JP5956915B2 - 噴射計測装置及び体積弾性係数計測装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料の噴射量や噴射率を計測する噴射計測装置や、燃料の体積弾性係数を計測する体積弾性係数計測装置において、計測精度を向上する技術に関するものである。
噴射計測装置に関する技術としては、燃料を充填した密閉容器内に燃料を噴射すると共に、当該噴射による密閉容器内の圧力変化を計測し、計測した圧力変化と燃料の体積弾性係数とに基づいて、燃料の噴射量や噴射率を計測する技術が知られている(特許文献1)。
また、燃料の体積弾性係数の計測に関わる技術としては、上述した噴射計測装置において密閉容器内の燃料の温度を測定すると共に測定した温度に応じて燃料の体積弾性係数を補正する技術や(特許文献1)、密閉容器に既知の体積変化を与えると共に当該体積変化に伴う圧力変化から燃料の体積弾性係数を算出する技術も知られている(特許文献2)。
ここで、以上のような噴射計測装置に用いられる密閉容器としては、図8に示すように、円筒の天井を上向きの円錐形状に置き換えた形状を持つ内部空間101を有する密閉容器100と、当該密閉容器100の内部空間101に充填された燃料の圧力を計測する圧力センサ104と、当該密閉容器100の内部空間101に充填された燃料の温度を計測する温度センサ105と、当該密閉容器100の内部空間101につながる導入路102とを備え、導入路102を通して密閉容器100の内部空間101に燃料を噴射するようにインジェクションノズル103を配置した密閉容器が知られている(特許文献2)。
特開2001-123917号公報 特開昭64-63649号公報
以上のような噴射計測装置によれば、密閉容器に充填された燃料と密閉容器内に噴射される燃料に温度差があるため、密閉容器内の燃料に温度の不均一が生じ易い。
そして、このために、上述のように単純に密閉容器内の燃料の温度を測定すると共に測定した温度に応じて燃料の体積弾性係数を補正するのみでは、必ずしも正しく燃料の体積弾性係数を補正することができず、結果、精度の良い計測が行えない。
また、上述の密閉容器に既知の体積変化を与えると共に当該体積変化に伴う圧力変化から燃料の体積弾性係数を算出する技術によれば、同様に、密閉容器内の燃料の温度の不均一さが存在すると、各温度における体積弾性係数を精度良く算出することができない。
そこで、本発明は、密閉容器内の燃料の温度の不均一さに起因する、燃料の噴射量や噴射率の計測誤差や、体積弾性係数の算出誤差の発生を抑制することを課題とする。
前記課題達成のために、本発明は、燃料を充填した密閉容器内の温度を測定し、測定した温度に応じて燃料の体積弾性係数を算出すると共に、前記密閉容器内へ燃料をインジェクションノズルより噴射して当該噴射による密閉容器内の燃料の圧力変化を測定し、測定した圧力変化と前記体積弾性係数より、燃料の噴射量と噴射率との少なくとも一方を計測する噴射計測装置において、前記密閉容器の前記燃料が充填される内部空間を球形状とし、前記密閉容器に、前記内部空間の外側の位置と前記内部空間との間の前記インジェクションノズルから噴射される燃料の通路となる導入路は設けずに、前記インジェクションノズルを、当該インジェクションノズルから、直接、前記密閉容器の球形状の内部空間の内部に燃料を噴射するように配置したものである。
ここで、このような噴射計測装置において、前記インジェクションノズルは、当該インジェクションノズルの燃料噴射口側先端が、前記内部空間の前記球形状の周面に位置するように配置することが好ましい。
また、このような噴射計測装置において、前記インジェクションノズルを、当該インジェクションノズルの燃料噴射口側先端が、前記内部空間内に突出するように配置するようにしてもよい。
また、このような噴射計測装置において、前記インジェクションノズルを、前記燃料が、前記内部空間の壁面に沿って噴射されるように配置することも好ましい。
