JP5936014B1 - 熱硬化性樹脂成形品の製造方法及び圧縮成形機 - Google Patents

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Abstract

【課題】表及び裏の両面にグレーズコーティング層が成形された熱硬化性樹脂成形品を、工程中に半成形品を上下反転することなく、製造できる熱硬化性樹脂成形品の製造方法等の提供。【解決手段】素地51を下金型Dに保持した状態で第1上金型U1から離型する工程と、第1上金型U1を、成形の際に形成するバリ6にアンダーカット部38を形成する第2上金型U2に交換する工程と、下金型Dに保持された素地51を含む半成形品Sにおける第2上金型U2と対向する側の表面に、第2上金型U2を用いてグレーズコーティング層Gを成形し、成形の際に形成するバリ6にアンダーカット部63を形成し、アンダーカット部63によって第2上金型内U2に保持された状態にて下金型Dから半成形品を離型する工程と、第2上金型U2に保持された素地51を含む半成形品Sにおける下金型Dと対向する側の表面に、グレーズコーティング層Gを成形する工程と、を含む方法。【選択図】図3

Description

本発明は、内側面及び外側面のいずれにもグレーズコーティング層が成形される熱硬化性樹脂成形品の製造方法及び圧縮成形機に関する。
従来より、内側面及び外側面のいずれにもグレーズコーティング層が成形される熱硬化性樹脂成形品の製造方法として、2種類の金型を用いて半成形品の凹型の表面にグレーズコーティング成形を行う工程と、前記工程で得られた半成形品をその上下を反転して凸金型に供給する工程と、前記半成形品の凸型の表面にグレーズコーティング成形を行う工程とを有する製造方法が知られている(例えば、特許文献1)。
特許第3398818号公報
しかしながら、この製造方法では、工程の途中で半成形品を一方の金型から取り出して、他方の金型へ移し替える必要があるため、製造工程が非連続であった。また、半成形品を一方の金型から他方の金型に移動させる際、半成形品が冷却され収縮が始まる。したがって、他方の金型を製作する際、この収縮量を見込んで製作しなければならないが、成形品の形状によりその見込み量を決定する事が困難なうえ、一定の変形量を確保するためには、半成形品を一方の金型から取り出した後、ある程度の時間放置してから他方の金型に移し替える必要があり、作業者の経験を要するものであった。また、金型から取り出した半成形品は仕上げ作業を要し余分なコストがかかってしまう。
そこで、本発明は、表面側及び裏面側のいずれにもグレーズコーティング層が成形された熱硬化性樹脂成形品を、工程中に半成形品を上下反転させることなく、簡易に製造することができる熱硬化性樹脂成形品の製造方法及びこの製造方法に用いられる圧縮成形機を提供することにある。
前記した目的を達成するために、本発明に係る熱硬化性樹脂成形品の製造方法は、下金型と、成形の際にキャビティの外部に形成されるバリにアンダーカット部が形成されない第1上金型と、によって素地を成形し、前記素地を前記下金型に保持した状態にて前記第1上金型から離型する工程と、前記第1上金型を、成形の際にキャビティの外部に形成されるバリにアンダーカット部を形成する第2上金型に交換する工程と、前記下金型に保持された前記素地を含む半成形品における前記第2上金型と対向する側の表面に、前記第2上金型を用いてグレーズコーティング層を成形すると共に、成形の際に形成されるバリにアンダーカット部を形成し、前記アンダーカット部によって前記第2上金型内に保持された状態にて前記下金型から前記半成形品を離型する工程と、前記第2上金型に保持された前記素地を含む前記半成形品における前記下金型と対向する側の表面に、グレーズコーティング層を成形する工程と、を含む。
前記第2上金型における、第2上金型角部及び第2上金型テーパー面の少なくとも一方にアンダーカット形成部が設けられており、前記アンダーカット形成部に前記バリの前記アンダーカット部を嵌合させることにより、前記半成形品が前記第2上金型内に保持された状態にて離型することができる。
本発明に係る熱硬化性樹脂成形品の製造方法は、下金型と、第1上金型パーティング面、第1上金型角部及び第1上金型テーパー面のいずれの表面にも粗面加工が施されていない第1上金型と、によって素地を成形し、前記素地を前記下金型に保持した状態にて第1上金型から離型する工程と、前記第1上金型を、第2上金型パーティング面、第2上金型角部及び第2上金型テーパー面のうちの少なくとも一つの表面に粗面加工が施されている第2上金型に交換する工程と、前記下金型に保持された前記素地を含む半成形品における前記第2上金型と対向する側の表面に、前記第2上金型を用いてグレーズコーティング層を成形すると共に、キャビティの外部に形成されるバリを、前記粗面加工が施された部分に形成させて、前記第2上金型内に保持した状態にて前記下金型から前記半成形品を離型する工程と、前記第2上金型に保持された前記素地を含む前記半成形品における前記下金型と対向する側の表面に、グレーズコーティング層を成形する工程とを含む。
本発明の別実施形態に係る熱硬化性樹脂成形品の製造方法は、下金型と、成形の際にキャビティの外部に形成されるバリにアンダーカット部が形成されるか、又は、上金型パーティング面、上金型角部及び上金型テーパー面のうちの少なくとも一つの表面に粗面加工が施されている上金型と、によって素地を成形し、前記アンダーカット部によって前記上金型にアンダーカット状態にするか、又は、前記粗面加工部分にバリを形成させて前記上金型に付着状態とすることにより、前記素地を前記上金型に保持した状態にて前記下金型から離型する工程と、前記下金型を、成形の際にキャビティの外部に形成されるバリに、前記アンダーカット状態、又は、前記付着状態を解除する、アンダーカット部が形成されているか、又は、保持下金型パーティング面、保持下金型角部及び保持下金型テーパー面のうちの少なくとも一つの表面に粗面加工が施されている保持下金型に交換する工程と、前記上金型に保持された前記素地を含む半成形品における前記保持下金型と対向する表面に、前記保持下金型を用いてグレーズコーティング層を成形すると共に、成形の際に形成されるバリを、前記保持下金型にアンダーカット状態にするか、又は、前記粗面加工部分にバリを形成させて前記保持下金型に付着状態とすることにより、前記保持下金型に保持された状態にて前記上金型から離型する工程と、前記保持下金型に保持された前記素地を含む前記半成形品における前記上金型と対向する側の表面に、グレーズコーティング層を成形する工程と、を含む。
前記グレーズコーティング層を成形する前に、前記半成形品の内側面及び外側面の少なくとも一方に絵付け用ホイルを融着することができる。
交換される金型のキャビティ面のいずれか一方に凹凸模様が刻設されているか、又は、交換される金型のキャビティ面にそれぞれ異なる凹凸模様が刻設されていることにより、前記グレーズコーティング層の厚みを不均一にすることができる。
前記グレーズコーティング層の材料であるグレーズ材の色を、前記素地の色と異なる有色にすることができる。
