JP5949276B2 - 温度センサ及び温度センサ付き電池 - Google Patents

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Description

本発明は、円柱状のLiイオン二次電池等において温度検出が可能な温度センサ及び温度センサ付き電池に関する。
従来、Liイオン電池等の二次電池において、安全性確保のために電池温度を計測制御する温度センサを電池に押圧して固定したり、樹脂等によって外付けしたりしている。このような温度センサとしては、リードタイプサーミスタ等が採用されている。例えば、特許文献1には、電池を収納した電池ケースに密着させた温度センサを有する電子機器が記載されている。この電子機器の温度センサは、可撓性を有するフレキシブルプリント基板に、サーミスタと導線とが装着されて構成されている。
特開2004−349119号公報
上記従来の技術には、以下の課題が残されている。
すなわち、特許文献1に示されているように、温度センサを円柱型のLiイオン2次電池等の電池本体や電池ケースの側面に密着させて配置した場合、使用している温度センサがリードタイプサーミスタ等であると、温度検出素子自体に体積があると共に電池本体等に密着している面積が小さいので、正確な温度を測定できないと共に応答性も低いという不都合があった。また、電池本体や電池ケースの側面に凹凸が生じてしまい、狭い空間への収納がし難くなると共に場所の確保が困難になる問題もあった。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、電池等の温度を正確に測定可能であると共に設置状態で収納がし易く、場所の確保も容易になる温度センサ及び温度センサ付き電池を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、第1の発明に係る温度センサは、絶縁性フィルムと、該絶縁性フィルム上にサーミスタ材料でパターン形成された薄膜サーミスタ部と、少なくとも前記薄膜サーミスタ部の上又は下に形成された一対のパターン電極とを備え、前記絶縁性フィルムが、中央に孔部を有する円形状に形成され、前記薄膜サーミスタ部が、前記絶縁性フィルムの周方向に沿った円環状に形成されていることを特徴とする。
この温度センサでは、絶縁性フィルムが、中央に孔部を有する円形状に形成され、薄膜サーミスタ部が、絶縁性フィルムの周方向に沿った円環状に形成されているので、端面中央に凸部を有したLiイオン2次電池等の円柱状の電池本体に対して孔部内に凸部を配して電池本体の端面に設置することができる。したがって、この温度センサでは、円柱状の電池本体の+極側となる凸部を有する端面側の空間を利用して設置できるため、収納がし易く、場所の確保もし易い。また、温度センサが薄いので、温度計測の応答性が高く、精密な温度測定が可能である。
第2の発明に係る温度センサは、第1の発明において、前記一対のパターン電極が、前記薄膜サーミスタ部に沿って円弧状に延在し互いに対向した一対の櫛型電極を有していることを特徴とする。
すわなち、この温度センサでは、一対のパターン電極が、薄膜サーミスタ部に沿って円弧状に延在し互いに対向した一対の櫛型電極を有しているので、円環状のスペースを有効に使って櫛型電極が配されており、対向状態を周方向に沿って長く延在させることで、櫛部の本数を増やすことができる。これにより、過電流に対する信頼性の向上を図ることができると共に、抵抗値調整を行い易くなる。また、周方向に沿った電極部分を太く設定することができ、電極抵抗を小さくすることも可能である。
第3の発明に係る温度センサは、第2の発明において、前記一対の櫛型電極が、前記薄膜サーミスタ部の略全周にわたって延在していることを特徴とする。
すなわち、この温度センサでは、一対の櫛型電極が、薄膜サーミスタ部の略全周にわたって延在しているので、周方向の略全体にわたって温度測定ができると共に、最大限にスペースを利用して多数の櫛部を配することができる。
第4の発明に係る温度センサは、第1から第3の発明のいずれかにおいて、前記薄膜サーミスタ部が、一般式:TiAl(0.70≦y/(x+y)≦0.95、0.4≦z≦0.5、x+y+z=1)で示される金属窒化物からなり、その結晶構造が、六方晶系のウルツ鉱型の単相であることを特徴とする。
本発明者らは、窒化物材料の中でもAlN系に着目し、鋭意、研究を進めたところ、絶縁体であるAlNは、最適なサーミスタ特性(B定数:1000〜6000K程度)を得ることが難しいため、Alサイトを電気伝導を向上させる特定の金属元素で置換すると共に、特定の結晶構造とすることで、非焼成で良好なB定数と耐熱性とが得られることを見出した。
