以下に添付図面を参照して、本発明にかかる情報処理プログラム、情報処理方法、および情報処理装置の実施の形態を詳細に説明する。
(情報処理装置による受講生の弱点科目発見処理の内容)
図1は、情報処理装置による受講生の弱点科目発見処理の内容を示す説明図である。情報処理装置100は、所定の講義の基礎となり、所定の講義を受講する所定の学生の理解度合いが、所定の講義を受講する学生の中で相対的に低い科目を特定する。講義を受講する学生とは、当該講義の履修登録により当該講義の受講適格を有する学生であって、当該講義に履修登録している学生でなくてもよい。
以下の説明では、所定の講義の基礎となる科目を「基礎科目」と表す場合がある。また、理解度合いが低い科目を「弱点科目」と表す場合がある。ここで、理解度合いとは、例えば、学生の基礎科目の成績である。所定の講義を受講している所定の学生の基礎科目の理解度合いが低いとは、例えば、所定の学生の基礎科目の成績が、同じ講義を受講しており、かつ出席状況に問題のない他の学生の基礎科目の成績の平均値の半分より低いことである。
まず、情報処理装置100は、弱点科目発見処理の対象となる、所定の講義と所定の講義を受講する所定の学生と、の組み合わせを示す情報の入力を受け付ける。以下の説明では、弱点科目発見処理の対象となる所定の講義を「対象講義」と表す場合がある。また、弱点科目発見処理の対象となる所定の学生を「対象学生」と表す場合がある。
次に、情報処理装置100は、受け付けた情報から対象講義を特定し、特定した対象講義の基礎科目を特定する。そして、情報処理装置100は、受け付けた情報から対象学生を特定し、特定した基礎科目の各々について、特定した対象学生の基礎科目の成績と、同じ講義を受講しており、かつ出席状況に問題のない他の学生の基礎科目の成績と、を比較する。これにより、情報処理装置100は、特定した基礎科目が、対象学生の弱点科目か否かを判定する。
図1の例では、情報処理装置100の利用者は、例えば、講義への出席率が閾値以下となる学生を発見し、当該講義と当該学生とを、対象講義と対象学生の組み合わせとして、情報処理装置100に入力する。
情報処理装置100は、情報処理装置100の利用者の操作入力により、対象講義「物理学応用」と対象学生「学生101」との組み合わせを示す情報の入力を受け付け、弱点科目発見処理を開始する。次に、情報処理装置100は、受け付けた情報から対象講義「物理学応用」を特定し、対象講義「物理学応用」の基礎科目「数学C」と「物理II」とを特定する。
そして、情報処理装置100は、受け付けた情報から対象学生101を特定し、対象学生101の基礎科目「物理II」の成績と、対象講義「物理学応用」を受講しており、かつ出席状況に問題のない他の学生102〜104の基礎科目「物理II」の成績の平均値と、を比較する。そして、情報処理装置100は、対象学生101の成績が、他の学生102〜104の成績の平均値の半分以下であるため、基礎科目「物理II」を弱点科目であると判定する。
一方で、情報処理装置100は、対象学生101の基礎科目「数学C」の成績と、対象講義「物理学応用」を受講している他の学生102〜104の基礎科目「数学C」の成績の平均値と、を比較する。そして、情報処理装置100は、対象学生101の成績が、他の学生102〜104の成績の平均値の半分以下でないため、基礎科目「数学C」を弱点科目ではないと判定する。
これにより、情報処理装置100は、対象講義における対象学生の弱点科目を特定することができる。また、情報処理装置100は、発見した弱点科目を、対象講義の講師や対象学生に通知することができる。結果として、対象講義の講師や対象学生は、情報処理装置100により発見された、対象学生が対象講義を理解する際の支障になっている弱点科目を把握することができる。
そして、対象講義の講師や対象学生は、情報処理装置100により発見された弱点科目に対する対象学生の理解度合いが向上するように対応策(例えば、弱点科目に対する補習講義や自習)を実施することができる。このように、対象学生は、弱点科目に対する理解度合いを向上させて、対象講義を支障なく受講できるようになり、中途退学を防止することができる。
図1の例では、対象講義と対象学生との組み合わせは情報処理装置100の利用者によって入力されたが、これに限らない。例えば、対象講義と対象学生との組み合わせは、講義を受講する各学生の当該講義に対する学習行動履歴に基づいて、情報処理装置100によって検出されてもよい。
具体的には、情報処理装置100は、講義に対する学習行動履歴が所定条件を満たさない講義と学生との組み合わせを、対象講義と対象学生との組み合わせとして検出する。ここで、学習行動とは、講義への出席、講義に対する予習、講義に対する復習などである。学習行動履歴とは、例えば、講義への出席履歴、講義に対する予習状況の履歴、講義に対する復習状況の履歴などを含む。所定条件とは、情報処理装置100の利用者によって設定された条件であって、講義を受講する学生の中で当該講義への出席状況に問題のない学生の学習行動履歴が満たす条件である。
これにより、情報処理装置100は、講義と、当該講義に対する学習行動履歴が所定条件を満たさない学生と、の組み合わせを、対象講義と対象学生との組み合わせとして検出することができる。結果として、情報処理装置は、対象講義に対する学習行動履歴が所定条件を満たさない対象学生にとって、対象講義を理解する支障になる弱点科目を特定することができる。
以下の説明では、大学における講義と当該講義を受講する学生とを弱点科目発見処理の対象にする場合を例に挙げて説明を行う。この場合では、大学における講義の基礎科目としては、例えば、大学における他の講義、および高校における授業のうち、少なくともいずれかが採用される。
別の例としては、高校における授業と当該授業を受ける学生とを弱点科目発見処理の対象とする場合が挙げられる。この場合では、高校における授業の基礎科目としては、例えば、高校における他の授業、および中学における授業のうち、少なくともいずれかが採用される。
また、別の例としては、予備校における講義と当該講義を受講する学生とを弱点科目発見処理の対象にする場合が挙げられる。この場合では、予備校における講義の基礎科目としては、例えば、予備校における他の講義が採用される。
また、別の例としては、会社における研修と当該研修を受ける社員とを弱点科目発見処理の対象にする場合が挙げられる。この場合では、会社における研修の基礎科目としては、例えば、会社における他の研修、および入社前に社員が在学していた大学における講義のうち、少なくともいずれかが採用される。
(情報処理装置100のハードウェア構成例)
図2は、実施の形態にかかる情報処理装置100のハードウェア構成例を示すブロック図である。図2において、情報処理装置100は、CPU(Central Processing Unit)201と、ROM(Read Only Memory)202と、RAM(Random Access Memory)203と、磁気ディスクドライブ(Hard Disk Drive)204と、磁気ディスク205と、光ディスクドライブ206と、光ディスク207と、ディスプレイ208と、I/F(Interface)209と、キーボード210と、マウス211と、スキャナ212と、プリンタ213と、を備えている。また、各構成部はバス200によってそれぞれ接続されている。
ここで、CPU201は、情報処理装置100の全体の制御を司る。ROM202は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。また、ROM202は、後述する各種テーブルを記憶している。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用される。磁気ディスクドライブ204は、CPU201の制御にしたがって磁気ディスク205に対するデータのリード/ライトを制御する。磁気ディスク205は、磁気ディスクドライブ204の制御で書き込まれたデータを記憶する。
光ディスクドライブ206は、CPU201の制御にしたがって光ディスク207に対するデータのリード/ライトを制御する。光ディスク207は、光ディスクドライブ206の制御で書き込まれたデータを記憶したり、光ディスク207に記憶されたデータをコンピュータに読み取らせたりする。
ディスプレイ208は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。このディスプレイ208は、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。
