JP6949494B2 - 画像処理装置および画像処理方法、撮像装置、プログラム - Google Patents

画像処理装置および画像処理方法、撮像装置、プログラム Download PDF

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Description

本発明は、視点の異なる視点画像に基づく奥行感の強調処理技術に関するものである。
画像データの距離情報分布に基づく画像処理には、画像データの奥行感を強調する処理がある。奥行感の強調とは、通常の撮影画像に対して人の知覚特性にうったえる処理を施すことで、ユーザが奥行をより強く感じられるようにすることである。奥行感の強調処理には様々な方法があり、特に距離情報分布を利用した画像処理によって奥行感を強調する方法は下記の特許文献に開示されている。
特許文献1では、距離分布情報の閾値の範囲を距離分布のヒストグラムから決定することで、距離分布情報に基づいた適切な画像処理パラメータを設定可能である。決定された画像処理パラメータと画像データの距離分布情報に基づいて画像処理が行われる。具体的には、画像データの距離情報がより手前であるほどより鮮鋭化処理のパラメータを強くする画像処理を行うことで奥行感の強調処理が実行される。また、特許文献2ではSVM(サポートベクターマシン)を用いて画像データのシーン検出を行う。シーン検出結果と距離分布情報に基づいて画像データの奥行感の強調処理が実行される。
特開2013−132018号公報 特開2013−232064号公報
特許文献1と特許文献2に開示された方法は、距離分布情報やシーン検出情報によって奥行感の強調処理方法が変更される。そのため、撮影シーンによってはユーザの意図に反した奥行感の強調処理が行われてしまう可能性がある。例えば、特許文献1の方法では、距離分布にのみ着目しているため、そもそも奥行感が無いシーンに対しても奥行感が強調される。また、特許文献2の方法ではシーン検出結果によって奥行感の強調処理を行う際、SVMのような識別機を用いてシーン検出を行うことから識別機の精度によってはシーン検出結果を誤る可能性がある。また、撮影時にユーザが指定したピント位置等の情報が参照されないため、ユーザが意図的に強調したい奥行を的確に推定することはできない。
本発明の目的は、画像内の被写体の深さ方向(奥行方向)の特徴量を算出して奥行感強調処理を行う画像処理装置および画像処理方法を提供することである。
本発明の一実施形態の装置は、画像に関連する主被写体情報および距離情報を取得する取得手段と、前記距離情報から得られる画像内の前記距離情報の度数を表すヒストグラムに基づいて、前記距離情報を複数のグループに分類する分類手段と、前記分類手段により分類された前記複数のグループそれぞれの前記ヒストグラムにおける度数と、前記主被写体情報および被写界深度情報との関係に対応して、奥行き感の強調処理を前記画像に施す強調処理手段とを備える。
本発明によれば、画像内の被写体の奥行方向の特徴量を算出して奥行感強調処理を行う画像処理装置および画像処理方法を提供することができる。
本発明の実施形態の画像処理装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態の処理を説明するフローチャートである。 撮像装置および撮像部の構成を説明する図である。 距離分布生成処理を説明するフローチャートである。 像ずれ量の取得処理を説明する図である。 距離分布のヒストグラムを説明する図である。 奥行特徴の推定処理を説明するフローチャートである。 ヒストグラムを例示する図である。 奥行特徴の推定処理の例を説明する図である。 奥行特徴の推定処理の別例を説明する図である。 奥行感の強調処理を説明するフローチャートである。 画像処理の強度を説明する図である。 複数の奥行感強調方法を選択する処理を説明する図である。 複数の奥行感強調方法を選択する処理例を説明するフローチャートである。 複数の奥行感強調方法に対する重み付け処理のフローチャートである。 第2実施形態におけるヒストグラムおよび重みを例示する図である。 ヒストグラムの相対度数の割合と重みとの関係を説明する図である。 ピント範囲割合と重みとの関係を説明する図である。 第3実施形態における処理を説明する図である。 第3実施形態の処理を説明するフローチャートである。
以下、本発明の好適な一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態の画像処理装置100の基本構成を示す。画像処理装置100は、入力画像データおよび被写界深度情報を取得し、画像処理後の出力画像データを生成する。例えば、撮像装置では、撮像素子から入力画像データが取得され、撮像光学系の制御部から被写界深度情報が取得される。本実施形態では、画像処理装置の一例としてのデジタルカメラに本発明を適用した例を説明する。
信頼度情報分布生成部(以下、信頼度生成部という)101は、画像処理装置100の入力画像データから信頼度情報分布を生成し、距離生成部102へ供給する。距離情報分布生成部(以下、距離生成部という)102は、画像処理装置100の入力画像データと、信頼度情報分布に基づいて距離情報分布を生成し、ヒストグラム算出部103へ供給する。
ヒストグラム算出部103は、距離情報分布からヒストグラムを算出し、特徴推定部104へ供給する。特徴推定部104は、ヒストグラム算出部103により算出された距離情報分布のヒストグラムと、画像処理装置100へ入力された被写界深度情報に基づいて奥行特徴を推定する。奥行特徴の情報は、撮像画像内の複数の被写体の距離関係を統計処理して算出される特徴量を含む情報である。特徴量とは撮像画像内の被写体の深さ方向(奥行方向)の特徴量であり、その詳細については具体例を用いて後述する。奥行特徴推定部(以下、特徴推定部という)104は、奥行特徴の推定結果に基づく奥行感強調処理の指示を奥行感強調処理部105へ供給する。奥行感強調処理部(以下、強調処理部という)105は、特徴推定部104からの奥行感強調処理の指示にしたがって奥行感強調処理を実行する。奥行感強調処理は、画像処理装置100の入力画像データに対して、距離生成部102により生成された距離情報に基づいて行われる。強調処理部105が奥行感強調処理を施した出力画像は、画像処理装置100によって画像処理された出力画像となる。
以上のように構成された画像処理装置100が行う処理について、図2および図3を参照して詳細に説明する。図2は、処理の流れを示すフローチャートである。図3は、深度情報と入力画像データの取得方法を説明する図である。
図2のS201において、画像処理を行うために必要な情報が取得される。つまり、入力画像データと深度情報が画像処理装置100へ供給される。図3(A)のブロック図を参照して、デジタルカメラ300の機能構成を説明する。
システム制御部301は、例えばCPU(中央演算処理装置)を備える。CPUはデジタルカメラ300が備える各構成部を制御する動作プログラムをROM(リード・オンリ・メモリ)302より読み出し、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)303に展開して実行する。これにより、デジタルカメラ300が備える各部の動作制御が行われる。ROM302は、書き換え可能な不揮発性メモリであり、動作プログラムに加え、各構成部の動作に必要なパラメータ等を記憶する。例えば、焦点検出等で必要なレンズ情報として、射出瞳距離の情報がROM302に記憶されている。RAM303は、書き換え可能な揮発性メモリであり、デジタルカメラ300が備える各構成部の動作制御において出力されたデータを記憶するための、一時的な記憶領域として用いられる。
