JP5960399B2 - 内容物付着防止蓋材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、主として食品類の包装用容器に適用されるヒートシール蓋材、とくに比較的粘性の低いコーヒー、カフェラッテ等の飲料用のカップ状容器に好適に用いられる内容物付着防止性を備えた蓋材に関する。
この種の特に飲料容器用の蓋材は、一般にアルミニウム箔の片面にヒートシール剤からなる熱封緘層を積層して設けたものとなされている。そして、該蓋材をコーヒー等の被包装物を充填したカップ状の容器本体の上面開口に被せて、周縁部を容器本体の上縁フランジ部上に熱融着することによって密封包装物を形成するものとなされている。
従って、かかる蓋材においては、良好なヒートシール性、密封性と、内容物の種類によっては開封のための適当な易剥離性が求められるのと同時に、内容物の非付着性、即ち容器の内面側の蓋材裏面に内容物が付着するのを防止しうるものであることが望まれる。蓋材の裏面に内容物が付着すると、開封時に手指や衣服、あるいは周辺を汚す恐れがあると共に、内容物の棄損による無駄を生じ、あるいは廃棄時に付着物を洗い流す手間がかかり、更には不潔感を催す等の不利益を生じるためである。また、特に、内容物がコーヒー飲料等の比較的粘性の低い飲料である場合、飲用に際して上記蓋材を剥がし取ることなく、該蓋材にストローを突き刺して穴をあけ、そのままストローで吸飲することが多い。ところが、蓋材の裏面に飲料が付着していると、蓋材を貫通したストローの外周面を伝って飲料が蓋の表側に滲出してしまうことがあり、その量が増えると蓋材の表面を汚すだけでなく、飲料の液滴をこぼして周りを汚損してしまうことがあった。
従来、ヒートシール蓋材一般において、その裏面への内容物の付着防止をはかるための技術として種々の提案がなされてきた。なかでも、近時下記の特許文献1に示される技術が注目されているところである。
特許第4348401号公報
特許文献1に示される先行技術は、熱封緘層の外面に、極めて微細な疎水性シリカ等の疎水性酸化物微粒子による三次元網目状構造の多孔質層を形成するというものである。
この先行提案技術は、付着防止効果の点では非常に優れた効果を奏し、コーヒー等の飲料に対しても優れた付着防止効果を発現する。
ところが、上記先行技術による付着防止層は、熱封緘層上に、疎水性酸化物微粒子をアルコール等の分散媒を用いた分散液として塗布したのち、乾燥させることによって疎水性酸化物微粒子による多孔質層に形成したものであるから、概して隣接する熱封緘層に対する結合力ないし密着力が弱い。このため、飲料の吸引のためにストローを蓋材に上から強く突き刺した際に、蓋材の下面側に存在する上記付着防止層ないしその構成粒子が部分的に剥離し、脱落して飲料中に異物として混入してしまう恐れがあった。
加えて、上記疎水性酸化物微粒子からなる付着防止層は、その表面がきわめて高度の撥水性を示す。具体的には、水の接触角において超撥水レベルの150度を超えて160度前後の撥水性を発現する。このことは、内容物の付着防止性能の点では有用であるものの、使用前に過酸化水素水による殺菌処理を行うことを必要とする例えばカフェラッテ飲料用の蓋材のような場合、表面の過度な撥水性のために過酸化水素水の十分な接触が得られず、殺菌効果が不十分になる恐れがあり、実際上このような衛生面での重大な問題のために、特にコーヒー飲料用等の一部の用途向けには使用が阻まれるという問題があった。
本発明者らは、上記のような疎水性酸化物微粒子の多孔質層からなる付着防止層の、熱封緘層に対する密着性不良の問題及び過度の撥水性のために過酸化水素水による事前雑菌処理が不十分なものとなるという問題に対し、これらの問題点の改善のために鋭意実験と研究を重ね、付着防止層の構造を制御することで上記の両問題点を一挙に解決し、画期的な改善をはかりうることを見出すに至り、このような知見に基づいて本発明を完成し得たものである。
