JP5937705B1 - 車両用ドアガラス開閉装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造コストの増大を抑制しつつ、操作性を向上させることができる車両用ドアガラス開閉装置を提供する。【解決手段】車両用ドアガラス開閉装置100は、ドアサッシ11に対してドアガラス10を昇降(開閉)動作させる昇降機構としてのウィンドレギュレータ2と、ドアガラス10の上端面10aに配置され、ドアガラス10の上端面10aの長手方向(車両前後方向)に沿って延在する接触センサ3と、ウィンドレギュレータ2を制御する制御装置4とを有し、制御装置4は、ドアガラス10の停止時に、使用者によるドアガラス10の上下方向への移動指示を接触センサ3への接触操作によって受け付け可能である。【選択図】図1
Description
本発明は、車両用ドアガラス開閉装置に関する。
従来、自動車等のドアに設けられたドアガラスの開閉を行うための車両用ドアガラス開閉装置が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
特許文献1に記載の車両用ドアガラス開閉装置は、ドアガラスと、ドアガラスを駆動する駆動モータと、ドアガラスを開閉させるための入力手段としての開閉スイッチと、駆動モータを駆動制御する制御部と、開閉スイッチに設けられた発光体とを備える。
この車両用ドアガラス開閉装置によれば、発光体の点灯により夜間でも容易に開閉スイッチの位置を認識することができるため操作性が向上し、かつ開閉装置が異常な状態になった場合に発光体を警告点灯させることによって使用者に異常の発生を認識させることができるため、安全性も高められるとされている。
特許文献2に記載の車両用ドアガラス開閉装置は、ドアガラスと、ドアガラスを開閉させるレギュレータと、使用者が指で触れたことによる電圧の変化を検出する複数の接触センサと、レギュレータを制御する制御部とを備える。複数の接触センサは、ドアガラスの内面に形成され、高さ方向に所定の間隔をあけて配置されている。そして、制御部は使用者が指で触れた位置を移動指示位置として検出し、移動指示位置をレギュレータへ出力する。これにより、レギュレータが駆動されてドアガラスが移動指示位置まで下降する。
この特許文献2に記載の車両用ドアガラス開閉装置によれば、ドアガラスを指で触れるだけで移動指示位置までドアガラスを移動させることができるので、ドアガラスの昇降操作における操作性が良くなるとされている。
特許文献1に記載の車両用ドアガラス開閉装置では、開閉スイッチを上下に動かして入力操作を行うことにより、ドアガラスの昇降を可能にしている。しかし、この入力操作では、ドアガラスの細かな昇降の調節が困難であり、所望の位置まで正確にドアガラスを移動させる為には、この入力操作を何度か繰り返し行わなければならないため、操作性という点で改善の余地があった。
また、特許文献2に記載の車両用ドアガラス開閉装置では、ドアガラスを指で触れるだけで所望の位置まで正確にドアガラスを移動させることができるため、特許文献1に記載の装置に比較して操作性は改善される一方、ドアガラスの内面に接触センサを複数配置する必要があるため、製造コストが増大するという課題があった。
そこで、本発明では、製造コストの増大を抑制しつつ、操作性を向上させることができる車両用ドアガラス開閉装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、車両のドアの窓枠に対してドアガラスを昇降させる昇降機構と、前記ドアガラスの上端面に配置され、前記ドアガラスの上端面の長手方向に沿って延在する接触センサと、前記ドアガラスの上昇中に前記接触センサに異物が接触したとき、前記ドアガラスを下降させるように前記昇降機構を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記ドアガラスの停止時に、使用者による前記ドアガラスの上下方向への移動指示を前記接触センサへの接触操作によって受け付け可能であり、前記接触操作がなされた際の前記接触センサの検出信号に基づいて、前記ドアガラスを上昇させる上昇指示と、前記ドアガラスを下降させる下降指示とを判別可能である車両用ドアガラス開閉装置を提供する。
本発明に係る車両用ドアガラス開閉装置によれば、製造コストの増大を抑制しつつ、操作性を向上させることができる。
[第1の実施の形態]
本発明の第1の実施の形態に係る車両用ドアガラス開閉装置の構成及び動作について、図1乃至図7を参照して説明する。
本発明の第1の実施の形態に係る車両用ドアガラス開閉装置の構成及び動作について、図1乃至図7を参照して説明する。
図1は、第1の実施の形態に係る車両用ドアガラス開閉装置100を備えた車両のドア1の概略の構成を示す概略構成図である。
ドア1は、窓部1aを有し、この窓部1aに対してドアガラス10が開閉可能に設けられている。また、ドア1は、ベルトライン1bの上側に窓部1aを画成する窓枠としてのドアサッシ11を有している。ベルトライン1bよりも下側には、アウタパネル13と、このアウタパネル13に向かい合う図略のインナパネル12との間に、ドア内部空間が形成されている。
車両用ドアガラス開閉装置100は、ドアサッシ11に対してドアガラス10を昇降(開閉)動作させる昇降機構としてのウィンドレギュレータ2と、ドアガラス10の上端面10aに配置され、ドアガラス10の上端面10aの長手方向(車両前後方向)に沿って延在する接触センサ3と、ウィンドレギュレータ2を制御する制御装置4とを有している。ウィンドレギュレータ2及び制御装置4は、ドア1のドア内部空間に配置されている。
ウィンドレギュレータ2は、ドアガラス10の移動方向に沿って延びるガイドレール21と、ドアガラス10の下端部に固定されたキャリアプレート22と、キャリアプレート22に固定されたワイヤ23と、ドアガラス10を昇降動作させる駆動力を発生する電動モータ24と、電動モータ24の駆動力によって回転するドラム25と、ドラム25を収容するハウジング26と、ガイドレール21の上端部に配置されたプーリ27とを主な構成要素として有している。
