JP5963239B2 - 石炭ガス化設備及び石炭ガス化発電システム - Google Patents

石炭ガス化設備及び石炭ガス化発電システム Download PDF

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Description

本発明は、石炭ガス化設備及び石炭ガス化発電システムに関し、特に、石炭と共に汚泥などのバイオマスを燃料として共に利用する場合に適用して有用なものである。
石炭は世界の広い地域に存在し、可採埋蔵量が多く、価格が安定しているため、供給安定性が高く発熱量あたりの価格が低廉である。かかる石炭を燃料とする火力発電の一つの方式として、石炭ガス化複合発電(IGCC:Integrated Coal Gasification Combined Cycle)システムが知られている。石炭ガス化複合発電システムでは、石炭を部分酸化燃焼させて得られた石炭ガス化ガスを燃料としてガスタービンを駆動して電力を得ると共に、ガスタービンの排気熱を回収して蒸気を発生させ、発生した蒸気により蒸気タービンを駆動して電力を得ている(例えば、特許文献1参照)。
このような石炭ガス化複合発電システムでは、石炭ガス化炉で石炭がガス化される際に、石炭に含まれる灰が溶融スラグとして外部に排出される。灰を溶融スラグとして排出する構造上、灰の融点が低い炭種が使用されるのが通常である。しかしながら、今後、種々の石炭を石炭ガス化複合発電システムで利用するために、灰の融点が高い石炭であっても石炭ガス化炉でガス化できることが望まれている。
なお、灰の融点が高い石炭に、炭酸カルシウムなどの融点降下剤を添加することで、灰の融点を下げ、溶融スラグとして外部に排出しやすくする技術が提案されている。しかし、炭酸カルシウム等の融点降下剤は熱量を持たないため、燃料の発熱量を下げてしまう。
一方、近年では、下水汚泥等のバイオマスをエネルギーとして利用することが検討されている。バイオマスは、自然循環の中で生物により作られる資源であるため、半永久的に利用することができ、また、エネルギーとして使用されても大気中の二酸化炭素を増加させないとされている。
このような下水汚泥を利用した技術として、下水汚泥を炭化した炭化燃料を石炭と共にボイラで混焼してエネルギーとして利用し、さらに燃焼により得られた石炭灰をセメントコンクリートに再利用するものがある。
しかし、このような技術は、石炭を発熱量の低い炭化燃料に置き換えることにすぎず、石炭火力の効率向上に資するものではない。
さらに、下水汚泥を噴流床ガス化炉で部分酸化させて可燃性ガスを生成し、この可燃性ガスと共に石炭をボイラで燃焼する技術がある(例えば、特許文献2参照)。
しかし、特許文献2に係る技術は、汚泥自体を前処理としてガス化するものであり、石炭火力の向上に資するものではない。
特開2005―171148号公報 特開2009―262047号公報
本発明は、このような事情に鑑み、灰の融点が高い石炭を利用することができると共に、汚泥を炭化して得られた炭化燃料を有効利用し、かつ、発電効率の向上が可能な石炭ガス化設備及び石炭ガス化発電システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の第の態様は、微粉炭と酸素の反応によりガス化ガスを生成する石炭ガス化炉と、微粉炭及び汚泥から製造された炭化燃料を投入する燃料投入手段とを備え、前記石炭ガス化炉は、コンバスタ及びリダクタを有し、前記燃料投入手段は、炭化燃料を供給する炭化燃料ホッパと、石炭を供給する石炭ホッパと、前記炭化燃料ホッパ及び前記石炭ホッパからそれぞれ供給された炭化燃料及び石炭を粉砕する粉砕機と、前記粉砕機で粉砕された微粉炭及び炭化燃料を前記コンバスタ及び前記リダクタに供給する混合ホッパとを備えることを特徴とする石炭ガス化設備にある。
