JP5948761B2 - 導電性ペーストおよびこれを用いた回路基板 - Google Patents

導電性ペーストおよびこれを用いた回路基板 Download PDF

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Description

本発明は、金属粒子を含む導電性ペーストおよびこれを用いた回路基板に関するものである。
一般的に基板に回路パターンを形成する方法として、金属配線材料を基板全面に形成し配線部分以外の部分を除去するサブトラクティブ法や、また配線を形成しない部分にレジストを形成し、レジストの無い部分にメッキを施すことでパターンを形成するアディティブ法などが行われている。
これらの回路パターン形成法は、廃棄される配線材料が多いため環境保護における面や、また高価な基板を必要とするためコストにおける面で問題があった。近年、これらに代わる技術として、基板上に導電性ペーストを用いて印刷などで回路パターンを形成する方法が開発されている。
導電性ペーストは、耐熱性の低い電子部品の導通接続や、耐熱性の低い基板材料に回路パターンを形成することに使用される。そのため導電性ペーストは、比較的低い温度範囲、例えば180℃以下の温度で硬化することが求められている。
さらに導電性ペーストは、電子部品の導通接続や回路パターン形成などに使用されるため、抵抗が低い必要がある。しかし一般的な導電性ペーストと比較して、低温硬化型の導電性ペーストは、硬化する際の体積収縮率が小さい傾向がある。そのため低温硬化型の導電性ペーストは、硬化した導電性ペースト中の金属粒子どうしの接触面積を安定して確保することが困難であるため、実用的に必要な低い抵抗を得ることができなかった。
近年、上記導電性ペーストに対して、カーボンナノチューブを混合することが提案されている。
特許文献1は、硬化性樹脂を100重量部、硬化剤成分を1〜100重量部、金属粒子を40〜90重量部、カーボンナノチューブを0.05〜20重量部および粘度調整剤を0.1〜100重量部とで構成された導電性ペーストに関する記載がされている。
また特許文献2は、銀粉に加えてカーボンナノチューブを導電性フィラーに含有させた、
導電性樹脂ペーストの記載がされている。上記構成により、導電性樹脂ペースト組成物は、抵抗値や接着強度に問題を与えることなく、耐マイグレーション性が著しく向上することができるとの記載がされている。
特許文献3では、単一壁、多重壁およびこれらの混合物からなる群より選ばれるカーボンナノチューブを含む導電性ペーストと、そのカーボンナノチューブに金属粒子をコーティングして用いる導電性ペーストが記載されている。
特開2008−293821 特開2006−120665 特開2009−117340
しかしながら特許文献1〜3に記載のカーボンナノチューブを含む導電性ペーストは、分散特性の面で問題があった。つまりカーボンナノチューブは、アスペクト比が高い形状であるため、カーボンナノチューブ同士がバンドルを組んでいたり、絡み合ったりしてしまう。その結果、溶媒や他材料に対しての分散特性が悪く、導電性ペースト中に均一に分散することができないため、高い導電性を確保することができないという問題点があった。
そこで、本発明は上記課題を解決する導電性ペーストを提供することを目的とする。
本発明による導電ペーストは、金属粒子と、前記金属粒子100重量部に対して0.01〜30重量部のカーボンナノホーン集合体と、硬化性樹脂と、を含み、前記硬化性樹脂を前記カーボンナノホーン集合体より多く含み、前記金属粒子を58重量%よりも多く含むことを特徴とする。
本発明による導電性ペーストは、高い導電性を実現することができる。
第1の実施形態における導電性ペースト1の模式図である。 カーボンナノホーン集合体3を模式的に表した図である。 基板6の表面に導電性ペースト1を供給した場合の工程図である。 硬化前後の導電性ペースト1の模式図である。
