JP5934633B2 - 単結晶SiC基板の表面処理方法及び単結晶SiC基板の製造方法 - Google Patents

単結晶SiC基板の表面処理方法及び単結晶SiC基板の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5934633B2
JP5934633B2 JP2012252753A JP2012252753A JP5934633B2 JP 5934633 B2 JP5934633 B2 JP 5934633B2 JP 2012252753 A JP2012252753 A JP 2012252753A JP 2012252753 A JP2012252753 A JP 2012252753A JP 5934633 B2 JP5934633 B2 JP 5934633B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
single crystal
sic substrate
crystal sic
surface treatment
treatment method
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012252753A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014101238A (ja
Inventor
聡 鳥見
聡 鳥見
紀人 矢吹
紀人 矢吹
暁 野上
暁 野上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Tanso Co Ltd
Original Assignee
Toyo Tanso Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Tanso Co Ltd filed Critical Toyo Tanso Co Ltd
Priority to JP2012252753A priority Critical patent/JP5934633B2/ja
Priority to TW102141388A priority patent/TWI600081B/zh
Priority to EP13854743.5A priority patent/EP2921574B1/en
Priority to CN201380059807.6A priority patent/CN104797747B/zh
Priority to PCT/JP2013/006720 priority patent/WO2014076963A1/ja
Priority to US14/435,383 priority patent/US9570306B2/en
Priority to KR1020157015948A priority patent/KR102021644B1/ko
Publication of JP2014101238A publication Critical patent/JP2014101238A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5934633B2 publication Critical patent/JP5934633B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、主要には、単結晶SiC基板の表面のエッチング速度を精度良く制御する方法に関する。
SiCは、Si等と比較して耐熱性及び機械的強度等に優れるため、新たな半導体材料として注目されている。なお、単結晶SiC基板の表面には、初めは結晶欠陥等が存在していることがある。
特許文献1は、この単結晶SiC基板の表面を平坦化する(修復する)表面平坦化方法を開示する。この表面平坦化方法では、単結晶SiC基板に炭化層及び犠牲成長層を形成し、この犠牲成長層をエッチングすることで、表面を平坦化する。これにより、エピタキシャル成長のための高品質な種基板を生産することができる。なお、特許文献1では、高真空下でエッチングを行う旨が開示されている。
一般的には、上記のようにして生産された種結晶に対して、エピタキシャル成長、イオン注入、及びイオン活性化等の処理が行われる。
また、特許文献2は、単結晶SiC基板の表面にカーボン層(グラフェンキャップ)を形成した上で、上記のイオン活性化を行うことで、イオン活性化時のSi及びSiCの昇華を抑制する方法を開示する。その後、この方法では、カーボン層を除去するとともに、イオン注入不足部分を除去するために、単結晶SiC基板の表面をエッチングする。
