JP5961705B2 - 気圧式高度計および屋内対応型気圧式高度計 - Google Patents
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Description
この気圧式高度計は以下のような原理に基づいて計測される。
すなわち、地球上のある部分に存在する空気は、地球の引力(重力)によって、その空気の鉛直上方(上空)から、上空部分にある空気の重さに相当する力を受ける。したがって、空気の量乃至空気密度は、地表側のほうが上空側に比べ常に多く(大きく)なり、その結果として、空気の圧力すなわち気圧も地表側のほうが上空側に比べ常に高くなる。もし空気を理想気体と仮定すれば、上空に行くにつれて(高度が高くなるにつれて)気圧が指数関数的に減少していくことは、流体力学の理論としてよく知られている。
これまで述べたように、気圧式高度計は、絶対圧力センサ等により気圧を測定することによって標高乃至は高度を求めるものである。したがって、絶対圧力センサ等により測定した気圧から標高乃至は高度を求めるためには、気圧と高度との間に何らかの関数関係を見出す必要がある。たとえば、前述した理想気体におけるように、指数関数的に減少していく、という定性的関係だけでは実際の運用には不充分であり、もっと定量的な関数関係を見出さねばならない。
H=15385×T0×[1−(P/P0)0.190255]
それに対し、近年、特に都市部において高層ビル乃至は超高層ビルと呼ばれる建築物が多く建設されるようになり、「今何階にいるか」を知りたい状況が頻繁に生じるようになってきている。すなわち、屋内においても、屋外で利用されることを前提にした気圧式高度計の原理を適用することにより、「今何階にいるか」を測定する状況が生じるようになってきている。
しかしながら、屋内の場合にはGPS電波が届かないために、ほとんどの場合高度計測が不可能となる。つまり、気圧式高度計は、屋外よりも、むしろGPSによる高度計測のできない屋内での高度計測において必要とされている、というのが現状である。
そこで、本発明はかかる点に鑑み、従来とは異なる前提条件である、気圧式温度計を屋内で用いることにより、高度を的確に検出することの可能な気圧式高度計および屋内対応型気圧式高度計を提供することを目的とする。
前記演算式は、次式(1)で表されていてよい。
H=−Psens×P0×loge(P/Pref) ……(1)
ここで、式(1)中の「loge」は自然対数の底を底とする自然対数を表し、式(1)中の各文字は以下を表す。
H:高度
P:屋内測定地点での気圧
Pref:基準気圧
Psens:気圧高度変換係数
P0:国際標準大気の海抜0mでの基準気圧値
前記気圧高度変換係数は、次式(2)で表されていてよい。
Psens=(R×T)/(M0×G×P0) ……(2)
ここで、式(2)中の各文字は以下を表す。
R:気体乗数
T:屋内測定地点での絶対温度
M0:屋内測定地点での空気の分子量
G:屋内測定地点での重力加速度
前記屋内判定部は、屋内と屋外とで信号強度が異なる無線信号に基づき、前記圧力センサが屋内に存在するか否かを検出するものであってよい。
前記無線信号は、WiFi信号またはGPS信号であってよい。
入力される、屋内における空気の温度に基づき前記気圧高度変換係数を演算する気圧高度変換係数演算部(例えば図1に示す気圧高度変換係数演算部4)をさらに備え、前記気圧高度変換係数演算部は、屋内における空気の温度と、屋内における空気の分子量または湿度とから前記気圧高度変換係数を演算するものであってよい。
屋内における空気の温度を測定する温度センサをさらに備え、前記気圧高度変換係数演算部は、前記温度センサの測定値を用いて前記気圧高度変換係数を演算するようになっていてよい。
前記気圧高度変換係数は四季に応じて設定され、前記高度計測月日情報として高度計測時の季節が入力されるようになっていてよい。
前記演算式は、次式(1)で表されていてよい。
H=−Psens×P0×loge(P/Pref) ……(1)
