JP5960584B2 - ボルト・ナットの着脱補助用治具 - Google Patents

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Description

本発明は、ボルト(おねじ)とナット(めねじ)の着脱にあたり、打撃スパナを使用する際に、打撃スパナを保持したり、ボルト・ナットの共回りを防止するために用いたりするための治具に関する。
プラント、工場施設等においては、カバー、マンホール、配管等の接合にボルトとナットが用いられる。プラントや工場施設等で用いられるボルトとナットは、接合が緩むと危険が生じ、大事故に繋がることもあるため、両者は強く締め付けて螺合される。そのため、一旦強く螺合すると、部品交換を行うなどに際しこの螺合を緩めようとしても、容易に緩められない場合がある。また、締め付け後、ある程度の期間が経過すると、ボルト、ナットに錆びが生じたりするため、締め付けられたボルトとナットを緩めることが困難となることが少なくない。
このように強く締め付けられたボルトとナットは、スパナを単に手で回して緩めることができないため、打撃スパナ、メガネレンチ等(以下、これらを単に「打撃スパナ」という。)を用いて緩めるのが一般的である。打撃スパナは、ナットに嵌合させるように装着し、その状態で固定して使用する。この固定は、通常、作業者の一人が打撃スパナを手で押さえて行う。そして、他の作業者がその状態で打撃スパナをハンマーで叩き、ボルトに締め付けられたナットを緩める。
また、螺合しているボルトとナットが僅かに緩んだ状態になると、打撃スパナを用いても、両者が回転するいわゆる共回りが生じ、ボルトとナットの接合を緩めることができなくなることがある。これを防ぐためには、打撃スパナで叩く側のナットと反対側に位置するナット等を打撃スパナを叩く者とは別の者が別の打撃スパナを用いて押さえ、打撃時に生じる回転を抑える必要がある。
ところが、このように打撃スパナを用いた作業には打撃スパナを叩く者とは別にこれを押さえる者を必要とすることから、当該作業には最低二人の人員を割かねばならないという問題がある。
更に、打撃においては、熟練者といえどもハンマーが打撃スパナに正確に命中するとは限らず、打撃スパナを押さえている者に誤ってハンマーが当たり、怪我を負わせてしまう事故が少なくない。
打撃スパナを叩く者が単独で作業できるようにするため、打撃スパナに孔を設け、これに紐(いわゆる打撃スパナ介錯紐)を連結させ、打撃スパナを叩く者自身がこの紐を引っ張りながら打撃スパナを叩くという方法もある。しかし、実際にはこの方法では打撃スパナを思うように保持できず、また紐を引きながら作業をしなければならないため、充分な打撃ができず、打撃の正確性も低下する。また、併せて共回りを防ぐ前記作業を打撃作業者自身が行うのは容易ではない。
そこで、何らかの器具を利用して打撃スパナを保持することも考えられる。ただこの場合、この器具は、ある程度強い力をもって打撃スパナを保持できるものでなければならない。すなわち、打撃スパナがハンマーで叩かれても、その衝撃で器具が外れずに打撃スパナを保持できなくてはならない。
そのような器具として、ボルトにナットを強く締め付ける際に用いるための打撃スパナと併用するクリップ(特許文献1)が提案されている。これは、一対の挟持部材を、枢軸を境に一端側の操作部を閉じると他端側の挟持部が開くように枢止結合し、この両挟持部材に弾性部材で挟持部が常時閉じる方向の弾性を付勢し、前記両挟持部の対向面にねじ軸へ外嵌する弧状の凹欠部を設け、この凹欠部の内周面にねじ軸の雄ねじに噛み合う雌ねじを形成したものである。これによれば、挟持部が常時閉じる方向の力が強くなるように弾性部材を構成することで、打撃スパナが叩かれた時の衝撃に耐え得るだけの固定を行うこととなる。
