JP5957748B2 - コイルの交流抵抗計算方法 - Google Patents

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本発明は、コイルの交流抵抗を精度よく計算することができるコイルの交流抵抗計算方法に関するものである。
近年新しいワイヤレス電力伝送方式として、2006年にMIT(Massachusetts Institute of Technology)からWiTricity(Wireless Electricityの造語)という非放射型の電磁界共振結合(電磁共鳴)技術が発表された。これは共鳴法により高周波で電力を給電する技術であり、二つのコイル間において、距離1mで効率約90%、また、距離2mで効率約45〜50%かつ60Wをワイヤレスで電力伝送できることが示された(非特許文献1参照)。
この技術を利用して、車両外部の電源からワイヤレスで充電電力を受電し、車載の蓄電装置を充電する電動車両の発明が特許文献1に開示されている。同文献中の図1に示されるように、地下に配された給電装置200の一次自己共振コイル240と、電動車両100に配された二次自己共振コイル110とが磁場の共鳴により磁気的に結合され、一次自己共振コイル240から二次自己共振コイル110に非接触で高周波電力が給電可能に構成されている。また、この給電装置200の一次自己共振コイル240には、高周波電力ドライバ220に繋がる一次コイル230から電磁誘導によって非接触で高周波電力が送られる。また、電動車両100の二次自己共振コイル110から二次コイル120に電磁誘導によって非接触で高周波電力が送られる。
このように使用されるこれらコイルには、一般的に銅線が用いられている。銅線のコイルは、高周波では、表皮効果および線間近接効果により交流抵抗が増加するためにQ値が低下する。このQ値の低下は、長距離、高効率の電力伝送の障害要因となるため、高周波におけるコイルのQ値の向上が望まれている。
また従来から、いわゆるRFID(Radio Frequency IDentification)と称される個体管理を行うシステムが各種業界で注目されている。このRFIDシステムは、トランスポンダと称されて、各種データを記憶するとともに通信機能を有する小型の非接触型集積回路(Integrated Circuit;以下、ICという。)デバイスと、リーダ/ライタとの間で無線通信を行うことにより、トランスポンダに対して非接触でデータの読み出しや書き込みを行うシステムである。このRFIDシステムは、例えば、トランスポンダをICタグとして構成し、このICタグを商品に取り付けることによって生産・物流管理を行う用途の他、トランスポンダをICカードとして構成し、交通機関の料金徴収や身分証明書、さらには電子マネーといった様々な用途への適用が期待されている。
トランスポンダには、パッシブタイプと称される、リーダ/ライタの発信する高周波の電力をエネルギー源として作動するタイプのものがある。このようなパッシブタイプのトランスポンダは、例えば特許文献2に開示されているような平面内で渦巻状に巻回されたアンテナコイルを有している。このようなトランスポンダのアンテナコイルがリーダ/ライタのアンテナコイルと磁束結合して、電磁誘導によってトランスポンダに電力が給電される。トランスポンダとリーダ/ライタとの通信距離を長くするためには、トランスポンダが、リーダ/ライタから送電される高周波電力を高効率で受電する必要がある。そのため、前述した電動車両等のコイルと同様に、高周波におけるアンテナコイル(コイル)のQ値の向上が望まれている。
コイルのQ値を向上させるためには、コイルの交流抵抗を小さくする必要がある。この交流抵抗をコイルの設計時に計算することができれば、高いQ値のコイルの設計に役立つ。しかしながら、コイルの表皮効果および近接効果を考慮した交流抵抗の計算方法は確立されていない。有限要素法(FEM)による磁界解析によってコイルの交流抵抗を求めることができるが、計算に長時間を要する。
