JP5963642B2 - フォトダイオードアレイ - Google Patents

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Description

本発明の態様は、フォトダイオードアレイに関するものである。
従来のフォトダイオードアレイは、例えば、特許文献1及び特許文献2に記載されている。SiPM(Silicon Photo Multiplier)又はPPD(Pixelated Photon Detector)などのフォトダイオードアレイでは、APD(アバランシェフォトダイオード)をマトリックス状に配置し、複数のAPDを並列に接続し、APD出力の和を読み出す構成を有している。APDをガイガーモードで動作させると、微弱な光(フォトン)を検出することができる。すなわち、フォトンがAPDに入射した場合、APD内部で発生したキャリアは、クエンチング抵抗及び信号読出用の配線パターンを介して外部に出力される。APDにおける電子雪崩の発生した画素には、電流が流れるが、画素に直列接続された数百kΩ程度のクエンチング抵抗において、電圧降下が発生する。この電圧降下により、APDの増幅領域への印加電圧が低下して、電子雪崩による増倍作用は終息する。このように、1つのフォトンの入射により、1つのパルス信号がAPDから出力される。
欧州特許出願公開1755171号公報 米国特許出願公開2006/175529号公報
しかしながら、従来、クエンチング抵抗に接続された読出配線を介して、APDからの信号は出力されていたが、その信号読出速度は十分ではなかった。本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、信号読出速度等の特性を向上可能なフォトダイオードアレイを提供することを目的する。
上述の課題を解決するため、本発明の態様に係るフォトダイオードアレイは、ガイガーモードで動作するアバランシェフォトダイオード有する光検出部を複数備えたフォトダイオードアレイにおいて、個々の前記光検出部は、キャリアを出力する半導体領域を有する前記アバランシェフォトダイオードと、前記半導体領域に電気的に接続され、且つ、その外縁に沿って前記半導体領域を囲む表面電極と、前記表面電極と読出配線とを接続するクエンチング抵抗と、を備え、前記半導体領域の表面を含む平面を基準平面とした場合、この基準平面から前記読出配線とその直下の絶縁層との間の界面までの距離tbは、この基準平面から、前記表面電極とその直下の絶縁層との間の界面までの距離taよりも大きく、前記読出配線は、隣接する前記アバランシェフォトダイオード間に位置していることを特徴とする。
半導体領域への光の入射に応じて発生したキャリアは、表面電極、クエンチング抵抗、読出配線を順次介して、電極パッドに至る。読出配線は、表面電極よりも上層に形成されているため、表面電極による空間的な制約が解除され、その幅等を広くすることができ、したがって、時定数を小さくして、信号読出速度を向上させることができる。
また、上記フォトダイオードアレイは、前記基準平面に垂直な方向から見た場合、前記読出配線は、前記表面電極の一部と重なっていることを特徴とする。
この場合には、読出配線の形成領域は、光入射に対してデッドスペースとなる表面電極上の領域を利用しているので、フォトダイオードの開口率を低下させることなく、読出配線の寸法を広げ、抵抗値を低下させることができる。
また、上記フォトダイオードアレイは、前記クエンチング抵抗上に形成された第1絶縁層と、前記第1絶縁層に設けられたコンタクトホールを介して、前記クエンチング抵抗に電気的に接続された補助読出配線と、前記補助読出配線上に形成された第2絶縁層と、を備え、前記読出配線は、前記第2絶縁層に設けられたコンタクトホールを介して、前記補助読出配線に電気的に接続され、且つ、前記補助読出配線に対して並行して延びて、前記補助読出配線と共に、電極パッドに接続されていることを特徴とする。
2つの読出配線を利用することにより、フォトダイオードから電極パッドに至るまでの抵抗値を低下させることができる。
また、上記フォトダイオードアレイは、前記クエンチング抵抗上に形成された絶縁層を備え、前記読出配線は、前記絶縁層に設けられたコンタクトホールを介して、前記クエンチング抵抗に電気的に接続され、且つ、前記クエンチング抵抗と電極パッドとを電気的に接続していることを特徴とする。
読出配線の設計自由度が高くなり、時定数を小さくして、信号読出速度を向上させることができる。
本発明の態様に係るフォトダイオードアレイによれば、信号読出速度等の特性を向上させることができる。
フォトダイオードアレイの平面図である。 フォトダイオードアレイの断面図である。 電極及び配線等の接続関係を示す図である。 電極及び配線等の接続関係を示す図である。 フォトダイオードアレイ(第1例)の部分平面図である。 図5に示したフォトダイオードアレイ(第1例)のVI−VI矢印断面図である。 フォトダイオードアレイ(第2例)の部分平面図である。 図7に示したフォトダイオードアレイ(第2例)のVIII−VIII矢印断面図である。 フォトダイオードアレイ(第3例)の部分平面図である。 図9に示したフォトダイオードアレイ(第3例)のX−X矢印断面図である。 電極及び配線等の接続関係を示す図である。 フォトダイオードアレイ(第4例)の部分平面図である。 図12に示したフォトダイオードアレイ(第4例)のXIII−XIII矢印断面図である。 フォトダイオードアレイ(第5例)の部分平面図である。 図14に示したフォトダイオードアレイ(第5例)のXV−XV矢印断面図である。 フォトダイオードアレイ(第6例)の部分平面図である。 図16に示したフォトダイオードアレイ(第6例)のXVII−XVII矢印断面図である。 フォトダイオードアレイ(第7例)の部分平面図である。 図18に示したフォトダイオードアレイ(第7例)のXIX−XIX矢印断面図である。 基板の構造を変更したフォトダイオードアレイの縦断面図である。 フォトダイオードアレイの平面図である。 フォトダイオードアレイの表面のSEM写真を示す図である。 フォトダイオードアレイの断面のSEM写真を示す図である。 フォトダイオードアレイの一部の平面図である。 図24に示したフォトダイオードアレイ(第2例)のXXV−XXV矢印断面図である。 各フォトダイオードから電極パッドまでの距離と信号伝達時間の基準からの差tp(ps)を示すグラフ(実施例)である。 各フォトダイオードから電極パッドまでの距離と信号伝達時間の基準からの差tp(ps)を示すグラフ(比較例)である。 電圧VoverとFWHM(ps)の関係を示すグラフである。 時間tβ(ps)とカウント数の関係を示すグラフである。 レーザビーム照射について説明する図である。 時間tα(ns)と出力OUT(a.u.)の関係を示すグラフである。
以下、実施の形態に係るフォトダイオードアレイについて説明する。なお、同一要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
