JP2003219180A - 画像処理方法、画像処理装置、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体及びコンピュータプログラム - Google Patents

画像処理方法、画像処理装置、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体及びコンピュータプログラム

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JP2003219180A
JP2003219180A JP2002017419A JP2002017419A JP2003219180A JP 2003219180 A JP2003219180 A JP 2003219180A JP 2002017419 A JP2002017419 A JP 2002017419A JP 2002017419 A JP2002017419 A JP 2002017419A JP 2003219180 A JP2003219180 A JP 2003219180A
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JP2002017419A
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Ryosuke Iguchi
良介 井口
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】画像の解像度やノイズの発生具合に応じて、輝
度信号及び色差信号に発生した輝度ノイズや色ノイズを
自動的に除去できるようにする。 【解決手段】 画像情報読み込み部1301で画像ファ
イルに埋め込まれた情報を解析し、画像ファイル中に情
報があればそれに従って自動設定部1302において自
動的にノイズ除去処理を行う。また、情報がない場合に
は、ユーザ設定部1303においてユーザがノイズ除去
を手動で設定することができるようにして、画像に発生
する輝度ノイズまたは色ノイズを、元の画像を劣化させ
ることなく除去できるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像処理方法、画像
処理装置、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体及びコ
ンピュータプログラムに関し、特に、輝度ノイズまたは
色ノイズの除去するために用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ハードコピー技術、特に、フルカ
ラーのハードコピー技術の発展にともない、インクジェ
ット記録方式などの高度な印写技術と、高画素のデジタ
ルカメラとを用いて高忠実な画像を再現することが可能
になってきている。
【0003】そして、色再現性においては、記録材料や
画像処理により銀塩写真と同等の再現能力を備えている
といわれる程にまで進化してきている。ところが、入力
機器における撮像素子等の特性に起因する輝度ノイズま
たは色ノイズが、印字すべき画像自体に含まれているこ
とがある。例えば、CCD素子の暗電流によるノイズや、
固定パターンノイズ、色信号伝送のための信号線で生じ
るノイズなどが入力画像に混入している場合がある。
【0004】このような問題に対し、画像信号に平滑化
処理を施して、画像に発生したノイズを除去する方法が
一般的に知られている。その一例として、特許2790604
では画像データを輪郭部分、ノイズ部分、非輪郭部分に
分類し、ノイズ部分にはノイズ除去処理を施し、画像デ
ータ中の輪郭画素の割合に応じて輪郭強調係数を求め、
輪郭部分に強調処理を行うようにしている。
【0005】例えば、輪郭画素が多い場合には輪郭の強
調度合いが低くなるようにすると、輪郭の強調が緩和さ
れて、画像全体がきつくなってしまうのを防止すれこと
が可能となる。このようにして、画像を解析して画像毎
に処理の度合いを変えている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、画像に
発生する輝度及び色ノイズは入力機器の特性によるもの
であり、それ故、ノイズの発生状態は入力機器によって
様々である。すなわち、画像を取り込んだ入力機器毎に
異なったノイズ除去処理を上記画像に対して行うことが
好ましいと考えられる。
【0007】それに対し、上記従来の方法では、画像中
の輪郭部分の割合を求めてノイズ除去方法を切り換えて
いるだけで、画像がどの入力機器で取り込まれたもの
か、画像にどのようなパターンでノイズが発生するかは
わからなかった。つまり、ノイズ判定やノイズ除去処理
を、その画像が入力された機器の特性や解像度、ノイズ
の発生具合に応じて可変的に行っていなかった。
【0008】例えば、入力機器が画像ファイルに画像情
報を埋め込むシステムを備えていれば、出力機器または
画像処理アプリケーション側でその画像情報を読み取
り、それに応じて最適な処理を施すことができる。
【0009】また、上記画像情報がない画像ファイルの
場合、より画像毎に最適なノイズ除去処理を行うなら、
ユーザが手動でノイズ除去の度合いを設定する必要があ
る。そこで、画像をモニタ等に表示し、画像変化を確認
しながらノイズ除去の度合いを調整すればよい。
【0010】本発明は上記の問題を解決するものであ
り、画像の解像度や入力機器の特性、またはノイズの発
生具合に応じたノイズ除去を、画像に情報が埋め込まれ
ている場合には上記情報を元にして複数の処理方法の中
から1つの処理方法を自動的に選択して行うことができ
るようにすることを第1の目的する。また、上記画像に
情報が埋め込まれていない場合には、ユーザがノイズ除
去の度合いを手動で設定してノイズ除去を自由に行うこ
とができるようにすることを第2の目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の画像処理装置
は、画像データを輪郭部分、ノイズ部分及び非輪郭部分
とに分類し、上記ノイズ部分にはノイズ除去処理を施す
とともに、上記画像データ中の輪郭部分に強調処理を施
すようにしたことを特徴としている。また、本発明の他