下金型と、成形の際にキャビティの外部に形成されるバリにアンダーカット部が形成されない第1上金型と、によって素地を成形し、前記素地を前記下金型に保持した状態にて前記第1上金型から離型する工程と、前記第1上金型を、成形の際にキャビティの外部に形成されるバリにアンダーカット部を形成する第2上金型に交換する工程と、前記下金型に保持された前記素地を含む半成形品における前記第2上金型と対向する側の表面に、前記第2上金型を用いてグレーズコーティング層を成形すると共に、成形の際に形成されるバリにアンダーカット部を形成し、前記アンダーカット部によって前記第2上金型内に保持された状態にて前記下金型から前記半成形品を離型する工程と、前記第2上金型に保持された前記素地を含む前記半成形品における前記下金型と対向する側の表面に、グレーズコーティング層を成形する工程と、を含む熱硬化性樹脂成形品の製造方法に用いられる圧縮成形機であって、下金型に対して、アンダーカット形成部を有しない第1上金型と、アンダーカット形成部を有する第2上金型とが交換可能な構成を有する。
前記第2上金型における、第2上金型角部及び第2上金型テーパー面の少なくとも一方にアンダーカット形成部を設けることができる。
下金型と、第1上金型パーティング面、第1上金型角部及び第1上金型テーパー面のいずれの表面にも粗面加工が施されていない第1上金型と、によって素地を成形し、前記素地を前記下金型に保持した状態にて第1上金型から離型する工程と、前記第1上金型を、第2上金型パーティング面、第2上金型角部及び第2上金型テーパー面のうちの少なくとも一つの表面に粗面加工が施されている第2上金型に交換する工程と、前記下金型に保持された前記素地を含む半成形品における前記第2上金型と対向する側の表面に、前記第2上金型を用いてグレーズコーティング層を成形すると共に、キャビティの外部に形成されるバリを、前記粗面加工が施された部分に形成させて、前記第2上金型内に保持した状態にて前記下金型から前記半成形品を離型する工程と、前記第2上金型に保持された前記素地を含む前記半成形品における前記下金型と対向する側の表面に、グレーズコーティング層を成形する工程とを含む熱硬化性樹脂成形品の製造方法に用いられる圧縮成形機であって、下金型に対して、第1上金型パーティング面、第1上金型角部及び第1上金型テーパー面のいずれの表面にも粗面加工が施されていない第1上金型と、第2上金型パーティング面、第2上金型角部及び第2上金型テーパー面のうちの少なくとも一つの表面に粗面加工が施されている第2上金型とが交換可能な構成を有する。
このように、本発明に係る熱硬化性樹脂成形品の製造方法及び製造装置によれば、表面側及び裏面側のいずれにもグレーズコーティング層が成形された熱硬化性樹脂成形品を、工程中に半成形品を上下反転させることなく、連続的かつ簡易に製造することができる。
本発明の実施形態に係る圧縮成形機に使用される金型(下金型が凸型、上金型が凹型)の下金型と第1上金型とを型閉した状態の中央端面図である。 本発明の実施形態に係る圧縮成形機に使用される金型(下金型が凸型、上金型が凹型)の下金型と第2上金型とを型閉した状態の中央端面図である。 本発明の実施形態に係る熱硬化性樹脂成形品の製造方法の工程説明図である。 図3(g)の一部拡大図である。 本発明の実施形態に係る圧縮成形機に使用される金型(下金型が凹型、上金型が凸型)の中央端面図である。 圧受け面を設けた金型(下金型が凸型、上金型が凹型)の下金型と第1上金型とを型閉した状態の中央端面図である。 圧受け面を設けた金型(下金型が凸型、上金型が凹型)の下金型と第2上金型とを型閉した状態の中央端面図である。 アンダーカット形成部が内側に向けて凹んだ金型の中央端面図である。 本発明の別実施形態に係る圧縮成形機に使用される金型の下金型と上金型とを型閉した状態の中央端面図である。 本発明の別実施形態に係る圧縮成形機に使用される金型の保持下金型と上金型とを型閉した状態の中央端面図である。 本発明の別実施形態に係る熱硬化性樹脂成形品の製造方法の工程説明図である。 第1上金型キャビティ面と第2上金型キャビティ面の形状を異なる形状にした金型の中央端面図である。 図12の金型を使用して素地にグレーズコーティング層を成形し、半成形品を第2上金型に保持した状態にて下金型と離型した状態の説明図である。
以下、本発明に係る実施形態を図面に従って説明するが、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。
熱硬化性樹脂成形品(以下、「成形品」という。)を圧縮成形法により成形する際、周知のとおり、余分な材料(熱硬化性樹脂材料50、グレーズ材料53等)が金型のキャビティ40より溢れ出るように材料の投入量を調整する。この余分な材料を投入しないと、成形時に十分な圧力がかからず、強度や外観光沢等が不良となり満足な成形品が得られない。本実施形態に係る熱硬化性樹脂成形品の製造方法(以下、「製造方法」という。)は、このキャビティ40より溢れ出た材料によって形成されるバリ6を利用して、半成形品Sを下金型D又は上金型Uに適宜保持させることにより、内側面及び外側面のいずれの面にもグレーズコーティング層Gが成形された成形品を製造する製造方法である。
本実施形態に係る製造方法を説明する前に、まず、本実施形態に係る製造方法に使用される圧縮成形機について説明する。本実施形態に係る圧縮成形機は、成形の際にキャビティ40より溢れ出た材料(熱硬化性樹脂材料50、グレーズ材料53等)によって形成されるバリ6にアンダーカット部63を形成しない第1上金型U1と、成形の際にキャビティ40より溢れ出たバリ6にアンダーカット部63を形成する第2上金型U2とを備えており、第1上金型U1と第2上金型U2とが、下金型Dに対して交換可能な構成を有している。具体的には、圧縮成形機に設けられた上側の盤体に第1上金型U1と第2上金型U2とが並設されており、この上側の盤体を移動させることによって、第1上金型U1と第2上金型U2のいずれか一方が下金型Dに対して型開閉可能に配置される(図示しない)。なお、圧縮成形機は、第1上金型U1と第2上金型U2とを、下金型Dに対して交換可能な構成であれば特に限定されるものではなく、例えば、下金型Dが設けられている下側の盤体を移動させることにより、第1上金型U1と第2上金型U2とを交換する構成にしたり、第1上金型U1と第2上金型U2とを異なる上側の盤体にそれぞれ設け、上側の各盤体もしくは下側の盤体を適宜移動させて交換する等種々の構成にすることができる。なお、金型の開閉装置、金型の加熱及び加圧装置等については、従来の圧縮成形機に使用されているものと同様である。
本発明の実施形態に係る圧縮成形機に使用される金型は、下金型Dと、この下金型Dに対応する第1上金型U1及び第2上金型U2とからなる。図1は、下金型Dと第1上金型U1とが型閉した状態の中央端面図である。図2は、下金型Dと第2上金型U2とが型閉した状態の中央端面図である。