図1は、フォトダイオードアレイの平面図である。
このフォトダイオードアレイは、複数の光検出部10を有する半導体基板100を備えている。フォトダイオードアレイは、光検出部10を二次元上に配置してなる受光領域と、半導体基板100における受光領域の外側に設けられた電極パッドPadとを備えている。電極パッドPadを介して、各フォトダイオードPDからの信号は読み出される。本形態のフォトダイオードPDは、ガイガーモードで動作するアバランシェフォトダイオード(APD)である。同図では、光検出部10がX軸方向及びY軸方向に沿ってマトリックス状に配置されている。半導体基板100の厚み方向はZ軸方向であり、XYZ軸は直交座標系を構成している。なお、図1では、3行3列の光検出部10が配置されており、これらは受光領域を構成しているが、光検出部10の数は、更に多くても、少なくてもよく、また、一次元配置される構成とすることも可能である。
個々の光検出部10は、フォトダイオードPDと、接続電極3と、クエンチング抵抗4と、接続配線6を備えている。フォトダイオードPDの一端は接続電極3に接続され、接続電極3はクエンチング抵抗4、及び、接続配線6を順次介して、読出配線(配線パターン)5B2に接続されている。読出配線5B2は、隣接するフォトダイオードPD間に位置しており、光検出部10間の境界位置に存在している。
読出配線5B2は、格子状のパターンを構成しており、1つの開口パターン内に、1つの光検出部10が配置されている。読出配線5B2は様々な形状のパターンを採用することができる。読出配線5B2のパターンの1つの開口内に複数の光検出部10を配置してもよい。一列又は複数例の光検出部10を、1つの開口パターン内に配置してもよい。
1つの光検出部10にフォトンが入射すると、フォトダイオードPDにおいてキャリアが発生し、このキャリアが接続電極3、クエンチング抵抗4、接続配線6、読出配線5B2(接続配線5B)を順次介して、電極パッドPadに到達する。したがって、フォトダイオードアレイにフォトンが入射する毎に、電極パッドPadからはパルス信号が出力される。なお、複数のフォトダイオードPDにフォトンがそれぞれ同時に入射した場合においても、電極パッドPadから遠い位置に存在するフォトダイオードPDからの信号は、近い位置に存在するフォトダイオードPDからの信号よりも、電極パッドPadへの到達時間が遅くなる。すなわち、フォトダイオードPDの位置に応じて、信号伝達時間が異なる。
個々のフォトダイオードPDからの信号伝達時間が短く、信号伝達時間の面内のバラつきが少なく、且つ、出力信号が大きいほど、特性の優れたフォトダイオードアレイであると言える。前二者の特性は、信号伝達経路における時定数を減少させることで、改善することが可能である。時定数を減少させれば、信号伝達速度が速くなり、フォトダイオード毎の差分も小さくなるからである。読出配線の幅を太くすれば、時定数は小さくなる。一方、後者の特性は、各フォトダイオードにおける開口率を向上させることで、向上させることができるが、一般には、読出配線の幅を太くすれば、開口率は低下してしまう。そこで、本形態のフォトダイオードアレイでは、読出配線5B2を、接続電極3の主要部である表面電極3Bよりも上層側に配置することとし、読出配線の幅を広くしたとしても、開口率が低下しない構造とした。
図2は、フォトダイオードアレイの断面図、図3は、電極及び配線等の接続関係を示す図である。
図2に示すように、個々の光検出部10は、第1導電型(n型)の第1半導体領域(層)12と、第1半導体領域12とpn接合を構成する第2導電型(p型)の第2半導体領域(半導体層13及び高不純物濃度領域14)を備え、これらは半導体基板を構成している。半導体領域14又はその直下の領域は、そのpn接合においてキャリアが発生するため、光感応領域として機能し、キャリアを出力する。p型半導体に、n型半導体よりも低い電位を与えると、フォトダイオードに逆バイアス電圧が印加される。相対的に負電位に引かれるキャリアは正孔であり、相対的に正電位に引かれるキャリアは電子である。逆バイアス電圧が、APDのブレイクダウン電圧よりも大きい場合には、APDはガイガーモードで動作する。バイアス電圧は、電極パッドPadと、半導体基板(第1半導体領域12)の裏面の全体に設けられた裏面電極20との間に与えられる。
この第2半導体領域における高不純物濃度領域(半導体領域)14には、第1コンタクト電極3A(図3参照)が接触している。高不純物濃度領域14は、不純物を半導体層13内に拡散することによって形成される拡散領域(半導体領域)であり、半導体層13よりも高い不純物濃度を有している。本例(タイプ1)では、n型の第1半導体領域12上に、p型の半導体層13が形成され、半導体層13の表面側に、p型の高濃度不純物領域14が形成されている。したがって、フォトダイオードを構成するpn接合は、第1半導体領域12と半導体層13との間に形成されている。
なお、半導体基板の層構造としては、上記とは導電型を反転させた構造を採用することもできる。すなわち、(タイプ2)の構造は、p型の第1半導体領域12上に、n型の半導体層13を形成し、半導体層13の表面側に、n型の高濃度不純物領域14が形成して形成される。
また、pn接合界面を、表面層側において形成することもできる。この場合、(タイプ3)の構造は、n型の第1半導体領域12上に、n型の半導体層13が形成され、半導体層13の表面側に、p型の高濃度不純物領域14が形成される構造となる。なお、この構造の場合には、pn接合は、半導体層13と半導体領域14との界面において形成される。
もちろん、かかる構造においても、導電型を反転させることができる。すなわち、(タイプ4)の構造は、p型の第1半導体領域12上に、p型の半導体層13が形成され、半導体層13の表面側に、n型の高濃度不純物領域14が形成される構造となる。
図3に示すように、半導体領域14に第1コンタクト電極3Aが接触し、第1コンタクト電極には、環状電極3Bが連続し、環状電極3Bは、第2コンタクト電極3Cを介して、クエンチング抵抗(抵抗層)4に接続される。すなわち、第1コンタクト電極3A、環状の表面電極3B及び第2コンタクト電極3Cからなる接続電極3は、半導体領域4とクエンチング抵抗4の一方端を電気的に接続している。
図2に示すように、半導体領域13,14上には、第1絶縁層16が形成され、第1絶縁層16上には、クエンチング抵抗4が形成されている。クエンチング抵抗4と第1絶縁層16とを覆うように第2絶縁層17が形成されている。第1絶縁層16及び17には、第1コンタクト電極3A(図3)が貫通するコンタクトホールが形成され、第2絶縁層17には、第2コンタクト電極3C(図3)が貫通するコンタクトホールが形成されている。また、クエンチング抵抗4の他方端には、接続配線6が接触し、電気的に接続されている。接続配線6は、第2絶縁層17に設けられたコンタクトホールを貫通するコンタクト電極と、第2絶縁層17上を這う接続部分とからなり、接続部分は、補助読出配線(下層読出配線)5Aに連続している。
