JP5944168B2 - 壁面材の張替方法 - Google Patents

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Description

本発明は、壁面材の張替方法に関するものである。
例えば、枠組壁工法により構築される建物としてスチールハウスが知られており、そのスチールハウスにおいて、壁体は、上下一対のランナとそのランナ間に設けられる複数のスタッドとからなる枠体を有し、その枠体を挟んで両側に壁面材がビス固定される構成となっている(壁体については、例えば特許文献1参照)。この場合、スチールハウスでは壁体が耐力壁として使用され、例えば壁体の屋内側面に突き当てるようにして天井面材が固定されている。
特開2002−285660号公報
ここで、スチールハウス等の建物の壁体においては、地震等の揺れにより壁面材が損傷したり、何かをぶつけることで壁面材が損傷したりすることが考えられる。この場合、壁面材の張替に際しては、一般に壁体の上端部から下端部にかけて壁面材が一体で張り替えられる。これは、壁体において上下の両ランナの間には下地材がなく、張替後の壁体の強度を考えると、壁面材の全面張替が望ましいと考えられるからである。この場合、壁面材の張替作業が大がかりになり、作業の繁雑化を招くことが懸念される。
また、壁体の屋内側面に天井面材が突き当てられて固定されている場合(いわゆる壁勝ちの場合)には、その天井面材を取り外す作業をした後に、壁面材の張替が行われることになり、その張替作業が極めて煩雑なものとなってしまう。
特に、窓等の開口部が設けられている壁体においては、開口部の角部分が入隅部分となっており、その入隅部分に応力が集中してクラック(裂け目)が生じやすい。この場合、クラックが生じたままにしておくと壁体としての耐力が低下したものとなり、建物の強度上、望ましくないこととなる。かといって、壁面材を上下のランナ間で総張り替えするのでは上記のとおり作業の繁雑化が懸念される。
なお、スチールハウスの耐力壁として使用される場合以外でも、上記のとおり上下一対のランナとそのランナ間に設けられる複数のスタッドとからなる枠体を有し、その枠体を挟んで両側に壁面材が固定される枠体については、壁面材の張替時において上記同様の不都合が生じると考えられる。
本発明は、壁面材の張替作業の簡易化を図ることができる壁面材の張替方法を提供することを主たる目的とするものである。
以下、上記課題を解決するのに有効な手段等につき、必要に応じて作用、効果等を示しつつ説明する。
第1の発明の壁面材の張替方法は、建物の壁体として、上下一対となる上枠ランナ及び下枠ランナと、それら両ランナの間に所定間隔で設けられる複数のスタッドとからなる枠体を有し、該枠体を挟んで両側に壁面材が固定されてなる構造を有し、その壁体について前記壁面材の一部を張り替える張替方法であって、前記壁体は、隣り合う一対のスタッドと該一対のスタッドに固定された前記壁面材とによりそれぞれ構成される第1壁部及び第2壁部を有し、それら第1壁部及び第2壁部は1つの中間スタッドを共用して互いに隣接して設けられており、前記第1壁部と前記第2壁部とのうち第1壁部に開口部が形成されており、前記壁面材を、前記開口部の上方部分及び下方部分の少なくとも一方を含み且つ前記第1壁部と前記第2壁部とに架け渡される範囲で切除する第1工程と、その後、前記壁面材を切除した部位において、前記第1壁部において前記中間スタッドに対して一端を固定した状態で第1下地横架材を取り付けるとともに、前記第2壁部において前記中間スタッドと該中間スタッドに隣り合うスタッドとに対して両端をそれぞれ固定した状態で第2下地横架材を前記第1下地横架材と横並びに取り付ける第2工程と、その後、前記壁面材を切除した部位において、前記第1下地横架材及び前記第2下地横架材に対して一の張替用壁面材を固定する第3工程と、を有することを特徴とする。
第1の発明によれば、開口部の周辺において壁面材の一部が損傷した場合に、その壁面材の全面を張り替えなくてもよく、一部修復で対処できる。かかる場合、第2壁部において第2下地横架材は、その両端がそれぞれスタッドに固定されており、壁面材を張り替えた部分において壁体としての強度が担保されるものとなっている。また、必要箇所のみでの張替が可能となるため、張替作業の簡易化も実現できる。
なお、開口部の上方及び下方の少なくとも一方において中間スタッドを跨ぐ範囲で壁面材が切除される構成において、第1壁部側に配置された第1下地横架材と第2壁部側に配置された第2下地横架材とに一の張替用壁面材が固定される。この場合、一の張替用壁面材が中間スタッドを跨いだ状態で第1壁部及び第2壁部の両方の壁面を形成するため、壁面材を張り替えた部分において、第1壁部と第2壁部との境界部に壁面の段差が生じることを回避できる。
また、第1下地横架材が中間スタッドに対して固定される構成として、第1下地横架材が中間スタッドに直接固定される構成以外に、第1下地横架材が中間スタッドに支持材を介して固定される構成が含まれる。
第2の発明では、前記第1工程においては、前記壁面材を切除する範囲に、前記第2壁部において前記開口部に沿って上方又は下方に向けて延びる部分を含んでいる。
第2の発明によれば、第1壁部と第2壁部とに跨って設けられる張替用壁面材は、例えばL字状(又はコ字状)をなすものとなるため、揺れに対する耐力が確保されている。しかも、第2壁部においては、張替用壁面材の上下方向の長さ寸法が大きいほど耐力を確保できる。
第3の発明では、前記第1壁部には、前記開口部の上方となる垂れ壁部及び前記開口部の下方となる腰壁部の少なくともいずれかが設けられており、それら垂れ壁部及び腰壁部には、一端側を前記開口部として前記スタッドに平行に壁下地縦材が設けられており、前記第1工程では、前記第1壁部において前記中間スタッドと前記壁下地縦材との間で前記壁面材を切除し、前記第2工程では、前記第1壁部において前記中間スタッドと前記壁下地縦材とに対して両端をそれぞれ固定した状態で前記第1下地横架材を取り付ける。
第3の発明によれば、第1下地横架材が中間スタッドに加えて壁下地縦材に対して固定されているため、第1壁部の垂れ壁部又は腰壁部において中間スタッド及び壁下地縦材により張替用壁面材を好適に支持できる。
第4の発明では、前記壁面材の下端部は、前記下枠ランナに固定されており、前記第1工程においては、前記壁面材を切除する範囲に、前記第2壁部において前記開口部に沿って上下方向に向けて延びる部分、及び前記壁面材が前記下枠ランナに対して固定されている部分を含み、前記第2工程では、前記第1下地横架材を前記開口部の上方位置に取り付けるとともに、前記第2下地横架材を前記第1下地横架材と横並びに取り付け、前記第3工程では、前記一の張替用壁面材の上端部を前記第1下地横架材及び前記第2下地横架材に対して固定するとともに、下端部を前記下枠ランナに対して固定する。
第4の発明によれば、第2壁部においては下枠ランナに固定されている部分が壁面材の切除領域に含まれているため、第2壁部における張替用壁面材の上下方向の長さ寸法を、第2下地横架材の固定位置に対して最大にできる。この場合、第2壁部においては、張替用壁面材が第2下地横架材と下枠ランナとに架け渡された状態で固定されているため、第2壁部における耐力をより確実に高めることができる。
第5の発明では、前記第2工程は、前記第1工程での前記壁面材の切除により露出された前記中間スタッドに対して、前記第1下地横架材を支持する第1支持具を取り付けるとともに、前記第2下地横架材を支持する第2支持具を取り付ける工程と、前記第1支持具に、前記中間スタッドと前記第1下地横架材との壁面材張替側の側面部が面一となるように前記第1下地横架材を取り付けるとともに、前記第2支持具に、前記中間スタッドと前記第2下地横架材との壁面材張替側の側面部が面一となるように前記第2下地横架材を取り付ける工程と、を含む。