かかる第の態様では、微粉炭と炭化燃料とが混合された混合燃料は、炭化燃料の融点降下作用により灰の融点が降下しているので、コンバスタにおいては、灰が溶融スラグとして目詰まりせずに外部に排出される。
本発明の第の態様は、第1の態様に記載する石炭ガス化設備と、前記石炭ガス化設備で生成された石炭ガス化ガスを燃料として発電する発電手段とを備えることを特徴とする石炭ガス化発電システムにある。
かかる第の態様では、灰の融点が高い石炭を利用することができると共に、汚泥を炭化して得られた炭化燃料を有効利用できる。
本発明によれば、灰の融点が高い石炭を利用することができると共に、汚泥を炭化して得られた炭化燃料を有効利用できる石炭ガス化設備及び石炭ガス化発電システムが提供される。
本発明の実施形態に係る石炭ガス化発電システムの一例である石炭ガス化複合発電システムの概略構成図である。 実施形態1に係る石炭供給設備と乾燥手段の概略構成図である。 実施形態2に係る石炭供給設備と乾燥手段の概略構成図である。 試料の溶融状態を撮影した画像である。 各試料の溶融状態と、炭化燃料灰混合率と、温度との関係を表すグラフである。
〈実施形態1〉
図1は、本発明の実施形態に係る石炭ガス化発電システムの一例である石炭ガス化複合発電システムの概略構成図である。
図示するように、石炭ガス化複合発電システム1は、石炭をガス化する石炭ガス化設備3を備えている。石炭ガス化設備3は、詳細は後述するが、石炭ガス化炉や石炭ガス化炉に燃料を投入する燃料投入手段等を含んで構成されている。また、石炭ガス化炉には、空気分離装置8から窒素ガス及び酸素ガスが供給される。
空気分離装置8は、極低温の冷媒で原料空気を冷却し、当該原料空気中に含まれる窒素、酸素、アルゴン等の各種ガスの沸点に応じて、それらのガスを分離するものである。
なお、酸素は、石炭のガス化剤として機能する。石炭ガス化炉では、石炭がガス化剤と反応することで石炭ガス化ガスが生成される。
石炭ガス化ガスには、一酸化炭素や水素ガスなどの可燃成分が含まれ、また、水溶性不純物、凝縮性不純物、粒子状不純物、及びガス状不純物が含まれている。石炭ガス化炉で生成された石炭ガス化ガスは、除塵手段(特に図示せず)により除塵され、熱交換器(特に図示せず)で所定温度に調整され、ガス精製設備4に供給される。
ガス精製設備4としては、石炭ガス化ガスの温度を、露点を上回る温度に維持して運転する乾式法や、湿式法により石炭ガス化ガスの不純物を除去するものが用いられる。上述の各種不純物を除去できるものであれば特に構成は限定されないが、例えば、ガス精製設備4として、ハロゲン化物除去装置、脱硫装置、アンモニア除去装置、水銀除去装置などの不純物除去装置を用いることができる。
ガス精製設備4に石炭ガス化ガスが送られると、各種の不純物除去装置により不純物が除去されて精製され、燃料ガスが得られる。
ガスタービン5には、ガス精製設備4で精製された燃料ガスが供給される。詳細には、特に図示しないが燃焼器、圧縮機がガスタービン5に接続されており、燃焼器に燃料ガスが送られる。また、排熱回収ボイラ6で熱回収された排ガスの一部は圧縮機で圧縮され、燃焼器に投入されるようになっている。燃焼器での燃焼により生じた燃焼ガスは、ガスタービン5に送られ、ガスタービン5は燃焼ガスの膨張で発電機を駆動する動力を得る。
ガスタービン5で仕事を終えた排ガスは排熱回収ボイラ6に送られる。排熱回収ボイラ6は、排ガスの熱回収を行い、この熱で生じた蒸気を蒸気タービン7に供給する。