〔第1の実施形態〕以下に、本発明を実施するための好ましい形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい限定がされているが、発明の範囲を以下に限定するものではない。
〔構成の説明〕図1は、本実施形態における導電性ペースト1を模式的に表した図である。本実施形態における導電性ペースト1は、カーボンナノホーン2の集合体であるカーボンナノホーン集合体3と導電性粒子4と硬化性樹脂5とを備えている。
カーボンナノホーン2は、カーボンナノチューブの先端が先端角約20°の角(ホーン)状に尖った、円錐型の形状である。一般的に、カーボンナノホーン2は、図2に示すように、円錐状の先端部を外側にして放射状に集合し、直径約100nm程度の球状であるカーボンナノホーン集合体3を形成している。このカーボンナノホーン集合体3は、この独特な構造と、各種のガスを選択的に吸着する特性から、吸着材等としての利用が期待されている。
カーボンナノホーン集合体3は、図2に示す球形集合体が好ましいが、集合体の直径が30〜300nmであればどのような形状の集合体でもよい。またカーボンナノホーン2もしくはカーボンナノホーン集合体3には、ホーン構造が長いダリア型、ホーン構造が短いバッド型、ホーン部分が板状になったペタル構造のものも含まれる。
なお、本実施形態におけるカーボンナノホーン集合体3は、三次元のディメンションのうち全ての寸法が30〜500nm(あるいは500nm以下)であり、D/G比が0.5〜1.5である。なおD/G比とは、グラファイト(六員環の炭素原子)面内の振動モードに対応しているGバンドと、六員環の欠陥に起因するDバンドとの比である。
つまり、一般的なカーボンナノチューブは、結晶性が良質なものであればあるほど、D/G比は小さい値となる。一方、カーボンナノチューブでも結晶性が悪いチューブはD/G比が大きい値となる。本実施形態におけるカーボンナノホーン集合体3は、先端が尖った円錐型であるため、一般的なD/G比が0.2以下であるカーボンナノチューブに比べて、D/G比が0.5〜1.5と大きい値である。
導電性粒子4は、銀、銅、金、錫、インジウム、ニッケル、パラジウム、およびこれらの配合物で構成される郡より選ばれる1種または2種以上の複数の粒子の混合物あるいは合金で構成される。例えば、1種の金属を用いる場合には、Ag、CuまたはAuなどを用いることができる。2種以上の金属の組合せを用いる場合には、Sn−Ag、Sn−Cu、Sn−Ag−Cuなどの合金組成を用いることができる。
導電性粒子4の形状は特に限定されるものではなく、種々の形状、例えば球状、鱗片状、板状、樹枝状、塊状、粒状、棒状、箔状、針状などの粒子を用いることができる。導電性粒子4としては、上述した群から選ばれるものであれば、いずれの金属粒子であっても好適に用いることができる。
硬化性樹脂5は、好適な組合せの硬化剤の存在下、熱、光等を作用させると硬化し得る樹脂を用いることができる。そのような樹脂としては、例えば、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、フェノール系樹脂、ポリイミド系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、および不飽和ポリエステル樹脂の群から選ばれるものを用いることができる。従って、硬化剤成分としては、熱、光等を作用させることによって、上述の樹脂の硬化を開始させる物質として、この技術分野において当業者に知られている物質を用いることができる。
熱硬化性の硬化性樹脂5としては、温度を低温側から昇温させることによって硬化の開始を制御でき、硬化反応を管理しやすいという観点から、本実施例に用いることが好ましい材料である。いわゆる熱硬化性樹脂としてのエポキシ系樹脂、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂またはそれらを変性させたものなどを用いることができる。
