JP5934235B2 - ヘテロジニアスネットワークにおける逐次キャンセルによる干渉軽減のための方法および装置 - Google Patents

ヘテロジニアスネットワークにおける逐次キャンセルによる干渉軽減のための方法および装置 Download PDF

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Description

本発明は、ヘテロジニアスネットワークにおける逐次キャンセルによる干渉軽減のための方法および装置に関する。
(関連出願の相互参照)
本出願は、各々が本明細書に完全に記載されているかのように参照により本明細書に組み込まれている、2010年11月10日に出願された米国仮出願第61/412,286号および2011年5月26日に出願された米国仮出願第61/490,591号の利益を主張するものである。
ムーアの法則による着実な進歩によって、デスクトップコンピュータおよびラップトップコンピュータだけでなくモバイルデバイスの処理能力レベルも向上し続けている。デスクトップコンピュータおよびラップトップコンピュータと同様に、多くのモバイルデバイスは、ブロードバンドと等しいかまたはそれを超える速度で情報を処理することができる。モバイルデバイス(「モバイル」)のユーザは、ユーザの(たとえばデスクトップおよび/またはラップトップ)コンピュータに関連するブロードバンド性能に慣れているので、セルラネットワークに、少なくともモバイルの機能に適合する性能を実現することを期待するようになっており、概ね、ネットワーク容量はそれに応じて増大している。結果として得られるネットワーク容量のこの爆発的な増大は、クーパーの法則に整合している。すなわち、ネットワーク容量(たとえば、1月当たり総データ配信量)は、マルコーニの時代以降、月ごとに2倍になっており、そのような増大は、少なくとも予測できる将来にわたって継続するものと予想される。
クーパーの法則による分析によって、ネットワーク容量の大部分は、特に、マクロネットワークに対してより多くのマクロセルを追加する(かつそれによってマクロネットワークの均質性を維持する)ことの結果としての、大規模なセルラ(マクロ)ネットワークの密度の増大によるものであることが分かっている。しかし、専門家および評論家は現在、マクロネットワークのネットワーク容量がこのようにさらに増大することの実施可能性、実用性、および/または妥当性について疑問を投げかけている。
マクロネットワークの運営者は、より多くのマクロセルを追加する代わりに、特にホットスポット領域においてマクロセルの既存のグリッドにマイクロセル、ピコセル、およびフェムトセルなどの小規模セルを補充することによってデータ需要の増大(すなわち、ネットワーク容量の増大)に対処することができる。マクロネットワークに小規模セル(以下では都合上「フェムトセル」と呼ぶ)を補充すると、マクロセルとフェムトセルが混合され、そのような混合は一般にヘテロジニアスネットワーク(「HetNet」)と呼ばれる。HetNetは基本的に、ユーザによって要求される性能を満たすことのできる費用効果の高いデータ配信を実現することができる。
残念なことに、(マクロセルおよびフェムトセル間のスループットを最大にすることによって)そのような性能を実現すると、マクロセルおよびフェムトセル間のHetNetにおいて干渉が起こる可能性がある。この干渉(「セル間干渉」)は、1つにはフェムトセルがマクロセルと重なり合うことによって生じ、同種マクロネットワークのマクロセル間の干渉よりも実質的に深刻になることがある。
HetNetでは、ユーザをフェムトセルに押し入れると潜在的に有利である。その理由は、一般に、フェムトセルを利用するユーザは少なく、リソースの競合が少ないからである。これは、潜在的に、そのような一部のユーザに大きな信号対干渉雑音比(「SINR」)ペナルティを負わせる。たとえば、いずれかのフェムトセルは、CSG(Closed Subscriber Group)の一員であるユーザへのアクセスを制限することがある。そのようなフェムトセル(「クローズドアクセスフェムトセル」)の各々は、例えば、マクロセルの1つに関連するユーザ(「マクロセルユーザ」)がクローズドアクセスフェムトセルの1つのサービスエリアに入ったがこのユーザがCSGの会員ではないときに、このユーザに対して顕著なICIを生じさせる可能性がある。ICIは、マクロセルユーザが、高いSINR信号をユーザに供給することがあるクローズドアクセスフェムトセルに接続することができないために生じる。この代わりに、このマクロセルユーザは、非常に低いSINRを有する可能性がある、マクロセルの送信機から発信される信号の(たとえば、マクロネットワーク層を介した)使用を強いられる。オープンアクセスを実現する任意のフェムトセルにおいて同様の現象が生じ、その場合、マクロセルユーザが、たとえば、エリア拡張のためにフェムトセルに関連付けられ、したがって、マクロセルの送信機から(たとえば、マクロネットワーク層を介して)顕著な干渉を受ける。
セル間干渉(「ICI」)を様々な種類のマルチセル無線通信ネットワークにおいて処理する様々な技術がある。たとえば、送信機がバックホールを介してデータを共有できるとき、たとえば「LTE(long−term evolution)」において、上りリンクと下りリンクの両方における「JT/JP(joint transmission/joint processing)」技術が提案されている。下りリンクにおけるJT/JPでは、データが協働する基地局を介して共有され、処理され、共同で送信され、それによって、互いに干渉するリンクが望ましいリンクとして使用される。上りリンクにおけるJT/JPでは、受信されたデータが共有され共同で処理される。JT/JPは、マルチセル下りリンクシステムにおいて、特にセルの境界で行動するユーザ(「セルエッジユーザ」)に著しい利得を提供することが分かっている。しかし、多くの実用的なシステムでは、セル間基地局同士の間でデータを共有するのに必要なオーバヘッドおよびコストを実現できないことがある。
LTEなどの標準は、JT/JPとは異なり、セル間基地局同士の間でデータを共有する(「セル間データ共有」)必要のない、ICIを処理する他の技能を重視している。そのような技術の1つとして、同種ネットワークにおいて通常見られる中程度および弱い干渉の領域における協調ビームフォーミング(「CBF」)がある。CBFは、ICIを雑音として処理する。CBFが、平均的なセル性能に有利である利得をもたらすこと、および、通常、中程度のICIを受ける同種ネットワークにおけるセルエッジユーザに著しく利得をもたらすことが分かっている。
しかし、強いICIが存在するとき、CBFは厳密には準最適である。「SISO(single−input single−output)」シナリオおよび「MIMO(multiple−input multiple−output)」シナリオでは強い干渉が悪影響を及ぼさない場合もあることが分かっている。SISOシナリオおよびMIMOシナリオでは、2セル単一ユーザ(「SU」)システムにおける強いICIに対処するための重畳符号化が提案され、著しい利得が分かっている。
セル間干渉キャンセルの実施形態が開示される。各送信機において、データ(メッセージ)を2つ以上の層(たとえば、共通部分および個別部分)に分割することができ、異なるレートで符号化し、異なる電力を割り当て、場合によっては異なるプレコーダを使用してビーム形成し、同じ物理チャネルを介して送信することができる。共通部分は、対象となるユーザと対象とならないユーザの両方において復号され、一方、個別部分は対象となるユーザにおいて復号される。
いくつかの実施形態において、この方法は、WTRUにおいて、個別部分、第1の共通部分、および第2の共通部分に関連する復調情報を取得するステップと、復調情報に従って、少なくとも第1の共通部分、第2の共通部分、および個別部分を含む受信信号を処理するステップと、第1の共通部分、第2の共通部分、および個別部分に対する肯定応答および/または否定応答(ACK/NACK)の組合せを示すマルチパートHARQメッセージを送信するステップとを含み得る。
追加の実施形態では、復調情報は変調符号化方式(MCS)情報を含み、または第1の共通部分に関するMCS情報が第1のeNodeBの物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)から取得され、第2の共通部分に関するMCSが第2のeNodeBのPDCCHから取得され、またはさらに、MCS情報は復調用参照記号(DM−RS)から取得される。
追加の実施形態では、復調情報は、プレコーダ情報および/または電力割当てを含む。さらなる追加の実施形態は、逐次干渉キャンセル(SIC)指標メッセージを送信することを含むか、または逐次干渉キャンセルを使用して、マルチパートHARQメッセージに応答して再送される信号を処理することをさらに含み得る。
追加の実施形態では、方法は、第1のeNodeBにおいて、X2インターフェースを介して第2のeNodeBから少なくとも1つの送信空間共分散行列に関連する共分散情報を受信するステップを含めた、それぞれの複数のWTRUに関連する複数の送信空間共分散行列を取得するステップと、複数の共分散行列に基づいて共通メッセージ分割レートおよび専用メッセージ分割レートを決定するステップと、送信空間共分散行列に基づいて共通プレコーダ重みおよび専用プレコーダ重みを決定するステップと、それぞれ共通メッセージ分割レートおよび専用メッセージ分割レートならびに共通プレコーダ重みおよび専用プレコーダ重みを使用して、共通メッセージ部分および専用メッセージ部分を送信するステップとを含む。追加の実施形態では、少なくとも1つの送信空間共分散行列に関連する共分散情報は、対応する送信空間共分散行列の推定値を生成するのに使用され、あるいは推定値は、RI、PMI、およびCQIのうちの1つまたは複数に基づく値である。
さらなる実施形態は、装置を含み、装置は、個別部分、第1の共通部分、および第2の共通部分に関連する復調情報を取得し、復調情報に従って、少なくとも第1の共通部分、第2の共通部分、および個別部分を含む受信信号を処理し、HARQプロセスを制御し、第1の共通部分、第2の共通部分、および個別部分に対する肯定応答および/または否定応答(ACK/NACK)の組合せを示すマルチパートHARQメッセージを生成するように構成された、プロセッサと、マルチパートHARQメッセージを送信するように構成されたトランシーバと、を含むWTRUを備える。いくつかの実施形態では、WTRUは、第1のeNodeBの物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)から第1の共通部分に関するMCS情報を取得し、第2のeNodeBのPDCCHから第2の共通部分に関するMCSを取得するように構成されている。WTRUは、復調用参照記号(DM−RS)からMCS情報を取得するように構成されてもよい。
追加の実施形態では、復調情報は、プレコーダ情報または電力割当てを含み、かつ/または逐次干渉キャンセル(SIC)指標メッセージを送信するように構成されてもよい。
一例として本明細書に添付の図面に関連して記載した以下の詳細な説明からより詳しい理解が可能である。そのような図面における図は、詳細な説明と同様に一例である。したがって、図および詳細な説明は、限定とみなすべきものではなく、同様に有効な他の例も可能である。さらに、図における同じ参照符号は同じ要素を示す。
1つまたは複数の開示される実施形態を実施することのできる通信システムの一例を示すブロック図である。 通信システムのワイヤレス送受信ユニット(「WTRU」)の例示的な細部を示すブロック図である。 通信システムの無線アクセスコアネットワークの例示的な細部を示すブロック図である。 通信システム100の例示的なヘテロジニアスネットワーク(「HetNet」)システムを示すネットワークトポロジー図である。 HetNetシステムの例示的なマクロ/フェムト対ならびに関連するマクロセルWTRUおよびフェムトセルWTRUを示すブロック図である。 通信システムのHetNetシステムの例示的なマクロ/フェムト対ならびに関連するマクロセルWTRUおよびフェムトセルWTRUを示すブロック図である。 一実施形態による2送信機/受信機対ケースにおけるメッセージ分割の例を示す図である。 一実施形態による例示的なシステム手順を示す図である。 一実施形態による信号フローの一例を示す図である。 制限されたCSIフィードバックのメッセージ分割信号フローを示すシステム図である。
(概説)
ヘテロジニアスネットワーク(「HetNet」)などのマルチセルネットワークにおいてセル間干渉(「ICI」)を軽減するためのシステムおよび方法が開示される。HetNetは、たとえば図1Aに示す、複数のマクロセル、および複数のマクロセルと重なり合う複数のフェムトセルを含む。複数のマクロセルおよびフェムトセルの各々は、1つまたは複数の送信機および1つまたは複数の受信機を含み、HetNetの異なるセルにおける送信は重複した時間リソースおよび周波数リソースを使用する(すなわち、ゼロでない周波数再利用率による同時送信)。したがって、受信機は、同じ時間リソースおよび周波数リソースを使用して送信を行う他の(マクロおよび/またはフェムト)セルの送信機からICIを受ける。
このシステムおよび方法は、特に、重畳符号化(SPC)に基づく干渉管理(「IM」)を使用して受信信号から1つまたは複数の干渉信号を逐次除去(キャンセル)して、HetNetの物理層においてICIを軽減することができる。SPCは、複数のメッセージを同時に送信するのを可能にする技術である。本明細書で説明する方法はSPCに限定されない。メッセージを同時に送信する代替方法はたとえば階層変調である。他の技術を使用してもよい。
一実施形態では、IMが以下のように実施され得る。第1のセル(たとえば、フェムトセル)の送信機が、第1のセルに関連する所与のユーザ(「対象となるユーザ」)に配信されるメッセージを取得することができる。その後、送信機は、メッセージを複数の部分に分割し、次に、この複数の部分を送信することができる。送信機は、複数の部分のいくつかを、対象となるユーザだけがそのような部分を復号できるレートで送信することができる。説明を単純にするために、そのようなレートで送信される部分を以下では(メッセージの)「個別部分(private part)」と呼び、対応するレートを本明細書では「専用レート」と呼ぶ。送信機は、複数の部分の残りの部分を、対象となるユーザが1人または複数の対象とならないユーザとともに残りの部分を復号することができるレートで送信することができる。説明を簡単にするために、残りの部分を本明細書では(メッセージの)「共通部分」と呼び、対応するレートを本明細書では「共通レート」と呼ぶ。
送信機が共通部分を送信した結果として、共通部分を復号するように適合された対象とならないユーザのうちのいずれかが、高度な受信機を介してそのような対象とならないユーザによって受信される信号からのこの干渉を軽減または除去してもよい。このような高度な受信機の例には、逐次干渉キャンセルが可能な最小平均二乗誤差受信機(「MMSE−SIC」)または最大尤度(「ML」)受信機を含めてもよい。干渉を軽減または除去することによって、対象とならない受信機はその所望の信号に対してより効果が高いSINRを受ける。さらに、共通部分は、第1のプレコーダ(「共通プレコーダ」)を使用したプレコーディングを受け、送信機に共通部分を第1の空間層上で送信させてもよい。個別部分も第2のプレコーダを使用したプレコーディングを受け、送信機に第2の空間層(すなわち、第1の空間層とは異なる空間層)の共通部分を送信させてもよい。代替実施形態では、各空間層は、(たとえばSPCを介して)共通層と専用層の両方で構成されてもよい。さらに、各部分、すなわち共通部分または個別部分はいくつかの空間層として送信されてもよい。共通部分の空間層と個別部分の空間層は、同じ送信アンテナで多重化される。共通部分の空間層と個別部分の空間層は、概ね、空間的に独立していなくてもよい。(以下の共通プレコーダ設計手法2と同様に)共通プレコーダが専用プレコーダに直交するランク1ケースでは、共通部分の空間層と個別部分の空間層は、独立した空間層である。
別の実施形態では、第1の(たとえば、マクロセル)送信機が、第1のセルに関連する第1の受信機に送信される第1のメッセージを取得する。第1の送信機は、第1のメッセージを第1の共通部分および第1の個別部分に分割する。第1の送信機は次いで、第1の共通レートを使用して第1の共通部分にプレコーディングを施し、第1の専用レートを使用して第1の個別部分にプレコーディングを施す。
第2のトランシーバ(すなわち、第1の送信機と対のフェムトセル送信機)が、第2のセルに関連する第2の受信機に送信される第2のメッセージを取得する。この第2の送信機は、第2のメッセージを第3の部分および第4の部分に分割する。第2の送信機は次いで、第2の共通レートで第3の部分にプレコーディングを施し、第2の専用レートで第4の部分にプレコーディングを施す。
第1の送信機は、第1の送信機に通信可能に結合された第1の複数のアンテナを介して第1の共通部分および第1の個別部分を送信し、第1の受信機および第2の受信機による第1の共通部分および第1の個別部分の受信を容易にすることができる。第2の送信機は、第2の送信機に通信可能に結合された第2の複数のアンテナを介して第2の共通部分および第2の個別部分を送信し、第1の受信機および第2の受信機による第2の共通部分および第2の個別部分の受信を容易にすることができる。
IMはネットワーク全体の最適化方法に従う。この関連で、マクロセルと重ね合わせられたフェムトセルとは対にされ、共同で重畳(すなわち、メッセージ分割)に関与して互いの共通コードワードを取り消すのを容易にすることができ、一方、いくつかのそのようなマクロセルとフェムトセルとの対は、同時に、連帯して協働する集合(以下では「CoMPセット」と呼ぶ)を形成し、互いの干渉を最小限に抑えることを試み、他のCoMPセットのマクロ/フェムト対とは独立してこれを行う。
(例示的なシステム構成)
図1A〜図1Dは、1つまたは複数の開示される実施形態を実施することができる例示的な通信システム100を示すブロック図である。通信システム100は、音声、データ、ビデオ、メッセージ、ブロードキャストなどのコンテンツを複数のワイヤレスユーザに提供する多重アクセスシステムであってもよい。通信システム100は、複数のワイヤレスユーザがワイヤレス帯域幅を含むシステムリソースを共有することによってそのようなコンテンツにアクセスするのを可能にする。たとえば、通信システム100は、符号分割多元接続(「CDMA」)、時分割多元接続(「TDMA」)、周波数分割多元接続(「FDMA」)、直交FDMA(「OFDMA」)、シングルキャリアFDMA(「SC−FDMA」)など、1つまたは複数のチャネルアクセス方法を使用してもよい。
図1Aに示すように、通信システム100は、ワイヤレス送受信ユニット(「WTRU」)102a、102b、102c、102dと、無線アクセスネットワーク(「RAN」)104と、コアネットワーク106と、公衆交換電話網(「PSTN」)108と、インターネット110と、その他のネットワーク112を含むことができる。ただし、開示される実施形態では任意の数のWTRU、基地局、ネットワーク、および/またはネットワーク要素が想定されることが理解されよう。WTRU102a、102b、102c、102dの各々は、ワイヤレス環境で動作および/または通信を行うように構成された任意の種類のデバイスであってもよい。一例として、WTRU102a、102b、102c、102dは、無線信号の送信および/または受信を行うように構成されてもよく、WTRUにはユーザ端末(「UE」)、移動局、固定加入者ユニットまたはモバイル加入者ユニット、ページャ、携帯電話、パーソナルデジタルアシスタント(「PDA」)、スマートフォン、ラップトップ、ネットブック、パーソナルコンピュータ、ワイヤレスセンサ、家庭用電化製品などを含めてもよい。