第5の発明によれば、中間スタッドに対して、先に第1支持具及び第2支持具を取り付けた状態で、それら支持具に対して第1下地横架材及び第2下地横架材を取り付けるため、各取付作業を容易化できる。壁面材が切除された状態では中間スタッドが露出するため、各支持具の取付も容易に実施できる。また、各支持具に対して各下地横架材が取り付けられた状態では、中間スタッドと各下地横架材との壁面材張替側の側面部が面一となるため、一の張替用壁面材が第1下地横架材及び第2下地横架材に固定される構成において、中間スタッドを跨ぐ部分(第1壁部と第2壁部との境界部)にて壁面が壁厚み方向に撓むことがなく、仕上がりが良好なものとなる。
なお、中間スタッドに対して下地横架材を取り付ける構成としては、中間スタッドの壁面材張替側の側面部(溝形綱よりなるスタッドの場合、そのフランジ外側面)に、帯板材よりなる下地横架材を直接取り付ける構成が考えられる。ただしこの場合、帯板材の板厚や固定用ビスの存在等を考えると、下地横架材のある部分とない部分とにかけて張替用壁面材の壁面に撓みが生じるおそれがある。これに対し、上記張替方法によれば、中間スタッドを跨ぐ部分にて壁面が壁厚み方向に撓みが生じることがなく、仕上がりが良好なものとなる。
第6の発明では、前記中間スタッド及び前記各下地横架材は溝形鋼よりなり、前記第2工程は、前記各支持具としての各アングル材を、その一辺部が前記中間スタッドのフランジ部分に当接し、他辺部が前記中間スタッドから遠ざかる方向に延びる状態で、前記中間スタッドに固定する工程と、前記各アングル材の他辺部に、前記各下地横架材を取り付ける工程と、を含む。
第6の発明によれば、アングル材と溝形鋼との結合により、第1下地横架材及び第2下地横架材を中間スタッドに容易に取り付けることができ、ひいては壁面材の張替を簡易に実施できる。また、各下地横架材として溝形鋼を用いることにより、張替用壁面材が各下地横架材に対してビス等により固定される際に張替用壁面材が奥側に押圧されても、その張替用壁面材の撓みを抑制できる。
溝形鋼を各下地横架材として用いる場合、ウエブ面が鉛直面となる向きで各下地横架材を取り付け、ウエブ外側面を張替用壁面材の取付面にするとよい。
第7の発明では、前記第2工程は、前記第2下地横架材を、壁面材張替側及びそれとは反対側のそれぞれに配置し、前記壁面材張替側の第2下地横架材を、壁面材張替側の側面部が前記中間スタッドと面一となるように前記中間スタッドに固定するとともに、前記壁面材張替側とは反対側の第2下地横架材を、壁面材張替側とは反対側の側面部が前記中間スタッドと面一となるように前記中間スタッドに固定する工程を含む。
第7の発明によれば、壁体において壁面材張替側に配置された第2下地横架材により張替用壁面材を固定できるのはもちろんのこと、壁面材張替側とは反対側に配置された第2下地横架材が、壁面材張替側とは反対側の壁面材と当接することにより、その壁面材が壁面材張替側に向けて撓むことを抑制できる。さらに、壁面材張替側とは反対側の壁面材を張り替える場合には、前記反対側に既に第2下地横架材が取り付けられているため、壁面材の張替作業を容易化できる。
第8の発明では、記第2工程では、前記中間スタッドの壁面材張替側の側面部において、上下方向に見て片側部分が、切除されずに残った前記壁面材に重なる部分となるように、残り部分が、新たに前記張替用壁面材を重ね合わせる部分となるように前記第1下地横架材及び前記第2下地横架材を取り付ける。
第8の発明によれば、壁面材の非切除部分と切除部分との境界部に設けられる第1下地横架材及び第2下地横架材を、切除されないまま残る壁面材(非張替部分)と、新たに張り替えられた張替用壁面材との固定支持相手として共用できる。これにより、壁面材の非切除部分と切除部分との境界部において第1下地横架材及び第2下地横架材を過多に追加することなく、所望の強度で壁面材を固定することができる。
なお、前記第1工程では、前記第2壁部側において前記中間スタッドに隣り合うスタッドの壁面材張替側の側面部において、横方向に見て片側部分を前記壁面材が切除されない領域とし、残り部分を前記壁面材が切除される領域とし、該切除される領域について前記壁面材を切除することが好ましい。この場合、第2壁部側において壁面材の非切除部分と切除部分との境界部のスタッドを、切除されないまま残る壁面材(非張替部分)と、新たに張り替えられた張替用壁面材との固定支持相手として共用できる。これにより、壁面材の非切除部分と切除部分との境界部においてスタッドを追加することなく、所望の強度で壁面材を固定することができる。
第9の発明では、前記壁体は、枠組壁工法で構築される建物の外壁部に耐力壁として用いられるものであり、該建物において、前記壁体の屋内側の壁面には、該壁面に対して交差する向きで天井面材が固定されており、前記壁面材において前記天井面材の固定位置よりも下方で、前記壁面材の張替を行う。
枠組壁工法で構築される建物では、天井面材の端部が固定されている方の壁面材(すなわち内壁側の壁面材)について破損が生じた場合に、その壁面材を全面張替にすると、その張替作業に多大な負荷が生じるが、第9の発明によれば、その張替作業の負荷が大幅に軽減できる。つまり、壁面材の張替に際し、天井面材の取り外し作業が不要となるため、作業性が大いに向上する。
上記の各張替方法により壁面材が張り替えられた壁体(第10の発明)は、張替後の強度や仕上がりの点で良好なものとなる。
壁体の構成を示す図であり、(a)は壁体の正面図、(b)は壁体の横断面。 リップ付き溝形鋼の断面図。 建物の天井付近の構成を示す断面図。 壁面材を構成する各板材の正面図。 壁面材張替の各工程を説明するための壁体の正面図。 (a)は図5(b)のA−A線断面図、(b)は図5(c)のB−B線断面図、(c)は図5(d)のC−C線断面図。 垂れ壁下地材に対する第1下地横架材の取付構造を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は支持具周辺の縦断面図。 図5(d)のE−E断面図。 耐力試験装置の概略構成図。 耐力試験の結果を示す図。 壁面材張替の各工程を説明するための別の壁体の正面図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、建物として枠組壁工法により構築されたスチールハウスにおいて、耐力壁として使用される壁体(外壁パネル)に本発明を具体化している。図1は、壁体10の構成を示す図であり、(a)は壁体10の正面図、(b)は(a)のA−A線断面図である。なお、図1(a)では、壁面材の上部を切除した状態を示している。また、(b)では便宜上、鋼材の厚みを省略して示すとともに、実際には当接して接合される部分についても若干離間させて示している(後述の図3等も同様)。
図1に示すように、壁体10は、床部から上方に延びる開口部56を有するいわゆる門型の壁体となっている。また、壁体10は、枠体(壁体の骨格)11として、上下一対となる上枠ランナ12及び下枠ランナ13と、それら両ランナ12,13の間に所定間隔で設けられる複数のスタッド14とを有し、該枠体11を挟んで両側に壁面材15,16がそれぞれ固定されている。上下の各ランナ12,13は、軽量形鋼としてのリップ無し溝形鋼よりなり、いずれも溝部が上下方向内側を向くように配置されている。上枠ランナ12及び下枠ランナ13は、土台や大梁などの建物構造体に対してホールダウン金物やアンカーボルト等により固定されている。
スタッド14は、軽量形鋼としてのリップ付き溝形鋼よりなり、その上端部及び下端部が各ランナ12,13の溝内に挿し入れられた状態で、上下の両ランナ12,13に架け渡されるようにして互いに平行に配置されている。各スタッド14は、溝部がいずれも同じ方向となる向きで設けられている。