特開2009−106136号公報 特開2003−224415号公報
アンドレ・クルス(Andre kurs)、他5名、"ワイヤレス パワー トランスファー バイア ストロングリィ カップルド マグネティック レゾナンス(Wireless Power Transfer via Strongly Coupled Magnetic Resonances)"、[online]、2007年7月6日、サイエンス(SCIENCE)、第317巻、p. 83−86、インターネット<URL:http://www.sciencemag.org/cgi/reprint/317/5834/83.pdf>
本発明は、コイルの交流抵抗を精度良く、短時間で計算することができるコイルの交流抵抗計算方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するためになされた、特許請求の範囲の請求項1に記載されたコイルの交流抵抗計算方法は、N回巻きのコイルの線材の直流抵抗Rdcを算出する直流抵抗算出ステップと、該線材の表皮効果に起因する抵抗Rsを算出する表皮効果抵抗算出ステップと、該N回巻きのコイルがN個の1回巻きのコイルであるものとして、該1回巻きのコイルの該線材に、他の(N−1)個の該1回巻きのコイルから作用する磁界の強さHnを算出する磁界強度算出ステップと、該磁界の強さHnに基づいて該線材の渦電流損Peを算出する渦電流損算出ステップと、渦電流損Peに基づいて該線材の近接効果に起因する抵抗Rpを算出する近接効果抵抗算出ステップと、該直流抵抗Rdc、該抵抗Rs、該抵抗Rpの総和を算出してコイルの交流抵抗Rとする交流抵抗算出ステップとを含むことを特徴とする。
前記線材が導線であって、
前記直流抵抗算出ステップでは、下記(1)式により前記直流抵抗Rdcを算出し、
Figure 0005957748
(式中、ρ1:導線の抵抗率(Ωm),r1:導線の半径(m),l:導線の長さ(m)である)
前記表皮効果抵抗算出ステップでは、下記(2)式により前記抵抗Rsを算出し、
Figure 0005957748
(式中、ω:コイルを使用する交流の角周波数(rad/s),μ1:導線の透磁率(H/m),Jn:第一種n次ベッセル関数である)
前記磁界強度算出ステップでは、前記1回巻きのコイルの番号を1からm(mは1からNの正数)としたときに、下記(3)式により前記磁界の強さHnを算出し、
Figure 0005957748
(式中、Ic:コイルの励振電流(A),rm,zm:磁界を生ずるコイル番号mの座標(m),rn,zn:任意の点nの座標(m),K:第1種完全楕円積分関数,E:第2種完全楕円積分関数,N:コイルの巻数(回)である)
前記渦電流損算出ステップでは、下記(4)式により前記渦電流損Peを算出し、
Figure 0005957748
(式中、μ0:真空透磁率(H/m),μ1:導線の透磁率(H/m),ρ1:導線の抵抗率(Ωm),r1:導線の半径(m),κ1:式(2)中で求めた値,Jn:第一種n次ベッセル関数,:共役複素数である)
前記近接効果抵抗算出ステップでは、下記(5)式により前記抵抗Rpを算出し、
Figure 0005957748
(式中、Ic:電流(A),rn:任意の点nの座標(m)である)
前記交流抵抗算出ステップでは、下記(6)式
により前記交流抵抗Rを算出することを特徴とする。
Figure 0005957748
により前記交流抵抗Rを算出することを特徴とする。