通信システム100は、基地局114aと基地局114bとを含んでもよい。基地局114a、114bの各々は、WTRU102a、102b、102c、102dの少なくとも1つとワイヤレスに相互作用して、コアネットワーク106、インターネット110、および/またはネットワーク112のような1つまたは複数の通信ネットワークへのアクセスを容易にするように構成された任意の種類のデバイスであってもよい。一例として、基地局114a、114bは、基地局(「BTS」)、Node B、eNode B、Home Node B、Home eNode B、サイトコントローラ、アクセスポイント(「AP」)、ワイヤレスルータなどであってもよい。基地局114a、114bはそれぞれ単一の要素として示されているが、基地局114a、114bが、相互に接続された任意の数の基地局および/またはネットワーク要素を含んでもよいことが理解されよう。
基地局114aは、他の基地局および/または基地局コントローラ(「BSC」)、無線ネットワークコントローラ(「RNC」)、中継ノードなどのようなネットワーク要素(図示せず)を含み得るRAN104の一部であってもよい。基地局114aおよび/または基地局114bは、セル(図示せず)と呼ばれることもある特定の地理領域内で無線信号の送信および/または受信を行うように構成されてもよい。セルはさらに、セルセクタに分割されてもよい。たとえば、基地局114aに関連するセルを3つのセクタに分割してもよい。したがって、一実施形態では、基地局114aは、3つのトランシーバ、すなわち、セルの各セクタに1つのトランシーバを含んでもよい。別の実施形態では、基地局114aは多入力・多出力(「MIMO」)技術を使用してもよく、したがって、セルの各セクタに複数のトランシーバを利用してもよい。
基地局114a、114bは、任意の適切な無線通信リンク(たとえば、無線周波数(「RF」)、マイクロ波、赤外線(「IR」)、紫外線(「UV」)、可視光など)であってもよいエアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、102c、102dのうちの1つまたは複数と通信してもよい。エアインターフェース116は、任意の適切な無線アクセス技術(「RAT」)を使用して確立されてもよい。
より具体的には、上述のように、通信システム100は、多重アクセスシステムであってもよく、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC−FDMAなどのような1つまたは複数のチャネルアクセス方式を使用してもよい。たとえば、RAN104の基地局114aおよびWTRU102a、102b、102cは、広帯域CDMA(「WCDMA(登録商標)」)を使用してエアインターフェース116を確立することのできるUniversal Mobile Telecommunications System(「UMTS」)Terrestrial Radio Access(「UTRA」)などの無線技術を実施してもよい。WCDMAは、High−Speed Packet Access (「HSPA」)および/またはEvolved HSPA(「HSPA+」)などの通信プロトコルを含んでもよい。HSPAは、High−Speed Downlink Packet Access(「HSDPA」)および/またはHigh−Speed Uplink Packet Access(「HSUPA」)を含んでもよい。
別の実施形態において、基地局114aおよびWTRU102a、102b、102cは、Long Term Evolution(「LTE」)および/またはLTE−Advanced(「LTE−A」)を使用してエアインターフェース116を確立することができるEvolved UMTS Terrestrial Radio Access(「E−UTRA」)などの無線技術を実施してもよい。
他の実施形態において、基地局114aおよびWTRU102a、102b、102cは、IEEE802.16(すなわち、Worldwide Interoperability for Microwave Access(「WiMAX」))、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA2000 EV−DO、Interim Standard 2000(「IS−2000」)、Interim Standard 95(「IS−95」)、Interim Standard 856(「IS−856」)、Global System for Mobile communications(「GSM(登録商標)」)、Enhanced Data rates for GSM Evolution(「EDGE」)、GSM EDGE(「GERAN」)のような無線技術を実施してもよい。
図1Aの基地局114bは、たとえばワイヤレスルータ、Home Node B、Home eNode B、またはアクセスポイントであってもよく、任意の適切なRATを使用して、職場、家庭、車両、学校のような限定された場所での無線コネクティビティを推進してもよい。一実施形態では、基地局114bおよびWTRU102c、102dは、IEEE802.11などの無線技術を実施して、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(「WLAN」)を確立してもよい。別の実施形態では、基地局114bおよびWTRU102c、102dは、IEEE802.15などの無線技術を実施してワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(「WPAN」)を確立してもよい。さらに別の実施形態では、基地局114bおよびWTRU102c、102dは、セルラベースのRAT(たとえば、WCDMA、CDMA2000、GSM、LTE、LTE−Aなど)を利用して、マイクロセル、ピコセル、またはフェムトセルなどの小規模セルを確立してもよい。図1Aに示すように、基地局114bは、インターネット110に直接接続されてもよい。したがって、基地局114bについては、コアネットワーク106を介してインターネット110にアクセスする必要をなくすことができる。
RAN104は、音声、データ、アプリケーション、および/またはボイスオーバーインターネットプロトコル(「VoIP」)サービスをWTRU102a、102b、102c、102dのうちの1つまたは複数に提供するように構成された任意の種類のネットワークとすることができるコアネットワーク106と通信することが可能である。たとえば、コアネットワーク106では、呼制御、課金サービス、モバイルロケーションベースのサービス、プリペイド携帯電話、インターネット接続、ビデオ配信などの提供および/またはユーザ認証などのハイレベルセキュリティ機能の実施が可能である。図1Aには示されていないが、RAN104および/またはコアネットワーク106が、RAN104と同じRATまたは異なるRATを使用する他のRANと直接的または間接的に通信してもよいことが理解されよう。たとえば、コアネットワーク106は、E−UTRA無線技術を利用することができるRAN104に接続されるだけでなく、GSM無線技術を使用する別のRAN(図示せず)と通信してもよい。
コアネットワーク106は、WTRU102a、102b、102c、102dがPSTN108、インターネット110、および/または他のネットワーク112にアクセスする際のゲートウェイとして働くことができる。PSTN108は、基本電話サービス(「POTS」)を実現する回線交換電話網を含み得る。インターネット110は、TCP/IPインターネットプロトコルスイートにおける伝送制御プロトコル(「TCP」)、ユーザデータグラムプロトコル(「UDP」)、およびインターネットプロトコル(「IP」)のような一般的な通信プロトコルを使用する相互接続されたコンピュータネットワークおよびデバイスのグローバルシステムを含んでもよい。ネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有および/または運営される有線通信ネットワークもしくは無線通信ネットワークを含んでもよい。たとえば、ネットワーク112は、RAN104と同じRATまたは異なるRATを使用することのできる1つまたは複数のRANに接続された別のコアネットワークを含んでもよい。
通信システム100内のWTRU102a、102b、102c、102dのうちのいくつかまたはすべてはマルチモード機能を含んでもよく、すなわち、WTRU102a、102b、102c、102dは、異なるワイヤレスリンクを介して異なる無線ネットワークと通信するための複数のトランシーバを含んでもよい。たとえば、図1Aに示すWTRU102cは、セルラベースの無線技術を使用することのできる基地局114aおよびIEEE802無線技術を使用することのできる基地局114bと通信するように構成されてもよい。
図1Bは、例示的なWTRU102のシステム図である。図1Bに示すように、WTRU102は、プロセッサ118と、トランシーバ120と、送受信要素122と、スピーカ/マイクロフォン124と、キーパッド126と、ディスプレイ/タッチパッド128と、着脱不能メモリ106と、着脱可能メモリ132と、電源134と、全地球測位システム(「GPS」)チップセット136と、その他の周辺機器138とを含み得る。WTRU102が、実施形態との整合性を維持しつつ前述の要素の任意の部分的組合せを含んでもよいことを理解されたい。
プロセッサ118は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来のプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(「DSP」)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(「ASIC」)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(「FPGA」)回路、任意の他の種類の集積回路(「IC」)、状態マシンなどであってもよい。プロセッサ118は、信号符号化、データ処理、電力制御、入出力処理、および/またはWTRU102がワイヤレス環境で動作するのを可能にする任意の他の機能を実行してもよい。プロセッサ118は、送受信要素122に結合することのできるトランシーバ120に結合されてもよい。図1Bは、プロセッサ118とトランシーバ120を別個の構成要素として示しているが、プロセッサ118とトランシーバ120を電子パッケージまたはチップに集積してもよいことが理解されよう。
送受信要素122は、エアインターフェース116を介して基地局(たとえば、基地局114a)に信号を送信するか基地局から信号を受信するように構成され得る。たとえば、一実施形態では、送受信要素122は、RF信号の送信および/または受信を行うように構成されたアンテナであってもよい。別の実施形態では、送受信要素122は、たとえばIR信号、UV信号、または可視光信号の送信および/または受信を行うように構成されたエミッタ/検出器であってもよい。さらに別の実施形態では、送受信要素122は、RF信号と光信号の両方の送信および受信を行うように構成されてもよい。送受信要素122が無線信号の任意の組合せの送信および/または受信を行うように構成されてもよいことが理解されよう。
さらに、送受信要素122は図1Bにおいて単一の要素として示されているが、WTRU102は任意の数の送受信要素122を含み得る。より具体的には、WTRU102は、MIMO技術を使用してもよい。したがって、一実施形態では、WTRU102は、エアインターフェース116を介して無線信号の送信および受信を行うための2つ以上の送受信要素122(たとえば、複数のアンテナ)を含んでもよい。
トランシーバ120は、送受信要素122によって送信すべき信号を変調し、送受信要素122によって受信された信号を復調するように構成され得る。上述のように、WTRU12はマルチモード機能を有することができる。したがって、トランシーバ120は、WTRU102がたとえばUTRAおよびIEEE802.11のような複数のRATを介して通信するのを可能にするための複数のトランシーバを含んでもよい。
WTRU102のプロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128(たとえば、液晶ディスプレイ(「LCD」)ディスプレイユニットまたは有機発光ダイオード(「OLED」)ディスプレイユニット)に結合され得、かつスピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128からユーザ入力データを受信することができる。プロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128にユーザデータを出力してもよい。さらに、プロセッサ118は、着脱不能メモリ106および/または着脱可能メモリ132のような任意の種類の適切なメモリからの情報にアクセスし、かつそのようなメモリにデータを記憶してもよい。着脱不能なメモリ106は、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、読取り専用メモリ(「ROM」)、ハードディスク、または任意の他の種類のメモリストレージデバイスを含んでもよい。着脱可能メモリ132は、加入者識別モジュール(「SIM」)カード、メモリスティック、セキュアデジタル(「SD」)メモリカードなどを含んでもよい。他の実施形態では、プロセッサ118はWTRU102上には物理的に配置されず、たとえばサーバ上または家庭用コンピュータ(図示せず)上に配置されたメモリからの情報にアクセスし、かつそのようなメモリにデータを記憶してもよい。
プロセッサ118は、電源134から電力を受け取ることができ、WTRU102内の他の構成要素への電力の分配および/またはそれらの構成要素の制御を行うように構成され得る。電源134は、WTRU102に電力を供給するための任意の適切なデバイスであってもよい。たとえば、電源134は、1つまたは複数の乾電池(たとえば、ニッケルカドミウム(「NiCd」)、ニッケル亜鉛(「NiZn」)、ニッケルメタルハイドライド(「NiMH」)、リチウムイオン(「Liイオン」)など)、太陽電池、燃料電池などを含んでもよい。
プロセッサ118は、WTRU102の現在位置に関する位置情報(たとえば、経度および緯度)を提供するように構成することができるGPSチップセット136に結合され得る。WTRU102は、GPSチップセット136からの情報に加えて、またはGPSチップセット136からの情報の代わりに、位置情報をエアインターフェース116を介して基地局(たとえば、基地局114a、114b)から受信し、および/または2つ以上の近くの基地局から受信される信号のタイミングに基づいてWTRUの位置を判定してもよい。WTRU102が、実施形態との整合性を維持しつつ任意の適切な位置判定方法によって位置情報を取得できることを理解されたい。
プロセッサ118は、追加の特徴、機能、および/または有線コネクティビティもしくは無線コネクティビティを実現する1つまたは複数のソフトウェアモジュールおよび/またはハードウェアモジュールを含んでもよい他の周辺機器138にさらに結合されてもよい。たとえば、周辺機器138には、アクセレロメータ、イーコンパス、衛星トランシーバ、デジタルカメラ(写真またはビデオ用)、universal serial bus(「USB」)ポート、振動デバイス、テレビトランシーバ、ハンズフリーヘッドセット、Bluetooth(登録商標)モジュール、周波数変調(「FM」)無線ユニット、デジタルミュージックプレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、インターネットブラウザなどを含めてもよい。
図1Cは、一実施形態によるRAN104およびコアネットワーク106のシステム図である。上記に指摘したように、RAN104は、E−UTRA無線技術を使用してエアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信することができる。RAN104は、コアネットワーク106と通信してもよい。
RAN104は、eNode−B140a、140b、140cを含んでもよい。ただし、RAN104が、一実施形態との整合性を維持しつつ任意の数のeNode−Bを含んでもよいことが理解されよう。eNode−B140a、140b、140cはそれぞれ、エアインターフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信するための1つまたは複数のトランシーバを含んでもよい。一実施形態では、eNode−B140a、140b、140cはMIMO技術を実施してもよい。したがって、eNode−B140aは、たとえば、複数のアンテナを使用してWTRU102aへの無線信号の送信およびWTRU102aからの無線信号の受信を行ってもよい。
eNode−B140a、140b、140cの各々は、特定のセル(図示せず)に関連付けられてもよく、無線リソース管理決定、ハンドオーバ決定、上りリンクおよび/または下りリンクにおけるユーザのスケジューリングなどに対処するように構成されてもよい。図1Cに示すように、eNode−B140a、140b、140cはX2インターフェースを介して互いに通信してもよい。
図1Cに示すコアネットワーク106は、モビリティ管理ゲートウェイ(「MME」)142と、サービングゲートウェイ144と、パケットデータネットワーク(「PDN」)ゲートウェイ146とを含み得る。前述の要素の各々はコアネットワーク106の一部として示されているが、これらの要素のいずれかがコアネットワーク運営者以外のエンティティによって所有されおよび/または運営されてもよいことが理解されよう。
MME142は、S1インターフェースを介してRAN104のeNode−B142a、142b、142cの各々に接続されてもよく、制御ノードとして働いてもよい。たとえば、MME142は、WTRU102a、102b、102cのユーザの認証、ベアラの活性化/非活性化、WTRU102a、102b、102cの初期アタッチ時の特定のサービングゲートウェイの選択などに関与してもよい。MME142は、RAN104とGSMまたはWCDMAのような他の無線技術を使用する他のRAN(図示せず)とを切り替えるための制御プレーン機能を実現してもよい。
サービングゲートウェイ144は、S1インターフェースを介してRAN104のeNode−B140a、140b、140cの各々に接続されてもよい。サービングゲートウェイ144は、概して、WTRU102a、102b、102cへ/WTRU102a、102b、102cからユーザデータパケットをルーティングおよび転送してもよい。サービングゲートウェイ144は、eNodeB間のハンドオーバ中のユーザプレーンの固定、下りリンクデータがWTRU120a、120b、120cに利用可能であるときのページングのトリガ、WTRU102a、102b、102cのコンテキストの管理および記憶などのような他の機能を実行してもよい。
サービングゲートウェイ144はPDNゲートウェイ146に接続されてもよく、それによって、WTRU102a、102b、102cがインターネット110などのパケット交換ネットワークにアクセスすることが可能になり、WTRU102a、102b、102cとIP対応のデバイスとの間の通信が容易になる。