したがって、本発明は、上記知見から得られたものであり、薄膜サーミスタ部が、一般式:TiAl(0.70≦y/(x+y)≦0.95、0.4≦z≦0.5、x+y+z=1)で示される金属窒化物からなり、その結晶構造が、六方晶系のウルツ鉱型の単相であるので、非焼成で良好なB定数が得られると共に高い耐熱性を有している。
なお、上記「y/(x+y)」(すなわち、Al/(Ti+Al))が0.70未満であると、ウルツ鉱型の単相が得られず、NaCl型相との共存相又はNaCl型相のみの相となってしまい、十分な高抵抗と高B定数とが得られない。
また、上記「y/(x+y)」(すなわち、Al/(Ti+Al))が0.95をこえると、抵抗率が非常に高く、きわめて高い絶縁性を示すため、サーミスタ材料として適用できない。
また、上記「z」(すなわち、N/(Ti+Al+N))が0.4未満であると、金属の窒化量が少ないため、ウルツ鉱型の単相が得られず、十分な高抵抗と高B定数とが得られない。
さらに、上記「z」(すなわち、N/(Ti+Al+N))が0.5を超えると、ウルツ鉱型の単相を得ることができない。このことは、ウルツ鉱型の単相において、窒素サイトにおける欠陥がない場合の正しい化学量論比は、N/(Ti+Al+N)=0.5であることに起因する。
第5の発明に係る温度センサ付き電池は、端面中央に凸部を有した円柱状の電池本体と、第1から第4の発明のいずれかの温度センサとを備え、該温度センサが、前記孔部内に前記凸部を配して前記電池本体の端面に設置されていることを特徴とする。
この温度センサ付き電池では、上記本発明の温度センサが、孔部内に凸部を配して電池本体の端面に設置されているので、外形状を大きく変えることなく電池本体の温度を高精度かつ高応答性で得ることが可能である。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明に係る温度センサ及び温度センサ付き電池によれば、絶縁性フィルムが、中央に孔部を有する円形状に形成され、薄膜サーミスタ部が、絶縁性フィルムの周方向に沿った円環状に形成されているので、電池本体の凸部を有する端面側の空間を利用することで、収納がし易く、場所の確保もし易いと共に、温度計測の応答性が高く、精密な温度測定が可能である。
したがって、電池本体の温度を高精度にかつ高応答性で測定でき、過度な発熱を防止して高い安全性を確保することが可能になると共に、高い収納性を得ることができる。
本発明に係る温度センサ及び温度センサ付き電池の第1実施形態において、温度センサを示す平面図及び断面図である。 第1実施形態において、温度センサ設置前後の温度センサ付き電池を示す斜視図である。 第1実施形態において、金属窒化物材料の組成範囲を示すTi−Al−N系3元系相図である。 第1実施形態において、温度センサの製造方法において薄膜サーミスタ部形成工程を示す平面図及び断面図である。 第1実施形態において、温度センサの製造方法においてパターン電極形成工程を示す平面図及び断面図である。 第1実施形態において、温度センサの製造方法において保護膜形成工程を示す平面図及び断面図である。 第1実施形態において、温度センサの製造方法においてめっき膜形成工程を示す平面図及び断面図である。 第1実施形態において、温度センサの製造方法において切断工程を示す平面図及び断面図である。 第1実施形態において、温度センサの製造方法においてリード線接合工程を示す平面図及び断面図である。 本発明に係る温度センサ及び温度センサ付き電池の第2実施形態において、温度センサを示す平面図及び断面図である。 第2実施形態において、温度センサ設置前後の温度センサ付き電池を示す斜視図である。 第2実施形態において、温度センサの製造方法においてパターン電極形成工程を示す平面図及び断面図である。 第2実施形態において、温度センサの製造方法において保護膜形成工程を示す平面図及び断面図である。 第2実施形態において、温度センサの製造方法においてめっき膜形成工程を示す平面図及び断面図である。 第2実施形態において、温度センサの製造方法において切断工程を示す平面図及び断面図である。 第2実施形態において、温度センサの製造方法においてリード線接合工程を示す平面図及び断面図である。 本発明に係る温度センサの実施例において、サーミスタ用金属窒化物材料の膜評価用素子を示す正面図及び平面図である。 本発明に係る実施例及び比較例において、25℃抵抗率とB定数との関係を示すグラフである。 本発明に係る実施例及び比較例において、Al/(Ti+Al)比とB定数との関係を示すグラフである。 