JP5957648B2 - フッ化ビニリデンと、トリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体とフラーレンとの混合膜及びその製造方法 - Google Patents
フッ化ビニリデンと、トリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体とフラーレンとの混合膜及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5957648B2 JP5957648B2 JP2010205859A JP2010205859A JP5957648B2 JP 5957648 B2 JP5957648 B2 JP 5957648B2 JP 2010205859 A JP2010205859 A JP 2010205859A JP 2010205859 A JP2010205859 A JP 2010205859A JP 5957648 B2 JP5957648 B2 JP 5957648B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fullerene
- copolymer
- trifluoroethylene
- vinylidene fluoride
- tetrafluoroethylene
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
発性メモリや圧電センサー、赤外線焦電センサーなどのフレキシブルデバイスへの応用が
注目されている。非特許文献1には、一軸延伸したP(VDF/TrFE)共重合体を常誘電相で熱
処理結晶化することにより単結晶状膜の作製に成功し、通常得られるラメラ状微結晶膜よ
りも優れた強誘電性、圧電性を示すことが開示されている。
に結晶配向性に劣るという欠点を有しており、各種の用途に対して、不十分な特性であっ
た。
留分極値(Pr値)が高く、より角形に近いヒステリス曲線を与える混合膜及びその製造方
法を提供することである。
を得ることで、従来の問題点を解決する。
請求項2の混合膜は、延伸、熱処理結晶化した混合膜であることを特徴とする請求項1記載のフッ化ビニリデンとトリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体とフラーレンとの混合膜である。
請求項3は、フラーレンは、水酸化フラーレンであることを特徴とする請求項1又は2記載のフッ化ビニリデンと、トリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体とフラーレンとの混合膜である。
請求項4は、前記水酸化フラーレンは、フッ化ビニリデンと、トリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体(P(VDF/TrFE)又はP(VDF/TeFE))100重量部に対して、0.1〜15重量部の割合で溶媒に添加されたことを特徴とする請求項3記載のフッ化ビニリデンと、トリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体とフラーレンとの混合膜である。
請求項5は、前記共重合体の結晶軸のc軸が延伸軸方向に、b軸およびa軸が延伸軸に垂直で、かつ互いに垂直で一定方向に選択配向していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のフッ化ビニリデンと、リフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体とフラーレンとの混合膜である。
請求項6は、前記共重合体の結晶軸のb軸が延伸軸に垂直で、かつ膜面に平行、又は膜面に対し±60°もしくは±120°の方向にa軸が延伸軸に垂直で、かつb軸に垂直の方向にそれぞれ選択配向していることを特徴とする請求項5記載のフッ化ビニリデンと、リフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体とフラーレンとの混合膜である。
請求項8は、フッ化ビニリデンと、トリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体と水酸化フラーレンとを溶媒に溶解後3日間以上静置し、キャスト後に未延伸状態で、さらに熱処理結晶化することを特徴とするフッ化ビニリデンと、トリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体とフラーレンとの混合膜の製造方法である。
請求項9は、前記水酸化フラーレンを、フッ化ビニリデンと、トリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体(P(VDF/TrFE)又はP(VDF/TeFE))100重量部に対して、0.1〜15重量部の割合で前記溶媒に添加することを特徴とする請求項7又は8記載のフッ化ビニリデンと、トリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体とフラーレンとの混合膜の製造方法である。
請求項10は、前記フッ化ビニリデンと、トリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体(P(VDF/TrFE)又はP(VDF/TeFE))を、前記溶媒へ、1〜15重量%添加することを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載のフッ化ビニリデンと、トリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体とフラーレンとの混合膜の製造方法である。
請求項11は、前記フッ化ビニリデンと、トリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体(P(VDF/TrFE)又はP(VDF/TeFE))を、前記溶媒へ、3〜6重量%添加することを特徴とする請求項10記載のフッ化ビニリデンと、トリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体とフラーレンとの混合膜の製造方法である。
請求項12は、前記請求項7乃至11のいずれかに記載の混合膜の製造方法により製造されたフッ化ビニリデンと、トリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体とフラーレンとの混合膜に電場を加えて共重合体の強誘電性に基づく安定な分極を付与することを特徴とするフッ化ビニリデンと、トリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体とフラーレンの混合膜の製造方法である。
鎖が高度に配向するのみならず,
結晶面(110)/(200)が膜面に平行に選択配向した、選択
配向性が優れた、フッ化ビニリデンと、トリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体とフラーレンとの混合膜を得ることができる。
本願の請求項4、5,6,7に係る混合膜の製造方法によれば、水酸化フラーレン(9.