本発明は上記の次第で、良好なヒートシール性、密封性、開蓋時のための適度な易剥離性の保有と同時に、内容物の種類に対応した必要かつ十分な内容物付着防止性能を保有しつつ、付着防止層の密着強度を向上し、ストローによる突き刺しによっても付着防止層の一部剥離や脱落を生じるようなおそれがなく、しかも過酸化水素水による雑菌処理にも適正に対応し得て十分な雑菌処理を行うことが可能となる、特にコーヒー飲料等の飲料用容器の蓋材として好適に使用しうる内容物付着防止蓋材を提供することを目的とする。
本発明は、上記の目的を達成する手段として、内容物付着防止蓋材に関して下記[1]〜[5]項に記載の手段を、また該蓋材の製造方法に関して下記[6]〜[7]項に記載の手段を提示する。
[1] 少なくとも基材層と熱封緘層とを有し、該熱封緘層の外面に疎水性無機微粒子からなる内容物付着防止層が設けられた蓋材において、
前記内容物付着防止層は、前記熱封緘層側の所定厚み範囲に亘って前記熱封緘層の形成成分が疎水性無機微粒子相互間の空隙部内に入り込んだ熱封緘層成分含浸領域が形成され、該含浸領域の形成によって最表面の撥水性が低下され、水の接触角において100〜150度未満の所定値に設定されてなることを特徴とする内容物付着防止蓋材。
[2]前記内容物付着防止層の厚みの過半部が、前記熱封緘層成分含浸領域に形成されてなる前項1に記載の内容物付着防止蓋材。
[3]前記内容物付着防止層の最表面の撥水性が、水の接触角において120〜140度の範囲に設定されてなる前項[1]または[2]に記載の内容物付着防止蓋材。
[4]前記疎水性無機微粒子は、平均粒径1nm〜5,000nmである請求項[1]〜[3]のいずれか1項に記載の内容物付着防止蓋材。
[5]前記疎水性無機微粒子が疎水性シリカである前項[1]〜[4]いずれか1項に記載の内容物付着防止蓋材。
[6]少なくとも基材層と熱封緘層とを有する蓋材の前記熱封緘層の外面に、有機溶媒に疎水性無機微粒子を分散した分散液を塗布し、乾燥して溶媒を除去することによって前記疎水性無機微粒子からなる多孔質の内容物付着防止層を形成した後、
さらに前記熱封緘層の少なくとも表面部を加熱溶融させることにより、前記内容物付着防止層に、前記熱封緘層側の所定厚み範囲に亘って前記熱封緘層の形成成分が疎水性無機微粒子相互間の空隙部内に入り込んだ熱封緘層成分含浸領域を形成し、該含浸領域の形成によって最表面の撥水性を低下させ、水の接触角において100〜150度未満の所定値範囲に制御するものとしたことを特徴とする内容物付着防止蓋材の製造方法。
[7]前記熱封緘層を加熱溶融させる加熱処理を、温度80〜250℃、時間10〜300秒の加熱条件で行う前項[6]に記載の内容物付着防止蓋材の製造方法。
上記[1]項に記載の本発明によれば、内容物の種類に対応した必要かつ十分な内容物付着防止性能を確保しながら、付着防止層の熱封緘層に対する密着力を向上し、その不本意な一部剥離や脱落を防止し、しかも過酸化水素水による殺菌処理適性を有するものとなし得る。
上記の効果を更に具体的に説明すれば次のとおりである。
即ち、疎水性無機微粒子による多孔質層として形成される付着防止層は、それ自身が元来表面に極めて高い撥水性を有する。しかしながら、この撥水性は、容器内に充填包装される内容物の種類によっては、必要程度を越えて過剰ともいえる場合がある。例えば内容物がコーヒー飲料のような粘性の比較的低い液体である場合、その付着防止のためには、水の接触角が150°を超えるような超撥水レベルの撥水性を必要としない。そこで、本発明においては、上記の多孔質層として形成された付着防止層に、前記熱封緘層側の所定厚み範囲に亘って、前記熱封緘層の形成成分が疎水性無機微粒子相互間の空隙部内に入り込んだ熱封緘層成分含浸領域を形成し、該含浸領域の形成によって最表面の撥水性を、水の接触角において超撥水レベルの150度未満の所定値範囲に低下制御したものとしている。このことにより、付着防止層の少なくとも最表面部には、熱封緘層成分で覆われていない疎水性無機微粒子による疎水性表面を露出残存せしめるものとし、内容物の種類、ひいては該内容物の付着防止のために必要とされる撥水性レベルに対応した適正な撥水性を保有せしめつつ、熱封緘層成分の含浸により、付着防止層の熱封緘層に対する密着力、疎水性無機微粒子の付着力を充分に高めたものとすることができる。従って、内容物の吸飲のためにストローで蓋材を強く上から突き刺した場合にあっても、付着防止層が穿孔部位の周辺で一部剥離したり、脱落して飲料中に異物として混入するというような事態の発生を回避できる。