の特徴とするところは、画像に発生したノイズを除去す
る画像処理装置において、上記画像の明るさを表す信号
に対して輪郭抽出フィルタ処理を施して画像の輪郭を抽
出する輪郭抽出手段と、上記画像における輪郭以外の部
分の明るさを表す信号に対して、平滑化処理を施す第1
の平滑化手段と、上記画像における色ノイズ判定を行う
色ノイズ判定手段と、上記色ノイズ判定手段によって判
定された色ノイズ判定を元にして、注目画素が色味を表
す信号に発生する色ノイズ部分であるか否かを調べる色
ノイズ検出手段と、上記色ノイズ検出手段によって検出
された色ノイズ部分に対して、色味を表す信号に平滑化
処理を施す第2の平滑化手段と、上記画像の明るさを表
す信号に発生する明るさノイズの発生状態を検出する明
るさノイズ検出手段とを有し、上記色ノイズ検出手段に
よって検出される色ノイズの発生状態、及び上記明るさ
ノイズ検出手段によって検出される明るさノイズの発生
状態に応じて、上記明るさを表す信号及び色味を表す信
号に平滑化処理を施すようにしたことを特徴としてい
る。また、本発明のその他の特徴とするところは、上記
明るさを表す信号は輝度信号であり、上記色味を表す信
号は色差信号であることを特徴としている。また、本発
明のその他の特徴とするところは、上記平滑化処理を施
す平滑化手段を複数個設けるとともに、上記複数の平滑
化手段を選択する平滑化処理選択手段を設け、上記平滑
化処理選択手段は、上記画像ファイルに埋め込まれた情
報を参照して、上記複数の平滑化手段の中から1つの平
滑化手段を選択することを特徴としている。また、本発
明のその他の特徴とするところは、上記画像ファイルに
埋め込まれた情報がない場合に、上記複数の平滑化手段
の中から1つの平滑化手段をユーザが手動で選択して設
定できるようにするユーザ設定手段を備えたことを特徴
としている。また、本発明のその他の特徴とするところ
は、上記色ノイズを判定する方法を複数種類用意してお
き、上記画像ファイルに埋め込まれた情報を参照して、
上記複数種類の中の1つを選択するようにしたことを特
徴としている。また、本発明のその他の特徴とするとこ
ろは、上記画像ファイルに情報が埋め込まれていない場
合には、複数個ある閾値の中から上記色ノイズ判定の閾
値をユーザが任意に設定できるようにしたことを特徴と
している。また、本発明のその他の特徴とするところ
は、上記輪郭部分において、輝度信号に強調化処理を施
すことを特徴としている。また、本発明のその他の特徴
とするところは、上記強調化処理を施す手段を複数種類
用意しておき、上記画像ファイルに埋め込まれた情報を
参照して、上記複数種類の中の1つを選択するようにし
たことを特徴としている。また、本発明のその他の特徴
とするところは、上記画像ファイルに埋め込まれた情報
がない場合、複数個ある強調化の度合いの中からユーザ
が任意に選択して設定できるようにしたことを特徴とし
ている。
【0012】本発明の画像処理方法は、画像データを輪
郭部分、ノイズ部分及び非輪郭部分とに分類し、上記ノ
イズ部分にはノイズ除去処理を施すとともに、上記画像
データ中の輪郭部分に強調処理を施すようにしたことを
特徴としている。また、本発明の他の特徴とするところ
は、画像に発生したノイズを除去する画像処理方法にお
いて、上記画像の明るさを表す信号に対して輪郭抽出フ
ィルタ処理を施して画像の輪郭を抽出する輪郭抽出処理
と、上記画像における輪郭以外の部分の明るさを表す信
号に対して、平滑化処理を施す第1の平滑化処理と、上
記画像における色ノイズ判定を行う色ノイズ判定処理
と、上記色ノイズ判定処理によって判定された色ノイズ
判定を元にして、注目画素が色味を表す信号に発生する
色ノイズ部分であるか否かを調べる色ノイズ検出処理
と、上記色ノイズ検出処理によって検出された色ノイズ
部分に対して、色味を表す信号に平滑化処理を施す第2
の平滑化処理と、上記画像の明るさを表す信号に発生す
る明るさノイズの発生状態を検出する明るさノイズ検出
処理とを有し、上記色ノイズ検出処理によって検出され
る色ノイズの発生状態、及び上記明るさノイズ検出処理
によって検出される明るさノイズの発生状態に応じて、
上記明るさを表す信号及び色味を表す信号に平滑化処理
を施すようにしたことを特徴としている。また、本発明
のその他の特徴とするところは、上記明るさを表す信号
は輝度信号であり、上記色味を表す信号は色差信号であ
ることを特徴としている。また、本発明のその他の特徴
とするところは、上記平滑化処理を施す手段を複数個設
けておき、上記複数の平滑化手段の中から1つの手段を
選択する選択処理を施すようにして、上記選択処理にお
いては、上記画像ファイルに埋め込まれた情報を参照し
て、上記複数の平滑化手段の中から1つの平滑化手段を
選択することを特徴としている。また、本発明のその他
の特徴とするところは、上記画像ファイルに埋め込まれ
た情報がない場合に、上記複数の平滑化手段の中から1
つの平滑化手段をユーザが手動で選択して設定できるよ
うにすることを特徴としている。また、本発明のその他
の特徴とするところは、上記色ノイズを判定する方法を
複数種類用意しておき、上記画像ファイルに埋め込まれ
た情報を参照して、上記複数種類の判定方法の中の1つ
を選択するようにしたことを特徴としている。また、本
発明のその他の特徴とするところは、上記画像ファイル
に情報が埋め込まれていない場合には、上記色ノイズ判
定の閾値を、複数個ある閾値の中からユーザが任意に設
定できるようにしたことを特徴としている。また、本発
明のその他の特徴とするところは、上記輪郭部分におい
て、輝度信号に強調化処理を施すことを特徴としてい
る。また、本発明のその他の特徴とするところは、上記
強調化処理を施す手段を複数種類用意しておき、上記画
像ファイルに埋め込まれた情報を参照して、上記複数種
類用意した強調化手段の中の1つを選択するようにした
ことを特徴としている。また、本発明のその他の特徴と
するところは、上記画像ファイルに埋め込まれた情報が
ない場合には、上記複数種類ある強調化の度合いの中か
らユーザが任意に選択して設定できるようにしたことを
特徴としている。
【0013】本発明の記憶媒体は、コンピュータが読み
出し可能なプログラムを格納した記録媒体において、輝
度信号に対して輪郭抽出処理を行い、輪郭以外の部分の
