JP5946540B2 - 3−ヒドロキシキノリン誘導体の新規合成法 - Google Patents

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Description

本発明は、農医薬などの製造中間体として有用な3−ヒドロキシキノリン誘導体を工業的規模で大量に製造するのに適した方法に関する。
本願は、2012年10月22日に、日本に出願された特願2012−232767号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
3−ヒドロキシキノリン誘導体は、医薬、農薬などの製造中間体として有用な化合物である(特許文献1〜4)。3−ヒドロキシキノリンの合成方法としては、イサチンを用いる方法が知られている(非特許文献1)。
Figure 0005946540
しかし、工業規模の大量生産の観点からすると、上記の方法は、以下のような問題点を有する。
1)イサチン類は結晶性が高く、液相での反応に制限がある。
2)脱炭酸を高温で行う必要があり熱効率が悪い。
特表2002−508740号公報 US2010/0022587 US5922735 US5892045
Organic Syntheses collective volume V (1973),635 Russian J.Org.Chem.,1995,1028.
本発明の課題は、農医薬などの製造中間体として有用な3−ヒドロキシキノリン誘導体を工業的規模で大量に製造するのに適した方法を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために検討した結果、以下の形態の本発明を完成するに至った。
〔1〕 式(1)で表されるアニリン化合物と、式(2)で表されるハロオキシラン化合物とを反応させる工程を含む 式(3)で表される3−ヒドロキシキノリン誘導体の製造方法。
Figure 0005946540
式(1)中、R1は、それぞれ独立に、ハロゲノ基、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、無置換の若しくは置換基を有するC3〜6シクロアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基、無置換の若しくは置換基を有するヘテロ環基、無置換の若しくは置換基を有するC1〜7アシル基、C1〜6アルコキシ基、C1〜6ハロアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するカルボキシル基、無置換の若しくは置換基を有するアミノカルボニル基、置換基を有する水酸基、置換基を有するメルカプト基、置換基を有するスルホニル基、シアノ基、またはニトロ基を示す。
nは、R1の個数を示し且つ0〜4のいずれかの整数である。ベンゼン環上の隣接する2つのR1は、それらが結合する炭素原子と一緒になって無置換の若しくは置換基を有する5〜7員環を形成してもよい。
Figure 0005946540
式(2)中、R2は、水素原子、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、無置換の若しくは置換基を有するC3〜6シクロアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基、無置換の若しくは置換基を有するヘテロ環基、またはC1〜6ハロアルキル基を示す。
3は、水素原子、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、無置換の若しくは置換基を有するC3〜6シクロアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基、無置換の若しくは置換基を有するヘテロ環基、またはC1〜6ハロアルキル基を示す。
4は、それぞれ独立に、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基を示す。2つのOR4は、それらが結合する炭素原子と一緒になって無置換の若しくは置換基を有する5〜7員環を形成してもよい。
Xは、ハロゲノ基を示す。
Figure 0005946540
式(3)中、R1〜R3、およびnは、上記と同じ意味を示す。
すなわち、式(3)中、R1は、それぞれ独立に、ハロゲノ基、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、無置換の若しくは置換基を有するC3〜6シクロアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基、無置換の若しくは置換基を有するヘテロ環基、無置換の若しくは置換基を有するC1〜7アシル基、C1〜6アルコキシ基、C1〜6ハロアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するカルボキシル基、無置換の若しくは置換基を有するアミノカルボニル基、置換基を有する水酸基、置換基を有するメルカプト基、置換基を有するスルホニル基、シアノ基、またはニトロ基を示す。
nは、R1の個数を示し且つ0〜4のいずれかの整数である。ベンゼン環上の隣接する2つのR1は、それらが結合する炭素原子と一緒になって無置換の若しくは置換基を有する5〜7員環を形成してもよい。
2は、水素原子、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、無置換の若しくは置換基を有するC3〜6シクロアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基、無置換の若しくは置換基を有するヘテロ環基、またはC1〜6ハロアルキル基を示す。
3は、水素原子、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、無置換の若しくは置換基を有するC3〜6シクロアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基、無置換の若しくは置換基を有するヘテロ環基、またはC1〜6ハロアルキル基を示す。
〔2〕 式(1)で表されるアニリン化合物と、 式(2)で表されるハロオキシラン化合物とを反応させる工程を含む、 式(4)で表されるN−置換アニリン化合物の製造方法。
〔3〕 式(4)で表されるN−置換アニリン化合物を、酸の存在下に反応させる工程を含む、 式(3)で表される3−ヒドロキシキノリン誘導体の製造方法。
〔4〕 式(4)で表されるN−置換アニリン化合物。
Figure 0005946540
式(4)中、R1〜R4、X、およびnは、上記と同じ意味を示す。
すなわち、式(4)中、R1は、それぞれ独立に、ハロゲノ基、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、無置換の若しくは置換基を有するC3〜6シクロアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基、無置換の若しくは置換基を有するヘテロ環基、無置換の若しくは置換基を有するC1〜7アシル基、C1〜6アルコキシ基、C1〜6ハロアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するカルボキシル基、無置換の若しくは置換基を有するアミノカルボニル基、置換基を有する水酸基、置換基を有するメルカプト基、置換基を有するスルホニル基、シアノ基、またはニトロ基を示す。
nは、R1の個数を示し且つ0〜4のいずれかの整数である。ベンゼン環上の隣接する2つのR1は、それらが結合する炭素原子と一緒になって無置換の若しくは置換基を有する5〜7員環を形成してもよい。
2は、水素原子、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、無置換の若しくは置換基を有するC3〜6シクロアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基、無置換の若しくは置換基を有するヘテロ環基、またはC1〜6ハロアルキル基を示す。
3は、水素原子、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、無置換の若しくは置換基を有するC3〜6シクロアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基、無置換の若しくは置換基を有するヘテロ環基、またはC1〜6ハロアルキル基を示す。
