JP5958546B2 - 手押し車 - Google Patents
手押し車 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5958546B2 JP5958546B2 JP2014536774A JP2014536774A JP5958546B2 JP 5958546 B2 JP5958546 B2 JP 5958546B2 JP 2014536774 A JP2014536774 A JP 2014536774A JP 2014536774 A JP2014536774 A JP 2014536774A JP 5958546 B2 JP5958546 B2 JP 5958546B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- angle
- main body
- pitch
- gradient
- inclination angle
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- 238000004364 calculation method Methods 0.000 claims description 17
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 8
- 238000000034 method Methods 0.000 description 8
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 description 5
- 230000001133 acceleration Effects 0.000 description 4
- 238000001514 detection method Methods 0.000 description 4
- 230000002265 prevention Effects 0.000 description 2
- 238000013459 approach Methods 0.000 description 1
- 238000001914 filtration Methods 0.000 description 1
- 230000005484 gravity Effects 0.000 description 1
- 238000012886 linear function Methods 0.000 description 1
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61H—PHYSICAL THERAPY APPARATUS, e.g. DEVICES FOR LOCATING OR STIMULATING REFLEX POINTS IN THE BODY; ARTIFICIAL RESPIRATION; MASSAGE; BATHING DEVICES FOR SPECIAL THERAPEUTIC OR HYGIENIC PURPOSES OR SPECIFIC PARTS OF THE BODY
- A61H3/00—Appliances for aiding patients or disabled persons to walk about
- A61H3/04—Wheeled walking aids for patients or disabled persons
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01B—MEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
- G01B21/00—Measuring arrangements or details thereof, where the measuring technique is not covered by the other groups of this subclass, unspecified or not relevant
- G01B21/22—Measuring arrangements or details thereof, where the measuring technique is not covered by the other groups of this subclass, unspecified or not relevant for measuring angles or tapers; for testing the alignment of axes
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61H—PHYSICAL THERAPY APPARATUS, e.g. DEVICES FOR LOCATING OR STIMULATING REFLEX POINTS IN THE BODY; ARTIFICIAL RESPIRATION; MASSAGE; BATHING DEVICES FOR SPECIAL THERAPEUTIC OR HYGIENIC PURPOSES OR SPECIFIC PARTS OF THE BODY