同じく、特許請求の範囲の請求項2に記載されたコイルの交流抵抗計算方法は、N回巻きのコイルの線材の直流抵抗Rdcを算出する直流抵抗算出ステップと、該線材の表皮効果に起因する抵抗Rsを算出する表皮効果抵抗算出ステップと、該N回巻きのコイルがN個の1回巻きのコイルであるものとして、該1回巻きのコイルの該線材に、他の(N−1)個の該1回巻きのコイルから作用する磁界の強さHnを算出する磁界強度算出ステップと、該磁界の強さHnに基づいて該線材の渦電流損Peを算出する渦電流損算出ステップと、渦電流損Peに基づいて該線材の近接効果に起因する抵抗Rpを算出する近接効果抵抗算出ステップと、該直流抵抗Rdc、該抵抗Rs、該抵抗Rpの総和を算出してコイルの交流抵抗Rとする交流抵抗算出ステップとを含み、
前記線材が、磁性薄膜を表面に有する導線である場合のコイルの交流抵抗計算方法であって、
前記直流抵抗算出ステップでは、下記(7)式により前記直流抵抗Rdcを算出し、
Figure 0005957748
(式中、ρ1:導線の抵抗率(Ωm),ρ2:磁性薄膜の抵抗率(Ωm),r1:導線の半径(m),r2:磁性薄膜を含めた線材の半径(m),l:導線の長さ(m)である)
前記表皮効果抵抗算出ステップでは、下記(8)式により前記抵抗Rsを算出し、
Figure 0005957748
(式中、ω:コイルを使用する交流の角周波数(rad/s),μ0:真空透磁率(H/m),μ1:導線の透磁率(H/m),μ2:磁性薄膜の透磁率(H/m),Jn:第一種n次ベッセル関数,Kn:第二種n次変形ベッセル関数,ρ2:磁性薄膜の抵抗率(Ωm),r1:導線の半径(m),r2:磁性薄膜を含めた線材の半径(m),Ic:コイルの励振電流(A)である)
前記磁界強度算出ステップでは、前記1回巻きの各コイルの番号を1からm(mは1からNの整数)としたときに、下記(9)式により前記磁界の強さHnを算出し、
Figure 0005957748
(式中、Ic:コイルの励振電流(A),rm,zm:磁界を生ずるコイル番号mの座標(m),rn,zn:任意の点nの座標(m),K:第1種完全楕円積分関数,E:第2種完全楕円積分関数,N:コイルの巻数(回)である)
前記渦電流損算出ステップでは、下記(10)式により前記渦電流損Peを算出し、
Figure 0005957748
(式中、ρ1:導線の抵抗率(Ωm),ρ2:磁性薄膜の抵抗率(Ωm),μ0:真空の透磁率(H/m),μ1:導線の透磁率(H/m),μ2:磁性薄膜の透磁率(H/m),r1:導線の半径(m),r2:磁性薄膜を含めた線材の半径(m),κ1,κ2:(8)式中で求めた値,Jn:第一種n次ベッセル関数,Kn:第二種n次変形ベッセル関数,:共役複素数である)
前記近接効果抵抗算出ステップでは、下記(11)式により前記抵抗Rpを算出し、
Figure 0005957748
(式中、Ic:コイルの励振電流(A) ,rn:任意の点nの座標(m)である)
前記交流抵抗算出ステップでは、下記(12)式
Figure 0005957748
により前記交流抵抗Rを算出することを特徴とする。
請求項に記載されたコイルの交流抵抗計算プログラムは、請求項1または2のコイルの交流抵抗算出方法でコンピュータを演算処理させることを特徴とする。
請求項に記載されたコイルの交流抵抗計算装置は、請求項1または2のコイルの交流抵抗算出方法で演算処理することを特徴とする。
以上の本発明によれば、コイルの直流抵抗Rdc、表皮効果に起因する抵抗Rs、線材の近接効果に起因する抵抗Rpを計算して、コイルの交流抵抗Rを精度よく、短時間で計算することができる。したがって、高いQ値のコイルの設計に資する。
線材が導線である場合のコイルや、線材が磁性薄膜を表面に有する導線である場合のコイルの交流抵抗を計算することができる。
