JP5951066B1 - グラウト注排孔形成用部材と前記部材を用いたグラウト注排孔の形成方法 - Google Patents

グラウト注排孔形成用部材と前記部材を用いたグラウト注排孔の形成方法 Download PDF

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【課題】 プレキャストコンクリート構造体のスリーブ継手内に連通するグラウト注排孔形成する際に、取り扱いが簡単で作業性に優れているグラウト注排孔形成用部材と前記部材を用いたグラウト注排孔の形成方法を提供することを目的とする。【解決手段】プレキャストコンクリート構造体のスリーブ継手内に連通するグラウト注排孔を形成する方法であって、弾性体チューブの先端部をスリーブ継手の接続口に捻じ込み、次いで、前記弾性体チューブの内径と同じか、弾性体チューブの内径よりも小さい外径の芯材を挿入して、弾性体チューブの先端部を芯材とスリーブ継手の接続口で挟持することによって固定し、コンクリート固化後に弾性体チューブを芯材とともに引っ張ることによって弾性体チューブを伸長させるとともに、コンクリートから剥離させながら引き抜いて、グラウト注排孔を形成する。【選択図】 図1

Description

この発明は、鉄筋コンクリート製の大型構造物を構築する際に用いるプレキャストコンクリート構造体のスリーブ継手にグラウト注入(排出)孔を形成するためのグラウト注排孔形成用部材と前記部材を用いたグラウト注排孔の形成方法に関するものである。
一般に、鉄筋コンクリート構造物を構築する際に、長尺の主鉄筋を連結するのにスリーブ継手が用いられる。スリーブ継手には、筒状体であって両端部に挿入された鉄筋を高流動性の無収縮モルタル等のグラウトを注入する注入口とグラウトを排出する排出口が設けられている。主鉄筋は注入したグラウトの固化によって連結される。
例えば、壁や柱等に用いられるプレキャスト鉄筋コンクリート構造体は、複数のスリーブ継手の上端に連結した複数の鉄筋が埋設されており、スリーブ継手の下端はコンクリート構造体の底面に開口するように構成されている。前記スリーブ継手には、下端部にグラウト注入口が形成されており、上端部にグラウト排出口が形成されているとともに、挿入した鉄筋との間にグラウトを充填するための空隙を有する大きさに形成されている。
図9は、プレキャスト鉄筋コンクリート構造体の接合構造を示す。プレキャスト鉄筋コンクリート構造体10は、コンクリート11に垂直に配設されたスリーブ継手12と前記スリーブ継手12に連結された鉄筋とを埋設することによって構成されており、スリーブ継手12の下端部はコンクリート11の下面に開口している。スリーブ継手12の下端と上端には接続口12aと12bがそれぞれ設けられており、前記接続口12aはグラウト注入孔12cと連通しており、接続口12bはグラウト排出孔12dと連通している。
上記プレキャスト鉄筋コンクリート構造体10は、床面14から突出している鉄筋15をスリーブ継手12内に挿入するようにして組み立てられ、クラウドをクラウド注入孔12cから上方のクラウド排出孔12dに向けて注入される。そのグラウトは、工事現場において何十本ものスリーブ継手にグラウトを注入する作業は負担が大きく、工事の進捗に大きく影響する。
前記スリーブ継手12のグラウト注入(排出)口12a(12b)は、プレキャスト鉄筋コンクリート構造体10の側面に連通している。グラウト注入(排出)口をプレキャスト鉄筋コンクリート構造体の側面に連通させる連通孔を形成する方法として、出願人は、先に膨張及び収縮するパイプ体と前記パイプ体に挿入され、パイプ体の内径よりも大きな外径を有する型用芯材とからなるグラウト注俳孔形成用型枠を提案した。
特開2012−136864号公報
上記公報記載のグラウト注排孔形成用型枠は、パイプ体の一端から型用芯材を挿入することによってパイプ体を膨張させ、膨張した状態でコンクリートが打設される。コンクリートが固化した後に型用芯材を引き抜くと、パイプ体は元の大きさに収縮する。パイプ体の収縮によってパイプ体は、コンクリートから剥離するのでそのままパイプ体を引き出せばよい。パイプ体を引き出した後にグラウト注入孔12c及びグラウト排出孔12dが形成されることになる。
しかしながら、型用芯材の外径は、パイプ体の内径よりも大きいために挿入し難く、コンクリート固化後のパイプ体からの型用芯材の引き抜きも容易ではなかった。そこで、型用芯材を引き抜きやすくするために型用芯材の外周にグリースを塗布して挿入するのが好ましいが、グリースが多いと型用芯材の先端からスリーブ継手内にグリースが漏れるおそれがある。スリーブ継手内にグリースが漏れると、コンクリートにとって好ましくはない。