また、補助読出配線5A、表面電極3B、及び第2絶縁層上には、第3絶縁層18が形成されている。第1〜第3絶縁層16,17,18は、SiOやシリコン窒化物(SiNx)などの耐熱性の高い無機絶縁体からなる。第3絶縁層18上には、読出配線5B2が形成されている。図3に示すように、接続配線5Bは、第3絶縁層18に設けられたコンタクトホールを貫通するコンタクト電極5B1と、コンタクト電極5B1に連続し、第3絶縁層18上に位置する読出配線5B2とからなる。図3に示す例では、補助読出配線5A及び読出配線5B2が、厚み方向に離間して、並行に配置されおり、双方の終端が電極パッドPadに電気的に接続される。
電極パッドPadは、図2における第2絶縁層17又は第3絶縁層18上に形成されている(図示せず)。電極パッドPadが第2絶縁層17上に形成されている場合には、読出配線5B2の終端においては、第3絶縁層18が除去された領域上に電極パッドPadが位置し、これに補助読出配線5A及び読出配線5B2が接続される。電極パッドPadが第3絶縁層18上に形成されている場合には、読出配線5B2が電極パッドPadに接続されると共に、補助読出配線5Aの終端において、第3絶縁層18に設けられたコンタクトホールを介して、補助読出配線5Aが電極パッドPadに接続される。
環状の表面電極3Bは、第2絶縁層17上に位置しており、且つ、Z軸方向からみて、半導体領域14の外縁上に沿って設けられている。表面電極3Bは、半導体領域14の外縁(半導体領域13との境界)に一定の電界を発生させることで、フォトダイオード出力の安定性を向上させている。
ここで、図2において、半導体領域14の表面を含む平面を基準平面(XY平面)とした場合、この基準平面から読出配線5B2までの距離tbは、この基準平面から表面電極3Bまでの距離taよりも大きい。なぜならば、第3の絶縁層18が、読出配線5B2と、第2絶縁層17との間に介在しているからである。この構造により、読出配線5B2の幅の設計の自由度を、フォトダイオードの開口率を減少させることなく増加させることができる。これにより、読出配線5B2の幅を増加させ、単位長当たりの抵抗値を低下させ、また、寄生容量を低減し、信号伝達速度を向上させることができる。
なお、フォトダイオードPDは、半導体領域14及び半導体領域14の直下の領域で構成され、半導体領域13,12を含んでいる。読出配線5B2は、半導体領域14(フォトダイオードPD)間の領域に形成されている。読出配線5B2の幅を増加させても、半導体領域14の露出した領域を覆うまでは、開口率の低下が生じず、信号出力を大きくすることができる。
以上、説明したように、上述のフォトダイオードアレイは、ガイガーモードで動作するアバランシェフォトダイオード有する光検出部10を複数備えたフォトダイオードアレイにおいて、個々の光検出部10は、キャリアを出力する半導体領域14を有するアバランシェフォトダイオードPDと、半導体領域14に電気的に接続され、且つ、その外縁に沿って半導体領域14を囲む表面電極3Bと、表面電極3Bと読出配線5B2とを接続するクエンチング抵抗4とを備えている。また、半導体領域14の表面を含む平面を基準平面とした場合、この基準平面から読出配線5B2までの距離tbは、この基準平面から表面電極3Bまでの距離taよりも大きく、読出配線5B2は、隣接するアバランシェフォトダイオードPD間に位置している。このフォトダイオードアレイによれば、信号読出速度等の特性を向上させることができる。
なお、上記では表面電極3Bとして環状のものを用いたが、これは一部分が切れていてもよい。また、クエンチング抵抗4の形状は、上記では直線状に延びたものを示したが、これは種々の形状が考えられる。
図4は、電極及び配線等の接続関係を示す図である。
本例のクエンチング抵抗4は、表面電極3Bの外側を囲むように延びており、途中で切れたリング形状を有している。クエンチング抵抗4の一方端は、接続電極3を介して、半導体領域14に電気的に接続されている。クエンチング抵抗4の他方端は、接続配線6を介して、補助読出配線5Aに接続され、補助読出配線5Aは、コンタクト電極5B1を介して、読出配線5B2に電気的に接続されている。本例では、クエンチング抵抗4を長くしたため、その抵抗値を増加させることができる構造であるが、キャリアの通過経路に沿った縦断面構造は、接続配線6が水平に延びる部分を有しておらず、直接、補助読出配線5Aの下面に接続される点を除いて、図2に示したものと同一である。
次に、様々な読出配線5B及びと補助読出配線5Aの構造の例について説明する。
(第1例)図5は、フォトダイオードアレイ(第1例)の部分平面図、図6は、図5に示したフォトダイオードアレイ(第1例)のVI−VI矢印断面図である。
第1例の構造は、図4に示した構造において、読出配線5B2が、隣接する半導体領域14の間を延びており、読出配線5B2の幅が、隣接する表面電極3B間の離間距離よりも小さい場合である。なお、補助読出配線5Aは、読出配線5B2と同一の幅を有しており、これらは平行に延びている。ここで、第3絶縁層18の厚みが十分に厚くない場合、又は、表面研磨が行われていない場合には、図6に示すように、第3絶縁層18の表面が、下部の表面電極3Bの形状に起因して、凹凸を有することとなる。もちろん、補助読出配線5Aの形状に起因して、第3絶縁層18の表面も凹凸して変形することになるが、図6においては、かかる変形については図示していない。
本例では、2つの読出配線5A,5B2が併設されているので、配線抵抗を低下させ、時定数を小さくして、信号読出速度を向上させることができる。
(第2例)図7は、フォトダイオードアレイ(第2例)の部分平面図、図8は、図7に示したフォトダイオードアレイ(第2例)のVIII−VIII矢印断面図である。
第2例の構造は、図4に示した構造において、読出配線5B2が、隣接する半導体領域14の間を延びており、読出配線5B2の幅が、隣接する表面電極3B間の離間距離に近接した場合である。なお、補助読出配線5Aは、読出配線5B2よりも狭い幅を有しており、これらは平行に延びている。ここで、第3絶縁層18の厚みが十分に厚くない場合、又は、表面研磨が行われていない場合には、図8に示すように、第3絶縁層18の表面が、下部の表面電極3Bの形状に起因して、凹凸を有することとなる。もちろん、補助読出配線5Aの形状に起因して、第3絶縁層18の表面も凹凸して変形することになるが、図8においては、かかる変形については図示していない。
本例では、2つの読出配線5A,5B2が併設されているので、配線抵抗を低下させ、時定数を小さくして、信号読出速度を向上させることができる。更に、読出配線5B2の幅が広いため、配線抵抗を大きく低下させることができる。
なお、上述の第1例及び第2例において、第3絶縁層18の厚みを十分に厚くした場合(1μm〜5μm)には、又は、表面を研磨して平坦化した場合には、読出配線5Bは平坦面上に形成されることになるため、表面の段差に起因する断線が抑制されるという効果がある。なお、表面電極3B及び補助読出配線5Aの厚みは、共に、0.6μm〜3.0μmである。
