JP5950451B2 - 物品仕分装置 - Google Patents

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Description

本発明は、コンベア装置に設けられて、物品の搬送方向を変更させる物品仕分装置に関するものである。
昨今のコンベア装置は、複数の搬送先が設けられ、各物品を対応する搬送先へ搬送することができる。具体的には、コンベア装置には仕分装置が設けられており、この仕分装置で搬送方向が適宜切り替えられ、物品は当該物品に関連付けられた搬送先へ搬送される。
仕分装置の一つとして、特許文献1に開示されているものがある。特許文献1には、主搬送路を構成する主コンベアと、主コンベアから分岐する仕分コンベアが開示されている。特許文献1に開示されている仕分装置は、駆動装置によって主コンベアの搬送方向に移動する複数のスラットと、スラットに沿って摺動するスライドシューとを有する。スラット上には物品が載置され、物品はスラットと共に主搬送路に沿って移動する。そして、スライドシューがスラットに沿って摺動すると、スラット上の物品は、スライドシューによってスラットの移動方向と直交する方向へ押し出され、仕分コンベアへ仕分けされる。
特開2002−370820号公報
ところで、仕分方向が、元の搬送方向と直交している場合、特許文献1に開示されているような仕分装置でも仕分けることができるが、物品の向きが変化してしまう。搬送先等の情報(RFIDタグ等)が、物品の特定の部位に付されている場合には、物品の向きが変化すると、センサによる検出がしにくくなる場合がある。
そこで本件出願人は、物品の向きを変化させることなく仕分け方向へ仕分けることができる仕分装置280を試作した。すなわち、図26に示す様に、物品270が載置されているスラット281上のシュー282を、一斉に移動させ、物品270を押し出すことによって、物品270は元の搬送方向を向いた状態で仕分方向へ移動させることができる。
図26に示す仕分装置280には、複数のガイド283と、案内部材285とが設けられている。各ガイド283は、スラット281の移動方向と傾斜する方向にのびている。各案内部材285は、ガイド283の一端側に配置されており、シュー282の下部に設けられた当接部284に係合したり、係合が解除される。各案内部材285は、図示しないリンク機構で連結されており、同期して動作することができる。
図26に示す仕分装置280では、同期して動作する各案内部材285が、シュー282の下部に設けられた当接部284の進路上に出没する。各案内部材285が前記進路上に配置されると、各シュー282は、同時に各案内部材285によってガイド283へ導かれ、搬送方向と直交する方向に移動する。よって、スラット281上の物品270は、向きを変更することなく仕分方向へ移動する。
ところが、本件出願人が、図26に示す構造の仕分装置280を試すと、新たな問題が発覚した。すなわち、各案内部材285を、シュー282の当接部284の進路上に配置するタイミングを計るのが困難であり、各案内部材285を開くタイミングが遅れると、図26(c)に示す様に、各シュー282の当接部284が、案内部材285と仕分装置の側壁286の間に同時に咬み込まれてしまう。その結果、最悪の場合には、案内部材285やシュー282等の部材が破損する恐れがあることが判明した。
そこで本発明は、仕分動作の際に、不具合が生じない安全な物品仕分装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、環状に接続されていて少なくとも一方向に走行する無端軌道と、前記無端軌道に取り付けられて前記無端軌道と共に走行する複数の物品載置部材と、前記物品載置部材に取り付けられた駒部材とを有し、当該駒部材は、物品載置部材の走行に伴って走行すると共に、物品載置部材に対して相対的に移動可能であり、駒部材は、物品載置部材上の物品を押圧する物品押圧部と、当該物品載置部材の下にあって物品押圧部と共に移動する係合部とを備え、無端軌道に対して傾斜して延びるガイドを有し、物品載置部材の走行に伴って走行する係合部を前記ガイドに誘導し、係合部をガイドに沿って移動させることによって駒部材を物品載置部材に対して相対移動させることができる物品仕分装置において、複数のガイドが設けられてガイド群を構成し、前記ガイド群を構成する各ガイドの端緒部近傍には、係合部の進路をガイド側に切り換える切換誘導手段が設けられ、前記各切換誘導手段の全部又は一部を連動させる連動手段と、前記連動手段に連係し、各切換誘導手段を動作させるセットスイッチ部材を有し、物品載置部材の走行に伴って駒部材が走行する際に、前記駒部材の特定の部位が通過する通常通行路があり、前記セットスイッチ部材は通常通行路に出没し、セットスイッチ部材が通常通行路にあるときには、前記駒部材の特定の部位が、セットスイッチ部材を押圧して切換誘導手段を動作させ、セットスイッチ部材が通常通行路に無いときには、前記駒部材の特定の部位が、通常通行路を素通りすることを特徴とする物品仕分装置である。
請求項1に記載の発明では、ガイド群を構成する各ガイドの端緒部近傍には、駒部材の係合部の進路をガイド側に切り換える切換誘導手段が設けられているので、切換誘導手段によって、各物品載置部材に取り付けられた駒部材の進行方向が切り換えられる。
各切換誘導手段の全部又は一部を連動させる連動手段を有するので、複数の切換誘導手段を切り換えて、複数の駒部材の係合部の進路を切り換えることができる。
また、連動手段に連係し、各切換誘導手段を動作させるセットスイッチ部材が、通常通行路にあるときには、駒部材の特定の部位が、セットスイッチ部材を押圧して切換誘導手段を動作させるので、駒部材若しくは物品載置部材の走行が、切換誘導手段の切り換え動作と確実に連動する。そして、各駒部材が、ガイド側に導かれるので、ガイド側に導かれた各駒部材は、物品載置部材に対して同様に移動する。
そのため、物品載置部材上に載置された物品は、駒部材で押圧され、物品載置部材上を移動する。すなわち、物品は、無端軌道の走行方向の前方へ移動すると共に、物品載置部材上を移し、姿勢を変更することなく仕分けられる。
さらに、セットスイッチ部材が通常通行路に無いときには、駒部材の特定の部位はそのまま通常通行路を移動する。よって、物品載置部材に取り付けられた駒部材は、ガイド側へ導かれず、物品を無端軌道の走行方向の前方へ搬送することができる。
