JP5941003B2 - タブリード用アルミニウム基材およびタブリード - Google Patents

タブリード用アルミニウム基材およびタブリード Download PDF

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Description

本発明は、タブリード用アルミニウム基材およびそれを用いたタブリードに関する。
電子機器の小型化と共に電源としての電池の小型化、軽量化が求められている。また、高エネルギー密度化、高エネルギー効率化に対する要求もあり、このような要求を満たすものとして、リチウムイオン電池などの非水電解質電池が知られている。
このような非水電解質電池に用いられる電極端子(以下、「タブリード」ともいう。)として、特許文献1には、「ヒートシールタイプ電池ケースに使用するアルミニウム製端子の全面またはヒートシール部分とヒートシール部分から外側1〜5mmの範囲を粗面化処理をした電池正極用表面処理端子。」が開示されている。
特開2000−149914号公報
本発明者らは、特許文献1に記載されたタブリードについて検討したところ、粗面化処理の態様によっては、電池ケース用の外装シートの内面フィルム(特に熱可塑性樹脂)との熱融着よっても密着性が不十分となり、電解液の密閉性に劣ることを明らかとした。
そこで、本発明は、外装シートと熱融着させた際の密着性が良好となり、電解液の密閉性に優れるタブリードおよびそれに用いるアルミニウム基材を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、外装シートと熱融着させる表面において、粗さ曲線の算術平均粗さRa、算術平均傾斜Δa、および、輪郭曲線要素の平均長さRSmを特定の範囲とし、断面曲線の最大断面高さPtを特定の範囲としたアルミニウム基材を用いることにより、外装シートと熱融着させた際の密着性が良好となり、電解液の密閉性に優れるタブリードを作製できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、以下の構成により上記目的を達成することができることを見出した。
(1) 外装シートとタブリードとを熱融着させて正極、負極および電解質を封止する蓄電装置に用いられる、タブリード用のアルミニウム基材であって、
外装シートと熱融着させる表面において、
粗さ曲線の算術平均粗さRaが、0.20〜0.80μmであり、
粗さ曲線の算術平均傾斜Δaが、0.35rad以下であり、
粗さ曲線の輪郭曲線要素の平均長さRSmが、35μm以上であり、かつ、
断面曲線の最大断面高さPtが、5.0μm以下である、タブリード用アルミニウム基材。
(2) 表面が、平均開口径0.5μm超5μm以下の凹部を含む凹凸構造を有する、(1)に記載のタブリード用アルミニウム基材。
(3) 表面が、平均開口径0.5μm超5μm以下の凹部を含む凹凸構造および平均開口径0.01μm超0.5μm以下の凹部を含む凹凸構造が重畳した構造を有する、(1)または(2)に記載のタブリード用アルミニウム基材。
(4) 表面が、アルミニウムの陽極酸化皮膜で構成される、(1)〜(3)のいずれかに記載のタブリード用アルミニウム基材。
(5) (1)〜(4)のいずれかに記載のタブリード用アルミニウム基材からなるタブリード。
(6) (1)〜(4)のいずれかに記載のタブリード用アルミニウム基材と、タブリード用アルミニウム基材の外装シートを熱融着させる表面に設けられる熱可塑性樹脂と、を有するタブリード。
以下に説明するように、本発明によれば、外装シートと熱融着させた際の密着性が良好となり、電解液の密閉性に優れるタブリードおよびそれに用いるアルミニウム基材を提供することができる。
図1は、本発明のタブリード用アルミニウム基材の表面形状を説明する模式的な断面図である。 図2は、本発明のタブリード用アルミニウム基材の作製における電気化学的粗面化処理に用いられる交番波形電流波形図の一例を示すグラフである。 図3は、本発明のタブリード用アルミニウム基材の作製における交流を用いた電気化学的粗面化処理におけるラジアル型セルの一例を示す概略図である。 図4は、本発明のタブリード用アルミニウム基材の作製における陽極酸化処理に用いられる陽極酸化処理装置の一例を示す概略図である。 図5は、本発明のタブリードを用いた非水電解質電池の一例を示す正面図である。 図6は、図5における切断面線A−Aからみた模式的な断面図である。 図7は、図6におけるタブリードの端部を拡大した模式的な断面図である。 本発明のタブリード用アルミニウム基材の作製における機械粗面化処理に用いられるブラシグレイニングの工程の概念を示す側面図である。
[タブリード用アルミニウム基材]
本発明のタブリード用アルミニウム基材(以下、「本発明のアルミニウム基材」ともいう。)は、外装シートとタブリードとを熱融着させて正極、負極および電解質を封止する蓄電装置に用いられるタブリード用のアルミニウム基材である。
以下に、本発明のアルミニウム基材の表面形状および製造方法を詳細に説明する。
〔表面形状〕
本発明の特徴点の1つは、上述したように、少なくとも外装シートと熱融着させる表面において、粗さ曲線の算術平均粗さRa(以下、単に「Ra」ともいう。)、算術平均傾斜Δa(以下、単に「Δa」ともいう。)、および、輪郭曲線要素の平均長さRSm(以下、単に「RSm」ともいう。)を特定の範囲とし、断面曲線の最大断面高さPt(以下、単に「Pt」ともいう。)を特定の範囲としたアルミニウム基材を用いる点である。
本発明者らは、本発明の効果が得られる理由を以下のように推測する。なお、この推測によって本発明の範囲が限定的に解釈されるものではない。
すなわち、外装シートと熱融着させる表面のRaが0.20〜0.80μmであることにより、タブリード側に任意に設ける熱可塑性樹脂や外装シートの内面(接触面)を構成する熱可塑性樹脂など(以下、単に「熱可塑性樹脂」ともいう。)のアンカー効果が発現したことが要因の1つと考えられる。
また、外装シートと熱融着させる表面のΔaが0.35rad以下であり、かつ、RSmが35μm以上であることにより、表面のピット(凹凸)形状が緩やかとなり、凹凸の平均間隔も広くなるため、熱融着時に表面ピットの底部まで熱可塑性樹脂が入り込むことが可能となり、接触面積が増えたことが要因の1つと考えられる。
更に、外装シートと熱融着させる表面のPtが5.0μm以下であることにより、熱可塑性樹脂の流動距離が短くなったことも要因の1つと考えられる。
ここで、外装シートと熱融着させる表面における粗さ曲線の算術平均粗さRa、算術平均傾斜Δa、および、輪郭曲線要素の平均長さRSmの値は、触針式粗さ計で測定することができ、本発明においては、触針式粗さ計(sufcom575、東京精密社製)を用いて下記条件で2次元粗さ測定を行い、JIS B0601:2001に規定されているRa、ISO4287に規定されているΔa、JIS B0601:2001に規定されているRSmを各々5回測定し、そこから算出した平均値をいう。
また、外装シートと熱融着させる表面における断面曲線の最大断面高さPtとは、JIS B0601:2001に規定される「断面曲線の最大断面高さ」をいう。
(2次元粗さ−測定条件)
・カットオフ値:0.8mm
・傾斜補正:FLAT−ML
・測定長:3mm
・縦倍率:10000倍
・走査速度:0.3mm/sec
・触針先端径:2μm
<算術平均粗さRa:0.20〜0.80μm>
外装シートと熱融着させる表面における粗さ曲線のRaは、上述したアンカー効果が発現しやすくなり、外装シートと熱融着させた際の密着性および電解液の密閉性がより良好となる理由から、0.20〜0.50μmであるのが好ましい。
<算術平均傾斜Δa:0.35rad以下>
外装シートと熱融着させる表面における粗さ曲線のΔaは、ピット形状がより緩やかとなり、熱融着時に表面ピットの底部まで熱可塑性樹脂がより入り込み易くなり、その結果、外装シートと熱融着させた際の密着性および電解液の密閉性がより良好となる理由から、0.1〜0.3radであるのが好ましい。
<輪郭曲線要素の平均長さRSm:35μm以上>
外装シートと熱融着させる表面における粗さ曲線のRSmは、アンカー効果の発現により、外装シートと熱融着させた際の密着性および電解液の密閉性がより良好となる理由から、70μm以下であるのが好ましい。
<最大断面高さPt:5.0μm以下>
