以下に添付図面を参照して、この発明にかかる情報処理プログラム、情報処理方法、および情報処理装置の実施の形態を詳細に説明する。
(情報処理プログラムによる中退アラート処理の内容)
図1は、情報処理プログラムによる中退アラート処理の内容を示す説明図である。図1において、情報処理装置100は、情報処理プログラムにより、中退アラート処理を実行する。中退アラート処理は、複数の学生の中から、中退する可能性がある学生を特定し、特定した学生に関するアラートを出力する処理である。
情報処理装置100は、例えば、複数の学生の各々について、当該学生が受講する講義に対する当該学生の学習行動の履歴を記憶する。学生が受講している講義とは、上述したように、当該学生が履修登録することにより当該学生が受講適格を有する講義であって、当該学生が出席している講義に限らない。学習行動とは、講義への出席、講義に対する予習、講義に対する復習などである。学習行動の履歴とは、例えば、講義への出席履歴、講義に対する予習時間の履歴、講義に対する復習時間の履歴などである。次に、情報処理装置100は、上述した情報に基づいて、複数の学生の各々について、学習行動が減少している講義数を算出する。
また、情報処理装置100は、上述した情報に基づいて、複数の講義の各々について、当該講義の履修人数に対する学習行動が減少している学生の人数の割合を算出する。次に、情報処理装置100は、複数の学生の各々について、当該学生が受講する講義のうちで学習行動が減少している講義における割合の平均値を算出する。そして、情報処理装置100は、算出した講義数と、算出した平均値と、を用いて、各学生の中退危険度を算出し、中退危険度が各学生の中で相対的に高い学生を、出力する。
図1では、情報処理装置100が、学生121〜123の中から中退する可能性がある学生を特定し、特定した学生に関するアラートを出力する場合を例に挙げて、中退アラート処理の内容について説明する。
情報処理装置100は、具体的には、学生121の学習行動の履歴に基づいて、学生121の講義131〜134への学習行動が減少していることを検出し、学生121の学習行動が減少している講義数「4」を算出する。
次に、情報処理装置100は、学生122の学習行動の履歴に基づいて、学生122の講義132への学習行動が減少していることを検出し、学生122の学習行動が減少している講義数「1」を算出する。
そして、情報処理装置100は、学生123の学習行動の履歴に基づいて、学生123の講義132への学習行動が減少していることを検出し、学生123の学習行動が減少している講義数「1」を算出する。
次に、情報処理装置100は、講義131の履修人数「2」に対する学習行動が減少している学生の人数「1」の割合「0.50」を算出する。そして、情報処理装置100は、講義132の履修人数「3」に対する学習行動が減少している学生の人数「3」の割合「1.00」を算出する。
次に、情報処理装置100は、講義133の履修人数「3」に対する学習行動が減少している学生の人数「1」の割合「0.33」を算出する。そして、情報処理装置100は、講義134の履修人数「2」に対する学習行動が減少している学生の人数「1」の割合「0.50」を算出する。
次に、情報処理装置100は、学生121が受講する講義131〜134のうち、学習行動が減少している講義131〜134に対する割合の平均値「0.58」を算出する。そして、情報処理装置100は、学生122が受講する講義131〜133のうち、学習行動が減少している講義132に対する割合の平均値「1.00」を算出する。次に、情報処理装置100は、学生123が受講する講義132〜134のうち、学習行動が減少している講義132に対する割合の平均値「1.00」を算出する。
ここで、情報処理装置100は、算出した講義数と、算出した割合の平均値と、を用いて、学生121〜123の中退危険度を算出する。中退危険度は、例えば、学生の学習行動が減少している講義数が多いほど、当該学生の学習意欲が低下しているとして、高い値となる。また、中退危険度は、例えば、学生が受講する講義に対する割合の平均値が小さいほど、他学生が躓かない講義で当該学生が躓いているとして、高い値となる。
情報処理装置100は、例えば、学生121〜123についての講義数の中から、最大の講義数「4」を特定する。次に、情報処理装置100は、学生121〜123についての割合の平均値の中から、最大の平均値「1.00」と最小の平均値「0.58」とを特定する。そして、情報処理装置100は、学生121〜123についての割合の平均値のデータ区間「1.00−0.58=0.42」を算出する。
次に、情報処理装置100は、学生121についての講義数「4」を最大の講義数「4」で除算した値「1.00」を、学生121についての第1の中退危険度として算出する。そして、情報処理装置100は、最大の平均値「1.00」から学生121についての割合の平均値「0.58」を減算した相対値「0.42」を算出する。次に、情報処理装置100は、相対値「0.42」をデータ区間で除算した値「1.00」を、学生121についての第2の中退危険度として算出する。そして、情報処理装置100は、算出した第1および第2の中退危険度の和「2.00」を、学生121についての総合の中退危険度として算出する。
次に、情報処理装置100は、同様にして、学生122についての中退危険度「0.25」を算出する。そして、情報処理装置100は、同様にして、学生123についての中退危険度「0.25」を算出する。次に、情報処理装置100は、算出した中退危険度が最大である学生121を、中退の可能性がある学生として出力する。
これにより、情報処理装置100は、学習意欲の低下により学生が学習を中止する可能性があることを早期に検出して、当該学生や当該学生が受講する講義における講師に、検出結果を通知することができる。結果として、当該学生や当該講師は、当該学生の学習意欲を向上させる対応策を実施することができ、当該学生の学習意欲を回復させて当該学生を学習に復帰させることができる。
(情報処理装置100のハードウェア構成例)
図2は、実施の形態にかかる情報処理装置100のハードウェア構成例を示すブロック図である。図2において、情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)201と、ROM(Read Only Memory)202と、RAM(Random Access Memory)203と、磁気ディスクドライブ(Hard Disk Drive)204と、磁気ディスク205と、光ディスクドライブ206と、光ディスク207と、ディスプレイ208と、I/F(Interface)209と、キーボード210と、マウス211と、スキャナ212と、プリンタ213と、を備えている。また、各構成部は、バス200によってそれぞれ接続されている。
ここで、CPU201は、情報処理装置100の全体の制御を司る。ROM202は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用される。磁気ディスクドライブ204は、CPU201の制御にしたがって磁気ディスク205に対するデータのリード/ライトを制御する。磁気ディスク205は、磁気ディスクドライブ204の制御で書き込まれたデータを記憶する。
光ディスクドライブ206は、CPU201の制御にしたがって光ディスク207に対するデータのリード/ライトを制御する。光ディスク207は、光ディスクドライブ206の制御で書き込まれたデータを記憶したり、光ディスク207に記憶されたデータをコンピュータに読み取らせたりする。