インターフェース(以下、「I/F」と略する。)209は、通信回線を通じてLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネットなどのネットワーク214に接続され、このネットワーク214を介して他の装置に接続される。そして、I/F209は、ネットワーク214と内部のインターフェースを司り、外部装置からのデータの入出力を制御する。I/F209には、例えば、モデムやLANアダプタなどを採用することができる。
キーボード210は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを備え、データの入力を行う。また、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよい。マウス211は、カーソルの移動や範囲選択、あるいはウィンドウの移動やサイズの変更などを行う。ポインティングデバイスとして同様に機能を備えるものであれば、トラックボールやジョイスティックなどであってもよい。
スキャナ212は、画像を光学的に読み取り、情報処理装置100内に画像データを取り込む。なお、スキャナ212は、OCR(Optical Character Reader)機能を持たせてもよい。また、プリンタ213は、画像データや文書データを印刷する。プリンタ213には、例えば、レーザプリンタやインクジェットプリンタを採用することができる。なお、光ディスクドライブ206、光ディスク207、ディスプレイ208、キーボード210、マウス211、スキャナ212、およびプリンタ213の少なくともいずれか1つは、なくてもよい。
(履修登録情報テーブルの記憶内容)
次に、図3を用いて、履修登録情報テーブルの記憶内容の一例について説明する。履修登録情報テーブルは、学生ごとに履修登録情報を記憶するテーブルである。履修登録情報は、学生が履修している講義を示す情報である。履修登録情報テーブルは、例えば、上述したROM202、磁気ディスク205、光ディスク207などにより実現される。
図3は、履修登録情報テーブルの記憶内容の一例を示す説明図である。図3に示すように、履修登録情報テーブル300は、履修学生ID項目に関連付けて、講義ID項目を有し、学生ごとに各項目に情報が設定されることによりレコードを記憶する。履修学生ID項目には、学生の識別子が記憶される。講義ID項目には、履修学生ID項目の識別子が示す学生が履修している講義の識別子が記憶される。情報処理装置100は、履修登録情報テーブル300を参照することにより、講義を受講する各学生を特定することができる。
(講義履修情報テーブルの記憶内容)
次に、図4を用いて、講義履修情報テーブルの記憶内容の一例について説明する。講義履修情報テーブルは、講義ごとに講義履修情報を記憶するテーブルである。講義履修情報は、講義の内容を示す情報である。講義履修情報テーブルは、例えば、上述したROM202、磁気ディスク205、光ディスク207などにより実現される。
図4は、講義履修情報テーブルの記憶内容の一例を示す説明図である。図4に示すように、講義履修情報テーブル400は、講義ID項目に関連付けて、講義名項目と、履修人数項目と、を有し、講義ごとに各項目に情報が設定されることによりレコードを記憶する。
講義ID項目には、講義の識別子が記憶される。講義名項目には、講義ID項目の識別子が示す講義の名称が記憶される。履修人数項目には、講義ID項目の識別子が示す講義を履修している学生の人数が記憶される。情報処理装置100は、講義履修情報テーブル400を参照することにより、講義の履修人数を特定することができる。
(出席割合閾値テーブルの記憶内容)
次に、図5を用いて、出席割合閾値テーブルの記憶内容の一例について説明する。出席割合閾値テーブルは、出席割合閾値を記憶するテーブルである。出席割合閾値テーブルは、例えば、上述したROM202、磁気ディスク205、光ディスク207などにより実現される。
図5は、出席割合閾値テーブルの記憶内容の一例を示す説明図である。図5に示すように、出席割合閾値テーブル500は、閾値ID項目に関連付けて、閾値名称項目と、数値項目と、を有し、各項目に情報が設定されることによりレコードを記憶する。
閾値ID項目には、閾値の識別子が記憶される。閾値名称項目には、閾値ID項目の識別子が示す閾値の名称が記憶される。数値項目には、閾値ID項目の識別子が示す閾値の具体的な数値が記憶される。情報処理装置100は、出席割合閾値テーブル500を参照することにより、出席割合閾値を特定することができる。
(学習行動量閾値テーブルの記憶内容)
次に、図6を用いて、学習行動量閾値テーブルの記憶内容の一例について説明する。学習行動量閾値テーブルは、学習行動量閾値の算出のための係数を記憶するテーブルである。学習行動量閾値テーブルは、例えば、上述したROM202、磁気ディスク205、光ディスク207などにより実現される。
図6は、学習行動量閾値テーブルの記憶内容の一例を示す説明図である。図6に示すように、学習行動量閾値テーブル600は、閾値ID項目に関連付けて、閾値名称項目と、数値項目と、を有し、各項目に情報が設定されることによりレコードを記憶する。
閾値ID項目には、閾値の識別子が記憶される。閾値名称項目には、閾値ID項目の識別子が示す閾値の名称が記憶される。数値項目には、閾値ID項目の識別子が示す閾値の算出に使用する係数が記憶される。
(出席履歴テーブルの記憶内容)
次に、図7を用いて、出席履歴テーブルの記憶内容の一例について説明する。出席履歴テーブルは、学習行動履歴の一例である出席履歴を記憶するテーブルである。出席履歴テーブルは、例えば、上述したROM202、磁気ディスク205、光ディスク207などにより実現される。
図7は、出席履歴テーブルの記憶内容の一例を示す説明図である。図7に示すように、出席履歴テーブル700は、履修学生ID項目に関連付けて、講義ID項目と、授業回項目と、出席フラグ項目と、を有し、各項目に情報が設定されることによりレコードを記憶する。
履修学生ID項目には、学生の識別子が記憶される。講義ID項目には、履修学生ID項目の識別子が示す学生が受講している講義の識別子が記憶される。授業回項目には、講義ID項目の識別子が示す講義の授業回が記憶される。出席フラグ項目には、履修学生ID項目の識別子が示す学生が、講義ID項目の識別子が示す講義の授業回項目が示す授業回に出席したか否かを示すフラグが記憶される。
(学習行動履歴テーブルの記憶内容)
次に、図8を用いて、学習行動履歴テーブルの記憶内容の一例について説明する。学習行動履歴テーブルは、出席履歴以外の学習行動履歴を記憶するテーブルである。学習行動履歴テーブルは、例えば、上述したROM202、磁気ディスク205、光ディスク207などにより実現される。
図8は、学習行動履歴テーブルの記憶内容の一例を示す説明図である。図8に示すように、学習行動履歴テーブル800は、履修学生ID項目に関連付けて、講義ID項目と、授業回項目と、参照時間項目と、参照フラグ項目と、投稿量項目と、を有し、各項目に情報が設定されることによりレコードを記憶する。
履修学生ID項目には、学生の識別子が記憶される。講義ID項目には、履修学生ID項目の識別子が示す学生が受講している講義の識別子が記憶される。授業回項目には、講義ID項目の識別子が示す講義の授業回が記憶される。
参照時間項目と、参照フラグ項目と、投稿量項目とは、学習行動の一例についての履歴となる項目である。参照時間項目には、履修学生ID項目の識別子が示す学生が、講義ID項目の識別子が示す講義の授業回項目が示す授業回における予習資料が公開されてから予習資料にアクセスするまでの時間が記憶される。参照時間項目により、学習行動の一例である「講義前に公開された予習資料の参照速度」についての履歴が実現される。
参照フラグ項目には、履修学生ID項目の識別子が示す学生が、講義ID項目の識別子が示す講義の授業回項目が示す授業回における予習資料にアクセスしたか否かを示すフラグが記憶される。参照フラグ項目により、学習行動の一例である「講義前に公開された予習資料の参照率」についての履歴が実現される。
投稿量項目には、履修学生ID項目の識別子が示す学生が、講義ID項目の識別子が示す講義に関する掲示板に、当該講義の授業回項目が示す授業回についての投稿を書き込んだ回数が記憶される。掲示板は、例えば、講義に関する質問が投稿される掲示板である。投稿量項目により、学習行動の一例である「質問用の掲示板への投稿量」についての履歴が実現される。