ここで、式(1)中の「loge」は自然対数の底を底とする自然対数を表し、式(1)中の各文字は以下を表す。
H:高度
P:屋内測定地点での気圧
Pref:基準気圧
Psens:気圧高度変換係数
P0:国際標準大気の海抜0mでの基準気圧値
前記気圧高度変換係数は、次式(2)で表されていてよい。
Psens=(R×T)/(M0×G×P0) ……(2)
ここで、式(2)中の各文字は以下を表す。
R:気体乗数
T:屋内測定地点での絶対温度
M0:屋内測定地点での空気の分子量
G:屋内測定地点での重力加速度
前記圧力センサが屋内に存在することを検出する屋内判定ステップを、さらに備えていてよい。
前記屋内判定ステップでは、屋内と屋外とで信号強度が異なる無線信号に基づき、前記圧力センサが屋内に存在するか否かを検出するようになっていてよい。
前記無線信号は、WiFi信号またはGPS信号であってよい。
入力される、屋内における空気の温度に基づき前記気圧高度変換係数を演算する気圧高度変換係数演算ステップをさらに備え、前記気圧高度変換係数演算ステップでは、屋内における空気の温度と、屋内における空気の分子量または湿度とから前記気圧高度変換係数を演算するものであってよい。
入力される、屋内における空気の温度に基づき前記気圧高度変換係数を演算する気圧高度変換係数演算ステップと、屋内における湿度を測定する湿度測定ステップと、をさらに備え、前記気圧高度変換係数演算ステップでは、屋内における空気の温度と、前記湿度測定ステップで測定した屋内における湿度とから前記気圧高度変換係数を演算するものであってよい。
屋内における空気の温度を測定する温度測定ステップをさらに備え、前記気圧高度変換係数演算ステップでは、前記温度測定ステップで測定した温度を用いて前記気圧高度変換係数を演算するものであってよい。
前記気圧高度変換係数は四季に応じて設定される係数であり、前記高度計測月日情報は、高度計測時の季節であってよい。
具体的には、仮にこれまでの登山等で用いられる気圧式高度計をそのまま屋内で適用すると高々数階程度で誤検知してしまうが、本発明の気圧式高度計を用いることにより、高層ビルでの現在高度(階数)検出を高精度で実施できる。
図1は、本発明に係る気圧式高度計100の実施形態の構成例を示すブロック図である。この気圧式高度計100は、ユーザが今、建物内の何階に居るのかを計測するものである。
図1に示す気圧式高度計100は、基準気圧測定記憶部1と、気圧高度変換係数記憶部2と、現在気圧測定部3と、気圧高度変換係数演算部4と、高度演算部5と、を備える。
基準気圧測定記憶部1は、ある地点で絶対圧力センサによって測定された気圧を基準値(以下、基準気圧ともいう)として記憶するブロックである。基準気圧測定記憶部1は、例えば、後述の現在気圧測定部3に含まれる絶対圧力センサ3aの測定結果を、基準気圧として所定の記憶領域に記憶する。また、前記ある地点とは、気圧式高度計100により、現在階の認識を行う対象となる建物の屋内および屋外のいずれの地点でもよいが、現在階の認識を行う対象となる建物に近い地点ほど好適である。
したがって、基準気圧測定記憶部1は、前述の気象の変化による気圧の変化を受けないような時間間隔で動作することが望ましい。一般的には、数10分以下の時間間隔で基準気圧が測定されることが推奨される。
気圧高度変換係数記憶部2は、高度演算に用いる気圧と高度との関数関係と、その関数内に存在するパラメータ(係数)とを予め記憶しておくブロックである。本ブロックの詳細は後述する。
気圧高度変換係数演算部4は、気圧高度変換係数記憶部2に記憶される関数関係および係数を演算するブロックである。この気圧高度変換係数演算部4は、前記関数関係および係数の演算に用いる温度情報および湿度情報を入力するための入力部4aを備えている。本ブロックの詳細は後述する。
図2に示すように、まず、初めにステップS1の処理として、気圧高度変換係数演算部4において、気圧と高度との間の関数関係と、この関数内に含まれる係数とを計算する。
一例として、気圧と高度との間の関数関係を次式(1)のように定めるものとする。