複数のスタッド14のうち、開口部56を挟む位置に設けられるスタッド14(以下、開口スタッド14aという)は、開口部56以外に設けられる他のスタッド14と構成が異なっている。具体的には、開口部56以外のスタッド14は1つの溝形鋼を用いて構成されるのに対し、開口スタッド14aは、2つの溝形鋼を互いに接合して構成されている。
なお、各開口スタッド14aの2つの溝形鋼のうち開口部56とは反対側の溝形鋼が、壁面材15,16がビス固定される部材となっている。また、複数のスタッド14には、開口スタッド14aの他にも、溝部の向きが異なるスタッド14が含まれていてもよい。
スタッド14の設置間隔(図のL1)は建物の建築モジュールを基準として定められるとよく、本実施形態では尺モジュールを基準とし、例えばL1=910mmとして各スタッド14が設けられている。
スタッド14を構成するリップ付き溝形鋼について説明すると、図2に示すようにリップ付き溝形鋼はウエブ18aとフランジ18bとリップ18cとを有している。そのサイズについて限定はないが、具体的数値を例示すると、ウエブ18aの長さL2=89mm、フランジ18bの長さL3=45mm、リップ18cの長さL4=12mmとなっている。
図1の説明に戻り、壁体10において、開口部56は、その壁体10を厚み方向に貫通し、壁体10の下端部(床面)から上方に向けて延びており、掃き出し窓や出入口として使用される。開口部56は、複数のスタッド14のうち隣り合う一対の開口スタッド14aの間に配置されており、それら開口スタッド14aは開口部56に隣接していることになる。開口スタッド14aと、その開口スタッド14aに隣り合うスタッド(以下、隣接スタッド14bという)との設置間隔L5は、他のスタッド14同士の設置間隔の1/2とされている。例えば、L5が455mm(=L1/2)とされている。
一対の開口スタッド14aは、開口部56の上側に配置された開口横架材58により連結されている。開口横架材58は、リップ無し溝形鋼よりなり、その溝部を上方に向けた状態で、一対の開口スタッド14aに架け渡されるようにしてランナ12,13と平行に延びている。この場合、開口部56は、床面の上方において、一対の開口スタッド14a及び開口横架材58により囲まれるようになっており、それら開口スタッド14a及び開口横架材58は、開口部56を形成する開口枠に相当する。なお、開口スタッド14aが開口枠の縦枠部に相当し、開口横架材58が開口枠の上枠部に相当する。また、開口横架材58はまぐさと称することもでき、その横幅が開口部56と同一とされている。
開口スタッド14aの開口部56側の側面には、開口横架材58を支持する支持フレーム59が設けられている。支持フレーム59は、リップ付き溝形鋼よりなり、開口部56の上方に配置されている。支持フレーム59は、開口部56側(下方)を向いた状態で上下方向に延び、その下端部が開口横架材58の溝部内に挿し入れられた状態で開口スタッド14aに対して固定されている。この場合、開口横架材58は、支持材としての支持フレーム59を介して開口スタッド14aに固定されていることになる。なお、開口横架材58は開口スタッド14aに直接固定されていてもよい。ちなみに、支持フレーム59の上端部は、上枠ランナ12の溝部内に挿し入れられている。
開口部56の上方には、一対の開口スタッド14aの間に垂れ壁部60が設けられており、その垂れ壁部60には、開口スタッド14aよりも短い垂れ壁下地材61が上下方向に延びる状態で設けられている。垂れ壁下地材61は、スタッド14と同様にリップ付き溝形鋼よりなり、ウエブ61aとフランジ61bとリップ61cとを有している(図7参照)。垂れ壁下地材61は、その溝部が一対の開口スタッド14aのうち一方に向くように配置されており、上端部が上枠ランナ12の溝部内に挿し入れられているとともに、下端部が開口横架材58の溝部内に挿し入れられている。なお、垂れ壁下地材61は壁下地縦材に相当する。
垂れ壁下地材61は、一対の開口スタッド14aの中央に配置されており、垂れ壁下地材61と各開口スタッド14aとの設置間隔は、L1の1/2、すなわちL5と同じになっている。この場合、開口スタッド14aを挟んで垂れ壁下地材61と隣接スタッド14bとの設置間隔L6は、他のスタッド14の設置間隔L1と同じになっている。
壁面材15,16は、そのうち屋内側となる壁面材15が石膏ボード等の内壁材により構成され、屋外側となる壁面材16が窯業系サイディングボード等の外壁材により構成されている。壁面材15,16は、縦寸法を上枠ランナ12から下枠ランナ13までと同じ長さとし、横寸法をスタッド設置間隔のn倍(nは1以上の整数)とするサイズの板材15a,16aからなり、これらの板材15a,16aを枠体11に対して複数張り合わせて構成されている。なお、耐力壁である壁体10においては、板材15a,16aが構造用面材とされている。
図4は、壁面材15,16を構成する各板材15a,16aの正面図である。各板材15a,16aのサイズは、例えば縦寸法L7が2630mmであり、横寸法L8が900mm(=L1)である。横寸法L8は、スタッド14同士の設置間隔L1、及び垂れ壁下地材61と隣接スタッド14bとの設置間隔L6と同じである。なお、外壁側と内壁側とで板材15a,16aのサイズ(例えば横寸法)を相違させることも可能である。
ここで、各板材15a,16aは、開口部56以外に設けられるものと、開口部56に設けられるものとで形状が異なっており、開口部56以外に設けられる板材15a,16aは矩形板状をなしているのに対し、開口部56に設けられる板材15a,16aはL形状をなしている。つまり、開口部56に設けられる板材15a,16aは矩形板状の板材の一部に矩形の切り欠き部62が形成されており、切り欠き部62の上方部分が垂れ壁板部65となっている。この場合、切り欠き部62を有する板材15a,16aは開口部56の両側に配置され、それぞれの垂れ壁板部65を突き合せた状態となる。
板材15a,16aは枠体11に対してビス固定されている。ここでは、屋内側の板材15aのビス固定について説明する。なお、屋外側の板材16aのビス固定も板材15aのビス固定と同様の構成とされている。
図1に示すように、板材15aは、上下方向において上枠ランナ12と下枠ランナ13とに架け渡されている。また、複数の板材15aのうち、開口部56以外に設けられる板材15aは、左右方向において隣り合うスタッド14に架け渡されているのに対し、開口部56に設けられる板材15aは、開口スタッド14aを跨いで垂れ壁下地材61と隣接スタッド14bとに架け渡されている。
各板材15aは、枠体11に対して所定間隔での所定箇所のビス止めにより固定されている。図中、符号Vs(黒丸部分)がビス止め位置を示し、例えば、板材15aの周縁部においてランナ12,13に対するビス止め間隔(固定間隔)は147mmとされ、スタッド14に対するビス止め間隔は150mmとされている。また、開口部56に設けられる板材15aは、スタッド14及びランナ12,13に加えて、垂れ壁下地材61及び開口横架材58にビス固定されている。
開口部56に設けられる各板材15aは、それぞれの垂れ壁板部65が共に垂れ壁下地材61にビス固定される。この場合、垂れ壁部60においては、各板材15aの垂れ壁板部65が垂れ壁下地材61のフランジ(壁面側の側面)の約半分の領域で重ね合わされ、その重ね部分でビス止めが行われている。つまり、垂れ壁下地材61には、同一のフランジに左右2つの板材15aが固定されるようになっており、フランジを横に(水平方向に)二分した各領域に左右2つの板材15aがそれぞれビス止めされている。
開口部56に設けられる板材15a、及びその板材15aに隣接する板材15aは両方とも、隣接スタッド14bにビス固定される。この場合、各板材15aが隣接スタッド14bのフランジの約半分の領域で重ね合わされ、その重ね部分でビス止めが行われている。つまり、隣接スタッド14bには、同一のフランジに左右2つの板材15aが固定されるようになっており、フランジを横に二分した各領域に左右2つの板材15aがそれぞれビス止めされている。