本発明に係る実施例において、Al/(Ti+Al)=0.84としたc軸配向が強い場合におけるX線回折(XRD)の結果を示すグラフである。 本発明に係る実施例において、Al/(Ti+Al)=0.83としたa軸配向が強い場合におけるX線回折(XRD)の結果を示すグラフである。 本発明に係る比較例において、Al/(Ti+Al)=0.60とした場合におけるX線回折(XRD)の結果を示すグラフである。 本発明に係る実施例において、a軸配向の強い実施例とc軸配向の強い実施例とを比較したAl/(Ti+Al)比とB定数との関係を示すグラフである。 本発明に係る実施例において、c軸配向が強い実施例を示す断面SEM写真である。 本発明に係る実施例において、a軸配向が強い実施例を示す断面SEM写真である。
以下、本発明に係る温度センサ及び温度センサ付き電池における第1実施形態を、図1から図9を参照しながら説明する。なお、以下の説明に用いる図面の一部では、各部を認識可能又は認識容易な大きさとするために必要に応じて縮尺を適宜変更している。
本実施形態の温度センサ1は、図1及び図2に示すように、絶縁性フィルム2と、該絶縁性フィルム2上にサーミスタ材料でパターン形成された薄膜サーミスタ部3と、薄膜サーミスタ部3の上に形成された一対のパターン電極4とを備えている。
上記絶縁性フィルム2は、中央に円形の孔部2aを有する円形状に形成されている。また、薄膜サーミスタ部3は、絶縁性フィルム2の周方向に沿った円環状に形成されている。すなわち、絶縁性フィルム2と薄膜サーミスタ部3とは、いわゆる平面視ドーナツ状とされている。
上記一対のパターン電極4は、薄膜サーミスタ部3に沿って円弧状に延在し互いに対向した一対の櫛型電極4aを有している。すなわち、一方の櫛型電極4aは、薄膜サーミスタ部3の内径よりも大きい径で円弧状に形成され、他方の櫛型電極4aは、一方の櫛型電極4aよりも大きな径で円弧状に形成されている。そして、一対の櫛型電極4aは、互いに対向する部分に複数の櫛部が交互に対向方向に突出して形成されている。
また、この温度センサ1は、薄膜サーミスタ部3上に櫛型電極4aも覆って形成された保護膜5と、一対の櫛型電極4aの端部に一端がはんだ材6で接合された一対のリード線7とを備えている。
また、本実施形態の温度センサ付き電池10は、図2に示すように、端面中央に凸部11aを有した円柱状の電池本体11と、上記温度センサ1とを備えている。
該温度センサ1は、孔部2a内に凸部11aを配して電池本体11の端面に設置されている。
なお、本実施形態では、図2に示すように、温度センサ1が、絶縁性フィルム2の裏面で電池本体11の凸部11a側(+極端子側)の端面に接着剤で接着固定されている、
上記電池本体11は、例えば円柱状のLiイオン二次電池である。
上記絶縁性フィルム2は、例えばポリイミド樹脂シートで帯状に形成されている。なお、樹脂フィルムとしては、他にPET:ポリエチレンテレフタレート,PEN:ポリエチレンナフタレート等でも構わない。
一対のパターン電極4は、薄膜サーミスタ部3上に形成されたCrの接合層(図示略)と、該接合層上に貴金属で形成された電極層(図示略)とを有している。
また、一対のパターン電極4は、互いに対向状態に配した櫛形パターンの上記一対の櫛型電極4aと、これら櫛型電極4aに先端部が接続され基端部が絶縁性フィルム2の外縁部に配されて延在した一対の直線延在部4bとを有している。
上記保護膜5は、絶縁性の樹脂膜等であって、例えばエポキシ系の樹脂材料を印刷して形成されたものである。
上記薄膜サーミスタ部3は、TiAlNのサーミスタ材料で形成されている。特に、薄膜サーミスタ部3は、一般式:TiAl(0.70≦y/(x+y)≦0.95、0.4≦z≦0.5、x+y+z=1)で示される金属窒化物からなり、その結晶構造が、六方晶系のウルツ鉱型の単相である。
上記薄膜サーミスタ部3は、上述したように、金属窒化物材料であって、一般式:TiAl(0.70≦y/(x+y)≦0.95、0.4≦z≦0.5、x+y+z=1)で示される金属窒化物からなり、その結晶構造が、六方晶系の結晶系であってウルツ鉱型(空間群P6mc(No.186))の単相である。すなわち、この金属窒化物材料は、図3に示すように、Ti−Al−N系3元系相図における点A,B,C,Dで囲まれる領域内の組成を有し、結晶相がウルツ鉱型である金属窒化物である。
なお、上記点A,B,C,Dの各組成比(x、y、z)(原子%)は、A(15、35、50),B(2.5、47.5、50),C(3、57、40),D(18、42、40)である。