ディスプレイ208は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。このディスプレイ208は、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。
インターフェース(以下、「I/F」と略する。)209は、通信回線を通じてLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネットなどのネットワーク214に接続され、このネットワーク214を介して他の装置に接続される。そして、I/F209は、ネットワーク214と内部のインターフェースを司り、外部装置からのデータの入出力を制御する。I/F209には、例えば、モデムやLANアダプタなどを採用することができる。
キーボード210は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを備え、データの入力を行う。また、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよい。マウス211は、カーソルの移動や範囲選択、あるいはウィンドウの移動やサイズの変更などを行う。ポインティングデバイスとして同様に機能を備えるものであれば、トラックボールやジョイスティックなどであってもよい。
スキャナ212は、画像を光学的に読み取り、情報処理装置100内に画像データを取り込む。なお、スキャナ212は、OCR(Optical Character Reader)機能を持たせてもよい。また、プリンタ213は、画像データや文書データを印刷する。プリンタ213には、例えば、レーザプリンタやインクジェットプリンタを採用することができる。なお、光ディスクドライブ206、光ディスク207、ディスプレイ208、キーボード210、マウス211、スキャナ212、およびプリンタ213の少なくともいずれか1つは、なくてもよい。
(履修登録情報テーブルの記憶内容)
次に、図3を用いて、履修登録情報テーブルの記憶内容の一例について説明する。履修登録情報テーブルは、学生ごとに履修登録情報を記憶するテーブルである。履修登録情報は、学生が受講している講義を示す情報である。履修登録情報テーブルは、例えば、上述したROM202、磁気ディスク205、光ディスク207などにより実現される。
図3は、履修登録情報テーブルの記憶内容の一例を示す説明図である。図3に示すように、履修登録情報テーブル300は、履修学生ID項目に関連付けて、講義ID項目を有し、学生ごとに各項目に情報が設定されることによりレコードを記憶する。
履修学生ID項目には、学生の識別子が記憶される。講義ID項目には、履修学生ID項目の識別子が示す学生が受講している講義の識別子が記憶される。学生が受講している講義とは、上述したように、当該学生が履修登録することにより当該学生が受講適格を有する講義であって、当該学生が出席している講義に限らない。情報処理装置100は、履修登録情報テーブル300を参照することにより、講義を受講する各学生を特定することができる。
(講義履修情報テーブルの記憶内容)
次に、図4を用いて、講義履修情報テーブルの記憶内容の一例について説明する。講義履修情報テーブルは、講義ごとに講義履修情報を記憶するテーブルである。講義履修情報は、講義の内容を示す情報である。講義履修情報テーブルは、例えば、上述したROM202、磁気ディスク205、光ディスク207などにより実現される。
図4は、講義履修情報テーブルの記憶内容の一例を示す説明図である。図4に示すように、講義履修情報テーブル400は、講義ID項目に関連付けて、講義名項目と、履修人数項目と、を有し、講義ごとに各項目に情報が設定されることによりレコードを記憶する。
講義ID項目には、講義の識別子が記憶される。講義名項目には、講義ID項目の識別子が示す講義の名称が記憶される。履修人数項目には、講義ID項目の識別子が示す講義を受講している学生の人数が記憶される。講義を受講している学生とは、当該講義を履修登録することにより当該講義の受講適格を有する学生であって、当該講義に出席している学生に限らない。情報処理装置100は、講義履修情報テーブル400を参照することにより、講義の履修人数を特定することができる。
(出席割合閾値テーブルの記憶内容)
次に、図5を用いて、出席割合閾値テーブルの記憶内容の一例について説明する。出席割合閾値テーブルは、出席割合閾値を記憶するテーブルである。出席割合閾値テーブルは、例えば、上述したROM202、磁気ディスク205、光ディスク207などにより実現される。
図5は、出席割合閾値テーブルの記憶内容の一例を示す説明図である。図5に示すように、出席割合閾値テーブル500は、閾値ID項目に関連付けて、閾値名称項目と、数値項目と、を有し、各項目に情報が設定されることによりレコードを記憶する。
閾値ID項目には、閾値の識別子が記憶される。閾値名称項目には、閾値ID項目の識別子が示す閾値の名称が記憶される。数値項目には、閾値ID項目の識別子が示す閾値の具体的な数値が記憶される。情報処理装置100は、出席割合閾値テーブル500を参照することにより、出席割合閾値を特定することができる。
(出席履歴テーブルの記憶内容)
次に、図6を用いて、出席履歴テーブルの記憶内容の一例について説明する。出席履歴テーブルは、学習行動履歴の一例である出席履歴を記憶するテーブルである。出席履歴テーブルは、例えば、上述したROM202、磁気ディスク205、光ディスク207などにより実現される。
図6は、出席履歴テーブルの記憶内容の一例を示す説明図である。図6に示すように、出席履歴テーブル600は、履修学生ID項目に関連付けて、講義ID項目と、授業回項目と、出席フラグ項目と、を有し、各項目に情報が設定されることによりレコードを記憶する。
履修学生ID項目には、学生の識別子が記憶される。講義ID項目には、履修学生ID項目の識別子が示す学生が受講している講義の識別子が記憶される。授業回項目には、講義ID項目の識別子が示す講義の授業回が記憶される。出席フラグ項目には、履修学生ID項目の識別子が示す学生が、講義ID項目の識別子が示す講義の授業回項目が示す授業回に出席したか否かを示すフラグが記憶される。図6の例では、出席フラグ項目の「Yes」は出席したことを示すフラグであり、出席フラグ項目の「No」は欠席したことを示すフラグである。
(学習行動閾値テーブルの記憶内容)
次に、図7を用いて、学習行動閾値テーブルの記憶内容の一例について説明する。学習行動閾値テーブルは、学習行動閾値の算出のための係数を記憶するテーブルである。学習行動閾値テーブルは、例えば、上述したROM202、磁気ディスク205、光ディスク207などにより実現される。
図7は、学習行動閾値テーブルの記憶内容の一例を示す説明図である。図7に示すように、学習行動閾値テーブル700は、閾値ID項目に関連付けて、閾値名称項目と、数値項目と、を有し、各項目に情報が設定されることによりレコードを記憶する。
閾値ID項目には、閾値の識別子が記憶される。閾値名称項目には、閾値ID項目の識別子が示す閾値の名称が記憶される。数値項目には、閾値ID項目の識別子が示す閾値の具体的な数値が記憶される。
(学習行動履歴テーブルの記憶内容)
次に、図8および図9を用いて、学習行動履歴テーブルの記憶内容の一例について説明する。学習行動履歴テーブルは、出席履歴以外の学習行動履歴を記憶するテーブルである。学習行動履歴テーブルは、例えば、上述したROM202、磁気ディスク205、光ディスク207などにより実現される。