また、付着防止層の最表面の撥水性が、超撥水レベル未満の低下方向に制御されていることで、過酸化水素水による殺菌消毒処理を行うに際しても、過酸化水素水のより一層良好で確実な接触を得ることが可能となり、十分な殺菌効果を上げることができる。
また、付着防止層に熱封緘層成分の含浸領域が形成されていることで、付着防止層の介在に起因するヒートシール性の低下を軽減し、むしろ夾雑シール性および低温シール性を向上して、所要のシール強度、密封性の確保を可能にしながら、適度の易開封性も確保しうる。
また、前記[2]項に記載のように、付着防止層の厚みの過半部を熱封緘層成分含浸領域に形成することにより、付着防止層の最表面の撥水性レベルを比較的低い範囲に制御し、かつ殺菌処理適性を向上しつつ、逆に付着防止層の密着力を高めたものとして、特にコーヒー飲料等の液体飲料用容器の封緘に好適する蓋材を提供しうる。
また、前記[3]項に記載のように、前記内容物付着防止層の最表面の撥水性を、水の接触角において120〜140度の範囲に設定したものとなすことにより、前記[2]項の対応効果を一層確実に達成することができる。
また、請求項[4]項に記載のように、平均粒径1nm〜5,000nmの疎水性微粒子を用いることにより、市場から入手しやすい比較的安価な材料を用いて、前記のような内容付着防止効果に優れた蓋材を製造することができる。
更にまた、前記[5]項に記載のように、疎水性微粒子に疎水性シリカを選択使用するときは、愈々市場から入手しやすい比較的安価な材料をもって、優れた内容物付着防止効果を有する蓋材を得ることができる。
また、前記[6]項に記載の製造方法によれば、前記[1]項に記載のような諸特性を有する蓋材、即ち内容物に応じた所要の最表面撥水性と、内容物付着防止層の密着性とが調和し、かつ過酸化水素水との接触による殺菌処理適性にも優れた蓋材を、最も簡易な加工工程によって製造することができる。
更にまた、前記[7]項に記載のような加熱条件を採用して熱封緘層成分含浸領域を形成することにより、粘性の極めて低い飲料から比較的高いヨーグルトのような流動性食品に亘るまで、各内容物の種類、性状に対応した最も適正な上記諸特性を有する蓋材を、加熱条件の変更によっていずれも安易に製造することができる。
図1は本発明による内容物付着防止蓋材の積層構成の概要を示す断面図である。 図2は、疎水性無機微粒子の分散液を塗工した後、乾燥したときに形成される多孔質の内容物付着防止層の形態を示す模式断面図である。 図3は、図2の多孔質の内容物付着防止層の厚さ方向の所定領域内に、熱封緘層の形成成分の含浸領域を形成した状態を示す模式断面図である。 図4は、本発明の1つの好ましい実施例で形成された図2相当の付着防止層の断面構造を、FE−SEM(電解放射型超電子顕微鏡法)で観察した結果を示す写真である。 図5は、熱封緘層成分含浸領域を形成した図3相当の付着防止層の断面構造を、FE−SEMで観察した結果を示す写真である。 図6は、図3の一部を拡大して示したFE−SEM写真である。
図1は、本発明に係る内容物付着防止蓋材の積層構成の一例を示す。
該蓋材は、外面側の一方の面に所要の印刷(2)を施した金属箔(3)の他方の面、即ち施蓋使用時に容器本体の内部に向く側の面に中間樹脂層(4)を介して熱封緘層(5)が設けられている。上記の積層構成は従来の蓋材のそれと同様であり、上記金属箔(3)、中間層(4)及び熱封緘層(5)を含む積層体をここでは「蓋材本体(1)」と呼称することとする。
本発明に係る内容物付着防止蓋材は、上記蓋材本体(1)の熱封緘層(5)の外面に、更に付加的に付着防止層(6)を有するものである。
金属箔層(3)は、ガスバリヤ性、遮光性などを付与するものであり、多くはアルミニウム箔が用いられる。特にカフェラッテ等の飲料容器用の蓋材にあっては、強度、遮光性、軽量性を満足するものとして厚さ30〜60μm程度のアルミニウム箔が好適に用いられる。