光学系304は、被写体像を撮像部305に結像する撮像光学系である。光学系304はレンズと絞りを備える。絞りは光学系304の開口径を調節することで撮影時の光量調節を行う。撮像部305は、例えばCCD(電荷結合素子)型イメージセンサやCMOS(相補型金属酸化膜半導体)型イメージセンサ等の撮像素子を備える。光学系304により撮像素子に結像された光学像は光電変換により電気信号に変換される。得られたアナログ画像信号はA(アナログ)/D(デジタル)変換部306がA/D変換処理を行い、デジタル画像データがRAM303に記憶される。
画像処理部307は、RAM303に記憶されている画像データを読み出し、ホワイトバランス調整、色補間、縮小/拡大、フィルタリング処理等を行う。画像処理部307はさらに距離情報分布、信頼度情報分布の生成等の、様々な画像処理を行う。記録媒体308は着脱可能なメモリカード等である。画像処理部307で処理された、RAM303に記憶されている画像データや、A/D変換部306によりA/D変換された画像データ等が記録媒体308に記録される。バス309は、デジタルカメラ300の各ブロックの間で信号を送受するために用いられる。
図3(B)は、撮像部305の画素部312の配列構成を示す模式図である。図3の紙面に直交する方向をz方向とし、z方向に直交する左右方向をx方向とし、方向に直交する上下方向をy方向と定義する。図3(C)は画素部312の拡大図である。1つのマイクロレンズに対応する複数の光電変換部により各画素部が構成される。図3では2分割の例を示し、マイクロレンズ311と、一対の光電変換部313A、313B(以下、瞳分割画素313A、313Bと呼ぶ。)から構成される例である。図3(B)に示すように撮像部305は、多数の画素部312が二次元的に規則的に配列されている。本実施形態においては、瞳分割画素313Aで撮像される画像をA像とし、瞳分割画素313Bで撮像される画像をB像と定義する。また、A像とB像を合成した画像をAB像と定義する。AB像は撮影時に取得される撮像画像に相当する。
図2のS201では、画像処理を行うために必要な情報として、A像、B像の各データが入力画像データとして取得される。そして、距離情報分布および信頼度情報分布の算出処理が実行される。次に、S202で距離のヒストグラムの算出処理が実行され、S203で奥行特徴の推定処理が実行される。S204では奥行感強調処理が実行され、S205で出力画像データが生成される。各処理について、具体例を挙げて以下に説明する。
図4のフローチャートを参照して、S201における距離情報分布の生成処理を説明する。S321にて距離生成部102は、入力画像として、一対の画像データ(視点画像データ)を読み込む。ここでは、瞳分割画素313Aで撮像されたA像と、瞳分割画素313Bで撮像されたB像を読み込むものとする。A像およびB像は、視点の異なる視点画像である。
S322で距離生成部102は、S321で読み込んだA像とB像を微小ブロックに分割する。図5(A)に具体例を示す。左側にA像331を示し、右側にB像332を示す。A像331とB像332については、複数の微小ブロックに分割される。微小ブロック333、微小ブロック334、微小ブロック335で示すように、複数の微小ブロックに分割する処理が実行される。分割時の微小ブロックのサイズ、または形状には、制限は無いものとする。また、微小ブロック333、微小ブロック334に示すように、ある微小ブロックは、近接する他のブロックとの間で領域が重なってもよいものとする。なお、本実施形態では入力画像が有する画素ごとに、微小ブロックの中心の着目画素が設定されるものとする。図5(A)の例で説明すると、着目画素336や着目画素337はそれぞれ、微小ブロック333、微小ブロック334の中心に位置する中心画素である。着目画素336や着目画素337に対して微小ブロック333、微小ブロック334にそれぞれ示す分割が行われる。また、微小ブロック335はL字形状のブロックであり、この場合の着目画素は、上下方向に延在する部分と左右方向に延在する部分とが直交する位置に設定される。
図4のS323では、分割された微小ブロックにおいて相関演算処理が行われ、像ずれ量が算出される。微小ブロックにおける一対の画素データに関し、mをデータ数としてE(1)〜E(m)、およびF(1)〜F(m)と一般化して表現する。この場合、相関演算では、第1のデータ系列E(1)〜E(m)に対して第2のデータ系列F(1)〜F(m)を相対的にずらしながら、下記式(1)により2つのデータ列間のずらし量kにおける相関量C(k)が演算される。
C(k)=Σ|E(n)―F(n+k)| ・・・(1)
式(1)において、Σ演算はnについて計算される。Σ演算において、nとn+kの取る範囲は1〜mの範囲に限定される。ずらし量kは整数値であり、一対の画像データの検出ピッチを単位とした相対的シフト量である。式(1)の演算結果の例として、図5(B)のグラフを示す。横軸は像ずれ量を表し、縦軸は相関量C(k)を表す。一対のデータ系列の相関が高い像ずれ量において、相関量C(k)の値が最小になる。そして、下記式(2)〜(5)による3点内挿法を用いて、連続的な相関量に対する最小値C(x)を与える像ずれ量xが算出される。
x=kj+D/SLOP ・・・(2)
C(x)= C(kj)−|D| ・・・(3)
D={C(kj−1)−C(kj+1)}/2 ・・・(4)
SLOP=MAX{C(kj+1)−C(kj),C(kj−1)−C(kj)}・・・(5)
ここで、kjは離散的な相関量C(k)が最小となるkである。式(2)で求めたシフト量xを、一対の瞳分割画像における像ずれ量とする。なお、像ずれ量xの単位はpixelとする。
式(2)で求めた像ずれ量xより、被写体像面の予定結像面に対するデフォーカス量DEFを下記式(6)で求めることができる。
DEF= KX ・PY ・x ・・・(6)
式(6)において、PYは撮像素子の画素ピッチ(撮像素子を構成する画素間距離)である。KXは一対の測距瞳を通過する光束の重心の開き角の大きさによって決まる変換係数であり、単位はmm/pixelである。なお、一対の測距瞳を通過する光束の重心の開き角の大きさは、レンズの絞り開口の大きさ(F値)に応じて変化するので、レンズ情報に応じて決定される。この内容について、図5(C)を用いて説明する。
図5(C)は、予定結像面に対するデフォーカス量、F値、像ずれ量の関係を示す模式図である。図5(C)の左側から、撮像対象の物面341、レンズ342、撮像素子の予定結像面343、像面344を示す。予定結像面343からデフォーカス量345で変位した位置に像面344がある。像ずれ量346、347はF値に応じた像ずれ量を示しており、F値が小さい場合(開放側)の像ずれ量346と、F値が大きい場合(絞り側)の像ずれ量347を例示する。デフォーカス位置での像面344に対する像ずれ量は、開放側で大きくなり(像ずれ量346)、絞り側で小さくなる(像ずれ量347)ことがわかる。言い換えれば、同じデフォーカス量であったとしても、像ずれ量はF値によって異なるため、像ずれ量からデフォーカス量を算出する際には、F値に応じたゲイン係数、つまり変換係数KXを乗算することが必要である。なお、本実施形態ではデフォーカス量DEFを、像面における距離情報とする。
図4のS324で距離生成部102は、分割した全ての微小ブロックについて像ずれ量を算出したか否かを判定する。像ずれ量が算出されていない場合には、S323の処理に戻り、像ずれ量の算出処理を継続する。全ての像ずれ量が算出された場合には処理を終了する。
このように着目画素位置を1画素ずつずらしながら繰り返し計算することで、被写体距離の分布を示す距離情報分布を生成することができる。被写体距離は撮像装置から被写体までの距離情報であり、本実施形態では距離分布に対応するデフォーカスマップ(撮像画像の2次元平面上の分布)が算出される。これに限らず、像ずれ量の分布を表す像ずれマップや、デフォーカス量を撮像光学系や撮像素子の条件に基づいて被写体距離に換算して得られる、被写体距離の分布を表す距離マップを取得することも可能である。