請求項2に記載の発明は、切換誘導手段は、係合部をガイド側に導く誘導姿勢と、係合部をそのまま通常通行路を通過させる通過姿勢をとることが可能であり、連動手段に連係し、切換誘導手段を誘導姿勢から通過姿勢に戻すリセットスイッチ部材を有し、前記リセットスイッチ部材は通常通行路に出没し、切換誘導手段が誘導姿勢である場合に通常通行路にあって前記駒部材の特定の部位がリセットスイッチ部材を押圧して切換誘導手段を通過姿勢に戻すことを特徴とする請求項1に記載の物品仕分装置である。
請求項2に記載の発明では、切換誘導手段は、係合部をガイド側に導く誘導姿勢と、係合部をそのまま通過させる通過姿勢をとることが可能であるので、係合部をガイド側に導いたり、そのまま通過させて無端軌道の走行方向に走行させることができる。
すなわち、物品の搬送方向を切り換えることができる。
また、リセットスイッチ部材が通常通行路にある場合には、駒部材の特定の部位がリセットスイッチ部材に当接し且つ押圧する。その結果、切換誘導手段は、誘導姿勢から通過姿勢に切り換えられる。
駒部材の特定の部位は、前記係合部とすることもできる(請求項3)。
請求項4に記載の発明は、セットスイッチ部材は、切換誘導手段よりも無端軌道の走行方向前方側にあり、リセットスイッチ部材は、セットスイッチ部材の走行方向前方側に隣接していることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の物品仕分装置である。
請求項4に記載の発明では、セットスイッチ部材が、切換誘導手段よりも無端軌道の進行方向前方側にあり、リセットスイッチ部材は、セットスイッチ部材の走行方向前方側に隣接しているので、駒部材の特定の部位は、最初にセットスイッチ部材を押圧し、さらに前方へ走行してリセットスイッチ部材を押圧することができる。
そして、切換誘導手段で進行方向が切り換えられる駒部材とは別の駒部材の特定の部位によって、セットスイッチ部材とリセットスイッチ部材が押圧される。すなわち、一つの駒部材の特定の部位によってセットスイッチ部材とリセットスイッチ部材が押圧され、各切換誘導手段がタイミングよく切り換えられる。
本発明の物品仕分装置では、通常通行路にあるセットスイッチ部材が、駒部材の特定の部位によって押圧されることにより、全部又は一群の切換誘導手段を同じタイミングで切り換えることができる。そして、各駒部材の係合部が、確実にガイド側へ誘導され、各駒部材を、同時に同様に物品載置部材に沿って移動させることができる。その結果、物品の向きを変更することなく、当該物品を仕分け方向に移動させることができる。
本発明の実施形態の物品仕分装置の斜視図であり、物品を直進させる場合の状態を示す。 図1の物品仕分装置であり、物品の姿勢を変えずに仕分方向に移動させる場合の状態を示す斜視図である。 図1の物品仕分装置であって、物品載置部材を取り外した状態の斜視図である。 図1の物品仕分装置であって、物品載置部材を取り外した状態の平面図である。 図1の物品仕分装置の分解斜視図である。 誘導部材が閉じている状態の切換誘導装置の斜視図である。 誘導部材が開いている状態の切換誘導装置の斜視図である。 切換誘導装置の分解斜視図である。 リンク装置の斜視図であり、(a)は、各平行出し用誘導部材が駒部材と係合可能な状態を示し、(b)は、各平行出し用誘導部材が駒部材と係合しない状態を示す。 セットスイッチ部材と昇降装置の斜視図であり、(a)は、セットスイッチ部材が下降している状態を示し、(b)は、セットスイッチ部材が上昇している状態を示す。 昇降装置と、セットスイッチ部材の関係を示す側面図であり、(a)はセットスイッチ部材が下方に退避している状態を示し、(b)はセットスイッチ部材が上昇し駒部材の当接部に当接可能な位置にある状態を示す。 セットスイッチ部材とリセット装置の斜視図であり、(a)は、駒部材がセットスイッチ部材に達する直前の状態を示し、(b)は、駒部材がセットスイッチ部材を押しのけ、リセット装置に達する直前の状態を示し、(c)は、駒部材がリセット装置を押しのけた状態を示す。 チェーン駆動装置の断面図である。 物品載置部材の斜視図である。 物品載置部材の分解斜視図である。 駒部材の分解斜視図である。 物品載置部材に駒部材を装着した状態の断面図である。 物品仕分装置の主要部の平面図であり、(a)は、各平行出し用誘導部材が閉じており、駒部材の一つがセットスイッチ部材に到達した状態を示し、(b)は、セットスイッチ部材が押しのけられて、各平行出し用誘導部材が開いた状態を示し、(c)は、各平行出し用誘導部材に各駒部材が誘導された状態を示し、(d)は、セットスイッチ部材を押しのけた駒部材が、リセット装置を押しのけて通過し、各平行出し用誘導部材が閉じた状態を示す。 物品仕分装置を含むコンベア装置の平面図であり、物品を仕分せずに搬送する状態を示す。 物品仕分装置を含むコンベア装置の平面図であり、物品を仕分けて搬送する状態を示す。 斜行出し用誘導部材と、昇降装置の斜視図であり、(a)は、斜行出し用誘導部材が下降している状態を示し、(b)は、斜行出し用誘導部材が上昇している状態を示している。 物品仕分装置を含むコンベア装置の平面図であり、物品を斜行出しによって仕分けて搬送する状態を示す。 物品を仕分けない場合における、物品仕分装置内を走行する駒部材の当接部の移動経路を模式的に示した斜視図である。 物品を平行出しによって仕分ける場合における、物品仕分装置内を走行する駒部材の当接部の移動経路を模式的に示した斜視図である。 物品を斜行出しによって仕分ける場合における、物品仕分装置内を走行する駒部材の当接部の移動経路を模式的に示した斜視図である。 従来技術の仕分装置の要部の平面図であり、(a)は、物品を正常に仕分けている状態を示し、(b)は、(a)の状態におけるシューの当接部とガイドの関係を示しており、(c)は、誘導部材を開くタイミングが遅れた場合におけるシューの当接部と誘導部材の関係を示す。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態の物品仕分装置1の構成を説明する。
本実施形態の物品仕分装置1は、図19、図20に示すようにコンベア装置100の一部を構成するものである。すなわち、図19、図20に示すようにコンベア装置100は、上流側コンベア97、物品仕分装置1、下流側コンベア98、分岐側コンベア99を備えている。物品仕分装置1は、コンベア装置100の分岐箇所に配置される。すなわち、物品96(被搬送物)の搬送方向の上流側には上流側コンベア97が配置され、上流側コンベア97の下流側に物品仕分装置1が隣接配置されている。また、物品仕分装置1の下流側には下流側コンベア98が隣接配置されている。さらに物品仕分装置1の側方には分岐側コンベア99が隣接配置されている。