ガイドレール21は、インナパネル12に固定される被固定部として、上側ブラケット211及び下側ブラケット212を有している。プーリ27は、上側ブラケット211に回転可能に支持されている。
電動モータ24は、ブラシ付きDCモータであり、ハウジング26のコネクタ部260に接続されるケーブル29を介して制御装置4からモータ電流の供給を受け、ドアガラス10を昇降させる駆動力を発生する。
また、電動モータ24は、モータの回転速度に応じた頻度でパルス信号を発生させるパルス発生器を有し、このパルス信号をケーブル29を介して制御装置4に出力する。制御装置4は、このパルス信号のパルスの数をカウントすることにより、ドアガラス10の昇降位置(ドアサッシ11に対する上下方向の位置)を検出することが可能である。
ハウジング26には、電動モータ24の出力軸に設けられた図略のウォーム、及びドラム25と一体に回転する図略のウォームギヤからなるウォームギヤ機構が収容されている。電動モータ24が回転すると、その回転力がウォームギヤ機構により減速されてドラム25に伝達される。
ワイヤ23は、図1に示すように、ドラム25及びプーリ27に巻き回され、その始端部及び終端部がキャリアプレート22に固定されている。ドラム25には、その外周面に形成された螺旋溝に沿ってワイヤ23が複数回にわたって巻き回されている。電動モータ24が正転し、電動モータ24の駆動力によってドラム25が一方向に回転すると、キャリアプレート22がガイドレール21に案内されてドアガラス10と共に上昇する。また、電動モータ24が逆転すると、キャリアプレート22がガイドレール21に案内されてドアガラス10と共に下降する。
ドアサッシ11の下部には、ドア内部空間への水等の浸入を抑止するためのウェザーストリップ15が、ベルトライン1bに沿って車両前後方向に延在して直線状に設けられている。ドアガラス10が下降端位置にある全開時には、ドアガラス10の上端面10aに配置された接触センサ3がウェザーストリップ15よりも下方に位置する。接触センサ3は、ウェザーストリップ15を含む接触物との接触により検出信号の状態が変化する。
ドアガラス10は、ドア1に設けられたガラスガイド141,142に沿って上下方向に開閉動作する。また、ガラスガイド141,142及びドアサッシ11の上部に亘って形成された凹溝には、ゴム等の弾性体からなるガラスランチャンネル(glass run channel;以下「ガラスラン」という)16が嵌着されている。
ガラスラン16は、車両前側のガラスガイド141の下端部からドアサッシ11の上部を経て車両後側のガラスガイド142の下端部に至る経路に配置されている。車両前側のガラスガイド141に配置されたガラスラン16には、ドアガラス10の車両前側の端部が摺動可能に支持され、車両後側のガラスガイド142に配置されたガラスラン16には、ドアガラス10の車両後側の端部が摺動可能に支持されている。
制御装置4は、ドア1の車室側に配置されたスイッチ17のスイッチ操作に応じてウィンドレギュレータ2の電動モータ24を制御し、ドアガラス10を開閉させる。また、制御装置4は、ケーブル5によって接触センサ3と接続され、ドアガラス10の開閉動作時における接触物(例えば人体等)との接触を検知することが可能である。
接触センサ3は、ドアガラス10の上端面10aに接着により固定され、その延在方向の端部がガラスガイド141,142に嵌着された部分におけるガラスラン16との接触は検知しないように、構成及び配置されている。
ドアガラス10の上端部は、ウェザーストリップ15に対して略平行な平坦部10Aと、ウェザーストリップ15に対して傾斜した傾斜部10Bとが、車両前後方向に並んで設けられている。接触センサ3は、平坦部10A及び傾斜部10Bに亘って、ドアガラス10の上端面10aに配置されている。
図2は、図1のA−A線断面図である。ウェザーストリップ15は、ベルトライン1bにおけるインナパネル12の上端部に固定されるインナ部材15Aと、同じくベルトライン1bにおけるアウタパネル13の上端部に固定されるアウタ部材15Bとから構成されている。インナ部材15Aは、ドアガラス10の内面10bに摺接する車内側シールリップ151と、インナパネル12の端部に嵌合固定される嵌合部152と、嵌合部152から上方に突出したヒレ片153とを一体に有している。アウタ部材15Bは、アウタパネル13の端部に固定された芯材154と、芯材154に接合された接合部155と、接合部155から車内側に突出してドアガラス10の外面10cに摺接する車外側シールリップ156と、車外側シールリップ156の上方に形成されたヒレ片157とを有している。
芯材154は、鉄やステンレス等の金属又は樹脂からなり、車内側シールリップ151、嵌合部152、ヒレ片153、接合部155、車外側シールリップ156、及びヒレ片157は、EPDM等のゴムからなる。
ドアガラス10が全開状態から全閉状態に移行する際、接触センサ3は、ウェザーストリップ15の車内側シールリップ151及び車外側シールリップ156に接触する。次に、この接触センサ3の構成について、図3を参照して説明する。
(接触センサ3の構成及び動作)
図3(a)は、ドアガラス10の上端面10aに配置された接触センサ3の長手方向の一部を、上端面10aに対して直交する上方から見た状態を示す正面図である。また、図3(b)は、図3(a)のB−B線断面図であり、図3(c)は、図3(a)のC−C線断面図である。図3(d)は、図3(a)のB−B線断面において接触センサ3に手指Fが接触した状態の断面図である。
図3(a)は、ドアガラス10の上端面10aに配置された接触センサ3の長手方向の一部を、上端面10aに対して直交する上方から見た状態を示す正面図である。また、図3(b)は、図3(a)のB−B線断面図であり、図3(c)は、図3(a)のC−C線断面図である。図3(d)は、図3(a)のB−B線断面において接触センサ3に手指Fが接触した状態の断面図である。