下金型Dは、図1及び図2に示すように、上方に突出する略凸状の下金型キャビティ面10と、金型断面におけるキャビティ40の最も外側に位置する部分又はその近傍から、外側に向けて略水平に延びる下金型パーティング面11と、下金型パーティング面11と下金型テーパー面13とをつなぐ下金型角部12と、下金型角部12の下端から外側下方に向けて傾斜する下金型テーパー面13と、下金型テーパー面13の下端か外側に向けて略水平に延びる下金型基面14とを有する。
下金型Dにおける下金型角部12には、形成されるバリ6の厚みを厚くする肉厚形成部15が設けられている。具体的には、肉厚形成部15は、キャビティ40と連なる部分に形成されるバリ6の厚みに比べて厚みの厚いバリ6が形成される部分である。肉厚形成部15はアンダーカット形成部38にバリ6のアンダーカット部63を嵌合させ半成形品Sを第2上金型U2に保持させる際のバリ6の補強を目的とする。
肉厚形成部15は、下金型パーティング面11の外側端から外側下方に向けて傾斜する段部テーパー面151と段部テーパー面151の下端と下金型テーパー面13とをつなぐ滑らかな曲面からなる角丸部152とからなる。肉厚形成部15は、下金型パーティング面11におけるキャビティ40と連なる部分に形成されるバリ6の厚みに比べて肉厚のバリ6を、少なくとも下金型角部12の一部に形成することができれば特に限定されるものではなく、例えば、段部テーパー面151を設けず、後述する第1上金型角部22の曲率よりも下金型角部12の曲率を小さくする等して、対向する第1上金型角部22と下金型角部12との間隙幅を大きくしたり、下金型パーティング面11の下金型角部12寄りに、下方に凹む段部を形成し、その段部と下金型角部12とを連ねる等種々の構成にすることができる。肉厚形成部15は、下金型角部12の全周に亘って設けてもよいし、複数個所に点在させてもよい。なお、下金型Dに肉厚形成部15を設けない構成とすることもできる。
第1上金型U1は、図1に示すように、上方に凹む略凹状の第1上金型キャビティ面20と、金型断面におけるキャビティ40の最も外側に位置する部分又はその近傍から、外側に向けて略水平に延びる第1上金型パーティング面21と、第1上金型パーティング面21と第1上金型テーパー面23とをつなぐ第1上金型角部22と、第1上金型角部22の下端から外側下方に向けて傾斜する第1上金型テーパー面23と、第1上金型テーパー面23の下端から外側に向けて略水平に延びる第1上金型底面24とを有する。第1上金型角部22は、丸みを設けている。
下金型Dと第1上金型U1とを型閉した場合、図1に示すように、向かい合う下金型キャビティ面10と第1上金型キャビティ面20とに囲まれるキャビティ40と、キャビティ40の外部にバリ6が形成されるバリ形成部41ができる。
バリ形成部41は、対向する下金型パーティング面11と第1上金型パーティング面21とによって形成される僅かな間隙と、対向する下金型角部12と第1上金型角部22とによって形成される間隙と、対向する下金型テーパー面13と第1上金型テーパー面23とによって形成される間隙とからなる。下金型Dの下金型角部12に肉厚形成部15が設けられている場合、対向する下金型角部12と第1上金型角部22とによって形成される間隙幅が他のバリ形成部41の間隙幅よりも大きくなる。したがって、肉厚形成部15に形成されるバリ6は、他の部分に形成されたバリ6よりも肉厚に形成される。
対向する下金型基面14と第1上金型底面24との間隙は、型開閉時の遊びとして設けられている。なお、材料の投入量によっては、この遊び部分にもバリ6が形成される場合がある。
第2上金型U2は、図2に示すように、バリ6にアンダーカット部63を形成するアンダーカット形成部38を有する点で第1上金型U1と異なるが、その他の部分は第1上金型U1と共通している。第2上金型U2は、上方に凹む略凹状の第2上金型キャビティ面30と、金型断面におけるキャビティ40の最も外側に位置する部分又はその近傍から、外側に向けて略水平に延びる第2上金型パーティング面31と、第2上金型パーティング面31と第2上金型テーパー面33とをつなぐ第2上金型角部32と、第2上型角部の下端から外側下方に向けて傾斜する第2上金型テーパー面33と、第2上金型テーパー面33の下端から外側に向けて略水平に延びる第2上金型底面34とを有し、第2上金型角部32及び第2上金型テーパー面33の少なくとも一方にアンダーカット形成部38が設けられている。
本実施形態に係るアンダーカット形成部38は、図2に示すように、第2上金型角部32に設けられている。具体的には、アンダーカット形成部38は、一点鎖線で示す第1上金型U1の第1上金型角部22よりも外側に向けて凹んでおり、第2上金型テーパー面33の上端から斜め上方外側に広がる拡径面380と、拡径面380の上端と第2上金型パーティング面31の外側端とをつなぐ湾曲面381とからなる。アンダーカット形成部38の少なくとも一部が、鉛直方向に延びる仮想線よりも外側に向けて凹んでいることが好ましい。具体的には、図2に示すように、アンダーカット形成部38の最も大きく凹んだ部分が、拡径面380が開始する拡径開始部382から鉛直上方に延びる仮想線(二点鎖線)よりも外側に向けて凹んでいることが好ましい。
アンダーカット形成部38は、当該部分にバリ6が嵌合することにより成形中の半成形品Sを第2上金型U2に保持した状態にて、下金型Dから離型することが可能となるアンダーカット部63をバリ6に形成することが可能であれば特に限定されるものではない。例えば、アンダーカット形成部38は、第2上金型テーパー面33に外側に向けて凹む凹部や段部を設けたり、第2上金型テーパー面33に波形状の凹みを設けたり等種々の構成にすることができる。また、第2上金型角部32と第2上金型テーパー面33のいずれにもアンダーカット形成部38を設けてもよい。
アンダーカット形成部38は、全周に亘って設けられているが、成形中の半成形品Sを第2上金型U2に保持可能であれば、全周に亘って設けなくてもよい。
下金型Dと第2上金型U2とを型閉した場合、図2に示すように、下金型Dと第1上金型U1とを型閉したときと同様のバリ形成部41にアンダーカット形成部38分の空間が加わったバリ形成部41ができる。
以下に、本実施形態に係る製造方法について、図1及び図2に示す金型を使用して、表面側及び裏面側のいずれにも絵付けをし、その各表面にそれぞれグレーズコーティング層Gを成形したお椀の製造方法について、図3を示しながら説明する。
まず、図3(a)に示すように、下金型Dと第1上金型U1との間に熱硬化性樹脂材料50を供給する。熱硬化性樹脂材料50には、補強材としてパルプ材等が充填されている。本実施形態においては、メラミン樹脂を使用しているが、例えば、フェノール樹脂、ユリア樹脂等の熱硬化性樹脂材料50を使用してもよい。
次に、図3(b)に示すように、下金型Dと第1上金型U1とを型閉し、素地51(半成形品S)を圧縮成形する。このとき、キャビティ40から溢れ出た熱硬化性樹脂材料50によってバリ形成部41にバリ6が形成される。このとき、肉厚形成部15によってバリ6の角部61に肉厚部62が形成される。つまり、下金型角部12付近に肉厚のバリ6が形成される。