図8および図9は、学習行動履歴テーブルの記憶内容の一例を示す説明図である。図8および図9に示すように、学習行動履歴テーブル800は、講義ID項目に関連付けて、学生ID項目と、授業回項目と、学習行動属性ID項目と、学習行動名項目と、学習時間項目と、を有し、各項目に情報が設定されることによりレコードを記憶する。
講義ID項目には、講義の識別子が記憶される。学生ID項目には、講義ID項目の識別子が示す講義を受講する学生の識別子が記憶される。授業回項目には、講義ID項目の識別子が示す講義の授業回が記憶される。
学習行動属性ID項目には、学生ID項目の識別子が示す学生が行った、講義ID項目の識別子が示す講義の授業回項目が示す授業回についての学習行動を示す識別子が記憶される。学習行動名項目には、学習行動属性ID項目の識別子が示す学習行動の種別の名称が記憶される。図8および図9の例では、学習行動としては、講義に関する予習にかけた学習時間や、講義に関する復習にかけた学習時間を採用する。学習時間項目には、学生ID項目の識別子が示す学生が、学習行動属性ID項目の識別子が示す学習行動にかけた時間が記憶される。学習行動にかけた時間の単位は、例えば「時間(hour)」である。
学習行動の他の例としては、例えば、「講義前に公開された予習資料の参照速度」、「講義前に公開された予習資料の参照率」、「質問用の掲示板への投稿量」が挙げられる。また、学習行動の他の例としては、例えば、「欠席せず、連続して出席している回数」、「講義後に公開された復習資料の参照速度」、「講義後に公開された復習資料の参照率」が挙げられる。
また、学習行動の他の例としては、例えば、「ディスカッション用の掲示板への投稿量」、「講義のQ&Aの参照回数」が挙げられる。また、学習行動の他の例としては、例えば、「講義のレポート教材の提出率」、「講義のテスト教材の提出率」、「講義に対するアンケートの提出率」などが挙げられる。学習行動履歴テーブル800は、上述した学習行動の他の例についての履歴を実現する項目を、さらに有してもよい。
(学生情報テーブルの記憶内容)
次に、図10を用いて、学生情報テーブルの記憶内容の一例について説明する。学生情報テーブルは、学生情報を記憶するテーブルである。学生情報は、大学における学生の所属先を示す情報である。学生情報テーブルは、例えば、上述したROM202、磁気ディスク205、光ディスク207などにより実現される。
図10は、学生情報テーブルの記憶内容の一例を示す説明図である。図10に示すように、学生情報テーブル1000は、履修学生ID項目に関連付けて、名前項目と、入学年度項目と、学部名項目と、学科名項目と、学年項目と、を有し、各項目に情報が設定されることによりレコードを記憶する。
履修学生ID項目には、学生の識別子が記憶される。名前項目には、履修学生ID項目の識別子が示す学生の氏名が記憶される。入学年度項目には、履修学生ID項目の識別子が示す学生が大学に入学した年度が記憶される。
学部名項目には、履修学生ID項目の識別子が示す学生が、大学において所属している学部の名称が記憶される。学科名項目には、履修学生ID項目の識別子が示す学生が、大学において所属している学科の名称が記憶される。学年項目には、履修学生ID項目の識別子が示す学生が、大学において所属している学年が記憶される。
(情報処理装置100の機能的構成例)
次に、図11を用いて、情報処理装置100の機能的構成例について説明する。図11は、情報処理装置100の機能的構成を示すブロック図である。情報処理装置100は、記憶部1101と、判定部1102と、特定部1103と、計数部1104と、算出部1105と、出力部1106と、を含む。
記憶部1101と、判定部1102と、特定部1103と、計数部1104と、算出部1105と、出力部1106とは、具体的には、例えば、図2に示したROM202、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶装置に記憶されたプログラムをCPU201に実行させることにより、または、I/F209により、その機能を実現する。
記憶部1101は、複数の講義の各々について、当該講義を受講する受講者の当該講義に対する学習行動の履歴情報を記憶する。ここで、履歴情報とは、例えば、受講者の講義への出席状況の履歴情報を含む。また、履歴情報とは、例えば、受講者の講義に関する講義時間外における学習時間の履歴情報を含んでもよい。また、履歴情報とは、例えば、受講者の講義に関する課題提出状況の履歴情報を含んでもよい。
記憶部1101は、例えば、学習行動の一例である出席履歴を記憶する出席履歴テーブル600や、学習行動の一例である講義時間外の学習時間履歴を記憶する学習行動履歴テーブル800を記憶する。これにより、判定部1102は、記憶部1101に記憶されている出席履歴や学習行動履歴が所定条件を満たすか否かを判定することができる。
判定部1102は、記憶部1101に記憶されている履修情報の各々について所定条件を満たしているか否かを判定する。所定条件とは、例えば、履歴情報に基づく講義への出席率が閾値以下である条件を含む。また、所定条件とは、例えば、履歴情報に基づく講義への欠席回数が閾値以上である条件を含んでもよい。
また、所定条件とは、例えば、履歴情報に基づく講義に対する学習時間の平均値が閾値以下である条件を含んでもよい。平均値とは、例えば、単純移動平均であってもよい。また、所定条件とは、履歴情報に基づく講義に対する課題提出状況を示す値が閾値以下である条件を含んでもよい。
判定部1102は、例えば、出席履歴テーブル600から或る学生の或る講義への出席履歴を抽出し、当該学生の当該講義への出席率を算出し、算出した出席率が出席割合閾値テーブル500に記憶されている出席割合閾値以下であるか否かを判定する。これにより、判定部1102は、出席率が出席割合閾値以下であると判定された学生と講義との組み合わせを、中退アラート処理の対象となる学生と講義との組み合わせとして検出することができる。判定結果は、例えば、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶領域に記憶される。
また、判定部1102は、例えば、学習行動履歴テーブル800から或る学生の或る講義に対する学習行動履歴を抽出し、当該学生の当該講義への学習行動のポイントを算出してもよい。そして、判定部1102は、算出したポイントが学習行動閾値テーブル700に記憶されている学習行動閾値以下であるか否かを判定してもよい。これにより、判定部1102は、ポイントが学習行動閾値以下であると学生と講義との組み合わせを、中退アラート処理の対象となる学生と講義との組み合わせとして検出することができる。
また、判定部1102は、上述した出席率と学習行動のポイントとを算出し、算出した出席率が出席割合閾値以下であるか否かを判定し、算出したポイントが学習行動閾値以下であるか否かを判定してもよい。これにより、判定部1102は、出席率が出席割合閾値以下であると判定され、かつ、ポイントが学習行動閾値以下であると判定された学生と講義とを、中退アラート処理の対象となる学生と講義との組み合わせとして検出することができる。
特定部1103は、記憶部1101に記憶されている履歴情報に基づいて、複数の講義のうち、所定の受講者の履歴情報であって所定条件を満たしていない履歴情報に対応する講義を特定する。ここで、所定の受講者は、判定部1102によって所定条件を満たしていないと判定された履歴情報に対応する受講者である。所定の学生は、情報処理装置100の利用者によって入力された情報により特定される学生であってもよい。