(第3例)図9は、フォトダイオードアレイ(第3例)の部分平面図であり、図10は、図9に示したフォトダイオードアレイ(第3例)のX−X矢印断面図である。
第3例の構造は、図4に示した構造において、読出配線5B2が、隣接する半導体領域14の間を延びており、読出配線5B2の幅が、隣接する表面電極3B間の離間距離(外縁間の離間距離の最小値)よりも大きい場合である。読出配線5B2の幅は、隣接する表面電極3Bの内縁間の離間距離の最小値以下である。
なお、補助読出配線5Aは、読出配線5B2よりも狭い幅を有しており、これらは平行に延びている。ここで、第3絶縁層18の厚みが十分に厚い、又は、表面研磨が行われているため、図10に示すように、第3絶縁層18の表面が平坦化されている。
本例では、2つの読出配線5A,5B2が併設されているので、配線抵抗を低下させ、時定数を小さくして、信号読出速度を向上させることができる。また、読出配線5B2の幅が著しく広くなったため、配線抵抗が更に低くなっている。
次に、上述の補助読出配線5Aを実質的に省略した例について説明する。
図11は、電極及び配線等の接続関係を示す図である。図4に示した構造との相違点は、補助読出配線5Aが、直接的には電極パッドに接続されておらず、接続配線6とコンタクト電極5B1を接続するためのみに用いられている点であり、その他の点は、同一である。すなわち、補助読出配線5Aは、読出配線5B2を介することなく、電極パッドには電気的に接続されていない。かかる構造を用いた例について、以下説明する。
(第4例)図12は、フォトダイオードアレイ(第4例)の部分平面図であり、図13は、図12に示したフォトダイオードアレイ(第4例)のXIII−XIII矢印断面図である。
第4例の構造は、図11に示した構造において、読出配線5B2が、隣接する半導体領域14の間を延びており、読出配線5B2の幅が、隣接する表面電極3B間の離間距離よりも小さい場合である。なお、補助読出配線5Aは、読出配線5B2と同一の幅を有しており、平行に延びている部分を僅かに有するが、電極パッドに至る途中で途切れている。ここで、第3絶縁層18の厚みが十分に厚くない場合、又は、表面研磨が行われていない場合には、図13に示すように、第3絶縁層18の表面が、下部の表面電極3Bの形状に起因して、凹凸を有することとなる。補助読出配線5Aは実質的に存在しないので、これに起因する凹凸は第3絶縁層18の表面には実質的にはない。
本例では、読出配線5B2が上層を通っているので、その厚みや幅を自由に設計することができ、配線抵抗を低下させ、時定数を小さくして、信号読出速度を向上させることができる。
(第5例)図14は、フォトダイオードアレイ(第5例)の部分平面図であり、図15は、図14に示したフォトダイオードアレイ(第5例)のXV−XV矢印断面図である。
第5例の構造は、図11に示した構造において、読出配線5B2が、隣接する半導体領域14の間を延びており、読出配線5B2の幅が、隣接する表面電極3B間の離間距離に近接した場合である。なお、補助読出配線5Aは、読出配線5B2と同一の幅を有しており、平行に延びている部分を僅かに有するが、電極パッドに至る途中で途切れている。ここで、第3絶縁層18の厚みが十分に厚くない場合、又は、表面研磨が行われていない場合には、図15に示すように、第3絶縁層18の表面が、下部の表面電極3Bの形状に起因して、凹凸を有することとなる。補助読出配線5Aは実質的に存在しないので、これに起因する凹凸は第3絶縁層18の表面には実質的にはない。
本例では、読出配線5B2の幅が広いので、配線抵抗を低下させ、時定数を小さくして、信号読出速度を向上させることができる。また、補助読出配線5Aは実質的に存在しないので、これに起因する第3絶縁層18の段差がなく、この段差に起因する読出配線5B2の断線が抑制されるという効果がある。
なお、上述の第4例及び第5例において、第3絶縁層18の厚みを十分に厚くし、又は、表面を研磨して、その表面を平坦化することができる。平坦化が可能となる第3絶縁層18の厚みの範囲及び表面電極3Bの厚みの範囲は、第2例に記載の場合と同一である。
(第6例)図16は、フォトダイオードアレイ(第6例)の部分平面図であり、図17は、図16に示したフォトダイオードアレイ(第6例)のXVII−XVII矢印断面図である。
第6例の構造は、図11に示した構造において、読出配線5B2が、隣接する半導体領域14の間を延びており、読出配線5B2の幅が、隣接する表面電極3B間の離間距離(外縁間の離間距離の最小値)よりも大きい場合である。読出配線5B2の幅は、隣接する表面電極3Bの内縁間の離間距離の最小値以下である。
なお、補助読出配線5Aは、読出配線5B2と同一の幅を有しており、平行に延びている部分を僅かに有するが、電極パッドに至る途中で途切れている。ここで、第3絶縁層18の厚みが十分に厚い、又は、表面研磨が行われているため、図17に示すように、第3絶縁層18の表面が平坦化されている。
本例では、読出配線5B2の幅が十分に広いので、配線抵抗を低下させ、時定数を小さくして、信号読出速度を向上させることができる。また、補助読出配線5Aは実質的に存在せず、また、第3絶縁層18の表面は平坦化されているので、第3絶縁層18の段差がなく、この段差に起因する読出配線5B2の断線が抑制されるという効果がある。
(第7例)図18は、フォトダイオードアレイ(第7例)の部分平面図であり、図19は、図18に示したフォトダイオードアレイ(第7例)のXIX−XIX矢印断面図である。
第7例の構造は、第6例の構造において、読出配線5B2の幅を狭くする代わりに、半導体領域14の離間距離を狭くし、フォトダイオードの開口率を向上させたものである。その他の点は、第6例と同一である。なお、いずれの例においても、コンタクト電極5B1は、クエンチング抵抗4で囲まれた領域の外側に設けられていてもよい、
本例では、読出配線5B2の幅が十分に広いので、配線抵抗を低下させ、時定数を小さくして、信号読出速度を向上させることができる。また、補助読出配線5Aは実質的に存在せず、また、第3絶縁層18の表面は平坦化されているので、第3絶縁層18の段差がなく、この段差に起因する読出配線5B2の断線が抑制されるという効果がある。また、フォトダイオードの開口率が向上しているため、出力信号が大きくなるという利点がある。
なお、上述のいずれの構造においても、半導体基板の構造として、図20に示す構造も採用することができる。
図20は、基板の構造を変更したフォトダイオードアレイの縦断面図である。同図では、上記のフォトダイオードアレイと比較して、変更される点のみを実線で示しており、残りを一点鎖線で示している。