この発明はかかる現況に鑑みてなされたもので、プレキャストコンクリート構造体のスリーブ継手内に連通するグラウト注排孔を形成する際に、取り扱いが簡単で作業性に優れているグラウト注排孔形成用部材と前記部材を用いたグラウト注排孔の形成方法を提供することを目的とする。また、グリースを使用することなく、芯材を弾性体チューブに容易に挿入することができるとともに、固化したコンクリートからも弾性体チューブを容易に引き抜くことができるグラウト注排孔形成用部材と前記部材を用いたグラウト注排孔の形成方法を提供することを目的とする。
この発明に係るグラウト注排孔形成用部材は、膨張及び収縮する弾性体チューブと前記弾性体チューブに挿入される芯材とからなり、前記弾性体チューブの硬さは、JIS K 6253 A30〜65であり、前記芯材は弾性体チューブの内径と同じか、より小さな外径に形成されていることを特徴とする。前記弾性体チューブの内周面又は芯材の外周面のいずれか一方の面に軸方向の縦凹溝または螺旋状溝を形成することが好ましい。芯材の端部には弾性体チューブの内径よりも大径となる膨出部を形成し、弾性体チューブと芯材とを一体に固定してもよい。また、芯材は可撓性を有することが好ましく、例えば、ワイヤロープとして螺旋状溝を形成してもよい。
補助部材として固定用スリーブを用い、前記固定用スリーブに弾性体チューブの先端部を挿入し、弾性体チューブの先端部を挿入した固定用スリーブをスリーブ継手の接続口に固定するようにしてもよい。
この発明に係るグラウト注排孔形成用部材を用いたグラウト注排孔の形成方法は、
プレキャストコンクリート構造体のスリーブ継手内に連通するグラウト注排孔を形成する方法であって、弾性体チューブの先端部をスリーブ継手の接続口に捻じ込み、次いで、前記弾性体チューブの内径と同じか、弾性体チューブの内径よりも小さい外径の芯材を挿入して、弾性体チューブの先端部を芯材とスリーブ継手の接続口で挟持することによって固定し、コンクリート固化後に弾性体チューブを芯材とともに引っ張ることによって、弾性体チューブを伸長させながらコンクリートから剥離させて引き抜いてグラウト注排孔を形成することを特徴とする。
また、固定用スリーブを用い、前記固定用スリーブに弾性体チューブの先端部を挿入し、前記弾性体チューブの先端部を挿入した固定用スリーブをスリーブ継手の接続口に固定し、その後、前記弾性体チューブに芯材を挿入して弾性体チューブの先端部を固定用スリーブと芯材とによって挟持し、コンクリート固化後に、弾性体チューブを芯材とともに引っ張ることによって弾性体チューブを伸長させながらコンクリートから剥離させて引き抜いてグラウト注排孔を形成してもよい。
この発明では、グラウト注排孔形成用部材を構成する芯材の外径は、弾性体チューブの内径よりも小さいから無理に挿入することがなく組み立てが容易である。また、弾性体チューブは容易に伸縮可能な弾性体であるから、コンクリートが固化したプレキャストコンクリート構造体から引き出すときにも、弾性体チューブは伸長して剥離するので、芯材の先端部を引き出すだけでグラウト注排孔形成用部材として一体に引き出すことができ、作業性に優れている。また、芯材を可撓性芯材とした場合には、湾曲した注入(排出)孔でも形成することができる。固定用スリーブを使用した場合には、スリーブ継手への取り付けが容易であるとともに、芯材にグリースを塗布してもグリースのスリーブ継手内への漏れを防止することができる。
グラウト注排孔形成用部材を構成する弾性体チューブの説明用斜視図である。 グラウト注排孔形成用部材を構成する芯材を示し、図2(a)は、一端部に拡径部を形成した棒状芯材の正面図、図2(b)は、外周面に螺旋状筋を設けたロープ状芯材の斜視図である。 グラウト注排孔形成用部材を構成する固定用スリーブを示し、図3(a)は、斜視図、図3(b)は、断面図である。 弾性体チューブに芯材を挿入した断面図である。 スリーブ継手にグラウト注排孔形成用部材を組み立てた状態の断面図である。 スリーブ継手にグラウト注排孔形成用部材を組み立てた状態の他の例を示す断面図である。 固化したコンクリートからグラウト注排孔形成用部材を引き抜く状態を示す説明用断面図である。 グラウト注排孔を形成したプレキャストコンクリート構造体の一部断面図である。 グラウト注排孔を有するプレキャストコンクリート構造体の接合構造を示す断面図である。
