JP5926904B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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本発明は、尿パッド(軽失禁パッドを含む)、生理用ナプキン、使い捨ておむつ等の吸収性物品に関するものである。
従来、不織布シート間に吸水性樹脂を有しパルプ繊維を有しない吸収体(シート状吸収体)を有する吸収性物品が知られている。例えば、特許文献1には、不織布シート間に吸水性樹脂を有しパルプ繊維を有しない吸収体が複数重ねられた吸収性積層体を有する吸収性物品が開示されている。また特許文献2には、不織布シート間に吸水性樹脂を有しパルプ繊維を有しない吸収体を、吸水性樹脂が存在しない領域に折り目を形成して、幅方向の両端部を内側に折り返して形成された吸収性積層体を有する吸収性物品が開示されている。
特開2004−313580号公報 特開2010−88529号公報
不織布シート間に吸水性樹脂を有しパルプ繊維を有しない吸収体は、パルプ繊維を有しないため、吸収容量を確保しつつ薄型に形成することが可能となる一方、柔軟性が不十分となりやすい傾向がある。特に特許文献1や特許文献2に開示される吸収性物品では、不織布シート間に吸水性樹脂を有しパルプ繊維を有しない吸収体が複数重ねられているため、折り曲げたりすることが困難となって、着用者の股間へのフィット性が劣る場合がある。さらに特許文献2に開示される吸収性物品では、吸収体の幅方向の両端部が内側に折り返されているため、吸収体の幅方向の両端部の厚みが厚くなって、着用者の股間へのフィット性が劣ることが懸念される。
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、不織布シート間に吸水性樹脂を有しパルプ繊維を有しない吸収体が積層された吸収性積層体を有しているにも関わらず、着用者の股間へのフィット性を高めることができる吸収性物品を提供することにある。
前記課題を解決することができた本発明の吸収性物品とは、トップシートとバックシートとこれらの間に設けられた吸収性積層体とを有する吸収性物品であって、吸収性積層体は、長手方向と幅方向とを有するとともに、幅方向の一方側に配された第1吸収体と、幅方向の他方側に配された第2吸収体とを有し、第1吸収体と第2吸収体はそれぞれ、不織布シート間に吸水性樹脂を有しパルプ繊維を有しておらず、第1吸収体は長手方向に延びる第1の折り目で折り返され、第2吸収体は長手方向に延びる第2の折り目で折り返され、第1の折り目と第2の折り目が互いに対向するように、第1吸収体と第2吸収体が配されているところに特徴を有する。
本発明の吸収性物品は、第1吸収体が第1の折り目で折り返され、第2吸収体が第2の折り目で折り返されていることにより、積層された吸収体を有することとなる。そして、第1吸収体と第2吸収体が幅方向に並んで配されているため、第1吸収体と第2吸収体の間に折り目を形成して、吸収性積層体を幅方向に折り曲げやすくなり、吸収性積層体の着用者の股間へのフィット性を高めることができる。
第1吸収体と第2吸収体はそれぞれ、不織布シート間に、吸水性樹脂が配された複数の吸水性樹脂存在領域と、隣接する吸水性樹脂存在領域の間に吸水性樹脂非存在領域とを有し、吸水性樹脂非存在領域で不織布シートどうしが接合され、第1吸収体は、長手方向に延びる吸水性樹脂非存在領域で折り返されて第1の折り目が形成され、第2吸収体は、長手方向に延びる吸水性樹脂非存在領域で折り返されて第2の折り目が形成されていることが好ましい。第1吸収体と第2吸収体を吸水性樹脂非存在領域で折り返すことにより、第1吸収体と第2吸収体の折り返しが容易になるとともに、折り返された第1吸収体と第2吸収体の厚みを薄く形成することが容易になる。
第1吸収体は、第1の折り目が形成された吸水性樹脂非存在領域の両側に、吸水性樹脂存在領域を介して設けられた吸水性樹脂非存在領域が互いに重なって配され、第2吸収体は、第2の折り目が形成された吸水性樹脂非存在領域の両側に、吸水性樹脂存在領域を介して設けられた吸水性樹脂非存在領域が互いに重なって配されていることが好ましい。このように第1吸収体が形成されていれば、第1吸収体では、第1吸収体が折り返されることにより形成された上側の層の吸水性樹脂非存在領域で体液の拡散性が高められるともに、上側の層の吸水性樹脂非存在領域を通過した体液は下側の層の吸水性樹脂非存在領域に移行しやすくなって、体液が下側の層の吸水性樹脂非存在領域で拡散しやすくなる。第2吸収体でも同様である。その結果、第1吸収体と第2吸収体で体液が速やかに吸収されるようになる。
第1吸収体および第2吸収体は、吸水性樹脂非存在領域で不織布シートどうしが熱融着されていることが好ましい。この場合、尿等の体液の吸水性樹脂非存在領域での拡散性が高められ、体液が第1吸収体と第2吸収体によって効率的に吸収されるようになる。
吸収性積層体は、第1吸収体および第2吸収体の上側に配された第3吸収体を有していてもよい。この場合、第3吸収体は、不織布シート間に吸水性樹脂を有しパルプ繊維を有しないものであることが好ましい。不織布シート間に吸水性樹脂を有しパルプ繊維を有しない第3吸収体が第1吸収体と第2吸収体の上側に配されていれば、吸収性積層体で受けた尿等の体液が、第3吸収体上を幅方向と長手方向に拡散しやすくなる。従って、第3吸収体上を拡散した体液が第3吸収体によって広範囲に吸収され、さらに第3吸収体を透過した体液が第1吸収体と第2吸収体で吸収されることにより、体液が吸収性積層体によって効率良く吸収されるようになる。