コアネットワーク106は、他のネットワークとの通信を容易にすることができる。たとえば、コアネットワーク106は、WTRU102a、102b、102cがPSTN108などの回線交換ネットワークにアクセスすることを可能にし、WTRU102a、102b、102cと従来の固定電話通信デバイスとの間の通信が容易になる。たとえば、コアネットワーク106は、コアネットワーク106とPSTN108との間のインターフェースとして働くIPゲートウェイ(たとえば、IPマルチメディアサブシステム(「IMS」)サーバ)を含んでもよく、またはIPゲートウェイと通信してもよい。さらに、コアネットワーク106は、WTRU102a、102b、102cが、他のサービスプロバイダによって所有および/または運営される他の有線ネットワークもしくは無線ネットワークを含んでもよいネットワーク112にアクセスするのを可能にする。
次に、図1Dを参照すると、図1Dは、通信システム100の例示的なヘテロジニアスネットワーク(「HetNet」)システム150を示すネットワークトポロジー図である。HetNetシステム150は、概して、複数のセルを含み、複数のキャリアを使用し、(少なくとも)下りリンク送信をサポートし、周波数再利用率1(または少なくとも非零周波数再利用率)をサポートする任意のHetNetシステムであってもよい。
HetNetシステム150は、第1、第2、および第3の大規模(「マクロ」)セル152、154、および156と第1、第2、および第3のWTRU102a〜102cとを含むことができる。第1、第2、および第3のWTRU102a〜102cの各々は、複数のアンテナを含むか、または複数のアンテナに通信可能に結合されてもよい。
第1、第2、および第3のマクロセル152、154、および156はそれぞれの基地局114a〜114cを含むことができる。これらの第1、第2、および第3のマクロセル基地局114a〜114cは、それぞれ対応するサービスエリア158、160、および162を区画するように構成されたそれぞれの複数のアンテナを含むか、またはそれらのアンテナに通信可能に結合されてもよい。
第1、第2、および第3のWTRU102a〜102cは、それぞれ、第1、第2、および第3のサービスエリア158、160、および162内に配設されてもよい。第1、第2、および第3のWTRU102a〜102cがそのようなエリア内に位置する場合、もちろんWTRU(「マクロセルWTRU」)102a〜102cがそれぞれ第1、第2、および第3のマクロセル基地局114a〜114cに関連付けられる許可を有すると仮定した場合に、これらのWTRU102a〜102cはそのように関連付けられることが可能である。第1、第2、および第3のマクロセル基地局114a〜114cと第1、第2、および第3のマクロセルWTRU102a〜102cは、関連付けられた後、通信の送信に同じ時間および周波数のリソース(以下「共通時間および周波数」と呼ぶ)を使用して通信を交換することができる。
HetNetシステム150は、第1、第2、および第3の小規模セル164、166、および168と第1、第2、および第3のWTRU102d〜102fを含むことができる。マクロセルWTRU102a〜102cと同様に、第1、第2、および第3のWTRU102d〜102fは、複数のアンテナを含むか、または複数のアンテナに通信可能に結合されてもよい。
第1、第2、および第3の小規模セル164、166、および168の各々は、たとえばマイクロセル、ピコセル、フェムトセルなど(以下まとめて「フェムトセル」と呼ぶ)のいずれであってもよい。第1、第2、および第3のフェムトセル164、166、および168はそれぞれの基地局114d〜114fを含んでもよい。これらのフェムトセル基地局114d〜114fは、それぞれ対応するサービスエリア170、172、および174を区画するように構成されたそれぞれの複数のアンテナを含むか、または複数のアンテナに通信可能に結合されてもよい。
第1、第2、および第3のWTRU102d〜102fはそれぞれ、第1、第2、および第3のサービスエリア170、172、および174内に配設されてもよい。第1、第2、および第3のWTRU102d〜102fがそのようなエリア内に位置する場合、もちろんWTRU(「フェムトセルWTRU」)102d〜102fがそれぞれ第1、第2、および第3のフェムトセル基地局114d〜114fに関連付けられる許可を有すると仮定した場合に、WTRU102d〜102fはそのように関連付けられることが可能である。第1、第2、および第3のフェムトセル基地局114d〜114fと第1、第2、および第3のフェムトセルWTRU102d〜102fは、関連付けられた後、そのような通信の送信に共通の時間および周波数のリソースを使用して通信を交換することができる。
第1のフェムトセル164は、第1のフェムトセルのサービスエリア170を第1のマクロセルのサービスエリア158(の一部または全体)と重ね合わせるほど十分に第1のマクロセル152の近くに配設されてもよい。そのような重なり合い、かつ第1のマクロセル152と第1のフェムトセル164の両方が共通の時間および周波数のリソースを送信に使用するように構成されているので、第1のマクロセル152と第1のフェムトセル164は、そのような送信の取扱いに対して対(「第1のマクロ/フェムト対」)176として動作する。
第2のフェムトセル166は、第2のフェムトセルのサービスエリア172を第2のマクロセルのサービスエリア160(の一部または全体)と重ね合わせるほど十分に第2のマクロセル154の近くに配設されてもよい。この重なり合い、かつ第2のマクロセル154と第2のフェムトセル166の両方が共通の時間および周波数のリソースを送信に使用するように構成されているので、第2のマクロセル154と第2のフェムトセル166は送信の取扱いに対して対(「第2のマクロ/フェムト対」)178として動作する。
第3のフェムトセル168は、第3のフェムトセルのサービスエリア174を第3のマクロセルのサービスエリア162(の一部または全体)と重ね合わせるほど十分に第3のマクロセル156の近くに配設されてもよい。そのように重なり合い、かつ第3のマクロセル156と第3のフェムトセル168の両方が共通の時間および周波数のリソースを送信に使用するように構成されているので、第3のマクロセル156と第3のフェムトセル168は送信の取扱いに対して対(「第3のマクロ/フェムト対」)180として動作する。
以下により詳しく説明するように、第1、第2、および第3のマクロ/フェムト対176、178、および180は、一緒に、そのような第1、第2、および第3のマクロ/フェムト対176、178、および180間の干渉(すなわち、セル間干渉)の管理を容易にするようにCoMPセットを形成する。以下により詳しく説明するように、マクロセル基地局およびフェムトセル基地局114a〜114fのうちのいくつかまたはすべては、WTRU102a〜102fの選択を行う際およびCoMPセットのスループット、たとえば加重和スループットを最大にするように(第1、第2、および第3のマクロ/フェムト対176、178、および180によって実施される)1つまたは複数のプレコーディング方式を決定する際に互いに協調する。たとえば、第1、第2、および第3のマクロ/フェムト対176、178、および180の各対内で、干渉キャンセルによるマルチレート符号化を実施してマクロ/フェムト対のICI(「相互ICI」)を除去してもよく、他のプレコーディング方式を実施してCoMPセット内のICIを除去または軽減してもよい。
いくつかの例では、もちろんフェムトセルWTRU102d〜102fがそれぞれ第1、第2、および第3のマクロセル基地局114a〜114cに関連付けられる許可を有すると仮定した場合に、これらのWTRU102d〜102fはそのように関連付けられることが可能である。そのような関連付けは、フェムトセル基地局114d〜114fとの関連付けに代わるかまたはフェムトセル基地局114d〜114fとの関連付けに付加されるものであってもよい。いくつかの例では、フェムトセル基地局114d〜114fのいずれかはクローズドアクセスフェムトセルであってもよい。クローズドアクセスフェムトセルを有する対応するマクロ/フェムト対176〜180において、対応するマクロセルWTRU102a〜102cは、対応するマクロセル基地局114aのみに関連付けることができる。しかし、フェムトセルWTRU102d〜102fは、それぞれのマクロ/フェムト対176〜180のフェムトセル基地局とフェムトセル基地局114a〜114fのいずれかに関連付けられても、または両方に関連付けられてもよい。
HetNetシステム150は、以下のようにモデル化され得る。
(HetNetシステムモデル)
以下の節で使用される表記は以下のとおりである。すべてのボールド文字はベクトル(小文字)または行列(大文字)を示す。AT、AH、A-1、tr(A)、E(A)はそれぞれ、Aの転置行列、共役転置行列、逆行列、跡、および期待値を表す。最大固有ベクトル{A}は、エルミート行列Aのドミナント(dominant)固有ベクトルを示す。Iaは、ランクaの恒等行列を示す。angle(a)は、複素数aの角度を示す。diag{...}は、主対角線上に[...]を有する対角行列を示す。2つの組SaおよびSbについて、
Figure 0005934235
が成立する。
CoMPセット内のBS指数の集合をSと示す。したがって、CoMPセット外のBS指数の集合は、
Figure 0005934235
である。一般性を失わずに、S内の干渉キャンセルによるマルチレート符号化における一対のマクロBSおよびフェムトBSについて検討し、それぞれi1 thBSおよびi2 thBSと示す。この場合、
Figure 0005934235
であり、i1≠i2である。したがって、S内の他のBSのBS指数の集合はS\{i1、i2}である。第iのBSに関連するユーザ指数の集合をUiと示す。マクロBSおよびフェムトBSはそれぞれ、
Figure 0005934235
および
Figure 0005934235
の送信アンテナを備え、マクロユーザおよびフェムトユーザはそれぞれ、
Figure 0005934235
および
Figure 0005934235
の受信アンテナを備える。したがって、第lのサブキャリアでは、j1番目のマクロユーザ
Figure 0005934235
およびj2番目のフェムトユーザ
Figure 0005934235
における受信信号はそれぞれ次式のように表される。
Figure 0005934235
上式において、次式が成立する。
Figure 0005934235
Figure 0005934235
は、BSiからj番目のユーザへのrj×tiチャネルである。
Figure 0005934235
は、第lのサブキャリアにおけるBSiにおける電力上界である。
Figure 0005934235
は、BSiによって送信されるti×l送信コードワードであり、
Figure 0005934235
を満たす。
Figure 0005934235
は、BSiによって使用されるti×miの正規化されたプレコーダであり、電力制約
Figure 0005934235
を満たす。ここで、miは、BSiによって送信されるデータストリームの数である。説明の都合上、プレコーダは
Figure 0005934235
と表され得、ここで、
Figure 0005934235
および
Figure 0005934235
はそれぞれ、第lのサブキャリアにおける正規化された共通プレコーダおよび専用プレコーダであり、電力制約
Figure 0005934235
および
Figure 0005934235
を満たす。ここで、
Figure 0005934235
および
Figure 0005934235
はそれぞれ、第lのサブキャリアにおいて共通部分および個別部分に割り当てられる電力比である。Uiは、第iのBSに関連するユーザのユーザ指数の集合である。
Figure 0005934235
は、j番目のユーザにおける(BS自体のBSと対をなすBSからの干渉以外のすべての受信される干渉および雑音の原因となる)rj×lの対外干渉および雑音ベクトルである。(2)では、第1の項が、CoMPセット内の調整によって最小限に抑えることができる、CoMPセット内のBSからの干渉を表すことに留意されたい。一方、最後の2つの項は、CoMPセット内の調整では最小限に抑えることのできない、CoMPセット外のBSからの干渉および
Figure 0005934235
、すなわちrj×lの雑音ベクトルである。この雑音は、ホワイトガウスと仮定され、その共分散行列は、すべてのjおよびすべてのlについて
Figure 0005934235
として定義される。したがって、対外干渉および雑音共分散行列は次式のように表される。
Figure 0005934235
干渉キャンセルによるマルチレート符号化を使用する実施形態では、対におけるBSiのインセット漏れ(すなわち、CoMPセット内の他のセル内の選択されたユーザに干渉する漏れ)共分散行列も定義される。
Figure 0005934235
上式において、
Figure 0005934235
は、すべてのiおよびjについての、第iのBSからj番目のユーザまでのチャネルの送信空間共分散行列であり、
Figure 0005934235
は、i3番目のBSにおける選択されたユーザ指数の集合であり、
Figure 0005934235
である。
一実施形態では、1つのサブキャリアにおける2つの送信機/受信機対間のマルチレート符号化設計について考慮される。説明を明確にするために、2つのセルおよび1つのサブキャリアのみを分析し、セル1および2を参照し、上付き文字を省略することによって、表記を簡略化する。すなわち、表記の都合上、第lのサブキャリアの上付き文字lを省略し、設計におけるBSの対をそれぞれ1番目および2番目のBSと示し、それに対応するユーザをそれぞれ、1番目および2番目のユーザ(送信先)と示される。BSiに関連する複数のユーザがいるとき、ユーザの各々がマルチレート符号化設計において1人ずつ検討され、表記の都合上、常に第iのユーザと呼ばれることに留意されたい。したがって、(1)は次式のように書き直すことができる。
Figure 0005934235
ここで、yjは、j番目のユーザにおけるrj×lの受信ベクトルであり、ここで、i、j=1、2である。Hjiは、BSiからj番目のユーザへのrj×tiのチャネルである。Piは、BSiにおける電力上界である。xiは、BSiによって送信されるti×lの送信コードワードであり、
Figure 0005934235
を満たし、iは1、2である。
Figure 0005934235
は、BSiによって使用されるti×miの正規化されたプレコーダであり、電力制約tr(Wii H)=1を満たす。ここで、WicおよびWipは、それぞれ、正規化された共通プレコーダおよび専用プレコーダであり、電力制約tr(Wicic H)=1およびtr(Wipip H)=1を満たし、miは、BSiによって送信されるデータストリームの数である。ここで、aicおよび1−aicは、それぞれ、共通部分および個別部分に割り当てられる電力比である。
Figure 0005934235
は、共分散行列が
Figure 0005934235
であるj番目(j=1、2)のユーザにおける(BS自体のBSと対をなすBSからの干渉以外のすべての受信される干渉および雑音の原因となる)対外干渉および雑音ベクトルである。BSiのインセット漏れ共分散行列をLiと示す。
(干渉キャンセルによるマルチレート符号化)
(符号化)
各送信元は、次式のように2つの独立した分割部分を送信する。
Figure 0005934235
上式において、x1cおよびx2cは、両方のユーザにおいて復号すべきコードワードであり、x1pおよびx2pは、それぞれ専用のユーザ(「送信先」)D1(「第1のユーザ」)およびD2(「第2のユーザ」)でのみ復号されることが望ましい。ここで、「D」は送信先を表す。この送信方式を、一方の層が共通コードワードに割り当てられ、他方の層が専用コードワード送信に割り当てられる2層送信を使用する方式とみなすことができることに留意されたい。1つの層が共通コードワードまたは専用コードワードのいずれかに割り当てられる1層送信は、説明されてきた特殊なケースである。復号制約によって、x1cおよびx2cは共通コードワードとして示され、一方、x1pおよびx2pは専用コードワードとして示される。
(復号)
メッセージ分割は、両方のユーザにおいて共通メッセージを復号し除去するのを可能にし、したがって、全体的な干渉の影響を軽減することによって利用される。各ユーザは、両方の送信機によって送信される共通メッセージを復号し、対応するコードワードを除去し、それによって、混信対雑音比(「INR」)が低下し、したがって、信号対干渉比(「SINR」)および達成可能なレートが向上する。各ユーザは、共通コードワードを除去した後、ユーザの送信機が他方の送信機の個別部分を雑音とみなすことによって送信された専用コードワードを復号する。
(逐次復号による達成可能なサムレート)
両方のユーザにおいて共通メッセージx1cおよびx2cを復号することが望ましいので、各コードワードの復号順序は、コードワードの達成可能なレートを決定する。ユーザにおいてMMSE受信機を利用すると、以下の各復号順序は異なる達成可能なレートをもたらす。
分割部分ごとに異なるSINR値をもたらす共通信号の4つの可能な復号順序がある。
I.第1のユーザにおいて:x1c→x2c、第2のユーザにおいて:x2c→x1c
II.第1のユーザにおいて:x2c→x1c、第2のユーザにおいて:x1c→x2c
III.第1のユーザにおいて:x1c→x2c、第2のユーザにおいて:x1c→x2c
IV.第1のユーザにおいて:x2c→x1c、第2のユーザにおいて:x2c→x1c
復号順序ごとに、MMSE復号によるDj、j=1、2における共通メッセージxic(i=1、2)の最大レートは、
Figure 0005934235
Figure 0005934235
によって示され、次式のように算出されてもよい。
Figure 0005934235
Figure 0005934235
上式において、共通送信共分散行列は次式のように表される。
Figure 0005934235
専用送信共分散行列は次式のように表される。
Figure 0005934235
表Aに示されているように、
Figure 0005934235
が、復号順序o、
Figure 0005934235
についてj番目のユーザにおいてWicを復号するときの雑音共分散行列および干渉共分散行列を示すことに留意されたい。
Figure 0005934235
ここで、
Figure 0005934235
Figure 0005934235
、および
Figure 0005934235
である。共通メッセージが両方のユーザにおいて復号されることが望ましいことに留意されたい。したがって、各復号順序における分割部分ごとの達成可能なレートは次式のように表される。
Figure 0005934235
Figure 0005934235
Figure 0005934235
全体として、最大サムレートをもたらす最適復号順序*は次式のように評価されてもよい。
Figure 0005934235
共通コードワードx1cおよびx2cを復号し除去した後、D1およびD2はそれぞれ、専用コードワードx1pおよびx2pを復号する。MMSE復号を利用すると、専用コードワード、すなわちD1におけるx1pおよびD2におけるx2pの達成可能なレートは次式のように表される。
Figure 0005934235
Figure 0005934235
最後に、達成可能な総サムレートは次式のように表される。
Figure 0005934235
達成可能なサムレートが(共通メッセージと専用メッセージの両方についての)プレコーダ設計と共通メッセージと専用メッセージとの間の電力割当て比によって決定されることに留意されたい。