以下に、この発明に係るグラウト注排孔形成用部材を図示する実施形態について説明する。図1に示すように、グラウト注排孔形成用部材1は、少なくとも弾性体チューブ20と前記弾性体チューブ20に挿入する芯材30とからなり、芯材30はコンクリート打設の際に弾性チューブ20の形状を保持する。
前記弾性体チューブ20は、プレキャストコンクリート構造体に埋設されるスリーブ継手の接続口に接続され、グラウト注排出孔を形成する中空のチューブであって、膨張及び収縮が可能な弾性材、例えばゴムで形成されている。弾性体チューブ20の両端は開口されており、一端から芯材30を挿入して組み立てられる。
弾性体チューブ20の材質は、膨張及び収縮が可能であれば特に限定されないが、耐熱性、耐油性に優れたゴム、例えば、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、フッ素ゴム等により形成することが好ましい。また、この発明の弾性体チューブ20は、コンクリートから引き抜く際に伸長して薄肉となり、容易にコンクリートから剥がれることが求められる。そのために、材質の硬さはJIS K 6253 A35〜65とすることが好ましい。
また、弾性体チューブ20の内周面は凹凸形状に形成されており、図示する実施形態では内面軸方向に多数の縦凹溝20aが形成されている。この縦凹溝20aによって弾性体チューブ20の内周面は、挿入した芯材30の外周面に密着することがなく、図4に示すように、縦凹溝20aの部分に空隙が形成されることになる。
また、芯材30の外周面にグリースを塗布して挿入した場合には、この縦凹溝20aによって形成される空隙にグリースが入り込むので、芯材30の挿入が容易になるとともに、弾性体チューブ20との間に滑りが生じて、弾性体チューブを引っ張ったときに容易に伸長して剥離するように作用してコンクリートからの引き抜きが容易になる。なお、前記弾性体チューブ20を使用するときには、コンクリートとの剥離を容易にするために外周面に離型剤を塗布することが好ましい。
上記図示する実施形態では、弾性チューブ20の内周面に縦凹溝20aを形成することによって凹凸形状としたが、パイプ体10が短い場合(例えば、長さ寸法が20〜40cm)には、前記凹凸形状は省略することが可能である。
グラウト注排孔形成用部材1を構成する芯材30は、コンクリート打設の際の加圧によって潰れることのない一定の硬さがあれば、中実(ソリッド)棒状体であっても良いし、中空のパイプであっても良い。芯材30は、ゴムや樹脂の単独材で形成することもできるし、内部に補強層を有する複合材によっても形成することができる。芯材30の外径は、上記弾性体チューブ20の内径と同じか、内径よりも小さく形成されている。
芯材30の外径を弾性チューブ20の内径より小さくする場合は、0.1〜1mmの隙間を有する大きさであることが好ましい(図4参照)。このように隙間を形成することによってコンクリート打設の際に弾性体チューブの圧縮が少なくなり、引き抜くときに弾性体チューブが容易に伸長し、コンクリートから簡単に剥離することになる。
図2は、芯材30を示す。図2(a)に示す棒状芯材30Aは、外周面が平滑な無垢の棒状体であって一端部に拡径部30bが形成されている。前記拡径部30bには、端面に開口した引き抜き治具を取り付ける取付穴30cが穿設されている。棒状芯材30Aを弾性体チューブ20に挿入して、端部の拡径部30bに弾性体チューブ20の端部を膨張させて一体に組み立てる。弾性チューブ20の端部を拡径部30bに被せることによって、棒状芯材30Aの弾性体チューブ20からの脱落を防止するとともに、引き抜くときは、取付穴30cに治具を取り付けて棒状芯材30Aを弾性体チューブ20から容易に引き抜くことができる。
図2(b)に示す溝付き芯材30Bは、外周面にロープ状に螺旋状溝30dを設けた芯材であって、コンクリート打設の際の加圧によって潰れることのない一定の硬さがあれ良く、可撓性を有することが好ましい。溝付き芯材30Bは、ゴムや樹脂の単独材で形成することもできるし、ワイヤロープであってもよい。
また、溝形状は螺旋状に限定されるものではなく、軸方向の縦溝であってもよく、軸方向に対して直交する横溝であってもよい。芯材30が比較的長尺の場合(例えば、長さ寸法が50cm以上)には可撓性を有することが好ましく、湾曲させた状態で取り付けることができ、コンクリート固化後に容易に引き抜くことができる。