外装シートと熱融着させる表面における断面曲線のPtは、熱融着時に表面ピットの底部まで熱可塑性樹脂がより入り込み易くなり、外装シートと熱融着させた際の電解液の密閉性がより良好となる理由から、2.0〜4.0μmであるのが好ましい。
<凹凸構造>
本発明のアルミニウム基材は、外装シートと熱融着させた際の密着性および電解液の密閉性がより良好となる理由から、外装シートと熱融着させる表面が、平均開口径0.5μm超5μm以下の凹部を含む凹凸構造(以下、「中波構造」ともいう。)を有するのが好ましく、熱可塑性樹脂などとの接触面積が増大し、外装シートと熱融着させた際の密着性および電解液の密閉性が更に良好となる理由から、上記中波構造および平均開口径0.01μm超0.5μm以下の凹部を含む凹凸構造(以下、「小波構造」ともいう。)が重畳した構造を有するのがより好ましい。
ここで、図1を用いて、上記中波構造および上記小波構造を重畳して有する態様を説明する。
図1に示す通り、中波構造1(凹部1a,凸部1b)および小波構造2(凹部2a,凸部2b)は、それぞれが略正弦波形を形成し、かつ、全体として1つの略正弦波形を構成するものである。
ここで、上記中波構造および上記小波構造の平均開口径の測定方法は、以下の通りである。
(1)中波構造の平均開口径(平均波長)
高分解能走査型電子顕微鏡(SEM)を用いてアルミニウム基材の表面を真上から倍率2000倍で撮影し、得られたSEM写真において、周囲が環状に連なっている凹部(重畳する小波構造における凹部を除く)を少なくとも50個抽出し、その直径を読み取って開口径とし、平均開口径を算出する。
(2)小波構造の平均開口径(平均波長)
高分解能走査型電子顕微鏡(SEM)を用いてアルミニウム基材の表面を真上から倍率50000倍で撮影し、得られたSEM写真において、周囲が環状に連なっている凹部(重畳する中波構造における凹部を除く)を少なくとも50個抽出し、その直径を読み取って開口径とし、平均開口径を算出する。
本発明においては、上記中波構造は、外装シートと熱融着させた際に小さなピットに熱可塑性樹脂を入り込ませ、より高いアンカー効果を得ることができる理由から、平均開口径が2〜5μmであるのが好ましい。
また、上記小波構造は、熱可塑性樹脂との接触面積を増大させることができる理由から、平均開口径が0.05〜0.5μmであるのが好ましい。
<陽極酸化皮膜>
本発明のアルミニウム基材は、外装シートと熱融着させる表面がアルミニウムの陽極酸化皮膜で構成されているのが好ましい。
陽極酸化皮膜で構成されることで、表面に、マイクロポアと呼ばれる細孔を、多数、保有させることができる。その結果、より高いアンカー効果を得て、外装シートと熱融着させた際の密着性がより良好となる。また、電解液による腐食防止性(耐蝕性)が向上し、電解液の密閉性がより良好となる。
陽極酸化皮膜の厚さは、0.01〜1.0μmであるのが好ましく、0.05〜0.8μmがより好ましい。
<比表面積ΔS、急峻度a45>
本発明のアルミニウム基材は、表面積比ΔSが10%以上であり、かつ、急峻度a45が5〜60%であるのが好ましく、表面積比ΔSが20%以上であり、かつ、急峻度a45が10〜50%であるのがより好ましい。
表面積比ΔSおよび急峻度a45が上述した範囲であると、熱可塑性樹脂などがピット(凹凸)の底部まで入り込み易くなるため、外装シートと熱融着させた際の密着性および電解液の密閉性がより良好となる。
ここで、表面積比ΔSは、原子間力顕微鏡を用いて、表面の50μm×50μmの範囲を512×512点測定して得られる3次元データから近似三点法により得られる実面積Sxと、幾何学的測定面積S0とから、下記式(i)により求められる値であり、急峻度a45は、上記実面積Sxに対する角度45°以上の大きさの傾斜(傾斜度45°以上)を有する部分の面積率である。
ΔS=(Sx−S0)/S0×100(%) (i)
表面積差ΔSは、本発明のアルミニウム基材の表面における波構造の頻度を示すファクターの一つである。また、急峻度a45は、本発明のアルミニウム基材の表面における波構造のとがり具合を表すファクターである。
本発明においては、表面積差ΔSおよび急峻度a45を求めるために、原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope:AFM)により表面形状を測定し、3次元データを求める。測定は、例えば、以下の条件で行うことができる。
すなわち、アルミニウム基材を1cm角の大きさに切り取って、ピエゾスキャナー上の水平な試料台にセットし、カンチレバーを試料表面にアプローチし、原子間力が働く領域に達したところで、XY方向にスキャンし、その際、試料の表面形状(波構造)をZ方向のピエゾの変位でとらえる。ピエゾスキャナーは、XY方向について150μm、Z方向について10μm、走査可能なものを使用する。カンチレバーは共振周波数120〜150kHz、バネ定数12〜20N/mのもの(SI−DF20、NANOPROBE社製)を用い、DFMモード(Dynamic Force Mode)で測定する。また、求めた3次元データを最小二乗近似することにより試料のわずかな傾きを補正し基準面を求める。計測の際は、表面の50μm×50μmの範囲を512×512点測定する。XY方向の分解能は1.9μm、Z方向の分解能は1nm、スキャン速度は60μm/secとする。
上記で求められた3次元データ(f(x,y))を用い、隣り合う3点を抽出し、その3点で形成される微小三角形の面積の総和を求め、実面積Sxとする。表面積差ΔSは、得られた実面積Sxと幾何学的測定面積S0とから、上記式(i)により求められる。
また、上記で求められた三次元データ(f(x,y))を用い、各基準点と所定の方向(例えば、右と下)の隣接する2点との3点で形成される微小三角形と基準面とのなす角を各基準点について算出する。微小三角形の傾斜度が45度以上の基準点の個数を、全基準点の個数(全データの個数である512×512点から所定の方向の隣接する2点がない点の個数を減じた個数、すなわち、511×511点)で除して、傾斜度45度以上の部分の面積率a45を算出する。
〔製造方法〕
本発明のアルミニウム基材の製造方法は特に限定されず、例えば、アルミニウム板に粗面化処理を含む表面処理を施すことによって得ることができる。
<アルミニウム板>
本発明のアルミニウム基材の製造には、公知のアルミニウム板を用いることができる。
本発明に用いられるアルミニウム板は、寸度的に安定なアルミニウムを主成分とする金属であり、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる。純アルミニウム板の他、アルミニウムを主成分とし、微量の異元素を含む合金板であってもよい。
以下の説明において、上記に挙げたアルミニウムまたはアルミニウム合金からなる板をアルミニウム板と総称する。アルミニウム合金に含まれる異元素には、ケイ素、鉄、マンガン、銅、マグネシウム、クロム、亜鉛、ビスマス、ニッケル、チタンなどがあり、合金中の異元素の含有量は10質量%以下である。本発明では純アルミニウム板が好適であるが、完全に純粋なアルミニウムは製錬技術上製造が困難であるので、僅かに異元素を含有するものでもよい。このように本発明に適用されるアルミニウム板は、その組成が特定されるものではなく、従来より公知公用の素材のもの、例えばJIS A 1050、JIS A 1100、JIS A 3103、JIS A 3005などを適宜利用することができる。
また、本発明に用いられるアルミニウム板は通常ウェブ状で連続走行させながら処理され、その幅は10mm〜1000mm程度、厚みはおよそ0.1mm〜0.6mm程度である。この幅や厚みは、タブリードの大きさや、ユーザーの希望により適宜変更することができる。なお、後述する表面処理を施した後に、所望の幅に切断して利用することもできる。
<表面処理>
本発明のアルミニウム基材を製造する際の表面処理は、少なくとも粗面化処理を含む処理であれば、粗面化処理以外の各種の工程を含んでいてもよい。
上述した表面形状を形成させるための代表的方法として、例えば、アルミニウム板に機械的粗面化処理、アルカリエッチング処理、酸によるデスマット処理および電解液を用いた電気化学的粗面化処理を順次施す方法;アルミニウム板に機械的粗面化処理、アルカリエッチング処理、酸によるデスマット処理および異なる電解液を用いた電気化学的粗面化処理を複数回施す方法;等が挙げられるが、本発明はこれらに限定されない。これらの方法において、電気化学的粗面化処理の後、更に、アルカリエッチング処理および酸によるデスマット処理を施してもよい。
具体的には、他の処理(アルカリエッチング処理等)の条件にもよるが、例えば、ブラシグレイン法を利用した機械的粗面化処理を施す方法等が好適に挙げられる。
また、上述した中波構造を形成させるためには、例えば、硝酸を主体とする電解液を用いた電気化学的粗面化処理を施す方法;ブラシグレイン法を利用した機械的粗面化処理を施した後、硝酸を主体とする電解液を用いた電気化学的粗面化処理を施す方法;硝酸を主体とする電解液を用い、周波数を小さくした電気化学的粗面化処理を施した後、硝酸を主体とする電解液を用い、周波数を大きくした電気化学的粗面化処理を施す方法;硝酸を主体とする電解液を用い、アノード反応にあずかる電気量の総和を大きくした電気化学的粗面化処理のみを施す方法;等が好適に挙げられる。
また、上述した小波構造を形成させるためには、例えば、硝酸を主体とする電解液を用い、周波数を小さくした電気化学的粗面化処理を施した後、塩酸を主体とする電解液を用いた電気化学的粗面化処理を施す方法;塩酸を主体とする電解液を用い、アノード反応にあずかる電気量の総和を大きくした電気化学的粗面化処理のみを施す方法;等が好適に挙げられる。
また、中波構造および小波構造が重畳した表面形状を形成させるには、例えば、硝酸を主体とする電解液を用い、周波数および電気量を大きくした電気化学的粗面化処理を施した後、塩酸を主体とする電解液を用いた電気化学的粗面化処理を施す方法;硝酸を主体とする電解液を用い、周波数および電気量を大きくした電気化学的粗面化処理を施した後、塩酸を主体とする電解液を用いた電気化学的粗面化処理を施す方法;硝酸を主体とする電解液を用い、周波数および電気量を大きくした電気化学的粗面化処理を施した後、塩酸を主体とする電解液を用いた電気化学的粗面化処理を施す方法;等が好適に挙げられる。
以下、表面処理の各工程について、詳細に説明する。
(機械的粗面化処理)
機械的粗面化処理は、外装シートと熱融着させる表面における断面曲線のPtを調節しやすい理由から、粗面化処理の手段として有効である。
機械的粗面化処理方法としては、例えば、アルミニウム表面を金属ワイヤーでひっかくワイヤーブラシグレイン法、研磨球と研磨剤でアルミニウム表面を砂目立てするボールグレイン法、特開平6−135175号公報および特公昭50−40047号公報に記載されているナイロンブラシと研磨剤で表面を砂目立てするブラシグレイン法を用いることができる。また、凹凸面をアルミニウム板に圧接する転写方法を用いることもできる。即ち、特開昭55−74898号、特開昭60−36195号、特開昭60−203496号の各公報に記載されている方法のほか、転写を数回行うことを特徴とする特開平6−55871号公報、表面が弾性であることを特徴とした特願平4−204235号明細書(特開平6−024168号公報)に記載されている方法も適用可能である。
また、放電加工、ショットブラスト、レーザー、プラズマエッチング等を用いて、微細な凹凸を食刻した転写ロールを用いて繰り返し転写を行う方法や、微細粒子を塗布した凹凸のある面を、アルミニウム板に接面させ、その上より複数回繰り返し圧力を加え、アルミニウム板に微細粒子の平均直径に相当する凹凸パターンを複数回繰り返し転写させる方法を用いることもできる。転写ロールへ微細な凹凸を付与する方法としては、特開平3−8635号、特開平3−66404号、特開昭63−65017号の各公報等に記載されている公知の方法を用いることができる。また、ロール表面にダイス、バイト、レーザー等を使って2方向から微細な溝を切り、表面に角形の凹凸をつけてもよい。このロール表面には、公知のエッチング処理等を行って、形成させた角形の凹凸が丸みを帯びるような処理を行ってもよい。また、表面の硬度を上げるために、焼き入れ、ハードクロムメッキ等を行ってもよい。そのほかにも、機械的粗面化処理としては、特開昭61−162351号公報、特開昭63−104889号公報等に記載されている方法を用いることもできる。本発明においては、生産性等を考慮して上述したそれぞれの方法を併用することもできる。これらの機械的粗面化処理は、電気化学的粗面化処理の前に行うのが好ましい。
以下、機械的粗面化処理として好適に用いられるブラシグレイン法について説明する。ブラシグレイン法は、一般に、円柱状の胴の表面に、ナイロン(商標名)、プロピレン、塩化ビニル樹脂等の合成樹脂からなる合成樹脂毛等のブラシ毛を多数植設したローラ状ブラシを用い、回転するローラ状ブラシに研磨剤を含有するスラリー液を噴きかけながら、上記アルミニウム板の表面の一方または両方を擦ることにより行う。上記ローラ状ブラシおよびスラリー液の代わりに、表面に研磨層を設けたローラである研磨ローラを用いることもできる。ローラ状ブラシを用いる場合、曲げ弾性率が好ましくは10,000〜40,000kg/cm2、より好ましくは15,000〜35,000kg/cm2であり、かつ、毛腰の強さが好ましくは500g以下、より好ましくは400g以下であるブラシ毛を用いる。ブラシ毛の直径は、一般的には、0.2〜0.9mmである。ブラシ毛の長さは、ローラ状ブラシの外径および胴の直径に応じて適宜決定することができるが、一般的には、10〜100mmである。
研磨剤は公知の物を用いることができる。例えば、パミストン、ケイ砂、水酸化アルミニウム、アルミナ粉、炭化ケイ素、窒化ケイ素、火山灰、カーボランダム、金剛砂等の研磨剤;これらの混合物を用いることができる。中でも、パミストン、ケイ砂が好ましい。特に、ケイ砂は、パミストンに比べて硬く、壊れにくいので粗面化効率に優れる点で好ましい。研磨剤の平均粒径は、粗面化効率に優れ、かつ、砂目立てピッチを狭くすることができる点で、3〜50μmであるのが好ましく、6〜45μmであるのがより好ましい。研磨剤は、例えば、水中に懸濁させて、スラリー液として用いる。スラリー液には、研磨剤のほかに、増粘剤、分散剤(例えば、界面活性剤)、防腐剤等を含有させることができる。スラリー液の比重は0.5〜2であるのが好ましい。
機械的粗面化処理に適した装置としては、例えば、特公昭50−40047号公報に記載された装置を挙げることができる。
(電気化学的粗面化処理)
電気化学的粗面化処理(以下、「電解粗面化処理」ともいう。)には、通常の交流を用いた電気化学的粗面化処理に用いられる電解液を用いることができる。中でも、塩酸または硝酸を主体とする電解液を用いるのが、上述した表面形状を得やすいので好ましい。
電解粗面化処理は、例えば、特公昭48−28123号公報および英国特許第896,563号明細書に記載されている電気化学的グレイン法(電解グレイン法)に従うことができる。この電解グレイン法は、正弦波形の交流電流を用いるものであるが、特開昭52−58602号公報に記載されているような特殊な波形を用いて行ってもよい。また、特開平3−79799号公報に記載されている波形を用いることもできる。また、特開昭55−158298号、特開昭56−28898号、特開昭52−58602号、特開昭52−152302号、特開昭54−85802号、特開昭60−190392号、特開昭58−120531号、特開昭63−176187号、特開平1−5889号、特開平1−280590号、特開平1−118489号、特開平1−148592号、特開平1−178496号、特開平1−188315号、特開平1−154797号、特開平2−235794号、特開平3−260100号、特開平3−253600号、特開平4−72079号、特開平4−72098号、特開平3−267400号、特開平1−141094の各公報に記載されている方法も適用できる。また、前述のほかに、電解コンデンサーの製造方法として提案されている特殊な周波数の交番電流を用いて電解することも可能である。例えば、特開昭58−207400号公報、米国特許第4,276,129号明細書および同第4,676,879号明細書に記載されている。
電解槽および電源については、種々提案されているが、米国特許第4203637号明細書、特開昭56−123400号、特開昭57−59770号、特開昭53−12738号、特開昭53−32821号、特開昭53−32822号、特開昭53−32823号、特開昭55−122896号、特開昭55−132884号、特開昭62−127500号、特開平1−52100号、特開平1−52098号、特開昭60−67700号、特開平1−230800号、特開平3−257199号の各公報等に記載されているものを用いることができる。また、特開昭52−58602号、特開昭52−152302号、特開昭53−12738号、特開昭53−12739号、特開昭53−32821号、特開昭53−32822号、特開昭53−32833号、特開昭53−32824号、特開昭53−32825号、特開昭54−85802号、特開昭55−122896号、特開昭55−132884号、特公昭48−28123号、特公昭51−7081号、特開昭52−133838号、特開昭52−133840号号、特開昭52−133844号、特開昭52−133845号、特開昭53−149135号、特開昭54−146234号の各公報等に記載されているもの等も用いることができる。
電解液である酸性溶液としては、硝酸、塩酸のほかに、米国特許第4,671,859号、同第4,661,219号、同第4,618,405号、同第4,600,482号、同第4,566,960号、同第4,566,958号、同第4,566,959号、同第4,416,972号、同第4,374,710号、同第4,336,113号、同第4,184,932号の各明細書等に記載されている電解液を用いることもできる。
酸性溶液の濃度は0.5〜2.5質量%であるのが好ましいが、上記のスマット除去処理での使用を考慮すると、0.7〜2.0質量%であるのが特に好ましい。また、液温は20〜80℃であるのが好ましく、30〜60℃であるのがより好ましい。
塩酸または硝酸を主体とする水溶液は、濃度1〜100g/Lの塩酸または硝酸の水溶液に、硝酸アルミニウム、硝酸ナトリウム、硝酸アンモニウム等の硝酸イオンを有する硝酸化合物または塩化アルミニウム、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム等の塩酸イオンを有する塩酸化合物の少なくとも一つを1g/Lから飽和するまでの範囲で添加して使用することができる。また、塩酸または硝酸を主体とする水溶液には、鉄、銅、マンガン、ニッケル、チタン、マグネシウム、シリカ等のアルミニウム合金中に含まれる金属が溶解していてもよい。好ましくは、塩酸または硝酸の濃度0.5〜2質量%の水溶液にアルミニウムイオンが3〜50g/Lとなるように、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム等を添加した液を用いることが好ましい。
更に、Cuと錯体を形成しうる化合物を添加して使用することによりCuを多く含有するアルミニウム板に対しても均一な砂目立てが可能になる。Cuと錯体を形成しうる化合物としては、例えば、アンモニア;メチルアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリメチルアミン、シクロヘキシルアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)等のアンモニアの水素原子を炭化水素基(脂肪族、芳香族等)等で置換して得られるアミン類;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム等の金属炭酸塩類が挙げられる。また、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、炭酸アンモニウム等のアンモニウム塩も挙げられる。温度は10〜60℃が好ましく、20〜50℃がより好ましい。
電気化学的粗面化処理に用いられる交流電源波は、特に限定されず、サイン波、矩形波、台形波、三角波等が用いられるが、矩形波または台形波が好ましく、台形波が特に好ましい。台形波とは、図2に示したものをいう。この台形波において電流がゼロからピークに達するまでの時間(TP)は1〜3msecであるのが好ましい。1msec未満であると、アルミニウム板の進行方向と垂直に発生するチャタマークという処理ムラが発生しやすい。TPが3msecを超えると、特に硝酸電解液を用いる場合、電解処理で自然発生的に増加するアンモニウムイオン等に代表される電解液中の微量成分の影響を受けやすくなり、均一な砂目立てが行われにくくなる。
台形波交流のduty比は1:2〜2:1のものが使用可能であるが、特開平5−195300号公報に記載されているように、アルミニウムにコンダクタロールを用いない間接給電方式においてはduty比が1:1のものが好ましい。台形波交流の周波数は0.1〜120Hzのものを用いることが可能であるが、50〜70Hzが設備上好ましい。50Hzよりも低いと、主極のカーボン電極が溶解しやすくなり、また、70Hzよりも高いと、電源回路上のインダクタンス成分の影響を受けやすくなり、電源コストが高くなる。
電解槽には1個以上の交流電源を接続することができる。主極に対向するアルミニウム板に加わる交流の陽極と陰極との電流比をコントロールし、均一な砂目立てを行うことと、主極のカーボンを溶解することとを目的として、図3に示したように、補助陽極を設置し、交流電流の一部を分流させることが好ましい。図3において、11はアルミニウム板であり、12はラジアルドラムローラであり、13aおよび13bは主極であり、14は電解処理液であり、15は電解液供給口であり、16はスリットであり、17は電解液通路であり、18は補助陽極であり、19aおよび19bはサイリスタであり、20は交流電源であり、21は主電解槽であり、22は補助陽極槽である。整流素子またはスイッチング素子を介して電流値の一部を二つの主電極とは別の槽に設けた補助陽極に直流電流として分流させることにより、主極に対向するアルミニウム板上で作用するアノード反応にあずかる電流値と、カソード反応にあずかる電流値との比を制御することができる。主極に対向するアルミニウム板上で、陰極反応と陽極反応とにあずかる電気量の比(陰極時電気量/陽極時電気量)は、0.3〜0.95であるのが好ましい。
電解槽は、縦型、フラット型、ラジアル型等の公知の表面処理に用いる電解槽が使用可能であるが、特開平5−195300号公報に記載されているようなラジアル型電解槽が特に好ましい。電解槽内を通過する電解液は、アルミニウムウェブの進行方向に対してパラレルであってもカウンターであってもよい。
(硝酸電解)
硝酸を主体とする電解液を用いた電気化学的粗面化処理により、平均開口径0.5μm超5μm以下の中波構造を形成させることができる。ただし、電気量を比較的多くしたときは、電解反応が集中し、上述した中波構造よりも大きな平均開口径を有する凹凸構造も生成する。
このような表面形状を得るためには、電解反応が終了した時点でのアルミニウム板のアノード反応にあずかる電気量の総和が、1〜1000C/dm2であるのが好ましく、50〜300C/dm2であるのがより好ましい。この際の電流密度は20〜100A/dm2であるのが好ましい。
また、例えば、高濃度、例えば、硝酸濃度15〜35質量%の硝酸電解液を用いて30〜60℃で電解を行ったり、硝酸濃度0.7〜2質量%の硝酸電解液を用いて高温、例えば、80℃以上で電解を行ったりすることで、平均波長0.20μm以下の小波構造を形成させることもできる。その結果、ΔSを大きくすることができる。
(塩酸電解)
塩酸はそれ自身のアルミニウム溶解力が強いため、わずかな電解を加えるだけで表面に微細な小波構造を形成させることが可能である。この微細な小波構造は、平均開口径0.01μm超0.5μm以下であり、アルミニウム板の表面の全面に均一に生成する。
このような表面形状を得るためには電解反応が終了した時点でのアルミニウム板のアノード反応にあずかる電気量の総和が、1〜100C/dm2であるのが好ましく、20〜70C/dm2であるのがより好ましい。この際の電流密度は20〜50A/dm2であるのが好ましい。
このような塩酸を主体とする電解液での電気化学的粗面化処理では、アノード反応にあずかる電気量の総和を400〜2000C/dm2と大きくすることでクレーター状の大きなうねりを同時に形成することも可能である。この場合は、上述した中波構造よりも大きな平均開口径を有する凹凸構造に重畳して上述した小波構造が全面に生成する。なお、この場合、上述した中波構造は生成しない。
ΔSを大きくするには、上述した小波構造を表面に多数設けることが有効である。このように小波構造を表面に多数設ける方法としては、例えば、塩酸を主体とする電解液を用いた電解粗面化処理、高濃度かつ高温の硝酸を主体とする電解液を用いた電解粗面化処理が好適に挙げられる。
上記の硝酸、塩酸等の電解液中で行われる電解粗面化処理の前および/または後に、アルミニウム板に陰極電解処理を行うことが好ましい。この陰極電解処理により、アルミニウム板表面にスマットが生成するとともに、水素ガスが発生してより均一な電解粗面化処理が可能となる。
陰極電解処理は、酸性溶液中で陰極電気量が好ましくは3〜80C/dm2、より好ましくは5〜30C/dm2で行われる。陰極電気量が3C/dm2未満であると、スマット付着量が不足する場合があり、また、80C/dm2を超えると、スマット付着量が過剰となる場合がある。電解液は、電解粗面化処理で使用する溶液と同一であっても異なっていてもよい。
(アルカリエッチング処理)
アルカリエッチング処理は、上記アルミニウム板をアルカリ溶液に接触させることにより、表層を溶解させる処理である。
電解粗面化処理より前に行われるアルカリエッチング処理は、アルミニウム板の表面の圧延油、汚れ、自然酸化皮膜等を除去することを目的として行われる。
アルカリエッチング処理のエッチング量は、0.05〜10g/m2であるのが好ましく、1〜5g/m2であるのがより好ましい。エッチング量が0.05g/m2未満であると、表面の圧延油、汚れ、自然酸化皮膜等が残存する場合があるため、後段の電解粗面化処理において均一な波構造が生成できずムラが発生してしまう場合がある。一方、エッチング量が1〜10g/m2であると、表面の圧延油、汚れ、自然酸化皮膜等の除去が十分に行われる。上記範囲を超えるエッチング量とするのは、経済的に不利となる。
電解粗面化処理の直後に行うアルカリエッチング処理は、酸性電解液中で生成したスマットを溶解させることと、電解粗面化処理により形成された波構造のエッジ部分を溶解させることを目的として行われる。電解粗面化処理で形成される波構造は電解液の種類によって異なるためにその最適なエッチング量も異なるが、電解粗面化処理後に行うアルカリエッチング処理のエッチング量は、0.1〜5g/m2であるのが好ましい。硝酸電解液を用いた場合、塩酸電解液を用いた場合よりもエッチング量は多めに設定する必要がある。電解粗面化処理が複数回行われる場合には、それぞれの処理後に、必要に応じてアルカリエッチング処理を行うことができる。
アルカリ溶液に用いられるアルカリとしては、例えば、カセイアルカリ、アルカリ金属塩が挙げられる。具体的には、カセイアルカリとしては、例えば、カセイソーダ、カセイカリが挙げられる。また、アルカリ金属塩としては、例えば、タケイ酸ソーダ、ケイ酸ソーダ、メタケイ酸カリ、ケイ酸カリ等のアルカリ金属ケイ酸塩;炭酸ソーダ、炭酸カリ等のアルカリ金属炭酸塩;アルミン酸ソーダ、アルミン酸カリ等のアルカリ金属アルミン酸塩;グルコン酸ソーダ、グルコン酸カリ等のアルカリ金属アルドン酸塩;第二リン酸ソーダ、第二リン酸カリ、第三リン酸ソーダ、第三リン酸カリ等のアルカリ金属リン酸水素塩が挙げられる。中でも、エッチング速度が速い点および安価である点から、カセイアルカリの溶液、および、カセイアルカリとアルカリ金属アルミン酸塩との両者を含有する溶液が好ましい。特に、カセイソーダの水溶液が好ましい。
アルカリ溶液の濃度は、エッチング量に応じて決定することができるが、1〜50質量%であるのが好ましく、10〜35質量%であるのがより好ましい。アルカリ溶液中にアルミニウムイオンが溶解している場合には、アルミニウムイオンの濃度は、0.01〜10質量%であるのが好ましく、3〜8質量%であるのがより好ましい。アルカリ溶液の温度は20〜90℃であるのが好ましい。処理時間は1〜120秒であるのが好ましい。
アルミニウム板をアルカリ溶液に接触させる方法としては、例えば、アルミニウム板をアルカリ溶液を入れた槽の中を通過させる方法、アルミニウム板をアルカリ溶液を入れた槽の中に浸せきさせる方法、アルカリ溶液をアルミニウム板の表面に噴きかける方法が挙げられる。
(デスマット処理)
電解粗面化処理またはアルカリエッチング処理を行った後、表面に残留する汚れ(スマット)を除去するために酸洗い(デスマット処理)が行われるのが好ましい。
用いられる酸としては、例えば、硝酸、硫酸、リン酸、クロム酸、フッ化水素酸、ホウフッ化水素酸が挙げられる。上記デスマット処理は、例えば、上記アルミニウム板を塩酸、硝酸、硫酸等の濃度0.5〜30質量%の酸性溶液(アルミニウムイオン0.01〜5質量%を含有する。)に接触させることにより行う。アルミニウム板を酸性溶液に接触させる方法としては、例えば、アルミニウム板を酸性溶液を入れた槽の中を通過させる方法、アルミニウム板を酸性溶液を入れた槽の中に浸せきさせる方法、酸性溶液をアルミニウム板の表面に噴きかける方法が挙げられる。デスマット処理においては、酸性溶液として、上述した電解粗面化処理において排出される硝酸を主体とする水溶液もしくは塩酸を主体とする水溶液の廃液、または、後述する陽極酸化処理において排出される硫酸を主体とする水溶液の廃液を用いることができる。デスマット処理の液温は、25〜90℃であるのが好ましい。また、処理時間は、1〜180秒であるのが好ましい。デスマット処理に用いられる酸性溶液には、アルミニウムおよびアルミニウム合金成分が溶け込んでいてもよい。
(陽極酸化処理)
本発明においては、以上のように処理されたアルミニウム板に対して、腐食防止の観点から、必要に応じて陽極酸化処理を施してもよい。
陽極酸化処理は、従来行われている方法で行うことができる。この場合、例えば、硫酸濃度50〜300g/Lで、アルミニウム濃度5質量%以下の溶液中で、アルミニウム板を陽極として通電して陽極酸化皮膜を形成させることができる。陽極酸化処理に用いられる溶液としては、硫酸、リン酸、クロム酸、シュウ酸、スルファミン酸、ベンゼンスルホン酸、アミドスルホン酸等を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
この際、少なくともアルミニウム板、電極、水道水、地下水等に通常含まれる成分が電解液中に含まれていても構わない。更には、第2、第3の成分が添加されていても構わない。ここでいう第2、第3の成分としては、例えば、Na、K、Mg、Li、Ca、Ti、Al、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn等の金属のイオン;アンモニウムイオン等の陽イオン;硝酸イオン、炭酸イオン、塩化物イオン、リン酸イオン、フッ化物イオン、亜硫酸イオン、チタン酸イオン、ケイ酸イオン、ホウ酸イオン等の陰イオンが挙げられ、0〜10000ppm程度の濃度で含まれていてもよい。
陽極酸化処理の条件は、使用される電解液によって種々変化するので一概に決定され得ないが、一般的には電解液濃度1〜80質量%、液温5〜70℃、電流密度0.5〜60A/dm2、電圧1〜100V、電解時間15秒〜50分であるのが適当であり、所望の陽極酸化皮膜量となるように調整される。
また、特開昭54−81133号、特開昭57−47894号、特開昭57−51289号、特開昭57−51290号、特開昭57−54300号、特開昭57−136596号、特開昭58−107498号、特開昭60−200256号、特開昭62−136596号、特開昭63−176494号、特開平4−176897号、特開平4−280997号、特開平6−207299号、特開平5−24377号、特開平5−32083号、特開平5−125597号、特開平5−195291号の各公報等に記載されている方法を使用することもできる。
中でも、特開昭54−12853号公報および特開昭48−45303号公報に記載されているように、電解液として硫酸溶液を用いるのが好ましい。電解液中の硫酸濃度は、10〜300g/Lであるのが好ましく、また、アルミニウムイオン濃度は、1〜25g/Lであるのが好ましく、2〜10g/Lであるのがより好ましい。このような電解液は、例えば、硫酸濃度が50〜200g/Lである希硫酸に硫酸アルミニウム等を添加することにより調製することができる。
硫酸を含有する電解液中で陽極酸化処理を行う場合には、アルミニウム板と対極との間に直流を印加してもよく、交流を印加してもよい。アルミニウム板に直流を印加する場合においては、電流密度は、1〜60A/dm2であるのが好ましく、5〜40A/dm2であるのがより好ましい。連続的に陽極酸化処理を行う場合には、アルミニウム板の一部に電流が集中していわゆる「焼け」が生じないように、陽極酸化処理の開始当初は、5〜10A/dm2の低電流密度で電流を流し、陽極酸化処理が進行するにつれ、30〜50A/dm2またはそれ以上に電流密度を増加させるのが好ましい。連続的に陽極酸化処理を行う場合には、アルミニウム板に、電解液を介して給電する液給電方式により行うのが好ましい。
陽極酸化皮膜に存在するマイクロポアは、通常、その平均ポア径が5〜50nm程度であり、平均ポア密度が300〜800個/μm2程度である。
陽極酸化処理に用いられる電解装置としては、特開昭48−26638号、特開昭47−18739号、特公昭58−24517号の各公報等に記載されているものを用いることができる。中でも、図4に示す装置が好適に用いられる。図4は、アルミニウム板の表面を陽極酸化処理する装置の一例を示す概略図である。陽極酸化処理装置410において、アルミニウム板416は、図4中矢印で示すように搬送される。電解液418が貯溜された給電槽412にてアルミニウム板416は給電電極420によって(+)に荷電される。そして、アルミニウム板416は、給電槽412においてローラ422によって上方に搬送され、ニップローラ424によって下方に方向変換された後、電解液426が貯溜された電解処理槽414に向けて搬送され、ローラ428によって水平方向に方向転換される。ついで、アルミニウム板416は、電解電極430によって(−)に荷電されることにより、その表面に陽極酸化皮膜が形成され、電解処理槽414を出たアルミニウム板416は後工程に搬送される。上記陽極酸化処理装置410において、ローラ422、ニップローラ424およびローラ428によって方向転換手段が構成され、アルミニウム板416は、給電槽412と電解処理槽414との槽間部において、上記ローラ422、424および428により、山型および逆U字型に搬送される。給電電極420と電解電極430とは、直流電源434に接続されている。
図4の陽極酸化処理装置410の特徴は、給電槽412と電解処理槽414とを1枚の槽壁432で仕切り、アルミニウム板416を槽間部において山型および逆U字型に搬送したことにある。これによって、槽間部におけるアルミニウム板416の長さを最短にすることができる。よって、陽極酸化処理装置410の全体長を短くできるので、設備費を低減することができる。また、アルミニウム板416を山型および逆U字型に搬送することによって、各槽412および414の槽壁432にアルミニウム板416を通過させるための開口部を形成する必要がなくなる。よって、各槽412および414内の液面高さを必要レベルに維持するのに要する送液量を抑えることができるので、稼働費を低減することができる。
(封孔処理)
本発明においては、必要に応じて陽極酸化皮膜に存在するマイクロポアを封じる封孔処理を行ってもよい。封孔処理は、沸騰水処理、熱水処理、蒸気処理、ケイ酸ソーダ処理、亜硝酸塩処理、酢酸アンモニウム処理等の公知の方法に従って行うことができる。例えば、特公昭56−12518号公報、特開平4−4194号公報、特開平5−202496号公報、特開平5−179482号公報等に記載されている装置および方法で封孔処理を行ってもよい。
(水洗処理)
本発明においては、上述した各処理の工程終了後には水洗を行うのが好ましい。水洗には、純水、井水、水道水等を用いることができる。処理液の次工程への持ち込みを防ぐためにニップ装置を用いてもよい。
[タブリード]
本発明のタブリードは、上述した本発明のアルミニウム基材からなるタブリード(第1の態様)、または、上述した本発明のアルミニウム基材と本発明のアルミニウム基材における外装シートを熱融着させる表面に設けられる熱可塑性樹脂とを有するタブリード(第2の態様)である。
ここで、第1の態様に係るタブリードは、外装シートを熱融着させる表面に熱可塑性樹脂を有していないが、これは、外装シートの内面(接触面)を構成する熱可塑性樹脂などを利用して熱融着させる態様である。
一方、第2の態様に係るタブリードは、外装シートを熱融着させる表面に設けられる熱可塑性樹脂を利用して外装シートの内面と熱融着させる態様である。
第2の態様に係るタブリードが有する熱可塑性樹脂は、特に限定されず、その具体例としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等が好適に挙げられる。
また、これらのうち、ポリプロピレン樹脂は、未延伸のポリプロピレン樹脂であってもよく、酸変性されたポリプロピレン樹脂であってもよい。
また、第2の態様に係るタブリードは、熱融着に利用する熱可塑性樹脂を複数層設けていてもよく、例えば、本発明のアルミニウム基材と熱融着する熱可塑性樹脂と、融点の高い樹脂と、外装シートの内面と熱融着させる熱可塑性樹脂とを別々の層に設ける態様などが挙げられる。
このような熱可塑性樹脂の膜厚(複数層設けた場合は合計の膜厚)は、50〜300μmであるのが好ましい。
[蓄電装置(非水電解質電池)]
図5〜図7を用いて、本発明のタブリードを用いた蓄電装置の一例である非水電解質電池を説明する。
ここで、図5は、本発明のタブリードを用いた非水電解質電池の一例を示す正面図であり、図6は、図5における切断面線A−Aからみた模式的な断面図であり、図7は、図6における正極タブリードの端部を拡大した模式的な断面図である。
ここで、図5〜図7中、符号31はタブリード用アルミニウム基材、符号31aは正極タブリード用アルミニウム基材、符号31bは負極タブリード用アルミニウム基材、符号32は熱可塑性樹脂(タブリード側)、符号33は外装シート、符号33aは絶縁樹脂、符号33bは金属層、符号33cは熱可塑性樹脂(外装シート側)、符号34は電解質、符号35は正極、符号36は負極、符号37はセパレータ、符号30はタブリード、符号40は非水電解質電池を示す。
なお、図5〜図7においては、符号32で示される熱可塑性樹脂(タブリード側)と符号33cで示される熱可塑性樹脂(外装シート側)とを別々の構成として記載しているが、例えば、いずれか一方の熱可塑性樹脂を厚くすること等により、他方の熱可塑性樹脂を兼ねることもできる。
本発明のタブリードを用いた非水電解質電池は、例えば、図5〜図7に一例として示すように、一対のタブリード30の取り出し部分を外装シート33から外部に取り出す薄形構造で形成される。
図5〜図7に示す非水電解質電池40は、タブリード30の熱可塑性樹脂(タブリード側)32と外装シート33の熱可塑性樹脂(外装シート側)33cとをヒートシールによる熱融着で袋状としたものであり、その内部には、電解質34(例えば、有機溶媒にリチウム化合物が溶解された非水電解液)、正極35、負極36およびセパレータ37が密封されている。
なお、熱融着の条件は特に限定されないが、100〜180℃で5〜30秒プレスして行うのが好ましい。
ここで、外装シート33は、その内部に収納される電解質34に対する密封性を高める観点から、絶縁樹脂33aと熱可塑性樹脂(外装シート側)33cとの間に、アルミ、銅、ステンレス等の金属層33bを設けるのが好ましい。
なお、タブリード30と外装シート33とは、熱可塑性樹脂(タブリード側)32および/または熱可塑性樹脂(外装シート側)33cを介して熱融着させることにより、タブリード30と外装シート33を構成する金属層33bとが電気的に接触しない構造を有している。
また、外装シート33を構成する絶縁樹脂33aは、厚さが0.05mm〜0.2mmで、内側の金属箔34aを外傷から保護するのにポリエチレンテレフタレート等で形成されるのが好ましい。
一方、外装シート33を構成する熱可塑性樹脂(外装シート側)33cは、電解液で溶解されずシール部分から電解液が漏出するのを防止する観点から、例えば、酸変性ポリオレフィンで形成されるのが好ましい。
また、電解質(非水電解質)34としては、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロドフランなどの有機溶媒に、LiClO4、LiBF4、LiPF6、LiAsF6等を溶解させた非水電解質や、リチウムイオン伝導性の固体電解質などが用いられる。
また、正極35および負極36は、集電体と呼ばれる金属箔またはエキスパンドメタル等の金属基材上に活性物質層を形成した構造を有しているのが好ましく、例えば、電極導電体上に還元酸化物粉末とカーボン粉末と結着剤のバインダーとからなる活性物質層を形成して構成される。
また、正極35および負極36の間に配されるセパレータ37は、電気的絶縁性を保持し、且つ、イオン伝導性を保持するポリオレフィン系の多孔膜で形成されるのが好ましい。
以下に実施例を示して本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されない。
<タブリード用アルミニウム基材の作製>
(実施例1〜11、比較例1〜6)
厚さ0.2mm、幅40mm、長さ50mmのアルミニウム板(純度:99.5%)の表面に、以下に示す表面処理(A)〜(J)のうち、下記第1表中に「○」で明記する各処理を施し、タブリード用アルミニウム基材を作製した。なお、全ての処理工程の間には水洗処理を施し、水洗処理の後にはニップローラで液切りを行った。
(A1)機械的粗面化処理
図8に示したような装置を使って、比重1.12の研磨剤(パミス)と水との懸濁液を研磨スラリー液としてアルミニウム板の表面に供給しながら、回転するローラ状ナイロンブラシにより機械的粗面化処理を行った。図8において、符号51はアルミニウム板、符号52および54はローラ状ブラシ、符号53は研磨スラリー液、符号55、56、57および58は支持ローラである。
機械的粗面化処理(A1)は、具体的には以下に示す条件で行った。
研磨剤の平均粒径は40μm、最大粒径は100μmであった。ナイロンブラシの材質は6・10ナイロン、毛長は50mm、毛の直径は0.3mmであった。ナイロンブラシはφ300mmのステンレス製の筒に穴をあけて密になるように植毛した。回転ブラシは3本使用した。ブラシ下部の2本の支持ローラ(φ200mm)の距離は300mmであった。ブラシローラはブラシを回転させる駆動モータの負荷が、ブラシローラをアルミニウム板に押さえつける前の負荷に対して7kWプラスになるまで押さえつけた。ブラシの回転方向はアルミニウム板の移動方向と同じであった。ブラシの回転数は200rpmであった。
(A2)機械的粗面化処理
機械的粗面化処理(A2)は、ブラシの回転数を150rpmに変更した以外は、機械的粗面化処理(A1)と同様の条件で行った。
(A3)機械的粗面化処理
機械的粗面化処理(A3)は、ブラシの回転数を100rpmに変更した以外は、機械的粗面化処理(A1)と同様の条件で行った。
(A4)機械的粗面化処理
機械的粗面化処理(A4)は、ブラシの回転数を300rpmに変更した以外は、機械的粗面化処理(A1)と同様の条件で行った。
(B)アルカリエッチング処理
アルミニウム板(機械的粗面化処理(A)を施した場合は機械的粗面化処理(A)後のアルミニウム板)をカセイソーダ濃度2.6質量%、アルミニウムイオン濃度6.5質量%、温度70℃の水溶液を用いてスプレーによるエッチング処理を行い、アルミニウム板を6g/m2溶解した。
(C)デスマット処理
アルカリエッチング処理(B)後、温度30℃の硝酸濃度1質量%水溶液(アルミニウムイオンを0.5質量%含む。)を用いて、スプレー塗布によるデスマット処理を施した。
(D1)電気化学的粗面化処理(中波構造の形成)
デスマット処理(C)後、60Hzの交流電圧を用いて連続的に電気化学的な粗面化処理を行った。このときの電解液は、硝酸9.2g/L水溶液(アルミニウムイオンを4.5g/L含む。)、温度50℃であった。交流電源波形は図2に示した波形であり、電流値がゼロからピークに達するまでの時間TPが0.8msec、duty比1:1、台形の矩形波交流を用いて、カーボン電極を対極として電気化学的粗面化処理を行った。補助アノードにはフェライトを用いた。使用した電解槽は図3に示すものを使用した。電流密度は電流のピーク値で25A/dm2、電気量はアルミニウム板が陽極時の電気量の総和で185C/dm2であった。
(D2)電気化学的粗面化処理(中波構造の形成)
電気化学的粗面化処理(D2)は、陽極時の電気量の総和を250C/dm2に変更した以外は、電気化学的粗面化処理(D1)と同様の条件で行った。
(D3)電気化学的粗面化処理(中波構造の形成)
電気化学的粗面化処理(D3)は、電解液を、塩酸120g/L、硫酸25g/Lおよび塩化アルミニウム130g/Lを含有する水溶液に変更し、交流電源波形をサイン波に変更し、電流密度を60A/dm2に変更した以外は、電気化学的粗面化処理(D1)と同様の条件で行った。
(D4)電気化学的粗面化処理(中波構造の形成)
電気化学的粗面化処理(D4)は、陽極時の電気量の総和を350C/dm2に変更した以外は、電気化学的粗面化処理(D1)と同様の条件で行った。
(E)アルカリエッチング処理
電気化学的粗面化処理(D)後、アルミニウム板をカセイソーダ濃度26質量%、アルミニウムイオン濃度6.5質量%の水溶液を用いてスプレーによるエッチング処理を32℃で行い、アルミニウム板を0.5g/m2溶解し、前段の交流を用いて電気化学的粗面化処理を行ったときに生成した水酸化アルミニウムを主体とするスマット成分を除去し、また、生成した中波構造のエッジ部分を溶解してエッジ部分を滑らかにした。
(F)デスマット処理
アルカリエッチング処理(E)後、温度60℃の硫酸濃度25質量%水溶液(アルミニウムイオンを0.5質量%含む。)を用いて、スプレー塗布によるデスマット処理を10秒間行った。
(G)電気化学的粗面化処理(小波構造の形成)
アルミニウム板(デスマット処理(F)を施した場合はデスマット処理(F)後のアルミニウム板)に、60Hzの交流電圧を用いて連続的に電気化学的な粗面化処理を行った。このときの電解液は、塩酸8.2g/L水溶液(アルミニウムイオンを4.5g/L含む。)、温度35℃であった。交流電源波形は図2に示した波形であり、電流値がゼロからピークに達するまでの時間TPが0.8msec、duty比1:1、台形の矩形波交流を用いて、カーボン電極を対極として電気化学的粗面化処理を行った。補助アノードにはフェライトを用いた。使用した電解槽は図3に示すものを使用した。電流密度は電流のピーク値で25A/dm2、電気量はアルミニウム箔が陽極時の電気量の総和で63C/dm2であった。
(H)アルカリエッチング処理
電気化学的粗面化処理(G)後、アルミニウム箔をカセイソーダ濃度26質量%、アルミニウムイオン濃度6.5質量%の水溶液を用いてスプレーによるエッチング処理を32℃で行い、アルミニウム箔を0.1g/m2溶解し、前段の交流を用いて電気化学的粗面化処理を行ったときに生成した水酸化アルミニウムを主体とするスマット成分を除去し、また、生成した小波構造のエッジ部分を溶解してエッジ部分を滑らかにした。
(I)デスマット処理
アルカリエッチング処理(H)後、温度60℃の硫酸濃度25質量%水溶液(アルミニウムイオンを0.5質量%含む。)を用いて、スプレー塗布によるデスマット処理を10秒間行った。
(J1)陽極酸化処理
デスマット処理(F)後、図4に示す構造の陽極酸化装置を用いて陽極酸化処理を行い、アルミニウム板の表面に陽極酸化皮膜を形成させた。第一および第二電解部に供給した電解液としては、硫酸を用いた。電解液は、いずれも、硫酸濃度170g/L(アルミニウムイオンを0.5質量%含む。)、温度38℃であった。陽極酸化皮膜の膜厚は0.05μmであった。
(J2)陽極酸化処理
陽極酸化処理(J2)は、陽極酸化皮膜の膜厚が0.3μmとなるように処理時間を変更した以外は、陽極酸化処理(J1)と同様の条件で行った。
(J3)陽極酸化処理
陽極酸化処理(J3)は、陽極酸化皮膜の膜厚が0.8μmとなるように処理時間を変更した以外は、陽極酸化処理(J1)と同様の条件で行った。
<表面・断面形状の測定>
作製した各タブリード用アルミニウム基材の表面における粗さ曲線の算術平均粗さRa、算術平均傾斜Δa、および、輪郭曲線要素の平均長さRSmの値は、触針式粗さ計(sufcom575、東京精密社製)を用いて下記条件で2次元粗さ測定を行い、JIS B0601:2001に規定されているRa、ISO4287に規定されているΔa、JIS B0601:2001に規定されているRSmを各々5回測定し、その平均値を算出した。結果を下記第1表に示す。
また、作製した各タブリード用アルミニウム基材の表面における断面曲線の最大断面高さPtをJIS B0601:2001に規定される方法で測定した。結果を下記第1表に示す。
(2次元粗さ−測定条件)
・カットオフ値:0.8mm
・傾斜補正:FLAT−ML
・測定長:3mm
・縦倍率:10000倍
・走査速度:0.3mm/sec
・触針先端径:2μm
<平均開口径>
(1)中波構造の平均開口径
高分解能走査型電子顕微鏡(SEM)を用いてアルミニウム基材の表面を真上から倍率2000倍で撮影し、得られたSEM写真において周囲が環状に連なっている中波構造のピット(凹凸)を50個抽出し、その直径を読み取って平均開口径を算出した。結果を下記第1表に示す。なお、下記第1表中、「−」は、中波構造が存在していないことを示す。
(2)小波構造の平均開口径
高分解能走査型電子顕微鏡(SEM)を用いてアルミニウム基材の表面を真上から倍率50000倍で撮影し、得られたSEM写真において小波構造のピット(凹凸)を50個抽出し、その直径を読み取って平均開口径を算出した。結果を下記第1表に示す。なお、下記第1表中、「−」は、小波構造が存在していないことを示す。
<表面積差ΔSおよび急峻度a45の測定>
作製した各タブリード用アルミニウム基材の表面について表面積差ΔSおよび急峻度a45を求めるために、原子間力顕微鏡(SP13700、セイコー電子工業社製)により表面形状を測定し、3次元データを求めた。以下、具体的な手順を説明する。
アルミニウム基材を1cm角の大きさに切り取って、ピエゾスキャナー上の水平な試料台にセットし、カンチレバーを試料表面にアプローチし、原子間力が働く領域に達したところで、XY方向にスキャンし、その際、試料の表面形状(波構造)をZ方向のピエゾの変位でとらえた。ピエゾスキャナーは、XY方向について150μm、Z方向について10μm、走査可能なものを使用した。カンチレバーは共振周波数120〜150kHz、バネ定数12〜20N/mのもの(SI−DF20、NANOPROBE社製)を用い、DFMモード(Dynamic Force Mode)で測定した。また、求めた3次元データを最小二乗近似することにより試料のわずかな傾きを補正し基準面を求めた。
計測の際は、表面の50μm×50μmの範囲を512×512点測定した。XY方向の分解能は1.9μm、Z方向の分解能は1nm、スキャン速度は60μm/secとした。
上記で求められた3次元データ(f(x,y))を用い、隣り合う3点を抽出し、その3点で形成される微小三角形の面積の総和を求め、実面積Sxとした。表面積差ΔSは、得られた実面積Sxと幾何学的測定面積S0とから、上記式(i)により求めた。
また、上記で求められた三次元データ(f(x,y))を用い、各基準点と所定の方向(例えば、右と下)の隣接する2点との3点で形成される微小三角形と基準面とのなす角を各基準点について算出する。微小三角形の傾斜度が45度以上の基準点の個数を、全基準点の個数(全データの個数である512×512点から所定の方向の隣接する2点がない点の個数を減じた個数、すなわち、511×511点)で除して、傾斜度45度以上の部分の面積率a45を算出する。
結果を下記第1表に示す。
<評価>
作製した各タブリード用アルミニウム基材の表面に、ポリプロピレンフィルム(幅5mm×厚さ50μm)を貼り合わせ、150℃×5秒および0.1MPaの条件で熱融着させた試験片を作製した。
(1)熱融着直後
(ア)剥離試験
作製した試験片のポリプロピレンフィルムの端部をつまみ、180°剥離試験(剥離速度:20mm/min)を行った。
その結果、材料破壊したものを密着性に優れるものとして「A」と評価し、アルミニウム基材の表面とポリプロピレンフィルムとの界面で剥離したものを密着性に劣るものとして「B」と評価した。これらの結果を下記第1表に示す。
(イ)断面観察
ミクロトームを用い、作製した試験片の断面を切削して、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて倍率15000で観測し、アルミニウム基材とポリプロピレンフィルムとの密着状態を確認した。
その結果、ピットにおける空隙が10%未満であるものを熱可塑性樹脂の侵入性に極めて優れる形状を有するものとして「A」と評価し、ピットにおける空隙が10%以上15%未満であるものを熱可塑性樹脂の侵入性に優れる形状を有するものとして「B」と評価し、ピットにおける空隙が15%以上であるものを熱可塑性樹脂の侵入性に劣る形状を有するものとして「C」と評価した。
なお、空隙(%)は、アルミニウム基材の断面曲線の長さに対する、アルミニウム基材とポリプロピレンフィルムとの界面の長さの割合から算出した。
(2)液浸漬後
まず、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)およびジメチルカーボネート(DMC)を等量含有させた有機溶媒に、1molのフッ化リチウム化合物を添加した電解液を調製した。
作製した試験片を調製した電解液に浸漬し、85℃の条件で24時間放置した。
浸漬後、乾燥させた後に、ポリプロピレンフィルムの端部をつまみ、180°剥離試験(剥離速度:20mm/min)で測定した。
その結果、材料破壊したものを電解液の密閉性に優れるものとして「A」と評価し、アルミニウム基材の表面とポリプロピレンフィルムとの界面で剥離したものを電解液の密閉性に劣るものとして「B」と評価した。これらの結果を下記第1表に示す。
第1表に示す結果から、熱可塑性樹脂であるポリプロピレンフィルムと熱融着させる表面において、RSmが35μm未満であると、電解液の密閉性に劣ることが分かった(比較例1)。
また、Δaが0.35radより大きいと、電解液の密閉性に劣ることが分かった(比較例2)。
また、Raが0.20μm未満であると、密着性および電解液の密閉性がいずれも劣ることが分かった(比較例3および6)。
また、特許文献1の[0021]段落に記載された粗面化処理と同等の電解粗面化処理(D3)を施すと、Raが0.80μmより大きく、Ptも5.0μmより大きく、Δaが0.35radより大きくなり、電解液の密閉性に劣ることが分かった(比較例4)。
また、Ptが5.0μmより大きいと、電解液の密閉性に劣ることが分かった(比較例5)。
これに対し、熱可塑性樹脂であるポリプロピレンフィルムと熱融着させる表面において、Ra、Δa、RSmおよびPtを特定の範囲としたアルミニウム基材を用いることにより、密着性および電解液の密閉性がいずれも良好となることが分かった(実施例1〜11)。
特に、中波構造を有し、Ptが2.0〜4.0μmの範囲内となる実施例4、6および9〜11で作製したアルミニウム基材は、断面観察の結果(熱可塑性樹脂の侵入性)も良好であるため、電解液の密閉性をより高いレベルで達成することができると考えられる。
1 中波構造
2 小波構造
11 アルミニウム板
12 ラジアルドラムローラ
13a、13b 主極
14 電解処理液
15 電解液供給口
16 スリット
17 電解液通路
18 補助陽極
19a、19b サイリスタ
20 交流電源
21 主電解槽
22 補助陽極槽
30 タブリード
31 タブリード用アルミニウム基材
31a 正極タブリード用アルミニウム基材
31b 負極タブリード用アルミニウム基材
32 熱可塑性樹脂(タブリード側)
33 外装シート
33a 絶縁樹脂
33b 金属層
33c 熱可塑性樹脂(外装シート側)
34 正極物質層
35 正極
36 負極
37 セパレータ
40 非水電解質電池
51 アルミニウム板
52、54 ローラ状ブラシ
53 研磨スラリー液
55、56、57、58 支持ローラ
410 陽極酸化処理装置
412 給電槽
414 電解処理槽
416 アルミニウム箔
418、426 電解液
420 給電電極
422、428 ローラ
424 ニップローラ
430 電解電極
432 槽壁
434 直流電源

Claims (6)

  1. 外装シートとタブリードとを熱融着させて正極、負極および電解質を封止する蓄電装置に用いられる、前記タブリード用のアルミニウム基材であって、
    前記外装シートと熱融着させる表面において、
    粗さ曲線の算術平均粗さRaが、0.20〜0.80μmであり、
    粗さ曲線の算術平均傾斜Δaが、0.35rad以下であり、
    粗さ曲線の輪郭曲線要素の平均長さRSmが、35μm以上であり、かつ、
    断面曲線の最大断面高さPtが、5.0μm以下である、タブリード用アルミニウム基材。
  2. 前記表面が、平均開口径0.5μm超5μm以下の凹部を含む凹凸構造を有する、請求項1に記載のタブリード用アルミニウム基材。
  3. 前記表面が、平均開口径0.5μm超5μm以下の凹部を含む凹凸構造および平均開口径0.01μm超0.5μm以下の凹部を含む凹凸構造が重畳した構造を有する、請求項1または2に記載のタブリード用アルミニウム基材。
  4. 前記表面が、アルミニウムの陽極酸化皮膜で構成される、請求項1〜3のいずれか1項に記載のタブリード用アルミニウム基材。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のタブリード用アルミニウム基材からなるタブリード。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のタブリード用アルミニウム基材と、前記タブリード用アルミニウム基材の外装シートを熱融着させる表面に設けられる熱可塑性樹脂と、を有するタブリード。
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