本発明を適用するコイルの交流抵抗計算方法のフローチャートである。 本発明を適用して交流抵抗を計算するコイルを模式的に示す構造図である。 コイルの表皮効果に起因する抵抗Rsの算出式を導出するための導出モデルである。 コイルの近接効果に起因する抵抗Rpの算出式を導出するためのコイル構造図である。 1回巻きのコイルが発生する磁界を示す図である。 コイルの近接効果に起因する抵抗Rpの算出式を導出するための導出モデルである。 実施例および参考例を示すグラフである。 本発明を適用して交流抵抗を計算する他のコイルを模式的に示す構造図である。 他のコイルの表皮効果に起因する抵抗Rsの算出式を導出するための導出モデルである。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施形態に限定されるものではない。
本発明のコイルの交流抵抗計算方法は、後述するステップS2〜S7に対応する計算式でコンピュータを演算処理させるためのプログラム(本発明のコイルの交流抵抗算出プログラム)をコンピュータの記憶装置に記憶させておき、コンピュータがこのプログラムに基づき演算処理して交流抵抗を計算することが好ましい。また、このプログラムにしたがって動作するコンピュータが本発明のコイルの交流抵抗計算装置に相当する。
図1のフローチャートに示すように、先ず、データ入力ステップS1で、オペレータは、キーボードなどを操作して、コンピュータにコイルの物理的特性及びコイルの使用条件の入力を行う。入力する物理的特性等については後述する。次に、コンピュータは、直流抵抗算出ステップS2を行い、N回巻きのコイルの線材の直流抵抗Rdcを算出する。続いて、コンピュータは、表皮効果抵抗算出ステップS3を行い、線材の表皮効果に起因する抵抗Rsを算出する。続いて、コンピュータは、磁界強度算出ステップS4を行い、N回巻きのコイルがN個の1回巻きのコイルであるものとして、1回巻きのコイルの線材に、他の(N−1)個の1回巻きのコイルから作用する磁界の強さHnを算出する。続いて、コンピュータは、渦電流損算出ステップS5を行い、磁界の強さHnに基づいて線材の渦電流損Peを算出する。続いて、コンピュータは、近接効果抵抗算出ステップS6を行い、渦電流損Peに基づいて線材の近接効果に起因する抵抗Rpを算出する。最後にコンピュータは、交流抵抗算出ステップS7を行い、直流抵抗Rdc、抵抗Rs、抵抗Rpの総和を算出してコイルの交流抵抗Rとする。以下、具体的に説明する。
[金属導線の場合]
最初に、コイルの線材が、一例として銅などの金属製の導線である場合のコイルの交流抵抗の計算方法について説明する。
図2に示すコイル1は、図の上部に示す長さl、半径r1の導線2を用いて、N回(図では一例として5回)巻きにした円形コイルである。なお、導線2は、線間の通電を防止するために、図示しない絶縁膜で被覆されている。
図1のデータ入力ステップS1では、この導線2の長さ(コイルの線長)l(m)、半径r1(m)、抵抗率ρ1(Ωm)、透磁率μ1、巻き数Nを物理的特性として入力する。また、コイル1を使用する交流の角周波数ω(rad/s)、コイルに流す励磁電流Ic(A)を使用条件として入力する。なお、真空透磁率μ0(H/m)をプログラム中に定数として設定しておく。また、下記の各計算式では、これら値の単位系はここに示した単位系で計算を行うが、入力時には例えば周波数f(Hz)を入力して、これをプログラムで角周波数ωに変換して使用してもよい。またコイルの長さlは、コイルを巻く径や導線を被覆する絶縁薄膜の厚さを入力して、巻き数Nから計算で求めるようにしてもよい。また、導線2の比透磁率μr1を入力して、透磁率μ1r1×μ0を計算して求めてもよい。
[直流抵抗Rdcの算出]
図1の直流抵抗算出ステップS2では、導線2の直流抵抗Rdcを、下記(1)式で算出する。
Figure 0005957748
[表皮効果に起因する抵抗Rsの算出]
表皮効果とは、交流電流が導線2を流れるとき、電流密度が導体の表面で高く、表面から離れると低くなる現象のことである。表皮効果によって、交流周波数が高くなるほど電流が表面へ集中するので、導体の交流抵抗は大きくなる。図3に、導線2の表皮効果に起因する抵抗Rsの計算式導出モデルを示す。同図中の領域IIを空気領域と考えることで、下記(2)式を導出した。表皮効果抵抗算出ステップS3では、この下記(2)式で抵抗Rsを算出する。