以上により、画像処理を行うために必要な情報として、距離情報分布を取得することができる。
次に深度情報を取得する方法について説明する。取得されたA像およびB像については式(6)で述べた方法により、デフォーカス量DEFが算出される。深度情報FδはF値に応じて異なるため、式(7)を用いて算出される。式(7)は、式(6)をF値(Fと記す)と撮像素子の画素ピッチPYで正規化した式である。
Fδ = DEF / (F・PY) ・・・(7)
式(7)において一般に±1Fδ(±1×Fδ)以内の範囲であればピントが合って見える範囲となるため、式(7)から深度情報を取得できる。
次に信頼度情報分布の生成方法の一例について説明する。信頼度情報分布は、式(6)を用いて算出された距離情報分布の信頼性を度数で示す分布である。信頼度生成部101は、分割された微小ブロックの分散を算出することで、信頼度情報分布を求める。例えば、図5(B)で説明したように、相関量Cが最小になる像ずれ量xを算出する場合、画素信号のコントラストが低いとSLOPが小さく算出される可能性がある。この場合、間違った像ずれ量xが算出される可能性が高くなる。本実施形態では分散値に基づいて生成した信頼度情報分布から算出した、像ずれ量xの信頼性を評価する。つまり、信頼性の低い像ずれ量を訂正し、その周囲の信頼度の高い距離情報で補完することで、より高精度な距離情報分布を生成することが可能である。
図2のS202においてヒストグラム算出部103は距離のヒストグラムを算出する。ヒストグラムを算出は距離情報分布に基づいて行われる。図4の処理で求めた距離情報分布について、画素ごとに算出した式(6)のデフォーカス量DEFの値を横軸に設定し、画像内に占める距離情報の相対度数を縦軸に設定して、距離のヒストグラムが生成される。図6に示す具体例を説明する。
図6はヒストグラムの生成方法に関する図である。図6(A)は人物と風景を含んだ画像の例である。被写体400aは人物を示し、被写体401aは背景を示している。撮像画像はAB像から生成されるが、A像とB像から画像の像ずれ量xを求め、式(6)よりデフォーカス量DEFが算出される。図6(B)は距離のヒストグラムの例を示す。横軸はデフォーカス量DEFの値を表し、左側ほど撮影時の撮像装置から近い距離であり、右側になるにつれて撮像装置から遠い距離であることを表わしている。縦軸は画像内に占める距離情報の相対度数を表す。ヒストグラムにおける第1のデータ群400bは、図6(A)における被写体400aに対応する距離情報分布を示す。また第2のデータ群401bは被写体401aに対応する距離情報分布を示す。距離情報からヒストグラムを算出することができる。なお、図6(B)ではヒストグラムの横軸を離散化した例を示すが、連続量であるデフォーカス量DEFとして連続的な分布のヒストグラムを用いてもよい。
図2のS203において特徴推定部104は、ヒストグラム算出部103が算出したヒストグラムと、深度情報に基づき、奥行特徴の推定処理を行い、奥行感強調処理の指示について判断する。図7のフローチャートを参照して、処理例を説明する
S501にて特徴推定部104は、ヒストグラム算出部103が算出したヒストグラムを取得する。S502において、式(7)から算出した深度情報が取得される。S503からS507においては、ヒストグラムと深度情報との関係から奥行特徴の推定処理および奥行感強調処理の指示の決定処理が行われる。図8は、ヒストグラム算出部103が算出したヒストグラムの解析を説明する図である。横軸および縦軸については図6(B)と同じ設定である。奥行感強調処理の判断に使用される相対度数のピークとして、第1のピークである「中ピーク」と、第2のピークである「巨大ピーク」について説明する。
図8のヒストグラム510bにおいて、第1の閾値511bと第2の閾値512bが設定される。第1の閾値511bをαと表記し、第2の閾値512bをβと表記し、「α>β」とする。第1のデータ群513bは、「中ピーク」を有するデータ群である。第2のデータ群514bは、「巨大ピーク」を有するデータ群である。
ヒストグラム510bにおいて、データ群514bには閾値α以上の相対度数値を有するデータがある。このデータのデフォーカス量に近い範囲では、デフォーカス量が閾値αを超えないデータが存在する。局所的に大きなピークがある場合、本実施形態では、このピークを「巨大ピーク」という。ヒストグラム510bにおいて、データ群514bは「巨大ピーク」のデータ群である。また、ヒストグラム510bにおいて、データ群513bには閾値α以下で閾値β以上の相対度数値を有するデータがある。つまり、閾値α以下で閾値β以上の相対度数値を有するデータのデフォーカス量に近い範囲では、デフォーカス量が閾値α以下で閾値β以上の相対度数を有するデータが、一定の範囲内に存在する。本実施形態では、中程度のピークを「中ピーク」という。ヒストグラム510bにおいて、データ群513bは「中ピーク」のデータ群である。ピント範囲515bは、取得された深度情報から焦点が合って見える範囲としてヒストグラム510b中に併記したものである。本例では、中ピークのデータ群513bに対応する距離情報、すなわちデフォーカス量DEFの範囲の被写体に焦点が合っていることを示す。
このように、ヒストグラムの相対度数に閾値を設け、複数の異なる階級をもつグループに分類することが可能である。階級とは、例えば、中ピーク(513b)や巨大ピーク(514b)により区別される属性である。説明の便宜上、図8では2つの階級を説明したが、3以上の閾値を設定して、閾値により区分される範囲ごとに複数の階級に対応する複数のグループに分類することが可能である。
図7のS503において、中ピークがヒストグラム中に存在するか否かについて判定処理が実行される。中ピークがヒストグラム中に存在すると判定された場合、S504へ進み、中ピークがヒストグラム中に存在しないと判定された場合にはS507へ進む。S504は、取得された深度情報から以下の条件を判定する処理である。
(I)巨大ピークと中ピークがどちらも、所定の範囲に存在すること。
(II)巨大ピークと中ピークがどちらも、所定の範囲に存在しないこと。
所定の範囲とは、被写体にピントが合って見える範囲、つまり、±1Fδ以内の範囲(閾値範囲)である。この範囲に巨大ピークと中ピークがどちらも存在するか、またはどちらも存在しない場合、S507へ進む。また、所定の範囲に巨大ピークと中ピークがどちらか一方だけ存在する場合、つまり判定条件(I)および(II)を満たさない場合にはS505へ進む。
S505は、所定の範囲に中ピークが存在するか否かの判定処理である。ピントが合って見える所定の範囲に中ピークが存在すると判定された場合、S506へ進む。また、所定の範囲に中ピークが存在しないと判定された場合にはS507へ進む。
特徴推定部104は、S503からS505の処理を実行することにより、撮影シーンの奥行特徴を推定する。奥行特徴は、ヒストグラムと主被写体情報、被写界深度情報から推定される。S503からS505にて説明した中ピークと巨大ピークは、それぞれ主被写体の候補であることを示している。そのヒストグラムを解析することで、主被写体が、どのような距離情報分布を有するかという主被写体情報を得ることができる。また被写界深度情報は、算出された深度情報とヒストグラムから取得可能である。奥行特徴は、撮像画像内の主被写体がどのよう距離関係で存在し、どの程度に分布しているか、および、どのような深度関係になっているかを示す。統計処理された図8のヒストグラム510bの奥行特徴は、デフォーカス量DEFの小さい範囲に中ピークが存在し、デフォーカス量DEFの大きい範囲に巨大ピークが存在していることを示す。ピント範囲515b内に中ピークのデータ群が位置することから、中ピークに対応する被写体が主被写体であると推定される。