物品96は、上流側コンベア97から物品仕分装置1へ搬送される。そして図19、図20に示すように、物品96はさらに下流側コンベア98又は分岐側コンベア99のいずれかへ搬送される。この様に、物品仕分装置1は、物品96を下流側コンベア98又は分岐側コンベア99のいずれかに移載するものである。以下、物品仕分装置1の構成を説明する。
図5に示すように物品仕分装置1は、基台2、切換誘導装置10、平行出し用ガイド16a〜16f、斜行出し用ガイド18、チェーン3a、3b(無端軌道)、チェーン駆動装置44a,44b、物品載置部材4(4a、4b、・・・)、駒部材7等を有する。以下、順に説明する。
基台2は、図3、図5に示すように、強度を有する鋼製の縦フレーム2a、2bと、横フレーム2c、2d、2eとで構成される。
縦フレーム2aは、図5に示す様に、垂直壁部56aと水平壁部56bとを有し、横断面がL字形の部材である。垂直壁部56aの両端付近には、各々孔58a,58bが設けられている。また、垂直壁部56aには、開口60、61が設けられている。
縦フレーム2bは、垂直壁部57aと水平壁部57bとを有し、横断面がL字形の部材であり、縦フレーム2aと同様の構成を有する。ただし、垂直壁部57aには垂直壁部56aのような開口60、61は設けられていない。
横フレーム2c〜2eは、断面が略コの字形状を呈し、剛性を有する長尺状の部材である。
基台2は、縦フレーム2a,2bの垂直壁部56a,57aが所定の距離を隔てて対向されると共に、縦フレーム2a,2bの水平壁部56b,57bが互いに外側に向けて配置され、その間に横フレーム2c,2d,2eが掛け渡され、ネジ止めや溶接等によって一体化されて成るものである。
縦フレーム2aの垂直壁部56aは、第一走行路85(通常通行路)と裏面側走行路94を構成し、縦フレーム2bの垂直壁部57aは、後述する第二走行路92を構成する。
基台2には、支持板72がネジ止め又は溶接によって固定されている。支持板72は、平面視すると長方形を呈する薄板状の部材である。支持板72は、縦フレーム2a、2bと同方向にのびるように配置され、横フレーム2c、2eにネジ止め又は溶接されている。支持板72には、後述の平行出し用ガイド16a〜16fをネジ止めするための複数の孔が設けられている。
平行出し用ガイド16a〜16fは、細長い四角柱状又は平板状のレール部材である。各平行出し用ガイド16a〜16fは、等間隔に所定の間隔を置いて配列されており、支持板72上にネジ止めや溶接等の固定手段で固定されている。図3、図4に示す様に、各平行出し用ガイド16a〜16fは、横フレーム2cと縦フレーム2aの接続側(第一走行路85の上流側)から横フレーム2eと縦フレーム2bの接続側(第二走行路92の下流側)に向かってのび、支持板72に対して傾斜して固定されている。
斜行出し用ガイド18は、細長い四角柱状又は平板状のレール部材であり、平行出し用ガイド16fと平行に配置され、支持板72上にネジ止め又は溶接されている。斜行出し用ガイド18と平行出し用ガイド16fの間隔は、平行出し用ガイド16a〜16fの間隔よりも大きい。
また、横フレーム2c、2eには、細長い四角柱状又は平板状のレール部材である裏面側ガイド62(図5)がネジ止めされている。裏面側ガイド62は、横フレーム2c、2eにおける、支持板72の設置位置とは反対側(裏面側、下側)に固定されている。裏面側ガイド62は、横フレーム2cにおける縦フレーム2aの近傍と、横フレーム2eにおける縦フレーム2bの近傍にかけて、縦フレーム2a、2bに対して交差する姿勢で横フレーム2c、2eに固定されている。裏面側ガイド62は、基台2を平面視して平行出し用ガイド16a〜16f、斜行出し用ガイド18と同じ方向に傾斜した状態で横フレーム2c、2eの下側にネジ止めされている。そして、裏面側ガイド62は、後述の戻り走行路116を構成する。
図6〜図8に示す様に、切換誘導装置10は、支持板73、支持部材19、昇降装置8、平行出し用誘導部材13a〜13f、セットスイッチ部材12、リンク装置14、リセット装置15等を有する。
図8、図11(a)、(b)に示す様に、支持板73は、固定部73aと装着部73bとを有する薄く細長い平板状の部材である。固定部73aと装着部73bは、互いに直交している。
固定部73aの複数箇所にはボルト挿通孔(図示せず)が設けられており、支持板73は、基台2の縦フレーム2aの垂直壁部56aに対してボルト・ナット(図示せず)で固定されている。
図8に示す様に、装着部73bは、長手方向に沿って装着孔76a〜76gが設けられている。これらのうちの装着孔76a〜76fは等間隔であり、装着孔76fと装着孔76gの間隔だけが広い。また、装着孔76fと装着孔76gの間には、装着孔77が設けられている。装着孔76a〜76eには、支持板73の上面側から軸受82a〜82eが装着されている。
また、装着孔76f、76g、77には、支持板73の下面側から軸受82f、82g、63が装着されている。
図8に示す様に、固定部73aの途中の部位には切り欠き74が設けられている。そして支持板73は、装着部73bが屈曲変形して段部75が形成されている。段部75によって、支持板73には高所部78と低所部79とが形成されている。高所部78には、装着孔76a〜76eが設けられており、低所部79には、装着孔76f、76g、及び装着孔77が設けられている。
装着孔76a〜76fと装着孔77は、各々軸受82a〜82f、63を介して、後述の平行出し用誘導部材13a〜13f及びリセット装置15を装着するための孔であり、装着孔76gは、軸受82gを介して斜行出し用誘導部材17を装着するための孔である。
支持部材19は、支持板73の下方に支持板73と平行に配置されている。支持部材19は、固定部19aと装着部19bとを有する平板状の部材である。固定部19aは、装着部19bの縁が折り曲げられて、装着部19bと直交する部位である。支持部材19は、基台2の縦フレーム2aの垂直壁部56aに対して、ネジ止め又は溶接固定されている。
装着部19bには、軸受24a〜24gと軸受112を配置する孔が設けられている。これらの孔の中心間隔は、前述の支持板73の装着孔76a〜76g、77の中心間隔と一致している。軸受24a〜24g、112は、ユニット化されて、支持部材19の装着部19b上に装着されている。