また、この薄膜サーミスタ部3は、膜状に形成され、前記膜の表面に対して垂直方向に延在している柱状結晶である。さらに、膜の表面に対して垂直方向にa軸よりc軸が強く配向していることが好ましい。
なお、膜の表面に対して垂直方向(膜厚方向)にa軸配向(100)が強いかc軸配向(002)が強いかの判断は、X線回折(XRD)を用いて結晶軸の配向性を調べることで、(100)(a軸配向を示すミラー指数)と(002)(c軸配向を示すミラー指数)とのピーク強度比から、「(100)のピーク強度」/「(002)のピーク強度」が1未満であることで決定する。
この温度センサ1の製造方法について、図4から図9を参照して以下に説明する。
この温度センサ1の製造方法は、絶縁性フィルム2上に薄膜サーミスタ部3をパターン形成する薄膜サーミスタ部形成工程と、互いに対向した一対の櫛型電極4aを薄膜サーミスタ部3上に配して絶縁性フィルム2上に一対のパターン電極4をパターン形成する電極形成工程と、薄膜サーミスタ部3上にパターン電極4を覆って保護膜5を形成する保護膜形成工程と、リード線用の引き出し部8としてめっき膜を形成するめっき膜形成工程と、絶縁性フィルム2をレーザ加工により円形に切断すると共に中央に孔部2aを形成する切断工程と、パターン電極4の端部にリード線7を接合するリード線接合工程とを有している。
より具体的な製造方法の例としては、厚さ50μmのポリイミドフィルムの絶縁性フィルム2上に、Ti−Al合金スパッタリングターゲットを用い、窒素含有雰囲気中で反応性スパッタ法にて、TiAl(x=9、y=43、z=48)の薄膜サーミスタ部3となるサーミスタ材料層を膜厚200nmで成膜する。その時のスパッタ条件は、到達真空度5×10−6Pa、スパッタガス圧0.4Pa、ターゲット投入電力(出力)200Wで、Arガス+窒素ガスの混合ガス雰囲気下において、窒素ガス分率を20%で作製した。
次に、成膜したサーミスタ材料層の上にレジスト液をバーコーターで塗布した後、110℃で1分30秒プリベークを行い、露光装置で感光後、現像液で不要部分を除去し、150℃で5分のポストベークにてパターニングを行う。その後、不要なTiAlNのサーミスタ材料層を市販のTiエッチャントでウェットエッチングを行い、図4に示すように、レジスト剥離にて所望の形状の薄膜サーミスタ部3にする。
次に、薄膜サーミスタ部3及び絶縁性フィルム2上に、スパッタ法にて、Cr膜の接合層を膜厚20nm形成する。さらに、この接合層上に、スパッタ法にてAu膜の電極層を膜厚100nm形成する。
次に、成膜した電極層の上にレジスト液をバーコーターで塗布した後、110℃で1分30秒プリベークを行い、露光装置で感光後、現像液で不要部分を除去し、150℃で5分のポストベークにてパターニングを行う。その後、不要な電極部分を市販のAuエッチャント及びCrエッチャントの順番でウェットエッチングを行い、図5に示すように、レジスト剥離にて所望のパターン電極4を形成する。
次に、薄膜サーミスタ部3及び櫛型電極4aを覆うように、その上にエポキシ系の樹脂材料を印刷法で形成し、図6に示すように、150℃で1時間焼成し、厚さ20μmの保護膜5を形成する。さらに、図7に示すように、リード線用の引き出し部8を、めっき液により、厚さ3μmのNiめっき膜と、厚さ10μmのSnめっき膜とを積層して形成する。
その後、図8に示すように、センサ中央部を、電池本体11の凸部11aより若干大きい内径の孔部2aとなるようにレーザ光を用いて円形状に切断し、さらに、電池本体11の外径より若干小さい外径に絶縁性フィルム2をレーザ光を用いて円形状に切断し、くり抜いてドーナツ状に加工する。
さらに、図9に示すように、リード線7をはんだ材6で接合する。
そして、図1に示すように、はんだ材6によるリード線7の接続部をエポキシ系樹脂でポッティングし、150℃30分で固化させて、接続保護部9を形成することで、円形で中央部に孔部2aが開いたドーナツ形状のフレキシブルなフィルム形温度センサが作製される。
このように作製した温度センサ1を、図2に示すように、円筒型の電池本体11の+極側の凸部11aに孔部2aを通して配置し、温度センサ1の裏面(絶縁性フィルム2の裏面)と電池本体11の端面とを接着剤にて固定することで、温度センサ付き電池10が作製される。
このように本実施形態の温度センサ1では、絶縁性フィルム2が、中央に孔部2aを有する円形状に形成され、薄膜サーミスタ部3が、絶縁性フィルム2の周方向に沿った円環状に形成されているので、端面中央に凸部11aを有したLiイオン2次電池等の円柱状の電池本体11に対して孔部2a内に凸部11aを配して電池本体11の端面に設置することができる。したがって、この温度センサ1では、円柱状の電池本体11の+極側となる凸部11aを有する端面側の空間を利用して設置できるため、収納がし易く、場所の確保もし易い。また、温度センサ1が薄いので、温度計測の応答性が高く、精密な温度測定が可能である。