特徴推定部104の推定結果に応じてS506またはS507に示す奥行感強調の指示が決定される。S506で特徴推定部104は、入力画像データに対して距離情報分布に応じて奥行感強調処理をすると判断し、強調処理部105に対して奥行感強調処理を行うように指示する。一方、S507で特徴推定部104は、入力画像データに対して奥行感強調処理をしないと判断し、強調処理部105に対して奥行感強調処理を行わないように指示する。
図9は、距離情報分布のヒストグラムと深度情報から、奥行感強調処理を行う処理について、具体例を示した図である。図9(A)および(B)は、ヒストグラムにおいて巨大ピークと中ピークが存在しているときの例を示している。左側に画像例を示し、右側にヒストグラムを示す。
図9(A)では、画像600aの画像データから、デフォーカス量DEFのヒストグラム601aが算出される。ヒストグラム601aにて、中ピークのデータ群602aと、巨大ピークのデータ群603aが存在している。式(7)から深度情報が算出され、ピントが合っている範囲604aに基づいて、ヒストグラム601aのデータと比較する処理が実行される。第1の閾値605aは中ピークに対する閾値を示し、第2の閾値606aは巨大ピークに対する閾値を示す。この場合、範囲604aが中ピークのデータ群604aの範囲と重なっていることが分かる。一方で、範囲604aは巨大ピークのデータ群603aの範囲とは重なっていない。このように、それぞれのピークに対して、ピントが合う範囲と合わない範囲があることによって、観察者は画像に対して奥行感を感じることができる。つまり、画像600aのデータは、中ピークの距離情報分布を有する被写体の範囲にピントが合い、それ以外の範囲にはピントが合わないようにユーザが意図的に撮影した画像データであることを意味している。このため、図9(A)に示すヒストグラム601aと深度情報(範囲604a)との関係の場合、特徴推定部104は奥行感強調を行うと判断し、奥行感強調処理の実行を強調処理部105に指示する(図7:S506)。
次に、図9(B)の例を説明する。図9(B)の画像600bの画像データは、図9(A)と同等の画角で撮影された画像のデータであり、図9(A)と同等の距離情報分布が取得されているとする。画像600bの画像データからデフォーカス量DEFのヒストグラム601bが算出される。ヒストグラム601bには中ピークのデータ群602bと巨大ピークのデータ群603bが存在している。式(7)から深度情報が算出され、ピントが合っている範囲604bに基づいて、ヒストグラム601bのデータと比較する処理が実行される。第1の閾値605bは中ピークに対する閾値を示し、第2の閾値606bは巨大ピークに対する閾値を示す。図9(B)の場合には図9(A)と比較して、ピントの合う範囲が異なる。つまり、範囲604bは範囲604aよりも広い。図9(A)では中ピークの範囲にピントの合っている範囲が重なっているが、巨大ピークの範囲にはピントが合っている範囲は重なっていない。これに対し、図9(B)では中ピーク(データ群602b)と巨大ピーク(データ群603b)の両方の範囲にピントが合っている範囲604bが重なっている。ピントの合う範囲604bが広い場合、画像600bのデータは、この範囲604bを利用した奥行感の強調がなされないようにユーザが意図的に撮影した画像データであることを意味している。図9(B)に示すヒストグラム601bと深度情報(範囲604b)との関係の場合、特徴推定部104は奥行感強調をしないと判断し、強調処理部105に対して奥行感強調処理を行わないように指示する(図7:S507)。
次に図10(A)の例を説明する。図10(A)の左側の画像600cは、図10(A)の右側に示すヒストグラム601cにおいて巨大ピークが存在せず、中ピークのみを含む画像例である。第1の閾値604cは中ピークに対する閾値を示し、第2の閾値605cは巨大ピークに対する閾値を示す。この場合、ピントが合っている範囲603cは中ピークのデータ群602cの範囲と重なっていることが分かる。巨大ピークが存在せず、中ピークのみが存在するヒストグラムにおいて、中ピークの範囲と範囲603cとが重なっている場合、画像600cの画像データは奥行感を強調するようにユーザが意図的に撮影した画像データであることを意味している。図10(A)に示すヒストグラム601cと深度情報(範囲603c)との関係の場合、特徴推定部104は奥行感強調をすると判断し、奥行感強調処理の実行を強調処理部105に指示する(図7:S506)。
図10(B)の例を説明する。図10(B)は左側の画像600dは、図10(B)の右側のヒストグラム601dにおいて中ピークが存在せず、巨大ピークのみを含む画像例である。第1の閾値603dは中ピークに対する閾値を示し、第2の閾値604dは巨大ピークに対する閾値を示す。ヒストグラム601dにおいて巨大ピークのデータ群のみが存在するシーンでは、距離情報分布に基づく奥行感強調処理を行ったとしても、距離差が小さいため、画像データに対して一様な強度の処理となり、奥行感を強調することはできない。そのため、図10(B)に示すヒストグラム601dの場合、深度情報に関わらず、特徴推定部104は奥行感強調をしないと判断し、強調処理部105に対して奥行感強調処理を行わないように指示する(図7:S507)。
図2のS204に示す奥行感強調処理を説明する。本実施形態では、奥行感の強調方法の1つとして、アンシャープマスク処理をかける方法について述べる。図11は奥行感強調処理を説明するフローチャートであり、強調処理部105が実行する処理である。
S701は、特徴推定部104(図2:S203参照)の指示に従って奥行感強調処理を行うかどうかの判断処理である。強調処理部105は奥行感強調処理を行う指示がある場合、S702へ処理を進め、奥行感強調処理を行わない指示がある場合、S703へ処理を進める。S702またはS703の後、S704に進む。
S702では、奥行感強調を行うための画像処理の強度(以下、強調強度という)のデータが作成される。強調強度は距離情報分布に基づいて作成される。図12に具体例を示す。図12(A)は、奥行感強調処理の対象である画像のヒストグラム710bを示す。図12(B)は、ヒストグラム710bに基づいて決定される、デフォーカス量DEFに応じた強調強度を示す。横軸はデフォーカス量DEFを表し、縦軸は強調強度を表す。強調強度は、デフォーカス量DEFがminD(713b参照)以下の場合に最大値となり、maxD(714b参照)以上の場合に最小値となる設定である。minDからmaxDまでの区間の関係式は式(8)となる。
λ(x,y) = (−α)×|DEF(x,y)| + γ ・・・(8)
式(8)において、x,yは画像の2次平面上の座標を表わし、λ(x,y)は座標x,yにおける強調強度を表す。DEF(x,y)は、座標x,yにおけるデフォーカス量を表す。DEF(x,y)の絶対値に乗算される定数αは、DEF(x,y)の強調加減を調整する正の定数である。γは強調強度の最大値であり。デフォーカス量DEFの絶対値が大きくなるにつれて、強調強度λ(x,y)は小さくなる。式(8)のλを用いることで奥行感強調処理後の画像データI(x,y)は、式(9)から算出される。
(x,y)=I(x,y)+λ(x,y)×{I(x,y)−F(x,y)} ・・・(9)
式(9)において、奥行感強調処理前の画像データをI(x,y)とし、画像データI(x,y)に対してローパスフィルタ処理を施した後の画像データをF(x,y)とする。
上記の方法により、距離情報分布に基づいて、アンシャープマスク処理による奥行感強調処理を行った画像を生成することが可能となる。式(9)を用いることにより、デフォーカス量DEF(x,y)が小さい被写体ほど、エッジ(画像輪郭部)が明瞭となり、デフォーカス量DEF(x,y)が大きくなるほど、エッジの明瞭さの度合いが減少する。ユーザはエッジの明瞭さの度合いによる奥行感を、より強く感じることになる。