特許文献1の発明における弾性部材は、両操作部を指先で閉じると、両挟持部が枢軸を支点に拡開するために用いられる([0010][0018]など)。この構造で、挟持部が常時閉じる方向の力を、打撃スパナが叩かれた時の衝撃に耐え得る程度にまで強くすると、両操作部を指先で閉じようとしても、上記力が強いため、挟持部を拡開する(すなわち特許文献1の図2(c)の状態にする)には両操作部にかなり強い力をかけなければならない。しかも、プラント、工場施設等において使用されるボルトは通常のボルトよりも太く、例えばM30(直径30mm)のボルトを挟持する場合、特許文献1のクリップでは、両挟持部を少なくとも30mmを超えて開かなくてはならないこともある。しかしながら、ナット・ボルトが低い(あるいは高い)位置や狭い箇所など、作業環境によっては強い力をかけるのが困難であることも少なくない。
打撃スパナは、あくまでもボルト・ナットの着脱のために一時的に使用するものに過ぎないので、打撃スパナを保持、固定するための器具の着脱は、複雑な操作を行うことなく、しかも容易且つ自在に行える必要がある。すなわち、打撃スパナ保持のための器具には、打撃スパナを保持、固定させることと、保持・固定器具の着脱(装着、取外し)を容易・自在に行えることを両立させる必要がある。しかし、これらの相反する条件を両立させるように器具を構成することは困難であり、結局、打撃スパナを用いた作業は二人(乃至複数人)一組で行われているのが現状である。
また、特許文献1のクリップによれば、クリップの挟持にはボルトの軸に設けられた螺旋状のネジ山を複数噛ませる必要がある。この文献には2ピッチ程度で十分な強度を確保できる旨の記載があるが([0027])、実際上は、固定や安全性を考慮すれば、少なくともネジ山を3ピッチ(3つ)以上は噛ませる必要があると考えられる。しかし、いずれにしてもボルトの状態によっては必ずしもそれだけのネジ山が残されているとは限らず、充分なネジ山の数が存しなければ、特許文献1のクリップは用いることができない。
更に、特許文献1のクリップの構造では部品を複数要し、その組み立てにも精度が要求される。のみならず、ボルトのサイズごとにクリップを用意しなければならず、使用上煩雑となり、製造コストも嵩む。
また、特許文献1のクリップは、その構造からも、部品の点数からしても、全体の重量が重いものとならざるを得ない。これは、作業者が持ち歩く際に不都合であり、複数のサイズや、共回り防止用のものまでも用いるときは特に不便である。
なお、保持、固定用の器具の構造ないし形状は、打撃スパナの打撃の障害とならないものとする必要もある。例えば特許文献1のようなクリップは、長手方向に所定の長さを要するため、打撃スパナを打撃する際の障害となり易く、装着の仕方なども考慮しなければならない。
以上は、打撃により強い力を必要とし、作業が難しいことの多い場合(締め付けられたボルトとナットを緩める場合)を元に述べたが、打撃スパナは、ボルトとナットを強く締め付ける場合(特許文献1はこの場合を想定している)に使用されることもある。その場合も、上記と同様の諸問題が生じる。
特開2010−120097号
本発明は上記の問題点を解決することを課題とする。より具体的には、本発明は、打撃スパナを叩く者が単独で安全且つ容易に作業できるようにするため、打撃スパナを保持できるのみならず、容易かつ自在に着脱(装着、取外し)できる治具を提供することを課題とする。
また、本発明は、ボルトのネジ山があまり残されずにナットが螺合されている場合でも、使用することができるボルト・ナットの着脱補助用治具を提供することを課題とする。
更に、本発明は、複数の部品を組み立てることなく製造することができるボルト・ナットの着脱補助用治具を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の側面として、本発明は、一つの部材から構成され、ボルトに当接する当接部を有し、相互に交差し、ボルトを挟持する一対の挟持部と、前記一対の挟持部の一端に位置する弾性部と、前記一対の挟持部の他端に位置する一対の把持部と、ボルトへの篏合補助する篏合補助部と、を有し、前記把持部を押圧すると前記挟持部が開き、前記把持部への押圧を解放すると前記弾性部が付勢し前記挟持部が閉じて前記篏合補助部及び前記当接部がボルトに当接しボルトを挟持することを特徴とするボルト・ナットの着脱補助用治具を提供する。