0重量%〜12重量%)を混合しても、水酸化フラーレンの存在がP(VDF/TrFE)(75/25)の
結晶性や結晶配向性には強くは影響を与えずに、フッ化ビニリデンと、トリフルオロエチ
レン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体とフラーレンとの混合膜を得ることができる。
値(残留分極値)が高く、より角形に近いヒステリス曲線を有する、誘電率の大きい、フ
ッ化ビニリデンと、トリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体とフラーレンとの混合膜及びその製造方法を得ることができる。
本発明の混合膜は、以下の条件にて、作製される。
即ち、P(VDF/TrFE)の溶媒(DMF)中への添加量は1〜15重量%が好ましく、3〜6
重量%がより好ましい。この範囲とすることにより延伸時における混合膜の切断がより一
層少なくなる。また、水酸化フラーレンは、P(VDF/TrFE)100重量部に対して、0.1
〜15重量部の割合で溶媒に添加することが好ましい。
P(VDF/TrFE)と水酸化フラーレンを溶媒に溶解後、3日間以上,より好ましくは1週間
以上静置する。攪拌しっぱなしの状態では、透明膜を得ることができない。また、延伸時
に切断してしまう。
P(VDF/TrFE)(75/25)共重合体と水酸化フラーレン(Frontier Carbon 社製、nanom s
pectra
D100)(この水酸化フラーレンはフラーレンC60に1分子あたり平均10個の水酸基OHが結合している)を溶媒(DMF)に溶解させ、この分散溶液をシャーレ上にキャストし,減圧下で溶媒を蒸発させて透明な膜を得た。一軸延伸機で、前記分散膜を4〜5倍に延伸した後、延伸機をオーブンに移し、大気圧下140℃(常誘電相)で1時間熱処理結晶化を行った。
得られた混合膜のX線回折測定の結果を図1のグラフに示す。
図1のグラフでは、不透明な混合膜と、透明な混合膜との比較のデータを示す。
図1のグラフにて、点線で囲った範囲を見ると、不透明な混合膜の場合は、2θが5〜10oの間に回折のピークが見られ、透明な混合膜の場合は、2θが5〜10oの間には、ピークが見られないという相違があることが分かる。
上記のピークの有り、無しは、混合膜(膜中の水酸化フラーレンの集合状態)の違いに
起因して起こるものと考えれる。すなわち,透明な膜は水酸化フラーレンが分子レベルで
膜中に分散しているが,不透明な膜では約100個の分子の集合体が膜中に分散し、その分
子集合体によるX線の散乱が5-10oのピークとして現れると推察される。
図2は、P(VDF/TrFE)(75/25)共重合体に、9.0重量%の水酸化フラーレンを添加して作
製した混合膜を延伸熱処理結晶化する過程を示してある。キャスト膜が不透明である膜の
延伸過程を図の上段に、透明膜の場合を下段に示す。不透明膜では膜がもろく、延伸途上
で破断する。一方透明膜では延伸はネッキングの発生を通して進行し、5倍程度の延伸が
可能であった。酸化フラーレンの重量濃度が15%でも、延伸は可能であった。このよう
に高濃度でブレンドしても延伸可能であることは極めて珍しく、多くの解明すべき現象を
含んでいる。
延伸操作に引き続いて140℃で2時間、熱処理をおこなった。この熱処理によって高度に配向結晶化した、透明な膜が得られた。強誘電性結晶であるP(VDF/TrFE)は常温(強誘電相)では分子鎖の運動は不活発であるが、相転移温度(キュリー温度Tc)以上の相(常誘電相)では分子鎖の運動は活発となり、分子鎖に沿っては熱拡散運動で移動が容易となる。本実施例でも用いたP(VDF/TrFE)(75/25)はVDFとTrFEの共重合体組成モル比は5/25であり、Tcは約125℃、融点は150℃である。この常誘電相で延伸膜を熱処理すると、分子鎖は安定な場所を求めて移動し、分子鎖の配列の乱れの少ない結晶化膜となるのである。
実施例2の方法で作成した延伸熱処理結晶化したP(VDF/TrFE)と水酸化フラーレン(9.0
重量%)混合膜(BLF)の配向状態をクロスニコル下で観察した偏光顕微鏡写真を図3
に示す。図3には比較のために、P(VDF/TrFE)(75/25)を延伸熱処理結晶化した単結晶状膜
(SCF)とP(VDF/TrFE)の未延伸膜を熱処理結晶化したラメラ結晶化からなる膜(LC
)の偏光顕微鏡写真も示してある。
BLFでもSCFでも延伸膜表面にはラメラ状結晶や、球晶は観察されず、試料回転に対して90°ごとに暗黒(写真BLF1,SC1)になった。これは混合膜が延伸軸方向に一軸光学軸を持ち、分子鎖が混合膜内で延伸方向に均一に配向しているためである。また、偏光の偏向方向に対して延伸方向が、SCFでは均一な明るい像となるが(SC2),水酸化フラーレンを分散させた膜では、不均一な明暗が現れた(BLF2)。また、延伸方向に沿って黒い微小塊が並んだものも観察された、これは延伸熱処理過程で形成された水酸化フラーレン凝集体と考えられる。ただしこの凝集体の数密度は不透明膜より少ない。
本実施例の結果から、延伸、結晶化した混合膜はP(VDF/TrFE)の単結晶状膜に比較して
膜内部に局部的には不均一構造が多いものの、ラメラ結晶のような大きい不均一構造のな
い、よく一軸配向した膜となっていることが明らかとなった。
図4は、混合膜(水酸化フラーレン9重量%を含有したP(VDF/TrFE)膜)の未延伸膜表面
と、実施例2に示した方法で作成した一軸配向、熱処理結晶化処理膜の表面を走査型電子
顕微鏡で観察した像である。表面の状態は両者で顕著な差は観測されず、おおむね均一な
構造をもつ。しかし、後者の膜表面には熱処理時析出したと見られる水酸化フラーレン
の凝集粒子が観測され、また、この周りのいくつかには、この粒子の存在によって発生し
たと見られる小さなボイドが観測された。
(実施例5)
知見を得るためにP(VDF/TrFE)の結晶面や結晶軸が膜中でどのように配向しているかをX