このように本実施形態の温度センサ付き電池10では、上記温度センサ1が、孔部2a内に凸部11aを配して電池本体11の端面に設置されているので、外形状を大きく変えることなく電池本体11の温度を高精度かつ高応答性で得ることが可能である。
また、一対のパターン電極4が、薄膜サーミスタ部3の上に該薄膜サーミスタ部3に沿って円弧状に延在し互いに対向した一対の櫛型電極4aを有しているので、円環状のスペースを有効に使って櫛型電極4aが配されており、対向状態を周方向に沿って長く延在させることで、櫛部の本数を増やすことができる。これにより、過電流に対する信頼性の向上を図ることができると共に、抵抗値調整を行い易くなる。また、周方向に沿った電極部分を太く設定することができ、電極抵抗を小さくすることも可能である。
また、薄膜サーミスタ部3が、一般式:TiAl(0.70≦y/(x+y)≦0.95、0.4≦z≦0.5、x+y+z=1)で示される金属窒化物からなり、その結晶構造が、六方晶系の結晶系であってウルツ鉱型の単相であるので、非焼成で良好なB定数が得られると共に高い耐熱性を有している。
また、この金属窒化物材料では、膜の表面に対して垂直方向に延在している柱状結晶であるので、膜の結晶性が高く、高い耐熱性が得られる。
さらに、この金属窒化物材料では、膜の表面に対して垂直方向にa軸よりc軸を強く配向させることで、a軸配向が強い場合に比べて高いB定数が得られる。
なお、本実施形態のサーミスタ材料層(薄膜サーミスタ部3)の製造方法では、Ti−Al合金スパッタリングターゲットを用いて窒素含有雰囲気中で反応性スパッタを行って成膜するので、上記TiAlNからなる上記金属窒化物材料を非焼成で成膜することができる。
また、反応性スパッタにおけるスパッタガス圧を、0.67Pa未満に設定することで、膜の表面に対して垂直方向にa軸よりc軸が強く配向している金属窒化物材料の膜を形成することができる。
したがって、本実施形態の温度センサ1では、絶縁性フィルム2上に上記サーミスタ材料層で薄膜サーミスタ部3が形成されているので、非焼成で形成され高B定数で耐熱性の高い薄膜サーミスタ部3により、耐熱性の低い絶縁性フィルム2を用いることができると共に、良好なサーミスタ特性を有した薄型でフレキシブルな温度センサが得られる。
次に、本発明に係る温度センサ及び温度センサ付き電池の第2実施形態について、図10及び図16を参照して以下に説明する。なお、以下の実施形態の説明において、上記実施形態において説明した同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
第2実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、温度センサ1の一対のリード線7が絶縁性フィルム2の外縁部において互いに反対側に固定されて逆方向に延在しているのに対し、第2実施形態の温度センサ21は、図10及び図11に示すように、一対のリード線7が絶縁性フィルム2の外縁部において同じ側に固定されて同じ方向に延在している点である。
すなわち、第2実施形態では、一対のリード線7の引き出し方向が第1実施形態と異なっており、一対のリード線7の接続部が同じ側に隣接して設けられている。
また、第2実施形態では、一対のパターン電極24における櫛型電極24aが、薄膜サーミスタ部3の略全周にわたって延在している点でも第1実施形態と異なっている。
この第2実施形態の温度センサ21の製造方法を、図12から図16を参照して説明する。すなわち、この温度センサ21の製造方法では、第1実施形態と同様に薄膜サーミスタ部3を形成した後、図12に示すように、略全周に延在した一対の櫛型電極24aを薄膜サーミスタ部3上に配して絶縁性フィルム2上に一対のパターン電極24をパターン形成する。
この後、第1実施形態と同様に、図13に示すように、保護膜5を形成し、さらに図14に示すように、引き出し部8を形成する。そして、図15に示すように、レーザ光により平面視ドーナツ状に切断し、さらに図16に示すように、はんだ材6でリード線7を接合した後、図10に示すように、接続保護部9を形成して温度センサ21を作製する。
このように第2実施形態の温度センサ21では、一対の櫛型電極24aが、薄膜サーミスタ部3の略全周にわたって延在しているので、周方向の略全体にわたって温度測定ができると共に、最大限にスペースを利用して多数の櫛部を配することができる。