このエッチングは、単結晶SiC基板の表面のイオン濃度が不足している部分(イオン注入不足部分)を除去するために行われる。特許文献2では、温度及びSiの蒸気圧を調整することで、エッチング速度を制御する技術を開示する。
特開2008−230944号公報 特開2011−233780号公報
特許文献1では、高真空下でエッチングを行うことを開示するにとどまり、エッチング速度を制御することまでは記載されていない。
特許文献2では、Siの蒸気圧を調整するために、例えば、エッチング前に収容容器を毎回調整又は交換しなければならないため、繁雑な処理が必要となる。また、収容容器の隙間を変化させる場合、若干の誤差でもSiの蒸気圧が変化してしまうので、所定の蒸気圧を確実に実現することが困難であった。
また、特許文献2では、カーボン層を形成する工程、及びカーボン層を除去する工程が必要であるため、工程が繁雑になってしまう。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その主要な目的は、単結晶SiC基板のエッチング速度を精度良く制御して、エッチング量を正確に把握可能な表面処理方法を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の第1の観点によれば、単結晶SiC基板をSiの蒸気圧下で加熱処理することによりエッチングする表面処理方法であって、前記単結晶SiC基板周囲の雰囲気の不活性ガス圧を調整することによりエッチング速度を制御するエッチング工程を含み、前記エッチング工程では、前記エッチング速度が1000nm/min以下となるように不活性ガス圧を調整する方法が提供される。
これにより、エッチング速度を精度良く制御できるので、必要な量だけ単結晶SiC基板をエッチングすることができる。特に、不活性ガス圧を調整するだけで良いので、Siの圧力を調整する構成と比較して、簡単にエッチング速度を制御することができる。
前記の単結晶SiC基板の表面処理方法においては、以下のようにすることが好ましい。即ち、この方法は、前記単結晶SiC基板にイオンが注入されるイオン注入工程を含む。前記エッチング工程では、前記単結晶SiC基板の表面のイオン注入不足部分が除去される。
これにより、本発明ではエッチング速度を精度良く制御できるので、イオン注入不足部分のみを正確にエッチングすることができる。
前記の単結晶SiC基板の表面処理方法においては、前記エッチング工程では、前記単結晶SiC基板に注入されたイオンが活性化されるとともに、前記イオン注入不足部分が除去されることが好ましい。
これにより、1度の処理で2つの工程を行うことができるので、工程を簡素化することができる。
前記の単結晶SiC基板の表面処理方法においては、カーボン層に覆われておらず、表面が露出している前記単結晶SiC基板に対して前記エッチング工程が行われることが好ましい。
これにより、カーボン層を形成する工程及びカーボン層を除去する工程が不要となるので、工程を一層簡素化することができる。
前記の単結晶SiC基板の表面処理方法においては、前記エッチング速度が100nm/min以下であることが好ましい。
本発明では不活性ガス圧を調整することで、従来よりも低速である100nm/minというエッチング速度が実現できる。これにより、エッチング量を正確に把握することができる。また、単結晶SiC基板の表面の形状を保持したままエッチングを行うことができる。
前記の単結晶SiC基板の表面処理方法においては、前記エッチング工程は、エピタキシャル層を形成する前の前記単結晶SiC基板に行われることが好ましい。
これにより、エピタキシャル層を形成する前の単結晶SiC基板に対して、エッチング速度を精度良く制御しつつ、表面を平坦化することができる。
前記の単結晶SiC基板の表面処理方法においては、前記不活性ガス圧が10Pa以上であることが好ましい。
不活性ガス圧を上記の範囲にすることにより、エッチング速度を精度良く制御することができる。なお、前記エッチング工程では、前記単結晶SiC基板は坩堝に収容されて加熱処理され、前記坩堝は、タンタル金属からなるとともに、炭化タンタル層を内部空間に露出させるようにして構成されていることが好ましい。
本発明の第2の観点によれば、表面処理方法を用いて基板表面を処理する工程を含む単結晶SiC基板の製造方法が提供される。
これにより、必要な分だけ表面がエッチングされた単結晶SiC基板を低コストで生産できるので、安価な単結晶SiC基板が実現できる。