学習行動の他の例としては、例えば、「欠席せず、連続して出席している回数」、「講義後に公開された復習資料の参照速度」、「講義後に公開された復習資料の参照率」が挙げられる。また、学習行動の他の例としては、例えば、「ディスカッション用の掲示板への投稿量」、「講義のQ&Aの参照回数」が挙げられる。
また、学習行動の他の例としては、例えば、「講義のレポート教材の提出率」、「講義のテスト教材の提出率」、「講義に対するアンケートの提出率」などが挙げられる。学習行動履歴テーブル800は、上述した学習行動の他の例についての履歴を実現する項目を、さらに有してもよい。
(講義情報テーブルの記憶内容)
次に、図9を用いて、講義情報テーブルの記憶内容の一例について説明する。講義情報テーブルは、講義情報を記憶するテーブルである。講義情報は、講義の基礎となる科目を示す情報である。講義情報テーブルは、例えば、上述したROM202、磁気ディスク205、光ディスク207などにより実現される。
図9は、講義情報テーブルの記憶内容の一例を示す説明図である。図9に示すように、講義情報テーブル900は、講義ID項目に関連付けて、開講年度項目と、講義名項目と、履修前提条件項目と、高校関連科目項目と、を有し、各項目に情報が設定されることによりレコードを記憶する。
講義ID項目には、講義の識別子が記憶される。開講年度項目には、講義ID項目の識別子が示す講義が開講された年度が記憶される。講義名項目には、講義ID項目の識別子が示す講義の名称が記憶される。
履修前提条件項目には、講義ID項目の識別子が示す講義を受講する上で使用される講義の名称が記憶される。高校関連科目項目には、講義ID項目の識別子が示す講義を受講する上で使用される高校関連科目の名称が記憶される。
(内申書テーブルの記憶内容)
次に、図10を用いて、内申書テーブルの記憶内容の一例について説明する。内申書テーブルは、内申書情報を記憶するテーブルである。内申書情報は、大学入学時の学生に関する情報であり、例えば、学生の出身高校を示す情報や出身高校における授業の評定を含む。内申書テーブルは、例えば、上述したROM202、磁気ディスク205、光ディスク207などにより実現される。
図10は、内申書テーブルの記憶内容の一例を示す説明図である。図10に示すように、内申書テーブル1000は、学生ID項目に関連付けて、入学年度項目と、高校卒業年度項目と、出身高校項目と、入試形態項目と、設定科目項目と、評定項目と、を有し、各項目に情報が設定されることによりレコードを記憶する。
学生ID項目には、学生の識別子が記憶される。入学年度項目には、学生ID項目の識別子が示す学生が大学に入学した年度が記憶される。高校卒業年度項目には、学生ID項目の識別子が示す学生が高校を卒業した年度が記憶される。
出身高校項目には、学生ID項目の識別子が示す学生の出身高校の名称が記憶される。入試形態項目には、学生ID項目の識別子が示す学生が受けた大学の入学試験の形態が記憶される。
設定科目項目には、学生ID項目の識別子が示す学生が、出身高校項目の出身高校において受けた授業の科目が記憶される。評定項目には、学生ID項目の識別子が示す学生に対する、設定科目項目の科目の評定が記憶される。
(偏差値テーブルの記憶内容)
次に、図11を用いて、偏差値テーブルの記憶内容の一例について説明する。偏差値テーブルは、高校ごとの偏差値を記憶するテーブルである。偏差値テーブルは、例えば、上述したROM202、磁気ディスク205、光ディスク207などにより実現される。
図11は、偏差値テーブルの記憶内容の一例を示す説明図である。図11に示すように、偏差値テーブル1100は、高校名項目に関連付けて、年度項目と、平均偏差値項目と、を有し、各項目に情報が設定されることによりレコードを記憶する。
高校名項目には、高校の名称が記憶される。年度項目には、過去の年度が記憶される。平均偏差値項目には、高校名項目が示す高校における年度項目が示す年度に当該高校に入学した学生の平均偏差値が記憶される。
(大学成績テーブルの記憶内容)
次に、図12を用いて、大学成績テーブルの記憶内容の一例について説明する。大学成績テーブルは、大学における成績を記憶するテーブルである。大学成績テーブルは、例えば、上述したROM202、磁気ディスク205、光ディスク207などにより実現される。
図12は、大学成績テーブルの記憶内容の一例を示す説明図である。図12に示すように、大学成績テーブル1200は、学生ID項目に関連付けて、入学年度項目と、履修済科目ID項目と、科目名項目と、評価項目と、数値換算項目と、を有し、各項目に情報が設定されることによりレコードを記憶する。
学生ID項目には、学生の識別子が記憶される。入学年度項目には、学生ID項目の識別子が示す学生が大学に入学した年度が記憶される。履修済科目ID項目には、学生ID項目の識別子が示す学生が、大学において履修し終えた講義の識別子が記憶される。
科目名項目には、履修済科目ID項目の識別子が示す講義の名称が記憶される。評価項目には、学生ID項目の識別子が示す学生に対する、履修済科目ID項目の識別子が示す講義の成績を示す評価情報が記憶される。数値換算項目には、評価項目の評価情報を数値に換算した場合の当該数値が記憶される。
(学生情報テーブルの記憶内容)
次に、図13を用いて、学生情報テーブルの記憶内容の一例について説明する。学生情報テーブルは、学生情報を記憶するテーブルである。学生情報は、大学における学生の所属先を示す情報である。学生情報テーブルは、例えば、上述したROM202、磁気ディスク205、光ディスク207などにより実現される。
図13は、学生情報テーブルの記憶内容の一例を示す説明図である。図13に示すように、学生情報テーブル1300は、履修学生ID項目に関連付けて、名前項目と、入学年度項目と、学部名項目と、学科名項目と、学年項目と、を有し、各項目に情報が設定されることによりレコードを記憶する。
履修学生ID項目には、学生の識別子が記憶される。名前項目には、履修学生ID項目の識別子が示す学生の氏名が記憶される。入学年度項目には、履修学生ID項目の識別子が示す学生が大学に入学した年度が記憶される。
学部名項目には、履修学生ID項目の識別子が示す学生が、大学において所属している学部の名称が記憶される。学科名項目には、履修学生ID項目の識別子が示す学生が、大学において所属している学科の名称が記憶される。学年項目には、履修学生ID項目の識別子が示す学生が、大学において所属している学年が記憶される。
(情報処理装置100の機能的構成例)
次に、図14を用いて、情報処理装置100の機能的構成例について説明する。図14は、情報処理装置100の機能的構成例を示すブロック図である。情報処理装置100は、受付部1401と、検出部1402と、特定部1403と、取得部1404と、比較部1405と、抽出部1406と、出力部1407と、を含む。
受付部1401と、検出部1402と、特定部1403と、取得部1404と、比較部1405と、抽出部1406と、出力部1407とは、例えば、図2に示したROM202、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶装置に記憶されたプログラムをCPU201に実行させることにより、または、I/F209により、その機能を実現する。
受付部1401は、情報処理装置100の利用者の操作入力により、弱点科目発見処理のトリガを受け付ける。これにより、受付部1401は、情報処理装置100に弱点科目発見処理を開始させることができる。
また、受付部1401は、情報処理装置100の利用者の操作入力により、弱点科目発見処理の対象となる所定の講義を示す情報を受け付けてもよい。ここで、所定の講義とは、例えば、上述した対象講義である。これにより、受付部1401は、弱点科目発見処理の対象となる講義を特定することができる。
また、受付部1401は、情報処理装置100の利用者の操作入力により、弱点科目発見処理の対象となる所定の受講者を示す情報を受け付けてもよい。ここで、受講者とは、講義を履修している者であり、例えば、大学の講義を受講する学生である。所定の受講者とは、例えば、上述した対象学生である。これにより、受付部1401は、弱点科目発見処理の対象となる学生を特定することができる。受け付けられたデータは、例えば、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶領域に記憶される。
受付部1401が、弱点科目発見処理のトリガと、対象講義を示す情報と、を受け付け、対象学生を示す情報を受け付けない場合がある。この場合、検出部1402は、所定の講義の各受講者の所定の講義に対する学習行動の履歴に基づいて、所定の講義の各受講者のうち履歴が所定条件を満たしていない受講者を検出する。ここで、履歴とは、例えば、所定の講義への出席履歴を含む。
