JP5929667B2 - 画像形成装置及びバイアス電源装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置及びバイアス電源装置に関する。
公報記載の従来技術として、容量性の負荷に交流のバイアス電圧を供給する交流バイアス電源装置において、前記容量性の負荷に直列に接続され、当該容量性の負荷とともにLC直列共振回路を構成するインダクタンスと、前記LC直列共振回路を正方向に付勢する付勢時間制御可能な第1のスイッチング回路と、前記第1のスイッチング回路に並列に接続され、第2のスイッチング回路による付勢終了後の直列共振エネルギを回生する第1のダイオードとを設けた第1の付勢回路と、前記LC直列共振回路を負方向に付勢する付勢時間制御可能な第2のスイッチング回路と、前記第2のスイッチング回路に並列に接続され、前記第1のスイッチング回路による付勢終了後の直列共振エネルギを回生する第2のダイオードとを設けた第2の付勢回路とを具備し、前記第1のスイッチング回路を、略台形状の交流バイアス電圧の立ち上がりの半分の時間をオン状態とし、LC直列共振回路を励振させるとともに、その後に当該第1のスイッチング回路をオフ状態としたときインダクタンスに流れる回生電流を第2の付勢回路のダイオードに流し、前記第2の付勢回路のダイオードに流れる電流がオフしてから、次に第2のスイッチング回路をオンさせるまでの間は出力電圧値を維持し、更に、前記第2のスイッチング回路を、略台形状の交流バイアス電圧の立ち下がりの半分の時間をオン状態とし、LC直列共振回路を励振させるとともに、その後に当該第2のスイッチング回路をオフ状態としたときインダクタンスに流れる回生電流を第1の付勢回路のダイオードに流し、前記第1の付勢回路のダイオードに流れる電流がオフしてから、次に第1のスイッチング回路をオンさせるまでの間は出力電圧値を維持することにより、略台形状の交流バイアス電圧を発生し、前記第1及び第2の付勢回路の付勢時間を制御することにより出力電圧を制御するようにした交流バイアス電源装置が存在する(特許文献1参照)。
特許第3228298号公報
本発明の目的は、バイアス電源が出力する交流電圧の周波数に起因して生じる過剰な電流を抑制した画像形成装置等を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、像保持体と、前記像保持体を帯電する帯電手段と、前記帯電手段により帯電された前記像保持体を露光し、当該像保持体に静電潜像を形成する露光手段と、交流電圧と直流電圧とが重畳された現像電界を生成して、前記露光手段により露光され前記像保持体に形成された静電潜像を現像する現像手段と、前記現像手段により現像された画像を被転写体に転写する転写手段と、前記現像手段により生成される前記現像電界における前記交流電圧の周波数を設定する交流設定信号を出力する制御手段とを、備え、前記現像手段は、一次巻線と二次巻線とを有し、当該二次巻線から前記交流電圧を出力する出力トランスと、前記制御手段が出力する前記交流設定信号に基づいてスイッチングすることにより当該出力トランスの当該一次巻線に電流を供給するスイッチング回路と、当該出力トランスの当該一次巻線と当該スイッチング回路との間に設けられ、第1のインピーダンスと当該第1のインピーダンスよりも大きい第2のインピーダンスとを有し、当該交流電圧の周波数が第1の周波数である場合に当該第1のインピーダンスに設定され、当該交流電圧の周波数が当該第1の周波数より低い第2の周波数である場合に当該第2のインピーダンスに設定されることにより当該出力トランスの当該一次巻線と当該スイッチング回路との間で流れる電流を制御する電流制御回路と、を備えるバイアス電源を備えることを特徴とする画像形成装置である。
請求項2に記載の発明は、一次巻線と二次巻線とを有し、当該二次巻線に接続される負荷に交流電圧を出力する出力トランスと、前記交流電圧の周波数を設定する交流設定信号に基づいて、スイッチングすることにより、前記出力トランスの前記一次巻線に電流を供給するスイッチング手段と、前記出力トランスの前記一次巻線と前記スイッチング手段との間に設けられ、第1のインピーダンスと当該第1のインピーダンスよりも大きい第2のインピーダンスとを有し、前記交流電圧の周波数が第1の周波数である場合に当該第1のインピーダンスに設定され、当該交流電圧の周波数が当該第1の周波数より低い第2の周波数である場合に当該第2のインピーダンスに設定されることにより、当該出力トランスの当該一次巻線と当該スイッチング手段との間で流れる電流を制御する電流制御手段とを備えるバイアス電源装置である。
請求項3に記載の発明は、前記電流制御手段は、他の一次巻線と他の二次巻線とを有する電流制御トランスを備え、当該他の一次巻線を介して前記出力トランスの前記一次巻線と前記スイッチング手段とを接続し、当該他の二次巻線に流れる電流により、当該他の一次巻線のインダクタンスを制御して、前記第1のインピーダンス及び前記第2のインピーダンスを設定することを特徴とする請求項2に記載のバイアス電源装置である。
請求項4に記載の発明は、前記電流制御手段における前記電流制御トランスの前記他の二次巻線に電流を供給して、当該電流制御手段を駆動する駆動手段をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載のバイアス電源装置である。
請求項5に記載の発明は、前記交流設定信号を受信して積分する積分手段と、当該積分手段によって積分された電圧と予め定められた基準電圧とを比較し、比較の結果に基づいて前記駆動手段を制御する比較手段と、をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載のバイアス電源装置である。
請求項6に記載の発明は、前記交流設定信号を受信して微分する微分手段と、当該微分手段によって微分された電圧と予め定められた第1の基準電圧とを比較し、パルス幅変調された信号を生成する第1の比較手段と、当該パルス幅変調された信号を受信して積分する積分手段と、当該積分手段によって積分された電圧と予め定められた第2の基準電圧とを比較し、比較の結果に基づいて前記駆動手段を制御する第2の比較手段と、をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載のバイアス電源装置である。
請求項1の発明によれば、交流電圧の周波数に対応させてインピーダンスを設定しない場合に比べ、バイアス電源が出力する交流電圧の周波数に起因して生じる過剰な電流を抑制して画像形成ができる。
請求項2の発明によれば、交流電圧の周波数に対応させてインピーダンスを設定しない場合に比べ、バイアス電源が出力する交流電圧の周波数に起因して生じる過剰な電流が抑制できる。
請求項3の発明によれば、本構成を採用しない場合に比較して、第1のインピーダンス及び第2のインピーダンスの設定が容易にできる。
請求項4の発明によれば、本構成を採用しない場合に比較して、第1のインピーダンス及び第2のインピーダンスの切り替えが容易にできる。
請求項5の発明によれば、本構成を採用しない場合に比較して、第1のインピーダンスと第2のインピーダンスとの間の切り替えのために外部から信号を供給することを要しない。
請求項6の発明によれば、本構成を採用しない場合に比較して、交流設定信号に対する制約が軽減できる。
第1の実施の形態が適用される画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 第1の実施の形態における現像バイアス電源の一例を示す図である。 第1の実施の形態における現像バイアス電源の動作を説明するタイミングチャートである。 第2の実施の形態における現像バイアス電源の一例を示す図である。 第2の実施の形態における現像バイアス電源の動作を説明するタイミングチャートである。 第3の実施の形態における現像バイアス電源の一例を示す図である。 第3の実施の形態における現像バイアス電源の動作を説明するタイミングチャートである。