Figure 0005957748
式中のJnは第一種n次ベッセル関数である。
[コイルから導線に作用する磁界の強さHnの算出]
図4に示すように、磁界強度算出ステップS4では、1回巻き円形コイルがN個あるものとして導線2に作用するコイルの磁界の強さHnを算出する。1回巻きの各コイルを示す番号mを、同図に示すように1からNとする。
図5に、コイル番号mの一つの1回巻きコイルの磁界を示す。ここで、コイルの巻き軸方向をz軸、巻き軸に直する方向をr軸としている。m(rm,zm)のmはコイル番号を表し、rm,zmはコイル番号mの導線2の座標を表す。n(rn,zn)のnは任意の点を表し、rn,znは任意の点nの座標(m)を表す。同図に示すように、1回巻きコイルに流れる励振電流Ic(A)によって、任意の点n(rn,zn)に磁界の強さHnmが生じている。この磁界の強さHnmは、r方向成分Hrnmとz方向成分Hznmとからなる。
Hrnmは、下記(15)式で算出され、Hznmは下記(16)式で算出される。
Figure 0005957748
ここで、Kは第1種完全楕円積分関数、Eは第2種完全楕円積分関数である。
図6に一例として3個の1回巻き円形コイルによる近接効果モデルを示す。同図に示すように、導線W2の円形コイルに励振電流Icが流れることで、導線W1の円形コイルに磁界の強さH21が生じる。同様に、導線W3の円形コイルに励振電流Icが流れることで、導線W1の円形コイルに磁界の強さH31が生じる。したがって、導線W1の円形コイルには、H21及びH31を合成した磁界の強さHが生じる。ここでは、3個の円形コイルで説明したが、N個のコイルの場合、一つのコイルの導線には、他の(N−1)個のコイルが各々発生する磁界の強さが掛かり、これらを合成した磁界の強さHnが生じる。
以下、N個の円形コイルが導線2に作る磁界の強さを求める。なお、ここでは導線2の周囲が、空気領域であると考えて各式を導出している。このように空気領域と考えることで、計算式が簡便になるため、計算時間を短くすることができる。
先ず、(15)式および(16)式を用いて、他の(N−1)個のコイルが、一つのコイルの導線の位置に各々生じるr方向成分とz方向成分の磁界の強さHrnmおよびHznmを各々求める。次に、各コイルの磁界の強さHrnmを下記(17)式で総和演算し、各コイルの磁界の強さHznmを下記(18)式で総和演算して、r方向成分とz方向成分の磁界の強さHrnおよびHznを求める。
Figure 0005957748
次に、(17),(18)式で算出した磁界の強さHrnおよびHznを下記(19)式で合成する。
Figure 0005957748
以上で、導線2に生じる磁界の強さHnが算出される。
[渦電流損Peの算出]
図6に示すように、導線W1の円形コイルに磁界の強さHが生じることで導線W1に渦電流Iecが流れる。この渦電流Iecにより導線W1に渦電流損Peが生じる。渦電流損算出ステップS5では、磁界強度算出ステップS4で算出した磁界の強さHnから、1回巻きコイルの渦電流損Peを下記(20)式で算出する。
Figure 0005957748
式中の、κ1は式(14)中で求めた値,Jn:第一種n次ベッセル関数,:共役複素数である。
[導線の近接効果に起因する抵抗Rpの算出]
近接効果抵抗算出ステップS6では、渦電流損算出ステップS5で算出した渦電流損Peに基づいて、N回巻きのコイル1における近接効果に起因する抵抗Rpを下記(21)式で算出する。
Figure 0005957748
式中、rnは任意の点nの座標(m)である。
[直流抵抗Rdc、抵抗Rs、抵抗Rpの総和の算出]