または、このような噴射計測装置において、前記インジェクションノズルを、前記燃料の噴射方向の中心が、前記内部空間の前記球形状の中心に向かう方向となるように配置することも好ましい。
また、このような噴射計測装置において、前記内部空間の下部に、当該内部空間から前記燃料を排出するための排出路を連結すると共に、当該噴射計測装置に、前記排出路に連結された排出弁と、前記密閉容器内へ燃料を噴射して当該噴射による密閉容器内の燃料の圧力変化を測定する度に、前記排出弁を開いて燃料を、前記密閉容器内の燃料の圧力が所定の圧力となるように排出する背圧制御手段とを設けることも好ましい。
また、本発明は、前記課題達成のために、燃料を充填した密閉容器内へ燃料をインジェクションノズルより噴射して当該噴射による密閉容器内の燃料の圧力変化を測定し、前記密閉容器内の燃料の圧力が所定の圧力となるように前記密閉容器から燃料を排出して当該排出した燃料量を計測し、計測した燃料量と測定した圧力変化とに基づいて当該密閉容器内の燃料の体積弾性係数を算定する体積弾性係数計測装置において、前記密閉容器の前記燃料が充填される内部空間を球形状とし、前記密閉容器に、前記内部空間の外側の位置と前記内部空間との間の前記インジェクションノズルから噴射される燃料の通路となる導入路は設けずに、前記インジェクションノズルを、当該インジェクションノズルから、直接、前記密閉容器の球形状の内部空間の内部に燃料を噴射するように配置したものである。
ここで、このような体積弾性係数計測装置において、前記インジェクションノズルは、当該インジェクションノズルの燃料噴射口側先端が、前記内部空間の前記球形状の周面に位置するように配置することが好ましい。
また、このような体積弾性係数計測装置において、前記インジェクションノズルを、当該インジェクションノズルの燃料噴射口側先端が、前記内部空間内に突出するように配置するようにしてもよい。
また、このような体積弾性係数計測装置において、前記インジェクションノズルを、前記燃料が、前記内部空間の壁面に沿って噴射されるように配置することも好ましい。
または、このような体積弾性係数計測装置において、前記インジェクションノズルを、前記燃料の噴射方向の中心が、前記内部空間の前記球形状の中心に向かう方向となるように配置することも好ましい。
また、このような体積弾性係数計測装置において、前記燃料の排出のための排出路は、前記内部空間の下部に連結することも好ましい。
以上のような噴射計測装置や、体積弾性係数計測装置によれば、インジェクションノズルから直接、密閉容器の燃料が充填される内部空間内に燃料を噴射するようにしたので、内部空間の形状を球形状としたこととも相まって、インジェクションノズルから噴射された燃料によって、内部空間内の燃料が効果的に攪拌されるようになり、この結果、密閉容器1内の燃料の温度が空間的に均一化されるようになる。
以上のように、本発明によれば、閉容器内の燃料の温度の不均一さに起因する、燃料の噴射量や噴射率の計測誤差や、体積弾性係数の算出誤差の発生を抑制することができる。
本発明の実施形態に係る噴射計測装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施例に係る密閉容器の構成を示す図である。 本発明の第1実施例に係る密閉容器の効果を示すために行った実験の実験条件を示す図である。 本発明の第1実施例に係る密閉容器の効果を示す実験結果を表す図である。 本発明の第2実施例に係る密閉容器の構成を示す図である。 本発明の第2実施例に係る密閉容器の効果を示す実験結果を表す図である。 本発明の実施形態に係る密閉容器の他の効果を示す実験結果を表す図である。 従来の密閉容器の構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1aに本実施形態に係る噴射計測装置の構成を示す。
