図1を参照して、この実施例の携帯電話機10は、携帯端末の一種であり、CPUまたはコンピュータと呼ばれるプロセッサ24を含む。このプロセッサ24には、無線通信回路14、A/D変換器16、D/A変換器20、キー入力装置26、表示ドライバ28、フラッシュメモリ32、RAM34、タッチパネル制御回路36および近接センサ40が接続される。無線通信回路14にはアンテナ12が接続され、A/D変換器16にはマイク18が接続され、D/A変換器20にはアンプ(図示せず)を介してスピーカ22が接続される。表示ドライバ28には、表示部として機能するディスプレイ30が接続される。また、タッチパネル制御回路36にはタッチパネル38が接続される。
プロセッサ24は、制御用のICであり、携帯電話機10の全体制御を司る。また、記憶部と呼ばれるRAM34は、プロセッサ24の作業領域(描画領域を含む)ないしバッファ領域として用いられる。フラッシュメモリ32には、携帯電話機10の文字、画像、音声、音および映像のようなコンテンツのデータや使用者のプロファイルおよびアドレス帳のようなデータが記録される。
A/D変換器16は、当該A/D変換器16に接続されたマイク18を通して入力される音声ないし音についてのアナログ音声信号を、デジタル音声信号に変換する。D/A変換器20は、デジタル音声信号をアナログ音声信号に変換(復号)して、アンプを介してスピーカ22に与える。したがって、アナログ音声信号に対応する音声ないし音がスピーカ22から出力される。
キー入力装置26は、通話キー26a、機能キー26bおよび終話キー26cなど(図
2(A)参照)を備える。そして、使用者が操作したキーの情報(キーデータ)はプロセッサ24に入力される。なお、キー入力装置26に含まれる各キーが操作されると、クリック音が鳴る。使用者は、クリック音を聞くことで、キー操作に対する操作感を得ることができる。
表示ドライバ28は、プロセッサ24の指示の下、当該表示ドライバ28に接続されたディスプレイ30の表示を制御する。また、表示ドライバ28は、ディスプレイ30に表
示する画面に対応する表示画像データを一時的に記憶するVRAM(図示せず)を含む。プロセッサ24は、表示画像データを、このVRAMに記憶させる。
タッチパネル38は、ディスプレイ30の画面内で、任意の位置を指示するためのポインティングデバイスである。たとえば、この実施例のタッチパネル38は、指などの物体が表面に接近して生じた電極間の静電容量の変化を検出する静電容量方式のタッチパネルであって、たとえば1本または複数本の指がタッチパネル38に触れたことを検出可能である。また、タッチパネル38は、その表面(上面)を指で、押したり、撫でたり、触れたりすることにより操作されると、その操作を検出する。具体的には、タッチ検出部として機能するタッチパネル制御回路36は、タッチパネル38に指が触れると、その指の位置を特定し、操作された位置を示す座標のデータ(座標データ)をプロセッサ24に出力する。つまり、使用者は、タッチパネル38の上面を指で、押したり、撫でたり、触れたりすることによって、操作の位置、操作の方向や図形などを携帯電話機10に入力することができる。
以下、この実施例においては、使用者がタッチパネル38の上面を指で触れる操作を「タッチ」と言うことにする。一方、タッチパネル38から指を離す操作を「リリース」と言うことにする。また、タッチパネル38の上面を指で撫でる操作を「スライド」と言うことにする。ただし、タッチパネル38の上面に指を接触したまま所定時間(たとえば、50ms)内に所定距離(たとえば、50ドット)以上動かし(スライドし)、指をリリースする操作を「フック」と言うことにする。そして、タッチによって示された座標を「タッチ点(タッチ開始位置)」、リリースによって示された座標を「リリース点(タッチ終了位置)」と言うことにする。さらに、使用者がタッチパネル38の上面をタッチし、続けてリリースする操作を「タッチアンドリリース」と言うことにする。そして、タッチ、リリース、スライドおよびタッチアンドリリースなどのタッチパネル38に対して行う操作を、総じて「タッチ操作」と言うことにする。
なお、タッチ操作は指だけに限らず、導電体が先端に取り付けられたタッチペンなど、その他の物体によって行われてもよい。また、タッチパネル38の検出方式には、表面型の静電容量方式が採用されてもよいし、抵抗膜方式、超音波方式、赤外線方式および電磁誘導方式などであってもよい。
近接センサ40は、図示は省略するが、発光素子である赤外LEDと受光素子であるフォトダイオードとから構成される。プロセッサ24は、フォトダイオードの出力の変化から、近接センサ40(当該携帯電話機10)が使用者の顔に接近したかどうかを判断する。具体的には、赤外LEDは、赤外線を発光し、フォトダイオードは、使用者の顔などで反射した赤外線を受光する。つまり、フォトダイオードが使用者の顔から遠い場合には、赤外LEDが発光した赤外線はフォトダイオードによって受光されないが、近接センサ40が使用者の顔に接近すると、赤外LEDが発光した赤外線はフォトダイオードによって受光される。このように、フォトダイオードでは、近接センサ40が使用者の顔に接近している場合とそうでない場合とで赤外線の受光量が変化するため、これを検出したプロセッサ24は、赤外線の受光量によって、近接センサ40(当該携帯電話機10)が使用者の顔に接近しているかどうかを判断することができる。
なお、本実施例では、近接センサ40として、赤外線を利用する赤外線型の近接センサを用いるようにしてあるが、コンデンサの静電容量の変化を利用する静電容量型の近接センサや、超音波の反射を利用する超音波型の近接センサなどを用いるようにしてもよい。
無線通信回路14は、CDMA方式での無線通信を行うための回路である。たとえば、使用者がキー入力装置26を用いて音声発信を指示すると、無線通信回路14は、プロセ
ッサ24の指示の下、音声発信処理を実行し、アンテナ12を介して音声発信信号を出力する。音声発信信号は、基地局および通信網(図示せず)を経て相手の電話機に送信される。そして、相手の電話機において着信処理が行われると、通信可能状態(接続状態)が確立され、プロセッサ24は通話処理を実行する。
通常の通話処理について具体的に説明すると、相手の電話機から送られてきた変調音声信号はアンテナ12によって受信される。受信された変調音声信号には、無線通信回路14によって復調処理および復号処理が施される。そして、これらの処理によって得られた受話音声信号は、D/A変換器20によってアナログ音声信号に変換された後、スピーカ22から出力される。一方、マイク18を通して取り込まれた送話音声信号は、A/D変換器16によってデジタル音声信号に変換された後、プロセッサ24に与えられる。デジタル音声信号に変換された送話音声信号には、プロセッサ24の指示の下、無線通信回路14によって符号化処理および変調処理が施され、アンテナ12を介して出力される。したがって、変調音声信号は、基地局および通信網を介して相手の電話機に送信される。
また、相手の電話機からの発信信号がアンテナ12によって受信されると、つまり着信があると、無線通信回路14は、音声着信(着呼と言うこともある)をプロセッサ24に通知する。これに応じて、プロセッサ24は、表示ドライバ28を制御して、着信通知に記述された発信元情報(発信者(相手)の名称など)をディスプレイ30に表示する。また、これとほぼ同時に、プロセッサ24は、図示しないスピーカから着信音(着信メロディ、着信音声と言うこともある)を出力させる。
なお、携帯電話機10に振動装置(バイブレータ)やLEDが設けられる場合には、それらを駆動することによって、振動や発光(明滅)或いはそれら両方によって、着信を通
知することもできる。これは、上述の着信音と共に実行されてもよい。
そして、使用者が、着信に応答することを指示すると、無線通信回路14は、プロセッサ24の指示の下、音声着信処理を実行し、通信可能状態が確立され、プロセッサ24は上述した通常の通話処理を実行する。