[第1の実施の形態]
(画像形成装置1)
図1は、第1の実施の形態が適用される画像形成装置1の一例を示す概略構成図である。図1に示す画像形成装置1は、一般にタンデム型と呼ばれる中間転写方式の画像形成装置であって、電子写真方式により各色成分のトナー像が形成される複数の画像形成ユニット2Y、2M、2C、2K、各画像形成ユニット2Y、2M、2C、2Kにより形成された各色(成分)のトナー像を中間転写ベルト15に順次転写(一次転写)させる一次転写部10、中間転写ベルト15上に転写されたトナー画像(各色のトナー像が重畳されたトナー像)を被転写体の一例である用紙Pに一括転写(二次転写)させる転写手段の一例としての二次転写部20、二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着部60を備えている。また、各装置(各部)の動作を制御する制御手段の一例としての制御部40を有している。
第1の実施の形態において、各画像形成ユニット2Y、2M、2C、2Kは、矢印A方向に回転する像保持体の一例としての感光体ドラム11の周囲に、これらの感光体ドラム11を帯電する帯電手段の一例としての帯電器12、感光体ドラム11上に静電潜像を書込む露光手段の一例としてのレーザ露光器13(図中露光ビームを符号Bmで示す。)、各色(成分)のトナーが収容されて感光体ドラム11上の静電潜像をトナーにより可視画像化する現像手段の一例としての現像器14、感光体ドラム11上に形成された各色のトナー像を一次転写部10にて中間転写ベルト15に転写する一次転写ロール16、感光体ドラム11上の残留トナーが除去されるドラムクリーナ17、などの電子写真用デバイスが順次配設されている。これらの画像形成ユニット2Y、2M、2C、2Kは、中間転写ベルト15の上流側から、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の順に、直線状に配置されている。
感光体ドラム11は、例えば金属製の薄肉の円筒形ドラムの表面に有機感光層を形成したもので、有機感光層が帯電するように構成されている。
帯電器12は、感光体ドラム11の表面に帯電電界(帯電バイアス)を生成して供給する帯電バイアス電源(不図示)に接続されている。そして、現像器14は、現像電界(現像バイアス)を生成して供給する現像バイアス電源18に接続されている。
ここでは、現像器14による現像は、一例として反転現像方式にて行われるとする。したがって、現像器14で使用されるトナーは負極性帯電タイプのものである。
よって、帯電バイアス電源が出力する電圧は、例えば、周波数が2kHzでピーク・ツー・ピーク値(p−p値)が2kVの交流(AC)電圧に−600Vの直流(DC)電圧が重畳されたものである。すなわち、感光体ドラム11の有機感光層が負極性に帯電するように構成されている。また、現像バイアス電源18が出力する電圧は、例えば、後述する周波数でp−p値が1kVのAC電圧に−500VのDC電圧が重畳されたものである。
中間転写体としての中間転写ベルト15は、ポリイミドあるいはポリアミド等の樹脂にカーボンブラック等の帯電防止剤を適当量含有させたフィルム状の無端ベルトで構成されている。そして、その体積抵抗率は10〜1014Ωcmとなるように形成されており、その厚みは例えば0.1mm程度に構成されている。中間転写ベルト15は、各種ロールによって図1に示す矢印B方向に予め定められた速度で循環駆動(回転)されている。この各種ロールとしては、定速性に優れたモータ(不図示)により駆動されて中間転写ベルト15を回転させる駆動ロール31、各感光体ドラム11の配列方向に沿って直線状に延びる中間転写ベルト15を支持する支持ロール32、中間転写ベルト15に対して張力を与えると共に中間転写ベルト15の蛇行を防止する補正ロールとして機能するテンションロール33、二次転写部20に設けられるバックアップロール25、中間転写ベルト15上の残留トナーを掻き取るクリーニングバックアップロール34が配設されている。
一次転写部10は、中間転写ベルト15を挟んで感光体ドラム11に対向して配置される一次転写ロール16で構成されている。一次転写ロール16は、シャフトと、シャフトの周囲に固着された弾性体層としてのスポンジ層とで構成されている。シャフトは鉄、SUS等の金属で構成された円柱棒である。スポンジ層はカーボンブラック等の導電剤を配合したNBRとSBRとEPDMとのブレンドゴムで形成され、体積抵抗率が10〜10Ωcmのスポンジ状の円筒ロールである。そして、一次転写ロール16は中間転写ベルト15を挟んで感光体ドラム11に圧接配置されている。
さらに一次転写ロール16には、図示しない一次転写電源により、トナーの帯電極性(ここでは、例として負極性とする。)と逆極性の電圧(一次転写バイアス)が印加されるようになっている。これにより、各々の感光体ドラム11上のトナー像が中間転写ベルト15に順次、静電吸引され、中間転写ベルト15上に重畳トナー像が形成される。
二次転写部20は、中間転写ベルト15を挟んでバックアップロール25に対向して配置された二次転写ロール22で構成されている。二次転写ロール22は、トナー像保持面側に配置され、接地されている。バックアップロール25には、金属製の給電ロール26が接触して配置されている。そして、給電ロール26には、図示しない二次転写バイアス電源により、二次転写バイアスが供給される。
このバックアップロール25は、表面がカーボンを分散したEPDMとNBRとのブレンドゴムのチューブ、内部がEPDMゴムで構成されている。そして、その表面抵抗率が10〜1010Ω/□となるように形成され、硬度は例えば70°(アスカーC)に設定される。
二次転写ロール22は、シャフトと、シャフトの周囲に固着された弾性体層としてのスポンジ層とで構成されている。シャフトは鉄、SUS等の金属で構成された円柱棒である。スポンジ層はカーボンブラック等の導電剤を配合したNBRとSBRとEPDMとのブレンドゴムで形成され、体積抵抗率が10〜10Ωcmのスポンジ状の円筒ロールである。そして、二次転写ロール22は中間転写ベルト15を挟んでバックアップロール25に圧接配置され、転写ニップ域を形成している。
そして、接地された二次転写ロール22と二次転写バイアスが供給されたバックアップロール25とで構成される二次転写部20に搬送された用紙P上にトナー像が二次転写される。
また、中間転写ベルト15の二次転写部20の下流側には、二次転写後の中間転写ベルト15上の残留トナーや紙粉を除去し、中間転写ベルト15の表面をクリーニングする中間転写ベルトクリーナ35が接離自在に設けられている。一方、イエローの画像形成ユニット2Yの上流側には、各画像形成ユニット2Y、2M、2C、2Kにおける画像形成タイミングをとるための基準となる基準信号を発生する基準センサ(ホームポジションセンサ)42が配設されている。また、黒の画像形成ユニット2Kの下流側には、画質調整を行うための画像濃度センサ43が配設されている。
この基準センサ42は、中間転写ベルト15の裏側に設けられた予め定められたマークを認識して基準信号を発生しており、この基準信号の認識に基づく制御部40からの指示により、各画像形成ユニット2Y、2M、2C、2Kは画像形成を開始するように構成されている。
そして、画像濃度センサ43は、濃度制御用の試験トナー像を検出する。画像濃度センサ43によって検出された試験トナー像の検出結果に基づいて、画像形成ユニット2Y、2M、2C、2Kの動作条件の調整が行われ、形成されるトナー像の濃度が調整される。