(ランク限定送信の場合の干渉キャンセルによるマルチレート符号化)
各BSが専用/共通分割部分ごとに最大限でも1つのデータストリームを送信するときの干渉キャンセルによるマルチレート符号化は、上述の干渉キャンセルによるマルチレート符号化の特殊ケースである。この特殊ケースでは、上述のレート式の他に、データストリームごとに代替レート式がある。表記の都合上、w1c、w1p、w2c、およびw2pをそれぞれ、W1c、W1p、W2c、およびW2pのランク1に対応する要素として示す。
復号順序ごとに、MMSE復号を介したDj、j=1、2における共通メッセージxic(i=1、2)のSINRは、
Figure 0005934235
Figure 0005934235
によって示され、次式のように算出されてもよい。
Figure 0005934235
したがって、各ユーザにおける分割部分ごとの達成可能なレートも次式のように表される。
Figure 0005934235
各復号順序における分割部分ごとの達成可能なレートは上式のように与えられる。
共通コードワードx1cおよびx2cを復号し除去した後、D1およびD2は、それぞれ、専用コードワードx1pおよびx2pを復号する。MMSE復号を利用すると、専用コードワード、すなわちD1におけるx1pおよびD2におけるx2pの達成可能なレートは次式のように表される。
Figure 0005934235
次に、専用コードワードの達成可能なレートも次式のように表される。
Figure 0005934235
次に、図1Eを参照すると、通信システム100のHetNetシステム150の例示的なマクロ/フェムト対ならびに関連するマクロセルWTRUおよびフェムトセルWTRUを示すブロック図が示されている。説明の都合上、図1Eの各要素について、以下に第1のマクロ/フェムト対176ならびにマクロセルWTRU102aおよびフェムトセルWTRU102dを参照して説明する。示すように、マクロセル基地局114aは、共通プレコーダ(「マクロBS共通プレコーダ」)182と専用プレコーダ(「マクロBS専用プレコーダ」)184とを含む。マクロセルWTRU102aは、共通プレコーダ(「マクロWTRU共通プレコーダ」)186と専用プレコーダ(「マクロWTRU専用プレコーダ」)188も含む。フェムトセル基地局114bおよびフェムトセルWTRU102dはそれぞれ、マクロセル基地局114aおよびWTRU102aと同じまたは同様の構成である。
図1Fは、マクロ/フェムト対176〜180のいずれかとすることができる例示的なマクロ/フェムト対を、通信システム100のHetNetシステム150の関連するマクロセルWTRUおよびフェムトセルWTRUと一緒に示すブロック図である。説明の都合上、図1Fの各要素について、以下に第1のマクロ/フェムト対176ならびにマクロセルWTRU102aおよびフェムトセルWTRU102dを参照して説明する。第1のマクロ/フェムト対176とマクロセルWTRU102aおよびフェムトセルWTRU102dとの間に干渉チャネル120が配設されている。
特に、メッセージ分割および重畳符号化に基づく干渉管理(「IM」)を使用して、セル間干渉(「ICI」)を受ける1つまたは複数のインターフェースを受信信号から逐次除去することによって、HetNetシステム150などのマルチセルネットワークの物理層で行われる、マルチセルネットワークにおけるセル間干渉(「ICI」)の軽減を実施する実施形態が開示される。IMは、LTEおよびLTE−Advanced(「LTE−CoMP」)において定義される多地点協調技術と同様な一種の多地点協調(「CoMP」)技術とみなされてもよい。しかし、IMはLTEおよび/またはLTE advancedに限定されない。IMは、CoMP送信(すなわち、マルチセルHetNet下りリンク)またはCoMP受信(すなわち、マルチセルHetNet上りリンク)で使用されてもよい。
IMは、(MS技術を使用しない場合と比較して)HetNetシステム150の性能を向上させ、その際に、HetNetシステム150および/またはその他のマルチセルネットワークのマクロセル基地局およびフェムトセル基地局114a〜114fの送信機/トランシーバ(まとめて「送信機」と呼ぶ)間の(たとえば、データを共有しない)最低限の協調を使用する。
(干渉管理の適用可能性)
第1に、IMは、セル間干渉(「ICI」)がHetNetシステム150などのマルチセルネットワークに存在するときには常に適用可能である。ICIは概して、マルチセルネットワークで見られる。本明細書では、マルチセルネットワークは、複数のセルを備えるネットワークを指し、各セルは少なくとも1つの送信機と1つの受信機とを有し、異なるセルにおける送信は、重複した時間リソースおよび周波数リソース(すなわち、非零周波数再利用率を有する同時送信)を使用する。したがって、マルチセルネットワークでは、受信機は、同じ時間および周波数リソースを使用して送信を行う他のセルの送信機によって干渉される。そのような干渉をICIと呼ぶ。マルチセルシステムでは、異なるセルでの送信が同じ時間および周波数リソースを使用しない(すなわち、異なるセルでの送信が同時に行われないかまたはシステムの周波数再利用率が零である)場合、IMを適用できないことがある。
第2に、IMは、マルチセル同種ネットワークとマルチセルヘテロジニアスネットワークの両方で適用可能である。IMの機能は、マルチセル同種とマルチセル異種の両方について同じであってもよいが、受信機からフィードバックされる情報(「フィードバック情報」)および送信機同士の間の協調は、同種ネットワークとヘテロジニアスネットワークとで異なるように実施されてもよい。
第3に、IMは、マルチセル上りリンクとマルチセル下りリンクの両方における送信に適用可能である。しかし、本明細書で説明する例の大部分は、マルチセル下りリンクでの送信に関する例である。
第4に、IMは、single−input single−output(「SISO」)および/またはmultiple−input multiple−output(「MIMO」)を使用して行われる送信に適用可能である。しかし、本明細書で説明する例の大部分は、MIMOを使用する送信に関する例である。
第5に、IMは様々なICIレベルの領域に適用可能である。特に、IMは、強いICIの領域および中程度のICIの領域で最も有利であり、すなわちICIが雑音レベルよりも(ずっと)強いときに最も有利であり得る。IMは、弱いICIの領域でも有利であり、すなわち、ICIが雑音レベルをわずかに超えるときにも有利である。極めて弱いICIの領域(すなわち、ICIが雑音レベル以下である領域)では、IMはこの極めて弱い領域において利点をもたらすことができる。しかし、マルチセルネットワークは、協調ビームフォーミング(「CBF」)のような、別の技術に基づくIMに依存することがある。しかし、CBFは、重畳符号化ベースのIMの特殊ケースとみなされてもよい。
第6に、事実上MIMO技術であるIMは、空間時間符号化によって実施されてもよい。IMは、時分割多重化(「TDM」)システムおよび周波数分割多重化(「FDM」)システムにも適用可能である。
最後に、IMでは、物理層における処理が重要である。より高次の層における制御および協調が必要になることもある。それに加えておよび/またはその代わりに、IMをハイブリッド自動再送要求(「HARQ」)と組み合わせてもよい。
IMは、LTEのような実用的なシステムおよび標準に有利である。第1に、LTEに関する限り、同種ネットワークまたはHetNetのセルエッジで行動する(したがって、強いICIまたは中程度のICIを受ける)ユーザ(「セルエッジユーザ」)の場合、ICI除去は、物理層ではCBF、電力制御、周波数再利用率の低減、または時間領域サイレンシングなどによって実施され、媒体アクセス制御(「MAC」)層ではキャリアアグリゲーションによって実施される。これらのICI除去技術のうちで、性能を顕著に向上させた技術はない。しかし、IM技術は、このようなセルエッジユーザに関する性能を顕著に向上させることが分かっている。
第2に、LTEにおける現在のICI除去技術は、送信側のICI除去機能に依存し、受信側の潜在的なICI除去機能は考慮されない。最近、下りリンクにおけるユーザ側ICI除去の概念が議論されているが、ICI除去方式は提案されておらず、LTE標準にユーザ側ICI除去仕様が導入されたこともない。IMは、ICIの新規の受信側除去を実現し、顕著な利点をもたらす。
上記に指摘したように、IMは、受信側での干渉の作用を軽減することによってHetNetシステム150およびその他のマルチセルネットワークの性能(たとえば、スループット)を向上させ、その際に、送信側での協調を最低限に抑える(すなわち、基地局同士の間でユーザデータを共有しない)。LTE Rel.8および10に定義された現在の多時点協調(「CoMP」)方式によってこの目標を実現することはできない。coordinated scheduling/coordinated beamforming(「CS/CB」)方式は、強い干渉に対処する際に性能が大幅に低下する。一方、JT/JPは基地局同士の間のデータ共有を必要とする。この目標を実現するには、新規のCoMP方式を含めるべきである。
新規のCoMP方式において、IMでは、干渉キャンセルの実質的な利点を得るために、最小二乗誤差逐次干渉キャンセル(「MMSE−SIC」)受信機および/または最尤(「ML」)受信機のような高度な受信機を利用して、干渉を軽減することが必要になることがある。しかし、LTE Rel.8および10では、下りリンクのユーザでそのような高度な受信機を利用しておらず、また、上りリンクの基地局にもこのような高度な受信機の使用および性能評価は含まれていない。LTEでは高度な受信機も受信機でのSICも仮定されていない。下りリンクにおいて高度な受信機およびSICを使用するユーザの機能に関する情報が基地局にフィードバックされることはない。
本明細書で説明するCoMP方式では、送信レート、プレコーディング、電力割当てのような送信信号の送信パラメータをあるチャネル状態情報(「CSI」)の知識に基づいて求めてもよい。送信機はあるフィードバックおよびフィードフォワード機構を使用してもよく、それによって、送信機は、干渉キャンセルを目的として送信機と受信機の両方に知られる。しかし、現在のLTE Rel.8および10で定義されているCSIフィードバックは、本明細書で説明するCoMP方式に十分ではなく、現在のLTE Rel.8および10のフィードバック/フィードフォワードに送信パラメータは定義されていない。
ネットワークは、任意の数の送信ノード、受信ノード、送信アンテナ、および受信アンテナを含む。送信機/受信機対のいくつかは同じリソースブロック(すなわち、たとえば、周波数再利用率が1の時間リソースおよび周波数リソース)で動作し、それによって、対応する受信機の性能が干渉によって低下する。したがって、送信機は新規の送信方式を使用して送信先での干渉の作用を軽減する。以下に新規の送信方式および例について概略的に説明する。これらの例では、送信機の各々に2本のアンテナがあり、受信機ノードの各々に2本のアンテナがあり、合計で2つの送信ノードおよび2つの受信ノードがあると仮定する。諸実施形態が任意の数のアンテナを有する任意の数の送信ノードおよび受信ノードを有する任意の無線システムに適用可能であってもよいことに留意されたい。
第1に、受信側干渉キャンセルを可能にするために、受信側で高度な受信機(最尤(「ML」)受信機および最小二乗誤差逐次干渉キャンセル(「MMSE−SIC」)受信機など)が使用されていると仮定する。受信機は、受信機での複雑さの限界に応じて、逐次復号および/またはジョイントデコーディングを使用して、受信されたコードワードを復号してもよい。
第2に、各送信機は、(所望の受信機の各々への)そのメッセージを少なくとも1つの層に分割する。各層のメッセージは相関付けられてもまたは相関付けられなくてもよい。様々なレートの変調符号化方式(「MCS」)を使用して異なる層を符号化し変調してもよい。様々な送信電力およびMIMOプレコーダを異なる層に使用してもよい。すべての層または一部の層を同じ物理チャネルを介して送信してもよい。
1つの送信機におけるメッセージ分割(すなわち、電力割当て、プレコーダ、およびMCSなどの決定)を他の送信機におけるメッセージ分割とは独立に行ってもよいし行わなくてもよい。
1つの送信機におけるメッセージ分割を、完全なチャネル状態情報または限定されたチャネル状態情報(「CSI」)に基づいて行ってもよい。CSIは、フィードバック機構に応じて、チャネルの短期統計または長期統計をCSIの所望の受信機に転送し、各チャネルをCSIの干渉する受信機に転送する。メッセージ分割の多層送信は、特定の送信機が受ける干渉の作用を最小限に抑えるようにいくつかまたはすべての層を干渉する受信機によって復号できるように設計される。
第3に、各受信機は、多層干渉および多層の所望の信号を見ることができる。受信機には、その所望の信号のすべての層、および干渉のいくつかまたはすべての層に使用される電力割当て、プレコーダ、およびMCSが通知される。
受信機は、逐次干渉キャンセル(「SIC」)によって、受信機の所望の信号の信号強度およびデータ転送レートならびにすべての層に応じて、いくつかまたはすべての干渉層を復号することができる。
逐次復号の場合、復号順序は、和スループット、最大最小スループット、公平性などのような全体的な目的の機能が最適化されるように選択されてもよい。受信機は、反復SICを実行することが可能である場合、反復SICを使用して受信機の所望の信号のできるだけ多くの層を復号することができる。干渉の層のSICは日和見的なものでもよくまたは日和見的なものでなくてもよく、それによって、各受信機は干渉層を日和見的に復号し、したがって、干渉する送信機と受信機の対同士の間の協調を最低限に抑える。
最後に、開示される方式は、HARQと組合せ可能である。各送信機において、その所望の受信機で復号されない層は再送されてもよく、その所望の受信機で復号されるが干渉する受信機のいくつかでは復号されず除去されない層は、再送されてもよいしまたは再送されなくてもよい。
(実施例(下りリンク2送信機/受信機対ケース))
図2は、一実施形態による2送信機/受信機対ケースにおけるメッセージ分割の例を示す。各送信機(たとえば、拡張NodeB(eNB))は、そのメッセージを図2に示すようにx1=(x1c、xlp)、x2=(x2c、x2p)などの共通部分および個別部分に分割する。各部分は、それ自体のMCSおよび巡回冗長検査(「CRC」)、ならびに場合によってはその部分自体のプレコーディングおよび電力レベルを含む別個のコードワードである。共通部分は、対象となる受信機以外の1つまたは複数の他の受信機(たとえば、WTRU)によって復号できるように設計される。これらの部分は、適切にプレコーディングされた後、たとえば重畳符号化および/または空間多重化を使用して一緒に送信される。各受信機での干渉キャンセルは、干渉する送信機の共通部分を復号し、対応する信号(x1c、x2c)を受信信号全体から減じることによって使用される。
(ハイレベルシステム動作)
図3は、一実施形態によるHetNetにおける干渉軽減を実施するためのシステムの例示的な動作を示すフローチャートである。動作は、CoMPセットを決定することから始まり、この場合、一群のeNBがCoMPセットを形成し、チャネル条件に応じてeNBの送信を協調する。CoMPセットは、WTRUごとにネットワークを中心として決定されてもよい。
各WTRUは、CoMPセット内のサービングeNBおよびその他のeNBからチャネルのチャネル状態情報(「CSI」)を測定する。各WTRUは、CSIを処理し、処理に応じてサービングeNBにCSIをフィードバックする。CSIは、CoMPセット内のすべてのeNBの間で共有されてもよい。
ネットワーク(より具体的には、1つまたは複数のネットワークスケジューリングノード)は、CSIに基づいて、データを受信すべき1つまたは複数のWTRUを選択することを含む、より一般化されたスケジューリング決定を行い、送信パラメータ(プレコーディング行列、電力割当て、WTRUがMSを使用するかどうかの情報、共通部分と個別部分の両方についてのMCS)が決定される。
スケジューリングプロセスは、集中的または分散的のいずれかで実施されてもよい。WTRUのデータ検出を容易にするために、送信パラメータは、下りリンク制御チャネル(たとえば、物理下りリンク制御チャネル(「PDCCH」))を介してスケジューリングされたWTRUにも送信される。
各WTRUはまず、共通部分を復号し(WTRU自体のデータと干渉データの両方)、受信信号から共通部分を除去する。最後に、WTRUの専用データが復号される。復号された各データストリームにCRC検査が適用される。したがって、1つまたは複数の肯定応答信号/否定応答信号(「ACK/NACK」)がWTRUのサービングeNBにフィードバックされ、サービングeNBはACK/NACKフィードバックをスケジューリングにおける入力として受け取る。
上述の手順は、従来のシステムに一般的な手順であってもよい。しかし、MSでは独特な送信構成が使用されるので、特殊な処理をある手順に適用してもよい。特殊な処理が適用される手順が以下に開示される。
(WTRU機能の識別)
MS送信では、データ検出を確実に成功させるためにMLまたはMMSE−SICのようなあるWTRU受信機機能が必要になるので、WTRUはネットワークにその機能を通知してもよい。新しいWTRU範疇を導入してもよく、このWTRU範疇は、WTRUがいつネットワークに登録されるかをネットワークに通知させる。代替として、WTRUは、ML機能またはMMSE−SIC機能のようなWTRUの機能を、たとえば、上りリンク制御フォーマットを介してネットワークに暗黙的に示すことによって、半動的にネットワークに示してもよい。ML/MMSE−SIC機能を有するWTRUは、従来のWTRUが送信する上りリンク制御メッセージとは異なる上りリンク制御メッセージを送信することができるので、WTRU範疇を暗黙的に識別することができる。
干渉(干渉信号の共通部分)検出および除去は追加の電力を消費し得るので、WTRUは、そのWTRUにおける電力消費量を低減させるような機能を有さないことをネットワークに示すことを決定してもよい。
(上りリンクフィードバック設計)
上りリンク制御チャネルを使用して干渉管理を実施してもよい。マクロUEがフェムト局に対して遮断され、マクロeNBに接続されると、マクロUEの上りリンク送信はHeNB受信に強く干渉することがある。この問題を軽減するには、上りリンク制御情報をフェムトeNBおよびマクロeNBに別個に送信される2つの部分に分割すればよい。HARQ関連情報のような上りリンク制御情報の一部は、時間の制約が非常に厳しく、過度のレイテンシを避けるべきである。同様に、レイテンシはUEバッファサイズに影響を与えることがある。CSIのような他の情報は、時間の制約がそれほど厳しくない。時間の制約が厳しい情報は、その送信先(たとえば、マクロeNB)へ直接経路指定されてもよい。時間の制約が厳しくない情報は、それぞれフェムトセルに経路指定され、バックホールを介してマクロeNBに転送されてもよい。
各WTRUは、WTRUとサービングセルとの間のCSIを測定しフィードバックしてもよい。さらに、WTRUは、そのWTRUとCoMPセット内のすべての近傍のセルとの間のCSIを測定しフィードバックしてもよい。フィードバックのオーバヘッドを低減させるために、直接量子化、またはコードブックベースの量子化などを介してCSIを量子化してもよい。代替として、WTRUは、プレコーディング行列指数(「PMI」)をWTRU自体のサービングセルにフィードバックし、サービングeNBでプレコーディング行列を使用することを示唆してもよい。さらに、WTRUは、CoMPセット内の近傍のセルによって使用すべきかまたは避けるべき所望のプレコーディング行列をフィードバックしてもよい。