なお、第2実施形態の温度センサ付き電池20は、図11に示すように、第1実施形態と同様に、円筒型の電池本体11の+極側の凸部11aに孔部2aを通して配置し、温度センサ21の裏面と電池本体11の端面とを接着剤にて固定することで作製される。
次に、本発明に係る温度センサについて、上記実施形態に基づいて作製した実施例により評価した結果を、図17から図25を参照して具体的に説明する。
<膜評価用素子の作製>
本発明のサーミスタ材料層(薄膜サーミスタ部3)の評価を行う実施例及び比較例として、図17に示す膜評価用素子121を次のように作製した。
まず、反応性スパッタ法にて、様々な組成比のTi−Al合金ターゲットを用いて、Si基板Sとなる熱酸化膜付きSiウエハ上に、厚さ500nmの表1に示す様々な組成比で形成された金属窒化物材料の薄膜サーミスタ部3を形成した。その時のスパッタ条件は、到達真空度:5×10−6Pa、スパッタガス圧:0.1〜1Pa、ターゲット投入電力(出力):100〜500Wで、Arガス+窒素ガスの混合ガス雰囲気下において、窒素ガス分率を10〜100%と変えて作製した。
次に、上記薄膜サーミスタ部3の上に、スパッタ法でCr膜を20nm形成し、さらにAu膜を200nm形成した。さらに、その上にレジスト液をスピンコーターで塗布した後、110℃で1分30秒プリベークを行い、露光装置で感光後、現像液で不要部分を除去し、150℃で5分のポストベークにてパターニングを行った。その後、不要な電極部分を市販のAuエッチャント及びCrエッチャントによりウェットエッチングを行い、レジスト剥離にて所望の櫛形電極部124aを有するパターン電極124を形成した。そして、これをチップ状にダイシングして、B定数評価及び耐熱性試験用の膜評価用素子121とした。
なお、比較としてTiAlの組成比が本発明の範囲外であって結晶系が異なる比較例についても同様に作製して評価を行った。
<膜の評価>
(1)組成分析
反応性スパッタ法にて得られた薄膜サーミスタ部3について、X線光電子分光法(XPS)にて元素分析を行った。このXPSでは、Arスパッタにより、最表面から深さ20nmのスパッタ面において、定量分析を実施した。その結果を表1に示す。なお、以下の表中の組成比は「原子%」で示している。
なお、上記X線光電子分光法(XPS)は、X線源をMgKα(350W)とし、パスエネルギー:58.5eV、測定間隔:0.125eV、試料面に対する光電子取り出し角:45deg、分析エリアを約800μmφの条件下で定量分析を実施した。なお、定量精度について、N/(Ti+Al+N)の定量精度は±2%、Al/(Ti+Al)の定量精度は±1%ある。
(2)比抵抗測定
反応性スパッタ法にて得られた薄膜サーミスタ部3について、4端子法にて25℃での比抵抗を測定した。その結果を表1に示す。
(3)B定数測定
膜評価用素子121の25℃及び50℃の抵抗値を恒温槽内で測定し、25℃と50℃との抵抗値よりB定数を算出した。その結果を表1に示す。
なお、本発明におけるB定数算出方法は、上述したように25℃と50℃とのそれぞれの抵抗値から以下の式によって求めている。
B定数(K)=ln(R25/R50)/(1/T25−1/T50)
R25(Ω):25℃における抵抗値
R50(Ω):50℃における抵抗値
T25(K):298.15K 25℃を絶対温度表示
T50(K):323.15K 50℃を絶対温度表示
これらの結果からわかるように、TiAlの組成比が図3に示す3元系の三角図において、点A,B,C,Dで囲まれる領域内、すなわち、「0.70≦y/(x+y)≦0.95、0.4≦z≦0.5、x+y+z=1」となる領域内の実施例全てで、抵抗率:100Ωcm以上、B定数:1500K以上のサーミスタ特性が達成されている。
上記結果から25℃での抵抗率とB定数との関係を示したグラフを、図18に示す。また、Al/(Ti+Al)比とB定数との関係を示したグラフを、図19に示す。これらのグラフから、Al/(Ti+Al)=0.7〜0.95、かつ、N/(Ti+Al+N)=0.4〜0.5の領域で、結晶系が六方晶のウルツ鉱型の単一相であるものは、25℃における比抵抗値が100Ωcm以上、B定数が1500K以上の高抵抗かつ高B定数の領域が実現できている。なお、図19のデータにおいて、同じAl/(Ti+Al)比に対して、B定数がばらついているのは、結晶中の窒素量が異なるためである。
表1示す比較例3〜12は、Al/(Ti+Al)<0.7の領域であり、結晶系は立方晶のNaCl型となっている。また、比較例12(Al/(Ti+Al)=0.67)では、NaCl型とウルツ鉱型とが共存している。このように、Al/(Ti+Al)<0.7の領域では、25℃における比抵抗値が100Ωcm未満、B定数が1500K未満であり、低抵抗かつ低B定数の領域であった。
