JP5929032B2 - Ic付き冊子 - Google Patents

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Description

本発明は、偽造防止機能を備えた冊子に関するものであり、中でもパスポート等の高いセキュリティ機能を必要とされる冊子類に関する。
近年、個人情報等をデジタルデータとしてIC(集積回路)に記憶し、リーダ/ライタで読み書きできるように冊子内にICチップを埋め込んだものが開発され、特に電子パスポートの形態では各国で採用されるようになってきている。冊子に埋め込む形態としては、冊子カバーに添付した形態や、ページの間にICチップを含むインレットを挟み込み、両側のページを接着した形態が提案されている(特許文献1)。
ICチップを含むインレットは、パスポートに限らず非接触でICチップに読み書きするための非接触IC媒体の最小単位であり、信号を送受信するためのアンテナと、アンテナに接続したICチップを備えている。インレットは、ICチップ及びアンテナを保護するために、樹脂等からなる基材で挟持されていることが一般的である(特許文献2)。
冊子カバーに添付した形態のIC付冊子の場合、カバーシートにインレットを貼り合わせたIC付冊子カバーに冊子本紙を合わせてIC付冊子とする(特許文献3)。特許文献3では、打ち抜いたインレットをカバーシートの背部分と左右の見開き部分に貼り合わせて、IC付きのカバー部材としている。
ところでパスポートのようなセキュリティ冊子では、例えば本人確認のために容易に冊子の開閉ができることが要求される。しかしながら、携帯性、耐久性の面から、カバーの形態は限られることから、この要求を満たすことは困難である。例えば、カバーシートにインレットを貼り合わせて折りたたむ(閉じる)と、カバーシートの反発により、徐々に開きが生じる。
特開2005−88569号公報 特開2005−63209号公報 特許第4471971号
上述のような問題点を鑑みて、本発明は、セキュリティの観点から、冊子を開閉させた時にその状態を保ちやすいIC付き冊子を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために為された請求項1に係る発明は、カバー基材と、カバー基材上の全面に積層された、繊維性基材からなる形態保持層と、形態保持層上に積層された、背部分で分離され、その分離された少なくとも一方にICとアンテナが固定されたインレイシートと、分離されたインレイシートの両方に跨って積層された、冊子本紙と、を備えたIC付き冊子である。
また請求項2に係る発明は、カバー基材と、カバー基材上に積層された、背部分で分離され、その分離された少なくとも一方にICとアンテナが固定されたインレイシートと、分離されたインレイシートの両方に跨って積層された、繊維性基材からなる形態保持層と、形態保持層上に積層された冊子本紙と、を備えたIC付き冊子である。
また請求項3に係る発明は、前記形態保持層が紙基材からなり、紙基材の紙目が前記冊子の背の方向と一致することを特徴とする請求項1又は2に記載のIC付き冊子である。
また請求項4に係る発明は、前記形態保持層のインレイシートとの接着面に、印刷パターンが施されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のIC付き冊子である。
また請求項5に係る発明は、前記形態保持層とカバー基材とが水糊で接着されていることを特徴とする請求項1に記載のIC付き冊子である。
また請求項6に係る発明は、インレイシート上の背部分に跨る形態保持層部分が、カバー基材側に固着しない空間を備えていることを特徴とする請求項2に記載のIC付き冊子である
本発明によると、背部分で分離したインレットシートに跨って積層された繊維性基材からなる形態保持層を有する部材にカバー部材を積層して冊子を形成することで、繊維関基材からなる形態保持層によって、冊子開閉時のカバー基材の反発を緩衝することができるから、冊子を開閉させた時にその状態を保ちやすい冊子とすることができる。
