広い領域の形状候補値P(i,j)に基づいて基準値Pave(i,j,m,n)が算出され、カットオフ周波数Fcが高いほど狭い領域の形状候補値P(i,j)に基づいて基準値Pave(i,j,m,n)が算出される。すなわち、顕微鏡110の光学系のカットオフ周波数Fcに応じた最適な基準値Pave(i,j,m,n)が算出されることになる。その結果、光学系のカットオフ周波数Fcを考慮しない場合に比べて、精度よくノイズが低減させられ得る。すなわち、形状候補値P(i,j)が過度に平滑化されることも無く、ノイズが多い場合でも入力信号が過度に高周波信号であると評価されることも無い。
また、データ補間部294における処理では、近隣のデータの相関が仮定される際に画像信号が本来有している周波数帯域の情報が用いられる。すなわち、周波数帯域に応じた最適化されたガウスカーネルが生成され、コントラスト評価値に基づいて推定不能であった位置における標本の高さの値が推定され得る。この際、光学系のカットオフ周波数Fcに基づいて補間パラメータσ,σが与えられるので、これらの値を変化させながら収束値が探索される場合に比べて、計算量が減少するため処理速度が上昇し、かつ、計算結果が誤った値に集束することが防止され得る。ここで、補間パラメータσ,σはカットオフ周波数Fcが低いほど大きな値となるので、上記式(5)において、カットオフ周波数Fcが低いほど広い領域のノイズ除去形状候補値P´(i,j)に基づいて補間データQ(i,j)が算出され、カットオフ周波数Fcが高いほど狭い領域のノイズ除去形状候補値P´(i,j)に基づいて補間データQ(i,j)が算出される。すなわち、過度に平滑化されることなく、エッジ構造の評価も適正に行われ、ノイズが多い場合でも入力信号が過度に高周波信号と評価されることも無い。
なお、顕微鏡110の光学系にズーム光学系が含まれている場合、ズーム光学系の焦点距離に応じて開口数が変化し顕微鏡画像の帯域が変化するので、本実施形態は特に効果を奏する。なお、上記の各式は一例であり、上述の効果が得られれば、これらの式に限定されず、他の式が用いられてももちろんよい。また、上述の実施形態では、画素毎に処理が行われているが、複数の画素からなる領域ごとに処理が行われてもよい。
[第1の実施形態の変形例]
第1の実施形態の変形例について説明する。ここでは、第1の実施形態との相違点について説明し、同一の部分については同一の符号を付してその説明を省略する。第1の実施形態におけるデータ補間部294による処理では、図5を参照して説明したステップS231乃至ステップS233のループ処理において、上記式(7)におけるσ,σには補間パラメータσ,σが設定され、これらの値は変化させない。
これに対して本変形例では、σ,σもステップS231において変化させられながら収束値が探索される。このため本変形例では、パラメータ決定部280は、補間パラメータσ,σとして、取り得る範囲又は確率密度関数をデータ補間部294に出力する。データ補間部294は、ステップS231乃至ステップS233のループ処理において、パラメータ決定部280から入力された補間パラメータσ,σとしての取り得る範囲又は確率密度関数に基づいて、σ,σも変化させながら収束値を探索する。その他の動作は第1の実施形態と同様である。
本変形例によれば、第1の実施形態よりも処理量は増加するが、補間データQ(i,j)は、第1の実施形態よりも適した収束値に集束し得る。本変形例においてもパラメータ決定部280は、光学系のカットオフ周波数Fcに基づいて補間パラメータσ,σとしての取り得る範囲又は確率密度関数を決定するので、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態について説明する。ここでは、第1の実施形態との相違点について説明し、同一の部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。本実施形態では、データ補正部292においてノイズ除去のためにバイラテラルフィルタが用いられる。本実施形態で用いられるバイラテラルフィルタを表す式を、下記式(8)に示す。
ここで、C(k,l)は距離相関を規定する因子であり、S(P−P)は異なる画素間における画素レベルの差に起因する相関を規定する因子である。C(k,l)及びS(P−P)にどのような分布関数を用いるかによって、生成される画像の鮮鋭度、S/N比が変化する。
