JP5958035B2 - ピンチロール速度制御装置及びピンチロール速度制御方法 - Google Patents

ピンチロール速度制御装置及びピンチロール速度制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、鋼板の走間切断時におけるピンチロール速度制御装置及びピンチロール速度制御方法に関する。
薄鋼板の圧延ラインにおいて、走間切断から巻取機による巻付き完了までの間に生じる巻取張力による板厚変動を防止する方法として、例えば特許文献1に記載の技術がある。この技術は、予め鋼板を巻取機に巻取る場合の巻取張力変化と最終スタンド出側板厚変化との関係を求めておき、実際に鋼板を巻取るときに検出した巻取張力変化量と最終スタンド出側板厚変化量との関係に基づき、板材先端部を巻取機に巻取る際に生じる過張力による板厚変化を防止するように、最終スタンドのロールギャップを制御するものである。
特開2000−5806号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の方法では、板材先端部を巻取機に巻取る際に生じる過張力のみに着目しており、走間シャーによる切断時に生じる過張力については全く考慮していない。
一般に、走間シャーで鋼板を切断するタイミングを跨ぐ所定期間では、走間シャーの入側直前に設けたピンチロール(シャー前ピンチロール)で鋼板を挟持する。ここで、シャー前ピンチロールには、切断後の走間シャー手前における鋼板の張力確保と、切断後の鋼板先端部の送り出しのために、鋼板速度に対して所定のリード率を持たせる。
ところが、このようにシャー前ピンチロールにリード率を持たせていることにより、走間シャーによる切断に先立ってシャー前ピンチロールが閉じて鋼板と接触した際に過張力が生じ、鋼板が破断する場合がある。
この対策として、シャー前ピンチロールのリード率を下げることが考えられるが、リード率を下げると、特に薄鋼板の場合、切断後の鋼板先端部の巻取機への巻付き性が悪化してしまう。
そこで、本発明は、走間切断時における鋼板の破断を防止すると共に、巻取機への巻付き性を確保することができるピンチロール速度制御装置及びピンチロール速度制御方法を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明に係るピンチロール速度制御装置は、圧延機出側にシャー前ピンチロールと走間シャーとをこの順に有する圧延ラインを走行する鋼板を、前記走間シャーで切断する際の前記シャー前ピンチロールの速度を制御するピンチロール速度制御装置であって、前記鋼板を前記走間シャーで切断する時点を跨ぐ所定期間、前記シャー前ピンチロールを回転駆動し、当該シャー前ピンチロールで前記鋼板を挟持するピンチロール駆動手段と、前記所定期間のうち、前記鋼板を前記走間シャーで切断するまでの期間のピンチロール速度の鋼板速度に対するリード率を、前記鋼板を前記走間シャーで切断する時点以降の前記リード率よりも小さい値とするリード率制御手段を備えることを特徴としている。
このように、シャー前ピンチロールのリード率が、シャー前ピンチロールが閉じる時から走間シャーで鋼板を切断する時まで低い値となるように、シャー前ピンチロールの速度を制御する。これにより、シャー前ピンチロールが閉じる時の鋼板の過張力に起因する破断を防止することができる。さらに、走間シャーで鋼板を切断する時点以降は、シャー前ピンチロールのリード率が高い値となるように、シャー前ピンチロールの速度を制御する。そのため、切断後の鋼板先端部の巻取機への巻付き性を確保することができる。
また、上記において、前記リード率制御手段は、前記鋼板を前記走間シャーで切断するまでの間の前記リード率を、前記ピンチロール速度が前記鋼板速度に近い速度となるような1〜3%程度の所定の値に設定することを特徴としている。