蒸気タービン7は、排熱回収ボイラ6から供給された蒸気の膨張で発電機を駆動する動力を得る。上述した圧縮機、ガスタービン5、蒸気タービン7及び発電機(特に図示せず)は、同軸状態で接続されている。直列に接続されたガスタービン5及び蒸気タービン7の動力により発電機が駆動され、ガスタービン5と蒸気タービン7による複合発電が行われる。なお、ガスタービン5、排熱回収ボイラ6、蒸気タービン7、発電機等が本発明の発電手段に該当する。
図2を用いて、石炭ガス化設備について詳細に説明する。図示するように、石炭ガス化設備3は、燃料投入手段2が設けられ、微粉炭及び炭化燃料が供給される。
燃料投入手段2は、具体的には、微粉炭を石炭ガス化炉20に供給する微粉炭ホッパ10を含んで構成されている。また、燃料投入手段2は、特に図示しないが、貯炭場の石炭を搬送するコンベア、搬送された石炭を一時貯留するバンカ、バンカから供給された石炭を粉砕して微粉炭を作製する粉砕機等を含んで構成されている。微粉炭ホッパ10には、粉砕機から微粉炭機が供給されるようになっている。
さらに燃料投入手段2は、炭化燃料を石炭ガス化炉20に供給する炭化燃料ホッパ11を含んで構成されている。
炭化燃料は、下水処理場などで生じた下水汚泥を炭化したものである。炭化燃料は、粉状であり、石炭ガス化炉20でそのまま燃焼することができるものである。このような炭化燃料は、下水処理場でまとまった量を製造できるため、炭化燃料を石炭ガス化複合発電システム1に集約するコストを低減することができる。
また、微粉炭ホッパ10からコンバスタ23及びリダクタ24に接続された配管には、窒素が供給され、該窒素で微粉炭がコンバスタ23及びリダクタ24に搬送される。同様に、炭化燃料ホッパ11からコンバスタ23に接続された配管にも、窒素が供給され、該窒素で炭化燃料がコンバスタ23に搬送される。
石炭ガス化設備3は、石炭ガス化炉20、スラグホッパ21、チャー回収装置22、熱交換機(図示せず)を含んで構成されている。
石炭ガス化炉20は、いわゆる噴流床型のガス化炉であり、コンバスタ23とリダクタ24を有している。コンバスタ23には、炭化燃料ホッパ11から炭化燃料が搬送用の窒素とともに投入され、微粉炭ホッパ10から微粉炭が搬送用の窒素とともに投入されるように構成されている。また、コンバスタ23には、空気分離装置8(図1参照)から酸素が投入される。リダクタ24には、微粉炭が搬送用の窒素とともに投入されるように構成されている。
コンバスタ23内では、微粉炭及び炭化燃料は、空気分離装置8から投入された酸素で一部が燃焼すると共に、残りは熱分解により揮発分(一酸化炭素、水など)を放出する。また、コンバスタ23で微粉炭及び炭化燃料が燃焼して生じた灰分は、溶融スラグとしてスラグホッパ21に排出され、回収される。
リダクタ24内では、微粉炭ホッパ10から微粉炭が投入される。微粉炭は、コンバスタ23からの高温ガスで乾留され、揮発分を放出すると共に、揮発分を放出した粒子(チャー)は、高温ガスにより水と反応して一酸化炭素や水素などの可燃性ガスにガス化される。
このガス化により得られた石炭ガス化ガスは、図示しない熱交換器に送られて所定の温度まで冷却された後、チャー回収装置22に送られる。チャー回収装置22では、石炭ガス化ガスと共に排出されたチャーを回収する装置である。回収されたチャーは、コンバスタ23に供給される。これにより、回収したチャーに含まれる未燃の炭素分をコンバスタ23での燃焼に用いることができる。このようにしてチャーが除去された石炭ガス化ガスはガス精製設備4に送られる。
ここで、炭化燃料が燃焼されて得られた灰分には、一般に、多くのカルシウム等の塩基性成分が存在する。したがって、コンバスタ23で炭化燃料が微粉炭と共に混焼されると、塩基性成分により微粉炭の灰の融点が降下する。このように炭化燃料との混焼により灰の融点を降下できるので、コンバスタ23では灰が溶融しやすくなり、溶融スラグとしてスラグホッパ21に排出しやすくなる。すなわち、コンバスタ23で灰が溶融しないことで目詰まりを起こすことが防止される。