4は、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基を示す。2つのOR4は、それらが結合する炭素原子と一緒になって無置換の若しくは置換基を有する5〜7員環を形成してもよい。
Xは、ハロゲノ基を示す。
本発明の製造方法によれば、農医薬などの製造中間体として有用な3−ヒドロキシキノリン誘導体を温和な条件下で高収率で得ることができる。本発明の製造方法は工業的規模での大量生産に適している。
以下、本発明の好ましい例を説明するが、本発明はこれら例に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。
本発明に係る式(3)で表される3−ヒドロキシキノリン誘導体(以下、単に「キノリン誘導体(3)」ということがある。)の製造方法は、式(1)で表されるアニリン化合物(以下、単に「アニリン化合物(1)」ということがある。)と、式(2)で表されるハロオキシラン化合物(以下、単に「ハロオキシラン化合物(2)」ということがある。)とを反応させる工程を含む。
また、本発明に係るキノリン誘導体(3)の製造方法は、式(4)で表されるN−置換アニリン化合物(以下、単に「N−置換アニリン化合物(4)」ということがある。)を、酸の存在下に反応させる工程を含む。
N−置換アニリン化合物(4)は、アニリン化合物(1)と、 ハロオキシラン化合物(2)とを反応させる工程を含む、本発明に係る製造方法によって得ることができる。本発明に係るN−置換アニリン化合物(4)は、本発明に係るキノリン誘導体(3)の製造中間体として有用な新規化合物である。
本発明に用いられるアニリン化合物(1)は式(1)で表される。
Figure 0005946540
式(1)中、R1は、それぞれ独立に、ハロゲノ基、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、無置換の若しくは置換基を有するC3〜6シクロアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基、無置換の若しくは置換基を有するヘテロ環基、無置換の若しくは置換基を有するC1〜7アシル基、C1〜6アルコキシ基、C1〜6ハロアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するカルボキシル基、無置換の若しくは置換基を有するアミノカルボニル基、無置換の若しくは置換基を有する水酸基、無置換の若しくは置換基を有するメルカプト基、置換基を有するスルホニル基、シアノ基、またはニトロ基を示す。
となり得る好ましい例示としては、ハロゲノ基、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、C1〜6アルコキシ基、C1〜6ハロアルキル基、シアノ基、ニトロ基を挙げることができる。
となり得るより好ましい例示としては、ハロゲノ基、無置換のC1〜6アルキル基、C1〜6アルコキシ基を挙げることができる。
nは、R1の個数を示し且つ0〜4のいずれかの整数である。好ましくは、nは0〜2のいずれかの整数である。なお、ベンゼン環上の隣接する2つのR1は、それらが結合する炭素原子と一緒になって無置換の若しくは置換基を有する5〜7員環を形成してもよい。
本明細書における、「無置換の」の用語は、母核となる基のみであることを意味する。なお、本明細書において、「置換基を有する」との記載がなく母核となる基の名称のみで記載しているときは、別段の断りがない限り「無置換の」意味である。
一方、「置換基を有する」の用語は、母核となる基の中のいずれかの水素原子が、母核と同一又は異なる構造の基で置換されていることを意味する。置換基は1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。2つ以上の置換基は同一であってもよいし、異なるものであってもよい。
「C1〜6」などの用語は、母核となる基の炭素原子数が1〜6個などであることを示している。この炭素原子数には、置換基の中に在る炭素原子の数を含まない。例えば、エトキシ基を置換基として有するブチル基は、C2アルコキシC4アルキル基に分類する。
「置換基」は化学的に許容され、本発明の効果を有する限りにおいて特に制限されない。以下に「置換基」となり得る基を例示する。
フルオロ基、クロロ基、ブロモ基、イオド基などのハロゲノ基;
メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基などのC1〜6アルキル基;
ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基(アリル基)、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1−メチル−2−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基などのC2〜6アルケニル基;
エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、1−メチル−2−プロピニル基などのC2〜6アルキニル基;
シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などのC3〜6シクロアルキル基;
2−シクロペンテニル基、3−シクロヘキセニル基、4−シクロオクテニル基などのC4〜8シクロアルケニル基;
フェニル基、ナフチル基などのC6〜10アリール基;
ベンジル基、フェネチル基などのC7〜11アラルキル基;
水酸基;
メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、t−ブトキシ基などのC1〜6アルコキシ基;
ビニルオキシ基、アリルオキシ基、プロペニルオキシ基、ブテニルオキシ基などのC2〜6アルケニルオキシ基;
エチニルオキシ基、プロパルギルオキシ基などのC2〜6アルキニルオキシ基;
フェノキシ基、1−ナフトキシ基などのC6〜10アリールオキシ基;
ベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基などのC7〜11アラルキルオキシ基;
ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基、シクロヘキシルカルボニル基などのC1〜7アシル基;
ホルミルオキシ基、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、シクロヘキシルカルボニルオキシ基などのC1〜7アシルオキシ基;
メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基などのC1〜6アルコキシカルボニル基;
カルボキシル基;
クロロメチル基、クロロエチル基、トリフルオロメチル基、1,2−ジクロロ−n−プロピル基、1−フルオロ−n−ブチル基、パーフルオロ−n−ペンチル基などのC1〜6ハロアルキル基;
2−クロロ−1−プロペニル基、2−フルオロ−1−ブテニル基などのC2〜6ハロアルケニル基;
4,4−ジクロロ−1−ブチニル基、4−フルオロ−1−ペンチニル基、5−ブロモ−2−ペンチニル基などのC2〜6ハロアルキニル基;
4−クロロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基などのC6〜10ハロアリール基;
トリフルオロメトキシ基、2−クロロ−n−プロポキシ基、2,3−ジクロロブトキシ基などのC1〜6ハロアルコキシ基;
2−クロロプロペニルオキシ基、3−ブロモブテニルオキシ基などのC2〜6ハロアルケニルオキシ基;
4−フルオロフェニルオキシ基、4−クロロ−1−ナフトキシ基などのC6〜10ハロアリールオキシ基;
クロロアセチル基、トリフルオロアセチル基、トリクロロアセチル基、4−クロロベンゾイル基などのC1〜7ハロアシル基;
アミノ基;
メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基などのC1〜6アルキルアミノ基;
アニリノ基、ナフチルアミノ基などのC6〜10アリールアミノ基;
ベンジルアミノ基、フェネチルアミノ基などのC7〜11アラルキルアミノ基;
ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、プロパノイルアミノ基、ブチリルアミノ基、i−プロピルカルボニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基などのC1〜7アシルアミノ基;
メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、n−プロポキシカルボニルアミノ基、i−プロポキシカルボニルアミノ基などのC1〜6アルコキシカルボニルアミノ基;
アミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、N−フェニル−N−メチルアミノカルボニル基などの無置換若しくは置換基を有するアミノカルボニル基;
イミノメチル基、(1−イミノ)エチル基、(1−イミノ)−n−プロピル基などのイミノ基で置換されたC1〜6アルキル基;
ヒドロキシイミノメチル基、(1−ヒドロキシイミノ)エチル基、(1−ヒドロキシイミノ)プロピル基、メトキシイミノメチル基、(1−メトキシイミノ)エチル基などの無置換の若しくは置換基を有するヒドロキシイミノ基で置換されたC1〜6アルキル基;
メルカプト基;
メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、i−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、i−ブチルチオ基、s−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基などのC1〜6アルキルチオ基;
フェニルチオ基、ナフチルチオ基などのC6〜10アリールチオ基;
チアゾリルチオ基、ピリジルチオ基などのヘテロアリールチオ基;
ベンジルチオ基、フェネチルチオ基などのC7〜11アラルキルチオ基;
メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、t−ブチルスルホニル基などのC1〜6アルキルスルホニル基;
フェニルスルホニル基などのC6〜10アリールスルホニル基;
チアゾリルスルホニル基、ピリジルスルホニル基などのヘテロアリールスルホニル基;
ベンジルスルホニル基、フェネチルスルホニル基などのC7〜11アラルキルスルホニル基;
ピロリル基、フリル基、チエニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、トリアゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基、テトラゾリル基などの5員環のヘテロアリール基;
ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダニジル基、トリアジニル基などの6員環のヘテロアリール基;
アジリジニル基、エポキシ基、ピロリジニル基、テトラヒドロフラニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、ジオキソラン環、ジオキサン環などの飽和へテロ環基;
シアノ基;ニトロ基;
トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基などのトリC1〜6アルキル置換シリル基;
トリフェニルシリル基などのトリアリール置換シリル基;
また、これらの「置換基」は、その中の少なくとも1つの水素原子が同一または異なる構造の基で置換されていてもよい。例えば、アルキル基中の水素原子がアルコキシ基で置換されたもの、すなわちアルコキシアルキル基などを挙げることができる。
上記の「置換基」の中でも、「置換基」となり得る好ましい基は、ハロゲノ基、C1〜6アルキル基、C3〜6シクロアルキル基、C1〜6アルコキシ基、水酸基、C1〜6ハロアルキル基、C1〜6ハロアルコキシ基、シアノ基、またはニトロ基である。
1において、ハロゲノ基としては、上記の「置換基」におけるハロゲノ基として例示したものと同じものを挙げることができる。ハロゲノ基の好ましい例としては、フルオロ基を挙げることができる。
1において、無置換のC1〜6アルキル基としては、上記の「置換基」におけるC1〜6アルキル基として例示したものと同じものを挙げることができる。無置換のC1〜6アルキル基の好ましい例としては、メチル基を挙げることができる。置換基を有するC1〜6アルキル基としては、上記の「置換基」におけるC1〜6ハロアルキル基、C7〜11アラルキル基などを、具体的に挙げることができる。
1において、無置換のC2〜6アルケニル基としては、上記の「置換基」におけるC2〜6アルケニル基として例示したものと同じものを挙げることができる。置換基を有するC2〜6アルケニル基としては、上記の「置換基」におけるC2〜6ハロアルケニル基などを、具体的に挙げることができる。
1において、無置換のC2〜6アルキニル基としては、上記の「置換基」におけるC2〜6アルキニル基として例示したものと同じものを挙げることができる。置換基を有するC2〜6アルキニル基としては、上記の「置換基」におけるC2〜6ハロアルキニル基などを、具体的に挙げることができる。
1において、無置換のC3〜6シクロアルキル基としては、上記の「置換基」におけるC3〜6シクロアルキル基として例示したものと同じものを挙げることができる。
1において、無置換のC6〜10アリール基としては、上記の「置換基」におけるC6〜10アリール基として例示したものと同じものを挙げることができる。置換基を有するC6〜10アリール基において、置換基となり得る好ましい基としては、ハロゲノ基、C1〜6アルキル基、C3〜6シクロアルキル基、C1〜6アルコキシ基、水酸基、C1〜6ハロアルキル基、C1〜6ハロアルコキシ基、シアノ基、ニトロ基などを挙げることができる。
1において、無置換のヘテロ環基としては、上記の「置換基」における5員環のヘテロアリール基、6員環のヘテロアリール基、飽和へテロ環基として例示したものと同じものを挙げることができる。置換基を有するヘテロ環基において、置換基となり得る好ましい基としては、ハロゲノ基、C1〜6アルキル基、C3〜6シクロアルキル基、C1〜6アルコキシ基、水酸基、C1〜6ハロアルキル基、C1〜6ハロアルコキシ基、シアノ基、ニトロ基などを挙げることができる。
1において、無置換のC1〜7アシル基としては、上記の「置換基」におけるC1〜7アシル基として例示したものと同じものを挙げることができる。置換基を有するC1〜7アシル基としては、上記の「置換基」におけるC1〜7ハロアシル基などを、具体的に挙げることができる。
1において、C1〜6アルコキシ基としては、上記の「置換基」におけるC1〜6アルコキシ基として例示したものと同じものを挙げることができる。C1〜6アルコキシ基の好ましい例としては、メトキシ基を挙げることができる。
1において、C1〜6ハロアルキル基としては、上記の「置換基」におけるC1〜6ハロアルキル基として例示したものと同じものを挙げることができる。C1〜6ハロアルキル基の好ましい例としては、トリフルオロメチル基を挙げることができる。
1において、置換基を有するカルボキシル基としては、上記の「置換基」におけるC1〜6アルコキシカルボニル基などを、具体的に挙げることができる。
1において、置換基を有するアミノカルボニル基としては、上記の「置換基」における置換基を有するアミノカルボニル基として例示したものと同じものを挙げることができる。
1において、置換基を有する水酸基としては、上記の「置換基」におけるC1〜6アルコキシ基、C2〜6アルケニルオキシ基、C2〜6アルキニルオキシ基、C6〜10アリールオキシ基、C7〜11アラルキルオキシ基、C1〜7アシルオキシ基、C1〜6ハロアルコキシ基、C2〜6ハロアルケニルオキシ基などを、具体的に挙げることができる。
1において、置換基を有するメルカプト基としては、上記の「置換基」におけるC1〜6アルキルチオ基、C6〜10アリールチオ基、ヘテロアリールチオ基、C7〜11アラルキルチオ基などを、具体的に挙げることができる。
1において、置換基を有するスルホニル基としては、上記の「置換基」におけるC1〜6アルキルスルホニル基、C6〜10アリールスルホニル基、ヘテロアリールスルホニル基、C7〜11アラルキルスルホニル基などを、具体的に挙げることができる。
ベンゼン環上の隣接する2つのR1がそれらが結合する炭素原子と一緒になって形成する無置換の若しくは置換基を有する5〜7員環としては、ベンゼン環などの芳香族炭化水素環; シクロペンテン環、シクロヘキセン環、シクロヘプテン環などのC5〜7シクロアルケン環; フラン環、チオフェン環、ピロ−ル環、イミダゾール環、ピラゾール環、チアゾール環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、アゼピン環、ジアゼピン環などの芳香族5〜7員ヘテロ環; ジヒドロ−2H−ピラン環、ジヒドロ−2H−チオピラン環、テトラヒドロピリジン環などの不飽和5〜7員ヘテロ環;などが挙げることができる。