図示するように、噴射計測装置は、燃料で満たされた密閉容器1、密閉容器1内に燃料を噴射するインジェクションノズル2、インジェクションノズル2に噴射する燃料を供給するインジェクションポンプ3、密閉容器1内の燃料の温度を検出する1つまたは複数の温度センサ4、密閉容器1内の燃料の圧力を検出する1つまたは複数の圧力センサ5、密閉容器1から外部への燃料排出路を開閉する排出バルブ6、排出バルブ6に連結され排出バルブ6が開状態にある期間中、密閉容器1内の燃料の圧力が規定背圧Pとなるまで密閉容器1内の燃料を排出するリリーフバルブ7、リリーフバルブ7によって密閉容器1から外部に排出された燃料量を計測する流量計8、測定制御装置9とを備えている。なお、複数の圧力センサ5を使用する場合は、測定レンジの異なる圧力センサを使用することが好ましい。
また、測定制御装置9は、測定シーケンスの制御を行うシーケンス制御部91と、測定シーケンスに従って燃料の噴射量や噴射率の測定を行う測定部92とを備えている。
ここで、このような噴射計測装置の、燃料の噴射量と噴射率の測定原理について、図1bを用いて示す。
噴射計測装置の測定原理は、Zeuchの方法と呼ばれるものであり、燃料を満たした密閉容器1中に燃料を噴射したときに、その噴射量に比例して容器内圧力が上昇することを利用して噴射量や噴射率を求めるものである。
すなわち、今、図1bのように、容積V0 の容器内に燃料を容積Vだけ噴射したときの密閉容器1内の液体の圧力上昇Pzは、kを液体の体積弾性係数とすると式(i)で表される。
Pz =(kV)/V0 …(i)
よって、噴射量Vは、式(ii)で表わされる。
V=(Pz×V0 )/k …(ii)
また、時間をtとすると、式(ii)を時間微分することにより、燃料噴射率dV/dtが式(iii)で求められる。
dV/dt=(V0 /k)dPz /dt …(iii)
よって、以上の式(ii)、(iii)から、燃料の噴射量と噴射率の両方が求められることになる。
以下、このような噴射計測装置の計測動作について説明する。
いま、予め、体積弾性係数kの関数として、燃料の温度Tと圧力pの所定の関数h(T,p)が既知であるものとする。また、実際の計測においては、校正係数をmとして、k=m×h(T,p)によって校正して体積弾性係数kを用いるものとする。
そして、測定制御装置9のシーケンス制御部91は計測時に各部の以下の動作を制御する。
1(初期化処理):測定部92は、校正係数m=1を設定する。
2(測定処理):
(1)、測定部92は温度センサ4が検出している密閉容器1内の燃料の温度Tと圧力センサ5が検出している密閉容器1内の燃料の圧力pを取得し、m×h(T,p)によって、現在の体積弾性係数kを設定する。
(2)インジェクションノズル2から密閉容器1内に燃料を噴射しながら、測定部92で圧力センサ5が検出している密閉容器1内の燃料の圧力変化を取得する。
(3)、測定部92は燃料噴射中に取得した圧力変化から、上記式(ii)、(iii)に従って、燃料の噴射量Vと、噴射率dV/dtを算出する。
(4)、排出バルブ6を所定期間開き、密閉容器1内の圧力を規定背圧Pに復帰すると共に、測定部92は密閉容器1内の燃料の温度Tと、流量計8により計測された密閉容器1から外部に排出された燃料量EVと流量計8内を流れる燃料の温度Tfを取得する。
(5)、(2)から(4)をn(nは1以上の整数)回繰り返す。
3(校正処理):2(測定処理)においてn回の(3)で算出した噴射量Vの総量TVと、2(測定処理)においてn回の(4)で算出された燃料量EVの燃料温度Tに換算した総量TEVの誤差が解消されるように体積弾性係数kの校正係数mを設定する。すなわち、例えば、m=TV/TEVによって、体積弾性係数kの校正係数mを設定する。
4:2(測定処理)(2)から3(校正処理)をj(jは2以上の整数)回、繰り返す。
以上、噴射計測装置の計測動作について説明した。
次に、本実施形態に係る密閉容器1の詳細について説明する。