特定部1103は、例えば、判定部1102によって検出された組み合わせの中で、所定の学生を含む組み合わせを抽出する。次に、特定部1103は、抽出した組み合わせに含まれる講義を特定する。これにより、算出部1105は、特定部1103によって特定された講義の数に基づいて、中退危険度を算出することができる。特定されたデータは、例えば、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶領域に記憶される。
計数部1104は、記憶部1101に記憶されている履歴情報に基づいて、所定の受講者とは異なる受講者のうち、特定した講義に対する学習行動の履歴情報であって所定条件を満たしていない履歴情報に対応する受講者の数を計数する。計数部1104は、例えば、判定部1102によって検出された組み合わせの中で、特定部1103によって特定された講義を含む組み合わせを抽出する。
次に、計数部1104は、抽出した組み合わせの数を、特定部1103によって特定された講義を受講する受講者の中で、学習行動が減少している受講者の数として計数する。これにより、算出部1105は、計数部1104によって計数された受講者の数に基づいて、中退危険度を算出することができる。計数結果は、例えば、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶領域に記憶される。
算出部1105は、特定した講義の数と、計数した受講者の数と、に基づく所定の受講者の評価値を算出する。ここで、受講者の評価値とは、前記所定の受講者の学習継続の可能性を示す値であって、特定した前記講義の数が大きいほど前記可能性が低いことを示す値となり、計数した前記受講者の数が小さいほど前記可能性が低いことを示す値となる。受講者の評価値とは、例えば、上述した中退危険度である。算出結果は、例えば、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶領域に記憶される。
出力部1106は、算出した受講者の評価値に基づく情報を出力する。また、出力部1106は、算出した受講者の評価値が所定範囲に含まれる場合に、所定条件を満たしていないと判定された履歴情報に対応する受講者を示す情報を出力してもよい。
出力部1106は、例えば、中退危険度が0以上の学生を示す情報を、中退する可能性がある学生を示す情報として出力する。また、出力部1106は、例えば、中退する可能性がある学生についての中退危険度を、中退する可能性がある学生を示す情報と共に出力してもよい。出力形式としては、例えば、ディスプレイ208への表示、プリンタ213への印刷出力、I/F209による外部装置への送信がある。また、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶領域に記憶することとしてもよい。
これにより、情報処理装置100は、学習意欲の低下により学生が学習を中止する可能性があることを検出して、当該学生や当該学生が受講する講義における講師に、検出結果を通知することができる。結果として、当該学生や当該講師は、当該学生の学習意欲を向上させる対応策を実施することができ、当該学生の学習意欲を回復させて当該学生を学習に復帰させることができる。
(中退アラート処理の具体例)
次に、図12〜図18を用いて、中退アラート処理の具体例について説明する。
図12〜図18は、中退アラート処理の具体例を示す説明図である。図12のように、情報処理装置100は、出席履歴テーブル600を参照して、各学生の各講義への出席率を算出する。次に、情報処理装置100は、算出した出席率が、出席割合閾値テーブル500に記憶されている出席割合閾値以下である学生を検出する。
図12の例では、(1)情報処理装置100は、例えば、出席履歴テーブル600から、履修学生ID「R10001」と、講義ID「K003」と、の組み合わせに関連付けられたレコードを抽出する。次に、情報処理装置100は、抽出したレコードのうちの出席フラグが「Yes」になっている割合「1.00」を、履修学生ID「R10001」の学生の講義ID「K003」の講義への出席率として算出する。(2)そして、情報処理装置100は、算出した出席率「1.00」が、出席割合閾値テーブル500に記憶されている出席割合の閾値「0.50」より大きいと判定する。そのため、情報処理装置100は、履修学生ID「R10001」の学生を検出しない。
一方で、(3)情報処理装置100は、例えば、出席履歴テーブル600から、履修学生ID「R15001」と、講義ID「K001」と、の組み合わせに関連付けられたレコードを抽出する。次に、情報処理装置100は、抽出したレコードのうちの出席フラグが「Yes」になっている割合「0.33」を、履修学生ID「R15001」の学生の講義ID「K001」の講義への出席率として算出する。(4)そして、情報処理装置100は、算出した出席率「0.33」が、出席割合閾値テーブル500に記憶されている出席割合の閾値「0.50」以下であると判定する。(5)そのため、情報処理装置100は、履修学生ID「R15001」の学生を検出する。
(6)また、情報処理装置100は、同様に、履修学生ID「R15001」と講義ID「K002」との組み合わせに関連付けられたレコードに基づいて、履修学生ID「R15001」の学生を検出しない。(7)また、情報処理装置100は、同様に、履修学生ID「R15001」と講義ID「K003」との組み合わせに関連付けられたレコードに基づいて、履修学生ID「R15001」の学生を検出しない。
(8)また、情報処理装置100は、同様に、履修学生ID「R15011」と講義ID「K001」との組み合わせに関連付けられたレコードに基づいて、履修学生ID「R15011」の学生を検出しない。(9)また、情報処理装置100は、同様に、履修学生ID「R15012」と講義ID「K002」との組み合わせに関連付けられたレコードに基づいて、履修学生ID「R15012」の学生を検出する。次に、情報処理装置100は、図13の処理に移行する。
図13および図14において、情報処理装置100は、図12において検出した学生が受講している講義を特定する。次に、情報処理装置100は、学習行動履歴テーブル800を参照して、特定した講義を受講する各学生に関連付けられた、当該講義への学習行動履歴を取得する。そして、情報処理装置100は、取得した学習行動履歴から、各学生の学習行動についてポイントを付けて、ポイントの移動平均値を算出する。次に、情報処理装置100は、算出した移動平均値が、学習行動閾値テーブル700に記憶されている学習行動閾値以下である学生と講義との組み合わせを検出し、中退予測評価データとして記憶する。
図13および図14の例では、学習行動として、学習行動履歴テーブル800に記憶されている予習状況と復習状況を採用する。また、学習行動に付けるポイントとして、予習の学習時間と、復習の学習時間と、を採用する。
(10)情報処理装置100は、例えば、学習行動履歴テーブル800を参照して、検出した履修学生ID「R15001」に関連付けられたレコードを抽出する。次に、情報処理装置100は、抽出したレコードに基づいて、履修学生ID「R15001」の学生が受講する講義ID「K001」の講義に関する学習時間の移動平均値「−1.33」を算出する。(11)そして、情報処理装置100は、算出した移動平均値「−1.33」が、学習行動閾値テーブル700に記憶されている学習行動閾値「−1.00」以下になると判定する。そのため、情報処理装置100は、履修学生ID「R15001」と講義ID「K001」との組み合わせを、中退予測評価データとして記憶する。