これにより、走間シャーによる切断に先立ってシャー前ピンチロールを閉じるとき、シャー前ピンチロールを鋼板速度に近い速度で回転させた状態で鋼板に接触させることができる。そのため、シャー前ピンチロールが鋼板に接触した際の張力変動を抑制することができ、過張力による鋼板の破断を確実に防止することができる。
さらに、上記において、前記リード率制御手段は、前記鋼板を前記走間シャーで切断する時点以降の前記リード率を、前記走間シャーで切断した後の鋼板先端部の巻取機への巻付き性が確保される値に設定することを特徴としている。
これにより、走間シャーで切断した後の鋼板先端部を適切に巻取機へ送り出し、巻き付けることができる。
また、本発明に係るピンチロール速度制御方法は、圧延機出側にシャー前ピンチロールと走間シャーとをこの順に有する圧延ラインを走行する鋼板を、前記走間シャーで切断する際の前記シャー前ピンチロールの速度を制御するピンチロール速度制御方法であって、前記鋼板を前記走間シャーで切断する時点を跨ぐ所定期間、前記シャー前ピンチロールを回転駆動し、当該シャー前ピンチロールで前記鋼板を挟持するに際し、前記所定期間のうち、前記鋼板を前記走間シャーで切断するまでの期間のピンチロール速度の鋼板速度に対するリード率を、前記鋼板を前記走間シャーで切断する時点以降の前記リード率よりも小さい値とすることを特徴としている。
これにより、シャー前ピンチロールが閉じるときの鋼板の過張力による破断を防ぎ、また切断後の鋼板先端部の巻取機への巻付け性も同時に確保することができる。
本発明によれば、シャー前ピンチロールのリード率を、シャー前ピンチロールが閉じるときからシャーカットを行うまでは低い値とするので、シャーカットに先立ってシャー前ピンチロールが閉じたときに過張力となるのを防止し、鋼板の破断を防止することができる。また、シャー前ピンチロールのリード率を、シャーカット後に高い値に変更するので、巻取機への鋼板の巻付け性を確保することができる。
本実施形態に係るピンチロール速度制御装置を適用した冷間圧延ラインを示す図である。 走間切断制御部のコントローラで実行する走間切断制御処理手順を示すフローチャートである。 本実施形態の動作を説明するタイミングチャートである。 リード率一定の場合の動作を説明する図である。 リード率一定の場合の問題点を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1の実施形態)
(構成)
図1は、本実施形態に係るピンチロール速度制御装置を適用した冷間圧延ラインを示す図である。
図中、符号10は鋼板Sを圧延する冷間圧延ラインであり、ここでは、冷間圧延ライン10におけるタンデム冷間圧延機よりも下流側の設備のみを図示している。ここで、鋼板Sは、例えば板厚0.2mm以下の極薄材とする。
この冷間圧延ライン10においては、鋼板Sは、タンデム冷間圧延機の最終スタンド(5std)11を通過した後、5std出側ピンチロール12、コンベア部13、シャー前ピンチロール14、走間シャー15、デフレクタロール16をこの順に経由して、巻取機であるカローゼルリール17に送給される。カローゼルリール17に送給された鋼板Sは、マンドレル17a及び17bの何れか一方によってコイル状に巻き取られる。
この通常の圧延時には、シャー前ピンチロール14は、鋼板Sを挟持していない状態でその回転が停止している。また、走間シャー15も非作動状態となっている。
そして、巻き取ったコイルが所定の外形又は重さに到達した場合や、鋼板Sの溶接点では、シャー前ピンチロール14を回転駆動し、連続して送給される鋼板Sをシャー前ピンチロール14によって挟持し、その後、走間シャー15を起動して鋼板Sを切断する。切断した鋼板Sの尾端部を完全に巻き取った時点で一方のマンドレルによる巻取りを完了する。