- A61H3/00—Appliances for aiding patients or disabled persons to walk about
- A61H3/04—Wheeled walking aids for patients or disabled persons
- A61H2003/043—Wheeled walking aids for patients or disabled persons with a drive mechanism
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61H—PHYSICAL THERAPY APPARATUS, e.g. DEVICES FOR LOCATING OR STIMULATING REFLEX POINTS IN THE BODY; ARTIFICIAL RESPIRATION; MASSAGE; BATHING DEVICES FOR SPECIAL THERAPEUTIC OR HYGIENIC PURPOSES OR SPECIFIC PARTS OF THE BODY
- A61H3/00—Appliances for aiding patients or disabled persons to walk about
- A61H3/04—Wheeled walking aids for patients or disabled persons
- A61H2003/046—Wheeled walking aids for patients or disabled persons with braking means
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61H—PHYSICAL THERAPY APPARATUS, e.g. DEVICES FOR LOCATING OR STIMULATING REFLEX POINTS IN THE BODY; ARTIFICIAL RESPIRATION; MASSAGE; BATHING DEVICES FOR SPECIAL THERAPEUTIC OR HYGIENIC PURPOSES OR SPECIFIC PARTS OF THE BODY
- A61H2201/00—Characteristics of apparatus not provided for in the preceding codes
- A61H2201/50—Control means thereof
- A61H2201/5007—Control means thereof computer controlled
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61H—PHYSICAL THERAPY APPARATUS, e.g. DEVICES FOR LOCATING OR STIMULATING REFLEX POINTS IN THE BODY; ARTIFICIAL RESPIRATION; MASSAGE; BATHING DEVICES FOR SPECIAL THERAPEUTIC OR HYGIENIC PURPOSES OR SPECIFIC PARTS OF THE BODY
- A61H2201/00—Characteristics of apparatus not provided for in the preceding codes
- A61H2201/50—Control means thereof
- A61H2201/5023—Interfaces to the user
- A61H2201/5025—Activation means
- A61H2201/5028—Contact activation, i.e. activated at contact with a surface of the user to be treated
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61H—PHYSICAL THERAPY APPARATUS, e.g. DEVICES FOR LOCATING OR STIMULATING REFLEX POINTS IN THE BODY; ARTIFICIAL RESPIRATION; MASSAGE; BATHING DEVICES FOR SPECIAL THERAPEUTIC OR HYGIENIC PURPOSES OR SPECIFIC PARTS OF THE BODY
- A61H2201/00—Characteristics of apparatus not provided for in the preceding codes