中間樹脂層(4)は、金属箔(3)と熱封緘層(5)との間に介在して、蓋材に所定の剛性やヒートシール時のクッション性を付与するものであり、金属箔(3)にアンカーコートを施した上で、適宜必要に応じて設けられる。一般的には厚さ5〜40μmのポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン(メタ)アクリル酸エステル共重合体等のオレフィン樹脂、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル等が用いられる。
熱封緘層(5)は、中間樹脂層(4)及び容器本体側との接着性が良好なものであればその材質は特に限定されない。例えば、ホットメルト接着性のほか、ラッカータイプのヒートシール剤、更には公知のシーラントフィルムを用いることもできる。主として容器本体側の材質に応じて選択され、ポリスチレン容器用にはアクリル系、塩酢ビ系等のヒートシール剤が、またポリエチレン容器用にはエチレン-不飽和エステル共重合体系のホットメルト接着剤が好適使用される。
付着防止層(6)は、疎水性無機微粒子からなるものである。
疎水性無機微粒子は、蓋材の内容物付着防止性能の支配的役割を担うものであり、20mN/m以上の表面エネルギーを有する疎水性物質からなるものであればその材料は特に限定されない。具体的に例示すれば、疎水性のシリカ、アルミナ、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、ケイ酸カルシウム等の疎水性無機微粒子を挙げることができる。なかでも、疎水性能、コスト、超微粒子材料の市場からの入手のし易さ等の観点から、疎水性シリカやアルミナの使用が好適である。疎水性シリカは、乾式法シリカ及び湿式法シリカのいずれでも好適に用いることができる。疎水性無機微粒子の平均粒径は、1〜5,000nmの範囲のものを用いるべきである。平均粒径1nmの未満の超微粒子は、市場からの入手が困難であり、またコストの面からも不利である。他方、平均粒径5,000nmを超えるものでは、ヒートシール性を阻害するおそれがあると共に、付着防止効果が低下するおそれがあるため不適である。好ましい平均粒径は3〜3000nm、特に好ましくは3〜1000nmの範囲である。
付着防止層(6)の形成のための疎水性無機微粒子の付与は、分散液の塗布による湿式法、あるいは振りかけ等による乾式法のいずれの方法で行っても良いが、液体分散媒中に疎水性無機微粒子の所定量を均一に分散させてコート液を調製し、これを蓋材本体の熱封緘層の外面に塗布し、乾燥させることによって行うのか有利である。
コート液の調製は、疎水性無機微粒子を水または有機液体分散媒を用いて分散させて所定濃度のコロイド溶液とするものであるが、分散媒には比較的低沸点の有機分散媒を用いるのが好ましい。なかでもコスト、安全性、撥水性の発現効果等の面からメタノール、エタノールが好ましく、熱封緘層と疎水性無機微粒子との密着性を高める目的でシクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、メチルエチルケトン、トルエン等の使用も可能であり、これらの有機溶媒を2種類以上混合して使用することもできる。
コート液の塗工は、公知の任意の方法を採用しうる。例えば、グラビアコート法、スプレーコート法、バーコート法等を任意に採用しうる。
コート液の塗布量は、付着防止層の所望の厚みに応じて設定すればよいが、乾燥後重量で0.1〜5.0g/m程度が好ましく、0.2〜1.2g/mがより好ましく、更には0.4〜0.8g/mの範囲に設定するのが最適である。0.1g/m未満の場合には、内容物付着防止効果が不十分になるおそれがある。他方、5.0g/mを超えるとコストアップを招くほか、微粒子の脱落の恐れが生じるため好ましくない。
塗布後の乾燥工程は、もとより自然乾燥させても良いが、生産性、熱封緘層との密着性を高めるためには加熱乾燥させることが望ましい。その場合の乾燥条件としては、次工程の含浸熱処理条件以上の温度、時間にならない範囲で適宜選択することが可能である。
上記のコート液塗工と乾燥によって形成される付着防止層(6)は、図3のSEM写真に示すように、疎水性無機微粒子が均一に分布した多孔質層をなすものである。これを模式的に示すと第2図のとおりである。即ち、疎水性無機微粒子、とくに疎水性シリカ粒子(6a)が、主としてその最小単位をなす1次凝集粒子の集合体として所定厚みの層をなしている。
