JP5942502B2 - 燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池に関する。
燃料電池は、多数の単セルを積層して形成される積層体を有しており、単セルのアノード側に燃料ガス(例えば、水素)が供給され、カソード側に酸化剤ガス(例えば、酸素)が供給される。アノード側では、燃料ガスの酸化反応により炭酸ガスが生成され、カソード側では、酸化剤ガスの還元反応により水が生成される。これらの反応生成物は、燃料電池の発電反応に直接関与しないため、速やかに外部に排出されることが好ましい。
そのため、導電性線材(ワイヤ)によってガス拡散用マクロ空間を形成し、反応生成物を迅速に排出している(例えば、特許文献1参照。)。
特開2009−272101号公報
しかし、導電性線材は、積層荷重(面圧)が付与され、かつ、膜電極接合体(MEA:membrane electrode assembly)の両側に位置合わせされて配置される。したがって、例えば、組付けの際に線材ずれが生じた場合、導電性線材は、膜電極接合体に対して曲げ応力を付与し、膜電極接合体を破損(破断)させる問題を有している。
本発明は、上記従来技術に伴う課題を解決するためになされたものであり、曲げ応力による膜電極接合体の破損を抑制し得る燃料電池を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の一様相は、高分子電解質膜に触媒層が配置されてなる膜電極接合体と、前記膜電極接合体の一方の側に配置される第1セパレータと、前記膜電極接合体の他方の側に配置される第2セパレータと、前記膜電極接合体と前記第1セパレータとの間に位置するガス流路空間に並行かつ平面状に配置される複数の導電性線材からなる第1リブと、前記膜電極接合体と前記第2セパレータとの間に位置するガス流路空間に並行かつ平面状に配置され、前記膜電極接合体に当接する複数の導電性線材からなる第2リブと、前記膜電極接合体と前記第1リブとの間に並行かつ平面状に配置され、前記膜電極接合体と前記第1リブとに当接する複数の導電性線材からなる第1支持体と、を有する燃料電池である。前記第1支持体を構成する導電性線材と前記第2リブを構成する導電性線材とは、前記膜電極接合体を介して、交差するように配置されており、前記第1リブの厚みは、前記第1支持体の厚みより大きい
上記目的を達成するための本発明の別の一様相は、高分子電解質膜に触媒層が配置されてなる膜電極接合体と、前記膜電極接合体の一方の側に配置される第1セパレータと、前記膜電極接合体の他方の側に配置される第2セパレータと、前記膜電極接合体と前記第1セパレータとの間に位置するガス流路空間に並行かつ平面状に配置される複数の導電性線材からなる第1リブと、前記膜電極接合体と前記第2セパレータとの間に位置するガス流路空間に並行かつ平面状に配置される複数の導電性線材からなる第2リブと、前記膜電極接合体と前記第1リブとの間に並行かつ平面状に配置され、前記第1リブに当接する複数の導電性線材からなる第1支持体と、前記第1支持体と前記膜電極接合体との間に配置され、前記第1支持体と前記膜電極接合体とに当接する第1導電性中間層と、前記第2リブと前記膜電極接合体との間に配置され、前記第2リブと前記膜電極接合体とに当接する第2導電性中間層と、を有する燃料電池である。前記第1支持体を構成する導電性線材と前記第2リブを構成する導電性線材とは、前記膜電極接合体を介して、交差するように配置されており、前記第1リブの厚みは、前記第1支持体の厚みより大きく、前記第1導電性中間層および前記第2導電性中間層は、前記膜電極接合体に対して前記第1支持体および前記第2リブから付加される応力を緩和する。
上記目的を達成するための本発明の別の様相は、高分子電解質膜に触媒層が配置されてなる膜電極接合体と、前記膜電極接合体の一方の側に配置される第1セパレータと、前記膜電極接合体の他方の側に配置される第2セパレータと、前記膜電極接合体と前記第1セパレータとの間に位置するガス流路空間に並行かつ平面状に配置され、前記第1セパレータに当接する複数の導電性線材からなる第1リブと、前記膜電極接合体と前記第2セパレータとの間に位置するガス流路空間に並行かつ平面状に配置され、前記第2セパレータに当接する複数の導電性線材からなる第2リブと、前記膜電極接合体と前記第1リブとの間に並行かつ平面状に配置され、前記膜電極接合体と前記第1リブとに当接する複数の導電性線材からなる第1支持体と、前記膜電極接合体と前記第2リブとの間に並行かつ平面状に配置され、前記膜電極接合体と前記第2リブとに当接する複数の導電性線材からなる第2支持体と、を有する燃料電池である。前記第1支持体を構成する導電性線材と前記第2支持体を構成する導電性線材とは、前記膜電極接合体を介して、交差するように配置されており、前記第1および第2リブの厚みは、前記第1および第2支持体の厚みより大きい