さらに、炭化燃料の塩基性成分を融点降下剤として利用できるため、微粉炭の石炭種としては、灰の融点が高いものを用いることができる。これにより、石炭ガス化設備3では、灰の融点が低い石炭のみならず、灰の融点が高い石炭から石炭ガス化ガスを生成することができる。
リダクタ24では、炭化燃料は投入されず微粉炭のみがガス化される。すなわち、リダクタ24においては、炭化燃料の融点降下作用により微粉炭の灰の融点が降下されない。したがって、リダクタ24での微粉炭の灰の融点を高温に維持することができ、溶融した灰が生じにくい。これにより溶融した灰がリダクタ24の壁面に付着してしまうことを抑制できる。
以上に説明したように、本実施形態に係る石炭ガス化複合発電システム1は、微粉炭をコンバスタ23、リダクタ24に供給すると共に、汚泥から得られた炭化燃料をコンバスタ23に供給する。
炭化燃料の融点降下作用により、コンバスタ23における灰の融点が降下され、溶融スラグを確実に外部に排出することができると共に、高い灰融点の石炭の利用が可能となる。
〈実施形態2〉
実施形態1では、炭化燃料と微粉炭をそれぞれ別のホッパからコンバスタ23、リダクタ24に投入するように構成したが、炭化燃料と微粉炭とを混合し、この混合物をコンバスタ23、リダクタ24に投入してもよい。
図3は、実施形態2に係る石炭ガス化設備の概略構成図である。なお、実施形態1と同一のものには同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図示するように、燃料投入手段2は、炭化燃料ホッパ11、石炭ホッパ12、粉砕機13、混合ホッパ14、また図示しないが実施形態1と同様にコンベアやバンカ等を含んで構成されている。
石炭ホッパ12は、石炭を一時的に貯留し、粉砕機13に石炭を供給する。粉砕機13は、炭化燃料ホッパ11から供給された炭化燃料及び石炭ホッパ12から供給された石炭を粉砕する。すなわち、粉砕機13では、石炭が粉砕されて微粉炭が作製されると共にこれに炭化燃料が混合され、混合燃料が作製される。
混合ホッパ14は、配管を介してコンバスタ23及びリダクタ24に接続されている。その配管には、空気分離装置8から窒素が供給されており、この窒素により、混合燃料がコンバスタ23及びリダクタ24に搬送される。
混合燃料は、炭化燃料の塩基性成分の灰融点降下作用により灰の融点が降下しているので、コンバスタ23においては、実施形態1と同様に、灰が溶融スラグとして目詰まりせずに外部に排出される。
〈他の実施形態〉
以上に説明した実施形態1〜実施形態2では、石炭ガス化発電システムとして石炭ガス化複合発電システム1を例に挙げたが、必ずしもこのような態様に限らず、例えば、蒸気タービン7を設けずにガスタービン5のみで発電を行うものであってもよい。要するに、本発明は、石炭ガス化設備3で石炭から石炭ガス化ガスを生成し、これを燃料として利用する発電システムに適用することができる。
また、炭化燃料は、下水処理場で得られた汚泥を炭化したものに限らず、種々のバイオマスを炭化して得られたものであってもよい。
微粉炭に炭化燃料を混合して燃焼し、これにより生じた灰の溶融性について説明する。JIS法(JIS M 8801)に則して、微粉炭と炭化燃料との混合比率を変えて混ぜ合わせた試料を円錐状に形成し、溶融する際の温度を測定した。
図4に、試料の溶融状態を撮影した画像を示す。1行目には、石炭灰化灰(微粉炭を燃焼して得られた灰)と炭化物灰化灰(炭化燃料を燃焼して得られた灰)との混合比率を記載し、1列目には、試料の形状を記載し、各画像の上にはそのときの温度を記載してある。