第3吸収体は、不織布シート間に、吸水性樹脂が配された複数の吸水性樹脂存在領域と、隣接する吸水性樹脂存在領域の間に吸水性樹脂非存在領域とを有し、吸水性樹脂非存在領域で不織布シートどうしが接合され、第3吸収体の吸水性樹脂非存在領域は、第1の折り目と第2の折り目と重なるように長手方向に延びていることが好ましい。このように第3吸収体に吸水性樹脂非存在領域が設けられていれば、第3吸収体を当該吸水性樹脂非存在領域で折り曲げやすくなり、吸収性積層体を幅方向に折り曲げやすくなる。
吸収性積層体は、第1吸収体および第2吸収体の下側に配された第4吸収体を有していてもよい。この場合、第4吸収体は、吸水性樹脂と親水性繊維を有するものであることが好ましい。吸水性樹脂と親水性繊維を有する第4吸収体が第1吸収体と第2吸収体の下側に配されていれば、第1吸収体と第2吸収体の間を通って第1吸収体と第2吸収体の下側に移行した尿等の体液が第4吸収体によって速やかに吸収され、体液が外部に漏れるのが防止される。
吸収性積層体はまた、複数層の第1吸収体と、複数層の第2吸収体を有するものであってもよい。このように吸収性積層体が形成されていれば、吸収性積層体の吸収容量を高めつつ、吸収性積層体を幅方向に折り曲げることが容易になる。
本発明の吸収性物品は、不織布シート間に吸水性樹脂を有しパルプ繊維を有しない第1吸収体と第2吸収体が幅方向に並んで配されているため、第1吸収体と第2吸収体の間に折り目を形成して、吸収性積層体を幅方向に折り曲げやすくなり、吸収性積層体の着用者の股間へのフィット性を高めることができる。
吸収性積層体の断面図の一例を表す。 吸収性積層体の断面図の他の一例を表す。 吸収性積層体の断面図の他の一例を表す。 吸収性積層体の断面図の他の一例を表す。 本発明の吸収性物品の一実施態様としての尿パッドの平面図を表す。 図5に示した尿パッドのA−A断面図を表す。
本発明の吸収性物品は、トップシートとバックシートとこれらの間に設けられた吸収性積層体とを有する。本発明の吸収性物品の態様としては、尿パッド(失禁パッドを含む)、使い捨ておむつ、生理用ナプキン等が示される。
吸収性物品の形状は特に限定されない。吸収性物品が例えば、尿パッド、生理用ナプキンである場合、吸収性物品の形状としては、略長方形、砂時計型、ひょうたん型、羽子板型等が示される。
吸収性物品が使い捨ておむつである場合、使い捨ておむつは、左右に一対の止着部材が備えられ、当該止着部材により着用時にパンツ型に形成するオープン型使い捨ておむつであってもよく、ウェスト開口部と一対の脚開口部とが形成されたパンツ型使い捨ておむつであってもよい。
トップシートは、吸収性物品の着用の際、着用者側に位置するシートであり、液透過性であることが好ましい。バックシートは、吸収性物品の着用の際、着用者とは反対側、すなわち外側に位置するシートであり、液不透過性であることが好ましい。
トップシートやバックシートは、例えば、不織布、織布、編布、プラスチックフィルム、プラスチックフィルムと不織布との積層体等から構成される。積層体としては、例えば、不織布とプラスチックフィルムとが一層ずつ重ねられたものや、プラスチックフィルムを不織布で挟んで重ねられたものが示される。なお、プラスチックフィルムやプラスチックフィルムを含む積層体をトップシートに用いる場合は、プラスチックフィルムには液を通過させるための孔が形成されていることが好ましい。トップシートは、好ましくは不織布から構成される。バックシートは、好ましくは不織布またはプラスチックフィルムから構成される。
トップシートとバックシートとして不織布を用いる場合、不織布としては、スパンボンド法、エアスルー法、ポイントボンド法、メルトブロー法、エアレイド法やそれらの製法の組み合わせ等により製造されるものが好ましい。また、スパンボンド法とメルトブロー法を組み合わせたSMS法により製造された不織布を用いてもよい。
トップシートとバックシートとして不織布を用いる場合、不織布の材質としては、ポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン)、ポリエステル(例えば、PET)、ポリアミド等の合成繊維、パルプ、絹等の天然繊維から適宜選択できる。また、合成繊維として、複合繊維を用いてもよい。なかでも、ポリプロピレン、ポリエチレン、PET、またはそれらを組み合わせた複合繊維が好ましい。このような不織布を用いれば、高強度で風合いに優れたシートが得やすくなる。
吸収性積層体は、トップシートとバックシートとの間に設けられ、尿等の体液を吸収する。吸収性積層体は、幅方向の一方側に配された第1吸収体と、幅方向の他方側に配された第2吸収体とを有する。
吸収性積層体は、長手方向と幅方向とを有する。「長手方向」とは、吸収性物品を着用者が着用した際、着用者の股間の前後方向に延びる方向を意味する。「幅方向」とは、吸収性積層体と同一面上にあり、長手方向と直交する方向を意味する。また、長手方向と幅方向から形成される面上の方向を、平面方向と定義付ける。さらに本発明において、「上側」とは、吸収性物品を着用した際の着用者側を意味し、「下側」とは、吸収性物品を着用した際の着用者とは反対側、すなわち外側を意味する。また、上側から下側に延びる方向を、上下方向と規定する。
吸収性積層体の形状(平面形状)は特に限定されない。吸収性積層体の形状は、用途に応じて適宜決定すればよく、例えば、長方形、砂時計型、ひょうたん型、羽子板型等が挙げられる。
第1吸収体と第2吸収体の形状(平面形状)も特に限定されない。なお、第1吸収体は第2吸収体に対し略線対称の形状であることが好ましく、第1吸収体と第2吸収体は、吸収性積層体の幅方向中心線(つまり長手方向に延びる中心線)に対して略線対称に配されることが好ましい。