検出部1402は、例えば、受付部1401によって受け付けられた情報により、対象講義を特定する。次に、検出部1402は、出席履歴テーブル700を参照して、特定した対象講義を受講する各学生の出席率を算出する。そして、検出部1402は、算出した出席率が、出席割合閾値テーブル500に記憶されている出席割合閾値以下である学生を、対象学生として検出する。
また、検出部1402は、例えば、出席履歴テーブル700を参照して対象講義を受講する各学生の出席率を算出し、学習行動履歴テーブル800を参照して対象講義を受講する各学生の学習行動についてのポイントを算出してもよい。そして、検出部1402は、出席率が出席割合閾値テーブル500に記憶されている出席割合閾値以下であり、かつ、ポイントが学習行動量閾値テーブル600に記憶されている係数から算出される学習行動量閾値以下である学生を、対象学生として検出する。
ここでは、検出部1402は、出席率に基づいて、対象学生を検出したが、これに限らない。例えば、検出部1402は、出席履歴の移動平均を算出し、移動平均が所定値以下である学生を、対象学生として検出してもよい。これにより、検出部1402は、学習履歴が所定条件を満たしていない学生を、対象学生として検出することができる。
また、受付部1401が、弱点科目発見処理のトリガを受け付け、対象講義を示す情報と、対象学生を示す情報と、を受け付けない場合がある。この場合、検出部1402は、各講義に対する受講者の学習行動の履歴に基づいて、履歴が所定条件を満たしていない講義と受講者との組み合わせを検出する。
検出部1402は、例えば、出席履歴テーブル700を参照して、各講義について、当該講義を受講する各学生の出席率を算出する。次に、検出部1402は、算出した出席率が、出席割合閾値テーブル500に記憶されている出席割合閾値以下である、講義と学生との組み合わせを、対象講義と対象学生との組み合わせとして検出する。
また、検出部1402は、例えば、出席履歴テーブル700と学習行動履歴テーブル800とを参照して、各講義について、当該講義を受講する各学生の出席率と、各学生の学習行動についてのポイントと、を算出してもよい。そして、検出部1402は、出席率が出席割合閾値テーブル500に記憶されている出席割合閾値以下であり、かつ、ポイントが学習行動量閾値テーブル600に記憶されている係数から算出される学習行動量閾値以下である、講義と学生との組み合わせを検出する。上述したように、検出部1402は、出席率の代わりに、出席履歴の移動平均を使用してもよい。
これにより、検出部1402は、学習履歴が所定条件を満たしていない講義と学生との組み合わせを、対象講義と対象学生との組み合わせとして検出することができる。検出されたデータは、例えば、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶領域に記憶される。
特定部1403は、所定の講義と所定の講義の基礎となる科目とを対応付けた対応情報に基づいて、所定の講義の基礎となる科目を特定する。ここで、対応情報とは、例えば、上述した講義情報テーブル900の各レコードである。所定の講義は、例えば、受付部1401によって受け付けられた情報が示す講義であってもよいし、検出部1402によって検出された講義であってもよい。基礎となる科目とは、例えば、対象講義に関連する高校における授業や大学の他の講義である。また、基礎となる科目とは、例えば、大学入学試験の各科目であってもよい。
特定部1403は、例えば、講義情報テーブル900を参照して、対象講義の基礎科目となる高校における授業や大学の他の講義を特定する。これにより、特定部1403は、対象学生の弱点科目となりうる基礎科目を特定することができる。特定されたデータは、例えば、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶領域に記憶される。
取得部1404は、所定の講義の各受講者のうちの所定の受講者に対する、特定した科目の評価値を取得する。ここで、所定の受講者は、例えば、受付部1401によって受け付けられた受講者であってもよいし、検出部1402によって検出された受講者であってもよい。評価値とは、例えば、基礎科目となる高校における授業の評定や、基礎科目となる大学の他の講義の成績である。
取得部1404は、例えば、内申書テーブル1000と大学成績テーブル1200とを参照して、特定した高校における授業の評定や、特定した大学の他の講義の成績を数値換算した値を取得する。これにより、取得部1404は、特定した基礎科目が対象学生の弱点科目であるか否かを判定するために使用する、対象学生の基礎科目の評価値を取得することができる。
また、取得部1404は、所定の講義の各受講者のうちの所定の受講者とは異なる受講者に対する、特定した科目の評価値を取得する。ここで、異なる受講者は、1または複数の受講者である。異なる受講者は、例えば、履歴が所定条件を満たしている受講者を含む。また、異なる受講者は、例えば、過去に対象講義を受講した受講者のうち、履歴が所定条件を満たしている受講者であってもよい。
取得部1404は、対象学生の基礎科目の評価値を取得する場合と同様に、内申書テーブル1000と大学成績テーブル1200とを参照して、対象学生以外の学生の対象講義の基礎科目の評価値を取得する。これにより、取得部1404は、特定した基礎科目が対象学生の弱点科目であるか否かを判定するために使用する、対象学生以外の学生の基礎科目の評価値を取得することができる。また、取得部1404は、異なる受講者として履歴が所定条件を満たしている受講者を採用した場合には、対象講義の理解に支障がない受講者の基礎科目の評価値を取得することができる。取得されたデータは、例えば、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶領域に記憶される。
比較部1405は、取得した所定の受講者に対する評価値と、取得した異なる受講者に対する評価値と、を比較する。比較部1405は、例えば、対象学生の高校における授業の評定と、対象学生以外の学生の高校における授業の評定の平均値と、を比較する。これにより、比較部1405は、抽出部1406や出力部1407の処理開始のトリガを発生することができる。
また、比較部1405は、所定の受講者に対する評価値の評価基準と、異なる受講者に対する評価値の評価基準と、の相違を示す情報に基づいて、所定の受講者に対する評価値と異なる受講者に対する評価値とを重み付けして比較してもよい。評価基準とは、評価値が算出された際の基準であって、例えば、学生の出身高校における評定の算出基準である。評価基準の相違を示す情報とは、例えば、学生の出身高校の偏差値である。また、評価基準の相違を示す情報とは、各学生の出身高校の偏差値の平均値に対する各学生の出身高校の偏差値の割合であってもよい。
例えば、対象学生の高校と、対象学生以外の学生の高校と、が異なる場合がある。この場合、比較部1405は、対象学生の高校における授業の評定を、対象学生の高校の偏差値により調整し、調整後の評定を算出する。また、比較部1405は、対象学生以外の学生の高校における授業の評定を、対象学生以外の学生の高校の偏差値により調整し、調整後の評定を算出する。そして、比較部1405は、対象学生の調整後の評定と、対象学生以外の学生の調整後の評定の平均値と、を比較する。比較結果は、例えば、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶領域に記憶される。
抽出部1406は、比較結果が所定結果になった場合に、対応情報に基づいて、検出した組み合わせに含まれる受講者が受講し、特定した科目が基礎となる、検出した組み合わせに含まれる講義とは異なる講義を抽出する。ここで、所定結果とは、所定の受講者に対する評価値が異なる受講者に対する評価値に基づく値より所定値以上小さいという結果であって、例えば、対象学生の評価値が対象学生以外の学生の評価値の平均値より所定値以上小さいという結果である。また、所定結果とは、例えば、対象学生の評価値が対象学生以外の学生の評価値の平均値の半分より小さいという結果であってもよい。
抽出部1406は、例えば、比較部1405による比較結果が、対象学生の評価値が対象学生以外の学生の評価値の平均値の半分より小さいという結果になった場合に、以降の処理を開始する。この場合、抽出部1406は、講義情報テーブル900を参照して、対象学生が受講し、特定部1403によって特定された科目が基礎となる、対象講義以外の講義を抽出する。これにより、抽出部1406は、対象講義以外で、対象学生の基礎科目の理解度合いでは、理解に支障がある講義を抽出することができる。抽出されたデータは、例えば、RAM203、磁気ディスク205、光ディスク207などの記憶領域に記憶される。
