JP5950962B2 - 光学素子の製造方法 - Google Patents
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Description
図2に、本発明の光学素子の製造方法の第一の実施形態を説明する工程図を示す。図2において、1は光学ガラス等からなる基板、2は第二の光学部材であり、例えば本実施形態光学ガラス等の基板からなる。3は枠部、4は空間部、5は構造体、9は誘電体膜、10はパターニング用のレジスト、本実施形態では基板1、枠部3、構造体5を第一の光学部材と称する。
先ず、図2(a)に示す工程において、基板1上に、酸化チタン、酸化ニオブ、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化イットリウム、酸化ハフニウム、酸化タンタル、酸化珪素、のうち少なくとも一種の酸化物を主成分とする誘電体膜9を成膜する。そしてその上にさらに、レジスト10を塗布する。
次に、図2(c)に示す工程において、基板1上に枠部と構造体を有する第一の光学部材と、例えば基板2からなる第二の光学部材を準備し、図2(d)に示す工程において、前記枠部と第二の光学部材を接触させて枠部に囲まれた空間部を密閉する。詳しくは、真空チャンバ(真空槽)内に、上記パターニングされた第一の光学部材と第二の光学部材を準備する。次に真空槽を10e−1Pa〜10e−7Pa台に排気し、前記第一の光学部材の枠部3上に第二の光学部材2を載置する。これにより第一の光学部材の枠部3の上面が第二の光学部材に接触し第一の光学部材と第二の光学部材が接合し、空間部4が密閉されかつ減圧された光学素子12が形成される。
次に、例えば、真空チャンバ(真空槽)を大気開放したり、あるいは光学素子を大気中に取り出すことにより、光学素子12を大気開放する。
つぎに、第2の実施形態における光学素子の製造方法及び光学素子を説明する。図4に、本実施形態の光学素子の製造方法及び光学素子を説明する工程図を示す。図4において、図2に示した構成と同様の構成には同一の符号を付し、説明を省略する。
先ず、図4(a)に示す工程において、基板1上に枠部3、構造体6及び構造体7を形成し、第一の光学部材を形成する。形成方法は、例えば、基板1上に、酸化チタン、酸化ニオブ、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化イットリウム、酸化ハフニウム、酸化タンタル、酸化珪素、のうち少なくとも一種の酸化物を主成分とする誘電体膜を成膜する。そしてその上にさらに、レジストを塗布する。次に、露光、現像、ドライエッチングを行い、基板1上に枠部3、構造体6及び構造体7を形成する。本実施形態では、空間部と構造部との繰り返しによる可視光の波長より面内周期の短いライン構造を有する構造体6を形成し、その上に、構造体6のライン構造と直行する方向にライン構造をもつ構造体7を形成している。しかしもちろん構造体は、この実施形態に限るものではなく、前記基板1上の前記枠部3に囲まれた基板1上の空間部に形成されていれば、構造体6のみの一段でも良いし、3段以上の構造体が積み重なっていても良く、いろいろな形態が考えられる。さらに、構造の形態もライン構造だけでなく、設計に応じてラインパターン(ライン構造)、ホールパターン(ホール構造)、ドットパターン(ドット構造)によって形成することが可能である。
図4(b)に示す工程において、光学ガラス等からなる第二の基板20上に第二の枠部23及び第二の構造体である構造体8を形成し、第二の光学部材を作成する。形成方法は、上述した第一の光学部材同様、例えば、基板20上に、酸化チタン、酸化ニオブ、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化イットリウム、酸化ハフニウム、酸化タンタル、酸化珪素、等の誘電体膜を成膜する。そしてその上にさらに、レジストを塗布する。次に、露光、現像、ドライエッチングを行い、第二の基板20上に第二の枠部23、第二の構造体8を形成する。本実施形態では、空間部と構造部との繰り返しによる可視光の波長より面内周期の短いライン構造を有する構造体8を形成している。しかしもちろん第二の構造体は、この実施形態に限るものではなく、前記基板20上の前記枠部23に囲まれた基板20上の空間部に形成されていれば、構造体8のみの一段でも良いし、3段以上の構造体が積み重なっていても良く、いろいろな形態が考えられる。さらに、構造の形態も、設計に応じてラインパターン(ライン構造)、ホールパターン(ホール構造)、ドットパターン(ドット構造)によって形成することが可能である。
次に、真空チャンバ内(真空槽内)に上記パターニングされた第一の光学部材と第二の光学部材を準備する。図4(c)に示すように、第一の光学部材と第二の光学部材の清浄化と活性化を図るため、イオンビームガン11にてアルゴンイオンビームを照射してもよい。なお、イオンビームガン11の印加電圧は30〜600V、照射時間は30秒〜1時間程度が好ましい。ここでは、清浄化及び活性化手法としてアルゴンイオンビームを用いたが、その他プラズマ、ラジカルビーム、原子ビーム、レーザー、ランプによっても清浄化、活性化は可能であり同様の結果が得られる。また、ガス種としては、その他の不活性ガスや酸素、二酸化炭素も効果的である。
その後、図4(e)に示す工程において、光学素子14を大気開放する。