各WTRUは、CSIフィードバックだけでなく、チャネル品質指標(「CQI」)をフィードバックしてもよい。MSでは、雑音に非優位干渉電力を加えた値(総信号電力からCoMPセット内のすべてのeNBからの信号電力を減じた値)をフィードバックすることが望ましいことがある。
eNBがMCSを適切に割り当てるのに必要になることがある別の種類の情報があってもよい。WTRUは、干渉するチャネルに関するWTRUのチャネル推定値の精度を推定することができる。
一般化されたスケジューリング−スケジューリングプロセスは集中的または分散的に実施されてもよい。集中方法の一例では、CoMPセット内のすべてのeNBが共同でスケジューリングの決定(WTRUの選択と、WTRUごとの共通部分および個別部分についてのプレコーディング行列、電力割当て、およびMCS割当てなどを含む)を行ってもよい。そのような方法では、各WTRUは、そのサービングeNBおよびそれ以外のeNBを含むCoMPセット内のすべてのeNBからのチャネル応答を測定する。eNBは、次いで、そのチャネル情報をバックホールを介したデータ転送によって共有してもよい。各eNBは、次いで、それ自体のWTRUおよび他のセル内のWTRUのチャネルの完全な知識を有することができる。1つのeNBは、次いで、中央コントローラのように動作し、すべてのセルについてスケジューリングの決定を下し、決定をCoMPセット内のあらゆるeNBに転送してもよい。そのような手法は場合によっては最高の性能を実現することができる。しかし、非常に複雑な手法になる。
代替として、分散方法の一例では、まず各eNBがそれ自体のスケジューリングの決定(それ自体のWTRUの選択と、WTRUごとの共通部分および個別部分についてのプレコーダ行列、電力割当て、およびMCS割当てなどを含む)を下す。すべてのeNBがそのスケジューリングの決定およびCSI情報を共有した後、他のeNBによる決定が分かるように1組の規則が確立されると仮定する場合、各eNBは、そのスケジューリングの決定に対する更新を分散的に判定してもよい。
いくつかのシナリオでは、(eNB情報交換に起因して)決定レイテンシを短縮することが可能であってもよい。たとえば、異種構成では、複数のフェムト局がマクロセル内に配置され、マクロeNBがWTRUの選択をブロードキャストし、フォーマットの選択を特別な下りリンク制御チャネルを介して事前に送信することが望ましい場合がある。マクロeNBは、フェムトセルからの干渉を回避するために、フェムトに送信を許可するためのある基準をブロードキャストしてもよい。
上記のスケジューリングの例では、スケジューリング作成の閉ループを仮定する場合、スケジューリングを集約的に行ってもまたは分散的に反復的に行ってもよい。スケジューリング作成の開ループを仮定する場合、CoMPセット内の各eNBは、この場合もそのスケジューリングの決定を他のeNBに通知してもよく、各eNBはスケジューリングの決定を認識的に下してもよい。
(PMIフィードバックに基づくメッセージ分割)
PMIフィードバックに基づくMSは様々な方法で行うことができる。例示的な一手法では、所望のチャネルのPMIまたは干渉するチャネルの「最悪一致」指標(「WMI」)(すなわち、最も顕著な干渉を生じさせるPMI)を量子化されたCSIとみなしてもよい(たとえば、PMIによって表される行列の共役転置行列は量子化されたチャネルに比例するとみなされる)。この仮定では、選択されるPMIは、チャネルの整合フィルタに基づいて選択される。eNBでは、PMIから導出されたチャネルが真のCSIと同様に使用される。次いで、共通部分および個別部分のプレコーディング行列、電力割当て、およびMCS割当てなどの送信フォーマットを決定してもよい。ただし、PMI、ランク指標(「RI」)、およびCQIフィードバックは、チャネルの明示的な推定値として十分でないことがある。追加のフィードバックが必要になることもある。追加のフィードバックは、様々な選択のフィードバックでもよい。追加のフィードバックの2つの例が以下に開示される。
チャネルは、以下のようにPMIフィードバックおよびRIフィードバックに基づいて推定される。
Figure 0005934235
上式において、βは求めるべき正数の実数のスカラーであり、FはPMIおよびRIによって求められるフィードバックされるプレコーダであり、()*は共役転置行列である。
RIが1である場合、Hはランク不足である。ランク1送信とランク2送信の両方のPMIがフィードバックされる場合、チャネル推定を向上させることができる。たとえば推定されるチャネルは、ランク1送信とランク2送信の両方に基づく推定チャネルの線形結合であってもよい。チャネル推定がフィードバックされるPMIおよびRIに基づいて行われる場合、フィードバックされる追加の情報に基づいてβを推定することができる。一実施形態によれば、βは次式のように推定されてもよい。
Figure 0005934235
βは、eNBで算出され、量子化され、直接フィードバックされてもよい。この場合、雑音に非優位干渉電力を加えた値(総信号電力からCoMPセット内のすべてのeNBからの信号電力を減じた値)を量子化しフィードバックしてもよい。
別の実施形態によれば、βは直接フィードバックされなくてもよく、その代わりにα値および対応するデルタCQIをフィードバックしてもよい。αは、除去される干渉の部分(CoMPセット内の各eNBからの干渉)であり、デルタCQIは、干渉のこの部分が除去された場合の対応するCQIである。受信信号対干渉雑音比(「SINR」)およびデルタSINRは、CQIフィードバックおよびデルタCQIフィードバックに基づいて推定されてもよい。以下のように、推定されたSINRおよびデルタSINRに
Figure 0005934235
を代入する。
Figure 0005934235
および
Figure 0005934235
上式において、P1およびN0はそれぞれ、干渉電力および雑音電力を示す。上記の数式を解くことによって、βと干渉電力の両方を算出することができる。雑音に非優位干渉電力を加えた値も、雑音電力に干渉電力を加えて推定された優位干渉電力を減じた値として推定される。推定される優位干渉電力は、CoMPセット内の各eNBのランダムビームフォーミングに基づいてもよい。複数の(α、デルタCQI)の組をフィードバックする場合、推定を向上させることができる。
別の例示的な手法では、所望のチャネルの1つまたは複数のPMI、干渉するチャネルの1つまたは複数のWMI、または干渉するチャネルの1つまたは複数の「最良一致」指標(「BMI」)、すなわち干渉が最も弱くなるPMIを様々な方法で使用することができる。第1に、共通部分用のプレコーダの選択は、(セル内のWTRUへの)所望チャネルに1つまたは複数のPMIを使用することと他のセル内のWTRUに1つまたは複数のWMIを使用することとのトレードオフである。
第2に、個別部分のプレコーダの選択は、(セル内のWTRUへの)所望チャネルに1つまたは複数のPMIを使用することと他のセル内のWTRUに1つまたは複数のBMIを使用することとのトレードオフである。同じeNBにおけるデータの共通部分および個別部分のプレコーダの選択は、サムレートを最大にすることと個別部分の共通部分への干渉を低減させることとのトレードオフである。他の一般的な規則を適用してもよい。トレードオフ(共通部分および個別部分用のプレコーダの設計)は実装形態によって決まる。
さらなる実施形態では、各UEにおいて、eNB(およびしたがって、スケジューラ)で以下の数量が得られるようにあるCSIがフィードバックされる。1)CoMPセット内送信空間共分散行列、すなわち、UEに対するCoMPセット内の各eNBからのチャネルの送信空間共分散行列。i番目のeNBからj番目のUEまでのチャネルの送信空間共分散行列は
Figure 0005934235
として定義される。2)CoMPセット外干渉および雑音電力。CoMPセット外干渉および雑音共分散行列は、UEに対するCoMPセット外のeNBからの干渉の干渉共分散行列とUEにおける雑音共分散行列の和である。CoMPセット外干渉および雑音電力は、CoMPセット外干渉および雑音の平均電力であり、すなわち、CoMPセット外干渉および雑音の共分散行列の対角要素の平均である。上述の数量がMS技術の実現要素であることに留意されたい。これらの数量は明示的なCSIフィードバック(たとえば、厳密な数量の量子化バージョンのフィードバック)または暗黙的なCSIフィードバック(たとえば、RI、PMI、CQIなどのフィードバックからの推定値)によって得ることができる。
(メッセージ分割を使用した干渉キャンセルのためのプレコーダ設計)
(プレコーダの設計の例)
干渉キャンセルによるマルチレート符号化設計用の実用的なプレコーダ設計が開示される。以下のことに留意されたい。第1に、実際のシステムでは、ベンチマーク方式(上述)の場合のような反復アルゴリズムは実施不能であることがある。したがって、それほど複雑ではないプレコーダ設計の方が魅力的である。したがって、閉形式プレコーダ設計を重視する。
第2に、実際のシステムでは、ジョイントデコーディングが有効化されないことがある。この場合、代わりに逐次復号を考慮すべきである。設計の複雑さを低下させるうえで、復号順序に依存しない一般的なプレコーダ設計の方が魅力的である。最後に、マルチセル環境におけるマルチレート符号化設計が考慮されているので、プレコーダ設計は、何らかの手段によって、一対のBSからCoMPセット内の他のセル内のユーザへの干渉を軽減すべきである。フェムトセルBSはサービスエリアが狭く、他のマクロセルに位置するユーザに対するフェムトセルBSの干渉を無視できることに留意されたい。したがって、フェムトセルBSは、対となるマクロセルBSに関連するマクロセルユーザを除いて、必ずしもユーザに対するフェムトセルBSの干渉を最小限に抑える必要はない。一方、マクロセルBSは、CoMPセット内の他のセルのユーザに対するマクロセルBSの干渉を最小限に抑えることを試みるべきである。
以下では、干渉キャンセルによるマルチレート符号化用の電力最適化設計、専用プレコーダ設計、および共通プレコーダ設計が開示される。これらの設計は、明示されない場合は、各ノードに任意の数のアンテナを有し、事前に指定された数のデータストリームが各BSから送信されることのないシステム用の設計である。しかし、以下では、各BSは、設計を実証するためにのみ2本のアンテナを有すると仮定される。各BSが2本のアンテナのみを有し、かつ各BSが共通(「専用」)分割部分用の1つ以下のデータストリームを送信するシステム用の新規の設計も開示される。
干渉キャンセルによるマルチレート符号化方式が、以下で展開される電力最適化設計、専用プレコーダ設計、および共通プレコーダ設計の任意の組合せを利用し得ることに留意されたい。
(電力最適化)
(11)または(14)におけるサムレートRsumを最大にする電力最適化問題は凸最適化問題ではなく、解は自明ではない。電力比を探索する2つの方法は以下のとおりである。
(手法1:電力比の徹底探索)
最適な電力比は、1組の個別の電力比、たとえば組{0、1/n、2/n、・・・、1}を徹底的に探索して、(11)におけるサムレートRsumを最大にすることによって得られる。ここで、1/nはステップサイズである。
(手法2:電力比の二等分探索)
シミュレーションに見られる重要な点は、電力比α1cおよびα2cの関数としてのサムレートRsumが大部分のチャネル実現形態において単峰性であることである。サムレートが単峰性関数であるとき、より複雑さの低い二等分探索を使用して、徹底探索(すなわち、手法1)によって見つけられる最適な電力比を見つけることができる。サムレートが単峰性関数ではないチャネル実現形態では、二等分探索によって与えられる解は局所的に最適になり得る。二等分探索は、徹底探索(すなわち、手法1)と比べて性能と複雑さの兼合いの点で優れた探索として提案されている。
(専用プレコーダ設計)
(10)における専用分割部分の達成可能なレートが、共通プレコーダから独立しており、電力割当て比および専用プレコーダにのみ依存することに留意されたい。しかし、共通分割部分(7)の達成可能なレートは専用プレコーダに依存する。
説明を単純にするために、専用プレコーダ設計は共通プレコーダ設計から分離される。専用プレコーダ設計は、固定電力割当て比に基づく設計であってもよい。専用分割部分のサムレートを最大にし、かつこの2つのBSからCoMPセット内の選択されたユーザへの干渉を最低限に抑えることが望ましい。
この場合でも専用分割部分がユーザに相互干渉を生じさせることを踏まえて、各送信機におけるビームフォーミングを使用して2つの条件を満たし、すなわち、i)ユーザの所望の信号電力を最大にし、ii)対となるBSに関連する干渉されるユーザおよびCoMPセット内の他のセルにおける選択されたユーザを含む干渉されるユーザに対する干渉を最低限に抑える。そのような目的を達成するために、漏れベースの専用プレコーダを設ける。最大信号対漏れ雑音比(「SLNR」)基準に基づくいくつかの設計を以下に示す。
(手法1:ランクアダプテーションによる最大SLNRプレコーダ設計)
電力割当て比が一定である場合、ランクアダプテーションによる最大信号対漏れ雑音比(「SLNR」)プレコーダを設ける。所与のランク用の最大SLNRプレコーダ設計は次式によって与えられる。
Figure 0005934235
上式において
Figure 0005934235
はti×mipの正規化プレコーダである(mip=1、...、ti、i=1、2)。フェムトBSは、マクロユーザを除いてユーザに対するフェムトBSの干渉を最小限に抑えることはできないが、表記の都合上、用語Liをそのまま使用する。次に、閉形式解は次式によって与えられる。
Figure 0005934235
上式において、Tiはti×ti行列であり、次式を満たす。
Figure 0005934235
Figure 0005934235
上式において、Λiは、非負エントリを含むti×tiの対角行列である。αic=1であるとき、最大SLNRプレコーダが、列が所望のチャネルの1つまたは複数のmip優位右固有ベクトルである行列に比例する特定のランクを有する最大容量プレコーダと等価であることに留意されたい。ランクアダプテーションによる最大SLNRプレコーダ設計では、様々なランクの最大SLNRプレコーダが得られた後、最高ランク
Figure 0005934235
(i=1、2)を見つけて専用分割部分のサムレートを最大にする。すなわち、次式が成立する。
Figure 0005934235
(手法2:電力およびランクアダプテーションによる最大SNLRプレコーダ設計)
この手法は、ランクアダプテーションによる最大SLNRプレコーダ(すなわち、手法1)に類似している。この手法では、ランクアダプテーションが可能であるだけでなく、複数のデータストリームがある場合に電力をデータストリームに適応的に割り当てることができる。
Figure 0005934235
を正規化された列を有するti×ti行列として示し、
Figure 0005934235
のk番目の列は、Tiの対応するk番目の列に比例し、この場合、Tiは(22)を満たすti×ti行列であり、i=1、2である。さらに、BSiの電力負荷行列を
Figure 0005934235
として定義し、この場合、
Figure 0005934235
および
Figure 0005934235
i=1、2が成立する。BSiの専用分割部分のプレコーダは次式によって表される。
Figure 0005934235
上式において、i=1、2であり、これによって、電力負荷行列を使用して様々な電力を異なるデータストリームに割り当てることができる。したがって、電力およびランクアダプテーションによる最大SLNRプレコーダ設計では、最良電力負荷行列Qi(i=1、2)を見つけて専用分割部分のサムレートを最大にする。すなわち、次式が成立する。
Figure 0005934235
最適化は、個別の数組のQi(i=1、2)に対する徹底探索によって行われる。ランクアダプテーションは、Qiの対角要素の値を調節することによって行われる。
(手法3:ランク1最大SLNRプレコーダ設計)
この手法では、各送信機ノードは、専用分割部分に関して1つのデータストリームを送信するものと仮定される。提案されたこの手法は、mip=1であり、i=1、2であるとき、ランクアダプテーションによる最大SLNRプレコーダ(手法1)と電力およびランクアダプテーションによる最大SLNRプレコーダ(手法2)の両方の特殊ケースである。これは、問題(23)および(25)の準最適解である。この場合、ランク1最大SLNRプレコーダは次式によって表される。
Figure 0005934235
閉形式解は次式によって与えられる。
Figure 0005934235
αic−1であるとき、最大SLNRプレコーダが、所望のチャネルの優位右固有ベクトルである最大容量プレコーダと等価であることに留意されたい。
(共通プレコーダ設計)
説明を簡単にするために共通プレコーダW1cおよびW2cの設計が提供され、CoMPセット内の他のセルにおける選択されたユーザに対する干渉の軽減については考慮しない。
(手法1:ランクアダプテーションによる注水定理ベースの共通プレコーダ設計)
(7)における分割部分ごとの達成可能なレートから、分割部分ごとの達成可能なレートは、ユーザにおける各分割部分ごとの達成可能なレートの最小値である。注水定理によるSU−MIMOシステム用の公知の最大容量プレコーダ設計に基づく準最適設計を行う。専用プレコーダおよび電力割当て比が一定である場合、BSjが停止しているとき、BSiからk番目のユーザまでのSU−MIMOシステムの最大容量プレコーダは次式によって表される。
Figure 0005934235
上式において、Zkは(13)において定義されており、i、j、k=1、2であり、i≠jである。閉形式解は注水定理手法によって与えられる。集合
Figure 0005934235
は、Wicの候補プレコーダ集合として定義される(i=1、2)。ランクアダプテーションによる注水定理ベースの共通プレコーダ設計では、候補プレコーダ集合が得られた後、最良プレコーダ
Figure 0005934235
(i=1、2)を見つけて、(11)におけるサムレートRsumを最大にする。すなわち、次式が成立する。
Figure 0005934235
(手法2:ランク1直交共通プレコーダ設計)
この手法では、各送信機ノードは、共通分割部分に関して1つのデータストリームを送信するものと仮定される。MIMO送信におけるSVDベースの技術と同様に、専用プレコーダが一定である場合、各共通プレコーダは対応する専用プレコーダに直交する。すなわち、次式が成立する。
Figure 0005934235
そのような
Figure 0005934235
は、BSにおける一般的な数の送信アンテナに特有ではない。(11)においてサムレートRsumを最大にする一対の
Figure 0005934235
(i=1、2)が選択される。各送信機ノードが2本のアンテナを備え、すなわちすべてのiについてti=2であるとき、直交共通プレコーダが使用される際、電力割当て比が一定である場合には達成可能なSINR、したがってレートが一意に求められる。このことは立証される。一般性を失わずに、閉形式解は次式によって表される。
Figure 0005934235
すべての共通プレコーダwicは、(11)を満たし、線形係数(複素スカラ)に従う(12)を満たす。この共通プレコーダ設計が専用プレコーダにのみ依存し、電力割当て比には依存しないことに留意されたい。この特性はシステム設計の複雑さをさらに低減させる。
(手法3:ランク1最大サムレート上界共通プレコーダ設計)