接触センサ3は、接触物に接触して弾性変形する接触部材31と、接触部材31を保持する保持部材32と、接触物との接触を電気信号として出力する接触検知部33と、保持部材32及び接触検知部33とドアガラス10の上端面10aとの間に介在する平板状のマウント部材34とを有している。
接触部材31は、ゴム等の柔軟な材料からなり、接触物との接触により弾性変形する。保持部材32は、接触部材31よりも弾性率が高い材料からなり、例えばポリカーボネイトやアクリル、あるいはポリアセタール等を好適に用いることができる。ここで、弾性率とは、弾性限界内において応力をひずみで割った値であり、その値が高いほど硬く変形し難い材料であることを示している。
保持部材32は、マウント部材34を介してドアガラス10に固定されている。マウント部材34は、その上面34aに保持部材32及び接触検知部33が接着され、下面34bはドアガラス10の上端面10aに接着されている。
また、保持部材32は、接触部材31をドアガラス10の厚さ方向(車幅方向)に挟む一対の壁部321と、一対の壁部321の間に形成され、接触部材31の一部を挿通させる複数の窓部320とを有している。それぞれの窓部320は、図4(a)に示す上面視において接触センサ3の長手方向に沿って延びる長穴であり、壁部321と一体に形成された梁部322によって区画されている。図4(a)では、窓部320の外縁を破線で図示している。
接触検知部33は、ドアガラス10の上端面10aの長手方向に沿って配置された第1の導電部材331と、第1の導電部材331と平行に配置され、第1の導電部材331よりも単位長さあたりの抵抗値が大きい第2の導電部材332と、第1の導電部材331と第2の導電部材332とを接離可能に離間させる一対の離間部材333とを備えている。第1の導電部材331と第2の導電部材332とは、接触部材31と接触物との接触位置において接触部材31に押されて接触する。第2の導電部材332は、例えば導電性ゴムからなる所定の抵抗率を有する電気抵抗体であり、その長手方向における単位長さ当たりの抵抗値が均一である。
第2の導電部材332は、マウント部材34の上面34aに接着等の固定手段によって固定されている。マウント部材34は、例えば保持部材32と同じ樹脂材料からなる。第1の導電部材331は、例えばアルミニウムや銅等の良導電性の金属からなり、第2の導電部材332と平行に配置されている。
接触部材31は、保持部材32に形成された窓部320を挿通して接触検知部33を押圧する押圧部311と、窓部320よりも接触検知部33とは反対側(窓部320よりも上側)で接触物に接触する接触部312とを有している。そして、図4(d)に示すように、接触部312の上面312aに接触物(手指F)が接触し、この接触による圧力によって接触部312が下方に押されて弾性変形すると、押圧部311が窓部320から下方に押し出されて接触検知部33の第1の導電部材331を押圧し、第2の導電部材332に接触させる。
図4は、ドアガラス10の前側の端部における接触センサ3とケーブル5との接続状態を示す斜視図である。図5(a)〜(c)及び図6(a)及び(b)は、制御装置4及び接触センサ3における接触検知部33の構成及び動作を説明する説明図である。
制御装置4と接触センサ3とは、ケーブル5の第1乃至第3の電線51〜53によって接続されている。第1乃至第3の電線51〜53は、図5に示すようにシース50により覆われている。シース50及び第1乃至第3の電線51〜53は、ケーブル5を構成する。第1乃至第3の電線51〜53は、銅等の導電線からなる芯線を樹脂やゴム等からなる絶縁体で被覆した絶縁電線である。なお、図示は省略しているが、接触センサ3の端部はシリコン樹脂等によって封止され、接触検知部33や接触部材31と保持部材32との間への水等の浸入が抑止されている。
制御装置4は、例えば図5(a)に示すように、演算素子であるCPU40と、CPU40が実行するプログラム等を記憶する記憶素子41と、直流電源42と、直流電源42からの出力電流を測定する電流計43と、第1乃至第3のスイッチング素子44〜46と、電動モータ24にモータ電流を供給する電流出力部47とを有している。
CPU40は、電流計43からの検出信号を受け付けることにより、直流電源42から出力される電流を検出することが可能である。また、CPU40は、電流出力部47に指令信号を出力し、電動モータ24を正転及び逆転させることが可能である。すなわち、CPU40は、ウィンドレギュレータ2を制御する制御部として機能する。
第1乃至第3のスイッチング素子44〜46は、CPU40によってオン又はオフされる。なお、本実施の形態では、第1乃至第3のスイッチング素子44〜46がトランジスタからなるが、FETやソリッドステートリレー等の素子を用いることも可能である。以下の説明では、第1乃至第3のスイッチング素子44〜46に電流を流すことが可能な状態をオン状態とし、第1乃至第3のスイッチング素子44〜46が電流を遮断する状態をオフ状態とする。
また、以下の説明では、第2の電線52に接続された第2の導電部材332の車両前側の端部をA点とし、第1の電線51に接続された第1の導電部材331の車両前側の端部をB点とし、第3の電線53に接続された第2の導電部材332の車両後側の端部をC点とする。なお、第1の導電部材331の車両後側の端部は開放端であり、いずれの部材にも電気的に接続されていない。
CPU40は、第1乃至第3のスイッチング素子44〜46のオン/オフ状態を切り替えることにより、直流電源42から出力される電流の経路を変更することができる。
具体的には、第3のスイッチング素子46をオンにし、第1のスイッチング素子44及び第2のスイッチング素子45をオフにすることにより、図5(a)に示すように、直流電源42から出力される電流をA点からC点に流すことができる。また、CPU40は、第2のスイッチング素子45をオンにし、第1のスイッチング素子44及び第3のスイッチング素子46をオフにすることにより、直流電源42から出力される電流をA点からB点に流すことができる(図6(a)参照)。またさらに、CPU40は、第1のスイッチング素子44及び第3のスイッチング素子46をオンにし、第2のスイッチング素子45をオフにすることにより、直流電源42から出力される電流をB点からC点に流すことができる(図6(b)参照)。