本発明の表面処理方法に用いる高温真空炉の概要を説明する図。 各工程における基板の様子を概略的に示す図。 エッチングによりイオン注入不足部分が除去されることを示すグラフ。 加熱温度と、エッチング速度と、の関係性を示すグラフ。 不活性ガスの圧力と、エッチング速度と、の関係性を加熱温度毎に示すグラフ。 各条件における、4H−SiCのSi面及びC面の様子を示す顕微鏡写真。 ON基板と4°OFF基板における、不活性ガスの圧力と、エッチング速度と、の関係性を示すグラフ。
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
初めに、図1を参照して、本実施形態の加熱処理で用いる高温真空炉10について説明する。図1は、本発明の表面処理方法に用いる高温真空炉の概要を説明する図である。
図1に示すように、高温真空炉10は、本加熱室21と、予備加熱室22と、を備えている。本加熱室21は、単結晶SiC基板を1000℃以上2300℃以下の温度に加熱することができる。予備加熱室22は、単結晶SiC基板を本加熱室21で加熱する前に予備加熱を行うための空間である。
本加熱室21には、真空形成用バルブ23と、不活性ガス注入用バルブ24と、真空計25と、が接続されている。真空形成用バルブ23により、本加熱室21の真空度を調整することができる。不活性ガス注入用バルブ24により、本加熱室21内の不活性ガス(例えばArガス)の圧力を調整することができる。真空計25により、本加熱室21内の真空度を測定することができる。
本加熱室21の内部には、ヒータ26が備えられている。また、本加熱室21の側壁や天井には図略の熱反射金属板が固定されており、この熱反射金属板によって、ヒータ26の熱を本加熱室21の中央部に向けて反射させるように構成されている。これにより、単結晶SiC基板を強力且つ均等に加熱し、1000℃以上2300℃以下の温度まで昇温させることができる。なお、ヒータ26としては、例えば、抵抗加熱式のヒータや高周波誘導加熱式のヒータを用いることができる。
また、単結晶SiC基板は、坩堝(収容容器)30に収容された状態で加熱される。坩堝30は、適宜の支持台等に載せられており、この支持台が動くことで、少なくとも予備加熱室から本加熱室まで移動可能に構成されている。
坩堝30は、互いに嵌合可能な上容器31と下容器32とを備えている。また、坩堝30は、タンタル金属からなるとともに、炭化タンタル層を内部空間に露出させるようにして構成されている。
単結晶SiC基板を加熱処理する際には、初めに、図1の鎖線で示すように坩堝30を高温真空炉10の予備加熱室22に配置して、適宜の温度(例えば約800℃)で予備加熱する。次に、予め設定温度(例えば、約1800℃)まで昇温させておいた本加熱室21へ坩堝30を移動させ、単結晶SiC基板を加熱する。
次に、上記の高温真空炉10を利用して単結晶SiC基板40から半導体素子を製造する処理について図2及び図3を参照して説明する。図2は、各工程における基板の様子を概略的に示す図である。図3は、エッチングによりイオン注入不足部分が除去されることを示すグラフである。
初めに、図2(a)に示すように、単結晶SiC基板40にエピタキシャル層41を形成する。エピタキシャル層を形成する方法は、任意であり、公知の気相エピタキシャル法や準安定溶媒エピタキシャル法等を用いることができる。更には、単結晶SiC基板40がOFF基板である場合、ステップフロー制御によってエピタキシャル層を形成するCVD法を用いることもできる。
次に、図2(b)に示すように、エピタキシャル層41が形成された単結晶SiC基板40にイオン注入を行う。このイオン注入は、対象物にイオンを照射する機能を有するイオンドーピング装置を用いて行う。イオンドーピング装置によって、エピタキシャル層41の表面の全面又は一部に選択的にイオンが注入される。そして、イオンが注入されたイオン注入部分42に基づいて半導体素子の所望の領域が形成されることになる。
また、イオンが注入されることによって、図2(c)に示すように、イオン注入部分42を含むエピタキシャル層41の表面が荒れた状態になる(単結晶SiC基板40の表面が損傷し、平坦度が悪化する)。
次に、注入したイオンの活性化、及び、イオン注入部分42等へのエッチングを行う。本実施形態では、両方の処理を1つの工程で行うことができる。具体的には、Si蒸気圧下で1500℃以上2200℃以下、望ましくは1600℃以上2000℃以下の環境で加熱処理(アニール処理)を行う。これにより、注入されたイオンを活性化することができる。また、単結晶SiC基板40の表面がエッチングされることで、イオン注入部分42の荒れた部分が平坦化されていく(図2(d)を参照)。