本発明に係るIC付き冊子の積層構造を示す模式図である。 図1のIC付き冊子のS面での断面図を示す模式図である。 本発明に係るIC付き冊子の他の積層構造を示す模式図である。 図3のIC付き冊子のS面での断面図を示す模式図である。 本発明に掛かるインレットの例を示す模式図である。 本発明に係るIC付き冊子の他の積層構造を示す断面図である。 本発明に係るIC付き冊子部材の個片化工程を説明するための模式図である。 実施例における本発明構成及び比較構成の開き度合いの時間経過を示す図である。
図1は、本発明に係るIC付き冊子の積層構造を示す模式図であり、図2は図1のIC付き冊子のS面での断面図を示す模式図である。図の本発明に係るIC付き冊子は、カバー基材11と、カバー基材上に積層された、背部分21で分離され、その分離された少なくとも一方にIC15とアンテナ16が固定されたインレイシート14と、分離されたインレイシートの両方に跨って積層された、繊維性基材からなる形態保持層12と、形態保持層上に積層された、見返し(冊子本紙17)とを備えている。ここで背部分とは冊子の開閉で変形する部分であり、この分でインレイシートが分離されているということは、背部分にはインレイシートの層が存在しないということである。
図3は、本発明に係るIC付き冊子の別の積層構造を示す模式図であり、図4は図3のIC付き冊子のS面での断面図を示す模式図である。図の本発明に係るIC付き冊子は、カバー基材11と、カバー基材上の全面に積層された、繊維性基材からなる形態保持層12と、形態保持層上に積層された、背部分21で分離され、その分離された少なくとも一方にIC15とアンテナ16が固定されたインレイシート14と、分離されたインレイシートの両方に跨って積層された、冊子本紙17とを備えている。すなわち、図1及び図2で示したIC付き冊子とは、形態保持層の配置が異なる。しかし、少なくとも背部分で分離されたインレイシートが、隣接した形態保持層によりつながるように積層されている点で共通する。
インレイシート14は、背部分で二つの領域に分離されてカバー基材11上に積層されている。後述するように、カバー基材とインレイシートとは、形態保持層12とインレイシートとを貼り合わせた後に貼り合わせることが好ましい。インレイシートの少なくとも一方の領域には、IC15と、ICに接続されたアンテナ16(以下この組み合わせをインレットを称する)を備えている。図1〜図4の例では、インレットはインレイシートを構成する第一の基材14a及び第二の基材14bにインレットを挟んで構成している。当該インレットは、第一の基材上に直接アンテナのパターンを設けても良いし、アンテナのパターンを形成したアンテナシートを別途設け、これを第一及び第二の基材で挟持しても良い。
図5に、アンテナシート31上にアンテナのパターンを設けたインレット30の例を示す。図5の構成例では、アンテナシート31の一面にアンテナのパターン16が設けられ、パターンの交差部分では接続用のビア32を設けて他面のジャンパー線33で電気的に接続している。アンテナシート31としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステルフィルム基材、ポリイミド基材、アクリル系基材、塩化ビニル系基材を用いることができる。また、ポリカーボネート等のエンジニアリングプラスチックを用いた硬質基材を用いることもできる。また紙基材を用いてもよい。
アンテナ16の材料としては、アルミニウム、銅、金、銀、等の公知の金属材料、導電性材料を用いることができる。アンテナ16のパターンは、エッチング法、メッキ法、印刷法またはパターン蒸着法により形成することができる。エッチング法はアンテナ基材上にアルミ、銅などの金属箔を貼り合せ、またはアルミ、銅などの金属薄膜を蒸着法、スパッタリング法などにより形成し、金属箔・金属薄膜上にマスクパターンを形成し、エッチングによりアンテナ形状にパターニングする方法である。印刷法は、導電性インキを印刷する方法であり、微細パターニングできる方法であれば特に限定するものではないが、スクリーン印刷法を好適に用いることができる。アンテナシートとして紙基材を用いる場合、アンテナの形成法としては印刷法を好適に用いることができる。メッキ法は、触媒層をパターニング形成し、その後電解または無電解メッキにより、形成する方法である。パターン蒸着法は、開口部を有するマスクを用い、パターン状に蒸着法又はスパッタリング法等により、アンテナパターンを形成する方法である。裏面にジャンパー線33を設ける代りに、アンテナパターンの交差する部分に絶縁基材と導電部材からなる配線を用いて貼り合せ、配線の端部をアンテナと導通させることにより交差させるようにしても良い。