支持板73に装着された軸受82a〜82gと、支持部材19に装着された軸受24a〜24gは、各々軸部材23a〜23gを回転可能に支持しており、軸受63と軸受112は、軸部材40を回転可能に支持している。
図9(a)、(b)に示す様に、各平行出し用誘導部材13a〜13fは、各々誘導部80a〜80f、固定部81a〜81fを有する。誘導部80a〜80fは、先細りした略ブロック状の部材である。固定部81a〜81fは、中心に孔68a〜68fを有する円板状の部位である。固定部81a〜81fの上面側の外周付近に、誘導部80a〜80fが固定部81a〜81fの接線方向にのびる様に一体固着されている。
各固定部81a〜81fの孔68a〜68fには、軸部材23a〜23fが挿通されている。軸部材23a〜23fの横断面の形状は、円形ではなく、円の2箇所が平行線でカットされた様な形状である。固定部81a〜81fの孔68a〜68fは、この軸部材23a〜23fをちょうど挿通することができる孔である。よって、各平行出し用誘導部材13a〜13fは、各々軸部材23a〜23fと一体に回動可能である。
図6、7、11(a)、11(b)に示す様に、昇降装置8は、ソレノイド52と梃子53とで構成されている。梃子53は、ちりとりのような形状を呈しており、対向する側壁には、軸部材102を挿通する孔が設けられている。また、コの字形を呈する支持部材101が、支持板73上に、コの字の開口側を上にした状態で固定されている。支持部材101の対向する壁面には、軸部材102を挿通する孔が設けられている。軸部材102は、支持部材101と梃子53とを挿通している。そのため、梃子53は、支持部材101(基台2)に対して軸部材102を中心に揺動可能である。軸部材102は、梃子53の支点53aを構成する。
図10、図11に示す様に、ソレノイド52は、基台2の水平壁部57b上に載置され且つ固定されている。ソレノイド52は、上下に駆動される可動鉄心52aを有する。可動鉄心52aは、梃子53の力点53bと連結されている。梃子53の作用点53cに相当する領域には、後述のセットスイッチ部材12が載置されている。
図8、10(a)、10(b)に示す様に、セットスイッチ部材12は、基部12aと当接部12bとを有する。基部12aは、平板状の部位であり、軸部材23fを挿通させる孔55が設けられている。当接部12bはブロック状の部位である。当接部12bは、平板状の基部12aの端部に一体固着されている。当接部12bは、当接面54を有する。当接面54は、平板状の基部12aと直交する面である。また、当接面54は、基部12aと当接部12bとを結ぶ方向に広がる面であって、且つ、孔55の設置位置と当接部12bの設置位置とを結ぶ直線を含む面に対して傾斜する面である。
図10(a)、(b)に示す様に、セットスイッチ部材12の当接部12bは、軸部材23fに沿って上下移動が可能であると共に、軸部材23fと一体に回動可能である。さらに軸部材23fには、ギヤ70が固定されている。すなわち、軸部材23fとギヤ70は、一体に回動する。
また、セットスイッチ部材12は、昇降装置8によって上下に駆動される。すなわち、セットスイッチ部材12は、梃子53の作用点53c上に載置されており、昇降装置8によって揺動する梃子53の動作によって、セットスイッチ部材12は、軸部材23fに沿って上下移動が可能である。セットスイッチ部材12は、さらに軸部材23fと一体に回動可能である。すなわち、軸部材23fは、ギヤ70、セットスイッチ部材12、及び前述の平行出し用誘導部材13fと一体に回動可能である。
図8、9(a)、9(b)に示す様に、リンク装置14は、導出部材83a〜83fと連結部材84とで構成されている。各導出部材83a〜83fには、各軸部材23a〜23fが挿通される孔86a〜86fと、連結部材84と連結するための孔89a〜89fが設けられている。連結部材84には、所定の一定間隔を置いて孔90a〜90fが設けられている。連結部材84の各孔90a〜90fは、各々導出部材83a〜83fの孔89a〜89fとピンで回動可能に連結されている。
以上説明した構成を、各軸部材23a〜23f毎に見ると、図9(a)に示す様に、軸部材23a〜23eには、それぞれ平行出し用誘導部材13a〜13eと導出部材83a〜83eとが一体に回動可能に装着されている。また、図10(a)に示す様に、軸部材23fには、上から順に平行出し用誘導部材13f、セットスイッチ部材12、導出部材83f、ギヤ70が一体に回動可能に装着されている。そして、各平行出し用誘導部材13a〜13fの各誘導部80a〜80fは、同じ方向を向いており、リンク装置14によって、同時に同方向を向くように動作する。
図8、12(a)〜(c)に示す様に、リセット装置15(リセットスイッチ部材)は、軸部材40、ギヤ71、当接部材91で構成されている。軸部材40は、支持部材19及び支持板73に対して、軸受112、63を介して回動可能に取り付けられている。軸部材40の途中の部位にはギヤ71が取り付けられている。また、軸部材40には当接部材91が一体に回動可能に取り付けられている。
当接部材91は、肉厚のある円板状の部材であり、中心に孔91bが設けられている。また、当接部材91は、円板の一部が半径方向外側へ突出した突出部91cを有する。突出部91cは、当接部材91の肉厚と同等の肉厚を有する。そして、突出部91cの先端には、突出部91cの設置位置と孔91bの設置位置とを結ぶ直線と、孔91bの中心線の両方を含む平面に対して傾斜する当接面91aが設けられている。孔91bには軸部材40が挿通される。
図12(a)〜(c)に示す様に、ギヤ71は、ギヤ70と咬み合っている。よって、いずれか一方のギヤが回動すると、他方のギヤは逆向きに回動する。
リセット装置15は、セットスイッチ部材12よりもチェーン3a、3b(無端軌道)の上側(表側)の走行方向(図4の矢印Bで示す方向)の前方側(下流側)に隣接して配置されている。
チェーン駆動装置44a,44bは、図13に示すモータ内蔵ローラ20a,20bを主体とする装置である。
すなわちモータ内蔵ローラ20aは、図13の様に円筒状のローラ本体45、モータ46、減速機47、支軸48a,48b等を有する。モータ46と減速機47は、ローラ本体45内に配置されており、ローラ本体45の両端は蓋49a,49bで閉塞されている。支軸48aは蓋49aを貫通してローラ本体45の外部に突出しており、支軸48bは蓋49bを貫通してローラ本体45の外部に突出している。また、支軸48a,48bは、基台2の縦フレーム2a,2bの孔58a,58bで支持される。