図3の細線は、イオン注入後であってエッチング前における、単結晶SiC基板40の表面からの深さと、注入されたイオンの濃度と、を示している。図3に示すように、イオン注入後における単結晶SiC基板40の表面から数十nm程度には、イオン濃度が不足する部分(イオン注入不足部分)が表れる。適切な半導体素子を製造するためには、イオン注入不足部分を除去することが好ましい。
従って、本実施形態では、少なくともイオン注入部分が除去されるまでエッチングを行う。図3の太線は、1600℃でAr1.3kPa雰囲気下において5分間のエッチングを行った結果である。詳細には、図3の太線は、エッチング後における、単結晶SiC基板40の表面からの深さと、注入されたイオンの濃度と、の関係を示している。図3に示すように、エッチングが行われることで、イオン注入不足部分が除去されたことが分かる。
しかし、単結晶SiC基板40を過剰にエッチングすることは、イオン濃度が十分である部分も除去することになるため好ましくない。従って、イオン注入不足部分のみを精度良くエッチングすることが理想的である。
この点、特許文献2ではSiの蒸気圧等を調整してエッチング速度を制御する構成であるが、Siの蒸気圧は、坩堝の構成を変更等する必要があるため、繁雑な処理が必要となる。
これに対して、本実施形態では、不活性ガスの圧力を調整することで、エッチング速度を正確かつ簡単に制御することができる。エッチング速度を制御することで、エッチング量を正確に把握することができるので、イオン注入不足部分のみをエッチングにより除去することが可能となる。
以下、不活性ガスの圧力とエッチング速度との関係性等について図4から図6を参照して説明する。
従来から知られているように、単結晶SiC基板のエッチング速度は、加熱温度に依存する。図4は、所定の環境下において、加熱温度を1600℃、1700℃、1750℃、及び1800℃としたときのエッチング速度を示すグラフである。このグラフの横軸は温度の逆数であり、このグラフの縦軸はエッチング速度を対数表示している。図4に示すように、このグラフは直線となっている。そのため、例えば温度を変更したときのエッチング速度を見積もることができる。
図5は、不活性ガス圧とエッチング速度との関係を示すグラフである。具体的には、不活性ガス圧を0.00001Paから1000Pa程度まで変えたときのエッチング速度の変化が加熱温度毎に示されている。なお、図5は、ON基板(インゴットを水平に切断してできる基板)のSi面についてのグラフであるが、ON基板のC面についても同様の関係が得られることが出願人らの実験によって確かめられている。
従来は高真空下でエッチングが行われていたため、エッチング速度は比較的高く、エッチング量を正確に把握することが困難であった。この点、本実施形態では、不活性ガス圧を高くすることでエッチング速度を低下させることができる。特に、加熱温度が1800℃であって数百Paから1000Pa程度の範囲では、100nm/min以下という低速のエッチング速度が実現可能である。エッチング速度が低速である場合、エッチング量を正確に把握することができるので、微量のエッチングが要求される場合に非常に効果的である。なお、不活性ガス圧が10Pa以上である場合、エッチング速度を1000nm/min以下とすることが可能となるので、この場合もエッチング量を把握することができる。
図6には、ON基板のSi面とC面についての、加熱温度及び不活性ガス圧を変化させたときの顕微鏡写真が示されている。各顕微鏡写真の右上の数値は表面粗さ(nm)を示しており、右下の数値はステップの高さ(nm)を示している。全体的な傾向としては、加熱温度を高くするとステップの形状が安定し、不活性ガスの圧力を高くするとテラス幅が長くなることが分かる。また、C面では、加熱温度及び不活性ガス圧によらず、理想的なステップが形成されていることが分かる。
上記では、ON基板について、不活性ガス圧とエッチング速度とに関連性があることを説明した。この関連性は、ON基板だけでなく、OFF基板も有している。図7は、ON基板及びOFF基板において、加熱温度が1800℃である場合における、エッチング速度と不活性ガス圧との関係を示すグラフである。図7に示すように、ON基板とOFF基板とでグラフの挙動は異なるが、不活性ガス圧を高くすることで、エッチング速度を低速にできる点は同一である。従って、OFF基板においても、エッチング速度を低速にしてエッチング量を正確に把握することが可能である。
また、不活性ガス圧が低い場合、OFF基板のエッチング速度が比較的高速となるが、1000nm/minは超えない。従って、加熱温度が1800℃の場合、エッチング速度が高速になり過ぎないので、エッチング速度の制御を的確に行うことができる。
次に、本実施形態のエッチングと、従来の方法によるエッチングと、を比較した実験及びその結果について説明する。
(実施例1)