この手法では、各送信機ノードは共通分割部分に関して1つのデータストリームを送信するものと仮定される。提案された手法は、直接、ランクアダプテーションに関して一般化されてもよい。各送信機ノードが2本のアンテナを備え、すなわち、すべてのiについてti=2であることも仮定される。専用プレコーダおよび電力割当て比が一定である場合、サムレートを直接最大にする代わりに、サムレートの上界(すなわち、(19)における費用関数の上界)を最大にする。この設計の問題は次式によって表される。
Figure 0005934235
Figure 0005934235
がw2cに依存せず、かつ
Figure 0005934235
がw1cに依存しないことに留意されたい。したがって、
Figure 0005934235
および
Figure 0005934235
は復号順序にも依存しない。(30)における問題を次式のように2つの独立した部分問題に分離してもよい。
Figure 0005934235
レート
Figure 0005934235
を次式のように表してもよい。
Figure 0005934235
log2xはxの単調増加関数であるので、(31)における問題は次式と等価である。
Figure 0005934235
上式において、次式が成立する。
Figure 0005934235
(32)における問題の最適閉形式解は以下のように与えられる。
ランクアダプテーションを考慮するようにこの手法を一般化する方法は以下の通りである。2つの正方行列XおよびYに関して、X≧Yが|X|≧|Y|を意味することに留意されたい。
Figure 0005934235
である場合、
Figure 0005934235
が、任意の
Figure 0005934235
について成立し、この場合、i、j、k=1、2である。したがって、
Figure 0005934235
をBSiの最適共通プレコーダとして使用する。
Figure 0005934235
Figure 0005934235
も満たされない場合、ランク1共通プレコーダ
Figure 0005934235
をBSiの準最適解として使用する。
(一般化されたKarmakar−Varanasi方式)
共通プレコーダおよび専用プレコーダならびに電力割当ての閉形式解が開示される。プレコーダ(メッセージ分割部分の電力比を含む)は次式によって表される。
Figure 0005934235
Figure 0005934235
上式において、MiはBSiにおけるtxアンテナの数であり、mij=min{Mi、Nj}であり、Njは受信機jにおけるアンテナの数である。
Figure 0005934235
は、
Figure 0005934235
のk番目の列ベクトルであり、これは、SVDおよび干渉するリンクHji、すなわち
Figure 0005934235
であるようなBSiからUEjまでのリンクを使用することによって得られる。さらに、
Figure 0005934235
は、
Figure 0005934235
から得られるk番目の特異値の二乗である。
この方式を一般化するために、以下のステップが組み込まれる。
ステップ1−各メッセージ分割部分が条件、たとえば
Figure 0005934235
を満たすように上述のように電力分割部分を組み込む。徹底探索アルゴリズムは、集合{0、1/n、2/n、...、1}から変数を選択し、この場合、1/nはステップサイズである。
ステップ2−次式のようにプレコーダを正規化する。
Figure 0005934235
ステップ3−次式のように他の1組のプレコーダを定義する。
Figure 0005934235
Figure 0005934235
Figure 0005934235
上式において、次式が成立する。
Figure 0005934235
ステップ4−さらに、集合4を次式のように定義する。
Figure 0005934235
上式において、
Figure 0005934235
であり、i=1、2である。
ステップ5−メッセージ分割電力、すなわち、
Figure 0005934235
ごとに、サムレートを最大にするプレコーダを選択する。すなわち、次式が成立する。
Figure 0005934235
ステップ6−最後に、電力分割部分ごとに最適プレコーダが得られたと仮定して、サムレートを最大にする電力分割部分を選択する。すなわち、次式が成立する。
Figure 0005934235
(閉形式解)
この問題は
Figure 0005934235
の形式であり、D1およびD2は非負エルミート行列である。D1−D2に固有分解を適用してD1−D2=VΛVHを得る。この場合、V=[v1 v2]、Λ=diag{λ1、λ2}、λ1≧λ2であり、Vは単一である。以下のように3つのケースがある。
ケース1:λ1≧λ2≧0である場合、wHD1w≧wHD2wであり、かつ解はD2の優位固有ベクトルである。
ケース2:0≧λ1≧λ2である場合、wHD2w≧wHD1wであり、かつ解はD1の優位固有ベクトルである。
ケース3:
Figure 0005934235
および
Figure 0005934235
である場合、一般性を失わずに、
Figure 0005934235
Figure 0005934235
Figure 0005934235
とする。それぞれの異なる解をもたらす2つのパラメータ体系がある。
パラメータ体系1:
Figure 0005934235
であり、すなわち
Figure 0005934235
(条件
Figure 0005934235
)である場合、費用関数はwHD2wになる。D2に固有分解を適用してD2=V2Λ2V2Hを得る。この場合、V2は単一であり、Λ2=diag{λ21、λ22}、λ21≧λ22≧0である。V2を使用して、
Figure 0005934235
になるようにwを表す。この場合、β1およびβ2は複素数であり、
Figure 0005934235
である。
Figure 0005934235
かつ
Figure 0005934235
であるとする。
Figure 0005934235
を問題に代入して次式を得る。
Figure 0005934235
kl1=0である特殊ケースでは、θopt=π/2であり、最適プレコーダはw=v2になる。kl2=0である別の特殊ケースでは、θopt=0であり、一般性を失わずに、
Figure 0005934235
を設定し、最適プレコーダはw=v1になる。kl1≠0とkl2≠0の両方が成り立つ一般的なケースでは、
Figure 0005934235
である。
Figure 0005934235
を上記の問題に代入し、いくつかの数学的操作の後、次式のようになる。
Figure 0005934235
上式において、
Figure 0005934235
であり、かつ
Figure 0005934235
である。
Figure 0005934235
である場合、θopt=θ1である。最適プレコーダおよび対応する最大最小SINRは、次式によって表される。
Figure 0005934235
Figure 0005934235
この場合、wHD1w=wHD2wであることに留意されたい。
Figure 0005934235
である場合、
Figure 0005934235
である。最適プレコーダおよび対応する最大最小SINRは、次式によって表される。
Figure 0005934235
Figure 0005934235
パラメータ体系2:
Figure 0005934235
であり、すなわち
Figure 0005934235
である場合、費用関数はwHD1wになる。D1に固有分解を適用してD1=V1Λ1V1Hを得る。この場合、V1は単一であり、Λ1=diag{λl1、λl2}、λl1≧λl2≧0である。V1を使用して、
Figure 0005934235
になるようにwを表す。この場合、x1およびx2は複素数であり、
Figure 0005934235
である。
Figure 0005934235
および
Figure 0005934235
であるとする。
Figure 0005934235
を問題に代入して次式を得る。
Figure 0005934235
gl1=0である、ある特殊ケースでは、θopt=π/2であり、最適プレコーダはw=v2になる。gl2=0である別の特殊ケースでは、θopt=0であり、かつ
Figure 0005934235
であり、最適プレコーダはw=v1になる。gl1≠0とgl2≠0の両方が成り立つ一般的なケースでは、
Figure 0005934235
である。
Figure 0005934235
を上記の問題に代入し、いくつかの数学的操作の後、次式のようになる。
Figure 0005934235
上式において、
Figure 0005934235
であり、かつ
Figure 0005934235
である。
Figure 0005934235
である場合、
Figure 0005934235
である。最適プレコーダおよび対応する最大最小SINRは、次式によって表される。
Figure 0005934235
Figure 0005934235
Figure 0005934235
である場合、
Figure 0005934235
であり、この結果は、パラメータ体系1と統合されるものとみなされてもよい。
それゆえ、ケース3では、それぞれ、パラメータ体系1および2の最大最小SINRを見つけ、大きな最大最小SINRに対応する最適プレコーダを選ぶ。
実際のシステムでは、CSIフィードバックによって利用可能なCSIは限定される。したがって、この実施形態では、干渉キャンセルが、限定されたCSIフィードバックによって実行される。下りリンクマルチセルHetNetにおいて、CSIは、システムに応じてサブバンドごとまたはリソースブロック(RB)ごとにフィードバックされる。説明を簡単にするために、一例としてCSI単一キャリアが使用され、サブキャリア指数lは除去される。各UEにおいて、各eNBからのチャネルが推定され、チャネルとプレコーダの組合せである各eNBからの有効チャネルが推定されてもよい。各UEにおいて、以下のCSIが算出され、完全なチャネルを介してCSIのサービングeNBにフィードバックされる。フィードバックは一定の遅延を受ける。
CoMPセット内送信空間共分散行列は、CoMPセット内の各eNBからUEまでのチャネルの送信空間共分散行列である。i番目のeNBからj番目のUEまでの送信空間共分散行列である。
Figure 0005934235
CoMPセット外干渉に雑音電力を加えたCoMPセット外干渉および雑音電力は、CoMPセット外干渉に雑音を加えたものの平均電力であり、すなわち、次式が成立する。
Figure 0005934235
上式において、
Figure 0005934235
は、次式のように定義される。
Figure 0005934235
実際のシステムでは、CoMPセット内空間共分散行列およびCoMPセット外干渉および雑音電力は、そのままフィードバックされてもよいし、されなくてもよい。CoMPセット内空間共分散行列およびCoMPセット外干渉および雑音電力は、明示的なCSIフィードバックによってフィードバックされても、または暗黙的なCSIフィードバックから得られてもよい。文献からいくつかの高性能のフィードバック方式が知られている。
上述のCSIフィードバックを用いた場合、以下の数量が得られる。
上述のようなi番目のeNB Liのインセット漏れ共分散行列は、次式によって得られる。
Figure 0005934235
ここで、Vkは、k番目のeNBにおける選択されたUE指数の組である。したがって、
Figure 0005934235
であり、式中、UiがeNBiに関連するUEのUE指数の組である。
対外干渉および雑音共分散行列は、単位行列に比例するように近似され、すなわち次式が成立する。
Figure 0005934235
Figure 0005934235
上式において、
Figure 0005934235
はi番目のeNBにおける暫定プレコーダである。
次に、干渉キャンセルアルゴリズムを上述のCSIフィードバックの知見に基づくアルゴリズムになるように拡張する。チャネル行列が不明であるので、UEのサービングeNB以外のeNBから送信される干渉の干渉抑圧を実行することはできない。干渉キャンセルアルゴリズムの拡張は、干渉共分散行列のいくつかを単位行列に比例するように近似することに基づいて行われる。
限定されたCSIフィードバックを含むMS設計−MSでは、共通部分の干渉および雑音共分散行列は次式のように近似される。
Figure 0005934235
Figure 0005934235
クロス干渉共分散は次式によって表される。
Figure 0005934235
専用サムレートは次式のように近似されてもよい。
Figure 0005934235
逐次符号を使用して、表Aに定義された異なる復号順序の干渉および雑音共分散行列を次式のように近似してもよい。
Figure 0005934235
Figure 0005934235
復号順序は以下のとおりである。
Figure 0005934235
A(BA+I)-1=(AB+I)-1Aであるので、共通レートは次式のように近似されてもよい。
Figure 0005934235
このように、共通レートは、共分散行列R11を使用して、限定されたフィードバックに基づいて求められる。
同様に、追加の共通レートは、共分散行列R21、R12、およびR22を使用して、限定されたフィードバックに基づいて求められる。
Figure 0005934235
Figure 0005934235
Figure 0005934235
専用プレコーダ設計:SNLRベースのプレコーダ設計は、本明細書において数式(7)として示された専用サムレート式を使用して実行されてもよい。
共通プレコーダ設計:本明細書で以下に示す共通プレコーダ設計はすべて、限定された所与のCSIフィードバックを使用して拡張されてもよい。ランクアダプテーションによる注水定理ベースの共通プレコーダ設計は、注水定理におけるクロス干渉共分散行列が単位行列に比例するように近似され、すなわち次式のように近似されるとき、
Figure 0005934235
かつ共通レート式が使用されるときには、送信空間共分散行列フィードバックベースの共通プレコーダ設計であってもよい。
MS信号フロー−図5に示すように、限定されたCSIがまず各UEからそれ自体のeNBにフィードバックされ、次いで各eNBから中央制御ユニットにフィードバックされる。中央制御ユニットは、限定された所与のCSIフィードバックを含むMS設計を実行するスケジューラを有する。スケジューリングの決定が下されると、符号化ができるように必要な情報が各eNBに送信され、各UEがその信号を復号するための情報もUEのeNBに送信される。これを行うための複数の方法があってもよい。一例は図5に示されている通りであり、すべてのプレコーダおよびMCSの情報が各eNBに送信され、それによって、eNBは下りリンク制御チャネルを介してこの情報をそのUEに送信することができる。2セルシミュレーションでは、UE位置、送信アンテナおよび受信アンテナの数、ならびにクロス干渉リンク強度にかかわらず、限定されたCSIフィードバックを含む提案されたMS設計は、完全なCSI(すなわち、チャネル行列およびCoMPセット外干渉および雑音共分散行列)を含むMS設計に非常に近い性能を示す。低下はわずか2%である。
(下りリンク制御信号設計)
スケジューリングされた各WTRU自体のデータの復号を容易にするために、各WTRUにPDCCHを介して送信フォーマットパラメータを送信してもよい。Rel.8またはRel.10のような既存のLTEシステムと比べて追加の情報が必要になるので、新しい下りリンク制御情報(「DCI」)フォーマットを設ける。具体的には、一実施形態において、個別部分および共通部分のプレコーディング行列および電力割当てがPDCCHを介して信号によって伝えられる。代替手法では、そのような情報を復調用参照記号(「DM−RS」)を介して送る。
各WTRUは干渉信号の一部を復号することができるので、干渉信号の関連情報をWTRUに渡してもよい。関連情報にはMCS、(CRCを生成するための)WTRU識別情報(「ID」)、スケジューリング情報などを含めてもよいが、それらに限らない。
情報を転送するための一手法では、CoMPセット内のeNBが情報を共有し、サービングeNBがそのPDCCHを介して情報を送信する。別の手法では、各eNBが、近傍のセル内のWTRUによって聞こえるパブリック制御チャネルでそのような情報を送信する。
あるいは、各WTRUは、干渉するeNBから他のWTRUまでの専用のPDCCHを復号することを試み、干渉する層のMCS、電力割当て、プレコーダ行列などを得ることができる。復号を可能にするために、干渉するeNBとWTRUの対の多項式情報(WTRU IDおよびCRCなど)のPDCCHを専用PDCCHに追加してもよい。
信号フローの一例を図4に示す。この例では、RS1およびRS2はそれぞれ、eNB1およびeNB2から送信される参照信号である。SIC_idjは、SICを実行するj番目のWTRUの機能を示す1ビット指標である。物理上りリンク制御チャネル(「PUCCH」)でフィードバックされるPMI、RI、CQI、およびβの下付き文字は、各チャネルの下付き文字と対応する。
提供することのできる別の種類の情報は、各WTRUによって適用できる所望の復号順序である。検出命令が(ネットワーク側の)MCS割当てプロセスにおいて暗黙的に決定されてもよく、したがって、そのような情報をeNBからWTRUに送信すると有利であることがある。
HARQ処理−共通部分/個別部分の受信失敗に対処するための各実施形態が開示される。MS方法にSIC受信機を使用する際、ユーザデータが検出されるかどうかは、干渉の検出および除去が成功するかどうかによって決まることがある。干渉の復号が失敗した場合、UEは、現在のLTEシステムの通常のHARQ手順とは異なり、干渉を再送することが必要になる場合がある。
UEフィードバック手順−各UEでは、受信されたコードワードに以下の復号順序が使用されることを想起されたい。
I. x1c→x2c→xip
II. x2c→x1c→xip、i=1、2
特定のコードワードが正しく復号されるかどうかが、復号用にスケジューリングされた以前のコードワードが正しく復号され(かつ除去され)たかどうかによって決まると仮定すると合理的である。したがって、以下のケースはすべての正しい結果および誤った結果を示す。シェード化されたセル内の値は、特定のコードワードが正しく復号されるかどうかが復号用にスケジューリングされた以前のコードワードが正しく復号され(かつ除去され)たかどうかによって決まると仮定することによって得られる値である。
復号順序Iは以下の通りである。
Figure 0005934235
復号順序IIは以下の通りである。
Figure 0005934235
UEデータが検出されるかどうかが干渉の検出および除去が成功するかどうかによって決まるので、データ検出の結果に加えて干渉検出の結果をフィードバックすることが望ましいことがある。フィードバックオーバーヘッドを低減させるために、上に示す各表のように4つの検出結果の各々を表す2ビットコンパクトフィードバックについて説明する。復号順序がeNBからUEに信号で通知されていると仮定することに留意されたい。
eNBは、UEからフィードバックされたACK/NACKを受信した後、第1のNACKが生じた層を再送することが予期される。再送された層は、受信され、以前の1つまたは複数の送信と組み合わされた後、受信信号から正しく復号され除去され得る可能性が高い。その結果、以後の1つまたは複数の層を再送せずに正しく復号することができる。たとえば「01」が受信されると、UE復号順序が1である場合には層2Cが再送されることが予期される。2Cが受信信号から首尾よく復号されかつ除去された後、1Cおよび1Pを正しく復号することができる。しかし、eNB再送は両方のUEからのACK/NACKフィードバックに応答する必要があるので、以下の節で説明するように状況はより複雑になる。