まず、本実施形態に係る密閉容器1の第1の実施例について説明する。
図2aは、第1実施例に係る密閉容器1の断面を模式的に表した図であり、図示するように、第1実施例に係る密閉容器1は、球形状の内部空間11と、内部空間11に連結する排出流路12とが設けられており、内部空間11、排出流路12には、燃料が満たされている。
ここで、密閉容器1には、インジェクションノズル2から噴射された燃料を内部空間11に導入するための、図8に示したような導入路102は設けられておらず、インジェクションノズル2の先端(噴射口)の位置が内部空間11の球形状の周面上の位置となるように、インジェクションノズル2を密閉容器1に固定し、インジェクションノズル2から直接、内部空間11内に燃料を噴射する。ただし、インジェクションノズル2の先端(噴射口)が、内部空間11に僅かに突出するようにインジェクションノズル2を配置するようにしてもよい。
ここで、本第1実施例では、インジェクションノズル2の先端(噴射口)が内部空間11の球形状の中心の真上に位置し、インジェクションノズル2の軸、すなわち、インジェクションノズル2先端からの燃料噴射方向の中心が、内部空間11の球形状の中心を通るように、インジェクションノズル2を配置する。
次に、排出流路12は、密閉容器1の下部に設けられており、排出流路には、上述した排出バルブ6が連結されている。
また、先端の測定子部分が密閉容器1の内部空間11に突出するように上述した温度センサ4や圧力センサ5が密閉容器1に対して固定されている。
このような第1実施例に係る密閉容器1によれば、インジェクションノズル2から直接、内部空間11内に燃料を噴射するようにしたので、内部空間11の形状を球形状としたこととも相まって、インジェクションノズル2から噴射された燃料によって、内部空間11内の燃料が効果的に攪拌されるようになり、この結果、密閉容器1内の燃料の温度が空間的に均一化されるようになる。
また、密閉容器1の下部に設けた排出流路12から燃料を排出する度に、密閉容器1内の燃料を全体的に攪拌する流れが生じ、密閉容器1内の燃料の温度を空間的に均一化することができるようになる。つまり、インジェクションノズル2から噴射された高温の燃料が、密閉容器1の上部に滞留し続ける一方で、密閉容器1の下部が低温のままとなって、密閉容器1内の燃料の温度に上下に大きな不均一が生じてしまうことを抑制することができる。
以下、このような第1実施例に係る密閉容器1の温度均一化の効果を示すために行った実験結果を示す。
本実験では、図3aのNo.1からNo.17に示す燃料噴射の条件を8分間毎に切り替えながら、インジェクションノズル2から密閉容器1内への燃料の噴射と、密閉容器1内の圧力を規定背圧Pに維持するための燃料の排出を行うと共に、密閉容器1内に配置した13個の温度センサで密閉容器1内の13の位置における各時点の温度を計測した。
ここで、密閉容器1の容量は200立方cm、密閉容器1内の燃料の背圧は2MPaである。
また、図3aのNo.1からNo.17に示す燃料噴射の条件における回転速度は、1分間当たりの燃料の噴射回数を表し、噴射圧はインジェクションノズル2に加わっている燃料の噴射圧力を表し、噴射量はインジェクションノズル2からの噴射1回当たりの燃料の噴射量を表す。
また、図3b、cは、13個の温度センサの測定点を示すものであり、図示するように上下左右を定めるものとして、温度の測定点は、密閉容器1の内部空間11の、上、右上、左上、前、後、中心、右、左、前下、後下、右下、左下、下の13点となる。
なお、図3bは、左右方向を法線とする内部空間11の中心を通る面による密閉容器1の断面を表す。また、図3c1からc5の各図は、図3bに示した上下方向高さh1からh5における、上下方向を法線とする面による密閉容器1の断面を表している。
図4aに、当該実験の結果を示す。また、図4bに、比較実験の結果を示す。