本発明の第2の側面として、本発明は、前記交差した一対の挟持部がボルトの軸方向にネジ山をひと山分程度ずらしてボルトを挟持できるように調整された前記ボルト・ナットの着脱補助用治具を提供する。
本発明の第3の側面として、本発明は、前記一対の挟持部の各挟持部に、設置された打撃スパナ・メガネレンチなどに当接するための当て部が設けられた前記ボルト・ナットの着脱補助用治具を提供する。
本発明の第4の側面として、本発明は、前記一対の把持部の一方に、前記ボルト・ナットの着脱補助用治具の装着後に前記挟持部がボルトから外れるのを防止するための突出部が設けられた前記ボルト・ナットの着脱補助用治具を提供する。
本発明の第5の側面として、本発明は、前記ボルト・ナットの着脱補助用治具のいずれかの箇所に、該ボルト・ナットの着脱補助用治具の落下防止のために用いられる孔又はフックが設けられた前記ボルト・ナットの着脱補助用治具を提供する。

本発明によれば、打撃作業において治具により打撃スパナを保持することができるのみならず、当該治具を容易かつ自在に着脱することができる。
また、本発明によれば、ボルトのネジ山があまり残されずにナットが螺合されている場合でも、使用することができる。
更に、本発明の治具は一つの部材から製作することができるため、複数の部品を組み合わせる必要がなく、部品の組み立ての際に必要な精密な作業も要しない。
本発明にかかるボルト・ナットの着脱補助用治具の一実施例を示す図である。 本発明にかかるボルト・ナットの着脱補助用治具の他の実施例を示す図である。 本発明にかかるボルト・ナットの着脱補助用治具の一実施例を示す図である。 本発明にかかるボルト・ナットの着脱補助用治具の他の実施例を示す図である。 図4のボルト・ナットの着脱補助用治具を別の角度から示す図である。 図4のボルト・ナットの着脱補助用治具を別の角度から示す図である。 本発明に係るボルト・ナットの着脱補助用治具の一使用状態を示す図である。
以下、本発明のボルト・ナットの着脱補助用治具に係る実施形態を、図面に基づいて具体的に説明する。
(実施例1)
図1は、本発明の一実施例として、ボルト・ナットの着脱補助用治具1を示すものである。この治具は、スチールなどを素材とする一枚の板状の部材を、切断し折り曲げる等して変形させて製作する。その構成は、ボルトを挟持する一対の挟持部2a、2bと、この一対の挟持部の一端に位置する弾性部3と、他端に位置する一対の把持部4a、4bと、ボルトへの篏合補助する篏合補助部5a、5bとを有するものとする。
挟持部2a、2bは、図1に示すように、当該治具の左右に設けられ、これらを一対とする。挟持部の形状は図1に示すものでは左右(2a、2b)が略対称の形状であるが、必ずしも左右(略)対称でなくてもよい(後述図4参照)。また、次に述べる当接部はボルトに当接するように円弧状となることを要するが、挟持部全体の形状は、特に限定されるものではない。
各挟持部は、当該治具を使用・装着する際にボルトに当接する当接部6a、6bを有する。この当接部6a、6bがボルトの軸の主にねじ溝に当接するため(なお、必ずしもねじ溝の谷底に当接しなくてもよい。以下同じ。)、当接部6a、6bはボルトのネジに沿った円弧状とし、かつ、ボルトのねじ溝に入り込む厚さとする。