上述のとおり壁体10では、所定間隔で設けられる複数のスタッド14に壁面材15,16が固定される構成となっており、隣り合う一対のスタッド14と該一対のスタッド14に固定された壁面材15,16とを有する構成をそれぞれ「壁部」とすると、壁体10は複数の壁部63を有するものとなっている。
複数の壁部63には、開口部56を有する第1壁部63aと、その第1壁部63aに隣接する第2壁部63bとが含まれており、第2壁部63bは開口部56を有していない。この場合、開口スタッド14aは第1壁部63aと第2壁部63bとの境界部を跨いで配置されており、それら第1壁部63a及び第2壁部63bは開口スタッド14aを共用している。この場合、開口スタッド14aは中間スタッドに相当する。ちなみに、開口部56に設けられた板材15aの開口スタッド14aに対するビス止め位置Vsが第1壁部63aと第2壁部63bとの境界部となっている。
なお、隣接スタッド14bは、第2壁部63bとその第2壁部63bに隣接する他の壁部63との境界部を跨いで配置されており、それら第2壁部63b及び他の壁部63は隣接スタッド14bを共用している。ちなみに、開口部56に設けられた板材15aとそれに隣接する板材15aとの境界部が、第2壁部63b及び他の壁部63との境界部となっている。
なお、屋外側の板材16aも同様にビス止めにより枠体11に対して固定されている。ただし、板材15a,16aの材質の違い等に応じて、各板材15a,16aのビス止めの間隔が各々個別に設定されるようになっていてもよい。
枠体11に対して板材15a,16aが、上記のごとく上枠ランナ12及び下枠ランナ13に対して架け渡された状態で固定されることで、壁体10が耐力壁としての強度を有するものとなっている。
また、図3は、建物の天井付近の構成を示す断面図である。建物において、外壁パネルとしての壁体10の屋内側面、すなわち壁面材15の屋内側面には、溝形鋼(長尺材)よりなる野縁受けランナ21が水平方向に延びる向きで固定されており、その野縁受けランナ21に交差(直交)する向きで長尺材からなる野縁22が固定されている。また、野縁22の下面側には天井面材23が固定されている。この場合、建物の施工に際しては、壁体10が先行して設置され、その後、壁体10の屋内側面(すなわち壁面材15の屋内側面)に突き当てるようにして天井面材23が固定される。つまり、いわゆる壁勝ちの構造となっている。
ところで、壁体10を有する建物において、地震等による変形荷重が壁体10に作用したり、壁体10の内壁面に物がぶつかったりすると、壁面材15(例えば内壁側の板材15a)の一部が破損することが考えられる。壁面材15の破損としては、壁面材15の入隅部に応力が集中することでその入隅部から壁面に沿って延びるように生じるクラック(裂け目)Kが挙げられる(図5(a)参照)。特に、耐力構造とされている第2壁部63bにクラックKが入ると、揺れに対する第2壁部63bの耐力が低下し、ひいては耐力壁としての壁体10の体力が低下してしまう。本実施形態では、壁面材15の一部が破損した場合に、その破損箇所について壁面材の張替を好適に実施できる張替方法を提案する。
この張替方法は概要として、
(1)壁面材15において張替対象となる板材15aを、開口部56の上方において第1壁部63aと第2壁部63bとの境界部(開口スタッド14a)を跨ぐ範囲で切除する壁面材切除工程(第1工程)と、
(2)その後、壁面材15を切除した部位において、開口スタッド14aに対して、第1壁部63a側に配置される第1下地横架材と、第2壁部63b側に配置される第2下地横架材とを取り付ける下地材追加工程(第2工程)と、
(3)その後、壁面材15を切除した部位において、第1下地材横架材及び第2下地横架材に対して一の張替用壁面材を固定する張替工程(第3工程)と、
を有するものとなっており、これら各工程について以下に詳しく説明する。図5は、上記の各工程を説明するための壁体10の正面図である。また、図6(a)は図5(b)のB−B線断面図、図6(b)は図5(c)のC−C線断面図、図6(c)は図5(d)のD−D線断面図である。
(1)壁面材切除工程
図5(a)に示すように、開口部56の周囲に取り付けられた一対の板材15a(壁面材15)について、一部(図の×部)がクラックKなどによりそれぞれ破損した場合、その破損部分を含む領域(図のハッチング領域)を切除位置として定め、その領域についてカッタ等の切除器具を用いて板材15aを切除する。天井面と開口部56との間の高さ位置にて、一対の板材15aを切断線Tに沿ってそれぞれ切断するとともに、切断線Tよりも下方部分においてビス止めを解除し、各板材15aの切除部分を枠体11からそれぞれ取り外す。なお、切断線Tは、各板材15aにおいて、開口部56の上端と天井面との略中央となる高さ位置にて、開口スタッド14aを跨ぐように水平方向に延びている。
図5(b)において、S1、S2は一対の板材15aを切り抜いたそれぞれの切除領域であり、板材15aにおける切断線Tの下方部分となっている。切除領域S1,S2には、第1壁部63aにおいて板材15aを切除した部分(開口部56の上方部分)と、第2壁部63bにおいて板材15aを切除した部分とが含まれており、それら部分は開口スタッド14aを跨いで左右に連続している。切除領域S1,S2は、第1壁部63aにおいては切断線Tから開口部56上端まで延びており、第2壁部63bにおいては開口部56に沿って壁部下端まで延びている。この場合、切除領域S1,S2には、開口横架材58及び下枠ランナ13に対する板材15aの固定部分が含まれていることになる。一対の板材15aの切除は、壁体10を建物に取り付けたままの状態で行われる。つまり、上述のとおり壁体10には屋内面側に天井面材23が取り付けられているが、その天井面材23を取り付けた状態のまま、天井下方部分で各板材15aの一部切除が行われる。
この場合、各板材15aは、垂れ壁下地材61の両側においてその垂れ壁下地材61から開口スタッド14aを跨いで隣接スタッド14bに至るまでの範囲で切除されるようになっている。各隣接スタッド14bのフランジ(壁面材張替側の側面部)においては、横方向に見て片側一部分を板材15aが切除されない領域とし、残り部分を板材15aが切除される領域として、該切除する領域について板材15aを切除している。なお、垂れ壁下地材61のフランジからは一対の板材15aの両方を取り除いた状態となっている。
詳しくは、図6(a)に示すように、切除領域S1において板材15aの一部を切除した状態では、その切除部分(切除領域S1)に隣接する境界端部において板材15aの端縁部が、隣接スタッド14bのフランジの約半分に重なった状態となっており、そのフランジの残り半分は板材15aが重ならない露出部分となっている(図のZ)。これは、切除領域S2においても同様である。なお、切除領域S1,S2においては、垂れ壁下地材61及び開口スタッド14aの側面部が壁面材張替側に露出している。
(2)下地材追加工程
図5(c)に示すように、板材15aの切除部分(切除領域S1,S2)においてその切除部分に上下に隣接する板材15aの境界端部に、垂れ壁下地材61及びそれに隣り合う開口スタッド14aに対して両端をそれぞれ固定した状態で第1下地横架材24を取り付けるとともに、開口スタッド14a及びそれに隣り合う隣接スタッド14bに対して両端をそれぞれ固定した状態で第2下地横架材25を取り付ける。この場合、下地横架材24,25は、開口部56の上方において同じ高さ位置にて横並びとされており、上下方向においてほぼ中央が切断線Tと重なる位置にてその切断線Tと平行に延びている。また、下地横架材24,25は、切除領域S1,S2の両方に対して取り付けられているため、第1下地横架材24は、垂れ壁下地材61を挟んで両側に配置されていることになる。
