JP5929637B2 - 電力変換システム - Google Patents

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本発明は、直流電源に並列接続されてかつ、スイッチング素子の開閉操作によって入力電圧を所定に変換する複数の電力変換回路を備える電力変換システムに関する。
従来、下記特許文献1に見られるように、交流電力を直流電力に変換するコンバータと、コンバータからインバータを介して電力が供給される主機電動機とを備える交流電気車に適用され、コンバータの出力電圧の脈動(リップル)を低減させる技術が知られている。詳しくは、コンバータには、コンバータの出力電圧の脈動成分と逆位相の交流電圧を重畳するためのリップル電圧補償用コンバータが並列接続されている。
こうした構成によれば、インバータの入力電圧のリップルを低減させることができ、インバータの入力電圧を直流電圧に近づけることができる。
特開平6−233538号公報
ここで、上記特許文献1に記載された技術では、インバータの入力電圧のリップルを低減させることはできるものの、リップル電圧補償用コンバータにおいて高速スイッチングが行われる。このため、リップル電圧補償用コンバータにおける損失が増大したり、EMC(電磁両立性)に悪影響を及ぼしたりするといった不都合が懸念される。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、こうした不都合を回避しつつ、上記入力電圧のリップルを低減させることのできる新たな電力変換システムを提供することにある。
上記課題を解決すべく、発明は、直流電源(10)に並列接続されてかつ、スイッチング素子(S¥#:¥=u,v,w:#=p,n)の開閉操作によって入力電圧を所定に変換する複数の電力変換回路(14,16)と、前記複数の電力変換回路のそれぞれと前記直流電源との間に介在してかつ、該複数の電力変換回路のそれぞれに対応して設けられたLCフィルタ(18,22)と、前記複数の電力変換回路のうち一部であってかつ少なくとも1つをリップル低減対象(16)とし、該リップル低減対象に接続された前記LCフィルタ(22)の共振周波数を可変設定する処理を行う処理手段(30)と、を備えることを特徴とする。
上記発明では、直流電源に複数の電力変換回路が並列接続されている。そして、複数の電力変換回路のそれぞれの入力電圧のリップルを低減させるべく、複数の電力変換回路のそれぞれにLCフィルタが接続されている。こうした構成において、複数の電力変換回路のうち少なくとも1つの駆動に起因して、直流電源及び電力変換回路間の電気経路に電圧変動が生じる。ここで、上記電圧変動の周波数がLCフィルタの共振周波数近傍となると、LCフィルタの共振によってLCフィルタに流れる電流が増大する。LCフィルタに流れる電流が増大すると、コンデンサ等、LCフィルタの構成部品の信頼性が低下するおそれがある。そしてこの場合、LCフィルタによる電力変換回路の入力電圧のリップル低減効果が大きく低下し、電力変換回路の信頼性が低下するおそれもある。
こうした問題を解決すべく、上記発明では、処理手段を備えた。このため、上記リップル低減対象に接続されたLCフィルタの共振周波数を、直流電源及び電力変換回路間の電気経路に生じた電圧変動の周波数からずらすことができる。これにより、リップル低減対象の入力電圧のリップルを好適に低減させることができる。
さらに、上記発明では、LCフィルタの共振周波数を可変設定する構成のため、例えば上記特許文献1に記載された技術とは異なり、EMCに悪影響を及ぼす等の不都合の発生を回避することもできる。
第1の実施形態にかかるシステム構成図。 同実施形態にかかる操作信号の生成手法を示す図。 同実施形態にかかる共振周波数のシフト処理の手順を示す流れ図。 同実施形態にかかる共振周波数のシフト態様を示す図。 第2の実施形態にかかるシステム構成図。 同実施形態にかかる共振周波数のシフト処理の手順を示す流れ図。 第3の実施形態にかかるシステム構成図。 同実施形態にかかる共振周波数のシフト処理の手順を示す流れ図。 同実施形態にかかるコンデンサの温度特性を示す図。 同実施形態にかかるインダクタの温度特性を示す図。 第4の実施形態にかかる共振周波数のシフト態様を示す図。 第5の実施形態にかかるシステム構成図。
(第1の実施形態)
以下、本発明にかかる電力変換システムを車載主機として回転機を備える車両(例えばハイブリッド車両)に適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、直流電源としての高電圧バッテリ10は、端子電圧が例えば百V以上(288V)となる2次電池である。なお、高電圧バッテリ10としては、例えば、リチウムイオン2次電池やニッケル水素2次電池を用いることができる。
高電圧バッテリ10には、主機用インバータ14及び補機用インバータ16が並列接続されている。詳しくは、高電圧バッテリ10には、主機用LCフィルタ18を介して主機用インバータ14が接続され、主機用インバータ14には、車載主機としてのモータジェネレータ20が接続されている。ちなみに、本実施形態において、主機用LCフィルタ18は、受動素子としてのコンデンサ18a(例えばアルミ電解コンデンサ)と、配線インダクタ18bとで構成されている。また、本実施形態では、モータジェネレータ20として、同期回転機(例えばSPMSM)を用いている。