挟持部2a、2bを、例えば図で示されるように、互いに交差するように構成する。この一対の挟持部2a、2bは、挟持するボルトの軸方向にネジ山をひと山(1ピッチ)分程度ずらしてボルトを挟持できるものとする。例えば、板状部材の厚さが比較的厚い場合(例えば1.5mm程度など)、ネジ山ひと山程度であっても、各当接部をその程度ずらしてねじ溝に当接させづらいことがある(なお、厚さが比較的薄い場合でも同様の自体は生じ得る)。そのため、挟持するボルトの軸方向にネジ山ひと山分程度ずらして当接部6a、6bがねじ溝に当接してボルトを挟持できるように、本治具に若干の捻りを加えたり、挟持部の一部を若干折り曲げ、角度をつけたりするなどして、各挟持部の交差具合を調整するのが好適である。なお、ここでひと山分「程度」とするのは、螺子(ここではボルトのネジ)は螺旋状であるため必ずしも厳密ないし明確に「ひと山(1ピッチ)分」「ふた山(2ピッチ)分」などと区切って使用されるものでないことによる。
各挟持部の一端に、弾性部が位置する。図1では治具1の上部中央に円弧状を形成する板バネ3として表れている。板バネは、挟持部2a、2bの開閉方向に弾性力が作用するように、各挟持部の一端側に設けられ、一対の挟持部2a、2bが板バネ3を介して連続する。板バネの場合、挟持部の挟持力は、主として板バネの厚さと高さhにより定まる。したがって、所望に応じてこれらを適宜決する。
挟持部2a、2bの他端に、それぞれ把持部が位置し、これらを一対の把持部とする。本実施例では、一例として、挟持部の端を略垂直に折り曲げて把持部4a、4bを形成している。
更に本発明にかかるボルト・ナットの着脱補助用治具は、ボルトへの挟持を補助する嵌合補助部を有する。この嵌合補助部は、本実施例及び図で示されているように、前記一対の挟持部の当接部がより一層ボルト(主にねじ溝)に嵌合できるように、各当接部の近傍(図では当接部の上部先端付近で、切り欠き10a、10bが表れている付近)にそれぞれ爪状部分5a、5bを設けるものとするのが好適である。爪状部分を作出することで、これをボルトのねじ溝に当てやすいものとし、これがない場合に比べ、治具がボルトに挟持しやすくなる。これにより、挟持機能が強められることとなる。この爪状部分(ないし切り欠き)の形状や位置は、必ずしも図示されているものに限られないが、当接部(の一部)をボルトのねじ溝に当てやすいものとすることから、図示されているものが好適である。また、図示の爪状部分5a、5bであれば、切り欠き10a、10bを設けることで爪状部分5a、5bを作出でき、本治具の製作上も嵌合補助部を設けやすく、有利である。
篏合補助部の他の例としては、例えば当接部の上部6a、6b先端付近(図で切り欠きが設けられている付近)又は当接部6a、6bの下部を、ボルトが挿入される中央開放部の方向に向けて僅かに又は緩やかに突出させるように形成する。
本治具の大きさは、挟持するボルトのサイズに応じ、適宜決することができる。また、本治具の大きさは、縦と横の長さを、ナットに篏合される付近の打撃スパナの幅(長手方向と垂直の方向の横幅)にほぼ収まるようにすることができるので、装着する向きを気にせずに本治具を打撃スパナに装着することができ、装着した際に、打撃の障害(妨げ)にならない。また、持ち運び等も便宜となる。
本治具の部材の厚さ、素材は、打撃スパナの打撃作業に耐えるもので、挟持の強度を保てるものを適宜選択する。本実施例においては、板状部材の素材はスチールとし、板状部材の厚さを1.0mm程度としている。一般にボルト・ナットが大きいほど、打撃スパナに加える力も大きくなるため、大きめのボルトに使用する場合、本治具の部材の厚さはより厚くなる。
挟持部の当接部の厚さは、各ボルトのねじ溝のサイズに応じて定める。すなわち、より厚みのある部材を用いた場合も、当接部を薄くすれば、強い挟持強度を有しつつ溝の幅の狭いボルトに使用できる治具とすることができる。