H=−Psens×P0×loge(P/Pref) ……(1)
ここで、式(1)中の「loge」は自然対数の底(e=2.71828)を底とする自然対数を表す。
さらに、式(1)中の各文字は以下のような意味を持つ。
H:高度(高度演算部5で得られる値)
P:測定したい地点(屋内測定地点)での気圧(現在気圧測定部3で得られる値)
Pref:基準気圧(基準気圧測定記憶部1で得られる値)
Psens:気圧高度変換係数(気圧高度変換係数演算部4で得られる値)
本発明を実施するためには、前記「P0」は固定値でありさえすればよいが、より具体的には、海抜0mでの基準気圧値1013.25hPaをP0として用いることが好ましい。
なお、式(1)式は、空気を理想気体としたときに得られる定量的関係式をもとに、本発明に適用するために式の変形を施したものである。
Psens=(R×T)/(M0×G×P0) ……(2)
ここで、式(2)中の各文字は以下のような意味を持つ。
R:気体定数
T:屋内測定地点での絶対温度
M0:屋内測定地点での空気の分子量
G:屋内測定地点での重力加速度
P0=1013.25hPa(国際標準大気の海抜0mでの基準気圧値)
この式(2)を鑑みると、気体定数Rは不変である(R=8.31441J/mol/K)。また、重力加速度Gは、地球全体に対して赤道で最大値を取り、北極と南極で最小値を取るが、それらの間でも差は0.5%程度であり、ほぼ定数とみてよい。ここでは、1901年に定められた国際標準値G=9.80665m/s/sを用いる。
すなわち、まず、分子量M0の測定については、測定そのものがそもそも非常に困難である。また、分子量に最も影響を及ぼすのは湿度であるが、その湿度の測定についても、測定すること事態はさほど困難ではないものの、厳密には屋内測定地点での平均の湿度を必要とするため、やはり測定は難しい。絶対温度についても湿度とほぼ同様の事情となり、結論として測定は困難と言わざるを得ない。
前記気圧高度変換係数Psensの演算に用いる湿度、あるいは温度は、気圧高度変換係数演算部4に含まれる入力部4aから入力すればよい。例えば、室内環境基準として定められている湿度40%RH以上70%RH以下、温度17℃以上28℃以下を満足する値をユーザが選択して入力設定するようにすればよい。あるいは、室内環境基準として定められた湿度および温度に基づき演算した空気の分子量M0は、28.680以上28.882以下の任意の値および室内環境基準として定められた温度を満足する空気の分子量および温度をユーザが選択して入力設定するようにしてもよい。
上記のようにして演算される気圧高度変換係数Psensの数値の数学的意味は、X軸(横軸)に気圧、Y軸(縦軸)に高度をプロットしたグラフにおいて、X軸が1013.25hPaでの接線の傾きがPsens=8.6639であることを意味する。また、この数値の物理的意味は、気圧1013.25hPaの地点において、8.6639m鉛直上方に移動するにつれて1hPa気圧が下がる、乃至は8.6639m鉛直下方に移動するにつれて1hPa気圧が上がることを意味する。
詳細は省略するが、この場合には理想気体の場合とは異なり、与えられた微分方程式が解析的に解けないため、数値計算法などで解くことになる。
このステップS1およびステップS2の処理を行う場所は不問であり、屋外や屋内、屋内測定地点など、いずれの場所で行ってもよい。しかしながら、気圧高度変換係数Psensの演算に用いる、温度および湿度として、温度センサ、湿度センサの計測値を用いる場合には、温度センサ、湿度センサの計測値を取得する必要があるため、屋内で行う必要がある。より好ましくは、屋内測定地点が存在する建物内で行うことが好ましい。
例えば、ユーザが、今建物内の何階のフロアに居るのかを認識することを目的として、気圧式高度計100での計測を行う場合には、ユーザは、建物の基準階、例えば、1階で、建物内に入った時点で気圧の計測を行う。
次いで、ステップS4に移行し、例えば上層階などの屋内測定地点において、現在気圧測定部3により絶対圧力センサ3aによる気圧測定を行う。