しかも、上記1次凝集粒子(6a)は、多数個の一次粒子の融着結合による多孔質のものであることにより、それ自体の内部に微細な空隙を有するのはもとより、隣接する粒子(6a)(6a)相互間にも不定形の複雑な空隙部(7)を有する。
従って、上記のような疎水性無機微粒子の塗工工程とその後の乾燥工程を経て形成される付着防止層(6)は、いわば網目状構造をなす多孔質層であり、最下層部分に位置する一部の粒子(6a)が熱封緘層(5)に接触状態に付着し、あるいは一部埋入状態に付着した、比較的弱い密着力で熱封緘層(5)と一体化されたものとなっているにすぎない。
そのため、このままの状態で前述のように蓋材に吸飲用のストローを強く突き刺した場合、特に突き刺し孔の周辺部分で、付着防止層(6)の一部が剥離し、容器本体内に脱落するおそれが生じる。
そこで、本発明では更に、図3に示すように、上記多孔質の付着防止層(6)に、前記熱封緘層(5)側の所定厚み範囲に亘って、熱封緘層(5)の構成成分が疎水性無機微粒子相互間の空隙部(7)内に入り込んだ熱封緘層成分含浸領域(8)が形成される。上記の空隙(7)は、前述した多孔質の一次凝集粒子(6a)のもつ内部空隙も含まれる。また上記の含浸は、溶融した熱封緘層成分が毛細管現象で付着防止層(5)内のあらゆる空隙に入り込み該空隙を埋めてしまう現象をいうものである。
もとより、上記の含浸は、付着防止層(6)の最外表面にまで及んではならない。熱封緘層成分が最外表面の疎水性無機微粒子(6a)の表面を覆い尽くしてしまうと、付着防止層(6)の最表面の撥水性が失われ、本来の期待される内容物付着防止効果を喪失してしまうことになるからである。
この意味で、含浸領域(8)を付着防止層(6)の全体厚みのうちのどの程度の厚み領域にまで設定するか、ひいては付着防止層(6)のうち、その外表面部にどの程度の空隙部を残存せしめたものにするかの問題は、蓋材が使用される容器の内容物の種類、特にその粘度によって、必要かつ十分な内容物付着防止効果が得られる範囲で任意に設定される。
この付着防止性能の程度は、付着防止層(6)の最表面のもつ撥水性を指標として制御することができる。
従って、本発明では、熱封緘層成分含浸領域(8)の形成によって多孔質の付着防止層(6)が本来的にもつ最表面の超撥水レベルの撥水性を、低下方向に制御するものであり、具体的には水の接触角において150度未満、とくに好ましくは140度未満となるように制御するものである。
もっとも最表面の撥水性が上記接触角で100度未満になると、所期する内容物付着防止効果を満足程度に達成することができない。従って、本発明においては、上記接触角が100〜150度未満の範囲で設定される。好ましくは、120〜140度の範囲に設定される。
付着防止層(6)に上記含浸領域を形成するための処理方法は、多孔質の付着防止層(6)を形成したのち、さらに加熱処理を施すことによるのが最も簡易であり、撥水性の調節も容易に行いうる点で有利である。即ち、付着防止層(6)を形成した蓋材を、該付着防止層側から加熱し、熱封緘層(5)の表面側の一部を軟化溶融させ、その構成成分である樹脂組成物の溶融成分を付着防止層(6)の空隙(7)内に滲入させる手法によるのが好ましい。ここに、加熱温度は、使用している熱封緘層(6)の樹脂組成物の溶融開始温度又は軟化点Tmに対して、Tm+0〜100℃、好ましくはTm+10〜50℃の範囲に設定することが望ましい。より具体的には、80〜250℃で10〜300秒間の加熱条件を臨界範囲とし、好ましくは100〜200℃で30〜90秒間の加熱条件によるものとすることが望ましい。
次に、本発明の効果を確認するために、その各種の実施例を比較例との対比において示す。
(蓋材本体の作製)
厚さ45μmのアルミニウム箔の片面に印刷を施し、他方の面に下記の市販のDICグラフィックス株式会社製ヒートシール剤をグラビアコート法により塗布し、熱封緘層を形成した。これによって得られたアルミニウム箔/熱封緘層の積層体をもってポリスチレン容器用の蓋材本体とした。