輝度信号ならびに色差信号に平滑化処理を行うことで画
像データを補正するプログラムを格納することを特徴と
している。また、本発明の他の特徴とするところは、上
記に記載の各手段としてコンピュータを機能させるため
のプログラムを記録したことを特徴としている。また、
本発明の記憶媒体のその他の特徴とするところは、上記
に記載の方法をコンピュータに実行させるためのプログ
ラムを記録したことを特徴としている。
【0014】また、本発明のコンピュータプログラム
は、上記に記載の方法をコンピュータに実行させること
を特徴としている。
【0015】本発明は上記技術手段を有するので、本発
明によれば、補正すべき画像に応じて最適なフィルタや
判定条件を用いて、輝度信号に対して輪郭抽出処理が自
動的に行うことが可能となる。また、輪郭以外の部分の
輝度信号に対しては、色ノイズ判定に基づいて色ノイズ
部分と判定された色差信号に対して最適な平滑化処理を
行うことが可能となる。また、本発明の他の特徴によれ
ば、画像ファイルに埋め込まれた情報に基づいて処理方
法が自動的に設定されるとともに、上記画像ファイルに
埋め込まれた情報がない場合には、ユーザが手動で自由
に処理方法を切り換えることができるようになされてい
る。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、添付図面を参照しながら本
発明の画像処理方法、画像処理装置、コンピュータ読み
取り可能な記憶媒体及びコンピュータプログラムの実施
の形態について説明する。
【0017】図1は、本発明に係る画像処理装置の実施
の形態を示し、画像処理装置を用いて画像処理システム
を構成した例を示すブロック図である。図1において、
ホストコンピュータ100には、例えばインクジェット
プリンタなどのプリンタ106と、画像を表示するため
のモニタ105が接続されている。
【0018】ホストコンピュータ100は、ワープロ、
表計算、インターネットブラウザ等のアプリケーション
ソフトウエア101と、OS(Operating System:オペ
レーティングシステム)102、上記アプリケーション
ソフトウエア101によってオペレーティングシステム
102に発行される出力画像を示す各種の描画命令群
(イメージ描画命令、テキスト描画命令、グラフィック
ス描画命令)を処理して印刷データを作成するプリンタ
ドライバ103、及び上記アプリケーションソフトウエ
ア101が発行する各種描画命令群を処理してモニタ1
06に表示を行うモニタドライバ104をソフトウエア
として有している。
【0019】ホストコンピュータ100は、これらソフ
トウエアが動作可能な各種ハードウエアとして中央演算
処理装置CPU108、ハードディスクドライバHD1
07、ランダムアクセスメモリ(RAM)109、リー
ドオンリーメモリ(ROM)110等を備えている。
【0020】図1で示される実施の形態として、例え
ば、一般的に普及しているIBM社のAT互換機のパー
ソナルコンピュータに、Microsoft社のWindows(R)95を
OSとして使用し、任意の印刷可能なアプリケーション
をインストールし、モニタとプリンタを接続した形態が
1つの実施の形態として考えられる。
【0021】ホストコンピュータ100では、モニタに
表示された表示画像に基づき、アプリケーションソフト
ウエア101で、文字などのテキストに分類されるテキ
ストデータ、図形などのグラフィックスに分類されるグ
ラフィックスデータ、自然画などに分類されるイメージ
画像データなどを用いて出力画像データを作成する。
【0022】そして、出力画像データを印刷出力すると
きには、アプリケーションソフトウエア101からオペ
レーティングシステム102に印刷出力要求を行い、グ
ラフィックスデータ部分はグラフィックス描画命令、イ
メージ画像データ部分はイメージ描画命令で構成される
出力画像を示す描画命令群をオペレーティングシステム
102に発行する。
【0023】オペレーティングシステム102は、アプ
リケーションソフトウエア101の出力要求を受け、出
力プリンタに対応するプリンタドライバ103に描画命
令群を発行する。プリンタドライバ103は、オペレー
ティングシステム102から入力した印刷要求と描画命
令群を処理し、プリンタ105で印刷可能な印刷データ
を作成してプリンタ105に転送する。
【0024】プリンタ105がラスタープリンタである
場合は、プリンタドライバ103はオペレーティングシ
ステム102からの描画命令に対して、画像補正処理を
順次行う。そして、RGB24ビットページメモリに順
次ラスタライズし、すべての描画命令をラスタライズし
た後に、RGB24ビットページメモリの内容をプリン
タ105が印刷可能なデータ形式、例えばCMYKデー
タに変換を行いプリンタに転送する。
【0025】次に、プリンタドライバ103で行われる
処理を、図2のブロック図を参照しながら説明する。画
像補正処理部120は、オペレーティングシステム10
2から入力した描画命令群に含まれる色情報に対して、
画像補正処理を行う。この画像補正処理部120で行わ
れる画像補正処理では、RGB色情報をもとに色ノイズ
除去処理を行う。
【0026】プリンタ用補正処理部121は、先ず、画
像補正処理された色情報によって描画命令をラスタライ
ズし、RGB24ビットページメモリ上にラスター画像
を生成する。そして、各画素に対してプリンタの色再現
性に依存したCMYKデータを生成し、プリンタ105
に転送する。
【0027】次に、図4に示すフローチャートを参照し
ながら画像補正処理部120で行われる輝度ノイズまた
は色ノイズ除去処理に関する手順を説明する。なお、ノ
イズ除去処理における画像信号の変換状況を図3に示
す。図3において、31は3色原色信号を輝度及び色差
信号に変換するY/C分離回路、32は輝度信号の強調
/平滑化部、33及び34は色差信号の平滑化部、35
はY/C分離された信号を3原色信号に復調する回路で
ある。
【0028】輝度ノイズまたは色ノイズ除去処理は、イ
メージ描画命令で示される同一の画像に関するイメージ
画像データ部分に対して行う。したがって、例えば出力
画像の中にグラフィックス画像及びイメージ画像が含ま
れている場合は、同一の画像に関するイメージ画像部分