次に、奥行感強調処理の別の方法を説明する。これは、距離情報分布に基づいて、画像データに明暗差をつける処理を施す方法である。画像データの明暗差をつけるための強調強度λ(x,y)は、式(8)を用いて算出される。強調強度λ(x,y)を用いて、明暗差をつける処理による奥行感強調を行った後の画像データI(x,y)は式(10)で表現される。
(x,y)=I(x,y)+λ(x,y) ・・・(10)
この場合、奥行感強調処理後の画像データI(x,y)は、奥行感強調処理前の画像Iデータ(x,y)と強調強度λ(x,y)との加算結果として算出される。式(10)に従って奥行感強調を行うことにより、撮影時に、より手前(カメラ側)の被写体ほど明るく、奥側となるほど暗くなる画像が得られる。ユーザは明暗差による奥行感を、より強く感じることになる。
次に、距離情報分布に基づいて、画像データにぼかし処理を施すことにより、奥行感強調処理を行う方法について説明する。
画像データにぼかし処理を施すときの強調強度λ(x,y)は、式(11)を用いて算出される。
λ(x,y) = α×|DEF(x,y)| ・・・(11)
ぼかし処理における強調強度λ(x,y)の値が大きくなるにつれて、よりぼかす効果が大きくなるように奥行感強調処理が行われる。デフォーカス量DEF(x,y)の値がゼロである場合、画素位置(x,y)でのピントが合っていることを意味している。式(11)は、デフォーカス量DEF(x,y)の絶対値が大きくなるに従って、強調強度λ(x,y)が大きくなり、より画像がぼけることを表現している。
強調強度λ(x,y)を用いてぼかし処理を行った場合の、奥行感強調後の画像データI(x,y)は式(12)で表現される。
Figure 0006949494
奥行感強調処理前の画像I(x+m,y+n)の座標値に加減算される変数m、nの範囲はいずれも、−λ以上、かつ+λ以下である。λの自乗による除算と、Σに示す変数m、nでの総和を求める演算が行われる。強調強度λ(x,y)に応じてぼかし処理を行う際には、着目画素の周囲の画素の範囲を変更することにより、距離情報分布に応じたぼかし処理が可能である。式(12)に従って奥行感強調を行うことにより、撮影時にピントが合っている範囲から離れた距離にある被写体の画像が、ぼけのより大きい画像となる。ユーザは、変更されたぼけ感による奥行感を、より強く感じることになる。
図11のS703では、奥行感強調処理の強調強度が、距離情報分布に関わらず一定値に作成される。図12(C)はS703における強調強度を例示する。横軸に示すデフォーカス量DEFに対して、強調強度は一定値である。奥行感強調処理を行わない場合には、強調強度λ(x,y)の値は、奥行感の各強調方法に応じて変更される。例えば、アンシャープマスク処理による奥行感強調処理を実現する式(9)では、λ(x,y)=0に設定される。よって、画像データI(x,y)は式(13)で表現される。
(x,y)=I(x,y) ・・・(13)
すなわち、入力画像データI(x,y)と出力画像データI(x,y)は同じになる。
図11のS704では、S702またはS703で決定された強調強度に基づいて、奥行感強調処理が実行される。決定された強調強度にしたがって、S703の式(9)、(10)、(12)に示す関数から、奥行感強調方法に応じた奥行感強調処理が行われる。奥行感の強調方法として、アンシャープマスクをかける方法、明暗差をつける方法、ぼかし処理をかける方法を説明したが、いずれか1つの方法によって奥行感強調処理が行われる。すなわち、本実施形態では式(9)、(10)、(12)、または奥行感の強調処理をしない式(13)のいずれか1つの方法が選択される。奥行感の強調方法をどれにするかについては、ユーザの操作指示にしたがって任意に選択および決定が可能である。
奥行感強調処理が施された画像データが出力画像データとして生成され(図2:S205)、一連の画像処理を終了する。
本実施形態では、撮像画像に関連する距離情報分布と、主被写体情報および被写界深度情報により推定された画像のシーンの奥行特徴に基づいて、ユーザの意図した奥行感強調処理を行うことが可能である。本実施形態によれば、例えば、ユーザが意図的に強調したい奥行を的確に推定し、撮影シーンに対して適応的に変更される強調強度を用いて奥行感強調処理を行うことができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態では撮影シーンに係る奥行特徴に基づいて、複数の奥行感強調方法を実行する形態を例示する。つまり本実施形態の画像処理装置は、撮影シーンの奥行特徴に基づいて、単一または複数の奥行感強調方法を自動的に選択する。本実施形態および後述の実施形態において第1実施形態と同様の構成部および処理、動作については説明を省略し、主に相違点を説明する。
図13は複数の奥行感強調方法を自動的に選択する方法について説明する図である。図13(A)および(B)は、奥行強調処理方法の判断対象であるヒストグラムを例示する。図14は、奥行特徴に基づいて複数の奥行強調処理を行う場合のフローチャートである。撮影された画像と対となる距離情報分布のヒストグラムが図13(A)および(B)のパターンであった場合に、図14に示すフローチャートに従って複数の奥行強調処理が実行される。
S801で特徴推定部104は、巨大ピークと中ピークの両方がヒストグラム中に存在するかどうかを判定する。図13(A)は巨大ピークのデータ群1301aと中ピークのデータ群1302aの両方がヒストグラム1300a中に存在する例を示す。図13(B)は中ピークのデータ群1302bだけがヒストグラム1300b中に存在する例を示す。巨大ピークおよび中ピークがヒストグラム中に存在すると判定された場合、S802へ進む。巨大ピークおよび中ピークがヒストグラム中に存在しないと判定された場合にはS804へ進む。
S802で特徴推定部104は、撮影時のカメラと被写体との距離関係において、奥側のピークを持つ画素の平均輝度と、手前側のピークを持つ画素の平均輝度とを比較する。カメラの位置を基準として、相対的に遠い側が奥側であり、近い側が手前側である。画像を構成する画素の平均輝度は、距離情報分布と対となる画像データに対応する輝度を画素ごとに抽出し、その平均値を算出することで取得される。奥側のピークを持つ画素の平均輝度が、手前側のピークを持つ画素の平均輝度よりも小さい場合、S803へ進む。また、奥側のピークを持つ画素の平均輝度が、手前側のピークを持つ画素の平均輝度以上である場合にはS804へ進む。
S803で強調処理部105は、明暗差に基づく奥行感強調処理を行う。つまり、第1実施形態において、式(8)および(10)を用いて説明した方法で処理が実行される。S804では、被写界深度内に領域に対応する画像データにアンシャープマスク処理が施される。つまり、焦点が合っている範囲の距離情報を有する領域の画素データに対し、アンシャープマスク処理が行われる。奥行感強調処理は、第1実施形態において式(8)および(9)を用いて説明した方法で行われる。
S805で強調処理部105は、被写界深度外の距離情報を有する領域の画素データに対し、ぼかし処理を行う。奥行感強調処理は、第1実施形態において式(11)および(12)を用いて説明した方法で行われる。
以上の方法により、強調処理部105は特徴推定部104の指示にしたがい、シーンの奥行特徴に基づいて複数の奥行感強調処理を実行する。本実施形態において、明暗差をつけて奥行感強調処理を行う方法については、図14のS801およびS802に示す条件を満たす必要がある。例えば手前側にいる被写体が暗く、奥側の被写体が明るい場合を想定する。この場合に明暗差に基づく奥行感強調処理を行うと、手前側の被写体が明るくなり、奥側の被写体が暗くなるように処理されるため、被写体間の明暗差が小さくなる。コントラストの平坦な画像になってしまい、奥行感が強調されない可能性がある。そこで、本実施形態では、図14のS801およびS802に示す条件を満たすことを判定した上で、明暗差に基づく奥行感強調処理が行われる。図14のS801およびS802に示す条件を満たさない場合に、S804とS805の両方の処理が行われる例を説明したが、S804またはS805の一方の処理が行われてもよい。