出力部1407は、比較結果が所定結果になった場合に科目を示す情報を出力する。出力部1407は、例えば、比較部1405による比較結果が、対象学生の評価値が対象学生以外の学生の評価値の平均値の半分より小さいという結果になった場合に、以降の処理を開始する。この場合、出力部1407は、特定部1403によって特定された基礎科目を、対象学生の弱点科目として出力する。
これにより、出力部1407は、弱点科目を、対象講義の講師や対象学生に通知することができる。結果として、対象講義の講師や対象学生は、通知された弱点科目に対する対象学生の理解度合いが向上するように対応策(例えば、弱点科目に対する補習講義や自習)を実施することができる。
また、出力部1407は、比較結果が所定結果になった場合に、検出した講義と受講者との組み合わせを示す情報を出力する。出力部1407は、例えば、比較部1405による比較結果が、対象学生の評価値が対象学生以外の学生の評価値の平均値の半分より小さいという結果になった場合に、以降の処理を開始する。この場合、出力部1407は、検出部1402によって検出された対象講義と対象学生とを出力する。
これにより、出力部1407は、情報処理装置100の利用者に、弱点科目が発見された対象講義と対象学生との組み合わせを、対象講義の講師や対象学生に通知することができる。結果として、当該講義の講師や対象学生は、通知された弱点科目に対する対象学生の理解度合いが向上するように対応策(例えば、弱点科目に対する補習講義や自習)を実施することができる。
また、抽出部1406によって異なる講義が抽出された場合は、出力部1407は、抽出した異なる講義を示す情報を出力してもよい。これにより、出力部1407は、対象学生にとって、理解に支障がある講義を、当該講義の講師や対象学生に通知することができる。結果として、当該講義の講師や対象学生は、通知された弱点科目に対する対象学生の理解度合いが向上するように対応策(例えば、弱点科目に対する補習講義や自習)を実施することができる。
(情報処理装置100による弱点科目発見処理の具体例)
次に、図15〜図21を用いて、情報処理装置100による受講生の弱点科目発見処理の具体例について説明する。
図15〜図21は、情報処理装置100による受講生の弱点科目発見処理の具体例を示す説明図である。情報処理装置100は、弱点科目発見処理のトリガを受け付けると、図15に示す処理に移行する。
図15に示す処理は、講義を受講する各学生の中で当該講義への出席率が出席割合閾値以下である講義と学生との組み合わせを、弱点科目発見処理の対象講義と対象学生との組み合わせ候補として検出する処理である。図15に示す処理は、上述した検出部1402により実行される。
図15において、情報処理装置100は、出席履歴テーブル700を参照して、各学生の講義への出席率を算出する。そして、情報処理装置100は、算出した出席率が出席割合閾値テーブル500に記憶されている出席割合閾値以下になる講義と学生との組み合わせを、対象講義と対象学生との組み合わせ候補として検出する。
図15の例では、(1)情報処理装置100は、例えば、出席履歴テーブル700から、履修学生ID「R10001」と、講義ID「K003」と、の組み合わせに関連付けられたレコードを抽出する。次に、情報処理装置100は、抽出したレコードのうちの出席フラグが「Yes」になっている割合「1.00」を、履修学生ID「R10001」の学生の講義ID「K003」の講義への出席率として算出する。
(2)そして、情報処理装置100は、算出した出席率「1.00」が、出席割合閾値テーブル500に記憶されている出席割合閾値「0.50」より大きいと判定する。そのため、情報処理装置100は、履修学生ID「R10001」の学生と、講義ID「K003」の講義と、の組み合わせを、弱点科目発見処理の対象講義と対象学生との組み合わせ候補として抽出しない。
一方で、(3)情報処理装置100は、例えば、出席履歴テーブル700から、履修学生ID「R15002」と、講義ID「K001」と、の組み合わせに関連付けられたレコードを抽出する。次に、情報処理装置100は、抽出したレコードのうちの出席フラグが「Yes」になっている割合「0.33」を、履修学生ID「R15002」の学生の講義ID「K001」の講義への出席率として算出する。
(4)そして、情報処理装置100は、算出した出席率「0.33」が、出席割合閾値テーブル500に記憶されている出席割合閾値「0.50」以下であると判定する。(5)そのため、情報処理装置100は、履修学生ID「R15002」の学生と、講義ID「K001」の講義と、の組み合わせを、弱点科目発見処理の対象講義と対象学生との組み合わせ候補として抽出する。
これにより、情報処理装置100は、講義への出席率が出席割合閾値以下であって、当該講義の理解に支障が生じうる、講義と学生との組み合わせを抽出することができる。次に、情報処理装置100は、図16および図17に示す処理に移行する。
図16および図17に示す処理は、講義を受講する各学生の中で当該講義へのポイントが学習行動量閾値以下である講義と学生との組み合わせを、弱点科目発見処理の対象講義と対象学生との組み合わせ候補として検出する処理である。図16および図17に示す処理は、上述した検出部1402により実行される。
図16において、情報処理装置100は、学習行動履歴テーブル800を参照して、各講義に対する学生の学習行動についてポイントを算出する。次に、情報処理装置100は、各講義を受講しており、かつ出席状況に問題のない各学生のポイントの平均値を算出し、算出した平均値と学習行動量閾値テーブル600に記憶されている係数とを乗算して、学習行動量閾値を算出する。そして、情報処理装置100は、算出したポイントが算出した学習行動量閾値以下になる講義と学生との組み合わせを、対象講義と対象学生との組み合わせ候補として検出する。
図16の例では、(6)情報処理装置100は、例えば、学習行動履歴テーブル800から、履修学生ID「R10001」と、講義ID「K001」と、の組み合わせに関連付けられたレコードを抽出する。(7)次に、情報処理装置100は、抽出したレコードのうちの参照時間項目に基づいて、参照時間項目に関するポイント「1P」を算出する。
参照時間項目に基づくポイントの算出方法としては、例えば、各学生を、参照時間の平均値が短い順に順位付けして、順位の低い学生から順に「0P、0.1P、0.2P、…」といったポイントを算出する方法がある。また、参照時間項目に基づくポイントの算出方法としては、例えば、学生の参照時間の平均値が所定値以下の場合には「1P」を算出し、参照時間の平均値が所定値より長い場合には「0P」を算出する方法がある。また、例えば、学生の参照時間の分布から、上位2割に「1P」、中位2割に「0.5P」、下位4割に「0P」を付与するなどの相対評価で算出する方法がある。
一方で、(8)情報処理装置100は、例えば、学習行動履歴テーブル800から、履修学生ID「R15002」と、講義ID「K001」と、の組み合わせに関連付けられたレコードを抽出する。(9)次に、情報処理装置100は、抽出したレコードのうちの参照時間項目に基づいて、参照時間項目に関するポイント「0P」を算出する。
情報処理装置100は、同様に、学習行動履歴テーブル800を参照して、種々の学習行動について、ポイントを算出する。参照フラグ項目に基づくポイントの算出方法としては、例えば、各学生を、参照率が高い順に順位付けして、順位の低い学生から順に「0P、0.1P、0.2P、…」といったポイントを算出する方法がある。また、参照フラグ項目に基づくポイントの算出方法としては、例えば、学生の参照率が所定値以上の場合には「1P」を算出し、参照率が所定値より低い場合には「0P」を算出する方法がある。また、例えば、学生の参照時間の分布から、上位2割に「1P」、中位2割に「0.5P」、下位4割に「0P」を付与するなどの相対評価で算出する方法がある。
投稿量項目に基づくポイントの算出方法としては、例えば、各学生を、投稿量が多い順に順位付けして、順位の低い学生から順に「0P、0.1P、0.2P、…」といったポイントを算出する方法がある。また、投稿量項目に基づくポイントの算出方法としては、例えば、学生の投稿量が所定値以上の場合には「1P」を算出し、投稿量が所定値より少ない場合には「0P」を算出する方法がある。また、例えば、学生の参照時間の分布から、上位2割に「1P」、中位2割に「0.5P」、下位4割に「0P」を付与するなどの相対評価で算出する方法がある。次に、情報処理装置100は、図17に示す処理に移行する。