この構造は、上述のタイプ1〜タイプ4の構造において、半導体領域14の直下に半導体領域15を配置した点が異なり、その他の点は、同一である。半導体領域15は、半導体領域14と同一の導電型、又は、異なる導電型を有している。同一の導電型を有するものを(タイプ1S)〜(タイプ4S)とし、異なる導電型を有するものを(タイプ1D)〜(タイプ4D)とする。なお、半導体領域15における不純物濃度は、半導体領域14の不純物濃度よりも小さい。また、p型の不純物としては、B(ボロン)を採用することができ、n型の不純物としてはP(リン)、As(ヒ素)又はSb(アンチモン)を採用することができる。
なお、上述の半導体構造における各層の導電型、不純物濃度及び厚みの好適な範囲は以下の通りである。
(タイプ1)
半導体領域12(導電型/不純物濃度/厚み)(n型/5×1011〜1×1020cm−3/30〜700μm)
半導体領域13(導電型/不純物濃度/厚み)(p型/1×1014〜1×1017cm−3/2〜50μm)
半導体領域14(導電型/不純物濃度/厚み)(p型/1×1018〜1×1020cm−3/10〜1000nm)
(タイプ2)
半導体領域12(導電型/不純物濃度/厚み)(p型/5×1011〜1×1020cm−3/30〜700μm)
半導体領域13(導電型/不純物濃度/厚み)(n型/1×1014〜1×1017cm−3/2〜50μm)
半導体領域14(導電型/不純物濃度/厚み)(n型/1×1018〜1×1020cm−3/10〜1000nm)
(タイプ3)
半導体領域12(導電型/不純物濃度/厚み)(n型/5×1011〜1×1020cm−3/30〜700μm)
半導体領域13(導電型/不純物濃度/厚み)(n型/1×1014〜1×1017cm−3/2〜50μm)
半導体領域14(導電型/不純物濃度/厚み)(p型/1×1018〜1×1020cm−3/10〜1000nm)
(タイプ4)
半導体領域12(導電型/不純物濃度/厚み)(p型/5×1011〜1×1020cm−3/30〜700μm)
半導体領域13(導電型/不純物濃度/厚み)(p型/1×1014〜1×1017cm−3/2〜50μm)
半導体領域14(導電型/不純物濃度/厚み)(n型/1×1018〜1×1020cm−3/10〜1000nm)
(タイプ1S)
半導体領域12、13、14のパラメータは、タイプ1と同一。
半導体領域15(導電型/不純物濃度/厚み)(p型/1×1014〜1×1017cm−3/2〜50μm)
(タイプ2S)
半導体領域12、13、14のパラメータは、タイプ2と同一。
半導体領域15(導電型/不純物濃度/厚み)(n型/1×1014〜1×1017cm−3/2〜50μm)
(タイプ3S)
半導体領域12、13、14のパラメータは、タイプ3と同一。
半導体領域15(導電型/不純物濃度/厚み)(p型/1×1014〜1×1017cm−3/2〜50μm)
(タイプ4S)
半導体領域12、13、14のパラメータは、タイプ4と同一。
半導体領域15(導電型/不純物濃度/厚み)(n型/1×1014〜1×1017cm−3/2〜50μm)
(タイプ1D)
半導体領域12、13、14のパラメータは、タイプ1と同一。
半導体領域15(導電型/不純物濃度/厚み)(n型/1×1014〜1×1017cm−3/2〜50μm)
(タイプ2D)
半導体領域12、13、14のパラメータは、タイプ2と同一。
半導体領域15(導電型/不純物濃度/厚み)(p型/1×1014〜1×1017cm−3/2〜50μm)
(タイプ3D)
半導体領域12、13、14のパラメータは、タイプ3と同一。
半導体領域15(導電型/不純物濃度/厚み)(n型/1×1014〜1×1017cm−3/2〜50μm)
(タイプ4D)
半導体領域12、13、14のパラメータは、タイプ4と同一。
半導体領域15(導電型/不純物濃度/厚み)(p型/1×1014〜1×1017cm−3/2〜50μm)
なお、上述の例では、最下部の半導体領域12は、厚みの大きな半導体基板を構成するものであるが、光検出部10は、この下に更に半導体基板を備えていてもよく、この場合は、半導体領域12は、かかる付加的な半導体基板よりも薄い厚みを有することとなる。
また、半導体領域13は、半導体領域12上にエピタキシャル成長法において形成することができるが、基板に対する不純物拡散又はイオン注入によって形成することとしてもよい。半導体領域14,15は、半導体領域13に対する不純物拡散又はイオン注入によって形成することができる。
図21は、フォトダイオードアレイの平面図である。本例は、図3に示したタイプの構造の電極パターンを有している。表面には、格子状の読出電極5B2が形成されており、格子の1つ毎の開口内に光検出部10が位置している。
個々の光検出部10は、半導体領域14(図3参照)に接続された接続電極3を有しており、接続電極3は、クエンチング抵抗4を介して、読出配線5B2に接続されている。このフォトダイオードアレイのキャリアの進行経路に沿った縦断面構造は、図2に示したものであるが、上述のタイプ1〜4(タイプ1S〜4S,1D〜4D)の構造を採用することも可能である。また、上層の読出配線5B2は必須であるが、下層の補助読出配線5Aは、用いてもよいが、省略することも可能である。すなわち、読出配線5B2及び補助読出配線5Aの構造として、上述の第1例〜第7例の構造を適用することが可能である。
また、読出配線5B2の1つの開口内に、複数の光検出部10を有することも可能である。
図22は、このようなフォトダイオードアレイの表面のSEM(走査型電子顕微鏡)写真を示す図であり、図23は、フォトダイオードアレイの断面(XXIII−XXIII矢印断面)のSEM写真を示す図である。なお、本例は、第5例の構造を示すものであり、補助読出電極5Aは実質的に用いていない。
図22では、第3絶縁層18の表面形状の変化によって、表面電極3Bに接続されたクエンチング抵抗4が存在している旨が観察され、クエンチング抵抗4に併設して読出配線5B2が延びている旨が観察される。図23では、表面電極3Bよりも上層に読出電極5B2が存在している旨が示されている。
図24は、フォトダイオードアレイの一部の平面図である。本例は、図4に示したタイプの構造の電極パターンを有している。表面には、長方形の開口を有する格子状の読出電極5B2が形成されており、格子の1つ毎の開口内に複数の光検出部10が位置している。本構造は、第2例のフォトダイオードアレイを示すものである。
個々の光検出部10は、キャリアを出力する半導体領域14を有するアバランシェフォトダイオードを有しており、表面電極3Bは、半導体領域14に電気的に接続され、且つ、その外縁に沿って半導体領域14を囲んでいる。表面電極3Bと読出配線5B2とはクエンチング抵抗4によって、接続されている。
縦方向に延びる1本の読出配線5B2には、横方向に隣接する2つの光検出部10が、共通の接続配線(コンタクト電極)6を介して、接続されており、これらの光検出部10は、当該読出配線5B2の縦方向中心軸に対して線対称の構造を有している。これにより、読出配線5B2の数を減らすことができる。
図25は、図24に示したフォトダイオードアレイ(第2例)のXXV−XXV矢印断面図である。