(12)また、情報処理装置100は、抽出したレコードに基づいて、履修学生ID「R15001」の学生が受講する講義ID「K002」の講義に関する学習時間の移動平均値「−1.00」を算出する。(13)そして、情報処理装置100は、算出した移動平均値「−1.00」が、学習行動閾値テーブル700に記憶されている学習行動閾値「−1.00」以下になると判定する。そのため、情報処理装置100は、履修学生ID「R15001」と講義ID「K002」との組み合わせを、中退予測評価データとして記憶する。
(14)また、情報処理装置100は、抽出したレコードに基づいて、履修学生ID「R15001」の学生が受講する講義ID「K003」の講義に関する学習時間の移動平均値「−1.13」を算出する。(15)そして、情報処理装置100は、算出した移動平均値「−1.13」が、学習行動閾値テーブル700に記憶されている学習行動閾値「−1.00」以下になると判定する。そのため、情報処理装置100は、履修学生ID「R15001」と講義ID「K003」との組み合わせを、中退予測評価データとして記憶する。
(16)また、情報処理装置100は、学習行動履歴テーブル800を参照して、検出した履修学生ID「R15012」に関連付けられたレコードを抽出する。次に、情報処理装置100は、抽出したレコードに基づいて、履修学生ID「R15012」の学生が受講する講義ID「K002」の講義に関する学習時間の移動平均値「−1.43」を算出する。(17)そして、情報処理装置100は、算出した移動平均値「−1.43」が、学習行動閾値テーブル700に記憶されている学習行動閾値「−1.00」以下になると判定する。そのため、情報処理装置100は、履修学生ID「R15012」と講義ID「K002」との組み合わせを、中退予測評価データとして記憶する。ここで、情報処理装置100に記憶された中退評価データを図15に示す。
図15に示すように、情報処理装置100は、中退予測評価データを記憶する。中退予測評価データは、学生IDに、学習行動が減少している講義IDを関連付けたデータである。学生IDは、図13および図14において情報処理装置100により検出された組み合わせに含まれる学生の識別子である。講義IDは、図13および図14において情報処理装置100により検出された組み合わせに含まれる講義の識別子である。
中退予測評価データは、図12において出席率が出席割合閾値以下であると判定され、かつ、図13および図14において学習時間の移動平均値が学習行動閾値以下であると判定された、履修学生IDと講義IDとの組み合わせを示す。中退予測評価データは、例えば、上述したROM202、磁気ディスク205、光ディスク207などにより実現される。次に、情報処理装置100は、図16の処理に移行する。
図16において、情報処理装置100は、中退予測評価データを参照して、中退予測評価データに含まれる学生IDを抽出し、学生IDリストを生成する。次に、情報処理装置100は、抽出した学生IDの各学生IDをキーとして、中退予測評価データから、各学生IDに関連付けられている講義IDを抽出し、講義リストを生成する。そして、情報処理装置100は、講義リストから、各学生IDの学生の学習行動が減少している講義の数を特定する。
図16の例では、(18)情報処理装置100は、例えば、中退予測評価データから、学生ID「R15001」と「R15012」とを抽出し、学生IDリストを生成する。(19)次に、情報処理装置100は、学生リストの学生ID「R15001」をキーにして、中退予測評価データから、学生ID「R15001」に関連付けられた講義ID「K001」と「K002」と「K003」とを抽出し、講義リストを生成する。(20)そして、情報処理装置100は、講義リストにある講義IDの数から、学生ID「R15001」の学生の学習行動が減少している講義数「3」を算出する。
(21)また、情報処理装置100は、学生リストの学生ID「R15012」をキーにして、同様に講義数「1」を算出する。情報処理装置100は、算出した講義数を、図18に示す中退アラート評価データとして記憶しておく。次に、情報処理装置100は、図17の処理に移行する。
図17において、情報処理装置100は、図16において生成した講義リストの各講義IDをキーにして、中退予測評価データから、各講義IDに関連付けられている学生IDの数を算出する。次に、情報処理装置100は、各講義IDをキーにして、講義履修情報テーブル400から、各講義IDの講義の履修人数を特定する。そして、情報処理装置100は、各講義IDの講義の中で、学習行動が減少している学生の割合を算出する。
図17の例では、(22)情報処理装置100は、例えば、講義リストの講義ID「K001」をキーにして、中退予測評価データから、学習行動が減少している学生IDの数「1」を算出する。(23)次に、情報処理装置100は、講義リストの講義ID「K001」をキーにして、講義履修情報テーブル400から、講義ID「K001」の講義の履修人数「2」を特定する。(24)そして、情報処理装置100は、学生IDの数「1」を履修人数「2」で除算して、講義ID「K001」の講義を受講する学生の中で学習行動が減少している学生の割合「0.50」を算出する。
(25)また、情報処理装置100は、講義リストの講義ID「K002」をキーにして、同様に、講義ID「K002」の講義を受講する学生の中で学習行動が減少している学生の割合「1.00」を算出する。(26)また、情報処理装置100は、講義リストの講義ID「K003」をキーにして、同様に、講義ID「K003」の講義を受講する学生の中で学習行動が減少している学生の割合「0.50」を算出する。次に、情報処理装置100は、図18の処理に移行する。
図18において、情報処理装置100は、図16において特定した講義数と、図17において算出した割合と、を参照して、中退アラート評価データを生成する。中退アラート評価データは、中退予測評価データに含まれる各学生についての中退危険度を含むデータである。
図18の例では、(27)情報処理装置100は、図16において特定した学習行動が減少している講義数の中で最大の数「3」を特定する。(28)次に、情報処理装置100は、学生ID「R15001」の学生の学習行動が減少している講義ID「K001」と「K002」との講義について、図17において算出された割合の平均値「0.67」を算出する。(29)また、情報処理装置100は、学生ID「R15012」の学生の学習行動が減少している講義ID「K002」の講義について、図17において算出された割合の平均値「1.00」を算出する。
(30)次に、情報処理装置100は、算出した平均値の中での最小値「0.67」と最大値「1.00」を特定する。(31)そして、情報処理装置100は、各学生の学習行動が減少している学生の割合の平均値の最大値「1.00」から、各学生の学習行動が減少している学生の割合の平均値の最小値「0.67」を減算して、データ区間「0.33」を算出する。
(32)次に、情報処理装置100は、学生ID「R15001」の学生の学習行動が減少している講義数「3」を、各学生の学習行動が減少している講義数の中で最大の数「3」で除算した数を、第1の評価スコア「1.00」として算出する。