次に、上記グラウト注排孔形成用部材1の補助部材である固定用スリーブ35について説明する。図3に示す固定用スリーブ35の材質は特に限定されないが、金属製とすることが好ましい。内周面に抜け止め用凸部35aを有しており、前記凸部35aの内径は弾性チューブ20の外径よりも小さく形成されている。従って、スリーブ35に弾性体チューブ20を挿入すると、凸部35aによって縮径させられ抜けが防止されるとともに、後述するように、芯材30にグリースを塗布した場合に、グリースがスリーブ継手12内に漏れるのを防止することができる。
前記凸部35aは、2箇所以上設けることによってより一層、弾性体チューブ20の抜けを防止し、グリースの漏れを防止することができる。なお、芯材の抜けとグリースの漏れを防止するには、前記突部35aの代わりに環状溝を形成してもよい。スリーブ35を用いた場合には、後述するように、弾性体チューブ20と芯材30のスリーブ継手12への組み立てが容易になり、作業性が向上する。
次に、上述のグラウト注排孔形成用部材を用いたグラウト注排孔の形成方法について説明する。図5及び図6は、プレキャストコンクリート構造体を形成する前のスリーブ継手12に固定用スリーブ35を用いて弾性体チューブ20と芯材30とを組み立てた状態の要部を示す。スリーブ継手12を固定している鉄筋は省略されている。
図5では、配筋された鉄筋に固着したスリーブ継手12のグラウト注入口となる接続口12a及び排出口となる接続口12bに、前記接続口12a、12bよりも外径の小さい固定用スリーブ35Aを挿入することによって固定されている。また、図6では、前記接続口12a、12bよりも内径の大きい固定用スリーブ35Bに接続口12a、12bを嵌入することによって固定されている。
スリーブ継手12への組み立て順序は、特に限定されるものではないが、例えば、まず、固定用スリーブ35に弾性体チューブ20の先端部を挿入して組み立て、弾性チューブ20を組み立てた固定用スリーブ35A、35Bを接続口12a、12bに固定すればよい。その後、弾性体チューブ20に芯材30を挿入し、芯材30の先端をスリーブ継手12の接続口12a、12b内に突出させる。
グラウト注排孔形成用部材1のスリーブ継手12への組み立ては、芯材30の外径が弾性体チューブ20の内径と同じか、それよりも小さく形成されているから、挿入が容易で極めて簡単に組み立てられる。また、弾性体チューブ20は、芯材30の挿入によって固定用スリーブ35との間で挟持されるので、弾性体チューブ20が抜け落ちることがない。
芯材30の外周面にグリースを塗布した場合には、弾性体チューブ20への挿入、引き抜きが容易になる。また、図7に示すように、コンクリート固化後に引き抜く際に弾性体チューブと芯材との摩擦が少なくなり、弾性体チューブ20が伸長して薄肉になりコンクリート11から剥離するので一層引き抜きが容易になる。
また、固定用スリーブ35を使用しない場合には、スリーブ継手12の接続口12a、12b内に弾性体チューブ20の先端部を窄めて直接ねじ込むようにして嵌入し、その後、芯材30を挿入すればよい。弾性体チューブ20は、芯材30とそれぞれの接続口12a、12bによって挟持されるので、弾性体チューブ20が抜け落ちることがない。また、弾性体チューブ20の先端部は、接続口12a、12bにおいて芯材30によって挟持されているので、芯材30の外周面にグリースを塗布した場合でも、スリーブ継手12内グリースが漏れることが少ない。
スリーブ継手12の配置に合わせて弾性体チューブ20が湾曲して取り付けられている場合でも、可撓性を有する芯材30を使用することにより、弾性体チューブの湾曲に合わせながら挿入することができ、グラウト注排孔を自由に形成することができる。
次いで、グラウト注排孔形成用部材1の組み立てが完了した後、コンクリートを打設すればよい。打設したコンクリートは所定の期間養生して固化させる。コンクリート固化後に、グラウト注排孔形成用部材1をスリーブ継手12から引き抜く。グラウト注排孔形成用部材1の引き抜きは、図7に示すように、先端部を引き出せば、弾性体チューブ20は、容易に伸長する硬さに形成されているので、引っ張り力によって伸長すると同時に、コンクリートから容易に剥離することになり、容易に引き抜くことができる。
また、弾性体チューブ20の外周面に剥離剤を塗布し、芯材30にグリースを塗布しておいた場合には、弾性体チューブ20は摩擦抵抗が小さくなり容易に伸長して簡単に引き抜くことができる。芯材30の外径を弾性体チューブ20の内径よりも僅かに小さく形成した場合には、コンクリート打設の際に弾性体チューブの圧縮が小さくなる。圧縮が小さくなると、弾性体チューブの滑りが良くなり、引き抜きがより一層容易になる。