アニリン化合物(1)の具体例を表1に示す。なお、表1中の(R1nはアニリン化合物(1)中の(R1nである。R1の置換位置は式(1)中のベンゼン環の脇に示した数字の位置である。
Figure 0005946540
本発明に用いられるハロオキシラン化合物(2)は、式(2)で表される。
Figure 0005946540
ここで、式(2)中、R2は、水素原子、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、無置換の若しくは置換基を有するC3〜6シクロアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基、無置換の若しくは置換基を有するヘテロ環基、またはC1〜6ハロアルキル基を示す。
3は、水素原子、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、無置換の若しくは置換基を有するC3〜6シクロアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基、無置換の若しくは置換基を有するヘテロ環基、またはC1〜6ハロアルキル基を示す。
4は、それぞれ独立に無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基を示す。2つのOR4は、それらが結合する炭素原子と一緒になって無置換の若しくは置換基を有する5〜7員環を形成してもよい。
Xは、ハロゲノ基を示す。
2において、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、無置換の若しくは置換基を有するC3〜6シクロアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基、無置換の若しくは置換基を有するヘテロ環基、C1〜6ハロアルキル基としては、それぞれ上記のR1において例示したものと同じものを挙げることができる。
2となり得る好ましい例示としては、水素原子、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、C1〜6ハロアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基を挙げることができる。これらのうち、無置換のC1〜6アルキル基がより好ましい。無置換のC1〜6アルキル基の好ましい例としては、メチル基を挙げることができる。
3において、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、無置換の若しくは置換基を有するC3〜6シクロアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基、無置換の若しくは置換基を有するヘテロ環基、C1〜6ハロアルキル基としては、それぞれ上記のR1において例示したものと同じものを挙げることができる。
3となり得る好ましい例示としては、水素原子、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、C1〜6ハロアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基を挙げることができる。これらのうち、水素原子がより好ましい。
4において、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基としては、上記のR1において例示したものと同じものを挙げることができる。
となり得る好ましい例示としては、無置換のC1〜6アルキル基を挙げることができる。無置換のC1〜6アルキル基の好ましい例としては、エチル基を挙げることができる。2つのOR4が、それらが結合する炭素原子と一緒になって形成する無置換の若しくは置換基を有する5〜7員環としては、ジオキソラン環、ジオキサン環などが挙げることができる。
Xにおいて、ハロゲノ基としては、上記の「置換基」におけるハロゲノ基として例示したものと同じものを挙げることができる。ハロゲノ基の好ましい例としては、クロロ基を挙げることができる。
ハロオキシラン化合物(2)は、非特許文献2に記載の方法により調製することができる。ハロオキシラン化合物(2)の具体例を表2に示す。なお、表2中のX、R2、R3、およびR4はハロオキシラン化合物(2)中のX、R2、R3、およびR4である。
Figure 0005946540
アニリン化合物(1)とハロオキシラン化合物(2)との反応においては、スキーム(1)に示すように、アニリン環上のアミノ基由来の孤立電子対がオキシラン環上のα炭素へ求核的に作用して、オキシラン環の開環を伴う求核置換が進行する。その結果、N−置換アニリン化合物(4)が生成する。この反応は、塩基の存在下で行うことが好ましい。N−置換アニリン化合物(4)は、単離することもできるし、また単離せずに次工程の反応に用いることもできる。
Figure 0005946540
式(4)中の、R1〜R4、X、およびnは、上記と同じ意味を示す。
Figure 0005946540
なお、スキーム(1)において、R1〜R4、X、およびnは、上記と同じ意味を示す。なお、スキーム(1)には、窒素原子に不対電子が存在することを強調するために不対電子を示す記号「・・」を表記している。
N−置換アニリン化合物(4)は、キノリン誘導体(3)の反応前駆体として、有用である。
N−置換アニリン化合物(4)の具体例を表3に示す。なお、表3中の(R1n、R2、R3、R4、およびXは化合物(4)中の(R1n、R2、R3、R4、およびXである。R1の置換位置は式(4)中のベンゼン環の脇に示した数字の位置である。
Figure 0005946540
Figure 0005946540
スキーム(1)に記載の反応において用いる塩基は、反応を阻害しないものであれば特に制限はない。具体的には、トリエチルアミン、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピロリジン、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕−7−ウンデセン(DBU)、ピリジン、t-ブチルアミン、シクロヘキシルアミンなどのアミン化合物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、フッ化カリウム、フッ化セシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどのアルカリ金属塩;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物;テトラブチルアンモニウムフルオリド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシドなどの4級アンモニウム塩;ポタシウムt−ブトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムフェノキシドなどのアルカリ金属アルコキシド;n−ブチルリチウム、エチルマグネシウムクロリド、ジエチル亜鉛などの有機金属化合物;などが挙げられる。
これら塩基は、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。塩基はアニリン化合物(1)1モルに対して、1〜100モル、好ましくは1〜10モル用いられる。
スキーム(1)に記載の反応においては、溶媒を用いることができる。場合によっては無溶媒とすることもできる。溶媒としては、反応を阻害しなければ特に制限はない。具体的には、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、ジイソプロピルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、t−ブチルメチルエーテルなどのエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、ヘプタン、ヘキサン、シクロヘキサンなどの炭化水素系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド 、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルリン酸トリアミド、N−メチル−2−ピロリドン 、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンなどの非プロトン性溶媒;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテルなどのアルコール類;トリエチルアミン、ピリジンなどのアミン類;アセトニトリルなどのニトリル類;アセトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)などのケトン類;酢酸エチルなどのエステル類;塩化メチレン、クロロホルム、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類;1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレートなどのイオン性液体;水;などが挙げられる。