CPU40は、これらの各状態において電流計43によって検出される電流値に基づいて、A点とC点との間、A点とB点との間、及びB点とC点との間のそれぞれの電流経路における電気抵抗を検出することが可能である。
直流電源42から出力される電流がA点からC点に第2の導電部材332を流れているとき、図5(b)に示すように、接触物が接触箇所Pにおいて接触センサ3に接触すると、この接触箇所Pの車両前側の端部P1と車両後側の端部P2との間で、接触長さLPに亘って第1の導電部材331と第2の導電部材332とが接触する。
この接触箇所Pでは、電流が抵抗値の低い第1の導電部材331を流れ、A点からC点に至る電流経路における電気抵抗が低下する。これにより、電流計43を流れる電流が増大するので、CPU40は、この電流値の変化に基づいて接触センサ3に接触物が接触したことを検知することができ、また接触箇所Pにおける接触長さLPを検出することができる。
また、図5(c)に示すように、接触物が接触箇所PA,PBの2箇所で接触センサ3に接触すると、両接触箇所PA,PBにおいて第1の導電部材331と第2の導電部材332とが接触する。接触箇所PAと接触箇所PBとの間では電流が第1の導電部材331を流れ、電流計43で検出される電流がさらに増大する。
CPU40は、図5(b)に示すように1つの接触箇所Pで接触物が接触センサ3に接触した場合、第1乃至第3のスイッチング素子44〜46のオン/オフ状態を切り替えて直流電源42から出力される電流の経路を変更することにより、接触箇所Pの車両前側の端部P1及び車両後側の端部P2の位置を検出することができる。
具体的には、図6(a)に示すように、第2のスイッチング素子45をオンにし、第1のスイッチング素子44及び第3のスイッチング素子46をオフにしてA点からB点に電流を流すことにより、A点に導入された電流が接触箇所Pの車両前側の端部P1で折り返し、B点に流れる。この場合のA点とB点との間の電気抵抗は、A点と接触箇所P(端部P1)との間の距離に比例するので、CPU40は、接触箇所Pの車両前側の端部P1の位置を演算によって求めることができる。
また、図6(b)に示すように、第1のスイッチング素子44及び第3のスイッチング素子46をオンにし、第2のスイッチング素子45をオフにしてB点からC点に電流を流すことにより、B点に導入された電流が接触箇所Pの車両後側の端部P2とC点との間で第2の導電部材332を流れる。この場合のB点とC点との間の電気抵抗は、接触箇所P(端部P2)とC点との間の距離に比例するので、CPU40は、接触箇所Pの車両後側の端部P2の位置を演算によって求めることができる。
このように、CPU40は、接触センサ3からの信号(電流信号)に基づいて、接触センサ3と接触物との接触位置を検出可能である。CPU40によってA点とB点との間の電流経路における抵抗値を測定することは、接触箇所Pの車両前側の端部P1の位置を検出することと等しく、B点とC点との間の電流経路における抵抗値を測定することは、接触箇所Pの車両後側の端部P2の位置を検出することと等しい。また、A点とC点との間の電流経路における抵抗値を測定することは、接触箇所Pにおける接触長さLPを検出することに等しい。
第1乃至第3の電線51〜53を流れる電流は、接触センサ3と接触物との接触状態を示す検出信号である。CPU40は、この接触センサ3の検出信号に基づいてウィンドレギュレータ2を制御する。
図7(a)〜(d)は、ドア1を簡略化したモデルを模式的に示す模式図であり、本実施の形態に係る車両用ドアガラス開閉装置100への移動指示を説明するための説明図である。
CPU40は、ドアガラス10の停止時に、使用者によるドアガラス10の上下方向への移動指示を接触センサ3への接触操作によって受け付け可能である。より詳細には、CPU40は、接触操作がなされた際の接触センサ3の検出信号に基づいて、ドアガラス10を上昇させる上昇指示と、ドアガラス10を下降させる下降指示とを判別することができる。
また、CPU40は、接触操作がなされた際の接触センサ3における接触位置に応じて上昇指示と下降指示とを判別する。なお、本実施の形態では、ドアガラス10の傾斜部10Bに配置された範囲の接触センサ3に接触操作があった場合の検出信号を下降指示と判別し、ドアガラス10の平坦部10Aに配置された範囲の接触センサ3に接触した場合の検出信号を上昇指示と判別する。
図7(a)に示すように、使用者の手指Fがドアガラス10の傾斜部10Bに配置された範囲における接触センサ3の一箇所(図中に示すX点)に触れた場合、CPU40は、この接触に伴って接触センサ3の検出信号に基づいて移動指示がなされたことを認識し、さらに検出した接触位置により、移動指示を下降指示と判別する。そして、CPU40は、ドアガラス10が下降するよう電動モータ24へ指令信号を電流出力部47に出力する。その結果、図7(b)の図中下矢印で示す下方向にドアガラス10が下降端まで移動する。これにより、窓部1aが全開状態となる。なお、CPU40は、図6において説明した原理により、接触操作がなされた際の接触センサ3の検出信号に基づいて接触位置を検出可能である。
一方、図7(c)に示すように、使用者の手指Fがドアガラス10の平坦部10Aに配置された範囲における接触センサ3の一箇所(図中に示すY点)に触れた場合、CPU40は、この接触に伴って接触センサ3の検出信号に基づいて移動指示がなされたことを認識し、さらに検出した接触位置により、移動指示を上昇指示と判別する。そして、CPU40は、ドアガラス10が上昇するよう電動モータ24へ指令信号を電流出力部47に出力する。その結果、図7(d)の図中上矢印で示す上方向にドアガラス10が上昇端まで移動する。これにより、窓部1aが全閉状態となる。
