JP5925644B2 - 半導体記憶装置 - Google Patents

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Description

実施形態は、メモリセルとしてRe−RAMを用いた半導体記憶装置に関する。
ΔΣ変調を用いたセンスアンプでは、データの読み出し時にビット線の電流を量子化し、この量子化した値をカウントし、このカウント値に基づいてメモリセルが保持するデータを認識している。このデータの読み出し時において、カウンタはデジタルカウンタを用いてデータを読み出す。
このため、センスアンプにおけるカウンタの回路面積が膨大な領域を占めている。メモリセルが多値のデータを保持するに伴い、デジタルカウンタの回路面積が膨大となる。
米国特許第7372717号明細書 米国特許第7495964号明細書 米国特許第7577044号明細書
"Double and triple charge pump for power IC: Ideal dynamical models to an optimized design" IEEE TRANSACTIONS ON CIRCUITS AND SYSTEM I: FUNDAMENTAL THEORY AND APPLICATION, VOL 40, NO.2 February 1993
本実施形態は、信頼性を向上することが出来る半導体記憶装置を提供する。
実施形態に係る半導体記憶装置によれば、2値以上のデータを保持可能な第1メモリセルと、前記第1メモリセルを選択可能とし、この第1メモリセルが設けられる位置に交差して形成される第1ビット線及び第1ワード線と、前記第1メモリセルが保持する前記データに応じて前記第1ビット線に流れる第1電流を検知する第1センスアンプと、を具備し前記第1センスアンプは、前記データの読み出し時において、降下する前記第1ビット線に流れる前記第1電流を補うべく前記第1ビット線に第2電流を供給する第1供給部と、前記第1ビット線の電位に応じた電荷量を蓄積する第1蓄積部と、前記第1蓄積部の電荷量に応じた電位を検出する検出器と、前記検出器からの出力をカウントするカウンタと、を含み、前記カウンタは、前記第1ビット線に供給される前記第2電流に応じて、第1ノードを充電する第2供給部と、前記第1ノードの電圧に応じた電荷を蓄積する第2蓄積部と、前記第2蓄積部の前記電荷量を検知し、前記電荷量に応じて前記第1メモリセルが保持する前記データを検知する検知部とを具備し、前記検知部は、インバータを備え、前記第2蓄積部の前記電荷量が前記インバータの閾値を超えたか否かによって前記データを検知する。
第1の実施形態に係る半導体記憶装置の全体構成図。 第1の実施形態に係るメモリセルアレイの一例を示す構成図。 第1の実施形態に係るメモリセルアレイの斜視図。 第1の実施形態に係るメモリセルの閾値分布を示した概念図。 第1の実施形態に係るメモリセルに流れる電流を示した概念図。 第1の実施形態に係るメモリセルアレイの一例を示す回路図。 第1の実施形態に係るセンスアンプの一例を示す構成図。 第1の実施形態に係るカウンタの一例を示す構成図。 第1の実施形態に係る半導体記憶装置の読み出し動作を示したフローチャート。 第1の実施形態に係る半導体記憶装置の読み出し動作のシミュレーション結果を示す図。 第2の実施形態に係るセンスアンプの一例を示す構成図。 第2の実施形態に係る半導体記憶装置の読み出し動作のシミュレーション結果を示す図。 図13は、第3の実施形態に係るセンスアンプの一例を示す構成図。 図14は、第4の実施形態に係るセンスアンプの一例を示す構成図。 図15Aは第4の実施形態に係る半導体記憶装置の読み出し動作のシミュレーション結果を示す図であって、データをセンスした際のシミュレーション結果である。 図15Bは第4の実施形態に係る半導体記憶装置の読み出し動作のシミュレーション結果を示す図であって、図15Aのうち、信号Read_0に着目した図である。 図15Cは第4の実施形態に係る半導体記憶装置の読み出し動作のシミュレーション結果を示す図であって、図15Aのうち、信号Read_1に着目した図である。 図15Dは第4の実施形態に係る半導体記憶装置の読み出し動作のシミュレーション結果を示す図であって、図15Aのうち、信号Read_2に着目した図である。 図15Eは第4の実施形態に係る半導体記憶装置の読み出し動作のシミュレーション結果を示す図であって、図15Aのうち、信号Read_3に着目した図である。 図16は、第5の実施形態に係るNAND型フラッシュメモリの全体構成図。 図17は、第5の実施形態に係るメモリセルの閾値分布を示す概念図。 図18Aは第5の実施形態に係るメモリセルに流れる電流を示す概念図であり、2値データ(閾値電圧)に起因したメモリセルトランジスタMTの電流−電圧特性を示した概念図である。 図18Bは第5の実施形態に係るメモリセルに流れる電流を示す概念図であり、4値データ(閾値電圧)に起因したメモリセルトランジスタMTの電流−電圧特性を示した概念図である。
以下、本実施形態につき図面を参照して説明する。この説明に際し、全図にわたり、共通する部分には共通する参照符号を付す。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。従って、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
[第1の実施形態]
本実施形態に係る半導体記憶装置は、データの読み出し時において、ビット線の電流をΔΣ変調する機能を有し、ΔΣ変調された信号をカウントするアナログカウンタが設けられたセンスアンプを備えたものである。
図1を用いて本実施形態に係る半導体記憶装置の全体構成例について説明する。本実施形態は、メモリセルMCとして抵抗変化型メモリ(Resistance Random Access Memory:ReRAM)を用いた場合について説明する。
1.全体構成例について
図1は、本実施形態に係るメモリセルMCとしてReRAMを用いた半導体記憶装置のブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る半導体記憶装置は、メモリセルアレイ10、ロウデコーダ11、センスアンプ12、電圧発生回路13、制御部14、及びデータバッファ15を備える。
メモリセルアレイ10は、第1方向に沿って設けられた複数のビット線BLと、第1方向に直交する第2方向に沿って設けられた複数のワード線WLと、ビット線BLとワード線WLとの交点に設けられた複数のメモリセルMCを備えている。複数のメモリセルMCの集合体によって、マット(MAT)16と呼ばれる単位が構成される。
メモリセルMCの各々は、整流素子(ダイオード)DDと可変抵抗素子VRとを含んでいる。ダイオードDDのカソードはワード線WLに接続され、ダイオードDDのアノードは可変抵抗素子VRを介してビット線BLに接続されている。また、ダイオードDDの亜ノードがビット線BLに接続され、ダイオードDDのカソードが可変抵抗素子VRを介してビット線BLに接続されていてもよい。可変抵抗素子VRは例えば、ダイオードDD上に記録層、及び保護層が順次積層された構造を備えている。
メモリセルアレイ10において同一行に配置された複数のメモリセルMCは同一のワード線WLに接続され、同一列にある複数のメモリセルMCは同一のビット線BLに接続されている。またワード線WL、ビット線BL、及びメモリセルMCは、第1、第2方向の両方に直交する第3方向(半導体基板表面に対する垂線方向)に沿って複数設けられる。つまりメモリセルアレイ10は、メモリセルMCが3次元的に積層された構造を有している。この3次元構造におけるメモリセルの各層を、以下ではメモリセルレイヤーと呼ぶことがある。
1−1.メモリセルアレイ10の構成例の詳細について
次に、図2を用いて上記説明したメモリセルアレイ10の詳細な構成例について説明する。図2はメモリセルアレイ10のブロック図であり、1つのメモリセルレイヤーのみを示している。
図示するように、本実施形態に係るメモリセルアレイ10はマトリクス状に配置された(m+1)×(n+1)個のマット16を備える。m、nはそれぞれ1以上の自然数である。前述したようにマット16の各々には複数のメモリセルMCが含まれ、これらはマトリクス状に配置されている。例えば1つのマット16には、例えば16本のワード線WLと16本のビット線BLが含まれる。すなわち、1つのマット16内には、(16×16)個のメモリセルMCが含まれる。また、メモリセルアレイ10内には、16×(m+1)本のビット線BLが含まれ、16×(n+1)個のワード線WLが含まれる。同一行にある複数のマット16(すなわちワード線WLを共通にするマット16)が、ブロックBLKを構成する。このため、メモリセルアレイ10は、ブロックBLK0〜BLKnにより構成されている。以下、ブロックBLK0〜BLKnを区別しない場合には、単にブロックBLKと呼ぶ。
また本実施形態は、1つのメモリセルレイヤーが複数のマット16を備えている場合について説明するが、マット16の数は1つでも良い。また、1つのマット16内に含まれるメモリセルMCの数は、(16×16)個に限定されるものでもない。更に、ロウデコーダ11及びセンスアンプ12はマット16毎に設けられても良いし、複数のマット16間で共通に用いられても良い。以下では後者の場合を例に説明する。
1−2.メモリセルアレイ10の斜視図について
図3は、メモリセルアレイ10の一部領域の斜視図であり、上記構成のメモリセルアレイ10が三次元的に構成された様子を示している。図示するように、本例に係るメモリセルアレイ10は、半導体基板の基板面垂直方向(第3方向)に、複数積層(第1のメモリセルレイヤー、第2のメモリセルレイヤー、…)されている。図3の例では、ワード線WL/メモリセルMC/ビット線BL/メモリセルMC/ワード線WL/…の順に形成されているが、ワード線WL/メモリセルMC/ビット線BLの組が、層間絶縁膜を介在して積層されても良い。
1−3.メモリセルMCの電気特性について
次に、図4を用いて上記メモリセルMCの特性について説明する。メモリセルMCは、可変抵抗素子VRの抵抗値に応じて、“0”または“1”の1ビットデータを保持する。可変抵抗素子VRは、抵抗値が、例えば1k〜10kΩである低抵抗状態と、抵抗値が、例えば100k〜1MΩである高抵抗状態とを取りうる。
高抵抗状態が“0”データを保持した状態であり、低抵抗状態は、“1”データを保持した状態である。