光硬化性の硬化性樹脂5としては、硬化剤成分との組合せによって、紫外線、可視光線、赤外線等の種々の波長の光線によって硬化反応を開始することができるものとして、この技術分野において当業者に知られているものを用いることができる。
硬化剤は、硬化性樹脂5に対応する好適な硬化剤成分の組合せが一般に知られており、そのようなものを本実施例においても用いることができる。硬化剤成分としては、エポキシ系樹脂を硬化性樹脂5として用いる場合には、80〜190℃という比較的低い温度範囲にてエポキシ系樹脂を硬化させるために、チオール、アミン、および酸無水物から選ばれる物質を用いることができる。
〔作用の説明〕次に、本実施形態における作用・効果について説明する。
グラフェンシートが1つであるカーボンナノホーン2は、導電性が高いと考えられている。また、カーボンナノホーン集合体3は、個々のカーボンナノホーン2に分解することが難しいことから、カーボンナノホーン2が部分的に互いに化学的に結合していると推定されている。このため、1つの球形および塊状カーボンナノホーン集合体3は導電性が高いと考えられる。
しかし複数のカーボンナノホーン集合体3が存在する場合、カーボンナノホーン集合体3同士は接触抵抗が大きい。そのため、カーボンナノホーン集合体3が集まった状態のカーボンナノホーン粉末は、カーボンナノチューブと比較して導電性がやや低い。このため、導電性ペースト1は、混合物としてカーボンナノホーン集合体3を含んだ場合、導電性ペースト1の導電性を向上させる効果は一見低いと考えられる。
しかし、カーボンナノホーン集合体3はその形状から、溶媒や他材料への分散特性がカーボンナノチューブよりも格段に良い特徴を持っている。そのためカーボンナノホーン集合体3は、導電性ペースト1中に均一に良く分散させることで、導電性粒子4間にカーボンナノホーン集合体3を入り込ませることができる。
そこで、本実施形態における導電性ペースト1は、導電性粒子4と硬化性樹脂5とに加えて、カーボンナノホーン集合体3を均一に分散した構造となっている。
導電性ペースト1にカーボンナノホーン集合体3を均一に分散させる方法は、他の導電性ペーストの材料と同時に混合分散および混練して導電性ペーストを作製することができる。また他材料を混練済みの導電性ペーストに後からカーボンナノホーン集合体を加えて混練して導電性ペーストを作製することもできる。上記の両製造方法ともにカーボンナノホーン集合体が均一に分散した導電性ペーストを作製することができる。
導電性ペースト1は、カーボンナノホーン集合体3を均一に分散させると、カーボンナノホーン集合体3が導電性粒子4と硬化性樹脂5の隙間に均一に入りこむ。この導電性ペースト1は、硬化性樹脂5の硬化を行うと、硬化性樹脂5の全体の体積が収縮し、各導電性粒子4の間隔は狭くなる。導電性粒子4の間隔が狭い部分ではカーボンナノホーン集合体3が単体で導電性粒子4間に入り込み、導電性粒子4の良導電パスとして働くことができる。また、導電性粒子4の間隔がやや広い部分では、カーボンナノホーン集合体3はいくつか凝集して存在するが、カーボンナノホーン集合体3同士の接触抵抗があっても、カーボンナノホーン集合体3凝集物の導電性は硬化性樹脂5より格段に高いので、導電性粒子4の導通接続を形成することができる。
その結果、導電性ペースト1は、カーボンナノホーン集合体3を均一に分散し、1つ1つのカーボンナノホーン2の高い導電性を利用することで、カーボンナノチューブを利用するときに比べて、高い導電性を実現することができる。
〔実施例1〕以下に実施例、比較例を示し、本実施形態についてさらに具体的に説明する。ただし、以下の例によって発明が限定されることはない。
実施例1におけるカーボンナノホーン集合体3は、室温アルゴンガス雰囲気中で金属触媒を含まないグラファイトロッドにCO2レーザ光を照射することによって作製したものを用いた。カーボンナノホーン集合体3の直径は約50〜200nm、一本のカーボンナノホーン2の直径が0.7〜3nm、長さが10〜100nmのものを用いた。