また4H−SiC 4°−off(0001)(□10mm/4”)、エピタキシャル層n−type1×1016/cm3〜10μmの単結晶SiC基板に、Alイオンの多段注入を、高温(500℃)、1×1019atoms/cm3、基板表面から500nm、の条件下で行った。このイオン注入後の単結晶SiC基板を、直径20mmの蓋付の上記の坩堝内に載置し、1600℃でAr1.3kPa雰囲気下において5分間のエッチングを行った。
(比較例1)
イオン注入後の単結晶SiC基板に、従来のカーボン層を形成してアニールを行い、上記の実施例1と電気特性を比較した。
実施例1及び比較例1の電気特性を測定したところ、比較例1によるアニール処理後では、シート抵抗1.35×104ohm/square、キャリア密度3.47×1017/cm3であったのに対し、実施例1によるアニール処理後では、シート抵抗3.26×104ohm/square、キャリア密度3.89×1017/cm3であった。従って、活性化は、ほぼ遜色のないレベルであることが確認された。
また、比較例1、実施例1に用いた単結晶SiC基板の、エピタキシャル成長直後、イオン注入直後の表面について、RBS(ラザフォード後方散乱)測定によりチャネリング測定を行いχmin値を測定した。その結果、エピタキシャル成長直後は2.0%、イオン注入直後は7.8%となったが、実施例1は2.5%、比較例1は2.4%と、結晶性回復の効果についても従来のカーボン層を用いた場合と同等であることが確認された。
以上に説明したように、本実施形態では、Siの蒸気圧下で加熱処理することによりエッチングする表面処理方法であって、前記単結晶SiC基板40周囲の雰囲気の不活性ガス圧を調整することによりエッチング速度を制御する。
これにより、エッチング速度を精度良く制御できるので、必要な量だけ単結晶SiC基板40をエッチングすることができる。特に、不活性ガス圧を調整するだけで良いので、Siの圧力を調整する構成と比較して、簡単にエッチング速度を制御することができる。
また、本実施形態の表面処理方法は、単結晶SiC基板40にイオンが注入されるイオン注入工程を含み、上記のエッチングを行う際に、単結晶SiC基板40の表面のイオン注入不足部分が除去される。
これにより、本実施形態ではエッチング速度を精度良く制御できるので、イオン注入不足部分のみを正確にエッチングすることができる。
また、本実施形態の表面処理方法において、エッチングを行う際に、単結晶SiC基板40に注入されたイオンが活性化されるとともに、イオン注入不足部分が除去される。
これにより、1度の処理で2つの工程を行うことができるので、工程を簡素化することができる。
また、本実施形態の表面処理方法では、カーボン層を形成する処理を行わず、表面が露出している単結晶SiC基板40に対してエッチングを行う。
これにより、カーボン層を形成する工程及びカーボン層を除去する工程が不要となるので、工程を一層簡素化することができる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
なお、本実施形態では、不活性ガス圧によるエッチング速度の制御をイオン注入後のエッチングに用いたが、エッチング量の精密さが要求される工程であれば、様々な工程に上記の制御を適用することができる。
例えば、エピタキシャル成長を行う前の基板(結晶欠陥等を有する基板)を平坦化する方法として、特許文献1に示すように、炭化層及び犠牲成長層を形成して犠牲成長層をエッチングする方法が知られている。犠牲成長層は残らず除去することが好ましいため、上記の制御を用いることで、犠牲成長層を確実に除去することができる。
上記実施形態では、カーボン層(グラフェンキャップ)を形成する処理を行わないが、この処理を行っても良い。この場合、カーボン層を除去する処理と、イオンを活性化する処理と、単結晶SiC基板をエッチングする処理と、を1つの工程で行うことができる。
不活性ガスの調整方法は任意であり、適宜の方法を用いることができる。また、エッチング工程の間、不活性ガス圧を一定にしても良いし、変化させても良い。不活性ガス圧を変化させることで、例えば初めはエッチング速度を高くして後にエッチング速度を低くして微調整を行う方法が考えられる。
処理を行った環境及び用いた単結晶SiC基板等は一例であり、様々な環境及び単結晶SiC基板に対して適用することができる。例えば、加熱温度は上記で挙げた温度に限られず、より低温とすることでエッチング速度を一層低下させることができる。また、上述した高温真空炉以外の加熱装置を用いても良い。
10 高温真空炉
21 本加熱室
22 予備加熱室
30 坩堝
40 単結晶SiC基板
41 エピタキシャル層
42 イオン注入部分