軟化点とは、試験すいの頂点部が溶けて丸くなり始めた温度である。融点とは、試験すいが溶融して、その高さが底部の見かけ上の幅の1/2に等しくなった時の温度である。溶流点とは溶融物が支持台に流れ、融点のときの高さの1/3の高さになった時の温度である。なお、球軟化温度は、試験すいの高さが底辺に等しくなる温度である。この球軟化温度は、JIS法ではなく、ASTM法(ASTM D−1857−61、D−1857−68T)に規定されたものであるが、参考のために同図に示した。
同図に示すように、初期状態から燃焼温度を上げていくことで、各試料は、球軟化状態になる。しかし、石炭灰化灰のみを用いた試料は、1500℃付近で球軟化するものの、それ以上温度を上げても、半球軟化状態(融点になった状態)や溶流状態(溶流点になった状態)にはならなかった。
一方、その他の炭化物灰化灰を混合した試料においては、石炭灰化灰のみを用いた試料よりも低い1060℃〜1260℃で球軟化し、1140℃〜1500℃で溶流状態となった。
図5に、各試料の溶融状態と、炭化物灰混合率と温度との関係を表すグラフを示す。同図に示すように、炭化物灰混合率が多いほど、球軟化や溶流状態になるまでの温度が低くなる傾向があることが分かる。すなわち、微粉炭に炭化燃料を混合して燃焼することで生じた灰は、炭化燃料を混合しない場合よりも低い温度で溶流することが分かる。
このように、本発明によれば、微粉炭に炭化燃料を混合することで、灰の融点が降下するので、コンバスタ23においては、灰が目詰まりせずに溶融スラグとして外部に排出される。
また、コンバスタ23での温度を上げるためには、コンバスタ23に空気(酸素)をより多く供給しなければならない。ただし、この空気が多すぎると、一酸化炭素ではなく二酸化炭素が生じてしまうため、可燃性のある石炭ガス化ガスの生成量が低下してしまう。
しかしながら、本発明では、コンバスタ23において、灰を溶融させるために温度を低くすることができるので、コンバスタ23に空気を多く供給する必要はない。このため、一酸化炭素ガスの生成量を低下させることなく、コンバスタ23での灰の目詰まりを防止できる。
本発明は、石炭から石炭ガス化ガスを生成し、石炭ガス化ガスを燃料として利用する発電システムで利用することができる。
1 石炭ガス化複合発電システム
2 燃料投入手段
3 石炭ガス化設備
4 ガス精製設備
5 ガスタービン
6 排熱回収ボイラ
7 蒸気タービン
8 空気分離装置
10 微粉炭ホッパ
11 炭化燃料ホッパ
12 石炭ホッパ
13 粉砕機
14 混合ホッパ
20 石炭ガス化炉
21 スラグホッパ
22 チャー回収装置
23 コンバスタ
24 リダクタ

Claims (2)

  1. 微粉炭と酸素の反応によりガス化ガスを生成する石炭ガス化炉と、
    微粉炭及び汚泥から製造された炭化燃料を投入する燃料投入手段とを備え、
    前記石炭ガス化炉は、コンバスタ及びリダクタを有し、
    前記燃料投入手段は、炭化燃料を供給する炭化燃料ホッパと、石炭を供給する石炭ホッパと、前記炭化燃料ホッパ及び前記石炭ホッパからそれぞれ供給された炭化燃料及び石炭を粉砕する粉砕機と、前記粉砕機で粉砕された微粉炭及び炭化燃料を前記コンバスタ及び前記リダクタに供給する混合ホッパとを備える
    ことを特徴とする石炭ガス化設備。
  2. 請求項1に記載する石炭ガス化設備と、
    前記石炭ガス化設備で生成された石炭ガス化ガスを燃料として発電する発電手段とを備えることを特徴とする石炭ガス化発電システム。
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