次に、図3(c)に示すように、下金型Dと第1上金型U1とを型開し、半成形品Sを下金型Dに保持させた状態にて第1上金型U1から離型させる。
次に、図3(c)に示すように、絵付け用ホイル52を半成形品Sの外周面に沿うように挿入する。絵付け用ホイル52は、半成形品Sに絵付けをするための材料である。具体的には、絵付け用ホイル52は、食品衛生法に適合する耐熱インクで絵柄、模様、文字を印刷した上、メラミン樹脂材料を含浸させ、乾燥させた印刷紙等であって、半成形品Sに沿うように環状帯に形成されている。
次に、図3(d)に示すように、下金型Dと第1上金型U1とを型閉して、半成形品Sの外側面に絵付け用ホイル52を融着させる。なお、成形品の外側面に絵付けを施さない場合は、上述した図3(c)及び(d)の工程は不要である。
次に、下金型Dと第1上金型U1とを型開した後、下金型Dに対する上金型Uが第2上金型U2となるように上金型Uを交換する(図示しない。)。具体的には、第1上金型U1と第2上金型U2が並設された上側の盤体を横移動させて、第2上金型U2が下金型Dに対応する位置に配されるようにする。
次に、図3(e)に示すように、下金型Dと第2上金型U2の間にグレーズ材料53を投入する。グレーズ材料53とは、パルプ材を取り除いた純粋に近いメラミン樹脂であり、このグレーズ材料53によって、成形品がコーティングされることで、汚れの付着を防止できる。また、絵付け用ホイル52が融着されている場合は、絵柄等の剥離を防止できる。
次に、図3(f)に示すように、下金型Dと第2上金型U2とを型閉し、グレーズコーティング層Gを成形する。このとき、キャビティ40から溢れだしたグレーズ材料53がアンダーカット形成部38に流れ込み、アンダーカット部63を有するバリ6が形成される。
次に、図3(g)に示すように、下金型Dと第2上金型U2とを型開する。このとき、図4(図3(g)の一部拡大図)に示すように、第2上金型U2のアンダーカット形成部38にバリ6のアンダーカット部63が嵌合(アンダーカット状態)しているため、半成形品Sは、第2上金型U2内に保持された状態にて、下金型Dと離型する。
次に、図3(g)に示すように、下金型Dに沿うように絵付け用ホイル52を挿入した後、図3(h)に示すように、下金型Dと第2上金型U2とを型閉して、半成形品Sの内側面に絵付け用ホイル52を融着させる。なお、半成形品Sの内側面に絵付けを施さない場合は、上述した図3(g)及び(h)の工程は不要である。
次に、図3(i)に示すように、下金型Dと第2上金型U2とを型開する。この場合も、図3(g)と同様に、第2上金型U2のアンダーカット形成部38にアンダーカット部63が嵌合(アンダーカット状態)しているため、半成形品Sが第2上金型U2内に保持された状態にて、下金型Dと離型する。
次に、図3(i)に示すように、下金型Dと第2上金型U2の間にグレーズ材料53を投入し、次に、図3(j)に示すように、下金型Dと上金型とを型閉し、半成形品Sの内側面に、図3(e)(f)に示す外側面と同様のグレーズコーティング層Gを成形する。
次に、図3(k)に示すように、下金型Dと第2上金型U2とを型開して、第2上金型U2内に保持されている成形品を取り出す。具体的には、バリ6にエアーダスター等を用いてエアーを吹きかける等して、バリ6を割ってアンダーカット状態を解除したり、いわゆる無理抜きすることによって第2上金型U2から成形品を取り出す。
最後に、第2上金型U2から取り出した成形品のバリ6取りをする。キャビティ40に連なる部分に形成されるバリ6の厚みは、肉厚形成部15に形成されるバリ6の厚みに比べて薄く形成されているので、バリ6の仕上げ作業の手間を軽減することができる。
本実施形態に係る製造方法は、成形中に形成されるバリ6を利用して、半成形品Sを第2上金型U2に保持させる工程を含む為、バリ6にはある程度の強度が必要となる。バリ6は、第2上金型U2に半成形品Sを保持させた状態にて、下金型Dと離型でき、かつ、成形後に第2上金型U2から取り出し可能なアンダーカット状態になるように形成されればよく、バリ6の形状及びバリ6の厚み寸法等は特に限定されない。
上述した金型は、下金型Dに略凸状の下金型キャビティ面10を有し、上金型Uに略凹状の上金型キャビティ面20、30を有するものであったが、図5(a)(b)に示すように、下金型Dに下方に凹む略凹状の下金型キャビティ面10を有し、上金型Uに下方に突出する略凸状の第1、第2上金型キャビティ面20、30を有する金型でもよい。この場合においても、バリ形成部41の構成については、図1及び図2に示した金型と同様である。
次に、第2上金型U2に、上述したようなアンダーカット形成部38を設けずに、内側面及び外側面のいずれにもグレーズコーティング層Gを成形する製造方法及びその製造方法に用いられる圧縮成形機について以下に述べる。なお、上述した製造方法及び圧縮成形機と異なる点について説明する。
下金型パーティング面11、下金型角部12及び下金型テーパー面13のいずれの表面にも粗面加工が施されていない下金型Dと、第1上金型パーティング面21、第1上金型角部22及び第1上金型テーパー面23のいずれの表面にも粗面加工が施されていない第1上金型U1と、第2上金型パーティング面31、第2上金型角部32及び第2上金型テーパー面33のうち少なくとも一つの表面に粗面加工が施されている第2上金型U2とを備えており、第1上金型U1と第2上金型U2とが下金型Dに対して交換可能な構成を有する圧縮成形機(図示しない。)を用いて、内側面及び外側面のいずれにもグレーズコーティング層Gが成形される熱硬化性樹脂成形品を製造することができる。
本明細書において、粗面加工とは、砥石等を用いて表面に微小な凹凸を形成する加工をいう。なお、エッチング等によって表面に微細な凹凸を形成することもできる。
この粗面加工された部分に、バリ6が形成されることによって、バリ6が粗面に付着し、半成形品Sを第2上金型U2に保持された状態にて下金型Dと離形することができる。具体的には、キャビティ40から溢れだしたグレーズ材料53が粗面に付着する。
バリ6が、粗面加工された表面に付着して半成形品Sを第2上金型U2に保持した状態(付着状態)にて下金型Dと離型できれば、粗面加工が施される位置、範囲、粗面の粗さ等は特に限定されないが、第2上金型パーティング面31、第2上金型角部32及び第2上金型テーパー面33のうち少なくとも一つの表面の複数箇所に粗面加工が施されていることが好ましく、第2上金型テーパー面33の同一高さ位置に、周方向に向けて略等間隔に粗面加工が施されていることが更に好ましい。
このような金型を備える圧縮成形機を用いて、内側面及び外側面のいずれにもグレーズコーティング層Gを成形した成形品を製造する製造方法は、図3の工程順と同様であるが、図3に示した製造方法は、グレーズコーティング層Gを成形する際に、キャビティ40から溢れ出たグレーズ材料53がアンダーカット形成部38に流れ込み、アンダーカット部63を有するバリ6が形成されたが(図3(f)参照)、当該製造方法は、グレーズコーティング層Gを成形する際に、粗面加工が施された部分にバリ6を形成させる。つまり、バリ6が粗面の微細な凹凸部分に入り込むことで、半成形品Sが平滑な下金型Dよりも粗面加工が施された第2上金型U2に保持されやすくなり、半成形品Sを第2上金型U2に保持した状態にて下金型Dと離型することができる。