- A61H2201/50—Control means thereof
- A61H2201/5058—Sensors or detectors
- A61H2201/5069—Angle sensors
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61H—PHYSICAL THERAPY APPARATUS, e.g. DEVICES FOR LOCATING OR STIMULATING REFLEX POINTS IN THE BODY; ARTIFICIAL RESPIRATION; MASSAGE; BATHING DEVICES FOR SPECIAL THERAPEUTIC OR HYGIENIC PURPOSES OR SPECIFIC PARTS OF THE BODY
- A61H2201/00—Characteristics of apparatus not provided for in the preceding codes
- A61H2201/50—Control means thereof
- A61H2201/5058—Sensors or detectors
- A61H2201/5084—Acceleration sensors
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61H—PHYSICAL THERAPY APPARATUS, e.g. DEVICES FOR LOCATING OR STIMULATING REFLEX POINTS IN THE BODY; ARTIFICIAL RESPIRATION; MASSAGE; BATHING DEVICES FOR SPECIAL THERAPEUTIC OR HYGIENIC PURPOSES OR SPECIFIC PARTS OF THE BODY
- A61H2201/00—Characteristics of apparatus not provided for in the preceding codes
- A61H2201/50—Control means thereof
- A61H2201/5058—Sensors or detectors
- A61H2201/5092—Optical sensor
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Rehabilitation Therapy (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Pain & Pain Management (AREA)
- Physical Education & Sports Medicine (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Public Health (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Handcart (AREA)
- Rehabilitation Tools (AREA)
Description
本発明は、歩行を補助する車輪を備えた手押し車に関し、特に車輪を駆動、制御する電動手押し車に関する。
従来、老人、身障者等の歩行を補助する装置として、多くの歩行補助車が開発されている。従来の歩行補助車は、歩行中の転倒を防止するよう、4輪又は8輪で構成されることが多く、キャリーバッグ等を備えて歩行補助車の重心を下げることにより、歩行中の安定感を高めている。
また、老人、身障者等の歩行を補助するべく、電動モータ等で車輪を回転させる歩行補助車も開発されている。被歩行補助者の安全を確保するため、歩行補助車の本体部の傾斜角度を検出して、本体部を安定した傾斜角度に維持することで被歩行補助者の姿勢を維持するようオブザーバ制御している。
歩行補助車の本体部の傾斜角度は、加速度センサによる傾斜角度情報と、ジャイロセンサによる角速度情報とに基づいてオブザーバを構成して推定している。例えば特許文献1では、2軸以上の加速度センサの検出値に基づいて幾何学的に算出した角度を基調として、外力オブザーバを介して高い精度で傾斜角度を推定する移動体が開示されている。
特許文献1に開示してある移動体を含めて、従来の歩行補助車は、倒立振子制御を前提としている。つまり、接地面が水平であることを前提としているが、上り坂、下り坂といった勾配を有する接地面では、釣合い方向が水平な接地面とは相違する。そのため、勾配を有する接地面では、被歩行補助者が操作に違和感を覚えるという問題点があった。