後述するように、着信に対する対応を実行する場合には、2つの画面で操作する必要があるため、誤操作を防止することができる。たとえば、通話キー26aは筐体50の表面に設けられているため、鞄の中に携帯電話機10を収納している場合に、鞄の中の物が通話キー26aを押してしまうような不都合を回避することができる。
また、通話可能状態に移行した後に終話キー26cによって通話終了操作が行われると、プロセッサ24は、無線通信回路14を制御して、通話相手に通話終了信号を送信する。通話終了信号の送信後、プロセッサ24は通話処理を終了する。また、先に通話相手から通話終了信号を受信した場合も、プロセッサ24は通話処理を終了する。さらに、通話相手によらず、移動通信網から通話終了信号を受信した場合も、プロセッサ24は通話処理を終了する。
また、携帯電話機10は、ネットワークに接続されるサーバとのデータ通信を確立することで、複数の機能を実行することができる。たとえば、携帯電話機10は、メールサーバ(図示せず)とのデータ通信を確立することで、メールの送受信を行うメール機能や、サーバが公開するデータを取得するブラウザ機能を実行する事ができる。
図2(A)は、携帯電話機10の表面の外観を示す外観図であり、図2(B)は携帯電話機10の裏面の外観を示す外観図である。図2(A)を参照して、携帯電話機10は、ストレート型の形状であり、平面矩形の筐体50を有する。上述のマイク18は、筐体5
0に内蔵される。内蔵されたマイク18に通じる開口OP2は、筐体50の表面であり、筐体50の長手方向の一方端に設けられる。同様に、上述のスピーカ22は、筐体50に内蔵される。内蔵されたスピーカ22に通じる開口OP1は、筐体50の表面であり、筐体50の長手方向の他方端に設けられる。ディスプレイ30は、モニタ画面が筐体50から露出するように取り付けられる。図2(A)では表現することができないが、ディスプレイ30の上面(前面)には、上述したタッチパネル38が設けられる。
また、図2(A)に示すように、キー入力装置26は、通話キー26a、機能キー26bおよび終話キー26cを含む。そして、これらのキーは筐体50の表面であり、ディスプレイ30と開口OP2との間に設けられる。
たとえば、使用者は、ディスプレイ30に表示されたダイヤルキーに対して、タッチ操作を行うことで電話番号を入力し、通話キー26aによって音声発信操作を行う。そして、使用者は、通話が終了すると、終話キー26cによって通話終了操作を行う。また、使用者は、ディスプレイ30に表示されたソフトキーおよびメニューに対してタッチ操作を行うことで、メニューの選択や確定を行う。そして、使用者は、終話キー26cを長押しすることで携帯電話機10の電源をオン/オフする。
なお、アンテナ12、無線通信回路14、A/D変換器16、D/A変換器20、プロセッサ24、表示ドライバ28、フラッシュメモリ32、RAM34およびタッチパネル制御回路36は筐体50に内蔵されているため、図2(A)、(B)では省略してある。
ここで、この実施例の携帯電話機10の着信時の操作について説明することにする。他の電話機から着信があると、携帯電話機10では、図3(A)に示すような対応選択画面60がディスプレイ30に表示される。この対応選択画面60は、他の電話機からの着信に対する対応を選択するためのものである。図3(A)に示すように、対応選択画面60には、表示領域60aおよび表示領域60bが設けられる。
表示領域60a(後述する、表示領域70a、80aおよび90aも同じ)には、電波強度、バッテリの残量、月日および時刻が表示される。表示領域60bには、発信元情報600が表示される。この実施例では、発信元情報は、発信者について登録した画像600aと、当該画像600aの下方に表示される発信者の名称、発信者が使用している端末の電話番号、および発信者が使用している端末の種別(携帯または家電)とを含む。図示は省略するが、画像600aは、発信者の顔写真や予め携帯電話機10に登録されているまたはダウンロードした画像(キャラクタ画像)である。ただし、発信者について画像が登録されていない場合には、その旨(画像なし)が記載されたカードの画像600aが表示される。また、発信者の名称は、発信者について登録した氏名やニックネームなどである。
また、表示領域60bには、発信者情報600の上方に、ボタン画像602が表示されるとともに、発信者情報600の下方に、ボタン画像604およびボタン画像606が並んで表示される。ボタン画像602は、着信に対して応答する(accept)ことを選択するために設けられる。ボタン画像604は、着信を無視する(ignore)ことを選択するために設けられる。ボタン画像606は、着信を無視するとともにその着信の発信者(発信元)にメッセージを送信する(ignore with text)ことを選択するために設けられる。
図示は省略するが、ボタン画像602−606の各操作領域に対応して、タッチパネル38の検出範囲が設定されている。つまり、各検出範囲についての座標データ群が、対応選択画面60に関連付けられるとともに、対応するボタン画像602−606を識別可能に、RAM34に記憶される。
したがって、タッチパネル38から座標データが入力されると、この座標データがボタン画像602−606の操作領域に対応する検出範囲内であるかどうかが判断される。つまり、タッチパネル38から入力される座標データが示すタッチ点がボタン画像602−606の操作領域(表示領域)内であるかどうかが判断される。座標データが、いずれかの検出範囲内である場合には、その検出範囲が設定された操作領域に対応するボタン画像602−606に設定された(割り当てられた)対応(機能)が選択される。ただし、ボタン画像602−606に設定された操作領域に対応する検出範囲外の座標が検出された場合には、ボタン画像602−606の操作領域とは異なる領域ないし位置がタッチされたことが判断される。かかる場合には、ボタン画像602−606に設定された対応が選択されることはない。
なお、この実施例では、ボタン画像602−606をタッチすることにより、対応を選択するようにしてあるが、キー入力装置26を用いて選択するようにしてもよい。たとえば、通話キー26aがオンされると、着信に応答することが選択され、終話キー26cがオンされると、着信を無視することが選択され、そして、機能キー26bがオンされると、着信を無視するとともにメッセージを送信することが選択される。
ボタン画像602−606のいずれかがタッチされ、対応が選択されると、図3(B)に示すような実行画面70がディスプレイ30に表示される。ただし、図3(B)では、図3(A)に示した対応選択画面60において、ボタン画像602がタッチされ、着信に応答することが選択された場合についての実行画面70を示してある。
図3(B)に示すように、実行画面70は、表示領域70aおよび表示領域70bを含む。表示領域70aには、上述したように、電波強度などの情報が表示される。表示領域70bには、発信者情報700、オブジェクト画像702、指標画像704および文字列706が表示される。発信者情報700は、上述した発信者情報600と同じであり、発信者について登録した画像700a、発信者の名称、発信者が使用している端末の電話番号、および発信者が使用している端末の種別を含む。
オブジェクト画像702は、対応選択画面60で選択された対応を実行することを指示するために設けられる。指標画像704は、対応選択画面60で選択された対応を実行するための操作を使用者に報知するために表示される。図3(B)に示す実行画面70では、大きさの異なるVの字が縦に並んだ指標画像704が表示される。文字列706は、対応選択画面60で選択された対応を表示するテキストである。上述したように、図3(B)では、着信に応答することが選択された場合の実行画面70が示されるため、ここでは、“応答”の文字列706が表示される。図示は省略するが、着信を無視することが選択された場合には、“無視”の文字列706が表示され、着信を無視するとともに当該着信の発信元にメッセージを送信することが選択された場合には、“無視+メッセージ”の文字列706が表示される。