を抽出し、輝度ノイズまたは色ノイズ除去処理を行う。
【0029】ところで、ノイズの発生した画像からノイ
ズ除去処理を行う最も一般的で実用性の高い方法は、画
像の輪郭を抽出し、輪郭以外の領域に平滑化処理を施す
ことである。しかし、あらゆる画像に対して同一の平滑
化処理を行ったのでは、一部の画像は完全にノイズ除去
ができるのに対し、別の画像では平滑化しすぎたり、ノ
イズがほとんど除去できなかったりする問題が生じる。
つまり、ある1つの定まった条件でノイズ判定を行った
り、固定のフィルタで処理を行ったりしたのでは、あら
ゆる画像に対応することはできない。
【0030】一般に、ノイズの発生具合は画像が入力さ
れた機器の特性や解像度、デジタルカメラの撮影条件に
よって異なってくる。そのため、そういった様々な画像
情報が画像ファイルに埋め込まれていれば、ノイズ除去
処理を行う時にその情報を解析し、それに応じて複数の
処理方法の中から最適な1つを自動的に選択することが
できる。
【0031】例えば、輝度ノイズの発生が目立つ入力機
器で取り込まれた画像に対しては、輝度信号に施す平滑
化処理の度合いを強くしたり、色ノイズの発生が目立た
ない入力機器で取り込まれた画像に対しては色差信号に
施す平滑化処理の度合いを弱めたりすればよい。
【0032】また、解像度が大きい画像に対しては通常
より大きなサイズのフィルタを用い、解像度が小さい画
像に対しては小さなサイズのフィルタを用いるようにす
る。こうすることで、画像に応じてそれぞれ最適なノイ
ズ除去を行うことができるようになる。一方、オートフ
ォーカスの精度が高いデジタルカメラで撮影された画像
に関しては、輪郭部分に輝度の強調化処理をかけないと
いったことも行うことができる。
【0033】ところで、画像ファイルの中には入力機器
の情報が埋め込まれていないものもある。そういった画
像に対しては、ある固定のノイズ判定や平滑化フィルタ
を用いてもよいが、より精度の高いノイズ除去を行うた
めには、ユーザがノイズ除去の度合いを設定できるよう
にする必要がある。
【0034】ノイズ除去を強めに設定すれば、ノイズ判
定でノイズと判断する領域を広めに取り、平滑化の度合
いを強くする。例えば、アプリケーションソフトなどの
画面上にノイズ除去の強さを段階的に表す設定ボタンを
表示し、画像全体または一部を表示し、設定ボタンを切
り換えることに従って、ノイズ除去処理を施された画像
が同時に表示されるようにする。以下の説明では、輝度
ノイズまたは色ノイズ除去処理についてさらに詳細に説
明する。
【0035】(画像情報読み込み処理)画像情報読み込み
処理では、最初のステップS01の画像情報読み込み処
理で、画像ファイルに埋め込まれた入力機器特有の情報
があるか否かを調べ、ある場合にはその情報を解析す
る。例えば、入力機器の機種、画像解像度、画像サイ
ズ、デジタルカメラであれば撮影条件などがそれであ
る。データを読み込む側に予め複数種類の入力機器の機
種を判別するためのコード番号などを記憶させておき、
読み込んだデータを照らし合わせることによって判断す
ればよい。この処理は、図13の機能ブロック図に示し
た画像情報読み込み部1301で行われる。
【0036】(自動設定処理)ステップS01の画像情報
読み込み処理で画像ファイルに情報があると判断された
場合、次にステップS02の自動設定処理へ進む。ここ
では、読み込んだ情報を元に、ノイズ除去処理に用いる
最適な方法を複数のノイズ除去方法の中から1つ選択す
る。
【0037】先にも述べたように、色ノイズが比較的目
立つ入力機器で取り込んだ画像の場合、色差信号平滑化
を強めに行う。また、解像度が大きい場合には、フィル
タサイズも同様に大きくする。このように、入力機器の
特性に合わせた処理方法を用いることにより、最適なノ
イズ除去を行うことができる。
【0038】用意する複数のノイズ除去方法は、入力機
器に応じて輝度信号に対する処理と色差信号に対する処
理とを1セットにして、複数セットの中から1つを選択
してもよいし、画像情報に応じて輝度信号に対する処理
と色差信号に対する処理を別々に選択していってもよ
い。この処理は、図13の機能ブロック図に示した自動
設定部1302で行われる。
【0039】(ユーザ設定処理)一方、ステップS01の
画像情報読み込み処理で情報がないと判断された場合、
ステップS03に進んで、ノイズ除去処理の度合いをユ
ーザが設定する。先ず始めに、アプリケーションソフト
の場合、画面上に元の画像の全体もしくは拡大した一部
を表示する。次に、ノイズ除去の度合いを画面上に設定
ボタンの形で複数設けておき、処理方法の切り換えと同
時に表示画像に処理を施す。こうすることで、ユーザは
表示された画像を見ながらノイズ除去処理の度合いを調
整することができる。
【0040】例えば、輝度ノイズは少ないが色ノイズが
目立つ画像の場合、ユーザは表示画像を見ながら色ノイ
ズ除去の度合いを強くする。一方、解像度の小さい画像
を処理する場合、ユーザはサイズの小さいフィルタを使
って処理する方法に切り換える。
【0041】ここでも上記同様、用意する複数の方法
は、入力機器に応じて輝度信号に対する処理と色差信号
に対する処理を1セットにして、複数セットの中から1
つを選択してもよいし、画像情報に応じて輝度信号に対
する処理と色差信号に対する処理を別々に選択してもよ
い。この処理は、図13の機能ブロック図に示したユー
ザ設定部1303で行われる。
【0042】(輪郭抽出処理)ステップS04の輪郭抽出
処理では、輝度信号Yについて、例えば、図5で示すよ
うなラプラシアン・フィルタなどを用いて輪郭を抽出
し、抽出された値D_Yを保持する。つまり D_Y(i,j)=−Y(i−1,j)−Y(i,j−1)+4*Y(i,j) −Y(i,j+1) −Y(i+1,j)+255 ・・・(数1) となる。
【0043】ここで、抽出した値D_Yは、後の工程で
ある輪郭判定処理や輪郭強調処理で利用することができ
る。また、輪郭強調や平滑を行わない場合や、輪郭強調
または平滑専用の高速なユニットが利用可能である場合
には、ここで求めた値D_Yを輪郭判定終了と同時に破
棄してもよい。
【0044】本実施の形態では、図5のフィルタを用い
たが、輪郭抽出のために、空間周波数領域でのハイパス
フィルタの通過成分を用たり、動画を仮定して、実時間