ここで、比較実験は、図2bに示した、内部空間11に連結した導入路102を有する点と、インジェクションノズル2から導入路102を通して燃料を、内部空間11に噴射するようにした点のみが、図2aに示す本第1実施例における密閉容器1の実験と異なり、他の実験条件は図4aの実験と同条件で行った。
また、図4a、bにおいて、401が燃料噴射量を、402が排出バルブ6出口の燃料温度を、403がインジェクションノズル2から噴射した残りの燃料のリーク燃料温度を、404が流量計8を流れる燃料の温度を表している。
また、燃料噴射量401の階段状のグラフの17の段の各々が、時間順に、図3aに示したNo.1からNo.17の噴射の条件の各々に対応している。
そして、400が、13個の温度センサで検出した図3cに示した13の測定点における温度を表すグラフを表している。
図4a、bの比較より明らかなように、図2bの導入路102を設けた密閉容器1に対して行った図4bの比較実験結果によれば、13の測定点における温度には比較的大きなばらつきが見られるのに対して、本第1実施例による密閉容器1によれば、図4aに示されるように13の測定点における温度はほぼ一致している。
よって、本第1実施例による密閉容器1によれば、密閉容器1内の燃料の温度が空間的に均一化できることが、本実験結果によって示される。
以下、本実施形態に係る密閉容器1の第2の実施例について説明する。
図5aは、第2実施例に係る密閉容器1の断面を模式的に表した図であり、図示するように、第2実施例に係る密閉容器1は、球形状の内部空間11と、内部空間11に連結する排出流路12とが設けられており、内部空間11、排出流路12には、燃料が満たされている。
ここで、密閉容器1には、インジェクションノズル2から噴射された燃料を内部空間11に導入するための、図8に示したような導入路102は設けられておらず、インジェクションノズル2の先端(噴射口)の位置が内部空間11の球形状の周面上の位置となるように、インジェクションノズル2を密閉容器1に固定し、インジェクションノズル2から直接、内部空間11内に燃料を噴射する。ただし、インジェクションノズル2の先端(噴射口)が、内部空間11に僅かに突出するようにインジェクションノズル2を配置するようにしてもよい。
ここで、本第2実施例では、インジェクションノズル2の先端(噴射口)が、内部空間11の球形状の周の接線(図では、球形状の中心から真っ直ぐ右に位置する当該球形上の周面上の点における垂直方向の接線)を、インジェクションノズル2の先端の半径分の距離、球形状の中心の方向に移動して得られる直線上に位置し、かつ、インジェクションノズル2の軸、すなわち、インジェクションノズル2からの燃料噴射方向の中心方向が、内部空間11の球形状の周方向(図では真下方向)となるようにインジェクションノズル2を配置する。
次に、排出流路12は、密閉容器1の下部に設けられており、排出流路には、上述した排出バルブ6が連結されている。
このような第2実施例に係る密閉容器1によれば、内部空間11の形状を球形状とし、燃料を当該球形状の周方向に噴射するので、インジェクションノズル2から噴射された燃料は、密閉容器1の内部空間11の球形状の壁面に沿って内部空間11内を巡ることとなり、これにより内部空間11内の燃料が効果的に攪拌され、密閉容器1内の燃料の温度が空間的に均一化されるようになる。
また、密閉容器1の下部に設けた排出流路12から燃料を排出する度に、密閉容器1内の燃料を全体的に攪拌する流れが生じ、密閉容器1内の燃料の温度を空間的に均一化することができるようになる。つまり、インジェクションノズル2から噴射された高温の燃料が、密閉容器1の上部に滞留し続ける一方で、密閉容器1の下部が低温のままとなって、密閉容器1内の燃料の温度に上下に大きな不均一が生じてしまうことを抑制することができる。
以下、このような第2実施例に係る密閉容器1の温度均一化の効果を示すために行った実験結果を示す。