また、厚さ45μmのアルミニウム箔の片面に印刷を施し、他方の面にポリウレタン系アンカーコート剤を施し、厚さ20μmのポリエチレンを押出しコート法で積層して中間樹脂層を形成し、更にその外側に下記の市販のDICグラフィックス株式会社製ホットメルト剤をグラビアコート法により塗布し、熱封緘層を形成した。これによって得られたアルミニウム箔/中間樹脂層/熱封緘層の積層体をもってポリエチレン容器用の蓋材本体とした。
ここに、上記熱封緘層としては、下記の市販のDICグラフィックス株式会社製ヒートシール剤及びホットメルト剤を用いた。
ヒートシール剤
ディックシール A−2500DEM−G(商品名)・・・アクリル系
ティックシール A−200−DG(商品名)・・・塩酢ビ系
ホットメルト剤
ディックメルト DX−217B(商品名)・・・EVA系
(付着防止層の形成)
付着防止層の疎水性無機微粒子材料として、下記の疎水性シリカ粒子を用意した。
SP(I) :疎水性乾式シリカ 一次粒子平均粒径 7nm
SP(II) :疎水性湿式シリカ 平均粒径 2700nm
SP(III):疎水性湿式シリカ 平均粒径 3900nm
そして、上記の各疎水性シリカを、エタノール溶媒中に分散させていずれも約5%濃度の分散液を調製した。
次いで、これらの各分散液を、上記蓋材本体の前記熱封緘層側の外面にグラビアコート法により塗布したのち、150℃×15秒の加熱乾燥を行って、塗布量(付着量)が乾燥後重量で0.8g/mとなる疎水性シリカ微粒子による多孔質の付着防止層を形成した。
(加熱含浸処理)
次いで、さらに上記によって得られた表1に示す試料No.1〜12の試料のうち、No.1〜8及び12の各試料については、表1に示す加熱条件で付着防止層側から加熱処理した。
この加熱処理により、No.1〜8及び12の各試料で、熱封緘層の溶融成分が付着防止層内に浸透し、熱封緘層側の所定厚み範囲においてその微少空隙を埋め、熱封緘層成分含浸領域が形成された。
図4、5、6に示すSEM写真は、それぞれ上記試料No.1による加熱処理前および加熱処理後の付着防止層の観察結果を示している。
(最表面の撥水性・水接触角)
そこで、上記により得られた各試料No.1〜12について、その最表面の撥水性の指標として水接触角を調べたところ、結果は表1に示すとおりであった。
(評価試験)
そこで、上記により得られた表1のNo.1〜12の各試料について、下記の性能等の評価試験を行った。
(1)付着防止性能
各試料No.1〜12の蓋材の裏面、即ち付着防止層の外面上に、コーヒー飲料(森永乳業株式会社製 商標「マウントレーニア カフェラッテ」)を約0.5ccの液滴として滴下し、試料をゆっくりと傾けたときに上記液滴が「転がりはじめたときの傾斜角度」を測定して、次の基準で判定評価した。
◎・・・15度以下
○・・・16度以上30度以下
×・・・31度以上
(2)シール性
(2)−1 封緘強度
試料No.1、2、3、9、10の蓋材を、180℃×90kgf×1.0secのシール条件でポリスチレン製の容器本体のフランジ面上にヒートシールした。その他の試料No.4〜8、11、12の蓋材は、150℃×90kgf×1.0secのシール条件で紙/ポリエチレン製の容器本体のフランジ面上にヒートシールした。
そして、「封緘強度」を、乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(昭和54年4月16日厚生省令第17号)の封緘強度試験法に準じて測定し、封緘強度が13.3kPa以上であるものを合格(◎印)、13.3kPa未満のものを不合格(×印)として判定した。
(2)−2 開封強度
次に、「開封強度」は、上記同様にヒートシールした蓋材を、仰角45°、100mm/分の速度で引っ張り、開封時の最大荷重を測定してこれを開封強度(N)とした。そして最適な開封強度の範囲を10〜20Nとし、この範囲内のものを合格(◎印)、範囲外のものを不合格(×印)として評価した。
(2)−3 ヒートシール強度