コイル1の交流抵抗は、直流抵抗Rdc、該抵抗Rs、該抵抗Rpの総和であるので、交流抵抗算出ステップS7では、交流抵抗Rを下記(22)式で算出する。
Figure 0005957748
以上で、線材が導体2であるコイル1の交流抵抗の計算が終了する。
なお、直流抵抗Rdc、抵抗Rs、抵抗Rpを算出する順番は適宜変更してもよい。
[計算結果の検討]
実施例として、前述したステップS1〜S7を行うプログラムを作成し、表1の計算条件でコンピュータに演算処理させて、コイルの交流抵抗特性を求めた。また、参考例として、FEM解析ソフトウエアを使用して表2の解析条件でコンピュータに演算処理させて、コイルの抵抗特性を求めた。なお、表2中に記載のない条件は表1に記載した条件と同様である。各計算結果を図7に示す。
Figure 0005957748
Figure 0005957748
図7に示すように、実施例(計算値)と参考例(FEM値)との計算結果は、良く近似している。周波数f=13MHzにおいて、実施例と参考例との交流抵抗値は1.3Ω、1.1Ωであり、実施例は参考例と比較して妥当性のある結果となった。また、実施例と参考例とを同じコンピュータを使用して計算させたが、実施例では約3秒、参考例では約44分であり、参考例よりも遥かに短時間で計算が終了した。
[磁性薄膜付きの導線の場合]
次に、コイルの線材が、一例として銅などの金属製の導線の表面に、磁性薄膜が付されている場合のコイルの交流抵抗の計算方法について説明する。
磁性薄膜を表面に付した導線でコイルを巻くと、コイルの交流抵抗を小さくすることができる。そのため、このような線材のコイルの交流抵抗を計算することができれば、コイルの設計に有益である。磁性薄膜は、例えば、フェライト、鉄、ニッケル、コバルト、Fe-N、FE-X1-N(X1=Ta、Nb、またはHf)、Fe-X2-O(X2=Mg、またはAl)、NiFe、CoFe、CoNiFe、CoFeB、FeP、NiFeP、CoNiFeMoC、CoFeB、CONbZr、Fe-Siなどである。
図8に示すコイル4は、図の上部に示す長さlの線材5を使用して、N回巻きにした円形コイルである。線材5は、銅などの金属製の導線6の周囲に、磁性薄膜7が付されたものである。導線6は半径r1であり、線材5(導線6及び磁性薄膜7)は半径r2である。なお、線材5は、線間の通電を防止するために、図示しない絶縁膜で被覆されている。
図1のデータ入力ステップS1では、この線材5の長さl(m)、導線6の半径r1(m)、線材5の半径r2(m)、導線6の抵抗率ρ1(Ωm)、磁性薄膜7の抵抗率ρ2(Ωm)、導線6の透磁率μ1、磁性薄膜7の透磁率μ2、巻き数Nを物理的特性として入力する。また、コイル5を使用する交流の角周波数ω(rad/s)、コイルに流す励磁電流Ic(A)を使用条件として入力する。なお、導線6の比透磁率μr1、磁性薄膜7の比透磁率μr2を入力して、透磁率μ1r1×μ0,透磁率μ2r2×μ0を計算して求めてもよい。
[直流抵抗Rdcの算出]
図1の直流抵抗算出ステップS2では、線材5の直流抵抗Rdcを、下記(23)式で算出する。
Figure 0005957748
[表皮効果に起因する抵抗Rsの算出]
図9に、線材5の表皮効果に起因する抵抗Rsの計算式導出モデルを示す。同図中の領域IIIを空気領域と考えることで、下記(24)式を導出した。表皮効果抵抗算出ステップS3では、この下記(24)式で抵抗Rsを算出する。
Figure 0005957748
式中のJnは第一種n次ベッセル関数、Knは第二種n次変形ベッセル関数である。
[コイルから導線に作用する磁界の強さHnの算出]
磁界強度算出ステップS4では、1回巻き円形コイルがN個あるものとして線材5に作用するコイルの磁界の強さHnを算出する。このコイル5においても、磁界の強さHnは、線材が導線であるコイル1と同様に、図5,6から算出式が導出される。つまり、コイル1の場合と同様に(15)〜(19)式で磁界の強さHnを算出する。