本実施形態では、例えばC(k,l)及びS(P−P)をガウス分布に基づく関数とする。すなわち、C(k,l)を例えば下記式(9)とする。
ここで、σ,σは補正パラメータであり、Aは所定の定数である。補正パラメータσ,σは、第1の実施形態における補間パラメータσ,σと同じである。また、S(P−P)を例えば下記式(10)とする。
ここで、σは補正パラメータであり、Bは所定の定数である。本実施形態では、パラメータ決定部280は、補正パラメータσをも光学系のカットオフ周波数Fcに基づいてルックアップテーブルを参照して決定する。ここで、補正パラメータσは、カットオフ周波数Fcが低いほど大きな値となる。
第1実施形態の場合と同様に、光学系のカットオフ周波数Fcの情報が取得されれば、顕微鏡画像が本来持っている鮮鋭度が推定され得る。例えば、カットオフ周波数Fcが低い場合には、長距離の相関が重視されるように、C(k,l)が設定され、さらに、近隣のデータで急激な段差が生じないという仮定に基づいてS(P−P)が設定される。このように、例えばS(P−P)は、離れた2点の値の相関である第1の相関として機能する。例えばC(k,l)は、距離による相関である第2の相関として機能する。
本実施形態では、近隣データの相関が仮定される際に、顕微鏡画像が本来持っている周波数帯域の情報が用いられる。この近隣データの相関に基づいて、バイラテラルフィルタが設定される。その結果、本実施形態によれば、形状候補値P(i,j)のノイズ及びエラーが効果的に低減させられたノイズ除去形状候補値P´(i,j)が取得され得る。
なお、本実施形態においても第1の実施形態の第1の変形例と同様に、補正パラメータσ,σ,σPを確立密度変数としてもよい。この場合も本実施形態と同様の効果が得られる。
[第2の実施形態の第1の変形例]
第2の実施形態の第1の変形例について説明する。ここでは、第2の実施形態との相違点について説明し、同一の部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。本変形例では、データ補正部292においてノイズ除去のためにトリラテラルフィルタが用いられる。本実施形態で用いられるトリラテラルフィルタを表す式を、下記式(11)に示す。
ここで、PΔ(i,j,k,l)は、下記式(12)で表される。
また、N(i,j,k,l)は、下記式(13)で表される。
ここで、Q(i,j)は勾配ベクトルを表し、下記式(14)で表される。
ここで、P(i,j,k,l)は、下記式(15)で表される。
ここで、Q(i,j)は勾配の水平成分を表し、Q(i,j)は勾配の垂直成分を表している。
このトリラテラルフィルタは、第2の実施形態で用いられるバイラテラルフィルタを勾配∇P(i,j)に適用したものである。∇P(i,j)を導入することにより、インパルスノイズ、すなわち、孤立変動成分を強く抑制することができる。
本変形例でも、第2の実施形態の場合と同様に、光学系のカットオフ周波数Fcに応じて決定されたC(k,l)及びS(P−P)が用いられる。その結果、第2の実施形態の場合と同様の効果が得られる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても、発明が解決しようとする課題の欄で述べられた課題が解決でき、かつ、発明の効果が得られる場合には、この構成要素が削除された構成も発明として抽出され得る。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
100…顕微鏡システム、110…顕微鏡、111…LED光源、112…照明光学系、113…光路制御素子、114…対物レンズ、115…標本面、116…ズーム光学系、117…結像光学系、118…観察光学系、119…撮像面、120…画像取得部、200…画像処理システム、210…入力部、220…コントローラ、230…画像入力部、240…記憶部、250…コントラスト評価部、260…形状候補推定部、270…光学帯域情報取得部、280…パラメータ決定部、290…データ修正部、292…データ補正部、294…データ補間部、300…3D形状推定部、310…画像合成部。