線回折法で調べた。また比較のためにP(VDF/TrFE)の単結晶状膜(SCF)もあわせて計
測した。試料は、P(VDF/TrFE)(75/25)共重合体に、9.0重量%の水酸化フラーレンを添加
して作製した延伸結晶化混合膜とである。なお、比較試料の単結晶状膜(SCF)未分極
である。
延伸方向の配向状態(結晶c軸、結晶面(001)を調べた結果を図5に示してある。試料
台回転軸と延伸方向が垂直になるように混合膜を配置してX線回折を行った結果、2θが
35°の位置に(001)強く、線幅の狭い回折ピークが観測された(図5左の図)。ピーク最
大強度の回折角で2θを固定し、ロッキングカーブを計測したところ、混合(ブレンド)
膜もc軸が非常に良く選択配向し(図5右の図)、偏光顕微鏡観察結果を支持する結果で
あった。ロッキング曲線から求めたc軸の配向係数はfc=0.91であり、単結晶状膜の配向係数よりは小さいが、分子鎖は延伸軸の方向によく配向していることが分かった。
P(VDF/TrFE)の単結晶状膜では結晶軸はc軸が延伸軸方向に高度に配向することに加え
て、c軸に垂直なa、b軸も延伸軸の周りに選択配向している。これと同じ状態が、水酸
化フラーレンを混合したP(VDF/TrFE)混合膜でも延伸、熱処理結晶化した膜でも出現しているのかを実施例5と同様な手段を用いてX線回折で(110),(200)、(310),(020)の配向を調べた。未分極試料では(110)面と(200)面の回折は区別できないので(110)/(200)の回折、同様に(310)/(020)の回折を測定した。θ−2θでスキャンした測定結果を図6に、ロッキング曲線を図7に示す。
その結果によれば、9.0重量%の水酸化フラーレンを含むP(VDF/TrFE)延伸結晶化膜はP(VDF/TrFE)の単結晶状膜と同様に結晶のb軸(分極軸)は選択配向しており、その方向は延伸軸に垂直で、かつ、膜面に平行か、または、膜面から±60o、±120oの方向に選択的に配向していること、またc軸に垂直でb軸に垂直なa軸は膜面に垂直か±60o、±120oの方向に向いていることが分かった。図6,図7のそれぞれに上段に示してあるのは延伸方向に沿って投影した結晶格子の逆格子点である。
これらの測定結果から、a軸、b軸の配向係数fa(これはb軸の配向係数fbに等しい)は
水酸化フラーレンを含む延伸結晶化膜ではfa=0.89、比較のために測定したP(VDF/TrFE)
単結晶状膜では0.96であった。
水酸化フラーレンという不純物を濃い濃度で含むにもかかわらず、延伸膜の高度な配向
が保たれていることは、P(VDF/TrFE)とフラーレンとの間に配向にとって不都合な相互作
用が働いていないことを示している。このような強い選択配向は他の高分子材料には全く
知られていない。
P(VDF/TrFE)やP(VDF/TeFE)は強誘電性をもつので電場によって分極の向きを反転できる。この反転は電場と電気変位Dの関係を反転分極法で測定すると分極の大きさや、分極反転に必要な電場の大きさが分かる。また、これらの情報は、本発明の混合膜を圧電素子や
焦電素子に応用する場合には不可欠である。そこで、重量濃度の異なる水酸化フラーレン
を混入した延伸結晶化膜を実施例2に示した方法で作成し、そのD−Eヒステリシス曲線
を測定した。P(VDF/TrFE)混合膜のD−Eヒステリシス曲線を示してある。
図8,図9,図10にそれぞれ、2.0重量%と4.76重量%および、9.0重量%の水酸化フラーレンを含むP(VDF/TrFE)混合膜のD−Eヒステリシス曲線を示した。いずれの濃度の混合膜も分極反転は電場Eの変化に対して急峻に変化し、残留で分極Prも110mC/m2以上である。P(VDF/TrFE)単結晶状膜のPrの値が、100mC/m 2 であることを考えると、混合膜は優れた圧電材料として利用できることを示している。
図11に9.0重量%の水酸化フラーレンを含有した熱処理結晶化膜(延伸はしていない
)の複素誘電スペクトルを示した。図中には透明な水酸化フラーレン含有膜と透明でない
膜のスペクトル、さらには P(VDF/TrFE)(75/25)単独の熱処理結晶化膜のスペクトルも示
した。この図で1MHz付近に存在する誘電緩和は、P(VDF/TrFE)(75/25)の分子鎖のミクロブラウン運動に起因する緩和である。この図より、水酸化フラーレンを含む膜には低周波域に特徴的な緩和が存在し、水酸化フラーレンを含まない膜よりも誘電率実部と誘電率虚部(直流導電率)が大きいことが分かる。この緩和は水酸化フラーレンの導電性に由来する緩和であると考えられる。また、水酸化フラーレンを含む透明な膜とそうでない膜で緩和周波数が異なることが分かった。この緩和周波数の違いは、P(VDF/TrFE)(75/25)膜内の水酸化フラーレンの分散状態に起因していることが、X線回折の結果から示唆された。
水酸化フラーレン(9.0重量%)を混合しても、 P(VDF/TrFE)(75/25)の結晶性や結晶配
向性には強くは影響を与えず、水酸化フラーレンは、 P(VDF/TrFE)の結晶核にはならない。
また、c軸は、延伸方向に平行に選択配向し、b軸は、膜面に平行な面から0,±60°傾いて選択配向する。
さらに、強誘電体膜として高分子として、大きい分極をもつことが分かった。
Claims (12)
- フッ化ビニリデンと、トリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体とフラーレンとの混合物からなり、延伸軸方向に一軸配向した膜であることを特徴とするフッ化ビニリデンとトリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体とフラーレンとの混合膜。
- 前記混合膜は、延伸、熱処理結晶化した混合膜であることを特徴とする請求項1記載のフッ化ビニリデンとトリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体とフラーレンとの混合膜。