これらの溶媒は、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。用いられる溶媒の容積(L)は、アニリン化合物(1)の重量(kg)に対して、好ましくは1L/kg〜100L/kg、より好ましくは3L/kg〜30L/kgである。
反応は攪拌下において行われる。反応時の温度は、溶媒の融点から溶媒の沸点まで間の適宜な温度、好ましくは−80℃〜150℃の範囲の温度である。反応時間は反応速度に応じて適宜に設定できるが、好ましくは3〜50時間、より好ましくは6〜24時間である。
本発明に係る3−ヒドロキシキノリン誘導体の製造方法は、スキーム(2)に示すように、N−置換アニリン化合物(4)を酸の存在下で反応させることを含む。スキーム(2)に示す反応では、アセタールをカルボニルへと変換する反応が進行して、式(4’)で表されるカルボニル化合物(以下、単に「カルボニル化合物(4’)」ということがある。)が生成する。反応により形成したカルボニル炭素に、アニリン環上のアミノ基由来の孤立電子対で活性化されたベンゼン環上の電子リッチなo−位炭素が求核攻撃して、部分不飽和ピリジン環の閉環を伴う求核置換反応が進行して、式(3’)で表される縮合環化合物(以下、単に「縮合環化合物(3’)」ということがある。)が生成する。最後に、芳香環化反応が進行して、キノリン誘導体(3)が生成する。
なお、スキーム(2)において、R1〜R4、X、およびnは、上記と同じ意味を示す。なお、スキーム(2)には、窒素原子に不対電子が存在することを強調するために不対電子を示す記号「・・」を表記している。
Figure 0005946540
スキーム(2)に記載の反応において用いる酸は、反応を阻害しないものであれば特に制限はない。好ましくはプロトン酸を挙げることができる。具体的には、塩酸、硝酸、硫酸、発煙硫酸、サルファン、リン酸、ホウ酸などの無機酸;蟻酸、酢酸、クエン酸、シュウ酸、安息香酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸などの有機酸;陽イオン交換樹脂などを挙げることができる。プロトン酸は、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いても良い。
その他に、物性的に安定なルイス酸を用いることができる。具体的には、銅(II)トリフラート、ランタン(III)トリフラート、亜鉛(II)トリフラート、銀トリフラート、イッテルビウム(III)トリフラート、スカンジウム(III)トリフラート、ハフニウム(IV)トリフラート、セリウム(III)トリフラート、ネオジム(III)トリフラート、ツリウム(III)トリフラート、イットリウム(III)トリフラートなどの金属トリフルオロメタンスルホン酸塩;インジウム(III)クロライド;などを挙げることができる。
これらの酸は、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。酸のうちでも、溶液状のプロトン酸の場合は溶媒として用いても良い。酸は、N−置換アニリン化合物(4)1モルに対して、好ましくは1〜100モル、より好ましくは1〜10モル用いられる。
スキーム(2)に記載の反応においては、溶媒を用いることができる。場合によっては無溶媒とすることもできる。反応に用いることができる溶媒としては、反応を阻害しなければ特に制限はない。具体的には、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、ジイソプロピルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、t−ブチルメチルエーテルなどのエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、ヘプタン、ヘキサン、シクロヘキサンなどの炭化水素系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド 、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルリン酸トリアミド、N−メチル−2−ピロリドン 、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンなどの非プロトン性溶媒;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテルなどのアルコール類;アセトニトリルなどのニトリル類;アセトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)などのケトン類;酢酸エチルなどのエステル類;塩化メチレン、クロロホルム、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類;1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレートなどのイオン性液体;水;などが挙げられる。
これらの溶媒は、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。用いられる溶媒の容積(L)は、N−置換アニリン化合物(4)の重量(kg)に対して好ましくは1.0L/kg〜100L/kg、より好ましくは3L/kg〜30L/kgである。
反応は攪拌下に行われる。反応時の温度は、溶媒の融点から溶媒の沸点までの間の適宜な温度、好ましくは−80℃〜150℃の範囲の温度である。反応時間は反応速度に応じて適宜に設定できるが、好ましくは3〜50時間、より好ましくは6〜24時間である。
本発明に係る製造方法で得られる3−ヒドロキシキノリン誘導体は、式(3)で表される。
Figure 0005946540
なお、式(3)中、R1、R2、R3およびnは、上記と同じ意味である。
3−ヒドロキシキノリン誘導体(3)の具体例を表4に示す。表4中の(R1n、R2およびR3は、式(3)中の(R1n、R2およびR3を示す。R1の置換位置は式(3)中のベンゼン環の脇に示した数字の位置である。
Figure 0005946540
Figure 0005946540
次に、実施例を示して、本発明をより具体的に説明する。なお、本発明の技術的範囲は下記の実施例によって限定されるものではない。
〔実施例1〕 2−メチルキノリン−3−オールの製造
(工程1)2−クロロ−1,1−ジエトキシ−3−(フェニルアミノ)ブタン−2−オールの製造
Figure 0005946540
アニリン186mg(2mmol)をトルエン2mlに溶解させた。この溶液に飽和重曹水3ml(重曹3.2mmol相当)を加えて攪拌した。これに2−クロロ−2−(ジエトキシメチル)−3−メチルオキシラン584mg(3mmol)を添加し、室温で18時間攪拌した。その後、水相を分離してトルエンで生成物を複数回抽出した。有機相を集め合せて水で洗浄し、次いで飽和食塩水で洗浄した。その後、硫酸マグネシウムで乾燥させ、次いで溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。2−クロロ−1,1−ジエトキシ−3−(フェニルアミノ)ブタン−2−オール480mg(1.67mmol、収率84%)が得られた。
得られた化合物の1H−NMR分析結果は以下の通りであった。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.18−7.14 (m, 2H), 6.73-6.64 (m, 3H), 4.76 (s, 1H), 4.62 (br, 1H), 4.29 (br, 1H), 3.76-3.51 (m, 4H), 1.43 (d, 3H), 1.25 (m, 6H).