(33)そして、情報処理装置100は、各学生の学習行動が減少している学生の割合の平均値の最大値「1.00」から、学生ID「R15001」の学生の学習行動が減少している学生の割合の平均値「0.67」を減算する。情報処理装置100は、減算した数を、相対値「0.33」として算出する。次に、情報処理装置100は、相対値「0.33」をデータ区間「0.33」で除算した数を、第2の評価スコア「1.00」として算出する。
(34)そして、情報処理装置100は、算出した第1および第2の評価スコアを加算した総合評価スコア「2.00」を、学生ID「R15001」の学生についての中退危険度として算出する。(35)また、情報処理装置100は、同様にして、学生ID「R15012」の学生についての総合評価スコア「0.33」を、学生ID「R15012」の学生についての中退危険度として算出する。
次に、情報処理装置100は、各学生IDと、学習行動が減少している講義数と、算出した平均値と、算出した中退危険度と、を関連付けたデータを、中退アラート評価データとして記憶する。中退アラート評価データは、例えば、上述したROM202、磁気ディスク205、光ディスク207などにより実現される。
これにより、情報処理装置100は、学生の中退危険度を参照して、中退危険度の高い学生についてのアラートを出力することができる。情報処理装置100は、例えば、中退危険度が閾値以上である学生についてのアラートを出力することができる。また、情報処理装置100は、中退危険度が0以上である学生についてのアラートを出力してもよい。また、情報処理装置100は、中退危険度が閾値以上である学生についてのアラートを、算出した中退危険度と共に出力してもよい。
(情報処理装置100の出力画面の一例)
次に、図19および図20を用いて、情報処理装置100の出力画面の一例について説明する。
図19および図20は、情報処理装置100の出力画面の一例を示す説明図である。図19のように、情報処理装置100は、「学生学習活動状況チェックボタン」を、ディスプレイ208の符号1901の箇所に表示する。
ここで、情報処理装置100の利用者による操作入力により、「学生学習活動状況チェックボタン」が押下されたとする。情報処理装置100は、「学生学習活動状況チェックボタン」が押下されたことを検出すると、図12〜図18に示した中退アラート処理を実行する。そして、情報処理装置100は、中退アラート処理の処理結果をディスプレイ208の符号1902の箇所に表示する。
情報処理装置100は、例えば、中退危険度が0以上の学生の氏名を、中退危険度が高い順に並べて出力する。また、情報処理装置100は、当該学生に対する「詳細表示ボタン」を、ディスプレイ208の符号1903の箇所に表示する。
ここで、情報処理装置100の利用者による操作入力により、「詳細表示ボタン」が押下されたとする。情報処理装置100は、「詳細表示ボタン」が押下されたことを検出すると、図20に示す画面を表示する。
図20のように、情報処理装置100は、学生情報テーブル1000を参照して、押下された「詳細表示ボタン」に対応する学生に関する情報を、ディスプレイ208の符号2001の箇所に出力する。
また、情報処理装置100は、押下された「詳細表示ボタン」に対応する学生の受講する講義に関する情報を、ディスプレイ208の符号2002の箇所に表示する。情報処理装置100は、例えば、講義の名称、出席履歴テーブル600に記憶されている出席履歴、学習行動履歴テーブル800に記憶されている学習行動履歴を、表示する。図20では、「○」は出席フラグ「Yes」に対応し、「×」は出席フラグ「No」に対応する。
(中退アラート処理の処理手順)
次に、図21〜図23を用いて、中退アラート処理の処理手順の一例について説明する。
図21〜図23は、中退アラート処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。図21において、情報処理装置100は、出席履歴テーブル600を参照して、出席率が閾値以下である学生IDと、当該学生IDに関連付けられている講義IDと、を取得する(ステップS2101)。次に、情報処理装置100は、取得した学生IDの中から、未選択の学生IDを選択する(ステップS2102)。そして、情報処理装置100は、選択した学生IDに関連付けられた講義IDの中から、未選択の講義IDを選択する(ステップS2103)。
次に、情報処理装置100は、選択した学生IDと講義IDとをキーにして、学習行動履歴テーブル800から、レコードを抽出する(ステップS2104)。そして、情報処理装置100は、抽出したレコードに基づいて、学習時間の移動平均値を算出する(ステップS2105)。
次に、情報処理装置100は、算出した移動平均値が、学習行動閾値テーブル700に記憶されている学習行動閾値以下であるか否かを判定する(ステップS2106)。ここで、移動平均値が学習行動閾値より大きい場合(ステップS2106:No)、情報処理装置100は、ステップS2108の処理に移行する。
一方で、移動平均値が学習行動閾値以下である場合(ステップS2106:Yes)、情報処理装置100は、中退予測評価データとして、選択した学生IDと講義IDとを記憶しておく(ステップS2107)。
次に、情報処理装置100は、選択した学生IDに関連付けられた講義IDの中に、未選択の講義IDがあるか否かを判定する(ステップS2108)。ここで、未選択の講義IDがある場合(ステップS2108:Yes)、情報処理装置100は、ステップS2103に戻る。
一方で、未選択の講義IDがない場合(ステップS2108:No)、情報処理装置100は、取得した学生IDの中に、未選択の学生IDがあるか否かを判定する(ステップS2109)。ここで、未選択の学生IDがある場合(ステップS2109:Yes)、情報処理装置100は、ステップS2102に戻る。
一方で、未選択の学生IDがない場合(ステップS2109:No)、情報処理装置100は、図22のステップS2201に移行する。
図22において、情報処理装置100は、中退予測評価データを参照して、学生IDリストを生成する(ステップS2201)。次に、情報処理装置100は、生成した学生IDリストの中から、未選択の学生IDを選択する(ステップS2202)。
そして、情報処理装置100は、選択した学生IDをキーとして、中退予測評価データを参照して、選択した学生IDに関連付けられた講義IDリストを生成する(ステップS2203)。次に、情報処理装置100は、生成した講義IDリストを参照して、学習行動が減少している講義数を算出する(ステップS2204)。
そして、情報処理装置100は、講義リストの中から、未選択の講義IDを選択する(ステップS2205)。次に、情報処理装置100は、選択した講義IDをキーとして、中退予測評価データを参照して、講義IDに関連付けられた学生IDの数を算出する(ステップS2206)。
そして、情報処理装置100は、選択した講義IDをキーとして、講義履修情報テーブル400を参照して、選択した講義IDに関連付けられた履修人数を抽出する(ステップS2207)。次に、情報処理装置100は、ステップS2206において算出された学生IDの数を、ステップS2207において抽出された履修人数で除算した、講義内で学習行動が減少している人数割合を算出する(ステップS2208)。
そして、情報処理装置100は、講義リストの中に、未選択の講義IDがあるか否かを判定する(ステップS2209)。ここで、未選択の講義IDがある場合(ステップS2209:Yes)、情報処理装置100は、ステップS2203に戻る。
一方で、未選択の講義IDがない場合(ステップS2209:No)、情報処理装置100は、図23のステップS2301に移行する。