第1吸収体と第2吸収体はそれぞれ、不織布シート間に吸水性樹脂を有しパルプ繊維を有しない。つまり、第1吸収体と第2吸収体はそれぞれ、不織布シート間に吸水性樹脂が設けられて構成されるが、不織布シート間にはパルプ繊維は設けられない。第1吸収体と第2吸収体は、不織布シート間にパルプ繊維を有しないため、高い吸収容量を有しつつ薄型に形成することができる。なお、以下、不織布シート間に吸水性樹脂を有しパルプ繊維を有しない吸収体を、「シート状吸収体」と称する場合がある。
シート状吸収体に設けられる吸水性樹脂としては、ポリアクリル酸ナトリウム等のポリアクリル酸系の吸水性樹脂;デンプン−アクリロニトリルグラフト共重合体、デンプン−アクリル酸グラフト共重合体、デンプン−アクリルアミドグラフト共重合体等のデンプン系の吸水性樹脂;ポリビニルアルコール架橋体等のポリビニルアルコール系の吸水性樹脂等を用いることができる。吸水性樹脂としては、高い液吸収量を有する点で、ポリアクリル酸ナトリウム等のポリアクリル酸系の吸水性樹脂を用いることが好ましい。
シート状吸収体に用いられる不織布シートは液透過性であり、そのような不織布シートとしては、例えば、セルロース、レーヨン、コットン等の親水性繊維;ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド等の疎水性繊維を界面活性剤で親水化したものを用いればよい。なお、後述するように、不織布シートどうしが熱融着される場合は、熱融着が容易になる点から、ポリオレフィン、ポリエステル等の疎水性繊維を界面活性剤で親水化したものを不織布シートとして用いることが好ましい。シート状吸収体は、例えば、2枚の不織布シートの間に吸水性樹脂が配されたり、1枚の不織布シートが折り返された内側に吸水性樹脂が配されることにより形成される。
第1吸収体と第2吸収体はそれぞれ、シート状吸収体が幅方向に折り返されることにより形成される。すなわち、第1吸収体は長手方向に延びる第1の折り目で折り返され、第2吸収体は長手方向に延びる第2の折り目で折り返されている。そして、第1の折り目と第2の折り目が互いに対向するように、第1吸収体と第2吸収体が配されている。このように第1吸収体と第2吸収体が形成されていれば、吸収性積層体がいわばシート状吸収体が2層重ねられて形成される形となり、吸収性積層体の吸収容量が高められる。そして、第1吸収体と第2吸収体が幅方向に並んで配されているため、第1吸収体と第2吸収体の間や境界に折り目を形成して、吸収性積層体を幅方向に折り曲げやすくなり、吸収性積層体の着用者の股間へのフィット性を高めることができる。さらに、第1の折り目と第2の折り目によって吸収性積層体に着用者側に膨らんだ盛り上がりが形成されやすくなり、この場合、この盛り上がりによって、吸収性積層体の着用者の股間(特に女性の排尿部)へのフィット性を高めることが容易になる。
第1吸収体と第2吸収体は、互いに幅方向に離間して配されてもよく、互いに接するように配されてもよい。なお、吸収性積層体を幅方向に折り曲げやすくする点から、第1吸収体と第2吸収体は互いに接着されていないことが好ましい。
第1吸収体と第2吸収体が互いに離間して配される場合、第1吸収体と第2吸収体の間には吸収体非存在部が形成されることとなる。このとき、第1吸収体と第2吸収体の離間距離はできるだけ短いことが好ましく、具体的には、吸収体非存在部の幅方向の長さが10mm以下であることが好ましく、5mm以下がより好ましく、3mm以下がさらに好ましく、2mm以下がさらにより好ましい。このように第1吸収体と第2吸収体を配することにより、第1吸収体と第2吸収体をより広い面積で設けることができるとともに、尿等の体液が吸収体非存在部を大量に通過しにくくなり、バックシート側への漏れを抑えることができる。
第1吸収体と第2吸収体が互いに接するように配される場合、第1吸収体と第2吸収体が互いに接する吸収体接触部が形成されることとなる。このとき、第1吸収体が第2吸収体に重なる部分ができるだけ少ないことが好ましく、具体的には、吸収体接触部の幅方向の長さが5mm以下であることが好ましく、3mm以下がより好ましく、2mm以下がさらに好ましい。このように第1吸収体と第2吸収体を配することにより、吸収性積層体を幅方向に折り曲げることが容易になる。
第1吸収体の第1の折り目での折り返しを容易にし、第2吸収体の第2の折り目での折り返しを容易にするために、第1の折り目は第1吸収体の吸水性樹脂が配されない領域に形成され、第2の折り目は第2吸収体の吸水性樹脂が配されない領域に形成されることが好ましい。すなわち、第1吸収体と第2吸収体はそれぞれ、不織布シート間に、吸水性樹脂が配された複数の吸水性樹脂存在領域と、隣接する吸水性樹脂存在領域の間に吸水性樹脂非存在領域とを有し、吸水性樹脂非存在領域で不織布シートどうしが接合され、第1吸収体は、長手方向に延びる吸水性樹脂非存在領域で折り返されて第1の折り目が形成され、第2吸収体は、長手方向に延びる吸水性樹脂非存在領域で折り返されて第2の折り目が形成されていることが好ましい。第1吸収体と第2吸収体は、吸水性樹脂存在領域では硬く形成されやすく、当該領域で折り返すのが困難となりやすいところ、第1吸収体と第2吸収体を吸水性樹脂非存在領域で折り返すことにより、第1吸収体と第2吸収体の折り返しが容易になるとともに、折り返された第1吸収体と第2吸収体の厚みを薄く形成することが容易になる。より好ましくは、第1の折り目は、第1吸収体の全長にわたって長手方向に延びる吸水性樹脂非存在領域に形成され、第2の折り目は、第2吸収体の全長にわたって長手方向に延びる吸水性樹脂非存在領域に形成されている。