この実施例では、図4(A)に示すように、使用者がオブジェクト画像702をタッチし、スライドすると、このスライドに従って、つまりタッチ点の移動に従ってオブジェクト画像702が実行画面70上を移動される。この実施例では、図4(B)に示すように、指標画像704に従って、使用者がスライドすることによりオブジェクト画像702を下方向に移動させると、対応選択画面60で選択された対応が実行される。ただし、スライドの距離(タッチ点の変位量)は、所定距離(たとえば、数十ドット)以上である。
図示は省略するが、誤操作を防止するため、リリースの状態からオブジェクト画像702をタッチし、そのまま(リリースしないで)スライドが実行された場合に、オブジェクト画像702が移動されるようにしてある。オブジェクト画像702が移動されない場合のスライドは、その距離が所定距離以上であっても無効である。
また、図示は省略するが、所定距離以上スライドせずに、リリースした場合には、スライドをやり直すべく、オブジェクト画像702は初期位置に戻される。
さらに、スライドの方向は、下方向であれば、斜め方向であっても構わない。これは座標データが示す座標のうち、上下方向を示す成分の変化に基づいて判断することができる。たとえば、図4(A)に示すように、タッチパネル38の座標系では、その横方向がX軸方向に設定され、その縦方向がY軸方向に設定される。さらに、右方向がX軸のプラス方向であり、上方向がY軸のプラス方向である。したがって、タッチ位置の座標のY軸成分が減少する場合に、オブジェクト画像702が下方向に移動されていることが分かる。
また、スライドの距離は、最初にオブジェクト画像702をタッチしたときのタッチ点(タッチ開始位置)と、現在のタッチ点(タッチ現在位置)との差分である。または、スライドの距離は、タッチした軌跡の長さであってもよい。かかる場合には、所定時間(1フレーム)毎に、現フレームのタッチ点と前フレームのタッチ点との距離が算出され、累積される。ただし、スライドの距離に代えて、オブジェクト画像702の移動距離を求めるようにしてもよい。
なお、この実施例では、対応を実行することを指示する場合には、所定方向に所定距離以上スライドするようにしてあるが、スライドの方向に拘わらず、所定距離以上のスライドを検知した場合に、選択した対応を実行することを指示するようにしてもよい。
また、この実施例では、スライドに従ってオブジェクト画像702を移動させるようにしてあるが、オブジェクト画像702は移動させなくてもよい。
さらに、この実施例では、出来る限り誤操作を防止するために、オブジェクト画像702を移動させるように、使用者にスライドさせるようにしてあるが、実行画面70において、オブジェクト画像702をタッチさせるだけでも、或る程度誤操作を防止することは可能である。つまり、この実施例では、対応選択画面60において対応を選択した後に、実行画面70において、選択された対応を実行することを指示するようにしており、対応選択画面60において対応が選択されただけでその対応が実行されてしまうことが無いからである。
詳細な説明は省略するが、実行画面70において、所定時間(たとえば、30秒)以上オブジェクト画像702がタッチされない場合、オブジェクト画像702の操作領域の範囲(対応する検出範囲)外の同じ位置を所定時間(たとえば、5秒)以上タッチし続ける場合、またはオブジェクト画像702の操作領域の範囲外の領域で所定回数(たとえば、3回)以上連続してタッチした場合には、発信元の電話機との通信を切断したり、着信を保留したり、留守録を開始したりするようにしてもよい。
また、詳細な説明は省略するが、図3(A)および図3(B)から分かるように、対応選択画面60に表示されるボタン画像602−606と、実行画面70に設けられるオブジェクト画像702とは、ディスプレイ30の表示領域において、互いに重ならない位置に設定されている。また、上述したように、オブジェクト画像702は、リリースされた状態からタッチされた場合にのみ、移動される。このため、対応選択画面60が表示されている場合に、誤っていずれかのボタン画像602−606がタッチされ、続けてスライドが実行されたとしても、実行画面70において、オブジェクト画像702が移動されることはほとんど無い。つまり、使用者が意図せずに、着信に対して何らかの対応が実行さ
れてしまうことを、可及的に防止することができる。
図3(A)に示される対応選択画面60において、ボタン画像602がタッチされ、着信に対して応答することが選択され、実行画面70において、その実行が指示されると、発信元の端末(電話機)との間で通信可能状態が確立された後に、通常の通話処理が実行
される。このとき、図5(A)に示すような、通話中画面80がディスプレイ30に表示される。図5(A)に示すように、通話中画面80は、表示領域80aおよび表示領域80bを含む。表示領域80aには、電話強度などが表示され、表示領域80bには、通話開始からの時間(通話時間)が表示される。
図示は省略するが、通話処理が開始され、携帯電話機10が使用者の顔(耳)に接近され、そのことがプロセッサ24によって近接センサ40からの受光量に基づいて検出されると、ディスプレイ30の電源がオフされる。これは、無駄な消費電力を削減するためである。つまり、通話中に、通話相手と会話している場合には、使用者はディスプレイ30を見ないためである。同様に、通話中に、通話相手と会話している場合には、タッチパネル38を操作しないため、タッチパネル38の電源もオフされる。
なお、近接センサ40を設けない場合には、通話処理が開始され、所定時間(たとえば、3秒から15秒)が経過すると、ディスプレイ30やタッチパネル38の電源がオフされるようにしてもよい。たとえば、所定時間は、使用者が設定可能である。
また、図3(A)に示される対応選択画面60において、ボタン画像604がタッチされ、着信を無視することが選択され、実行画面70において、その実行が指示されると、携帯電話機10は通信を切断する。つまり、応答せずに、電話を切るのである。したがって、着信音の出力(再生)が停止される。ただし、マナーモードが設定されており、バイブレータが動作されている場合には、その動作(駆動)が停止される。または、着信音が出力されるとともに、バイブレータが動作されている場合には、その両方が停止される。なお、着信をLEDのような照明装置の点灯または明滅で表現する場合には、照明装置が消灯される。このように、携帯電話機10が通信を切断すると、これに応じて、発信元の電話機も通信を切断する。つまり、発信を終了する。
さらに、図3(A)に示される対応選択画面60において、ボタン画像606がタッチされ、着信を無視するとともにメッセージを送信することが選択され、図3(B)に示される実行画面70において、その実行が指示されると、着信を無視した後に、携帯電話機10の通信が切断された後に、メッセージを作成および送信する処理が実行される。
なお、着信を無視する場合の動作については、上述したとおりであるため、重複した説明は省略する。
着信が無視され、メッセージを作成および送信する場合には、まず、図5(B)に示すようなメッセージ作成画面90がディスプレイ30に表示される。このメッセージ選択画面90は、表示領域90a、表示領域90b、表示領域90cおよび表示領域90dを含む。
表示領域90aには、電波強度などが表示され、表示領域90bには、メッセージの宛先として、無視する着信の発信元すなわち発信者の電話機の電話番号が表示される。ただし、発信者情報を携帯電話機10のアドレス帳に登録してある場合には、発信者の名称を表示するようにしてもよい。表示領域90cには、メッセージの入力画面が表示される。表示領域90dには、ソフトキー100などが表示される。たとえば、ソフトキー100は、アルファベット、記号および数字を入力するためのボタン画像を含む。また、メッセ
ージの作成を終了およびメッセージの送信を指示するためのボタン画像102が表示される。
図示は省略するが、ソフトキー100の各ボタン画像およびボタン画像102の表示領域に対応して操作領域が設定されており、各操作領域に対応してタッチパネル38の検出範囲が設定されている。具体的には、各ボタン画像の操作領域に対応するタッチパネル38の検出範囲を規定する座標データ群が、このメッセージ作成画面90に関連づけられてRAM34に記憶される。ただし、ボタン画像に対応する検出範囲は四角形であるため、その4つの頂点または対角の2つの頂点の座標についての座標データが記憶されてもよい。ただし、いずれのボタン画像の検出範囲についての座標データが識別可能に記憶される。