Claims (14)

  1. 顕微鏡と、画像処理システムとを備えた顕微鏡システムであって、
    前記顕微鏡は、
    光源と、光学系と、画像取得部とを有し、
    前記光学系は、対物レンズと、変倍光学系を含む観察光学系とを含み、
    前記光源は、所定の波長の照明光を射出し、
    前記画像処理システムは、
    前記光学系を介して同一の標本における互いに異なる焦点位置を有する複数の画像を取得する取得部と、
    前記複数の画像のそれぞれに対し、これら画像内の画素毎のコントラスト評価を行い、各々の前記画素のコントラスト評価値を算出するコントラスト評価部と、
    前記コントラスト評価値に基づいて、夫々の前記画素のうちから合焦している前記画素を選択し、前記標本の3次元形状の候補値を推定する候補値推定部と、
    前記光学系の情報に基づいて、前記光学系のカットオフ周波数を取得するカットオフ周波数取得部と、
    前記カットオフ周波数に基づいて、前記候補値に対してデータ補正とデータ補間とのうち少なくとも一方を行い、修正候補値を算出する候補値修正部と、
    有し、
    前記光学系の情報は、前記対物レンズの開口数と、前記観察光学系の総合倍率と、前記照明光の前記波長とを含む
    顕微鏡システム
  2. 前記候補値修正部は、前記候補値が表す局所領域の値の相関を用いて前記修正候補値を算出する修正候補値算出部を含み、
    前記局所領域の面積は、前記カットオフ周波数に応じて決定される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡システム
  3. 前記データ補正は、前記候補値が表す局所領域の値の相関を用いて小振幅信号と判断される変動成分を抑制することを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡システム
  4. 前記相関は、離れた2点の値の相関である第1の相関と、距離による相関である第2の相関とを含み、
    前記第1の相関と前記第2の相関とは、前記カットオフ周波数に応じて決定される、
    ことを特徴とする請求項2に記載の顕微鏡システム
  5. 前記修正候補値算出部は、前記第1の相関と前記第2の相関とを含むバイラテラルフィルタを用いて前記修正候補値を算出することを特徴とする請求項4に記載の顕微鏡システム
  6. 前記相関は、確率密度関数に基づくことを特徴とする請求項4に記載の顕微鏡システム
  7. 前記データ補正は、前記候補値に含まれる孤立変動成分を抑制することを含むことを特徴とする請求項2に記載の顕微鏡システム
  8. 前記データ補間は、距離による相関を用いて、前記候補値のうち決定できなかった値を補間することを含むことを特徴とする請求項1乃至7のうち何れか1項に記載の顕微鏡システム
  9. 前記修正候補値と前記複数の画像とに基づいて、全焦点画像を作成する全焦点画像作成部をさらに具備することを特徴とする請求項1乃至8のうち何れか1項に記載の顕微鏡システム
  10. 前記修正候補値と前記複数の画像とに基づいて、3次元再構成画像を作成する3次元再構成画像作成部をさらに具備することを特徴とする請求項1乃至8のうち何れか1項に記載の顕微鏡システム
  11. 前記光学系の情報の、対物レンズの開口数NAobj 、前記観察光学系の総合倍率をβ、前記光源の所定の波長λとすると
    前記カットオフ周波数取得部は、前記カットオフ周波数をFcとしたときに、
    に基づいて、前記カットオフ周波数を取得する、
    ことを特徴とする請求項1乃至10のうち何れか1項に記載の顕微鏡システム
  12. 前記修正候補値に最適化を施して前記標本の3次元形状を推定する3次元形状推定部をさらに具備する請求項1乃至11のうち何れか1項に記載の顕微鏡システム
  13. 前記面積は、前記カットオフ周波数が低いほど広くなるように決定されることを特徴とする請求項2に記載の顕微鏡システム
  14. 前記距離による相関は、前記カットオフ周波数が低いほど広い領域の値の重みが高くなるように決定されることを特徴とする請求項8に記載の顕微鏡システム
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