図17の例では、(10)情報処理装置100は、出席状況に問題のない各学生の講義に対するポイントの総ポイントを算出する。(11)次に、情報処理装置100は、出席状況に問題のない各学生の講義に対するポイントの平均値「25.5P」を算出する。(12)そして、情報処理装置100は、算出した平均値「25.5P」に、学習行動量閾値テーブル600に記憶されている係数「0.50」を乗算して、学習行動量閾値「12.75P」を算出する。(13)次に、情報処理装置100は、算出したポイントが算出した学習行動量閾値以下である、講義ID「K001」の講義と履修学生ID「R15002」の学生との組み合わせを、弱点科目発見処理の対象講義と対象学生との組み合わせ候補として抽出する。
これにより、情報処理装置100は、講義に対する学習行動履歴が所定条件を満たさない、当該講義の理解に支障が生じうる、講義と学生との組み合わせを抽出することができる。ここで、情報処理装置100は、図15において抽出された組み合わせ候補であって、かつ、図17において抽出された組み合わせ候補である、講義と学生との組み合わせを、対象講義と対象学生との組み合わせに決定する。次に、情報処理装置100は、図18に示す処理に移行する。
図18に示す処理は、弱点科目発見処理の対象講義に決定された講義の基礎科目を特定する処理である。図18に示す処理は、上述した特定部1403によって実行される処理に対応する。
図18において、(14)情報処理装置100は、決定された対象講義の講義ID「K001」をキーにして、講義情報テーブル900の中から講義ID「K001」に関連付けられたレコードを抽出する。(15)次に、情報処理装置100は、抽出したレコードの履修前提条件項目から、対象講義の基礎科目となる大学における講義「物理学基礎、力学基礎」を抽出する。そして、情報処置装置100は、抽出したレコードの高校関連科目項目から、対象講義の基礎科目となる高校における授業「物理II、物理III」を抽出する。これにより、情報処理装置100は、対象学生の弱点科目となりうる、対象講義の基礎科目を特定することができる。次に、情報処理装置100は、図19および図20に示す処理に移行する。
図19および図20に示す処理は、図18において特定した基礎科目となる高校における授業「物理II、物理III」が、図15〜図17において決定した対象学生の弱点科目であるか否かを判定する処理である。図19および図20に示す処理は、比較部1405によって実行される。
図19において、情報処理装置100は、決定された対象講義の講義ID「K001」をキーにして、履修登録情報テーブル300から、対象講義を受講する各学生の学生IDを抽出する。次に、情報処理装置100は、各学生の学生IDと図18において特定した基礎科目「物理II、物理III」とをキーにして、内申書テーブル1000から各学生の学生IDと基礎科目「物理II、物理III」との組み合わせに関連付けられたレコードを抽出する。
そして、情報処理装置100は、抽出したレコードの高校卒業年度項目と出身高校項目との内容をキーにして、偏差値テーブル1100から、出席状況に問題のない各学生の出身高校の偏差値を抽出する。次に、情報処理装置100は、抽出した各学生の出身高校の偏差値から、各学生の出身高校の偏差値の平均値を算出する。そして、情報処理装置100は、算出した偏差値の平均値に対する各出身高校の偏差値の比率を算出する。次に、情報処理装置100は、各学生の評定に算出した比率を乗算して、評定を調整する。
図19の例では、(16)情報処理装置100は、例えば、対象講義の講義ID「K001」をキーにして、履修登録情報テーブル300から、対象講義を受講する対象学生の学生ID「R15002」や他の学生の学生ID「R10001」を抽出する。(17)次に、情報処理装置100は、学生ID「R15002」と基礎科目「物理II」とをキーにして、内申書テーブル1000から、レコードを抽出する。
(18)情報処理装置100は、抽出したレコードから、学生ID「R15002」に関連付けられた高校卒業年度項目の卒業年度「2010」と出身高校項目の出身高校「東京高校」とを抽出する。(19)そして、情報処理装置100は、抽出した卒業年度「2010」から入学年度「2008」を特定し、特定した入学年度「2008」と出身高校「東京高校」とをキーにして、偏差値テーブル1100から、偏差値「49」を抽出する。情報処理装置100は、同様にして、対象講義を受講する各学生の出身高校の偏差値を抽出する。
(20)次に、情報処理装置100は、抽出した偏差値の平均値「54」を算出し、算出した平均値に対する出身高校「東京高校」の偏差値の比率「49/54」を算出する。(21)そして、情報処理装置100は、出身高校が「東京高校」である学生ID「R15002」の学生について、評定「3」に比率「49/54」を乗算して、調整した評定「2.72」を算出する。情報処理装置100は、同様にして、対象講義を受講する他の学生についても調整した評定を算出する。そして、情報処理装置100は、図20の処理に移行する。
図20において、情報処理装置100は、図18において特定された基礎科目について、対象学生の調整後の評定が、各学生の調整後の評定の平均値以下であるか否かを判定する。次に、情報処理装置100は、平均値以下である場合に、図18において特定された基礎科目を、対象学生の理解度合いが相対的に低い弱点科目に決定する。
図20の例では、(22)情報処理装置100は、例えば、各学生の調整後の評定の平均値「3.1」を算出する。(23)次に、情報処理装置100は、対象学生の調整後の評定が、算出した平均値以下であるか否かを判定する。(24)ここで、情報処理装置100は、平均値以下であるため、図18において特定された基礎科目「物理II」を、対象学生の弱点科目に決定する。
また、図19において、情報処理装置100は、内申書テーブル1000から対象学生の学生IDと基礎科目との組み合わせに関連付けられたレコードを抽出できない場合がある。この場合、情報処理装置100は、当該基礎科目を、対象学生が受講していない弱点科目に決定する。情報処理装置100は、例えば、基礎科目「物理III」についてレコードが抽出できなかった場合は、基礎科目「物理III」を対象学生が受講していない弱点科目に決定する。次に、情報処理装置100は、図21の処理に移行する。
図21に示す処理は、図18において特定した基礎科目となる大学における講義「物理学基礎、力学基礎」が、図15〜図17において決定した対象学生の弱点科目であるか否かを判定する処理である。図21に示す処理は、比較部1405によって実行される。
図21において、情報処理装置100は、大学成績テーブル1200を参照して、対象学生の成績が、出席状況に問題のない各学生の成績の平均値以下であるか否かを判定する。次に、情報処理装置100は、平均値以下である場合に、図18において特定された科目を、対象学生の弱点科目に決定する。
図21の例では、(25)情報処理装置100は、例えば、対象講義の講義ID「K001」をキーにして、履修登録情報テーブル300から、対象講義を受講する対象学生の学生ID「R15002」や他の学生の学生ID「R10001」を抽出する。(26)次に、情報処理装置100は、学生ID「R15002」と図18において特定した基礎科目「物理学基礎、力学基礎」とをキーにして、大学成績テーブル1200から、レコードを抽出する。
(27)情報処理装置100は、抽出したレコードから、学生ID「R15002」に関連付けられた数値換算項目の数値換算された成績「2」を抽出する。情報処理装置100は、同様に、対象講義を受講する他の学生について、数値換算項目の数値換算された成績を抽出する。次に、情報処理装置100は、対象講義を受講する各学生の成績の平均値「3.1」を算出する。
(28)そして、情報処理装置100は、対象学生の成績が、算出した平均値以下であるか否かを判定する。(29)ここで、情報処理装置100は、平均値以下であるため、図18において特定された基礎科目「物理学基礎」を、対象学生の弱点科目に決定する。
また、図21において、情報処理装置100は、大学成績テーブル1200から対象学生の学生IDと基礎科目との組み合わせに関連付けられたレコードを抽出できない場合がある。この場合、情報処理装置100は、当該基礎科目を、対象学生が受講していない弱点科目に決定する。情報処理装置100は、例えば、基礎科目「力学基礎」についてレコードが抽出できなかった場合は、基礎科目「力学基礎」を対象学生が受講していない弱点科目に決定する。