この実施例のボルト・ナットの着脱補助用治具1は、通常の状態では、挟持部2a、2bが形成する開放部7が中央に存するものの、挟持部2a、2bはいわば閉じており、この状態ではボルトの直径より開放部7の内径に狭い箇所があるため、開放部7にボルトを挿入することはできない。本治具を使用するときは、一対の把持部4a、2bを外側から指で同時に押圧する。すると、一対の挟持部2a、2bが開き、開放部7が広がるので、その状態で開放部7にボルトを差し込み、打撃スパナが取り付けられたナットの方向に本治具1を押し込むようにして手を離す。弾性部である板バネ3が付勢して挟持部2a、2bが戻り、開放部7が狭まり、挟持部2a、2bの当接部6a、6bがボルト(主にねじ溝)に当接し、挟持部2a、2bがボルトを挟み、打撃スパナを保持する。各挟持部2a、2bは、上述のとおりボルトの軸方向にネジ山ひと山分程度ずらせるように構成してあるため、ボルトを確実に挟持して打撃スパナを保持することができる。
図7に、本発明にかかる治具の一例(後述の実施例3のもの)を使用した状態を示す。当該治具103を外す時は、把持部を外側から指で同時に押圧して開放部を広げる。
なお、本治具を共回り防止のために用いる場合、打撃スパナで叩く側と反対側のナットに打撃スパナを取り付けて、本治具を上述と同様にして装着する。
本発明によれば、挟持部に強い力を加えることなく開閉することができ、治具を容易かつ自在に着脱できる一方、打撃スパナを受け止め、保持することができる。そのため、打撃スパナを叩く者が単独で安全且つ容易に作業することができる。
また、本発明の治具によれば、ネジ山がひと山程度残されていれば、挟持部の当接部がねじ溝に当接できるので、ボルトのネジ山があまり残されずにナットが螺合されている場合でも、使用することができる。
更に、前記のとおり、本治具は一つの部材から製作することができ、加工は主に折り曲げ作業である。そのため、複数の部品を組み合わせる必要がなく、部品の組み立ての際に必要な精密な作業を要しない。また治具全体の重量も抑えることができると共に、製造コストを抑えることも可能となる。
(実施例2)
本発明に係る治具が装着される箇所(ナット及びナットに設置された打撃スパナ)は必ずしも平面を構成するとは限らず、本治具をこれらに押しつけるようにして取り付けても、本治具の位置が定まりにくい場合もあり得る。サイズのより大きいボルト・ナットでは、この問題が生じやすい。
この点を改良するものとして、図2において、実施例1で用いた治具と同様のものの一対の挟持部の各挟持部に、それぞれ当て部8a、8bを設けた例を示す。また、図4、図5及び図6に示す治具も、当て部(81a、81b)を設けた例である。
これらの当て部は、本治具を設置した際にナットを跨いで打撃スパナに当接しやすくなるように形成する。この実施例においては、各挟持部2a、2bの両側を折り曲げて、折り曲げた先端が打撃スパナに当接しやすくするように当て部8a、8bを構成している。
当て部を設けることにより、本治具と打撃スパナの間に生じ得る隙間を減らす(又は場合により無くす)ことができる。そのため、本治具が打撃スパナを受け止めやすくなり、打撃スパナをより一層保持しやすくすることができる。例えば打撃スパナをナットに装着した際にナットの高さが打撃スパナの厚みよりも高く、ナットが突出している場合に、当て部が打撃スパナを受け止めやすくなり得る。
(実施例3)
更に、打撃スパナをより一層強く保持するものとして、実施例1又は実施例2の治具において、一対の把持部の一方に、当該治具の装着後に前記挟持部がボルトから外れるのを防止するための突出部を設ける。かかる一例として、実施例1の治具の把持部の一方に突出部9を設けた例を図3に示す。また、図4、図5及び図6に示す治具も、突出部(91)を設けた例である。
この突出部9は、交差する両挟持部2a、2bのうち下側に位置するもの(2a)に設けられた把持部4bの上部を、上側に位置する挟持部2bと交差するように挟持部2bの上に突出させて形成される。
これによれば、突出部9が挟持部の一方(本実施例では上側挟持部2b)の動き(主に打撃作業によるボルトの軸方向への動き)をおさえ、この挟持部2bが他の挟持部2aの上記動き(主に打撃作業によるボルトの軸方向への動き)をおさえるため、挟持部の当接部6a、6bがねじ溝から外れるのを防止することができる。