また、これら状態のメモリセルMCに順方向バイアスを印加すると、“1”データを保持する低抵抗状態のメモリセルMCの方が、“0”データを保持する高抵抗状態のメモリセルMCよりも電流量が多い。
この様子について図5を用いて説明する。図5に低抵抗状態及び高抵抗状態のメモリセルMCに流れる電流の概念図を示す。図5に示すように、横軸に電流(Icell)を取り、縦軸にメモリセルMCの数を取る。図5に示すように、低抵抗状態のメモリセルMCには電流Icell_1が流れ(図中、A線)、高抵抗状態のメモリセルには、電流Icell_0(<電流Icell_1)が流れる(図中、B線)。以下、電流Icell_0及び電流Icell_1を区別しない場合には、単に電流Icellと呼ぶ。
図5を用いて、上記メモリセルMCが上記いずれかの閾値分布を保持した際に、このメモリセルMCに流れる電流(Icell)について説明する。図5は、横軸に電流(Icell)をとり、縦軸にメモリセルトランジスタMTの数を示したグラフである。
図示するように高抵抗状態であるメモリセルMCには電流Icell_0が流れ、低抵抗状態にあるメモリセルMCには電流Icell_1が流れる。電流Icell_0及びIcell_1はそれぞれ、一定の幅を持って分布する。すなわち、これらの電流にはばらつきが存在する。これは、メモリセルMCの抵抗値のバラつき等を原因とするものである。
高抵抗状態のメモリセルMCに流れる最小の電流値をIcell_0_minとし、最大の電流値をIcell_0_max(>Icell_0_min)とする。また、低抵抗状態のメモリセルMCに流れる最小の電流値をIcell_1_minとし、最大の電流値をIcell_1_max(>Icell_0_min)とする。このようにメモリセルMCは、高抵抗状態又は低抵抗状態に応じてメモリセルMCに流れる電流値が変化し、Icell_1>Icell_0なる関係がある。
ここでは、メモリセルMCが2値を保持する場合について説明したが、4値、8値などメモリセルMCの保持可能データはこれに限らない。つまり、例えば4値データを保持する場合には、メモリセルMCの抵抗値も4値とされることから、メモリセルMCの抵抗値に応じた4種類の電流が流れることになる(多値データについては、第3、第4の実施形態で説明する)。
これら高抵抗状態及び低抵抗状態は、データの書き込み時に可変抵抗素子VRに印加する電圧のパルス幅、その電圧値、及び電圧の上昇速度(立ち上がり速度)などによって制御できる。具体的にはメモリセルMCを高抵抗状態に遷移させる場合よりも、可変抵抗素子VRに印加する電圧のパルス幅を小さく、その電圧値を小さく、更には電圧の上昇速度を遅くする(立ち上がり角度を小さくする)ことでメモリセルMCは低抵抗状態に遷移する。また、メモリセルMCを高抵抗に遷移させるには、低抵抗状態に遷移させる場合の電圧のパルス幅、その電圧値、及び上昇速度よりも、それぞれの値のうちすくなくとも1つを大きくすればよい。なお、上記説明では、低抵抗状態が“1”データを保持した状態で、高抵抗状態が、“0”データを保持した状態としたが、この逆であっても良い。つまり、低抵抗状態が“0”データを保持した状態で、高抵抗状態が、“1”データを保持した状態であってもよい。
1−4.メモリセルMCの回路図について
図6は、上記メモリセルアレイ10の回路図であり、特に1つのメモリセルレイヤーにおける、図2の領域A1に相当する領域を示している。
図示するようにメモリセルアレイ10中には、複数のマット16間を通過するようにして、複数のビット線BLとワード線WLとが形成されている。
マット16は、前述の通り16本のビット線BLと16本のワード線BLとを含む。また、上記したように、マット16は(m+1)×(n+1)個だけある。つまり、あるブロックBLKiにはワード線WL(16i)〜WL(16i+15)が形成される。またあるブロックBLKに含まれる複数のマット16の各々には、ビット線BL(16j)〜BL(16j+15)が形成される。但しi=0〜n、j=0〜mである。
そして、ビット線BLとワード線WLとの交点には、それぞれメモリセルMCが形成されている。
また上記ワード線WLはロウデコーダ11に接続される。他方、ビット線BL0〜BLnは、センスアンプ12に接続される。
1−5.周辺回路について
図1に戻って、ロウデコーダ11について説明する。ロウデコーダ11は、データの書き込み、読み出し、の際に、ホスト機器から供給されたロウアドレスRAをデコードする。ロウデコーダ11は、ロウアドレスRAのデコード結果に応じていずれかのワード線WLを選択する。ロウデコーダ11は、その選択したワード線WL(以下、選択ワード線WL)及びその他のワード線WL(以下、非選択ワード線WL)に対して、適切な電圧(後述する、電圧VWL_H、電圧VWL_L)を供給する。なお、電圧VWL_H>電圧VWL_Lの関係が成り立つ。
カラムデコーダ16は、ホスト機器から供給されたカラムアドレスCAに応じて、ビット線BLを選択する。
センスアンプ12は、(m+1)×(n+1)個のマット16に対応して設けられ、その数は、1つのマット16内を貫通するビット線BL分だけ設けられる。また各センスアンプ12は、各々のマット16内を貫通するビット線BLに電気的に接続されている。センスアンプ12は、データの読み出し時、カラムデコーダ16のデコード結果に基づいてビット線BLを選択し、電圧発生回路13が生成する適切な電圧(後述する、電圧VBL_H及び電圧VBL_L)をビット線に転送する。この場合、センスアンプ12は、カラムデコーダ16のデコード結果に基づいて1本ずつデータを読み出してもよいし、1つのマット16内に設けられた全ビット線BLを選択してもよい(以下、読み出し対象のビット線BLを選択ビット線BL、その他ビット線BLを非選択ビット線BL)。具体的には、全センスアンプ12によって、選択された1つのマット16内を貫通する全ビット線BLからデータを読み出す。すなわち、データの読み出しの際、複数設けられた内の1つのマット16が選択単位とされる。換言すれば、本実施形態では、複数のマット16を選択する事はなく、上述したように、選択された1つのマット16から複数のセンスアンプ12によってデータが読み出される。
更に、例えば1つのマット内に隣接するビット線BLの組を複数同時にセンスする場合でも良い。データの読み出し時、センスアンプ12は、選択ビット線BLに流れる電流をセンスする。
本実施形態では、データの読み出し時にのみ着目して説明する。ここで、データの読み出し時にビット線BLに流す電圧(電流)は、可変抵抗VRの抵抗値が変化しないような大きさとする。なお、センスアンプ12の詳細な構成については後述する。
またなお、上記センスアンプ12、ロウデコーダ11、データバッファ15、及びカラムデコーダ16は、メモリセルレイヤー毎、マット16毎に設けられていても良いし、またはメモリセルレイヤー間で共通に用いられてもよい。更に、これらセンスアンプ12、ロウデコーダ11、データバッファ15、及びカラムデコーダ16を、メモリセルレイヤー間で共通に用いる場合には、メモリセルMCのアドレスの割付を変更・修正すればよい。これにより、複数のメモリセルレイヤーが積層されていた場合であっても、センスアンプ12、ロウデコーダ11、及びデータバッファ15などの周辺回路規模を抑制することが出来る。
電圧発生回路13は、制御部14による制御に従って、読み出し電圧の他、例えば、書き込み電圧、ベリファイ電圧、などを生成する。電圧発生回路13は、例えば読み出し電圧をセンスアンプ12及びロウデコータ11に供給する。具体的には、電圧発生回路13は電圧VWL_H、電圧VWL_L、電圧VBL_H、及び電圧VBL_L生成し、データの読み出し時において、これら電圧を選択ワード線WL、及び非選択ワード線WL、並びに選択ビット線、及び非選択ビット線BLに転送する。
ここで電圧VBL_H>電圧VBL_Lの関係が成り立ち、VBL_Hは電圧VWL_Lよりも大きな値とされ、電圧VBL_Lは電圧VWL_Hよりも小さな値とされる。
つまり、ダイオードDDに逆方向バイアスが掛ける場合、ワード線WLに電圧VWL_Hをビット線BLに電圧VBL_Lを転送する。また、ダイオードDDに順方向バイアスが掛ける場合、ワード線WLに電圧VWL_Lを、ビット線BLに電圧VBL_Hを転送する。
なお、電圧VBL_H>電圧WL_Hの関係が成り立つのであれば、ダイオードDDに順方向バイアスが掛ける場合、ビット線BLに電圧VBL_Hを転送し、ワード線WLに電圧VWL_Hをしてもよい。同様に、電圧VBL_L<電圧WL_Lの関係が成り立つのであれば、ダイオードDDに逆方向バイアスが掛ける場合、ビット線BLに電圧VBL_Lを転送し、ワード線WLに電圧VWL_Lをしてもよい。
1−5−1.センスアンプ12の詳細な構成例について
次に図7を用いて、本実施形態に係るセンスアンプ12の構成例について説明する。本実施形態では、ΔΣ変調を用いたセンスアンプ12を用いる。すなわち、センスアンプ12は、nチャネル型MOSトランジスタ12−1〜12−3、インバータ12−4〜12−6、pチャネル型MOSトランジスタ12−7、カウンタ12−8、キャパシタ素子12−9、及び定電流源12−10を備える。定電流源12−10は、pチャネル型MOSトランジスタ12−10−1及び電流源12−10−2を備える。
MOSトランジスタ12−1の電流経路の一端(ドレイン端)には、例えば電圧VDDが供給され、ゲートは、このMOSトランジスタ12−1とカレントミラーを構成するpチャネル型MOSトランジスタ12−10−1のゲートが共通接続される。すなわち、このMOSトランジスタ12−1は定電流源12−10と同じ電流(ドレイン電流)を流す。
MOSトランジスタ12−2の電流経路の一端(ドレイン端)は、MOSトランジスタ12−1の電流経路の他端(ソース端)と共通接続され、他端はノードN1に接続され、ゲートには信号Feedbackが供給される。信号Feedbackが“H”レベルとされ、MOSトランジスタ12−2がオン状態とされると、このMOSトランジスタ12−2はドレイン電流として電流IblをノードN1に供給する。このノードN1はビット線BLを介してメモリセルMCに接続される。
キャパシタ素子12−9の一方の電極はノードN1に接続され、他方の電極は接地電位とされる。このキャパシタ素子12−9はビット線BLの電位に相当する電荷を蓄積する。すなわち、積分器として機能する。キャパシタ素子12−9の容量をCctとする。
インバータ12−4の入力端には、ノードN1の電位が入力され、出力端は、MOSトランジスタ12−3の電流経路の一端(ドレイン端)に接続される。また、MOSトランジスタ12−4の電流経路の他端(ソース端)は、インバータ12−5の入力端に接続され、ゲートにはこのMOSトランジスタ12−3をオン・オフ制御する信号CLKが供給される。すなわち、MOSトランジスタ12−3はインバータ12−4の出力端とインバータ12−5の入力端とを接続するスイッチ素子として機能する。
インバータ12−5の出力端には、MOSトランジスタ12−7の電流経路の一端(ドレイン端)が接続される。また、MOSトランジスタ12−7の電流経路の他端(ソース端)には、インバータ12−6の入力端が接続され、ゲートにはこのMOSトランジスタ12−7をオン・オフ制御する信号/CLKが供給される。すなわち、MOSトランジスタ12−7はインバータ12−5の出力端とインバータ12−6の入力端とを接続するスイッチ素子として機能する。
インバータ12−6の出力端は、ノードN2に接続される。このノードN2における電位は、MOSトランジスタ12−2のゲート及びカウンタ12−8にそれぞれ供給される。
カウンタ12−8は、ノードN2から出力される信号Feedbackが“H”レベルとされた回数をカウントし、このカウント値に応じた演算結果を読み出しデータとしてデータバッファ15に出力する。
2.センスアンプ12の動作について
次に、上記構成におけるセンスアンプ12の読み出し動作について説明する。センスアンプ12は、ビット線BLに流れる電流Icellをセンスして、読み出し対象とするメモリセルMCが保持するデータを読み出す。ここでは、読み出し対象とするメモリセルMCのうちの1つに接続されたビット線BL及びワード線WLに着目して説明する。
まず、データのセンス時において、読み出し対象とするメモリセルMCに順方向バイアスが掛かるよう、接続された選択ワード線WLに電圧VWL_Lを転送し、選択ビット線BLに電圧VBL_H(>電圧VWL_L)を転送する。
2−1.メモリセルMCが“1”データを保持する場合
可変抵抗素子VRの抵抗値が小さいと(図4における低抵抗状態、メモリセルMCは“1”データを保持)、メモリセルMCには電流Icell_1(図5参照)が流れる。従って、ノードN1の電位は低下する。この結果、ノードN1の電位がインバータ12−4の閾値電圧よりも小さくなると、インバータ12−4は“H”レベルを出力する。なおこの際、MOSトランジスタ12−3はオフ状態とされる。
次いで、信号CLKがオン状態とされると、インバータ12−4が出力した電位(“H”レベル)が、インバータ12−5に転送される。この結果、インバータ12−5は、“L”レベルを出力する。なおこの際、MOSトランジスタ12−7はオフ状態とされる。
次いで、信号/CLKがオン状態とされると、このMOSトランジスタ12−7によりインバータ12−5の出力電位(“L”レベル)が、インバータ12−6の入力端に転送される。この結果、インバータ12−6は“H”レベルをノードN2に出力する。
このノードN2の電位(“H”レベル)が信号FeedbackとしてMOSトランジスタ12−2のゲートに転送される。この結果、このMOSトランジスタ12−2がオン状態とされる。すなわち、MOSトランジスタ12−2が定電流源12−1から転送された電流IblをノードN1に転送する。
上述したように、ビット線BLからは電流Icell_1がワード線WLに流れ、ビット線BLの電位が低下する。このノードN1(ビット線BL)の電位を上昇させようと定電流源12−1から供給される電流Iblが流れる。ここでノードN1に流れ込む電流を電流Ibl_1とし、Icell<Iblであれば、ビット線BLの電位は上昇を始め、その後、当初電位にまで達する。
この結果、ビット線BLの電位(ノードN1)がインバータ12−4の閾値電圧を超えると、インバータ12−4は“L”レベルを出力する。従って、信号CLK、/CLKに応じてノードN2の電位は“L”レベルとされ、MOSトランジスタ12−2がオフ状態とされる。すなわち、ビット線BL(ノードN1)の電位が低下し、再度ビット線BL(ノードN1)の電位に応じてノードN2(信号Feedback)が“H”レベルとされる。一定時間t(後述する、センス時間Tsense)内においてノードN2の電位が“H”レベルと“L”レベルとを繰り返す。この一定時間t内に“H”レベルとされる回数M1とし、カウンタ12−8は、一定時間t内においてノードN2(信号Feedback)の電位が“H”レベルとされた回数M1をカウントする。カウンタ12−8は一定時間t(センス時間Tsense)内に“H”レベルとされた回数M1が所定の規定値を超えると、メモリセルMCが“1”データを保持すると判断する。
2−2.メモリセルMCが“0”データを保持する場合
この場合、高抵抗状態の場合、メモリセルMCの可変抵抗素子VRの抵抗値は上述のように100kΩ〜1MΩとされることから、メモリセルに同じ電圧を印加すると電流Icell_1よりも小さな電流Icell_0がメモリセルMCに流れる。すなわち、上記説明したようにメモリセルMCが“0”データを保持するよりもビット線BL(ノードN1)の電位は“L”レベルになりにくい。このため、ノードN1の電位が一定時間t内において“H”レベルから“L”レベルへと遷移する時間が上記場合に比べて長くなる。すなわち、ノードN1の電位が“L”レベルとされるまでMOSトランジスタ12−2はオン状態とされないことから、ノードN1に流れ込む電流Ibl(単位時間tにおいてノードN1に流れ込む電荷量)の値も小さくなる。すなわち、MOSトランジスタ12−2がノードN1へと供給する電流Iblは上記電流Ibl_1よりも小さくなる。この場合における電流をIbl_0とする。この場合であっても上記のように、一定時間t内においてノードN2の電位が“H”レベルと“L”レベルとを繰り返す。ここで一定時間t内に“H”レベルとされる回数をM0とする。
この場合であっても、上記同様カウンタ12−8は、一定時間t内においてノードN2の電位が“H”レベルとされた回数M0をカウントする。カウンタ12−8は一定時間t内に“H”レベルとされた回数M0が上記所定の規定値よりも小さい場合、メモリセルMCが“0”データを保持すると判断する。なお、回数M0、回数M1を区別しない場合には、単に回数Mと呼ぶ。
3.カウンタ12−8の詳細な構成について
次に、図8を用いて上記カウンタ12−8の詳細な構成について説明する。図8に示すように、カウンタ12−8は、NAND回路20、インバータ21、pチャネル型MOSトランジスタ22、nチャネル型MOSトランジスタ23、24、キャパシタ素子25、及び電圧検知回路26を備える。
図8に示すように、NAND回路20は、上記ノードN2から出力された信号Feedbackと信号CLKとをNAND演算し、この結果をインバータ21に供給する。
インバータ21は、演算結果を反転させ、これを信号FBCLKとしてMOSトランジスタ23のゲートに供給する。
MOSトランジスタ22のゲートには信号PCbiasが供給され、電流経路の一端には、例えば電圧VDDが供給される。ここで、MOSトランジスタ22の他端から出力されるソース電流を電流Ictとする。なお、このMOSトランジスタ22は、定電流源として機能するトランジスタ(図示せぬ)とミラー回路を構成する。また、この図示せぬトランジスタは他のセンスアンプ12におけるMOSトランジスタ22とも、ミラー回路を構成する。すなわち、データ読み出しの際、信号PCbiasにより、他のセンスアンプ12にも、電流Ictが流れる。
また、MOSトランジスタ23の電流経路の一端はMOSトランジスタ22の電流経路の他端と接続され、他端はノードN10を介してキャパシタ素子25の一方の電極と接続される。つまり、MOSトランジスタ23は、信号FBCLKによってオン状態とされると、MOSトランジスタ22から供給された電流IctをノードN10へと供給するスイッチ素子として機能する。
キャパシタ素子25は、電流Ictが供給される期間tに応じた電荷Qを蓄積する。なお、このキャパシタ素子25の容量をCctとする。以下、Cctの値を計算する。
まず、センス期間TsenseにノードN10に注入された電荷Qcountを求める。ここで、センス期間Tsenseに“H”レベルとされるクロックCLKの回数をN、信号Feedbackが“H”レベルとされる回数をM、またクロックCLKのデューティーサイクル(“H”レベルと“L”レベルとの時間比率を1:1)を50%とすると電荷Qcountは下記(1)式で表される。
Figure 0005925644
従って、ノードN10における電圧Vcountは下記(2)式で表される。
Figure 0005925644
(2)式よりキャパシタ素子Cctの値は下記(3)式で表される。
Figure 0005925644
このように、任意の回数Mが、規定値に達した(例えば、上述する回数M1が規定値に達した)場合に、電圧VcountがMOSトランジスタ26−3の閾値電圧を超えるよう、容量Cctを設定する。すなわち、規定値を超えた回数M1とはメモリセルMCが“1”データを保持しているということを判断するための条件である。
また、規定値を超えた場合の回数M1とは、電流Icell_1がメモリセルMCに流れるため、Tsense期間に信号Feedbackがこの回数だけパルス波を出力するという、メモリセルMCの保持データに起因した回数である。
MOSトランジスタ24の電流経路の一端は、ノードN10に接続され、他端は接地されゲートには信号bCT_enbが供給される。MOSトランジスタ24はノードN10の電位を初期化するリセットトランジスタとして機能する。具体的には、データの読み出し動作が開始される前において、MOSトランジスタ24をオン状態とすることで、ノードN10の電位を接地電位とする。
次に、電圧検知回路26について説明する。電圧検知回路26は、インバータ26−1、及びインバータ26−2を備える。インバータ26−1の入力端にはノードN10が接続され、出力端はインバータ26−2の入力端に接続される。また、インバータ26−2の出力端からは“H”レベルまたは“L”レベルの信号Read dataが出力される。具体的には、キャパシタ素子25に蓄積された電荷に応じた電圧がインバータ26−1の閾値よりも大きければ、インバータ26−1の出力は“L”レベル(0V)とされ、読み出しデータ(信号Read data)としてインバータ26−2は“H”レベル(“1”データ)を出力する。
一方、キャパシタ素子25の電圧がインバータ26−1の閾値よりも小さければ、すなわちインバータ26−1の閾値以下であれば、このインバータ26−1は“H”レベルを出力し、この結果、インバータ26−2は読み出しデータ(信号Read data)として“L”レベル(“0”データ)を出力する。
<読み出し動作について>
次に、図9を用いて上記センスアンプ12の読み出し動作について説明する。図9は、センスアンプ12の読み出し動作を示したフローチャートである。なお、センスアンプ12に供給される制御信号は、制御部14によって生成される。
まず、読み出し動作が開始されると(ステップS1)、信号bCT_enbが“H”レベルとされ、MOSトランジスタ24がオン状態とされる。これにより、ノードN10が接地電位とされ、カウンタ12−8の初期化が行われる(S2)。
次いで、センスアンプ12は対応するビット線BLに流れる電流をセンスする(S3)。センスの結果、ビット線BLに流れ込む電流Iblの量、すなわち、センス時間Tsenseにインバータ21から出力される信号FBCLKに応じてキャパシタ素子25に蓄積された電荷量に応じた電圧(ノードN10における電位)がインバータ26−1の閾値電圧よりも大きければ(S4、YES)、この結果、インバータ26−1は“L”レベル(0V)を出力し(S5)、次いでインバータ26−2によって読み出しレベルとして“H”レベルのデータが読み出される(S6)。
これに対し、ステップS4において、キャパシタ素子25に蓄積された電荷量に応じた電圧(ノードN10における電位)がインバータ26−1の閾値電圧よりも小されば(S4、NO)、このインバータ26−1は“H”レベルを出力し(S7)、次いで、インバータ26−2によって読み出しレベルとして“L”レベルのデータが読み出される。(S8)
<シミュレーション結果について>
次に図10を用いて、上記センスアンプ12においてメモリセルMCが“1”データを保持する場合であって、この“1”データを読み出す際の各ノード及び信号の電位の変化を示したシミュレーション結果を示す。この場合、カウンタ12はデータバッファ15に“1”データを出力する(図中、Read data=1)。図10に示すように、縦軸に各ノードの電圧を取り、横軸に時間を取る。具体的には、縦軸に信号Feedback、インバータ26−1の出力(以下、電圧DTC)、ノードN10(電圧Vcount)、ビット線BLの電位、及びインバータ26−2の出力(読み出しデータ)の変化を示す。なお、時刻t0〜t2までの期間をセンス時間Tsenseとする。
図示するように、時刻t0以降においてビット線BLの電圧がインバータ12−4の閾値を上限に、下降と上昇を繰り返した波形とされる。これは、ビット線BLに流れる電流Icell_1によって電圧降下(ディスチャージ)及び上記説明したMOSトランジスタ12−2による電流IblのノードN10(ビット線BL)へのチャージが交互に行われるからである。すなわち、信号Feedbackが“H”レベルとなったと同時に、ビット線BLの電位はインバータ12−4の閾値電圧にまで上昇し、信号Feedbackが“L”レベルとされると、ビット線BLの電位はディスチャージされ、ある電圧にまで下降する。
この“L”または“H”レベルとされる信号Feedbackに応じてMOSトランジスタ22から供給される電流IctによりノードN10の電圧Vcountが上昇する。この電圧Vcountが、インバータ26−1の閾値に近づくにつれ電圧DTCの電位が下降する。 時刻t1において、ノードN10における電圧Vcountがインバータ26−1の閾値電圧を超えると、このインバータ26−1の出力する電圧DTCは“L”レベルとなり、この結果、インバータ26−2は“H”レベルを出力するすなわち、信号Read dataとして“1”データが読み出される。
本実施形態に係る半導体記憶装置であると、回路面積を縮小することが出来る。従来では、ΔΣ変調を用いたセンスアンプ内に設けられ、センスしたデータが“0”データであるか“1”データであるかを判断する回路(カウンタ回路)はデジタルカウンタであった。このデジタルカウンタは、例えばJK−フリップフロップを用いたT−フリップフロップで構成される。このデジタルカウンタを8ビットカウンタとするとT−フリップフロップは8個必要とされる。この1つのT−フリップフロップには、38個のトランジスタが必要とされることから、8ビットデジタルカウンタには、合計304個のトランジスタが必要とされる。つまり、回路の占有面積が増加し、この結果チップ面積が増加する。
これに対し、本実施形態に係る半導体記憶装置であると、ΔΣ変調を行うセンスアンプにはアナログカウンタを設けている。つまり、図8に示すように本実施形態に係るセンスアンプ12であるとカウンタ12は7つのトランジスタで構成される。つまり、面積を縮小することが出来る。
また、本実施形態に係る半導体記憶装置であると、例え全ビット線BLに対し同時にデータ読み出しを行っても、隣接するビット線BL間のノイズを低減することが出来る。すなわち、データの誤読み出しなどの動作を向上させることが出来る。なぜなら、例えデータのセンス時においてビット線BLの振幅に変動があったとしても、本実施形態に係るセンスアンプ12であると、Tsense期間においてノードN1を介してビット線BLに流れる電流Iblを用いて、読み出し対象とされるメモリセルMCの保持データを把握することが出来る。これは、上記(1)式で表されるようにTsense期間においてディスチャージ及びチャージが行われ、変化するノードN1の電位に応じて“L”または“H”レベルとされる信号Feedbackの回数M、センス期間Tsense、クロックCLKの回数N、及び電流Iblの値を用いることで、ビット線BLの電位を平均化させることが出来るからである。このように、ビット線BLの電位がある振幅をもって揺らいだとしても、ビット線BLのノイズを低減しつつ、正確なデータ読み出しが出来る。つまり、ビット線BLに施していたシールドの必要性も無くなる。
また、上述したように全ビット線BL同時読み出しが可能であることから、読み出し時間を短縮することが出来る。つまり、データの読み出しは、一般的には隣接するビット線BLに流れる電流、または電圧によって、ノイズが生じないよう、隣接する2本のビット線BLのうちの1本ずつ行われる。隣接する2本のビット線BLの組は、それぞれビット線BL0、ビット線BL1の組、ビット線BL2、ビット線BL3の組、ビット線BL4、ビット線BL5の組であり、以下同様である。すなわち、n本のビット線BLのうち、n/2本のビット線BLに対して、一括して読み出しが行われる。
これに対し、本実施形態であると、上述したように全ビット線BL読み出しができることから2倍の読み出し時間の短縮が可能となる。すなわち、全ビット線BL読み出し可能であると言うことは、選択ビット線BLが隣接してもよいから、アドレスの割付をしなくて済む。すなわち、制御部14を簡素化する事が出来る。
更には、電圧検知型、電流検知型のセンスアンプであると、ロウデコーダが転送するワード線WLへの読み出すデータに応じた電圧によって、ビット線BLに流れる電流をセンスする。すなわち、例えば多値データ、具体的には4値データを保持するメモリセルMCであると、読み出し方法によって2回または3回の読み出し動作が必要となる。
これに対し、本実施形態に係る半導体記憶装置であると、上述したようにワード線WLに転送する電圧は一定値とされ、この一定値とされた電圧によってビット線BLに流れる電流をセンスする。つまり、1回の読み出し動作で、保持データをセンスすることが出来る。これは更なる読み出し時間の短縮が可能とされる。
[第2の実施形態]
次に、図11、図12を用いて第2の実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。本実施形態に係る半導体記憶装置は、上記カウンタ12−8がチャージポンプを備えた構成を備える。なお、上記第1の実施形態と同一の構成については、同一の参照符号を用いる。また、重複する記載は省略する。
1.カウンタ12−8の詳細な構成について
図11を用いて本実施形態に係るカウンタ12−8の構成例について説明する。図11に示すように、カウンタ12−8は上記第1の実施形態におけるMOSトランジスタ22に変えて、新たにキャパシタ素子30、32、MOSトランジスタ31、及び33を備えた構成とされる。これらキャパシタ素子30、32、MOSトランジスタ31、及び33によってチャージポンプが形成される。
図11に示すように、MOSトランジスタ31の電流経路の一端(ドレイン側)には、例えば電圧VDDが供給され、他端(ソース側)はノードN20に接続され、ゲートは電流経路の一端と共通接続される。すなわち、MOSトランジスタ31はドレイン接続とされ、ノードN20の電位はMOSトランジスタ31の閾値電圧を差し引いた電圧まで上昇する。つまり、MOSトランジスタ31の閾値電圧をVth31とすると、初期電位としてノードN20は電圧(VDD−Vth31)まで上昇する。
また、図示するチャージポンプ内の配線容量をCsとする。なお、Cs=0とした時、ノードN20の電位は上記電圧にまで上昇する。
MOSトランジスタ33の電流経路の一端(ドレイン側)はノードN20に接続され、他端(ソース側)はノードN10に接続され、ゲートはドレイン端と共通接続される。すなわち、MOSトランジスタ33もドレイン接続とされ、ノードN10の電位は、ノードN20からMOSトランジスタ33の閾値電圧を差し引いた電圧にまで上昇する。ここで、MOSトランジスタ33の閾値電圧をVth33とすると、ノードN10の電位は初期電位として電圧(VDD−Vth31−Vth33)まで上昇する。また、キャパシタ素子25の一方の電極は、ノードN10に接続され、他の電極は接地される。
更に、キャパシタ素子30の一方の電極に信号FBCLKが供給され、他方の電極はノードN20に接続される。ここで信号FBCLKの振幅を、例えば電圧VCCとする。従って、キャパシタ素子30の両電極間の電位差は、この信号FBCLKにより、例えば電圧VCCとされる。なお、このキャパシタ素子30の容量をCbstとする。つまり、キャパシタ素子30に与えられる信号FBCLKが電圧0Vから電圧VCCとされると、ノードN20の電位は上記電圧(VDD−Vth31)から電圧(VDD−Vth31+VCC)にまで上昇する。これに伴い、この電圧VCCがMOSトランジスタ33を介してノードN10に転送される。すなわち、この時、ノードN10の電位は上記電圧(VDD−Vth31−Vth33)から電圧(VDD+VCC−Vth31−Vth33)まで上昇する。 このアナログカウンタ12−8の構成において、以下このキャパシタ素子25の容量Cctの値を求める。すなわち、メモリセルMCが“1”データを保持する場合、ノードN10の電位Vcountの電位がMOSトランジスタ26−3の閾値電圧以上とされるような容量Cctを求める。容量Cctは周知の計算によって以下(4)〜(9)式で表すことが出来る。
この構成において、キャパシタ素子25の容量Cctは下記(4)式で表される。
Figure 0005925644
また、一定時間tに“H”レベルとされる信号Feedbackの回数Mによって、ノードN1の電位Vcountは、下記(5)式で表される。
Figure 0005925644
ここで、α、K、M間の関係式を下記(6)式で表す。
Figure 0005925644
また、回数Mを無限回とし、Vcountの増加分を考慮すると上記(5)式は、下記(7)式で表すことが出来る。
Figure 0005925644
また、上記(6)式から上記(5)式は下記(8)式で表される。
Figure 0005925644
更に、上記(6)式より、Kは下記(9)式で表される。
Figure 0005925644
ここで、Kの値が与えられれば、上記(4)式から、Cctが求められる。
このように任意の回数M(この回数Mとは、例えば既定値を超えるような回数M1)に達した場合に、電圧VcountがMOSトランジスタ26−3の閾値電圧を超えるように容量Cctを設定する。
2.読み出し動作について
次に、上記説明した図11の構成においてデータを読み出す際の動作について説明する。
まず、読み出し動作が開始されると、制御部14により信号bCT_enbが“H”レベルとされ、ノードN10が接地される。従って、それまでキャパシタ素子Cctに蓄積されていた電荷はノードN10、MOSトランジスタ24を介してグラウンドに流れ出る。すなわち、キャパシタ素子Cctは初期化される。
次いで、上記図7で説明したカウンタ12により信号FeedbackがNAND回路20に供給され、クロックCLKと同期した時に、信号FBCLKとして“H”レベルの電圧(振幅VCC)がキャパシタ素子30に供給される。このため、ノードN20の電位は、MOSトランジスタ31から供給された電圧(VDD−Vth31)と電圧VCCとの和に達する。
次いで、このノードN20における電荷を、MOSトランジスタ33はノードN10に転送する。その後、信号FBCLKが“L”レベルとされると、ノード20の電位は、電圧(VDD−Vth31−VCC)とされるが、MOSトランジスタ31によって、電圧(VDD−Vth31)にまで上昇する。更にその後、再度信号FBCLKが“H”レベルとなることで、ノードN20の電荷がノードN10に転送される。
この結果、キャパシタ素子25が蓄積する電荷に応じた電圧Vcountの値がMOSトランジスタ26−3の閾値電圧よりも大きければ読み出しデータは“1”データ(メモリセルMCの保持データは“1”データ)とされる。一方、電圧Vcountの値がMOSトランジスタ26−3の閾値電圧よりも小さければ読み出しデータは“0”データ(メモリセルMCの保持データは“0”データ)とされる。
3.シミュレーション結果について
次に図12を用いて、上記センスアンプ12においてメモリセルMCが“1”データを保持する場合であって、この“1”データを読み出す際の各ノード及び信号の電位の変化を示したシミュレーション図を示す。読み出しの結果、カウンタ12はデータバッファ15に“1”データを出力する(図中、Read Data=1)。
図12に示すように、縦軸に各ノードの電圧を取り、横軸に時間を取る。具体的には、縦軸に信号Feedback、インバータ26−1の出力(図中、電圧DTCと表記)、ノードN10の電位(電圧Vcount)、ビット線BLの電位、及びインバータ26−2の出力(読み出しデータ)を取る。なお、上記第1の実施形態の図10と同一の動作については説明を省略する。
時刻t0以降、信号Feedbackの状態(“H”レベルまたは“L”レベル状態いずれか状態)、及び信号CLKの同期によってインバータ21から“H”レベル(電圧VCC)の信号FBCLKがキャパシタ素子30に出力される。従って、上述した電圧がチャージポンプからノードN10に供給される。このためノードN10の電圧Vcountが上昇し、時刻t1においてインバータ26−1の閾値電圧近くまで上昇する。次いで、このノードN10の電圧上昇により、インバータ26−1の閾値を電圧Vcountが超えると、インバータ26−1の出力(電圧DTC)が反転し、“L”レベルから“H”レベルへと遷移する。このため、インバータ26−2が“L”レベルの読み出しデータ“1”を出力する。
本実施形態に係る半導体記憶装置であっても上記第1の実施形態に加え、更なる効果を得ることが出来る。つまり、上記第1の実施形態と同様に、本実施形態に係るセンスアンプ内に設けられたカウンタ12−8もアナログカウンタであることから面積の縮小が可能とされる。本実施形態では、カウンタ12−8はチャージポンプ備える。このチャージポンプは上記したように、MOSトランジスタ31、33、キャパシタ素子30、及び32からチャージポンプが形成される。この場合であっても、MOSトランジスタ31、33、キャパシタ素子30、及び32で済み、デジタルカウンタよりも面積を縮小することが出来る。
また、上記第1の実施形態と同様に、本実施形態であっても、隣接するビット線BL間のノイズを低減することが出来る。すなわち、データの誤読み出しなどの動作を向上させることが出来る。
更に、上記第1実施形態に加え、データの読み出し時間の短縮する事が出来る。つまり、上記第1の実施形態に係るカウンタ12−8であると、MOSトランジスタ22のゲートに所定の電圧を転送するまでの配線容量、及びMOSトランジスタ22のゲート容量が大きくなる。つまり、センスアンプ12毎に設けられるMOSトランジスタ22は互いに共通する図示せぬ定電流源とカレントミラーを形成する。つまり、センスアンプ12が多くなるにつれ、配線容量が大きくなり、各センスアンプ12内に設けられたMOSトランジスタ22が出力する電流Ictが流れるまで時間を要した。
これに対し、本実施形態であると、チャージポンプを用いることで、ノードN10の電位を上昇させることから、こういった問題点も解消される。
[第3の実施形態]
次に図13を用いて第3の実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。本実施形態に係る半導体記憶装置は、センスアンプ12を多値ビットに対応させた構成を備える。すなわち、本実施形態に係るセンスアンプ12は、メモリセルMCが、例えば“00”、“01”、“10”、及び“11”に相当するいずれか1つの状態を保持する場合であっても、抵抗値に応じてメモリセルMCに流れる電流Icellを検知することで、メモリセルMCの保持データを検知することが出来る。すなわち、電圧検知回路26は、ビット線BLに流れる電流Icellの大きさに起因した信号Feedbackの回数Mに応じて蓄積されるノードN10の電位を検知することで4値いずれかの情報を読み出す構成をとる。なお、可変抵抗素子VRの抵抗値の低い方から順に、メモリセルMCは“00”、“01”、“10”、及び“11”のデータを保持するものとする。本実施形態に係るカウンタ12−8の詳細な構成については後述する。
1.カウンタ12−8の構成について
本実施形態に係るカウンタ12−8は、上記したように検知出来る電圧検知回路26を2値対応から4値データを検知出来る構成をとる。具体的には、電圧検知回路26は、インバータ40〜50、63〜67、及びNAND回路60〜62を備えた構成とされる。なお、メモリセルMCが“4”値のうちいずれのデータを保持するかは、閾値電圧の高い方から信号Read_0〜信号Read_3の順で判断され、例えば信号Read_0=“H”とされると、メモリセルMCは“11”を保持し、信号Read_3=“H”とされると、メモリセルMCは“00”を保持すると認識される。以下、図8と同一の構成については説明を省略する。
図13に示すように、インバータ40はノードN10の電圧を反転し、これをインバータ41に転送する。次いでインバータ41はインバータ40から出力された電圧を更に反転し、これを信号D0として出力する。なお、インバータ40の閾値電圧をVth40とする。すなわち、センス期間Tsense内に信号Feedbackが“H”レベルとされた回数MによりノードN10の電圧Vcountの電圧がVth40を超えると、インバータ40は出力信号を反転させる。ここで、インバータ40が出力信号を反転させるための回数をM11とし、M11は以下説明する回数M10、M01、及びM00のいずれよりも小さな値とされる。これは、“11”データをメモリセルMCは、4値の中で一番可変抵抗素子VRの抵抗値が大きいことから、ビット線BLに流れる電流Icellが小さくなり、信号Feeedbackによる回数Mが他の場合と比して小さくなるからである。
インバータ42はノードN10の電圧を反転し、これをインバータ43に転送する。次いでインバータ43はインバータ42から出力された電圧を更に反転し、これを信号D1としてノードN30出力する。またインバータ44はノードN30の電位を反転し、これを信号bD0として出力する。なお、インバータ42の閾値電圧をVth42(>Vth40)とする。すなわち、センス期間Tsense内に信号Feedbackが“H”レベルとされた回数MによりノードN10の電圧Vcountの電圧がVth42を超えると、インバータ42は出力信号を反転させる。ここで、インバータ40が出力信号を反転させるための回数をM10とする。
インバータ45はノードN10の電圧を反転し、これをインバータ46に転送する。次いでインバータ46はインバータ45から出力された電圧を更に反転し、これを信号D2としてノードN31に出力する。またインバータ47はノードN31の電位を反転し、これを信号bD2として出力する。なお、インバータ45の閾値電圧をVth45(>Vth42)とする。すなわち、センス期間Tsense内に信号Feedbackが“H”レベルとされた回数MによりノードN10の電圧Vcountの電圧がVth45を超えると、インバータ45は出力信号を反転させる。ここで、インバータ45が出力信号を反転させるための回数をM01とする。
インバータ48はノードN10の電圧を反転し、これをインバータ49に転送する。次いでインバータ49はインバータ48から出力された電圧を更に反転し、これを信号D3としてノードN32に出力する。またインバータ50はノードN32の電位を反転し、これを信号bD3として出力する。なお、インバータ48の閾値電圧をVth48(>Vth45)とする。すなわち、センス期間Tsense内に信号Feedbackが“H”レベルとされた回数MによりノードN10の電圧Vcountの電圧がVth48を超えると、インバータ48は出力信号を反転させる。ここで、インバータ48が出力信号を反転させるための回数をM00とする。
また、NAND回路60は上記信号D0、bD1、bD2、及びbD3のNAND演算を行い、この結果をインバータ64に出力する。次いで、インバータ64はNAND回路60から供給された演算結果を反転しこれを信号Read_0として出力する。上述したように、メモリセルMCが“11”データを保持する場合、信号Read_0は“H”レベルとされる。
NAND回路61は上記信号D1、bD2、及びbD3のNAND演算を行い、この結果をインバータ65に出力する。次いで、インバータ65はNAND回路61から供給された演算結果を反転しこれを信号Read_1として出力する。メモリセルMCが“10”データを保持すると、信号Read_1は“H”レベルとされる。
NAND回路62は上記信号D2、及びbD3のNAND演算を行い、この結果をインバータ66に出力する。次いで、インバータ66はNAND回路62から供給された演算結果を反転しこれを信号Read_2として出力する。メモリセルMCが“01”データを保持する場合、信号Read_2は“H”レベルとされる。
インバータ63は信号D3を反転し、この結果をインバータ67に出力する。インバータ67はインバータ63から供給された反転した電圧を信号Read_3として出力する。上述したようにメモリセルMCが“00”データを保持する場合、信号Read_3は“H”レベルとされる。
このように、メモリセルMCが保持するデータに応じて、上記信号Read_0〜信号Read3がそれぞれ“H”レベルまたは“L”レベルとされ、これによって制御部14はメモリセルMCの保持データを認識する。
<データ読み出し動作について>
次に、上記図13のカウンタ12−8において、例えばメモリセルMCが“00”を保持している場合を一例として挙げて説明する。この場合、信号Feedbackにより回数MがM00以上とされ、電圧Vcountが閾値Vth48以上の値となる。従って、信号D3は“H”レベル、b信号D3が“L”レベルとされることから、信号Read_0〜2がそれぞれ“L”レベルとされ、信号Read_3が“H”レベルとされる。以下、読み出し動作について説明する。
ΔΣ変調を行うセンスアンプ12による読み出し動作が開始されると、ビット線BLに流れる電流に応じてカウンタ12−8に信号Feedbackが出力される。このため、信号FBCLKに応じたMOSトランジスタ23のオン・オフ動作によりノードN10の電圧Vcountが上昇する。この結果、ノードN10の電圧Vcountが閾値Vth48以上の値とされると、インバータ48は“L”レベルを出力する。次いで後段のインバータ49によって“H”レベルとされる信号D3が出力される。
信号D3が“H”レベルとされると、当然ながら信号bD3は“L”レベルを出力する。この結果、信号bD3を演算する信号の1つとしているNAND回路60〜62はそれぞれ“H”レベルを出力する。つまり、信号Read_0〜信号Read_2はそれぞれ“L”レベルとされる。この結果、センスアンプ12は、読み出し対象のメモリセルMCが“00”であることを認識する。
なお、メモリセルMCが“11”を保持する場合、ノードN10の電圧Vcountの値が閾値Vth40より大きく、閾値Vth42より小さい値とされる。このため、信号D0は“H”レベル、信号D1〜信号D3はそれぞれ“L”レベルとされ、また信号bD1〜信号bD3は“H”レベルとされる。この結果、信号Read_0のみが“H”レベルとされる。この場合、センスアンプ12は信号Read_0を検知し、これによってメモリセルMCが“11”を保持すると判断する。
本実施形態に係る半導体記憶装置であると、例えばメモリセルMCが4値のデータを保持していた場合であっても、回路構成を拡張させることなくデータのセンスをすることが出来る。すなわち、従来のデジタルカウンタを用いたセンスアンプであると、4値(2ビット)の場合、T−フリップフロップは2つ必要とされることから、76個のMOSトランジスタを必要としていた。
これに対し、本実施形態であるとインバータ40〜50の11個、すなわち22個のMOSトランジスタで済むことになる。つまり、従来に比して面積の縮小が出来る。また、メモリセルMCの保持データのビット数を増やした場合には、この電圧検知回路26を構成するインバータを、ビット数に対応させた数だけ増やせばよい。
[第4の実施形態]
次に、図14を用いて第4の実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。本実施形態に係る半導体記憶装置は、上記カウンタ12−8のNAND回路60に供給される信号D0を廃し、新たに電圧VDDを入力とした構成を備える。
<カウンタ12−8の構成について>
図14に示すように、NAND回路60に入力される1つの信号を固定電圧とする。これに伴い、本実施形態に係るカウンタ12−8は、信号D0を出力するインバータ40、41を廃した構成をとる。なお、これ以外の構成については、上記第3の実施形態と同様であることから説明を省略する。
<シミュレーション結果について>
次に、図15A〜図15Eを用いて、図14の構成におけるカウンタ12−8において、データをセンスした際のシミュレーション結果を説明する。なお、上記第1、第2の実施形態と同様の動作については説明を省略する。
ここでは、上記センスアンプ12においてメモリセルMCが“00”データを保持する場合であって、この“00”データを読み出す際の各ノード及び信号の電位の変化を示したシミュレーション図を示す。上述の通り、この場合、信号Read_3が“H”レベルとされる。図15A〜図15Eに示すように、縦軸に各ノードの電圧を取り、横軸に時間を取る。具体的には、図15Aにおいて縦軸に信号Feedback、ノードN10(電圧Vcount)、ビット線BL、及び信号Read_0〜信号Read_3(読み出しデータ)における電位の変化を取る。また、図15Bは、上記図15Aのうち、信号Read_0に着目し、図15Cは、上記図15Aのうち、信号Read_1に着目し、図15Dは、上記図15Aのうち、信号Read_2に着目し、図15Eは、上記図15Aのうち、信号Read_3に着目したものである。なお、上記第1の実施形態の図10、図12と同一の動作については説明を省略する。
時刻t0以降において、信号Feedbackによるパルス波によりノードN10の電位Vcountが上昇する。時刻t0では、まだノードN10はインバータ42、45、及び48の閾値を越えていないため、NAND回路60は、電圧VDD(“H”レベル)、及び信号bD1〜信号bD3(“L”レベル)でNAND演算の結果、“H”レベルの信号Read_0を出力する。
その後、時刻t1において、電圧Vcountが電圧Vth42に達すると、信号D1が“L”レベルから“H”レベルへと切り替わるため、信号Read_0は“L”レベルに、そして信号Read_1は“H”レベルに切り替わる。
次いで、時刻t2において、電圧Vcountが電圧Vth45に達すると、信号D2が“L”レベルから“H”レベルへと切り替わるため、信号Read_0及び信号Read_1はそれぞれ“L”レベルに、そして信号Read_2は“H”レベルに切り替わる。
更に、時刻t3において、電圧Vcountが電圧Vth48に達すると、信号D3が“L”レベルから“H”レベルへと切り替わるため、信号Read_0〜信号Read_2は“L”レベルに、そして信号Read_3は“H”レベルに切り替わる。
本実施形態に係る半導体記憶装置であると、上記第3の実施形態で得られる効果に加え、更にカウンタ12−8の回路面積の縮小を実現することが出来る。つまり、本実施形態に係るカウンタ12−8であると、信号D0を出力するインバータ40、41を廃し、NAND回路60に入力される信号D0の代わりに内部電圧(例えば、電圧VDD)を入力とする構成である。
このため本実施形態であると、1つのセンスアンプ12に対し、更に4つのMOSトランジスタを削除することが出来る。上記したように、全ビット線同時読み出しを行うことから、ビット線BLの本数だけセンスアンプ12が設けられることになる。つまり、例えばビット線BLが2048本(2×210)とすると、センスアンプ12も2048個設けられることになり、この数に相当するMOSトランジスタを減らすことが出来る。
[第5の実施形態]
次に、図16を用いて第5の実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。本実施形態では、上述したビット線の電位をΔΣ変調するセンスアンプ12をNAND型フラッシュメモリに適用した場合について説明する。
<全体構成例>
図16を用いて、NAND型フラッシュメモリの全体構成について説明する。なお、上記図1と同一の機能については説明を省略する。
<メモリセルアレイ10の詳細な構成>
図16に示すように、モリセルアレイ10は、例えば2値以上のデータを保持可能な複数の不揮発性のメモリセルトランジスタMTを備えている。そしてメモリセルトランジスタMTは、例えば電荷蓄積層と制御ゲートを含む積層ゲートを備えたnチャネルMOSトランジスタである。メモリセルトランジスタMTの制御ゲートはワード線として機能し、ドレインはビット線に電気的に接続され、ソースはソース線に電気的に接続されている。そして、メモリセルアレイ10は複数の不揮発性のメモリセルトランジスタMTを含んだブロックBLK0乃至BLKsを備える(sは自然数)。
図示するようにブロックBLK0乃至BLKsの各々は、不揮発性のメモリセルトランジスタMTの電流経路が直列接続された複数のNANDストリング50を備えている。NANDストリング50の各々は、例えば64個のメモリセルトランジスタMTと、選択トランジスタST1、ST2とを含んでいる。メモリセルトランジスタMTは、半導体基板上にゲート絶縁膜を介在して形成された電荷蓄積層(浮遊ゲート:導電層)と、浮遊ゲート上に形成された層間絶縁膜と、更に層間絶縁膜層上に形成された制御ゲート電極とを有するFG構造である。なお、このメモリセルトランジスタMTは、MONOS構造であってもよい。MONOS構造は、半導体基板上にゲート絶縁膜を介在して形成された電荷蓄積層(例えば絶縁膜)と、電荷蓄積層上に形成され、電荷蓄積層より誘電率の高い絶縁膜(以下、ブロック層と呼ぶ)と、更にブロック層上に形成された制御ゲート電極とを有する。なお、メモリセルトランジスタMTの個数は64個に限られず、128個や256個、512個等であってもよく、その数は限定されるものではない。またメモリセルトランジスタMTは、隣接するもの同士でソース、ドレインを共有している。そして、選択トランジスタST1、ST2間に、その電流経路が直列接続されるようにして配置されている。直列接続されたメモリセルトランジスタMTの一端側のドレイン領域は選択トランジスタST1のソース領域に接続され、他端側のソース領域は選択トランジスタST2のドレイン領域に接続されている。
同一行にあるメモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極はワード線WL0〜WL63のいずれかに共通接続され、同一行にあるメモリセルトランジスタMTの選択トランジスタST1、ST2のゲート電極は、それぞれセレクトゲート線SGD1、SGS1に共通接続されている。なお説明の簡単化のため、以下ではワード線WL0〜WL63を区別しない場合には、単にワード線WLと呼ぶことがある。また、メモリセルアレイ1において同一列にある選択トランジスタST1のドレインは、いずれかのビット線BL0〜BLnに共通接続される。以下、ビット線BL0〜BLnについても、これらを区別しない場合には一括してビット線BLと呼ぶ(n:自然数)。選択トランジスタST2のソースはソース線SLに共通接続される。また、ブロックBLK0〜ブロックBLKsについても。これらを区別しない場合には、一括してブロックBLKと呼ぶ。
また、同一のワード線WLに接続された複数のメモリセルトランジスタMTには一括してデータが書き込まれ、この単位をページと呼ぶ。更に、複数のNANDストリング50はブロックBLK単位で一括してデータが消去される。
<メモリセルトランジスタMTの閾値分布について>
次に、図17を用いて上記メモリセルトランジスタMTの閾値分布について説明する。図17は、横軸にメモリセルトランジスタMTの数をとり、縦軸にメモリセルトランジスタMTの数を示したグラフである。
図示するように、各々のメモリセルトランジスタMTは、例えば2値(2-levels)のデータ(1ビットデータ)を保持できる。すなわち、メモリセルトランジスタMTは、閾値電圧Vthの低い順に“1”(消去レベル)、及び“0”(プログラム)の2種のデータを保持できる。
メモリセルトランジスタMTにおける“1”データ(消去レベル)の閾値電圧Vth0は、Vth0<V01である。“0”データの閾値電圧Vth1は、V01<Vth1である。このようにメモリセルトランジスタMTは、閾値に応じて“0”データ、及び“1”データの1ビットデータを保持可能とされている。この閾値電圧は、電荷蓄積層に電荷を注入することによって変動する。また、上記メモリセルトランジスタMTは4値以上のデータを保持可能とされても良い。この場合、閾値の小さい方から順に“11”、“10”、“01”、及び“00”のデータのうちいずれかを保持可能とし、メモリセルトランジスタMTの閾値電圧が消去レベルとされる場合、このメモリセルトランジスタMTは“11”データを保持する。なお、保持データは、閾値電圧の低い方から“00”、“01”、“10”、及び“11”であってもよい。この場合、“00”データが消去状態とされる。
<電圧発生回路13について>
電圧発生回路13は、制御部14により例えばデータの書き込み動作、読み出し動作、及びベリファイ動作の命令がなされると、所定の電圧を発生する。具体的には、電圧VPGM、電圧VPASS、電圧VCGR、及び電圧VREADを発生させる。
なお、電圧VPGMとは、メモリセルトランジスタMTにおけるチャネルの電荷が電荷蓄積層に注入され、該メモリセルトランジスタMTの閾値が別レベルに遷移する程度の大きさの電圧である。
電圧VPASSとはメモリセルトランジスタMTがオン状態とされる電圧である。
電圧VCGRとは、メモリセルトランジスタMTから読み出すべきデータに応じた電圧や、(書き込み、消去)ベリファイ電圧として使用される。
読み出し動作において、電圧VCGRによりメモリセルトランジスタMTがオン状態とされれば、メモリセルトランジスタMTの閾値電圧は電圧VCGRよりも低く、メモリセルトランジスタMTの閾値電圧は消去レベルにあり、逆にメモリセルトランジスタMTがオフ状態とされれば閾値電圧はプログラム状態にあることが確認できる(図17参照)。
また、ベリファイ動作では電圧VCGRをある一定の値に設定する。ベリファイ動作時において、この電圧VCGRにより、メモリセルトランジスタMTがオン状態とされれば、メモリセルトランジスタMTの閾値電圧は設定したベリファイ電圧よりも低く、逆にメモリセルトランジスタMTがオフ状態とされればベリファイ電圧よりも高いことが確認できる。
本実施形態では、センス期間Tsenseにおいてビット線BLに流れる電流Icellを把握することが出来ればよいことから、上記電圧VCGRの値は、消去レベルとプログラム状態との間の電圧であってもよいし、そのメモリセルトランジスタMTが保持可能とする最大の閾値電圧以上の値であってもよい。以下では、実施形態を理解しやすくするため、電圧VCGRは、“1”データを保持するメモリセルトランジスタMTの閾値電圧よりも大きな値とする。なお、メモリセルトランジスタMTが、例えば4値データを保持する場合には、電圧VCGRを“00”データを保持するメモリセルトランジスタMTの閾値電圧よりも大きな値とする。
電圧VREADは、保持するデータに関わらずメモリセルトランジスタMTをオン状態とする電圧である。すなわち、例えば図17において“1”データを保持するメモリセルMCの閾値電圧よりも大きな値である。すなわち、電圧VREADと電圧VCGRとの電圧は同値であってもよい。
<メモリセルトランジスタMTに流れるセル電流Icellについて>
次に、図18A及び図18Bを用いてデータの読み出し時において、メモリセルトランジスタMTに流れるセル電流Icellについて説明する。図18Aは、メモリセルトランジスタMTの保持する2値データ(閾値電圧)に起因した、このメモリセルトランジスタMTの電流−電圧特性を示した概念図である。また、図18Bは、メモリセルトランジスタMTの保持する4値データ(閾値電圧)に起因した、このメモリセルトランジスタMTの電流−電圧特性を示した概念図である。
図18A、図18Bの縦軸にセル電流(Icell)を取り、横軸に読み出し電圧(例えば電圧VCGR)を取る。なお、上述したように電圧VCGRの値は、プログラム動作によって、“0”データ書き込みがなされたメモリセルトランジスタMTがオン状態とされる電圧である。
図18Aに示すように、プログラム状態(“0”データ保持)にあるメモリセルトランジスタMTに上記電圧VCGRを転送すると、NANDストリング50(メモリセルトランジスタMTのチャネル)には電流Icell_0が流れる(図中、D線)。
これに対し、消去状態(“1”データ保持)にあるメモリセルトランジスタMTに上記電圧VCGRを転送すると、NANDストリング50(メモリセルトランジスタMTのチャネル)には、電流Icell_0よりも大きな、電流Icell_1が流れる(図中、C線)。
同様に、図18Bを用いてメモリセルトランジスタMTに流れるセル電流Icellについて説明する。図18Bに示すように、プログラム動作によって、“00”データが書き込まれたメモリセルトランジスタMTに上記電圧VCGRを転送すると、NANDストリング50(メモリセルトランジスタMTのチャネル)には電流Icell_00が流れる(図中、I線)。
プログラム動作によって、“10”データが書き込まれたメモリセルトランジスタMTに上記電圧VCGRを転送すると、NANDストリング50(メモリセルトランジスタMTのチャネル)には、電流Icell_00よりも大きな、電流Icell_10が流れる(図中、G線)。
プログラム動作によって、“01”データが書き込まれたメモリセルトランジスタMTに上記電圧VCGRを転送すると、NANDストリング50(メモリセルトランジスタMTのチャネル)には、電流Icell_10よりも大きな、電流Icell_01が流れる(図中、H線)。
プログラム動作によって消去状態とされ、“11”データを保持するメモリセルトランジスタMTに上記電圧VCGRを転送すると、NANDストリング50(メモリセルトランジスタMTのチャネル)には、電流Icell_01よりも大きな、電流Icell_11が流れる(図中、E線)。
<データの読み出し動作について>
次に、メモリセルトランジスタMTから“1”または“0”のいずれかデータを読み出す動作について説明する。ここで、上記第1、第2実施形態で説明したように、センスアンプはカウンタ12−8を有している。なお、センスアンプ12の動作については上記実施形態と同一であることから説明を省略する。
まず、図示せぬホストからデータの読み出しコマンド及び読み出し対象となるアドレスを受けると、制御部14は、このコマンドに従って、NAND型フラッシュメモリ全体の読み出し動作を制御する。
制御部14は、ロウアドレスRAをロウデコーダ11に、カラムアドレスCAを図示せぬカラムデコーダに供給する。これらをそれぞれデコードしたロウデコータ11及びカラムデコーダは列及び行方向にメモリセルアレイ10内のメモリセルトランジスタMTを選択する。
また、制御部14は、電圧発生回路13に読み出し電圧VCGR及び電圧VREADを発生するよう命令する。
次いで、センスアンプ12(具体的には、MOSトランジスタ12−1)により全ビット線BLはプリチャージされている。すなわち、センスアンプ12はビット線BLに、ある電圧BLv(例えば、インバータ12−4の閾値に応じた値)を転送し、またロウデコーダ11は上述した電圧VCGRを選択ワード線WLに転送し、また非選択ワード線WLに電圧VREADを転送する。 読み出し対象のメモリセルトランジスタMTが“0”データを保持する場合、すなわち、この読み出し対象のメモリセルトランジスタMTはオン状態とされ、NANDストリング50は導通する。つまり、メモリセルトランジスタMTの保持するデータに起因する電流Icell(2値の場合であれば、Icell_0)がソース線SLに向かって流れる。
従って、例えば、図7を用いて説明したようにセンスアンプ12のノードN1の電位が下降することから、これを補うようにMOSトランジスタ12−1、12−2から電流IblがノードN1(ビット線BL)に流れる。
すなわち、上記したように信号Feedbackが“L”及び“H”レベルを繰り返し、これに応じて上述したカウンタ12−8におけるノードN10の電圧Vcountが上昇する。信号Feedbackが“H”レベルとされる回数Mに応じて、電圧Vcountがインバータ26−1の閾値以上に達していれば、“1”データがデータバッファ15に出力される。
これに対し、メモリセルトランジスタMTの保持データが“1”の場合、電圧Vcountがインバータ26−1の閾値以上とされず、すなわちMOSトランジスタ26−1の閾値以下であれば、“0”データがデータバッファ15に出力される。
以上では、メモリセルトランジスタMTが2値データを保持する場合について説明したが、4値データを保持する場合には、上記第3、第4実施形態で説明したカウンタ12−8を用いればよい。この場合、センスアンプ12は、同一の読み出し電圧VCGRを、選択したメモリセルトランジスタMTに転送したときにビット線BLに流れる電流Icellを読み、メモリセルトランジスタMTの保持データがIcell_00〜Icell_11のいずれなのかを検知する。次いで、センスアンプ12は、これら電流Icell_00〜Icell_11に応じたノードN10の電圧Vcountを、電圧検知回路26を用いて検知し、メモリセルトランジスタMTの保持データを読み出す。次いで、電圧検知回路26から“H”レベルとされる信号Read_0〜信号Read_3のうちいずれかが信号データバッファ15に出力される。
具体的には、図13におけるノードN10の電圧Vcountがインバータ40の閾値Vth40よりも大きく、インバータ42の閾値Vth42よりも小さい場合、信号Read_0のみが“H”レベルとされ、その他信号Read_1〜信号Read_3はそれぞれ“L”レベルとされる。この場合、センスアンプ12は、メモリセルトランジスタMTの保持データとして“00”を読み出す。
以下同様に、ノードN10の電圧Vcountがインバータ42の閾値Vth42よりも大きく、インバータ45の閾値Vth45よりも小さい場合、信号Read_1のみが“H”レベルとされ、その他信号Read_0、信号Read_2、信号Read_3はそれぞれ“L”レベルとされる。この場合、センスアンプ12は、メモリセルトランジスタMTの保持データとして“10”を読み出す。
ノードN10の電圧Vcountがインバータ45の閾値Vth45よりも大きく、インバータ48の閾値Vth48よりも小さい場合、信号Read_2のみが“H”レベルとされ、その他信号Read_0、信号Read_1、信号Read_3はそれぞれ“L”レベルとされる。この場合、センスアンプ12は、メモリセルトランジスタMTの保持データとして“01”を読み出す。
ノードN10の電圧Vcountがインバータ48の閾値Vth48よりも大きい場合、信号Read_3のみが“H”レベルとされ、その他信号Read_0〜信号Read_2はそれぞれ“L”レベルとされる。この場合、センスアンプ12は、メモリセルトランジスタMTの保持データとして“11”を読み出す。
本実施形態に係る半導体記憶装置であっても、上記第1〜第4実施形態と同様の効果を得ることが出来る。本実施形態に係るΔΣ変調を行うセンスアンプ12であると、上述したように、例え全ビット線BLに対し同時にデータ読み出しを行っても、隣接するビット線BL間のノイズを低減することが出来る。これは、上記第1の実施形態で説明したように、上記(1)式で表されるようにTsense期間においてディスチャージ及びチャージが行われ、変化するノードN1の電位に応じて“L”または“H”レベルとされる信号Feedbackの回数M、センス期間Tsense、クロックCLKの回数N、及び電流Iblの値を用いることで、ビット線BLの電位を平均化させることが出来るからである。このように、ビット線BLの電位がある振幅をもって揺らいだとしても、ビット線BLのノイズを低減しつつ、正確なデータ読み出しが出来る。
[第6の実施形態]
次に、第6の実施形態に係る半導体記憶装置ついて説明する。本実施形態に係る半導体記憶装置は、センスアンプ12において、図8に示すカウンタ12−8の電圧検知回路26を構成するインバータを増幅演算器(オペアンプ)に代えた構成とされる。この際、オペアンプの、例えば反転入力端子に回数M11、M10、M01、及びM00の検知レベルに応じたリファレンス電圧(電圧Vref)を供給すればよい。なお、オペアンプの正入力端子は図8に示すノードN10が接続される。
本実施形態における半導体記憶装置であると、上記効果に加え、更に消費電力を抑制させることが出来る。本実施形態における半導体記憶装置であると、上述したようにインバータの代わりに新たにオペアンプを設けた構成をとる。このため、データの読み出し時においてセンスアンプ12内に流れる貫通電流を防止することが出来る。
インバータはpチャネル型MOSトランジスタとnチャネル型MOSトランジスタとから形成される。これらpチャネル型MOSトランジスタとnチャネル型MOSトランジスタとのゲートは共通接続され、pチャネル型MOSトランジスタのドレイン端とnチャネル型MOSトランジスタのソース端とが共通接続される。このドレイン、ソースの共通接続部が出力端子とされる。
このインバータが、“0”を出力する際、nチャネル型MOSトランジスタがオン状態とされ、上記出力端子が接地される。すると、出力端子の電位をそれまでの電位に維持させようと、pチャネル型MOSトランジスタからソース電流が流れ込む。このソース電流がnチャネル型MOSトランジスタを介してそのままグラウンドに流れる。つまり貫通電流が流れてしまう。そして、インバータは、この貫通電流が多く流れるところに動作ポイントがあり、この貫通電流が流れる期間が非常に長い。すなわち、これは消費電力の増大を招く。このことは、上記した図10、図12の電圧DTCが“H”レベルから“L”レベルへと遷移する期間の長さから、貫通電流が流れる際の動作ポイントが長いことが分かる。
しかし、本実施形態では、オペアンプを用いることから上記貫通電流を防止することが出来、消費電力を低減することが出来る。
なお、本願発明は上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出されうる。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出されうる。
10…メモリセルアレイ、11…ロウデコーダ、12…センスアンプ、13…電圧発生回路、14…制御部、15…データバッファ、16…カラムデコーダ

Claims (5)

  1. 2値以上のデータを保持可能な第1メモリセルと、
    前記第1メモリセルを選択可能とし、この第1メモリセルが設けられる位置に交差して形成される第1ビット線及び第1ワード線と、
    前記第1メモリセルが保持する前記データに応じて前記第1ビット線に流れる第1電流を検知する第1センスアンプと、を具備し
    前記第1センスアンプは、
    前記データの読み出し時において、降下する前記第1ビット線に流れる前記第1電流を補うべく前記第1ビット線に第2電流を供給する第1供給部と、
    前記第1ビット線の電位に応じた電荷量を蓄積する第1蓄積部と、
    前記第1蓄積部の電荷量に応じた電位を検出する検出器と、
    前記検出器からの出力をカウントするカウンタと、を含み、
    前記カウンタは、
    前記第1ビット線に供給される前記第2電流に応じて、第1ノードを充電する第2供給部と、
    前記第1ノードの電圧に応じた電荷を蓄積する第2蓄積部と、
    前記第2蓄積部の前記電荷量を検知し、前記電荷量に応じて前記第1メモリセルが保持する前記データを検知する検知部と
    を具備し、
    前記検知部は、
    インバータを備え、
    前記第2蓄積部の前記電荷量が前記インバータの閾値を超えたか否かによって前記データを検知することを特徴とする半導体記憶装置。
  2. 前記第1電流は、第3電流と、この第3電流よりも大きな第4電流とを含み、
    前記第1ビット線に前記第4電流が流れる場合、単位時間当たりにおける前記第1ビット線に供給される前記第2電流の回数が大きくなり、前記第1ノードは第1電圧とされ、
    前記第1ビット線に前記第3電流が流れる場合、前記単位時間当たりにおける前記第1ビット線に供給される前記第2電流の回数が小さくなり、前記第1ノードは前記第1電圧よりも小さな第2電圧とされる
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体記憶装置。
  3. 前記第2供給部は、第5電流を前記第1ノードに供給する電流源と、
    前記回数に応じて前記第5電流の前記第1ノードへの供給をオンまたはオフするスイッチ素子と、を備え、
    前記第2電流が前記第1ビット線に流入している期間、前記第5電流が前記第1ノードに供給される
    ことを特徴とする請求項2記載の半導体記憶装置。
  4. 前記第2供給部は、前記第1電圧または前記第2電圧を前記第1ノードに供給するチャージポンプを備え、
    前記第2電流が前記第1ビット線に流入している期間、前記第1電圧または前記第2電圧が前記第1ノードに供給される
    ことを特徴とする請求項2記載の半導体記憶装置。
  5. 2値以上のデータを保持可能なn個のメモリセル(n:1以上の自然数)と、
    各々が前記n個の前記メモリセルを選択可能とし、このn個の前記メモリセルが設けられる位置に交差して形成され、前記第1ビット線を含んだ状態で互いに隣接するn本のビット線及び前記第1ワード線と、
    各々が前記n個の前記メモリセルが保持する前記データに応じて対応する前記n本の前記ビット線に流れる第1電流を検知するn個のセンスアンプと、を更に備え
    前記第1センスアンプ及び前記n個の前記センスアンプによって、前記第1、及び前記n本の前記ビット線が同時に選択され、前記第1メモリセル、及び前記n個の前記メモリセルが保持する前記データが読み出される
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体記憶装置。
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