光学ガラス基板上に枠部を形成し、この枠部により第二の光学部材との接合を行うことによって、空間部を減圧状態で密閉する。そして大気開放することによって、該大気と、真空封止された前記空間部との差圧により、前記第一の光学部材の前記構造体上面を前記第二の光学素子に均等な圧力で密着させることができる。また構造体上面と第二の光学素子の間の空気の介在を少なくすることができるためオプティカルコンタクトさせやすくなる。これにより接合面で生じる光反射を解消させることができ、光損失を大幅に改善することが可能となる。
実施例1においては、第1の実施形態における光学素子の製造方法の適用例を実施した。まず、光学ガラス基板上に、酸化チタン(TiO2)を成膜し、レジストを塗布した基板を作成した。次に、露光、現像、ドライエッチングを行い、光学ガラス基板上に枠部及びライン56nm、スペース84nm、ピッチ140nmのライン構造体を形成した。次に、枠部及び構造体を有する第一の光学部材とガラス基板からなる第二の光学部材を準備し、真空チャンバ内に載置した。そして、上記光学ガラス基板1上に枠部および構造体を有する第一の光学部材と、第二の光学部材の表面の清浄化と活性化をするため、イオンビームガンにてアルゴンイオンビームを200V、10分間照射した。次に、10e−5Pa台の真空チャンバ内で、前記第一の光学部材の上に第二の光学部材を載置して、枠部と第二の光学部材を接合し、空間部を真空封止して光学素子を形成した。そして、枠部3を矢印方向に5N/mm2で加圧した状態で250℃、1時間加熱する事により第一の基板と、第二の基板の枠部3を接合し、空間部4を真空封止した。その後、光学素子を大気開放した。尚、本実施例においては、活性化工程、真空封止を異なる真空チャンバ内で実施したが、同一チャンバもしくは真空一貫工程で実施することにより再現性は向上する。
実施例2においては、実施例1の光学素子の製造方法に、表面を清浄化活性化する工程、フッ酸による接合の工程及び加熱加圧による接合の工程を加えた適用例を実施した。
実施例3においては、第2の実施形態における光学素子の製造方法の適用例を実施した。
P波のみが効率的に透過していることがわかる。
実施例3との比較例を説明する。
実施例4では、光学素子を大気に開放した後、光学素子を加熱することによって、前記第二の光学部材を前記第一の光学部材の枠部及び前記構造体の上面で密着接合させるようにした構成例について説明する。
2 第二の光学部材
3 枠部
4 空間部
5、6、7、8 構造体
Claims (8)
- 第一の光学部材と第二の光学部材とを有する光学素子の製造方法は、
基板上に枠部と、前記枠部に囲まれた空間部に構造部を有する第一の光学部材を準備する工程と、
基板上に枠部と、前記枠部に囲まれた空間部に構造部を有する第二の光学部材を準備する工程と、
減圧環境下で、前記第一の光学部材の枠部と前記第二の光学部材の枠部とを接触させることによって、前記空間部が減圧状態で密閉された光学素子を形成する工程と、
前記空間部が減圧状態で密閉された光学素子を大気に開放することにより、大気と、減圧状態で密閉された前記空間部との差圧によって前記第一の光学部材の構造部と前記第二の光学部材の構造部とを密着させる工程とを有する特徴とする光学素子の製造方法。 - 前記密着は、オプティカルコンタクトであることを特徴とする請求項1記載の光学素子の製造方法。
- 前記空間部が減圧状態で密閉された光学素子を形成する工程は、前記第一の光学部材上に第二の光学部材を載置する前に前記第一の光学部材および/または前記第二の光学部材にエネルギー波を照射し、表面を清浄化、活性化することを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の光学素子の製造方法。
- 前記空間部が減圧状態で密閉された光学素子を形成する工程は、少なくとも前記第一の光学部材の枠部の前記第二の光学部材の枠部との接触面の一部をフッ酸もしくはフッ酸ガスにさらし溶解した後、前記第二の光学部材の枠部を載置することを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項に記載の光学素子の製造方法。
- 前記第一の光学部材の構造部と前記第二の光学部材の構造部とを密着させる工程の後、前記光学素子を加熱する工程をさらに有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光学素子の製造方法。
- 前記第一の光学部材の構造部は、ライン状であって、可視光の波長より面内周期の短い空間と前記構造部との繰り返しによって構造体が形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の光学素子の製造方法。
- 前記第一の光学部材の構造部は、ライン状であって、可視光の波長より面内周期の短い空間と前記構造部との繰り返しによって構造体が形成され、該構造体と直交する方向に、ライン状であって、可視光の波長より面内周期の短い空間と前記構造部との繰り返しによって構造体が積層されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項記載の光学素子の製造方法。
- 前記第二の光学部材の構造部は、ライン状であって、可視光の波長より面内周期の短い空間と前記構造部との繰り返しによって構造体が形成されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の光学素子の製造方法。
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