上記目的を達成するための本発明の別の様相は、高分子電解質膜に触媒層が配置されてなる膜電極接合体と、前記膜電極接合体の一方の側に配置される第1セパレータと、前記膜電極接合体の他方の側に配置される第2セパレータと、前記膜電極接合体と前記第1セパレータとの間に位置するガス流路空間に並行かつ平面状に配置され、前記第1セパレータに当接する複数の導電性線材からなる第1リブと、前記膜電極接合体と前記第2セパレータとの間に位置するガス流路空間に並行かつ平面状に配置され、前記第2セパレータに当接する複数の導電性線材からなる第2リブと、前記膜電極接合体と前記第1リブとの間に並行かつ平面状に配置され、前記第1リブに当接する複数の導電性線材からなる第1支持体と、前記膜電極接合体と前記第2リブとの間に並行かつ平面状に配置され、前記第2リブに当接する複数の導電性線材からなる第2支持体と、前記第1支持体と前記膜電極接合体との間に配置され、前記第1支持体と前記膜電極接合体とに当接する第1導電性中間層と、前記第2支持体と前記膜電極接合体との間に配置され、前記第2支持体と前記膜電極接合体とに当接する第2導電性中間層と、を有する燃料電池である。前記第1支持体を構成する導電性線材と前記第2支持体を構成する導電性線材とは、前記膜電極接合体を介して、交差するように配置されており、前記第1および第2リブの厚みは、前記第1および第2支持体の厚みより大きく、前記第1導電性中間層および前記第2導電性中間層は、前記膜電極接合体に対して前記第1および第2支持体から付加される応力を緩和する。
本発明によれば、膜電極接合体の一方の側に隣接して配置される導電性線材と、膜電極接合体の他方の側に隣接して配置される導電性線材とは、交差するように配置されており、位置合わせされていない。したがって、例えば、組付けの際に線材ずれが生じた場合、導電性線材は、積層荷重(圧縮荷重)を付与するのみであり、膜電極接合体に対して曲げ応力を付与しないため、曲げ応力による膜電極接合体の破損が抑制される。つまり、曲げ応力による膜電極接合体の破損を抑制し得る燃料電池を提供することが可能である。
実施の形態1に係る燃料電池を説明するための分解斜視図である。 実施の形態1に係るセル構造を説明するための断面図である。 図2に示されるアノード側リブに対する支持体の配置関係を説明するための平面図である。 図2に示されるカソード側リブに対する支持体の配置関係を説明するための平面図である。 実施の形態1に係る変形例1を説明するための平面図である。 実施の形態1に係る変形例2を説明するための平面図である。 実施の形態1に係る変形例3を説明するための断面図である。 実施の形態1に係る変形例4を説明するための断面図である。 実施の形態1に係る変形例5を説明するための断面図である。 実施の形態2に係る燃料電池を説明するための断面図である。 実施の形態3に係る燃料電池を説明するための断面図である。 実施の形態3に係るカソード側ガス流路空間を説明するための断面図である。 図11に示されるアノード側リブとカソード側リブの配置関係を説明するための平面図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
図1は、実施の形態1に係る燃料電池を説明するための分解斜視図である。
実施の形態1に係る燃料電池10は、曲げ応力による膜電極接合体の破損を抑制することが可能であり、例えば、水素を燃料とする固体高分子形燃料電池(PEFC)からなり、電源として利用される。固体高分子形燃料電池は、小型化、高密度化および高出力化が可能であり、搭載スペースが限定される車両などの移動体の駆動用電源としての適用が好ましく、特に、システムの起動および停止や出力変動が頻繁に発生する自動車用途が特に好ましい。この場合、例えば、自動車(燃料電池車)の車体中央部の座席下、後部トランクルームの下部、車両前方のエンジンルームに搭載することが可能である。車内空間およびトランクルームを広く取る観点からは、座席下の搭載が好ましい。
燃料電池10は、図1に示されるように、スタック部20、締結板70、補強板75、集電板80、スペーサ85、エンドプレート90およびボルト95を有する。
スタック部20は、単セル22の積層体から構成されている。単セル22は、後述するように、膜電極接合体、セパレータ、リブおよび支持体を有する。
締結板70は、スタック部20の底面および上面に配置され、補強板75は、スタック部20の両側に配置される。つまり、締結板70および補強板75は、スタック部20の周囲を取り囲むケーシングを構成している。
集電板80は、緻密質カーボンや銅板などガス不透過な導電性部材から形成され、スタック部20で生じた起電力を出力するための出力端子が設けられており、単セル22の積層方向の両端(スタック部20の正面および背面)に配置される。
スペーサ85は、スタック部20の背面に配置される集電板80の外側に配置される。
エンドプレート90は、剛性を備えた材料、例えば鋼などの金属材料から形成され、スタック部20の正面に配置される集電板80の外側と、スペーサ85の外側とに配置される。エンドプレート90は、燃料ガス(水素)、酸化剤ガス(酸素)および冷媒(冷却水)を流通させるために、燃料ガス導入口、燃料ガス排出口、酸化剤ガス導入口、酸化剤ガス排出口、冷却水導入口および冷却水排出口を有する。
ボルト95は、エンドプレート90、締結板70および補強板75を締結し、その締結力を単セル22の積層方向に作用させることで、内部に位置するスタック部20を押し圧状態に保持するために使用される。ボルト95の本数およびボルト孔の位置は、適宜変更することが可能である。締結機構は、螺合に限定されず、他の手段を適用することも可能である。
図2は、実施の形態1に係るセル構造を説明するための断面図、図3は、図2に示されるアノード側リブに対する支持体の配置関係を説明するための平面図、図4は、図2に示されるカソード側リブに対する支持体の配置関係を説明するための平面図である。
単セル22は、膜電極接合体30、セパレータ40,45、複数のリブ50,55および支持体60,65を有する。
膜電極接合体30は、図2に示されるように、高分子電解質膜32、触媒層34,36を有する。