図6(b)に示すように、板材15aの切除により露出された垂れ壁下地材61、開口スタッド14a、隣接スタッド14bに対してビス等により支持具26を取り付けるとともに、該取り付けた各支持具26に、各スタッド14a,14bと垂れ壁下地材61と下地横架材24,25との壁面材張替側の側面部(フランジ外側面)が面一となるように下地横架材24,25を取り付ける。なお、開口スタッド14aにおいては、壁面材張替側及びその反対側の両方について2つの溝形鋼の各側面が面一とされており、それら側面に加えて支持フレーム59の各側面も面一とされている。
下地横架材24,25は、スタッド14と同様にリップ付き溝形鋼であり、ウエブが鉛直面、フランジが水平面となるようにして取り付けられる(図7参照)。下地横架材24,25は、各切除領域S1,S2において壁面材張替側(屋内側)及びその反対側(屋外側)のそれぞれに互いに平行に配置され、それら一対の下地横架材24,25は溝部同士を突き合せた状態で壁厚み方向に並んでいる。この場合、下地横架材24,25の各フランジ幅は、各スタッド14a,14b及び垂れ壁下地材61の各ウエブ幅の1/2よりも小さくされており、屋内側の下地横架材24,25に加えて、屋外側の下地横架材24,25についても、側面部が各スタッド14a,14b及び垂れ壁下地材61と面一とされている。また、一対の下地横架材24,25の各一端は、1つの支持具26により各スタッド14a,14b及び垂れ壁下地材61に固定されている。
ここで、開口スタッド14a及び隣接スタッド14bにおいては、1つのリップ付き溝形鋼に対して1つの下地横架材の一端が固定されている。例えば、開口スタッド14aについては、そのウエブ18aに対して第2下地横架材25の一端が支持具26を介して固定されており、支持フレーム59のウエブに対して第1下地横架材24の一端が支持具26を介して固定されている。この場合、第1下地横架材24の一端を支持する支持具26が第1支持具に相当し、第2下地横架材25の一端を支持する支持具26が第2支持具に相当する。また、隣接スタッド14bについては、そのウエブ18aに対して第2下地横架材25の他端が支持具26を介して支持されている。
これに対して、垂れ壁下地材61においては、1つのリップ付き溝形鋼に対して2つの第1下地横架材24の一端が同じ高さ位置にて固定されている。垂れ壁下地材61の両側に第1下地横架材24が固定される構成について、図7を参照しつつ説明する。図7は、垂れ壁下地材61に対する第1下地横架材24の取付構造を示す図であり、これは図5(c)におけるY部の構造に相当する。なお、図7においては、(a)に斜視図を示し、(b)に支持具26周辺の縦断面図を示す。
図7(a),(b)に示すように、垂れ壁下地材61には、溝部側とその反対側とに一対の支持具26が固定されている。各支持具26は、鋼板をL字状に折り曲げてなるアングル材であり、該アングル材の一方の板部26a(一辺部)が垂れ壁下地材61のウエブ61aにビス固定される。また、他方の板部26b(他辺部)は、板面を水平方向とした状態で、ウエブ61aから遠ざかる側に延びており、第1下地横架材24に固定される。図7(a)中の一点鎖線は、垂れ壁下地材61及び第1下地横架材24の各フランジ外側面において板材15aの端部位置を示す境界線である。
垂れ壁下地材61の溝部は切除領域S2側を向いており、切除領域S1側に配置された支持具26は、垂れ壁下地材61のウエブ61aの溝側面(内側面)に取り付けられ、切除領域S2側に配置された支持具26は、垂れ壁下地材61のウエブ61aの反溝側面(外側面)に取り付けられている。
溝部の反対側の支持具26においては、上下方向に延びる板部26aの長さ寸法M1(例えば90mm)が、水平方向に延びる板部26bの長さ寸法M2(例えば45mm)よりも大きくされている。この支持具26は、長い方の板部26aの下端寄りの部分がビス27aにより垂れ壁下地材61のウエブ61aに固定されている。
一方、溝部側の支持具26においては、上下方向に延びる板部26aの長さ寸法M3(例えば45mm)が、溝部とは反対側に配置された支持具26の板部26aの長さ寸法M1よりも短くされている。このため、溝部側の支持具26は、ビス27aよりも上方において垂れ壁下地材61のウエブ61aに重なり、上端寄りの部分がビス27bによりウエブ61aに固定されている。なお、ビス27bは、反溝側の支持具26の板部26aも貫通している。このため、ビス27aが反対側の支持具26に干渉することなく、垂れ壁下地材61のウエブ61aの両面に支持具26を好適に固定することができる。
また、溝部側の支持具26において、水平方向に延びる板部26bの長さ寸法M4(例えば90mm)は、垂れ壁下地材61の溝部の深さ寸法M5よりも大きくされている。この板部26bの自由端側は溝部の外側に突出しており、その突出した部分に対して第1下地横架材24が固定されている。
なお、支持具26を垂れ壁下地材61や第1下地横架材24に結合する手法としては、接着剤等、他の結合手法を用いることも可能である。
(3)張替工程
図5(d)に示すように、板材15aを切除した部位(切除領域S1,S2)において、枠体11及び下地横架材24,25に対して張替用壁面材である新たな張替板材28をビス等により固定する。張替板材28の入隅部においても、開口スタッド14a及び開口横架材58に対してビス固定する。張替板材28は、板材15aと同じ石膏ボート等からなり、未張替部分の板材15aに対して隙間無く配される。各張替板材28は、それぞれ切除領域S1,S2(切除された板材15a)と同じ大きさ及び形状とされており、水平方向においては開口スタッド14aを跨いで第1壁部63aと第2壁部63bとに架け渡された状態とされ、鉛直方向においては下地横架材24,25と下枠ランナ13とに架け渡された状態とされる。
張替板材28においては、開口部56の側方に配置された側方板部28aが、開口スタッド14aと隣接スタッド14bとに架け渡されており、開口部56及び側方板部28aの上方に配置された上方板部28bが、開口スタッド14aを跨いで第1壁部63aと第2壁部63bとに架け渡されている。側方板部28aは、上方板部28bから床面(下枠ランナ13)まで延びている。
図6(c)に示すように、張替板材28の上端周辺については、垂れ壁下地材61、開口スタッド14a、隣接スタッド14b、第1下地横架材24及び第2下地横架材25のそれぞれに重ね合わすようにして張替板材28が配置され、それらスタッド14a,14b、垂れ壁下地材61、下地横架材24,25に対してビス等により張替板材28が固定される。
なお、張替板材28の周縁部は、全てスタッド14a,14bや垂れ壁下地材61、下地横架材24,25、下枠ランナ13に対向しており、その対向部分にてそれぞれビス固定が行われる。張替板材28におけるスタッド14a,14b及び垂れ壁下地材61に対するビス止め位置は、切除した板材15aのビス止め位置Vsとは上下方向にずれた位置とし、下枠ランナ13に対するビス止め位置は、ビス止め位置Vsとは水平方向にずれた位置としている。壁面材の張替前と張替後とでビス止め位置を変更することにより、張替板材28を固定するビスが外れにくくなっている。
ここで、図8は図5(d)のE−E線断面図であり、図8に示すように、張替板材28における第2下地横架材25側の上縁部では、その上縁部が固定される第2下地横架材25に対して、張替板材28が第2下地横架材25のフランジの約半分の領域で重ね合わされ、その重ね部分でビス止めが行われている。この場合、第2下地横架材25においては、同一のフランジの上半分に、切除されずに残る板材15a(非切除の板材15a)が固定され、下半分に張替板材28が固定されるようになっており、フランジを上下に二分した各領域に板材15aと張替板材28とがそれぞれビス止めされている。この場合、張替板材28と非切除の板材15aとでは、第2下地横架材25に対するビスの固定間隔が同じとされている。なお、張替板材28及び非切除の板材15aを固定する構成は、第1下地横架材24についても同様である。