状況によっては、UEは、干渉除去されたものの首尾よく復号された可能性が低いことを検出した場合に追加の層の再送を要求することがある。このことを可能にする機構の1つでは、干渉が除去されたと仮定する有効SINRを調べ、SNRしきい値と比較する。
以下に例示的な手順について説明する。
UEは、復号することが予期されるL番目の層にNACKを検出する。
UEは、復号することが予期される(L+1)番目の層のMCSを取得し、MCSを復号するのに必要なSNRしきい値SNRthを求める。
UEは、Lまでのすべての層によって生じた干渉が除去されたと仮定するSNRを算出し、SNRLと示す。このことは、UEが信号と干渉の両方についてのチャネル推定値を得た後で行うことができる。
SNRL>SNRth+デルタ(対数目盛のすべて)である場合、UEは、層Lが復号され除去された後で首尾よく復号できる確率が高いので層(L+1)の再送を要求しないことを決定してもよい。そうでなければ、UEは、層(L+1)の再送を要求することを決定してもよい。ここで、デルタは、最適値がTBDである正の数である。デルタ値の範囲は、たとえば0から1(dB)の間であってもよい。
上りリンクフィードバックチャネルに追加の1ビットを割り当てて、追加の層の再送を求めるUEの要求に対処してもよい。この追加のビットの意味が最初の2つのACK/NACKビットの値に応じて決まることに留意されたい。たとえば、b2=0は、それぞれb01=「00」および「01」である場合に層2Cおよび層iPの再送を求める要求を意味する。
eNB手順−eNBは、UEから受信されるフィードバック情報に応じて、再送および/または新しい情報送信に関するスケジューリングについての決定を行う。
以下の表1では、両方のUEでの復号順序1用のeNB手順を示す。結果は、最初の2つのフィードバックビットがb01であるものとみなして示されている。再送すべきデータパッケージが表にリストで示されている。所与の層について再送が必要でない場合、新しいデータパッケージが送信される。
Figure 0005934235
この表から、UE2フィードバック11およびUE1フィードバック01の場合、UE1がX2cの再送を要求し、一方、UE2はその最初の送信ですでにコードワードを復号していることが分かる。したがって、干渉するeNBは、そのスケジューリングされたUEには必要でないにもかかわらず、干渉されるUEにこの再送を使用する(干渉フォワーディング)。
追加のフィードバックビットがeNBに送信されるときのeNB決定表を以下に示す。ビット値「x」は「ドントケア」を示す。
Figure 0005934235
UE1で復号順序Iが実施され、UE2で復号順序IIが実施される場合、以下の表はそれぞれ、2ビットフィードバックおよび3ビットフィードバックのeNB手順を示す。
Figure 0005934235
Figure 0005934235
同様に、本明細書で説明する原則を使用して、他の復号順序に関する決定表を取得してもよい。
復号が失敗した場合にどれだけの量の情報を再送する必要があるかを示すソフトNACKの概念を組み込むことによって、再送効率をさらに向上させてもよい。上記の例において、WTRU1は、x2cの復号がほぼ成功しており、したがって、(WTRU2による)x2cの再送が最良の方法であることをネットワークに示しても、またはx2cの最初の復号が成功と言うにはほど遠く、したがって、WTRU1がx1cを再送し、一方、WTRU2がx2pを送信する(x2cは再送時にミュートされる)方が有利である場合があることを示してもよい。
上記では各特徴および各要素を特定の組合せで説明したが、当業者には、特徴または要素を単独で使用しても、あるいは他の特徴および要素と組み合わせて使用してもよいことが理解されよう。さらに、本明細書で説明する方法は、コンピュータまたはプロセッサによって実行できるようにコンピュータ可読媒体に組み込まれたコンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアで実施されてもよい。コンピュータ可読媒体の例には(有線接続または無線接続を介して送信される)電子信号およびコンピュータ可読記憶媒体が含まれる。コンピュータ可読記憶媒体の例には、読取り専用メモリ(「ROM」)、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内部ハードディスクおよび着脱可能ディスクなどの磁気媒体、光磁気媒体、CD−ROMディスクおよびデジタル多目的ディスク(「DVD」)などの光学媒体が含まれるがそれらに限らない。ソフトウェアに関連するプロセッサを使用して、WTRU、UE、端末、基地局、RNC、または任意のホストコンピュータで使用できる無線周波数トランシーバを実装してもよい。
さらに、上述の実施形態では、処理プラットフォーム、コンピューティングシステム、コントローラ、およびプロセッサを含む他のデバイスが書きとめられている。これらのデバイスは、少なくとも1つの中央演算処理装置(「CPU」)およびメモリを含んでもよい。コンピュータプログラミングの当業者の慣習によれば、動作および演算または命令の記号表現の参照は、様々なCPUおよびメモリによって実行されてもよい。そのような動作および演算または命令は、「実行される」、「コンピュータによって実行される」、または「CPUによって実行される」と言うことができる。
当業者には、動作および記号表現された演算または命令にCPUによる電子信号の操作が含まれることが理解されよう。電気システムは、結果的に電気信号を変換または削減させ、データビットをメモリシステム内のメモリ位置に維持させ、それによって、CPUの演算を再構成するかあるいは他の方法で変更するとともに、信号の他の処理を行うことのできるデータビットを表す。データビットが維持されるメモリ位置は、データビットに対応するかまたはデータビットを表す特定の電気特性、磁気特性、光学特性、または有機特性を有する物理位置である。例示的な実施形態が上述のプラットフォームまたはCPUに限定されず、かつ他のプラットフォームおよびCPUが前述の方法をサポートすることができることを理解されたい。
データビットは、磁気ディスク、光ディスク、およびCPUによって読み取ることのできる任意の他の揮発性大容量記憶システム(たとえば、ランダムアクセスメモリ(「RAN」)または非揮発性大容量記憶システム(たとえば、読取り専用メモリ(「ROM」))を含むコンピュータ可読媒体上に維持されてもよい。コンピュータ可読媒体は、処理システム上に排他的に存在するか、または処理システムに対してローカルに位置してもリモートに位置してもよい相互接続された複数の処理システム間に分散された、共同するかまたは相互接続されたコンピュータ可読媒体を含んでもよい。例示的な実施形態が上述のメモリに限定されず、かつ他のプラットフォームおよびメモリが前述の方法をサポートできることを理解されたい。
本出願の説明で使用されるどの要素、行為、または命令についても、本発明にとって重大または必須であると明示的に記載されていない限り、そのように解釈すべきではない。さらに、本明細書では、冠詞「a」は1つまたは複数の項目を含むことが意図される。1つの項目のみが意図される場合、用語「1(one)」および同様の言葉が使用される。用語「any of」の後に、本明細書のように複数の項目および/または項目の複数の範疇のリストが続く場合、項目および/または項目の範疇「のいずれか」、「の任意の組合せ」、「任意の複数の」項目および/または項目の範疇、および/または「複数の」項目および/または項目の範疇の「任意の組合せ」を個別に含むかあるいは他の項目および/または項目の他の範疇に関連して含むことが意図される。さらに、本明細書では、用語「集合(セット)」は、零を含む任意の数の項目を含むことが意図される。さらに、本明細書では、語「数」は、零を含む任意の数を含むことが意図される。
さらに、特許請求の範囲は、上述の順序および要素に限定されると明示されない限りそのようにみなすべきではない。さらに、任意の請求項で用語「手段」が使用された場合、米国特許法(35U.S.C)第112条第6項を行使することが意図され、用語「手段」を含まないあらゆる請求項はそのように意図されていない。
いくつかの実施形態では、方法は、WTRUにおいて、個別部分、第1の共通部分、および第2の共通部分に関連する復調情報を取得するステップと、復調情報に従って、少なくとも第1の共通部分、第2の共通部分、および個別部分を含む受信信号を処理するステップと、第1の共通部分、第2の共通部分、および個別部分に関する肯定応答ならびに/または否定応答(ACK/NACK)の組合せを示すマルチパートHARQメッセージを送信するステップとを含み得る。
さらなる実施形態では、復調情報は変調符号化方式(MCS)情報を含み、または第1の共通部分に関するMCS情報が第1のeNodeBの物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)から取得され、第2の共通部分に関するMCSが第2のeNodeBのPDCCHから取得され、またはさらに、MCS情報は復調用参照記号(DM−RS)から取得される。
さらなる実施形態では、復調情報は、プレコーダ情報および/または電力割当てを含む。さらなる実施形態は、逐次干渉キャンセル(SIC)指標メッセージを送信することを含むか、または逐次干渉キャンセルを使用して、マルチパートHARQメッセージに応答して再送される信号を処理することをさらに含んでもよい。
さらなる実施形態では、方法は、第1のeNodeBにおいて、X2インターフェースを介して第2のeNodeBから少なくとも1つの送信空間共分散行列に関連する共分散情報を受信するステップを含めた、それぞれの複数のWTRUに関連する複数の送信空間共分散行列を取得するステップと、複数の共分散行列に基づいて共通メッセージ分割レートおよび専用メッセージ分割レートを決定するステップと、送信空間共分散行列に基づいて共通プレコーダ重みおよび専用プレコーダ重みを決定するステップと、それぞれ共通メッセージ分割レートおよび専用メッセージ分割レート、およびそれぞれ共通プレコーダ重みおよび専用プレコーダ重みを使用して、共通メッセージ部分および専用メッセージ部分を送信するステップとを含む。さらなる実施形態では、少なくとも1つの送信空間共分散行列に関連する共分散情報は、対応する送信空間共分散行列の推定値を生成するために使用され、または推定値は、RI、PMI、およびCQIのうちの1つまたは複数に基づく。
さらなる実施形態は、装置を含み、装置は、個別部分、第1の共通部分、および第2の共通部分に関連する復調情報を取得し、復調情報に従って、少なくとも第1の共通部分、第2の共通部分、および個別部分を含む受信信号を処理し、HARQプロセスを制御し、第1の共通部分、第2の共通部分、および個別部分に関する肯定応答および/または否定応答(ACK/NACK)の組合せを示すマルチパートHARQメッセージを生成するように構成された、プロセッサを含むWTRUと、マルチパートHARQメッセージを送信するように構成されたトランシーバとを備える。いくつかの実施形態では、WTRUは、第1のeNodeBの物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)から第1の共通部分に関するMCS情報を取得し、第2のeNodeBのPDCCHから第2の共通部分に関するMCSを取得するように構成されている。WTRUは、復調用参照記号(DM−RS)からMCS情報を取得するように構成されてもよい。
さらなる実施形態では、復調情報は、プレコーダ情報または電力割当て情報の1つを含み、および/または逐次干渉キャンセル(SIC)指標メッセージを送信するように構成されてもよい。
さらなる実施形態はまた、マルチセルネットワークにおけるmutiple−in−multiple−out(「MIMO」)干渉チャネルのサムレートを最大にする方法を含むことができ、この方法は、1組の電力比に対して二等分探索を実行して第1のメッセージおよび第2のメッセージの共通部分と個別部分との最適電力比割当てを取得するステップと、最適電力比の関数として、ランクアダプテーションにより最大信号対漏れ雑音比プレコーダの最高ランクを決定して、第1の個別部分および第2の個別部分のサムレートを最大にすることによって専用プレコーダを取得するステップと、専用プレコーダおよび最適電力比の関数として、ランクアダプテーションにより注水定理ベースの共通プレコーダの最高ランクを決定して、MIMO干渉チャネルのサムレートを最大にすることによって共通プレコーダを取得するステップと、共通プレコーダを使用して共通部分をプレコーディングし、専用プレコーダを使用して個別部分をプレコーディングし、第1のメッセージの共通部分および個別部分を送信するステップとを含む。
さらなる実施形態はまた、マルチセルネットワークにおけるmutiple−in−multiple−out(「MIMO」)干渉チャネルのサムレートを最大にする方法であって、干渉チャネルが第1および第2の送信機/受信機対を備える、方法を含むことができ、この方法は、1組の電力比に対して徹底探索を実行して第1のメッセージおよび第2のメッセージの共通部分と個別部分との最適電力比割当てを取得するステップと、最適電力比の関数として、ランクアダプテーションにより最大信号対漏れ雑音比プレコーダの最高ランクを決定して、第1の個別部分および第2の個別部分のサムレートを最大にすることによって専用プレコーダを取得するステップと、専用プレコーダおよび最適電力比の関数として、ランクアダプテーションにより注水定理ベースの共通プレコーダの最高ランクを決定して、MIMO干渉チャネルのサムレートを最大にすることによって共通プレコーダを取得するステップと、共通プレコーダを使用して共通部分をプレコーディングし、専用プレコーダを使用して個別部分をプレコーディングし、第1のメッセージの共通部分および個別部分を第1の送信機から送信し、第2のメッセージの共通部分および個別部分を第2の送信機から送信するステップとを含む。
さらなる実施形態はまた、マルチセルネットワークにおけるmutiple−in−multiple−out(「MIMO」)干渉チャネルのサムレートを最大にする方法であって、干渉チャネルが第1および第2の送信機/受信機対を備える、方法を含むことができ、この方法は、1組の電力比に対して二等分探索を実行して第1のメッセージおよび第2のメッセージの共通部分と個別部分との最適電力比割当てを取得するステップと、最適電力比の関数として、電力およびランクアダプテーションにより最大信号対漏れ雑音比プレコーダの最良電力負荷行列を決定して、第1の個別部分および第2の個別部分のサムレートを最大にすることによって専用プレコーダを取得するステップと、専用プレコーダおよび最適電力比の関数として、ランクアダプテーションにより注水定理ベースの共通プレコーダの最高ランクを決定して、MIMO干渉チャネルのサムレートを最大にすることによって共通プレコーダを取得するステップと、共通プレコーダを使用して共通部分をプレコーディングし、専用プレコーダを使用して個別部分をプレコーディングし、第1のメッセージの共通部分および個別部分を第1の送信機から送信し、第2のメッセージの共通部分および個別部分を第2の送信機から送信するステップとを含む。
さらなる実施形態はまた、マルチセルネットワークにおけるmutiple−in−multiple−out(「MIMO」)干渉チャネルのサムレートを最大にする方法であって、干渉チャネルが第1および第2の送信機/受信機対を備える、方法を含むことができ、この方法は、1組の電力比に対して徹底探索を実行して第1のメッセージおよび第2のメッセージの共通部分と個別部分との最適電力比割当てを取得するステップと、最適電力比の関数として、電力およびランクアダプテーションにより最大信号対漏れ雑音比プレコーダの最良電力負荷行列を決定して、第1の個別部分および第2の個別部分のサムレートを最大にすることによって専用プレコーダを取得するステップと、専用プレコーダおよび最適電力比の関数として、ランクアダプテーションにより注水定理ベースの共通プレコーダの最高ランクを決定して、MIMO干渉チャネルのサムレートを最大にすることによって共通プレコーダを取得するステップと、共通プレコーダを使用して共通部分をプレコーディングし、専用プレコーダを使用して個別部分をプレコーディングし、第1のメッセージの共通部分および個別部分を第1の送信機から送信し、第2のメッセージの共通部分および個別部分を第2の送信機から送信するステップとを含む。
さらなる実施形態はまた、マルチセルネットワークにおけるmutiple−in−multiple−out(「MIMO」)干渉チャネルのサムレートを最大にする方法であって、干渉チャネルが第1および第2の送信機/受信機対を備える、方法を含むことができ、この方法は、1組の電力比に対して二等分探索を実行して第1のメッセージおよび第2のメッセージの共通部分と個別部分との最適電力比割当てを取得するステップと、最適電力比の関数として、ランク1アダプテーションにより最大信号対漏れ雑音比プレコーダのランク1を決定して、第1の個別部分および第2の個別部分のサムレートを最大にすることによって専用プレコーダを取得するステップと、専用プレコーダおよび最適電力比の関数として、ランクアダプテーションにより注水定理ベースの共通プレコーダの最高ランクを決定して、MIMO干渉チャネルのサムレートを最大にすることによって共通プレコーダを取得するステップと、共通プレコーダを使用して共通部分をプレコーディングし、専用プレコーダを使用して個別部分をプレコーディングし、第1のメッセージの共通部分および個別部分を第1の送信機から送信し、第2のメッセージの共通部分および個別部分を第2の送信機から送信するステップとを含む。
さらなる実施形態はまた、マルチセルネットワークにおけるmutiple−in−multiple−out(「MIMO」)干渉チャネルのサムレートを最大にする方法であって、干渉チャネルが第1および第2の送信機/受信機対を備える、方法を含むことができ、この方法は、1組の電力比に対して徹底探索を実行して第1のメッセージおよび第2のメッセージの共通部分と個別部分との最適電力比割当てを取得するステップと、最適電力比の関数として、ランク1アダプテーションにより最大信号対漏れ雑音比プレコーダのランク1を決定して、第1の個別部分および第2の個別部分のサムレートを最大にすることによって専用プレコーダを取得するステップと、専用プレコーダおよび最適電力比の関数として、ランクアダプテーションにより注水定理ベースの共通プレコーダの最高ランクを決定して、MIMO干渉チャネルのサムレートを最大にすることによって共通プレコーダを取得するステップと、共通プレコーダを使用して共通部分をプレコーディングし、専用プレコーダを使用して個別部分をプレコーディングし、第1のメッセージの共通部分および個別部分を第1の送信機から送信し、第2のメッセージの共通部分および個別部分を第2の送信機から送信するステップとを含む。
さらなる実施形態はまた、マルチセルネットワークにおけるmutiple−in−multiple−out(「MIMO」)干渉チャネルのサムレートを最大にする方法であって、干渉チャネルが第1および第2の送信機/受信機対を備える、方法を含むことができ、この方法は、1組の電力比に対して二等分探索を実行して第1のメッセージおよび第2のメッセージの共通部分と個別部分との最適電力比割当てを取得するステップと、最適電力比の関数として、ランクアダプテーションにより最大信号対漏れ雑音比プレコーダの最高ランクを決定して、第1の個別部分および第2の個別部分のサムレートを最大にすることによって専用プレコーダを取得するステップと、専用プレコーダおよび最適電力比の関数としてランク1直交共通プレコーダを決定して、MIMO干渉チャネルのサムレートを最大にすることによって共通プレコーダを取得するステップと、共通プレコーダを使用して共通部分をプレコーディングし、専用プレコーダを使用して個別部分をプレコーディングし、第1のメッセージの共通部分および個別部分を第1の送信機から送信し、第2のメッセージの共通部分および個別部分を第2の送信機から送信するステップとを含む。
さらなる実施形態はまた、マルチセルネットワークにおけるmutiple−in−multiple−out(「MIMO」)干渉チャネルのサムレートを最大にする方法であって、干渉チャネルが第1および第2の送信機/受信機対を備える、方法を含むことができ、この方法は、1組の電力比に対して徹底探索を実行して第1のメッセージおよび第2のメッセージの共通部分と個別部分との最適電力比割当てを取得するステップと、最適電力比の関数として、ランクアダプテーションにより最大信号対漏れ雑音比プレコーダの最高ランクを決定して、第1の個別部分および第2の個別部分のサムレートを最大にすることによって専用プレコーダを取得するステップと、専用プレコーダおよび最適電力比の関数としてランク1直交共通プレコーダを決定して、MIMO干渉チャネルのサムレートを最大にすることによって共通プレコーダを取得するステップと、共通プレコーダを使用して共通部分をプレコーディングし、専用プレコーダを使用して個別部分をプレコーディングし、第1のメッセージの共通部分および個別部分を第1の送信機から送信し、第2のメッセージの共通部分および個別部分を第2の送信機から送信するステップとを含む。
さらなる実施形態はまた、マルチセルネットワークにおけるmutiple−in−multiple−out(「MIMO」)干渉チャネルのサムレートを最大にする方法であって、干渉チャネルが第1および第2の送信機/受信機対を備える、方法を含むことができ、この方法は、1組の電力比に対して二等分探索を実行して第1のメッセージおよび第2のメッセージの共通部分と個別部分との最適電力比割当てを取得するステップと、最適電力比の関数として、電力およびランクアダプテーションにより最大信号対漏れ雑音比プレコーダの最良電力負荷行列を決定して、第1の個別部分および第2の個別部分のサムレートを最大にすることによって専用プレコーダを取得するステップと、専用プレコーダおよび最適電力比の関数としてランク1直交共通プレコーダを決定して、MIMO干渉チャネルのサムレートを最大にすることによって共通プレコーダを取得するステップと、共通プレコーダを使用して共通部分をプレコーディングし、専用プレコーダを使用して個別部分をプレコーディングし、第1のメッセージの共通部分および個別部分を第1の送信機から送信し、第2のメッセージの共通部分および個別部分を第2の送信機から送信するステップとを含む。
さらなる実施形態はまた、マルチセルネットワークにおけるmutiple−in−multiple−out(「MIMO」)干渉チャネルのサムレートを最大にする方法であって、干渉チャネルが第1および第2の送信機/受信機対を備える、方法を含むことができ、この方法は、1組の電力比に対して徹底探索を実行して第1のメッセージおよび第2のメッセージの共通部分と個別部分との最適電力比割当てを取得するステップと、最適電力比の関数として、電力およびランクアダプテーションにより最大信号対漏れ雑音比プレコーダの最良電力負荷行列を決定して、第1の個別部分および第2の個別部分のサムレートを最大にすることによって専用プレコーダを取得するステップと、専用プレコーダおよび最適電力比の関数としてランク1直交共通プレコーダを決定して、MIMO干渉チャネルのサムレートを最大にすることによって共通プレコーダを取得するステップと、共通プレコーダを使用して共通部分をプレコーディングし、専用プレコーダを使用して個別部分をプレコーディングし、第1のメッセージの共通部分および個別部分を第1の送信機から送信し、第2のメッセージの共通部分および個別部分を第2の送信機から送信するステップとを含む。
さらなる実施形態はまた、マルチセルネットワークにおけるmutiple−in−multiple−out(「MIMO」)干渉チャネルのサムレートを最大にする方法であって、干渉チャネルが第1および第2の送信機/受信機対を備える、方法を含むことができ、この方法は、1組の電力比に対して二等分探索を実行して第1のメッセージおよび第2のメッセージの共通部分と個別部分との最適電力比割当てを取得するステップと、最適電力比の関数として、ランク1アダプテーションにより最大信号対漏れ雑音比プレコーダのランク1を決定して、第1の個別部分および第2の個別部分のサムレートを最大にすることによって専用プレコーダを取得するステップと、専用プレコーダおよび最適電力比の関数としてランク1直交共通プレコーダを決定して、MIMO干渉チャネルのサムレートを最大にすることによって共通プレコーダを取得するステップと、共通プレコーダを使用して共通部分をプレコーディングし、専用プレコーダを使用して個別部分をプレコーディングし、第1のメッセージの共通部分および個別部分を第1の送信機から送信し、第2のメッセージの共通部分および個別部分を第2の送信機から送信するステップとを含む。
さらなる実施形態はまた、マルチセルネットワークにおけるmutiple−in−multiple−out(「MIMO」)干渉チャネルのサムレートを最大にする方法であって、干渉チャネルが第1および第2の送信機/受信機対を備える、方法を含むことができ、この方法は、1組の電力比に対して徹底探索を実行して第1のメッセージおよび第2のメッセージの共通部分と個別部分との最適電力比割当てを取得するステップと、最適電力比の関数として、ランク1アダプテーションにより最大信号対漏れ雑音比プレコーダのランク1を決定して、第1の個別部分および第2の個別部分のサムレートを最大にすることによって専用プレコーダを取得するステップと、専用プレコーダおよび最適電力比の関数としてランク1直交共通プレコーダを決定して、MIMO干渉チャネルのサムレートを最大にすることによって共通プレコーダを取得するステップと、共通プレコーダを使用して共通部分をプレコーディングし、専用プレコーダを使用して個別部分をプレコーディングし、第1のメッセージの共通部分および個別部分を第1の送信機から送信し、第2のメッセージの共通部分および個別部分を第2の送信機から送信するステップとを含む。
さらなる実施形態はまた、マルチセルネットワークにおけるmutiple−in−multiple−out(「MIMO」)干渉チャネルのサムレートを最大にする方法であって、干渉チャネルが第1および第2の送信機/受信機対を備える、方法を含むことができ、この方法は、1組の電力比に対して二等分探索を実行して第1のメッセージおよび第2のメッセージの共通部分と個別部分との最適電力比割当てを取得するステップと、最適電力比の関数として、ランクアダプテーションにより最大信号対漏れ雑音比プレコーダの最高ランクを決定して、第1の個別部分および第2の個別部分のサムレートを最大にすることによって専用プレコーダを取得するステップと、専用プレコーダおよび最適電力比の関数としてランク1最大サムレート上界共通プレコーダを決定して、MIMO干渉チャネルのサムレートを最大にすることによって共通プレコーダを取得するステップと、共通プレコーダを使用して共通部分をプレコーディングし、専用プレコーダを使用して個別部分をプレコーディングし、第1のメッセージの共通部分および個別部分を第1の送信機から送信し、第2のメッセージの共通部分および個別部分を第2の送信機から送信するステップとを含む。
さらなる実施形態はまた、マルチセルネットワークにおけるmutiple−in−multiple−out(「MIMO」)干渉チャネルのサムレートを最大にする方法であって、干渉チャネルが第1および第2の送信機/受信機対を備える、方法を含むことができ、この方法は、1組の電力比に対して徹底探索を実行して第1のメッセージおよび第2のメッセージの共通部分と個別部分との最適電力比割当てを取得するステップと、最適電力比の関数として、ランクアダプテーションにより最大信号対漏れ雑音比プレコーダの最高ランクを決定して、第1の個別部分および第2の個別部分のサムレートを最大にすることによって専用プレコーダを取得するステップと、専用プレコーダおよび最適電力比の関数としてランク1最大サムレート上界共通プレコーダを決定して、MIMO干渉チャネルのサムレートを最大にすることによって共通プレコーダを取得するステップと、共通プレコーダを使用して共通部分をプレコーディングし、専用プレコーダを使用して個別部分をプレコーディングし、第1のメッセージの共通部分および個別部分を第1の送信機から送信し、第2のメッセージの共通部分および個別部分を第2の送信機から送信するステップとを含む。
さらなる実施形態はまた、マルチセルネットワークにおけるmutiple−in−multiple−out(「MIMO」)干渉チャネルのサムレートを最大にする方法であって、干渉チャネルが第1および第2の送信機/受信機対を備える、方法を含むことができ、この方法は、1組の電力比に対して二等分探索を実行して第1のメッセージおよび第2のメッセージの共通部分と個別部分との最適電力比割当てを取得するステップと、最適電力比の関数として、電力およびランクアダプテーションにより最大信号対漏れ雑音比プレコーダの最良電力負荷行列を決定して、第1の個別部分および第2の個別部分のサムレートを最大にすることによって専用プレコーダを取得するステップと、専用プレコーダおよび最適電力比の関数としてランク1最大サムレート上界共通プレコーダを決定して、MIMO干渉チャネルのサムレートを最大にすることによって共通プレコーダを取得するステップと、共通プレコーダを使用して共通部分をプレコーディングし、専用プレコーダを使用して個別部分をプレコーディングし、第1のメッセージの共通部分および個別部分を第1の送信機から送信し、第2のメッセージの共通部分および個別部分を第2の送信機から送信するステップとを含む。
さらなる実施形態はまた、マルチセルネットワークにおけるmutiple−in−multiple−out(「MIMO」)干渉チャネルのサムレートを最大にする方法であって、干渉チャネルが第1および第2の送信機/受信機対を備える、方法を含むことができ、この方法は、1組の電力比に対して徹底探索を実行して第1のメッセージおよび第2のメッセージの共通部分と個別部分との最適電力比割当てを取得するステップと、最適電力比の関数として、電力およびランクアダプテーションにより最大信号対漏れ雑音比プレコーダの最良電力負荷行列を決定して、第1の個別部分および第2の個別部分のサムレートを最大にすることによって専用プレコーダを取得するステップと、専用プレコーダおよび最適電力比の関数としてランク1最大サムレート上界共通プレコーダを決定して、MIMO干渉チャネルのサムレートを最大にすることによって共通プレコーダを取得するステップと、共通プレコーダを使用して共通部分をプレコーディングし、専用プレコーダを使用して個別部分をプレコーディングし、第1のメッセージの共通部分および個別部分を第1の送信機から送信し、第2のメッセージの共通部分および個別部分を第2の送信機から送信するステップとを含む。
さらなる実施形態はまた、マルチセルネットワークにおけるmutiple−in−multiple−out(「MIMO」)干渉チャネルのサムレートを最大にする方法であって、干渉チャネルが第1および第2の送信機/受信機対を備える、方法を含むことができ、この方法は、1組の電力比に対して二等分探索を実行して第1のメッセージおよび第2のメッセージの共通部分と個別部分との最適電力比割当てを取得するステップと、最適電力比の関数として、ランク1アダプテーションにより最大信号対漏れ雑音比プレコーダのランク1を決定して、第1の個別部分および第2の個別部分のサムレートを最大にすることによって専用プレコーダを取得するステップと、専用プレコーダおよび最適電力比の関数としてランク1最大サムレート上界共通プレコーダを決定して、MIMO干渉チャネルのサムレートを最大にすることによって共通プレコーダを取得するステップと、共通プレコーダを使用して共通部分をプレコーディングし、専用プレコーダを使用して個別部分をプレコーディングし、第1のメッセージの共通部分および個別部分を第1の送信機から送信し、第2のメッセージの共通部分および個別部分を第2の送信機から送信するステップとを含む。
さらなる実施形態はまた、マルチセルネットワークにおけるmutiple−in−multiple−out(「MIMO」)干渉チャネルのサムレートを最大にする方法であって、干渉チャネルが第1および第2の送信機/受信機対を備える、方法を含むことができ、この方法は、1組の電力比に対して徹底探索を実行して第1のメッセージおよび第2のメッセージの共通部分と個別部分との最適電力比割当てを取得するステップと、最適電力比の関数として、ランク1アダプテーションにより最大信号対漏れ雑音比プレコーダのランク1を決定して、第1の個別部分および第2の個別部分のサムレートを最大にすることによって専用プレコーダを取得するステップと、専用プレコーダおよび最適電力比の関数としてランク1最大サムレート上界共通プレコーダを決定して、MIMO干渉チャネルのサムレートを最大にすることによって共通プレコーダを取得するステップと、共通プレコーダを使用して共通部分をプレコーディングし、専用プレコーダを使用して個別部分をプレコーディングし、第1のメッセージの共通部分および個別部分を第1の送信機から送信し、第2のメッセージの共通部分および個別部分を第2の送信機から送信するステップとを含む。

Claims (19)

  1. WTRUにおいて、個別部分、第1の共通部分、および第2の共通部分に関連付けられた復調情報を取得するステップであって、前記個別部分は、前記WTRUが復号することが可能でありおよび他のWTRUが復号することが不可能であるレートで符号化され、前記第1の共通部分は、前記WTRUおよび前記他のWTRUが復号することが可能であるレートで符号化され、前記第2の共通部分は、前記WTRUおよび前記他のWTRUが復号することが可能であるレートで符号化される、ステップと、
    前記復調情報に従って、第1の送信機から受信された前記第1の共通部分、第2の送信機から受信された前記第2の共通部分、および前記第1の送信機から受信された前記個別部分を少なくとも含む受信された信号を処理するステップと、
    前記第1の共通部分、前記第2の共通部分、および前記個別部分についての肯定応答および/または否定応答(ACK/NACK)の組合せを示すマルチパートハイブリッド自動再送要求(HARQ)メッセージを送信するステップと
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 前記復調情報は変調符号化方式(MCS)情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1の共通部分についての前記MCS情報は、第1のeNodeBの物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)から取得され、前記第2の共通部分についての前記MCS情報は、第2のeNodeBのPDCCHから取得されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 前記MCS情報は復調参照シンボル(DM−RS)から取得されることを特徴とする請求項に記載の方法。
  5. 前記復調情報はプリコーダ情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 前記復調情報は電力割り当てを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 逐次干渉除去(SIC)インジケータメッセージを送信するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  8. 逐次干渉除去を使用して、前記マルチパートHARQメッセージに応答して再送される信号を処理するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 前記WTRUは、前記個別部分および前記第1の共通部分の対象受信機であり、前記第2の共通部分についての対象受信機ではないことを特徴とする請求項に記載の方法。
  10. 前記マルチパートHARQメッセージは、前記マルチパートHARQメッセージでACK/NACKされている個別および共通部分の数よりも少ないビットを備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  11. 前記WTRUにおいて、前記個別部分、前記第1の共通部分、および前記第2の共通部分の復号順序を取得するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  12. 個別部分、第1の共通部分、および第2の共通部分に関連付けられた復調情報を取得し、前記個別部分は、WTRUが復号することが可能でありおよび他のWTRUが復号することが不可能であるレートで符号化され、前記第1の共通部分は、前記WTRUおよび前記他のWTRUが復号することが可能であるレートで符号化され、前記第2の共通部分は、前記WTRUおよび前記他のWTRUが復号することが可能であるレートで符号化され、
    前記復調情報に従って、第1の送信機から受信された前記第1の共通部分、第2の送信機から受信された前記第2の共通部分、および前記第1の送信機から受信された前記個別部分を少なくとも含む受信された信号を処理し、
    HARQプロセスを制御し、および、前記第1の共通部分、前記第2の共通部分、および前記個別部分についての肯定応答および/または否定応答(ACK/NACK)の組合せを示すマルチパートHARQメッセージを生成する
    ように構成されたプロセッサと、
    前記マルチパートHARQメッセージを送信する
    ように構成された送受信機と
    を含む前記WTRUを備えたことを特徴とする装置。
  13. 前記WTRUは、第1のeNodeBの物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)から前記第1の共通部分についての変調符号化方式(MCS)情報を取得し、第2のeNodeBのPDCCHから前記第2の共通部分についてのMCS情報を取得するように構成されることを特徴とする請求項12に記載の装置。
  14. 前記WTRUは、復調参照シンボル(DM−RS)から前記MCS情報を取得するように構成されることを特徴とする請求項13に記載の装置。
  15. 前記復調情報はプリコーダ情報または電力割り当てのうちの1つを含むことを特徴とする請求項12に記載の装置。
  16. 前記WTRUは、逐次干渉除去(SIC)インジケータメッセージを送信するようにさらに構成されることを特徴とする請求項12に記載の装置。
  17. 前記WTRUは、前記個別部分および前記第1の共通部分の対象受信機であり、前記第2の共通部分についての対象受信機ではないことを特徴とする請求項12に記載の装置。
  18. 前記マルチパートHARQメッセージは、前記マルチパートHARQメッセージでACK/NACKされている個別および共通部分の数よりも少ないビットを備えることを特徴とする請求項12に記載の装置。
  19. 前記プロセッサは、前記個別部分、前記第1の共通部分、および前記第2の共通部分の復号順序を取得するようにさらに構成されることを特徴とする請求項12に記載の装置。
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