触媒層36は、媒成分、触媒成分を担持する導電性の触媒担体および高分子電解質を含んでおり、酸素の還元反応が進行するカソード触媒層であり、高分子電解質膜32の一方の側に配置される。触媒層34は、触媒成分、触媒成分を担持する導電性の触媒担体および高分子電解質を含んでおり、水素の酸化反応が進行するアノード触媒層であり、高分子電解質膜32の他方の側に配置される。
高分子電解質膜32は、触媒層(アノード触媒層)34で生成したプロトンを触媒層(カソード触媒層)36へ選択的に透過させる機能およびアノード側に供給される燃料ガスとカソード側に供給される酸化剤ガスとを混合させないための隔壁としての機能を有する。
セパレータ40,45は、例えば、50〜100μmの厚みを有し、単セルを電気的に直列接続する機能および燃料ガス、酸化剤ガスおよび冷媒を互いに遮断する隔壁としての機能を有し、膜電極接合体30と略同一形状であり、ステンレス鋼鈑にプレス加工を施すことで形成されている。ステンレス鋼鈑は、複雑な機械加工を施しやすくかつ導電性が良好である点で好ましく、必要に応じて、耐食性のコーティングを施すことも可能である。
セパレータ45は、膜電極接合体30のカソード側に配置される第1セパレータであり、触媒層36に相対している。セパレータ40は、膜電極接合体30のアノード側に配置される第2セパレータであり、触媒層34に相対している。セパレータ40,45は、燃料ガス、酸化剤ガスおよび冷媒を流通させるための複数のマニホールドを有する。マニホールドは、エンドプレート90に配置される燃料ガス導入口、燃料ガス排出口、酸化剤ガス導入口、酸化剤ガス排出口、冷却水導入口および冷却水排出口に連通している。
リブ55は、膜電極接合体30とセパレータ45との間に位置するガス流路空間47に並行かつ直線形状に配置される複数の導電性線材からなる第1リブである。ガス流路空間47は、酸化剤ガスを触媒層36に供給するために利用され、セパレータ40のマニホールドを介して、酸化剤ガス導入口および酸化剤ガス排出口に連通している。リブ50は、膜電極接合体30とセパレータ40との間に位置するガス流路空間42に並行かつ直線形状に配置される複数の導電性線材からなる第2リブである。ガス流路空間42は、燃料ガスを触媒層34に供給するために利用され、セパレータ40のマニホールドを介して、燃料ガス導入口および燃料ガス排出口に連通している。
リブ50,55は、互いに位置合せされ、リブ50,55の当接面52,57は、膜電極接合体30を介して相対している(重なっている)。つまり、リブ50を構成する導電性線材の配置方向とリブ55を構成する導電性線材の配置方向とは、同一であり、ガス流路空間42におけるガス(燃料ガス)の流れ方向と、ガス流路空間47におけるガス(酸化剤ガス)の流れ方向とは、平行であり、流通する燃料ガスおよび酸化剤ガスは、平行流となっている。したがって、ガス流路構造の最適化が容易である。
リブ50,55を構成する導電性線材の断面形状は、円形状であるため、リブ50,55の当接面52,57の幅W11,W21は、リブ50,55を構成する導電性線材の径より小さく、リブ50,55の厚みT12,T22は、リブ55を構成する導電性線材の線径と一致している。導電性線材の断面形状は、円形状に限定されず、楕円形状、多角形状、異形形状を適宜適用することが可能である。
リブ50,55を構成する導電性線材の断面形状が矩形状で場合、リブ50,55の当接面52,57の幅W11,W21は、リブ50,55の幅(径)と一致することとなる。なお、符号W12,W22は、当接面52,57間の距離によって規定される非当接面幅W12,W22であり、符号P,Pは、リブ50,55のリブピッチ(隣接するリブ中心間の距離)を示している。
支持体65は、膜電極接合体30とリブ55との間に並行かつ平面状に配置される複数の導電性線材からなる第1支持体である。支持体60は、セパレータ40とリブ50との間に並行かつ平面状に配置される複数の導電性線材からなる第2支持体である。支持体60,65を構成する導電性線材の断面形状は、円形状であるため、支持体60,65の厚みT11,T21は、支持体60,65を構成する導電性線材の線径と一致している。導電性線材の断面形状は、円形状に限定されず、楕円形状、多角形状、異形形状を適宜適用することが可能である。
支持体65を構成する導電性線材は、図3に示されるように、膜電極接合体30を介して、リブ50を構成する導電性線材に対して直交(交差)するように配置されている。支持体65を構成する導電性線材は、図4に示されるように、リブ55を構成する導電性線材に対して直交(交差)するように配置されている。
つまり、膜電極接合体30の一方の側(カソード側)に隣接して配置される導電性線材(支持体65を構成する導電性線材)と、膜電極接合体30の他方の側(アノード側)に隣接して配置される導電性線材(リブ50を構成する導電性線材)とは、交差するように配置されており、位置合わせされていない。したがって、例えば、組付けの際に線材ずれが生じた場合、導電性線材は、積層荷重(圧縮荷重)を付与するのみであり、膜電極接合体30に対して曲げ応力を付与しないため、曲げ応力による膜電極接合体30の破損が抑制される。
支持体65は、カソード側(触媒層36)に隣接して配置され、膜電極接合体30とリブ55との間に位置している。これにより、ガス拡散性の感度が大きいカソード側触媒層36に対するリブ55を構成する導電性線材のめり込みが、防止されるため、ガス拡散性への影響を効率的に抑制することが可能である。膜電極接合体30とリブ50との間に支持体が存在しないが、アノード側は、良好なガス拡散性を有するため、リブ50を構成する導電性線材がめり込んでも性能に影響は少ない。