したがって、使用者がソフトキー100をタッチ操作すると、対応する文字(ここでは、アルファベット、記号または数字)が表示領域90cに入力(表示)される。ただし、ローマ字入力の場合には、アルファベットがかな文字に変換される。図示は省略するが、日本語(かな文字)による入力を行う場合には、ソフトキー100には、平仮名文字が表示される。
また、使用者がボタン画像102をタッチすると、メッセージの作成が終了されるとともに、作成したメッセージが表示領域90bに表示された宛先の端末に、たとえば、ショートメッセージサービス(SMS)で送信される。ただし、携帯電話機10が電子メール機能を備える場合には、電子メールで発信者の電話機にメッセージを送信してもよい。かかる場合には、宛先には、電話機に設定されたメールアドレスが入力され、作成されたメッセージが電子メールの本文に設定される。
なお、この実施例では、対応選択画面60において、着信を無視するとともにメッセージを送信することが選択された場合には、通信を切断した後に、即時にメッセージを作成するようにしてあるが、予め作成しておいた1または複数のメッセージから1つのメッセージを選択して、送信するようにしてもよい。かかる場合には、メッセージ作成画面90に代えて、予め作成したメッセージを選択および送信するための画面(図示せず)を表示するようにすればよい。
また、通話中に、他の電話機からの着信(割り込み着信)があると、使用者が携帯電話機10を顔(耳)から離したときに、ディスプレイ30およびタッチパネル38の電源がオンされ、対応選択画面60が、現在通話中の通話相手についての通話中画面80の前面に表示される。したがって、使用者は、上述したように、ボタン画像602、604、606をタッチすることにより、応答、無視、または、無視およびメッセージの送信を、割り込み着信に対して選択することができる。
このように割り込み着信がある場合には、使用者が携帯電話機10を顔から離したときに、対応選択画面60がディスプレイ30に表示される。このことは、上述したように、割り込み着信でない場合の着信(以下、「通常の着信」ということがある)の場合とは異なる。
ただし、対応選択画面60を用いて対応を選択する方法および対応の選択後に実行画面70を用いて実行を指示する方法は、割り込み着信の場合も同じであるため、重複した説明は省略する。
割り込み着信に応答することが選択され、その実行の指示が有ると、割り込み着信の発信元との間で通信可能状態が確立され、割り込み着信の発信元との間で通話処理が実行さ
れる。このとき、先に通話処理を行っていた発信元との通話処理は保留される。割り込み着信の発信元との通話処理が終了すると、保留されていた先の通話処理が再開される。
また、割り込み着信を無視することが選択され、その実行の指示が有ると、割り込み着信の発信元との間で通信可能状態が確立され、留守録が開始される。留守録が開始されると、電話に出ることができない旨のメッセージについての音声信号が割り込み着信の発信元に送信され、その後、割り込み着信の発信元の電話機の使用者からのメッセージについての音声信号(受話音声信号)の録音が開始される。ただし、この留守録は、先の通話相手との通話処理と並列して実行される。留守録が終了すると、携帯電話機10は割り込み着信の発信元との通信を切断する。たとえば、携帯電話機10は、割り込み着信の発信元の電話機が通信を切断することにより、留守録が終了したことを検知し、したがって、割り込み着信の発信元の電話機との通信を切断する。
なお、留守録に代えて、留守番電話サービスを電話事業者が行う場合には、当該電話事業者が運用および管理するシステムに、メッセージが録音される。この場合には、割り込み着信を無視することが選択されると、携帯電話機10は割り込み着信の発信元の電話機との通信を切断し、その後、割り込み着信の発信元の電話機は、電話事業者が運用および管理するシステムに接続され、当該発信元の電話機の使用者は、メッセージを録音することができる。
さらに、割り込み着信を無視するとともにメッセージを送信することが選択され、その実行の指示があると、上述したように、割り込み着信の発信元との通信可能状態が確立され、留守録が開始される。留守録が終了すると、携帯電話機10は割り込み着信の発信元の電話機との通信を切断する。そして、メッセージ作成画面90が、現在通話中の電話機についての通話中画面80の前面に表示される。ただし、メッセージ作成画面90の宛先には、割り込み着信の発信元の電話機の電話番号が入力される。メッセージの作成および送信については、上述したとおりであるため、重複した説明は省略する。
図6は図1に示したRAM34のメモリマップ300を示す図解図である。図6に示すように、RAM34は、プログラム記憶領域302およびデータ記憶領域304を含む。プログラム記憶領域302は、携帯電話機10の制御プログラムを記憶し、この制御プログラムは、通話処理プログラム310、画面生成プログラム312、画面表示プログラム314、操作入力検出プログラム316、メッセージ作成プログラム318およびメッセージ送信プログラム320などによって構成される。
通話処理プログラム310は、上述したように、発信処理、着信処理、通常の通話処理および割り込みの処理を実行するためのプログラムである。画面生成プログラム312は、後述する画像データ334を用いて、ディスプレイ30に表示する画面(60、70、80、90など)に対応する表示画像データを生成するためのプログラムである。画面表示プログラム314は、画面生成プログラム312に従って生成された表示画像データに対応する画面をディスプレイ30に表示するためのプログラムである。
操作入力検出プログラム316は、キー入力装置26から入力されるキーデータおよびタッチパネル38からタッチパネル制御回路36を介して入力される座標データを検出して、後述する操作データバッファ330に記憶(一時記憶)するためのプログラムである。メッセージ作成プログラム318は、メッセージ作成画面90を用いて、使用者の指示に従ってメッセージを作成するためのプログラムである。メッセージ送信プログラム320は、メッセージ作成プログラム318に従って作成されたメッセージを、使用者の指示に従って宛先(発信元)の電話機に送信するためのプログラムである。
図示は省略するが、プログラム記憶領域302には、着信音(メロディ、音楽を出力(再生)するための音出力プログラムや各種機能(電子メール、アドレス帳、電卓、スケジュールなど)を実行するための各々のプログラムも記憶される。
データ記憶領域304には、操作データバッファ330が設けられる。また、データ記憶領域304には、検出範囲データ332および画像データ334が記憶される。さらに、データ記憶領域304には、応答フラグ336、無視1フラグ338および無視2フラグ340が設けられる。
操作データバッファ330は、キー入力装置26から入力されたキーデータおよびタッチパネル38から入力された座標データを一時記憶する。操作データバッファ330に一時記憶されたキーデータや座標データは、プロセッサ24の処理に用いられた後、削除(消去)される。
検出範囲データ332は、上述したように、各画面に関連付けて記憶された検出範囲についての座標データ群であり、対応するボタン画像の操作領域を識別可能に記憶される。
画像データ334は、各画面(60、70、80、90など)についての表示画像データを生成するためのテンプレートの画像データやキャラクタ画像のデータなどである。
応答フラグ336は、着信に応答することが選択されたかどうかを判断するためのフラグであり、1ビットのレジスタによって構成される。たとえば、着信に応答することが選択された場合には、応答フラグ336はオンされ、レジスタにデータ値「1」が設定される。一方、着信に応答することが選択されていない場合には、応答フラグ336はオフされ、レジスタにデータ値「0」が設定される。