次いで、ステップS5に移行し、高度演算部5において、ステップS1〜ステップS4により取得した各種情報に基づき、高度を演算する。すなわち、ステップS1で演算した気圧高度変換係数Psensと、ステップS3で取得した基準気圧と、ステップS4で取得した、屋内測定地点における圧力とを用いて、ステップS1で演算した前記式(1)に示す関数関係から、高度Hを演算する。
上述のように、基準気圧測定記憶部1での基準気圧の測定間隔は、長くとも数10分程度が望ましい。上記では、ユーザが基準気圧の測定操作を行う構成とした場合について説明したがこれに限るものではない。
前述のように、本発明は、気圧式高度計100を屋内で使用することを前提としている。
ここで、屋外であればGPS(Global Positioning System)によって3次元測位が可能な場合が多い。一方で、高層ビルのような屋内では、ほぼ確実にGPS電波は届かない。したがって、GPS電波からの信号を解析することにより、屋外から屋内への侵入のタイミングを知ることができる。
たとえば、GPS電波のうち、民生機器に対して使用される1575.42MHzの電波信号強度を観測できる観測機器(スペクトルアナライザ乃至は専用の半導体部品)と、この観測機器から観測信号を処理する観測信号処理部とを、気圧式高度計100に搭載する。
そして、このユーザが建物の外部から内部に移動したときの、ユーザが存在する階を基準階とし、この地点において基準気圧測定記憶部1において絶対圧力センサにより、基準気圧を取得する。そして、この基準気圧を所定の記憶領域に記憶する。
また、温度センサあるいは湿度センサの測定値を用いて、気圧高度変換係数Psensの演算を行う構成であるとき、上述のようにユーザが屋外から屋内に移動したことを検出する構成とした場合には、ユーザが屋外から屋内に移動したことを検出したタイミングで、温度センサおよび湿度センサの測定値を取得し、これら測定値を用いて、気圧高度変換係数Psensの演算を行う構成としてもよい。
また、この場合、基準気圧を取得した時刻を管理し、基準気圧の測定間隔(例えば数10分)が経過し、かつ、ユーザが引き続き同じ建物内に存在する場合には、自動的に基準気圧を取得し、関数関係式(1)を自動的に更新するように構成してもよい。
上記実施形態では、気圧高度変換係数演算部4における気圧高度変換係数Psensを、式(2)から演算する場合について説明したがこれに限るものではない。
たとえば日本のように四季の明瞭な国においては以下のように簡略化して定めてもよい。
まず夏の場合、昨今のエネルギー事情および省エネ傾向を鑑みれば、前述の建築物衛生法による室内環境基準上限の、温度28℃および湿度70%RHに制御することが望ましい。この場合の気圧高度変換係数Psensは8.7862となる。逆に冬の場合には、同様に室内環境基準の、温度および湿度の下限値をもとに気圧高度変換係数Psensを計算すると8.4060となる。
春と秋にはこれらの平均値として定めるものとすれば、気圧高度変換係数Psensの値は8.5961である。この春と秋の値を基準にすると、夏には2.21%高く、冬には2.21%低くなっている。
したがって、例えば、季節と気圧高度変換係数とを対応付けて気圧高度変換係数記憶部2に記憶しておき、入力部4aにより、季節を指定することにより、この季節に対応付けられた気圧高度変換係数を用いて、高度演算を行う構成としてもよい。
仮に春と秋の気圧高度変換係数Psensだけを記憶して、夏に屋内高層ビル内におけるユーザが存在する階数を測定したとする。高層ビルの各階の高さ(1階と2階の間の高さ、2階と3階の間の高さ、以下同様)がすべて同じとしたときにこの気圧式高度計100により、測定を行うと、簡単な計算によれば、1階から23階まで登ったときに、本来23階であるにも関わらず、22階と誤検知することになる。逆に、冬の場合には24階と誤検知することになる。今の高層ビルに対応するには、50階程度の分解能は必須である。本技術を用いれば、その程度の分解能まで容易に到達する。