リブ55の厚みT22は、支持体65の厚みT21より大きいことが好ましい。この場合、ガス流路空間47に配置されるリブ55の役割(機能)と、膜電極接合体30に隣接して配置される支持体65の役割(機能)とを考慮し、厚み(線径)を異ならせることにより、ガス流路構造の最適化(例えば、圧損低減、セルピッチ低減)を図ることが可能である。
図5および図6は、実施の形態1に係る変形例1および変形例2を説明するための平面図である。
リブ55および支持体65を構成する導電性線材は、直線形状である形態に限定されず、曲線状(屈曲形状)とすることが可能である。例えば、図5に示されるように、リブ55を構成する曲線状の導電性線材と支持体65を構成する直線形状の導電性線材とが重ならないように交差させて配置したり、図6に示されるように、リブ55を構成する曲線状の導電性線材と支持体65を構成する曲線状の導電性線材とが重ならないように交差させて配置することも可能である。
図7および図8は、は実施の形態1に係る変形例3および変形例4を説明するための断面図である。
リブ50,55を構成する導電性線材と支持体60,65を構成する導電性線材との接点は、固定されていることが好ましい。この場合、部品の幾何公差のバラツキに起因する面圧の不均一、運転中の面圧変動やガス圧変動などによる線材ずれが、抑制される。固定は、熱接合や機械的固定を適用することが可能である。
熱接合は、例えば、図7に示されるように、リブ50,55を構成する導電性線材と支持体60,65を構成する導電性線材との接点を焼結し、接合部68を形成することによって達成される。この場合、導電性線材に面圧が付与されない部位や、非接触の部位があっても、電気伝導性を確保することが可能であり、また、これにより、リブ50と支持体60およびリブ55と支持体65は、金網状モジュールとなり(モジュール化されるため)、組み付け時のハンドリング性が改善され、生産性が向上する。熱接合は、焼結に限定されず、例えば、溶接や溶着を適用することが可能である。
機械的固定は、例えば、図8に示されるように、支持体60,65を構成する導電性線材に形成される凹部66と、リブ50,55を構成する導電性線材に形成される凸部56とを、嵌合させることによって達成される。必要に応じ、凹部66をリブ50,55に形成し、凸部56を支持体60,65に形成することも可能である。
凹部66および凸部56の形成方法は、特に限定されず、例えば、凹部66を、支持体60,65を構成する導電性線材の縮径部により構成し、凸部56を、リブ50,55を構成する導電性線材の拡径部により構成することができる。また、機械的固定は、嵌合を利用する形態に限定されない。
図9は、実施の形態1に係る変形例5を説明するための断面図である。
支持体60は、セパレータ40とリブ50との間に配置されており、膜電極接合体30を支持(保護)する機能を有していないため、必要に応じて適宜省略することも可能である。
次に、各構成部材の材質およびサイズ等について詳述する。
高分子電解質膜32は、パーフルオロカーボンスルホン酸系ポリマーから構成されるフッ素系高分子電解質膜、スルホン酸基を有する炭化水素系樹脂膜、リン酸やイオン性液体等の電解質成分を含浸した多孔質状の膜を、適用することが可能である。パーフルオロカーボンスルホン酸系ポリマーは、例えば、ナフィオン(登録商標、デュポン株式会社製)、アシプレックス(登録商標、旭化成株式会社製)、フレミオン(登録商標、旭硝子株式会社製)等である。多孔質状の膜は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)から形成される。
高分子電解質膜32の厚みは、特に限定されないが、強度、耐久性および出力特性の観点から5μm〜300μmが好ましく、より好ましくは10〜200μmである。
触媒層(カソード触媒層)36に用いられる触媒成分は、酸素の還元反応に触媒作用を有するものであれば、特に限定されない。触媒層(アノード触媒層)34に用いられる触媒成分は、水素の酸化反応に触媒作用を有するものであれば、特に限定されない。
具体的な触媒成分は、例えば、白金、ルテニウム、イリジウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、タングステン、鉛、鉄、クロム、コバルト、ニッケル、マンガン、バナジウム、モリブデン、ガリウム、アルミニウム等の金属、及びそれらの合金である。触媒活性、一酸化炭素等に対する耐被毒性、耐熱性などを向上させるために、少なくとも白金を含むものが好ましい。カソード触媒層およびアノード触媒層に適用される触媒成分は、同一である必要はなく、適宜選択することが可能である。
触媒層34,36に用いられる触媒の導電性担体は、触媒成分を所望の分散状態で担持するための比表面積、および、集電体として十分な電子導電性を有しておれば、特に限定されないが、主成分がカーボン粒子であるのが好ましい。カーボン粒子は、例えば、カーボンブラック、活性炭、コークス、天然黒鉛、人造黒鉛から構成される。
触媒層34,36に用いられる高分子電解質は、少なくとも良好なプロトン伝導性を有する部材であれば、特に限定されず、例えば、ポリマー骨格の全部又は一部にフッ素原子を含むフッ素系電解質や、ポリマー骨格にフッ素原子を含まない炭化水素系電解質を適用することが可能である。触媒層34,36に用いられる高分子電解質は、高分子電解質膜32に対する触媒層34,36の密着性を向上させる観点から、同一であることが好ましい。
セパレータ40,45は、ステンレス鋼鈑から構成する形態に限定されず、ステンレス鋼鈑以外の金属材料(例えば、アルミニウム板やクラッド材)、緻密カーボングラファイトや炭素板などのカーボンを適用することも可能である。