さらに、本実施の形態における画像形成装置では、用紙搬送系として、用紙Pを収容する用紙供給手段50、この用紙供給手段50に集積された用紙Pを予め定められたタイミングで取り出して搬送するピックアップロール51、ピックアップロール51により繰り出された用紙Pを搬送する搬送ロール52、搬送ロール52により搬送された用紙Pを二次転写部20へと送り込む用紙搬送路53、二次転写ロール22により二次転写された後に搬送される用紙Pを定着部60へと搬送する搬送ベルト55、用紙Pを定着部60に導く定着入口ガイド56を備えている。
定着部60は、ハロゲンランプ等の加熱源を内蔵する加熱ロール61と、この加熱ロール61に押し当てられる加圧ロール62とを備えており、これら加熱ロール61と加圧ロール62との間に形成される定着ニップ域にトナー像が転写された用紙Pを通過させることで、定着を行うようになっている。
次に、本実施の形態における画像形成装置1の基本的な作像プロセスについて説明する。図1に示す画像形成装置1では、図示しない画像読取装置や図示しないパーソナルコンピュータ(PC)等から出力される画像データは、図示しない画像処理装置により予め定められた画像処理が施された後、画像形成ユニット2Y、2M、2C、2Kによって作像作業が実行される。画像処理装置では、入力された反射率データに対して、シェーディング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消しや色編集、移動編集等の各種画像編集等の予め定められた画像処理が施される。画像処理が施された画像データは、Y、M、C、Kの4色の色材階調データに変換され、レーザ露光器13に出力される。
レーザ露光器13では、入力された色材階調データに応じて、例えば半導体レーザから出射された露光ビームBmを画像形成ユニット2Y、2M、2C、2Kの各々の感光体ドラム11に照射している。画像形成ユニット2Y、2M、2C、2Kの各感光体ドラム11では、帯電器12によって表面が帯電された後、このレーザ露光器13によって表面が走査露光され、静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、各々の画像形成ユニット2Y、2M、2C、2Kの現像器14によって、Y、M、C、Kの各色のトナー像として現像される。
なお、ここでは反転現像方式を用いている。前述したように、感光体ドラム11の表面は、帯電バイアス(例えば、DC電圧の−600V)に帯電されている。レーザ露光器13により画像が書き込まれると、感光体ドラム11の表面の電気導電率が大きくなり、レーザ光が照射された部分の表面の電位が、例えば−600Vから−200Vになる。一方、現像器14は、現像バイアス(例えば、DC電圧の−500V)が供給されている。すると、負極性帯電タイプのトナーは、感光体ドラム11の表面の電位が−200Vの部分に付着する。このようにして、各色のトナー像が形成される。
画像形成ユニット2Y、2M、2C、2Kの感光体ドラム11上に形成された各色のトナー像は、各感光体ドラム11と中間転写ベルト15とが接触する一次転写部10において、中間転写ベルト15上に転写される。より具体的には、一次転写部10において、一次転写ロール16により中間転写ベルト15の基材に対しトナーの帯電極性と逆極性(正極性)の電圧(一次転写バイアス)が付加され、トナー像を中間転写ベルト15の表面に順次重ね合わせて一次転写が行われる。
トナー像が中間転写ベルト15の表面に順次一次転写された後、中間転写ベルト15は移動してトナー像が二次転写部20に搬送される。トナー像が二次転写部20に搬送されると、用紙搬送系では、トナー像が二次転写部20に搬送されるタイミングに合わせてピックアップロール51が回転し、用紙供給手段50から予め定められたサイズの用紙Pが供給される。ピックアップロール51により供給された用紙Pは、搬送ロール52により搬送され、用紙搬送路53を経て二次転写部20に到達する。この二次転写部20に到達する前に、用紙Pは一旦停止され、トナー像が保持された中間転写ベルト15の移動タイミングに合わせてレジストロール(不図示)が回転することで、用紙Pの位置とトナー像の位置との位置合わせがなされる。
二次転写部20では、中間転写ベルト15を介して、二次転写ロール22がバックアップロール25に押圧される。このとき、タイミングを合わせて搬送された用紙Pは、中間転写ベルト15と二次転写ロール22との間に挟み込まれる。その際に、転写バイアス電源(不図示)から、給電ロール26を介してバックアップロール25に、トナーの帯電極性と同極性(負極性)の電圧(負電圧の転写電界(二次転写バイアス))が供給される。すると、二次転写ロール22とバックアップロール25との間に転写電界が形成される。そして、中間転写ベルト15上に保持された未定着のトナー像は、二次転写ロール22とバックアップロール25とによって押圧される二次転写部20において、用紙P上に一括して静電転写される。
その後、トナー像が静電転写された用紙Pは、二次転写ロール22によって中間転写ベルト15から剥離された状態でそのまま搬送され、二次転写ロール22の用紙搬送方向下流側に設けられた搬送ベルト55へと搬送される。搬送ベルト55では、定着部60における搬送速度に合わせて、用紙Pを最適な搬送速度で定着部60まで搬送する。定着部60に搬送された用紙P上の未定着トナー像は、定着部60によって熱及び圧力による定着処理を受けることで用紙P上に定着される。そして定着画像が形成された用紙Pは、画像形成装置1の排出部に設けられた排紙収納部(不図示)に搬送される。
一方、用紙Pへの転写が終了した後、中間転写ベルト15上に残った残留トナー(試験トナー像を含む)は、中間転写ベルト15の回転に伴って搬送され、クリーニングバックアップロール34及び中間転写ベルトクリーナ35によって中間転写ベルト15上から除去される。
(現像バイアス電源18の構成)
図2は、第1の実施の形態における現像バイアス電源18の一例を示す図である。
現像バイアス電源18は、交流電圧Vacに直流電圧Vdcが重畳された出力電圧Voutを出力する。そして、現像バイアス電源18は、スイッチ素子をスイッチングすることにより高電圧の交流電圧Vacを生成するスイッチング電源である。
まず、現像バイアス電源18の回路ブロックを説明する。回路ブロックは、図2において一点鎖線で囲って示している。
現像バイアス電源18は、制御部40から出力電圧Voutに重畳された交流電圧Vacの周波数を設定するパルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)された交流設定信号S1を受信する。なお、交流設定信号S1は、ローレベルの電圧(以下では、「L」と表記する。)と、ハイレベルの電圧(以下では、「H」と表記する。)との振幅を有している。例えば、「L」は0V、「H」は5Vである。
そして、現像バイアス電源18には、電源電圧Vcc(例えば24V)と電源電圧Vdd(例えば5V)が供給されている。なお、基準は接地電圧GND(例えば0V)である。
ここでは、「H」と電源電圧Vddとは電圧が同じ(5V)であり、「L」と接地電圧GNDとは電圧が同じ(0V)であるとする。
現像バイアス電源18は、スイッチング素子を備えるスイッチング手段の一例としてのスイッチング回路110、スイッチング回路110から流れる電流を制御する電流制御回路及び電流制御手段の一例としての電流制御トランス120、スイッチング回路110から流れる電流によって交流電圧Vacを出力する出力トランス130、電流制御トランス120を駆動する駆動手段の一例としての駆動回路140、駆動回路140の動作状態を切り替える切替スイッチ150、交流電圧Vacに重畳される直流電圧Vdcを生成する直流電圧回路160を備えている。