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、勾配のある接地面に差し掛かった場合であっても、安定感を損なうことなく歩行することができるよう、本体部の姿勢を制御することが可能な手押し車を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明に係る手押し車は、一対の車輪と、該一対の車輪を回転させる一又は複数の駆動部と、前記一対の車輪を回転することが可能に支持する本体部と、前記一対の車輪が支持されている側とは反対側の、前記本体部の一端に設けられている把持部と、一端にてピッチ方向に回転することが可能に前記本体部と連結してあり、他端にて一又は一対の補助輪を回転することが可能に支持する支持部と、前記一又は複数の駆動部の動作を制御する制御部とを備える手押し車において、前記本体部と前記支持部とのなす交差角度を検出する交差角度検出手段と、該交差角度検出手段で検出された交差角度に基づいて、前記本体部が接地面に直交する方向に対して傾斜する傾斜角度を推算する傾斜角度推算手段と、接地面の勾配角度を算出する勾配角度算出手段とを備え、推算した傾斜角度と算出した勾配角度とに基づいて、前記本体部のピッチ方向の姿勢を制御することを特徴とする。
上記構成では、本体部と支持部とのなす交差角度を検出して、検出された交差角度に基づいて、本体部が接地面に直交する方向に対して傾斜する傾斜角度を推算する。接地面の勾配角度を算出して、推算した傾斜角度と算出した勾配角度とに基づいて、本体部のピッチ方向の姿勢を制御することにより、接地面が勾配を有する場合であっても、勾配角度に応じて本体部の釣合い方向を補正することが可能となる。
また、本発明に係る手押し車は、前記勾配角度算出手段が、一定時間ごとの勾配角度を算出することが好ましい。
上記構成では、一定時間ごとの勾配角度を算出することで、接地面の勾配の変化を一定時間ごとに把握することができ、都度本体部の釣合い方向を補正することが可能となる。
また、本発明に係る手押し車は、前記勾配角度算出手段が、一定時間内に算出された勾配角度の平均値を勾配角度として算出することが好ましい。
上記構成では、接地面の勾配の変化を平均値で把握することができるので、接地面の細かい凹凸の存在等に過敏に反応することなく、本体部の釣合い方向を補正することが可能となる。
上記構成によれば、本体部と支持部とのなす交差角度を検出して、検出された交差角度に基づいて、本体部が接地面に直交する方向に対して傾斜する傾斜角度を推算する。接地面の勾配角度を算出して、推算した傾斜角度と算出した勾配角度とに基づいて、本体部のピッチ方向の姿勢を制御することにより、接地面が勾配を有する場合であっても、勾配角度に応じて本体部の釣合い方向を補正することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態に係る手押し車について、図面に基づいて具体的に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る手押し車の構成を示す斜視図である。本実施の形態に係る手押し車1は、一対の車輪2が、回転することが可能に本体部3に支持されており、一対の車輪2が支持されている側とは反対側の、本体部3の一端に設けられている把持部4を被歩行補助者である老人、身障者等が把持して歩行する。なお、把持部4は必ずしも一端に設けられている必要はなく、本体部3の途中に設けられていても良い。
ここで、ピッチ方向を明確にしておく。図2は、ピッチ方向、ロール方向及びヨー方向を説明する模式図である。図2に示すように、手押し車1がxy面上をx軸の(+)方向へ前進又はx軸の(−)方向へ後退するように移動する場合、y軸周りの回転方向がピッチ方向である。y軸の(+)方向を向いて反時計回りに車輪2が回転した場合には本体部3が前方へ傾斜し、y軸の(+)方向を向いて時計回りに車輪2が回転した場合には本体部3が後方へ傾斜する。また、x軸周りの回転方向がロール方向であり、本体部3が左右方向へ揺動する場合の回転方向である。さらに、z軸周りの回転方向がヨー方向であり、一対の車輪2の向きをx軸方向から傾ける場合の回転方向である。
図1に戻って、本体部3には、一対の車輪2を回転させるピッチ用モータ(駆動部)6、及びピッチ用モータ6の回転位置(角度)又は回転速度を検出するピッチ用エンコーダ61を備える。本体部3と一対の車輪2とは、一対の車輪2を回転自在に支持するフレーム31で連結され、ピッチ用モータ6の回転は、本体部3に備えたベルト(図示せず)を介して一対の車輪2へ伝わる。なお、フレーム31は、本体部3の一部分である。
本体部3の鉛直方向からの傾斜角度(以下、傾斜角度)は、傾斜角センサ5で検出する。傾斜角センサとしては、例えば加速度センサを用いる。本実施の形態では、傾斜角センサ5で検出した、本体部3の鉛直方向からの傾斜角度θ4と、後述する支持部7と本体部3とのなす角度(以下、交差角度)θ1から推算したピッチ傾斜角度θ2との差分から、接地面の勾配角度θ3を算出する(θ3=θ4−θ2)。接地面の勾配角度θ3に基づいて、鉛直方向に対するピッチ傾斜角度である絶対傾斜角度を修正することにより、接地面の勾配を考慮して本体部3の釣合い方向を補正することができる。