Claims (9)

  1. 単結晶SiC基板をSiの蒸気圧下で加熱処理することによりエッチングする単結晶SiC基板の表面処理方法であって、
    前記単結晶SiC基板周囲の雰囲気の不活性ガス圧を調整することによりエッチング速度を制御するエッチング工程を含み、
    前記エッチング工程では、前記エッチング速度が1000nm/min以下となるように不活性ガス圧を調整することを特徴とする単結晶SiC基板の表面処理方法。
  2. 請求項1に記載の単結晶SiC基板の表面処理方法であって、
    前記単結晶SiC基板にイオンが注入されるイオン注入工程を含み、
    前記エッチング工程では、前記単結晶SiC基板の表面のイオン注入不足部分が除去されることを特徴とする単結晶SiC基板の表面処理方法。
  3. 請求項2に記載の単結晶SiC基板の表面処理方法であって、
    前記エッチング工程では、前記単結晶SiC基板に注入されたイオンが活性化されるとともに、前記イオン注入不足部分が除去されることを特徴とする単結晶SiC基板の表面処理方法。
  4. 請求項2又は3に記載の単結晶SiC基板の表面処理方法であって、
    カーボン層に覆われておらず、表面が露出している前記単結晶SiC基板に対して前記エッチング工程が行われることを特徴とする単結晶SiC基板の表面処理方法。
  5. 請求項2から4までの何れか一項に記載の単結晶SiC基板の表面処理方法であって、
    前記エッチング速度が100nm/min以下であることを特徴とする単結晶SiC基板の表面処理方法。
  6. 請求項1から5までの何れか一項に記載の単結晶SiC基板の表面処理方法であって、
    前記エッチング工程は、エピタキシャル層を形成する前の前記単結晶SiC基板に行われることを特徴とする単結晶SiC基板の表面処理方法。
  7. 請求項1から6までの何れか一項に記載の単結晶SiC基板の表面処理方法であって、
    前記不活性ガス圧が10Pa以上であることを特徴とする単結晶SiC基板の表面処理方法。
  8. 請求項1から7までの何れか一項に記載の単結晶SiC基板の表面処理方法であって、
    前記エッチング工程では、前記単結晶SiC基板は坩堝に収容されて加熱処理され、
    前記坩堝は、タンタル金属からなるとともに、炭化タンタル層を内部空間に露出させるようにして構成されていることを特徴とする単結晶SiC基板の表面処理方法。
  9. 請求項1からまでの何れか一項に記載の単結晶SiC基板の表面処理方法を用いて基板表面を処理する工程を含むことを特徴とする単結晶SiC基板の製造方法
JP2012252753A 2012-11-16 2012-11-16 単結晶SiC基板の表面処理方法及び単結晶SiC基板の製造方法 Active JP5934633B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012252753A JP5934633B2 (ja) 2012-11-16 2012-11-16 単結晶SiC基板の表面処理方法及び単結晶SiC基板の製造方法
TW102141388A TWI600081B (zh) 2012-11-16 2013-11-14 Surface treatment method of single crystal silicon carbide substrate and single crystal silicon carbide substrate
CN201380059807.6A CN104797747B (zh) 2012-11-16 2013-11-15 单晶碳化硅基板的表面处理方法和单晶碳化硅基板
PCT/JP2013/006720 WO2014076963A1 (ja) 2012-11-16 2013-11-15 単結晶SiC基板の表面処理方法及び単結晶SiC基板
EP13854743.5A EP2921574B1 (en) 2012-11-16 2013-11-15 Surface treatment method for single crystal sic substrate
US14/435,383 US9570306B2 (en) 2012-11-16 2013-11-15 Surface treatment method for single crystal SiC substrate, and single crystal SiC substrate
KR1020157015948A KR102021644B1 (ko) 2012-11-16 2013-11-15 단결정 SiC 기판의 표면 처리 방법 및 단결정 SiC 기판