図6及び図7に示す金型は、各金型に圧受け面16、26、36を設けている点で上述した金型と異なるが、他の部分については同様であるため、異なる点について説明する。
図6及び図7に示す下金型Dは、下金型テーパー面13の下端から外側に向けて水平に延びる下金型圧受け面16と、下金型圧受け面16の外側端から外側下方に向けて傾斜する下金型勾配面17と、下金型勾配面17の下端から外側に向けて水平に延びる下金型基面14を有している。下金型テーパー面13と下金型圧受け面16とをつなぐ角部と下金型圧受け面16と、下金型勾配面17とをつなぐ角部は、それぞれ丸みを帯びている。
図6に示す第1上金型U1は、第1上金型テーパー面23の下端から外側に向けて水平に延びる第1上金型圧受け面26と、第1上金型圧受け面26の外側端から外側下方に傾斜する第1上金型勾配面27と、第1上金型勾配面27の外側端から外側に向けて水平に延びる第1上金型底面24とを有する。第1上金型テーパー面23と第1上金型圧受け面26とをつなぐ角部と、第1上金型圧受け面26と第1上金型勾配面27とをつなぐ角部は、それぞれ丸みを帯びている。
下金型Dと第1上金型U1とを型閉した場合、図6に示すように、対向する下金型圧受け面16と第1上金型圧受け面26とは当接するか、ほんの僅かな間隙を有する。同様に、対向する下金型勾配面17と第1上金型勾配面27も、当接するか、ほんの僅かな間隙を有する。
図7に示す第2上金型U2は、第2上金型テーパー面33の下端型外側に向けて水平に延びる第2上金型圧受け面36と、第2上金型圧受け面36の外側端から外側下方に向けて傾斜する第2上金型勾配面37と、第2上金型勾配面37の下端から外側に向けて水平に延びる第2上金型底面34とを有する。第2上金型テーパー面33と第2上金型圧受け面36とをつなぐ角部と、第2上金型圧受け面36と第2上金型勾配面37とをつなぐ角部は、それぞれ丸みを帯びている。
下金型Dと第2上金型U2とを型閉した場合も下金型Dと第1上金型U1とを型閉した時と同様である。つまり、図7に示すように、対向する下金型圧受け面16と第2上金型圧受け面36とは当接するか、ほんの僅かな間隙を有する。同様に、対向する下金型勾配面17と第2上金型勾配面37も、当接するか、ほんの僅かな間隙を有する。
図1及び図2に示すように、金型に圧受け面を設けない場合、圧縮成形時にバリ形成部41外に余分な材料が流れやすくなる。つまり、対向する下金型基面14と第1上金型底面24とによって形成される間隙や、対向する下金型基面14と第2上金型底面34とによって形成される間隙に余分な材料が流れ込み、バリ6に適切なアンダーカット部63や肉厚部62等が形成されない場合がある。また、バリ形成部41外に流れ込む材料分を考慮した材料を投入する必要があるので余分なコストがかかってしまう。しかし、金型に、図6及び図7に示すような圧受け面16、26、36を設けることで、バリ形成部41内に十分な圧がかかると共に、材料がバリ形成部41外に流出しづらくなるので、バリ6に適切なアンダーカット部63や肉厚部62等を形成することができる。
また、図8に示すように、アンダーカット形成部38を内側に向けて凹ます構成にすることもできる。
下金型Dは、図8(a)及び(b)に示すように、下方に凹む略凹状の下金型キャビティ面10と、金型断面におけるキャビティ40の最も外側に位置する部分又はその近傍から、外側に向けて略水平に延びる下金型パーティング面11と、下金型パーティング面11と下金型テーパー面13とをつなぐ下金型角部12と、下金型角部12の上端から外側上方に向けて傾斜する下金型テーパー面13と、下金型テーパー面13の上端か外側に向けて略水平に延びる下金型基面14とを有する。なお、図8に示す下金型Dには、肉厚形成部15は設けられていないが、肉厚形成部15を設けることもできる。
第1上金型U1は、図8(a)に示すように、下方に突出する略凸状の第1上金型キャビティ面20と、金型断面におけるキャビティ40の最も外側に位置する部分又はその近傍から、外側に向けて略水平に延びる第1上金型パーティング面21と、第1上金型パーティング面21と第1上金型テーパー面23とをつなぐ第1上金型角部22と、第1上金型角部22の上端から外側上方に向けて傾斜する第1上金型テーパー面23と、第1上金型テーパー面23の上端から外側に向けて略水平に延びる第1上金型底面24とを有する。第1上金型角部22は、丸みを設けている。
下金型Dと第1上金型U1とを型閉した場合、図1に示すように、向かい合う下金型キャビティ面10と第1上金型キャビティ面20とに囲まれるキャビティ40と、キャビティ40の外部にバリ6が形成されるバリ形成部41ができる。
第2上金型U2は、図8(b)に示すように、バリ6にアンダーカット部63を形成するアンダーカット形成部38を有する点で第1上金型U1と異なるが、その他の部分は第1上金型U1と共通している。第2上金型U2は、下方に突出する略凸状の第2上金型キャビティ面30と、金型断面におけるキャビティ40の最も外側に位置する部分又はその近傍から、外側に向けて略水平に延びる第2上金型パーティング面31と、第2上金型パーティング面31と第2上金型テーパー面33とをつなぐ第2上金型角部32と、第2上型角部の上端から外側上方に向けて傾斜する第2上金型テーパー面33と、第2上金型テーパー面33の上端から外側に向けて略水平に延びる第2上金型底面34とを有し、第2上金型角部32及び第2上金型テーパー面33の少なくとも一方にアンダーカット形成部38が設けられている。
図8(b)に示す第2上金型U2に設けられているアンダーカット形成部38は、第2上金型テーパー面33に設けられている。具体的には、アンダーカット形成部38は、第2上金型テーパー面33から斜め上方内側に広がる拡径面380と、拡径面380の上端と第2上金型テーパー面33をつなぐ湾曲面381とからなる。
このように、アンダーカット形成部38を内側に向けて凹ます構成としても、図1及び図2示した金型と同様に、内側面及び外側面のいずれにもグレーズコーティング層Gが成形される熱硬化性樹脂成形品を製造することができる。
また、下金型Dと保持下金型D´とが、上金型Uに対して交換可能な圧縮成形機を用いて内側面及び外側面のいずれの面にもグレーズコーティング層Gが成形された成形品を製造することもできる。
この圧縮成形機は、圧縮成形機に設けられた下側の盤体に下金型Dと保持下金型D´とが並設されており、この下側の盤体を移動させることによって、下金型Dと保持下金型D´のいずれか一方が上金型Uに対して型開閉可能に配置される(図示しない)。なお、圧縮成形機は、下金型Dと保持下金型D´とを、上金型Uに対して交換可能な構成であれば特に限定されるものではない。