表1に示す比較例1,2は、N/(Ti+Al+N)が40%に満たない領域であり、金属が窒化不足の結晶状態になっている。この比較例1,2は、NaCl型でも、ウルツ鉱型でもない、非常に結晶性の劣る状態であった。また、これら比較例では、B定数及び抵抗値が共に非常に小さく、金属的振舞いに近いことがわかった。
(4)薄膜X線回折(結晶相の同定)
反応性スパッタ法にて得られた薄膜サーミスタ部3を、視斜角入射X線回折(Grazing Incidence X-ray Diffraction)により、結晶相を同定した。この薄膜X線回折は、微小角X線回折実験であり、管球をCuとし、入射角を1度とすると共に2θ=20〜130度の範囲で測定した。一部のサンプルについては、入射角を0度とし、2θ=20〜100度の範囲で測定した。
その結果、Al/(Ti+Al)≧0.7の領域においては、ウルツ鉱型相(六方晶、AlNと同じ相)であり、Al/(Ti+Al)<0.65の領域においては、NaCl型相(立方晶、Crと同じ相)であった。また、0.65< Al/(Ti+Al)<0.7においては、ウルツ鉱型相とNaCl型相との共存する結晶相であった。
このようにTiAlN系においては、高抵抗かつ高B定数の領域は、Al/(Ti+Al)≧0.7のウルツ鉱型相に存在している。なお、本発明の実施例では、不純物相は確認されておらず、ウルツ鉱型の単一相である。
なお、表1に示す比較例1,2は、上述したように結晶相がウルツ鉱型相でもNaCl型相でもなく、本試験においては同定できなかった。また、これらの比較例は、XRDのピーク幅が非常に広いことから、非常に結晶性の劣る材料であった。これは、電気特性により金属的振舞いに近いことから、窒化不足の金属相になっていると考えられる。
次に、本発明の実施例は全てウルツ鉱型相の膜であり、配向性が強いことから、Si基板S上に垂直な方向(膜厚方向)の結晶軸においてa軸配向性が強いか、c軸配向性が強いかであるかについて、XRDを用いて調査した。この際、結晶軸の配向性を調べるために、(100)(a軸配向を示すミラー指数)と(002)(c軸配向を示すミラー指数)とのピーク強度比を測定した。
その結果、スパッタガス圧が0.67Pa未満で成膜された実施例は、(100)よりも(002)の強度が非常に強く、a軸配向性よりc軸配向性が強い膜であった。一方、スパッタガス圧が0.67Pa以上で成膜された実施例は、(002)よりも(100)の強度が非常に強く、c軸配向よりa軸配向が強い材料であった。
なお、同じ成膜条件でポリイミドフィルムに成膜しても、同様にウルツ鉱型相の単一相が形成されていることを確認している。また、同じ成膜条件でポリイミドフィルムに成膜しても、配向性は変わらないことを確認している。
c軸配向が強い実施例のXRDプロファイルの一例を、図20に示す。この実施例は、Al/(Ti+Al)=0.84(ウルツ鉱型、六方晶)であり、入射角を1度として測定した。この結果からわかるように、この実施例では、(100)よりも(002)の強度が非常に強くなっている。
また、a軸配向が強い実施例のXRDプロファイルの一例を、図21に示す。この実施例は、Al/(Ti+Al)=0.83(ウルツ鉱型、六方晶)であり、入射角を1度として測定した。この結果からわかるように、この実施例では、(002)よりも(100)の強度が非常に強くなっている。
さらに、この実施例について、入射角を0度として、対称反射測定を実施した。この場合も、やはり(002)よりも(100)の強度が非常に強く、基板面に対して垂直な方向(膜厚方向)に対して、c軸配向よりもa軸配向が強かった。なお、グラフ中(*)は装置由来のピークであり、サンプル本体のピーク、もしくは、不純物相のピークではないことを確認している(なお、対称反射測定において、そのピークが消失していることからも装置由来のピークであることがわかる。)。
なお、比較例のXRDプロファイルの一例を、図22に示す。この比較例は、Al/(Ti+Al)=0.6(NaCl型、立方晶)であり、入射角を1度として測定した。ウルツ鉱型(空間群P6mc(No.186))として指数付けできるピークは検出されておらず、NaCl型単独相であることを確認した。
次に、ウルツ鉱型材料である本発明の実施例に関して、さらに結晶構造と電気特性との相関を詳細に比較した。
表2及び図23に示すように、Al/(Ti+Al)比がほぼ同じ比率のものに対し、基板面に垂直方向の配向度の強い結晶軸がc軸である材料(実施例5,7,8,9)とa軸である材料(実施例19,20,21)とがある。