図23において、情報処理装置100は、選択した学生IDに関連付けられた各講義IDに対して算出された人数割合の平均値を算出する(ステップS2301)。次に、情報処理装置100は、中退アラート評価データとして、選択した学生IDと、算出した講義数と、算出した平均値と、を記憶しておく(ステップS2302)。
そして、情報処理装置100は、学生IDリストの中に、未選択の学生IDがあるか否かを判定する(ステップS2303)。ここで、未選択の学生IDがある場合(ステップS2303:Yes)、情報処理装置100は、図22のステップS2202に戻る。
一方で、未選択の学生IDがない場合(ステップS2303:No)、情報処理装置100は、中退危険度評価処理を実行する(ステップS2304)。次に、情報処理装置100は、中退危険度評価処理により、出力情報として記憶された中退アラート評価データを出力する(ステップS2305)。そして、情報処理装置100は、中退アラート処理を終了する。これにより、情報処理装置100は、中退の危険性がある学生を特定することができる。
(中退危険度評価処理の処理手順)
次に、図24および図25を用いて、ステップS2304において実行される中退危険度評価処理の処理手順の一例について説明する。
図24および図25は、ステップS2304において実行される中退危険度評価処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
図24において、情報処理装置100は、中退アラート評価データを取得する(ステップS2401)。次に、情報処理装置100は、中退アラート評価データを講義数の降順にソーティングする(ステップS2402)。そして、情報処理装置100は、0番目の講義数を取得する(ステップS2403)。
次に、情報処理装置100は、中退アラート評価データを人数割合の平均値の降順にソーティングする(ステップS2404)。そして、情報処理装置100は、0番目の人数割合の平均値を取得する(ステップS2405)。また、情報処理装置100は、最後の人数割合の平均値を取得する(ステップS2406)。
次に、情報処理装置100は、中退アラート評価データの中から、未選択のデータを選択する(ステップS2407)。そして、情報処理装置100は、選択したデータの中から、講義数を取得する(ステップS2408)。
次に、情報処理装置100は、ステップS2408において取得した講義数を、ステップS2403において取得した0番目の講義数で除算した値を、第1の評価スコアとして算出する(ステップS2409)。そして、情報処理装置100は、図25の処理に移行する。
図25において、情報処理装置100は、選択したデータの中から、人数割合の平均値を取得する(ステップS2501)。次に、情報処理装置100は、ステップS2405において取得した0番目の平均値から、ステップS2406において取得した最後の平均値を減算して、データ区間を算出する(ステップS2502)。
そして、情報処理装置100は、ステップS2405において取得した0番目の平均値から、ステップS2501において取得した平均値を減算して相対値を算出する(ステップS2503)。次に、情報処理装置100は、算出した相対値をデータ区間で除算した値を、第2の評価スコアとして算出する(ステップS2504)。
そして、情報処理装置100は、第1の評価スコアと第2の評価スコアとの和を、総合評価スコアとして算出し(ステップS2505)、算出した総合評価スコアを中退危険度として中退アラート評価データに追加しておく。
次に、情報処理装置100は、中退アラート評価データの中に、未選択のデータがあるか否かを判定する(ステップS2506)。ここで、未選択のデータがある場合(ステップS2506:Yes)、情報処理装置100は、図24のステップS2407に戻る。
一方で、未選択のデータがない場合(ステップS2506:No)、情報処理装置100は、中退アラート評価データを、出力情報として記憶しておく(ステップS2507)。次に、情報処理装置100は、中退危険度評価処理を終了する。これにより、情報処理装置100は、中退危険度を算出することができる。
以上説明したように、情報処理装置100は、受講者の学習行動が減少している講義数と、受講者が受講する講義における学習行動が減少している受講者の人数と、を用いて、受講者の中退危険度を算出することができる。これにより、情報処理装置100は、算出した中退危険度に基づいて、受講者に中退の可能性があるか否かを早期に判定して、判定結果を出力することができる。
また、情報処理装置100は、ある授業について欠席数が所定値以上でかつ該授業で出された課題の提出状況が所定の条件を満たさない1または複数の第一の学生群を抽出してもよい。そして、情報処理装置100は、受講状況を記憶する記憶装置から第一の学生群の他の授業の受講状況を読み出し、第一の学生群のうち、他の授業について欠席数が所定値以上でかつ該他の授業で出された課題の提出状況が所定の条件を満たさない1または複数の学生を含む第二の学生群を抽出する。これにより、情報処理装置100は、複数の講義について学習状況が条件を満たさない学生群を、広範にわたって学習行動が減少している中退予備軍として抽出することができる。
また、情報処理装置100は、複数の受講者の各々について、中退の可能性があるか否かを判定してもよい。これにより、情報処理装置100は、複数の受講者の中から、中退の可能性がある受講者を特定して、特定した受講者を示す情報を出力することができる。
また、情報処理装置100は、学習行動として、講義への出席状況を採用してもよい。これにより、情報処理装置100は、講義への出席率が相対的に低い学生を、中退の可能性がある学生として出力することができる。
また、情報処理装置100は、学習行動として、講義に関する講義時間外の学習時間を採用してもよい。これにより、情報処理装置100は、講義に関する予習や復習にかける学習時間が相対的に低い学生を、中退の可能性がある学生として出力することができる。
また、情報処理装置100は、学習行動として、講義に関する課題提出状況を採用してもよい。これにより、情報処理装置100は、講義に関する課題の提出率が相対的に低い学生を、中退の可能性がある学生として出力することができる。
また、情報処理装置100は、学習行動として、講義への出席状況と、講義に関する講義時間外の学習時間と、を採用してもよい。これにより、情報処理装置100は、講義への出席率が相対的に低く、かつ、講義に関する予習や復習にかける学習時間が相対的に低い学生を、中退の可能性がある学生として出力することができる。
結果として、情報処理装置100は、講義への出席率が相対的に低いが、講義に関する予習や復習にかける学習時間が相対的に多く、講義に対する学習意欲が低下していない学生を、中退の可能性がある学生として出力しなくてもよい。また、情報処理装置100は、講義への出席率が相対的に高く、講義に関する予習や復習にかける学習時間が相対的に少ないが、講義に対する学習意欲が低下していない学生を、中退の可能性がある学生として出力しなくてもよい。そのため、情報処理装置100は、中退の可能性がない学生を、誤って中退の可能性がある学生として出力することを防止することができる。
また、情報処理装置が、所定の学生の所定の講義への欠席回数が閾値を超えた場合に、当該学生を中退の可能性がある学生として検出する構成が考えられる。しかしながら、この構成では、情報処理装置は、出席と欠席とを交互に繰り返して徐々に学習意欲が低下していく学生については、中退の可能性がある学生として検出することができない。一方で、開示の情報処理装置100は、出席と欠席とを交互に繰り返して徐々に学習意欲が低下していく学生についても、中退の可能性がある学生として検出することができる。