下金型Dは、図9に示すように、下方に凹む略凹状の下金型キャビティ面10と、金型断面におけるキャビティ40の最も外側に位置する部分又はその近傍から、外側に向けて略水平に延びる下金型パーティング面11と、下金型パーティング面11と下金型テーパー面13とをつなぐ下金型角部12と、下金型角部12の上端から外側上方に向けて傾斜する下金型テーパー面13と、下金型テーパー面13の上端か外側に向けて略水平に延びる下金型基面14とを有する。
上金型は、図9及び図10に示すように、下方に突出する略凸状の上金型キャビティ面80と、金型断面におけるキャビティ40の最も外側に位置する部分又はその近傍から、外側に向けて略水平に延びる上金型パーティング面81と、上金型パーティング面81と上金型テーパー面83とをつなぐ上金型角部82と、上金型角部82の上端から外側上方に向けて傾斜する上金型テーパー面83と、上金型テーパー面83の上端から外側に向けて略水平に延びる上金型底面84とを有し、上金型角部82及び上金型テーパー面83の少なくとも一方にアンダーカット形成部85が設けられている。上金型角部82は、丸みを設けている。図9及び図10に示す上金型Uに設けられているアンダーカット形成部85は、上金型テーパー面83から斜め上方内側に広がる拡径面850と、拡径面850の上端と上金型テーパー面83とをつなぐ湾曲面851とからなる。
上金型Uのアンダーカット形成部85の少なくとも一部が、鉛直方向に延びる仮想線よりも内側に向けて凹んでいることが好ましい。具体的には、図9及び図10に示すように、アンダーカット形成部85の最も大きく凹んだ部分が、拡径面850が開始する拡径開始部86から鉛直方向に延びる仮想線(二点鎖線)よりも内側に向けて凹んでいることが好ましい。さらに、上金型Uのアンダーカット形成部85は、後述する保持下金型D´に設けられるアンダーカット形成部95と比べて、アンダーカット部63の嵌合状態(アンダーカット状態)が緩くなるように形成されている。具体的には、上金型Uの拡径面850の鉛直方向に対する傾斜角度は、保持下金型D´の拡径面950の鉛直方向に対する傾斜角度に比べて小さい。また、上金型Uのアンダーカット形成部85の最も大きく凹んだ部分の深さは、保持下金型D´のアンダーカット形成部95の最も大きく凹んだ部分の深さよりも浅い。
保持下金型D´は、図10に示すように、下方に凹む略凹状の保持下金型キャビティ面90と、金型断面におけるキャビティ40の最も外側に位置する部分又はその近傍から、外側に向けて略水平に延びる保持下金型パーティング面91と、保持下金型パーティング面91と保持下金型テーパー面93とをつなぐ保持下金型角部92と、保持下金型角部92の上端から外側上方に向けて傾斜する保持下金型テーパー面93と、保持下金型テーパー面93の上端か外側に向けて略水平に延びる保持下金型基面94とを有し、保持下金型角部92及び保持下金型テーパー面93の少なくとも一方に、アンダーカット形成部95が設けられている。図10に示す保持下金型D´に設けられているアンダーカット形成部95は、保持下金型テーパー面93から斜め下方外側に広がる拡径面950と、拡径面950の下端と保持下金型角部92にかけて形成される湾曲部951とからなる。具体的には、図10に示すように、アンダーカット形成部95の最も大きく凹んだ部分が、拡径面950が開始する拡径開始部96から鉛直方向に延びる仮想線(二点鎖線)よりも外側に向けて凹んでいることが好ましい。さらに、保持下金型D´のアンダーカット形成部95は、前述の上金型Uに設けられているアンダーカット形成部85と比べて、アンダーカット部63の嵌合状態(アンダーカット状態)がきつくなるように形成されている。具体的には、保持下金型D´の拡径面950の鉛直方向に対する傾斜角度は、上金型Uの拡径面850の鉛直方向に対する傾斜角度に比べて大きい。また、保持下金型D´のアンダーカット形成部95の最も大きく凹んだ部分の深さは、上金型Uのアンダーカット形成部85の最も大きく凹んだ部分の深さよりも深い。
上金型Uのアンダーカット形成部85と保持下金型D´のアンダーカット形成部95は、互いに対向する位置に設けられていないことが好ましい。
また、上金型Uのアンダーカット形成部85と保持下金型D´のアンダーカット形成部95は、上述した構成に限られず、上金型Uのアンダーカット形成部85に嵌合したアンダーカット部63の嵌合(アンダーカット状態)を解除するアンダーカット状態を保持下金型D´に形成することができれば特に限定されない。
以下に、図9及び図10に示す金型を備えた圧縮成形機を用いて、表面側及び裏面側のいずれにも絵付けをし、その各表面にそれぞれグレーズコーティング層Gが成形されたお椀の製造方法について、図11を示しながら説明する。なお、図3の工程図を示しながら説明した製造方法と同様の部分は省略して説明する場合がある。
まず、図11(a)に示すように、下金型Dと上金型Uとの間に熱硬化性樹脂材料50を供給する。
次に、図11(b)に示すように、下金型Dと上金型Uとを型閉し、素地51(半成形品S)を圧縮成形する。このとき、キャビティ40から溢れだした熱硬化性樹脂材料50が上金型Uのアンダーカット形成部85に流れ込み、上金型Uに対してアンダーカット部63を有するバリ6が形成される。
次に、図11(c)に示すように、下金型Dと上金型Uとを型開し、半成形品Sを上金型Uに保持させた状態にて下金型Dから離型させる。
次に、図11(c)に示すように、絵付け用ホイル52を下金型Dの下金型キャビティ面10の内周面に沿うように挿入する。
次に、図11(d)に示すように、下金型Dと上金型Uとを型閉して、半成形品Sの外側面に絵付け用ホイル52を融着させる。なお、成形品の外側面に絵付けを施さない場合は、上述した図11(c)及び(d)の工程は不要である。
次に、下金型Dと上金型Uとを型開した後、上金型Uに対応する下側の金型が保持下金型D´となるように下側の金型を交換する(図示しない)。具体的には、下金型Dと保持下金型D´が並設された下側の盤体を横移動させて、保持下金型D´が上金型Uに対応する位置に配置されるようにする。
次に、図11(e)に示すように、保持下金型D´と上金型Uの間にグレーズ材料53を投入する。
次に、図11(f)に示すように、保持下金型D´と上金型Uとを型閉し、グレーズコーティング層Gを成形する。このとき、キャビティ40から溢れだしたグレーズ材料53が保持下金型D´のアンダーカット形成部95に流れ込み、アンダーカット部63を有するバリ6が形成される。
次に、図11(g)に示すように、保持下金型D´と上金型Uとを型開する。このとき、保持下金型D´のアンダーカット形成部95にアンダーカット部63が嵌合した嵌合状態(アンダーカット状態)よりも、上金型Uのアンダーカット形成部85にアンダーカット部63が嵌合した嵌合状態(アンダーカット状態)の方が緩いため、型開する際に上金型Uのアンダーカット状態が解除され、半成形品Sは、保持下金型D´に保持された状態にて、上金型Uと離型する。