このカーボンナノホーン集合体3を銀粒子からなる導電性粒子4と三本ロールミルで混合混練し、銀粒子を100重量部とした場合、カーボンナノホーン集合体3が0.5重量部、エポキシ樹脂が5重量部、および硬化剤が1重量部とで構成される導電性ペースト1を製造した。前記導電性ペースト1を150℃で硬化させた後、比抵抗を測定した。その結果を表1に示した。
〔実施例2〕実施例2におけるカーボンナノホーン集合体3は、銀粒子100重量部、エポキシ樹脂5重量部、および硬化剤1重量部を三本ロールミルで混合混練した銀ペーストに、カーボンナノホーン集合体3の0.5重量部を後から加えて三本ロールミルで混合混練し、導電性ペースト1を製造した。前記導電性ペースト1を150℃で硬化させた後、比抵抗を測定した。その結果を表1に示した。
実施例1との比較として実施例2は、実施例1がカーボンナノホーン集合体を他材料と同時に混練して作製した導電性ペーストであるのに対して、実施例2は銀粒子などを先に混練して作製した銀ペーストに後からカーボンナノホーン集合体を混練して作製した導電性ペーストである。
〔比較例1〕銀粒子100重量部に対して、エポキシ樹脂5重量部、および硬化剤1重量部からなる導電性ペースト1を三本ロールミルで混合混練することによって製造し、150℃で硬化させた後、比抵抗を測定した。その結果を表1に示した。実施例1との比較として比較例1は、カーボンナノホーン集合体3を用いていない。
〔比較例2〕銀粒子100重量部に対して、カーボンナノチューブ0.5重量部、エポキシ樹脂5重量部、および硬化剤1重量部からなる導電性ペーストを三本ロールミルで混合混練することによって製造し、150℃で硬化させた後、比抵抗を測定した。その結果を表1に示した。実施例1との比較として比較例2は、カーボンナノホーン集合体3ではなく、カーボンナノチューブを用いている。
Figure 0005948761
〔実施例と比較例との検討結果〕表1の結果から、実施例1および実施例2の導電性ペースト1は、カーボンナノホーン集合体3を混合することにより、低温硬化後における比抵抗が1.8×10−5(Ω・cm)となることがわかった。
一方、カーボンナノホーン集合体3を含まず、導電性粒子4である銀粒子で構成される、比較例1の導電性ペースト1は、比抵抗が9.0×10−5(Ω・cm)であり、またカーボンナノチューブを含む比較例2の導電性ペースト1は、比抵抗が8.4×10−5(Ω・cm)であった。
つまり実施例1の導電性ペースト1は、比較例1と比較例2の導電性ペースト1に比べて比抵抗を低減させる効果が大きいことがわかる。つまり導電性ペースト1に、カーボンナノホーン集合体3を混ぜた場合、カーボン材料を混ぜない場合やカーボンナノチューブを混ぜた場合に比べて、比抵抗を低減することができ、高い導電性を実現することができる。
〔第2の実施形態〕次に、第2の実施形態について詳細に説明する。
〔構造の説明〕本実施形態における導電性ペースト1が第1の実施形態と異なる点は、カーボンナノホーン集合体3と導電性粒子4と硬化性樹脂5の組成比である。それ以外の構造、実験条件は、第1の実施形態と同様である。つまり、第2の実施形態の導電性ペースト1は、カーボンナノホーン2が、円錐状の先端部を外側にして放射状に集合したカーボンナノホーン集合体3と導電性粒子4と硬化性樹脂5とを備えている。
本実施形態における導電性ペースト1の組成比は、導電性粒子4を100重量部とした場合、カーボンナノホーン集合体3を0.01〜30重量部の範囲にて形成されている。なお硬化性樹脂5は、導電ペースト1中においてカーボンナノホーン集合体3より多く含まれる必要がある。
以下、本実施形態における実施例と比較例を示す。
実施例としてカーボンナノホーン2は、室温アルゴンガス雰囲気中で金属触媒を含まないグラファイトロッドにCO2レーザ光を照射することによって作製したものを用いた。カーボンナノホーン集合体3の直径は約50〜200nm、一本のカーボンナノホーン2の直径が0.7〜3nm、長さが10〜100nmのものを用いた。