モータ46は、ローラ本体45の外部に設けられた図示しない電源と電線50で接続されている。電線50は、ローラ本体45の外部の電源と内部のモータ46とを支軸48bを介して接続する。また、モータ46の動作(回転駆動と停止)は、外部の制御装置(図示せず)によって制御される。
ローラ本体45の一方の端部付近には、スプロケット21aが一体的に固着されている。同様にローラ本体45の他方の端部付近には、スプロケット21bが一体固着されている。すなわち、ローラ本体45の両端部にはスプロケット21a,22aがあり、当該スプロケット21b,22bは、ローラ本体45と一体に回転可能である。
モータ内蔵ローラ20bは、モータ内蔵ローラ20aと同じ構成を有する。すなわち、モータ内蔵ローラ20bのローラ本体には、スプロケット22a,22bが一体固着されている。モータ内蔵ローラ20a,20bは、所定の間隔を置いて平行に配置され、基台2に固定される。
チェーン3aとチェーン3bは公知のものであり、各々環状(無端軌道)に繋がれている。チェーン3aは、スプロケット21a,21bと係合している。また、チェーン3aには、片側の側方に突出する一対のピン51a,51bを複数組有する。複数組のピン51a,51bは、チェーン3aの側方に等間隔で固定されている。
物品載置部材4は一般にスラットと呼ばれ、図14、図15に示すように樹脂材からなる被覆部材5と金属板6a、6bとを有する。被覆部材5は長尺状であり、長方形の板状体の長手方向にのびる両側の縁が近接対向するように4箇所で折り曲げられたような構造を呈する。すなわち、被覆部材5は、長方形の中央部分である基部31の両側に、基部31と直交する垂下部30a、30bを有し、さらに垂下部30aと直交し且つ基部31と平行に対向する壁部5cと、垂下部30bと直交し且つ基部31と平行に対向する壁部5bとを有する。
壁部5bの先端(縁)と壁部5cの先端(縁)は近接対向し、両壁部の間には開口25が形成されている。そして被覆部材5内には内部空間26が形成されている。内部空間26は、開口25を介して外部と連通している。壁部5b、5cの上面から基部31の内側の天面5aまでの高さ寸法と、垂下部30aの内面から垂下部30bの内面までの幅寸法は、金属板6a、6bをちょうど挿通可能な大きさである。
金属板6a、6bは同じ大きさ及び形状を有する。金属板6aは長尺状であり、一端には直角に折り曲げられた垂下部27aが設けられており、他端には傾斜端部29が設けられている。傾斜端部29aは、先端(他端)へいくほど幅方向の寸法が小さくなり、金属板6aと金属板6bを同一直線状に配置し、さらに垂下部27a,27bが同じ側に起立するように配置すると、金属板6aの傾斜端部29aと金属板6bの傾斜端部29bは平行に近接対向する。
金属板6aの垂下部27aには、金属板6aの幅方向にのびる長孔28aが設けられている。長孔28aの代わりに、長孔28aの両端に相当する位置に同径の孔が2つ開いていてもよい。
金属板6aの垂下部27aには、長孔28aの上にピン孔67aが設けられている。また、垂下部27aには支持部材65が装着される。支持部材65にはピン孔65aと長孔65bが設けられている。ピン孔65aを垂下部27aのピン孔67aに一致させると、長孔65bと垂下部27aの長孔28aも一致する。そして垂下部27aのピン孔67aとピン孔65aに共通のピン66を挿通し、垂下部27aに支持部材65を固定する。その結果、垂下部27aの長孔28aと支持部材65の長孔65bが一致する。すなわち、長孔28aの奥行きが延長された状態となる。
金属板6bの垂下部27bにも同様に支持部材65が取り付けられる。
そして被覆部材5の一方の端部から内部空間26内に金属板6aの傾斜端部29a側を挿入し、被覆部材5の他方の端部から内部空間26内に金属板6bの傾斜端部29b側を挿入すると、図14に示すように物品載置部材4が構成される。図14に示す物品載置部材4は、各金属板6a、6bの垂下部27a、27bが、被覆部材5の開口25(図15)側に配置されている。また、物品載置部材4の両端に垂下部27a、27bが配置される。
駒部材7は一般にスライドシュー又はマウスと呼ばれ、図16に示すように筐体32、平板33,69、板ばね36、ボルト34、ナット35及び当接部11を有する。
筐体32は、耐摩耗性及び摺動特性の優れた熱可塑性樹脂等で形成されている。また筐体32は、挿通部37、垂直ガイド38a,38b、底壁39、側壁41a,41b、上壁42、押圧面201を有する。筐体32の内部には空洞部43が形成されている。空洞部43は、前述の物品載置部材4を挿通させる部位である。すなわち、駒部材7の空洞部43に物品載置部材4が挿通されており、駒部材7は物品載置部材4に沿って円滑に移動することができる。
筐体32における空洞部43の開口が形成される部位には、押圧面201(物品押圧部)が形成されている。押圧面201は、物品載置部材4上の物品に押圧される面である。平板33は、長方形形状を呈する薄板である。平板33の中央には孔33aが設けられている。
当接部11は、ベアリングで構成される。当接部11の中央の軸挿通部113には回転軸として機能するボルト34が挿通されている。ボルト34は、図17に示す様に、当接部11の軸挿通部113、板ばね36の孔36a、平板69の孔69a,筐体32の挿通部37,平板33の孔33aを貫通し、ナット35と螺合する。当接部11は、第一走行路85を通過する部位である。
次に、物品仕分装置1の各部材同士の関係を説明する。
図3、4に示す様に、前記したチェーン駆動装置44a,44bは、基台2の両端近傍に固定されている。すなわち縦フレーム2a、2bの間に、チェーン駆動装置44a,44bが取り付けられている。より具体的には、縦フレーム2aの孔58a(図5)にモータ内蔵ローラ20aの支軸48aが挿通されている。モータ内蔵ローラ20aの支軸48bは、同様に縦フレーム2bの対応する孔に挿通されている。よって、モータ内蔵ローラ20a(ローラ本体)は、縦フレーム2a,2bで回転可能に支持される。モータ内蔵ローラ20b(ローラ本体)も同様に、縦フレーム2a,2bに回転可能に支持されている。