この際、CPU40は、使用者の手指Fが接触センサ3に触れた接触状態が解除されてから所定時間(例えば、1秒)経過した後に、電動モータ24が正転駆動するように電流出力部47に指令信号を出力する。すなわち、CPU40は、上昇指示があったと判別した場合は、手指Fが接触センサ3から離れて所定時間経過した後に、ドアガラス10が上昇するように電動モータ24を制御する。
これにより、仮に使用者が手指Fにより接触操作をした直後にドアガラス10が上昇した場合は、手指Fと接触センサ3との接触状態が解除される前にドアガラス10が上昇し、ドアサッシ11と接触センサ3との間で手指Fが挟み込まれる可能性があるが、本実施の形態ではこのような事態を防止することができる。
以上説明した車両用ドアガラス開閉装置100によれば、ドアガラス10の上面に配置された接触センサ3に接触操作をするだけで、ドアガラス10の開閉を操作することができるので、ドアガラス10の開閉操作の操作性が向上する。さらに、例えば特許文献2に記載の装置のように複数の接触センサを配置する場合に比較して、単一の接触センサ3を配置すればよいので、製造コストの増大を抑制することができる。
なお、本実施の形態では、ドアガラス10の傾斜部10Bに配置された範囲の接触センサ3に接触操作がなされた場合の移動指示を下降指示と判別し、平坦部10Aに配置された範囲の接触センサ3に接触操作がなされた場合の移動指示を上昇指示と判別する場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、接触位置を平坦部10Aに配置された範囲に限定してもよい。より具体的には、ドアガラス10の平坦部10Aに配置された範囲の接触センサ3の延在方向における車両前方側に使用者の手指Fが接触した場合にCPU40が上昇指示と判別し、車両後方側に手指Fが接触した場合にCPU40が下降指示と判別するようにしてもよい。
[第1の実施の形態の変形例1]
次に、第1の実施の形態に係る変形例1について図8を参照して説明する。図8(a)〜(d)は、ドア1を簡略化したモデルを模式的に示す模式図であり、本変形例に係る車両用ドアガラス開閉装置100への移動指示を説明するための説明図である。
次に、第1の実施の形態に係る変形例1について図8を参照して説明する。図8(a)〜(d)は、ドア1を簡略化したモデルを模式的に示す模式図であり、本変形例に係る車両用ドアガラス開閉装置100への移動指示を説明するための説明図である。
なお、図8において、第1の実施の形態について説明した構成要素と実質的に共通する機能を有する部材又は部分については、同一の符号を付してその重複した説明を省略する。
本変形例では、使用者による移動指示が上昇指示か下降指示かを判別するための条件が、第1の実施の形態と異なり、使用者の接触センサ3へのスライド操作における操作開始点と操作終了点との間の長さに応じて上昇指示と下降指示とを判別する。なお、本変形例では、例えば、検出した操作開始点と操作終了点との間の長さが、予め設定された所定値以上の場合は下降指示と判別し、所定値未満の場合は上昇指示と判別する。
図8(a)に示すように、使用者が手指Fを接触センサ3に接触させた状態で図中矢印方向にスライド操作を行った場合、CPU40は、この接触操作に伴って接触センサ3の検出信号に基づいて移動指示がなされたことを認識すると共に、操作開始点(図中に示すS点)と操作終了点(図中に示すT点)との間の長さが所定値以上であることを検出し、移動指示を下降指示とを判別する。そして、CPU40は、ドアガラス10が下降するよう電動モータ24へ指令信号を電流出力部47に出力する。
一方、図8(c)に示すように、使用者が手指Fを接触センサ3に接触させた状態で図中矢印方向にスライドさせた場合、CPU40は、この接触操作に伴って接触センサ3の検出信号に基づいて移動指示がなされたことを認識すると共に、操作開始点(図中に示すS点)と操作終了点(図中に示すT点)との間の長さが所定値未満であることを検出し、移動指示を上昇指示とを判別する。そして、CPU40は、ドアガラス10が上昇するよう電動モータ24へ指令信号を電流出力部47に出力する。なお、スライド方向は限定されるものではなく、例えば、図中に示すT点を操作開始点とし、図中に示すS点を操作終了点としてスライドさせて、上記した同様の制御を行ってもよい。
このように構成された本変形例によれば、接触センサ3への接触位置に関係なく、ドアガラス10の昇降を操作することができる。
[第1の実施の形態の変形例2]
次に、第1の実施の形態に係る変形例2について説明する。
次に、第1の実施の形態に係る変形例2について説明する。
本変形例では、使用者による移動指示が上昇指示か下降指示かを判別するための条件が、第1の実施の形態と異なり、所定時間内における使用者の接触センサ3への接触回数に応じて上昇指示と下降指示とを判別する。
本変形例では、例えば、所定時間内(例えば0.5秒間)における使用者の手指Fによる接触センサ3への接触回数が所定回数(例えば1回)の場合、CPU40は、移動指示が上昇指示であると判別し、接触センサ3への接触回数が所定回数を超える場合(例えば接触回数が2回以上の場合)、移動指示が下降指示であると判別する。つまり、CPU40は、所定時間内における接触センサ3の検出信号に基づいて手指Fの接触センサ3への接触回数をカウントし、この接触状態に応じて上昇指示と下降指示とを判別する。
なお、接触回数と判別結果との関係についてはこれに限定するものでなく、例えば、所定時間内における接触回数が1回の場合に下降指示と判別し、2回以上の場合に上昇指示と判別するようにCPU40を構成してもよい。
このように構成された本変形例によれば、接触センサ3への接触位置に関係なく、ドアガラス10の昇降を操作することができる。
[第1の実施の形態の変形例3]
次に、第1の実施の形態に係る変形例3について説明する。
次に、第1の実施の形態に係る変形例3について説明する。