この場合には、入力部4aにより、高度測定時の月情報、あるいは、月日情報を入力することにより、この月情報あるいは月日情報に対応付けられた気圧高度変換係数を用いて高度演算を行う構成としてもよい。また、月情報、あるいは月日情報は、ユーザが入力部4aにより、入力操作を行う構成としてもよく、また、例えばカレンダー機能を備えた気圧式高度計100の場合には、このカレンダー機能により高度測定時の月または月日情報を自動的に取得し、これに対応付けられた気圧高度変換係数を特定するようにしてもよい。
本発明の範囲は、図示され記載された例示的な実施形態に限定されるものではなく、本発明が目的とするものと均等な効果をもたらすすべての実施形態をも含む。さらに、本発明の範囲は、すべての開示されたそれぞれの特徴のうち特定の特徴のあらゆる所望する組み合わせによって画されうる。
2 気圧高度変換係数記憶部
3 現在気圧測定部
3a 絶対圧力センサ
4 気圧高度変換係数演算部
4a 入力部
5 高度演算部
5a 表示部
100 気圧式高度計
Claims (20)
- 圧力センサと、
一の高度における前記圧力センサの気圧測定値を基準気圧として記憶する基準気圧測定記憶部と、
複数の気圧高度変換係数と前記複数の気圧高度変換係数を用いる演算式とを記憶する気圧高度変換係数記憶部と、
高度計測月日情報が入力され、前記基準気圧と、前記複数の気圧高度変換係数のうちの前記高度計測月日情報に対応する気圧高度変換係数を含む前記演算式とを用いて、屋内測定地点における前記圧力センサの気圧測定値に基づき前記屋内測定地点の高度乃至は高度の変化値を演算する高度演算部と、を備え、
前記複数の気圧高度変換係数は、前記圧力センサの気圧測定値を高度に変換するための係数であり、月日に応じた屋内における空気の温度に基づいて予め演算された係数であることを特徴とする気圧式高度計。 - 前記演算式は、次式(1)で表されることを特徴とする請求項1に記載の気圧式高度計。
H=−Psens×P0×loge(P/Pref) ……(1)
ここで、式(1)中の「loge」は自然対数の底を底とする自然対数を表し、式(1)中の各文字は以下を表す。
H:高度
P:屋内測定地点での気圧
Pref:基準気圧
Psens:気圧高度変換係数
P0:国際標準大気の海抜0mでの基準気圧値 - 前記気圧高度変換係数は、次式(2)で表されることを特徴とする請求項2に記載の気圧式高度計。
Psens=(R×T)/(M0×G×P0) ……(2)
ここで、式(2)中の各文字は以下を表す。
R:気体乗数
T:屋内測定地点での絶対温度
M0:屋内測定地点での空気の分子量
G:屋内測定地点での重力加速度 - 前記圧力センサが屋内に存在することを検出する屋内判定部を、さらに備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の気圧式高度計。
- 前記屋内判定部は、屋内と屋外とで信号強度が異なる無線信号に基づき、前記圧力センサが屋内に存在するか否かを検出することを特徴とする請求項4記載の気圧式高度計。
- 前記無線信号は、WiFi信号またはGPS信号であることを特徴とする請求項5記載の気圧式高度計。
- 入力される、屋内における空気の温度に基づき前記気圧高度変換係数を演算する気圧高度変換係数演算部をさらに備え、
前記気圧高度変換係数演算部は、屋内における空気の温度と、屋内における空気の分子量または湿度とから前記気圧高度変換係数を演算することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の気圧式高度計。 - 入力される、屋内における空気の温度に基づき前記気圧高度変換係数を演算する気圧高度変換係数演算部と、
屋内における湿度を測定する湿度センサと、をさらに備え、
前記気圧高度変換係数演算部は、屋内における空気の温度と、前記湿度センサで測定した屋内における湿度とから前記気圧高度変換係数を演算することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の気圧式高度計。 - 屋内における空気の温度を測定する温度センサをさらに備え、