主機用インバータ14は、主機用LCフィルタ18の出力端子の正極及び負極のそれぞれをモータジェネレータ20の端子に接続するためのスイッチング素子S¥p,S¥n(¥=u,v,w)の直列接続体を3組備えて構成される直流交流変換回路であり、モータジェネレータ20に3相交流電圧を印加する。なお、本実施形態では、スイッチング素子S¥p,S¥nとして、IGBTを用いている。
上記高電圧バッテリ10には、また、補機用LCフィルタ22を介して補機用インバータ16が接続され、補機用インバータ16には、車載空調装置24を構成する電動コンプレッサ駆動用の電動機26が接続されている。補機用インバータ16は、主機用インバータ14と同様に、補機用LCフィルタ22の出力端子の正極及び負極のそれぞれを電動機26の端子に接続するためのスイッチング素子の直列接続体を3組備えて構成される直流交流変換回路であり、電動機26に3相交流電圧を印加する。なお、本実施形態において、補機用インバータ16の構成は、主機用インバータ14の構成と同様であるため、補機用インバータ16の詳細な図示を省略している。また、本実施形態では、電動機26として、同期電動機(例えばSPMSM)を用いている。
補機用LCフィルタ22は、受動素子としての一対のインダクタ(以下、第1のインダクタ22a,第2のインダクタ22b)の直列接続体、受動素子としての一対のコンデンサ(以下、第1のコンデンサ22c,第2のコンデンサ22d)、第1のスイッチング素子22e及び第2のスイッチング素子22fを備えて構成されている。詳しくは、第2のコンデンサ22d及び第2のスイッチング素子22fは、直列接続され、第2のコンデンサ22d及び第2のスイッチング素子22fの直列接続体と第1のコンデンサ22cとは並列接続されている。また、第2のインダクタ22bには、迂回経路laが並列接続され、迂回経路laには、この経路を開閉する第1のスイッチング素子22eが設けられている。なお、本実施形態では、第1のスイッチング素子22e及び第2のスイッチング素子22fとして、MOSFETを用いている。
主機用インバータ14は、マイクロコンピュータ(以下、主機用マイコン28)によって通電操作される。詳しくは、主機用マイコン28は、モータジェネレータ20の制御量(例えばトルク)をその指令値に制御すべく、主機用インバータ14を構成するスイッチング素子S¥#(#=p,n)に対して操作信号g¥#を出力することで、これらスイッチング素子S¥#を開閉操作する。
一方、補機用インバータ16は、マイクロコンピュータ(以下、補機用マイコン30)によって通電操作される。詳しくは、補機用マイコン30は、電動機26の制御量(例えば回転速度)をその指令値に制御すべく、主機用マイコン28と同様に、補機用インバータ16を構成するスイッチング素子に対して操作信号を出力することで、これらスイッチング素子を開閉操作する。
補機用マイコン30には、補機用インバータ16の入力電圧(第1のコンデンサ22cの端子間電圧)に応じた電圧を検出する電圧センサ32の検出値Vcが入力される。なお、本実施形態では、電圧センサ32として、一対の抵抗体32a,32bを備えたセンサを用いている。このため、補機用マイコン30には、上記検出値Vcとして、補機用インバータ16の入力電圧を一対の抵抗体32a,32bで分圧した値が入力される。
ちなみに、主機用マイコン28及び補機用マイコン30は、中央処理装置(CPU)やメモリを備え、メモリに格納されたプログラムをCPUにて実行するソフトウェア処理手段である。また、主機用マイコン28及び補機用マイコン30の処理において用いられる上記指令値は、例えば、上位の制御装置からこれらマイコン28,30に入力される。
続いて、本実施形態にかかる主機用マイコン28によるモータジェネレータ20の制御量の制御と、補機用マイコン30による電動機26の制御量の制御とについて更に説明する。本実施形態では、これらマイコン28,30における上記処理が同様な処理であることから、主機用マイコン28を例にして説明する。
本実施形態では、モータジェネレータ20の制御量を指令値に制御すべく、モータジェネレータ20に印加する指令電圧(主機用インバータ14の出力電圧の指令値)を操作する。これは、図2に示すように、周知の三角波PWM処理によって行われる。詳しくは、まず、操作量としての3相の指令電圧Vu*,Vv*,Vw*を主機用インバータ14の入力電圧VDCで規格化した信号D¥(¥=u,v,w)と、キャリア信号tcとしての三角波信号との大小比較に基づきPWM信号g¥が生成される。そして、これらPWM信号g¥とPWM信号g¥の論理反転信号とに基づき、デッドタイム付与処理を経て操作信号g¥#が生成される。
なお、以降、主機用インバータ14の操作信号の生成に用いられるキャリア信号の周波数を主機キャリア周波数fcmと称し、補機用インバータ16の操作信号の生成に用いられるキャリア信号の周波数を補機キャリア周波数fcsと称すこととする。本実施形態では、主機用インバータ14及び補機用インバータ16のそれぞれの入力電圧のリップルを低減させる観点から、主機キャリア周波数fcm及び補機キャリア周波数fcsは、一致しないように設定されている。
次に、補機用マイコン30によって実行される本実施形態にかかるシフト処理について詳述する。