領域での差分値を用いても同様の効果をえることができ
る。この処理は、図13の機能ブロック図に示したエッ
ジ抽出部1304で行われる。
【0045】(輪郭判定処理)次に、ステップS05の輪
郭判定処理では、前記輪郭抽出処理で保持された値D_
Yと、輪郭判定のための閾値Thを比較して、輪郭を判
定する。本実施例ではTh未満を輪郭部分、Th以上を
輪郭以外の部分とした。
【0046】閾値Thの設定は、ステップS02で自動
設定されるか、もしくはステップS03でユーザが設定
できる複数個の方法において予め定められている。ま
た、入力画像のヒストグラムを分析するなどして設定し
てもよい。この場合にはヒストグラム算出/分析処理が
必要となる。この処理は、図13の機能ブロック図に示
したエッジ判定部1305で行われる。
【0047】輪郭判定処理の判定の結果、注目画素
(i,j)が輪郭部分と判定された場合は、ステップS
06の輪郭強調処理に進む。なお、輪郭強調処理を行う
ことが前提である場合や、輝度について輪郭の見た目の
解像度の劣化を問題としない場合には、この工程を省略
してもよい。一方、輪郭以外の部分と判定された場合に
は、ステップS06’の輝度平滑処理に進む。
【0048】ここで、輪郭抽出フィルタを1度かけるの
みでは、画像内で意図しない部分も輪郭と判定される場
合がある。例えば、注目画素が輪郭と判定されても、そ
れに隣接する画素の中で輪郭と判定される画素の数が少
ない場合、その注目画素は孤立点となる。こういった場
合には、この孤立点を輪郭部分から除去する処理を付け
加えると、より精度の高い輪郭抽出が可能となる。
【0049】(輝度強調処理)後の行程で、輪郭に関係な
く色ノイズ部分に色差信号平滑化処理を施す。そのため
画像が見た目にぼやけてしまうので、ここで輝度信号に
よって抽出された輪郭部分に対して強調化処理を加える
必要がある。ステップS06の輪郭強調処理では、前記
輝度信号値Y(i,j)に、例えば図6に示すような強
調化フィルタを加える等して、輪郭強調を行う。
【0050】すなわち、 Y’(i,j)=5*Y(i,j)−Y(i−1,j)−Y(i+1,j) −Y(i,j−1)−Y(i,j+1) (数2) なる処理を行う。
【0051】このフィルタ係数は、ステップS02で自
動設定されるか、もしくはステップS03でユーザが設
定できる複数個の方法において予め定められている。色
ノイズ除去処理後、または色ノイズ除去処理と共に輪郭
強調を行うことで、色ノイズを強調することなく輪郭強
調を行うことができる。
【0052】ここでは、輪郭判定のために求めたデータ
を用いて、輪郭強調を行うことで処理の高速化、簡略化
を図っているが、輪郭強調処理は、図4の他の場所で行
っても良い。例えば、輪郭強調を行ってから輪郭抽出、
輪郭判定を行うことで判定の精度を高めることができ
る。また、色ノイズを除去した後に輪郭強調を行っても
同様の輪郭強調効果が得られる。周波数領域での処理な
ど輪郭強調効果を有する他の処理を利用することもでき
る。
【0053】なお、入力機器側で既に輪郭強調が行われ
ている場合には、この工程で輪郭強調を行わなくても良
い。また、注目画素を含む1画素以上の輪郭領域につい
て、輪郭強調を行うことなく、原画像のデータを処理せ
ずに通過させてもよい。この場合には色ノイズ領域以外
の画像領域について、原画像の忠実な再現を行うことが
できる。上記輝度強調化処理は、図13の機能ブロック
図に示した輝度強調部1306で行われる。
【0054】(輝度平滑処理)ステップS06’におい
て、ステップS05で輪郭以外の部分と判定された部分
に対して輝度信号の平滑化処理を行う。例えば、図7に
示したような平滑化フィルタを用いることで容易に輝度
をぼかすことができる。
【0055】つまり Y’(i,j)={4*Y(i,j)+Y(i−1,j)+Y(i,j−1) +Y(i,j+1)+Y(i+1,j)}/8・・・(数3) となる。
【0056】このフィルタ係数も上記と同様、ステップ
S02で自動設定されるか、もしくはステップS03で
ユーザが設定できる複数個の方法において予め定められ
ている。
【0057】この工程も上記輪郭強調処理と同様、入力
機器側で既に輪郭平滑化が行われている場合には、この
工程を行わなくても良い。本実施例では輪郭以外の領域
に対して1つのフィルタを用いて平滑化したが、空間周
波数によってフィルタを可変にしてもよいし、輝度信号
に対してある判定条件にあてはまる部分にのみフィルタ
をかけるようにしてもよい。この処理は、図13の機能
ブロック図に示した輝度平滑部1306’で行われる。
【0058】(色ノイズ判定処理)ステップS07の色ノ
イズ判定処理では、輝度信号Yの変化からは検出できな
い、色差信号のノイズの検出を行う。デジカメやスキャ
ナで取り込んだ画像には、CCD等による赤や青、緑の斑
模様の色ノイズが発生することがある。
【0059】この色ノイズの発生周期や色の差異は、入
力機器の特性による。例えば、色ノイズ周期が6画素分
の場合を考える。注目画素の色差信号(Cr(i、
j)、Cb(i、j))と、注目画素から左へ3つ分
(色ノイズ周期の半分)の場所にある画素の色差信号
(Cr(i−3、j)、Cb(i−3,j))との差
が、ある範囲内にあれば、つまり、 Th_C1<|Cr(i、j)−Cr(i、j−3)|<Th_C2 かつ Th_C3<|Cb(i、j)−Cb(i、j−3)|<Th_C4 ・・・(数4) なら、注目画素の色差信号に色ノイズが発生しているも
のと判定する(図8参照)。そして、注目画素の色差信
号に色ノイズが発生している場合にはステップS08の
色ノイズ平滑処理へ行く。上記色ノイズ判定処理は、図
13の機能ブロック図に示した色ノイズ判定部1307
で行われる。
【0060】ところで、上記の注目画素より左3画素分
の色差信号から色ノイズ判定条件に当てはまらなかった
場合、今度は注目画素から右に3つ分の場所にある画素
の色差信号(Cr(i+3、j)、Cb(i+3,
j))との差が上記と同様にある範囲内にあれば、つま
り Th_C1<|Cr(i、j)−Cr(i、j+3)|<Th_C2 かつ Th_C3<|Cb(i、j)-Cb(i、j+3)|<Th_C4 ・・・(数5) の場合、注目画素に色ノイズがあると判定し(図9参