ちなみに、詳細は記載しないが、上記の張替作業に際し、内壁面の化粧クロスは適宜剥がし取られるとともに、壁面材15の張替後に再貼り付けされる。上記の張替方法は壁面材16の張替にも適用できる。
壁体10においては、クラックKが入った板材15aが張替板材28に張り替えられることにより、壁面材の張替後は、耐力壁として揺れに対する耐力が改善され、クラックKが入る前と同等以上の耐力を付与することができる。ここでは、壁体10と同等の構成を有する試験体100の耐力確認試験について図9、図10を参照しつつ説明する。図9は耐力試験装置71の概略構成図、図10は耐力試験の結果を示す図である。
図9に示すように、試験体100は、上下のランナ101,102と、4本のスタッド103と、表裏一対の壁面材104とを有するものであり、これらは上述した壁体10のランナ12,13、スタッド14、壁面材15,16にそれぞれ相当する。また、4本のスタッド103のうち内側2本のスタッドが開口スタッドとなっている。なお、試験体100においては、壁面材104に壁紙は設けられていない。
耐力試験装置71は、試験体100の下枠ランナ13を支持する土台72と、試験体100の上枠ランナ12に対して水平方向の荷重を繰り返し加える加力装置73とを有している。試験体100は土台72の上に載置されており、下枠ランナ13は、ホールダウン金物やアンカーボルト等により土台72に固定されている。加力装置73は、水平方向に伸縮する油圧ジャッキを含んで構成されており、油圧ジャッキの一端が上枠ランナ12に接続されている。また、耐力試験装置71は、加力装置73から試験体100に加えられた荷重を検出するセンサを有している。さらに、スタッド14a,14bの水平方向及び鉛直方向の変位を検出するセンサを有しており、スタッド14a,14bの各種変位に基づいてせん断変形角を算出する。
耐力試験では、試験体100として、クラックKが生じても壁面材の張替が行われていない試験体100aと、クラックKが生じた後に壁面材の張替が行われた試験体100bとを順に耐力試験装置71にセットし、それぞれの試験体100a,100bについて、せん断変形角に対する試験体100の耐力(荷重)を測定する。
試験結果は、図10に示すように、せん断変形角の大きさにかかわらず、壁面材を張替済みの試験体100bの耐力が、張替をしていない試験体100aの耐力よりも大きくなっている。この試験結果により、壁体材の張替が行われることにより壁体10の耐力性能が改善されたことが分かる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
図5乃至図8を用いて詳細に説明した壁面材の張替方法によれば、例えば開口部56の周辺において板材15a(壁面材15)の一部が損傷した場合に、その板材15aの全面を張り替えなくてもよく、一部修復で対処できる。かかる場合、第2壁部63bにおいて第2下地横架材25は、その両端がそれぞれ開口スタッド14a及び隣接スタッド14bに固定されており、板材15aを張り替えた部分において壁体10としての強度が担保されるものとなっている。また、必要箇所のみでの張替が可能となるため、張替作業の簡易化も実現できる。
しかも、開口部56の上方において第1壁部63aと第2壁部63bとに架け渡される範囲で板材15aが切除される構成において、第1壁部63a側に配置された第1下地横架材24と、第2壁部63b側に配置された第2下地横架材25とに1つの張替板材28が固定されているため、その張替板材28が第1壁部63a及び第2壁部63bのいずれにおいても屋内側の壁面を形成することになる。したがって、板材15aを張り替えた部分において第1壁部63aと第2壁部63bとの境界部に壁面の段差が生じることを回避できる。
第1壁部63aと第2壁部63bとに跨って設けられる張替板材28は、切除領域S1,S2に対応して略L字状とされているため、開口部56の角部(張替板材28の入隅部)について揺れに対する体力を確保できる。この場合、第2壁部63bにおいては、張替板材28の上下方向の長さ寸法が大きいほど耐力が高くなるため、壁体10において壁面材の張替作業が行われても、第2壁部63bの耐力を好適に担保することができる。
切除領域S1,S2においては下枠ランナ13の側面が露出しているため、張替板材28を第2下地横架材25と下枠ランナ13とに架け渡した状態で固定できる。これにより、第2壁部63bにおける耐力をより確実に高めることができる。
第1壁部63aの垂れ壁部60においては、第1下地横架材24が開口スタッド14aに加えて垂れ壁下地材61に固定されているため、張替板材28を第1下地横架材24により好適に支持できる。
壁面材の張替に際し、板材15aの切除により露出した開口スタッド14aに対して、垂れ壁下地材61側及び隣接スタッド14b側からそれぞれ支持具26を取り付け、それら支持具26のうち一方に第1下地横架材24を固定するとともに、他方の支持具26に第2下地横架材25を固定し、それら下地横架材24,25と開口スタッド14aとの壁面材張替側の側面部(溝形綱のフランジ外側面)が面一となるようにした。この場合、先に支持具26を取り付けた状態で、その支持具26に対して下地横架材24,25を取り付けるため、その取付作業を容易化できる。また、開口スタッド14aと下地横架材24,25との壁面材張替側の側面部が面一となるため、一の張替板材28が下地横架材24,25に固定される構成において、その張替板材28が開口スタッド14aを跨ぐ部分において壁面が壁厚み方向に撓むことがなく、仕上がりが良好なものとなる。
支持具26としてのアングル材を用い、その支持具26に対して第1下地横架材24及び第2下地横架材25を取り付けるようにした。この張替方法によれば、アングル材と溝形鋼との結合により、各下地横架材24,25を容易に取り付けることができ、ひいては壁面材の張替を簡易に実施できる。また、下地横架材24,25として溝形鋼を用いることにより、張替板材28が下地横架材24,25に対してビス等により固定される際に張替板材28が奥側に押圧されても、その張替板材28の撓みを抑制できる。
一対の下地横架材24,25が壁厚み方向に並べられており、屋内側の下地横架材24,25の側面部がスタッド14a,14b及び垂れ壁下地材61の側面部と面一とされていることに加えて、屋外側の下地横架材24,25の側面部がスタッド14a,14b及び垂れ壁下地材61の側面部と面一とされている。このため、屋外側の壁面材16が屋内側に向けて撓むことを下地横架材24,25により抑制できる。また、屋外側において壁面材16が下地横架材24,25に対してビス等により固定されることにより、壁体10の強度を好適なものとすることができる。さらに、屋外側の壁面材16を張り替える場合には、既に屋外側に下地横架材24,25が取り付けられているため、壁面材の張替作業を容易化できる。
しかも、下地横架材24,25においては、板材15aの固定される面がウエブにより形成されているため、その面がフランジにより形成された場合に比べて、上下方向における高さ寸法を大きくできる。この場合、下地横架材24,25と板材15a及び張替板材28の各端部とが重なる重なり寸法が大きくなるため、板材15aや張替板材28に対してビス止めを行う際に、そのビス止め位置が上下方向に外れて下地横架材24,25にビスが適正に螺着されないということを発生しにくくできる。