半導体層12上に、半導体領域13が形成されており、半導体領域13上に、第1絶縁層16が形成されている。第1絶縁層16上にはクエンチング抵抗4が形成され、これらの上に第2絶縁層17が形成されている。第2絶縁層17のコンタクトホールを介して、補助読出配線5Aが第2絶縁層17上に設けられており、補助読出配線5A上に第3絶縁層18が形成されている。第3絶縁層18に設けられたコンタクトホール内には、コンタクト電極5B1が設けられており、下層の補助読出配線5Aと上層の読出配線5B2を物理的及び電気的に接続している。
なお、補助読出配線5Aの終端位置にコンタクト電極5B1が位置し、これより出力側の補助読出配線5Aが省略されている場合には、本例は上述の第5例のフォトダイオードアレイとなる。なお、本例の配線接続構造は、第1例〜第7例のいずれの構造にも適用することが可能である。
なお、補助配線電極5Aを備えない場合、コンタクト電極5B1を、クエンチング抵抗4の直上に配置して、クエンチング抵抗4と読出配線5B2とをコンタクト電極5B1によって直接的に接続することも可能である。このように、補助読出配線5Aを完全に省略する構造も可能である。
いずれの構造においても、また、いずれの例においても、上述のフォトダイオードアレイは、クエンチング抵抗4上に形成された絶縁層18を備えており、読出配線5B2は、絶縁層18に設けられたコンタクトホールを介して、クエンチング抵抗4に電気的に接続され、且つ、クエンチング抵抗4と電極パッドPadとを電気的に接続している。
次に、上述のフォトダイオードアレイの構成材料ついて説明する。
半導体基板を構成する半導体領域12,13,14の構成材料は、上述の通りSiであり、所望の不純物を含有している。絶縁層16,17,18の構成材料は、それぞれSiO又はシリコン窒化物である。接続電極3、接続配線6、補助接続配線5A、接続配線5B(読出配線5B2,コンタクト電極)及び電極パッドPadの構成材料は、それぞれ金属であり、好ましくはAl、Cu,Au、Cr、Ag又はFeなどの金属、またはこれらのうち2種以上を含む合金である。クエンチング抵抗4の構成材料は、読出配線5B2よりも高抵抗率の材料であり、ポリシリコン、SiCr、NiCr又はTaNiである。
なお、上述のSEM写真は、絶縁層16,17,18の構成材料としてSiOを用い、接続電極3、接続配線6、補助接続配線5A、接続配線5B(読出配線5B2,コンタクト電極)及び電極パッドPadの構成材料としてAlを用い、クエンチング抵抗4の構成材料としてポリシリコンを用いた例である。
次に、図2を再び参照して、上述のフォトダイオードアレイの製造方法について説明する。
まず、半導体領域(半導体基板)12上に、エピタキシャル成長法又は不純物拡散法或いはイオン注入法により、半導体領域13を形成する。なお、好適には半導体領域12は、CZ法又はFZ法により形成された(100)Si半導体基板であるが、他の面方位を有する半導体基板を用いることもできる。Siエピタキシャル成長法を用いる場合には、例えば、原材料として、気相の四塩化珪素(SiCl)と三塩化シラン(トリクロルシラン、SiHCl)を用い、成長温度1200℃において、基板表面上にこれらのガスを流す。不純物拡散法の場合には、半導体領域13の導電型に対応する不純物をガス又は固体で半導体領域12内に拡散させる。イオン注入法の場合は、半導体領域13の導電型に対応する不純物を半導体領域12内にイオン注入する。
次に、半導体領域13の表面側の領域に、半導体領域14を形成する。これには不純物の拡散法又はイオン注入法を用いることができる。例えば、拡散法において、不純物原材料として、ジボラン(B)を用いる場合には、拡散温度を1200℃に設定することができる。半導体領域14の形成においては、まず、フォトリソグラフィ技術により、半導体領域13上に開口を有するレジストパターンを形成し、続いて、このレジストパターンをマスクとして、不純物の添加を行う。なお、不純物の添加は、格子状の配線パターン3Cを形成した後、これをマスクとして、絶縁層16を介して、イオン注入法により行ってもよい。
次に、半導体基板上に絶縁層16を形成する。絶縁層16は、Si熱酸化法を用いて形成することができる。酸化温度は例えば1000℃である。これにより、半導体領域13及び14の表面が酸化され、SiOからなる絶縁層16が形成される。絶縁層16の形成にはCVD法を用いることもできる。
次に、絶縁層16における所望の位置に、フォトリソグラフィ技術によるレジストのパターニングを用いてマスクを形成し、このマスクを用いて、抵抗材料をレジストの開口内に堆積し、開口内にクエンチング抵抗4を形成し、レジストを除去する。抵抗材料は、これをターゲットとするスパッタ法を用いて堆積することができる。例えば、抵抗材料としては、シリコンを用いて、ポリシリコンのクエンチング抵抗4を形成する。
次に、絶縁層16上に絶縁層17を形成する。絶縁層17は、スパッタ法やプラズマCVD法を用いて形成することができる。プラズCVD法を用いる場合、原材料ガスとして、テトラエトキシシラン(TEOS)及び酸素ガスを用い、成長温度を200℃程度に設定して絶縁層17の成長を行う。絶縁層17の厚みは、その表面が平坦化される厚みに設定されることが好ましく、絶縁層16の表面から配線パターン3Cの上面までの高さよりも大きいことが好ましい。これにより、SiOからなる絶縁層17が形成される。
次に、絶縁層17及び絶縁層16における半導体領域14上の位置に、コンタクトホールを形成する。コンタクトホールの形成においては、まず、フォトリソグラフィ技術により、絶縁層17上に開口を有するレジストパターンを形成し、続いて、このレジストパターンをマスクとして、絶縁層17及び絶縁層16をエッチングする。エッチング法としては、ドライエッチング法の他、HF水溶液を含むエッチング液によるウエットエッチングを用いることもできる。
次に、絶縁層17上に、所望の位置に、フォトリソグラフィ技術によるレジストのパターニングを用いてマスクを形成し、このマスクを用いて、レジストの開口内に堆積し、開口内に、蒸着法により、第1コンタクト電極3A、表面電極3B、第2コンタクト電極3C、接続配線6及び補助読出電極5Aを同時に形成し、これらの形成後にレジストを除去する。蒸着材料として、本例では、アルミニウムを用いるが、スパッタ法などを用いることも可能である。
次に、絶縁層17上に絶縁層18を形成する。絶縁層18の形成方法は、絶縁層17と同一である。
しかる後、絶縁層18の所望の位置に、フォトリソグラフィ技術によるレジストのパターニングを用いてマスクを形成し、このマスクを用いて、絶縁層18をエッチングして、コンタクトホールを形成し、形成後にレジストを除去する。コンタクトホール形成時のエッチング方法は、ドライエッチング法の他、HF水溶液を含むエッチング液によるウエットエッチングを用いることもできる。このコンタクトホール内に、コンタクト電極5B1を形成し、これと同時にコンタクト電極5B1に連続する読出配線5B2を形成する。