これら両者を比較すると、Al/(Ti+Al)比が同じであると、a軸配向が強い材料よりもc軸配向が強い材料の方が、B定数が100K程度大きいことがわかる。また、N量(N/(Ti+Al+N))に着目すると、a軸配向が強い材料よりもc軸配向が強い材料の方が、窒素量がわずかに大きいことがわかる。理想的な化学量論比:N/(Ti+Al+N)=0.5であることから、c軸配向が強い材料のほうが、窒素欠陥量が少なく理想的な材料であることがわかる。
<結晶形態の評価>
次に、薄膜サーミスタ部3の断面における結晶形態を示す一例として、熱酸化膜付きSi基板S上に成膜された実施例(Al/(Ti+Al)=0.84,ウルツ鉱型、六方晶、c軸配向性が強い)の薄膜サーミスタ部3における断面SEM写真を、図24に示す。また、別の実施例(Al/(Ti+Al)=0.83,ウルツ鉱型六方晶、a軸配向性が強い)の薄膜サーミスタ部3における断面SEM写真を、図25に示す。
これら実施例のサンプルは、Si基板Sをへき開破断したものを用いている。また、45°の角度で傾斜観察した写真である。
これらの写真からわかるように、いずれの実施例も高密度な柱状結晶で形成されている。すなわち、c軸配向が強い実施例及びa軸配向が強い実施例の共に基板面に垂直な方向に柱状の結晶が成長している様子が観測されている。なお、柱状結晶の破断は、Si基板Sをへき開破断した際に生じたものである。
<膜の耐熱試験評価>
表3に示す実施例及び比較例において、大気中,125℃,1000hの耐熱試験前後における抵抗値及びB定数を評価した。その結果を表3に示す。なお、比較として従来のTa−Al−N系材料による比較例も同様に評価した。
これらの結果からわかるように、Al濃度及び窒素濃度は異なるものの、Ta−Al−N系である比較例と同じB定数で比較したとき、耐熱試験前後における電気特性変化でみたときの耐熱性は、Ti−Al−N系のほうが優れている。なお、実施例5,8はc軸配向が強い材料であり、実施例21,24はa軸配向が強い材料である。両者を比較すると、c軸配向が強い実施例の方がa軸配向が強い実施例に比べて僅かに耐熱性が向上している。
なお、Ta−Al−N系材料では、Taのイオン半径がTiやAlに比べて非常に大きいため、高濃度Al領域でウルツ鉱型相を作製することができない。TaAlN系がウルツ鉱型相でないがゆえ、ウルツ鉱型相のTi−Al−N系の方が、耐熱性が良好であると考えられる。
なお、本発明の技術範囲は上記各実施形態及び上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記各実施形態では、上記TiAlNの薄膜サーミスタ部が好ましいが、他のサーミスタ材料で形成された薄膜サーミスタ部を採用しても構わない。また、薄膜サーミスタ部の上にパターン電極を形成しているが、薄膜サーミスタ部の下にパターン電極を形成しても構わない。
1,21…温度センサ、2…絶縁性フィルム、2a…孔部、3…薄膜サーミスタ部、4,24…パターン電極、4a,24a…櫛型電極、10,20…温度センサ付き電池、11…電池本体、11a…凸部

Claims (4)

  1. 絶縁性フィルムと、
    該絶縁性フィルム上にサーミスタ材料でパターン形成された薄膜サーミスタ部と、
    少なくとも前記薄膜サーミスタ部の上又は下に形成された一対のパターン電極とを備え、
    前記絶縁性フィルムが、中央に孔部を有する円形状に形成され、
    前記薄膜サーミスタ部が、前記絶縁性フィルムの周方向に沿った円環状に形成され
    前記一対のパターン電極が、前記薄膜サーミスタ部に沿って円弧状に延在し互いに対向した一対の櫛型電極を有していることを特徴とする温度センサ。
  2. 請求項に記載の温度センサにおいて、
    前記一対の櫛型電極が、前記薄膜サーミスタ部の略全周にわたって延在していることを特徴とする温度センサ。
  3. 請求項1及び2に記載の温度センサにおいて、
    前記薄膜サーミスタ部が、一般式:TiAl(0.70≦y/(x+y)≦0.95、0.4≦z≦0.5、x+y+z=1)で示される金属窒化物からなり、その結晶構造が、六方晶系のウルツ鉱型の単相であることを特徴とする温度センサ。
  4. 端面中央に凸部を有した円柱状の電池本体と、
    請求項1からのいずれか一項に記載の温度センサとを備え、
    該温度センサが、前記孔部内に前記凸部を配して前記電池本体の端面に設置されていることを特徴とする温度センサ付き電池。
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