さらに、現像バイアス電源18は、出力トランス130から出力される交流電圧VacをバイパスするコンデンサC1を備えている。
次に、それぞれの回路ブロックの回路構成について説明する。
<スイッチング回路110>
スイッチング回路110はスイッチング素子としてnチャネルの電界効果トランジスタFET1及びpチャネルの電界効果トランジスタFET2と、抵抗R1、R2とを備えている。
電界効果トランジスタFET1のソース端子は接地(接地電圧GND)されている。電界効果トランジスタFET2のソース端子には、電源電圧Vccが供給されている。電界効果トランジスタFET1のドレイン端子及び電界効果トランジスタFET2のドレイン端子が接続されて出力端子となっている。スイッチング回路110の出力端子は、電流制御トランス120に接続され、スイッチング信号S11を出力する。
電界効果トランジスタFET1のゲート端子は、抵抗R1の一方の端子に接続されている。電界効果トランジスタFET2のゲート端子は、抵抗R2の一方の端子に接続されている。そして、抵抗R1の他方の端子及び抵抗R2の他方の端子が接続されて入力端子となっている。スイッチング回路110の入力端子は、制御部40から交流設定信号S1を受信する。
スイッチング回路110は、交流設定信号S1が「L」の場合に、電界効果トランジスタFET1がオフ、電界効果トランジスタFET2がオンになって、スイッチング信号S11として電源電圧Vccを出力する。一方、交流設定信号S1が「H」の場合に、電界効果トランジスタFET1がオン、電界効果トランジスタFET2がオフになり、スイッチング信号S11として接地電圧GNDを出力する。
<電流制御トランス120>
電流制御トランス120は、一次巻線T11と二次巻線T12とを備えている。
一次巻線T11の一方の端子は、スイッチング回路110の出力端子(電界効果トランジスタFET1のドレイン端子と電界効果トランジスタFET2のドレイン端子との接続点)に接続されている。一次巻線T11の他方の端子は、出力トランス130に接続されている。
二次巻線T12の一方の端子は、駆動回路140に接続されている。二次巻線T12の他方の端子は、接地(接地電圧GND)されている。
電流制御トランス120は、二次巻線T12に流れる電流により、一次巻線T11のインピーダンスZ(具体的にはインダクタンスLz)の値が変化する。すなわち、電流制御トランス120では、二次巻線T12に電流を流すことにより、一次巻線T11と二次巻線T12とが巻かれた鉄、フェライトなどのコアの磁束密度を変化させ、一次巻線T11のインダクタンスLzを変化させる。
そして、電流制御トランス120の一次巻線T11のインダクタンスLzが変化することで、スイッチング回路110から出力トランス130に流れる電流が制御される。
<出力トランス130>
出力トランス130は、一次巻線T21と二次巻線T22とを備えている。
一次巻線T21の一方の端子は、電流制御トランス120の一次巻線T11の他方の端子に接続されている。一次巻線T21の他方の端子は、接地(接地電圧GND)されている。
二次巻線T22の一方の端子は、現像器14に接続されている。二次巻線T22の他方の端子は、コンデンサC1を介して接地(接地電圧GND)されるとともに、直流電圧回路160に接続されている。
出力トランス130の一次巻線T21には、スイッチング回路110における電界効果トランジスタFET1がオフで、電界効果トランジスタFET2がオンの場合に、電源電圧Vccから接地電圧GNDに向かう方向(図2の紙面において上から下に向かう方向)に電流が流れる。電界効果トランジスタFET1がオンで、電界効果トランジスタFET2がオフの場合に、逆方向(図2の紙面において下から上に向かう方向)に電流が流れる。
これらの電流により、二次巻線T22に交流電圧Vacが誘起される。
<駆動回路140>
駆動回路140は、npnトランジスタTr及び抵抗R4、R5を備えている。
抵抗R4の一方の端子は、後述する切替スイッチ150の出力端子に接続されている。抵抗R4の他方の端子及び抵抗R5の一方の端子は、npnトランジスタTrのベース端子に接続されている。抵抗R5の他方の端子は、npnトランジスタTrのコレクタ端子に接続されている。npnトランジスタTrのコレクタ端子には、電源電圧Vcc(24V)が供給されている。npnトランジスタTrのエミッタ端子は、電流制御トランス120の二次巻線T12の一方の端子に接続されている。
後述する切替スイッチ150の出力端子が電源電圧Vdd(5V)となると、npnトランジスタTrがオンになり、電源電圧Vcc(24V)からnpnトランジスタTrを介して、電流制御トランス120の二次巻線T12に電流が流れる。この電流が、電流制御トランス120のコアの磁束密度を飽和させる。これにより、電流制御トランス120の一次巻線T11のインダクタンスLzが低下する。
なお、電流制御トランス120の二次巻線T12に電流を流すことにより一次巻線T11のインダクタンスLzが低下すればよく、コアの磁束密度が飽和しなくともよい。
<切替スイッチ150>
切替スイッチ150は、2入力1出力であって、一方の入力端子が接地電圧GNDに、他方の入力端子が電源電圧Vdd(5V)に接続されている。出力端子は駆動回路140の抵抗R4の一方の端子に接続され、切替信号S12を出力する。
切替スイッチ150を切り替えることにより、切替信号S12を接地電圧GND又は電源電圧Vddのいずれか一方に設定できる。
<直流電圧回路160>
直流電圧回路160は、直流電圧源PSと抵抗R3とを備えている。
直流電圧源PSは、接地電圧GNDと出力端子との間に直流電圧Vdcを生成する。抵抗R3の一方の端子は直流電圧源PSの出力端子に接続され、他方の端子はコンデンサC1の一方の端子に接続されている。抵抗R3は電流制限抵抗である。
(現像バイアス電源18の動作)
次に、現像バイアス電源18の動作を説明する。
図3は、第1の実施の形態における現像バイアス電源18の動作を説明するタイミングチャートである。図3(a)は、交流設定信号S1が第1の周波数の一例としての周波数f1の場合、図3(b)は、交流設定信号S1が周波数f1より低い第2の周波数の一例としての周波数f2の場合を示している。ここでは、周波数f1を「高周波の場合」、周波数f2を「低周波の場合」と表記する。
例えば、周波数f1は12〜22kHz、周波数f2は6〜11kHzである。そして、前述したように、出力電圧Voutは、直流電圧Vdcが例えば−500V、交流電圧Vacのp−p値が2kVとする。これらの値は一例であって他の値であってよい。
図3(a)、図3(b)では、交流設定信号S1、スイッチング信号S11、切替信号S12、電流制御トランス120の一次巻線T11のインダクタンスLz、出力電圧Voutを示している。
なお、図3(a)、図3(b)では、交流設定信号S1はデューティ比が50%として示している。交流設定信号S1のデューティ比により交流電圧Vacが設定されるため、50%以外となることがある。
そして、アルファベット順(時刻a、時刻b、…)に時刻が経過するとする。なお、図3(a)と図3(b)とで、時刻は同じであるとする。
まず、図3(a)に示す交流設定信号S1が高周波(周波数f1)の場合を説明する。
高周波の場合には、交流設定信号S1は、時刻aから時刻cまでの期間を1周期(=1/f1)とする信号である。ここでは、時刻aから時刻bまでの期間が「H」(Vdd(5V))、時刻bから時刻cまでの期間が「L」(GND(0V))であるとする。そして、時刻aから時刻cまでの信号波形を、時刻c以降において繰り返す。