(工程2)2−メチルキノリン−3−オールの製造
Figure 0005946540
2−クロロ−1,1−ジエトキシ−3−(フェニルアミノ)ブタン-2-オール480mg(1.67mmol)をエタノール5mlに溶解させた。この溶液に6N塩酸1.66ml(塩化水素10mmol相当)を添加し、3時間還流させた。その後、室温に冷却し、飽和重曹水でpHを7に調整した。得られた生成物を酢酸エチルで抽出した。有機相を水で洗浄し、次いで飽和食塩水で洗浄した。その後、硫酸マグネシウムで乾燥させ、次いで溶媒を留去した。得られた粗結晶をヘキサン:酢酸エチル=9:1の混合溶媒2mlで3回洗浄した。次いで減圧乾燥して2−メチルキノリン−3−オール234mg(1.47mmol、収率89%)を得た。
得られた化合物の1H−NMR分析結果は以下の通りであった。
1H-NMR (400 MHz, d6-DMSO) δ 10.27 (s, 1H), 7.80-7.70 (m, 2H), 7.45-7.38 (m, 3H), 2.51 (s, 3H).
〔実施例2〕 7,8−ジフルオロ−2−メチルキノリン−3−オールの製造
(工程1)2−クロロ−1,1−ジエトキシ−3−(2,3−ジフルオロフェニルアミノ)ブタン−2−オールの製造
2,3−ジフルオロアニリン258mg(2mmol)をトルエン2mlに溶解させた。この溶液に飽和重曹水3ml(重曹3.2mmol相当)を加えて攪拌した。これに2−クロロ−2−(ジエトキシメチル)−3−メチルオキシラン584mg(3mmol)を添加し、40℃で36時間攪拌した。その後、水相を分離してトルエンで生成物を複数回抽出した。有機相を集め合せて水で洗浄し、次いで飽和食塩水で洗浄した。その後、硫酸マグネシウムで乾燥させ、次いで、溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。2−クロロ−1,1−ジエトキシ−3−(2,3−ジフルオロフェニルアミノ)ブタン−2−オール570mg(1.76mmol、収率88%)が得られた。
得られた化合物の1H−NMR分析結果は以下の通りであった。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 6.85 (m, 1H), 6.55-6.40 (m, 2H), 4.74 (s, 1H), 4.60 (br, 2H), 3.80-3.50 (m, 4H), 1.46 (d, 3H), 1.29-1.23 (m, 6H).
(工程2)7,8−ジフルオロ−2−メチルキノリン−3−オールの製造
2−クロロ−1,1−ジエトキシ−3−(2,3−ジフルオロフェニルアミノ)ブタン−2−オール971mg(3mmol)をエタノール9mlに溶解させた。この溶液に6N塩酸3ml(塩化水素18mmol相当)を添加し、3時間還流させた。その後、室温に冷却し、飽和重曹水でpHを7に調整した。得られた生成物を酢酸エチルで抽出した。有機相を水で洗浄し、次いで飽和食塩水で洗浄した。その後、硫酸マグネシウムで乾燥させ、次いで、溶媒を留去した。得られた粗結晶をヘキサン:酢酸エチル=9:1の混合溶媒3mlで3回洗浄し、次いで減圧乾燥した。7,8−ジフルオロ−2−メチルキノリン−3−オール486mg(2.49mmol、収率83%)が得られた。
得られた化合物の1H−NMR分析結果は以下の通りであった。
1H-NMR (400 MHz, d6-DMSO) δ 10.58 (s, 1H), 7.63 (m, 1H), 7.55-7.48 (m, 2H), 2.56 (s, 3H).
〔実施例3〕7,8−ジフルオロ−2−メチルキノリン−3−オールの製造
2,3−ジフルオロアニリン258mg(2mmol)をトルエン1mlに溶解させた。この溶液に飽和重曹水3ml(重曹3.2mmol相当)を加えて攪拌した。これに2−クロロ−2−(ジエトキシメチル)−3−メチルオキシラン584mg(3mmol)を添加し、45℃で20時間攪拌した。2,3−ジフルオロアニリンが反応によって消費された。その後、濃塩酸1ml(塩化水素12mmol相当)を添加し、9時間還流させた。その後、室温に冷却し、飽和重曹水でpHを7に調整した。得られた生成物を酢酸エチルで抽出した。有機相を水で洗浄し、次いで飽和食塩水で洗浄した。その後、硫酸マグネシウムで乾燥させ、次いで、溶媒を留去した。得られた粗結晶をヘキサン:酢酸エチル=9:1の混合溶媒2mlで3回洗浄し、次いで減圧乾燥した。7,8−ジフルオロ−2−メチルキノリン−3−オール315mg(1.61mmol、アニリンに対する収率81%)が得られた。
〔実施例4〕7−フルオロ−2−メチルキノリン−3−オールの製造
(工程1)2−クロロ−1,1−ジエトキシ−3−(3−フルオロフェニルアミノ)ブタン-2-オールの製造
3−フルオロアニリン222mg(2mmol)をトルエン1mlに溶解させた。この溶液に飽和重曹水3ml(重曹3.2mmol相当)を加えて攪拌した。これに2−クロロ−2−(ジエトキシメチル)−3−メチルオキシラン584mg(3mmol)を添加し、室温で24時間攪拌した。その後、水相を分離してトルエンで生成物を複数回抽出した。有機相を集め合せて水で洗浄し、次いで飽和食塩水で洗浄した。その後、硫酸マグネシウムで乾燥させ、次いで、溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。2−クロロ−1,1−ジエトキシ−3−(3−フルオロフェニルアミノ)ブタン-2-オール483mg(1.58mmol、収率79%)が得られた。
得られた化合物の1H−NMR分析結果は以下の通りであった。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.07 (m, 1H), 6.41-6.33 (m, 4H), 4.74 (s, 1H), 4.59 (br, 1H), 4.4.40 (br, 1H), 3.77-3.54 (m, 4H), 1.42 (d, 3H), 1.29-1.24 (m, 6H).