リブ50,55の当接面幅W11,W21は300μmを超えると、ガス流路空間42,47から供給されるガスが、リブ直下のエリアまで拡散し難くなるため、ガス輸送抵抗が増大し、発電性能が低下する。燃料電池の高出力密度化を考慮すると、当接面幅W11,W21は、50〜300μmが好ましく、100〜200μmが特に好ましい。
非当接面幅W12,W22は、100μm未満であると、十分な量のガス(燃料ガスや酸化剤ガス)を供給することができず、発電エリアにおいて流路が占める比率が減少するため、ガス輸送抵抗が増大し、発電性能が低下し、また、隣り合うリブ同士の間隔が狭くなる。したがって、非当接面幅W12,W22は、100〜2000μmが好ましく、200〜1000μmが特に好ましい。
リブピッチP1,P2は、(2×(支持体60,65のガス流路幅方向の長さ)×(支持体60,65の厚み)×(支持体60,65の曲げ強度))÷(リブ50,55の一つあたりの積層荷重)以下であることが好ましく、流路占有率が大きくなるため、ガス拡散性を向上させることが可能である。この際、燃料電池の小型化の観点から、支持体60,65の厚みT11,T21は、200μm以下が好ましく、60μm以下がさらに好ましい。
リブ50,55および支持体60,65を構成する導電性材料は、特に限定されないが、例えば、セパレータ40,45に適用可能な金属材料と同様な材料を適宜用いることが可能である。また、表面が金属で被覆されたものを適用することも可能であり、この場合、表面の金属は、上記と同様の材料が使用でき、芯材は、例えば、導電性の高分子材料や導電性炭素材料によって構成することが可能である。
支持体65の表面は、防食処理、撥水処理、親水処理を施すことも可能である。親水処理は、例えば、金あるいは炭素のコーティングであり、支持体65の腐食を抑制することが可能である。
撥水処理は、例えば、撥水剤のコーティングであり、支持体65における水の滞留を減少させ、水によるガス供給の阻害やフラッディングを抑制し、触媒層36に対するガスの安定供給を確実とし、セル電圧の急激な低下を抑えて、セル電圧を安定させることが可能である。撥水剤は、例えば、PTFE、PVdF、ポリヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)などのフッ素系の高分子材料、ポリプロピレン、ポリエチレンである。
親水処理は、例えば、親水剤のコーティングであり、触媒層36からの液水を流路側に引き寄せるため、触媒層36の水詰まりを低減し、セル電圧の急激な低下を抑えて、セル電圧を安定させることが可能である。親水剤は、例えば、シランカップリング剤やポリビニルピロリドン(PVP)である。なお、支持体65におけるセパレータ側の面に親水処理を施し、触媒層側の面に撥水処理を施すことも可能である。また、支持体60においても、必要に応じ、支持体65と同様な処理を適用することが可能である。
以上のように、実施の形態1において、膜電極接合体30の一方の側(カソード側)に隣接して配置される導電性線材(支持体65を構成する導電性線材)と、膜電極接合体30の他方の側(アノード側)に隣接して配置される導電性線材(リブ50を構成する導電性線材)とは、交差するように配置されており、位置合わせされていない。したがって、例えば、組付けの際に線材ずれが生じた場合、導電性線材は、積層荷重(圧縮荷重)を付与するのみであり、膜電極接合体30に対して曲げ応力を付与しないため、曲げ応力による膜電極接合体30の破損が抑制される。したがって、曲げ応力による膜電極接合体30の破損を抑制し得る燃料電池を提供することが可能である。
リブ50を構成する導電性線材の配置方向とリブ55を構成する導電性線材の配置方向とは、同一であり、ガス流路空間42におけるガス(燃料ガス)の流れ方向と、ガス流路空間47におけるガス(酸化剤ガス)の流れ方向とは、平行であり、流通する燃料ガスおよび酸化剤ガスは、平行流となっている。したがって、ガス流路構造の最適化が容易である。
支持体65は、カソード側(触媒層36)に隣接して配置され、膜電極接合体30とリブ55との間に位置しており、ガス拡散性の感度が大きいカソード側触媒層36に対するリブ55を構成する導電性線材のめり込みが、防止されるため、ガス拡散性への影響を効率的に抑制することが可能である。
リブ55の厚みT22は、支持体65の厚みT21より大きいことが好ましい。この場合、ガス流路空間47に配置されるリブ55の役割(機能)と、膜電極接合体30に隣接して配置される支持体65の役割(機能)とを考慮し、厚み(線径)を異ならせることにより、ガス流路構造の最適化(例えば、圧損低減、セルピッチ低減)を図ることが可能である。
リブ50,55を構成する導電性線材と支持体60,65を構成する導電性線材との接点は、固定されていることが好ましい。この場合、部品の幾何公差のバラツキに起因する面圧の不均一、運転中の面圧変動やガス圧変動などによる線材ずれが、抑制される。
固定は、熱接合を適用することが好ましい。この場合、導電性線材に面圧が付与されない部位や、非接触の部位があっても、電気伝導性を確保することが可能であり、また、これにより、リブ50と支持体60およびリブ55と支持体65は、金網状モジュールとなり(モジュール化されるため)、組み付け時のハンドリング性が改善され、生産性が向上する。
図10は、実施の形態2に係る燃料電池を説明するための断面図である。