コンタクト電極5B1及び読出配線5B2の形成においては、まず、絶縁層18の所望の位置に、フォトリソグラフィ技術によるレジストのパターニングを用いてマスクを形成し、このマスクの開口内に、コンタクト電極5B1及び読出配線5B2を堆積する。堆積方法は、蒸着方法又はスパッタ法を用いることができる。
なお、図20に示す構造の光検出部を製造する場合、半導体領域14の形成前に、半導体領域15を不純物拡散法又はイオン注入法を用いて、半導体領域13の表面側に形成しておけばよい。不純物拡散法の場合には、半導体領域15の導電型に対応する不純物をガス又は固体で半導体領域13内に拡散させる。イオン注入法の場合は、半導体領域15の導電型に対応する不純物を半導体領域13内にイオン注入する。
また、図1に示した電極パッドPadは、これを第2絶縁層17上に形成する場合には、レジストのパターニングにより、表面電極3Bと同時にこれを形成することができる。また、電極パッドPadを、第3絶縁層18上に形成し、これに補助読出配線5Aを接続する場合には、第3絶縁層18に、補助読出配線5Aと電極パッドPadとを接続するためのコンタクトホールを形成した後、読出配線5B2の形成と同時に、コンタクトホール内にコンタクト電極と電極パッドPadを同時に形成すればよい。
なお、上述の実施形態の場合、クエンチング抵抗4の平面形状は環状であったが、これはリングの一部の形状、スパイラル形状であってもよい。
次に、上述の第5例(図14及び図15)の構造のフォトダイオードアレイを試作した場合の効果について説明する。製造条件は、以下の通りである。
製造条件は、以下の通りである。
(1)構造
(1−1)半導体領域12:
導電型:n型(不純物:Sb(アンチモン))
不純物濃度:5.0×1011cm−3
厚み:650μm
(1−2)半導体領域13:
導電型:p型(不純物:B(ボロン))
不純物濃度:1.0×1014cm−3
厚み:30μm
(1−3)半導体領域14
導電型:p型(不純物:B(ボロン))
不純物濃度:1.0×1018cm−3
厚み:1000nm
(1−4)絶縁層16:SiO(厚み:1000nm)
(1−5)絶縁層17:SiO(厚み:2000nm)
(1−6)絶縁層18:SiO(厚み:2000nm)
(1−7)接続電極3:(アルミニウム(Al))
(1−8)クエンチング抵抗4(ポリシリコン)
形状:図21に示す形状
厚み:500nm
幅:2μm
長さ:100μm
抵抗値:500kΩ
(1−9)光検出部10
1つの光検出部10の面積S:2025μm
隣接する光検出部10の中心間の間隔X:50μm
受光領域内のフォトダイオード数(X軸方向=100個×Y軸方向100個)
受光領域のX軸方向寸法:5mm
受光領域のY軸方向寸法:5mm
(1−10)読出配線5B2
幅:5μm
X軸方向の配線の本数:101本
Y軸方向の配線の本数:101本
1つの開口内に存在する光検出部10の数:1
(2)製法条件
・半導体領域12:CZ法((001)Si半導体基板)
・半導体領域13:Siエピタキシャル成長法(原材料:気相の四塩化珪素(SiCl)、三塩化シラン(トリクロルシラン、SiHCl)、成長温度1200℃)
・半導体領域14:不純物の熱拡散法(不純物原材料:ジボラン(B)、拡散温度1200℃)
・絶縁層16:(Si熱酸化法:酸化温度(1000℃))
・クエンチング抵抗4:スパッタ法(ターゲット材料:Si)
・絶縁層17:(プラズマCVD法:原材料ガス(テトラエトキシシラン(TEOS)及び酸素ガス):成長温度(200℃))
・第1コンタクト電極3A、表面電極3B、第2コンタクト電極3C、接続配線6、補助読出配線5A、電極パッドPad:蒸着法(原料:アルミニウム)
・絶縁層18:(プラズマCVD法:原材料ガス(テトラエトキシシラン(TEOS)及び酸素ガス):成長温度(200℃))
・コンタクト電極5B1、読出配線5B2:蒸着法(原料:アルミニウム)
実施例に係るフォトダイオードアレイの特性を、以下のように評価した。
図26は、基点となる各フォトダイオード(画素)から電極パッドまでの距離と、キャリアの信号伝達時間の基準からの差tp(ps)を示すグラフ(実施例)である。時間差tpは基準時刻からの伝達時間である。基点となるフォトダイオードの周囲には5個のフォトダイオードが配置されており、X軸方向の基点の数は12個、Y軸方向の基点の数は18個であり、同グラフでは各基点の周囲のフォトダイオード出力の平均値を1つのデータとして示している。
フォトダイオードのチップは5mm×5mmの寸法を有しており、グラフにおける最も手前側の位置をXY平面における原点として、受光領域のX軸方向には100個、Y軸方向には100個のフォトダイオードが配置されている。電極パッドPadは、同グラフの右に存在するPadの位置に設けられている。
各フォトダイオードから電極パッドまでの信号伝達時間の差tp(ps)は、電極パッドPadから遠くなるほど長くなる傾向にあるが、時間差tpは、全て160ps以下と短く、また、面内バラつきも小さい。
図27は、各フォトダイオードから電極パッドまでの距離と、キャリアの信号伝達時間の基準からの差tp(ps)を示すグラフ(比較例)である。比較例では、上述の第1例において、下層の補助読出配線5Aのみを信号伝達に用いた例であり、上層の読出配線5B2は形成されていない。比較例における補助読出配線5Aの1本の幅は2μmである。
各フォトダイオードから電極パッドまでの信号伝達時間の差tp(ps)は、電極パッドPadから遠くなるほど長くなる傾向にあるが、時間差tpは、過半数が160psを超えており、最大で300psを超え、また、面内バラつきも大きい。
図28は、電圧Voverと、出力パルス到着時間のバラつきを示すFWHM(ps)の関係を示すグラフであり、図29は、到着時間tβ(ps)とカウント数の関係を示すグラフである。
フォトダイオードをガイガーモードで動作させるため、フォトダイオードのブレイクダウン電圧(70V)よりも電圧Voverだけ大きな逆バイアス電圧(70+Vover)を各フォトダイオードに与える。この超過電圧Voverが1.5〜4V(逆バイアス電圧=71.5V〜74V)の場合に、実施例では、半値全幅(FWHM)は、200ps以下となり、最小で130psまで小さくなる一方、比較例では220ps以上である。なお、このFWHMの測定法は、以下の通りである。
まず、各フォトダイオードアレイに、レーザ光を全面照射する。この場合、各フォトダイオードから、フォトン入射に対応する複数のパルス信号が出力される。フォトダイオードは面内に分布しているため、同時にレーザ光が各フォトダイオードに入射した場合においても、若干の時間的な広がりを有して、電極パッドに到達する。図29は、レーザ光出射タイミングから、キャリアが電極パッドに到達するまでの時間tβ毎のパルス信号のカウント数(パルス数)をヒストグラムにしたグラフである。到達時間tβが2040(ps)近傍のパルス数が一番大きく、この時間をピークとして、到達時間は正規分布している。このグラフのFWHMが小さいほど、到達時間のバラつきが少ない。