本体部3には、ピッチ用モータ6の動作(回転)を制御する制御基板(制御部)32及び電池33を備えている。制御基板32には、ドライバ、A/Dコンバータ、D/Aコンバータ、カウンタ、ピッチ用モータ6の動作を制御するコントローラ等が搭載されている。コントローラは、具体的にはマイクロプロセッサ、CPU、LSI等である。手押し車1は、一対の車輪2の回転に伴う反動トルクを利用してピッチ方向の釣合いをとるように制御されている。
また、本実施の形態に係る手押し車1は、被歩行補助者の歩行中の安定感を高めるために、補助輪8を備えている。補助輪8は、ピッチ方向に回転することが可能に一端を本体部3に連結してある支持部7の他端において、回転することが可能に支持されている。図1に示すように、一の補助輪8を備えていても良いし、ロール方向の安定度を高めるために一対の補助輪8を備えていても良い。なお、支持部7は、必ずしも一端が本体部3に連結している必要はなく、支持部7の中間部分が本体部3に連結していても良い。また、補助輪8は、必ずしも支持部7の他端で支持されている必要はなく、支持部7の他端が地面に接しない範囲であれば、支持部7の中間部分で支持されていても良い。
支持部7の回転中心である支点10の位置は、本体部3内であれば特に限定されるものではない。本体部3の転倒を防止することができれば足りるからである。
なお、本体部3と支持部7との連結部分を回転させる、又は補助輪8を回転させる電動モータ(図示せず)を、本体部3と支持部7との連結部分に備えている。本実施の形態では、制御基板32が、電動モータの動作(回転)を制御する。支持部7と本体部3とのなす角度(以下、交差角度)θ1は、電動モータに内蔵された支持部角度エンコーダ91の出力(パルス信号)から算出することにより検出される。
図3は、本発明の実施の形態に係る手押し車1のピッチ方向の転倒を防止する制御の一例を示す制御ブロック図である。図3に示すように、目標ピッチ角設定部44では、制御目標となる目標ピッチ角θrpの設定を受け付ける。
一方、角度検出部45では、支持部角度エンコーダ91のピッチ方向の角度出力をカウンタにて取得し、取得したピッチ方向の角度出力に基づいて、本体部3と支持部7とのなす角度である交差角度θ1を算出する。
ピッチ傾斜角度推算部47では、算出された交差角度θ1に基づいて、本体部3が接地面に直交する方向に対して傾斜する傾斜角度(ピッチ傾斜角度)θ2を推算する。接地面勾配角度算出部46では、傾斜角センサ5で検出された本体部3の鉛直方向からの傾斜角度θ4を取得して、ピッチ傾斜角度推算部47で推算されたピッチ傾斜角度θ2との差分を算出して、接地面の勾配角度θ3を算出する(θ3=θ4−θ2)。すなわち、手押し車1が平地にある場合、θ4の値はθ2となり、θ3=0となる。
絶対傾斜角度推算部43では、推算されたピッチ傾斜角度θ2、及び算出された接地面の勾配角度θ3に基づいて、鉛直方向に対するピッチ傾斜角度である絶対傾斜角度を推算する。これにより、接地面の勾配を考慮して本体部3の釣合い方向を補正することができる。
目標ピッチ角速度計算部48では、設定を受け付けた目標ピッチ角θrpから推算された絶対傾斜角度を減じたピッチ角度偏差に比例ゲインを乗算して、目標ピッチ角速度ω2pを算出する。ピッチ用トルク指令生成部49では、算出された目標ピッチ角速度ω2pに対して、例えばPID制御によりピッチ用トルク指令τ0pを生成する。ピッチ用モータトルク指令電圧計算部50では、ピッチ用トルク指令τ0pに対して、変換係数を乗算して、指令電圧を算出する。最後に、ピッチ用D/Aコンバータ部51では、ドライバにD/A変換した指令電圧を出力し、ピッチ用モータ6の動作を制御する。
ここで、ピッチ傾斜角度θ2を推算する方法について、以下に説明する。図4は、本発明の実施の形態に係る手押し車1のモデルを側面から見た模式図である。図4では、説明を簡単にするために、一対の車輪2及び補助輪8の接地位置と一対の車輪2及び補助輪8の回転中心とが一致するよう模式的に表現してある。
本実施の形態では、本体部3と支持部7とのなす交差角度θ1に基づいて、本体部3が接地面に直交する方向に対して傾斜するピッチ傾斜角度θ2を推算する。図4では、接地面が水平であるので、本体部3が鉛直方向に対してなす角度がピッチ傾斜角度θ2となっている。
図4に示すように、本体部3は、鉛直方向に対してピッチ傾斜角度θ2をなすように傾斜している。そして、支持部7は、本体部3と交差角度θ1をなすように傾斜することにより、本体部3を支持する。図4では、左向きの矢印方向が手押し車1の前進方向であり、本体部3が後方へ傾斜した状態を示している。
交差角度θ1は、本体部3が鉛直方向に対してなす角度(ピッチ傾斜角度)θ2に依存して変動する。これは、支持部7が本体部3を支持するよう傾斜するからである。しかし、本体部3の接地位置(一対の車輪2の接地位置)から本体部3と支持部7との交点までの距離L1、及び支持部7の接地位置(補助輪8の接地位置)から本体部3と支持部7との交点までの距離L2は一定であるので、一対の車輪2及び補助輪8が接地している限り、幾何学的にピッチ傾斜角度θ2を推算することができる。
すなわち、図4より(式1)の関係を導き出すことができる。
(式1)をピッチ傾斜角度θ2について解くと、(式2)のようにピッチ傾斜角度θ2を求めることができる。