- 前記フラーレンは、水酸化フラーレンであることを特徴とする請求項1又は2記載のフッ化ビニリデンと、トリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体とフラーレンとの混合膜。
- 前記水酸化フラーレンは、フッ化ビニリデンと、トリフルオロエチレン又はテトラフルオ
ロエチレンとの共重合体(P(VDF/TrFE)又はP(VDF/TeFE))100重量部に対して、0.1〜15重量部の割合で溶媒に添加されたことを特徴とする請求項3記載のフッ化ビニリデンと、トリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体とフラーレンとの混合膜。 - 前記共重合体の結晶軸のc軸が延伸軸方向に、
b軸およびa軸が延伸軸に垂直で、かつ互いに垂直で一定方向に選択配向していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のフッ化ビニリデンと、トリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体とフラーレンとの混合膜。 - 前記共重合体の結晶軸のb軸が延伸軸に垂直で、かつ膜面に平行、又は膜面に対し±60°もしくは±120°の方向に、
a軸が延伸軸に垂直で、かつb軸に垂直の方向にそれぞれ選択配向していることを特徴とする請求項5記載のフッ化ビニリデンと、トリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体とフラーレンとの混合膜。 - フッ化ビニリデンと、トリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体と水酸化フラーレンとを溶媒に溶解後3日間以上静置し、キャスト後に延伸し、さらに熱処理結晶化することを特徴とするフッ化ビニリデンと、トリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体とフラーレンとの混合膜の製造方法。
- フッ化ビニリデンと、トリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体と水酸化フラーレンとを溶媒に溶解後3日間以上静置し、キャスト後に未延伸状態で、さらに熱処理結晶化することを特徴とするフッ化ビニリデンと、トリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体とフラーレンとの混合膜の製造方法。
- 前記水酸化フラーレンを、フッ化ビニリデンと、トリフルオロエチレン又はテトラフルオ
ロエチレンとの共重合体(P(VDF/TrFE)又はP(VDF/TeFE))100重量部に対して、0.1〜15重量部の割合で前記溶媒に添加することを特徴とする請求項7又は8記載のフッ化ビニリデンと、トリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体とフラーレンとの混合膜の製造方法。 - 前記フッ化ビニリデンと、トリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体(P(VDF/TrFE)又はP(VDF/TeFE))を、前記溶媒へ、1〜15重量%添加することを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載のフッ化ビニリデンと、トリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体とフラーレンとの混合膜の製造方法。
- 前記フッ化ビニリデンと、トリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体(P(VDF/TrFE)又はP(VDF/TeFE))を、前記溶媒へ、3〜6重量%添加することを特徴とする請求項10記載のフッ化ビニリデンと、トリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体とフラーレンとの混合膜の製造方法。
- 前記請求項7乃至11のいずれかに記載の混合膜の製造方法により製造されたフッ化ビニリデンと、トリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体と水酸化フラーレンとの混合膜に電場を加えて共重合体の強誘電性に基づく安定な分極を付与することを特徴とするフッ化ビニリデンと、トリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体とフラーレンの混合膜の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010205859A JP5957648B2 (ja) | 2009-09-14 | 2010-09-14 | フッ化ビニリデンと、トリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体とフラーレンとの混合膜及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009212328 | 2009-09-14 | ||
JP2009212328 | 2009-09-14 | ||
JP2010205859A JP5957648B2 (ja) | 2009-09-14 | 2010-09-14 | フッ化ビニリデンと、トリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体とフラーレンとの混合膜及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011080058A JP2011080058A (ja) | 2011-04-21 |