チェーン3a(無端軌道)は、モータ内蔵ローラ20aのスプロケット21aと、モータ内蔵ローラ20bのスプロケット21bに懸架されている。その際、チェーン3aに設けた複数対のピン51a,51bは、基台2の内側に突出するように配置される。同様にチェーン3b(無端軌道)は、モータ内蔵ローラ20aのスプロケット22aと、モータ内蔵ローラ20bのスプロケット22bに懸架されている。チェーン3bに設けた複数対のピン51a,51bも基台2の内側に配置されている。
すなわち、チェーン3aの各対のピン51a,51bと、チェーン3bの各対のピン51a,51bが各々対向する。
また、チェーン3a,3bは、物品載置部材4の両端を支持している。物品載置部材4は複数(多数)あり、チェーン3a,3bは各物品載置部材4(4a,4b,・・・)の両端を支持している。その結果、図1、2に示す様に、多数の物品載置部材4(4a,4b,・・・)が連続的に近接配置されている。各物品載置部材4(4a,4b,・・・)の上面は、搬送物である物品96を載置する載置面として機能する。
チェーン3aのピン51a,51b(図3、図15)は、物品載置部材4の金属板6bの長孔28bと支持部材65の長孔65bを挿通しており、チェーン3bのピン51a,51bは、物品載置部材4の金属板6aの長孔28aと支持部材65の長孔65bを挿通している。ピン51aとピン51bの間隔は、長孔28aの開口の長さと略一致している。よって、長孔28a,65bにピン51a,51bが挿通されて、チェーン3a,3bに対して物品載置部材4が固定されている。ピン51a,51bは、金属板6a,6bの長孔28a,28bに加えて金属板6a,6bに装着された支持部材65の長孔65bを挿通しているため、物品載置部材4に対する姿勢が安定している。
モータ内蔵ローラ20a,20bは同期して回転する。よってチェーン3a,3b(2つの無端軌道)は、円滑に循環走行する。なお本実施の形態では、2つのモータ内蔵ローラ20a,20bで2つのチェーン3a,3b(2つの無端軌道)を駆動するように構成したが、一方(例えばモータ内蔵ローラ20b)を、駆動源をもたない従動連結軸とすることもできる。
物品載置部材4が並べられた上部側平面の下に、前記した切換誘導装置10が配置されている。すなわち、切換誘導装置10のセットスイッチ部材12の各平行出し用誘導部材13a〜13fと、支持板73に固定した平行出し用ガイド16a〜16fとが同じ高さとなるように、切換誘導装置10は上部側平面の下に配置されている。
次に本実施形態の物品仕分装置1の動作について説明する。
物品仕分装置1は、前記した図19、図20に示すようにコンベア装置100の一部を構成するものである。すなわち図19、図20に示すようにコンベア装置100は、上流側コンベア97、物品仕分装置1、下流側コンベア98、分岐側コンベア99を備えている。
また前記した上流側コンベア97、物品仕分装置1、下流側コンベア98、分岐側コンベア99は、いずれも自己のゾーン(コンベア)に物品96があり、下流側のゾーン(コンベア)に物品96が存在しないか、あるいは下流側のゾーン(コンベア)が駆動していることを条件として駆動する。例えば上流側コンベア97に物品があり、下流の物品仕分装置1に物品が無い場合に上流側コンベア97が起動する。そのため、各ゾーンには物品96の有無を検知する在荷センサ261乃至264が設けられている。
また上流側コンベア97には、物品96の搬送先を検知する搬送先読み取り装置267が設けられており、物品96の搬送先が、下流側コンベア98であるのか、分岐側コンベア99であるのかが判定される。そして、図示しない制御装置による制御によって、各コンベアが必要に応じて駆動される。
物品仕分装置1において、モータ内蔵ローラ20a、20bを駆動すると、チェーン3a,3bに結合された物品載置部材4が上流側から下流側へ走行する。このとき、駒部材7の当接部11(係合部)は、第一走行路85(図5)を通過し、裏面側走行路94を通って第一走行路85の上流側端部に戻る。
ここで第一走行路85、裏面側走行路94とは、図23に模式的に示す経路である。第一走行路85と裏面側走行路94は、垂直壁部56aに沿っており、循環移動する駒部材7の当接部11は、基台2の縦フレーム2aの垂直壁部56aに沿って移動する。
上流側コンベア97に到達した物品96が、下流側コンベア98に搬送すべきものである場合には、切換誘導装置10の昇降装置8は作動させず、セットスイッチ部材12が、第一走行路85の下方に退避した状態が維持される。すなわち、第一走行路85には、駒部材7の当接部11の障害となるものは存在しない。そのため、駒部材7の当接部11は、第一走行路85を直進する。その結果、上流側コンベア97から物品仕分装置1に移動した物品96は、物品載置部材4上に載置され、駒部材7に搬送方向を変更されることなく、そのまま下流側コンベア98側へ搬送される。
物品載置部材4は、基台2の裏面側(下側)を通過して上流側端部に戻る。そして同様に、駒部材7は、図23に示す様に、第一走行路85の下流側端部から裏面側走行路94を通り、第一走行路85の上流側端部に戻る。
一方、上流側コンベア97に到達した物品96が、分岐側コンベア99に仕分けられるべきものである場合には、昇降装置8を作動させ、図11(a)に示す状態から図11(b)に示す状態に切換誘導装置10を切り換える。すなわち、セットスイッチ部材12を上昇させ、第一走行路85に配置する。セットスイッチ部材12の第一走行路85への出没は、昇降装置8によって切り換えられる。
より詳細には、昇降装置8を作動させると、梃子53の力点53b(可動鉄心52a)が下がり、作用点53c側が、セットスイッチ部材12をリフトする。その結果、セットスイッチ部材12の当接部12bが上昇して第一走行路85に配置される。このとき、第一走行路85に配置された当接部12bの当接面54は、第一走行路85の上流側を向いている。図18(a)に示す状態では、切換誘導装置10は、誘導部80a〜80fを第一走行路85から退避させた通過姿勢となっている。
図18(a)に示す様に、物品載置部材4aに装着されている駒部材7aの当接部11a(係合部)が、セットスイッチ部材12を通過する直前で、図示しない制御装置が、昇降装置8を作動させる。ここで駒部材7aは、セットスイッチ部材12を通過していない物品載置部材4のうちの、セットスイッチ部材12に最も近い物品載置部材4aに装着されている。第一走行路85を移動する当接部11aは、第一走行路85上に配置された当接部12bの当接面54に当接する。