(工程2)7−フルオロ−2−メチルキノリン−3−オールの製造
2−クロロ−1,1−ジエトキシ−3−(3−フルオロフェニルアミノ)ブタン-2-オール483mg(1.58mmol)をエタノール4.8mlに溶解させた。この溶液に6N塩酸1.6ml(塩化水素9.6mmol相当)を添加し、3時間還流させた。その後、室温に冷却し、飽和重曹水でpHを7に調整した。得られた生成物を酢酸エチルで抽出した。有機相を水で洗浄し、次いで飽和食塩水で洗浄した。その後、硫酸マグネシウムで乾燥させ、次いで、溶媒を留去した。得られた粗結晶をヘキサン:酢酸エチル=9:1の混合溶媒3mlで2回洗浄し、減圧乾燥した。7−フルオロ−2−メチルキノリン−3−オールを主成分とする結晶260mgが得られた。1H−NMR解析より、この結晶には5−フルオロ−2−メチルキノリン−3−オールが約20%含まれていた。
得られた7−フルオロ体の1H−NMR分析結果は以下の通りであった。
1H-NMR (400 MHz, d6-DMSO) δ 10.38 (s, 1H), 7.78 (m, 1H), 7.52-7.47 (m, 2H), 7.31 (m, 1H), 2.48 (s, 3H).
〔実施例5〕7,8−ジフルオロ−2−メチルキノリン−3−オールの製造
2−クロロ−1,1−ジエトキシ−3−(2,3−ジフルオロフェニルアミノ)ブタン−2−オール700mg(2.13mmol)をトルエン3mlに溶解させた。この溶液にp−トルエンスルホン酸1水和物470mg(2.42mmol)を添加し、2時間還流させた。その後、室温に冷却し、反応溶液を水洗した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、次いで、溶媒を留去した。得られた粗結晶をヘキサン:酢酸エチル=9:1の混合溶媒で洗浄し、乾燥した。7,8−ジフルオロ−2−メチルキノリン−3−オール340mg(1.74mmol、収率82%)が得られた。
〔実施例6〕2,7,8−トリメチルキノリン−3−オールの製造
(工程1)2−クロロ−1,1−ジエトキシ−3−(2,3−ジメチルフェニルアミノ)ブタン−2−オールの製造
2−クロロ−2−(ジエトキシメチル)−3−メチルオキシラン12.37mmolを含むトルエン12mlに2,3−ジメチルアニリン1.00g(8.25mmol)、重曹0.83g(9.87mmol)、および水19mlを順次加えた後、40〜50℃で4時間攪拌した。実施例2工程1と同様の後処理を施し、2−クロロ−1,1−ジエトキシ−3−(2,3−ジメチルフェニルアミノ)ブタン−2−オール2.25g(7.12mmol、収率86%)が得られた。
得られた化合物のH-NMR分析結果は以下の通りであった。
H-NMR(400MHz,CDCl3)δ6.95(dd,1H),6.57(d,1H),6.48(d,1H),4.78(s,1H),4.62(m,1H),4.25(m,1H),3.75-3.50(m,4H),2.26(s,3H),2.09(s,3H),1.44(d,3H),1.30-1.20(m,6H).
(工程2)2,7,8−トリメチルキノリン−3−オールの製造
2−クロロ−1,1−ジエトキシ−3−(2,3−ジメチルフェニルアミノ)ブタン−2−オール2.20g(6.97mmol)をエタノール20mlに溶解させた。この溶液に6N塩酸10ml(塩化水素60mmol相当)を添加し、2時間還流させた。実施例2工程2と同様の後処理を施し、2,7,8−トリメチルキノリン−3−オール1.14g(6.09mmol、収率88%)が得られた。融点202−205℃
得られた化合物のH-NMR分析結果は以下の通りであった。
H-NMR(400MHz,CDCl3)δ7.35-7.10(m,3H),4.77(bs,1H),2.69(s,3H),2.65(s,3H),2.40(s,3H).
〔実施例7〕8−メトキシ−2−メチルキノリン−3−オールの製造
(工程1)2−クロロ−1,1−ジエトキシ−3−(2−メトキシフェニルアミノ)ブタン−2−オールの製造
2−クロロ−2−(ジエトキシメチル)−3−メチルオキシラン12.15mmolを含むトルエン12mlに2−メトキシアニリン1.00g(8.12mmol)、重曹0.82g(9.76mmol)、および水19mlを順次加えた後、40〜50℃で4時間攪拌した。実施例2工程1と同様の後処理を施し、2−クロロ−1,1−ジエトキシ−3−(2−メトキシフェニルアミノ)ブタン−2−オール2.04g(6.42mmol、収率79%)が得られた。
得られた化合物のH-NMR分析結果は以下の通りであった。
H-NMR(400MHz,CDCl3)δ6.85-6.55(m,4H),4.81(bs,1H),4.76(s,1H),4.58(bs,1H),3.85(s,3H),3.80-3.45(m,4H),1.43(d,3H),1.35-1.20(m,6H).