この処理は、主機用LCフィルタ18及び高電圧バッテリ10間の電気経路に生じる電圧変動の周波数が補機用LCフィルタ22の共振周波数近傍となる場合、補機用LCフィルタ22の共振周波数を上記電圧変動の周波数からずらすべく、第1のスイッチング素子22e及び第2のスイッチング素子22fを開閉操作する処理である。この処理は、補機用LCフィルタ22及び電動機26の信頼性の低下を回避するための処理である。
つまり、主機用インバータ14の駆動に起因してコンデンサ18aが充放電されることで、主機用インバータ14及び高電圧バッテリ10間の電気経路において電圧変動が生じる。上記電圧変動は、例えば、上記電気経路に存在する配線インダクタに電流が流れることによって上記電気経路において電圧降下が生じることで生じる。ここで、先の図1には、上記電圧変動に寄与する配線インダクタ33を例示している。
上記電圧変動の周波数は、主機キャリア周波数fcmの2倍の周波数となる。これは、キャリア信号tcの1周期において、主機用インバータ14の電圧ベクトルがゼロ電圧ベクトルとなる期間が2回出現し、コンデンサ18aの充電期間及び放電期間のそれぞれが交互に2回ずつ出現するためである。
上述したメカニズムによって電圧変動が生じる状況下、上記電圧変動の周波数が、補機用LCフィルタ22の共振周波数近傍となると、補機用LCフィルタ22に流れる電流が増大することとなる。これにより、補機用LCフィルタ22を構成するコンデンサに流れる電流の実効値がコンデンサの定格電流を超えたり、補機用LCフィルタ22を構成するインダクタに流れる電流の実効値がインダクタの定格電流を超えたりすることで、補機用LCフィルタ22の信頼性が低下するおそれがある。そして、この場合、補機用LCフィルタ22によって補機用インバータ16の入力電圧のリップルを低減させることができず、電動機26の信頼性が低下するおそれがある。
なお、上述したリップルの発生について、主機用インバータ14の寄与が大きいのは、モータジェネレータ20に流れる電流の最大値が電動機26に流れる電流の最大値よりも大きいことに起因して、コンデンサ18aの充放電電流が補機用LCフィルタ22を構成するコンデンサの充放電電流よりも大きくなることに起因する。
ちなみに、こうした問題は、以下の事情によって顕在化したものである。つまり、本実施形態において、主機キャリア周波数fcmは、所定範囲にて可変設定可能とされている。これは、例えば、主機用インバータ14を構成するスイッチング素子S¥#の過熱保護のための設定である。こうした構成を前提として、車載補機側のシステムの設計時において主機キャリア周波数fcmが未知であることにより、主機用インバータ14の駆動に起因して生じる上記電圧変動の周波数が補機用LCフィルタ22の共振周波数近傍とならないように補機用LCフィルタ22を設計することが困難となる事情があった。
なお、車載補機側のシステム設計時において主機キャリア周波数fcmを知ることができる場合であっても、上記電圧変動の周波数が補機用LCフィルタ22の共振周波数近傍とならないように主機キャリア周波数fcmを設定することはできる。ただし、この場合、使用可能な主機キャリア周波数fcmが制約されることとなり、その結果、モータジェネレータ20の制御を制約する等の不都合が生じる懸念がある。
こうした問題を解決すべく、上記シフト処理を行う。
図3に、上記シフト処理の手順を示す。この処理は、補機用マイコン30によって例えば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS10において、電圧センサ32の検出値Vcに基づき、補機用インバータ16の入力電圧の変動量Vp−pが規定値Vα以上となったか否かを判断する。この処理は、補機用LCフィルタ22の共振が生じているか否かを判断するための処理である。ここで、上記変動量Vp−pは、上記入力電圧の直近の極大値及び極小値の差の絶対値である。また、上記規定値Vαは、補機用LCフィルタ22の共振が生じているか否かを判別可能な値に設定されている。なお、図3のステップS10において、実線にて上記入力電圧の推移を示し、一点鎖線にて高電圧バッテリ10の端子電圧「Vpn」を示している。
ステップS10において共振していないと判断された場合には、ステップS12に進み、第1のスイッチング素子22eを閉操作してかつ、第2のスイッチング素子22fを開操作する。これにより、補機用LCフィルタ22の共振周波数fraは、円周率「π」、第1のインダクタ22aのインダクタンス「L1」及び第1のコンデンサ22cのキャパシタンス「C1」を用いて下式(eq1)にて表される。
Figure 0005929637
ここで、共振周波数が上記(eq1)にて表される場合の補機用LCフィルタ22のフィルタ特性を図4に実線にて示した。ここで、第1のインダクタ22aのインダクタンス「L1」及び第1のコンデンサ22cのキャパシタンス「C1」は、補機用インバータ16の駆動に起因して生じる補機用インバータ16の入力電圧のリップルを十分低減させるべく、補機用LCフィルタ22の共振周波数fraが補機キャリア周波数fcsの2倍の周波数よりも十分低い周波数となるように設定されている。
先の図3の説明に戻り、上記ステップS10において共振していると判断された場合には、ステップS14に進み、第1のスイッチング素子22eを開操作に切り替えてかつ、第2のスイッチング素子22fを閉操作に切り替える。これにより、補機用LCフィルタ22の共振周波数frbは、第2のインダクタ22bのインダクタンス「L2」及び第2のコンデンサ22dのキャパシタンス「C2」を用いて下式(eq2)にて表される。