駒部材7aの当接部11aは、モータ内蔵ローラ20a、20bで駆動されており、セットスイッチ部材12の当接面54を押圧する。その結果、図18(b)に示す様に、セットスイッチ部材12が軸部材23fを中心に回動し、セットスイッチ部材12の当接部12bが、第一走行路85から押しのけられる。
そして、軸部材23fが回動によって、軸部材23fに装着されている平行出し用誘導部材13fが回動移動し、第一走行路85に配置される。また、ギヤ70、71が係合していることにより、軸部材40も同時に回動し、当接部材91の当接面91aが第一走行路85に配置される。さらに、軸部材23fは、軸部材23a〜23eとリンク装置14で接続されており、軸部材23fと共に同方向へ回動し、図18(b)に示す様に、平行出し用誘導部材13fの誘導部80fと共に、平行出し用誘導部材13a〜13eの誘導部80a〜80eが、第一走行路85に配置される。すなわち、切換誘導装置10は、駒部材7b〜7gの当接部11b〜11gを、平行出し用ガイド16a〜16f側に導く誘導姿勢をとる。
駒部材7a〜7gの当接部11a〜11gは、所定間隔を保ちながら上流側から下流側へ移動する。そして、図18(c)に示す様に、駒部材7aを除いた駒部材7b〜7gは、平行出し用誘導部材13a〜13fに沿って平行出し用ガイド16a〜16fへ移動し、図18(d)に示す様に、平行出し用ガイド16a〜16fに沿って第一走行路85側から第二走行路92へ移動する。その結果、駒部材7b〜7gは、物品載置部材4上を移動(摺動)し、物品載置部材4上の物品96は、各駒部材7b〜7gによって分岐側コンベア99へ押し出され、仕分される。
このときの駒部材7aを除いた各駒部材7b〜7g(当接部11b〜11g)は、図24に示す様に、第一走行路85、平行出し用ガイド16a〜16f、第二走行路92、戻り走行路116(裏面側ガイド62)を経由して第一走行路85の上流側に戻る。一方、駒部材7a(当接部11a)は、図23に示す第一走行路85から裏面側走行路94を通って第一走行路85の上流側へ戻る。
また、図18(c)に示す様に、駒部材7b〜7gの当接部11b〜11gが、平行出し用ガイド16aから16f側に導かれた直後、駒部材7aの当接部11aが第一走行路85を直進し、リセット装置15の当接面91aに当接し、且つ、押圧する。そして当接部11aは当接面91aを押しのけ、当接部材91が軸部材40及びギヤ71と共に回動し、図18(d)に示す様に、当接面91aが第一走行路85から退避する。
また、ギヤ71と咬み合っているギヤ70が回動し、ギヤ70と一体の軸部材23fが回動する。その結果、軸部材23fと一体の導出部材83fが回動し、リンク装置14によって、各軸部材23a〜23eも同時に回動し、各平行出し用誘導部材13a〜13fの誘導部80a〜80fが、図18(d)に示す様に、第一走行路85から退避する。そして、セットスイッチ部材12の当接部12bの当接面54が、再び第一走行路85に配置される。
ここで、図示しない制御装置は、昇降装置8によってセットスイッチ部材12の当接部12bを下降させ、当接部12bを第一走行路85の下方へ退避させる。このとき、切換誘導装置10は、誘導姿勢から通過姿勢に戻っている。そして、図示しない制御装置は、次に上流側コンベア97から搬送されてくる物品96の搬送先を検出し、昇降装置8を作動させるか否かを判断する。
ここで、昇降装置8を作動させ、セットスイッチ部材12の当接部12bを第一走行路85まで上昇させる際、仮に、そのタイミングが遅くなり、駒部材7aの当接部11aが、セットスイッチ部材12の当接部12bの当接面54に当接せず、当接部12bで突き上げられた場合について考える。
駒部材7aと一体の物品載置部材4は、チェーン3a,3bによって支持されている。そして当然チェーン3a,3bには隙間が存在していて弛みがある。そのため二つのスプロケット21a,22a(21b,22b)に懸架されたチェーン3a,3bの中間部は、当然に上下方向の自由度があり、物品載置部材4は上方に移動することができる。そのためセットスイッチ部材12の当接部12bに突き上げられた駒部材7aの当接部11aは、上方に逃げて当接部12bに乗り上げ、当接部12bを難なく通過する。そのため当接部11が致命的な引っ掛かりを起こすことは無く、物品載置部材4は走行を維持する。
そして、図18(a)に示す駒部材7aの次の駒部材7bが、セットスイッチ部材12の当接面54に当接し、当接部12bを押しのける。その後の動作は、上述の通りである。
本発明の物品仕分装置は、搬送路の幅が物品の幅に対して十分に広い場合に、搬送路の片側に各物品を幅寄せして一列に整列させる場合にも使用できる。すなわち、搬送路に対して傾斜する分岐ガイドを、途中で搬送路と平行になるように構成する。その結果、各物品載置部材に設置された駒部材は、下流側へ進むにつれて無端軌道の走行方向と直交する方向にも移動し、駒部材が無端軌道の走行方向と平行な部位に達すると、以降は無端軌道の走行方向と直交する方向への移動はなくなり、各物品は物品載置部材上で一列に整列する。そして、下流側コンベアへ搬送される。
よって作業者は、下流側コンベアの片側にいて手を延ばさなくても物品に手が届き、作業能率が向上する。また、物品仕分装置の下流側コンベアの搬送幅は、物品仕分装置や上流側コンベアの搬送幅よりも小さくすることができ、省スペース化を図ることができる。
また、物品仕分装置1は、物品96を斜行出しすることもできる。
物品96を斜行出しする際には、図21(a)、(b)に示す斜行出し用誘導部材17と前述の斜行出し用ガイド18を使用する。
図21(a)、(b)に示す様に、斜行出し用誘導部材17は、厚肉の円板状の装着部105と、先細りした細長いブロック状の誘導部110とを有する。装着部105には、孔106が設けられている。孔106には軸部材23gが挿通される。軸部材23gの下端は、支持部材19及び軸受112によって支持されている。また、軸部材23gの中央付近が支持板73に装着された軸受82gによって支持されている。斜行出し用誘導部材17は、軸部材23gに沿って上下移動が可能である。
図4に示す様に、基台2には、平行出し用の昇降装置8に隣接して昇降装置9が設置されている。昇降装置9は、昇降装置8と同じ構成を有している。すなわち、昇降装置9は、図21に示す様に、ソレノイド109と梃子107とで構成されている。梃子107の支点107aは、支持部材121と軸部材122を介して、基台2の縦フレーム2aと一体の支持板73に固定されている。すなわち、軸部材122は、基台2に固定されて梃子107の支点107aを構成する。