実施の形態2に係る燃料電池は、膜電極接合体30の両側に位置する導電性の中間層35,37を有する点で、実施の形態1に係る燃料電池と概して異なる。なお、以下において、実施形態1と同様の機能を有する部材については類似する符号を使用し、重複を避けるため、その説明を省略する。
中間層35,37は、十分な機械的強度を有するマイクロポーラス層(MPL:micro porous layer)から構成される。中間層35は、リブ50と膜電極接合体30との間に配置され、膜電極接合体30に対してリブ50から付加される応力を緩和する。中間層37は、支持体65と膜電極接合体30との間に配置され、膜電極接合体30に対して支持体65から付加される応力を緩和する。
つまり、中間層35,37の存在により、膜電極接合体30に対して支持体65およびリブ50から付加される応力が緩和されるため、膜電極接合体30の破損がさらに抑制される。また、支持体65およびリブ50を構成する導電性線材と膜電極接合体30との直接接触が避けられるため、支持体65およびリブ50の耐食性が向上する。
支持体65は、中間層37にめり込ませることが好ましい。この場合、膜電極接合体30に対する支持体65の密着性が向上することで、膜電極接合体30と支持体65との間の接触抵抗が低下し、膜電極接合体30内部における面内方向の電気伝導性が改善され、また、支持体65を構成する導電性線材間に溜まった液水の排出が容易となる。
なお、マイクロポーラス層は、カーボン粒子の集合体からなるカーボン粒子層から形成される。カーボン粒子は、特に限定されず、カーボンブラック、グラファイト、膨張黒鉛を適用することが可能である。カーボンブラックは、電子伝導性に優れ、比表面積が大きいため、好ましい。カーボン粒子の平均粒子径は、10〜100nm程度が好ましく、これにより、毛細管力による高い排水性が得られるとともに、触媒層34,36との接触性を向上させることが可能である。
カーボン粒子層は、撥水性を向上させてフラッディング現象などを防ぐ観点から、撥水剤を含ませることも可能である。この場合、支持体60,65の開孔に溜まった液水の排出が容易となり、支持体65の耐食性を向上させることが可能である。
撥水剤は、例えば、PTFE、PVdF、ポリヘキサフルオロプロピレン、FEPなどのフッ素系の高分子材料、ポリプロピレン、ポリエチレンである。フッ素系の高分子材料は、撥水性および電極反応時の耐食性に優れるため、好ましい。カーボン粒子と撥水剤との混合比は、撥水性および電子伝導性のバランスを考慮して、質量比で90:10〜40:60(カーボン粒子:撥水剤)が好ましい。
なお、中間層35,37は、マイクロポーラス層から構成される形態に限定されず、ガス拡散層や、ガス拡散層とマイクロポーラス層との組み合わせを適用することも可能である。ガス拡散層は、例えば、炭素製の織物、紙状抄紙体、フェルト、不織布等の導電性かつ多孔質性のシート状材料を基材として構成される。
以上のように、実施の形態2においては、中間層35,37の存在により、膜電極接合体30に対して支持体65およびリブ50から付加される応力が緩和されるため、膜電極接合体30の破損がさらに抑制され、また、支持体65およびリブ50を構成する導電性線材と膜電極接合体30との直接接触が避けられるため、支持体65およびリブ50の耐食性が向上する。
また、実施の形態2に、実施の形態1に係る変形例1〜5を適宜組み合わせることも可能である。
図11は、実施の形態3に係る燃料電池を説明するための断面図、図12は、実施の形態3に係るカソード側ガス流路空間を説明するための断面図、図13は、図11に示されるアノード側リブとカソード側リブの配置関係を説明するための平面図である。
実施の形態3に係る燃料電池は、膜電極接合体30の両側に位置する支持体60A,65Aを有し、流通する燃料ガスおよび酸化剤ガスが直交流となっている点で、実施の形態1に係る燃料電池と概して異なる。
支持体65Aは、膜電極接合体30とリブ55Aの間に並行かつ平面状に配置される複数の導電性線材からなる第1支持体である。支持体60Aは、膜電極接合体30とリブ50Aとの間に並行かつ平面状に配置される複数の導電性線材からなる第2支持体である。
支持体65Aを構成する導電性線材と、支持体60Aを構成する導電性線材とは、膜電極接合体30を介して、直交(交差)するように配置されている。つまり、膜電極接合体30の一方の側(カソード側)に隣接して配置される導電性線材(支持体65Aを構成する導電性線材)と、膜電極接合体30の他方の側(アノード側)に隣接して配置される導電性線材(支持体60Aを構成する導電性線材)とは、交差するように配置されており、位置合わせされていない。したがって、例えば、組付けの際に線材ずれが生じた場合、導電性線材は、積層荷重(圧縮荷重)を付与するのみであり、膜電極接合体30に対して曲げ応力を付与しないため、曲げ応力による膜電極接合体30の破損が抑制される。
支持体65Aを構成する導電性線材とリブ55Aを構成する導電性線材とは直交(交差)するように配置されて、支持体60Aを構成する導電性線材とリブ50Aを構成する導電性線材とは、直交(交差)するように配置されている。したがって、リブ50A,55Aは、図13に示されるように、直交(交差)している。
つまり、リブ50Aを構成する導電性線材の配置方向とリブ55Aを構成する導電性線材の配置方向とは、同一でなく、ガス流路空間42(図11参照)におけるガス(燃料ガス)の流れ方向と、ガス流路空間47(図12参照)におけるガス(酸化剤ガス)の流れ方向とは、直角に交わっており、流通する燃料ガスおよび酸化剤ガスを、直交流とすることが可能である。