そして、情報処理装置100は、図20および図21において決定した弱点科目を出力する。これにより、情報処理装置100は、対象講義における対象学生の弱点科目を特定することができる。また、情報処理装置100は、発見した弱点科目を、対象講義の講師や対象学生に通知することができる。結果として、対象講義の講師や対象学生は、情報処理装置100により発見された弱点科目に対する対象学生の理解度合いが向上するように対応策(例えば、弱点科目に対する補習講義や自習)を実施することができる。
また、情報処理装置100は、決定した弱点科目を基礎とする、対象講義以外の講義を抽出してもよい。そして、情報処理装置100は、抽出した講義を示す情報を、対象講義の講師や対象学生に通知する。これにより、対象講義の講師や対象学生は、情報処理装置100により発見された弱点科目を基礎とする講義についても、対応策を実施することができる。
(情報処理装置100の出力画面の一例)
次に、図22および図23を用いて、情報処理装置100の出力画面の一例について説明する。
図22および図23は、情報処理装置100の出力画面の一例を示す説明図である。図22のように、情報処理装置100は、「前提学習状況チェックボタン」を、ディスプレイ208に表示する。次に、情報処理装置100は、情報処理装置100の利用者による操作入力により、「前提学習状況チェックボタン」が押下されたことを検出する。
ここで、情報処理装置100は、「前提学習状況チェックボタン」が押下されたことを検出すると、図15〜図21に示した弱点科目発見処理を実行する。そして、情報処理装置100は、弱点科目発見処理により弱点科目が発見された学生を示す情報を、ディスプレイ208の符号2201の箇所に表示する。また、情報処理装置100は、当該学生に対する「詳細表示ボタン」を、ディスプレイ208の符号2201の箇所に表示する。
次に、情報処理装置100は、情報処理装置100の利用者による操作入力により、「詳細表示ボタン」が押下されたことを検出する。情報処理装置100は、「詳細表示ボタン」が押下されたことを検出すると、図23に示す画面を表示する。
図23のように、情報処理装置100は、学生情報テーブル1300を参照して、抽出した対象学生に関する情報を出力する。また、情報処理装置100は、抽出した対象学生、抽出した対象講義、および、決定した弱点科目に関するデータを表示する。
情報処理装置100は、例えば、図20や図21において決定した対象学生の理解度合いが相対的に低い弱点科目「物理II」や「物理学基礎」について、講義「物理学応用」を受講する各学生の平均成績と、対象学生の成績と、を符号2301の箇所に表示する。また、情報処理装置100は、例えば、図20や図21において決定した対象学生が受講していない弱点科目「物理III」や「力学基礎」について、講義「物理学応用」を受講する各学生の平均成績と、対象学生の成績と、を符号2302の箇所に表示する。
また、情報処理装置100は、決定した弱点科目「物理II」、「物理学基礎」、「物理III」、および「力学基礎」のいずれかを基礎とする、対象講義以外の講義を抽出した場合は、抽出した講義を符号2303の箇所に出力してもよい。これにより、表示画面の閲覧者は、対象講義における対象学生の弱点科目や、対象学生の理解に支障が生じうる他の講義、を把握することができる。そのため、表示画面の閲覧者は、対象学生の弱点科目の理解度合いが向上するように対応策を実施することができる。
(弱点科目発見処理の処理手順)
次に、図24〜図26を用いて、弱点科目発見処理の処理手順について説明する。
図24〜図26は、弱点科目発見処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。図24において、まず、情報処理装置100は、出席履歴が所定条件を満たしていない、講義と学生との組み合わせがあるか否かを判定する(ステップS2401)。ここで、組み合わせがない場合(ステップS2401:No)、情報処理装置100は、ステップS2401に戻る。
一方、組み合わせがある場合(ステップS2401:Yes)、情報処理装置100は、学習行動履歴が所定条件を満たしていない、講義と学生との組み合わせがあるか否かを判定する(ステップS2402)。ここで、組み合わせがない場合(ステップS2402:No)、情報処理装置100は、ステップS2401に戻る。
一方、組み合わせがある場合(ステップS2402:Yes)、情報処理装置100は、出席履歴が所定条件を満たさず、かつ、学習行動履歴が所定条件を満たしていない、講義と学生との組み合わせとを抽出する(ステップS2403)。
次に、情報処理装置100は、抽出した講義の基礎科目があるか否かを判定する(ステップS2404)。ここで、基礎科目がない場合(ステップS2404:No)、情報処理装置100は、弱点科目発見処理を終了する。一方、基礎科目がある場合(ステップS2404:Yes)、情報処理装置100は、図25のステップS2501の処理に移行する。
図25において、情報処理装置100は、抽出した講義の基礎科目を特定する(ステップS2501)。次に、情報処理装置100は、抽出した基礎科目の中から、未選択の基礎科目を選択する(ステップS2502)。
そして、情報処理装置100は、内申書テーブル1000に、選択した基礎科目に関連付けられたレコードがあるか否かを判定する(ステップS2503)。ここで、レコードがない場合(ステップS2503:No)、情報処理装置100は、図26のステップS2601に移行する。
一方、レコードがある場合(ステップS2503:Yes)、情報処理装置100は、レコードから、基礎科目に対する評価値を抽出する(ステップS2504)。次に、情報処理装置100は、抽出した評価値を調整する(ステップS2505)。そして、情報処理装置100は、図26のステップS2605に移行する。
図26において、情報処理装置100は、大学成績テーブル1200に、選択した基礎科目に関連付けられたレコードがあるか否かを判定する(ステップS2601)。ここで、レコードがない場合(ステップS2601:No)、情報処理装置100は、基礎科目を、抽出した学生が受講していない弱点科目に決定する(ステップS2602)。次に、情報処理装置100は、決定結果を出力する(ステップS2603)。そして、情報処理装置100は、ステップS2607の処理に移行する。
一方、レコードがある場合(ステップS2601:Yes)、情報処理装置100は、レコードから、基礎科目に対する評価値を抽出する(ステップS2604)。次に、情報処理装置100は、抽出した評価値が、同じ講義を受講しており、かつ出席状況に問題のない各学生の基礎科目に対する評価値の平均値以下であるか否かを判定する(ステップS2605)。ここで、平均値より大きい場合(ステップS2605:No)、情報処理装置100は、ステップS2607に移行する。
一方、平均値以下である場合(ステップS2605:Yes)、情報処理装置100は、基礎科目を、抽出した学生の理解度合いが相対的に低い弱点科目に決定する(ステップS2606)。次に、情報処理装置100は、ステップS2603に移行する。
ステップS2607において、情報処理装置100は、未選択の基礎科目があるか否かを判定する(ステップS2607)。ここで、未選択の基礎科目がある場合(ステップS2607:Yes)、情報処理装置100は、図25のステップS2502に戻る。
一方、未選択の基礎科目がない場合(ステップS2607:No)、情報処理装置100は、決定した弱点科目を基礎とする他の講義を特定して出力する(ステップS2608)。そして、情報処理装置100は、弱点科目発見処理を終了する。これにより、情報処理装置100は、対象講義と対象学生との組み合わせに対して、弱点科目を特定することができる。
以上説明したように、情報処理装置100は、所定の講義の基礎となる科目に対する所定の受講者の評価値と、所定の講義の基礎となる科目に対する他の受講者の評価値と、を比較することにより、所定の受講者の弱点科目を特定する。これにより、所定の講義の講師が所定の受講者の当該基礎となる科目への理解度合いを検査したり、所定の受講者が自己の当該基礎となる科目への理解度合いを検査したりしなくても、情報処理装置100により所定の受講者の弱点科目が特定される。従って、所定の講義の講師や所定の受講者は、当該基礎となる科目への理解度合いの検査などの作業にかかる時間を削減することができる。