次に、複数の奥行感強調処理が可能である場合に、それぞれの奥行感強調処理の重み付け(係数)を奥行特徴に基づいて決定する処理と、決定された重み付けに応じて奥行感強調処理を行う方法を説明する。
図15は、複数の奥行感強調処理が可能である場合に、それぞれの奥行感強調処理の重み付けを特徴推定部104が奥行特徴に基づいて決定し、強調処理部105が奥行感強調を行う処理を示すフローチャートである。S811で特徴推定部104は、巨大ピークと中ピークの両方がヒストグラム中に存在するか否かを判定する。巨大ピークと中ピークの両方がヒストグラム中に存在すると判定された場合、S812へ進む。巨大ピークと中ピークの両方がヒストグラム中に存在しないと判定された場合にはS817へ進む。
S812で特徴推定部104は、中ピークと巨大ピークの距離関係を算出する。図16の具体例を説明する。図16は巨大ピークと中ピークの両方がヒストグラム中に存在する場合に、中ピークと巨大ピークとの距離関係を2例で示す。左側のヒストグラム1600a中には、巨大ピークのデータ1601aと中ピークのデータ群1602aが存在する。右側のヒストグラム1600b中には、巨大ピークのデータ1601bと中ピークのデータ群1602bが存在する。中ピークの距離の起点は中ピークのデータ群を含む範囲の距離の中央値とする。巨大ピークの距離の起点は巨大ピークのデータの距離そのものである。
巨大ピークの起点をd1と表記し、中ピークの距離の起点をd2と表記する。中ピークと巨大ピークとの距離dは、式(14)から算出される。
d=|d1―d2|・・・(14)
図16にて、左側のヒストグラム1600aに示す距離801eと、右側のヒストグラム1600bに示す距離802eはいずれも、中ピークと巨大ピークとの距離dを示している。左右のヒストグラム1600a、1600bの各横軸のレンジが同じ場合、距離802eに対して距離801eの方が長いことがわかる。
図15のS813で特徴推定部104は、S812で算出した中ピークと巨大ピークとの距離dに基づいて奥行強調処理ごとの重み(重み付け係数)を算出する。本実施形態の奥行強調処理は、明暗差による奥行感強調処理、アンシャープマスク処理による奥行感強調処理、ぼかし処理による奥行感強調処理とする。
中ピークと巨大ピークとの距離関係に基づく強調処理の重みを、各奥行感強調処理に対して以下のように表記する。
・明暗差による奥行感強調処理の重みGla
・アンシャープマスク処理による奥行感強調処理の重みGlb
・ぼかし処理による奥行感強調処理の重みGlc。
このとき、各重みは式(15)の関係式が成り立つように設定される。
Gla + Glb + Glc = 1 ・・・(15)
さらに本実施形態では式(16)の関係が成り立つように設定される。
Glb = Glc ・・・(16)
式(16)に示す設定により、Glaを距離dに基づいて算出することで、式(15)の関係式から各奥行感強調処理の重みを算出することが可能である。
図16(B)は、距離dと重みGlaとの関係を例示する。横軸は距離dを表わし、縦軸は重みGlaを表わす。重みGlaの最小値Minと最大値Maxとの間にある区間では、距離dの値が大きくなるのに比例して、線部801fに示す重み値が大きくなるように設定される。重みGlaがとりうる値の範囲については閾値を設けることで、距離dが第1の閾値以下では重みGlaが最小値Min(802f参照)となり、距離dが第2の閾値以上では重みGlaが最大値Max(803f参照)となる。図16(B)から重みGlaを算出し、さらに重みGlb、重みGlbを算出することで、中ピークと巨大ピークとの距離関係に基づいた各強調処理の重みを算出できる。
S814で特徴推定部104は、中ピークと巨大ピークの相対度数の割合を算出する。図17(A)を参照して具体例を説明する。図17(A)は、巨大ピークと中ピークの両方がヒストグラム中に存在する場合に、中ピークと巨大ピークの相対度数の割合を説明する図である。左側のヒストグラム1700aでは、中ピークのデータ群801gと巨大ピークのデータ群802gの相対度数の割合は、割合803gと表現される。この場合、中ピークのデータ群801gよりも巨大ピークのデータ群802gの方が、相対度数の割合が大きい。また右側のヒストグラム1700bでは、中ピークのデータ群804gと巨大ピークのデータ群805gの相対度数の割合は、割合806gのように表現される。左右のヒストグラム1700aと1700bを比較すると、巨大ピークの相対度数は同じであるが、中ピークの相対度数の割合は、中ピークのデータ群801gに対して中ピークのデータ群804gの方が大きいことが分かる。
中ピークのデータ群(n個のデータ)に含まれる各相対度数をm1,m2,m3,・・・,mnと表記し、その総和をmと表記する。また、巨大ピークのデータ群(l個のデータ)に含まれる各相対度数をh1,h2,h3,・・・,hlと表記し、その総和をhと表記する。中ピークおよび巨大ピークの相対度数に対して占める中ピークの相対度数の割合をGrと表記すると、式(17)により算出できる。
Gr = m/(m+h) ・・・(17)
S815で特徴推定部104は、中ピークと巨大ピークの相対度数の割合に基づいた重みを算出する。中ピークと巨大ピークの相対度数の割合に基づいた重みを、各奥行感強調処理に対して以下にように表記する。
・明暗差による奥行感強調処理の重みGra
・アンシャープマスク処理による奥行感強調処理の重みGrb
・ぼかし処理による奥行感強調処理の重みGrc。
ただし、本実施形態では、中ピークと巨大ピークの相対度数の割合に基づいた重みについては明暗差による奥行感強調処理の重みに対して影響を与えないものとする。つまり、
Gra = 0 ・・・(18)
とする。
また、
Gra + Grb + Grc = 1 ・・・(19)
の関係が成り立つとする。よって、式(18)から、
Grb + Grc = 1 ・・・(20)
とすることができる。
図17(B)は、S814で算出された中ピークの相対度数の割合Grとアンシャープマスク処理による奥行感強調処理の重みGrbの関係を示す。横軸は割合Grを表わし、縦軸は重みGrbを表わす。重みGrbの最小値Minと最大値Maxとの間にある区間では、中ピークの相対度数の割合Grの値が大きくなるのに比例して、線部801hに示す重み値が大きくなるように設定される。重みGrbがとりうる値の範囲については閾値を設けることで、割合Grが第1の閾値以下では重みGrbが最小値Min(802h参照)となり、割合Grが第2の閾値以上では重みGrbが最大値Max(803h参照)となる。図17(B)から重みGrbを算出し、式(20)より重みGrcを算出することで、中ピークと巨大ピークの相対度数の割合に基づいた各強調処理の重みを算出することができる。
S816で特徴推定部104は、S812からS815で算出した中ピークと巨大ピークの距離関係に基づいた重みと、中ピークと巨大ピークの相対度数の割合に基づいた重みから各奥行感強調処理の最終的な重みを算出する。各奥行感強調処理の最終的な重みを、以下のように表記する。
・明暗差による奥行感強調処理の重みGa
・アンシャープマスク処理による奥行感強調処理の重みGb
・ぼかし処理による奥行感強調処理の重みGc。
それぞれの重みは、式(21)〜(23)を用いて算出される。
Ga = Gla ・・・(21)
Gb = (Glb + Glc) × Grb ・・・(22)
Gc = (Glb + Glc) × Grc ・・・(23)
S812からS816に説明した方法で算出され各奥行感強調処理の最終的な重みを適用することにより、以下のような効果が得られる。