本変形例では、使用者による移動指示が上昇指示か下降指示かを判別するための条件が、第1の実施の形態と異なり、使用者の接触センサ3への接触時間の長さに応じて上昇指示と下降指示とを判別する。
本変形例では、例えば、CPU40は、使用者の接触操作による検出信号に基づいて、手指Fと接触センサ3との接触時間(手指Fと接触センサ3との接触状態が継続する時間)が所定時間(例えば、2秒)未満の場合は下降指示と判別し、接触時間が所定時間以上の場合は上昇指示と判別する。なお、接触時間と移動指示との関係は、これに限定するものでなく、例えば、接触時間が所定時間未満の場合は上昇指示と判別し、所定時間以上の場合は下降指示と判別するようにCPU40を構成してもよい。
このように構成された本変形例によれば、第1の実施の形態に係る変形例1及び2と同様に操作性が向上する。
[第1の実施の形態の変形例4]
次に、第1の実施の形態に係る変形例4について説明する。
次に、第1の実施の形態に係る変形例4について説明する。
本変形例では、使用者による移動指示が上昇指示か下降指示かを判別するための条件が、第1の実施の形態と異なり、所定時間内における接触センサ3への接触回数が複数回である場合の接触位置の変化に応じて上昇指示と下降指示とを判別する。
本変形例では、例えば、使用者が接触センサ3に複数本の手指Fで各手指ごとに接触触操作を行った際に、CPU40は、使用者の接触操作による検出信号に基づいて接触位置を検出し、各接触位置が接触センサ3の長手方向における車両前方側から車両後方側へ向かって連続的に移動している場合は、移動指示を上昇指示と判別し、接触位置が接触センサ3の長手方向における車両後方側から車両前方側に向かって連続的に移動する場合は、移動指示を下降指示と判別する。この際、CPU40がドアガラス10の移動速度を増減するように構成されていてもよい。
このように構成された本変形例によれば、使用者による接触センサ3への直感的な接触操作による移動指示が可能なので、例えば、使用者が接触センサ3に接触操作を複数回行う場合に、使用者の意図に反して接触センサ3の同じ位置に接触操作を行った場合の誤作動を防止することができる。
[第1の実施の形態の変形例5]
次に、第1の実施の形態に係る変形例5について説明する。
次に、第1の実施の形態に係る変形例5について説明する。
本変形例では、使用者による移動指示が上昇指示か下降指示かを判別するための条件が、第1の実施の形態と異なり、使用者の接触操作における押圧力によって変化する第1の導電部材331と第2の導電部材332との接触範囲の長さに応じて上昇指示と下降指示とを判別する。つまり、CPU40は、接触操作における押圧力に応じて上昇指示と下降指示とを判別する。
本変形例では、例えば、CPU40は、使用者の接触操作による検出信号に基づいて押圧力によって変化した第1の導電部材331と第2の導電部材332との接触範囲の長さを検出し、接触範囲の長さが所定値以上の場合は移動指示を上昇指示と判別し、接触範囲の長さが所定値未満の場合は下降指示と判別する。この際、CPU40が、ドアガラス10の移動速度を増減するように構成されていてもよい。なお、所定値に基づく移動指示の判別方法は、これに限定されるものではなく、例えば、所定値以上の場合に下降指示と判別し、所定値未満の場合に上昇指示と判別するようにしてもよい。
このように構成された本変形例によれば、第1の実施の形態に係る変形例1乃至3と同様に操作性が向上する。
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態について図9を参照して説明する。図9(a)〜(d)は、ドア1を簡略化したモデルを模式的に示す模式図であり、本実施の形態に係る車両用ドアガラス開閉装置100への移動指示を説明するための説明図である。
次に、第2の実施の形態について図9を参照して説明する。図9(a)〜(d)は、ドア1を簡略化したモデルを模式的に示す模式図であり、本実施の形態に係る車両用ドアガラス開閉装置100への移動指示を説明するための説明図である。
なお、図9において、第1の実施の形態について説明した構成要素と実質的に共通する機能を有する部材又は部分については、同一の符号を付してその重複した説明を省略する。
第1の実施の形態では、ドアガラス10の移動指示がなされた際、ドアガラス10を上昇端又は下降端まで移動させる場合について説明したが、第2の実施の形態では、さらにドアガラス10の移動量を調節可能である。すなわち、第2の実施の形態では、CPU40は、使用者の接触センサ3への接触位置に応じてドアガラス10の移動量を増減させる。
図9(a)に示すように、使用者が手指Fによりドアガラス10の傾斜部10Bに配置された範囲における接触センサ3の一箇所(図中に示すZ点)に触れた場合、CPU40は、第1の実施の形態と同様に、この接触操作に伴う接触センサ3の検出信号に基づいて移動指示がなされたことを認識し、さらに検出した接触位置により、移動指示を下降指示と判別する。この際、CPU40は、検出信号に基づいて手指Fの接触センサ3へ接触の接触位置(Z点)を検出し、図9(b)に示すように、接触位置(Z点)がウェザーストリップ15のシールリップ(車内側シールリップ151及び車外側シールリップ156)と接触するまでドアガラス10を下降するように制御する。
同様に、図9(c)に示すように、使用者が手指Fによりドアガラス10の傾斜部10Bに配置された範囲における接触センサ3の一箇所(図中に示すW点)に触れた場合、CPU40は、接触センサ3の検出信号に基づいて移動指示がなされたことを認識し、さらに検出した接触位置により、移動指示を下降指示と判別する。この際、CPU40は、図9(d)に示すように、接触位置(W点)がウェザーストリップ15のシールリップ(車内側シールリップ151及び車外側シールリップ156)と接触するまでドアガラス10を下降するように制御する。