また別のアンテナ形成方法としては、基材の一方又はアンテナシート上に銅線等の金属線をコイル状に固着配置してアンテナを形成しても良い。アンテナの巻き数、形状などは、通信周波数、その他の特性に応じて適宜設定することができる。この構成は特に片面にアンテナ・配線を形成する場合に好適に用いることができる。
IC15とアンテナ16との接続はアンテナの終端とICチップに接続するバンプまたは接続パッド34と溶接や接着剤で貼り合せることにより接続できる。第一の基材14aと第二の基材14b側に突出するICチップの厚みを緩和するために、アンテナシートに開口を設け、そこにICチップを配置するようにしても良い。接着剤としては導電性の接着剤を好適に用いることができる。また、第一の基材又は第二の基材のIC実装領域に開口を設けた場合には、基材を貼り合わせた後にICを実装しても良い。またICは、ベアチップの代りに接続用端子等を備えたモジュールの形態でアンテナと接続しても良い。
インレイシートの第一の基材14aと第二の基材14bの間にインレット30を挟みこみ、両基材とインレットを貼り合わせて一体化することで、インレットを保護し、インレイとして種々の媒体に添付して用いることができる。両基材の貼り合わせは、 第一の基材及び第二の基材貼り合わせ面にヒートシール材の接着層を形成し、ラミネートにより行うことができる。またインレットとしてインレイシート14上に直接アンテナ16のパターンが設けられている場合には、別途状の接着層フィルムを設け、第一の基材と第二の基材との間に接着層フィルムを挟んでラミネートしても良い。
インレイシートの第一の基材14aと第二の基材14bの材料としては、例えば、絶縁性のプラスティックフィルム(PET-G:非結晶コポリエステル、PVC:塩化ビニル樹脂等)や絶縁性の合成紙(PPG社製のポリオレフィン系合成紙 商品名「Teslin」(登録商標)、あるいはユポ・コーポレーション製のポリプロピレン系合成紙 商品名「YUPO」(登録商標))等の多孔質性基材等を採用可能である。この中でも、カバー基材11や形態保持層12と良好に接着可能である等の理由から、多孔質性基材がより好ましい。基材14a、14bの厚さは、例えば、約100μm〜約1000μm程度のものを用いることができる。この中でも、冊子体に適用する場合は、約100μm〜約500μmの範囲内がより好ましい。
また、前述のように基材14a、14bのIC該当位置に開口又は非貫通のざぐり穴を設け、ICの厚みを緩和するようにしても良い。開口又はざぐり穴は基材の一方のみに設けても良いし、両方の基材に設けても良い。ICチップ15への応力を緩和し、加重時のICの物理的な破壊を防ぐことができる。
形態保持層12は、繊維性基材からなる材料を用い、カバー基材11及びインレイシート14と張り合わせることで、冊子の背部分20で開いた状態あるいは閉じた状態で冊子の形態を保つことができる。冊子開閉時のカバー基材の反発を、形態保持層中の繊維が冊子の開閉状態を保持しようとするために、緩衝効果を有するためである。すなわち、図1、図2のようにインレイシート14を間に挟んでカバー基材12の対面に形態保持層を積層するか、図3、図4のようにカバー基材とインレイシートとの間に繊維性基材からなる形態保持層が積層し、接着層21,13で固着されていることで、カバーを折り曲げた際の反発を緩衝することができる。むろん、図6に示すように、インレイシートの両面を挟むように2層の形態保持層を設けても良い。
インレイシート14と、カバー基材11及び冊子本紙は別に供給されることが多いため、インレイシートに形態保持層を貼り合わせた構成をIC付き冊子中間部材26として予め積層することが好ましい。部材の供給形態としても、このようなIC付き冊子中間部材を供給することで、インレイシートが一体化されているので、カバー基材11及び冊子本紙を貼り合わせによる冊子製造が容易になる。
具体的な繊維性基材としては、パルプ繊維からなる一般的な紙基材や、合成繊維からなる合成紙を挙げることができる。例えば印刷用に用いられる上質紙等を用いることができる。合成紙の例としては、例えばポリプロピレン繊維合成紙(YUPO(登録商標))が挙げられる。紙基材は、特に水のりとの相性が良いため好ましい。形態保持層12は30〜250g/m程度が好ましい。30g/m未満になると、形態維持の効果が薄い。250g/mを超えると、カバーに挟む部材としては厚すぎて不適である。紙基材では、繊維の方向を示す紙目が存在する。本発明においては、紙目を開閉方向(背の方向)に平行となるように積層することが好ましい。これは紙目方向への折り曲げ(折り目が紙目に直交する方向への折り曲げ)は反発力が強く、逆に、折り目が紙目に平行な方向への折り曲げの方が反発力が弱いため、この方向に開閉方向が一致するようにすることで、より開閉時の形態を維持しやすくなる。
形態保持層12とインレイシート14の間は、ホットメルト、水系接着剤(水のり)、硬化性接着剤等で貼り合わせることができる。特に、樹脂接着剤を用いて形態保持層とインレイシートを貼り合わせることが好ましい。従来、カバー基材をインレイシートと貼り合わせる際に水系の接着剤を用いると、接着剤の乾燥とともにヨレや変形を生じ、冊子に凹凸を生じてしまうという問題があった。しかし本発明では、形態保持層とインレイシートとを樹脂接着剤で貼り合わせ、樹脂の接着層23で固定することにより、カバー基材あるいは見返し(冊子本紙17)を水糊を含む溶剤型の接着剤で貼り合わせる場合でもヨレや凹凸がなく均一な貼り合わせが可能となる。これは、特にカバー基材と形態保持層とを貼り合わせる場合に効果的である。さらに無溶剤型の樹脂接着剤を用いることで、インレイシートと貼り合わせる際に、繊維性基材からなる形態保持層が均一に貼り合わせることが容易であり、好ましい。例えばホットメルト等の熱可塑性樹脂、UV硬化型、湿気硬化型、熱硬化型等の各種硬化型樹脂接着剤を用いることができる。
接着層23はインレイシート側に塗布又は積層して貼り合わせても良いし、形態保持層側に塗布又は積層して貼り合わせても良い。
また、図1及び図2のようにインレイシート14を挟んだカバー基材12の対面に形態保持層が積層されている場合、インレイシートと形態保持層を先に貼り合わせた後に、インレイシートとカバー材を貼り合わせることで、冊子の背部分でインレイシートの厚みの分だけ空間を生じ、冊子の背部分でカバー材と形態保持層が固着されないことが好ましい。このようにすることで、冊子本紙17の背部分はカバーの背部分に固定されず、冊子の開閉をよりスムーズに行うことができる。
また、形態保持層12のインレイシート14との接着面に、文字や記号、図形等の印刷パターンを施しても良い。印刷パターンを設けておくことで、インレイシートを剥がした際には印刷パターンが剥がれ、IC付きインレイシートの取り替えが視認で確認できるようにしても良い。特に形態保持層が繊維性基材からなるため、このような印刷も容易である。
図7(A)(B)は、インレイシート14と、形態保持層12とを貼り合わせたIC付き冊子部材26を多面付けして作成する工程を説明するための模式図である。図7では、アンテナは省略している。図7(A)では、2面付けのインレイシートを用意し、形態保持層12上の左右の領域に貼り付け、その後、それぞれ片側に一つのICを備えたIC付き部材となるように裁断して個片化する。インレイシートは、複数のインレットを基材に挟み込んだものを裁断し、IC付きのインレイシートと、ICを含まないインレイシートを形成しても良いし、ICを含まないインレイシートには貼り合わせ工程を含まずに一枚のインレイシートを用いて形成しても良い。
図7(B)では、多面付けのインレイシートを作成した後に、ひと連なりのまま維持するように、背部分に開口を設ける一方、開口端部で左右のインレイシートが繋がるようにしている。この場合は、積層した後、個片化とともに端部の繋がった部分を裁断する。個片化はカバー材11を貼り合わせる前に行っても良いし、カバー材を貼り合わせた後に行っても良い。また、S2の裁断のみを行い、最終的な個片化は冊子本紙を貼り合わせた冊子化後に行っても良い。また、上述の通り、図1、2の構成においては冊子の背部分21においてはカバー材と形態保持層12が固定されないことが好ましいので、カバー材側に接着層を設けるか、インレイシートに接着層を設ける場合には、形態保持層上には接着層が形成されないようにすることが好ましい。
カバー基材11には、布クロス、紙クロス、厚紙、皮、合皮等が用いられる。カバー基材上に形態保持層12を積層するためにホットメルト等の接着層22をあらかじめ形成しておいても良い。特に図3,4の構成において、インレイシート14と形態保持層とを樹脂接着層で貼り合わせた場合には、前述の通り、水系接着剤(水のり)を用いて、カバー基材と形態保持層とを室温で凹凸等をカバー基材に生じさせることなく容易に貼り合わせることができる。その後、接着剤を用いて冊子本紙をカバー基材の反対面に貼り合わせることで、IC付き冊子となる。なお、冊子の個片化は冊子本紙を貼り合わせた後に行っても良い。
<IC付き冊子部材の作製>
ICチップにエッチングアンテナが接続されたアンテナシートを、多孔質樹脂からなる2枚の基材(PGP社製teslin、厚み175μm×2)で挟み、熱ラミネートにより圧着してインレイシートとした。さらに裁断によりインレイシートを個片化することで、IC付きのインレイシート片とICを含まないインレイシート片を作成した。
次に形態保持層となる紙基材(王子製紙社製OCR用紙、104g/m)の片面全面に水のりを均一に塗布し、紙基材の左右にICを含まないインレイシート片とIC付きのインレイシート片をそれぞれ配置すること、で冊子の背部分に相当する領域にインレイシートが存在しないようにした。この状態で乾燥し、接着することでIC付き冊子部材とした。なお、糸目の方向は、インレイシートが配列した方向と直交するように、すなわち冊子の背の方向に一致するように配置してある。
<IC付き冊子の作製>
次に、カバー基材として紙クロス(東洋クロス社製)を用意し、当該カバー基材の片面全面に湿気硬化型のウレタン系接着剤を塗布し、作製したIC付き冊子部材のインレイシート側、すなわち形態保持層がインレイシートを挟んでカバー基材と対向するように重ね合わせて接着した。接着層硬化後、水糊で冊子本紙に相当する見返し用紙(王子製紙社製OCR用紙、104g/m)を貼り合わしてIC付き冊子を作成し、冊子を閉じた状態で約25g/cmの荷重を加え、23℃50%RHの環境で24時間乾燥することでエージングした。
<比較構成のIC付き冊子の作製>
比較のため、形態保持層を含まずに、カバー基材にインレイシートを貼り合わせることでIC付き冊子を作製した。それ以外の工程は、上記のIC付き冊子と同様である。
<比較実験>
エージング終了後、23℃50%RHの環境で、荷重を除いた状態で冊子の開き度合いの測定を行った。図8に示すように、いずれのIC付き冊子も時間とともに開きが観測されたが、本発明構成のIC付き冊子では開きの度合いが軽減され、比較構成よりも開きが少なかった。
100〜300・・・IC付き冊子
11・・・カバー基材
12・・・形態保持層
14・・・インレイシート
23・・・IC付き冊子部材

Claims (6)

  1. カバー基材と、
    カバー基材上の全面に積層された、繊維性基材からなる形態保持層と、
    形態保持層上に積層された、背部分で分離され、その分離された少なくとも一方にICとアンテナが固定されたインレイシートと、分離されたインレイシートの両方に跨って積層された、冊子本紙と、
    を備えたIC付き冊子。
  2. カバー基材と、
    カバー基材上に積層された、背部分で分離され、その分離された少なくとも一方にICとアンテナが固定されたインレイシートと、
    分離されたインレイシートの両方に跨って積層された、繊維性基材からなる形態保持層と、
    形態保持層上に積層された冊子本紙と、
    を備えたIC付き冊子。
  3. 前記形態保持層が紙基材からなり、紙基材の紙目が前記冊子の背の方向と一致することを特徴とする請求項1又は2に記載のIC付き冊子。
  4. 前記形態保持層のインレイシートとの接着面に、印刷パターンが施されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のIC付き冊子。
  5. 前記形態保持層とカバー基材とが水糊で接着されていることを特徴とする請求項1に記載のIC付き冊子。
  6. インレイシート上の背部分に跨る形態保持層部分が、カバー基材側に固着しない空間を備えていることを特徴とする請求項2に記載のIC付き冊子。
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