支持体65Aは、カソード側(触媒層36)に隣接して配置され、膜電極接合体30とリブ55Aとの間に位置しており、カソード側に対するリブ55Aを構成する導電性線材のめり込みが、防止される。支持体60Aは、アノード側(触媒層34)に隣接して配置され、膜電極接合体30とリブ50Aとの間に位置しており、アノード側に対するリブ50Aを構成する導電性線材のめり込みが、防止される。これにより、リブ50A,55Aを構成する導電性線材の存在によるガス拡散性への影響を、確実に抑制することが可能である。
リブ50A,55Aの厚みT12,T22は、支持体65Aの厚みT11,T21より大きいことが好ましい。この場合、ガス流路空間42,47に配置されるリブ50A,55Aの役割(機能)と、膜電極接合体30に隣接して配置される支持体60A,65Aの役割(機能)とを考慮し、厚み(線径)を異ならせることにより、ガス流路構造の最適化(例えば、圧損低減、セルピッチ低減)を図ることが可能である。
リブ50A,55Aおよび支持体60A,65Aを構成する導電性線材は、直線形状である形態に限定されず、曲線状(図5および図6参照)とすることも可能である。
リブ50A,55Aを構成する導電性線材と支持体60A,65Aを構成する導電性線材との接点は、固定されていることが好ましい。この場合、部品の幾何公差のバラツキに起因する面圧の不均一、運転中の面圧変動やガス圧変動などによる線材ずれが、抑制される。
固定は、熱接合(図7参照)や機械的固定(図8参照)を適用することが可能である。
熱接合の場合、導電性線材に面圧が付与されない部位や、非接触の部位があっても、電気伝導性を確保することが可能であり、また、これにより、リブ50Aと支持体60Aおよびリブ55Aと支持体65Aは、金網状モジュールとなり(モジュール化されるため)、組み付け時のハンドリング性が改善され、生産性が向上する。
以上のように、実施の形態3においては、流通する燃料ガスおよび酸化剤ガスが直交流となっている燃料電池を提供することが可能である。
なお、実施の形態3に、実施の形態2を適宜組み合わせることも可能であり、例えば、中間層35および37(図10参照)を、支持体60Aと膜電極接合体30との間および支持体65Aと膜電極接合体30との間に配置する場合、膜電極接合体30に対して支持体60A,65Aから付加される応力が緩和されるため、膜電極接合体30の破損がさらに抑制され、また、支持体60A,65Aを構成する導電性線材と膜電極接合体30との直接接触が避けられるため、支持体60A,65Aの耐食性が向上する。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲で種々改変することができる。例えば、燃料電池は、メタノールを燃料とする固体高分子形燃料電池(例えば、ダイレクトメタノール型燃料電池(DMFC)やマイクロ燃料電池(パッシブ型DMFC))によって構成したり、定置用電源として適用したりすることも可能である。また、水素やメタノール以外の燃料としては、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、第1級ブタノール、第2級ブタノール、第3級ブタノール、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、エチレングリコール、ジエチレングリコールなどを適用することも可能である。
10 燃料電池、
20 スタック部、
22 単セル、
30 膜電極接合体、
32 高分子電解質膜、
34 触媒層(アノード触媒層)、
35 中間層、
36 触媒層(カソード触媒層)、
37 中間層、
40 セパレータ(第2セパレータ)、
42 ガス流路空間、
45 セパレータ(第1セパレータ)、
47 ガス流路空間、
50,50A リブ(第2リブ)、
52 当接面、
55,55A リブ(第1リブ)、
56 凸部、
57 当接面、
60,60A 支持体(第2支持体)、
65,65A 支持体(第1支持体)、
66 凹部、
68 接合部、
70 締結板、
75 補強板、
80 集電板、
85 スペーサ、
90 エンドプレート、
95 ボルト、
,P リブピッチ、
11,T21 支持体の厚み(線径)、
12,T22 リブの厚み(線径)、
11,W21 当接面幅(リブ幅)、
12,W22 非当接面幅。

Claims (10)

  1. 高分子電解質膜に触媒層が配置されてなる膜電極接合体と、
    前記膜電極接合体の一方の側に配置される第1セパレータと、
    前記膜電極接合体の他方の側に配置される第2セパレータと、
    前記膜電極接合体と前記第1セパレータとの間に位置するガス流路空間に並行かつ平面状に配置される複数の導電性線材からなる第1リブと、
    前記膜電極接合体と前記第2セパレータとの間に位置するガス流路空間に並行かつ平面状に配置され、前記膜電極接合体に当接する複数の導電性線材からなる第2リブと、
    前記膜電極接合体と前記第1リブとの間に並行かつ平面状に配置され、前記膜電極接合体と前記第1リブとに当接する複数の導電性線材からなる第1支持体と、を有しており、
    前記第1支持体を構成する導電性線材と前記第2リブを構成する導電性線材とは、前記膜電極接合体を介して、交差するように配置されており、
    前記第1リブの厚みは、前記第1支持体の厚みより大きいことを特徴とする燃料電池。
  2. 高分子電解質膜に触媒層が配置されてなる膜電極接合体と、
    前記膜電極接合体の一方の側に配置される第1セパレータと、
    前記膜電極接合体の他方の側に配置される第2セパレータと、