このように、本実施の形態では、使用者の手指Fによる接触位置に応じて、ドアガラス10の移動量を増減させることができる。すなわち、使用者がドアガラス10を手指Fによって接触操作をすることにより、所望の位置までドアガラス10を移動させることができる。これにより、第1の実施の形態と同様の作用及び効果に加えて、ドアガラス10の移動精度を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、接触位置がウェザーストリップ15のシールリップに接触するまでドアガラス10を移動させる場合についてのみ説明したが、これに限定するものではない。例えば、接触位置に応じて予め設定された移動量に基づいてドアガラス10を移動させてもよい。具体的には、接触センサ3の延在方向において車両前方から車両後方に向かって、順に第1乃至第3の接触エリアを設けて、使用者の手指Fが第1の接触エリアに接触した場合は50mm、第2の接触エリアに接触した場合は200mm、第3の接触エリアに接触した場合は全開など、移動量が予め設定されていればよい。
さらに、本実施の形態におけるドアガラス10の移動量を制御する機能は、第1の実施の形態だけでなく、第1の実施の形態に係る変形例1,2,及び3にも種々適用することができる。例えば、CPU40が、接触回数に応じて上昇指示か下降指示かを判別し、さらに接触位置に応じてドアガラス10の移動量を増減させるようにしてもよい。
[第2の実施の形態の変形例]
次に、第2の実施の形態に係る変形例について説明する。
次に、第2の実施の形態に係る変形例について説明する。
本変形例では、ドアガラス10の移動量を増減させる方法が第2の実施の形態と異なる。つまり、第2の実施の形態では、接触位置に応じてドアガラス10の移動量を増減していたのに対して、本変形例では、接触範囲の長さに応じてドアガラス10の移動量を増減させる。
ここで、「接触範囲の長さ」とは、接触箇所の両端部間の距離をいうが、接触箇所が複数ある場合は、これらの接触箇所における最も車両前方側の接触部位と、最も車両後方側の接触部位との距離をいう。例えば、図5(c)に示すように、接触センサ3に接触箇所が2箇所ある場合は、接触箇所PAの車両前側の端部P3と、接触箇所PBの車両後側の端部P4との間の距離が「接触範囲の長さ」になる。
本変形例に係るCPU40は、使用者の手指Fによる接触センサ3への接触操作の際に、図5(c)及び図6において説明した原理に基づいて接触範囲の長さを検出し、検出した接触範囲の長さに応じて予め設定された移動量をドアガラス10が移動するように制御する。例えば、接触範囲の長さが所定の閾値よりも小さい場合は50mm、所定の閾値よりも大きい場合は100mmなど、予め閾値を設定すればよい。また、この閾値を複数設定することにより、より細かなドアガラス10の移動量の増減が可能である。
したがって、使用者が接触操作をなす際には、例えば手指Fを1本だけでなく、2本あるいは3本にして、接触センサ3に接触する手指Fの本数を変えることで接触範囲の長さが変動するため、ドアガラス10の移動量の増減が可能である。
このように構成された本変形例によれば、第2の実施の形態の作用及び効果に加えて、接触位置に関係なく、接触センサ3に接触する手指Fの本数を変えるだけでドアガラス10の移動量を増減できるので、さらに操作性が向上する。
なお、これまで説明した本変形例に関する機能については、第1の実施の形態及び第1の実施の形態に係る変形例2乃至4にも種々適用することができる。
[第3の実施の形態]
次に、第3の実施の形態について、図10を参照して説明する。図10(a)及び(b)は、ドア1を簡略化したモデルを模式的に示す模式図であり、本実施の形態に係る車両用ドアガラス開閉装置100への移動指示を説明するための説明図である。
次に、第3の実施の形態について、図10を参照して説明する。図10(a)及び(b)は、ドア1を簡略化したモデルを模式的に示す模式図であり、本実施の形態に係る車両用ドアガラス開閉装置100への移動指示を説明するための説明図である。
なお、図10において、第1及び第2の実施の形態について説明した構成要素と実質的に共通する機能を有する部材又は部分については、同一の符号を付してその重複した説明を省略する。
本実施の形態では、CPU40は、使用者の手指Fが接触センサ3に触れている間、ドアガラス10を下降させるよう制御する。
より具体的には、図10(a)に示すように、使用者の手指Fが接触センサ3に触れた際に、CPU40は、接触センサ3の検出信号に基づいて接触操作があったことを認識し、ドアガラス10が下降するよう電動モータ24へ指令信号を電流出力部47に出力する。これにより、図10(b)の図中下矢印で示す下方向にドアガラス10が移動する。
また、CPU40は、使用者が接触センサ3から手指Fを離した際に、接触センサ3の検出信号に基づいて接触状態が解除されたことを認識し、ドアガラス10の移動を停止させるように、電動モータ24へ指令信号を電流出力部47へ出力する。これにより、ドアガラス10の移動が停止する。
このように構成された本実施の形態に係る車両用ドアガラス開閉装置100によれば、第1及び第2の実施の形態と同様の作用及び効果を得ることができる。
上記各実施の形態より把握される技術思想について、その作用効果とともに以下に記載する。
CPU40は、使用者の接触センサ3への接触時間の長さに応じてドアガラス10の移動量を増減させる車両用ドアガラス開閉装置。このように構成された車両用ドアガラス開閉装置によれば、第2の実施の形態に係る変形例1と同様に操作性が向上する。
CPU40は、所定時間内における接触センサへの接触回数が複数回である場合の接触位置の変化に応じて、ドアガラス10の移動量を増減させる車両用ドアガラス開閉装置。このように構成された車両用ドアガラス開閉装置によれば、第2の実施の形態に係る変形例1と同様に操作性が向上する。