しかし、(式2)に基づくピッチ傾斜角度θ2の算出方法は、三角関数を用いていることから演算処理負荷が比較的大きく、算出するまでに時間を要するので、リアルタイム性が求められる姿勢制御には向かない。そこで、本実施の形態では、交差角度θ1とピッチ傾斜角度θ2との関係を一次近似することにより、演算処理負荷を軽減して算出するまでに要する時間を短縮している。
図5は、交差角度θ1とピッチ傾斜角度θ2との関係を示すグラフである。図5では、距離L2=1.2×距離L1としている。図5に示すように、交差角度θ1が小さい部分ではピッチ傾斜角度θ2が大きく変動しているが、実際には、交差角度θ1が小さすぎると歩行中の安定感を欠く。
そこで、本実施の形態では、交差角度θ1が、20度から50度までの間で変動すると仮定することにより、交差角度θ1とピッチ傾斜角度θ2との関係を一次近似しやすくしている。図6は、交差角度θ1が20度から50度までの間で変動する場合の交差角度θ1とピッチ傾斜角度θ2との関係を一次近似したグラフである。
図6に示すように、交差角度θ1とピッチ傾斜角度θ2との関係を一次近似することにより、例えばθ2=1.009×θ1−34.87という一次関数を得ることができ、精度を低下させることなくピッチ傾斜角度θ2を推算することができる。
図7は、接地面が勾配を有する場合の、手押し車1の接地状態を示す模式図である。図7に示すように、手押し車1の接地面は、勾配角度θ3を有する上り坂である。この場合、上述した方法でピッチ傾斜角度θ2を推算して本体部3の姿勢を制御しても、鉛直方向が本体部3の釣合い方向とはならず、本体部3が後方へ傾く方向に力がかかる。そこで、接地面が勾配を有する場合であっても被歩行補助者にとって使用感を損なわないためには、接地面の勾配角度θ3分だけ絶対傾斜角度を修正して、本体部3の釣合い方向を補正することが必要となる。
すなわち、手押し車1が平地から上り勾配の斜面に差しかかった場合、被歩行補助者が把持部4を把持し続けれていれば、倒立振子の釣り合い方向とはならないので、被歩行補助者にとって進行方向に対して手前方向に力が働いているように感じるものの、交差角度θ1は変化しない。したがって、ピッチ傾斜角度θ2の算出結果も変化しない。しかし、傾斜角センサ5の検出値である本体部3の鉛直方向からの傾斜角度θ4は変化するので、演算結果としての接地面の勾配角度θ3は0ではなくなり、上り勾配であることを検出することができる。
そのため、本実施の形態では、傾斜角センサ5で検出された、本体部3の鉛直方向からの傾斜角度θ4、及び交差角度θ1から推算したピッチ傾斜角度θ2の差分を算出することにより、接地面の勾配角度θ3を算出している。斯かる演算を繰り返し、接地面の勾配角度θ3分だけ絶対傾斜角度を修正し続けることにより、接地面の勾配角度に応じて本体部3の釣合い方向を補正することができ、安定した倒立二輪走行を実現することが可能となる。
一般に、安価な傾斜角センサは、その原理上、水平方向及び鉛直方向の加速度成分を誤って傾斜角として検出することが多い。高精度な傾斜角センサは高価であるため、安価な傾斜角センサを用いる場合は、その瞬時値ではなく、ある一定の時間間隔で取得した値の平均値を用いる、高周波成分をローパスフィルタで除去した後の値を用いる等の工夫をすることが好ましい。これにより、一定時間内に検出された勾配角度の平均値を接地面の勾配角度θ3として用いることができ、接地面の細かい凹凸の存在等に過敏に反応することなく、本体部3の釣合い方向を補正することが可能となる。
接地面の勾配変化をより高い精度で検出するには、傾斜角センサ5の出力値をローパスフィルタでフィルタリングした後の値を微分演算し、微分値が所定の閾値以下である場合に勾配変化が落ち着いたと判断して本体部3の釣合い方向を補正すれば良い。これにより、接地面に細かい凹凸が存在する場合であっても、全体として上り坂であるか下り坂であるかを判断して本体部3の姿勢を制御することができ、被歩行補助者が安全に歩行することができるよう補助することが可能となる。
次に、図3の制御ブロック図で示した手押し車1の動作制御の一例について、フロ−チャートに基づいて説明する。図8は、本発明の実施の形態に係る手押し車1の制御基板32のコントローラのピッチ方向の転倒防止処理手順を示すフローチャートである。
図8に示すように制御基板32のコントローラは、制御目標となる目標ピッチ角θrpの設定を受け付ける(ステップS801)。コントローラは、支持部角度エンコーダ91のピッチ方向の角度出力をカウンタにて取得し、取得したピッチ方向の角度出力に基づいて、本体部3と支持部7とのなす角度である交差角度θ1を算出する(ステップS802)。
コントローラは、算出された交差角度θ1に基づいて、本体部3のピッチ方向の傾斜角度(ピッチ傾斜角度)θ2を推算する(ステップS803)。コントローラは、傾斜角センサ5で検出された本体部3の鉛直方向からの傾斜角度θ4を取得して(ステップS804)、推算されたピッチ傾斜角度θ2との差分を算出して、接地面の勾配角度θ3を算出する(ステップS805)。