前記気圧高度変換係数演算部は、前記温度センサの測定値を用いて前記気圧高度変換係数を演算することを特徴とする請求項7または請求項8記載の気圧式高度計。 - 前記気圧高度変換係数は四季に応じて設定され、
前記高度計測月日情報として高度計測時の季節が入力されるようになっていることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の気圧式高度計。 - 一の高度における圧力センサの気圧測定値を基準気圧として記憶する基準気圧測定記憶ステップと、
前記圧力センサの気圧測定値を高度に変換するための複数の気圧高度変換係数を、月日に応じた屋内における空気の温度に基づいて予め演算する係数演算ステップと、
前記複数の気圧高度変換係数と前記複数の気圧高度変換係数を用いる演算式とを記憶する気圧高度変換係数記憶ステップと、
前記基準気圧と、前記複数の気圧高度変換係数のうちの高度計測月日情報に対応する気圧高度変換係数を含む前記演算式とを用いて、屋内測定地点における前記圧力センサの気圧測定値に基づき前記屋内測定地点の高度乃至は高度の変化値を演算する高度演算ステップと、
を備えることを特徴とする気圧式高度演算方法。 - 前記演算式は、次式(1)で表されることを特徴とする請求項11に記載の気圧式高度演算方法。
H=−Psens×P0×loge(P/Pref) ……(1)
ここで、式(1)中の「loge」は自然対数の底を底とする自然対数を表し、式(1)中の各文字は以下を表す。
H:高度
P:屋内測定地点での気圧
Pref:基準気圧
Psens:気圧高度変換係数
P0:国際標準大気の海抜0mでの基準気圧値 - 前記気圧高度変換係数は、次式(2)で表されることを特徴とする請求項12に記載の気圧式高度演算方法。
Psens=(R×T)/(M0×G×P0) ……(2)
ここで、式(2)中の各文字は以下を表す。
R:気体乗数
T:屋内測定地点での絶対温度
M0:屋内測定地点での空気の分子量
G:屋内測定地点での重力加速度 - 前記圧力センサが屋内に存在することを検出する屋内判定ステップを、さらに備えることを特徴とする請求項11から請求項13のいずれか1項に記載の気圧式高度演算方法。
- 前記屋内判定ステップでは、
屋内と屋外とで信号強度が異なる無線信号に基づき、前記圧力センサが屋内に存在するか否かを検出することを特徴とする請求項14記載の気圧式高度演算方法。 - 前記無線信号は、WiFi信号またはGPS信号であることを特徴とする請求項15記載の気圧式高度演算方法。
- 入力される、屋内における空気の温度に基づき前記気圧高度変換係数を演算する気圧高度変換係数演算ステップをさらに備え、
前記気圧高度変換係数演算ステップでは、屋内における空気の温度と、屋内における空気の分子量または湿度とから前記気圧高度変換係数を演算することを特徴とする請求項11から請求項16のいずれか1項に記載の気圧式高度演算方法。 - 入力される、屋内における空気の温度に基づき前記気圧高度変換係数を演算する気圧高度変換係数演算ステップと、
屋内における湿度を測定する湿度測定ステップと、をさらに備え、
前記気圧高度変換係数演算ステップでは、屋内における空気の温度と、前記湿度測定ステップで測定した屋内における湿度とから前記気圧高度変換係数を演算することを特徴とする請求項11から請求項16のいずれか1項に記載の気圧式高度演算方法。 - 屋内における空気の温度を測定する温度測定ステップをさらに備え、
前記気圧高度変換係数演算ステップでは、前記温度測定ステップで測定した温度を用いて前記気圧高度変換係数を演算することを特徴とする請求項17または請求項18記載の気圧式高度演算方法。 - 前記気圧高度変換係数は四季に応じて設定される係数であり、
前記高度計測月日情報は、高度計測時の季節であることを特徴とする請求項11から請求項19のいずれか1項に記載の気圧式高度演算方法。
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