仮に、走間切断時にシャー前ピンチロール14で鋼板Sを挟持しない場合、圧延時に鋼板Sに付与されていた張力は、走間シャー15による切断で解放される。そのため、鋼板Sが切断されると後行材には最終スタンド11側に戻る力が作用し、後行材を巻取機側へと送り込むことができない。
そこで、本実施形態では、走間シャー15により鋼板Sを切断する際には、走間シャー15による切断に先立って、シャー前ピンチロール14を鋼板Sに一定圧力で押し付けて挟持する。これにより、切断後の走間シャー15手前の張力(タンデム冷間圧延機出側の前方張力)を維持するようにしている。
切断後の鋼板Sの先端部は、シャー前ピンチロール14によってカローゼルリール17に送給され、他方のマンドレル17bに巻き取られる。このとき、鋼板Sの先端部の巻付け性を確保するために、鋼板Sの速度よりもシャー前ピンチロール14の速度を速くする。鋼板速度に対するシャー前ピンチロール速度の比を、リード率αという。
シャー前ピンチロール14の圧下制御及び回転速度制御、並びに走間シャー15の駆動制御は、走間切断制御装置20によって行う。
走間切断制御装置20は、コントローラ21と、速度制御装置22と、圧下装置23と、駆動装置24とを備える。速度制御装置22は、例えば電動モータで構成され、コントローラ21からの速度指令に基づいてシャー前ピンチロール14の回転速度を調整する。圧下装置23は、例えば油圧シリンダで構成され、コントローラ21からの駆動指令に基づいてシャー前ピンチロール14を昇降(開閉)する。また、駆動装置24は、例えば電動モータで構成され、コントローラ21からの駆動指令に基づいて走間シャー15を起動/停止する。
コントローラ21は、例えば、溶接点検出器(WPD)31の溶接点検出信号をもとに鋼板Sをトラッキングする。そして、そのトラッキングによりシャーカットを行う位置を検出し、シャーカットを行う位置がシャー前ピンチロール14の所定距離手前に到達したとき、速度制御装置22に速度指令を出力してシャー前ピンチロール14を回転すると共に、圧下装置23に駆動指令を出力してシャー前ピンチロール14を閉じる。
この状態で、コントローラ21は、駆動装置24に駆動指令を出力して走間シャー15を起動し、鋼板Sを切断する。その後は、シャー前ピンチロール14で切断後の鋼板Sの先端部を送り出し、カローゼルリール17への巻付けが完了したらシャー前ピンチロール14を停止する。
以下、この走間切断制御処理について具体的に説明する。
図2は、コントローラ21で実行する走間切断制御処理手順を示すフローチャートである。この走間切断制御処理は、冷間圧延ライン10が作動したときに実行開始する。
先ずステップS1で、コントローラ21は、鋼板Sのシャーカットを行う必要があるか否かを判定する。ここでは、シャーカットを行う位置が予めライン上に定めた所定位置を通過したか否かを判定する。
例えば、シャーカットを行う位置が溶接点の場合、溶接点が溶接点検出器(WPD)31の設置位置を通過したか否かを判定し、溶接点が溶接点検出器31を通過したと判定したとき、シャーカットを行う必要があると判断する。そして、シャーカットを行う必要はないと判断した場合はそのまま待機し、シャーカットを行う必要があると判断した場合にはステップS2に移行する。
ステップS2では、コントローラ21は、速度制御装置22に対して、シャー前ピンチロール14を第1リード率α1で回転するような速度指令を出力する。ここで、第1リード率α1は、シャー前ピンチロール14の速度が鋼板速度に近い速度となるような値(例えば3%)に設定する。これにより、シャー前ピンチロール14は第1リード率α1で回転を始める。
次にステップS3では、コントローラ21は、前記ステップS2でシャー前ピンチロール14の回転を開始してから所定時間Taが経過したとき、圧下装置23に対して駆動指令を出力し、シャー前ピンチロール14を閉じる。これにより、鋼板Sは、当該鋼板Sの速度に近い速度で回転するシャー前ピンチロール14によって挟まれる。