〔実施例1〕前記実施例1は本実施形態の組成比の一例であり、組成比は銀粒子が100重量部に対して、カーボンナノホーン集合体3が0.5重量部、エポキシ樹脂が5重量部、および硬化剤が1重量部とで構成される導電性ペースト1である。その結果を表2に示した。
〔実施例3〕実施例3として、カーボンナノホーン集合体3を銀粒子からなる導電性粒子4と三本ロールミルで混合混練し、銀粒子が100重量部に対して、カーボンナノホーン集合体3が0.01重量部、エポキシ樹脂が5重量部、および硬化剤が1重量部とで構成される導電性ペースト1を製造した。前記導電性ペースト1を150℃で硬化させた後、比抵抗を測定した。その結果を表2に示した。
〔実施例4〕実施例4として、カーボンナノホーン集合体3を銀粒子からなる導電性粒子4と三本ロールミルで混合混練し、銀粒子が100重量部に対して、カーボンナノホーン集合体3が2重量部、エポキシ樹脂が5重量部、および硬化剤が1重量部とで構成される導電性ペースト1を製造した。前記導電性ペースト1を150℃で硬化させた後、比抵抗を測定した。その結果を表2に示した。
〔実施例5〕実施例5として、カーボンナノホーン集合体3を銀粒子からなる導電性粒子4と三本ロールミルで混合混練し、銀粒子が100重量部に対して、カーボンナノホーン集合体3が4重量部、エポキシ樹脂が10重量部、および硬化剤が1重量部とで構成される導電性ペースト1を製造した。前記導電性ペースト1を150℃で硬化させた後、比抵抗を測定した。その結果を表2に示した。
〔実施例6〕実施例6として、カーボンナノホーン集合体3を銀粒子からなる導電性粒子4と三本ロールミルで混合混練し、銀粒子が100重量部に対して、カーボンナノホーン集合体3が15重量部、エポキシ樹脂が50重量部、および硬化剤が5重量部とで構成される導電性ペースト1を製造した。前記導電性ペースト1を150℃で硬化させた後、比抵抗を測定した。その結果を表2に示した。
参考例参考例として、カーボンナノホーン集合体3を銀粒子からなる導電性粒子4と三本ロールミルで混合混練し、銀粒子が100重量部に対して、カーボンナノホーン集合体3が30重量部、エポキシ樹脂が100重量部、および硬化剤が10重量部とで構成される導電性ペースト1を製造した。前記導電性ペースト1を150℃で硬化させた後、比抵抗を測定した。その結果を表2に示した。
〔比較例3〕比較例3として、銀粒子が100重量部に対して、カーボンナノホーン集合体3が0.001重量部、エポキシ樹脂5重量部、および硬化剤1重量部とで構成される導電性ペースト1を三本ロールミルで混合混練することによって製造し、150℃で硬化させた後、比抵抗を測定した。その結果を表2に示した。
〔比較例4〕比較例4として、銀粒子が100重量部に対して、カーボンナノホーン集合体3が100重量部、エポキシ樹脂100重量部、および硬化剤10重量部とで構成される導電性ペースト1を三本ロールミルで混合混練することによって製造し、150℃で硬化させた後、比抵抗を測定した。その結果を表2に示した。
Figure 0005948761
表2の結果から、カーボンナノホーン集合体3の組成比が0.01〜30重量部である実施例1〜では、低温硬化後における比抵抗が2.7×10−5(Ω・cm)以下の値となることがわかる。
一方、カーボンナノホーン集合体3が0.001重量部である比較例3の導電性ペースト1は、比抵抗が8.2×10−5(Ω・cm)であり、100重量部である比較例4の導電性ペースト1は、比抵抗が8.9×10−5(Ω・cm)であった。
つまり実施例1〜の導電性ペースト1は、比較例3と比較例4の導電性ペースト1に比べて比抵抗を低減させる効果が大きいことがわかる。結果、導電性ペースト1は、ナノホーンの組成比が0.01〜30重量部の場合、高い導電性を実現することができる。
〔第3の実施形態〕〔基板への適用〕次に、第3の実施形態について詳細に説明する。