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012252753A JP5934633B2 (ja) 2012-11-16 2012-11-16 単結晶SiC基板の表面処理方法及び単結晶SiC基板の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014101238A JP2014101238A (ja) 2014-06-05
JP5934633B2 true JP5934633B2 (ja) 2016-06-15

Family

ID=51024106

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012252753A Active JP5934633B2 (ja) 2012-11-16 2012-11-16 単結晶SiC基板の表面処理方法及び単結晶SiC基板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5934633B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20220002905A1 (en) 2018-09-21 2022-01-06 Toyo Tanso Co., Ltd. Method for manufacturing device fabrication wafer

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5085727A (en) * 1990-05-21 1992-02-04 Applied Materials, Inc. Plasma etch apparatus with conductive coating on inner metal surfaces of chamber to provide protection from chemical corrosion
JP2003234313A (ja) * 2002-02-07 2003-08-22 Kansai Tlo Kk SiC基板表面の平坦化方法
JP5213095B2 (ja) * 2007-03-23 2013-06-19 学校法人関西学院 単結晶炭化ケイ素基板の表面平坦化方法、単結晶炭化ケイ素基板の製造方法、及び単結晶炭化ケイ素基板
JP5135879B2 (ja) * 2007-05-21 2013-02-06 富士電機株式会社 炭化珪素半導体装置の製造方法
JP5464544B2 (ja) * 2009-05-12 2014-04-09 学校法人関西学院 エピタキシャル成長層付き単結晶SiC基板、炭素供給フィード基板、及び炭素ナノ材料付きSiC基板
JP5564682B2 (ja) * 2010-04-28 2014-07-30 学校法人関西学院 半導体素子の製造方法
JP5910393B2 (ja) * 2012-07-26 2016-04-27 住友電気工業株式会社 炭化珪素基板の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014101238A (ja) 2014-06-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2014076963A1 (ja) 単結晶SiC基板の表面処理方法及び単結晶SiC基板
JP6268277B2 (ja) SiC基板の表面処理方法、SiC基板の製造方法、及び半導体の製造方法
TWI659463B (zh) 碳化矽基板之蝕刻方法及收容容器
JP6751875B2 (ja) SiC基板の表面処理方法
KR102067313B1 (ko) 수용 용기, 수용 용기의 제조 방법, 반도체의 제조 방법, 및 반도체 제조 장치
JP5934633B2 (ja) 単結晶SiC基板の表面処理方法及び単結晶SiC基板の製造方法
JP6151581B2 (ja) 単結晶SiC基板の表面処理方法及び単結晶SiC基板の製造方法
TW201543593A (zh) SiC(碳化矽)基板之潛傷深度推斷方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150608

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160129

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160329

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160427

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160509

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5934633

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313114