JP5957648B2 true JP5957648B2 (ja) | 2016-07-27 |
Family
ID=44074418
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010205859A Active JP5957648B2 (ja) | 2009-09-14 | 2010-09-14 | フッ化ビニリデンと、トリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体とフラーレンとの混合膜及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5957648B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6633834B2 (ja) | 2015-04-02 | 2020-01-22 | 株式会社イデアルスター | 圧電膜、およびその製造方法 |
JP6997365B2 (ja) | 2017-01-26 | 2022-02-04 | 株式会社ケミトロニクス | 圧電膜 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3360371B2 (ja) * | 1993-08-31 | 2002-12-24 | 東レ株式会社 | 横波振動素子、表面波圧電素子および超音波トランスデューサ |
JP4600393B2 (ja) * | 2004-02-26 | 2010-12-15 | ダイキン工業株式会社 | 含フッ素エラストマー組成物 |
JP2008147632A (ja) * | 2006-11-13 | 2008-06-26 | Seiko Epson Corp | 有機強誘電体膜の形成方法、記憶素子の製造方法、記憶装置、および電子機器 |
JP5297006B2 (ja) * | 2007-07-09 | 2013-09-25 | 株式会社クレハ | プロトン伝導性樹脂組成物 |
JP5604818B2 (ja) * | 2009-07-01 | 2014-10-15 | ソニー株式会社 | イオン伝導性複合体、膜電極接合体(mea)、及び電気化学装置 |
-
2010
- 2010-09-14 JP JP2010205859A patent/JP5957648B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011080058A (ja) | 2011-04-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Tashiro et al. | Structural phase transition in ferroelectric fluorine polymers: X-ray diffraction and infrared/Raman spectroscopic study | |
Kim et al. | Piezoelectric properties of poly (vinylidene fluoride) and carbon nanotube blends: β-phase development | |
Park et al. | Ordered ferroelectric PVDF− TrFE thin films by high throughput epitaxy for nonvolatile polymer memory | |
Cardoso et al. | Improving the optical and electroactive response of poly (vinylidene fluoride–trifluoroethylene) spin-coated films for sensor and actuator applications | |
Yoshida et al. | Piezoelectricity of poly (L-lactic acid) composite film with stereocomplex of poly (L-lactide) and poly (D-lactide) | |
Guo et al. | Impact of confinement-induced cooperative molecular orientation change on the ferroelectric size effect in ultrathin P (VDF-TrFE) films | |
Hadji et al. | Preparation and characterization of P (VDF-TrFE)/Al 2 O 3 nanocomposite | |
KR100930588B1 (ko) | 높은 함량의 β-결정을 가진 폴리비닐리덴 플루오라이드필름의 제조 방법 | |
Deng et al. | Orientation dependence of electrical properties of large-sized sodium potassium niobate lead-free single crystals | |
JP5647874B2 (ja) | フッ化ビニリデンとトリフルオロエチレン共重合体とカーボンナノチューブとのブレンド配向膜及びその製造方法 | |
JP2007504305A (ja) | エピタキシャル有機層状構造物および製造方法 | |
Deng et al. | Direct observation of monoclinic ferroelectric phase and domain switching process in (K 0.25 Na 0.75) NbO 3 single crystals | |