下地横架材24,25を垂れ壁下地材61、開口スタッド14a、隣接スタッド14bに取り付ける際に、その下地横架材24,25において上下方向に見て片側一部分が、切除されずに残った板材15aに重なる部分となるように、残り部分が、新たに張替板材28を重ね合わせる部分となるようにした。これにより、板材15aの非切除部分と切除部分との境界部に設けられる下地横架材24,25を、非切除の板材15aと張替板材28との固定支持相手として共用できる。これにより、非切除部分と切除部分との境界部において下地横架材24,25を過多に追加することなく、所望の強度で各板材を固定することができる。
板材15aの一部を切除する際に、隣接スタッド14bのフランジ外側面において水平横方向に見て片側一部分を、板材15aが切除されない領域とし、残り部分を、板材15aが切除される領域とし、該切除される領域について板材15aを切除するようにした。これにより、板材15aの非切除部分と切除部分との境界部の隣接スタッド14bを、非切除の板材15aと張替板材28との固定支持相手として共用できる。これにより、板材15aの非切除部分と切除部分との境界部においてスタッド14を追加することなく、所望の強度で各板材を固定することができる。
上記張替方法では、壁体10において天井面材23の固定位置よりも下方で、板材15a(壁面材15)の張替を実施できる。天井面材23の端部が固定されている内壁側の板材15aについて破損が生じた場合に、板材15aを全面張替にすると、その張替作業に多大な負荷が生じるが、上記張替方法によれば、その張替作業の負荷が大幅に軽減できる。つまり、板材15a(壁面材15)の張替に際し、天井面材23の取り外し作業が不要となるため、作業性が大いに向上する。
張替板材28において枠体11及び下地横架材24,25に対してビス固定される部位について、板材15aの周縁部の枠体11に対して板材15aをビス固定する固定間隔と同じ固定間隔で、ビス固定を行うとともに、板材15aにおいて非切除部分と切除部分との境界部となる部位についても、板材15aの周縁部の枠体11に対して板材15aをビス固定する固定間隔と同じ固定間隔で、ビス固定を行うようにした。これにより、板材15a(壁面材15)の一部張替が行われた壁体10について耐力壁としての強度を維持できる。
[他の実施形態]
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施されてもよい。
(1)上記実施形態では、壁面材の張替前において、第1壁部63aと第2壁部63bとに跨るように一の板材15aが取り付けられていたが、それら壁部63a,63bには別々の板材15aが個別に取り付けられていてもよい。また、開口部56を囲む2つの板材15aは、互いに対称形をなしており、それぞれに垂れ壁板部65を有するものであったが、その2つの板材15aのうち一方にのみ垂れ壁板部65を設け、他方には垂れ壁板部65を設けない構成(矩形板状とする構成)としてもよい(板材16aについても同様)。いずれの場合でも、開口スタッド14aを跨ぐ範囲で第1壁部63a及び第2壁部63bのそれぞれから板材15aが除去されることで、その除去された部分において、第1下地横架材24及び第2下地横架材25を取り付けるとともに、それら下地横架材24,25に対して一の張替板材28を取り付けることが可能となる。これにより、第1壁部63aと第2壁部63bとの境界部において壁面の段差が生じることを回避できる。
(2)上記実施形態では、板材15aを、第2壁部63bにおいて開口部56と天井面との間に延びる切断線Tから下端部までの範囲で切除したが、図11に示すように、上下方向に見て第2壁部63bの中間部を切除してもよい。この構成では、図11(a),(b)に示すように、開口部56を囲む一対の板材15aのうち一方側(例えば切除領域S1)について、下枠ランナ13への固定部分を残して板材15aが切除され、図11(c)に示すように、切除領域S1の上端及び下端の両方に第2下地横架材25が追加される。
そして、図11(d)に示すように、開口スタッド14aを跨いで第1壁部63aと第2壁部63bとに架け渡される状態で、第2壁部63bにおける上下の固定相手を各第2下地横架材25として新たな張替板材28がビス固定される。張替板材28において下方に向けて延びている側方板部28aは床面まで達しておらず、その下端部が開口部56の上端部及び下端部の中間位置にある。この場合でも、張替板材28の入隅部は開口スタッド14aに対してビス固定される。
板材15aにおいて上下方向に見て第2壁部63bの中間部を切除した場合でも、張替板材28が第2壁部63bにおいて開口部56に沿って下方に延びる構成を実現できる。このため、第2壁部63bにおいて張替板材28の上下方向の長さ寸法が大きくなり、壁体10の耐力を好適に担保することができる。
なお、切除領域S1は図11に示すように、第2壁部63bでの下端部が第1壁部63aでの下端部よりも下方とされていてもよいが、第2壁部63bでの下端部と同じ高さ位置又はそれよりも高い位置とされていてもよい。例えば、切除領域S1の下端部が第1壁部63aと第2壁部63bとで同じ高さ位置とされている場合、切除領域S1の下端に追加される第2下地横架材25は、開口部56の上端である開口横架材58と同じ高さ位置に配置されることが好ましい。
ちなみに、壁体10の側面に突き当てるようにして床面材が固定されている構成(いわゆる壁勝ちの構造)においては、下枠ランナ13から板材15aを取り外す作業が煩雑になると考えられるため、上記のように切除領域S1を下枠ランナ13よりも上方に設定することが好ましい。なお、開口部56の下端部には、下枠ランナ設けられていなくてもよい。
(3)開口部56よりも第2壁部63b側においては、3つのスタッド14に跨るようにして板材15aを切除することも可能である。すなわち、破損位置が水平方向に複数存在している場合や、板材中央のスタッド14を跨って破損が生じている場合、開口スタッド14aから、隣接スタッド14bを挟んで開口スタッド14aとは反対側のスタッド14まで3つのスタッド14に跨るようにして板材15aが切除され、開口スタッド14aと隣接スタッド14bとの間に加えて、隣接スタッド14bとそれに隣り合うスタッド14との間にそれぞれ第2下地横架材25が追加される。そして、開口スタッド14aに加えて隣接スタッド14bを跨いだ状態で第1下地横架材24及び各第2下地横架材25に対して張替板材28がビス固定される。
(4)上記実施形態では、壁体10において、開口部56の上方に垂れ壁部60を有する構成としたが、これに代えて、開口部56の下方に腰壁部を有する構成や、それら垂れ壁部60と腰壁部とを両方有する構成としてもよい。壁体10が腰壁部を有する構成では、開口横架材58が開口部56の下端部に設けられており、第1下地横架材24は、腰壁部において開口横架材58の下方に設けられる。また、切除領域S1,S2に垂れ壁部60及び腰壁部のうち一方が含まれている場合は、張替板材28がL字状とされ、垂れ壁部60及び腰壁部の両方が含まれている場合は、張替板材28がコ字状とされる。なお、切除領域S1,S2に腰壁部が含まれている場合、張替板材28が開口部56に沿って上方に向けて延びていることにもなる。
(5)上記実施形態では、下地横架材24,25としてリップ付溝形鋼を用いたが、これ以外にリップ無し溝形鋼を用いたり、角形鋼を用いたり、L型鋼を用いたり、帯鋼板を用いたりすることも可能である。
(6)上記実施形態では、建物の外壁パネルとして用いられる壁体に本発明を具体化したが、これ以外に、建物の間仕切壁として用いられる壁体に本発明を具体化することも可能である。すなわち、本発明を、建物の非構造体である壁体に適用してもよい。
(7)上記実施形態では、枠体として薄板軽量形鋼(溝形鋼)を用いたスチールハウス用の壁体に本発明を適用したが、これ以外に、木質系の枠組壁工法で構築された建物の壁体に本発明を適用することも可能である。この場合、壁体の枠体は、木質の角材により構成される。