    前記膜電極接合体と前記第1セパレータとの間に位置するガス流路空間に並行かつ平面状に配置される複数の導電性線材からなる第1リブと、
    前記膜電極接合体と前記第2セパレータとの間に位置するガス流路空間に並行かつ平面状に配置される複数の導電性線材からなる第2リブと、
    前記膜電極接合体と前記第1リブとの間に並行かつ平面状に配置され、前記第1リブに当接する複数の導電性線材からなる第1支持体と、
    前記第1支持体と前記膜電極接合体との間配置され、前記第1支持体と前記膜電極接合体とに当接する第1導電性中間層と、
    前記第2リブと前記膜電極接合体との間に配置され、前記第2リブと前記膜電極接合体とに当接する第2導電性中間層と、を有しており、
    前記第1支持体を構成する導電性線材と前記第2リブを構成する導電性線材とは、前記膜電極接合体を介して、交差するように配置されており、
    前記第1リブの厚みは、前記第1支持体の厚みより大きく、
    前記第1導電性中間層および前記第2導電性中間層は、前記膜電極接合体に対して前記第1支持体および前記第2リブから付加される応力を緩和することを特徴とする燃料電池。
  3. 前記第1リブを構成する導電性線材の配置方向と前記第2リブを構成する導電性線材の配置方向とは、同一であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の燃料電池。
  4. 前記膜電極接合体の一方の側および他方の側は、カソード側およびアノード側であり、
    前記第1支持体は、前記カソード側に隣接して配置され、
    前記第2リブは、前記アノード側に隣接して配置されている
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池。
  5. 前記第1支持体を構成する導電性線材と前記第1リブを構成する導電性線材との接点は、固定されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池。
  6. 前記固定は、熱接合であることを特徴とする請求項に記載の燃料電池。
  7. 高分子電解質膜に触媒層が配置されてなる膜電極接合体と、
    前記膜電極接合体の一方の側に配置される第1セパレータと、
    前記膜電極接合体の他方の側に配置される第2セパレータと、
    前記膜電極接合体と前記第1セパレータとの間に位置するガス流路空間に並行かつ平面状に配置され、前記第1セパレータに当接する複数の導電性線材からなる第1リブと、
    前記膜電極接合体と前記第2セパレータとの間に位置するガス流路空間に並行かつ平面状に配置され、前記第2セパレータに当接する複数の導電性線材からなる第2リブと、
    前記膜電極接合体と前記第1リブとの間に並行かつ平面状に配置され、前記膜電極接合体と前記第1リブとに当接する複数の導電性線材からなる第1支持体と、
    前記膜電極接合体と前記第2リブとの間に並行かつ平面状に配置され、前記膜電極接合体と前記第2リブとに当接する複数の導電性線材からなる第2支持体と、を有しており、
    前記第1支持体を構成する導電性線材と前記第2支持体を構成する導電性線材とは、前記膜電極接合体を介して、交差するように配置されており、
    前記第1および第2リブの厚みは、前記第1および第2支持体の厚みより大きいことを特徴とする燃料電池。
  8. 高分子電解質膜に触媒層が配置されてなる膜電極接合体と、
    前記膜電極接合体の一方の側に配置される第1セパレータと、
    前記膜電極接合体の他方の側に配置される第2セパレータと、
    前記膜電極接合体と前記第1セパレータとの間に位置するガス流路空間に並行かつ平面状に配置され、前記第1セパレータに当接する複数の導電性線材からなる第1リブと、
    前記膜電極接合体と前記第2セパレータとの間に位置するガス流路空間に並行かつ平面状に配置され、前記第2セパレータに当接する複数の導電性線材からなる第2リブと、
    前記膜電極接合体と前記第1リブとの間に並行かつ平面状に配置され、前記第1リブに当接する複数の導電性線材からなる第1支持体と、
    前記膜電極接合体と前記第2リブとの間に並行かつ平面状に配置され、前記第2リブに当接する複数の導電性線材からなる第2支持体と、
    前記第1支持体と前記膜電極接合体との間配置され、前記第1支持体と前記膜電極接合体とに当接する第1導電性中間層と、
    前記第2支持体と前記膜電極接合体との間に配置され、前記第2支持体と前記膜電極接合体とに当接する第2導電性中間層と、を有しており、
    前記第1支持体を構成する導電性線材と前記第2支持体を構成する導電性線材とは、前記膜電極接合体を介して、交差するように配置されており、
    前記第1および第2リブの厚みは、前記第1および第2支持体の厚みより大きく、
    前記第1導電性中間層および前記第2導電性中間層は、前記膜電極接合体に対して前記第1および第2支持体から付加される応力を緩和することを特徴とする燃料電池。
  9. 前記第1支持体を構成する導電性線材と前記第1リブを構成する導電性線材との接点および前記第2支持体を構成する導電性線材と前記第2リブを構成する導電性線材との接点は、固定されていることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の燃料電池。
  10. 前記固定は、熱接合であることを特徴とする請求項9に記載の燃料電池。
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