無視1フラグ338は、着信を無視することが選択されたかどうかを判断するためのフラグであり、1ビットのレジスタによって構成される。たとえば、着信を無視することが選択された場合には、無視1フラグ338はオンされ、レジスタにデータ値「1」が設定される。一方、着信を無視することが選択されていない場合には、無視1フラグ338はオフされ、レジスタにデータ値「0」が設定される。
無視2フラグ340は、着信を無視するとともにメッセージを送信することが選択されたかどうかを判断するためのフラグであり、1ビットのレジスタによって構成される。たとえば、着信を無視するとともにメッセージを送信することが選択された場合には、無視2フラグ340はオンされ、レジスタにデータ値「1」が設定される。一方、着信を無視するとともにメッセージを送信することが選択されていない場合には、無視2フラグ340はオフされ、レジスタにデータ値「0」が設定される。
図示は省略するが、着信音(メロディ、音楽)についての音データなども記憶される。また、プロファイルやアドレス帳の読出しが指示されると、対応するデータがフラッシュメモリ32からRAM34にロードされる。また、留守録によって録音されたメッセージについての音声データは、一旦RAM34(データ記憶領域304)に記憶された後に、フラッシュメモリ32に移動(保存)される。
図7ないし図9は、図1に示すプロセッサ24の全体処理を示すフロー図である。携帯電話機10の電源がオンされると、プロセッサ24は全体処理を開始し、ステップS1で、着信(通常の着信)が有るかどうかを判断する。つまり、プロッセサ24は、他の電話機からの発信信号を受信したかどうかを判断する。ステップS1で“NO”であれば、つまり着信が無ければ、ステップS3で、その他の処理を実行して、ステップS1に戻る。
たとえば、その他の処理としては、発信処理、発信処理による通常の通話処理、当該通話処理中の割り込み処理(図10ないし図12参照)、電子メールの受信、作成および送信の各処理、プロファイルやアドレス帳の登録および読み出し(参照)の各処理、電卓の計算処理、スケジュールの表示、入力および消去の各処理などである。ただし、後述する割り込み処理以外の処理は、既に周知であり、また、本件の本質的な内容では無いため、詳細な説明については省略する。
一方、ステップS1で“YES”であれば、つまり着信が有れば、ステップS5で、図3(A)に示したような対応選択画面60をディスプレイ30に表示する。図示は省略するが、このとき、プロセッサ24は、着信音をスピーカ22から出力させるなどする。続くステップS7では、応答することが選択されたかどうかを判断する。つまり、プロセッサ24は、検出範囲データ332を参照して、タッチパネル38から入力される座標データがボタン画像602の操作領域に対応する検出範囲内であるかどうかを判断する。
ステップS7で“YES”であれば、つまり座標データがボタン画像602の操作領域に対応する検出範囲内である場合には、応答することが選択されたと判断して、ステップS9で、応答フラグ336をオンして、ステップS19に進む。図示は省略するが、応答フラグ336がオンされると、無視1フラグ338および無視2フラグ340はオフされる。ただし、プロセッサ24が全体処理を開始したときに、すべてのフラグ(336−340)をオフしておいてもよい。このことは、無視1フラグ338や無視2フラグ340がオンされる場合も同様である。
一方、ステップS7で“NO”であれば、つまり座標データが入力されていない場合や座標データがボタン画像602の操作領域に対応する検出範囲外である場合には、応答することが選択されていないと判断して、ステップS11で、無視することが選択されたかどうかを判断する。
ステップS11で“YES”であれば、つまり座標データがボタン画像604の操作領域に対応する検出範囲内である場合には、無視することが選択されたと判断して、ステップS13で、無視1フラグ338をオンして、ステップS19に進む。図示は省略するが、無視1フラグ338がオンされると、応答フラグ336および無視2フラグ340はオフされる。
一方、ステップS11で“NO”であれば、つまり座標データが入力されていない場合や座標データがボタン画像604の操作領域に対応する検出範囲外である場合には、無視することが選択されていないと判断して、ステップS15で、無視するとともにメッセージを送信することが選択されたかどうかを判断する。
ステップS15で“YES”であれば、つまり座標データがボタン画像606の操作領域に対応する検出範囲内であれば、無視するとともにメッセージを送信することが選択されたと判断して、ステップS17で、無視2フラグ340をオンして、ステップS19に進む。図示は省略するが、無視2フラグ340がオンされると、応答フラグ346および無視1フラグ338はオフされる。
一方、ステップS15で“NO”であれば、つまり座標データが入力されていない場合や座標データがボタン画像606の操作領域に対応する検出範囲外である場合には、無視するとともにメッセージを送信することが選択されていないと判断して、ステップS7に戻る。
なお、この実施例では、ステップS15で“NO”の場合、すなわち、ボタン画像60
2−606のいずれもがタッチされていない(対応選択指示が無い)場合には、そのままステップS7に戻るようにしてあるが、これに限定される必要はない。たとえば、所定時間(たとえば、30秒)以上ボタン画像602−606がタッチされない場合、ボタン画像602−606の操作領域の範囲(対応する検出範囲)外の同じ位置を所定時間(たとえば、5秒)以上タッチし続ける場合、またはボタン画像602−606の操作領域の範囲外の領域で所定回数(たとえば、3回)以上連続してタッチした場合には、発信元の電話機との通信を切断したり、着信を保留したり、留守録を開始したりするようにしてもよい。このことは、後述する割り込み処理において、対応の選択の有無を検出する場合も同様である。
ステップS19では、図3(B)に示したような実行画面70をディスプレイ30に表示する。詳細な説明は省略するが、ステップS19で表示される実行画面70は、応答フラグ336、無視1フラグ338、無視2フラグ340のいずれがオンされたかに応じて、文字列706の内容が異なる。続いて、ステップS21では、実行の指示があるかどうかを判断する。この実施例では、プロセッサ24は、ステップS21において、リリースされた状態において、オブジェクト画像702がタッチされ、そのまま下方向に所定距離以上のスライドが実行されたかどうかを判断する。
ステップS21で“NO”であれば、つまり実行の指示が無ければ、そのままステップS21に戻る。一方、ステップS21で“YES”であれば、つまり実行の指示が有れば、図8に示すステップS23に進む。
なお、図7−図9では省略するが、ステップS19の処理の後、ステップS21で“YES”と判断されるまでは、図4(A)および図4(B)に示したように、リリースされた状態において、オブジェクト画像702がタッチされ、そのままスライドされた場合には、そのスライドに従ってオブジェクト画像702が移動される様子の実行画面70が表示される。ただし、所定距離以上スライドせずにリリースした場合には、オブジェクト画像702は初期位置に戻される。
また、たとえば、所定時間(たとえば、30秒)以上オブジェクト画像702がタッチされない場合、オブジェクト画像702の操作領域の範囲(対応する検出範囲)外の同じ位置を所定時間(たとえば、5秒)以上タッチし続ける場合、またはオブジェクト画像702の操作領域の範囲外の領域で所定回数(たとえば、3回)以上連続してタッチした場合には、発信元の電話機との通信を切断したり、着信を保留したり、留守録を開始したりするようにしてもよい。このことは、後述する割り込み処理において、実行の指示があるかどうかを判断する場合も同様である。