梃子107の力点107bは、基台2の外側に配置されており、作用点107cは基台2の内側に配置されている。ソレノイド109は、基台2の水平壁部57b上に載置され且つ固定されており、上下に駆動される可動鉄心108aが、梃子107の力点107bに連結されている。梃子107の作用点107cには、斜行出し用誘導部材17の誘導部110が載置されている。
斜行出し用誘導部材17の誘導部110は、梃子107の作用点107cに支持されており、作用点107cの上下移動に伴って、誘導部110は軸部材23gに沿って上下移動する。普段は、誘導部110は、第一走行路85の下方に退避している。そして、昇降装置9を作動させると、誘導部110が上昇して第一走行路85に配置される。
図22に示す上流側コンベア97から搬送されてきた物品96が、分岐側コンベア99へ仕分けられる際、図示しない制御装置は、昇降装置9を作動させ、軸部材23gに沿って誘導部110を上昇させ、誘導部110を第一走行路85に配置する。物品96を載置した物品載置部材4に装着された駒部材7aの当接部11aは、誘導部110に当接し、誘導部110に沿って移動し、斜行出し用ガイド18に導かれる。
駒部材7aに続く駒部材7b〜7fの当接部11b〜11fも、同様に誘導部110から斜行出し用ガイド18に導かれる。各当接部11a〜11f(駒部材7a)は、斜行出し用ガイド18に沿って移動し、物品載置部材4上の物品96を、図22に示す様に、進行方向に対して分岐側コンベア99へ押し出す。そして、分岐側コンベア99へ仕分けられた物品96は、向きが90度変更された状態で分岐側コンベア99から先のコンベアに向けて搬送される。
このときの当接部11a(駒部材7a)〜11f(駒部材7f)の移動経路は、図25に示す通りである。すなわち、当接部11a〜11fは、順に第一走行路95から斜行出し用ガイド18に沿って第二走行路92へ移動し、第二走行路92から裏面側ガイド62で構成される戻り走行路116を経由して第一走行路95の上流側に戻る。
斜行出しを終了するには、図示しない制御装置が、昇降装置9によって誘導部110を下降させ、誘導部110を第一走行路85から退避させる。これにより、各駒部材7の当接部11は第一走行路85上を直進することができるようになる。
以上では、セットスイッチ部材12の当接部12b(当接面54)や、リセット装置15の当接部材91の当接面91aに、駒部材7の当接部11が当接する場合を示したが、当接面54、91aには、駒部材7の別の部位が当接するようにしてもよい。例えば、駒部材7を構成するボルト34を、当接面54、91aに当接させてもよい。
また、リンク装置14は、各平行出し用誘導部材13a〜13fを同期して動作させることができるものであればよい。例えば、ギアの組み合わせによってリンク装置14に代えてもよい。
1 物品仕分装置
2 基台
3a、3b チェーン(無端軌道)
4 物品載置部材
7 駒部材
11 当接部(係合部)
12 セットスイッチ部材
13a〜13f 平行出し用誘導部材(切換誘導手段)
14 リンク装置(連動手段)
15 リセット装置(リセットスイッチ部材)
16a〜16f 平行出し用ガイド
85 第一走行路(通常通行路)
201 駒部材の押圧面(物品押圧部)

Claims (5)

  1. 環状に接続されていて少なくとも一方向に走行する無端軌道と、
    前記無端軌道に取り付けられて前記無端軌道と共に走行する複数の物品載置部材と、
    前記物品載置部材に取り付けられた駒部材とを有し、
    当該駒部材は、物品載置部材の走行に伴って走行すると共に、物品載置部材に対して相対的に移動可能であり、駒部材は、物品載置部材上の物品を押圧する物品押圧部と、当該物品載置部材の下にあって物品押圧部と共に移動する係合部とを備え、
    無端軌道に対して傾斜して延びるガイドを有し、
    物品載置部材の走行に伴って走行する係合部を前記ガイドに誘導し、係合部をガイドに沿って移動させることによって駒部材を物品載置部材に対して相対移動させることができる物品仕分装置において、
    複数のガイドが設けられてガイド群を構成し、
    前記ガイド群を構成する各ガイドの端緒部近傍には、係合部の進路をガイド側に切り換える切換誘導手段が設けられ、
    前記各切換誘導手段の全部又は一部を連動させる連動手段と、前記連動手段に連係し、各切換誘導手段を動作させるセットスイッチ部材を有し、
    物品載置部材の走行に伴って駒部材が走行する際に、前記駒部材の特定の部位が通過する通常通行路があり、
    前記セットスイッチ部材は通常通行路に出没し、
    セットスイッチ部材が通常通行路にあるときには、前記駒部材の特定の部位が、セットスイッチ部材を押圧して切換誘導手段を動作させ、
    セットスイッチ部材が通常通行路に無いときには、前記駒部材の特定の部位が、通常通行路を素通りすることを特徴とする物品仕分装置。
  2. 切換誘導手段は、係合部をガイド側に導く誘導姿勢と、係合部をそのまま通常通行路を通過させる通過姿勢をとることが可能であり、
    連動手段に連係し、切換誘導手段を誘導姿勢から通過姿勢に戻すリセットスイッチ部材を有し、前記リセットスイッチ部材は通常通行路に出没し、切換誘導手段が誘導姿勢である場合に通常通行路にあって前記駒部材の特定の部位がリセットスイッチ部材を押圧して切換誘導手段を通過姿勢に戻すことを特徴とする請求項1に記載の物品仕分装置。
  3. 前記駒部材の特定の部位は、前記係合部であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の物品仕分装置。
  4. セットスイッチ部材は、切換誘導手段よりも無端軌道の走行方向前方側にあり、リセットスイッチ部材は、セットスイッチ部材の進行方向前方側に隣接していることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の物品仕分装置。
  5. セットスイッチ部材は、無端軌道の走行方向の最も前方側の切換誘導手段に設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の物品仕分装置。
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