(工程2)8−メトキシ−2−メチルキノリン−3−オールの製造
2−クロロ−1,1−ジエトキシ−3−(2−メトキシフェニルアミノ)ブタン−2−オール2.00g(6.29mmol)をエタノール20mlに溶解させた。この溶液に6N塩酸10ml(塩化水素60mmol相当)を添加し、2時間還流させた。実施例2工程2と同様の後処理を施し、8−メトキシ−2−メチルキノリン−3−オール1.16g(6.13mmol、収率97%)が得られた。融点222−225℃
本発明に係る製造方法は、農医薬などの製造中間体として有用な3−ヒドロキシキノリン誘導体を工業的規模で大量に製造するのに適した方法である。

Claims (4)

  1. 式(1)
    Figure 0005946540
    (式(1)中、R1は、それぞれ独立に、ハロゲノ基、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、無置換の若しくは置換基を有するC3〜6シクロアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基、無置換の若しくは置換基を有するヘテロ環基、無置換の若しくは置換基を有するC1〜7アシル基、C1〜6アルコキシ基、C1〜6ハロアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するカルボキシル基、無置換の若しくは置換基を有するアミノカルボニル基、置換基を有する水酸基、置換基を有するメルカプト基、置換基を有するスルホニル基、シアノ基、またはニトロ基を示す。
    nは、R1の個数を示し且つ0〜4のいずれかの整数である。ベンゼン環上の隣接する2つのR1は、それらが結合する炭素原子と一緒になって無置換の若しくは置換基を有する5〜7員環を形成してもよい。)で表されるアニリン化合物と、
    式(2)
    Figure 0005946540
    (式(2)中、R2は、水素原子、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、無置換の若しくは置換基を有するC3〜6シクロアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基、無置換の若しくは置換基を有するヘテロ環基、またはC1〜6ハロアルキル基を示す。
    3は、水素原子、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、無置換の若しくは置換基を有するC3〜6シクロアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基、無置換の若しくは置換基を有するヘテロ環基、またはC1〜6ハロアルキル基を示す。
    4は、それぞれ独立に、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基を示す。2つのOR4は、それらが結合する炭素原子と一緒になって無置換の若しくは置換基を有する5〜7員環を形成してもよい。
    Xは、ハロゲノ基を示す。)で表されるハロオキシラン化合物と
    を反応させる工程を含む
    式(3)
    Figure 0005946540
    (式(3)中、R1〜R3、およびnは、上記と同じ意味を示す。)で表される3−ヒドロキシキノリン誘導体の製造方法。
  2. 式(1)
    Figure 0005946540
    (式(1)中、R1は、それぞれ独立に、ハロゲノ基、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、無置換の若しくは置換基を有するC3〜6シクロアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基、無置換の若しくは置換基を有するヘテロ環基、無置換の若しくは置換基を有するC1〜7アシル基、C1〜6アルコキシ基、C1〜6ハロアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するカルボキシル基、無置換の若しくは置換基を有するアミノカルボニル基、置換基を有する水酸基、置換基を有するメルカプト基、置換基を有するスルホニル基、シアノ基、またはニトロ基を示す。
    nは、R1の個数を示し且つ0〜4のいずれかの整数である。ベンゼン環上の隣接する2つのR1は、それらが結合する炭素原子と一緒になって無置換の若しくは置換基を有する5〜7員環を形成してもよい。)で表されるアニリン化合物と、
    式(2)
    Figure 0005946540
    (式(2)中、R2は、水素原子、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、無置換の若しくは置換基を有するC3〜6シクロアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基、無置換の若しくは置換基を有するヘテロ環基、またはC1〜6ハロアルキル基を示す。
    3は、水素原子、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、無置換の若しくは置換基を有するC3〜6シクロアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基、無置換の若しくは置換基を有するヘテロ環基、またはC1〜6ハロアルキル基を示す。
    4は、それぞれ独立に、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基を示す。2つのOR4は、それらが結合する炭素原子と一緒になって無置換の若しくは置換基を有する5〜7員環を形成してもよい。
    Xは、ハロゲノ基を示す。)で表されるハロオキシラン化合物と
    を反応させる工程を含む、
    式(4)
    Figure 0005946540
    (式(4)中、R1〜R4、X、およびnは、上記と同じ意味を示す。)で表されるN−置換アニリン化合物の製造方法。
  3. 式(4)
    Figure 0005946540
    (式(4)中、R1は、それぞれ独立に、ハロゲノ基、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、無置換の若しくは置換基を有するC3〜6シクロアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基、無置換の若しくは置換基を有するヘテロ環基、無置換の若しくは置換基を有するC1〜7アシル基、C1〜6アルコキシ基、C1〜6ハロアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するカルボキシル基、無置換の若しくは置換基を有するアミノカルボニル基、置換基を有する水酸基、置換基を有するメルカプト基、置換基を有するスルホニル基、シアノ基、またはニトロ基を示す。
    nは、R1の個数を示し且つ0〜4のいずれかの整数である。ベンゼン環上の隣接する2つのR1は、それらが結合する炭素原子と一緒になって無置換の若しくは置換基を有する5〜7員環を形成してもよい。
    2は、水素原子、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、無置換の若しくは置換基を有するC3〜6シクロアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基、無置換の若しくは置換基を有するヘテロ環基、またはC1〜6ハロアルキル基を示す。
    3は、水素原子、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、無置換の若しくは置換基を有するC3〜6シクロアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基、無置換の若しくは置換基を有するヘテロ環基、またはC1〜6ハロアルキル基を示す。
    4は、それぞれ独立に、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基を示す。2つのOR4は、それらが結合する炭素原子と一緒になって無置換の若しくは置換基を有する5〜7員環を形成してもよい。
    Xは、ハロゲノ基を示す。)で表されるN−置換アニリン化合物を、
    酸の存在下に反応させる工程を含む、
    式(3)
    Figure 0005946540
    (式(3)中、R1〜R3、およびnは、上記と同じ意味を示す。)で表される3−ヒドロキシキノリン誘導体の製造方法。
  4. 式(4)
    Figure 0005946540
    (式(4)中、R1は、それぞれ独立に、ハロゲノ基、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、無置換の若しくは置換基を有するC3〜6シクロアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基、無置換の若しくは置換基を有するヘテロ環基、無置換の若しくは置換基を有するC1〜7アシル基、C1〜6アルコキシ基、C1〜6ハロアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するカルボキシル基、無置換の若しくは置換基を有するアミノカルボニル基、置換基を有する水酸基、置換基を有するメルカプト基、置換基を有するスルホニル基、シアノ基、またはニトロ基を示す。
    nは、R1の個数を示し且つ0〜4のいずれかの整数である。ベンゼン環上の隣接する2つのR1は、それらが結合する炭素原子と一緒になって無置換の若しくは置換基を有する5〜7員環を形成してもよい。
    2は、水素原子、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、無置換の若しくは置換基を有するC3〜6シクロアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基、無置換の若しくは置換基を有するヘテロ環基、またはC1〜6ハロアルキル基を示す。
    3は、水素原子、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、無置換の若しくは置換基を有するC3〜6シクロアルキル基、無置換の若しくは置換基を有するC6〜10アリール基、無置換の若しくは置換基を有するヘテロ環基、またはC1〜6ハロアルキル基を示す。
    4は、無置換の若しくは置換基を有するC1〜6アルキル基を示す。2つのOR4は、それらが結合する炭素原子と一緒になって無置換の若しくは置換基を有する5〜7員環を形成してもよい。
    Xは、ハロゲノ基を示す。)で表されるN−置換アニリン化合物。
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