本実験では、上述した第1実施例に係る密閉容器1に対して行った実験と同様の実験を、本第2実施例に係る密閉容器1に対して行った。
図6aに、当該実験の結果を示す。また、図6bに、比較実験の結果を示す。
ここで、比較実験は、図5bに示した、内部空間11に連結した導入路102を有する点と、インジェクションノズル2から導入路102を通して燃料を、内部空間11に噴射するようにした点のみが、図5aに示す本第2実施例における密閉容器1の実験と異なり、他の実験条件は図6aの実験と同条件で行っている。
さて、図6a、bにおいて、601が燃料噴射量を、602が排出バルブ6出口の燃料温度を、603がインジェクションノズル2から噴射した残りの燃料のリーク燃料温度を、604が流量計8を流れる燃料の温度を表している。
また、燃料噴射量601の階段状のグラフの17の段の各々が、時間順に、図3aに示したNo.1からNo.17の条件の各々に対応している。
そして、600が、13個の温度センサで検出した13の温度測定点における温度を表すグラフを表している。
図6a、bの比較より明らかなように、導入路102を設けた密閉容器1に対して行った図6bの比較実験結果によれば、13の測定点における温度には比較的大きなばらつきが見られるのに対して、本第2実施例による密閉容器1によれば、図6aに示されるように13の測定点における温度はほぼ一致している。
よって、本第2実施例による密閉容器1によれば、密閉容器1内の燃料の温度が空間的に均一化できることが、本実験結果によって示される。
以上、本発明の実施形態について説明した。
ここで、以上の実施形態で示した、導入路102を備えずに、インジェクションノズル2から、直接、球形状の内部空間11の内部に燃料を噴射する密閉容器1は、燃料噴射時に内部空間11内に発生するキャビテーションを起振力とする衝撃波による、計測に対する影響を抑制する効果も有する。
図7に、この効果を示す実験結果を示す。
ここで、図7の各図は、上述した式(iii)に従って算出した燃料噴射率の時系列信号である燃料噴射率信号の信号波形を表したものである。
図7aは、比較例であり、密閉容器1を、図2bに示す、球形状を有する内部空間11と導入路102とを備えたものとした場合に計測された燃料噴射率信号を表している。また、図7aのa1はカットオフ周波数2kHzのローパスフィルタで高域成分を除去した後の燃料噴射率信号波形を、a2はカットオフ周波数4kHzのローパスフィルタで高域成分を除去した後の燃料噴射率信号波形を、a3はカットオフ周波数8kHzのローパスフィルタで高域成分を除去した後の燃料噴射率信号波形を表している。
次に、図7bは、密閉容器1を、図2aに示す、球形状を有する内部空間11を有し、かつ、導入路102を備えていないものとした場合に計測された燃料噴射率信号を表している。ここで、図7bのb1はカットオフ周波数2kHzのローパスフィルタで高域成分を除去した後の燃料噴射率信号波形を、b2はカットオフ周波数4kHzのローパスフィルタで高域成分を除去した後の燃料噴射率信号波形を、b3はカットオフ周波数8kHzのローパスフィルタで高域成分を除去した後の燃料噴射率信号波形を表している。
図7a、bの信号波形の比較から理解されるように、同じ球形状の内部空間11を有する密閉容器であっても、図2aに示した導入路102を排した密閉容器1の方が、図2bの導入路102を備えた密閉容器1よりも、燃料噴射率信号に含まれる、燃料噴射時に発生するキャビテーションを起振力とする衝撃波の成分を小さく抑制することができる。また、このことより、図2aに示したような導入路102を排した、球形状の内部空間11を有する密閉容器1を用いれば、より高いカットオフ周波数のローパスフィルタを用いても、キャビテーションを起振力とする衝撃波による成分をほぼ含まない、燃料噴射率信号を得ることができる。よって、導入路102を排した、球形状の内部空間11を有する密閉容器1を用いることにより、より高いカットオフ周波数のローパスフィルタを用いて、より本来の燃料噴射率に近い燃料噴射率信号を得ることができることとなる。