また、弾性体チューブ20内、及び/又は芯材30の外周面に縦溝を形成した場合には、互いの摩擦抵抗が小さくなり、グリースを塗布した場合と同様に、弾性体チューブが伸長して引き抜きを容易にする。グラウト注排孔形成用部材1の引き抜きは、まず、芯材30を引き抜いてから弾性体チューブ20を引き抜いてもよいが、弾性体チューブ20と芯材30とを一体に引き抜くことも可能である。
グラウト注排孔形成用部材1を引き抜くと、図8に示すように、グラウト注入孔36及びグラウト排出孔36aが形成される。このとき、スリーブ35を使用して組み立てると、弾性体チューブ20と芯材30を引き抜いたときに、スリーブ35がスリーブ継手12に固定したまま残ることがあるが、スリーブ35を金属製とした場合には特に問題になることはない。
1:グラウト注排孔形成用型枠
20:弾性体チューブ
30:芯材
30A:棒状芯材
30B;溝付き芯材
35:スリーブ

Claims (9)

  1. プレキャストコンクリート構造体のスリーブ継手内に連通するグラウト注排孔形成用部材であって、
    膨張及び収縮し、先端部がスリーブ継手の接続口に捻じ込まれるかまたはスリーブ継手の接続口に固定される固定用スリーブに挿入される弾性体チューブと
    前記弾性体チューブに、先端側から挿入される芯材とからなり、
    前記芯材の外径、前記弾性体チューブの内径よりも0.1〜1mm小さ形成されており、
    前記芯材の末端側には、前記弾性体チューブの内径よりも大径となる膨出部が形成されている
    ことを特徴とするグラウト注排孔形成用部材。
  2. 前記弾性体チューブの内周面又は前記芯材の外周面のいずれか一方の面に軸方向の縦凹溝または螺旋状溝を形成したことを特徴とする請求項1に記載のグラウト注排孔形成用部材。
  3. 前記膨出部の端部には、前記弾性体チューブから前記芯材を引き抜く治具を取り付ける取付穴が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のグラウト注排孔形成用部材。
  4. 前記芯材は可撓性を有することを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載のグラウト注排孔形成用部材。
  5. 前記芯材はワイヤロープであることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1項に記載のグラウト注排孔形成用部材。
  6. 補助部材として前記スリーブ継手の接続口に固定するスリーブを用いることを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか1項に記載のグラウト注排孔形成用部材。
  7. プレキャストコンクリート構造体のスリーブ継手内に連通するグラウト注排孔を形成する方法であって、
    弾性体チューブの先端部をスリーブ継手の接続口に捻じ込み、
    前記弾性体チューブの内径よりも0.1〜1mm小さい外径を有し、末端に前記弾性体チューブの内径よりも大径となる膨出部が形成されている芯材を前記芯材の先端側から前記弾性体チューブに挿入し
    コンクリート固化後に、前記弾性体チューブの先端部を前記芯材とともに引っ張ることによって前記弾性体チューブを伸長させるとともに、コンクリートから前記弾性体チューブを剥離させながら引き抜いて、前記グラウト注排孔を形成することを特徴とするグラウト注排孔形成方法。
  8. プレキャストコンクリート構造体のスリーブ継手内に連通するグラウト注排孔を形成する方法であって、
    固定用スリーブに弾性体チューブの先端部を挿入し、前記弾性体チューブの先端部を挿入した固定用スリーブをスリーブ継手の接続口に固定し、
    前記弾性体チューブの内径よりも0.1〜1mm小さい外径を有し、末端に前記弾性体チューブの内径よりも大径となる膨出部が形成されている芯材を前記芯材の先端側から前記弾性体チューブに挿入して弾性体チューブの先端部を前記固定用スリーブと前記芯材とによって挟持し、
    コンクリート固化後に、前記弾性体チューブを前記芯材とともに引っ張ることによって前記弾性体チューブを伸長させるとともに、コンクリートから前記弾性体チューブを剥離させながら引き抜いて、前記グラウト注排孔を形成することを特徴とするグラウト注排孔形成方法。
  9. 前記芯材には可撓性芯材を用いることを特徴とする請求項7又は8に記載のグラウト注排孔形成方法。

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