(8)上記実施形態では、地震等により壁面材15にクラックKが生じるなど板材15aが破損した場合に壁面材の張替を行うとしたが、壁面材の張替が実施される場合としては、屋内の湿り気(例えば洗濯機背後の水濡れ)により板材15aが腐食したり、水害時の水没により汚損が生じたりした場合も考えられる。かかる場合にも、上記実施形態の壁面材の張替方法を適用できる。また、破損時等の補修目的以外に、住人等が意図的に壁面材の張替を行う場合にも、上記実施形態の壁面材の張替方法を適用できる。
(9)上記実施形態では、第1下地横架材24の両端が、縦材としての垂れ壁下地材61と、開口スタッド14aとに対して固定されているが、一対の開口スタッド14aに対して固定されていてもよい。この場合、垂れ壁下地材61は設けられていないことが好ましい。
(10)上記実施形態では、開口スタッド14aが開口枠を形成する構成としたが、開口枠が開口スタッド14aに対して取り付けられている構成としてもよい。
(11)上記実施形態では、切除領域S1,S2の上端部分(切断線T)の高さ位置が、第1壁部63aと第2壁部63bとで同じとされたが、高さ位置は第1壁部63aと第2壁部63bとで多少異なっていてもよい。
(12)壁体10において、開口部56と開口部56以外とでスタッド14を同じ構成とすることも可能であり、いずれのスタッドにおいても2つの溝形鋼が互いに接合されている構成であってもよい。つまり、開口スタッド14aに加えて、隣接スタッド14bやその他のスタッド14が2つの溝形鋼を有していてもよい。
10…壁体、11…枠体、12…上枠ランナ、13…下枠ランナ、14…スタッド、14a…中間スタッドとしての開口スタッド、14b…スタッドとしての隣接スタッド、15,16…壁面材、15a,16a…板材、24…第1下地横架材、25…第2下地横架材、26…第1支持具及び第2支持具としての支持具、28…張替用壁面材としての張替板材、56…開口部、60…垂れ壁部、61…壁下地縦材としての垂れ壁下地材、63…壁部、63a…第1壁部、63b…第2壁部。

Claims (9)

  1. 建物の壁体として、上下一対となる上枠ランナ及び下枠ランナと、それら両ランナの間に所定間隔で設けられる複数のスタッドとからなる枠体を有し、該枠体を挟んで両側に壁面材が固定されてなる構造を有し、その壁体について前記壁面材の一部を張り替える張替方法であって、
    前記壁体は、隣り合う一対のスタッドと該一対のスタッドに固定された前記壁面材とによりそれぞれ構成される第1壁部及び第2壁部を有し、それら第1壁部及び第2壁部は1つの中間スタッドを共用して互いに隣接して設けられており、前記第1壁部と前記第2壁部とのうち第1壁部に開口部が形成されており、
    前記壁面材を、前記開口部の上方部分及び下方部分の少なくとも一方を含み且つ前記第1壁部と前記第2壁部とに架け渡される範囲で切除する第1工程と、
    その後、前記壁面材を切除した部位において、前記第1壁部において前記中間スタッドに対して一端を固定した状態で第1下地横架材を取り付けるとともに、前記第2壁部において前記中間スタッドと該中間スタッドに隣り合うスタッドとに対して両端をそれぞれ固定した状態で第2下地横架材を前記第1下地横架材と横並びに取り付ける第2工程と、
    その後、前記壁面材を切除した部位において、前記第1下地横架材及び前記第2下地横架材に対して一の張替用壁面材を固定する第3工程と、
    を有することを特徴とする壁面材の張替方法。
  2. 前記第1工程においては、前記壁面材を切除する範囲に、前記第2壁部において前記開口部に沿って上方又は下方に向けて延びる部分を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の壁面材の張替方法。
  3. 前記第1壁部には、前記開口部の上方となる垂れ壁部及び前記開口部の下方となる腰壁部の少なくともいずれかが設けられており、それら垂れ壁部及び腰壁部には、一端側を前記開口部として前記スタッドに平行に壁下地縦材が設けられており、
    前記第1工程では、前記第1壁部において前記中間スタッドと前記壁下地縦材との間で前記壁面材を切除し、
    前記第2工程では、前記第1壁部において前記中間スタッドと前記壁下地縦材とに対して両端をそれぞれ固定した状態で前記第1下地横架材を取り付ける請求項1又は2に記載の壁面材の張替方法。
  4. 前記壁面材の下端部は、前記下枠ランナに固定されており、
    前記第1工程においては、前記壁面材を切除する範囲に、前記第2壁部において前記開口部に沿って上下方向に向けて延びる部分、及び前記壁面材が前記下枠ランナに対して固定されている部分を含み、
    前記第2工程では、前記第1下地横架材を前記開口部の上方位置に取り付けるとともに、前記第2下地横架材を前記第1下地横架材と横並びに取り付け、
    前記第3工程では、前記一の張替用壁面材の上端部を前記第1下地横架材及び前記第2下地横架材に対して固定するとともに、下端部を前記下枠ランナに対して固定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の壁面材の張替方法。
  5. 前記第2工程は、
    前記第1工程での前記壁面材の切除により露出された前記中間スタッドに対して、前記第1下地横架材を支持する第1支持具を取り付けるとともに、前記第2下地横架材を支持する第2支持具を取り付ける工程と、
    前記第1支持具に、前記中間スタッドと前記第1下地横架材との壁面材張替側の側面部が面一となるように前記第1下地横架材を取り付けるとともに、前記第2支持具に、前記中間スタッドと前記第2下地横架材との壁面材張替側の側面部が面一となるように前記第2下地横架材を取り付ける工程と、
    を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の壁面材の張替方法。
  6. 前記中間スタッド及び前記各下地横架材は溝形鋼よりなり、
    前記第2工程は、
    前記各支持具としての各アングル材を、その一辺部が前記中間スタッドのウエブ部分に当接し、他辺部が前記中間スタッドから遠ざかる方向に延びる状態で、前記中間スタッドに固定する工程と、
    前記各アングル材の他辺部に、前記各下地横架材を取り付ける工程と、
    を含むことを特徴とする請求項5に記載の壁面材の張替方法。
  7. 前記第2工程は、
    前記第2下地横架材を、壁面材張替側及びそれとは反対側のそれぞれに配置し、前記壁面材張替側の第2下地横架材を、壁面材張替側の側面部が前記中間スタッドと面一となるように前記中間スタッドに固定するとともに、前記壁面材張替側とは反対側の第2下地横架材を、壁面材張替側とは反対側の側面部が前記中間スタッドと面一となるように前記中間スタッドに固定する工程を含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の壁面材の張替方法。
  8. 前記第2工程では、前記中間スタッドの壁面材張替側の側面部において、上下方向に見て片側部分が、切除されずに残った前記壁面材に重なる部分となるように、残り部分が、新たに前記張替用壁面材を重ね合わせる部分となるように前記第1下地横架材及び前記第2下地横架材を取り付けることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の壁面材の張替方法。
  9. 前記壁体は、枠組壁工法で構築される建物の外壁部に耐力壁として用いられるものであり、
    該建物において、前記壁体の屋内側の壁面には、該壁面に対して交差する向きで天井面材が固定されており、
    前記壁面材において前記天井面材の固定位置よりも下方で、前記壁面材の張替を行うことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の壁面材の張替方法。
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