第1吸収体と第2吸収体は、第1の折り目または第2の折り目が形成されない吸水性樹脂非存在領域を有していてもよい。例えば、第1吸収体と第2吸収体には、長手方向に延びる複数の吸水性樹脂非存在領域と長手方向に延びる複数の吸水性樹脂存在領域が幅方向に交互に設けられ、吸水性樹脂非存在領域の少なくとも1つは第1の折り目または第2の折り目が形成されない。第1吸収体と第2吸収体が第1の折り目または第2の折り目が形成されない吸水性樹脂非存在領域を有していれば、吸水性樹脂非存在領域で不織布シートどうしが接合されることにより形成された封止部で、尿等の体液が第1吸収体または第2吸収体の上を平面方向に拡散しやすくなる。平面方向に拡散した体液は、吸水性樹脂存在領域に配された吸水性樹脂によって吸収され、体液が第1吸収体または第2吸収体によって効率的に吸収されるようになる。第1の折り目または第2の折り目が形成されない吸水性樹脂非存在領域は、より好ましくは、第1吸収体または第2吸収体の全長にわたって長手方向に延びている。
封止部ではまた、体液が吸水性樹脂非存在領域を通って下側の吸収体に移行しやすくなり、その結果、下側の吸収体でも体液が効率的に吸収されるようになる。例えば、第1吸収体が折り返されることにより形成される上側の層に吸水性樹脂非存在領域が形成されていれば、当該吸水性樹脂非存在領域を通って、体液が、折り返された第1吸収体の下側の層に移行しやすくなり、体液が下側の層でも効率的に吸収されるようになる。その結果、体液が吸収性積層体によって速やかに吸収されるようになる。
第1吸収体は、第1の折り目が形成された吸水性樹脂非存在領域の両側に、吸水性樹脂存在領域を介して設けられた吸水性樹脂非存在領域が互いに重なって配されていることが好ましく、第2吸収体は、第2の折り目が形成された吸水性樹脂非存在領域の両側に、吸水性樹脂存在領域を介して設けられた吸水性樹脂非存在領域が互いに重なって配されていることが好ましい。このように第1吸収体と第2吸収体が形成されていれば、第1吸収体では、第1吸収体が折り返されることにより形成された上側の層と下側の層の両方で尿等の体液が効率的に吸収されるようになり、第2吸収体では、第2吸収体が折り返されることにより形成された上側の層と下側の層の両方で尿等の体液が効率的に吸収されるようになる。つまり、第1吸収体では、上側の層の吸水性樹脂非存在領域で体液の拡散性が高められるともに、上側の層の吸水性樹脂非存在領域を通過した体液は下側の層の吸水性樹脂非存在領域に移行しやすくなって、体液が下側の層の吸水性樹脂非存在領域で拡散しやすくなる。第2吸収体でも同様である。その結果、第1吸収体と第2吸収体で体液が速やかに吸収されるようになる。
吸水性樹脂非存在領域の封止部は、不織布シートどうしを接着剤で接合したり、ヒートシール(熱融着)や超音波接着することにより形成すればよい。封止部における尿等の体液の拡散性を高める点からは、封止部は、不織布シートどうしが熱融着されて形成されていることが好ましい。また、封止部における尿等の体液の拡散性と透過性をバランス良く実現するために、吸水性樹脂非存在領域において不織布シートどうしが部分的に熱融着されていてもよい。この場合、例えば、不織布シートどうしを所定のエンボスパターンで熱融着することにより、不織布シートどうしを部分的に熱融着すればよい。
吸水性樹脂非存在領域に封止部が形成される場合、封止部は、シート状吸収体が吸水しても、不織布シートどうしの接合が維持されることが好ましい。例えば、第1吸収体においては、第1吸収体が吸水して、第1吸収体の不織布シートどうしの接合が維持されることが好ましく、第2吸収体においては、第2吸収体が吸水して、第2吸収体の不織布シートどうしの接合が維持されることが好ましい。シート状吸収体が吸水すると、不織布シート間に配された吸水性樹脂が膨潤して、封止部における不織布シートどうしの接合が解けるおそれがある。この場合、吸水性樹脂非存在領域を通って体液が通過しにくくなったり、吸水性樹脂非存在領域における体液の拡散性が低下する。従って、封止部は、シート状吸収体が吸水しても、不織布シートどうしの接合が維持されることが好ましい。
封止部で不織布シートどうしの接合が維持されるようにするには、吸水性樹脂存在領域における吸水性樹脂含有量の上限を定めることが好ましい。従って、吸水性樹脂存在領域における吸水性樹脂含有量は400g/m2以下が好ましく、385g/m2以下がより好ましい。一方、吸水性樹脂存在領域における吸収容量を確保する点から、吸水性樹脂存在領域における吸水性樹脂含有量は100g/m2以上が好ましく、150g/m2以上がより好ましい。
封止部で不織布シートどうしの接合が維持されるようにするには、後述するように、不織布シートどうしをゴム系接着剤やスチレン系エラストマーで接着したり、熱融着することも好ましい。
シート状吸収体の不織布シートには、接着剤が塗布されて接着剤層が設けられ、吸水性樹脂存在領域の吸水性樹脂は、接着剤層により不織布シートに固定されていることが好ましい。接着剤層は、吸水性樹脂を挟む少なくとも一方の不織布シートに設けられればよいが、好ましくは、接着剤層は吸水性樹脂を挟む両方の不織布シートに設けられる。吸水性樹脂存在領域に配された吸水性樹脂は、少なくとも一部が接着剤層に固定されていればよく、例えば、接着剤層に接する吸水性樹脂が接着剤層に固定されていればよい。吸水性樹脂が接着剤層により不織布シートに固定されていれば、吸水性樹脂の吸水前においては、吸水性樹脂が不織布シート間で移動しにくくなり、シート状吸収体の体液の吸収能力が確保されやすくなる。吸水性樹脂の吸水後においても、ゲル化した吸水性樹脂が不織布シート間で移動しにくくなる結果、吸水性樹脂が塊になって着用者に違和感を与えにくくなる。
シート状吸収体に接着剤層が設けられる場合、吸水性樹脂非存在領域は、接着剤層により不織布シートどうしが接合されていることが好ましい。この場合、吸水性樹脂存在領域に配された吸水性樹脂が吸水して膨潤しても、不織布シートどうしの接合、すなわち封止部が維持されやすくなる。
接着剤層は、吸水性樹脂存在領域において、吸水性樹脂を固定しつつ、吸水性樹脂による吸水や膨潤を阻害しないことが好ましい。この点から、接着剤層は、網状に形成されることが好ましい。接着剤層を網状に形成する方法としては、カーテンスプレー法、スパイラルコーティング法、オメガコーティング法等を採用すればよい。
接着剤層に用いる接着剤としては、例えば、天然ゴム系、ブチルゴム系、ポリイソプレン等のゴム系接着剤;スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)等のスチレン系エラストマー;エチレン・酢酸ビニルコポリマー(EVA);ポリエステル;アクリル系;ポリオレフィン系エラストマー等を用いることができる。これらの接着剤は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。接着剤としては、吸水後の吸水性樹脂の脱落を防ぎ得る程度の接着力を有し、吸水性樹脂の膨潤に追従し得る程度の伸びやすさを有するものが好ましい。また、吸水性樹脂が吸水して膨潤しても、不織布シートどうしの接合が維持される程度の接着力を有するものが好ましい。これらの点で、ゴム系接着剤やスチレン系エラストマーを用いることが好ましい。
吸収性積層体の構成例について、図面を参照して説明する。図1には、吸収性積層体の幅方向断面図の一例を示す。なお、本願の図では、矢印xが幅方向、矢印yが長手方向を表し、矢印x,yにより形成される面に対して垂直方向が上下方向zを表す。図1では、図の上側が吸収性積層体の上側に相当し、図の下側が吸収性積層体の下側に相当する。なお、吸収性積層体の構成は図面に示した実施態様に限定されない。
図1に示した吸収性積層体10は、幅方向xの一方側に配された第1吸収体11と、幅方向xの他方側に配された第2吸収体21とを有する。第1吸収体11と第2吸収体21は幅方向xに並んで配されている。第1吸収体11は長手方向に延びる第1の折り目17で折り返され、第2吸収体21は長手方向に延びる第2の折り目27で折り返され、第1の折り目17と第2の折り目27が互いに対向するように、第1吸収体11と第2吸収体21が配されている。
第1吸収体11は、不織布シート12間に吸水性樹脂13が配されている。詳細には、第1吸収体11は、不織布シート12間に、吸水性樹脂13が配された複数の吸水性樹脂存在領域14と、隣接する吸水性樹脂存在領域14の間に吸水性樹脂非存在領域15とを有し、吸水性樹脂非存在領域15で不織布シート12どうしが接合されている。不織布シート12には接着剤が塗布されて接着剤層16が形成されている。吸水性樹脂存在領域14では吸水性樹脂13が接着剤層16により不織布シート12に固定され、吸水性樹脂非存在領域15では接着剤層16により不織布シート12どうしが接合されている。第1吸収体11では、吸水性樹脂存在領域14と吸水性樹脂非存在領域15がそれぞれ長手方向に延在し、吸水性樹脂存在領域14と吸水性樹脂非存在領域15が幅方向xに交互に配されている。そして、第1吸収体11が長手方向に延びる吸水性樹脂非存在領域15で折り返されて、第1の折り目17が形成されている。
第2吸収体21も第1吸収体11と同じように形成されている。従って、第2吸収体21に関する説明は、第1吸収体11に関する上記説明と同じである。ただし、「第1吸収体11」、「不織布シート12」、「吸水性樹脂13」、「吸水性樹脂存在領域14」、「吸水性樹脂非存在領域15」、「接着剤層16」、「第1の折り目17」をそれぞれ、「第2吸収体21」、「不織布シート22」、「吸水性樹脂23」、「吸水性樹脂存在領域24」、「吸水性樹脂非存在領域25」、「接着剤層26」、「第2の折り目27」と読み替える。
図1に示した吸収性積層体10は、第1吸収体11が第1の折り目17で折り返され、第2吸収体21が第2の折り目27で折り返されることにより、積層された吸収体が形成されている。そして、第1吸収体11と第2吸収体21は、第1の折り目17と第2の折り目27が互いに対向するように配されている。このように第1吸収体11と第2吸収体21が形成されていれば、吸収性積層体10の吸収容量が高められるとともに、第1吸収体11と第2吸収体21の間または境界に折り目を形成して、吸収性積層体10を幅方向xに折り曲げやすくなる。さらに、第1の折り目17と第2の折り目27によって吸収性積層体10に着用者側に膨らんだ盛り上がりが形成されやすくなり、この盛り上がりによって、吸収性積層体10の着用者の股間(特に女性の排尿部)へのフィット性が高められる。
図1に示すように、第1吸収体11は、第1の折り目17が形成された吸水性樹脂非存在領域15の両側に吸水性樹脂存在領域14を介して設けられた吸水性樹脂非存在領域15が、互いに重なって配されることが好ましい。同様に、第2吸収体21は、第2の折り目27が形成された吸水性樹脂非存在領域25の両側に吸水性樹脂存在領域24を介して設けられた吸水性樹脂非存在領域25が、互いに重なって配されることが好ましい。このように第1吸収体11と第2吸収体21が形成されていれば、折り返された第1吸収体11の上側の層の吸水性樹脂非存在領域15を通過した体液が、下側の層の吸水性樹脂非存在領域15で長手方向に拡散しやすくなるとともに、折り返された第2吸収体21の上側の層の吸水性樹脂非存在領域25を通過した体液が、下側の層の吸水性樹脂非存在領域25で長手方向に拡散しやすくなり、その結果、第1吸収体11と第2吸収体21で体液が効率的に吸収されるようになる。
以上のように、吸収性積層体は、幅方向の一方側に配された第1吸収体と、幅方向の他方側に配された第2吸収体を有するが、吸収性積層体は第1吸収体と第2吸収体以外の吸収体を有していてもよい。例えば、第1吸収体と第2吸収体の上側および/または下側に、別の吸収体が配されてもよい。
以下、吸収性積層体の他の実施態様について図2〜図4を参照して説明する。図2〜図4には、吸収性積層体の幅方向断面図の他の一例を示す。なお、下記において、図1に示した吸収性積層体の説明と重なる部分は、説明を省略する。
図2に示した吸収性積層体10は、第1吸収体11および第2吸収体21の上側に配された第3吸収体31を有している。第3吸収体31は、不織布シート32間に吸水性樹脂33を有しパルプ繊維を有しないシート状吸収体である。吸収性積層体10が、第1吸収体11と第2吸収体21に加えシート状吸収体の第3吸収体31を有する場合、シート状吸収体の第3吸収体31は、第1吸収体11と第2吸収体21の上側に配するようにすることが好ましい。この場合、吸収性積層体10で受けた尿等の体液が第3吸収体31上を幅方向と長手方向に拡散しやすくなり、第3吸収体31上を拡散した体液が、第3吸収体31によって広範囲に吸収されるようになる。そして、第3吸収体31を透過した体液がさらに第1吸収体11と第2吸収体21で吸収されることにより、体液が吸収性積層体10によって効率良く吸収されるようになる。また、第3吸収体31は厚みを薄く形成することができるため、第1吸収体11と第2吸収体21の上側に第3吸収体31を配しても、吸収性積層体10を幅方向xに折り曲げやすくなる。そして、第1の折り目17と第2の折り目27によって、第3吸収体31の表面に着用者側に膨らんだ盛り上がりが形成されやすくなり、この盛り上がりによって、吸収性積層体10の着用者の股間(特に女性の排尿部)へのフィット性が高められるようになる。
図2に示すように、第3吸収体31は、不織布シート32間に、吸水性樹脂33が配された複数の吸水性樹脂存在領域34と、隣接する吸水性樹脂存在領域34の間に吸水性樹脂非存在領域35とを有し、吸水性樹脂非存在領域35で不織布シート32どうしが接合されていることが好ましい。このとき、吸水性樹脂非存在領域35は長手方向に延びるように形成されていることが好ましく、その結果、第3吸収体31を幅方向xに折り曲げやすくなる。より好ましくは、吸水性樹脂非存在領域35は、第3吸収体31の全長にわたって長手方向に延びている。
第3吸収体31では、吸水性樹脂非存在領域35で不織布シート32どうしが接合されることにより、封止部が形成されていることが好ましい。第3吸収体31に形成される封止部の説明は、第1吸収体11と第2吸収体21の封止部の説明と同じである。好ましくは、第3吸収体31は封止部で不織布シート32どうしが熱融着されている。さらに、封止部における体液の拡散性と透過性をバランス良く実現するために、封止部で不織布シート32どうしが部分的に熱融着されていることがより好ましい。
第3吸収体31の吸水性樹脂非存在領域35は、第1の折り目17と第2の折り目27と重なるように長手方向に延びていることが好ましい。図2では、吸水性樹脂非存在領域35Aが、第1の折り目17と第2の折り目27と重なっている。このように第3吸収体31の吸水性樹脂非存在領域35が第1の折り目17と第2の折り目27と重なるように長手方向に延びていれば、吸収性積層体10を幅方向xに折り曲げることが容易になり、吸収性物品の着用者の股間へのフィット性を高めることができる。また、第3吸収体31の吸水性樹脂非存在領域35が第1の折り目17と第2の折り目27と重なるように設けられていれば、たとえ第3吸収体31の吸水性樹脂非存在領域35で不織布シート32どうしが熱融着されて硬化していても、吸収性積層体10を折り曲げることが容易になる。
第1の折り目17と第2の折り目27と重なるように設けられる吸水性樹脂非存在領域35Aは、好ましくは、第3吸収体31の全長にわたって長手方向に延びている。このように第3吸収体31に吸水性樹脂非存在領域35が設けられていれば、第3吸収体31を当該吸水性樹脂非存在領域35で折り曲げやすくなる。つまり、吸収性積層体10を幅方向xに折り曲げやすくなる。
第3吸収体31は、第1の折り目17と第2の折り目27とは重ならない吸水性樹脂非存在領域35を有していてもよい。例えば、長手方向に延びる複数の吸水性樹脂非存在領域35と長手方向に延びる複数の吸水性樹脂存在領域34が、幅方向xに交互に設けられていてもよい。図2では、第3吸収体31が、第1の折り目17と第2の折り目27と重なる吸水性樹脂非存在領域35Aの両側に、吸水性樹脂存在領域34と、さらにその両外側に第1吸収体11と重なる吸水性樹脂非存在領域35Bと第2吸収体21と重なる吸水性樹脂非存在領域35Cを有している。このように第3吸収体31に吸水性樹脂非存在領域35B,35Cが設けられていれば、これらの吸水性樹脂非存在領域35B,35Cを通って第3吸収体31から第1吸収体11と第2吸収体21に体液が移行しやすくなり、第1吸収体11と第2吸収体21で体液が効率的に吸収されるようになる。
さらに、第3吸収体31の吸水性樹脂非存在領域35Bは、第1吸収体11の吸水性樹脂非存在領域15と重なるように設けられ、第3吸収体31の吸水性樹脂非存在領域35Cは、第2吸収体21の吸水性樹脂非存在領域25と重なるように設けられることが好ましい。つまり、第3吸収体31は、第1吸収体11の吸水性樹脂非存在領域15と重なる吸水性樹脂非存在領域35Bと、第2吸収体21の吸水性樹脂非存在領域25と重なる吸水性樹脂非存在領域35Cを有していることが好ましい。このように第3吸収体31に吸水性樹脂非存在領域35B,35Cが設けられていれば、吸収性積層体10で受けた尿等の体液が、第3吸収体31の吸水性樹脂非存在領域35B,35Cを通って第1吸収体11と第2吸収体21のそれぞれの上面に移行した後、このように移行した体液は、第1吸収体11の吸水性樹脂非存在領域15と第2吸収体21の吸水性樹脂非存在領域25で長手方向に拡散しやすくなる。その結果、第1吸収体11と第2吸収体21で体液が効率的に吸収されるようになる。
図2に示すように吸収性積層体10が第1吸収体11と第2吸収体21と第3吸収体31を有する場合、第1吸収体11と第2吸収体21は、第3吸収体31が幅方向xに折り返されることにより形成されるものであることが好ましい。この場合、第3吸収体31の製造工程の後に、第3吸収体31を幅方向xに折り曲げる工程を設けることにより、第1吸収体11と第2吸収体21を製造することができ、吸収性積層体10の製造が容易になるとともに、製造コストも低く抑えることができる。
図3には、第1吸収体11および第2吸収体21の下側に第4吸収体41が配された吸収性積層体10を示した。第4吸収体41は、吸水性樹脂42と親水性繊維43を有している。第4吸収体41は親水性繊維43を有しているため、尿等の体液を速やかに吸収できる。また、第4吸収体41は吸水性樹脂42を有していることにより、親水性繊維43により吸収された体液を吸水性樹脂42により固定することができる。
親水性繊維43としては、パルプ繊維(好ましくは粉砕パルプ繊維)やセルロース繊維を用いることができる。親水性繊維43は繊維塊として用いることが好ましい。吸水性樹脂42としては、シート状吸収体に使用可能な吸水性樹脂を用いればよい。
第4吸収体41としては、例えば、親水性繊維の集合体に吸水性樹脂を混合または散布した成形体を用いたり、あるいはこの成形体を紙シート(例えば、ティッシュペーパー)や液透過性不織布シート等の被覆シートで覆ったものを用いることができる。
吸収性積層体10が第4吸収体41を有する場合、第4吸収体41は、第1吸収体11と第2吸収体21の下側に配するようにすることが好ましい。吸水性樹脂42と親水性繊維43を含有する第4吸収体41は比較的柔軟に形成することができるため、吸収性積層体10が第1吸収体11と第2吸収体21に加え第4吸収体41を有していても、吸収性積層体10の幅方向xへの折り曲げが阻害されにくくなる。そして、第4吸収体41を第1吸収体11と第2吸収体21の下側に配することにより、第1吸収体11と第2吸収体21の間を通って第1吸収体11と第2吸収体21の下側に移行した尿等の体液が第4吸収体41によって速やかに吸収され、体液が外部に漏れるのが防止される。
図4には、複数層の第1吸収体11と複数層の第2吸収体21を有する吸収性積層体10を示した。吸収性積層体10は、このように、第1吸収体11または第2吸収体21が複数積層されて形成されていてもよく、この場合、吸収性積層体10の吸収容量を高めつつ、吸収性積層体10を幅方向xに折り曲げることが容易になる。
第1吸収体11と第2吸収体21の上側および/または下側に第3吸収体31や第4吸収体41のような別の吸収体が配される場合、第3吸収体31や第4吸収体41は、接着剤等により第1吸収体11と第2吸収体21と接着していることが好ましい。第3吸収体31や第4吸収体41が第1吸収体11と第2吸収体21に接着していれば、第1吸収体11と第2吸収体21を第3吸収体31や第4吸収体41に対し所望の位置に配することが容易になる。なお、第1吸収体11と第2吸収体21は互いに接着していないことが好ましい。第1吸収体11または第2吸収体21の第3吸収体31または第4吸収体41に対する接着は、体液の透過性を高めるために、例えば、網状に形成された接着剤層により行われればよい。
なお、図面には示されていないが、第1吸収体11と第2吸収体21の下側に第3吸収体が配されてもよく、第1吸収体11と第2吸収体21の上側に第4吸収体が配されてもよく、第1吸収体11と第2吸収体21の上側および/または下側に、第3吸収体と第4吸収体の両方が配されていてもよい。また、複数層の第1吸収体11と複数層の第2吸収体21の上側および/または下側に、第3吸収体および/または第4吸収体が配されていてもよい。
本発明の吸収性物品には、幅方向の両側に、一対の立ち上がりフラップが設けられることが好ましい。立ち上がりフラップが設けられることにより、尿等の排泄物の横漏れを防ぐことができる。立ち上がりフラップは、例えば、トップシートの幅方向両側に、長手方向に延在するサイドシートを接合し、サイドシートの幅方向内方に弾性部材を設けることにより形成される。このようにサイドシートと弾性部材とを設けることにより、弾性部材の収縮力によりサイドシートの幅方向内方が着用者の肌に向かって立ち上がり、立ち上がりフラップが形成される。立ち上がりフラップまたはサイドシートは、液不透過性のプラスチックフィルムや液不透過性の不織布等により構成されることが好ましい。
弾性部材としては、ポリウレタン糸、ポリウレタンフィルム、天然ゴム等の通常の使い捨ておむつ等の吸収性物品に用いられる弾性伸縮材料を用いることができる。弾性部材は、伸張状態で、ホットメルト接着剤で固定されることが好ましい。例えば、繊度100〜2,500dtexのポリウレタン糸を、倍率1.1〜5.0倍に伸張して配設し、固定する。接合手段としては、好ましくは、ゴム系のホットメルト接着剤が用いられる。
次に、本発明の吸収性物品について、尿パッドを例に挙げ、図5および図6を参照して説明する。なお、本発明は、図面に示された実施態様に限定されるものではない。図5および図6では、図1に示した吸収性積層体10を備えた吸収性物品を示した。図5は、吸収性物品として尿パッドをトップシート側から見た平面図を表す。図6は、図5の吸収性物品のA−A断面図を表す。図5では、図の上側が吸収性物品の前側に相当し、図の下側が吸収性物品の後側に相当する。
吸収性物品1は、トップシート2とバックシート3とこれらの間に設けられた吸収性積層体10とを有する。トップシート2は、着用者の肌に面するように配され、尿等の体液を透過する。トップシート2を透過した体液は、吸収性積層体10に収容される。バックシート3は、体液が外部へ漏れるのを防ぐ。
吸収性積層体10は、幅方向xの一方側に配された第1吸収体11と、幅方向xの他方側に配された第2吸収体21とを有している。第1吸収体11は第1の折り目17で折り返され、第2吸収体21は第2の折り目27で折り返され、第1吸収体11と第2吸収体21は第1の折り目17と第2の折り目27が互いに対向するように配されている。吸収性積層体10の詳細な説明は上記の通りである。
図6に示すように、トップシート2と吸収性積層体10との間には上側台紙4が設けられ、バックシート3と吸収性積層体10との間には下側台紙5が設けられることが好ましい。このとき、上側台紙4は、接着剤等により第1吸収体11と第2吸収体21に接着していることが好ましく、下側台紙5は、接着剤等により第1吸収体11と第2吸収体21に接着していることが好ましい。上側台紙4と下側台紙5は、尿等の体液の拡散性を向上させたり、吸収性積層体10が型くずれしにくくするために設けられる。上側台紙4は液透過性であることが好ましく、下側台紙5は、液透過性であっても液不透過性であってもよい。上側台紙4と下側台紙5としては、ティッシュペーパーや薄葉紙、クレープ紙等を用いることができる。
吸収性物品1には、トップシート2の幅方向xの両側に、長手方向yに延在するサイドシート6が設けられることが好ましい。サイドシート6は、接合部7でトップシート2に接合されている。図5および図6では、サイドシート6には、各々、幅方向xの内方に起立用弾性部材8が3本設けられている。吸収性物品1の使用時には、起立用弾性部材8の収縮力によりサイドシート6の内方が着用者の肌に向かって立ち上がり、これにより尿等の排泄物の横漏れが防止される。
1: 吸収性物品(尿パッド)
2: トップシート
3: バックシート
10: 吸収性積層体
11: 第1吸収体
17: 第1の折り目
21: 第2吸収体
27: 第2の折り目
31: 第3吸収体
41: 第4吸収体
12,22,32: 不織布シート
13,23,33,42: 吸水性樹脂
14,24,34: 吸水性樹脂存在領域
15,25,35: 吸水性樹脂非存在領域
43: 親水性繊維

Claims (7)

  1. トップシートとバックシートとこれらの間に設けられた吸収性積層体とを有する吸収性物品であって、
    前記吸収性積層体は、長手方向と幅方向とを有するとともに、前記幅方向の一方側に配された第1吸収体と、前記幅方向の他方側に配された第2吸収体と、前記第1吸収体および前記第2吸収体の上側に配された第3吸収体とを有し、
    前記第1吸収体と前記第2吸収体と前記第3吸収体はそれぞれ、不織布シート間に吸水性樹脂を有しパルプ繊維を有しておらず、
    前記第1吸収体は前記長手方向に延びる第1の折り目で折り返され、
    前記第2吸収体は前記長手方向に延びる第2の折り目で折り返され、
    前記第1の折り目と前記第2の折り目が互いに対向するように、前記第1吸収体と前記第2吸収体が配されていることを特徴とする吸収性物品。
  2. 前記第1吸収体と前記第2吸収体はそれぞれ、不織布シート間に、吸水性樹脂が配された複数の吸水性樹脂存在領域と、隣接する吸水性樹脂存在領域の間に吸水性樹脂非存在領域とを有し、吸水性樹脂非存在領域で不織布シートどうしが接合され、
    前記第1吸収体は、前記長手方向に延びる吸水性樹脂非存在領域で折り返されて、第1の折り目が形成され、
    前記第2吸収体は、前記長手方向に延びる吸水性樹脂非存在領域で折り返されて、第2の折り目が形成されている請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記第1吸収体は、前記第1の折り目が形成された吸水性樹脂非存在領域の両側に、吸水性樹脂存在領域を介して設けられた吸水性樹脂非存在領域が互いに重なって配され、
    前記第2吸収体は、前記第2の折り目が形成された吸水性樹脂非存在領域の両側に、吸水性樹脂存在領域を介して設けられた吸水性樹脂非存在領域が互いに重なって配されている請求項2に記載の吸収性物品。
  4. 前記第3吸収体は、不織布シート間に、吸水性樹脂が配された複数の吸水性樹脂存在領域と、隣接する吸水性樹脂存在領域の間に吸水性樹脂非存在領域とを有し、吸水性樹脂非存在領域で不織布シートどうしが接合され、
    前記第3吸収体の吸水性樹脂非存在領域は、前記第1の折り目と前記第2の折り目と重なるように、前記長手方向に延びている請求項1〜のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  5. 前記第3吸収体は、前記第1の折り目と前記第2の折り目とは重ならない前記吸収性樹脂非存在領域を有する請求項に記載の吸収性物品。
  6. 前記吸収性積層体は、前記第1吸収体および前記第2吸収体の下側に配された第4吸収体を有し、
    前記第4吸収体は、吸水性樹脂と親水性繊維を有するものである請求項1〜のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  7. 前記吸収性積層体は、複数層の前記第1吸収体と、複数層の前記第2吸収体を有する請求項1〜のいずれか一項に記載の吸収性物品。
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