図8に示すステップS23では、応答フラグ336がオンであるかどうかを判断する。ステップS23で“NO”であれば、つまり応答フラグ336がオフであれば、図9に示すステップS39に進む。一方、ステップS23で“YES”であれば、つまり応答フラグ336がオンであれば、ステップS25で、発信元の電話機との間で通信可能状態(接続状態)を確立する。そして、ステップS27で、通話処理を開始し、ステップS29で、図5(A)に示したような通話中画面80をディスプレイ30に表示する。
図示は省略するが、通話処理が開始されると、プロセッサ24は、通話相手からの受話音声信号を受信すると、この受話音声信号に対応する受話音声をスピーカ22から出力し、一方、マイク18を通して検出した使用者の音声(通話音声)を、送話音声信号として通話相手の電話機に送信する。
続くステップS31では、割り込み着信が有るかどうかを判断する。つまり、プロセッ
サ24は、現在通話中の電話機とは異なる他の電話機からの着信があるかどうかを判断する。ステップS31で“NO”であれば、つまり割り込み着信が無ければ、そのままステップS35に進む。一方、ステップS31で“YES”であれば、つまり割り込み着信が有れば、ステップS33で、後述する割り込み処理(図10−図12参照)を開始して、ステップS35に進む。ただし、割り込み処理は、プロセッサ24によってマルチタスクで全体処理と並列的に実行される。
そして、ステップS35では、終話かどうかを判断する。つまり、プロセッサ24は、通話相手から通話終了信号を受信したり、使用者が終話キー26cを押したりしたかどうかを判断する。ステップS35で“NO”であれば、つまり終話で無ければ、ステップS31に戻って、通話処理を続行する。一方、ステップS35で“YES”であれば、つまり終話であれば、ステップS37で、通話処理を終了して、図7に示したステップS1に戻る。ステップS37では、プロセッサ24は、通話相手から通話終了信号を受信したことに応じて、通話処理を終了する。また、ステップS37では、プロセッサ24は、使用者によって終話キー26cが押されたことに応じて、無線通信回路14を制御して通話相手に通話終了信号を送信し、その後、通話処理を終了する。
上述したように、ステップS23で“NO”となり、図9に示すステップS39に進むと、無視1フラグ338がオンであるかどうかを判断する。ステップS39で“YES”であれば、つまり無視1フラグ338がオンであれば、ステップS41で、通信を切断して、図7に示したステップS1に戻る。このとき、発信元の電話機では、当該携帯電話機10が通信を切断したことに応じて、通信が切断される。
一方、ステップS39で“NO”であれば、つまり無視2フラグ340がオンであれば、ステップS43で、通信を切断する。さらに、ステップS45で、図5(B)に示したようなメッセージ作成画面90をディスプレイ30に表示する。続くステップS47では、使用者の操作に従ってメッセージを作成する。つまり、本文の表示領域90cに、ソフトキー100の操作に従う文字などが入力(表示)される。ただし、プロセッサ24は、検出範囲データ332を参照して、ソフトキー100のうち、座標データが含まれる検出範囲に対応する操作領域が設定された表示領域に表示されたキー(ボタン画像)が示すアルファベット、記号または数字を入力する。
次のステップS49では、メッセージの作成終了かどうかを判断する。つまり、プロセッサ24は、検出範囲データ332を参照して、座標データがボタン画像102の操作領域に対応する検出範囲内であるかどうかを判断する。ステップS49で“NO”であれば、つまり座標データがボタン画像102の操作領域の検出範囲外であれば、メッセージの作成終了でないと判断して、ステップS47に戻って、メッセージの作成を継続する。一方、ステップS49で“YES”であれば、つまり座標データがボタン画像102の操作領域に対応する検出範囲内であれば、メッセージの作成終了であると判断して、ステップS51で、作成したメッセージを発信元に送信して、ステップS1に戻る。
図10ないし図12は、プロセッサ24の割り込み処理を示すフロー図である。以下、この割り込み処理について説明するが、上述した全体処理における処理と同じ処理については簡単に説明することにする。
図10に示すように、プロセッサ24は、割り込み処理を開始すると、ステップS61で、使用者が携帯電話機10を顔から離したかどうかを判断する。上述したように、プロセッサ24は、近接センサ40で検出される赤外線の受光量によって、この近接センサ40(携帯電話機10)が使用者の顔に接近しているかどうかを判断する。ステップS61で“NO”であれば、つまり使用者が携帯電話機10を顔から離していなければ、そのま
まステップS61に戻る。
なお、この実施例では、使用者が携帯電話機10を顔から離していない場合には、そのまま同じステップS61に戻るようにしてあるが、このような状態が所定時間(たとえば、5〜10秒)以上続いた場合には、割り込み着信についての通信を切断したり、留守録を実行した後に通信を切断したりしてもよい。
一方、ステップS61で“YES”であれば、つまり使用者が携帯電話機10を顔から離した場合には、ステップS63で、図3(A)に示したような対応選択画面60をディスプレイ30に表示する。このとき、対応選択画面60は、現在通話中の通話相手についての通話中画面80の前面に表示される。
なお、図示は省略するが、ステップS61で“YES”の場合には、ディスプレイ30およびタッチパネル38の電源がオンされた後に、ステップS63の処理が実行される。
続くステップS65では、割り込み着信に応答することが選択されたかどうかを判断する。ステップS65で“YES”であれば、つまり割り込み着信に応答することが選択されれば、ステップS67で、応答フラグ366をオンして、ステップS77に進む。
一方、ステップS65で“NO”であれば、つまり割り込み着信に応答することが選択されていなければ、ステップS69で、割り込み着信を無視することが選択されたかどうかを判断する。ステップS69で“YES”であれば、つまり割り込み着信を無視することが選択されれば、ステップS71で、無視1フラグ368をオンして、ステップS77に進む。
一方、ステップS69で“NO”であれば、つまり割り込み着信を無視することが選択されなければ、ステップS73で、割り込み着信を無視するとともにメッセージを送信することが選択されたかどうかを判断する。ステップS73で“NO”であれば、つまり割り込み着信を無視するとともにメッセージを送信することが選択されていなければ、そのままステップS65に戻る。一方、ステップS73で“YES”であれば、つまり割り込み着信を無視するとともにメッセージを送信することが選択されれば、ステップS75で、無視2フラグ340をオンして、ステップS77に進む。
ステップS77では、実行画面70をディスプレイ30に表示する。そして、ステップS79では、実行の指示があるかどうかを判断する。ステップS79で“NO”であれば、そのまま同じステップS79に戻る。一方、ステップS79で“YES”であれば、図11に示すステップS81で、応答フラグ336がオンであるかどうかを判断する。
ステップS81で“NO”であれば、図12に示すステップS97に進む。一方、ステップS81で“YES”であれば、ステップS83で、先の通話相手との通話を保留し、ステップS85で、割り込み着信の発信元の電話機との間で通信可能状態を確立し、そして、ステップS87で、割り込みの通話処理を開始する。ただし、先の通話相手との通話が保留にされた場合には、全体処理では、ステップS35の処理が停止(一時停止)された状態になる。
続くステップS89では、割り込みの通話処理についての通話中画面80をディスプレイ30に表示する。そして、ステップS91では、終話かどうかを判断する。ステップS91で“NO”であれば、同じステップS91に戻る。一方、ステップS91で“YES”であれば、ステップS93で、割り込み着信についての通話処理を終了する。そして、ステップS95で、保留中の通話相手の電話機との通話処理を再開して、割り込み処理を
終了する。つまり、ステップS95では、停止(一時停止)中のステップS35の処理の
実行が再開される。