Figure 0005929637
ここで、共振周波数が上記(eq2)にて表される場合の補機用LCフィルタ22の周波数特性を先の図4に破線にて示した。詳しくは、ステップS14の処理によって補機用LCフィルタ22の共振周波数が低周波数側にずらされている。これにより、主機用インバータ14の駆動に起因して生じる電圧変動の周波数「2×fcm」と補機用LCフィルタ22の共振周波数frbとを十分離間させることができ、補機用LCフィルタ22の共振を回避することができる。
さらに、補機用LCフィルタ22の共振周波数を低周波数側にずらすことで、補機用インバータ16の駆動に起因して生じる電圧変動の周波数「2×fcs」における伝達率を低減させることもできる。これにより、補機用インバータ16の駆動に起因して生じる入力電圧のリップルを十分に低減させることができる。
なお、本実施形態では、第1のインダクタ22aのインダクタンス「L1」及び第2のインダクタ22bのインダクタンス「L2」が同一の値に設定され、また、第1のコンデンサ22cのキャパシタンス「C1」及び第2のコンデンサ22dのキャパシタンス「C2」も同一の値に設定されている。
なお、ステップS12、S14の処理が完了した場合には、この一連の処理を一旦終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)補機用LCフィルタ22の共振が生じていると判断された場合、補機用LCフィルタ22の共振周波数をずらすシフト処理を行った。このため、補機用LCフィルタ22のフィルタ特性を再設定することができ、補機用LCフィルタ22の共振を回避することができる。これにより、補機用LCフィルタ22の信頼性の低下を回避することができ、ひいては電動機26の信頼性の低下を回避することができる。
さらに、本実施形態によれば、上記特許文献1に記載された技術とは異なり、高速スイッチングに伴って電力変換システムにおける損失が増大したり、EMCに悪影響を及ぼしたりするといった不都合を回避することもできる。
加えて、本実施形態によれば、周知のLCフィルタに対する主な追加部品が受動素子としてのコンデンサ及びインダクタであるため、入力電圧のリップルを低減させるための部品数を減少させることができる。これにより、電力変換システムのコストを低減させたり、搭載性の悪化を回避したりすることができる。
これに対し、上記特許文献1に記載された技術では、リップル補償用コンバータ等、上記入力電圧のリップルを低減させるための機器等が高価であったり、リップルを低減させるための部品数の増大によって搭載性が悪化したりするといった不都合が懸念される。
(2)補機用LCフィルタ22の共振が生じていると判断される場合にのみシフト処理を行った。このため、シフト処理を行わない通常時において、第2のインダクタ22bや第2のコンデンサ22dの導通損失の発生を回避することができる。
(3)補機用LCフィルタ22の共振周波数を低周波数側にずらした。これにより、補機用LCフィルタ22の共振を回避することと、補機用インバータ16の駆動に起因して生じる補機用インバータ16の入力電圧のリップルを十分に低減させることとの両立を図ることができる。
(4)補機用LCフィルタ22の共振判断に電圧センサ32の検出値Vcを用いた。このため、外部信号(例えば、主機用マイコン28から伝達された主機用キャリア周波数fcm)を用いて補機用LCフィルタ22の共振を判断する構成と比較して、外部信号を補機用マイコン30に伝達する信号経路が不要になる等、電力変換システムを設計する際に生じる制約を緩和することなどが期待できる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、補機用LCフィルタ22の共振の判断手法を変更する。
図5に、本実施形態にかかるシステムの全体構成を示す。なお、図5において、先の図1に示した部材と同一の部材については、便宜上、同一の符号を付している。
図示されるように、補機用マイコン30には、主機用マイコン28から主機キャリア周波数fcmに関する信号が入力される。なお、本実施形態では、電圧センサ32が備えられていない。
図6に、シフト処理の手順を示す。この処理は、補機用マイコン30によって例えば所定周期で繰り返し実行される。なお、図6において、先の図3に示した処理と同一の処理については、便宜上、同一のステップ番号を付している。
この一連の処理では、まずステップS16において主機キャリア周波数fcmを取得する。
続くステップS10aでは、主機キャリア周波数fcmの2倍の周波数及びシフト処理を行わない場合の補機用LCフィルタ22の共振周波数fraの差の絶対値が所定値Δ(>0)未満であるか否かを判断する。この処理は、先の図3のステップS10の処理と同様に、補機用LCフィルタ22の共振が生じているか否かを判断するための処理である。ちなみに、本実施形態において、上記所定値Δは微小な値に設定されている。
ステップS10aにおいて否定判断された場合には、主機用インバータ14の駆動に起因して生じる電圧変動の周波数が補機用LCフィルタ22の共振周波数fra近傍にないと判断し、ステップS12に進む。
一方、上記ステップS10aにおいて肯定判断された場合には、主機用インバータ14の駆動に起因して生じる電圧変動の周波数が上記共振周波数fra近傍であると判断し、ステップS14に進む。これにより、主機キャリア周波数fcmの変更タイミングと略同一のタイミングで補機用LCフィルタ22の共振周波数が変更されることとなる。
なお、ステップS12、S14の処理が完了した場合には、この一連の処理を一旦終了する。
以上説明した本実施形態によれば、上記第1の実施形態で説明した(1)〜(3)の効果と同様の効果を得ることができる。
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、補機用LCフィルタ22の共振周波数をずらす手法を変更する。具体的には、電力変換システムの備える冷却装置を流用して共振周波数をずらすこととする。
図7に、本実施形態にかかるシステムの全体構成を示す。なお、図7において、先の図1に示した部材と同一の部材については、便宜上、同一の符号を付している。
図示されるように、モータジェネレータ20、主機用インバータ14、主機用LCフィルタ18、補機用インバータ16及び補機用LCフィルタ22等は、冷却装置の冷却流体34によって冷却可能とされている。詳しくは、車両には、電動式のポンプ36及び図示しないラジエータ等を備える冷却装置が搭載されている。ここでは、ポンプ36によって所定の循環経路を冷却流体34が循環することで、モータジェネレータ20、主機用インバータ14、主機用LCフィルタ18、補機用インバータ16及び補機用LCフィルタ22等が冷却される。なお、図7には、上記循環経路の一部のみ図示している。
ちなみに、本実施形態では、冷却流体34の循環が定常的になされている場合、例えば、主機用インバータ14や補機用インバータ16を構成するスイッチング素子等の温度がその許容上限温度を超えないように冷却装置の冷却能力が設定されている。また、本実施形態において、上記ポンプ36は、専用のマイクロコンピュータ(以下、ポンプ用マイコン38)によって操作される。
さらに、補機用LCフィルタ22には、第2のインダクタ22b、第1のスイッチング素子22e、第2のコンデンサ22d及び第2のスイッチング素子22fが備えられていない。
図8に、本実施形態にかかるシフト処理の手順を示す。この処理は、補機用マイコン30によって例えば所定周期で繰り返し実行される。なお、図8において、先の図3に示した処理と同一の処理については、便宜上、同一のステップ番号を付している。
この一連の処理では、ステップS10aにおいて補機用LCフィルタ22の共振が生じていないと判断された場合には、ステップS12aに進み、上記循環経路における冷却流体34の循環量を所定量とするポンプ36の通常制御をポンプ用マイコン38に指示する。
一方、上記ステップS10aにおいて共振していると判断された場合には、ステップS14aに進み、冷却流体34の循環量をポンプ36の通常制御時よりも低下させる循環量低下処理をポンプ用マイコン38に指示する。このため、補機用LCフィルタ22を構成する第1のインダクタ22a及び第1のコンデンサ22cの単位時間あたりの冷却量が低減され、第1のインダクタ22a及び第1のコンデンサ22cの温度が上昇する。これにより、補機用LCフィルタ22の共振周波数は低周波数側にずれることとなる。これは、図9に示すように、第1のコンデンサ22cの温度が高くなるほど、第1のコンデンサ22cのキャパシタンス「C1」が大きくなるためである。また、これは、図10に示すように、第1のインダクタ22aの温度が高くなるほど、第1のインダクタ22aのインダクタンス「L1」が大きくなるためである。
なお、ステップS12a、S14aの処理が完了した場合には、この一連の処理を一旦終了する。
以上説明した本実施形態によれば、上記第1の実施形態で説明した(1)〜(3)の効果と同様の効果を得ることができる。
(第4の実施形態)
以下、第4の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、補機用LCフィルタ22の共振周波数をずらす手法を変更する。
詳しくは、図11に一点鎖線にて示すように、補機用LCフィルタ22の共振周波数を高周波数側にずらすシフト処理を行う。これは、補機用LCフィルタ22の共振が生じていないと判断された場合、第1のスイッチング素子22eを開操作してかつ、第2のスイッチング素子22fを閉操作し、共振が生じていると判断された場合、第1のスイッチング素子22eを閉操作に切り替えてかつ、第2のスイッチング素子22fを開操作に切り替えることで実現することができる。
以上説明した本実施形態によれば、上記第1の実施形態で説明した(1),(2),(4)の効果と同様の効果を得ることができる。
(第5の実施形態)
以下、第5の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、補機用LCフィルタ22の構成を変更する。
図12に、本実施形態にかかるシステムの全体構成を示す。なお、図12において、先の図1に示した部材と同一の部材については、便宜上、同一の符号を付している。
図示されるように、補機用LCフィルタ22は、一対のインダクタ(以下、第3のインダクタ22g,第4のインダクタ22h)、一対のコンデンサ(以下、第3のコンデンサ22i,第4のコンデンサ22j)の直列接続体、第3のスイッチング素子22k及び第4のスイッチング素子22lを備えて構成されている。詳しくは、第4のインダクタ22h及び第3のスイッチング素子22kは、直列接続され、第4のインダクタ22h及び第3のスイッチング素子22kの直列接続体と第3のインダクタ22gとは並列接続されている。また、第3のコンデンサ22iには、迂回経路lbが並列接続され、迂回経路lbには、この経路を開閉する第4のスイッチング素子22lが設けられている。
なお、図中、第3のインダクタ22gのインダクタンスを「L3」で示し、第4のインダクタ22hのインダクタンスを「L4」で示し、第3のコンデンサ22iのキャパシタンスを「C3」で示し、第4のコンデンサ22jのキャパシタンスを「C4」で示している。また、本実施形態では、第3のスイッチング素子22k及び第4のスイッチング素子22lとして、MOSFETを用いている。
続いて、補機用マイコン30によって実行される本実施形態にかかるシフト処理について説明する。
本実施形態では、補機用LCフィルタ22の共振が生じていないと判断された場合、第3のスイッチング素子22kを閉操作してかつ、第4のスイッチング素子22lを開操作する。一方、共振が生じていると判断された場合、第3のスイッチング素子22kを開操作に切り替えてかつ、第4のスイッチング素子22lを閉操作に切り替える。これにより、補機用LCフィルタ22の共振周波数を低周波数側にずらすことができる。
なお、共振発生時において第4のスイッチング素子22lを閉操作する構成のため、共振発生時において第4のコンデンサ22jに流れる電流を低減させることができ、補機用LCフィルタ22における導通損失を低減させることができる。
以上説明した本実施形態によれば、こうした効果に加えて、上記第1の実施形態で説明した(1),(3),(4)の効果と同様の効果を得ることはできる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・補機用LCフィルタ22としては、上記第1の実施形態に例示したものに限らない。例えば、インダクタ又はコンデンサを1つのみ備えるものであってもよい。この場合であっても、共振周波数を可変設定することはできる。
また、補機用LCフィルタ22を構成するインダクタとしては、受動素子としてのインダクタに限らず、配線インダクタであってもよい。
さらに、上記第1の実施形態において、インダクタの直列接続数や、コンデンサの並列接続数をN個(Nは3以上の整数)としてもよい。この場合、例えば、複数のインダクタのうち「N−1」個のインダクタに迂回経路を並列接続してかつ、これら迂回経路に経路開閉用のスイッチング素子を設ければよい。また、複数のコンデンサのうち「N−1」個のコンデンサにスイッチング素子を直列接続すればよい。
なお、上記第5の実施形態において、インダクタの並列接続数や、コンデンサの直列接続数をN個としてもよい。
・主機用LCフィルタ18を構成するインダクタとしては、配線インダクタに限らず、受動素子としてのインダクタであってもよい。
・上記第1の実施形態において、補機用LCフィルタ22を構成するコンデンサの接続手法を、上記第5の実施形態で説明したように、直列接続する手法としてもよい。この場合、補機用LCフィルタ22の共振が生じていると判断されたとき、第1のスイッチング素子22eを閉操作から開操作に切り替えてかつ、第4のスイッチング素子22lを開操作から閉操作に切り替えることで、共振周波数を低周波数側にずらすことができる。また、上記第1の実施形態において、補機用LCフィルタ22を構成するインダクタの接続手法を、上記第5の実施形態で説明したように、並列接続する手法としてもよい。
・上記第1の実施形態において、共振周波数を高周波数側にずらしてもよい。具体的には、例えば、補機用LCフィルタ22の共振が生じていないと判断された場合、第1のスイッチング素子22eを開操作してかつ、第2のスイッチング素子22fを閉操作し、共振が生じていると判断された場合、第1のスイッチング素子22eを閉操作に切り替えてかつ、第2のスイッチング素子22fを開操作に切り替えればよい。
また、上記第3の実施形態においても、共振周波数を高周波数側にずらしてもよい。具体的には、例えば、補機用LCフィルタ22の共振が生じていると判断された場合、冷却流体34の循環量をポンプ36の通常制御時よりも増大させる旨をポンプ用マイコン38に指示すればよい。
さらに、上記第5の実施形態においても、共振周波数を高周波数側にずらしてもよい。具体的には、例えば、補機用LCフィルタ22の共振が生じていないと判断された場合、第3のスイッチング素子22kを開操作してかつ、第4のスイッチング素子22lを閉操作し、共振が生じていると判断された場合、第3のスイッチング素子22kを閉操作に切り替えてかつ、第4のスイッチング素子22lを開操作に切り替えればよい。
以上説明した第1,第3,第5の実施形態であっても、入力電圧のリップルを低減させることはできる。
・上記第3の実施形態で説明した手法と、上記第1の実施形態で説明した手法とを併せた手法を採用してもよい。この場合、例えば、搭載上の制約からLCフィルタを構成するコンデンサのキャパシタンスを大きくできない等の事情があるときにおいて、第1のスイッチング素子22eを開操作に切り替えてかつ、第2のスイッチング素子22fを閉操作に切り替えることによる共振周波数のシフトの不足分を、冷却流体34の循環量の調整によって補償することなどができる。
・上記第3の実施形態において、「冷却手段」としては、液冷式のものに限らず、例えば、空冷式のもの(例えばファン)であってもよい。また、上記第3の実施形態において、補機用LCフィルタ22の温度を変更する手段としては、例えば、ヒータなどの加熱手段であってもよい。
「共振判断手段」としては、上記第1の実施形態に例示したものに限らない。例えば、電圧センサ32の検出値Vcに基づき、補機用インバータ16の入力電圧の実効値が閾値以上となったと判断された場合、補機用LCフィルタ22の共振が生じていると判断してもよい。ここで、上記閾値は、共振が生じているか否かを判別可能な値に設定されている。また、例えば、補機用LCフィルタ22の入力電圧を検出する電圧センサを備え、この電圧センサの検出値に基づき、補機用インバータ16の入力電圧の変動量Vp−pが規定値Vα以上となったか否かを判断してもよい。
また、「共振判断手段」としては、上記第2の実施形態に例示したものに限らない。例えば、主機キャリア周波数fcmの2倍の周波数が補機用LCフィルタ22の共振周波数fraと一致したと判断された場合にのみ共振が生じていると判断してもよい。また、例えば、先の図6のステップS10aにおいて、所定値Δを微小な値に設定することなく、所定値Δをある程度大きい値(例えば100Hz)に設定してもよい。これにより、補機用LCフィルタ22の実際の伝達率が共振周波数fraにおける伝達率よりも十分低い状態で補機用LCフィルタ22の共振周波数をずらすことができる。
・キャリア信号としては、三角波信号に限らず、例えばのこぎり波信号であってもよい。
・「車載補機」としては、電動コンプレッサに内蔵される電動機26に限らない。例えば、車載空調装置24を構成するブロワファン駆動用の電動機であってもよい。また、例えば、車載主機として回転機に加えて内燃機関を備える車両において、内燃機関の冷却水を循環させるウォータポンプに内蔵される電動機であってもよい。さらに、「車載補機」としては、電動機に限らず、通電によって発熱するヒータであってもよい。
・「直流電源」としては、高電圧バッテリ10に限らず、例えば、交流電源(例えば商用電源)及び交流電源の出力を整流する整流手段(例えば、コンバータや全波整流回路)を備えて構成される電源であってもよい。
・高電圧バッテリ10に並列接続されるインバータとしては、2つに限らず、3つ以上であってもよい。なお、3つ以上のインバータが並列接続される構成を採用する場合、複数のインバータのうち主機用インバータ14以外のインバータに接続されたLCフィルタの全てについて、共振周波数を可変設定可能なものとすることを要しない。
また、上記構成を採用する場合、複数のインバータのそれぞれに接続される負荷のうち定格出力が他の負荷よりも大きい負荷(モータジェネレータ)が複数であってもよい。すなわち、入力電圧のリップルが増大する要因が複数存在することとなる。
・「電力変換回路」の備えるスイッチング素子としては、IGBTに限らず、例えばMOSFETであってもよい。
・「電力変換回路」としては、その出力端子を電力供給源としての負荷(モータジェネレータ20、電動機26)の入力端子に接続する直流交流変換回路に限らない。例えば、高電圧バッテリ10の電圧を降圧して電力供給源としての車載補機バッテリに出力する降圧コンバータであってもよい。この場合であっても、降圧コンバータを含む複数の電力変換回路が直流電源に並列接続される構成において、これら電力変換回路の入力側にLCフィルタが接続されることがあるなら、例えば降圧コンバータの備えるスイッチング素子の開閉操作に起因して、LCフィルタの共振が生じるおそれがある。このため、本発明の適用が有効であると考えられる。
・本発明の適用対象としては、車両に限らない。
10…高電圧バッテリ、14…主機用インバータ、16…補機用インバータ、18…主機用LCフィルタ、22…補機用LCフィルタ、30…補機用マイコン、S¥#(¥=u,v,w:#=p,n)…スイッチング素子。

Claims (13)

  1. 直流電源(10)に並列接続されてかつ、スイッチング素子(S¥#:¥=u,v,w:#=p,n)の開閉操作によって入力電圧を所定に変換する複数の電力変換回路(14,16)と、
    前記複数の電力変換回路のそれぞれと前記直流電源との間に介在してかつ、該複数の電力変換回路のそれぞれに対応して設けられたLCフィルタ(18,22)と、
    前記複数の電力変換回路のうち一部であってかつ少なくとも1つをリップル低減対象(16)とし、該リップル低減対象に接続された前記LCフィルタ(22)の共振周波数を可変設定する処理を行う処理手段(30)と、
    前記LCフィルタの温度を変更する温度変更手段(34,36)と、を備え、
    前記処理手段は、前記可変設定する処理を、前記温度変更手段によって前記LCフィルタの温度を変更することで行うことを特徴とする電力変換システム。
  2. 前記温度変更手段は、前記LCフィルタを冷却する冷却手段(34,36)であり、
    前記処理手段は、前記可変設定する処理を、前記冷却手段による前記LCフィルタの冷却量を変更することで行うことを特徴とする請求項記載の電力変換システム。
  3. 前記処理手段は、
    前記リップル低減対象に接続された前記LCフィルタの共振が生じているか否かを判断する共振判断手段を備え、
    該共振判断手段によって共振していると判断されたことに基づき、前記可変設定する処理を行うことを特徴とする請求項1又は2記載の電力変換システム。
  4. 前記共振判断手段は、前記リップル低減対象の入力電圧の変動量(Vp−p)が規定値(Vα)以上となったことに基づき、前記共振が生じていると判断することを特徴とする請求項記載の電力変換システム。
  5. 前記共振判断手段は、前記リップル低減対象の入力電圧の変動周波数と前記共振周波数との差の絶対値(|2fcm−fra|)が所定値(Δ)未満となったことに基づき、前記共振が生じていると判断することを特徴とする請求項記載の電力変換システム。
  6. 直流電源(10)に並列接続されてかつ、スイッチング素子(S¥#:¥=u,v,w:#=p,n)の開閉操作によって入力電圧を所定に変換する複数の電力変換回路(14,16)と、
    前記複数の電力変換回路のそれぞれと前記直流電源との間に介在してかつ、該複数の電力変換回路のそれぞれに対応して設けられたLCフィルタ(18,22)と、
    前記複数の電力変換回路のうち一部であってかつ少なくとも1つをリップル低減対象(16)とし、該リップル低減対象に接続された前記LCフィルタ(22)の共振周波数を可変設定する処理を行う処理手段(30)と、を備え、
    前記処理手段は、
    前記リップル低減対象の入力電圧の変動周波数と前記共振周波数との差の絶対値(|2fcm−fra|)が所定値(Δ)未満となったことに基づき、前記リップル低減対象に接続された前記LCフィルタの共振が生じていると判断する共振判断手段を備え、
    該共振判断手段によって共振していると判断されたことに基づき、前記可変設定する処理を行うことを特徴とする電力変換システム。
  7. 前記LCフィルタを構成するインダクタ(22a,22b,22g,22h)及びコンデンサ(22c,22d,22i,22j)のうち少なくとも一方であるフィルタ構成要素は複数であり、
    前記処理手段は、前記可変設定する処理を、前記LCフィルタのフィルタ特性に寄与する前記フィルタ構成要素の数を該LCフィルタにおける電流流通経路の開閉によって変更することで行うことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の電力変換システム。
  8. 前記フィルタ構成要素は、前記コンデンサ(22c,22d)を含み、
    前記複数のコンデンサは、互いに並列接続され、
    前記複数のコンデンサのうち一部であってかつ少なくとも1つである対象コンデンサ(22d)には、該対象コンデンサを含む電流流通経路を開閉する第1の開閉手段(22f)が直列接続され、
    前記処理手段は、前記可変設定する処理を、前記第1の開閉手段を開閉操作することで行うことを特徴とする請求項記載の電力変換システム。
  9. 前記フィルタ構成要素は、前記コンデンサ(22i,22j)を含み、
    前記複数のコンデンサは、直列され、
    前記複数のコンデンサのうち一部であってかつ少なくとも1つ(22i)には、迂回経路(lb)が並列接続され、
    前記迂回経路には、該迂回経路を開閉する第2の開閉手段(22l)が備えられ、
    前記処理手段は、前記可変設定する処理を、前記第2の開閉手段を開閉操作することで行うことを特徴とする請求項記載の電力変換システム。
  10. 前記フィルタ構成要素は、前記インダクタ(22a,22b)を含み、
    前記複数のインダクタは、直列接続され、
    前記複数のインダクタのうち一部であってかつ少なくとも1つ(22b)には、迂回経路(la)が並列接続され、
    前記迂回経路には、該迂回経路を開閉する第3の開閉手段(22e)が備えられ、
    前記処理手段は、前記可変設定する処理を、前記第3の開閉手段を開閉操作することで行うことを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の電力変換システム。
  11. 前記フィルタ構成要素は、前記インダクタ(22g,22h)を含み、
    前記複数のインダクタは、互いに並列接続され、
    前記複数のインダクタのうち一部であってかつ少なくとも1つである対象インダクタ(22h)には、該対象インダクタを含む電流流通経路を開閉する第4の開閉手段(22k)が直列接続され、
    前記処理手段は、前記可変設定する処理を、前記第4の開閉手段を開閉操作することで行うことを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の電力変換システム。
  12. 前記処理手段は、前記可変設定する処理として、前記共振周波数を低周波数側にずらす処理を行うことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の電力変換システム。
  13. 前記電力変換回路は、直流交流変換回路(14,16)であり、
    前記リップル低減対象には、車載補機(26)が接続され、
    前記複数の電力変換回路のうち前記リップル低減対象以外の電力変換回路(14)には、車載主機としての回転機(20)が接続されていることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の電力変換システム。
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