スイッチング回路110のスイッチング信号S11は、交流設定信号S1が「H」のとき、電界効果トランジスタFET1がオン、電界効果トランジスタFET2がオフとなって接地電圧GND(例えば時刻aから時刻bの期間)になり、交流設定信号S1が「L」のとき、電界効果トランジスタFET1がオフ、電界効果トランジスタFET2がオンとなって電源電圧Vcc(例えば時刻bから時刻cの期間)になる。すなわち、スイッチング信号S11は、交流設定信号S1と電圧の大小関係が逆転した信号となる。
高周波の場合では、切替スイッチ150は、切替信号S12として電源電圧Vddを供給する向きに設定されている。切替信号S12が電源電圧Vddであると、npnトランジスタTrはオンである(図3(a)では、「Tr on」と表記する。)。
よって、電流制御トランス120の二次巻線T12に電流が流れる場合であって、一次巻線T11のインダクタンスLz(以下ではインダクタンスLz(on)と表記する。)は、二次巻線T12に電流が流れない場合のインダクタンスLz(以下ではインダクタンスLz(off)と表記する。)に比べて小さい。
出力トランス130の一次巻線T21に電流が流れると、二次巻線T22に電流が誘起され、一次巻線T21と二次巻線T22との巻線比によって定められる交流電圧Vacが出力される。一次巻線T21に流れる電流は、電界効果トランジスタFET1がオフかつ電界効果トランジスタFET2がオンの場合は、電源電圧Vcc側から接地電圧GND側に、電界効果トランジスタFET1がオンかつ電界効果トランジスタFET2がオフの場合は、接地電圧GND側から電源電圧Vdd側に流れる。これらの電流により、二次巻線T22には、スイッチング信号S11に追従して電圧が変化する交流電圧Vacが生成される。ここでは、交流電圧Vacは、正弦波ではなく矩形波状(台形状)に変化する。
なお、出力トランス130の一次巻線T21に流れる電流は、電流制御トランス120の一次巻線T11のインダクタンスLz(on)によって制限(制御)されるが、インダクタンスLz(on)はインダクタンスLz(off)に比べて小さいので、インダクタンスLz(on)の電流に対する制限が小さい。これにより、高周波の場合において、交流電圧Vacは矩形状の形状を維持する。
次に、図3(b)に示す交流設定信号S1が低周波(周波数f2)の場合を説明する。
低周波の場合には、交流設定信号S1は、例えば時刻aから時刻dまでの期間を1周期(=1/f2)とする。ここでは、時刻aから時刻cまでの期間が「H」(Vdd(5V))、時刻cから時刻dまでの期間が「L」(GND(0V))であるとする。そして、時刻aから時刻dまでの信号波形を、時刻d以降において繰り返す。すなわち、図3(b)では、周波数f2を周波数f1の1/2としている。
スイッチング回路110のスイッチング信号S11は、図3(a)の場合と同様に、交流設定信号S1と電圧の大小関係が逆転した信号となる。
低周波の場合では、切替スイッチ150は、切替信号S12として接地電圧GNDを供給する向きに設定されている。切替信号S12が接地電圧GNDであると、npnトランジスタTrはオフである(図3(b)では、「Tr off」と表記する。)。
よって、電流制御トランス120の一次巻線T11は、インダクタンスLz(on)より大きいインダクタンスLz(off)となる。
これにより、スイッチング回路110から出力トランス130に流れる電流が制限される。特に、スイッチング信号S11が接地電圧GNDから電源電圧Vccに移行する立上り、及び電源電圧Vccから接地電圧GNDへの立下りにおいて電流が制限される。
このときも、出力トランス130の一次巻線T21に流れる電流により、二次巻線T22には、スイッチング信号S11に追従して電圧が変化する交流電圧Vacが生成される。
そして、出力トランス130の一次巻線T21に流れる電流は、電流制御トランス120の一次巻線T11のインダクタンスLz(off)によって制限(制御)されるが、インダクタンスLz(off)はインダクタンスLz(on)に比べて大きい。よって、インダクタンスLz(off)であると、インダクタンスLz(on)である場合に比べて電流に対する制限が大きい。
以上説明したように、交流設定信号S1が高周波の場合は、電流制御トランス120の二次巻線T12に電流を流して、一次巻線T11のインダクタンスLzを小さく(インダクタンスLz(on))して、低周波の場合に比べて、電流を制限する作用が小さくなるようにしている。
一方、交流設定信号S1が低周波の場合は、電流制御トランス120の二次巻線T12に電流を流さず、一次巻線T11のインダクタンスLzを大きく(インダクタンスLz(off))して、高周波の場合に比べて、電流を制限する作用が大きくなるようにしている。
画像形成装置1の高画質化には、トナーの小粒径化及び現像器14に印加する交流電圧Vacの高周波化が好ましい。トナーの粒径を例えば広く用いられている5μmから、それ以下の3μmなどにすることが好ましい。また、交流電圧Vacを例えば広く用いられている6〜11kHzの2倍(12〜22kHz)などにすることが好ましい。
そして、現像器14に印加する出力電圧Voutにおける交流電圧Vacは、正弦波ではなく、立上り及び立下りが急峻な矩形波状(台形状)であることが好ましい。これは、現像性能には、交流電圧Vacの実効値(rms)が最も寄与することが知られていること、現像器14を構成する上で交流電圧Vacのp−p値が小さいことが有利であることによる。すなわち、p−p値を小さく維持しつつ、実効値を大きくするためには、交流電圧Vacを矩形波状にすることが好ましい。
さて、低い周波数の交流設定信号S1用に設計された現像バイアス電源18において、交流設定信号S1の周波数を高くすると、低い周波に対応した出力トランス130では、高い周波数に追従できない。このため、交流設定信号S1の周波数が高くなると、交流電圧Vacが矩形波状を維持できず、なまってしまう。このため、現像性能が悪くなってしまう。
そこで、高い周波数の交流設定信号S1を用いる場合には、高い周波数に追従できる出力トランス130を用いた現像バイアス電源18が必要となる。出力トランス130を高い周波数に追従できるようにするには、結合係数が大きく、漏れ磁界が小さいトランスを用いる。交流設定信号S1が6〜11kHzであれば、例えば50μH前後の漏れ磁界(リーケージ)の出力トランス130が用いうる。交流設定信号S1を12〜22kHzとする場合には、例えば5μHの漏れ磁界の出力トランス130を用いればよい。
しかし、漏れ磁界が小さい出力トランス130の一次巻線T21に低い周波数の矩形波状の電流を流すと、漏れ磁界が大きい出力トランス130に比べ、大きな電流が流れる。特に、矩形波状の波形における立上り及び立下りにおいて、大きな電流が流れる。このため、スイッチング回路110の電界効果トランジスタFET1、FET2及び/又は出力トランス130などが加熱されて破損するおそれがある。
このため、本実施の形態では、電流制御トランス120を設け、交流設定信号S1が高周波(周波数f1)の場合は、電流制御トランス120の二次巻線T12に電流を流してコアの磁束密度を飽和させ、一次巻線T11のインダクタンスLzを小さくして、電流を流れやすくする。これにより、交流設定信号S1が高周波(周波数f1)の場合において、交流電圧Vacの矩形波状が維持される。
一方、交流設定信号S1が低周波(周波数f2)の場合は、電流制御トランス120の二次巻線T12に電流を流さず、一次巻線T11のインダクタンスLzを大きくして、電流を流れにくくする。これにより、スイッチング回路110から出力トランス130に流れる過剰な電流が抑制される。そして、スイッチング回路110の電界効果トランジスタFET1、FET2及び/又は出力トランス130などの加熱が抑制される。
このようにすることで、高周波の交流設定信号S1に適合する現像バイアス電源18を低周波においても使用することができる。よって、交流設定信号S1の周波数に対応した現像バイアス電源18を準備することを要しない。
なお、第1の実施の形態では、図2に示すように、切替スイッチ150によって、切替信号S12を電源電圧Vdd又は接地電圧GNDに設定している。すなわち、画像形成装置1に現像バイアス電源18を組み込むとき、現像器14に供給する交流電圧Vacの周波数、すなわち交流設定信号S1の周波数に対応させて、切替スイッチ150を設定する。
また、制御部40が、送信する交流設定信号S1の周波数に対応させた切替信号S12を、駆動回路140に供給するようにしてもよい。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態では、現像バイアス電源18において、切替スイッチ150の代わりに、積分手段の一例としての積分回路170及び比較手段の一例としての比較器180を設けている。そして、交流設定信号S1に基づいて、切替信号S12が設定されるようになっている。
以下では、第1の実施の形態と同様な部分の説明を省略し、異なる部分を説明する。
(現像バイアス電源18の構成)
図4は、第2の実施の形態における現像バイアス電源18の一例を示す図である。
切替スイッチ150を置き換えた積分回路170及び比較器180を中心に説明する。
<積分回路170>
積分回路170は、コンデンサC2及び抵抗R6を備えている。
抵抗R6の一方の端子は積分回路170の入力端子であって、制御部40からの交流設定信号S1を受信する。抵抗R6の他方の端子はコンデンサC2の一方の端子に接続され、積分回路170の出力端子となっている。積分回路170の出力端子は、比較器180に接続され、積分信号S13を出力する。コンデンサC2の他方の端子は接地(接地電圧GND)されている。
積分回路170の入力端子が交流設定信号S1を受信すると、コンデンサC2が電荷を蓄積(積分)する。そして、積分回路170のコンデンサC2の一方の端子は、PWM信号である交流設定信号S1のデューティ比に比例する電圧となる。すなわち、積分信号S13は、交流設定信号S1のデューティ比に比例する電圧の信号となる。
<比較器180>
比較器180は、非反転入力端子(以下では、+入力端子と表記する。)、反転入力端子(以下では、−入力端子と表記する。)及び出力端子を備えている。
比較器180の+入力端子は、積分回路170のコンデンサC2の一方の端子に接続されている。また、−入力端子には基準電圧Vref1が供給されている。そして、出力端子は、駆動回路140の抵抗R4の一方の端子に接続されている。
そして、比較器180には、電源電圧Vdd(5V)及び接地電圧GND(0V)が供給されている。
比較器180は、+入力端子の電圧が−入力端子の基準電圧Vref1以上である場合に電源電圧Vdd(5V)となり、+入力端子の電圧が−入力端子の基準電圧Vref1未満である場合に接地電圧GND(0V)となる切替信号S12を出力する。
(現像バイアス電源18の動作)
図5は、第2の実施の形態における現像バイアス電源18の動作を説明するタイミングチャートである。図5(a)は、交流設定信号S1が高周波(周波数f1)の場合、図5(b)は、交流設定信号S1が低周波(周波数f1より低い周波数f2)の場合を示している。
図5では、図3と同様に交流設定信号S1、スイッチング信号S11、切替信号S12、電流制御トランス120の一次巻線T11のインダクタンスLz、出力電圧Voutに加えて、積分信号S13を示している。
比較器180の−入力端子に供給される基準電圧Vref1は、積分回路170がデューティ比50%の交流設定信号S1を積分したときの電圧としている。
そして、図5(a)に示す交流設定信号S1が高周波の場合、交流設定信号S1はデューティ比を50%より大きく設定し、図5(b)に示す交流設定信号S1が低周波の場合、交流設定信号S1はデューティ比を50%より小さく設定している。他は、第1の実施の形態と同様である。
まず、図5(a)に示す交流設定信号S1が高周波(周波数f1)の場合を説明する。
第1の実施の形態と同様に、交流設定信号S1に対応してスイッチング信号S11が生成される。スイッチング信号S11は、交流設定信号S1の電圧の大小関係を逆にした波形である。
積分回路170は、PWM信号である交流設定信号S1を積分した積分信号S13を出力する。ここでは、交流設定信号S1のデューティ比を50%より大きくしているので、積分信号S13は基準電圧Vref1より大きい。よって、比較器180の出力である切替信号S12(npnトランジスタTrのベース端子の電圧)は、電源電圧Vddとなる。
すると、駆動回路140のnpnトランジスタTrがオンになって、電流制御トランス120の二次巻線T12に電流が流れる。そして、電流制御トランス120の一次巻線T11のインダクタンスLzが小さく(インダクタンスLz(on))なって、電流が流れやすくする。
これにより、第1の実施の形態と同様に、交流設定信号S1が高周波(周波数f1)の場合において、交流電圧Vacの矩形波状が維持される。
次に、図5(b)に示す交流設定信号S1が低周波(周波数f2)の場合を説明する。
高周波である場合と同様に、交流設定信号S1に対応してスイッチング信号S11が生成される。
積分回路170は、PWM信号である交流設定信号S1を積分した積分信号S13を出力する。ここでは、交流設定信号S1のデューティ比を50%より小さくしているので、積分信号S13は基準電圧Vref1より小さい。よって、比較器180の出力である切替信号S12(npnトランジスタTrのベース端子の電圧)は、接地電圧GNDとなる。
すると、駆動回路140のnpnトランジスタTrがオフになって、電流制御トランス120の二次巻線T12に電流が流れない。これにより、電流制御トランス120の一次巻線T11のインダクタンスLzが大きく(インダクタンスLz(off))なって、電流を流れにくくする。
そして、第1の実施の形態と同様に、スイッチング回路110から出力トランス130に流れる過剰な電流が抑制される。さらに、スイッチング回路110の電界効果トランジスタFET1、FET2及び/又は出力トランス130などの加熱が抑制される。
以上説明したように、第2の実施の形態では、交流設定信号S1のデューティ比を高周波の場合は50%より大きく、低周波の場合は50%より小さく設定することにより、交流設定信号S1に基づいて、交流設定信号S1の周波数が高周波か低周波かを識別する。
このようにすることで、第2の実施の形態では、第1の実施の形態における切替スイッチ150及び切替スイッチ150の操作を不要にする。
また、交流設定信号S1により周波数を識別するので、インダクタンスLzを切り替えるために外部から供給する信号も不要である。
なお、上記では、基準電圧Vref1を、デューティ比50%の交流設定信号S1により設定した。しかし、基準電圧Vref1は、高周波の場合の積分信号S13と低周波の場合の積分信号S13との間の電圧となるように設定されればよい。よって、交流設定信号S1のデューティ比が高周波の場合に50%より大きく、低周波の場合に50%より小さくなくともよい。
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態では、第2の実施の形態における現像バイアス電源18において、微分手段の一例としての微分回路190及び第1の比較手段の一例としての比較器200をさらに設けている。これにより、交流設定信号S1のデューティ比に依存せずに、切替信号S12が設定されるようになっている。なお、比較器180は第2の比較手段の一例でもある。
以下では、第2の実施の形態と同様な部分の説明を省略し、異なる部分を説明する。
(現像バイアス電源18の構成)
図6は、第3の実施の形態における現像バイアス電源18の一例を示す図である。
第2の実施の形態に対して、さらに設けた微分回路190及び比較器200を中心に説明し、第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同様な部分は同じ符号を付して説明を省略する。
<微分回路190>
微分回路190は、コンデンサC3及び抵抗R7を備えている。
コンデンサC3の一方の端子は微分回路190の入力端子であって、制御部40からの交流設定信号S1を受信する。コンデンサC3の他方の端子は抵抗R7の一方の端子に接続され、微分回路190の出力端子となっている。抵抗R7の他方の端子は接地(接地電圧GND)されている。微分回路190の出力端子は、比較器200に接続されている。
微分回路190は、PWM信号である交流設定信号S1を微分して、微分信号S14を出力する。微分回路190の時定数τは、コンデンサC3と抵抗R7との積(C3×R7)で決められる。
<比較器200>
比較器200の構成は比較器180と同様である。そして、比較器200の+入力端子は微分回路190の出力端子に接続され、−入力端子には第1の基準電圧の一例としての基準電圧Vref2が供給されている。比較器200の出力端子は、積分回路170の抵抗R6の一方の端子に接続されている。
そして、比較器200には、電源電圧Vdd(5V)及び接地電圧GND(0V)が供給されている。
比較器200は、微分回路190からの微分信号S14と基準電圧Vref2とを比較し、出力端子から出力信号15を出力する。出力信号S15は、微分信号S14の電圧が基準電圧Vref2以上の場合に電源電圧Vddになり、微分信号S14の電圧が基準電圧Vref2未満の場合に接地電圧GNDになる。出力信号S15はPWM信号である。
なお、積分回路170は、出力信号S15を平滑(積分)して積分信号S13を出力する。
(現像バイアス電源18の動作)
図7は、第3の実施の形態における現像バイアス電源18の動作を説明するタイミングチャートである。図7(a)は、交流設定信号S1が高周波(周波数f1)の場合、図7(b)は、交流設定信号S1が低周波(周波数f1より低い周波数f2)の場合を示している。
図7では、図5と同様に交流設定信号S1、スイッチング信号S11、積分信号S13、切替信号S12、電流制御トランス120の一次巻線T11のインダクタンスLz、出力電圧Voutを示すとともに、微分信号S14、出力信号S15を示している。
図7では、図5と異なって、交流設定信号S1は、デューティ比50%として示している。
まず、図7(a)に示す交流設定信号S1が高周波(周波数f1)の場合を説明する。
第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同様に、交流設定信号S1に対応してスイッチング信号S11が生成される。
微分回路190は、PWM信号である交流設定信号S1を微分した微分信号S14を出力する。すなわち、微分信号S14は、交流設定信号S1が「L」(0V)から「H」(5V)に移行するタイミング(例えば、図7(a)における時刻a)において、急激に電源電圧Vddに移行し、その後に時定数τで減衰する。
すると、比較器200は、微分信号S14と基準電圧Vref2(例えば3V)とを比較し、出力信号S15を生成する。出力信号S15は、微分信号S14が基準電圧Vref2以上の場合は電源電圧Vddに、微分信号S14が基準電圧Vref2未満のときは接地電圧GNDになる。すなわち、出力信号S15はPWM信号となる。
次に、積分回路170は、出力信号S15を積分して積分信号S13を出力する。
すると、比較器180は、第2の実施の形態と同様に、積分信号S13と基準電圧Vref1とを比較する。
交流設定信号S1が高周波の場合には、出力信号S15が第2の基準電圧の一例としての基準電圧Vref1より大きくなるように、基準電圧Vref1を設定しておく。
このことにより、比較器180の出力である切替信号S12(npnトランジスタTrのベース端子の電圧)が電源電圧Vddとなる。よって、npnトランジスタTrがオンとなり、電流制御トランス120の二次巻線T12に電流が流れる。そして、電流制御トランス120の一次巻線T11のインダクタンスLzが小さく(インダクタンスLz(on))なって、電流が流れやすくなる。
これにより、第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同様に、交流設定信号S1が高周波(周波数f1)の場合において、交流電圧Vacの矩形波状が維持される。
次に、図7(b)に示す交流設定信号S1が低周波(周波数f2)の場合を説明する。
交流設定信号S1が高周波の場合と同様に、交流設定信号S1に対応してスイッチング信号S11が生成される。
微分回路190は、PWM信号である交流設定信号S1を微分した微分信号S14を出力する。このとき、微分回路190の時定数τ(C3×R7)は、交流設定信号S1が高周波の場合と同じであるので、微分信号S14は、交流設定信号S1が「L」(0V)から「H」(5V)に移行するタイミング(例えば図7(b)における時刻a)において、急激に電源電圧Vddに移行し、その後に時定数τで減衰する。
すなわち、図7(b)における微分信号S14の時刻aから時刻cまで期間の波形は、交流設定信号S1が高周波の場合(図7(a))の微分信号S14の時刻aから時刻cまでの期間の波形と同様となる。
しかし、図7(a)では、微分信号S14の時刻cから時刻dまでの期間において、時刻aから時刻cまでの波形を繰り返しているのに対して、図7(b)では、繰り返していない。
比較器200は、微分信号S14と基準電圧Vref2(例えば3V)とを比較し、PWM信号である出力信号S15を出力する。すなわち、出力信号S15は、微分信号S14が基準電圧Vref2以上の場合は電源電圧Vddに、微分信号S14が基準電圧Vref2未満の場合は接地電圧GNDになる。そして、積分回路170は、出力信号S15を積分して積分信号S13を出力する。
図7(b)の出力信号S15は、時刻aから時刻cまでの期間においては、図7(a)の出力信号S15と同様に、電源電圧Vddとなる期間を有している。しかし、時刻cから時刻dまでの期間においては、図7(a)の場合では電源電圧Vddとなる期間を有しているが、図7(b)の場合では電源電圧Vddとなる期間を有していない。よって、積分回路170が出力する積分信号S13は、図7(a)の場合に比べて、電圧が小さい。
そこで、比較器180が積分信号S13と比較する基準電圧Vref1を、図7(b)の場合の積分信号S13より高く設定しておくと、比較器180の出力である切替信号S12(npnトランジスタTrのベース端子の電圧)が、接地電圧GNDになる。
よって、npnトランジスタTrがオフとなり、電流制御トランス120の二次巻線T12に電流が流れない。これにより、電流制御トランス120の一次巻線T11のインダクタンスLzが大きく(インダクタンスLz(off))なって、電流を流れにくくする。
そして、第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同様に、スイッチング回路110から出力トランス130に流れる過剰な電流が抑制される。さらに、スイッチング回路110の電界効果トランジスタFET1、FET2及び/又は出力トランス130などの加熱が抑制される。
以上説明したように、第3の実施の形態における現像バイアス電源18は、微分回路190及び比較器200を備え、微分回路190により交流設定信号S1を微分している。そして、交流設定信号S1の「L」から「H」への移行(立上り)を検出することにより、交流設定信号S1が高周波か低周波かを識別している。
交流設定信号S1の周波数が高いほど、単位時間当たりの立上りの数が多くなる。一方、微分信号S14の立下りは微分回路190の時定数τで設定される。よって、比較器200の出力信号S15は、立上りのタイミングから時定数τで決まる期間のパルス信号となる。そして、交流設定信号S1の周波数が高いほど単位時間当たりのパルス信号の数が多くなって、積分回路170の積分信号S13の電圧が高くなる。
したがって、交流設定信号S1が高周波の場合の積分信号S13の電圧と、低周波の場合の積分信号S13の電圧との間に基準電圧Vref1を設定することができる。
また、交流設定信号S1のデューティ比に制約を課することを要しない。
以上説明したように、第3の実施の形態では、第1の実施の形態における切替スイッチ150及び切替スイッチ150の操作を不要にするとともに、交流設定信号S1により周波数を識別するので、交流設定信号S1の周波数を通知するための制御回路及び信号線が不要である。
さらに、PWM信号である交流設定信号S1のデューティ比に対する制約も緩和される。
以上の説明では、電流制御トランス120により、スイッチング回路110から出力トランス130に流れる電流を制限した。
電流制御トランス120の代わりに、他の回路を用いてもよい。交流設定信号S1の周波数に対応して、スイッチング回路110から出力トランス130に流れる電流を制限できればよい。
第1の実施の形態から第3の実施の形態における高周波(周波数f1)と低周波(周波数f2)のそれぞれの周波数及びそれぞれに対して設定されるインピーダンス(インダクタンスLz)の値は、バイアス電源(現像バイアス電源18)から負荷に供給される交流電圧の波形、流れる電流などに基づいて設定すればよい。
また、画像形成装置1はタンデム型であるとして説明した。そして、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のそれぞれに対応した現像器14にそれぞれ現像バイアス電源18を設けた。しかし、複数の現像器14に対して共通に現像バイアス電源18を設けてもよい。
また、現像バイアス電源18を、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色成分トナーが収容された現像器14Y、14M、14C、14Kを回転可能に取り付けた回転式現像装置を有するマルチプル型の画像形成装置の現像バイアス電源に適用してもよい。
また、負極性帯電タイプのトナーを用いるとしたが、正極性帯電タイプのトナーを用いてもよい。このときには、バイアス電源(現像バイアス電源18)の直流電圧Vdcの極性を逆に設定すればよい。
1…画像形成装置、2Y、2M、2C、2K…画像形成ユニット、10…一次転写部、11…感光体ドラム、12…帯電器、13…レーザ露光器、14…現像器、15…中間転写ベルト、16…一次転写ロール、17…ドラムクリーナ、18…現像バイアス電源、20…二次転写部、40…制御部、60…定着部、110…スイッチング回路、120…電流制御トランス、130…出力トランス、140…駆動回路、150…切替スイッチ、160…直流電圧回路、170…積分回路、180、200…比較器、190…微分回路、FET1、FET2…電界効果トランジスタ、Tr…npnトランジスタ

Claims (6)

  1. 像保持体と、
    前記像保持体を帯電する帯電手段と、
    前記帯電手段により帯電された前記像保持体を露光し、当該像保持体に静電潜像を形成する露光手段と、
    交流電圧と直流電圧とが重畳された現像電界を生成して、前記露光手段により露光され前記像保持体に形成された静電潜像を現像する現像手段と、
    前記現像手段により現像された画像を被転写体に転写する転写手段と、
    前記現像手段により生成される前記現像電界における前記交流電圧の周波数を設定する交流設定信号を出力する制御手段とを、備え、
    前記現像手段は、一次巻線と二次巻線とを有し、当該二次巻線から前記交流電圧を出力する出力トランスと、前記制御手段が出力する前記交流設定信号に基づいてスイッチングすることにより当該出力トランスの当該一次巻線に電流を供給するスイッチング回路と、当該出力トランスの当該一次巻線と当該スイッチング回路との間に設けられ、第1のインピーダンスと当該第1のインピーダンスよりも大きい第2のインピーダンスとを有し、当該交流電圧の周波数が第1の周波数である場合に当該第1のインピーダンスに設定され、当該交流電圧の周波数が当該第1の周波数より低い第2の周波数である場合に当該第2のインピーダンスに設定されることにより当該出力トランスの当該一次巻線と当該スイッチング回路との間で流れる電流を制御する電流制御回路と、を備えるバイアス電源を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 一次巻線と二次巻線とを有し、当該二次巻線に接続される負荷に交流電圧を出力する出力トランスと、
    前記交流電圧の周波数を設定する交流設定信号に基づいて、スイッチングすることにより、前記出力トランスの前記一次巻線に電流を供給するスイッチング手段と、
    前記出力トランスの前記一次巻線と前記スイッチング手段との間に設けられ、第1のインピーダンスと当該第1のインピーダンスよりも大きい第2のインピーダンスとを有し、前記交流電圧の周波数が第1の周波数である場合に当該第1のインピーダンスに設定され、当該交流電圧の周波数が当該第1の周波数より低い第2の周波数である場合に当該第2のインピーダンスに設定されることにより、当該出力トランスの当該一次巻線と当該スイッチング手段との間で流れる電流を制御する電流制御手段と
    を備えるバイアス電源装置。
  3. 前記電流制御手段は、他の一次巻線と他の二次巻線とを有する電流制御トランスを備え、当該他の一次巻線を介して前記出力トランスの前記一次巻線と前記スイッチング手段とを接続し、当該他の二次巻線に流れる電流により、当該他の一次巻線のインダクタンスを制御して、前記第1のインピーダンス及び前記第2のインピーダンスを設定することを特徴とする請求項2に記載のバイアス電源装置。
  4. 前記電流制御手段における前記電流制御トランスの前記他の二次巻線に電流を供給して、当該電流制御手段を駆動する駆動手段をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載のバイアス電源装置。
  5. 前記交流設定信号を受信して積分する積分手段と、当該積分手段によって積分された電圧と予め定められた基準電圧とを比較し、比較の結果に基づいて前記駆動手段を制御する比較手段と、をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載のバイアス電源装置。
  6. 前記交流設定信号を受信して微分する微分手段と、当該微分手段によって微分された電圧と予め定められた第1の基準電圧とを比較し、パルス幅変調された信号を生成する第1の比較手段と、当該パルス幅変調された信号を受信して積分する積分手段と、当該積分手段によって積分された電圧と予め定められた第2の基準電圧とを比較し、比較の結果に基づいて前記駆動手段を制御する第2の比較手段と、をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載のバイアス電源装置。
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