〔構造の説明〕本実施形態は、第1〜2の実施形態におけるカーボンナノホーン集合体3と導電性粒子4、硬化性樹脂5とで構成される導電ペースト1を、基板6の回路パターン7形成や、基板6への電子部品9の実装に用いた場合を説明する。
本実施形態では、第1〜2の実施形態で示す導電性ペースト1と、基板6とを備えている。それ以外の構造、実験条件は、第1〜2の実施形態と同様である。つまり、第3の実施形態における導電性ペースト1は、カーボンナノホーン2が、円錐状の先端部を外側にして放射状に集合したカーボンナノホーン集合体3と導電性粒子4と硬化性樹脂5とを備えている。
導電性ペースト1の組成比は、第2の実施形態で示すように、導電性粒子4が100重量部に対して、カーボンナノホーン集合体3は0.01〜30重量部であることが好ましい。なお硬化性樹脂5は、導電ペースト1中においてカーボンナノホーン集合体3より多く含まれる必要がある。
基板6の材料は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリイミド、熱可塑性樹脂、エポキシ、熱硬化性樹脂、アラミド不織布、ガラス織布、およびガラス布織布の群から選ばれる種々の材料を用いることができるが、これに限るものではない。
本実施形態における導電ペースト1は、基板6表面に所定のパターンで配置されており、基板6上に回路パターン7を形成している。回路パターン7は、基板6上に銅箔にて形成された一般的な配線などと同様に、更に種々の対応する電子部品9等を接続することによって、所望する回路基板を形成している。また回路パターン7上に、電子部品9を電極が対応するような位置関係で配置することで、基板6に電子部品9を実装することができる。
〔基板への形成方法〕次に、導電性ペースト1を基板6の表面に形成する方法について説明する。なお、図3は、基板6の表面に導電性ペースト1を供給した場合の工程図である。
図3−aに示すように、基板6を準備する。
図3−bに示すように、基板6上に回路パターン7のネガとなるマスク8を載置し、マスク8上に導電性ペースト1を供給する。基板6上に導電性ペースト1でパターンを形成する方法としては、スクリーン印刷、インクジェット、ディスペンサー、含浸やスピンコートなどの各種方法が使用できる。
導電性ペースト1の各成分(カーボンナノホーン集合体3、導電性粒子4)は、硬化性樹脂5の中に分散されている。上記の状態において、カーボンナノホーン集合体3と各導電性粒子4との間には、適度の間隔が開けられているため、カーボンナノホーン集合体3と導電性粒子4との接触は形成されていない。
図3−cに示すように、基板6上に、導電性ペースト1を形成しマスク8を外した後、導電性ペースト1の回路パターン7に対して熱、光等を作用させ、還元剤を活性化させる。導電性ペースト1がそのパターンにて硬化することで、基板6上に所望の回路パターン7を形成する。
硬化性樹脂5の硬化が進行すると、図4に示すように、硬化性樹脂5の全体の体積が収縮する。その結果、カーボンナノホーン集合体3と各導電性粒子4との間の間隔は小さくなる。狭くなった導電性粒子4の間にカーボンナノホーン集合体3が入り込み、導電性粒子4の導電パスとして働くことができる。その結果、カーボンナノホーン集合体3は、導通成分として全体を接触させることができ、導電性粒子4はカーボンナノホーン集合体3を介して全体にわたって導通接続を形成することができる。
また、図3−dに示すように、回路パターン7に、電子部品9の電極(または端子)を対応するような位置関係で、取り付けてもよい。導電性ペースト1は、必要に応じて、所定の温度まで温度を上昇させ、または所定の時間だけ配置することで、導電性ペースト1を硬化させ基板6に電子部品9の実装を行うことができる。
〔効果の説明〕導電性ペースト1を基板6表面に供給した後に、導電性ペースト1に熱、光等を作用させる態様を説明する。図4に示すように、導電性ペースト1を供給する工程において硬化性樹脂の硬化反応はまだ始まっていないので、導電性ペースト1を供給する操作は、時間、供給操作、供給手段等に関して、比較的高い自由度を有することができる。