上述したように、ステップS81で“NO”となり、図12に示すステップS97に進むと、無視1フラグ368がオンであるかどうかを判断する。ステップS97で“YES”であれば、ステップS99で、割り込み着信の発信元の電話機との間で通信可能状態(接続状態)を確立し、ステップS101で、留守録を開始する。ここでは、プロセッサ24は、電話に出ることができない旨のメッセージについての音声信号を割り込み着信の発信元に送信し、割り込み着信の発信元の電話機の使用者からの受話音声信号の録音を開始する。図示は省略するが、録音する受話音声信号は、RAM34に一時記憶される。
次のステップS103では、留守録を終了するかどうかを判断する。つまり、プロセッサ24は、割り込み着信の発信元の電話機が通信を切断したかどうかを判断する。ステップS103で“NO”であれば、つまり留守録を終了しない場合には、同じステップS87に戻って、留守録を継続する。一方、ステップS103で“YES”であれば、つまり留守録を終了する場合には、ステップS1−05で、通信を切断して、図11に示したように、割り込み処理を終了する。図示は省略するが、留守録を終了すると、RAM34に一時記憶された受話音声信号(メッセージの音声信号)がフラッシュメモリ32に保存される。
また、ステップS97で“NO”であれば、ステップS107で、割り込み着信の発信元の電話機との間で通信可能状態を確立し、ステップS109で、留守録を開始する。そして、ステップS111で、留守録を終了するかどうかを判断する。ステップS111で“NO”であれば、同じステップS111に戻って、留守録を継続する。一方、ステップS111で“YES”であれば、ステップS113で、割り込み着信の発信元との通信を切断して、ステップS115で、図5(B)に示したようなメッセージ作成画面90をディスプレイ30に表示する。
続くステップS117では、使用者の操作に従ってメッセージを作成する。そして、ステップS119で、メッセージの作成を終了するかどうかを判断する。ステップS119で“NO”であれば、ステップS117に戻って、メッセージの作成を継続する。一方、ステップS119で“YES”であれば、ステップS121で、作成したメッセージを発信元に送信して、割り込み処理を終了する。
この実施例によれば、対応選択画面で着信に対する対応が選択されると、実行画面を表示して、選択された対応を実行するための操作を実行させるので、1回のタッチで着信に対する対応を選択して実行する場合に比べて誤操作を防止することができる。つまり、使用者が意図しない操作によって着信に対応することを防止することができる。
また、この実施例では、実行画面において、オブジェクト画像を移動させるように所定距離以上のスライドを実行しなければ、対応選択画面で選択された対応が実行されることが無いため、鞄やケースなどから携帯電話機を取り出す際に、誤って対応を選択してしまった場合であっても、そのまま実行されることを或る程度の高い割合で防止することができる。
他の実施例の携帯電話機10は、対応選択画面および実行画面と、実行画面における操作方法の一部が異なる以外は、上述の実施例と同じであるため、重複した説明は省略する。以下、対応選択画面および実行画面のそれぞれと、それらの操作方法について説明するが、上述の実施例で説明した内容と同じ内容については簡単に説明することにする。
図13(A)に示すように、他の実施例の対応選択画面120は、表示領域102aおよび表示領域120bを含む。表示領域120aには、上述したように、電波強度などの情報が表示される。表示領域120bには、発信者情報1200が表示され、その背面にオブジェクト画像1202が表示される。このオブジェクト画像1202では、その下端にボタン画像1202aが表示され、その左端にボタン画像1202bが表示され、そして、その右端にボタン画像1202cが表示される。発信者情報1200は、上述の実施例で説明したとおりである。
オブジェクト画像1202は、たとえば、シール、紙切れ、または布切れを模した画像であり、この対応選択画面120においては、たとえば、白色で示される。ボタン画像1202aは、着信に応答することを選択するために設けられる。また、ボタン画像1202bは、着信を無視することを選択するために設けられる。さらに、ボタン画像1202cは、着信を無視するとともにメッセージを送信することを選択するために設けられる。図面では分かり難いが、ボタン画像1202a−1202cのそれぞれには、互いに異なる所定の色が付されるとともに、割り当てられた対応を示す画像ないし図記号が表示されている。
なお、図13(A)では、ボタン1202a−1202cのそれぞれに、互いに異なる色が付されていることを、網掛、斜線、ドットの模様を付すことで識別可能に示してある。また、ボタン1202a−1202cのそれぞれに割り当てられた対応を示すために、受話機を模した画像と郵便(封筒)を模した画像とを示してある。
また、上述の実施例と同様に、ボタン画像1202a−1202cの各操作領域に対応して、タッチパネル38の検出範囲が設定されている。したがって、タッチパネル38から座標データが入力されると、この座標データがボタン画像1202a−1202cの操作領域に対応する検出範囲内であるかどうかが判断される。
ボタン画像1202a−1202cのいずれかがタッチされると、実行画面が表示される。たとえば、図13(A)に示す対応選択画面130において、ボタン画像1202bがタッチされると、図13(B)に示すような実行画面130がディスプレイ30に表示される。つまり、着信を無視する場合の実行画面130が表示される。図13(B)に示す実行画面130では、表示領域130aおよび表示領域130bが設けられる。表示領域130aには、上述したように、電波強度などの情報が表示される。
表示領域130bには、発信者情報1300が表示され、その背面にオブジェクト画像1302が表示される。このオブジェクト画像1302は、対応選択画面120に表示されたオブジェクト画像1202が変化したものである。具体的には、オブジェクト画像1302は、その左端を丸めた状態で、所定の色を付されて表示される。つまり、対応選択画面120でボタン画像1202bがタッチされたことに応じて、オブジェクト画像1302では、当該ボタン画像1202bが表示された左端の部分が丸めた状態にされ、また、当該ボタン画像1202bに付された色と同じ色がその表面に付される。
なお、図面では、ボタン画像1202bに付された模様と同じ模様をオブジェクト画像1302に付すことにより、同じ色が付されていることを表現してある。他のボタン画像1202a、1202cがタッチされた場合の実行画面130についても同様である。
また、図13(A)に示す対応選択画面120でボタン画像1202aがタッチされると、図14(A)に示すように、着信に応答することが選択された場合の実行画面130が表示される。この図14(A)に示す実行画面130は、オブジェクト画像1302が異なる以外は、図13(B)に示した実行画面130と同じであるため、重複した説明は
省略する。
図14(A)に示すように、オブジェクト画像1302では、ボタン画像1202aが表示された下端の部分が丸められ、また、当該ボタン画像1202aに付された色と同じ色がその表面に付されるのである。
他の実施例では、上述の実施例に示したような指標画像(704)は実行画面130に表示されていないが、オブジェクト画像1302のいずれかの端部が丸められた状態で表示されることにより、オブジェクト画像1302をめくる動作(はがす動作)を促すようにしてある。
なお、図面では表現できないが、オブジェクト画像1302がふわふわと波打つようなアニメーション画像を表示するようにすれば、めくる動作を効果的に促すことができる。
たとえば、実行画面130が表示された当初において、オブジェクト画像1302のうち、丸められた部分1302aにのみ操作領域が設定され、この操作領域に対応してタッチパネル38に検出領域が設定される。
この他の実施例では、リリースの状態からオブジェクト画像1302のうちの丸められた部分1302aをタッチし、タッチした状態のまま、所定方向に所定距離(たとえば、数十ドット)以上スライドすると、対応選択画面120で選択された対応の実行を指示することができる。