照)、図4S−08の色差信号の平滑化処理を行う。
【0061】最後に、左右3つ分の画素両方ともから、
注目画素に色ノイズがないと判定された場合(図10参
照)、その注目画素に対しては色ノイズ平滑化処理は行
わないとする。つまり注目画素の色差信号が近隣画素の
色差信号とあまり差がない場合、色味的に平らでノイズ
がないとする。一方、近隣画素の色差信号との差が大き
い場合、その部分は色味的に輪郭であるとして平滑化は
行わない。
【0062】閾値Th_CxはステップS02で自動設
定されるか、もしくはステップS03でユーザが設定で
きる複数個の方法において予め定められている。また、
入力画像のヒストグラム等の特徴量を抽出し、これをも
とに設定を行ってもよい。
【0063】また、今回は左右3つ分の近隣画素を用い
て色ノイズ判定を行ったが、これも上記同様ステップS
02で自動設定されるか、もしくはステップS03でユ
ーザが設定できる複数個の方法において予め定められて
いる。
【0064】例えば、注目画素に隣接する画素を用いて
もよいし、3つ以上離れた画素を用いてもよい。また、
上下の近隣画素を用いても同様の結果が得られる。この
ように、色ノイズ判定を最高2回行うことで、精度の高
いノイズ抽出が可能となる。なお、色ノイズ除去処理後
の画像について、色差信号全体に平滑化処理が施される
ような処理を行う場合等では、この色ノイズ判定処理を
省略しても良い。
【0065】(色ノイズ平滑処理)ステップS05の色ノ
イズ平滑処理では、ステップS03’において輝度信号
Yを平滑化したときと同様、平滑化フィルタを用いて色
差信号を平滑化する。ここで注意すべきは、用いるフィ
ルタを上記色ノイズ判定処理に合わせて切り換えるとい
うことである。
【0066】例えば、上記色ノイズ判定処理で左3つ分
の画素の色差信号を注目画素との比較に用いた場合、図
11に示すような平滑化フィルタによって処理を行う。
一方、左3つ分の画素からは色ノイズが判定されず右3
つ分の画素から色ノイズが判定された場合、図12に示
すような平滑化フィルタを用いて処理を行う。
【0067】つまり、色ノイズ判定を元に色ノイズの発
生状況を調べ、それに応じて色差信号平滑化処理を切り
換えることで、色ノイズ以外の部分の色差信号をぼかす
ことなく、色ノイズ部分のみを平滑化することができ
る。
【0068】この方法は、画像全体に一律に色差信号に
平滑化処理を施す場合に比べ、画像内で重要な部分をぼ
かしてしまうといった弊害が生じることがなくなる。ま
た、輝度信号から抽出した輪郭領域にのみこの処理を施
した場合に比べ、輪郭上の色ノイズも完全に除去するこ
とができる。この処理は、図13の機能ブロック図に示
した色ノイズ平滑部1308で行われる。
【0069】当然、この処理に用いるフィルタサイズ、
係数もステップS02で自動設定されるか、もしくはス
テップS03でユーザが設定できる複数個の方法におい
て予め定められている。
【0070】本実施の形態では、NTSCのYCrCb
信号を用いたが、輝度信号の代わりに、例えば、RGB
信号のG信号を用い、色度信号として、Cr’=R/
(R+G+B)、Cb’=B/(R+G+B)等を用い
ることができる。
【0071】また、前記色ノイズ除去処理をL*a*b
*、Yxy等の座標系を用いて行っても同様の効果を得
ることができる。L*c*h*、HLS等の円筒座標系
について、同様の処理を行うことが考えられるが、この
ような場合には、前記円筒座標系での座標値を直交座標
に変換する処理を行った後、平滑化処理を行っても良
い。また、色の歪みのみを補正すれば良い場合には色相
角の変化について平滑化を行ってもかまわない。同様に
彩度についての平滑化も類似の効果を有する。
【0072】フィルタは、「5×5」サイズや、「3×
3」サイズ、上下左右方向の対象なものに限定されるも
のではなく、ローパス特性をもつものであれば同様の効
果を得ることができる。もちろん、メディアンフィルタ
を使用することも同様の効果を有する。
【0073】実空間、実時間領域、空間周波数領域につ
いて、輝度信号Yを除く信号について、高周波成分を除
去させるような処理を行うことで、本発明と同様の効果
を得ることができる。輝度信号Yを除く信号について、
高周波成分を除去させるような処理は本発明の範疇に含
まれる。
【0074】こうして、画像ファイルに埋め込まれた画
像情報がある場合、それに基づいて入力機器や画像特性
に応じて最適な処理内容を自動的に設定し、また画像情
報がない場合には処理内容をユーザが独自に設定するこ
とで、ノイズの特性に応じた完全な処理が行える。
【0075】(他の実施の形態)本発明は上述した実施
の形態の機能を実現するように各種のデバイスを動作さ
せるように該各種デバイスと接続された装置あるいはシ
ステムに実施の形態機能を実現するためのプログラムコ
ード自体、及びそのプログラムコードをコンピュータに
供給するための手段、例えばかかるプログラムコードを
格納した記憶媒体は本発明を構成する。
【0076】かかるプログラムコードを格納する記憶媒
体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディ
スク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁
気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用い
ることができる。
【0077】またコンピュータが供給されたプログラム
コードを実行することにより、前述の実施の形態の機能
が実現されるだけではなく、そのプログラムコードがコ
ンピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティン
グシステム)、あるいは他のアプリケーションソフトな
どと共同して前述の実施の形態の機能が実現される場合
にもかかるプログラムコードは本発明の実施の形態に含
まれることは言うまでもない。
【0078】さらに供給されたプログラムコードが、コ
ンピュータの機能拡張ボードやコンピュータに接続され
た機能拡張ユニットに備わるメモリに格納された後その
プログラムコードの指示の基づいてその機能拡張ボード