実施例のフォトダイオードアレイでは、FWHMが十分に小さいので、面内の到達時間tβのバラつきが、比較例よりも十分に抑制されていることが分かる。
なお、図26及び図27のグラフは、以下の図30及び図31の方法を用いて求められる。
図30は、レーザビーム照射について説明する図であり、図31は、レーザ光出射タイミングからキャリアが電極パッドに到達するまでの時間tα(ns)と出力OUT(a.u.)の関係を示すグラフ(シミュレーション)である。
図30に示すように、直径1mmのレーザビームを、電極パッドから遠い位置A、中間の位置B、近い位置Cに存在する実施例のフォトダイオード群に照射し、レーザビームを同図の矢印で示す横方向(X軸方向)に沿って走査する。走査後の遠い位置A、中間の位置B、近い位置Cからの出力の平均値が図31のグラフに示される。
この場合、図31に示すように、出力パルス電圧を示す出力OUT(a.u.)が、時間tα(ns)の増加に伴って増加し、tα=2.5ns以上では一定値に飽和している。出力OUTが、閾値(threshold)=0.5以上となる立ち上がりの時間tαは、1.4nsである。
図26及び図27は、図31のシミュレーション図に相当する出力パルスを実際に測定し、パッドから最も近い位置Cの時間tαを基準とした場合の、各レーザ照射位置におけるパルスの時間遅れをマッピングしたものである。なお、このマッピングは閾値における時間tαを用いて行った。
以上、説明したように、上述の実施形態に係るフォトダイオードアレイは、ガイガーモードで動作するアバランシェフォトダイオード有する光検出部を複数備えたフォトダイオードアレイにおいて、個々の光検出部10は、キャリアを出力する半導体領域14を有するアバランシェフォトダイオードPDと、半導体領域14に電気的に接続され、且つ、その外縁に沿って半導体領域14囲む表面電極3Bと、表面電極3Bと読出配線5B2とを接続するクエンチング抵抗4と、を備え、半導体領域14の表面を含む平面を基準平面とした場合、この基準平面から読出配線5B2までの距離tbは、この基準平面から表面電極3Bまでの距離taよりも大きく、読出配線5B2は、隣接するアバランシェフォトダイオードPD(半導体領域14)間に位置している。
半導体領域14への光の入射に応じて発生したキャリアは、表面電極3B、クエンチング抵抗4、読出配線5B2を順次介して、電極パッドPadに至る。読出配線5B2は、表面電極3Bよりも上層に形成されているため、表面電極3Bによる空間的な制約が解除され、その幅等を広くすることができ、したがって、時定数を小さくして、信号読出速度を向上させることができる。
また、上記フォトダイオードアレイは、基準平面に垂直な方向から見た場合、読出配線5B2は、表面電極3Bの一部と重なっている(第3例、第6例、第7例)。この場合には、読出配線5B2の形成領域は、光入射に対してデッドスペースとなる表面電極3B上の領域を利用しているので、フォトダイオードの開口率を低下させることなく、読出配線5B2の寸法を広げ、抵抗値を低下させることができる。
また、上記フォトダイオードアレイは、クエンチング抵抗4上に形成された第1絶縁層17と、第1絶縁層17に設けられたコンタクトホールを介して、クエンチング抵抗4に電気的に接続された補助読出配線5Aと、補助読出配線5A上に形成された第2絶縁層18と、を備え、読出配線5B2は、第2絶縁層18に設けられたコンタクトホールを介して、補助読出配線5Aに電気的に接続され、且つ、補助読出配線5Aに対して並行して延びて、補助読出配線5Aと共に、電極パッドPadに接続されている(第1例、第2例、第3例)。
2つの読出配線を利用することにより、フォトダイオードから電極パッドPadに至るまでの抵抗値を低下させることができる。
また、上記フォトダイオードアレイは、クエンチング抵抗4上に形成された絶縁層18を備え、読出配線5B2は、絶縁層18に設けられたコンタクトホールを介して、クエンチング抵抗4に電気的に接続され、且つ、クエンチング抵抗4と電極パッドPadとを電気的に接続している(第1例〜第7例)。また、補助読出配線5Aは直接的には電極パッドに接続されていなくてもよい(第4例〜第7例)。これら場合、読出配線5B2の設計自由度が高くなり、時定数を小さくして、信号読出速度を向上させることができる。
なお、クエンチング抵抗4の抵抗値は100〜1000kΩが好適である。フォトダイオードの半導体領域14から電極パッドに至るまでの配線の抵抗値は、低いほど好ましいが、20Ω以下が好適であり、更に好適には5Ω以下である。
14…半導体領域、3B…表面電極、5B2…読出配線、5A…補助読出配線、4…クエンチング抵抗。

Claims (4)

  1. ガイガーモードで動作するアバランシェフォトダイオード有する光検出部を複数備えたフォトダイオードアレイにおいて、
    個々の前記光検出部は、
    キャリアを出力する半導体領域を有する前記アバランシェフォトダイオードと、
    前記半導体領域に電気的に接続され、且つ、その外縁に沿って前記半導体領域を囲む表面電極と、
    前記表面電極と読出配線とを接続するクエンチング抵抗と、
    を備え、
    前記半導体領域の表面を含む平面を基準平面とした場合、この基準平面から前記読出配線とその直下の絶縁層との間の界面までの距離tbは、この基準平面から、前記表面電極とその直下の絶縁層との間の界面までの距離taよりも大きく、
    前記読出配線は、隣接する前記アバランシェフォトダイオード間に位置している、
    ことを特徴とするフォトダイオードアレイ。
  2. 前記基準平面に垂直な方向から見た場合、前記読出配線は、前記表面電極の一部と重なっていることを特徴とする請求項1に記載のフォトダイオードアレイ。
  3. 前記クエンチング抵抗上に形成された第1絶縁層と、
    前記第1絶縁層に設けられたコンタクトホールを介して、前記クエンチング抵抗に電気的に接続された補助読出配線と、
    前記補助読出配線上に形成された第2絶縁層と、
    を備え、
    前記読出配線は、前記第2絶縁層に設けられたコンタクトホールを介して、前記補助読出配線に電気的に接続され、且つ、前記補助読出配線に対して並行して延びて、前記補助読出配線と共に、電極パッドに接続されている、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のフォトダイオードアレイ。
  4. 前記クエンチング抵抗上に形成された絶縁層を備え、
    前記読出配線は、前記絶縁層に設けられたコンタクトホールを介して、前記クエンチング抵抗に電気的に接続され、且つ、前記クエンチング抵抗と電極パッドとを電気的に接続している、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のフォトダイオードアレイ。
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