具体的には、図14(A)に示す実行画面130では、丸められた部分1302aがタッチされ、上方向にスライドを実行すると、図14(B)に示すように、スライドに従ってオブジェクト画像1302が丸められ、所定距離スライドすると、図14(C)に示すように、オブジェクト画像1302のすべてが丸められる(巻き取られる)。つまり、オブジェクト画像1302がめくられる。これによって、対応選択画面120で選択された対応の実行が指示される。
なお、タッチパネル38から入力される座標データが示すY座標の値が増加している場合に、上方向にスライドしていると判断することができる。
ただし、スライドの距離については、上述の実施例で説明したとおりであるため、重複した説明は省略する。以下、他の実施例において同じ。
図示は省略するが、図13(B)に示した実行画面130では、リリースした状態から丸められた部分1302aをタッチし、タッチした状態のまま、右方向にスライドを実行すると、オブジェクト画像1302が丸められ、所定距離スライドすると、オブジェクト画像1302のすべてが丸められる。
なお、タッチパネル38から入力される座標データが示すX座標の値が増加している場合に、右方向にスライドしていると判断することができる。
ただし、上述の実施例と同様に、リリースの状態からオブジェクト画像1302の丸められた部分1302a以外の部分がタッチされた場合には、所定方向に所定距離以上スライドを実行したとしても、対応選択画面120で選択された対応の実行は指示されない。
また、所定距離以上スライドせずにリリースした場合には、オブジェクト画像1302は元の状態に戻される。つまり、実行画面130が表示された当初に戻される。
さらに、図示は省略したが、対応選択画面120において、ボタン画像1202cがタッチされ、着信を無視するとともにメッセージを送信することが選択された場合には、オブジェクト画像1302では、ボタン画像1202cが表示された右端の部分が丸められ、また、当該ボタン画像1202cに付された色と同じ色がその表面に付されるのである。そして、対応選択画面120で選択された対応の実行を指示する場合には、オブジェクト画像1302の丸められた部分1302aをタッチし、タッチした状態のまま、左方向に所定距離以上スライドするのである。この場合には、タッチパネル38から入力される座標データが示すX座標の値が減少している場合に、左方向にスライドしていると判断することができる。
なお、他の実施例では、対応選択画面120で選択された対応の実行を指示する場合には、対応に応じてそれぞれ異なる所定方向にスライドを実行させるようにしてあるが、所定距離以上スライドが実行されれば、スライドの方向は特に限定される必要はない。たとえば、図13(B)に示した実行画面130においては、右方向のみならず、右斜め方向や上下方向にスライドしてもよい。また、図14(A)に示した実行画面130においては、上方向のみならず、左右方向や斜め方向にスライドしてもよい。
また、他の実施例では、所定距離以上スライドするようにしてあるが、上述の実施例と同様に、丸められた部分1302aをタッチすることに応じて、対応選択画面120で選択された対応の実行が指示されたと判断するようにしてもよい。
さらに、他の実施例では、図7に示したステップS21およびステップS79の判断処理では、対応選択画面120においてボタン画像1202a−1202cのいずれがタッチされたかに応じて、スライドについての所定方向が異なる以外は上述の実施例と同じであるため、プロセッサ24の処理についても省略することにする。
当然のことながら、他の実施例では、ステップS5やステップS63では、図13(A)に示した対応選択画面120がディスプレイ30に表示され、ステップS19やステップS77では、図13(B)や図14(A)に示した実行画面130がディスプレイ30に表示される。また、使用者のタッチおよびスライドに応じて、オブジェクト1302が丸められる(めくられる)様子の実行画面130が表示される。
他の実施例においても、上述の実施例と同様に、使用者が意図しない操作によって着信に対応することを防止することができる。
なお、上述の実施例では、実行画面において、リリースした状態からオブジェクト画像またはオブジェクト画像の一部がタッチされ、タッチした状態のまま所定の方向に所定距離以上スライドさせると、対応選択画面で選択された着信に対する対応が実行されるようにしたが、これに限定される必要はない。たとえば、実行画面において、リリースした状態からオブジェクト画像またはオブジェクト画像の一部がタッチされ、フリックされると、このフリックに従って、オブジェクト画像が移動され、または、オブジェクト画像が丸められ、対応選択画面で選択された着信に対する対応が実行されるようにしてもよい。かかる場合には、フリックにおいてスライドする方向は任意の方向でよい。ただし、フリックの強さ(スライドの速さ)が所定値(たとえば、0.5dot/ms)未満である場合には、誤操作の可能性があるため、フリックされても、選択された対応を実行しない。かかる場合には、たとえば、フリックを強く(スライドを速く)するべき旨のメッセージをディスプレイに表示した後に、対応選択画面に戻るようにすればよい。
また、上述の実施例では、対応選択画面でボタン画像がタッチされると、当該ボタン画
像に応じたオブジェクト画像が表示された実行画面を表示するようにしたが、これに限定される必要はない。たとえば、ボタン画像がタッチされると、当該ボタン画像以外のボタン画像が暗転(グレーアウト)表示されたり、非表示(消去)されたりした実行画面を表示してもよい。そして、タッチしたボタン画像を、スライドによって、所定方向に所定距離以上移動させたり、所定値以上の強さ(速さ)のフリックによって移動させたりして、着信に対する対応を実行するようにしてもよい。
さらに、上述の実施例では、着信に対して、応答すること、無視すること、無視するとともにメッセージを送信することを選択するようにしたが、無視すること、または、無視するとともにメッセージを送信することは選択できなくても(無くても)よい。つまり、着信に応じて、応答すること、または、無視することを選択可能としたり、応答すること、または、無視するとともにメッセージを送信することを選択可能としたりしてもよい。
さらにまた、上述の実施例では、各画面における表示を日本語で表記するようにしたが、これに限定される必要は無い。たとえば、英語、フランス語、ドイツ語、ロシア語、韓国語、中国語のような他の言語で表示されてよい。また、使用者が表示する言語を選択可能としてよい。
また、上述の実施例では、図3(B)に示したように、大きさの異なるV字を縦に並べた指標画像を表示することにより、オブジェクト画像を移動することを表示したが、オブジェクト画像を下向きに移動する旨のメッセージを表示するようにしてもよい。この場合、メッセージは、日本語や上記した他の言語で表示されてよい。
さらに、上述の実施例の図3(B)に示した指標画像は一例であり、これに限定される必要はない。たとえば、逆向きにした三角形を2つ以上縦に並べた指標画像を表示したり、下向きの矢印を1つまたは2つ以上縦に並べた指標画像を表示したりしてもよい。
さらにまた、上述の実施例では、通信方式として、CDMA方式を採用するようにしてあるが、これに限定される必要は無く、LTE(Long Term Evolution)方式、W−CDM
A方式、GSM(登録商標)方式、TDMA方式、FDMA方式およびPHS方式などの他の方式が採用されてもよい。
また、上述の実施例では、着信に対して応答することが選択され、通話処理が実行されている場合に、割り込み処理が実行される場合についてのみ説明したが、発信に応じて他の電話機との通話処理が実行されている場合についても、同様の割り込み処理が実行される。
さらに、以上の説明で挙げた所定距離、所定時間、所定回数や所定値などの具体的数値および各画面は、いずれも単なる一例であり、製品の仕様などの必要に応じて適宜変更可能である。
たとえば、図5(B)に示したメッセージ作成画面の表示領域90dに表示されたソフトキー100の配列は、QWERTY配列にしてもよい。