や機能格納ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の
一部または全部を行い、その処理によって前述した実施
の形態の機能が実現される場合も本発明に含まれること
は言うまでもない。また、上記複数の実施の形態を組み
合わせても構わない。
【0079】
【発明の効果】本発明は、上述したように、輝度信号に
対して輪郭抽出処理を行い、輪郭以外の部分には平滑化
処理を施し、色ノイズ判定に基づいて定義された色ノイ
ズ部分には、色差信号に平滑化処理を行うようにしたの
で、画像に応じて処理の度合いや判定条件を可変にする
ことが可能となり、画像解像度や入力機器の特性に規制
されずにノイズ除去を行うことができる。これにより、
画像に発生する輝度ノイズまたは色ノイズを、元の画像
を劣化させることなく除去することができる。
【0080】また、本発明の他の特徴によれば、画像フ
ァイルに埋め込まれた情報に基づいて処理方法が自動的
に設定されるとともに、上記画像ファイルに埋め込まれ
た情報がない場合には、ユーザがノイズ除去の度合いを
手動で設定してノイズ除去を自由に行うようにすること
ができる。
【0081】また、本発明のその他の特徴によれば、画
像データを輪郭部分、ノイズ部分、非輪郭部分に分類
し、ノイズ部分にはノイズ除去処理を施し、画像データ
中の輪郭部分に強調処理を行う。
【図面の簡単な説明】
【図1】システム全体の構成を示すブロック図である。
【図2】プリンタドライバの概略構成を説明するブロッ
ク図である。
【図3】輝度及び色ノイズ除去処理における画像信号の
変換行う回路を説明するブロック図である。
【図4】ノイズ除去処理の手順を説明するフローチャー
トである。
【図5】輪郭抽出フィルタの一例を示す図である。
【図6】強調化フィルタの一例を示す図である。
【図7】平滑化フィルタの一例を示す図である。
【図8】注目画素の左3つ分の画素から、注目画素に色
ノイズがあると判定される場合を示す図である。
【図9】注目画素の右3つ分の画素から、注目画素に色
ノイズがあると判定される場合を示す図である。
【図10】注目画素には色ノイズがないと判定される場
合を示す図である。
【図11】図8において、色ノイズ平滑化処理を施すフ
ィルタの一例を示す図である。
【図12】図9において、色ノイズ平滑化処理を施すフ
ィルタの一例を示す図である。
【図13】実施の形態の画像処理装置の一例を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
1301 画像情報読み込み部 1302 自動設定部 1303 ユーザ設定部 1304 エッジ抽出部 1305 エッジ判定部 1306 輝度強調部 1306’ 輝度平滑部 1307 色ノイズ判定部 1308 色ノイズ平滑部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B057 AA20 BA02 CA01 CA08 CA12 CA16 CB01 CB08 CB12 CB16 CC01 CE02 CE03 CE05 CE06 5C077 LL05 LL08 LL09 MP07 MP08 PP02 PP03 PP47 PP68 PQ08 PQ12 PQ20 5C079 HB01 HB04 HB11 LA14 LA15 LA31 MA11 NA02

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像データを輪郭部分、ノイズ部分及び
    非輪郭部分とに分類し、上記ノイズ部分にはノイズ除去
    処理を施すとともに、上記画像データ中の輪郭部分に強
    調処理を施すようにしたことを特徴とする画像処理装
    置。
  2. 【請求項2】 画像に発生したノイズを除去する画像処
    理装置において、 上記画像の明るさを表す信号に対して輪郭抽出フィルタ
    処理を施して画像の輪郭を抽出する輪郭抽出手段と、 上記画像における輪郭以外の部分の明るさを表す信号に
    対して、平滑化処理を施す第1の平滑化手段と、 上記画像における色ノイズ判定を行う色ノイズ判定手段
    と、 上記色ノイズ判定手段によって判定された色ノイズ判定
    を元にして、注目画素が色味を表す信号に発生する色ノ
    イズ部分であるか否かを調べる色ノイズ検出手段と、 上記色ノイズ検出手段によって検出された色ノイズ部分
    に対して、色味を表す信号に平滑化処理を施す第2の平
    滑化手段と、 上記画像の明るさを表す信号に発生する明るさノイズの
    発生状態を検出する明るさノイズ検出手段とを有し、 上記色ノイズ検出手段によって検出される色ノイズの発
    生状態、及び上記明るさノイズ検出手段によって検出さ
    れる明るさノイズの発生状態に応じて、上記明るさを表
    す信号及び色味を表す信号に平滑化処理を施すようにし
    たことを特徴とする画像処理装置。
  3. 【請求項3】 上記明るさを表す信号は輝度信号であ
    り、上記色味を表す信号は色差信号であることを特徴と
    する請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】 上記平滑化処理を施す平滑化手段を複数
    個設けるとともに、上記複数の平滑化手段を選択する平
    滑化処理選択手段を設け、 上記平滑化処理選択手段は、上記画像ファイルに埋め込
    まれた情報を参照して、上記複数の平滑化手段の中から
    1つの平滑化手段を選択することを特徴とする請求項2
    または3に記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】 上記画像ファイルに埋め込まれた情報が
    ない場合に、上記複数の平滑化手段の中から1つの平滑
    化手段をユーザが手動で選択して設定できるようにする
    ユーザ設定手段を備えたことを特徴とする請求項2〜4
    の何れか1項に記載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】 上記色ノイズを判定する方法を複数種類
    用意しておき、上記画像ファイルに埋め込まれた情報を
    参照して、上記複数種類の中の1つを選択するようにし
    たことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  7. 【請求項7】 上記画像ファイルに情報が埋め込まれて
    いない場合には、複数個ある閾値の中から上記色ノイズ
    判定の閾値をユーザが任意に設定できるようにしたこと
    を特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  8. 【請求項8】 上記輪郭部分において、輝度信号に強調
    化処理を施すことを特徴とする請求項2に記載の画像処
    理装置。
  9. 【請求項9】 上記強調化処理を施す手段を複数種類用
    意しておき、上記画像ファイルに埋め込まれた情報を参
    照して、上記複数種類の中の1つを選択するようにした
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  10. 【請求項10】 上記画像ファイルに埋め込まれた情報
    がない場合、複数個ある強調化の度合いの中からユーザ
    が任意に選択して設定できるようにしたことを特徴とす
    る請求項2に記載の画像処理装置。
  11. 【請求項11】 画像データを輪郭部分、ノイズ部分及
    び非輪郭部分とに分類し、上記ノイズ部分にはノイズ除
    去処理を施すとともに、上記画像データ中の輪郭部分に
    強調処理を施すようにしたことを特徴とする画像処理方
    法。
  12. 【請求項12】 画像に発生したノイズを除去する画像
    処理方法において、 上記画像の明るさを表す信号に対して輪郭抽出フィルタ
    処理を施して画像の輪郭を抽出する輪郭抽出処理と、 上記画像における輪郭以外の部分の明るさを表す信号に
    対して、平滑化処理を施す第1の平滑化処理と、 上記画像における色ノイズ判定を行う色ノイズ判定処理
    と、 上記色ノイズ判定処理によって判定された色ノイズ判定
    を元にして、注目画素が色味を表す信号に発生する色ノ
    イズ部分であるか否かを調べる色ノイズ検出処理と、 上記色ノイズ検出処理によって検出された色ノイズ部分
    に対して、色味を表す信号に平滑化処理を施す第2の平
    滑化処理と、 上記画像の明るさを表す信号に発生する明るさノイズの
    発生状態を検出する明るさノイズ検出処理とを有し、 上記色ノイズ検出処理によって検出される色ノイズの発
    生状態、及び上記明るさノイズ検出処理によって検出さ
    れる明るさノイズの発生状態に応じて、上記明るさを表
    す信号及び色味を表す信号に平滑化処理を施すようにし
    たことを特徴とする画像処理方法。
  13. 【請求項13】 上記明るさを表す信号は輝度信号であ
    り、上記色味を表す信号は色差信号であることを特徴と
    する請求項12に記載の画像処理方法。
  14. 【請求項14】 上記平滑化処理を施す手段を複数個設
    けておき、上記複数の平滑化手段の中から1つの手段を
    選択する選択処理を施すようにして、 上記選択処理においては、上記画像ファイルに埋め込ま
    れた情報を参照して、上記複数の平滑化手段の中から1
    つの平滑化手段を選択することを特徴とする請求項12
    または13に記載の画像処理方法。
  15. 【請求項15】 上記画像ファイルに埋め込まれた情報
    がない場合に、上記複数の平滑化手段の中から1つの平
    滑化手段をユーザが手動で選択して設定できるようにす
    ることを特徴とする請求項12〜14の何れか1項に記
    載の画像処理方法。
  16. 【請求項16】 上記色ノイズを判定する方法を複数種
    類用意しておき、上記画像ファイルに埋め込まれた情報
    を参照して、上記複数種類の判定方法の中の1つを選択
    するようにしたことを特徴とする請求項12に記載の画
    像処理方法。
  17. 【請求項17】 上記画像ファイルに情報が埋め込まれ
    ていない場合には、上記色ノイズ判定の閾値を、複数個
    ある閾値の中からユーザが任意に設定できるようにした
    ことを特徴とする請求項12に記載の画像処理方法。
  18. 【請求項18】 上記輪郭部分において、輝度信号に強
    調化処理を施すことを特徴とする請求項12に記載の画
    像処理方法。
  19. 【請求項19】 上記強調化処理を施す手段を複数種類
    用意しておき、上記画像ファイルに埋め込まれた情報を
    参照して、上記複数種類用意した強調化手段の中の1つ
    を選択するようにしたことを特徴とする請求項12に記
    載の画像処理方法。
  20. 【請求項20】 上記画像ファイルに埋め込まれた情報
    がない場合には、上記複数種類ある強調化の度合いの中
    からユーザが任意に選択して設定できるようにしたこと
    を特徴とする請求項12に記載の画像処理方法。
  21. 【請求項21】 コンピュータが読み出し可能なプログ
    ラムを格納した記録媒体において、輝度信号に対して輪
    郭抽出処理を行い、輪郭以外の部分の輝度信号ならびに
    色差信号に平滑化処理を行うことで画像データを補正す
    るプログラムを格納することを特徴とするコンピュータ
    読み取り可能な記憶媒体。
  22. 【請求項22】 上記請求項1〜10の何れか1項に記
    載の各手段としてコンピュータを機能させるためのプロ
    グラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取
    り可能な記憶媒体。
  23. 【請求項23】 上記請求項11〜20の何れか1項に
    記載の画像処理方法をコンピュータに実行させるための
    プログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読
    み取り可能な記憶媒体。
  24. 【請求項24】 上記請求項11〜20の何れか1項に
    記載の画像処理方法をコンピュータに実行させることを
    特徴とするコンピュータプログラム。
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