次に、図11(g)に示すように、半成形品Sの内側面に沿うように絵付け用ホイル52を挿入した後、図11(h)に示すように、保持下金型D´と上金型Uとを型閉して、半成形品Sの内側面に絵付け用ホイル52を融着させる。なお、半成形品Sの内側面に絵付けを施さない場合は、上述した図11(g)及び(h)の工程は不要である。
次に、図11(i)に示すように、保持下金型D´と上金型Uとを型開する。この場合も、図11(g)と同様に、保持下金型D´のアンダーカット形成部95にアンダーカット部63が嵌合(アンダーカット状態)しているため、半成形品Sが保持下金型D´に保持された状態にて、上金型Uと離型する。
次に、図11(i)に示すように、保持下金型D´と上金型Uの間にグレーズ材料53を投入し、次に、図11(j)に示すように、保持下金型D´と上金型Uとを型閉し、半成形品Sの内側面に、図11(e)(f)に示す外側面と同様のグレーズコーティング層Gを成形する。
次に、図11(k)に示すように、保持下金型D´と上金型Uとを型開して、保持下金型D´に保持されている成形品を取り出す。具体的には、バリ6にエアーダスター等を用いてエアーを吹きかける等して、バリ6を割ってアンダーカット状態を解除したり、いわゆる無理抜きすることによって保持下金型D´から成形品を取り出す。
最後に、保持下金型D´から取り出した成形品のバリ6取りをする。
図9及び図10に示す金型は、上金型U及び保持下金型D´にそれぞれアンダーカット形成部85、95を設ける構成であるが、上金型Uの上金型パーティング面81、上金型角部82及び上金型テーパー面83のうちの少なくとも一つの表面に粗面加工が施されている上金型と、保持下金型D´の保持下金型パーティング面91、保持下金型角部92及び保持下金型テーパー面93のうちの少なくとも一つの表面に粗面加工が施されている保持下金型D´を備えた圧縮成形機(図示しない。)を使用して、内側面及び外側面のいずれにもグレーズコーティング層Gを成形した成形品を製造することができる。
粗面加工の方法、粗面加工が施される位置等は、上述した粗面加工が施された金型と同様であるが、保持下金型D´に施される粗面加工は、上金型Uに施された粗面加工部分に形成されたバリが付着した付着状態(図11の(c)(e)に相当)を解除(図11の(g)(i)に相当)可能な粗面加工が施されている。
上金型Uに施される粗面加工の範囲よりも保持下金型D´に施される粗面加工の範囲を広くしたり、保持下金型D´に施される粗面加工を上金型Uに施される粗面加工よりも粗くして、付着状態を解除するようにしているが、付着状態が解除できれば、粗面加工の方法、位置、範囲、粗さ等は特に限定されない。
また、例えば、上金型Uにアンダーカット形成部85を設け、保持下金型D´に粗面加工を施したり、上金型Uに粗面加工を施し、保持下金型D´にアンダーカット形成部95を設けるなど、アンダーカット形成部85、95と粗面加工を組み合わせることもできる。また、上述した種々の金型の構成を取り入れることができる。
さらに、上述した種々の金型における交換する互いの金型のキャビティ面の形状をそれぞれ異なる形状にすれば、成形品の内側面又は外側面のいずれかのグレーズコーティング層Gの厚みを不均一にすることができ、その結果、以下に述べるように、成形品に種々の模様を施すことができる。
具体的には、交換される金型のキャビティ面のいずれか一方に凹凸模様7が刻設されているか、又は、交換される互いの金型にそれぞれ異なる凹凸模様7が刻設されている金型を使用すれば、グレーズコーティング層Gの厚みを不均一にすることができる。
例えば、図12(a)に示す、第1上金型キャビティ面20に凹凸模様7が刻設された第1上金型U1と下金型Dとを型閉して、外周面に凹凸模様が形成された素地51を成形した後、図12(b)に示す、第1上金型U1を、第2上金型キャビティ面30に凹凸模様7が刻設されていない第2上金型U2に交換し、この第2上金型U2と下金型Dとの間にグレーズ材料53を投入して型閉する。このようにすれば、図13に示すように、不均一な厚みのグレーズコーティング層Gが成形される。このとき、素地51の色と異なる有色のグレーズ材料53を使用すれば、グレーズコーティング層Gの薄い部分は色が薄くなり、グレーズコーティング層Gの厚い部分は色が濃くなる。つまり、グレーズコーティング層Gの薄い部分は、素地又は素地の色に近い色があらわれ、グレーズコーティング層Gの厚い部分はグレーズ材料53の色又はグレーズ材料53の色に近い色があらわれる。この色の濃淡により成形品に立体感のある模様が施される。
したがって、第1上金型キャビティ面20に、成形品に施したい所望の模様に対応する凹凸模様7を刻設することで、成形品に所望の模様を施すことができると共に、刻設される凹凸模様7の凹凸高さを異ならせることにより、色の濃淡を調整することができる。
また、図示しないが、第1上金型キャビティ面20に凹凸模様7が刻設されていない第1上金型U1と下金型Dとを型閉して、外周面に凹凸模様が形成されていない素地を成形した後、第1上金型U1を第2上金型キャビティ面30に凹凸模様7が刻設された第2上金型U2に交換し、この第2上金型U2と下金型Dとの間にグレーズ材料53を投入して型閉する。このようにすれば、グレーズコーティング層Gの表面が凹凸に成形されるので、成形品の表面が立体的になる。このとき、素地51の色と異なる有色のグレーズ材料53を使用すれば、上述したように成形品に模様が施される。
なお、第1上金型キャビティ面20に凹凸模様7が刻設された第1上金型U1と、第2上金型キャビティ面30に凹凸模様7が刻設された第2上金型U2とを用いて、成形品の表面を立体的にしつつ、奥行き感のある模様を施すこともできる。
以上、上側に配置される金型が交換される場合について説明したが、図9及び図12に示したような、下側に配置される金型が交換される場合、下金型キャビティ面10が上述した第1上金型キャビティ面20に相当し、保持下金型キャビティ面90が上述した上金型キャビティ面30に相当する。
なお、本実施形態の製造方法について、お椀を製造する場合を例示しながら説明したが、第2上金型U2に半成形品Sを保持可能であれば、コップ、小鉢、茶碗等の食器類の他に、膳、バット、ボール等の調理用用具、石鹸入れ、洗面桶等のお風呂用品その他の各種成形品に適用することができる。また、素地を、内子と外子の二層にすることもできる。
以上のとおり、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、種々の追加、変更又は削除が可能である。したがって、そのようなものも本発明の範囲内に含まれる。
D 下金型
10 下金型キャビティ面
11 下金型パーティング面
12 下金型角部
13 下金型テーパー面
14 下金型基面
15 肉厚形成部
151 段部テーパー面
152 角丸部
16 下金型圧受け面
17 下金型勾配面
U 上金型
U1 第1上金型
20 第1上金型キャビティ面
21 第1上金型パーティング面
22 第1上金型角部
23 第1上金型テーパー面
24 第1上金型底面
26 第1上金型圧受け面
27 第1上金型勾配面
U2 第2上金型
30 第2上金型キャビティ面
31 第2上金型パーティング面