(実施例4)
ボルト・ナットの着脱補助用治具をボルトに着脱する際などに、ボルト・ナットの着脱補助用治具が誤って落下することもあり得る。ボルト・ナットの着脱作業は高所で行われることもあり、本治具が落下すると非常に危険である。この落下を防止するため、本治具に、落下防止用の孔やフックを設ける。
かかる一例として、挟持部の一方2bに落下防止のために用いられる孔11を設けた一例を図3に、把持部の一方41bに落下防止のために用いられる孔12を設けた一例を図6に示す。例えば、これらの孔に紐の一端を結び、紐の他の一端を打撃スパナの孔などに結ぶようにして使用する。
これによれば、ボルト・ナットの着脱補助用治具が誤って落下するのを防止することができる。
プラント、工場施設等においては、打撃スパナを用いて強く締め付けられたボルト・ナットを緩めたり、これを強く締め付けたりする作業は必須である。本発明によれば、上記のようなボルト・ナットの着脱作業の際に打撃スパナを押さえる作業員にしばしば生じていた打撃による怪我の発生を業種に関わらず無くすことができる。また、ボルト・ナットの着脱が困難な場所や、打撃スパナを保持しづらい場所での作業であっても、これらを作業員一人で行うことができ、人的効率を高めることができる。
また本発明の治具によれば、ネジ山がひと山程度残されていれば、挟持部の当接部がボルト(主にねじ溝)に当接できるので、ボルトのネジ山があまり残されずにナットが螺合されている場合でも、使用することができ、治具を用いて打撃スパナを保持できる場面が飛躍的に高まる。
更に、本発明の治具は一つの部材から製作することができ、複数の部品を組み合わせる必要がなく、部品の組み立ての際に必要な精密な作業も要しない。また治具全体の重量も抑えることができると共に、製造コストを大幅に抑えることが可能となる。そのため、本発明の産業上の利用可能性は極めて大きい。
1、101、102、103 ボルト・ナットの着脱補助用治具
2a、2b、21a、21b 挟持部
3、31 弾性部、板バネ
4a、4b、41a、42b 把持部
5a、5b、51a、52b 篏合補助部、爪状部分
6a、6b、61a、62b 当接部
7 開放部
8a、8b、81a、82b 当て部
9、91 突出部
10a、10b 切り欠き
11、12 落下防止用の孔

Claims (5)

  1. 一つの部材から構成され、
    ボルトに当接する当接部を有し、相互に交差し、ボルトを挟持する一対の挟持部と、
    前記一対の挟持部の一端に位置する弾性部と、
    前記一対の挟持部の他端に位置する一対の把持部と、
    ボルトへの篏合を補助する篏合補助部と、を有し、
    前記把持部を押圧すると前記挟持部が開き、前記把持部への押圧を解放すると前記弾性部が付勢し前記挟持部が閉じて前記篏合補助部及び前記当接部がボルトに当接しボルトを挟持することを特徴とするボルト・ナットの着脱補助用治具。
  2. 前記交差した一対の挟持部がボルトの軸方向にネジ山をひと山分程度ずらしてボルトを挟持できるように調整された請求項1に記載のボルト・ナットの着脱補助用治具。
  3. 前記一対の挟持部の各挟持部に当て部が設けられた請求項1又は2に記載のボルト・ナットの着脱補助用治具。
  4. 前記一対の把持部の一方に、前記ボルト・ナットの着脱補助用治具の装着後に前記挟持部がボルトから外れるのを防止するための突出部が設けられた請求項1乃至3のいずれか一項に記載のボルト・ナットの着脱補助用治具。
  5. 前記ボルト・ナットの着脱補助用治具のいずれかの箇所に、該ボルト・ナットの着脱補助用治具の落下防止のために用いられる孔又はフックが設けられた請求項1乃至4のいずれか一項に記載のボルト・ナットの着脱補助用治具。
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