[渦電流損Peの算出]
コイル5は、磁性薄膜7を有している。渦電流損算出ステップS5では、磁性薄膜7を考慮して下記(25)式で、渦電流損Peを算出する。
Figure 0005957748
式中のκ1,κ2は(24)式中で求めた値、Jnは第一種n次ベッセル関数、Knは第二種n次変形ベッセル関数である。
[導線の近接効果に起因する抵抗Rpの算出]
近接効果抵抗算出ステップS6では、線材が導線である場合と同様に(21)式で抵抗Rpを算出する。
[直流抵抗Rdc、該抵抗Rs、該抵抗Rpの総和の算出]
交流抵抗算出ステップS7では、交流抵抗Rを(22)式で算出する。以上で、コイル5の交流抵抗Rの計算が終了する。
1はコイル、2は導線(線材)、4はコイル、5は線材、6は導線、7は磁性薄膜、lは導線の長さ、r1は導線の半径、r2は線材の半径、W1,W2,W3は導出モデルにおける円形コイルの導線。S1はデータ入力ステップ、S2は直流抵抗算出ステップ、S3は表皮効果抵抗算出ステップ、S4は磁界強度算出ステップ、S5は渦電流損算出ステップ、S6は近接効果抵抗算出ステップ、S7は交流抵抗算出ステップである。

Claims (4)

  1. N回巻きのコイルの線材の直流抵抗Rdcを算出する直流抵抗算出ステップと、
    該線材の表皮効果に起因する抵抗Rsを算出する表皮効果抵抗算出ステップと、
    該N回巻きのコイルがN個の1回巻きのコイルであるものとして、該1回巻きのコイルの該線材に、他の(N−1)個の該1回巻きのコイルから作用する磁界の強さHnを算出する磁界強度算出ステップと、
    該磁界の強さHnに基づいて該線材の渦電流損Peを算出する渦電流損算出ステップと、
    渦電流損Peに基づいて該線材の近接効果に起因する抵抗Rpを算出する近接効果抵抗算出ステップと、
    該直流抵抗Rdc、該抵抗Rs、該抵抗Rpの総和を算出してコイルの交流抵抗Rとする交流抵抗算出ステップとを含み、
    前記線材が導線である場合のコイルの交流抵抗計算方法であって、
    前記直流抵抗算出ステップでは、下記(1)式により前記直流抵抗Rdcを算出し、
    Figure 0005957748
    (式中、ρ 1 :導線の抵抗率(Ωm),r 1 :導線の半径(m),l:導線の長さ(m)である)
    前記表皮効果抵抗算出ステップでは、下記(2)式により前記抵抗Rsを算出し、
    Figure 0005957748
    (式中、ω:コイルを使用する交流の角周波数(rad/s),μ 1 :導線の透磁率(H/m),Jn:第一種n次ベッセル関数である)
    前記磁界強度算出ステップでは、前記1回巻きのコイルの番号を1からm(mは1からNの正数)としたときに、下記(3)式により前記磁界の強さHnを算出し、
    Figure 0005957748
    (式中、Ic:コイルの励振電流(A),r m ,z m :磁界を生ずるコイル番号mの座標(m),r n ,z n :任意の点nの座標(m),K:第1種完全楕円積分関数,E:第2種完全楕円積分関数,N:コイルの巻数(回)である)
    前記渦電流損算出ステップでは、下記(4)式により前記渦電流損Peを算出し、
    Figure 0005957748
    (式中、μ 0 :真空透磁率(H/m),μ 1 :導線の透磁率(H/m),ρ 1 :導線の抵抗率(Ωm),r 1 :導線の半径(m),κ 1 :式(2)中で求めた値,Jn:第一種n次ベッセル関数, :共役複素数である)
    前記近接効果抵抗算出ステップでは、下記(5)式により前記抵抗Rpを算出し、
    Figure 0005957748
    (式中、Ic:電流(A),r n :任意の点nの座標(m)である)