接触センサ3は、ドアガラス10の上端面の長手方向に沿って配置された第1の導電部材331と、第1の導電部材331と平行に配置され、第1の導電部材331よりも単位長さあたりの抵抗値が大きい第2の導電部材332と、第1の導電部材331と第2の導電部材332とを接離可能に離間させる離間部材333とを備え、使用者の接触操作における押圧力によって第1の導電部材331と第2の導電部材332との接触範囲の長さが変化し、CPU40は、接触範囲の長さに応じてドアガラス10の移動量を増減させる車両用ドアガラス開閉装置。このように構成された車両用ドアガラス開閉装置によれば、第2の実施の形態に係る変形例1と同様に操作性が向上する。
以上、本発明を第1乃至第3の実施の形態に基づいて説明したが、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。例えば、車両が走行中の場合に限り、接触センサ3が移動指示を受け付け可能なようにCPU40を構成してもよい。これにより、例えば車両停車時において、盗難等の目的で何者かが車両の外部から接触センサ3に接触操作を行うことにより、ドア1が開放されることを防止することができる。これにより、防犯性が担保される。
また、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能である。例えば、第1乃至第3実施の形態において例示した数値等は、適宜変更することが可能である。
1…ドア、1a…窓部、1b…ベルトライン、2…ウィンドレギュレータ、3…接触センサ、4…制御装置、5…ケーブル、10…ドアガラス、10A…平坦部、10B…傾斜部、10a…上端面、10b…内面、10c…外面、11…ドアサッシ、12…インナパネル、13…アウタパネル、15…ウェザーストリップ、15A…インナ部材、15B…アウタ部材、16…ガラスラン、17…スイッチ、21…ガイドレール、22…キャリアプレート、23…ワイヤ、24…電動モータ、25…ドラム、26…ハウジング、27…プーリ、29…ケーブル、31…接触部材、32…保持部材、33…接触検知部、34…マウント部材、34a…上面、34b…下面、42…直流電源、43…電流計、44〜46…第1乃至第3のスイッチング素子、47…電流出力部、50…シース、51〜53…第1乃至第3の電線、100…車両用ドアガラス開閉装置、141,142…ガラスガイド、151…車内側シールリップ、152…嵌合部、153…ヒレ片、154…芯材、155…接合部、156…車外側シールリップ、157…ヒレ片、211…上側ブラケット、212…下側ブラケット、260…コネクタ部、311…押圧部、312…接触部、312a…上面、320…窓部、321…壁部、322…梁部、331…第1の導電部材、332…第2の導電部材、333…離間部材
Claims (11)
- 車両のドアの窓枠に対してドアガラスを昇降させる昇降機構と、
前記ドアガラスの上端面に配置され、前記ドアガラスの上端面の長手方向に沿って延在する接触センサと、
前記ドアガラスの上昇中に前記接触センサに異物が接触したとき、前記ドアガラスを下降させるように前記昇降機構を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記ドアガラスの停止時に、使用者による前記ドアガラスの上下方向への移動指示を前記接触センサへの接触操作によって受け付け可能であり、前記接触操作がなされた際の前記接触センサの検出信号に基づいて、前記ドアガラスを上昇させる上昇指示と、前記ドアガラスを下降させる下降指示とを判別可能である、
車両用ドアガラス開閉装置。 - 前記制御部は、前記上昇指示がなされたとき、前記使用者が前記接触センサに触れた接触状態が解除されてから所定時間経過後に前記ドアガラスの上昇を開始する、
請求項1に記載の車両用ドアガラス開閉装置。 - 前記制御部は、所定時間内における前記使用者の前記接触センサへの接触回数に応じて前記上昇指示と前記下降指示とを判別する、
請求項1又は2に記載の車両用ドアガラス開閉装置。 - 前記制御部は、前記接触操作がなされた際の前記接触センサの検出信号に基づいて前記使用者の接触位置を検出可能であり、前記接触位置に応じて前記上昇指示と前記下降指示とを判別する、
請求項1又は2に記載の車両用ドアガラス開閉装置。 - 前記制御部は、前記使用者の前記接触センサへの接触時間の長さに応じて前記上昇指示と前記下降指示とを判別する、
請求項1又は2に記載の車両用ドアガラス開閉装置。 - 前記制御部は、前記使用者の前記接触センサへのスライド操作における操作開始点と操作終了点との間の長さに応じて、前記上昇指示と前記下降指示とを判別する、
請求項1又は2に記載の車両用ドアガラス開閉装置。 - 前記制御部は、所定時間内における前記接触センサへの接触回数が複数回である場合の接触位置の変化に応じて、前記上昇指示と前記下降指示とを判別する、
請求項1又は2に記載の車両用ドアガラス開閉装置。 - 前記接触センサは、前記ドアガラスの上端面の長手方向に沿って配置された第1の導電部材と、前記第1の導電部材と平行に配置され、前記第1の導電部材よりも単位長さあたりの抵抗値が大きい第2の導電部材と、前記第1の導電部材と前記第2の導電部材とを接離可能に離間させる離間部材とを備え、前記使用者の前記接触操作における押圧力によって前記第1の導電部材と前記第2の導電部材との接触範囲の長さが変化し、
前記制御部は、前記接触範囲の長さに応じて前記上昇指示と前記下降指示とを判別する、
請求項1又は2に記載の車両用ドアガラス開閉装置。 - 前記制御部は、前記接触操作がなされた際の前記接触センサの検出信号に基づいて前記使用者の接触位置を検出可能であり、前記接触位置に応じて前記ドアガラスの移動量を増減させる、
請求項1乃至6の何れか1項に記載の車両用ドアガラス開閉装置。 - 前記制御部は、前記使用者の前記接触センサへの接触範囲の長さに応じて前記ドアガラスの移動量を増減させる、
請求項1乃至5又は7の何れか1項に記載の車両用ドアガラス開閉装置。 - 前記制御部は、前記使用者が前記接触センサに触れている間、前記ドアガラスを下降させる、
請求項1に記載の車両用ドアガラス開閉装置。
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