32 第2上金型角部
33 第2上金型テーパー面
34 第2上金型底面
36 第2上金型圧受け面
37 第2上金型勾配面
38 アンダーカット形成部
380 拡径面
381 湾曲面
382 拡径開始部
40 キャビティ
41 バリ形成部
50 熱硬化性樹脂材料
51 素地
52 絵付け用ホイル
53 グレーズ材料
S 半成形品
G グレーズコーティング層
6 バリ
61 角部
62 肉厚部
63 アンダーカット部
7 凹凸模様
80 上金型キャビティ面
81 上金型パーティング面
82 上金型角部
83 上金型テーパー面
84 上金型底面
85 アンダーカット形成部
850 拡径面
851 湾曲面
86 拡径開始部
D´ 保持下金型
90 保持下金型キャビティ面
91 保持下金型パーティング面
92 保持下金型角部
93 保持下金型テーパー面
94 保持下金型基面
95 アンダーカット形成部
950 拡径面
951 湾曲面
96 拡径開始部

Claims (10)

  1. 圧縮成形にて、熱硬化性樹脂成形品を製造する製造方法において、
    下金型と、成形の際にキャビティの外部に形成されるバリにアンダーカット部が形成されない第1上金型と、によって素地を成形し、前記素地を前記下金型に保持した状態にて前記第1上金型から離型する工程と、
    前記第1上金型を、成形の際にキャビティの外部に形成されるバリにアンダーカット部を形成する第2上金型に交換する工程と、
    前記下金型に保持された前記素地を含む半成形品における前記第2上金型と対向する側の表面に、前記第2上金型を用いてグレーズコーティング層を成形すると共に、成形の際に形成されるバリにアンダーカット部を形成し、前記アンダーカット部によって前記第2上金型内に保持された状態にて前記下金型から前記半成形品を離型する工程と、
    前記第2上金型に保持された前記素地を含む前記半成形品における前記下金型と対向する側の表面に、グレーズコーティング層を成形する工程と、
    を含む熱硬化性樹脂成形品の製造方法。
  2. 前記第2上金型における、前記キャビティから外部に向けて延びる第2上金型パーティング面に連続して設けられる第2上金型角部及び第2上金型テーパー面の少なくとも一方にアンダーカット形成部が設けられており、前記アンダーカット形成部に前記バリの前記アンダーカット部を嵌合させることにより、前記半成形品が前記第2上金型内に保持された状態にて離型する請求項1に記載の熱硬化性樹脂成形品の製造方法。
  3. 圧縮成形にて、熱硬化性樹脂成形品を製造する製造方法において、
    下金型と、第1上金型パーティング面、第1上金型角部及び第1上金型テーパー面のいずれの表面にも粗面加工が施されていない第1上金型と、によって素地を成形し、前記素地を前記下金型に保持した状態にて第1上金型から離型する工程と、
    前記第1上金型を、第2上金型パーティング面、第2上金型角部及び第2上金型テーパー面のうちの少なくとも一つの表面に粗面加工が施されている第2上金型に交換する工程と、
    前記下金型に保持された前記素地を含む半成形品における前記第2上金型と対向する側の表面に、前記第2上金型を用いてグレーズコーティング層を成形すると共に、キャビティの外部に形成されるバリを、前記粗面加工が施された部分に形成させて、前記第2上金型内に保持した状態にて前記下金型から前記半成形品を離型する工程と、
    前記第2上金型に保持された前記素地を含む前記半成形品における前記下金型と対向する側の表面に、グレーズコーティング層を成形する工程と
    を含む熱硬化性樹脂成形品の製造方法。
  4. 圧縮成形にて、熱硬化性樹脂成形品を製造する製造方法において、
    下金型と、成形の際にキャビティの外部に形成されるバリにアンダーカット部が形成されるか、又は、上金型パーティング面、上金型角部及び上金型テーパー面のうちの少なくとも一つの表面に粗面加工が施されている上金型と、によって素地を成形し、前記アンダーカット部によって前記上金型にアンダーカット状態にするか、又は、前記粗面加工部分にバリを形成させて前記上金型に付着状態とすることにより、前記素地を前記上金型に保持した状態にて前記下金型から離型する工程と、
    前記下金型を、成形の際にキャビティの外部に形成されるバリに、前記アンダーカット状態、又は、前記付着状態を解除する、アンダーカット部が形成されているか、又は、保持下金型パーティング面、保持下金型角部及び保持下金型テーパー面のうちの少なくとも一つの表面に粗面加工が施されている保持下金型に交換する工程と、
    前記上金型に保持された前記素地を含む半成形品における前記保持下金型と対向する表面に、前記保持下金型を用いてグレーズコーティング層を成形すると共に、成形の際に形成されるバリを、前記保持下金型にアンダーカット状態にするか、又は、前記粗面加工部分にバリを形成させて前記保持下金型に付着状態とすることにより、前記保持下金型に保持された状態にて前記上金型から離型する工程と、
    前記保持下金型に保持された前記素地を含む前記半成形品における前記上金型と対向する側の表面に、グレーズコーティング層を成形する工程と、
    を含む熱硬化性樹脂成形品の製造方法。
  5. 前記グレーズコーティング層を成形する前に、前記半成形品の内側面及び外側面の少なくとも一方に絵付け用ホイルを融着する請求項1から請求項4のいずれかに記載の熱硬化性樹脂成形品の製造方法。
  6. 交換される金型のキャビティ面のいずれか一方に凹凸模様が刻設されているか、又は、交換される金型のキャビティ面にそれぞれ異なる凹凸模様が刻設されていることにより、前記グレーズコーティング層の厚みを不均一にする請求項1から請求項5のいずれかに記載の熱硬化性樹脂成形品の製造方法。
  7. 前記グレーズコーティング層の材料であるグレーズ材の色が、前記素地の色と異なる有色である請求項6に記載の熱硬化性樹脂成形品の製造方法。
  8. 請求項1に記載の熱硬化性樹脂成形品の製造方法に用いられる圧縮成形機であって、
    下金型に対して、アンダーカット形成部を有しない第1上金型と、アンダーカット形成部を有する第2上金型とが交換可能な構成を有する圧縮成形機。
  9. 前記第2上金型における、前記キャビティから外部に向けて延びる第2上金型パーティング面に連続して設けられる第2上金型角部及び第2上金型テーパー面の少なくとも一方にアンダーカット形成部が設けられている請求項8に記載の圧縮成形機。
  10. 請求項3に記載の熱硬化性樹脂成形品の製造方法に用いられる圧縮成形機であって、
    下金型に対して、第1上金型パーティング面、第1上金型角部及び第1上金型テーパー面のいずれの表面にも粗面加工が施されていない第1上金型と、第2上金型パーティング面、第2上金型角部及び第2上金型テーパー面のうちの少なくとも一つの表面に粗面加工が施されている第2上金型とが交換可能な構成を有する圧縮成形機。
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