ところで、以上の実施形態は、燃料の噴射量や噴射率を計測する噴射計測装置について説明してきたが、以上で示した噴射計測装置は、体積弾性係数kを計測する体積弾性係数計測装置としても用いることができる。
この場合には、上述した3(校正処理)で校正係数mを用いたm×h(T、p)を体積弾性係数kとして計測するようにしてもよいし、上述した式(ii)
V=(Pz×V0 )/k …(ii)
を用いて、以下のように体積弾性係数kを計測するようにしてもよい。
すなわち、まず、測定部92において、温度センサ4が検出している密閉容器1内の燃料の温度Tと圧力センサ5が検出している密閉容器1内の燃料の圧力pを取得する。そして、インジェクションポンプ3を駆動し、インジェクションノズル2から密閉容器1内に燃料を噴射しながら、測定部92に圧力センサ5が検出している密閉容器1内の燃料の圧力の変化より圧力上昇Pzを取得する。次に、排出バルブ6を所定期間開き、密閉容器1内の圧力を規定背圧Pに復帰すると共に、測定部92に流量計8から密閉容器1の外部に排出された燃料量EVを取得し、k=Pz×V0/EVを、先に取得した温度T、圧力pにおける体積弾性係数kとして計測する。
1…密閉容器、2…インジェクションノズル、3…インジェクションポンプ、4…温度センサ、5…圧力センサ、6…排出バルブ、7…リリーフバルブ、8…流量計、9…測定制御装置、11…内部空間、12…排出流路 、91…シーケンス制御部、92…測定部。

Claims (4)

  1. 燃料を充填した密閉容器内の温度を測定し、測定した温度に応じて燃料の体積弾性係数を算出すると共に、前記密閉容器内へ燃料をインジェクションノズルより噴射して当該噴射による密閉容器内の燃料の圧力変化を測定し、測定した圧力変化と前記体積弾性係数より、燃料の噴射量と噴射率との少なくとも一方を計測する噴射計測装置であって、
    前記密閉容器の前記燃料が充填される内部空間は球形状を有し、
    前記インジェクションノズルは、当該インジェクションノズルの燃料噴射口側先端が前記内部空間内に突出し、かつ、前記燃料が、前記内部空間の球形状の壁面に沿って噴射されるように配置されていることを特徴とする噴射計測装置。
    特徴とする噴射計測装置。
  2. 請求項1記載の噴射計測装置であって
    前記内部空間の下部には、当該内部空間から前記燃料を排出するための排出路が連結され、
    当該噴射計測装置は、
    前記排出路に連結された排出弁と、
    前記密閉容器内へ燃料を噴射して当該噴射による密閉容器内の燃料の圧力変化を測定する度に、前記排出弁を開いて燃料を、前記密閉容器内の燃料の圧力が所定の圧力となるように排出する背圧制御手段とを有することを特徴とする噴射計測装置。
  3. 燃料を充填した密閉容器内へ燃料をインジェクションノズルより噴射して当該噴射による密閉容器内の燃料の圧力変化を測定し、前記密閉容器内の燃料の圧力が所定の圧力となるように前記密閉容器から燃料を排出して当該排出した燃料量を計測し、計測した燃料量と測定した圧力変化とに基づいて当該密閉容器内の燃料の体積弾性係数を算定する体積弾性係数計測装置であって、
    前記密閉容器の前記燃料が充填される内部空間は球形状を有し、
    前記インジェクションノズルは、当該インジェクションノズルの燃料噴射口側先端が前記内部空間内に突出し、かつ、前記燃料が、前記内部空間の球形状の壁面に沿って噴射されるように配置されていることを特徴とする体積弾性係数計測装置。
  4. 請求項3記載の体積弾性係数計測装置であって
    前記内部空間の下部には、前記燃料の排出のための排出路が連結されていることを特徴とする体積弾性係数計測装置。
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