この場合に、導電性ペースト1は十分な流動性を保持しており、一般的な印刷手段によって、基板6の表面に導電性ペースト1を所定のパターンで供給することができる。例えば、図3−bに示すように、基板6上に回路パターン7のネガとなるマスク8を載置し、該マスク8上に導電性ペースト1を供給することができる。
本実施形態における導電性ペースト1のパターンに対して熱、光等を作用させると、導電性ペースト1がそのパターンにて硬化し、回路基板上に所望する回路パターン7を形成することができる。この回路パターン7は、基板上に銅箔にて形成した一般的な配線と同様に、更に種々の対応する電子部品9を接続することによって、所望する回路基板を形成することができる。また回路パターン7上に、電子部品9を電極が対応するような位置関係でとりつけることで、基板6に電子部品9を実装することができる。
本実施形態の導電性ペースト1は、回路パターン7として基板6に形成された場合、基板6に対して高い接着強度を実現することができる。そのため、信頼性の高い回路基板を形成することができる。
また、本実施形態の導電性ペースト1は、基板6に回路パターン7を印刷し、電子部品9を配置し、所定の温度まで温度を上昇させることにより電子部品9を実装した場合にも、基板6および電子部品9に対して高い接着強度を実現することができる。
1 導電性ペースト
2 カーボンナノホーン
3 カーボンナノホーン集合体
4 導電性粒子
5 硬化性樹脂
6 基板
7 回路パターン
8 マスク
9 電子部品

Claims (10)

  1. 金属粒子と、
    前記金属粒子100重量部に対して0.01〜30重量部のカーボンナノホーン集合体と、
    硬化性樹脂と、を含み、
    前記硬化性樹脂を前記カーボンナノホーン集合体より多く含み、
    前記金属粒子を58重量%よりも多く含むことを特徴とする導電性ペースト。
  2. 前記金属粒子は、銀、銅、金、錫、インジウム、ニッケル、パラジウムおよびこれらの群より選ばれる複数の粒子の混合物あるいは合金で構成されることを特徴とする請求項1に記載の導電性ペースト。
  3. 比抵抗が2.7×10−5Ωcm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の導電性ペースト。
  4. 前記カーボンナノホーン集合体は、グラファイト面内の振動モードに対応するGバンドと六員環の欠陥に起因するDバンドとの比を示すD/G比が0.5〜1.5であることを特徴とする請求項1から3いずれか1項に記載の導電性ペースト。
  5. 前記硬化性樹脂は、熱硬化性樹脂であることを特徴とする請求項1から4いずれか1項に記載の導電性ペースト。
  6. 前記硬化性樹脂は、光硬化性樹脂であることを特徴とする請求項1から4いずれか1項に記載の導電性ペースト。
  7. 前記硬化性樹脂は、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、フェノール系樹脂、ポリイミド系樹脂、シリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂、および不飽和ポリエステル樹脂からなる群より選ばれるものである請求項1から6いずれか1項に記載の導電性ペースト。
  8. 請求項1乃至7に記載の導電性ペーストの製造方法であって、
    前記金属粒子、前記カーボンナノホーン集合体、前記硬化性樹脂の材料を同時に混合混練する導電性ペーストの製造方法。
  9. 請求項1乃至7に記載の導電性ペーストの製造方法であって、
    前記金属粒子と前記硬化性樹脂を混合混練して導電性ペーストを作製し、
    前記導電性ペーストにカーボンナノホーン集合体を後から混合混練する導電性ペーストの製造方法。
  10. 請求項1乃至7に記載の前記導電性ペーストで形成された回路パターンを備えている回路基板。
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