コントローラは、推算されたピッチ傾斜角度θ2、及び算出された接地面の勾配角度θ3に基づいて、鉛直方向に対するピッチ傾斜角度である絶対傾斜角度を推算して(ステップS806)、設定を受け付けた目標ピッチ角θrpから推算された絶対傾斜角度を減じたピッチ角度偏差を算出する(ステップS807)。これにより、接地面の勾配を考慮して本体部3の釣合い方向を補正することができる。
コントローラは、算出したピッチ角度偏差に比例ゲインを乗算して、目標ピッチ角速度ω2pを算出する(ステップS808)。コントローラは、ピッチ用トルク指令生成部49において目標ピッチ角速度ω2pに対して、例えばPID制御によりピッチ用トルク指令τ0pを生成するか否かを判断する(ステップS809)、何らかの理由によってピッチ用モータ6の動作制御を停止する必要がある場合は、ピッチ用トルク指令τ0pを生成しないと判断する。
コントローラが、ピッチ用トルク指令τ0pを生成すると判断した場合(ステップS809:YES)、コントローラは、生成したピッチ用トルク指令τ0pに対して変換係数を乗算して指令電圧を算出する(ステップS810)。コントローラは、算出した指令電圧をD/A変換し、ピッチ用モータ6の動作を制御するドライバに出力する(ステップS811)。コントローラは、処理をステップS802に戻し、上述した処理を繰り返す。
一方、コントローラが、ピッチ用トルク指令τ0pを生成しないと判断した場合(ステップS809:NO)、コントローラはピッチ用モータ6の動作制御を停止して、処理を終了する。これにより、ピッチ用D/Aコンバータ部51への指令が停止されるため、ピッチ用モータ6の動作制御は停止する。コントローラが、ピッチ用トルク指令τ0pを生成しないと判断する場合としては、例えば故意であるか、事故であるかを問わず、ピッチ用モータ6の動作制御中に電源が切れた場合、あるいはユーザがピッチ用モータ6の動作制御を停止するためにスイッチ等を介して停止入力を与えた場合等が考えられる。
以上のように本実施の形態によれば、算出した勾配角度θ3に基づいて、推算した絶対傾斜角度を修正して本体部3の釣合い方向を補正することにより、接地面が勾配を有する場合であっても、勾配角度に応じて本体部3の姿勢を制御することが可能となる。
なお、上述した実施の形態は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することができることは言うまでもない。例えば、ピッチ用モータ6を一対の車輪2に1個設けることに限定されるものではなく、車輪ごとに1個ずつピッチ用モータを設けても良い。また、電動モータも、本体部3と支持部7との連結部分に備えるのではなく、一又は複数の補助輪8ごとに備えても良い。
1 手押し車
2 車輪
3 本体部
4 把持部
5 傾斜角センサ
6 ピッチ用モータ(駆動部)
7 支持部
8 補助輪
10 支点
31 フレーム
32 制御基板(制御部)
33 電池
43 絶対傾斜角度推算部
44 目標ピッチ角設定部
45 角度検出部
46 接地面勾配角度算出部
47 ピッチ傾斜角度推算部
48 目標ピッチ角速度計算部
49 ピッチ用トルク指令生成部
50 ピッチ用モータトルク指令電圧計算部
51 ピッチ用D/Aコンバータ部
61 ピッチ用エンコーダ
91 支持部角度エンコーダ
2 車輪
3 本体部
4 把持部
5 傾斜角センサ
6 ピッチ用モータ(駆動部)
7 支持部
8 補助輪
10 支点
31 フレーム
32 制御基板(制御部)
33 電池
43 絶対傾斜角度推算部
44 目標ピッチ角設定部
45 角度検出部
46 接地面勾配角度算出部
47 ピッチ傾斜角度推算部
48 目標ピッチ角速度計算部
49 ピッチ用トルク指令生成部
50 ピッチ用モータトルク指令電圧計算部
51 ピッチ用D/Aコンバータ部
61 ピッチ用エンコーダ
91 支持部角度エンコーダ
Claims (3)
- 一対の車輪と、
該一対の車輪を回転させる一又は複数の駆動部と、
前記一対の車輪を回転することが可能に支持する本体部と、
前記一対の車輪が支持されている側とは反対側の、前記本体部の一端に設けられている把持部と、
一端にてピッチ方向に回転することが可能に前記本体部と連結してあり、他端にて一又は一対の補助輪を回転することが可能に支持する支持部と、
前記一又は複数の駆動部の動作を制御する制御部と
を備える手押し車において、
前記本体部と前記支持部とのなす交差角度を検出する交差角度検出手段と、
該交差角度検出手段で検出された交差角度に基づいて、前記本体部が接地面に直交する方向に対して傾斜する傾斜角度を推算する傾斜角度推算手段と、
接地面の勾配角度を算出する勾配角度算出手段と
を備え、推算した傾斜角度と算出した勾配角度とに基づいて、前記本体部のピッチ方向の姿勢を制御することを特徴とする手押し車。 - 前記勾配角度算出手段は、一定時間ごとの勾配角度を算出することを特徴とする請求項1に記載の手押し車。
- 前記勾配角度算出手段は、一定時間内に算出された勾配角度の平均値を勾配角度として算出することを特徴とする請求項1に記載の手押し車。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012203952 | 2012-09-18 | ||