試料No.1〜12の蓋材をいずれも15mm幅に切り出し、試料No.1、2、3、9、10の蓋材については、180℃×0.2MPa×1.0sec、シール幅5mmのシール条件で、その他の試料No.4〜8、11、12の蓋材は、150℃×0.2MPa×1.0sec、シール幅5mmのシール条件で、前者はポリスチレン製容器本体から、後者は紙/ポリエチレン製容器本体からそれぞれ切り出した15mm幅の短冊にヒートシールした。次いで、この蓋材を180°の方向に100mm/分の速度で引っ張り、剥離時の最大荷重をヒートシール強度とした。
そして、付着防止層を設けていない蓋材本体のままの蓋材におけるヒートシール強度(蓋材の耐剥離強度・密封性)を基準値として、ヒートシール強度の低下率または増加率を下記の基準で判定評価した。
◎・・・強度低下又は増加10%未満
○・・・強度低下又は増加10%〜20%未満
×・・・強度低下又は増加20%以上
(3)密着性
(3)−1 摩擦試験
試料No.1〜12の各蓋材の付着防止層の面に、黒い布を巻き付けた重り(500g)を垂直に載せ、ゆっくりと長さ200mm擦り、布の表面に付着した微粒子の有無を目視で検査した。
そして、黒い布における疎水性微粒子及び熱可塑性樹脂微粒子の転移付着量(剥離量)により下記の評価基準で評価した。
◎・・・ほとんど付着なし
○・・・許容範囲と認められる僅かな付着あり
×・・・明らかに多くの付着あり
(3)−2 ストロー突刺し試験
試験No.1〜12の各蓋材に対し印刷面側から、先端が約45°の斜めにカットされた外径6.0mmのポリエチレン製ストローを強く突き刺して穴をあけたのち、蓋材の表面を観察し、突き刺し孔の周辺部分における付着防止層の部分剥離の有無、疎水性シリカ粒子の脱落の有無を調べた。
上記(1)〜(3)の各評価試験の結果を、表2に示す。
表2の「付着防止性能」の試験結果に示すように、本発明による内容物付着防止蓋材においては、試料を僅かに傾けるだけでミルク入りコーヒー飲料の液滴が転がり移動を始める。このことは、少なくとも液体飲料を密封包装するカップ状容器用の蓋材として、内容物付着防止効果に優れたものであることが確認される。しかも、封緘強度、易剥離性等の点で適正なシール性を有するほか、付着防止層の熱封緘層への密着性が良好で、ストローで突き刺した場合にも付着防止層の剥離や脱落がなく、包装飲料への異物混入のおそれもない。もとより、水の接触角において超撥水レベル未満の表面撥水性に制御されていることにより、過酸化水素水による洗浄殺菌に供した場合にも、処理液との良好な接触が保証され、殺菌処理適性にも優れる。
1・・・蓋材本体
2・・・印刷
3・・・金属箔
4・・・中間層
5・・・熱封緘層
6・・・付着防止層
6a・・疎水性無機微粒子
7・・・空隙
8・・・熱封緘層成分含浸領域

Claims (6)

  1. 少なくとも基材層と熱封緘層とを有する蓋材の前記熱封緘層の外面に、有機溶媒に疎水性無機微粒子を分散した分散液を塗布し、乾燥して溶媒を除去することによって前記疎水性無機微粒子からなる多孔質の内容物付着防止層を形成した後、
    さらに前記熱封緘層の少なくとも表面部を加熱溶融させることにより、前記内容物付着防止層に、前記熱封緘層側の所定厚み範囲に亘って前記熱封緘層の形成成分が疎水性無機微粒子相互間の空隙部内に入り込んだ熱封緘層成分含浸領域を形成し、該含浸領域の形成によって最表面の撥水性を低下させ、水の接触角において100〜150度未満の所定値範囲に制御するものとしたことを特徴とする内容物付着防止蓋材の製造方法。
  2. 前記熱封緘層を加熱溶融させる加熱処理を、温度80〜250℃、時間10〜300秒の加熱条件で行う請求項1に記載の内容物付着防止蓋材の製造方法。
  3. 前記内容物付着防止層の厚みの過半部を、前記熱封緘層成分含浸領域に形成する請求項1または2に記載の内容物付着防止蓋材の製造方法。
  4. 前記内容物付着防止層の最表面の撥水性を、水の接触角において120〜140度の範囲に制御する請求項1〜3のいずれか1項に記載の内容物付着防止蓋材の製造方法。
  5. 前記疎水性無機微粒子は、平均粒径1nm〜5,000nmである請求項1〜4のいずれか1項に記載の内容物付着防止蓋材の製造方法。
  6. 前記疎水性無機微粒子が、疎水性シリカである請求項1〜5のいずれか1項に記載の内容物付着防止蓋材の製造方法。
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