次にステップS4では、コントローラ21は、前記ステップS3で鋼板Sをシャー前ピンチロール14で挟持してから所定時間Tbが経過したとき、速度制御装置22に対して、シャー前ピンチロール14を第2リード率α2で回転するような速度指令を出力する。ここで、第2リード率α2は、走間シャー15で切断した後の鋼板先端部のカローゼルリール17への巻付き性が確保されるような値(例えば7%)に設定する。これにより、シャー前ピンチロール14は第2リード率α2での回転に切り替わる。
次にステップS5では、コントローラ21は、駆動装置24に対して駆動指令を出力して走間シャー15を起動し、鋼板Sを切断する。鋼板Sを切断した後は、駆動装置24に対して駆動指令を出力して走間シャー15を停止する。
次にステップS6では、コントローラ21は、走間シャー15で切断した鋼板Sの先端部がカローゼルリール17へ巻き付いたか否かを判定する。例えば、走間シャー15で鋼板Sを切断してから所定時間Tcが経過(鋼板Sが所定距離走行)したと判断したとき、カローゼルリール17への巻付きが完了したと判断する。そして、巻付きが完了していないと判断した場合にはそのまま待機し、巻付きが完了したと判断するとステップS7に移行する。
ステップS7では、コントローラ21は、圧下装置23に対して駆動指令を出力し、シャー前ピンチロール14を開くと共に、速度制御装置22に対して速度指令を出力し、シャー前ピンチロール14の回転を停止する。
なお、図1の速度制御装置22、ステップS2のステップS2及びS4がリード率制御手段に対応し、図1の圧下装置23、図2のステップS3及びS7がピンチロール駆動手段に対応している。
(動作)
次に、第1の実施形態の動作について、図3を参照しながら説明する。
図3において、(a)はシャー前ピンチロール14のリード率[%]、(b)はシャー前ピンチロール14の回転速度[mpm]、(c)は走間シャー15の回転位置[°]、(d)は最終スタンド(5std)11出側における鋼板Sの張力[kg/mm2]、(e)はシャー前ピンチロール14の開閉状態を示している。
冷間圧延ラインにおいて、タンデム冷間圧延機で圧延された鋼板Sが、最終スタンド11を通過した後、カローゼルリール17のマンドレル17aで巻き取られているものとする。
この通常の圧延状態から、時刻t1で、溶接点検出器31で鋼板Sの溶接点を検出すると、走間切断制御装置20はシャーカットの必要があると判断する(図2のステップS1でYes)。すると、先ず、この時刻t1でシャー前ピンチロール14の回転を開始する。このとき、シャー前ピンチロール14のリード率αは、第1リード率α1=3%に設定する(ステップS2)。
そして、シャー前ピンチロール14が回転し始めた時刻t1から、シャー前ピンチロール14の回転が安定するのに要する所定時間Taが経過した時刻t2で、シャー前ピンチロール14を閉じ、鋼板Sに接触させる(ステップS3)。このとき、シャー前ピンチロール14は鋼板速度に近い速度で回転しているため、図3(d)に示すように、シャー前ピンチロール14が閉じて鋼板Sと接触しても、最終スタンド11とカローゼルリール17との間の張力(5std出側張力)は大きく変動しない。
シャー前ピンチロール14で鋼板Sを挟んでから所定時間Tbが経過すると、時刻t3で、シャー前ピンチロール14のリード率αを、第1リード率α1=3%から第2リード率α2=7%に上昇する(ステップS4)。そして、その直後の時刻t4で、走間シャー15を起動し、鋼板Sを切断する(ステップS5)。
切断後の鋼板Sの尾端部は、マンドレル17aに巻き取られ、切断後の鋼板Sの先端部は、シャー前ピンチロール14によって送り出されて他方のマンドレル17bに巻き付けられる。このとき、シャー前ピンチロール14は、第2リード率α2で鋼板速度よりも速く回転しているため、鋼板Sの先端部をマンドレル17bへ適切に送り出し、マンドレル17bに確実に巻き付けることができる。
鋼板Sの先端部の巻付けが完了すると(ステップS6でYes)、時刻t5で、シャー前ピンチロール14を開状態として鋼板Sから離すと共に、シャー前ピンチロール14の回転を停止する(ステップS7)。
このように、走間シャー15による切断時に走間シャー15手前における鋼板Sの張力を確保し、更に、切断後の鋼板先端部を効率良く送り出すために、鋼板Sを走間シャー15で切断する時点(時刻t4)を跨ぐ所定期間(時刻t2〜時刻t5)、シャー前ピンチロール14で鋼板Sを挟持する。このとき、シャー前ピンチロール14には、所定のリード率αを持たせる。
ところで、走間切断時における走間シャー手前の張力確保と、切断後の鋼板先端部の送り出しのために、シャー前ピンチロールにリード率を持たせ、このリード率を、切断後の鋼板先端部の巻取機への巻付け性を確保できる値(例えば7%)で常時一定とした場合、5std出側張力の変化は図4に示すようになる。
図4において、(a)は最終スタンド(5std)出側における鋼板の張力[kg/mm2]であり、(b)はシャー前ピンチロールの開閉状態を示している。また、この図4は、時刻t11でシャー前ピンチロールを閉じ、時刻t12で走間シャーによる切断を行った場合を示している。
リード率を常時7%で一定とした場合、走間シャーによる切断に先立ってシャー前ピンチロールを閉じたとき、鋼板速度よりも速い速度で回転しているシャー前ピンチロールが鋼板に接触することになる。そのため、図4(a)に示すように、シャー前ピンチロールが鋼板に接触した時刻t11で、5std出側張力が大きく変動する。この5std出側張力の変動量が大きい場合、鋼板が破断する場合がある。
図5は、シャー前ピンチロールが鋼板に接触したときに破断に至った場合の5std出側張力の変化を示す図である。この図5は、時刻21でシャー前ピンチロールを閉じた場合を示している。このように、シャー前ピンチロールが鋼板に接触した時刻t21で5std出側張力が大きく変動し、鋼板の板厚等に応じて決まる限界値T1を越えると、鋼板が破断してしまう。
これに対して、本実施形態では、鋼板Sをシャー前ピンチロール14で挟持する時点(図3の時刻t2)から、走間シャー15で切断するまで(時刻t3)の間のシャー前ピンチロール14のリード率αを、鋼板Sを走間シャー15で切断した時点(時刻t4)からシャー前ピンチロール14によるピンチを解除するまで(時刻t5)の間のリード率αよりも低くする。
具体的には、鋼板Sをシャー前ピンチロール14で挟持する時点(時刻t2)から、走間シャー15で切断するまで(時刻t3)の間のリード率αを、シャー前ピンチロール速度が鋼板速度に近い速度となるような値(第1リード率α1)に設定する。また、鋼板Sを走間シャー15で切断した時点(t4)からシャー前ピンチロール14によるピンチを解除するまで(時刻t5)の間のリード率αを、走間シャー15で切断した後の鋼板Sの先端部のカローゼルリール17への巻付き性が確保される値(第2リード率α2)に設定する。
したがって、シャー前ピンチロール14が閉じて鋼板Sに接触したときに、5std出側張力が大きく変動するのを防止し、鋼板Sの過張力による破断を防止することができる。さらに、走間シャー15で切断した時点でシャー前ピンチロールのリード率を上昇させるので、切断後の鋼板先端部を効率良く送り出すことができ、カローゼルリール17への巻付き性を確保することができる。
(効果)
上記第1の実施形態では、鋼板を走間シャーで切断する時点を跨ぐ所定期間、シャー前ピンチロールを回転駆動し、当該シャー前ピンチロールで鋼板を挟持するので、走間シャーで鋼板を切断した際の走間シャー手前における鋼板の張力を確保することができる。
また、シャー前ピンチロールのリード率が、シャー前ピンチロールが閉じる時から走間シャーで鋼板を切断する時まで低い値となるように、シャー前ピンチロールの速度を制御するので、シャー前ピンチロールが閉じる時の鋼板の過張力を抑制することができる。
さらに、このときのリード率を、シャー前ピンチロール速度が鋼板速度に近い速度となるような値に設定するので、走間シャーによる切断に先立ってシャー前ピンチロールを閉じるときに、シャー前ピンチロールを鋼板速度に近い速度で回転させた状態で鋼板に接触させることができる。したがって、シャー前ピンチロールが鋼板に接触した際の張力変動を抑制することができ、過張力による鋼板の破断を確実に防止することができる。
また、走間シャーで鋼板を切断する時点以降は、シャー前ピンチロールのリード率が高い値となるように、シャー前ピンチロールの速度を制御するので、切断後の鋼板先端部を適切に巻取機へ送り出すことができると共に、巻取機への巻付き性を確保することができる。
(変形例)
なお、上記実施形態では、シャー前ピンチロールが閉じるときの第1リード率α1を3%とし、カット後の第2リード率α2を7%とする場合について説明したが、例えば、第1リード率α1を1%とし、第2リード率α2を3%とすることもできる。第1リード率α1及び第2リード率α2は、鋼板速度や板厚、材料に応じて適宜変更することが好ましい。
10…冷間圧延ライン、11…タンデム冷間圧延機の最終スタンド(5std)、12…5std出側ピンチロール、13…コンベア部、14…シャー前ピンチロール、15…走間シャー、16…デフレクタロール、17…カローゼルリール、17a,17b…マンドレル、20…走間切断制御装置、31…溶接点検出器、S…鋼板

Claims (4)

  1. 圧延機出側にシャー前ピンチロールと走間シャーとをこの順に有する圧延ラインを走行する鋼板を、前記走間シャーで切断する際の前記シャー前ピンチロールの速度を制御するピンチロール速度制御装置であって、
    前記鋼板を前記走間シャーで切断する時点を跨ぐ所定期間、前記シャー前ピンチロールを回転駆動し、当該シャー前ピンチロールで前記鋼板を挟持するピンチロール駆動手段と、
    前記所定期間のうち、前記鋼板を前記走間シャーで切断するまでの期間のピンチロール速度の鋼板速度に対するリード率を、前記鋼板を前記走間シャーで切断する時点以降の前記リード率よりも小さい値とするリード率制御手段を備えることを特徴とするピンチロール速度制御装置。
  2. 前記リード率制御手段は、前記鋼板を前記走間シャーで切断するまでの間の前記リード率を、前記ピンチロール速度が前記鋼板速度に近い速度となるような1〜3%程度の所定の値に設定することを特徴とする請求項1に記載のピンチロール速度制御装置。
  3. 前記リード率制御手段は、前記鋼板を前記走間シャーで切断する時点以降の前記リード率を、前記走間シャーで切断した後の鋼板先端部の巻取機への巻付き性が確保される値に設定することを特徴とする請求項1又は2に記載のピンチロール速度制御装置。
  4. 圧延機出側にシャー前ピンチロールと走間シャーとをこの順に有する圧延ラインを走行する鋼板を、前記走間シャーで切断する際の前記シャー前ピンチロールの速度を制御するピンチロール速度制御方法であって、
    前記鋼板を前記走間シャーで切断する時点を跨ぐ所定期間、前記シャー前ピンチロールを回転駆動し、当該シャー前ピンチロールで前記鋼板を挟持するに際し、
    前記所定期間のうち、前記鋼板を前記走間シャーで切断するまでの期間のピンチロール速度の鋼板速度に対するリード率を、前記鋼板を前記走間シャーで切断する時点以降の前記リード率よりも小さい値とすることを特徴とするピンチロール速度制御方法。
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