    前記交流抵抗算出ステップでは、下記(6)式
    Figure 0005957748
    により前記交流抵抗Rを算出することを特徴とするコイルの交流抵抗算出方法。
  2. N回巻きのコイルの線材の直流抵抗Rdcを算出する直流抵抗算出ステップと、
    該線材の表皮効果に起因する抵抗Rsを算出する表皮効果抵抗算出ステップと、
    該N回巻きのコイルがN個の1回巻きのコイルであるものとして、該1回巻きのコイルの該線材に、他の(N−1)個の該1回巻きのコイルから作用する磁界の強さHnを算出する磁界強度算出ステップと、
    該磁界の強さHnに基づいて該線材の渦電流損Peを算出する渦電流損算出ステップと、
    渦電流損Peに基づいて該線材の近接効果に起因する抵抗Rpを算出する近接効果抵抗算出ステップと、
    該直流抵抗Rdc、該抵抗Rs、該抵抗Rpの総和を算出してコイルの交流抵抗Rとする交流抵抗算出ステップとを含み、
    前記線材が、磁性薄膜を表面に有する導線である場合のコイルの交流抵抗計算方法であって、
    前記直流抵抗算出ステップでは、下記(7)式により前記直流抵抗Rdcを算出し、
    Figure 0005957748
    (式中、ρ1:導線の抵抗率(Ωm),ρ2:磁性薄膜の抵抗率(Ωm),r1:導線の半径(m),r2:磁性薄膜を含めた線材の半径(m),l:導線の長さ(m)である)
    前記表皮効果抵抗算出ステップでは、下記(8)式により前記抵抗Rsを算出し、
    Figure 0005957748
    (式中、ω:コイルを使用する交流の角周波数(rad/s),μ0:真空透磁率(H/m),μ1:導線の透磁率(H/m),μ2:磁性薄膜の透磁率(H/m),Jn:第一種n次ベッセル関数,Kn:第二種n次変形ベッセル関数,ρ2:磁性薄膜の抵抗率(Ωm),r1:導線の半径(m),r2:磁性薄膜を含めた線材の半径(m),Ic:コイルの励振電流(A)である)
    前記磁界強度算出ステップでは、前記1回巻きの各コイルの番号を1からm(mは1からNの整数)としたときに、下記(9)式により前記磁界の強さHnを算出し、
    Figure 0005957748
    (式中、Ic:コイルの励振電流(A),rm,zm:磁界を生ずるコイル番号mの座標(m),rn,zn:任意の点nの座標(m),K:第1種完全楕円積分関数,E:第2種完全楕円積分関数,N:コイルの巻数(回)である)
    前記渦電流損算出ステップでは、下記(10)式により前記渦電流損Peを算出し、
    Figure 0005957748
    (式中、ρ1:導線の抵抗率(Ωm),ρ2:磁性薄膜の抵抗率(Ωm),μ0:真空の透磁率(H/m),μ1:導線の透磁率(H/m),μ2:磁性薄膜の透磁率(H/m),r1:導線の半径(m),r2:磁性薄膜を含めた線材の半径(m),κ1,κ2:(8)式中で求めた値,Jn:第一種n次ベッセル関数,Kn:第二種n次変形ベッセル関数,:共役複素数である)
    前記近接効果抵抗算出ステップでは、下記(11)式により前記抵抗Rpを算出し、
    Figure 0005957748
    (式中、Ic:コイルの励振電流(A) ,rn:任意の点nの座標(m)である)
    前記交流抵抗算出ステップでは、下記(12)式
    Figure 0005957748
    により前記交流抵抗Rを算出することを特徴とするコイルの交流抵抗算出方法。
  3. 請求項1または2のコイルの交流抵抗算出方法でコンピュータを演算処理させることを特徴とするコイルの交流抵抗計算プログラム。
  4. 請求項1または2のコイルの交流抵抗算出方法で演算処理することを特徴とするコイルの交流抵抗計算装置。
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