また、情報処理装置100は、当該科目の理解度合いがどの程度であれば所定の講義の理解において支障を生じないかを示す基準として、所定の講義の基礎となる科目に対する他の受講者の評価値を採用する。これにより、所定の講義の講師は、所定の講義を受講する各受講者に対して、当該基礎となる科目への理解度合いを検査して、所定の講義の理解において支障を生じないかを示す基準を決定しなくてもよい。従って、所定の講義の講師や所定の講義を受講する各受講者は、当該基礎となる科目への理解度合いの検査などの作業にかかる時間を削減することができる。
また、情報処理装置100は、所定の講義の講師や所定の受講者に、特定した弱点科目を通知することができる。これにより、所定の講義の講師や所定の受講者は、情報処理装置100により発見された弱点科目に対する所定の受講者の理解度合いが向上するように対応策(例えば、弱点科目に対する補習講義や自習)を実施することができる。このように、所定の受講者は、弱点科目に対する理解度合いを向上させて、所定の講義を支障なく受講できるようになり、中途退学を防止することができる。
また、情報処理装置100は、所定の講義に対する受講者の学習行動の履歴に基づいて、履歴が所定条件を満たしていない受講者を検出する。次に、情報処理装置100は、所定の講義の基礎となる科目に対する検出した受講者の評価値と、所定の講義の基礎となる科目に対する他の受講者の評価値と、を比較することにより、検出した受講者の弱点科目を特定する。これにより、情報処理装置100は、履歴が所定条件を満たさず、所定の講義の理解度合いが低い所定の受講者について、弱点科目を特定することができる。
また、情報処理装置100は、他の受講者として、履歴が所定条件を満たしている受講者を採用し、所定の講義への出席状況に問題のない受講者に対する所定の講義の基礎となる科目の評価値を取得する。そして、情報処理装置100は、基礎となる科目に対する検出した受講者の評価値と、所定の講義への出席状況に問題のない受講者に対する所定の講義の基礎となる科目の評価値と、を比較する。
これにより、情報処理装置100は、所定の講義への出席状況に問題のない受講者に対する所定の講義の基礎となる科目の評価値を、所定の講義の理解において支障を生じないための当該基礎となる科目の理解度合いの基準として採用することができる。従って、情報処理装置100は、採用した基準を用いて、所定の講義の基礎となる科目が、検出した受講者にとって所定の講義の理解の支障になっている弱点科目か否かを特定することができる。
また、履歴とは、所定の講義への出席履歴を含む。これにより、情報処理装置100は、出席履歴に基づいて所定の講義への出席率を算出することができる。そして、情報処理装置100は、所定の講義への出席率が低い受講者について、弱点科目を特定することができる。
また、情報処理装置100は、各講義に対する受講者の学習行動の履歴に基づいて、履歴が所定条件を満たしていない講義と受講者との組み合わせを検出する。次に、情報処理装置100は、検出した講義の基礎となる科目に対する検出した受講者の評価値と、検出した講義の基礎となる科目に対する他の受講者の評価値と、を比較することにより、検出した受講者の弱点科目を特定する。これにより、情報処理装置100は、履歴が所定条件を満たさず、理解度合いが低い受講者がいる講義と、当該受講者と、の組み合わせについて、弱点科目を特定することができる。
また、情報処理装置100は、講義を検出した場合、検出した講義を出力する。これにより、情報処理装置100は、弱点科目がある受講者が受講する講義を、当該講義の講師や当該受講者に通知することができる。
また、情報処理装置100は、各講義の中から、発見した弱点科目が基礎となる他の講義を抽出し、抽出した講義を出力する。これにより、情報処理装置100は、理解度合いが低くなる講義を、当該講義の講師や弱点科目が発見された受講者に通知することができる。
なお、本実施の形態で説明した情報処理方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。本情報処理プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また本情報処理プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)コンピュータに、
所定の講義と前記所定の講義の基礎となる科目とを対応付けた対応情報に基づいて、前記所定の講義の基礎となる科目を特定し、
前記所定の講義の各受講者のうちの所定の受講者に対する、特定した前記科目の評価値を取得し、
前記所定の講義の各受講者のうちの前記所定の受講者とは異なる受講者に対する、特定した前記科目の評価値を取得し、
取得した前記所定の受講者に対する評価値と、取得した前記異なる受講者に対する評価値と、を比較し、
比較結果が所定結果になった場合に前記科目を示す情報を出力する、
処理を実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
(付記2)前記コンピュータに、
前記所定の講義の各受講者の前記所定の講義に対する学習行動の履歴に基づいて、前記所定の講義の各受講者のうち前記履歴が所定条件を満たしていない受講者を検出する処理を実行させ、
前記所定の受講者は、検出した前記受講者であり、
前記異なる受講者は、前記履歴が前記所定条件を満たしている受講者を含むことを特徴とする付記1に記載の情報処理プログラム。
(付記3)前記履歴は、前記所定の講義への出席履歴であることを特徴とする付記2に記載の情報処理プログラム。
(付記4)前記検出する処理は、各講義に対する受講者の学習行動の履歴に基づいて、前記履歴が所定条件を満たしていない講義と受講者との組み合わせを検出し、
前記所定の講義は、検出した前記組み合わせに含まれる講義であることを特徴とする付記2または3に記載の情報処理プログラム。
(付記5)前記出力する処理は、前記比較結果が所定結果になった場合に、検出した前記組み合わせに含まれる講義を示す情報を出力することを特徴とする付記4に記載の情報処理プログラム。
(付記6)前記コンピュータに、
前記比較結果が所定結果になった場合に、前記対応情報に基づいて、検出した前記組み合わせに含まれる受講者が受講し、特定した前記科目が基礎となる、検出した前記組み合わせに含まれる講義とは異なる講義を抽出する処理を実行させ、
前記出力する処理は、抽出した前記異なる講義を示す情報を出力することを特徴とする付記5に記載の情報処理プログラム。
(付記7)前記出力する処理は、前記所定の受講者に対する評価値が前記異なる受講者に対する評価値に基づく値より所定値以上小さい場合に前記科目を示す情報を出力することを特徴とする付記1〜6のいずれか一つに記載の情報処理プログラム。
(付記8)前記比較する処理は、
前記所定の受講者に対する評価値の評価基準と、前記異なる受講者に対する評価値の評価基準と、の相違を示す情報に基づいて、前記所定の受講者に対する評価値と前記異なる受講者に対する評価値とを重み付けして比較することを特徴とする付記1〜7に記載の情報処理プログラム。
(付記9)コンピュータが、
所定の講義と前記所定の講義の基礎となる科目とを対応付けた対応情報に基づいて、前記所定の講義の基礎となる科目を特定し、
前記所定の講義の各受講者のうちの所定の受講者に対する、特定した前記科目の評価値を取得し、
前記所定の講義の各受講者のうちの前記所定の受講者とは異なる受講者に対する、特定した前記科目の評価値を取得し、
取得した前記所定の受講者に対する評価値と、取得した前記異なる受講者に対する評価値と、を比較し、
比較結果が所定結果になった場合に前記科目を示す情報を出力する、
処理を実行することを特徴とする情報処理方法。
(付記10)所定の講義と前記所定の講義の基礎となる科目とを対応付けた対応情報に基づいて、前記所定の講義の基礎となる科目を特定する特定部と、
前記所定の講義の各受講者のうちの所定の受講者に対する、前記特定部によって特定された前記科目の評価値を取得し、前記所定の講義の各受講者のうちの前記所定の受講者とは異なる受講者に対する、前記特定部によって特定された前記科目の評価値を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記所定の受講者に対する評価値と、前記取得部によって取得された前記異なる受講者に対する評価値と、を比較する比較部と、
前記比較部による比較結果が所定結果になった場合に前記科目を示す情報を出力する出力部と、
を有することを特徴とする情報処理装置。