JP2012203952 | 2012-09-18 | ||
PCT/JP2013/074466 WO2014045955A1 (ja) | 2012-09-18 | 2013-09-11 | 手押し車 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP5958546B2 true JP5958546B2 (ja) | 2016-08-02 |
JPWO2014045955A1 JPWO2014045955A1 (ja) | 2016-08-18 |
Family
ID=50341269
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014536774A Expired - Fee Related JP5958546B2 (ja) | 2012-09-18 | 2013-09-11 | 手押し車 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5958546B2 (ja) |
WO (1) | WO2014045955A1 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TWI701533B (zh) * | 2019-11-14 | 2020-08-11 | 緯創資通股份有限公司 | 控制方法以及電動助行器 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4802622B2 (ja) * | 2005-09-06 | 2011-10-26 | トヨタ自動車株式会社 | 走行体および走行体の動作調節方法 |
JP2007090019A (ja) * | 2005-09-29 | 2007-04-12 | Hiroshi Okamura | 歩行支援システム |
JP4887865B2 (ja) * | 2005-12-14 | 2012-02-29 | 株式会社エクォス・リサーチ | 車両 |
JP5429427B2 (ja) * | 2011-02-23 | 2014-02-26 | 株式会社村田製作所 | 歩行補助車 |
-
2013
- 2013-09-11 JP JP2014536774A patent/JP5958546B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2013-09-11 WO PCT/JP2013/074466 patent/WO2014045955A1/ja active Application Filing
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2014045955A1 (ja) | 2014-03-27 |
JPWO2014045955A1 (ja) | 2016-08-18 |
WO2014045955A8 (ja) | 2015-03-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5429427B2 (ja) | 歩行補助車 | |
JP6199380B2 (ja) | 電動歩行補助装置、電動歩行補助装置の制御プログラムおよび電動歩行補助装置の制御方法 | |
EP2664528B1 (en) | Inverted pendulum type vehicle | |
JP6164300B2 (ja) | 手押し車 | |
JP5652578B2 (ja) | 手押し車 | |
US9474678B2 (en) | Pushcart | |
JP6794099B2 (ja) | 電動アシスト車、制御方法、およびプログラム | |
JP5756384B2 (ja) | 電動式ハンディカート | |
US10052253B2 (en) | Hand-propelled vehicle | |
JP5958546B2 (ja) | 手押し車 | |
JP6252683B2 (ja) | 手押し車 | |
JP5800110B2 (ja) | 手押し車 | |
JP5704283B2 (ja) | 手押し車 | |
JP2010179917A (ja) | 走行装置及びその制御方法 | |
JP5979321B2 (ja) | 手押し車 | |
JP2019043500A (ja) | 倒立二輪車の旋回制御方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160524 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160606 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5958546 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |