JP5940229B1 - 放電加工電源装置 - Google Patents

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Abstract

放電加工電源装置は、被加工物との間に電流を流す電極と、被加工物と電極とで構成される極間に接続された第1の経路に電圧を印加する第1の電源部と、極間に接続された第2の経路に配置されたトランスと、第1の電源部から第2の経路の浮遊容量に流入する電流を抑制する方向の電圧を、トランスを介して第2の経路に印加する第2の電源部と、を備える。

Description

本発明は、電極と被加工物との間に放電を生じさせて被加工物を加工する放電加工電源装置に関する。
放電加工機は、対向する電極と被加工物とで構成される極間にアーク放電を生じさせ、被加工物を溶融除去して加工を行う装置である。電極及び被加工物は、絶縁性の高い液体の中に配置される。絶縁性の高い液体は、脱イオン水又は油が例示される。
放電加工機は、比較的長い時間幅の荒加工電流を用いて、後工程での仕上げ加工代を残して加工速度を重視する荒加工と、電流パルスのエネルギーを徐々に小さくして行き、被加工物の面粗さを低減させる仕上げ加工と、を実行する。荒加工電流の時間幅は、数十マイクロ秒が例示される。仕上げ加工での電流パルスのパルス幅は、最終的には数十ナノ秒が例示される。
荒加工では、短い時間幅及び高いピーク値を有する荒加工電流が望ましいことが知られている。短い時間幅及び高いピーク値を有する荒加工電流を実現するために、荒加工で一般的に使用されている放電回路が、トランジスタ放電回路である。トランジスタ放電回路では、放電発生を検出し放電電流をトランジスタで制御することにより、短い時間幅及び高いピーク値を有する荒加工電流を得ることができる。
仕上げ加工では、被加工面の面粗さを低減するために、電流パルス幅を短くすることが求められる。そこで、仕上げ加工では、電源と極間との間に直列に配置された電流制限抵抗と、極間と並列に配置された極間並列コンデンサとで構成されるRC回路が使用されている。
RC回路は、極間に電圧を印加するための電源と、電源からの電流を制限するための電流制限抵抗と、放電のエネルギーを蓄える極間並列コンデンサとで構成される。また、回路上に素子として存在するものではないが、機械構造又はケーブルに含まれる容量である浮遊容量が存在する。
RC回路では、電源電圧が印加されると、極間並列コンデンサ及び浮遊容量に電荷が蓄えられ、極間電圧が上昇する。電圧増加の時定数τは、電流制限抵抗と極間並列コンデンサとの積で決定される。従って、極間並列コンデンサが大きくなるほど、電圧の上昇速度は低下する。
極間の電圧が上昇すると、極間の絶縁が破壊され、極間並列コンデンサ及び浮遊容量に蓄えられていた電荷が、極間を流れる。この電流で発生した熱により、被加工物が溶融除去されることで、仕上げ加工が行われる。
RC回路では、極間の容量成分を減らせば、被加工面の面粗さを低減することができる。従って、極間並列コンデンサを配置せず、浮遊容量だけで微小な容量成分を構成することができる。被加工面の面粗さを更に低減しようとする場合、放電加工機の構造を改良して浮遊容量自体を小さくするか又は浮遊容量の影響を打ち消す電気回路的な対策が必要となる。
関連する技術として、下記の特許文献1には、仕上げ加工における面粗さを改善するために、工具電極6の直近にインダクタンスLを配置し、放電時の急峻な電流を抑制する放電加工装置が記載されている(第2図参照)。
特開昭59−42222号公報
しかしながら、特許文献1に記載の放電加工装置では、放電電流の全てがインダクタンスLを通るので、本来大きな電流が必要な荒加工においても電流が抑制され、荒加工に悪影響を及ぼす可能性があるという問題があった。また、寄生容量Cはそのまま存在するので、工具電極6と加工片4との間の電圧を増加させるには、寄生容量Cを充電する必要があり、工具電極6と加工片4との間の電圧の増加速度が遅くなるという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、浮遊容量の影響を抑制することができる放電加工電源装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、被加工物との間に電流を流す電極と、被加工物と電極とで構成される極間に接続された第1の経路に電圧を印加する第1の電源部と、極間に接続された第2の経路に配置されたトランスと、第1の電源部から第2の経路の浮遊容量に流入する電流を抑制する方向の電圧を、トランスを介して第2の経路に印加する第2の電源部と、を備えることを特徴とする。
本発明にかかる放電加工電源装置は、浮遊容量の影響を抑制することができるという効果を奏する。
実施の形態1にかかる放電加工電源装置の回路構成を示す図 実施の形態1にかかる放電加工電源装置の動作を説明する図 実施の形態1にかかる放電加工電源装置の各部の波形を示す図 実施の形態1にかかる放電加工電源装置の制御部の処理を示すフローチャート 実施の形態1にかかる放電加工電源装置の動作を説明する図 実施の形態1にかかる放電加工電源装置の極間電圧の波形を示す図 実施の形態1にかかる放電加工電源装置の動作を説明する図 実施の形態1にかかる放電加工電源装置の動作を説明する図 実施の形態1にかかる放電加工電源装置の動作を説明する図 実施の形態1にかかる放電加工電源装置の極間電流の波形を示す図 実施の形態1にかかる放電加工電源装置の動作を説明する図 実施の形態1にかかる放電加工電源装置の動作を説明する図 実施の形態2にかかる放電加工電源装置の回路構成を示す図 実施の形態2にかかる放電加工電源装置の各部の波形を示す図 実施の形態2にかかる放電加工電源装置の制御部の処理を示すフローチャート 実施の形態2にかかる放電加工電源装置の動作を説明する図 実施の形態3にかかる放電加工電源装置の回路構成を示す図 実施の形態3にかかる放電加工電源装置の実装を示す図 実施の形態4にかかる放電加工電源装置の回路構成を示す図 実施の形態5にかかる放電加工電源装置の回路構成を示す図 実施の形態6にかかる放電加工電源装置の回路構成を示す図
以下に、本発明の実施の形態にかかる放電加工電源装置を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1にかかる放電加工電源装置の回路構成を示す図である。放電加工電源装置1は、被加工物3との間に電流を流す電極2と、被加工物3と電極2とで構成される極間4に接続された第1の経路A1に電圧を印加する第1の電源部5と、極間4に接続された第2の経路A2に配置されたトランス6と、第1の電源部5から第2の経路A2の浮遊容量7に流入する電流を抑制する方向の電圧を、トランス6を介して第2の経路A2に印加する第2の電源部8と、第2の電源部8を制御する制御部9と、を備える。
第1の電源部5は、ケーブルC1を介して電極2に接続され、ケーブルC2を介して被加工物3に接続されている。第1の経路A1は、ケーブルC1及びC2を含んで構成される。
第1の電源部5は、荒加工の際には、極間4に放電を誘起し、仕上げ加工の際には、極間4に放電を誘起するとともに放電電流で被加工物3を加工するための電源である。放電加工機の分野において、第1の電源部5は、サブ電源と呼ばれることがある。第1の電源部5は、放電加工機で一般的に使用されている、RC放電回路、トランジスタ放電回路又は高周波電源回路が例示される。しかしながら、第1の電源部5は、これらに限定されず、種々の回路が採用可能である。実施の形態1では、第1の電源部5は、RC放電回路である。
トランス6の2次巻線6bは、電極2に接続されたケーブルC3に挿入されている。ケーブルC3の一端は、電極2に接続されており、ケーブルC3の他端は、スイッチSW1を介して、接続物10の一端に接続されている。接続物10の他端は、スイッチSW2及びケーブルC4を介して、被加工物3に接続されている。トランス6の1次巻線6aは、第2の電源部8に接続されている。第2の経路A2は、ケーブルC3及びC4を含んで構成される。
第2の電源部8は、浮遊容量7による加工への影響を抑制するために、第1の電源部5の構成又は制御方式に合わせた電源が採用される。
トランス6は、第2の電源部8と第2の経路A2とを絶縁しながら、第2の電源部8から第2の経路A2へ電圧を印加することができる。
第2の経路A2に接続される接続物10は、極間4の状態を検出するための各種基板、極間4に荒加工電流を流すための荒加工用の電源又は放電加工機の筐体が例示される。接続物10は1つに限定されず、複数であっても良い。実施の形態1では、接続物10は、極間4に荒加工電流を流すための第3の電源部10である。実施の形態1では、第3の電源部10は、トランジスタ放電回路である。
荒加工を行わない際には、第3の電源部10は、スイッチSW1及びSW2がオフにされてケーブルC3及びC4から切り離されるが、この場合でも、ケーブルC3とケーブルC4との間に浮遊容量7が存在する。第2の経路A2は、ケーブルC3、浮遊容量7及びケーブルC4で構成される。
第3の電源部10は、荒加工の際に、放電が誘起された極間4に荒加工電流を流して被加工物3を加工するための電源である。放電加工機の分野において、第3の電源部10は、メイン電源と呼ばれることがある。
第3の電源部10は、正極側がスイッチSW2及びケーブルC4を介して被加工物3に接続された直流電源10aと、ソース−ドレイン経路が直流電源10aの負極側とスイッチSW1との間に接続されたトランジスタ10bと、トランジスタ10bのゲートにゲート信号を供給するゲート信号供給部10cと、を含む。
ゲート信号供給部10cがハイレベルのゲート信号をトランジスタ10bのゲートに供給したら、トランジスタ10bがオン状態になり、荒加工電流が極間4に流れる。
制御部9は、ゲート信号供給部10cがトランジスタ10bのゲートに供給するゲート信号と、電圧センサ11によって検出された極間4の電圧と、に基づいて、第1の制御信号9a及び第2の制御信号9bを第2の電源部8に供給する。
実施の形態1では、第1の電源部5及び第3の電源部10は、極間4に電圧又は電流を同時には供給しない。従って、放電加工電源装置1は、本発明が適用可能である。
放電加工電源装置1の動作について説明する。実施の形態1では、放電加工電源装置1は、荒加工を行う。
荒加工を行う際、まず、第1の電源部5が、極間4に電圧を印加して、極間4に放電を誘起する。極間4で放電が発生したら、第3の電源部10が、荒加工電流を極間4に流す。
第1の電源部5が極間4に電圧を印加する際、電極2を正極側にして被加工物3を負極側にする第1の放電電圧印加パターンと、被加工物3を正極側にして電極2を負極側にする第2の放電電圧印加パターンと、がある。第1の放電電圧印加パターンと第2の放電電圧印加パターンとのどちらを採用するかは、条件により決定される。条件は、放電加工機の種類又は構成が例示される。
一方、第3の電源部10は、荒加工での被加工物3の加工除去量を大きくするために、一般的に、被加工物3から電極2へ向かう向きに荒加工電流を流す。
実施の形態1では、先に、第1の放電電圧印加パターンを採用する場合の放電加工電源装置1の動作について説明し、後で、第2の放電電圧印加パターンを採用する場合の放電加工電源装置1の動作について説明する。
図2は、実施の形態1にかかる放電加工電源装置の動作を説明する図である。図2に示すように、まず、タイミングtにおいて、第1の電源部5が、電極2を正極側にして被加工物3を負極側にする第1の放電電圧印加パターンで、第1の経路A1に電圧Vを印加する。
図3は、実施の形態1にかかる放電加工電源装置の各部の波形を示す図である。タイミングtにおいて、第1の電源部5が、電極2を正極側にして被加工物3を負極側にする第1の放電電圧印加パターンで、第1の経路A1に電圧Vを印加すると、図3の波形31で示すように、極間4の極間電圧Vが立ち上がる。
図4は、実施の形態1にかかる放電加工電源装置の制御部の処理を示すフローチャートである。
制御部9は、ステップS100において、極間4に電圧が印加されたことが電圧センサ11により検出されたか否かを判定する。制御部9は、極間4に電圧が印加されたことが電圧センサ11により検出されていないと判定したら(No)、ステップS100で待機し、極間4に電圧が印加されたことが電圧センサ11により検出されたと判定したら(Yes)、処理をステップS102に進める。
制御部9は、ステップS102において、第1の電源部5から浮遊容量7に流入する電流を抑制する方向の電圧を第2の経路A2に印加するように、第2の電源部8を制御する。具体的には、制御部9は、図3の波形35で示すように、第1の制御信号9aをオン、つまりハイレベルにする。
図5は、実施の形態1にかかる放電加工電源装置の動作を説明する図である。第1の電源部5が、第1の放電電圧印加パターンで第1の経路A1に電圧Vを印加すると、第1の経路A1に電流Iが流れる。また、極間4に電流Iが流入し、電流Iによる電荷が極間4の容量に蓄電され、極間4の極間電圧Vが上昇する。また、第2の経路A2に電流Iが流入する。ここで、I=I+Iである。
そこで、制御部9は、第1の電源部5から浮遊容量7に流入する電流Iを抑制する方向の電圧Vを第2の経路A2に印加するように、第2の電源部8を制御する。電圧Vにより、電流Iが第2の経路A2に流れる。ここで、電流Iの方向は、電流Iの方向と逆の方向である。
これにより、第2の経路A2を流れる電流IはI=I−Iとなる。従って、放電加工電源装置1は、浮遊容量7に流入する電流Iを抑制することができる。
電流Iの大きさと電流Iの大きさとの差は小さいことが好適であり、電流Iの大きさは電流Iの大きさと同じであることが更に好適である。このようにすれば、第2の経路A2を流れる電流Iは、I=I−I=0となり、放電加工電源装置1は、浮遊容量7に流入する電流Iを更に好適に抑制することができる。これにより、放電加工電源装置1は、極間4に流入する電流IをI=Iとすることができ、電流Iを大きくすることができる。
このように、放電加工電源装置1は、浮遊容量7に流入する電流Iを抑制することにより、あたかも浮遊容量7が削減されたようにすることができる。極間4の容量をCとし、浮遊容量7の容量をCとすると、極間4及び浮遊容量7に蓄電される電荷Qは、コンデンサの基本式により、Q=(C+C)×Vとなる。
放電加工電源装置1は、浮遊容量7に流入する電流Iを抑制することにより、あたかも浮遊容量7が削減されたようにすることで、極間4に蓄電される電荷Q’をQ’=C×Vとすることができる。つまり、放電加工電源装置1は、浮遊容量7の容量Cの分だけ容量を減少させて、極間電圧Vを増加させるための電荷量Q’を小さくすることができる。
図6は、実施の形態1にかかる放電加工電源装置の極間電圧の波形を示す図である。実施の形態1では、第1の電源部5は、RC放電回路である。RC放電回路において、RC放電回路が有する抵抗値をRとすると、極間電圧Vの立ち上がり時間は時定数τ=R×(C+C)で決定される。
放電加工電源装置1は、電流Iを抑制することにより、あたかも浮遊容量7が削減されたようにすることで、極間電圧Vの立ち上がり時間の時定数τ’をτ’=R×Cとすることができる。つまり、放電加工電源装置1は、浮遊容量7の容量Cの分だけ容量を減少させて、極間電圧Vの立ち上がり時間の時定数τ’を小さくすることができる。
従って、放電加工電源装置1は、図6の波形31で示すように、極間電圧Vの立ち上がりを、第2の電源部8及びトランス6が備えられていない場合の極間電圧の波形41よりも時間42だけ早くすることができる。
放電加工電源装置1は、極間電圧Vの立ち上がりを早くすることで、次の効果を得ることができる。第1に、放電加工電源装置1は、荒加工に要する時間を短くすることができる。第2に、放電加工電源装置1は、極間電圧Vが電圧Vになっている時間を長くすることで、極間4での放電を発生し易くし、極間4での放電が発生する確率を高めることができる。
放電加工電源装置1の動作の説明に戻る。タイミングtにおいて、第1の電源部5によって極間4に放電が発生すると、図3の波形32で示すように、極間4に極間電流Iが流れ、図3の波形31で示すように、極間電圧Vは低下する。
このとき、極間4には電荷が蓄電されているが、浮遊容量7には電荷が蓄電されていないので、極間電流Iが流れる時間は、短くなる。
極間4に放電が発生し、極間4に極間電流Iが流れると、タイミングtにおいて、第3の電源部10のゲート信号供給部10cは、図3の波形33で示すように、トランジスタ10bのゲートに供給するゲート信号をオン、つまりハイレベルにする。
図7は、実施の形態1にかかる放電加工電源装置の動作を説明する図である。タイミングtにおいて、ゲート信号がオンになると、トランジスタ10bはオン状態になる。これにより、第3の電源部10は、被加工物3を正極側にして電極2を負極側にする電圧Vを第2の経路A2に印加して、被加工物3から電極2へ向かう方向に、荒加工電流Iを流す。第3の電源部10が荒加工電流Iを極間4に流すことにより、図3の波形32で示すように、極間4に流れる極間電流Iが立ち上がり、極間電流Iが増加し始める。
再び図4を参照すると、制御部9は、ステップS104において、極間4で放電が発生したことが電圧センサ11により検出されたか否かを判定する。つまり、制御部9は、極間電圧Vが低下したことが電圧センサ11により検出されたか否かを判定する。制御部9は、極間4で放電が発生したことが電圧センサ11により検出されていないと判定したら(No)、ステップS104で待機し、極間4で放電が発生したことが電圧センサ11により検出されたと判定したら(Yes)、処理をステップS106に進める。
制御部9は、ステップS106において、ゲート信号がオンにされたか否かを判定する。制御部9は、ゲート信号がオンにされていないと判定したら(No)、ステップS106で待機し、ゲート信号がオンにされたと判定したら(Yes)、処理をステップS108に進める。
制御部9は、ステップS108において、荒加工電流Iを増加する方向の電圧を第2の経路A2に印加するように、第2の電源部8を制御する。具体的には、制御部9は、図3の波形34で示すように、第2の制御信号9bをオン、つまりハイレベルにする。
図8は、実施の形態1にかかる放電加工電源装置の動作を説明する図である。第3の電源部10が、第2の経路A2に電圧Vを印加すると、極間4に荒加工電流Iが流れる。
制御部9は、極間4に流れる荒加工電流Iを増加する方向の電圧Vを第2の経路A2に印加するように、第2の電源部8を制御する。電圧Vにより、電流Iが第2の経路A2に流れる。ここで、電流Iの方向は、荒加工電流Iの方向と同じ方向である。
従って、放電加工電源装置1は、極間4に流れる極間電流IをI=I+Iに増加することができ、極間電流Iの立ち上がりを早くすることができる。極間電流Iが極間4に流れることにより、被加工物3の荒加工が行われる。
次に、タイミングtにおいて、第3の電源部10のゲート信号供給部10cは、図3の波形33で示すように、トランジスタ10bのゲートに供給するゲート信号をオフ、つまりローレベルにする。
タイミングtにおいて、ゲート信号がオフになると、トランジスタ10bはオフ状態になり、第3の電源部10は、電圧Vの印加を終了する。これにより、図3の波形32で示すように、極間4に流れる極間電流Iが減少し始める。
再び図4を参照すると、制御部9は、ステップS110において、ゲート信号がオフにされたか否かを判定する。制御部9は、ゲート信号がオフにされていないと判定したら(No)、ステップS110で待機し、ゲート信号がオフにされたと判定したら(Yes)、処理をステップS112に進める。
制御部9は、ステップS112において、荒加工電流Iを抑制する方向の電圧を第2の経路A2に印加するように、第2の電源部8を制御する。具体的には、制御部9は、図3の波形35で示すように、第1の制御信号9aをオン、つまりハイレベルにする。
制御部9は、ステップS114において、予め定められた時間が経過したか否かを判定する。制御部9は、予め定められた時間が経過していないと判定したら(No)、ステップS114で待機する。制御部9は、予め定められた時間が経過したと判定したら(Yes)、処理をステップS116に進める。
予め定められた時間は、タイミングtからタイミングtまでの時間、つまり極間電流Iが減少に転じてから極間電流Iが0になるまでの時間である。
制御部9は、ステップS116において、第2の経路A2への電圧の出力を終了するように第2の電源部8を制御し、処理を終了する。
図9は、実施の形態1にかかる放電加工電源装置の動作を説明する図である。制御部9は、極間4に流れる荒加工電流Iを抑制する方向の電圧Vを第2の経路A2に印加するように、第2の電源部8を制御する。電圧Vにより、電流Iが第2の経路A2に流れる。ここで、電流Iの方向は、荒加工電流Iの方向と逆の方向である。従って、放電加工電源装置1は、極間4に流れる極間電流IをI=I−Iに抑制することができる。
図10は、実施の形態1にかかる放電加工電源装置の極間電流の波形を示す図である。放電加工電源装置1は、タイミングtからタイミングtまでの間は、第1の電源部5から浮遊容量7に流入する電流Iを抑制する方向の電圧Vを第2の経路A2に印加する。これにより、浮遊容量7には電荷が蓄電されない。
従って、放電加工電源装置1は、極間電圧Vの立ち上がりを早くすることができる。これにより、放電加工電源装置1は、第2の電源部8及びトランス6が備えられていない場合の波形43と比較して、タイミングtからタイミングtまでの間の極間電流Iのピークを低く抑えることができるとともに、タイミングtからタイミングtまでの極間電流Iが流れる時間を短くすることができる。
放電加工電源装置1は、極間電圧Vの立ち上がりを早くすることで、次の効果を得ることができる。放電加工電源装置1は、極間電圧Vが電圧Vに達している時間を長くすることで、極間4での放電を発生し易くし、極間4での放電が発生する確率を高めることができる。これにより、放電加工電源装置1は、単位時間当たりの加工除去量を増加することができるので、荒加工速度を向上することができる。
また、放電加工電源装置1は、タイミングtからタイミングtまでの間、つまり荒加工電流Iが増加する期間では、第3の電源部10が極間4に流す荒加工電流Iを増加する方向の電圧Vを第2の経路A2に印加する。
従って、放電加工電源装置1は、第2の電源部8及びトランス6が備えられていない場合の波形43と比較して、タイミングtからタイミングtまでの間の極間電流Iのピークを高くすることができるとともに、タイミングtからタイミングtまでの時間を短くすることができる。
また、放電加工電源装置1は、タイミングtからタイミングtまでの間、つまり荒加工電流Iが減少する期間では、は、荒加工電流Iを抑制する方向の電圧Vを第2の経路A2に印加する。従って、放電加工電源装置1は、第2の電源部8及びトランス6が備えられていない場合の極間電流の波形43と比較して、タイミングtからタイミングtまでの極間電流Iが減少する時間を短くすることができる。
これにより、放電加工電源装置1は、荒加工で要請される、短い時間幅及び高いピーク値を有する極間電流Iを極間4に流すことができる。これにより、放電加工電源装置1は、好適な荒加工を実現することができる。
更に、放電加工電源装置1は、第2の電源部8及びトランス6から第2の経路A2に電流を供給することで、第1の電源部5による放電から第3の電源部10による荒加工電流Iの供給までの間に極間4に電流を供給することができ、エネルギー効率の向上を図ることができる。
次に、第2の放電電圧印加パターンを採用する場合の放電加工電源装置1の動作について説明する。
図11は、実施の形態1にかかる放電加工電源装置の動作を説明する図である。図11に示すように、まず、タイミングtにおいて、第1の電源部5が、被加工物3を正極側にして電極2を負極側にする第2の放電電圧印加パターンで、第1の経路A1に電圧V11を印加する。
制御部9は、ステップS100において、極間4に電圧が印加されたことが電圧センサ11により検出されたか否かを判定する。制御部9は、極間4に電圧が印加されたことが電圧センサ11により検出されていないと判定したら(No)、ステップS100で待機し、極間4に電圧が印加されたことが電圧センサ11により検出されたと判定したら(Yes)、処理をステップS102に進める。
制御部9は、ステップS102において、第1の電源部5から浮遊容量7に流入する電流を抑制する方向の電圧を第2の経路A2に印加するように、第2の電源部8を制御する。
図12は、実施の形態1にかかる放電加工電源装置の動作を説明する図である。第1の電源部5が、第2の放電電圧印加パターンで第1の経路A1に電圧V11を印加すると、第1の経路A1に電流I11が流れる。また、極間4に電流I12が流入し、電流I12による電荷が極間4の容量に蓄電され、極間4の電圧が上昇する。また、第2の経路A2に電流I13が流入する。ここで、I11=I12+I13である。
そこで、制御部9は、第1の電源部5から浮遊容量7に流入する電流I13を抑制する方向の電圧V12を第2の経路A2に印加するように、第2の電源部8を制御する。電圧V12により、電流I14が第2の経路A2に流れる。ここで、電流I14の方向は、電流I13の方向と逆の方向である。
これにより、第2の経路A2を流れる電流IはI=I13−I14となる。従って、放電加工電源装置1は、浮遊容量7に流入する電流Iを抑制することができる。
電流I14の大きさは電流I13の大きさに近いことが好適であり、電流I14の大きさは電流I13の大きさと同じであることが更に好適である。このようにすれば、第2の経路A2を流れる電流Iは、I=I13−I14=0となり、放電加工電源装置1は、浮遊容量7に流入する電流Iを更に好適に抑制することができる。これにより、放電加工電源装置1は、極間4に流れる電流I12をI12=I11とすることができ、電流I12を大きくすることができる。
以降の放電加工電源装置1の動作は、先に説明した第1の放電電圧印加パターン採用時と同じである。
放電加工電源装置1は、第2の放電電圧印加パターンを採用した場合であっても、第1の放電電圧印加パターン採用時と同様の効果を奏する。
実施の形態2.
図13は、実施の形態2にかかる放電加工電源装置の回路構成を示す図である。なお、実施の形態1と同様の構成要素には、同一の符号を付して説明を省く。
放電加工電源装置1Aは、被加工物3との間で電流を流す電極2と、被加工物3と電極2とで構成される極間4に接続された第1の経路A1に電圧を印加する第1の電源部5と、極間4に接続された第2の経路A2上に配置されたトランス6と、第1の電源部5から第2の経路A2の浮遊容量7に流入する電流を抑制する方向の電圧を、トランス6を介して第2の経路A2に印加する第2の電源部8と、第2の電源部8を制御する制御部9と、を備える。
実施の形態2では、放電加工電源装置1Aは、仕上げ加工を行う。従って、第2の経路A2に接続される接続物12は、第3の電源部10であっても良いし、他の物であっても良い。他の物は、極間4の状態を検出するための各種基板又は放電加工機の筐体が例示される。
第1の電源部5が極間4に電圧を印加する際、電極2を正極側にして被加工物3を負極側にする第1の放電電圧印加パターンと、被加工物3を正極側にして電極2を負極側にする第2の放電電圧印加パターンと、がある。第1の放電電圧印加パターンと第2の放電電圧印加パターンとのどちらを採用するかは、条件により決定される。条件は、放電加工機の種類又は構成が例示される。
第1の放電電圧印加パターンを採用する場合の放電加工電源装置1Aの動作について説明する。図13に示すように、まず、タイミングt10において、第1の電源部5が、電極2を正極側にして被加工物3を負極側にする第1の放電電圧印加パターンで、第1の経路A1に電圧V21を印加する。
図14は、実施の形態2にかかる放電加工電源装置の各部の波形を示す図である。タイミングt10において、第1の電源部5が、電極2を正極側にして被加工物3を負極側にする第1の放電電圧印加パターンで、第1の経路A1に電圧V21を印加すると、図14の波形51で示すように、極間4の極間電圧Vが立ち上がる。
図15は、実施の形態2にかかる放電加工電源装置の制御部の処理を示すフローチャートである。
制御部9は、ステップS100において、極間4に電圧が印加されたことが電圧センサ11により検出されたか否かを判定する。制御部9は、極間4に電圧が印加されたことが電圧センサ11により検出されていないと判定したら(No)、ステップS100で待機し、極間4に電圧が印加されたことが電圧センサ11により検出されたと判定したら(Yes)、処理をステップS102に進める。
制御部9は、ステップS102において、第1の電源部5から浮遊容量7に流入する電流を抑制する方向の電圧を第2の経路A2に印加するように、第2の電源部8を制御する。具体的には、制御部9は、第1の制御信号9aをオン、つまりハイレベルにする。
図16は、実施の形態2にかかる放電加工電源装置の動作を説明する図である。第1の電源部5が、第1の放電電圧印加パターンで第1の経路A1に電圧V21を印加すると、第1の経路A1に電流I21が流れる。また、極間4に電流I22が流入し、電流I22による電荷が極間4の容量に蓄電され、極間4の極間電圧Vが上昇する。また、第2の経路A2に電流I23が流入する。ここで、I21=I22+I23である。
そこで、制御部9は、第1の電源部5から浮遊容量7に流入する電流I23を抑制する方向の電圧V22を第2の経路A2に印加するように、第2の電源部8を制御する。電圧V22により、電流I24が第2の経路A2に流れる。ここで、電流I24の方向は、電流I23の方向と逆の方向である。
これにより、第2の経路A2を流れる電流IはI=I23−I24となる。従って、放電加工電源装置1Aは、浮遊容量7に流入する電流Iを抑制することができる。
電流I24の大きさと電流I23の大きさとの差は小さいことが好適であり、電流I24の大きさは電流I23の大きさと同じであることが更に好適である。このようにすれば、第2の経路A2を流れる電流Iは、I=I23−I24=0となり、放電加工電源装置1Aは、浮遊容量7に流入する電流Iを更に好適に抑制することができる。これにより、放電加工電源装置1Aは、極間4に流入する電流I22をI22=I21とすることができ、電流I22を大きくすることができる。
このように、放電加工電源装置1Aは、浮遊容量7に流入する電流Iを抑制することにより、あたかも浮遊容量7が削減されたようにすることができる。極間4の容量をCとし、浮遊容量7の容量をCとすると、極間4及び浮遊容量7に蓄電される電荷Qは、コンデンサの基本式により、Q=(C+C)×Vとなる。
放電加工電源装置1Aは、浮遊容量7に流入する電流Iを抑制することにより、あたかも浮遊容量7が削減されたようにすることで、極間4に蓄電される電荷Q’をQ’=C×Vとすることができる。つまり、放電加工電源装置1Aは、浮遊容量7の容量Cの分だけ容量を減少させて、極間電圧Vを増加させるための電荷量Q’を小さくすることができる。
実施の形態2では、第1の電源部5は、RC放電回路である。RC放電回路において、RC放電回路が有する抵抗値をRとすると、極間電圧Vの立ち上がり時間は時定数τ=R×(C+C)で決定される。
放電加工電源装置1Aは、電流Iを抑制することにより、あたかも浮遊容量7が削減されたようにすることで、極間電圧Vの立ち上がり時間の時定数τ’をτ’=R×Cとすることができる。つまり、放電加工電源装置1Aは、浮遊容量7の容量Cの分だけ容量を減少させて、極間電圧Vの立ち上がり時間の時定数τ’を小さくすることができる。
従って、放電加工電源装置1Aは、極間電圧Vの立ち上がりを、第2の電源部8及びトランス6が備えられていない場合の極間電圧よりも早くすることができる。
放電加工電源装置1Aは、極間電圧Vの立ち上がりを早くすることで、次の効果を得ることができる。第1に、放電加工電源装置1Aは、仕上げ加工に要する時間を短くすることができる。第2に、放電加工電源装置1Aは、極間電圧Vが電圧V21になっている時間を長くすることで、極間4での放電を発生し易くし、極間4での放電が不発になることを抑制することができる。
放電加工電源装置1Aの動作の説明に戻る。タイミングt11において、第1の電源部5によって極間4に放電が発生すると、図14の波形52で示すように、極間4に極間電流Iつまり仕上げ加工電流が流れ、図14の波形51で示すように、極間電圧Vは低下する。
このとき、極間4には電荷が蓄電されているが、浮遊容量7には電荷が蓄電されていないので、極間電流Iが流れる時間は、短くなる。
再び図15を参照すると、制御部9は、ステップS104において、極間4で放電が発生したことが電圧センサ11により検出されたか否かを判定する。つまり、制御部9は、極間電圧Vが低下したことが電圧センサ11により検出されたか否かを判定する。制御部9は、極間4で放電が発生したことが電圧センサ11により検出されていないと判定したら(No)、ステップS104で待機し、極間4で放電が発生したことが電圧センサ11により検出されたと判定したら(Yes)、処理をステップS105に進める。
制御部9は、ステップS105において、電圧の印加を終了するように、第2の電源部8を制御する。具体的には、制御部9は、第1の制御信号9aをオフ、つまりローレベルにする。そして、制御部9は、処理を終了する。
これにより、第2の電源部8は、極間4で放電が発生した際に、電流I24を極間電流Iつまり仕上げ加工電流に重畳させないことができる。
放電加工電源装置1Aは、タイミングt10からタイミングt11までの間は、第1の電源部5から浮遊容量7に流入する電流I23を抑制する方向の電圧V22を第2の経路A2に印加する。これにより、浮遊容量7には電荷が蓄電されない。
従って、放電加工電源装置1Aは、極間電圧Vの立ち上がりを早くすることができる。これにより、放電加工電源装置1Aは、第2の電源部8及びトランス6が備えられていない場合と比較して、タイミングt11からタイミングt12までの間の極間電流Iのピークを低く抑えることができるとともに、タイミングt11からタイミングt12までの極間電流Iが流れる時間を短くすることができる。
放電加工電源装置1Aは、極間電流Iのピークを低く抑えるとともに極間電流Iが流れる時間を短くすることで、放電1回当たりのエネルギー量を減少することができる。これにより、放電加工電源装置1Aは、仕上げ加工後の被加工面の面粗さを細かくすることができる。
放電加工電源装置1Aは、極間電圧Vの立ち上がりを早くすることで、次の効果を得ることができる。放電加工電源装置1Aは、極間電圧Vが電圧V21に達している時間を長くすることで、極間4での放電を発生し易くし、極間4での放電が発生する確率を高めることができる。これにより、放電加工電源装置1Aは、単位時間当たりの加工除去量を増加することができるので、仕上げ加工速度を向上することができる。
放電加工電源装置1Aが第2の放電電圧印加パターンを採用する場合も、制御部9は、第1の電源部5から浮遊容量7に流入する電流を抑制する方向の電圧を第2の経路A2に印加するように、第2の電源部8を制御すれば良い。
実施の形態3.
図17は、実施の形態3にかかる放電加工電源装置の回路構成を示す図である。なお、実施の形態1及び実施の形態2と同様の構成要素には、同一の符号を付して説明を省く。
実施の形態3にかかる放電加工電源装置1Bは、実施の形態1にかかる放電加工電源装置1のトランス6に代えて、トロイダルトランス21を備える。
トロイダルトランス21は、トロイダルコア21aを備える。トロイダルコア21aには、巻線21bが巻き回されている。巻線21bは、第2の電源部8に接続されている。ケーブルC3は、トロイダルコア21aの開口部21cに通されている。
放電加工電源装置1Bの動作は、実施の形態1にかかる放電加工電源装置1と同様であるので、説明を省く。
放電加工電源装置1Bは、トランス6に代えて、トロイダルトランス21を備える。トロイダルトランス21は、取り付けの自由度が高い。従って、放電加工電源装置1Bは、実装が容易になるという効果を奏する。
図18は、実施の形態3にかかる放電加工電源装置の実装を示す図である。電極2は、加工槽22内に配置された下部ブロック23aと上部ブロック23bとの間に張られている。また、被加工物3も、加工槽22内に配置されている。加工槽22内には、絶縁性の高い液体が貯められる。絶縁性の高い液体は、脱イオン水又は油が例示される。トロイダルコア21は、加工槽22内の下部ブロック23aに近い場所に配置されている。
極間4から離れている場所の浮遊容量7は、メカニカルなスイッチで回路から切り離すことができる。しかし、極間4に近い場所の浮遊容量7は、メカニカルなスイッチで回路から切り離すことが困難である。また、トランス6を極間に近い場所に配置することは困難である。
放電加工電源装置1Bによれば、トロイダルトランス21を加工槽22内部の極間4に近い場所に配置することが可能となる。これにより、放電加工電源装置1Bは、液体中の誘電率の高い場所の浮遊容量7の影響を抑制することができる。
実施の形態4.
図19は、実施の形態4にかかる放電加工電源装置の回路構成を示す図である。なお、実施の形態1から実施の形態3までと同様の構成要素には、同一の符号を付して説明を省く。
実施の形態4にかかる放電加工電源装置1Cは、実施の形態2にかかる放電加工電源装置1Aと同様に、仕上げ加工を行う。
放電加工電源装置1Cは、実施の形態2にかかる放電加工電源装置1Aの第1の電源部5、第2の電源部8及び制御部9に代えて、第4の電源部31及び第2のトランス32を備える。
第4の電源部31は、第2のトランス32の1次巻線32aに接続されている。第2のトランス32の2次巻線32bは、ケーブルC1及びC2に接続されている。第2のトランス32の3次巻線32cは、トランス6の1次巻線6aに接続されている。
第4の電源部31が第2のトランス32の1次巻線32aに電圧を出力すると、2次巻線32bに電圧が誘起されて、第1の経路A1に電圧V21が印加されるとともに、3次巻線32cに電圧が誘起されて、第2の経路A2に電圧V22が印加される。
つまり、第4の電源部31、第2のトランス32の1次巻線32a及び2次巻線32bが、実施の形態2にかかる放電加工電源装置1Aの第1の電源部5に対応する。また、第4の電源部31、第2のトランス32の1次巻線32a及び3次巻線32cが、実施の形態2にかかる放電加工電源装置1Aの第2の電源部8に対応する。
従って、放電加工電源装置1Cは、実施の形態2にかかる放電加工電源装置1Aと同様の効果を奏する。
放電加工電源装置1Cは、部品点数を削減することができ、コストを低減することができ、占有スペースを低減することができる。
実施の形態5.
図20は、実施の形態5にかかる放電加工電源装置の回路構成を示す図である。なお、実施の形態1から実施の形態4までと同様の構成要素には、同一の符号を付して説明を省く。
実施の形態5にかかる放電加工電源装置1Dは、実施の形態1にかかる放電加工電源装置1と同様に、荒加工を行う。
放電加工電源装置1Dは、実施の形態4にかかる放電加工電源装置1Cの構成に加えて、第2のトランス32の3次巻線32cとトランス6の1次巻線6aとの間に、第2の制御部41を更に備えている。
第2の制御部41の処理は、図4のフローチャートで示した実施の形態1にかかる放電加工電源装置1の制御部9の処理と同様であるので、説明を省く。
放電加工電源装置1Dは、実施の形態1にかかる放電加工電源装置1と同様の効果を奏する。
放電加工電源装置1Dは、部品点数を削減することができ、コストを低減することができ、占有スペースを低減することができる。
実施の形態6.
図21は、実施の形態6にかかる放電加工電源装置の回路構成を示す図である。なお、実施の形態1から実施の形態5までと同様の構成要素には、同一の符号を付して説明を省く。
実施の形態6にかかる放電加工電源装置1Eは、実施の形態4にかかる放電加工電源装置1Cのトランス6に代えてトロイダルトランス21を備え、第2のトランス32に代えて第2のトロイダルトランス33を備える。トロイダルトランス21は、トロイダルコア21aを備え、第2のトロイダルトランス33は、第2のトロイダルコア33aを備える。
第4の電源部31は、第2のトロイダルトランス33の1次巻線33bに接続されている。第2のトロイダルトランス33の2次巻線33cは、ケーブルC1及びC2に接続されている。第2のトロイダルトランス33の3次巻線33dは、トロイダルトランス21の1次巻線21bに接続されている。
第4の電源部31が第2のトロイダルトランス33の1次巻線33bに電圧を出力すると、2次巻線33cに電圧が誘起されて、第1の経路A1に電圧V21が印加されるとともに、3次巻線33dに電圧が誘起されて、第2の経路A2に電圧V22が印加される。
従って、放電加工電源装置1Eは、実施の形態4にかかる放電加工電源装置1Cと同様の効果を奏する。
放電加工電源装置1Eは、部品点数を削減することができ、コストを低減することができ、占有スペースを低減することができる。
放電加工電源装置1Eは、トランス6に代えてトロイダルトランス21を備え、第2のトランス32に代えて第2のトロイダルトランス33を備える。トロイダルトランス21及び第2のトロイダルトランス33は、取り付けの自由度が高い。従って、放電加工電源装置1Eは、実装が容易になるという効果を奏する。
放電加工電源装置1Eによれば、トロイダルトランス21及び第2のトロイダルトランス33を加工槽22内部の極間4に近い場所に配置することが可能となる。これにより、放電加工電源装置1Eは、液体中の誘電率の高い場所の浮遊容量7の影響を抑制することができる。
なお、放電加工電源装置1Eは、第2のトロイダルトランス33の3次巻線33dとトロイダルトランス21の巻線21bとの間に、実施の形態5で説明した第2の制御部41を更に備えても良い。このようにすれば、放電加工電源装置1Eは、実施の形態5と同様に、荒加工を行うことができる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1,1A,1B,1C,1D,1E 放電加工電源装置、2 電極、3 被加工物、4 極間、5 第1の電源部、6 トランス、7 浮遊容量、8 第2の電源部、9 制御部、10 第3の電源部、21 トロイダルトランス、31 第4の電源部、32 第2のトランス、33 第2のトロイダルトランス、41 第2の制御部。

Claims (6)

  1. 被加工物との間に電流を流す電極と、
    前記被加工物と前記電極とで構成される極間に接続された第1の経路に電圧を印加する第1の電源部と、
    前記極間に接続された第2の経路に配置されたトランスと、
    前記第1の電源部から前記第2の経路の浮遊容量に流入する電流を抑制する方向の電圧を、前記トランスを介して前記第2の経路に印加する第2の電源部と、
    前記第1の電源部から前記第2の経路の浮遊容量に流入する電流を抑制する方向の電圧を前記第2の経路に印加させるように前記第2の電源部を制御する制御部と、
    を備えることを特徴とする放電加工電源装置。
  2. 前記第1の電源部が印加する電圧によって前記極間で放電が発生したら、前記第2の経路を介して前記極間に荒加工電流を流す第3の電源部を更に備え、
    前記制御部は、
    前記荒加工電流が増加する期間では、前記荒加工電流を増加する方向の電圧を前記第2の経路に印加させるように前記第2の電源部を制御し、前記荒加工電流が減少する期間では、前記荒加工電流を抑制する方向の電圧を前記第2の経路に印加させるように前記第2の電源部を制御することを特徴とする請求項に記載の放電加工電源装置。
  3. 前記トランスは、トロイダルトランスであることを特徴とする請求項1に記載の放電加工電源装置。
  4. 前記トロイダルトランスは、前記極間が配置されている加工槽内に配置されていることを特徴とする請求項に記載の放電加工電源装置。
  5. 前記第1の電源部は、第4の電源部、第2のトランスの1次巻線及び2次巻線で構成され、
    前記第2の電源部は、前記第4の電源部、前記第2のトランスの1次巻線及び3次巻線で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の放電加工電源装置。
  6. 前記トランス及び前記第2のトランスの各々は、トロイダルトランスであることを特徴とする請求項に記載の放電加工電源装置。
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