また、所定の講義の講師が当該講義に対する所定の学生の学習行動の履歴を参照して、当該学生の学習意欲を評価する場合では、当該講師は、評価ミスなどにより中退の可能性がある学生を把握できない場合がある。一方で、情報処理装置100は、利用者が中退の可能性がある学生を把握するためのスキルを有していない場合であっても、中退の可能性がある学生を検出することができる。
なお、本実施の形態で説明した情報処理方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。本情報処理プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また本情報処理プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)コンピュータに、
ある授業について欠席数が所定値以上でかつ該授業で出された課題の提出状況が所定の条件を満たさない1または複数の第一の学生群を抽出し、
受講状況を記憶する記憶装置から前記第一の学生群の他の授業の受講状況を読み出し、
前記第一の学生群のうち、前記他の授業について欠席数が所定値以上でかつ該他の授業で出された課題の提出状況が所定の条件を満たさない1または複数の学生を含む第二の学生群を抽出する、
処理を実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
(付記2)複数の講義の各々について、当該講義を受講する受講者の当該講義に対する学習行動の履歴情報を記憶する記憶部にアクセス可能なコンピュータに、
前記記憶部に記憶されている前記履歴情報に基づいて、前記複数の講義のうち、所定の受講者の履歴情報であって所定条件を満たしていない履歴情報に対応する講義を特定し、
前記記憶部に記憶されている前記履歴情報に基づいて、前記所定の受講者とは異なる受講者のうち、特定した前記講義に対する学習行動の履歴情報であって前記所定条件を満たしていない履歴情報に対応する受講者の数を計数し、
特定した前記講義の数と、計数した前記受講者の数と、に基づく前記所定の受講者の評価値を算出し、
算出した前記評価値に基づく情報を出力する、
処理を実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
(付記3)前記評価値は、前記所定の受講者の学習継続の可能性を示す値であって、特定した前記講義の数が大きいほど前記可能性が低いことを示す値となり、計数した前記受講者の数が小さいほど前記可能性が低いことを示す値となることを特徴とする付記2に記載の情報処理プログラム。
(付記4)前記コンピュータに、
前記記憶部に記憶されている前記履歴情報の各々について前記所定条件を満たしているか否かを判定する処理を実行させ、
前記所定の受講者は、前記所定条件を満たしていないと判定された前記履歴情報に対応する受講者であって、
前記出力する処理では、算出した前記評価値が所定範囲に含まれる場合に、前記所定条件を満たしていないと判定された前記履歴情報に対応する受講者を示す情報を出力することを特徴とする付記2または3に記載の情報処理プログラム。
(付記5)前記履歴情報は、前記受講者の前記講義への出席状況の履歴情報を含み、
前記所定条件は、前記履歴情報に基づく前記講義への出席率が閾値以下である条件を含むことを特徴とする付記2〜4のいずれか一つに記載の情報処理プログラム。
(付記6)前記履歴情報は、前記受講者の前記講義への出席状況の履歴情報を含み、
前記所定条件は、前記履歴情報に基づく前記講義への欠席回数が閾値以上である条件を含むことを特徴とする付記2〜4のいずれか一つに記載の情報処理プログラム。
(付記7)前記履歴情報は、前記受講者の前記講義に関する講義時間外における学習時間の履歴情報を含み、
前記所定条件は、前記履歴情報に基づく前記講義に関する学習時間の平均値が閾値以下である条件を含むことを特徴とする付記2〜6のいずれか一つに記載の情報処理プログラム。
(付記8)前記履歴情報は、前記受講者の前記講義に関する課題提出状況の履歴情報を含み、
前記所定条件は、前記履歴情報に基づく前記講義に関する課題提出状況についての条件を含むことを特徴とする付記2〜7のいずれか一つに記載の情報処理プログラム。
(付記9)前記講義を特定する処理によって前記講義を複数特定した場合に、前記評価値を算出する処理では、特定した前記講義の数と、特定した前記講義の各々について計数した前記受講者の数と、に基づく前記所定の受講者の評価値を算出することを特徴とする付記2〜8のいずれか一つに記載の情報処理プログラム。
(付記10)コンピュータが、
ある授業について欠席数が所定値以上でかつ該授業で出された課題の提出状況が所定の条件を満たさない1または複数の第一の学生群を抽出し、
受講状況を記憶する記憶装置から前記第一の学生群の他の授業の受講状況を読み出し、
前記第一の学生群のうち、前記他の授業について欠席数が所定値以上でかつ該他の授業で出された課題の提出状況が所定の条件を満たさない1または複数の学生を含む第二の学生群を抽出する、
処理を実行することを特徴とする情報処理方法。
(付記11)複数の講義の各々について、当該講義を受講する受講者の当該講義に対する学習行動の履歴情報を記憶する記憶部にアクセス可能なコンピュータが、
前記記憶部に記憶されている前記履歴情報に基づいて、前記複数の講義のうち、所定の受講者の履歴情報であって所定条件を満たしていない履歴情報に対応する講義を特定し、
前記記憶部に記憶されている前記履歴情報に基づいて、前記所定の受講者とは異なる受講者のうち、特定した前記講義に対する学習行動の履歴情報であって前記所定条件を満たしていない履歴情報に対応する受講者の数を計数し、
特定した前記講義の数と、計数した前記受講者の数と、に基づく前記所定の受講者の評価値を算出し、
算出した前記評価値に基づく情報を出力する、
処理を実行することを特徴とする情報処理方法。
(付記12)ある授業について欠席数が所定値以上でかつ該授業で出された課題の提出状況が所定の条件を満たさない1または複数の第一の学生群を抽出する抽出部と、
受講状況を記憶する記憶装置から前記第一の学生群の他の授業の受講状況を読み出す読出部と、
前記第一の学生群のうち、前記他の授業について欠席数が所定値以上でかつ該他の授業で出された課題の提出状況が所定の条件を満たさない1または複数の学生を含む第二の学生群を抽出する抽出部と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
(付記13)複数の講義の各々について、当該講義を受講する受講者の当該講義に対する学習行動の履歴情報を記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶されている前記履歴情報に基づいて、前記複数の講義のうち、所定の受講者の履歴情報であって所定条件を満たしていない履歴情報に対応する講義を特定する特定部と、
前記記憶部に記憶されている前記履歴情報に基づいて、前記所定の受講者とは異なる受講者のうち、特定した前記講義に対する学習行動の履歴情報であって前記所定条件を満たしていない履歴情報に対応する受講者の数を計数する計数部と、
特定した前記講義の数と、計数した前記受講者の数と、に基づく前記所定の受講者の評価値を算出する算出部と、
算出した前記評価値に基づく情報を出力する出力部と、
を有することを特徴とする情報処理装置。