例えば、中ピークと巨大ピークの距離が比較的に離れた関係にあり、中ピークの相対度数の割合Grが大きい場合を想定する。この場合、明暗差による奥行感強調処理の重みGaがその他の奥行感強調処理の重みよりも大きくなり、アンシャープマスク処理による奥行感強調処理の重みGbはぼかし処理による奥行感強調処理の重みGcよりも大きくなる。各重みはGa>Gb>Gcの関係となる。つまり手前の被写体と背景の被写体が離れた距離にあることは、そもそも撮影の段階で背景は光学的に大きくぼけているということである。このため、ぼかし処理による奥行感強調処理はあまり効果を発揮できない。ピントが合っている範囲も背景がぼけていることで相対的に際立つためアンシャープマスク処理の効果はあまり大きくないので、明暗差による奥行感強調処理の効果が相対的に際立つこととなる。中ピークの相対度数の割合Grが大きい場合には、ピントが合っている中ピークの距離情報を有する画像領域の割合が大きく、多くを占めているということである。アンシャープマスク処理を強く施す方が、ぼかし処理による奥行感強調処理を施すよりも、効果の得られる範囲が広い。このため、アンシャープマスク処理による奥行感強調処理の重みGbは、ぼかし処理による奥行感強調処理の重みGcよりも相対的に大きく設定される。
図15のS811からS817へ移行した場合には、特徴推定部104は中ピークにおけるピント範囲の割合を算出する。図18(A)は、巨大ピークと中ピークの両方がヒストグラム中に存在しない場合(中ピークのみ存在)を例示し、中ピークにおけるピント範囲の割合を説明する図である。中ピークのデータ群801i中には、ピントが合う範囲であるピント範囲802iと、ピントが合っていない範囲であるピント範囲外803iが存在する。ピント範囲802iに含まれるデータの相対度数の総和をpと表記し、ピント範囲外803iに含まれるデータの相対度数の総和をuと表記する。中ピークのデータ群801i中に含まれるピント範囲802iの割合を、ピント範囲割合Gpと表記すると、Gpは式(24)から算出される。
Gp = p / (p + u) ・・・(24)
S818で特徴推定部104は、ピント範囲の割合に基づいた強調処理の重みを算出する。各奥行感強調処理の重みを、以下のように表記する。
・明暗差による奥行感強調処理の重みGpa
・アンシャープマスク処理による奥行感強調処理の重みGpb
・ぼかし処理による奥行感強調処理の重みGpc。
本実施形態ではS811からS817へ移行する場合、明暗差による奥行感強調処理の重みGpaは考慮しないものとする。つまり、
Gpa = 0 ・・・(25)
とする。このとき、
Gpa + Gpb + Gpc = 1 ・・・(26)
となるように強調処理の重みを定義する。よって、式(25)から
Gpb + Gpc = 1 ・・・(27)
となる。Gpbを一意に決定することにより、Gpcを算出することが可能である。
図18(B)は、式(24)で算出されたピント範囲割合Gpとアンシャープマスク処理による奥行感強調処理の重みGpbの関係を示す。横軸はピント範囲割合Gpを表し、縦軸は重みGpbを表す。重みGpbの最小値Minと最大値Maxとの間にある区間では、ピント範囲割合Gpの値が大きくなるのに比例して、線部801jに示す重み値が大きくなるように設定される。重みGpbがとりうる値の範囲については閾値を設けることで、ピント範囲割合Gpが第1の閾値以下では重みGpbが最小値Min(802j参照)となり、ピント範囲割合Gpが第2の閾値以上では重みGpbが最大値Max(803j参照)となる。図18(B)から重みGpbを算出し、重みGpcを算出することでピント範囲の割合に基づいた各強調処理の重みを算出することができる。
各奥行感強調処理の最終的な重みである、明暗差による奥行感強調処理の重みGa、アンシャープマスク処理による奥行感強調処理の重みGb、ぼかし処理による奥行感強調処理の重みGcは、式(28)〜(30)により算出される。
Ga = Gpa ・・・(28)
Gb = Gpb ・・・(29)
Gc = Gpc ・・・(30)
S817、S818で説明した方法で算出された各奥行感強調処理の重みを利用することにより、以下のような効果が得られる。
例えば、中ピークにおけるピント範囲の割合Gpが相対的に大きな割合を占めている場合、画像全体にピントが合っているシーンとなる。このようなシーンでは、ぼけている領域の割合は小さくなるため、ぼかし処理による奥行感強調処理の効果は相対的に小さくなる。このような場合にはアンシャープマスク処理による奥行感強調処理の効果を相対的に強くすることにより、奥行感強調処理の効果を高めることが可能である。
強調処理部105は、以上のように決定された各奥行感強調処理の重みに基づいて、明暗差による奥行感強調処理、アンシャープマスク処理による奥行感強調処理、ぼかし処理による奥行感強調処理のうち、1つ以上の奥行感強調処理を実行する。
次に、S816とS818の各処理で算出される奥行感強調処理の重みGa、Gb、Gcから、各奥行感強調処理の強調強度を算出する方法を説明する。各奥行感強調処理の強調強度を以下のように表記する。
・明暗差による奥行感強調処理の強調強度λa
・アンシャープマスク処理による奥行感強調処理の強調強度λb
・ぼかし処理による奥行感強調処理の強調強度λc。
第1実施形態で式(8)より算出されたλ(x,y)から、各奥行感強調処理の強調強度は、式(31)〜(33)により算出することができる。
λa(x,y) = Ga × λ(x,y) ・・・(31)
λb(x,y) = Gb × λ(x,y) ・・・(32)
λc(x,y) = Gc × λ(x,y) ・・・(33)
本実施形態によれば、撮影シーンに係る奥行特徴に基づいて重み付けを行い、複数の奥行感強調処理を実行することができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。第1実施形態では、シーンの奥行特徴から奥行感強調処理を制御したが、本実施形態ではヒストグラム中に巨大ピークと中ピークが存在し、かつ中ピークの割合が少ない場合の奥行感強調処理方法について説明する。
図19を参照して、本実施形態の奥行感強調処理方法について説明する。図19(A)は、巨大ピークと中ピークがあり、中ピークの割合が少ない場合のヒストグラム1900を例示する。巨大ピークのデータ1901と、中ピークのデータ群1902が存在する場合を示す。図19(B)は広角撮影の画像例1910を示す。このようなシーンでは奥行感強調処理としてぼかし処理をすると、広角に撮影しているにもかかわらず、背景がぼけている不自然な画像となってしまう。そこで本実施形態では、以下の処理を実行する。
図20は、巨大ピークと中ピークがあるときに、中ピークの割合が少ない場合の奥行感の強調処理方法を説明するフローチャートである。
S901では、第1実施形態にて説明した式(11)および(12)を用いて、ぼかし処理が行われる。次のS902で特徴推定部104は、ぼかし処理を行った画像データから算出されるヒストグラム中に巨大ピークと中ピークの両方が存在するか否かを判定する。巨大ピークと中ピークが存在すると判定された場合、S903へ進む。また巨大ピークと中ピークがいずれも存在しないと判定された場合には処理を終了する。
S903で特徴推定部104は、相対度数の総和に対する、中ピークの割合が巨大ピークの割合に対して少ないか否かを判定する。中ピークの割合が巨大ピークの割合に対して少ないと判定された場合、S904へ進む。中ピークの割合が巨大ピークの割合に対して少なくないと判定された場合には処理を終了する。
S904で強調処理部105は特徴推定部104の指示により、中ピークの距離情報を持つ被写体が画角内の一定以上の割合を占めるように、ぼかし処理後の画像のトリミング処理を実行する。図19(C)にトリミング処理された画像例1920を示す。トリミング処理により、テレマクロで撮影したような画像を生成することができる。
本実施形態によれば、ヒストグラム中に巨大ピークと中ピークがあり、中ピークの割合が少ない場合に、奥行感強調処理としてぼかし処理を行うときでも、不自然な画像にならないように、奥行感強調処理を行える。
本発明の実施形態によれば、被写体の距離情報分布と被写体情報および被写界深度情報から画像の奥行特徴を算出して的確な奥行感強調処理を行うことができる。すなわち、距離情報分布と、主被写体情報および被写界深度情報から画像のシーンの奥行特徴を推定することにより、ユーザが意図した奥行感強調処理を行うことができる。前記実施形態では、撮影される複数の視点画像の視差量に基づく像ずれマップ、またはデフォーカス量に基づくデフォーカスマップ、またはデフォーカス量から変換される被写体距離の距離マップのデータを、距離情報として取得することができる。これらに限らず、撮像装置から被写体までの距離値を示す距離マップ、またはTOF(Time Of Flight)法により取得された、被写体までの距離を示す距離情報を取得する構成等にも、本発明を適用可能である。TOF法では、被写体への投光から反射光を受けるまでの遅延時間を測定して被写体までの距離計測を行うことで、撮像装置から被写体までの距離情報を直接的に取得することができる。
[その他の実施形態]
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
100 画像処理装置
103 ヒストグラム算出部
104 奥行特徴推定部
105 奥行感強調処理部

Claims (16)

  1. 画像に関連する主被写体情報および距離情報を取得する取得手段と、
    前記距離情報から得られる画像内の前記距離情報の度数を表すヒストグラムに基づいて、前記距離情報を複数のグループに分類する分類手段と
    前記分類手段により分類された前記複数のグループそれぞれの前記ヒストグラムにおける度数と、前記主被写体情報および被写界深度情報との関係に対応して、奥行き感の強調処理を前記画像に施す強調処理手段とを備える
    ことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記分類手段は、前記ヒストグラムを取得して前記距離情報を複数のグループに分類し、
    前記強調処理手段は、分類された前記複数のグループの度数と前記主被写体情報および被写界深度情報の関係に対応する前記強調処理を画像データに施す
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記強調処理手段は、前記距離情報の度数に基づいて前記画像の奥行感の強度を調整する処理を行う
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記強調処理手段は、前記強度を取得して画像データにアンシャープマスク処理を施す
    ことを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記強調処理手段は、前記強度を取得して画像データに明暗差をつける処理を施す
    ことを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  6. 前記強調処理手段は、前記強度を取得して画像データにぼかし処理を施す
    ことを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  7. 像データにアンシャープマスク処理を施す第1の強調処理に対する重みと、画像データに明暗差をつける処理を施す第2の強調処理に対する重みと、画像データにぼかし処理を施す第3の強調処理に対する重みを算出する算出手段を有し
    前記強調処理手段は、前記算出手段から取得した前記重みにしたがって前記第1から第3の強調処理のうちの1つ以上を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  8. 前記強調処理手段は、前記ヒストグラム中に、度数が第1の閾値以上第2の閾値以下の第1のピークを有する第1のグループと、度数が前記第2の閾値以上で前記第1のピークよりも大きい第2のピークを有する第2のグループが存在するか否かに応じて前記強調処理を行う
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  9. 前記強調処理手段は、前記ヒストグラム中にて焦点の合う範囲に前記第1のグループが存在する場合、前記強調処理を行い、前記ヒストグラム中に前記第1のピークが存在しない場合、前記強調処理を行わない
    ことを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
  10. 前記強調処理手段は、前記ヒストグラム中に前記第1および第2のピークが存在する場合、画像データに明暗差をつける処理を施す強調処理を行い、前記ヒストグラム中に前記第1および第2のピークが存在しない場合、画像データにアンシャープマスク処理を施す強調処理または画像データにぼかし処理を施す強調処理を行
    ことを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
  11. 前記ヒストグラム中の前記第1のピークと前記第2のピークとの間の距離を算出し、画像データに明暗差をつける処理を施す強調処理に対する重みを、前記距離が小さい場合よりも前記距離が大きい場合に大きく算出する算出手段を有する
    ことを特徴とする請求項10に記載の画像処理装置。
  12. 前記ヒストグラム中に前記第1のピークが存在し、前記第2のピークが存在しない場合、前記ヒストグラム中で焦点の合う範囲に前記第1のグループが含まれる割合を算出し、画像データにアンシャープマスク処理を施す強調処理に対する重みを、前記割合が小さい場合よりも前記割合が大きい場合に大きく算出する算出手段を有する
    ことを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
  13. 前記強調処理手段は、画像データにぼかし処理を施す強調処理が行われる場合、前記ヒストグラム中に前記第1および第2のピークが存在するときに前記画像データのトリミング処理を行い、前記ヒストグラム中に前記第1または第2のピークが存在しないときには前記画像データのトリミング処理を行わない
    ことを特徴とする請求項8に記載の画像処理装置。
  14. 請求項1乃至13のいずれか1項に記載の画像処理装置と、
    被写体を撮像する撮像素子を備え、
    前記撮像素子は、複数のマイクロレンズと、複数の光電変換部を有し、各マイクロレンズがそれぞれ前記複数の光電変換部に対応しており、前記各マイクロレンズに対応する前記複数の光電変換部より出力される信号から前記主被写体情報および距離情報が取得される
    ことを特徴とする撮像装置。
  15. 画像データを取得して画像の奥行感を強調する処理を行う画像処理装置にて実行される画像処理方法であって、
    画像に関連する主被写体情報および距離情報を取得する工程と、
    前記距離情報から得られる画像内の前記距離情報の度数を表すヒストグラムに基づいて、前記距離情報を複数のグループに分類する分類工程と、
    前記分類工程により分類された前記複数のグループそれぞれの前記ヒストグラムにおける度数と、前記主被写体情報および被写界深度情報との関係に対応して、奥行き感の強調処理を前記画像に施す強調処理工程と、を有する
    ことを特徴とする画像処理方法。
  16. 請求項15に記載の各工程を画像処理装置のコンピュータに実行させるプログラム。
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