Xu et al. | Facile preparation of highly oriented poly (vinylidene fluoride) uniform films and their ferro-and piezoelectric properties | |
Wang et al. | Taming the Phase Transition Ability of Poly (vinylidene fluoride) from α to γ′ Phase | |
Abolhasani et al. | A facile method to enhance ferroelectric properties in PVDF nanocomposites | |
JP5957648B2 (ja) | フッ化ビニリデンと、トリフルオロエチレン又はテトラフルオロエチレンとの共重合体とフラーレンとの混合膜及びその製造方法 | |
Jung et al. | Shear-induced ordering of ferroelectric crystals in spin-coated thin poly (vinylidene fluoride-co-trifluoroethylene) films | |
Cornelissen et al. | Kinetic Monte Carlo simulations of organic ferroelectrics | |
Ram et al. | Fluorinated nanocellulose-reinforced all-organic flexible ferroelectric nanocomposites for energy generation | |
Zhao et al. | Thermal annealing and single–domain preparation in tetragonal Pb (In1/2Nb1/2) O3–Pb (Mg1/3Nb2/3) O3–PbTiO3 crystal for electro–optic and non–linear optical applications | |
Yang et al. | Immobilized ionic liquid induced electroactive β-phase in poly (vinylidene fluoride) thin films | |
Benabdallah et al. | Continuous cross-over from ferroelectric to relaxor state and piezoelectric properties of BaTiO3-BaZrO3-CaTiO3 single crystals | |
Wang et al. | Critical composition of the β form of poly (vinylidene fluoride) in miscible crystalline/crystalline blends | |
Zheng et al. | Polymer-regulated epitaxial crystallization of methanofullerene on mica | |
Sanida et al. | Thermomechanical response of Fe3O4/PVDF nanocomposites |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130910 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140226 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140305 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140507 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140514 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20141119 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150119 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150624 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150722 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20151111 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20151214 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160330 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160502 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5957648 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
R360 | Written notification for declining of transfer of rights |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |